MFL第16節の結果まとめ

マレーシアフットボールリーグMFLは6月15日(土)と16日(日)の両日に第16節が行われました。以下結果です。(左側がホームチーム)

MFL1部プレミアリーグ

PKNP FC1−1ジョホール・ダルル・タクジムJDT
得点者:PKNP FC-ラモン・コスタ(15分)、JDT-ジオゴ(5分)
 リーグ首位JDTが11位PKNP FCのホームでまさかの引き分け。PKNP FCは5月末のトランスファーウィンドウ期間中に加入したブラジル人FWラモン・コスタのゴールで追いつくと、そのままJDTを抑えて貴重な勝点1を獲得しました。
 一方、6月11日に行われた国際サッカー連盟FIFAワールドカップ2022年大会アジア一次予選で東ティモール代表と対戦し勝利したマレーシア代表23名中、JDTからは9名が選出されており、代表組は少々お疲れだったのかもしれません。しかし、この引き分けのおかげで、2位以下のチームにはJDTとの差を詰めるチャンス到来だったのですが…。

クダFA0-0パハンFA
得点者:なし
 この試合前までに首位JDTとの勝点差が10あったリーグ2位のパハンFA。JDTが降格圏のPKNP FCと引き分けたこの機会を活かしたかったところですが、結果はリーグ3位のクダFAと引き分けて、勝ち点差を詰めることができませんでした。
 得点力不足に苦しむパハンFAは、FWディクソン・ヌワカエメが4月28日のMFL第11節JDT戦以来の出場となりましたが、この試合ではゴールを決めることができず、チームも5試合連続無得点となりました。

フェルダ・ユナイテッド5−4PKNS FC
得点者:フェルダ・ユナイテッド-チアゴ・ジュニオール(4分)、ハディ・アズマン(45分)、ファイズ・マズラン(48分)、カイルル・アムリ2(52分、56分)、PKNS FC-クパ・シャーマン(15分)、タミルラン・コズバエフ(60分)、 ジャフリ・フィルダウス・チュウ(72分)、ロドニー・セルヴィン(82分)
 リーグ最下位に低迷するフェルダ・ユナイテッドが貴重な勝点3を獲得。なおフェルダ・ユナイテッドの池田圭選手は途中出場、渡邉将基選手はベンチ外でした。
 スランゴールFAのBチーム化が噂されているPKNS FCは、開幕当初の勢いが衰えてきていますが、もしこのBチーム化が決定すれば、今シーズンの成績に関わらずMFL2部プレミアリーグへ降格となります。ここで補足的な説明をすると、スランゴールFAはスランゴール州サッカー協会(スランゴール州FA)によるクラブチームであるのに対し、PKNS FCはスランゴール州政府の機関であるスランゴール州開発公社が母体のクラブチームです。この2つのクラブはいずれもマレーシア国内で最大の人口と経済規模を持つスランゴール州の州政府からそれぞれ経済的な支援を受けています。この2つのクラブを統合することで、恐らく主体となるであろうスランゴールFAをJDTのような金満クラブと対等に戦うだけの資金を確保し、同時にMFL2部でようという算段です。スーパーリーグのJDTとトレンガヌFCはそれぞれのBチームが、プレミアリーグにJDT IIとトレンガヌFC IIとして在籍していますので、スランゴールFAもこれに習う形になる可能性があります。

プタリン・ジャヤ(PJ)シティFC0-1ペラTBG
得点者:ペラTBG-ロナウド(19分)
 ペラTBGが逃げ切り。PJシティFCは主将のDFスブラマニアム・ソーリャパラドが65分,68分と立て続けに2枚のイエローカードをもらって退場となり、数的不利な状況では反撃できませんでした。

スランゴールFA2−1クアラ・ルンプール(KL)FA
得点者:スランゴールFA-イフェダヨ・オルセグン(37分)、サンドロ・ダ・シルヴァ(90分PK)、KLFA-ギリェルメ・デ・パウラ(59分PK)
 クアラ・ルンプールとそれを囲む形のスランゴール州を本拠とするチーム同士の対戦は、この辺りがクラン川に沿った渓谷であることからクランバレーダービーと呼ばれていますが、そのダービー戦も引き分けかと思われた90分過ぎに、途中出場のMFショーン・セルヴァラジがペナルティエリア内で倒されてPKを獲得、この日のマンオブザマッチ的な活躍をしたサンドロ・ダ・シルヴアがこのPKを確実に決め、スランゴールFAが土壇場でKLFAに勝利しました。
 KLFAは、FWギリェルメ・デ・パウラが、元シンガポール代表で現役時代はKLFAでもプレーしたファンディ・アーマドの持つクラブ記録の67得点へあと2つとせまるゴールを決めましたが、第14節のプタリン・ジャヤ・シティFCに続き、またも90分を過ぎてから決勝ゴールを奪われての敗戦となりました。

マラッカ・ユナイテッド3-3トレンガヌFC
得点者:マラッカ・ユナイテッド-デイヴィ・クロード・アンガン2(17分,49分)、ルカ・ミルノヴィッチ(31分)、トレンガヌFC-サンジャル・シャアフメドフ3(41分、73分、82分)
 ウズベキスタン出身のMFサンジャル・シャアフメドフのハットトリックで引き分けたトレンガヌFCは、最近6試合で3試合目の引き分け。
 一方のマラッカ・ユナイテッドは、入団後2試合目となったFWデイヴィ・クロード・アンガンの2ゴール、5試合で5ゴール目を決めたFWルカ・ミルノヴィッチの活躍もありましたが、やはりこちらも最近6試合で3試合目の引き分けでした。

