6月30日のニュース
JDTがマウリシオの退団とダニエル・ティン、ジョルディ・アマトの加入を発表
サッカー協会会長-アセアン選手権出場のU19代表は準決勝進出が目標

JDTがマウリシオの退団とダニエル・ティン、ジョルディ・アマトの加入を発表

Mリーグ1部スーパーリーグのJDTは、ダニエル・ティンとスペイン生まれのジョルディ・アマトの両DFの加入をクラブ公式サイトで発表しています。また2019年からプレーするDFマウリシオの退団も併せて発表されています。

昨季は同じスーパーリーグのKLシティでプレーしたティン選手は、JDTが相手となった昨季のマレーシアカップ決勝でも活躍し、KLシティに32年ぶりの優勝をもたらした立役者の1人です。しかし、昨季終了後の契約更新の際、クラブが契約の条件とした新型コロナワクチンの接種を拒否して契約を更新せず、退団、生まれ育った英国に帰国していました。父親がマレーシア国籍を持つことから、マレーシア人選手登録されていたティン選手は、昨季の活躍により他のMリーグクラブに勧誘された結果の退団劇では、という憶測も出ていました。

ティン選手のJDT入りについて問われたKLシティのボジャン・ホダック監督は「ワクチンを打ったのは幸いなことだ。しかもJDT入りで給料は(KLシティの)2倍、いや3倍になるのではないか。ティン選手も嬉しいだろう。」と皮肉混じりにコメントしています。

また今季はベルギー1部のKASオイペンでプレーしていたジョルディ・アマトはスペイン生まれで30歳のセンターバックです。スペインU16代表からU21代表までの各年代代表でもプレー経験がありますが、祖母がインドネシアのマカッサル出身であることから、帰化選手としてのインドネシア代表入りが期待されており、今後、インドネシアのパスポートが取得されれば、Mリーグではアセアン枠での登録も可能になります。

ただし、アマト選手に対しては多くのインドネシアサポーターが代表入りを期待するものの、ヨーロッパでプレーし続けることで高いプレーレベルを維持できるとして反対の声が上がっている他、そもそもインドネシアの帰化選手になるのはJDTでプレーするためでは、といった疑問の声なども上がり、これに対してアマト選手がソーシャルメディアでこれを否定し、サポーターに自身の決断について説明し、理解を求めるコメントを出す事態になっています。

また退団が発表されたDFマウリシオはブラジル出身で、セリエAのラツィオやロシア1部のスパルタ・モスクワなどでプレーした後、2019年にJDTに加入しています。2021年シーズンまでの3季で通算46試合に出場していますが、今季はマレーシアFAカップ1試合、そしてACLの川崎フロンターレ戦1試合のみ出場にとどまっていました。在籍中にはリーグ優勝やマレーシアカップ、チャリティーシールドなど通算で8回の優勝を経験しています。

サッカー協会会長-アセアン選手権出場のU19代表は準決勝進出が目標

来月7月2日から15日にかけてインドネシアのジャカルタで開催される東南アジアサッカー連盟AFF U19選手権2022年大会に向けて、マレーシアサッカー協会FAMのハミディン・アミン会長はU19代表に準決勝進出を目標としていると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。

年代別代表では、今年のU23代表は東南アジア競技大会通称シーゲームズで準決勝敗退に加え3位決定戦でもインドネシアに敗れています。またその後に行われたAFC U23アジアカップでは、グループステージで同組となったタイとベトナムにいずれも敗れるなど、東南アジア域内でも苦しい試合を続けています。

大会前の合宿を打ち上げた19代表を激励に訪れたハミディン会長は、批判の声を跳ね返すようなパフォーマンスを見せて欲しいと期待を述べ、さらに代表選手としてのプライドを持ってプレーすることを求めたいも話しています。なお、U19代表は今日6月30日にジャカルタ入りの予定です。

またハミディンFAM会長は、U19代表激励前には女子代表の合宿にも訪れ、やはり同様の激励を行っています。マレーシア女子代表は7月4日から12日までフィリピンで開催されるAFF女子選手権に出場します。


Mリーグ2部プレミアリーグ
2022年シーズン第3節結果とハイライト

Mリーグ2部プレミアリーグの今季2022年シーズンの第2節が3月25日から3月27日にかけて計5試合が予定されていましたが、その内、3月27日に予定されていたスランゴール2対クチンシティの試合は、前節に続きクチンシティの選手及びコーチ陣が隔離期間中のため延期されています。

*試合のハイライト映像は全てMLFの公式YouTubeチャンネルより。

2022年3月25日(金)@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌII 3-0 ペラ
⚽️トレンガヌ:ペトルス・シテムビ(22分)、ジョーダン・ミンター(58分)、シャフィク・イスマイル(65分)
🟨トレンガヌ(1)-アリフ・ザカリア
🟨ペラ(1)-K・パヴィトラン
MOM:ペトラス・シテムビ(トレンガヌII)
 新型コロナの陽性者がチーム内で見つかったことから、第3節が今季初戦となったトレンガヌIIがペラを3-0で一蹴しています。ほぼ一方的な試合はさらに大差がつく可能性がありましたが、FW陣が好機を生かしきれませんでした。
 一方のペラは開幕戦に続く3失点で2連敗となりました。給料未払い問題に加え、FIFAとマレーシアサッカー協会FAMから今季開幕前のトランスファーウィンドウ期間の新規選手獲得禁止処分を科されたペラは、昨季大量退団した主力の穴が埋まらず、また外国籍選手も獲得できませんでした。その結果、U21とU19の選手をトップチームに昇格させて今季リーグへ臨んでいます。前節は控え選手5名、この試合でもベンチ入りの控え選手がわずか4名、しかもその内GKが2名という布陣は、試合開始前から既にハンデを負った状態でした。
 今季就任したユスリ・チェ・ラー監督は、試合後の記者会見で、新たなオーナーによるクラブ買収などピッチ外で起こっている問題により、本来なら今季ペラでプレーする選手が獲得できていないと説明し、実際に試合に出場できるレベルの選手は20名程度しかいないと述べています。

