8月21日に今シーズンが開幕していたマレーシアスーパーリーグですが、9月4日にはインドネシアスーパーリーグとベトナムVリーグ1が、9月6日にはタイリーグ1が、そして9月11日にはシンガポールプレミアリーグが開幕し、東南アジア主要各国のトップリーグも2026/27シーズンに突入しています。
先週末のインドネシアスーパーリーグ第2節では、首都ジャカルタをホームとするプルシジャ・ジャカルタ対リーグ3連覇中のプルシブ・バンドンが対戦するインドネシア版エル・クラシコことインドネシアンダービーが開催。かつてマレーシアのトレンガヌでプレーしていたイヴァン・マムートがアディショナルタイムに決勝ゴールを決める活躍で、インドネシアデビューを果たすとともに、ダービー3連敗中だったプルシジャに勝利をもたらしています。トレンガヌでも1年目のシーズンに30試合で22ゴールを決めるなど強烈な印象を残したストライカーはこのゴールでガッツリとサポーターの心を掴んだはず。8シーズンぶりの優勝を目指すプルシジャをどこまで押し上げられるかを隣国からも注目したいと思います。
またマレーシア代表でアルゼンチンからの帰化選手、エゼキエル・アグエロがPSMマカッサルに今シーズンから所属しています。第2節までは出場がありませんが、こちらにも注目したいところです。
マレーシアスーパーリーグ第4節は9月11日から13日にかけて行われています。この後はFAカップ準々決勝や、代表戦が続くFIFAアセアンカップがあるため、第5節はおよそ1ヶ月後の10月16日から18日にかけて開催されます。
*試合のハイライト映像はマレーシアンフットボールリーグのYouTubeチャンネルより。
開幕から7試合連続ホーム開催のジョホールは連勝が続く
マレーシアスーパーリーグ2026/27 第4節
2026年9月11日@スルタン・イブラヒム・スタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
ジョホール・ダルル・タジム 3-0 ヌグリスンビラン
⚽️ジョホール:シャハブ・ザヘディ(12分)、ベルグソン・ダ・シウバ(31分)、マルコス・ギリェルメ(66分)
MOM:アリフ・アイマン(ジョホール・ダルル・タジム)
ヌグリスンビランの大城蛍、平野佑一、皆川佑介の3選手は先発し、大城、平野両選手はフル出場、皆川選手は57分に交代しています。また佐々木匠、常安澪の両選手はケガのためベンチ外でした。
今季未勝利同士の対戦はアディショナルタイムの決勝ゴールでペナンに軍配
マレーシアスーパーリーグ2026/27 第4節
2026年9月12日@シティ・スタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 3-2 クランタン・レッド・ウォリアー
⚽️ペナン:ジャービー・ガヨソ(4分)、エンゾ・セレスティーン(52分)、ステファノ・ブルンド(90+11分)
⚽️クランタン:マズワン・チェ・マット(45+1分)、エマニュエル・マバルガ(62分)
MOM:ステファノ・ブルンド(ペナン)
クチンは谷川由来選手退場もアディショナルタイムのゴールでマラッカに辛勝
マレーシアスーパーリーグ2026/27 第4節
2026年9月12日@ハン・ジェバ・スタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ 1-2 クチンシティ
⚽️マラッカ:ト・ドンヒョン(90+2分)
⚽️クチン:ジェローム・ムパコ・エタメ(22分)、ロナルド・ンガ(62分)
MOM:ハジク・ナズリ(クチンシティ)
マラッカの浅野崇斗選手は開幕戦で先発して以来、3試合連続でベンチ外でした。
クチンシティの谷川由来選手は先発しましたが、51分にVARが介入して1発レッドで退場、山崎海秀選手は80分から交代出場して試合終了までプレーしています。
スターシティは今季初勝利を逃す、トレンガヌも開幕戦勝利以降は3試合勝ちなし
マレーシアスーパーリーグ2026/27 第4節
2026年9月12日@トゥンク・サイド・プトラ・スタジアム(プルリス州カンガー)
スターシティ 1-1 トレンガヌ
⚽️スターシティ:ドウグラス・オリヴェイラ(56分)
⚽️トレンガヌ:ロメル・モラエス(77分)
