2月15日のニュース
サッカー協会が9月の代表戦で日本との対戦を熱望
サッカー協会-9月のアジア大会にU23代表は派遣せず
ヌグリスンビランは外国籍選手3名のみで開幕

昨日2月14日はバレンタインデーでした。マレーシアでもあちこちに臨時の花屋が開業し、花束を抱えて歩く男性が目につきましたが、その一方でマレーシア政府機関であるイスラム開発局(JAKIM)は、バレンタインデーがイスラムの文化と無関係なことから、ムスリム(イスラム教徒)これを祝うべきではないとの声明を発表しています。またここ数日は、自動車事故に遭って警察へ足を運んだ女性や、病院の救急外来を訪れた女性(いずれも華人女性)がともに「公共の施設にそぐわない衣服」を着用しているという理由で追い返されたというニュースもメディアで取り上げられています。ムスリムによる異文化への中傷はあまり取り上げられない一方で、ムスリム以外のムスリムへの発言は過度に取り上げられる傾向が強まっている印象を受ける今日この頃です。そんなマレーシアから2月15日のサッカーニュースをお届けします。

サッカー協会が9月の代表戦で日本との対戦を熱望

マレーシアサッカー協会FAMは9月のFIFA国際マッチデーカレンダー(FIFAカレンダー)期間に日本との対戦を熱望していると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。9月のFIFAカレンダーでは、キム・パンゴン監督がかつて代表監督を務めた香港との対戦はほぼ確定している様ですが、もう1試合の相手に日本を指名し、現在は日本サッカー協会JFAからの返事を待っているということです。

FAMのハミディン・アミン会長は「9月のFIFAカレンダー期間中、マレーシア代表は国外で2試合を行う予定で、香港との対戦はほぼ確定していおり、もう1試合については各国のサッカー協会会長に連絡を取っており、現在は返事を待っている状況である。」と説明しています。

なおブルナマの記事では、日本との対戦が実現しなかった場合には、台湾、中国、ウズベキスタンがその代替候補に上がっているということです。

またハミディン会長は、3月のFIFAカレンダー期間に行う試合については、ジョホール・ダルル・タジム(JDT)のホーム、スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州)で行うことも明らかにしています。対戦相手は既にトルクメニスタンが決定しており、もう1試合は台湾かクウェートのいずれかで、今週中には決定するということです。

また6月のFIFAカレンダー期間はスルタン・イブラヒムスタジアムで1試合、もう1試合はトレンガヌFCのホーム、スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州)、スリ・パハンFCのホーム、ダルル・マクモルスタジアム(パハン州)、そしてペナン州立スタジアムのいずれかで行い、首都圏以外に住むサポーターが気軽に観戦できるようにする予定であることも明らかにし、なお、その際の対戦相手にはイエメンがほぼ決まっており、もう1試合の相手はシリアあるいはオマーンが候補に上がっていると述べています。

また10月のFIFAカレンダー期間に開催予定のムルデカ大会では、既に参加が決まっているパレスチナに加え、インド、レバノン、中国の中から2チームが参加し、マレーシアを加えた4チームで行われると、ハミディン会長は述べています。

来年1月には延期されているAFC選手権アジアカップ2022年大会が予定されており、その前の11月あるいは12月に、マレーシア代表は2試合の対外試合を行う予定もあるということですが、こちらの対戦相手は現時点では未定ということです。

サッカー協会-9月のアジア大会にU23代表は派遣せず

マレーシアサッカー協会FAMのハミディン・アミン会長は、今年9月23日から中国の杭州市で開催されるアジア競技大会にU23代表を派遣しないことを明らかにしています。マレーシアの通信社ブルナマの報道によると、同じ9月にAFC U23アジアカップ2024年大会の予選が予定されていることから、そちらを優先することが理由だということです。

9月4日から12日にかけて予定されているAFC U23アジアカップ2024年予選は2024年のパリオリンピック予選を兼ねることから、ハミディン会長はアジア競技大会よりもこの大会を優先すると説明し、この他には5月に予定されている東南アジア競技大会通称シーゲームズ、そして11月に予定されている東南アジアサッカー連盟AFF U23選手権が今季のU23代表が重視する大会である説明しています。

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2018年にインドネシアで開催された前回の東南アジア大会では、オン・キムスイ監督(現サバFC監督)率いるU23代表は、ソン・フンミン(トットナムを擁した韓国を破るなどしてベスト16に進出しましたが、ベスト16の日本戦では90分にPKを献上し、これを上田綺世選手が決めて0-1で敗退しています。

ヌグリスンビランは外国籍選手3名で開幕

今季のマレーシアスーパーリーグで登録可能な外国籍選手枠は、昨季までのアジアと東南アジアそれぞれ1枠を含めた5枠から、9枠(ただしベンチ入りは6枠、ピッチ上はアジア、東南アジア枠を合わせた5枠)へと大幅増となりました。これに伴い、昨季は国内三冠を達成したジョホール・ダルル・タジム(JDT)や昨季2位のトレンガヌFCの他、KLシティFCやペナンFCなどもこの9枠の上限いっぱいまで外国籍選手を獲得しています。そんな中で昨季4位に終わったヌグリスンビランFCは、昨季よりさらに少ない3名の外国籍選手のみで今季のスーパーリーグに臨むと、マレーシア語紙ブリタハリアンが報じています。

昨季からプレーする長身センターバックのエラルド・グロン(フランス)、今季新加入で東南アジアでのプレー経験が豊富な長身のストライカー、エゼシエル・エンドゥアセル(チャド、インドネシア1部バヤンガラFCから移籍)の両選手に加え、先日のKLシティFCとのプレシーズンマッチにも出場したMFレヴィ・マディンダ(ガボン、ジョホール・ダルル・タジム(JDT)から期限付き移籍)が今季の外国籍選手となります。

驚きをもって受け止められたヌグリスンビランFCの発表でしたが、K・ディヴァン監督はブリタハリアンの取材に対して、今季の外国籍選手枠はクラブ経営陣の求めに応じた結果だと説明し、開幕に向けての準備に不安があるとしながらも、マレーシア人選手を主体としてチーム戦術を変更せざるを得ないとも述べています。

昨季のヌグリスンビランFCの外国籍選手は、エラルド・グロンの他、FWコシ・アデトゥ(トーゴ)、FWマテウス・アウヴェス(ブラジル)、MFミド・ナザリ(フィリピン)、MFデヴィッド・マウーター(ガーナ/タジキスタン)の5名で開幕しましたが、シーズン途中のトランスファーウィンドウ期間にデヴィッド・マウーター、コシ・アデトゥの両選手との契約を解除し、J3の鹿児島ユナイテッドでもプレー経験があるFWグスタヴォ(ブラジル)とFWヤーセル・ピント(パレスチナ)両選手を獲得しました。グスタヴォ選手はシーズン途中から加入しながらも13試合で11ゴールをあげる活躍をし、2部プレミアリーグからの昇格初年度ながら、スーパーリーグ4位という成績に貢献していました。

2月13日のニュース
タイ1部リーグ第19節-ディオン・コールズはフル出場、サファウィ・ラシドは前節に続き途中出場
トレンガヌFCがリリドン・クラスニキの加入を発表

タイ1部リーグ第19節-ディオン・コールズはフル出場、サファウィ・ラシドは前節に続き途中出場

タイ1部リーグ第19節が行われ、マレーシア代表のDFディオン・コールズ(ブリーラム・ユナイテッド)とFWサファウィ・ラシドはいずれも出場し、DFジュニオール・エルドストール(PTプラチュワプFC)はベンチ外でした。(試合のハイライト映像はタイリーグ公式サイトのYouTubeより)

タイ1部リーグ第19節
2023年2月11日@サームアーオスタジアム
PTプラチュワプFC 3-1 チョンブリーFC
昨季はチョンブリーFCに在籍したジュニオール・エルドストールにとっては古巣との対決のはずでしたが、この試合ではベンチ外でした。