2022年3月25日(金)@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM 0-3 クランタン
⚽️クランタン:ヌルシャミル・ガニ(28分)、ファルハン・ロスラン(41分)、 ケルヴェンス・ベルフォート(72分)
🟨UTIM(2)-イザック・イズハン、ナジルル・ハシフ
🟨クランタン(3)-ミオル・ダニ・アルミン、ユスリ・ユハスマディ、イクワン・ヤゼキ
🟥UITM(1)-アミル・アドハ・ラティフ
MOM:ファルハン・ロスラン(クランタン)
 クランタンが開幕から3連勝で首位を堅持しています。一方、今季2部に降格したUITMは開幕2連敗となりました。

2022年3月26日(土)@MBPGスタジアム(ジョホール州パシルグダン)
JDT II 2-1 FAM-MSNプロジェクト
⚽️JDT:フェロズ・バハルディン(3分)、ムサ・シディベ(21分)
⚽️FAM:ハイカル・サハル(26分)
🟨JDT(4)-アシャル・ハディ、ウマル・ハキム、ダリル・シャム、ムサ・シディベ
MOM:ウバイドラー・シャムスル(JDTII)
 2連勝のJDT IIが2位に浮上しています。一方のFAM-MSNプロジェクトは開幕から2連敗となりました。

2022年3月27日(日)@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
PDRM 0-1 クランタン・ユナイテッド
⚽️クランタン:ンジョク・ジェイコブ(56分PK)
🟨PDRM(1)-サフィー・アフマド
🟨クランタン(2)-フィクリ・チェ・ソー、ハジック・スブリ
MOM:深井脩平(クランタン・ユナイテッド)
 3月23日のFAカップ1回戦ではMリーグ2部プレミアリーグのクラブで唯一、3部M3リーグのプルリス・ユナイテッドに敗れて2回戦進出を果たせなかったPDRMと、今季開幕戦ではJDT IIに敗れてまだ勝ち星がないクランタン・ユナイテッドの試合は、両者とも決め手を欠く中、56分にPDRMのDFサイフル・ハスノルがクランタン・ユナイテッドのシャフィク・チェ・ソーをペナルティエリア内で倒してPKを与えてしまいます。これをンジョク・ジェイコブがパネンカで決め、これが決勝ゴールとなりました。
 クランタン・ユナイテッドはシュートを放つなど攻守で活躍しマンオブザマッチMOMを獲得した深井脩平選手は先発してフル出場しましたが、本山雅志選手はベンチ入りしたものの、出場はありませんでした。

2022年シーズン プレミアリーグ順位表(第3節終了時)

チーム得失差勝点
1KEL33006159
2JDT32015326
3TRG11003033
4PDRM21013213
5SEL11001013
6KLU210112-13
7KCH00000000
8FAM202013-20
9UITM100004-40
10PRK100116-50
KEL-クランタン、PRK-ペラ、KLU-クランタン・ユナイテッド、TRG-トレンガヌII、SEL-スランゴール2、FAM-FAM・MSNプロジェクト、KCH-クチンシティ、JDT-JDTII

3月3日のニュース
Mリーグ2部プレミアリーグの全試合がYouTubeで配信
キム新監督の代表メンバーは3月半ばに発表か
サラワク・ユナイテッドの監督に前スランゴール監督のサティアナタンTDが就任

Mリーグ2部プレミアリーグの全試合がYouTubeで配信

Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは公式サイト上で、3月5日に開幕する今季2022年シーズンのMリーグ2部プレミアリーグの全試合がYouTubeで配信されることを発表しています。MFLの公式YouTubeチャンネルはこちらです。

今季は10チームで争われるプレミアリーグですが、その中には本山雅志、深井脩平選手と東山晃テクニカルディレクターが在籍するクランタン・ユナイテッドFC、谷川由来選手が所属するクチンシティFCが含まれています。今季のプレミアリーグの日程はこちらです。

開幕戦が行われるプレミアリーグ第1節の日程は以下の通りです(キックオフはマレーシア時間。日本時間はプラス1時間です。)

3月5日(土)キックオフ
ペラFCクランタン・ユナイテッドFC21:00
トレンガヌFC IIUITM FC20:15
スランゴールFC2FAM-MSNプロジェクト21:00
JDT IIクランタンFC20:15
3月7日(月)
PDRM FCクチンシティFC21:00

またMリーグ1部スーパーリーグは昨季同様、リーグの冠スポンサーでもあるマレーシアのマルチメディア企業UnifiのYouTubeチャンネルで配信されることも発表されています。UnifiのYouTubeチャンネルはこちらです。

キム新監督の代表メンバーは3月半ばに発表か

マレーシア代表のキム・パンゴン新監督は今月2月にマレーシア入りして以降は積極的に各クラブの練習に足を運び、JDTとKLシティが対戦した先週末のチャリティーカップもスルタン・イブラヒムスタジアムで観戦したようです。

そのキム監督の初陣となるのは3月23日のフィリピン戦と3月26日のシンガポール戦となることがマレーシアサッカー協会FAMから発表されていますが、これらの試合に向けて、キム監督とコーチ陣は、明日3月4日に開幕する今季のMリーグの第1節6試合と第3節6試合の計12試合をスタジアムと映像とで観戦予定であると、英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。

同じ記事の中では、A代表のチームマネージャを務めながらスズキカップでの惨敗後に辞任したFAMのユソフ・マハディ会長代行は、3月16日頃までには代表候補合宿招集メンバーが決まりだろうと話しています。

マレーシア代表は3月の練習試合2試合の後は、6月にクアラルンプールで開催されるAFC選手権アジアカップ2023最終予選で、バーレーン、トルクメニスタン、バングラディシュと対戦します。