MOM:ロメル・モラエス(トレンガヌ)
DPMMは今季2勝目で5位浮上、サバは2連勝のあと2連敗も4位堅持
マレーシアスーパーリーグ2026/27 第4節
2026年9月13日@リカス・スタジアム(サバ州コタキナバル)
サバ 1-2 DPMM
⚽️サバ:ゴンサロ・ディ・レンツォ(25分)
⚽️DPMM:エベネザー・アバン(12分)、ジョーダン・マレー(66分)
MOM:ジョーダン・マレー(DPMM)
クランバリーダービーはスランゴールが勝利!KLシティを破り開幕4連勝
クアラルンプール視点で言えば、よく3失点で済んだ試合だった。
今シーズン開幕戦は不戦敗、続く試合ではベンチ入りも含めてわずか11名で戦わなければならなかったクアラルンプールシティ(KLシティ)。いきなり2連敗した後はDPMM、クランタンと下位チームとの対戦のおかげもあり2連勝して、勝率を5割に戻しています。
一方のスランゴールは、前節のマラッカ戦をジェファーソン・タビナス選手のアディショナルタイムのゴールのおかげで劇的勝利を飾ると共に、開幕からの連勝記録を3まで伸ばしています。
そんな両チームの対戦は、いずれも首都圏を流れるクラン川流域に本拠地を持つことからクランバレー(クラン渓谷)ダービーと呼ばれ、マレーシアリーグのダービーマッチの一つです。
この試合は現地観戦しました。
スランゴールはリーグ第2節8月28日のトレンガヌ戦で接触プレーから脳震盪を起こし、その後は出場を見合わせていたシーク・イズハンがGKに戻る一方、ジェファーソン・タビナス、クエンティン・チェンの左右SBはベンチスタート。代わりにペナンから移籍のアディプ・ラオプとジクリ・カリリがリーグ戦初先発を果たしています。(両選手はFAカップ1回戦1stレグでは既に先発出場済み)また、右WGには、前節マラッカ戦でのレッドカードでこの試合出場停止となっているペルナンブーコに代わり、ヌグリスンビランから加入したスピードスター、A・セルヴァンが入りました。
試合は開始からKLシティが守備的だったこともあり、スランゴールが相手陣内でプレーする時間が長くなります。それまでも何度かあわやゴール!というシュートを放っていたスランゴールですが、26分についに先制点が生まれます。エドゥアルド・ソーサのパスに中央のクリゴール・モラレスが抜け出し、これにKLシティのCBジャンカルロ・ガリフオコが激しく寄せると、2人は共に倒れてしまいますが、そこに詰めていたA・セルヴァンがこれを押し込みゴール!VARが入ったものの、判定は変わらず、このゴールでスランゴールがリードします。
この後もスランゴールは波状攻撃を繰り返しますが、その前に立ちはだかったのがKLシティGKのアミールル・エクワン。今シーズンスーパーリーグデビューを果たした28歳が好セーブを連発して、1点差のまま前半を終了します。
後半に入るとスランゴールはさらにペースを上げ、51分にはジクリ・カリリがKLシティのパスをカットし、そこからドリブルで切り込むと、シャヒル・バシャーへパス。さらにシャヒルからのクロスをクリゴール・モラエスが押し込みゴール!さらにスランゴールは、スターシティから加入したエドゥアルド・ソーサが73分にダメ押しの3点目を決めて勝利を確定しました。
この試合で今シーズンのスランゴールの戦い方が見えてきたように思います。左右WG(この試合ではファイサル・ハリムとA・セルヴァン)と、それを追い越す形で左右SB(ジェファーソン・タビナスとクエンティン・チェン、あるいはこの日の試合のようにアディブ・ラオプとジクリ・カリリ)が連携し、中央にエースのクリゴール・モラエス、そのトップ下にはソーサとウーゴ・ブムー(あるいはピーター・マクリロス)の両AMF、その後ろにノーア・ライネが入り、DF陣の2枚のCBにはサフワン・バハルディン、アルベニット・ジェマイリ(あるいはハリス・ハイカル)が、一番機能しているように思えます。このメンバーに加え、FWではペルナンブーコとペルナンブーコさらにアリフ・イズワン、MFではシャヒル・バシャーとムカイリ・アジマル、あるいはアザム・アジーやアレックス・アギャルカワ、DFにはリッチモンド・アンクラと選手層も厚みを増し、ここ数シーズンでは最も充実した布陣の印象です。