MFL2部プレミアリーグ

JDT II5-0トレンガヌFC II
得点者:JDT II- ニコラス・フェルナンデス3(14分、18分、89分)、ラマドハン・サイフラー(50分)、サアルヴィンドラン・デヴァンドラン(73分)
 MFL1部スーパーリーグのBチーム同士の対戦となったこのカードは、MFニコラス・フェルナンデズのハットトリックなどでJDT IIが圧勝しています。
 トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手は、スタメンでフル出場しています。

ケランタンFA0-0UITM FC
得点者:なし
 3位UITM FCと11位ケランタンFAの試合は、両チーム無得点の引き分けでした。
 第14節でプレミアリーグ首位に立ったUITM FCは、その後は1分1敗という成績で、3位まで順位を下げています。

スランゴール・ユナイテッド1-3ペナンFA
得点者:スランゴール・ユナイテッド-ハディ・ヤハヤ(90分)、ペナンFA-ジュリアン・ボッタロ(50分)、カサグランデ(60分)、セルジオ・アグエロ(89分)
 トランスファーウィンドウ期間中に、セルジオ・アグエロ(スランゴール・ユナイテッドから移籍)、カサグランデ(マラッカ・ユナイテッドから期限付き移籍)と二人のFWを獲得して以来、2勝1分と好調のペナンFAは、この試合も新戦力二人が活躍して4試合負けなしとなりました。

サバFA1-0ヌグリ・スンビランFA
得点者:サバFA-アルト・リナス(66分)
 ともに1部スーパーリーグへの昇格を目指す3位のサバFAと5位ヌグリ・スンビランFAの試合は、5試合負けなしのサバFAがこの試合も勝利し、消化試合がヌグリ・スンビランFAよりも1試合少ないものの、勝点で5点差をつけてリードしています。
 ヌグリ・スンビランFAの中武俊介選手はスタメンでフル出場しています。

UKM FC2-3PDRM FC
得点者:UKM FC-アスナン・アーマド(14分)、マテオ・ロスカム(74分)、PDRM FC-ファウザン・ファウジ(8分)、アルグジム・レゾヴィッチ(49分)、リ・チャンフン(77分PK)

6月13日のニュース:JapaFunCup出場の2選手が日本へ出発、トレンガヌFCの新外国人はMFL今節の試合に間に合わず

JapaFunCup出場の2選手が日本へ出発
日本サッカー協会JFAが国際交流基金アジアセンターと共に2014年より進めてきた東南アジア各国とのサッカー交流事業の成果発表の場として、6月22日(土曜日)に福島県のJヴィレッジで開催するU18東南アジア選抜チーム「ASIAN ELEVEN」対U18東北選抜の国際親善試合「JapaFunCup(ジャパファンカップ)」に出場するマレーシアU18代表のアリ・イムラン・スカリとハリス・ハイカル・アダム・アフカルの両選手が、クアラ・ルンプール国際空港(KLIA)から日本へ出発したことが、マレーシアサッカー協会FAMのホームページで告知されています。
 パハン州ガンバンにあるモクタ・ダハリアカデミーの国立フットボール育成プログラム出身でともに17歳のアリ・イルマン選手とハリス・ハイカル選手は6月13日から23日まで福島県に滞在し、東南アジア11カ国から集まった選手たちともに『ASIAN ELEVEN」プログラムに参加し、最終日の国際親善試合に備えます。
 搭乗前の会見では、「マレーシア人選手が高いレベルでもプレーできることを証明したい」と意気込んでいたDFのアリ・イルマン選手は、他の参加者と1週間の練習期間の中で連携を高めたいとしています。また「他の国の18歳の選手たちとスタメン争いをしなければならないが、年齢差は気にならない」と語るMFのハリス・ハイカル選手はできるだけ多くのサッカー技術や知識を学んで、ピッチ上では全力を尽くしたいと述べています。
 彼らをKLIAで見送ったFAMのダト・スリ・スバハン・ビン・カマル副会長は、東南アジアの選手が日本の選手相手に才能や能力を示す機会となるこのようなプログラムが今後も続くことを、FAMと国立フットボール養成プログラムが期待していると話しています。(写真はアリ・イルマン選手(左)とハリス・ハイカル選手。FAMのFacebookより)

トレンガヌFCの新外国人は今節の試合に間に合わず
マレーシアフットボールリーグMFL1部スーパーリーグのトレンガヌFCの新戦力、ブラジル出身のDFルイス・グスタヴォ・カミロのチーム合流が遅れていると、マレー語紙コスモの電子版が伝えています。
 本来なら先週中にチームに合流する予定だったルイス選手ですが、国際移籍証明書の発給が遅れており、今週末から再開するMFLの第16節、マラッカ・ユナイテッド戦には間に合わないことが決まっていますが、第17節のペラTBG戦にも間に合わない可能性があるとしています。
 第15節を終えて、5勝5分5敗という成績のトレンガヌFCは、今年二度目のトランスファーウィンドウ期間中に、セルビア人のDFイゴール・ゾンジッチとの契約を解除し、代わりこのルイス選手を獲得しました。スーパーリーグ12クラブ中、失点数23はリーグ10位のクアラ・ルンプール(KL)FA(33点)、12位のフェルダ・ユナイテッド(30点)、11位のPKNP FC(28点)に続く悪い成績ですが、すぐに改善とはいかないようです。