サラワク・ユナイテッドの監督に前スランゴール監督のサティアナタンTDが就任

キム・パンゴン代表監督がアシスタントコーチに指名したE・エラヴァラサン監督が退任したサラワク・ユナイテッドFCは、B・サティアナタンTD(テクニカルディレクター)の監督就任を発表しています。

昨日3月2日に監督就任後の初練習を指揮したサティアナタン監督は、3月4日の開幕戦で対戦する昨季2位のクダ・ダルル・アマンFC、3月9日の第2節で対戦するに昨季チャンピオンのJDTの対策については、わずか2日ではできることはないと話し、エラヴァラサン前監督のゲームプラン通りに試合を進めたいと、スタジアムアストロの取材に答えています。

昨年末に給料未払い問題が明らかになり、今季のクラブはその返済を優先し、積極的な補強が叶わなかったものの、サティアナタン監督は今季の目標に1部スーパーリーグ残留を挙げたものの、有名選手不在のチーム状況については、1試合ごとに選手が全力を尽くせるようにしたいと話すにとどまっています。

1月30日のニュース
マレーシアが2030年までにアジアトップ5入りするための指針F:30は見直しが必要
スズキカップ惨敗はFAMの意思疎通や計画性の欠如と監督の指導力不足が原因-JDTオーナー

マレーシアがアジアトップ5入りするための指針F:30は見直しが必要

マレーシア代表が2030年までにアジアのトップ5入するための指針「F:30」を作成したマレーシアサッカー協会FAMですが、FAMのハミディン・アミン会長は、新型コロナの影響によりこの指針の修正が必要となっていることを認める発言をしていると英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。なお、ハミディンFAM会長は今月就任したスコット・オドネル テクニカルディレクターTDがこの修正を担当するとも話しています。

2018年10月にFAMが発表して指針「F:30」は、12年後の2030年までにマレーシア代表をアジアでのトップ5入りを実現するという何とも無謀な計画を進めるための指針です。2019年から今年2022年までの第一段階では、目標実現のためにマレーシアサッカーの基礎を固めるために、運営、競技レベル、人材育成および設備の各分野を向上させ、2023年から2026年までの第二段階では、これをアジアの上位国並みの水準まで引き上げ、第三段階となる2027年から2030年にはアジアはもとより世界と戦えるマレーシア代表チームを作り上げるという内容がこの指針では示されています。

ハミディン会長は新型コロナによる影響で過去2年間は指針で示された計画が進んでいないことを認めた上で、オドネルTDに対して2ヶ月程度を期限に必要に応じた指針の修正案を作成するよう指示したということです。「F:30」は単に代表チーム強化についてだけの指針ではなく、ユースや女子、フットサル、ビーチサッカー、さらには指導者や審判、また運営や財務などといった内容までを含むマレーシアサッカー再興のためのものであることを常に意識しておく必要がある。」と述べたハミディンFAM会長は、代表チームの成績は上がり下がりするもので、AFC選手権アジアカップ2023 出場という目標が達成できれば、東南アジアサッカー連盟AFF選手権ススキカップ2020でのグループステージ敗退により指針から遅れた分は取り戻すことができると話しています。

スズキカップ惨敗はFAMの意思疎通や計画性の欠如と監督の指導力不足が原因-JDTオーナー

Mリーグ1部スーパーリーグのジョホール・ダルル・タジムJDTのオーナーで、ジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下は、意思疎通や計画性の欠如と監督の指導力不足がスズキカップ2020でのグループステージ敗退の原因だと指摘し、大会後にマレーシアサッカー協会FAMが依頼した独立委員会による敗因分析すら時間の無駄だったと酷評しています。

JDTがプレシーズン合宿中のアラブ首長国連邦のドバイで、スポーツ専門チャンネルのアストロアリーナのインタビューに答えたイスマイル殿下は「何の見通しもないまま計画を立てることは夢を見るのと同じことだ。JDTでは、自分のところに報告が上がって来れば、それをもとに判断し、必要なことを直ちに実行する。判断にはスピードが必要で、形式的な手続きにこだわり過ぎると物事は前に進めなくなる。JDTではミーティングを何度も行うことはなしない。」と述べています。

また代表チームの選手選考に影響を及ぼした「見えない手」の存在や、さらにその「見えない手」がイスマイル殿下自身なのではないかという疑惑について問われると、それを一笑に付した上で、マレーシアサッカー協会FAMと代表監督だけが代表チームに関する決定権を持っていると指摘した上で、スズキカップグループステージ敗退については、そのFAMとタン・チェンホー前代表監督がその責任を負うべきであると個人的には考えていると述べています。「まず第一に意思疎通が不十分だった。FAMは当初、スズキカップ2020にはU23代表を派遣する予定でいたが、突如それがA代表派遣に変わった。またタン前代表監督には指導力が欠けていた。大会前から明確な計画が示されておらず、それが今回の惨敗につながった。またFAMは代表選手招集の際に、JDTの複数の選手がスズキカップに出場できない理由をメディアに説明しなかった。マシュー・デイヴィーズはスポーツヘルニアの手術を受け、ラヴェル・コービン=オングとシャマー・クティ・アッバはいずれも鼠蹊部の痛み、ナチョ・インサは心臓検査のためスペインへ帰国していたが、FAMはなぜこの事実をメディアを通じてファンに知らせなかったのか。その結果、JDTの選手がマレーシア代表でプレーすることを自分が望んでいなかった印象をファンに与えてしまった。」「また代表チームでは戦術に対する理解を監督と話し合って確認するのではなく、コーチングボード上で指示されただけだったと聞いている。その結果の戦術理解不足がスズキカップ敗退の原因であれば、監督がその責任を負うべきである。」