2023年2月12日@ブンヤジンダースタジアム
ポリス・テロFC 1-0 ラーチャブリーFC
3試合ぶりの敗戦となったラーチャブリーFCですが、サファウィ・ラシドは前節に先発を外れ、64分に交代出場しています。


2023年2月12日@サンダー・ドームスタジアム
ムアントン・ユナイテッド 4-4 ブリーラム・ユナイテッド
両チーム合わせて8ゴールを挙げた試合は、一時はムアントン・ユナイテッドに3点のリードを許したブリーラム・ユナイテッドが、ロスタイムに追いついて引き分けに持ち込んでいます。
ディオン・コールズは先発して、フル出場しています。

タイ1部リーグ順位表(第18節終了時、上位3チームとマレーシア人選手所属チームのみ)

順位チーム勝点
1ブリーラムU19154050173349
2バンコクU1912433492540
3チョンブリー19113534181636
4ラーチャブリー1996424131133
12プラチュワップ195592639-1320
トレンガヌFCがリリドン・クラスニキの加入を発表

トレンガヌFCはクラブ公式サイトでリリドン・クラスニキの加入を発表しています。コソボ出身ながら、マレーシアサッカー協会FAMによる代表チーム強化のための帰化支援プログラムによってマレーシア国籍を取得しているクラスニキ選手は、ジョホール・ダルル・タジム(JDT)から今季末までの期限付き移籍の形で加入し、マレーシア人選手として登録され、背番号は80となることも発表されています。

東南アジアサッカー連盟AFF選手権三菱電機カップによる中断前までタイ1部のコンケーン・ユナイテッドFCに期限付き移籍していたクラスニキ選手は、昨年末でコンケーン・ユナイテッドFCを退団しており、かつて在籍していたクダ・ダルル・アマンFC(在籍当時はクダFA)や、クダFA在籍時の首脳陣だったタン・チェンホー監督とラモン・マルコートコーチがいるスランゴールFCなどが獲得に動いているという噂がありました。

クラスニキ選手は2015年から2018年までクダFA(当時)、2019年にはマラッカ・ユナイテッドFCでプレーし、FIFAが規定する5年間同一国でプレーすればその国の代表選手としてプレーできる規定に基づき、FAMの支援で2020年3月にマレーシア国籍を取得しています。マレーシア国籍取得直前にJDTに移籍したものの、2020年シーズン途中にローストラリア1部のニューカッスル・ジェッツに期限付き移籍すると、2021年にはオディシャFC(インディアンスーパーリーグ)、2022年には前述のコンケーン・ユナイテッドとチームを転々とする一方で、期待された代表戦では2021年に4試合、そしてキム・パンゴン監督が就任した2022年以降は、キム監督就任直後の昨年3月にシンガポールで行われたシンガポール、フィリピンとの3カ国対抗でシンガポール相手にゴールを決めたものの、それ以降は代表に召集されていません。

2月9日のニュース
金融コンサルティング企業が1億5000万円超を支払ってKLシティFCのオーナーに
FAM会長-三菱電機カップのFIFA国際マッチデーカレンダー入りは難しい
FAM会長-マレーシア代表の直近の目標はアジア25位以内をキープすること

モロッコで現在開催中のクラブワールドカップで、アジア代表のアル・ヒラルSFC(サウジアラビア)が南米代表のCRフラメンゴ(ブラジル)を3-2で破って決勝進出を決めています。相手が前半終了に退場者を出したとは言え、一度もリードを許すことなく勝ち切ったアル・ヒラルSFCは見事です。昨年のFIFAワールドカップでもアルゼンチンやメキシコを相手にゴールを決めていたサウジアラビア代表FWサーレム・アッ=ドーサリーの2ゴールなどで勝利したこのアル・ヒラルSFC、そしてクリスティアーノ・ロナウド移籍したアル・ナスルFCと注目を集めるサウジアラビアリーグはアジアを牽引するリーグの一つになっていきそうな予感です。アジア勢の決勝進出は鹿島(2016年)、アル・アインFC(アラブ首長国連邦)に続く3チーム目ということですが、2月11日に予定されている決勝ではレアル・マドリード(多分!)にも勝利してアジア勢初優勝を成し遂げて欲しいです。

金融コンサルティング企業が1億5000万円超を支払ってKLシティFCのオーナーに

金融コンサルティング企業のリナニ・グループ社が、マレーシアスーパーリーグのクアラルンプールシティFC(KLシティ)の株式の51%を取得し、クラブのオーナーとなったことを同社の公式サイトで発表しています。

2021年のマレーシアカップで優勝し、翌2022年に出場したAFCカップでは準優勝したKLシティは、FIFAとアジアサッカー連盟AFCの指導のもと、マレーシアサッカー協会FAMとMリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLが進めるクラブの民営化方針に従う形で、現在クラブを運営するクアラルンプールサッカー協会(KLFA)がリナニ・グループ社にクラブ株式の過半数を売却しています。

元々は国内各州の対抗戦として始まったマレーシアの国内リーグは、その歴史から各州のサッカー協会(州FA)がそれぞれプロサッカークラブを持ち、そのクラブは州政府による運営資金援助を受けて運営されてきた経緯があります。FAMとMFLはコロナ禍の前から「FAからFCへ」というスローガンのもと、国内各クラブに対して民営化、言い換えれば州政府からの公金に依存せず、企業スポンサーからの資金で運営されるクラブのプロ化を進めており、リナニ・グループ社によるKLシティ買収もこの流れに沿ったものです。

ハンナ・ヨー青年スポーツ相を立会人として出席た経営権途上に関する調印式に参加したKLFAのカリド・アブドル・サマド会長は、クラブの価値を1000万マレーシアリンギ(およそ3億600万円)として、その51%にあたる510万マレーシアリンギを支払うことで合意したリナニ・グループ社による買収を歓迎するとともに、クラブサポーターに対して経営権の譲渡への理解を求めたいと述べた一方で、リナニ・グループ社のノル・アズリ・ノル・アゼライ社長は国内企業が次々とMリーグクラブに投資し始めている中で、自社も参画を決定したと述べ、KLシティを投資先として選んだ理由としてボヤン・ホダック監督とスタンリー・バーナードCEOのクラブでの役割も重要な決定要因だったと話しています。

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連邦直轄地であるクアラルンプールは、マレーシア政府の政権担当政党から連邦直轄地担当大臣が指名され、その大臣が同時にKLFAの会長を務める慣例がありましたが、それを改めたのが現在のカリド・サマドKLFA会長です。
 日本でもその名を知られたマハティール・モハマド元首相が率いる野党連合「希望連盟」(PH)は、英国からの独立以来61年間に渡りマレーシアを統治してきた統一マレー国民組織(UMNO)を核とする与党連合「国民戦線」(BN)を2018年の総選挙で歴史的な勝利で破り、政権交代を果たしました。与党議員であったカリド氏は連邦直轄地大臣に就任し、同時にKLFA会長にも就任しました。
 PHは2020年に起こった政権内の権力争いにより、政権奪取から2年足らずで下野したものの、カリド氏は慣習に反するようにKLFA会長の座に留まりました。新政権関係者からの辞任圧力に耐える一方で、KLFAとクラブは従来のスポンサーから支援を受けられなかったものの、前述のスタンリーCEOとともに他のMFLクラブに先駆けて公的資金への依存度を下げることに尽力し、現場ではホダック監督が限られた予算にもかかわらず32年ぶりとなるマレーシアカップ優勝、そしてAFCカップ準優勝を達成しています。