6月12日のニュース:WCアジア一次予選の結果まとめ

アジア一次予選の結果まとめ
アジアサッカー連盟AFC加盟国のうち国際サッカー連盟FIFAランキング下位12チームが参加したFIFAワールドカップ2022大会兼AFC選手権アジアカップ2023年大会一次予選がほぼ終了しました。結果は以下の通りです。(カッコ内はFIFAランキング)
 一次予選を勝ち抜いたマレーシア、モンゴル、ラオス、グアム、カンボジアとスリランカ/マカオは、7月17日にカタールのドーハで行われる組み合わせ抽選を経て、9月5日から開催予定の二次予選に参加します。

マレーシア(168位)12-2東ティモール(195位)
第1戦:マレーシア7-1東ティモール@ブキ・ジャリル国立競技場、クアラ・ルンプール
第2戦:東ティモール1-5マレーシア@*ブキ・ジャリル国立競技場、クアラ・ルンプール
*東ティモール国内にAFCの規格にあった競技場がないため、同じ会場で東ティモールのホームゲームとして開催されました。
 予想通り難なく一次予選を突破したマレーシア代表ですが、前回2018年大会アジア二次予選では、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、パレスチナ、東ティモールと同組となり、8試合で2勝6敗7得点29失点という結果でした。しかもその2勝は、東ティモール代表が選手の出生証明書を偽造したことに対するFIFAによる試合没収処分によるもので、これによりマレーシアと東ティモールの対戦はいずれも3-0でマレーシアの勝利となっています。つまり、東ティモールとの対戦を除くと6試合で0勝6敗1得点29失点と壮絶な結果でした。選手自身がここ数年では最強の代表チームというマレーシア代表がどこまで進めるのか、期待が高まります。

モンゴル(187位)3−2ブルネイ(194位)
第1戦:モンゴル2-0ブルネイ@MFFフットボールセンター、ウランバトール
第2戦:ブルネイ2-1モンゴル@ハサナル・ボルキア国立スタジアム、バンダル・スリ・ブガワン)
(写真はモンゴルサッカー協会のFacebookより)

マカオ(183位)対スリランカ(202位)
第1戦:マカオ1-0スリランカ (ズー・ヘイ・スポーツセンタースタジアム、珠海-国内の競技場が改修中のため中国本土で開催)
第2戦:*マカオがスリランカでの開催を拒否し中止-詳しくはこちら
*この件については、AFCがFIFAに対応について問い合わせをしていることがAFCのホームページで告知されています。
 見出しで「ほぼ」と書いたのは、中止となった第2戦がどうなるかが確定していないためです。マカオの棄権となれば、スリランカが二次予選に進出します。

ラオス(184位)0-1バングラディシュ(188位)
第1戦:ラオス0-1バングラディシュ@国立競技場、ヴィエンチャン
第2戦:バングラディシュ0-0ラオス@バンガバンドゥ国立競技場、ダッカ
(写真はバングラディシュサッカー協会のFacebookより)
 今回のアジア一次予選では、FIFAランキング通りの結果にならなかったカードが2つありましたが、その1つがこの両チームの試合でした。

ブータン(186位)1-5グアム(193位)
第1戦:ブータン1-0グアム@チャンリミタン競技場、ティンプー
第2戦:グアム5-0ブータン@グアムサッカー協会フィールド、デデド
 FIFAランキング通りの結果にならなかった2カードのもう1つがこの両チームの試合でした。グアムのジェイソン・カンリフがハットトリックの活躍でした。

カンボジア(173位)1-5パキスタン(200位)
第1戦:カンボジア2-0パキスタン@国立オリンピック競技場、プノンペン
第2戦:パキスタン1-2カンボジア@ハミド・ビン・カリファ競技場、*カタール
*パキスタンは諸々の事情から、ホームとなる試合を国外のカタールで行いました。
 第2戦をネット観戦しましたが、パキスタンが先制してもしやと思われましたが、順当にカンボジアが二次予選進出を決めています。