さらにイスマイル殿下はJDTの選手がそもそも代表チームでプレーすることに興味がないのではないかと指摘されると、代表チームでプレーすることは選手の履歴において重要であり、マレーシア人選手なら誰でも代表チームでプレーすることを望んでいるとし、「代表チームが勝てば誰もJDTについて言及しないが、代表チームが敗れるとなぜかJDTが非難される。スズキカップでも(JDTの)サファウィ・ラシドやアキヤ・ラシド、シャールル・サアドがゴールを決めているにもかかわらず、誰もそれを話題にしない理由が自分にはわからない。」とも述べ、指導力不足の監督と意思疎通能力が欠如しているFAMとは無関係にも関わらず、自分が諸悪の根源のように批判されていると話す一方で、誰かを避難することは簡単だが、それでは問題解決にはつながらないとして、問題の解決方法を模索することが重要だとしています。

またマレーシア代表の監督に就任したキム・パンゴン氏については、FAMはキム監督にチームマネージャの権限も与えた上で、その手腕を評価する前に一定の時間を与えるべきだとも述べています。自身の戦術や戦略、そしてその元になる哲学を代表チームに浸透させるには時間が必要だとして、今年6月のAFC選手権アジアカップ2023大会最終予選での成功を期待するべきではなく、また代表選手の選考についてはキム監督を全面的に支え、それに介入するべきではないとも提言しています。

1月18日のニュース(1)
ACL-JDTは川崎フロンターレや広州FCと同組に
AFCカップ-クダとKLシティは日本人所属クラブとの対戦も

ACL-JDTは川崎フロンターレや広州FCと同組に

アジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACLの今季2022年グループステージの組み合わせ抽選がクアラルンプールのAFCハウスで行われ、マレーシアから出場するMリーグ覇者のジョホール・ダルル・タジムJDTは、タイ代表のチャナティップ・ソンクラシンが加入した昨季のJリーグ覇者川崎フロンターレ、2013年と2015年のACL覇者広州FCと同じI組に入っています。なおI組のもう1チームは蔚山現代FC(韓国)とポートFC(タイ)が対戦するプレーオフの勝者となります。なお集中開催で行われるACLグループステージI組は4月15日から始まります。

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マレーシア国内では圧倒的な強さを誇るJDTですが、アジアの壁に跳ね返されて続けています。悲願となるグループステージ突破を目指すには、今季も厳しいグループに入ってしまいました。(まぁACLでは厳しくないグループなどそもそもないですが)4季連続グループステージ出場となるJDTは、昨季2021年は名古屋グランパス、浦項スティーラーズに敗れグループ3位、その前年2020年はヴィッセル神戸、広州恒大(当時、現広州FC)、水原三星(韓国)と同じ組になり水原三星戦では勝利を挙げたものの、新型コロナウィルス感染拡大による中断を挟んで集中開催地カタールで再開したグループステージは、マレーシア政府が不要不急の渡航を禁止したことから出場辞退しています。

AFCカップ-クダとKLシティは日本人所属クラブとの対戦も

またAFCはACLの下位大会に当たるAFCカップのグループステージ組み合わせ抽選を行い、マレーシアから出場するクダ(昨季スーパーリーグ2位)とKLシティ(昨季マレーシアカップ優勝)の両クラブの対戦相手も決まっています。

H組に入ったKLシティは、帰化選手となりシンガポール代表入りを目指すMF仲村京雅、DF山下柊哉の両選手を擁するタンピネス・ローヴァーズ(シンガポール、昨季国内リーグ4位)、PSMマカッサル(インドネシア、2019年国内カップ優勝)、そしてミャンマーのシャン・ユナイテッド(2020年国内リーグ1位)とエーヤワディー・ユナイテッド(2020年国内リーグ3位)の間で行われるプレーオフの勝者と同組になっています。

またG組のクダは、スズキカップ2020のマレーシア代表戦でゴールを決めたFWイルファン・ジャヤや、やはりマレーシア戦に出場したインドネシア代表正GKナデオ・アルガウィナタが所属するバリ・ユナイテッド(インドネシア、2019年国内リーグ1位)、DF大村真也、MF藤井亮、FW堀越大蔵の3選手が所属し、昨季2021年シーズンにはACLに出場しているカヤFC-イロイロ(フィリピン、2021年国内カップ戦優勝)、そしてMリーグのトレンガヌやペラでプレーしたDFチエリー・チャンタ・ビンが所属するビサカFC(カンボジア、2021年国内カップ戦優勝)とDF川上典洋が所属するヤングエレファンツ(カンボジア、2020年国内リーグ3位)が対戦するプレーオフの勝者と同組になっています。

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レベルの高いACLも面白いですが、東南アジアのクラブ同士の対戦が多いAFCカップも拮抗した試合が多く魅力的です。特にクダとKLシティにはこのAFCカップで好成績を上げて、クラブランキングの上昇、そしてマレーシアからのACLの出場枠を現在の1枠からプレーオフ出場を含めた1+1枠、そして将来的にはグループステージ2枠が獲得できるように頑張ってもらいたいです。

Mリーグ2部プレミアリーグ第22節結果

 Mリーグ2部プレミアリーグは今季最終節となる第22節が9月21日に開催されました。最終節までも連れ込んだ優勝争いは、前節第21節に首位に立ったヌグリスンビランFCが勝利して今季の優勝を決め、3季ぶりの1部復帰に花を添えました。なお優勝の可能性が残されていたサラワク・ユナイテッドFCは引き分け、トレンガヌFC IIは敗れています。
 またこの日の結果でリーグ戦後に開催されるマレーシアカップに出場する5チーム中4チームが決定し、ヌグリスンビランFC、サラワク・ユナイテッドFC、クチンシティFC、ケランタンFCに決定しています。
 なお9月24日には順延されていたクチンシティFC対ケランタン・ユナイテッドFCの試合が残っており、この試合でケランタン・ユナイテッドFCがクチンシティFCを破るとケランタン・ユナイテッドFCが、引き分け以下でPDRM FCのマレーシアカップ出場が決定します。
 (試合の映像はMFLの公式YouTubeチャンネルより)