FAM会長-三菱電機カップのFIFA国際マッチデーカレンダー入りは難しい

昨年末から今年の年始にかけて開催された東南アジアサッカー連盟AFF選手権「三菱電機カップ」は、FIFAの国際マッチデーカレンダー期間(FIFAカレンダー)外となっていたことから、代表選手の所属クラブに選手リリースの義務がなく、マレーシア代表を例に取ると、国内王者ジョホール・ダルル・タジムの選手11名が代表招集を辞退、優勝したタイもJリーグでプレーするチャナティップ・ソングラシン(川崎)、スパチョーク・サラチャット(札幌)といった本来なら代表で主力を務める選手たちもプレーしませんでした。

今回の決勝戦後には、試合を観戦したFIFAのジャンニ・インファンティーの会長がこの三菱電機カップのFIFAカレンダー入りについて検討する価値があると発言していましたが、マレーシアサッカー協会FAMのハミディン・アミン会長は、三菱電機カップの開催期間が長いため、既に過密になっているFIFカレンダーに入るのは難しいとマレーシアの通信社ブルナマの取材に答えています。先日行われたAFC総会ではAFC選出のFIFA委員に選出されたハミディン会長の発言であることを考えると、実際に容易ではないのかもしれません。

「FIFAカレンダーはAFFのためにだけでなく、(FIFAに加盟する)211ヵ国すべてのためにある。代表が多くの試合を行うことをよく思わないFAもあるだろうし、三菱電機カップはその期間が1ヶ月にも及ぶ点も(FIFAカレンダー入りが)難しくなるだろう。」とハミディン会長は自身の見解を述べています。

FAM会長-マレーシア代表の直近の目標はアジア25位以内をキープすること

マレーシアサッカー協会FAMのハミディン・アミン会長は、マレーシア代表の直近の目標は、現在のFIFAランキングであるアジア25位以内を今年いっぱい維持することだと述べています。

FAMの代表チーム委員会の委員長も務めるハミディン会長は、FIFA国際マッチカレンダー期間(3月20日から28日、6月12日から20日、9月4日から12日、11月13日から21日)の代表チームの予定をキム・パンゴン監督が近いうちに公表するだろうと話す一方で、FIFAワールドカップ2026年大会予選兼AFC選手権アジアカップ2017年大会予選では、アジア26位以下のチームは予選出場権を獲得するための予備予選への出場が必要となることから、マレーシア代表はアジア25位以内にとどまらなければならないと話しています。なお現在アジア25位のマレーシアは1066.6ポイント、同26位の香港は1062.39ポイントとなっています。

FIFAワールドカップ2026年大会予選兼AFC選手権アジアカップ2017年大会のための予備予選は10月に、予選1回戦は11月に予定されています。

2月8日のニュース
タイ1部リーグ第18節-ディオン・コールズはフル出場、前節負傷退場のサファウィ・ラシドは途中出場
トルコでキャンプ中のクダは地震の被害なし
将来のエース候補ルクマンがアイスランド2部クラブへ期限付き移籍

今季のマレーシアスーパーリーグ開幕までおよそ2週間となりました。各チームとも補強が完了しつつある中、マレーシア語紙マジョリティがジョホール・ダルル・タジム(JDT)でプレーする代表FWアキヤ・ラシドの移籍の噂を取り上げています。マレーシア人には少ないドリブルを使って個の力で勝負するタイプの選手で、私も好きな選手なのですが、選手層の厚いJDTではここ数年は十分な出場時間を得られていません。それにもかかわらず代表に呼ばれるレベルの選手ではあるものの、今季のJDTはかつてのチーム得点王のストライカー、ジオゴ(ブラジル、元タイ1部BGパトゥム・ユナイテッド)が復帰し、右ウィングにはオスカル・アリバス(スペイン、スペイン2部FCカルタヘナから加入)もが加入しており、さらに出場時間が少なくなるのでは、と言われていた矢先でしたので、この噂は実現する可能性が高そうです。移籍先としてはトレンガヌFCが上がっており、エースのファイサル・ハリムが昨季オフにスランゴールFCに移籍しており、その後継者としての獲得は十分あり得ます。

タイ1部リーグ第18節-ディオン・コールズはフル出場、前節負傷退場のサファウィ・ラシドは途中出場

タイ1部リーグ第18節が行われ、いずれもマレーシア代表のDFディオン・コールズ(ブリーラム・ユナイテッド)とFWサファウィ・ラシドはいずれも出場しています。

タイ1部リーグ第18節
2023年2月4日@BGスタジアム
BGパトゥム・ユナイテッド 0-2 ブリーラム・ユナイテッド
先月1月のタイ1部リーグ月間ベストXIに選ばれたコールズ選手は、先発してフル出場しています。

2023年2月4日@レオ・チェンマイスタジアム
レオ・チェンライ・ユナイテッド 3-2 PTプラチュワップFC
ジュニオール・エルドストールはベンチ入りしませんでした。

2023年2月5日@ドラゴン・ソーラー・パークスタジアム
ラーチャブリーFC 2-1 ノーンブワ・ピッチャヤFC
前節ではチャージしてきた相手が一発レッドになるほど激しいタックルを受けて途中退場したサファウィ・ラシドでしたが、この試合では先発は外れたものの、74分から途中出場しています。

タイ1部リーグ順位表(第18節終了時、上位3チームとマレーシア人選手所属チームのみ)

順位チーム勝点
1ブリーラムU18153046133348
2バンコクU1811433192237
3チョンブリー18113433151836
4ラーチャブリー1896324121233
12プラチュワップ184592338-1517
トルコでキャンプ中のクダは地震の被害なし

トルコ南東部からシリア北部にかけての一帯で2月6日未明にマグニチュード7.8を記録する強い地震があり、トルコとシリアと合わせた死者は4300人以上と報道されていますが、現在、トルコでプレシーズンキャンプ中のクダ・ダルル・アマンFCには影響が出ていないと、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。

クダのカマル・イドリス・アリCEOによると、震源とされるトルコ南部の都市ガジアンテップからキャンプ地のアンタルヤまでは800キロ以上離れており、地震報道で心配する選手や関係者の家族には無事が伝えられたということです。また予定されているウズベキスタンやカザフスタンのクラブとの練習試合4試合も予定通り行われることも発表されています。

将来のエース候補ルクマンがアイスランド2部クラブへ期限付き移籍

スポーツ専門サイトのスタジアムアストロは、ルクマン・ハキム・シャムスディンがベルギー1部KVコルトレイクから、アイスランド2部のUMFニャルズヴィークへ期限付き移籍したと報じています。UMFニャルズヴィークのクラブ公式サイトでの発表を引用する形で報じられている記事では、2023年シーズンいっぱいの期限付き移籍となるということです。

来月3月に21歳となるFWのルクマン選手は、国内のエリートアカデミー、モクタル・ダハリ・アカデミー(AMD)を卒業後、2020年にマレーシア人のビジネスマン、ヴィンセント・タン氏がオーナーのKVコルトレイクに加入していますが、ここまでトップチームでの出場は今季の1試合を含めてわずか2試合にとどまっていました。


2月2日のニュース
国外でのプレシーズンキャンプがブームに?
アストロとマレーシア国営放送が今季Mリーグの公式放送局に決定-YouTubeでの全試合視聴は不可能に
スランゴール州政府が新スタジアム建設を発表も、JDTオーナーはその建設費見積に疑問

国外でのプレシーズンキャンプがブームに?