6月11日のニュース:マレーシアは東ティモールに連勝でWCアジア二次予選へ進出

マレーシアは東ティモールに連勝でWCアジア予選二回戦へ進出
本日、クアラ・ルンプールのブキ・ジャリル国立競技場で行われた国際サッカー連盟FIFAワールドカップ2022年大会兼2023年アジアカップの一次予選第2試合で、マレーシア代表は東ティモール代表を5−1で破り、通算成績12-2で二次予選進出を決めました。
 なお、この試合は東ティモール国内にアジアサッカー連盟AFCの規格にあったスタジアムがないことから、東ティモール代表のホームゲームとして行われています。
 マレーシア代表のタン・チェンホー監督は、GKをキャプテンのファリザル・マーリアス(ジョホール・ダルル・タクジムJDT)からイフワン・アクマル(クダFA)へ、左サイドバックを先日の試合で代表初ゴールを挙げたラヴェル・コービン=オング(JDT)からシャズワン・アンディック(マレーシアフットボールリーグMFL2部のJDTII)へ、先日の試合でケガのため途中退場したトップ下のシャフィク・アーマド(JDT)に代わってシャーレル・フィクリ(ペラTBG)、そしてサファウィ・ラシド(JDT)からアキヤ・ラシド(JDT)と、6月7日の第1戦のスタメンから4人を入れ替えました。まt、この試合ではシャールル・サアド(ペラTBG)がキャプテンを務めました。
 ちなみにこの試合は日本人審判が担当し、プロ審判荒木友輔氏が主審を、野村修氏とプロ審判の八木あかね氏が副審を、そして第四審判を岡部拓人氏が務めました。
 この試合のハイライト映像はこちらです。試合はワールドカップ予選初先発となったシャーレル・フィクリがハットトリックを達成し、やはり初スタメンとなったアキヤ・ラシドが第1戦に続く連続ゴールを決め、自分でシュートするよりパスする方を好むというモハマドゥ・スマレも1得点を挙げ、マレーシア代表が快勝しています。

6月11日(火)
FIFAワールドカップ2022年大会兼AFC選手権アジアカップ2023年大会一次予選第2戦
マレーシア代表5-1東ティモール代表(ブキ・ジャリル国立競技場)
得点者:マレーシア-シャーレル・フィクリ3(10分、17分、64 分)、モハマドゥ・スマレ(37分)、アキヤ・ラシド(55分)、東ティモール-ルフィーノ・ガマ(72分)

6月10日のニュース:シャフィク・アーマドのケガは完治まで数週間、東ティモール代表監督はマレーシアに買い物に来ている選手もいると嘆く

シャフィク・アーマドのケガは完治まで数週間
6月7日(金)に行われた国際サッカー連盟FIFAワールドカップ2022年大会アジア一次予選の東ティモール戦で、わずが12分で途中退場を余儀なくされたマレーシア代表のシャフィク・アーマド(ジョホール・ダルル・タクジムJDT)は内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)を痛めており、最低でも2週間の休養を要することを英字紙スターの電子版が伝えています。
 メンバー変更を余儀なくされたマレーシア代表のタン・チェンホー監督は、試合までの練習を見て入れ替える選手を考えるものの、戦術的な変更はしないとしています。
 アジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACLでは、鹿島アントラーズ相手にゴールを決め、JDTに歴史的な初勝利をもたらしたシャフィク選手ですが、次の活躍は9月からのアジア二次予選になりそうです。
 このシャフィク選手の代わりとなる選手として、スターの電子版はファイズ・ナシル(スランゴールFA)、ファイザル・ハリム(パハンFA)、シャレル・フィクリ(ペラTGB)を挙げていますが、3月のエアマリンカップ、そして先日の東ティモール戦とゴールを挙げている身長150cmのファイズ選手や、やはりU23選手権予選で活躍したファイザル選手、昨年はマレーシア人選手としては三人目となったタイリーグの経験者(ナコーンラーチャシーマーFCでプレー)シャレル選手と誰が入っても楽しみな布陣となりそうです。
 また代表チームではシャズワン・ザイノン(スランゴールFA)も先週土曜日の練習中に右足首を痛めたという情報もあり、明日6月11日の対東ティモール第2戦は第1戦の先発メンバーと大きな変更はなさそうです。

東ティモール代表監督はマレーシアに買い物に来ている選手もいると嘆く
6月7日の試合後の記者会見で、若手中心のチーム編成になっている理由を年長選手の練習不足とプロ意識の欠如と非難した東ティモール代表の築舘範男(つきたてのりお)監督は、6月11日のマレーシア代表との第2戦を控えた記者会見では、チームにはマレーシアに買い物に来ているつもりの選手もいると嘆いているとGoal.comのマレーシア版が伝えています。
 「若手選手の中には国際Aマッチを戦った経験が、(今年12月にフィリピンで行われる)東南アジア競技大会で役に立つだろう」としながらも、「マレーシアへは新しいスパイクを買いに行きたい」と考えている選手もおり、少しずつは変わってきてはいるものの、そういった考え方の選手が未だに(代表チームに)いることで頭が痛いとも述べています。
 

6月9日のニュース:若手中心のチーム編成はアルコールのせい?、マカオはWCアジア一次予選第2戦に代表を派遣しない方針を表明、選手はマカオサッカー協会への抗議の意を表し、代表チームへの招集を辞退