2021年9月21日@トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビランFC 4-2 PDRM FC
得点者:ヌグリスンビラン-R・バラトクマル(26分)、エスカンダー・イスマイル(39分OG)、アライン・アコノ(61分)、ファミ・ファイザル(76分)、PDRM-G・ドゥルケスワラン(64分)、アズリ・レザ(72分)
 前節に首位に立ったヌグリスンビランFCが最終戦も4ゴールを挙げて快勝し、今季の2部プレミアリーグ優勝を決めています。
 PDRM FCは9月24日のケランタン・ユナイテッド対クチンシティFC戦でケランタン・ユナイテッドFCが引き分けか負けの場合にマレーシアカップ出場が決まります。
 PDRM FCの鈴木ブルーノ選手は先発してフル出場しています。

2021年9月21日@タンスリ・ダト・ハジ・ハサン・ユノススタジアム(ジョホール州ラーキン)
JDT II 1-1 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:JDT-スチュアート・ウィルキン(84分)、サラワク-ウチェ・アグバ(4分)
 2位のサラワク・ユナイテッドはこの試合に勝ち、首位のヌグリスンビランFCが引き分け以下で逆転優勝の可能性がありました。前節第21節のヌグリスンビランFC戦での審判に対する暴力行為で正GKのシャルビニー・アラウィーがこの試合も含めて5試合の出場停止処分になったことから、この試合は今季初先発となったGKシャイフル・ワジジ・モハマドがゴールを守ったサラワク・ユナイテッドFCでしたが、試合終盤にJDTに同点ゴールを許して引き分けています。
 JDT Iiの廣瀬慧選手は先発してフル出場しています。

2021年9月21日@スルタン・イスマイル・ナシルディン・シャースタジアム(トレンガヌ州クアラトレンガヌ)
ケランタン・ユナイテッドFC 1-0 トレンガヌFC II
得点者:ケランタン-ハキム・イスマイル(19分)
 東海岸ダービーとなったこの試合は、上位2チームが負ければ逆転優勝の可能性が残るトレンガヌFC IIが有利かと思われましたが、ケランタン・ユナイテッドFCが1点を守り切って勝利しています。先発した谷川由来選手、途中出場の深井脩平選手そしてこの試合は大活躍でマンオブザマッチにも選ばれたGKフィクリ・チェ・ソーらが文字通り身体を張って守り切っています。この結果、マレーシアカップ出場権争いは順延されている9月24日のクチンシティFC勝利が条件となりました。
 トレンガヌFC IIはリーグ得点王のジョーダン・ミンターが放つシュートが枠を捉えられず、枠を捉えたシュートは相手GKの攻守に阻まれ得点を奪えませんでした。
 ケランタン・ユナイテッドFCの谷川由来選手は先発してフル出場、深井脩平選手はハーフタイムで交代出場し最後までプレーしています。また本山雅志選手はベンチ入りしましたが出場しませんでした。トレンガヌFC IIの渡邉将基選手は先発してフル出場しています。

2021年9月21日@MBPGスタジアム(ジョホール州パシルグダン)
クチンシティFC 2-0 ペラFC II
得点者:クチン-イルワン・シャズミン(64分)アイルトン・アレモン(80分)
 クチンシティFCが後半戦4試合目のクリーンシートで快勝し、2季連続となるマレーシアカップ出場を決めています。今季前半戦は勝ち星がなく苦しんだクチンシティFCでしたが、終わってみたらリーグ5位と、セカンドチーム除くと1部昇格の2チームに次ぐ好成績となりました。
 クチンシティFCの鈴木雄太選手は先発してフル出場しています。

2021年9月21日@スルタン・モハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタンFC 2-1 スランゴールFC 2
得点者:ケランタン-ヌルシャミル・アブドル・ガニ(25分)、サイド・ソブリ(38分)、スランゴール-シャズワン・サリヒン(23分)
 この試合の勝利で、ケランタンFCはマレーシアカップ出場権を獲得しています。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ(第22節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1#NS20125333161741
2#SU20115437142338
3TFC2098337181935
4JDT2097438201834
5KCH197662119227
6KEL208392328-527
7PDRM207582225-325
8SEL205962726124
9KU1972102227-523
10PRK2045111437-2317
11FAM2013161256-446
#ヌグリスンビランFCとサラワク・ユナイテッドFCは来季の1部昇格が決定しています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ得点ランキング(第22節終了時)

選手名(クラブ)ゴール数
1ジョーダン・ミンター(TFC)16
フェルナンド・ロドリゲス(JDT)16
3ウチェ・アグバ(SU)14
4ガッサマ・アルフセイネイ(KU)10
5ジョージ・アトラム(SEL)9
アライン・アコノ(NS)9
ヌルシャミル・アブドル・ガニ(KEL)9
8アズハド・ハラズ・アルマン(FAM)8
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト

Mリーグ2部プレミアリーグ第21節結果

 9月10日から11日にかけてMリーグ2部プレミアリーグ第21節が開催されました。リーグ優勝争い、マレーシアカップ出場権争いとも最終節まで持ち越しになっています。また今節予定されていたクチンシティFC対ケランタン・ユナイテッドFCは、試合前の検査でケランタン・ユナイテッドFCの選手2名が陽性となったため、試合が順延になっています。