今月24日に迫った今季のスーパーリーグ開幕を前に、複数のチームが国外でのプレシーズンキャンプを行っています。新型コロナ禍が落ち着き、出入国が容易になったこともあってか、ジョホール・ダルル・タジム(JDT)のアラブ首長国連邦ドバイキャンプやクダ・ダルル・アマンFC(クダ)のトルコキャンプに加えて、その他のクラブも最後の調整を国外で行うのが今季のブームになっているようです。

3年連続となったドバイキャンプを行っているJDTは、キャンプ期間中には、いずれもロシア1部のFCロストフやFCロコモティフ・モスクワ、FCゼニト・サンクトペテルブルクといたチームと練習試合も行います。

このブログでも既報の通り、トルコのリゾート地アンタルヤでは、2月5日から15日までクダがプレシーズンキャンプを行います。なぜトルコなのかはわかりませんが、現地ではナサフ・カルシFC(ウズベキスタン1部)、FCシャフチョール・カラガンダ、FCマクタラル(いずれもカザフスタン1部)、そしてFCメタリスト・ハルキウ (ウクライナ1部)といったクラブと練習試合を行います。

中東やヨーロッパ程遠くはないものの、プレーシーズンキャンプの開催地としてマレーシアのチームに人気なのはタイです。国境を接する隣国ということもあるのかもしれませんが、スリ・パハンFC(パハン)とサバFC(サバ)はいずれもタイでキャンプを行います。Mリーグと異なる秋春制を採用しているタイリーグは現在、シーズン中真っ只中であることから、タイ1部のチームとの練習試合などは組まれていませんが、パハンはバンコクからほど近いBGパトゥム・ユナイテッドの練習施設を使って8日間のキャンプを行い、同じくタイでキャンプを張っているいずれも韓国1部のFCソウル、大邱FC、同2部のFC安養などとの練習試合も組まれています。

東マレーシアのボルネオ島に本拠地を持つサバは、マレー半島部と違い、高いレベルでの練習試合をする相手がほとんどないこともあってか、やはりタイでキャンプを行っています。タイ南部のリゾート地フアヒンで練習を行った後、バンコク入りします。バンコクでは、デンマーク1部のオーデンセBKなどとの練習試合も予定されています。

同じ東マレーシアのクラブ、クチンシティFCは、昨日2月1日よりカンボジアでキャンプを行っています。クラブの公式Facebookでの告知によれば、連日、練習試合が組まれており、本日2月2日には菊地佑太選手が所属するナガワールドFCとコンポン・スプースタジアムで、明日2月3日には藤原賢土選手が所属するISIダンコアセンチェイFCとAIAスタジアムで、明後日の2月4日に大瀬貴己、小川雄大両選手所属のプノンペン・クラウンFCとRSNスタジアムで、そして最終戦となる2月5日には西原拓夢選手が所属するビサカFCとAIAスタジアムでと、4日間で4試合という日程が発表になっています。

クランタンFCはマレーシア北端のクランタン州に本拠地を持ち、州都のコタ・バルからは車で30〜40分も走ればタイとの国境がありますが、タイには遠征せず、ヌグリスンビラン州のニライでキャンプを張っています。ニライはスランゴール州との境に近く、またクアラルンプールまでは車で1時間ほどであり、練習試合の相手に事欠かないだけでなく、クラブのオーナー、ノリザム・トゥキマン氏が経営するホテルチェーン、ザムバーガーホテルがこの周辺にホテルを有しており、費用の面からも理想的な環境のようです。

同じくクランタン州に本拠地を持つクランタン・ユナイテッドFCも、やはりクアラルンプールに程近いサイバージャヤのMMUスタジアムでキャンプを行い、KLシティFCやPDRM FC、ヌグリスンビランFCなどこの周辺に本拠地を持つクラブとの練習試合を行っています。

クランタン州と同じマレー半島東海岸に面したトレンガヌ州に本拠地を持つトレンガヌFCは、地元でのプレシーズンキャンプを行いながら、クアラルンプールなど首都圏に遠征し、KLシティFCやヌグリスンビランFCと練習試合を行っています。

スーパーリーグの残る6チーム、ペナン、ペラ、スランゴール、KLシティ、PDRM、ヌグリはいずれも地元でプレシーズンの調整を行っています。

アストロとマレーシア国営放送が今季Mリーグの公式放送局に決定

国内リーグとカップ戦を運営するマレーシアンフットボール(MFL)は、衛星放送のアストロと地上波のマレーシア国営放送(RTM)が今季のマレーシアスーパーリーグ公式放送局として、試合を放映することを公式サイトで発表しています。

衛星放送のアストロは今季の開幕戦となるスルタン・ハジ・アフマド・シャーカップからマレーシアスーパーリーグ、FAカップ、そしてマレーシアカップの全試合を放送する一方で、RTMはスルタン・ハジ・アフマド・シャーカップやリーグ戦、FAカップそしてマレーシアカップなど全75試合を地上波(TV2)で放送する他、RTMが運営するウェブサイトのRTMスポーツなどでもストリーミング配信されるということです。

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衛星放送だけでなく、地上波でも一部の試合が放送されるのはありがたいですことですが、新型コロナの感染拡大防止を目的にMリーグが無観客試合となった2020年からはマレーシアの通信会社UnifiがYouTubeに公式チャンネルを開設し、1部スーパーリーグと2部プレミアリーグを全試合、そしてFAカップとマレーシアカップも1回戦から全試合を無料で配信していたことを考えると、有料の衛星放送に加入せずに見られる試合数は大幅に減っています。今回の発表はUnifiによる全試合配信が行われないことも意味していますが、43年ぶりにアジアカップ出場を決めた代表チームの好調さなどで国内サッカー人気が高まりそうな機運の中で、無料で視聴可能な試合数が減少することが、その流れに水を差すことにならないかが心配です。

スランゴール州政府が新スタジアム建設を発表もJDTオーナーはその建設費見積に疑問

マレーシアスーパーリーグのスランゴールFCは、リーグ優勝7回、マレーシアカップ優勝33回を誇る国内トップクラブの1つですが、近年はジョホール・ダルル・タジム(JDT)の後塵を拝しており、2010年を最後にリーグ優勝から遠ざかっています。そのスランゴールFCが本拠地にしていたのが、スランゴール州シャー・アラムにあるシャー・アラムスタジアムでした。

1994年開場のこのスタジアムは8万人を超える観客が収容可能なスタジアムですが、老朽化が激しくなり、安全上などの問題から、国内リーグとカップ戦を運営するマレーシアンフットボール(MFL)は2020年3月にこのシャー・アラムスタジアムのリーグ戦での使用を禁止しています。このため、スランゴールFCは過去3シーズンはMBPJスタジアムに本拠地を移していました。

改修を行っても2億5000万マレーシアリンギ(およそ75億円)がかかるとされる現在のシャー・アラムスタジアムは既に解体が決まっていましたが、所有者のスランゴール州政府は、解体後の跡地の開発計画となる「シャー・アラム・スポーツコンプレックスプロジェクト」(KSSAプロジェクト)とその中核となる「新」シャー・アラムスタジアムの計画案を発表しています。(以下は新シャー・アラムスタジアムのイメージ映像。映像はスランゴール州政府系企業MBIスランゴール社の公式ツイッターより)


全体で東京ドームおよそ16個分に相当する188エーカー(およそ76ヘクタール)となるKSSAプロジェクトの内、新シャー・アラムスタジアムはその60%を占め、残る40%は公園や商業施設となる予定です。収容観客数が3万5000人から4万5000人とされる新シャー・アラムスタジアムは、バイエルン・ミュンヘンの本拠地、アリアンツアレーナでも使用されている、可視光透過率が高く屋内でも屋外のような明るさが出せる高機能フッ素樹脂ETFEフィルムを使用した屋根や、スタジアム内の湿度管理機能、さらに座席の下を涼しい空気が循環して客席の温度を一定に保つ機能の他、日本の札幌ドームのように引き込み式の天然芝ピッチ機能もあり、サッカー以外のイベントの際にはピッチを収納できるようになっています。

この計画が発表されると、直ぐさまに反応したのがジョホール・ダルル・タジム(JDT)のオーナー、トゥンク・イスマイル殿下でした。このKSSAプロジェクト全体の予想費用は、周辺の環境整備なども含めておよそ7億9000万マレーシアリンギ(およそ240億円)となることが発表されていますが、イスマイル殿下はJDTの本拠地であるスルタン・イブラヒムスタジアムの建設費用が4億マレーシアリンギ(およそ120億円)であったことを明らかにした上で、スルタン・イブラヒムスタジアムよりも広大で、高機能を備えた新シャー・アラムスタジアムを含めたKSSAプロジェクトの費用は20億マレーシアリンギ(およそ607億円)は降らないだろうというコメントを自身のインスタグラムに投稿しています。

隣国シンガポールでは2014年に同様の施設であるシンガポール・スポーツ・ハブが開場しており、敷地面積では35ヘクタールとKSSAプロジェクトの半分以下ながら、その建設費用は43億マレーシアリンギ(およそ1300億円)がかかっていることから、スランゴール州政府による建設費用の試算には、スランゴールFCサポーターだけでなく、スランゴール州住民から疑問の声も上がっています。

The stadium also has advanced features such as a ‘retractable pitch’ or mobile field and is also capable of handling various ‘indoor’ sports events such as badminton, sepak takraw, volleyball and entertainment events.

1月26日のニュース
タイリーグカップベスト16-サファウィ・ラシドとディオン・コールズが揃ってチームの勝利に貢献
サラワク・ユナイテッドFCオーナーが未払い給料を3月までの完済を約束
クランタンFCオーナー所有のインドネシア2部クラブが解散

今季のマレーシアスーパーリーグの日程が発表されました。詳細はこちらから確認できます。注目のカードなどは明日以降に紹介していきたいと思いますが、とりあえず第1節では昨季2部プレミアリーグで優勝を争ったクランタンFC対クチンシティFCがボラセパマレーシアJP的には注目です。

タイリーグカップベスト16-サファウィ・ラシドとディオン・コールズが揃ってチームの勝利に貢献

タイリーグのカップ戦、Revoカップ2023はベスト16が行われ、サファウィ・ラシドが所属するラーチャブリーFCと、ディオン・コールズが所属するブリーラム・ユナイテッドが勝利しています。*試合のハイライト映像は、タイリーグ公式YouTubeチャンネルより)

タイリーグカップ2023 ベスト16
1月25日@ドラゴン・ソーラー・パークスタジアム
ラーチャブリーFC 0-0 ノーンブワ・ピッチャヤFC(PK 5-4)
サファウィ・ラシドは移籍後初となる先発出場し、85分に交代しています。なおリーグ戦に続きこの試合でもイエローカードをもらっています。

1月25日@SCGスタジアム
ムアントン・ユナイテッド 1-2 ブリーラム・ユナイテッド
ディオン・コールズはリーグ戦に続き2戦連続で先発してフル出場しています。

サラワク・ユナイテッドFCオーナーが未払い給料を3月までの完済を約束

昨季の給料未払い問題が未だ解決されてないサラワク・ユナイテッドFCについて、クラブのオーナーで、サラワク州サッカー協会の会長でもあるポサ・マジャイス会長は、今年3月までにこの未払い給料を完済することを「再び」約束したと、東マレーシアのサッカー専門サイト、サラワククロックスが伝えています。

ポサ会長によれば、未払い給料の総額は100万マレーシアリンギ(およそ3000万円)を超えるということですが、サラワク州政府などからクラブに割り当てられた資金から、給料未払いとなっています選手への支払いが認められたと説明しています。

「選手には未払い給料が支払われることは既に通知済みである。クラブが受け取った資金は未払い給料の全てを完済するの十分であり、2月から段階的に支払いを始める予定で、せんしゅにはもうしばらく待っていてもらいたい。」と話したポサ会長ですが、既に一度は未払い完済を約束していましたが、その約束はこれまで守られていませんでした。その後、サラワク・ユナイテッドの選手は未払い給料問題をメディアを通じて明らかにし、マレーシアプロサッカー選手会(PFAM)も、サラワク・ユナイテッドの選手と面談を行っていました。

クランタンFCオーナー所有のインドネシア2部クラブが解散

今季からスーパーリーグに参戦するクランタンFCのオーナー、ザムサハムことノリザム・トゥキマン氏は様々な事業を手がける実業家としても知られていますが、このノリザム氏が所有するインゴネシア2部リーグのPSPSリアウが、公式にクラブの解散を発表しています。なお、ノリザム氏は、2018年に給料未払い問題が起こっていたPSPSリアウを資金援助する形でオーナーとなっていました。

今季のインドネシア2部リーグは昨年2022年8月に開幕したものの、135名が亡くなった10月1日の「カンジュルハンスタジアムの悲劇」以降は中断されており、各クラブとも5試合から7試合を終了しただけでした。3地区に分かれて開催される2部リーグの西地区に所属しているPSPSリアウは、ここまで0勝1分5敗、得点6失点11と9チーム中の最下位となっており、サポーターから不満の声が上がっていましたが、皮肉なことにインドネシアサッカー協会PSSIによる今回の2部リーグ中止に発表は、PSPSリアウサポーターからは3部への降格がなくなった、と好意的に受け止められていました、

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PSSIは1月12日に今季の2部リーグおよび3部リーグの中止を発表しましたが、その際にPSSIのユヌス・ヌシ事務局長は各クラブオーナーとの話し合いの結果、大多数の2部リーグクラブのオーナーが再開を望んでいないことがその理由と説明していますが、実際には2部リーグを運営する新インドネシアリーグ社と2部リーグクラブの双方が互いに信頼を欠いていることが原因という報道もあります。(28クラブ中20クラブが再開を望まなかった、という現地報道もあります。)

またインドネシアでは今年5月にFIFA U20ワールドカップが5月から6月にかけて開催されることから、それまでに今季は28チームが参加している2部リーグを終えることが困難だという点も考慮されたようです。

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という記事を書きましたが、2部リーグ再開の可能性が出てきたという報道がされています。新インドネシアリーグ社のフェリー・ポーラス社長はバブル形式(集中開催方式)で2月24日からの再開を目指しているというものです。

1月19日のニュース
サバとトレンガヌがデンマーク1部クラブとタイで対戦
ジョホールのフットサルチームにさらに代表選手が加入

サバとトレンガヌがデンマーク1部クラブとタイで対戦

現在中断中のデンマーク1部リーグで5位のオーデンセBKは、クラブ公式サイトでタイでのトレーニングキャンプの日程を発表していますが、現地ではマレーシアスーパーリーグのサバ、トレンガヌと練習試合を行うようです。

1月31日から2月14日までの日程で、タイ1部のBGパトゥム・ユナイテッドの施設BGトレーニングセンターを使って行われるトレーニングキャンプ期間中、オーデンセBKは2月3日にはサバと、また2月12日にはトレンガヌと練習試合を行うと発表しています。またこの他、2月7日には タイ2部のナコーンパトム・ユナイテッドFCとの練習試合も行われます。なお、これらの試合の内、トレンガヌ戦はBGパトゥム・ユナイテッドの本拠地、BGスタジアムで開催されるということです。

オーデンセBKのクラブ公式サイトでは、練習試合のほか、地元の子供を対象としたサッカー教室やサイン会なども行うことが発表されています。

ジョホールのフットサルチームにさらに代表選手が加入

マレーシアプレミアフットサルリーグMPFLは来月2月に今季が開幕しますが、今季から参戦するジョホール・ダルル・タジムJDTは、2022年シーズンのリーグMVPアブ・ハニファ・ハサンとアワルディン・モハマド・ナウィ(いずれもパハンレンジャーズ)の両フットサルマレーシア代表選手の加入を発表しています。これを報じたサッカー専門サイトのマカンボラによると、アブ・ハニファ、アワルディン両選手はパハンレンジャーズとの契約がまだ1年残っているということですが、既にJDTの練習に参加しているようです。

昨季はMPFLでは2位、カップ戦のマレーシアカップでは準優勝に終わったパハンレンジャーズにとって、2019年にマラッカから加入し、優勝経験が豊富な上、10年以上代表チームでプレーする32歳のアブ・ハニファ選手と、10代から代表でプレーする25歳のアワルディン選手の退団は大きな戦力ダウンとなりそうです。

今季新参入のJDTは、既に昨季のMPFLチャンピオンであるスランゴールMACから代表GK(ゴレイロ)アズルル・ハディ・トーフィックら7名を獲得し、監督には前レアル・ベティスのフアニート・クピン氏が就任しており、1年目からサッカー同様、リーグ優勝を狙っています。

今季のMPFLは2019年のリーグ発足以来、史上最多となる18チームが参加し、クダ、KSMRカンガー、ペナン、クランタン、パハンレンジャーズ、トレンガヌ、マレーシア国軍ATM、マレーシア王立警察PDRM、そして大学選抜チームのKPT-PSTムスタングズがA組、シャーアラムシティ、スランゴールMAC、スランゴールTOT、KLシティ、クアラルンプール、ヌグリスンビラン、JDT、サバ、サラワクがB組に分かれてリーグ戦を行い、上位チームがノックアウトステージへ進む方式で2月から7月まで開催されます。

1月17日のニュース
大山鳴動して…18チームで開幕予定だった今季のMリーグは結局14チームに
アセアンチャリティーシールド-タイ王者ブリーラム・ユナイテッドがクランタンを一蹴、さらに新加入の代表DFコールズを初披露

東南アジアサッカー連盟AFF選手権は、今回から大会スポンサーがスズキ自動車から三菱電機に変わったことで、大会名称もスズキカップから三菱電機カップとなりました。その第1回(選手権通算では14回目)の優勝を飾ったのはタイでした。FIFA国際マッチデー期間外ということで、Jリーグでプレーするチャナティップ・ソングラシン(川崎)やスパチョーク・サラチャート(札幌)は参加しませんでしたが、それ以上に今回のタイが素晴らしかったのは、準決勝までで6ゴールとチーム最多ゴールを挙げていたティーラシン・デーンダーを決勝2試合とも欠きながら優勝したこと。今大会MVPに輝いたティーラトン・ブンマタンの強烈なキャプテンシーもさることながら、試合終了後のインタビューでも述べていたように今回の優勝はまさにチーム力の勝利でした。
 一方のベトナムは、東南アジアNo. 1に育て上げたパク・ハンソ監督の最終戦でしたが、花道を飾れませんでしたが、タイとともに東南アジアでは図抜けた存在であることを示しました。今大会を最後にパク監督が去り、またインドネシア代表のソン・テヨン監督も去就に注目が集まっており、東南アジアを席巻した「韓流ブーム」も、マレーシア代表のキム・パンゴン監督1人となってしまう可能性もあります。

大山鳴動して…18チームで開幕予定だった今季のMリーグは結局14チームに

Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLのスチュアート・ラマリンガムCEOは、今季2023年シーズンのMリーグ1部スーパーリーグの参加チームは14となることを発表しています。

MFLは昨年、国内トップリーグの試合数が少ないというFIFAの指摘を受け、Mリーグ1部スーパーリーグと2部プレミアリーグを統合して「真」スーパーリーグとする大規模な改革案を発表しました。スーパーリーグ12チームにプレミアリーグの6チームを加えた18チーム編成とし、リーグ戦での各チームの試合数は現行の年間22試合から34試合へと増える予定でした。

しかし、昨季終了後に次々と問題が明らかになりました。まずは国内のクラブライセンス交付を担う第一審機関FIBが2つのクラブにクラブライセンス不交付を決定しました。昨季スーパーリーグ10位のマラッカ・ユナイテッドFCに対しては、給料未払い問題を抱えており、来季のクラブ運営資金調達に関する書類に不備があるとして不交付を決定、また同11位のサラワク・ユナイテッドFCに対しては、かつてが在籍した外国籍選手への給料未払いに関して、FIFAの紛争解決室の支払い処分に応じていないことを理由に不交付を決定し、両クラブには不服申し立ての期間が与えられましたが、結局、りょうくらぶともFIBの判断を受けいれた結果、今季のスーパーリーグ参加資格を失いました。(その後、両クラブはセミプロリーグのMリーグ3部、M3リーグからの出直しを発表しています。)

マラッカ・ユナイテッド、サラワク・ユナイテッドの両クラブが不参加となったことで今季の参加チームが16になったスーパーリーグですが、問題はこれで終わりませんでした。

昨季スーパーリーグ9位のPJシティFCは、今季の国内クラブライセンス交付を受けた後、リーグからの撤退を表明しました。2021年、2022年シーズンに渡り、外国籍選手抜きのマレーシア人選手のみでチームを編成してきたPJシティは、その方針が功を奏し、東南アジアサッカー連盟AFF選手権三菱電機カップ2022に出場したマレーシア代表にGKカラムラー・アル=ハフィズ、MF V・ルヴェンティラン、FWダレン・ロックが選出されています。しかし「新」スーパーリーグ発足に伴い、各クラブの外国籍選手枠が9名(ただし試合に出場できるのはこれまで通り5名)となることから、外国籍選手0名という現在のクラブ方針では他のクラブと対等に戦うのは難しいとして、スーパーリーグからの撤退を表明しました。その後の一部報道では、新たなオーナー候補が見つかったといったものもありましたが、結局、徹底の方針は変わりませんでした。

また昨季プレミアリーグ7位のUITM FCも、PJシティ同様に、クラブライセンス交付を受けた後に撤退を決めています。大学が母体のクラブとして初のスーパーリーグクラブとなり、2020年シーズンにはリーグ6位となる躍進を遂げたUITM FCですが、2021年にプレミアリーグへ降格すると、母体となるマラ工科大学(UITM)がクラブ運営資金を削減し、選手の多くは大学生、外国籍選手もシーズン後半になって1名(スランゴールFCからジョージ・アトラム)が期限付き移籍するなど、苦しいメンバーでの戦いを迫られました。また「新」スーパーリーグでは参加クラブに対して、U23、U21、U19といった年代別チームを所有することを義務付けており、複数の年代別チームを持つことによる負担増がクラブ経営を圧迫するとして、リーグ参加表明を先延ばしにしてきましたが、MFLがこれ以上有用は与えないという形で、リーグ参加の道が断たれています。

これにより結局、今季のマレーシア1部スーパーリーグは、ジョホール・ダルル・タジム(JDT)、トレンガヌ、サバ、ヌグリスンビラン、スランゴール、KLシティ、スリ・パハン、クダ・ダルル・アマン、ペナン、クランタン、クチンシティ、クランタン・ユナイテッド、PDRM、ペラの14チーム編成、試合数は各チーム年鑑26試合と試合数は4試合増えるだけとなっています。

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東南アジア諸国のトップリーグのチーム数は、人口2億7000万人越えのインドネシアが18チーム、人口9000万人越えのベトナムは14チーム、人口7000万人越えのタイは16チームといった数字を見ると、人口3500万人にも満たないマレーシアの市場規模から考えてもスーパーリーグの18チームというのはそもそも無理があるように感じ、むしろ14チームに落ち着いて良かったのでは、という印象すらあります。
 さらに言えば、給料未払い問題を抱えるチームはトップリーグではプレーできないというメッセージも明確に伝わり、今後は身の丈にあった運営をするクラブも増えてきそうです。しかし、その反面、2部プレミアリーグが今季と来季は一時的に中止になったことにより、少なくとも2シーズンは下部リーグへの降格や入れ替え戦がありません。全チームが今季どんなに成績が悪くともスーパーリーグに残留が可能になったことで、シーズン終盤になったときに下位のチームがどこまで真剣なプレーを見せてファンを楽しませてくれるのかどうかについて疑問が残ります。

アセアンシールド2023-タイ王者ブリーラム・ユナイテッドがクランタンを一蹴、さらに新加入の代表DFコールズを初披露

昨季はMリーグ2部プレミアリーグ2位に終わったクランタンFCと2020/2021年シーズンのタイ1部リーグチャンピオンのブリーラム・ユナイテッドFCが対戦するアセアンチャリティーシールドがタイ南部のソンクラー県にあるティンスラーノンスタジアムで行われ、石井正忠監督率いるブリーラム・ユナイテッドがクランタンに7-0で圧勝、大会2連勝を果たしています。

マレーシアとも国境を接するソンクラー県で行われたこの試合は、昨年に続く2回目の開催でした。なお昨年は6月にブリーラム・ユナイテッドの本拠地、チャーン・アリーナで開催され、ブリーラム・ユナイテッドがMリーグ1部スーパーリーグのヌグリスンビランを2-1で破っています。この時はブリーラム・ユナイテッドにとってはプレシーズン、ヌグリスンビランにとってはシーズン真っ只中、という時期でしたが、今回はクランタンがプレーシーズン、ブリーラム・ユナイテッドにとっては東南アジアサッカー連盟AFF選手権三菱電機カップ2022開催によるリーグ中断期間中に開催されています。

この試合はクランタンチェ・ムンシク新監督にとって初采配となっただけでなく、新外国籍選手のアンドレアス・エッスヴァイン(フィリピン)のデビュー戦となりました。一方のブリーラム・ユナイテッドは1月3日に加入したばかりのマレーシア代表DFディオン・コールズを披露しています。

試合はスパチャイ・ジャイディードとスファナット・ムエンタの両代表FWを擁し、実力で勝るブリーラム・ユナイテッドが、そのスファナット・ムエンタのゴールで8分に先制すると、13分にはジョナサン・ボリンギ、17分にはスパチャイ・ジャイディード、さらに41分にはスファナット・ムエンタがこの試合2点目となるゴールを決めて、前半はブリーラム・ユナイテッドが4-0とリードして終了します。

後半に入っても49分には元スロベニア代表のFWハリス・ヴチキッチ、54分にはMFゴラン・チャウシッチがそれぞれゴールを決めて6-0とすると、終了間際の90分にはディオン・コールズのコーナーキックからタイ代表DFのナルバディン・ウェーラワトノドムが頭で合わせて7点目を挙げたブリーラム・ユナイテッドがクランタンを一蹴しています。

試合のハイライト映像はブリーラム・ユナイテッドの公式YouTubeチャンネルより

1月14日のニュース
マレーシア人初のKリーガーが誕生-コギレスラワン・ラジがKリーグ2部の忠北清州FCと契約
ハディ・ファイヤッドがマレーシア復帰-ファジアーノ岡山からペラFCへ完全移籍
Mリーグにも韓流ブーム到来か-韓国出身のチェ・ムンシクがクランタンFCの監督に就任
JDTの代表選手コレクションが止まらない-代表GKシーハン・ハズミは噂通りジョホール加入

昨日の東南アジアサッカー連盟AFF選手権三菱電機カップ2022の決勝ファーストレグは、大会2連覇を目指すタイと、今大会終了後に退任するパク・ハンソの花道を飾りたいベトナムが最後までスリリングな試合を見せてくれました。セカンドレグでホームに戻るタイはこの試合で欠場したティーラシン・デーンダーが復帰するのか、そしてこの試合でもゴールを決め、ティーラシン選手と6ゴールで並んだグエン・ティエン・リンとの大会得点王争いにも注目の、来週月曜日のセカンドレグが今から楽しみです。
 一方、準決勝で敗退したマレーシアでは、サポーターの関心は既に来月2月24日に開幕する2023年スーパーリーグへと移っています。各チームの陣容が整いつつある中、移籍、加入のニュースをいくつか紹介します。

マレーシア人初のKリーガーが誕生-コギレスラワン・ラジがKリーグ2部の忠北清州FCと契約

マレーシアの年代別代表やA代表でもプレー経験があるコギレスワラン・ラジがKリーグ2部の忠北清洲FCと契約したことを、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。「コギ」の愛称で呼ばれる24歳のコギレスワランは攻撃的MFで、昨季はMリーグ1部スーパーリーグのPJシティでプレーしていましたが、PJシティが今季のスーパーリーグから撤退する方針を発表したため、移籍先を探していました

昨季はセミプロリーグのKリーグ3部で14位だった清洲FCは、クラブ名を忠北清州FCとして今季からKリーグ2部に参加しますが、攻撃的MFのコギレスラワン選手はこの忠北清洲FCと1年契約を結んだということです。

今季のKリーグ2部にはインドネシア代表で今回の東南アジアサッカー連盟AFF選手権三菱電機カップ2022にも出場したDFのアスナウィ・マンクアラムが安山グリナースFCへ加入することも発表されており、コギレスワラン選手が東南アジアからKリーグ2部に参加する今季2人目の選手となります。

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一時はシンガポール1部プレミアリーグのタンピネス・ローヴァーズへの移籍なども噂されていたコギレスワラン選手ですが、居心地良い東南アジアを飛び出した彼のチャレンジを応援するとともに、今後も続く選手が出るよう、まずはポジションを勝ち取って欲しいです。

Kリーグへ移籍したコギレスワラン選手だけでなく、今季は多くのマレーシア人選手がタイリーグへも移籍していることも注目です。1部リーグではディオン・コールズ(ブリーラム・ユナイテッド)、ジュニオール・エルドストール(PTプラチュワップFC)、サファウィ・ラシド(ラーチャブリーFC)、リリドン・クラスニキ(コーンケン・ユナイテッド)、2部リーグではザフアン・アゼマン(ウタイターニーFC)、スチュアート・ウォーク(カセサートFC)の合計6名がプレーします。近年では、タイリーグに移籍したノーシャルル・イドラン・タラハ(元BGパトゥム・ユナイテッド)、ドミニク・タン、モハマドゥ・スマレ(いずれも元ポリス・テロFC)らが全く活躍できなかっただけに、マレーシア人選手の評価を高めるような活躍を期待したいです。

ハディ・ファイヤッドがマレーシア復帰-ファジアーノ岡山からペラFCへ完全移籍

去る者もいれば戻って来る者もいる。

スーパーリーグのペラFCはクラブ公式SNSで、マレーシアの年代別代表でプレー経験があるハディ・ファイヤッドの加入を発表しています。ハディ選手はJDTのセカンドチームJDT IIを退団後、2019年に2月にJ2のファジアーノ岡山へ加入しており、Mリーグ復帰は5年ぶりとなります。

今月22日に23歳となるハディ選手は、マレーシア人選手として初めてJ2のクラブに移籍しましたが、岡山では出場機会を得ることができず、2021年には出場機会を求めてJ3のアスルクラロ沼津に期限付き移籍しました。しかし沼津へ移籍からわずか1ヶ月で右膝前十字靭帯(ACL)断裂の重傷を負い、このシーズンを棒に振りました。このケガから復帰した昨季は4月21日のヴァンラーレ八戸戦に84分から出場し、待望のJリーグデビューを果たしていました。その後も8月21日にはY.S.C.C.横浜で60分から、9月17日にはカターレ富山戦で83分から途中出場し、昨季の出場時間は合計43分、また出場した試合も含めベンチ入りは5試合でした。

ペラ州出身のハディ選手にとっては地元クラブでもあるペラFCは、一昨年に給料未払い問題により主力選手の大半が退団、移籍した結果、クラブ創設100周年となった年にクラブ史上初となる2部降格となっていました。またこの給料未払いの他、かつて在籍した外国籍選手への給料未払いもあったことから、FIFAは昨年1回目のトランスファーウィンドウ期間での新規選手の獲得を禁止する処分を課し、昨季のペラはシーズン前半はU23やU21の選手をやりくりして戦わなければならず、その結果、リーグ10チーム中で5勝2分11敗の9位に終わりました。しかし昨季終了後には携帯電話会社のXOX社がメインスポンサーとなり、元マレーシアU16代表監督で、バイエルン・ミュンヘンのユースチームコーチの経験もあるリム・ティオンキム氏が監督が就任すると、ベテラン選手を放出し、若い選手を多く獲得するなど、クラブの建て直しの過程にあり、その目玉の一つが今回のハディ選手獲得と言えそうです。

Mリーグにも韓流ブーム到来か-韓国出身のチェ・ムンシクがクランタンFCの監督に就任

来週月曜日1月16日に決勝戦セカンドレグが開催されフィナーレを迎える東南アジアサッカー連盟AFF選手権三菱電機カップ2022では、準決勝に進んだ4チームの内、マレーシア、インドネシア、そしてベトナムの各代表チームは韓国人監督が指揮しており、東南アジアの代表チームには「韓流ブーム」がおとづれていますが、今季からスーパーリーグに加わるクランタンFCは、クラブ公式SNSで韓国出身のチェ・ムンシク(崔文植)監督の就任を発表しています。

元韓国代表のチェ氏は52歳で、韓国U16代表監督や、韓国の仁川で開催された2014年のアジア競技大会に出場したU23代表コーチなどを歴任している他、クラブレベルでは大田ハナシチズンFC(韓国)や延辺富徳FC(中国、2019年に解散)で監督経験があります。またMFだった現役選手時代の2001年にはJリーグの大分トリニータでもプレーしています。

なお昨季の監督を務めたザムベリ・ヤハヤはチェ監督のもとでコーチとして残留することも発表されています。

JDTの代表選手コレクションが止まらない-代表GKシーハン・ハズミは噂通りジョホール加入

三菱電機カップ2022準決勝で敗退したマレーシア代表のメンバーは、所属チームへ戻って2月24日に迫った今季の開幕に備えますが、昨季在籍したヌグリスンビランを退団することを表明し、三菱電機カップでは「無所属」となっていたGKシーハン・ハズミが噂通りジョホール・ダルル・タジム(JDT)に加入しています。

JDTのクラブ公式フェイスブックでは、新加入選手が本拠地のスルタン・イブラヒムスタジアムへリムジンで乗りつけるお約束の画像で加入が紹介されたシーハン選手は、背番号が33となることも明らかになっています。JDTオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下はこれまでも、マレーシア人選手はトップクラスの選手しか獲得しないと明言していた通り、三菱電機カップでは代表の正GKとして6試合中5試合に出場したシーハン選手が、JDTがこのオフに獲得した唯一のマレーシア人選手です。

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昨季は大ブレークを果たし、Mリーグアウォーズで2022年シーズンの最優秀GK賞を受賞した26歳のシーハン選手は、2021年まで4年連続で同賞を獲得してきた37歳のファイルズ・マーリアスとチームメートとなったことで、昨季リーグ9連覇を達成したJDTには代表GKが2人揃いました。これによりJDT内での正GK争いは激しいものになりそうですが、それと同時にまさかの同一チームから2人のGKが代表に選出、といった事態が起こるかも知れません。

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1月10日のニュース
マレーシア政府はAFF選手権準決勝セカンドレグ観戦用に国内全州にPV用スクリーンを設置
FAM会長が今季のMリーグにVAR導入の可能性を示唆
トレンガヌが今季の外国籍選手を発表

アジアサッカー連盟AFF選手権三菱電機カップ2022の準決勝セカンドレグ、ベトナム対インドネシアが行われ、ベトナムは2-0で勝利して2大会連続となる決勝進出を決めています。そしてもう一方の準決勝はいよいよ今日1月10日にタイのバンコク郊外にあるタマサートスタジアムでタイ対マレーシアのセカンドレグが開催されます。クアラルンプールで行われたファーストレグではホームのマレーシアが1−0でタイを破っており、このまま逃げ切って2大会ぶりの決勝出場を果たすのか、あるいはタイが勝利して2大会連続優勝に王手をかけるのか。試合は現地時間午後7時30分(日本時間午後9時30分)キックオフです。

マレーシア政府はAFF選手権準決勝セカンドレグ観戦用に国内全州にPV用スクリーンを設置

マレーシア政府の青年スポーツ省は、5万9000人分のチケットがわずか24時間で売り切れた1月7日のAFF選手権三菱電機カップ準決勝ファーストレグ、マレーシア対タイ戦を多くのマレーシア人が観戦できるようにと国内の14カ所に巨大スクリーンを設置しましたが、本日行われる準決勝セカンドレグではさらに11カ所増えた25ヶ所にスクリーンを設定することを明らかにしています。

ハンナ・ヨー青年スポーツ相が自身のツイッターで明らかにしたところによると、連邦直轄地のラブアンやマレー半島最北端のプルリス州や東海岸のクランタン州やトレンガヌ州など国内全13州と、3つある連邦直轄地全てで観戦が可能になるという事です。

FAM会長が今季のMリーグにVAR導入の可能性を示唆

マレーシアサッカー協会FAMのハミディン・アミン会長は、今季からのビデオアシスタントレフリーVARのマレーシアリーグ(Mリーグ)への導入について、近いうちにFAMの審判委員会が発表を行う予定があると話しています。

マレーシア語紙ハリアンメトロが選ぶスポーツリーダーシップ賞を受賞したハミディン会長は、この表彰式の席上で、FAMはMリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLとの間でおよそ3ヶ月前からVAR導入について話し合いを続けいることを明らかにしています。

「順調に事が運べば、FAMの審判委員会は今季からVARを導入する予定である。ただしMリーグ全試合への導入ではなく、まずは例としてFAカップやマレーシアカップの準々決勝以降といった部分的導入になるだろう。FAMは既にVAR審判養成のために海外での研修に派遣している。」と説明したハミディン会長はファンにはVAR導入までもうしばらく待って欲しいと話しています。

トレンガヌが今季の外国籍選手を発表

昨季はスーパーリーグ2位に終わったトレンガヌFC(以下トレンガヌ)は、来月2月に開幕する2023年シーズンに向けての外国籍選手を発表しています。昨季、テクニカル・ディレクターを務めたトミスラフ・スタインブリュックナー氏が新監督に就任しましたが、今季は監督の母国であるクロアチアからDFドマゴイ・プシッチとFWイヴァン・マムートが加入しています。

ナフジ・ザイン前監督のクダ・ダルル・アマンFC(以下クダ)監督就任に合わせてクダへ移籍したMFマヌエル・オット(フィリピン)に代わる32歳のブシッチ選手はクロアチアU18代表でもプレー経験がある190cmのセンターバックで、クロアチア2部のNK BSKビイェロ・ブルドから加入し、背番号は8をつけるということです。またスリ・パハンFC(以下パハン)へ移籍したFWクパー・シャーマン(リベリア)に代わる26歳のマムート選手は192cmのセンターフォワードで昨季途中まではFCSB(かつてのFCステアウア・ブカレスト)でプレーしており、トレンガヌでの背番号は7ということです。なお、トレンガヌのアブドル・ラシド・ジュソーCEOによると、いずれもアジアでプレーするのは初めてという両選手とは1年契約を結んだということです。

なおトレンガヌは昨季から続けてプレーするMFハビブ・ハルーン(バーレーン)の他、東南アジア枠でタイ代表の攻撃的MFアディサック・クライソーン(タイ1部ムアントン・ユナイテッドFCから加入)、アジア枠でウズベキスタン出身のセンターバック、サルドル・クルマトフ(ウズベキスタン1部PFCソグディアナ・ジザフから加入)、そして昨季はマラッカ・ユナイテッドでプレーした元ハイチ代表のウィング、ソニー・ノルデと既に来季の契約を結んでいます。