一方のKLシティは、パウロ・ジョズエが今シーズンは好調であるものの、この試合ではそこまでなかなかボールがつながらず、またジョズエ選手がマークされた時の攻撃のバリエーションが少なく、CFタイプの選手で、いずれも新加入組のラフィ・ヤアコブ(クランタン・レッド・ウォリアーから加入)、シャフィク・アフマド(DPMMから加入)もチームの戦術には馴染めてないように見えます。
KLシティは東南アジアでのプレー経験が豊富なアフガニスタン代表FWファリード・サダト(インドネシア1部バヤンカラから加入)の加入を発表、またこの前の試合(FAカップ1回戦)から長身CBのドミトロ・リトヴィンとの契約も更新しています。この辺りの選手が額面通りに働いてくれれば、スタートの躓きを克服してトップ5に入ることも十分可能です。
マレーシアスーパーリーグ2026/27 第4節
2026年9月13日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリン・ジャヤ)
スランゴール 3-0 クアラルンプールシティ
⚽️スランゴール:A・セルヴァン(26分)、クリゴール・モラエス(51分)、エドゥアルド・ソーサ(73分)
MOM:クリゴール・モラエス(スランゴール)
スランゴールのジェファーソン・タビナス選手はベンチ入りしましたが、出場はありませんでした。
2026/27 マレーシアスーパーリーグ順位表(9月15日現在)
| 順位 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 負 | 得 | 失 | 差 | 勝点 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ジョホール | 5 | 5 | 0 | 0 | 25 | 0 | 25 | 15 |
| 2 | クチンシティ | 5 | 4 | 0 | 1 | 15 | 4 | 11 | 12 |
| 3 | スランゴール | 4 | 4 | 0 | 0 | 13 | 3 | 10 | 12 |
| 4 | サバ | 4 | 2 | 0 | 2 | 6 | 6 | 1 | 6 |
| 5 | DPMM | 4 | 2 | 0 | 2 | 3 | 5 | -2 | 6 |
| 6 | クアラルンプール | 5 | 2 | 0 | 3 | 4 | 13 | -9 | 6 |
| 7 | トレンガヌ | 4 | 1 | 2 | 1 | 4 | 4 | 0 | 5 |
| 8 | ヌグリスンビラン | 4 | 1 | 1 | 2 | 6 | 7 | -1 | 4 |
| 9 | ペナン | 4 | 1 | 1 | 2 | 3 | 5 | -2 | 4 |
| 10 | マラッカ | 4 | 1 | 0 | 3 | 5 | 6 | -4 | 3 |
| 11 | スターシティ | 4 | 0 | 2 | 2 | 4 | 13 | -9 | 2 |
| 12 | クランタン | 5 | 0 | 0 | 5 | 4 | 24 | -20 | 0 |
2026/27 マレーシアスーパーリーグ得点ランキングトップ10(9月15日現在)
| 順位 | 選手氏名 | 所属 | 得点 |
|---|---|---|---|
| 1 | シャハブ・ザヘディ | ジョホール | 7 |
| 1 | ジェローム・ムパコ・エタメ | クチンシティ | 7 |
| 1 | クリゴール・モラエス | スランゴール | 7 |
| 4 | ベルグソン・ダ・シウバ | ジョホール | 6 |
| 5 | アイディン・ムヤギッチ | クチンシティ | 5 |
| 6 | パウロ・ジョズエ | クアラルンプール | 3 |
| 6 | マルコス・ギリェルメ | ジョホール | 3 |
| 8 | ムサ・フィリップ・ダンダダ | クランタン | 2 |
| 8 | サファウイ・ラシド | クチンシティ | 2 |
| 8 | アキヤ・ラシド | ヌグリスンビラン | 2 |
| 8 | ファイサル・ハリム | スランゴール | 2 |
| 8 | ヘルファネ・カスタネール | トレンガヌ | 2 |
| 8 | ト・ドンヒョン | マラッカ | 2 |
| 8 | ゴンサロ・ディ・レンツォ | サバ | 2 |