2021年9月10日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
サラワク・ユナイテッドFC 0-1 ヌグリスンビランFC
得点者:ヌグリスンビラン-フランシス・コネ(90+2分)
 今節注目のカード。首位サラワク・ユナイテッドFCと2位ヌグリスンビランFCはこの試合前の勝点差は2で、この試合の勝者がプレミアリーグ優勝に近づきますが、試合は開始から激しいものとなりました。
 0-0で折り返した試合は66分にゴール前に上がったクロスをサラワク・ユナイテッドFCのGKシャルビニー・アラウィーが捕球する際にヌグリスンビランFCの選手を蹴って一発レッドで退場。本人は捕球中の不可抗力のような抗議をしていましたが、スパイクの底が相手選手にあたる明らかな反則行為でした。しかしここで得たPKをフランシス・コネがゴールバー上に外すミスキックでヌグリスンビランFCは先制機を逃します。
 試合はこのまま0-0で終了かと思われたロスタイムにフランシス・コネがアルーン・クマールのクロスを頭で合わせて決勝ゴールを決め、ヌグリスンビランFCが勝利しています。
*****
 プレミアリーグの試合ながらMリーグを運営するMFLの公式YouTubeチャンネルで放映されたこの試合は開始から激しく両チームがぶつかりましたが、マレーシアサッカーの醜い面が現れる試合にもなりました。サラワク・ユナイテッドFCのシャルビニー選手は退場の判定に納得せず審判を小突き、退場する際には選手交代を告げるボードを挙げるをはたき、試合終了後にはサラワク・ユナイテッドFCの選手やコーチ陣が主審に詰め寄っただけでなく、激しく小突くなどの悪態も見られるなどマレーシアサッカー協会FAMの処分は必至でしょう。またこの試合では決勝ゴールを挙げたコネ選手がゴール後にシャツを脱ぎ、この試合で2枚目のイエローを出されて退場となるおまけもついています。

2021年9月10日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
FAM-MSN プロジェクト 0-2 ペラFC
得点者:ペラ-ムハマド・アキル・ヒルマン・ダニアル・ロスラン(84分)、ムハマド・アダム・ナズミ・ザムリ(86分)  

2021年9月10日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴールFC2 1-4 トレンガヌFC II
得点者:スランゴール-シャルヴィン・セルヴァクマラン(71分)、トレンガヌ- モハマド・ラムジ・スフィアン(26分)、エンク・ムハマド・ヌル・シャキル(41分)、アフマド・ジクリ・モハマド・カリリ(54分OG)、ジョーダン・ミンター(90+1分)
 この試合の勝利で最終節の上位2チームの結果次第では、トレンガヌFC IIにも計算上は優勝の可能性が残りました。
 トレンガヌFC IIの渡邉将基選手は先発してフル出場しています。

2021年9月11日@スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタンFC 0-3 JDT II
得点者:JDT-モハマド・ファドリ・シャス(11分)、フェルナンド・ロドリゲス(17分)、廣瀬慧(57分)
 今季2点目のゴールを挙げたJDTの廣瀬慧選手は先発してフル出場しています。

 今節予定されていたクチンシティFC対ケランタン・ユナイテッドFCは、試合前の検査でケランタン・ユナイテッドFCの選手2名が陽性となったため、試合が順延になっています。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ順位(第21節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1NS19115329141538
2NS19114436132737
3JDT1996437191833
TFC1888235181732
5PDRM197572021-125
6SEL195952624224
7KEL197392127-624
8KCH165651717021
8KU1862102127-620
10PRK1945101435-2117
11FAM1913151254-426
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト
*今季の2部プレミアリーグは11チームが参加のため、各節で1チームだけ試合がありません。第21
節はPDRM FCの試合がありませんでした。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ得点ランキング(第21節終了時)

選手名(クラブ)ゴール数
1ジョーダン・ミンター(TFC)16
フェルナンド・ロドリゲス(JDT)16
3ウチェ・アグバ(SU)13
4ガッサマ・アルフセイネイ(KU)10
5ジョージ・アトラム(SEL)9
6アライン・アコノ(NS)8
ヌルシャミル・アブドル・ガニ(KEL)8
アズハド・ハラズ・アルマン(FAM)8
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト

Mリーグ2部プレミアリーグ第20節結果

 8月27日から29日にかけてMリーグ2部プレミアリーグ第20節が開催されました。

2021年8月27日@スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタンFC 2-1 ヌグリスンビランFC
得点者:ケランタン-サイド・ソブリ・サイド・モハマド(12分)、ヌルシャミル・アブドル・ガニ(89分)、ヌグリスンビラン-フランシス・コネ(16分)
 この試合前には首位に勝点差2と迫っていた2位のヌグリスンビランFCが7位のケランタンFCに敗れる波乱で、この日勝利した首位サラワク・ユナイテッドFCとの勝点差が5と開きました。

2021年8月27日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
PDRM FC 0-3 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:サラワク-サンドロ・ダ・シルヴァ2(17分、35分)、ウチェ・アグバ(82分)
 首位のサラワク・ユナイテッドFCが引き分けを挟んで4連勝で首位を堅持、2部プレミアリーグ優勝へまた一歩近づいています。
 一方のPDRM FCは過去7試合で7ゴールと好調だった後半戦のエース、鈴木ブルーノが不発に終わり、チームも4試合ぶりの無得点で無敗記録が7でストップしています。
 PDRM FCの鈴木ブルーノ選手は先発してフル出場しています。

2021年8月28日@MBPGスタジアム(ジョホール州パシルグダン)
クチンシティFC 1-1 スランゴールFC 2
得点者:クチン-ジョセフ・カラン・ティー(62分PK)、スランゴール-ジョージ・アトラム(71分)
 クチンシティFCは3連勝はならなかったものの、後半戦は3試合連続無敗記録を更新しています。
 クチンシティFCの鈴木雄太選手は先発してフル出場しています。

2021年8月29日@スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタン・ユナイテッドFC 0-1 FAM-MSNプロジェクト
得点者:FAM-アズハド・ハラズ・アルマン(77分)
 ケランタン・ユナイテッドが2試合連続の0封負け。後半戦に入って1勝1分5敗、その内、この試合も含めて4試合が無得点負けで、マレーシアカップ出場に向けて残り2試合は攻撃陣の奮起が求められます。
 最下位のFAM-MSNプロジェクトは、AFC U23アジアカップに出場するU20代表候補に選出された18歳のアズハド・ハラズ・アルマンが今季8ゴール目を決めるとともに嬉しい今季初勝利を挙げています。
 ケランタン・ユナイテッドFCの深井脩平、谷川由来両選手は先発してフル出場、本山雅志選手はベンチ入りしませんでした。