若手中心のチーム編成はアルコールのせい?
国際サッカー連盟FIFAワールドカップ2022年大会アジア一次予選の第1戦でマレーシア代表と対戦し、1-7と大敗した東ティモール代表は、キャプテンで唯一の得点を挙げたジョアン・ペドロが18歳、最年長の選手でも24歳という若いチームですが、このチーム編成の理由について英字紙スターの電子版が取り上げています。
 今回のアジア一次予選はアジアサッカー連盟AFC加盟国の内、FIFAランキングが下位の12国が出場しますが、そのうちアセアンサッカー連盟AFFのメンバーではマレーシアが168位で最上位、東ティモールが195位の最下位です。この差がありながら若手中心のチーム編成となったことについて、昨年12月より東ティモール代表の監督を務める築舘範男(つきたてのりお)氏は、東ティモールのサッカー界の現状が理由であるとしてます。
 試合後の記者会見で築舘氏は、マレーシアとの試合では立ち上がりから高いところでプレスをかけられ、経験不足から自分たちの望んだ試合展開ができなくなったことが敗因としています。さらに経験のある選手を招集できなかったことも敗因の一つに挙げています。
 これに関連して今回の若い選手によるチーム編成について質問が出ると、今回のチームはU23代表の選手を中心に選んでおり、それ以上の年齢の選手たちはサッカーができるコンディションになかったからと答えています。築舘氏によると、約半年間続く国内リーグでプレーする選手たちは、シーズン終了後には全くトレーニングをしないと話しています。その間はウィスキーなどアルコールなどを飲み、オフシーズンのコンディショニングなどには無関心であるため、経験のある選手であってもワールドカップ予選のような試合でプレーできる状況ではないため、招集できなかったと述べたそうです。
 6月11日(火)に同じクアラ・ルンプールのブキ・ジャリル国立競技場で’行われる「ホーム」の試合についての抱負を聞かれた築舘氏は「残念がら、今現在は何のプランもない」とし、選手たちが大敗から立ち直って、次の試合でも貴重な経験を積んでもらいたい」と記者会見を締めくくっています。

マカオはWCアジア一次予選第2戦に代表を派遣しない方針を表明
マレーシアも出場しているFIFAワールドカップ2022年大会アジア一次予選に出場している12カ国の一つ、マカオサッカー協会は6月11日にスリランカで開催予定のアジア1次予選第2戦に代表チームを派遣しない方針を同協会のFacebookで明らかにしました。
 マカオサッカー協会のFacebookによると、今年4月にスリランカで同時多発テロが発生したことを受け、FIFA、AFCおよびスリランカサッカー協会に対して1ヶ月以上前から中立地での開催を要望してきたが、スリランカで開催する予定の変更がないため、選手およびチームの安全を最優先し、今回の決断に至ったとしています。
 なおマカオ代表(FIFAランキング183位)は6月6日にマカオのホーム、ズーハイスポーツセンタースタジアムで行われた第1戦を1-0でスリランカ代表(同202位)に勝利しています。

選手はマカオサッカー協会への抗議の意を表し、代表チームへの招集を辞退
これに関連して、スリランカのスポーツメディアThe Papare.comは、マカオ代表チームの選手たちはスリランカへの渡航の意思を示した上で、マカオサッカー協会の決定に抗議の意を表すために代表招集を辞退すると発表しています。この辞退者の中には24名のフル代表、11名のU23代表、13名のU18代表選手が含まれています。
 この記事の中では、マカオ代表のDFリー・カーヒム選手のFacebookページからの投稿も合わせて掲載しています。その中でリー選手は、これまで日が当たらなかったマカオのサッカーにとって、この試合はマカオ市民、ファン、選手の家族や友人にとってマカオ代表チームを誇りに思ってもらう機会であること、二回戦へ進めるかどうかはわからないものの、(スリランカ代表との)第2戦を戦うことが自分たちだけでなく次世代にとっても重要なことを述べた上で、マカオサッカー協会とマカオ特別行政区政府に代表チームの派遣中止の取り消しを求めています。また、この要求が受け入れられない場合には、以下の選手はマカオ代表チームへの招集を望まないことが述べられています。(以下はリー選手のFacebookページにアップされた選手のサイン入りの代表招集拒否の宣言書)

6月8日のニュース:マレーシアはWC一次予選初戦を勝利でスタート

マレーシアはWC一次予選初戦を勝利でスタート
アジアサッカー連盟AFCの最下位12チームが参加する国際サッカー連盟FIFAワールドカップ2022年大会兼AFC選手権アジアカップ2023年大会一次予選がいよいよ始まりました。
 6月6日には、カンボジアがホームでパキスタンに2-0で勝利するなど、各地で5試合が行われ、最後となる6試合目が、AFC最下位12チームの中では168位とFIFAランキングが最も高いマレーシアと195位の東ティモールの試合でした。以下、結果です。

6月7日(金)
FIFAワールドカップ2022年大会兼AFC選手権アジアカップ2023年大会一次予選
マレーシア代表7-1東ティモール代表(ブキ・ジャリル国立競技場)
得点者:マレーシア-ラヴェル・コービン=オング(12分)、シャーレル・フィクリ(23分)、ノーシャルル・イドラン・タラハ(43分)、サファウイ・ラシド2(45分、59分)、ファイズ・ナシル(78分)、アキヤ・ラシド(89分)、東ティモール-ジョアン・ペドロ(53分)

6月2日に行われたネパール代表との国際親善試合の先発メンバーからは、FWシャズワン・ザイノンとMFハリム・サアリのスランゴールFAコンビに代わり、出場停止処分が解けたFWムハマドゥ・スマレとMFノー・アザム・アジーのパハンFAコンビがスタメンで出場しました。
 スタメンは、キャプテンのファリザル・マーリアス(ジョホール・ダルル・タクジムJDT)がゴールを守り、ラヴェル・コービン=オング(ジョホール・ダルル・タクジムJDT)とマシュー・デイヴィーズ(パハンFA)が左右のサイドバック、中央にはシャールル・サアド(ペラTBG)とアダム・ノー・アズリン(JDT)を配置した守備陣に、ノー・アザム・アジーとアクラム・マヒナン(PKNS FC)が中盤、攻撃陣はワントップのノーシャルル・イドラン・タラハ(パハンFA)の下に右からムハマドゥ・スマレ、シャフィク・アーマド(JDT)、サファウイ・ラシド(JDT)を配置し、ネパール戦と同じ4-2-3-1のフォーメーションでスタートしました。(下はこの試合のマレーシア代表のスタメンーマレーシアサッカー協会FAMのFacebookより)

 連日の大雨のせいで心配されたピッチは、前日6月6日の公式練習日にマッチコミッショナーが両チームにブキ・ジャリル国立競技場のピッチを使った練習を禁止するなどしてこの試合を迎えています。
 この試合はテレビ観戦しましたが、マレーシア、東ティモールとも積極的にボールを回し、ピッチの状況がプレーに影響を与えているような印象はありませんでした。

試合は開始からマレーシアが一方的に攻め、12分には公式戦初出場となったコービン=オング選手がサファウイ選手のクロスをヘディングで代表初ゴールを決めました。ネパール戦では、シャズワン・ザイノンとのコンビネーションが悪かったコービン=オング選手でしたが、前にいるサファウィ選手とはクラブではチームメートということもあってか、サファウィ選手が積極的に動いて、空いたスペースにコービン=オング選手がオーバーラップするという動きが何度も見られました。この試合では、このコービン=オング選手と右サイドバックのデイビーズ選手が積極的に攻撃参加する場面が目立ち、効果的に機能してました。
 2点目はそのデイヴィーズ選手からのクロスをケガのシャフィク・アーマドに代わって入ったシャーレル・フィクリ(ペラTBG)が、6点目も同じデイヴィーズ選手のクラスをやはり途中出場のファイズ・ナシル(スランゴールFA)がダイレクトボレーでともに公式戦初ゴールを決めました。
 この試合のダイジェストはこちらです。

東ティモールもタイリーグ3部のノース・バンコク大学FCでプレーする18歳のキャプテン、ジョアン・ペドロが後半開始早々にドリブルで持ち込んでゴールを決めますが、反撃もここまででした。
 東ティモールは、インドネシアに併合されるまではポルトガルの植民地であったこともあり、かつては同じポルトガルの植民地という歴史を持つブラジル出身の選手を多数帰化させた過去(しかし出生証明書の偽造により、2017年には罰金とアジアカップ2023年大会予選参加を禁じる処分をAFCより受けています)もありますが、近年は国内リーグが活発になり、最年長が24歳、最年少は15歳という今回の代表選手もその国内リーグでプレーする選手たちで構成されています。また監督はグアム代表やブータン代表の監督経験もあり、同国のU15やU19の監督を経て、昨年12月にフル代表の監督に就任した築舘範男(つきたてのりお)氏です。(下は試合前の記者会見の様子。左から東ティモール代表のジョアン・ペドロ主将、築舘監督、マレーシア代表のタン・チェンホー監督、ファリザル・マーリアス主将-FAMのFacebookより)

今回の一次予選はホームアンドアウェイ形式で行われますが、自国内にAFCの規格にあった競技場がない東ティモールは、ホームの試合も同じマレーシアのブキ・ジャリル国立競技場で6月11日(火)に行います。

6月6日のニュース:明日のWC一次予選メンバーが発表、スタジアム管理会社はWC予選までにピッチを整備すると約束

明日のWC一次予選メンバーが発表
明日6月7日(火)の東ティモール戦から国際サッカー連盟FIFAワールドカップ2022年大会の予選が始まるマレーシア代表。マレーシアサッカー協会FAMのホームページでは、このアジア一次予選の登録メンバー23名が発表されています。
 5月27日から始まっていた代表候補合宿で招集された26名のうち、5月18日のPKNP FC戦で足首を痛め、27日の合宿初日に合流したもののその後の練習には参加していなかったDFシャミ・サファリ(スランゴールFA)、6月2日のネパール代表選では先発したものの、やはりケガのため途中退場となったMFアブドル・ハリム・サアリ(スランゴールFA)、そして今回初めて代表候補合宿に参加したロドニー・セルヴィン・アクウェンシヴィ(PKNS FC)の3選手が外れることになりました。
 昨年のアセアンサッカー連盟AFF選手権スズキカップで主力選手として活躍し、素晴らしいゴールを決めたシャミ選手が欠けるのは痛いですが、すでに代表でプレーしているFWサファウイ・ラシド、FWアキヤ・ラシド(ともにジョホール・ダルル・タクジムJDT)らとU23代表でプレーしたMFシャマー・クティ・アバ、DFドミニク・タン(ともにJDT)やファイザル・ハリム(パハンFA)が残るなど、世代交代も徐々に進み、今回の23名の代表選手のうち30歳代はキャプテンGKファリザル・マーリアス(33歳、JDT)、FWノーシャルル・イドラン・タラハ(33歳、パハンFA)、FWシャズワン・ザイノン(30歳、スランゴールFA)の3名だけです。

ポジション氏名年齢所属
GKファリザル・マーリアス33JDT
ザリフ・イルファン24PKNS FC
イフワン・アクマル23クダFA
DFアダム・ノー・アズリン23JDT
ラヴェル・コービン=オング28JDT
ドミニク・タン・ジュンジン22JDT II
シャズワン・アンディック23JDT II
マシュー・デイヴィズ24パハンFA
シャルル・サアド26ペラTBG
イルファン・ザカリア24KLFA
MFアクラム・マヒナン26PKNS FC
ケニー・パッラジ・ダバラギ26ペラTBG
ファイズ・ナシル27スランゴールFA
シャマー・クティ・アバ22JDT II
ノー・アザム・アジ24パハンFA
FWアキヤ・ラシド20JDT
サファウィ・ラシド22JDT
シャフィク・アーマド24JDT
モハマドゥ・スマレ25パハンFA
ノーシャルル・イドラン・タラハ33パハンFA
ファイサル・アブドル・ハリム21パハンFA
シャズワン・ザイノン30スランゴールFA
シャーレル・フィクリ25ペラTBG

スタジアム管理会社はピッチを最善にすると約束
6月2日(日)に行われたマレーシア代表とネパール代表の国際親善試合の会場となったブキ・ジャリル国立競技場は、試合後に両チームの監督からピッチの状況を酷評されましたが、この競技場の管理会社であるマレーシア・スタジアム社は、6月7日(金)と6月11日(火)の両日に行われる国際サッカー連盟FIFAワールドカップアジア一次予選の対東ティモール戦に向けて、試合当日にはマレーシア代表が最善の状態で試合に臨めるよう保障する、マレー語紙ブリタ・ハリアンの電子版が伝えています。
 同社のニック・ラジーン・アダム・ダウドCEOは、ピッチの状態を最善に保つための努力はこれまでも行ってきているものの、ここ数日間の天候不順によりそれが難しくなっていたことを認めています。今回もマレーシアサッカー協会FAMの要望に応えて芝(正確にはこちらではカウグラスと呼ばれる幅の広い草)を短く刈る予定だったが、連日の豪雨でピッチが非常に柔らかくなっており、結局、要望通りのピッチが提供できなかったと言い訳しています。さらにブキ・ジャリル国立競技場のピッチに使われているカウグラスは高質のものなので、世界でもトップレベルのピッチが提供できているとも発言しています。
 ちなみにこの記事の最後の部分はマレーシアでよく言われる「設備は一流、その維持は三流」を地でいく発言なので、記事を読んだ際、思わず吹き出してしまいました…。と言うのは、ブキ・ジャリル国立競技場のピッチが問題になるのが今回が初めてではないからです。2013年8月には、プレシーズンツアーで東南アジアを回っていたチェルシーやバルセロナといったクラブが、ブキ・ジャリル国立競技場のピッチの悪さにプレーを拒否し、最終的にスランゴール州のシャー・アラムスタジアムへと会場を変えて試合を行い、当時の青年スポーツ省大臣が「このようなピッチで試合をすれば世界に恥をさらすことになる」と述べたこともありました…

6月5日のニュース:国際親善試合でマレーシアはネパールに勝利、両チーム監督は芝の状態に不満、

6月2日
国際親善試合(会場:ブキ・ジャリル国立競技場、クアラ・ルンプール)
マレーシア代表2-0ネパール代表
得点者:マレーシア代表-サファウィ・ラシド(51分PK)、シャールル・サアド(80分)

国際親善試合でマレーシアはネパールに勝利
観戦記にも書きましたが、6月2日(日)に行われた国際親善試合(国際Aマッチ)で、マレーシア代表がネパール代表に2-0で勝利しました。87000人収容可能なブキ・ジャリル競技場での試合は、公式発表では観衆3797人とフル代表の試合としては少々寂しいものでした。しかもメインスタンドのアウェイ席にはネパール側サポーターがかなり入っていましたので、マレーシア側のサポーターの数は3000人を切っていたかも知れません。
 6月7日(金)と11日(火)に行われる国際サッカー連盟FIFAワールドカップのアジア一次予選の準備として行われたこの試合は、FIFAランキングでは、ネパールの161位に対してマレーシアは168位と格下ですが、これにはスウェーデン人ヨハン・カリンネパール代表監督も驚いていると発言しています。
 フル代表が年末のアセアンサッカー連盟AFF選手権スズキカップでの準優勝、U23代表はアジアサッカー連盟AFC U23選手権でベスト8、U19代表がAFF U19選手権で優勝し、AFC U19選手権でも12年ぶりに本戦出場を果たすなどが、2018年は明るいニュースが多かったマレーシアのサッカー界ですが、言い換えればここまでFIFAランキングが下がってしまうほど、それ以前のマレーシアサッカー界の闇は深かったということです。

両チーム監督は芝の状態に不満
この試合後、マレーシア代表のタン・チェンホー監督、ネパールの両代表監督はグラウンドコンディションの悪さについて言及しています。
 早いペースのポゼッションサッカーを目指すタン マレーシア代表監督は、多くの得点機を逃した理由とするわけではないとしながらも、グラウンドコンディションの不良で思うようなサッカーができなかったとしています。質の高いサッカーをするのは不向きなグラウンドコンディションが直ちに改善されることを望んでいるとも発言しています。
 試合直前まで、クアラ・ルンプールとその周辺は豪雨に見舞われていましたので、それが影響していることもありますが、柔らかく湿った芝には、ネパール代表のヨハン・カリン監督も不満を述べていました。
 これについて、マレー語紙ウトゥサン・マレーシアの電子版では、国立競技場を監理するマレーシア・スタジアム社のCEOは、この両監督の不満に足してグラウンドは試合可能な状態だったと反論する記事を掲載していますが、その一方で、5月25日に同じ会場で行われたアジアラグビー選手権のマレーシア対韓国戦でグラウンドコンディションが影響を与えたかも知れないとも発言しています。
 数日後には大事なFIFAワールドカップの予選が控えるマレーシア代表にとってホームでのアドバンテージとなるブキ・ジャリル競技場の芝に苦しまないことを祈るばかりです。

観戦記:6月2日国際親善試合マレーシア代表対ネパール代表@ブキ・ジャリル国立競技場

断食月中ではありますが、今月7日にはFIFAワールドカップ2022年大会のアジア一次予選を控えるマレーシア代表は、ネパール代表をブキ・ジャリル国立競技場に迎え、練習試合を行いましたので、観戦に行ってきました。
 ブキ・ジャリル国立競技場での観戦は数年ぶりです。

オープンスタンドのチケットは20リンギ(約520円)でした。写真右は暗くてわかりにくいですが、窓口上の料金表です。練習試合ということもあってか手書きでした…。なお料金表一番下のKanak-kanakは子どものチケット代です。

人口約3200万人のマレーシアは、2018年時点で外国人労働者の数が180万人おり、非合法の労働者も含めればその数は600万人とも言われています。その内、ネパール人労働者は約50万人いるそうです。ということで、マレーシアに住んでいるであろうネパール人サポーターも大挙観戦に来ていました。またスタジアムの外にはネパール国旗をプリントしたTシャツを売る店もありました。

1998年に建てられたブキ・ジャリル国立競技場は、東南アジアではインドネシアのジャカルタにあるゲロラ・ブン・カルノ競技場に次ぐ87,411名収容のスタジアムです。2017年にはクアラ・ルンプール(KL)が東南アジア競技大会の開催地となったため、大幅な改修工事が行われたのは知っていましたが、久しぶりに足を運んでみると見違えるほど綺麗になっていました。スタンドには車椅子での観戦席も整備されています。

マレーシアの他のスタジアムや公共施設では考えられないほど、トイレが綺麗なのはある意味感激でした。

二日後にある断食明けのお祝いハリラヤは、日本で言えば正月にあたるイベントで、地方出身者にはKLから実家へ帰省する人が多く、この日も試合開始1時間前はスタンドはガラガラでした。さらに2階席へは入れず、売店も閉まっていました…。

そうこうしている内に両チームのスタメンが発表になりました。マレーシアは主力選手で帰化選手のムハマドゥ・スマレ(パハンFA)が、昨年末のアセアンサッカー連盟AFF選手権スズキカップ決勝(の試合後の暴言)で4試合の出場停止処分を受けており、今日の試合には出場できません。以下は両チームの先発メンバーです。発熱で体調不良が報じられていた新キャプテンのファリザル・マリアスもスタメンです。

両国の国旗に続いて選手が入場、そして国歌演奏という流れでインターナショナルマッチの雰囲気が高まりました。

前回のエアマリンカップでは、チケット代が高すぎるとして代表戦ボイコットを宣言したウルトラス・マラヤの皆さんもこの日は三々五々とやってきました。ゴール裏の席は開場されていなかったため、微妙な位置で応援です。

いよいよ試合開始。開始時刻は午後10時でした。

前半はほとんどの時間がネパール側サイドでのプレーでした。開始早々はチャンスが何度かあったものの、その後はネパールはいわゆる「大型バスをゴール前に駐車」し。マレーシアはパス回しはできるものの、ゴールへ向かってシュートを打つことがほとんど来ませんでした。

前半は両チーム無得点で終了。

マレーシアの競技場内は完全禁煙なのですが、ウルトラス・マラヤの皆さんは全く御構い無しの様子で、ハーフタイム中は皆さんの周りは煙が蔓延していました。

後半に入るとマレーシアのタン・チェンホー監督は、アキヤ・ラシド、ドミニク・タン、ファイザル・ハリム、シャマー・クティ・アバら、エアマリンカップと同時期に行われていたアジアサッカー連盟AFCU23選手権予選のため招集できなかったU23組を次々と投入しました。
 そして51分には、アキヤ・ラシド(ジョホール・ダルル・タクジムJDT)がゴール前で倒されPKを獲得。これをサファウイ・ラシド(JDT)が決めてマレーシアが先制します。

さらに82分にはシャールル・サアド(ペラTBG)がヘディングシュートを決めて2点目を奪います。

断食月ということもありコンディショニングが難しかったのだと思いますが、試合には勝ったものの、素人目では全体的に組織的プレーを意識しすぎた結果、クラブでは積極的に攻撃に参加するコービー・オング(JDT)やエースのサファウイ・ラシドが生きず、スピード感に欠ける試合という印象でした。
 またスマレ選手とポジションを争うシャズワン・ザイノン(スランゴールFA)やシャフィク・アーマド(JDT)もインパクトを残せませんでした。そんな中、空回りする場面も多かったのですが、アキヤ・ラシドやファイザル・ハリム(パハンFA)が持ち前のスピードで何度か突破を図ろうとするなど、これまでの代表にはなかった攻撃パターンも生まれそうな印象でした。