2021年8月29日@タンスリ・ダト・ハジ・ハサン・ユノススタジアム(ジョホール州ラーキン)
JDT II 3-2 トレンガヌFC II
得点者:JDT-モハマド・ラフィフィクリ・モハマド・ロスマン(53分)、フェルナンド・ロドリゲス(60分PK)、廣瀬慧(78分)、トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(41分)、渡邉将基(90+1分) 
 JDT IIが廣瀬慧選手の今季初ゴールなどでトレンガヌFC IIに勝利し3位に浮上しています。
 トレンガヌFC IIは前半戦無敗でしたが、直近の3試合は1分2敗とリーグ終盤に来て苦しい試合が続いています。
 JDT IIの廣瀬慧選手は先発してフル出場し、今季初ゴールを挙げています。
 トレンガヌFC IIの渡邉将基選手も先発してフル出場し、今季2点目となるゴールを挙げています。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ順位(第20節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1SU17114236112537
2NS1795326131332
3JDT1886434191530
4TFC1778231161529
5PDRM187472021-125
6SEL185942520524
7KEL187382124-324
8KU1862102127-620
9KCH134541515017
10PRK1835101235-2314
11FAM1813141252-406
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト
*今季の2部プレミアリーグは11チームが参加のため、各節で1チームだけ試合がありません。第20
節はペラFC IIの試合がありませんでした。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ得点ランキング(第20節終了時)

選手名(クラブ)ゴール数
1ジョーダン・ミンター(TFC)15
フェルナンド・ロドリゲス(JDT)15
3ウチェ・アグバ(SU)13
4ガッサマ・アルフセイネイ(KU)10
5ジョージ・アトラム(SEL)9
6アライン・アコノ(NS)8
ヌルシャミル・アブドル・ガニ(KEL)8
アズハド・ハラズ・アルマン(FAM)8
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト

8月26日のニュース:Mリーグ1部-クダが3連勝で4位に浮上、Mリーグ2部-クチンシティが連勝でマレーシアカップ出場権争いが混戦に、Mリーグ運営組織の新CEOはJDT勤務の兄との関連を否定

 チーム内に新型コロナ陽性者が見つかり、複数の試合が延期されていたMリーグ1部のクダ・ダルル・アマンFCと2部のクチンFCが試合を行い、両チームとも勝利しています。

2021年8月25日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティFC 1-4 クダ・ダルル・アマンFC
得点者:PJ-カイリル・ムヒミーン(61分)、クダ-ラビー・アタヤ(4分)、プラバカラン(45+4分OG)クパー・シャーマン(56分)、ファヤッド・ズルキフリ(90+3分)
 クダ・ダルル・アマンFCがエースのクパー・シャーマンらの4ゴールでPJシティFCに圧勝し、3連勝で4位に浮上しています。
 Mリーグ1部で唯一、外国籍選手が一人もいないPJシティFCはここまで8位と大健闘としていますが、残り3試合で降格権となる11位のペラFCとは勝点差5と今後も厳しい状況が続きます。そんな中での朗報は、ケガで長期離脱を余儀なくされていたダレン・ロックがこの試合に途中出場したことでしょう。開幕5試合で2勝2分1敗と快進撃する中、3ゴールを挙げたロック選手は、ケガをした3月21日の第5節スリ・パハンFC戦以来の復帰を果たしており、1部残留がかかる残り3試合に間に合った!といったところでしょうか。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第19節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1JDT1915314483648
2TFC19114431161537
3KDA17112433201334
4PEN1910453126534
5SEL1995537271032
6KL196942317627
7SBH194782026-619
8PJ194691225-1318
9MU194872024-417
10PHG184592029-917
11PRK1934121741-2413
12UITM181314837-296
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年8月25日@MBPGスタジアム(ジョホール州パシルグダン)
クチンシティFC 2-1 JDT II
得点者:クチン-イルワン・シャズミン(59分)、アミル・アムリ・サレー(82分)、JDT-フェルナンド・ロドリゲス(18分)
クチンシティFCが2連勝し、8位と勝点差4の9位に浮上しています。消化試合数が他のクラブよりも少ないクチンシティFCは、今後の成績次第でも2年連続となるマレーシアカップ出場も見えてきます。今季の残りのホームゲームはジョホール州のMBPGスタジアムを使用するクチンシティFCからは、移動の負担も少なくなる上、ピッチの状態も本来のサラワク州立スタジアムより良いという話も聞こえてきており、さらに上位を目指す環境は整っているようです。
 この試合ではクチンシティFCの鈴木雄太選手とJDT IIの廣瀬慧選手はいずれも先発してフル出場しています。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ順位(第19節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1SU16104233112234
1NS1695225111432
3TFC1678129131629
4JDT1776431171427
5PDRM177462018225
6SEL175842419523
7KEL176381923-421
8KU176292126-520
9KCH124441414016
10PRK1835101235-2314
11FAM1703141152-413
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト

MFLの新CEOはJDT勤務の兄との関連を否定
 9月1日付でMリーグを運営するMFLのCEOに就任するスチュアート・ラマリンガム氏は、MFLのCEOが受けるプレッシャーはこれまで以上に厳しくなっていることは理解している上で、自分にはその状況に対処する能力があると話しているとマレーシアの通信社ブルナマが報じています。。
 就任発表後初めてとなる会見で、自身を仕事としてではなくサッカー好きとしてサッカー界に関わっている人間であると評したスチュアート氏は、産業としての国内サッカーが向かう方向性が未だ定まっていないことを問題として挙げ、就任後は直ちにMリーグに変革をもたらしたいと話す一方で、長期的視野に立った改革も同時に行いたいとも話しています。
 前任者のアブドル・ガニ・ハサン氏がMFL会長に就任したことを受け、MFLのCEOが空席となったことにより、2018年7月からマレーシアサッカー協会FAMの事務局長を務めてきたスチュアート氏がMFLの新CEOとなることが今週発表されています。
 またオンラインで行われた会見の席上では、MFLの前身であるFMLLPが2015年に設立された際にCEOを務めた兄のケヴィン・ラマリンガム氏との関連を問われると、自分たちは兄弟ではあるものの、それぞれが異なる能力を持つ別の人間であることを強調し、今回のMFLのCEO就任と現在はMFLが運営するMリーグの1クラブであるJDTで働く兄とは全く関連がないとし、「各州のサッカー協会が運営するMリーグクラブが民営化する先鞭をつけた兄の実績を評価するとともに、自分の役割はそこで作られた仕組みを改善して前進することだと理解している。」と答えています。
 2015年4月にFMLLPのCEOに就任したケヴィン・ラマリンガム氏は、2018年3月に現在のMFLとなった後もCEOを務めた後、2019年11月に健康上の理由で退任しています。そしてその後任としてMFLの第2代CEOに就任したのが今回、MFLの新会長に就任したアブドル・ガニ・ハサン氏でした。



Mリーグ2部プレミアリーグ第19節結果

 8月20日から22日にかけてMリーグ2部プレミアリーグ第19節が開催されました。

2021年8月20日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
スランゴールFC 2 1-1 JDT II
得点者:スランゴール-アレクサンダー・アギヤクワ(21分PK)、JDT-フェルナンド・ロドリゲス(45+1分)
 JDT IIの廣瀬慧選手は先発してフル出場しています。

2021年8月21日@MBPGスタジアム(ジョホール州パシルグダン)
クチンシティFC 3-1 ケランタンFC
得点者:クチン-モハマド・アリフ・ハサン(13分)、マイケル・イジェジー(34分)、ジョセフ・カラン・ティー(57分)、ケランタン-クリストス・インズィディス(32分)
 後半戦開幕となった7月24日のトレンガヌFC II戦前の検査で新型コロナ陽性者が見つかり、2週間の検疫隔離期間などを経てやっと後半戦初戦に臨んだクチンシティFCは、この試合からは本来の本拠地であるサラワク州クチンのサラワク州立スタジアムではなくジョホール州のMBPGスタジアムを今季の暫定本拠地として使うことになるなどさまざまな困難に直面しましたが、4月27日以来およそ4ヶ月ぶりの試合となったこの試合を今季最多の3得点で勝利しています。
 この試合ではマルコ・ラギニ監督に代わりリーザル・ザムベリ・ヤハヤ アシスタントコーチが指揮を取ったケランタンFCは同点に追いつくのが精一杯。マレーシアカップ出場権を争うクチンシティFC相手に敗れています。
 クチンシティFCの鈴木雄太選手は先発してフル出場しています。

2021年8月21日@スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタン・ユナイテッドFC 0-2 ヌグリスンビランFC
得点者:ヌグリスンビラン-ザクアン・アドハ(11分PK)、フランシス・コネ(82分)
 この日の試合も含め、直近の4試合で3得点という成績で、試合後にナズルレルワン・マクモル監督がメディアにストライカー不在を嘆く事態となっているケランタン・ユナイテッドFCは引き分けを挟み3連敗となり、シーズン中の監督交代という荒療治がここまでは功を奏していません。
 一方のヌグリスンビランFCはこの日の勝利で、リーグ戦後のマレーシアカップ出場権を獲得するとともに2部の上位2チームに与えられる1部への自動昇格権にまた一歩近づきました。
 ケランタン・ユナイテッドFCの深井脩平、谷川由来両選手は先発してフル出場、本山雅志選手は64分から交代出場し、試合終了までプレーしています。

2021年8月22日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
FAM-MSN プロジェクト 0-4 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:FAM-、サラワク-サンドロ・ダ・シルヴァ(22分)、テイラー・リガン(43分)
 サラワク・ユナイテッドFCが最下位のFAM-MSN プロジェクトに圧勝して首位に浮上し、マレーシアカップ出場権を確定させています。次節は昇格のライバルPDRM FCとの直接対決が控えています。

2021年8月22日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラFC II 0-3 PDRM FC
得点者:ペラ-、PDRM-鈴木ブルーノ2(15分、29分)、ナビル・ラトピ(22分)
 3枚のレッドカードが出された荒れた試合は、PDRM FCが今季初となる鈴木ブルーノの1試合2得点などで快勝し、今季最高位となる5位に浮上しています。PDRM FCは次節第20節は首位のサラワク・ユナイテッドFCと、最終第22節には現在2位のヌグリスンビランFCとの直接対決が控えており、他力本願ながら計算上は残り試合全勝で逆転での1部昇格の可能性が残りました。
 PDRM FCの鈴木ブルーノ選手は先発してフル出場し、FAMのCMS(Competition Management System)が発表するMOMに選ばれています。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ順位(第19節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1SU16104233112234
1NS1695225111432
3TFC1678129131629
4JDT1676330151527
5PDRM177462018225
6SEL175842419523
7KEL176381923-421
8KU176292126-520
9PRK1835101235-2314
10KCH113441213-113
11FAM1703141152-413
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト
*今季の2部プレミアリーグは11チームが参加のため、各節で1チームだけ試合がありません。第19
節はトレンガヌFC IIの試合がありませんでした。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ得点ランキング(第19節終了時)

選手名(クラブ)ゴール数
1ジョーダン・ミンター(TFC)14
2フェルナンド・ロドリゲス(JDT)13
3ウチェ・アグバ(SU)12
ガッサマ・アルフセイネイ(KU)10
5アライン・アコノ(NS)9
ジョージ・アトラム(SEL)8
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト