8月16日のニュース<br>アセアン選手権「ヒュンダイカップ」準決勝-チケットが売れない!<br>アセアン選手権「ヒュンダイカップ」準決勝-ベトナム戦6戦未勝利のタン暫定監督は自身の記録ストップを目指す<br>ジョホールのCOOがACLEの外国籍選手無制限を批判

アセアン選手権「ヒュンダイカップ」の準決勝1stのシンガポール対タイ戦が昨日8月15日にシンガポールで行われています。2012年大会以来14年ぶりの決勝進出を目指すFIFAランキング148位のシンガポールは、同94位のタイに最後に勝利したのもこの大会の決勝1stレグで、それ以降の対戦成績は0勝11敗8得点27失点です。

グループステージ最終戦のインドネシア戦を警告累積で欠場した仲村京雅選手も先発に復帰しましたが、タイがティーラサック・ポーイピマイ(タイ1部ポートFC)の2ゴールで前半にリードを奪うと、そのまま3−1と先勝しています。昨年6月に前任の小倉勉監督の後を引き継いだ35歳のギャヴィン・リー監督は、インドネシアやベトナムを相手に就任以来8試合無敗を続けていましたが、9戦目で初黒星となりました。

アセアン選手権「ヒュンダイカップ」準決勝-チケットが売れない!

本日8月16日にクアラルンプールで行われるアセアン選手権「ヒュンダイカップ」準決勝マレーシア対ベトナム戦のチケットが売れていません。

昨日のこのブログでも取り上げた通り、マレーシアサッカー協会(FAM)は、グループステージでは30リンギ(およそ1200円)だった一般席のチケット価格を、準決勝では50リンギ(およそ2000円)に値上げしています。

この価格変更にはSNS上で批判の声が挙がっていましたが、FAMの公式SNSでは、昨日8月15日の時点でチケット販売枚数が、わずか3563枚にとどまっていると発表しています。(その後、昨日の午後10時の時点では5219枚との追加発表あり)

今回のヒュンダイカップでは、ラオス戦とフィリピン戦がクアラルンプールで行われ、いずれもチケットは前日までに完売していました。

今回のチケット価格では、グループステージでは設定されていなかったグランドスタンド(メインスタンド)席とVIP席が新たに設けられ、それぞれ70リンギと100リンギット(それぞれおよそ2700円と3900円)と設定されています。FAMは大会の組織運営費、運営上の費用、警備費、会場管理費、さらに大会の技術的要件にかかる費用などが考慮されたためだという説明を公式に発表しています。

この状況について、英字紙ニューストレイトタイムズの取材に答えたタン・チェンホーマレーシア代表暫定監督は、チケットの売り上げについてはさほど心配していないとしています。

「サポーターは、我々が最高のパフォーマンスを発揮するための自信とモチベーションを与えてくれる。我々には本当に、ファンがスタジアムに来て応援してくれることが必要だ」

「サポーターは我々のチームの精神そのものだ。家族やファンからのサポートが、我々にさらなるモチベーションを与えてくれる。チームを応援するサポーターでスタジアムが埋め尽くされると確信しています」と語ったといことです。


アセアン選手権「ヒュンダイカップ」準決勝-ベトナム戦6戦未勝利のタン暫定監督は自身の記録ストップを目指す

本日のマレーシア対ベトナム戦を前に、試合前会見が行われています。

タン・チェンホーマレーシア代表暫定監督は、自身の記録としてベトナムと過去6度の対戦で未勝利あることから、この準決勝1stレグでその忌まわしい記録を終わらせたいと話しています。

「ベトナム戦では良い記録が残っていないことは理解している。以前に監督としてベトナムと対戦した際には、ベトナムはパク・ハンソ監督(現タイ2部カンチャナブリパワー監督)のもとで素晴らしいチームを作り上げており、マレーシアは勝つことができなかった。」

「今大会では帰化選手数名でチームが強化されていることも知っている。現在も14番をつけているキャプテンのグエン・クアン・ハイは素晴らしい司令塔として、展開力もある強力な攻撃陣を率いていることも知っているので、それに対する策を講じたい。」

「この準決勝という舞台は、特に代表の主力ではない若い選手にとっては特にレベルアップを図ることができる重要な機会である。今回のような重要な試合では全ての選手に出場機会を与えることはできないが、試合に出る選手たちは集中力と自信を持って試合に臨んでほしい」と述べたタン暫定監督は、ダリル・シャム、イブラヒム・マヌシ、ザイド・エル・バシャール(いずれもジョホールU23)の名を挙げていました。

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一方、ベトナムのキム・サンシク監督は試合前会見の席上で、マレーシアに対しては何の遺恨もないと話し、新しい気持ちで試合に臨みたいとしています。

マレーシアとベトナムは2027アジア杯予選では同組で、2025年6月にマレーシアのブキ・ジャリル国立競技場(当時、現TM国立競技場)で対戦した際には、ジョアン・フィゲイレド、ロドリゴ・オルガドらのゴールで4-0と圧勝していました。しかし、その後、フィゲイレド、オルガド両選手を含めてこの試合に出場した7名のマレーシア代表選手の国籍偽装が発覚、AFCはこの試合の結果をベトナムの3−0とする裁定を下しました。

過去の記録には興味がない、と話したキム監督はチームの目的は明確で、選手たちはそれを成し遂げるための強い意欲を持っている。それが試合でお見せできるだろう、と話しています。

また会見に同席したブラジル出身の帰化選手グエン・スアン・ソン(ラファエルソン、元仙台)もキム監督同様、自分のやるべきことをやるだでけ、勝利を持ってベトナムに戻りたいと述べています。

また複数の主力選手を欠くマレーシアが弱い相手だとは思わないとも話し、中盤と両ウィングは良い選手が揃っていると述べたグエン・スアン・ソン選手は、マレーシアにちて考えるのではなく、自分たちの準備をしっかりして試合に臨みたいとも話しています。

直近のFIFAランキング136位のマレーシアと同99位のベトナムは、1991年から25回対戦し、マレーシアの5勝3分17敗という記録が残っています。マレーシアが最後にベトナムに勝利したのは2014年のアセアン選手権(当時はアセアンサッカー連盟AFF選手権)の準決勝で、この時は4−2でマレーシアが勝利しています。


ジョホールのCOOがACLEの外国籍選手無制限を批判

ジョホール・ダルル・タクジム(ジョホール)のアリステア・エドワーズ最高執行責任者(COO)は、アジアサッカー連盟(AFC)がACLエリート(ACLE)で外国人選手の登録を無制限に認めていることについて批判していると、英字紙ニューストレイツタイムズが報じています。

マレーシア1部スーパーリーグは1チームの選手登録数の上限が30名ですが、エドワーズCOOは、ジョホールが1シーズンに35~37人にも達する選手団を編成し続けならないと述べています。これはジョホールがアジアの舞台で本気で戦うことを望んでいる以上、AFCが定める規定に適応せざるを得ないからだと説明しています。

AFCによるACLEでの外国人選手の登録無制限という規定は支持していないと話したエドワーズCOOは、ジョホールは国内大会に加え、アセアンクラブ選手権とACLEにも出場しており、複数の大会で長距離移動を繰り返しながら試合をこなさなければならないため、より層の厚いチーム編成が必要になると説明しています。

「ジョホールのこと、トゥンク・イスマイル・スルタン・イブラヒム殿下(ジョホールのオーナーでジョホール州摂政)のこと、そしてクラブに関わっている全員のことを知っているなら、我々がACLEで良い成績を残したいと考えていること明らかであり、そうであれば、我々はAFCの作った流れに従わなければならない。なぜなら、ルールを決めるのはAFCであり、我々はそれに従うしかないからだ。」

さらに同氏は、ジョホールのチーム作りは単に選手を大量に抱えることが目的なのではなく、複数の大会で競争力を維持する必要性を中心に行われていると付け加えています。

「我々はマレーシアを可能な限り最高の形で代表したいと思っています。そのためには、大規模なチームを抱えなければなりません。我々はアセアンクラブ選手権で戦い、ACLEでも戦っています。あらゆる大会に出場し、世界中を移動しています。ですから、大規模なチームが必要になるのだ」

エドワーズCOOはまた、ジョホールの規模を、単純に外国人選手の獲得に対するこだわりとして捉えるべきではないとも強調しています。ジョホールは外国人選手と並んで強力なマレーシア人選手の中核があり、全体としての選手層の厚さは、ますます過密化する試合日程に対応するために構築されていると説明しています。

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興味深い視点からの意見です。税金が高くて困る!といっている金持ちのようで、側から見ると何言ってんの?という感じです。マレーシアのためにクラブランキングポイントを稼いでくれているので、その点ではジョホールに心より感謝していますが…。

その一方で、他のクラブの有力選手を片っ端から引き抜き、トップチームで使わずにセカンドチームで起用したり、他のクラブで横流しでレンタル契約したりと、果たしてそれがマレーシアサッカーのためになっているのか、と思われる点もあります。スペインで生まれ育った選手をフィリピン籍としてアセアン枠登録で試合に起用している点も気になります。ジョホールでは活躍しながら、フィリピン代表に呼ばれることがない、いまだにキャップ0の選手がなぜフィリピン代表としてプレーしない(あるいはできない。もし起用すれば国籍偽装になってしまう?)理由も不明です。

マレーシアリーグ自体もFIFAが国籍偽装として処分した選手の「マレーシア人登録」を認めている程度なので、自分に火の粉が降りかからない限りは、正当に国籍が証明されてもされなくても関係ない、といったところでしょう。

8月15日のニュース:アセアン選手権「ヒュンダイカップ」は今日から準決勝<br>スリカンディ・ムルデカ杯-U17女子代表の初戦は香港とスコアレスドロー

アセアン選手権「ヒュンダイカップ」は今日から準決勝-シンガポールではチケット即完売も、マレーシアでは値上げでファンは観戦見送り?

アセアン選手権「ヒュンダイカップ」は今週末から準決勝が始まり、今日8月15日はシンガポール対タイ、明日8月16日はマレーシア対ベトナムのカードが組まれています。

そんな中、シンガポールではチケット販売開始から1時間半ほどで完売したようです。8月12日午前9時からオンラインのみで売り出されたチケットは、安い席は35シンガポールドル(およそ4400円)、高い席だと49シンガポールドル(およそ6000円)ということですが、試合会場が収容人数6000人のジャラン・ブサール・スタジアム(日本語だと「ジャラン・べサール・スタジアム」という表記されることもあります)では、発売即完売となったようです。

しかもチケット売り切れ直後から、ネット上で転売ヤーが出没。最も高いものだと39シンガポールドルのチケット2枚をなんと1500シンガポールドル(およそ19万円!)で売り出す者なども現れ、チケットを買えなかった多くのファンがシンガポールサッカー協会のSNSに不満を吐き出したと、現地の英字紙ストレイトタイムズが報じています。

ちなみにシンガポールには5万5000人が収容できる国立競技場があります。私も何度か足を運んだことがありますが、近代的な素晴らしいスタジアムです。しかし、こちらは8月9日に開催されたシンガポールの独立記念日式典で設置されたステージなどの解体に2週間以上かかるということで、使用不可だそうです。

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さて、マレーシアはというと、状況が全く違います。

今回のヒュンダイカップのグループステージでは、2戦目のラオス戦と最終戦のフィリピン戦がマレーシアのホームゲームでした。こちらはいわゆる「オープン」と呼ばれるゴール裏からバックスタンドにかけての席は、大人が30リンギ(およそ1200円)でした。試合会場が従来のTM国立競技場(旧ブキ・ジャリル国立競技場)ではなく、代表戦ではあまり使われることがないKLフットボールスタジアムでの試合とはいえ、代表戦のチケット代としては割安な価格設定でした。

収容人数もTM国立競技場の8万5500人に対して、KLフットボールスタジアムは2万2000人とおよそ4分の1の規模で、ラオス戦、フィリピン戦ともにこちらも試合前に完売となっていました。

今回のヒュンダイカップはFIFA国際マッチカレンダー外での開催ということもあり、マレーシアではジョホールやスランゴールなど多くのクラブが主力選手を参加させず、代表メンバーは1.5軍のような顔ぶれです。そんなこともあり、私自身は7月28日のラオス戦のチケットは、平日ということもあり試合当日でも買えるだろうと高を括っていたのです。しかし試合当日になるとはマレーシア側の席はすでに完売しており、結局、私はラオスサポーターに割り当てられていたゴール裏で観戦するはめになりました。

これに懲りた私は、8月8日フィリピン戦は土曜日ということもあって、早めにチケットを購入しましたが、こちらは前日の金曜日には完売していました。子供の席は5リンギ(およそ200円)ということもあってか、スタンドには結構な数の家族連れも多く見られたのも、ブキ・ジャリルでの代表戦とは違った雰囲気でした。

フィリピン戦の勝利で準決勝進出を決めたマレーシアは、ホームアンドアウェイ方式の準決勝の1stレグをKLフットボールで行いますが、マレーシアサッカー協会(FAM)がチケットの価格を発表すると、ファンの間から批判の声が上がりました。一般席の価格が30リンギから50リンギ(およそ2000円)へと値上げすると発表したのでした。

さらにFAMは子供用席は5リンギに据え置いたものの、メインスタンド席を70リンギ、グループステージでは設けられてなかったVIP席を100リンギ(それぞれおよそ2700円と3900円)と発表しています。この価格設定について、FAMのSNSにはなぜ大幅な値上げを行う必要があるのかといった疑問の声や、代表チームがファンの声援を必要としているこの時期にFAMは金儲けしか考えていないという批判が次々と寄せられていると、当地の英字紙ニューストレイトタイムズが伝えています。

ブキ・ジャリル(TM国立競技場)なら50リンギでも喜んで出すが、KLフットボールスタジアムの試合に50リンギは妥当でない、といった声も多く挙がっています。その一方で、グループステージでの観客動員数が高かったことが値上げにつながったのではないか、という意見も出ています。ちなみにTM国立競技場は、マレーシアが開催国となる来年2027年の東南アジア競技大会に向けて、今年6月から9月までの大規模な改修工事中で使用できないことが明らかになっています。

このブログでも何度も取り上げてきたマレーシアにルーツを持つとされたヘリテイジ帰化選手の国籍偽装問題について、マレーシア代表チームの最大サポーターグループ「ウルトラス・マラヤ」は今年5月に、FAM内の抜本的改革とガバナンスの透明化すること、「一部のグループ」によって運営されていたマレーシア代表の運営権をFAMが取り戻すこと、FIFAから1年間の出場停止処分を受けた7選手のマレーシア国籍を剥奪すること、をFAMに求めています。そして現在も、これについてFAMから明確な回答がないことから、ウルトラス・マラヤはヒュンダイカップの応援ボイコットを発表しました。

このため、一部のサポーターからは、当初、FAMはウルトラス・マラヤによるボイコットを懸念していたため、チケット価格を30リンギとしたものの、ウルトラス不在でもスタジアムが満員になることがわかったため、価格が50リンギに値上げしたのでは、といった意見もSNS上で見られます。またこの値上げによって、今回はこれまでスタジアムに足を運んでいたサポーターのボイコットを促す可能性も指摘されています。

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前述の国籍偽装スキャンダルでFAMは会長と理事全員が辞任している中で、誰がこの料金値上げの決定を下したのか、また誰が「FAM」として振る舞っているのは不明です。一昨日8月13日の時点ではチケットの売り上げが3500枚と低調でした。何でもギリギリまで待つマレーシアの国民性もあるので、今日あたりで一気に購入が進む可能性もありますが、明日8月16日のベトナム戦は再びKLフットボールスタジアムがフルハウスになることに期待したいです。


スリカンディ・ムルデカ杯-U17女子代表の初戦は香港とスコアレスドロー

インドネシア中央ジャワ州クドゥスで開催中のスリカンディ・ムルデカ杯に出場しているマレーシアU17女子代表は、8月14日に初戦で香港U16女子代表と対戦し、両チームとも無得点のまま引き分けています。

報道によるとショートパスを駆使する香港代表に対して、マレーシアは慎重に試合に入って行ったようで、カウンター狙いの戦術だったようです。

マレーシアは前半、代表初招集の15歳MFアイシャ・ヌル・イマンがロングシュートを放ったり、ゴール前でシュートをブロックするなど活躍したようです。

後半もアイシャ選手や、やはり15歳のFWダヌシリ・アンバラサンが積極的に攻めるなどしたようですが、気温33度の炎天下とあって、最後は両チームとも疲弊し、引き分けに終わったたようです。

マレーシアが入っているグループステージA組のもう1試合ではインドネシアU17女子AがサウジアラビアU17女子を7−0で破っています。


8月13日のニュース:2025/26リガMアウォード各賞発表<br>アセアン選手権「ヒュンダイカップ」準決勝前にワン・クザインが離脱<br>インドネシアの大会に出場のU17女子代表に3名のヘリテイジ帰化選手を招集

2025/26Mリーグアウォード各賞発表-アフィク・ファザイルは初MVPと3度目の最優秀MFをダブル受賞

これまでの「ナショナルフットボールアウォード」から名称が変更になった年間表彰の「リガMアウォード」。その2025/26シーズンの表彰式が8月12日に行われ、ジョホールのMFアフィク・ファザイルが最優秀MFを受賞するとともに、自身初となるMVPに選出されています。

中心選手としてクラブの国内三冠(リーグ戦、マレーシアカップ、FAカップ)達成にも貢献したアフィク選手の最優秀MF賞受賞は、2022,2023シーズンに続く3度目です。32歳のアフィク選手は2025/26シーズンには29試合出場0ゴール8アシストの成績で、最終候補に残ったダニエル・アミル(クチンシティ、20試合1ゴール0アシスト)、ノア・ライネ(スランゴール、33試合4ゴール2アシスト)を抑え、MVPとのダブル受賞を果たしました。以下、全受賞者です

最優秀選手アフィク・ファザイル(ジョホール、初受賞)
最優秀GKシーハン・ハズミ(ジョホール、4季連続4度目)
最優秀DFクエンティン・チェン(スランゴール、初受賞)
最優秀MFアフィク・ファザイル(ジョホール、2季ぶり3度目)
最優秀FWファイサル・ハリム(スランゴール、初受賞)
最優秀監督シスコ・ムニョス(ジョホール、初受賞)
最優秀外国籍選手ベルグソン・ダ・シルバ(ジョホール、4季連続4度目)
最優秀若手選手ハジク・クティ・アッバ(ペナン、初受賞)
年間最優秀チームジョホール(8季連続8度目)
フェアプレー賞マラッカ(初受賞)
得点王(外国籍)ベルグソン・ダ・シルヴァ(ジョホール)-27ゴール
得点王(マレーシア国籍)サファウィ・ラシド(KLシティ)-13ゴール
ベストサポーター賞ボーイズ・オブ・ストレイツ(ジョホール)

今回から「リガMアウォード」となった年間表彰は、これまではジョホールのスーパースター、アリフ・アイマンの独壇場でした。19歳だった2021年から3季連続で最優秀若手選手に選ばれたアリフ選手は、同じ2021年から4季連続で最優秀FWと最優秀選手(MVP)に選ばれてきました。しかし2025/26シーズンは、2025年11月のアジア杯2027予選のネパール戦で負傷すると、その後のシーズンを棒に振り、最終成績は12試合出場で8ゴール10アシスト(これでも十分すごい!)でシーズンを終えています。

このリガMアウォード2025/26は、2025/29シーズンにマレーシアスーパーリーグでプレーした408人の選手の内の220人が、それぞれのクラブでの出場実績を基に候補者として選出されました。その後、2026年6月16日に開かれた審査委員会で、リガMアウォード2025/26の審査委員会に提出されています。

この審査委員会のメンバーは、フットボール・コーチ協会(PJBM)の会長であるオン・キム・スウィー氏、マレーシア・プロサッカー選手協会(PFAM)の会長であるラズマン・ロスラン氏、U23代表監督(当時)を務めていたナフジ・ザイン氏、マレーシア・スポーツ記者協会(SAM)副会長イザハル・アタン氏、そしてマレーシアリーグの公式メディア代表者ファイズ・タジュディンとアスマウィ・バキリ両氏の6名です。

220名の選手は、それぞれのクラブが登録したポジションに基づいて各部門の候補者として選出され、その中から2025/26シーズンのスーパーリーグ出場13クラブの監督13人と各チームのキャプテン13人、さらにメディア関係者13人による投票によって、各部門の最優秀選手候補3名が決定されています。


アセアン選手権「ヒュンダイカップ」準決勝前にワン・クザインが離脱し所属クラブ復帰

アセアン選手権「ヒュンダイカップ」で2大会ぶりの準決勝進出を決めたマレーシアですが、グループステージ4試合全てに出場してきたMFワン・クザイン・ワン・カマルが既に代表チームを離脱したことを英字紙ニューストレイツタイムズが報じています。

アメリカ2部USFLのスポーティング・クラブ・ジャクソンビルに所属する27歳のワン・クザインは、所属クラブに呼び戻されたことがSNS上で伝えられていました。ニューストレイツタイムズの取材に対応したマレーシア代表のタン・チェンホー監督は、ワン・クザイン選手が8月8日のフィリピン戦に出場した翌日の8月9日にはアメリカへ戻ったことを明らかにしています。

マレーシア代表は、ブラジル出身の帰化選手MFエンドリッキ・ドス・サントス(スターシティ)がグループステージ第2戦のケガで残り試合出場が不可となっています。またこのエンドリッキ選手に代わって第3戦から出場していたMFアリフ・ハイカル・ラウ(ペナン)、そしてWGファズルル・アミル(クアラルンプールシティ)も負傷が報じられています。また

タン代表監督は、王者ベトナムとの準決勝1stレグを前に、中盤で選手の選択肢が不足していると認めながらも、「前向きな姿勢を保ち、現在利用できる選手たちをもとに、チームにとって最善の策を考える必要がある」と話しています。さらに自分が見る限り、ベトナム戦を前にした選手全員のモチベーションは依然として非常に高いとも述べています。

ワン・クザインは、グループステージ初戦のミャンマー戦で代表デビューを果たすと、2試合目のラオス戦ではフリーキックから代表初ゴールも決めていました。

マレーシア代表は前述の4選手に加え、エンク・シャキール(スターシティ)はコンディション不良とされている他、ここまで4試合全てに先発しているモハマドゥ・スマレもコンディションを完全には戻せていないとも報じられています。このため8月16日にKLフットボールスタジアムで行われるベトナム戦に両WGが出場できるかどうかに疑問符がついていると伝えるニューストレイツタイムズは。相次ぐ負傷者のためにチェンホー監督は難しいメンバー選考を迫られていると、記事を結んでいます。


インドネシアの大会に出場のU17女子代表に3名のヘリテイジ帰化選手を招集

マレーシアサッカー協会FAMは、8月14日から23日までインドネシアの中央ジャワ州クドゥスで開催される2026年スリカンディ・ムルデカ杯に出場するU17女子代表のメンバー22名を発表しています。

インドネシアの2チームを含む8チームが出場するこの大会では、マレーシアはインドネシアA(Garuda Perwiti)、香港、サウジアラビアと同じA組に入っています。

フェイルズ・モンタナ・ザイナル・アビディン監督率いるマレーシアU17女子代表の初戦は、明日8月14日の香港戦で、その後は8月16日にインドネシアA、8月18日にサウジアラビアと対戦します。8月21日の準決勝には各組上位2チームが進出し、8月23日に決勝が行われて優勝チームが決まります。

今回のU17女子代表では、米国とカナダにルーツを持つ4人のヘリテイジ帰化選手(マレーシアにルーツを持つ帰化選手)に注目が集まっています。

アメリカ出身のMFリム・ユーは14歳と今回のメンバーの中でも最年少ながら、将来を託される選手として期待されています。カナダ出身でバンクーバー・ユナイテッドでプレーするFWディシャナ・ナガラジャン・ピライと、アメリカ出身のDFソフィア・ジャンヌ・ラカスの16歳コンビもチームの主力となる可能性を秘めている。

またまた、マレーシアでは著名な料理人のシェフ・ワンの孫娘で英国の血を引くMFイザベラ・オルアナイもメンバーに名を連ねている。

8月10日のニュース:アセアン選手権「ヒュンダイカップ」グループステージ最終節-マレーシアはフィリピンを破り2大会ぶりの準決勝進出

東南アジア各国にはご当地ビールがあります。フィリピンならサンミゲルやレッドホース、タイならチャンやシンハ、インドネシアとベトナムはそれぞれビンタンやサイゴンなどがよく知られています。あいにくマレーシアにはそういったブランドはありませんが、隣国シンガポールで言えば、タイガービールがそれに当たります。

東南アジアのサッカーファンがタイガービールと聞いて連想するのは、1996年に第1回大会が開催された東南アジアサッカー連盟(AFF)選手権が「タイガーカップ」として始まったことでしょう。今年2026年からアセアン選手権「ヒュンダイカップ」となったこの大会は、これまで30年の歴史がありますが、1996年から2004年の第5回大会までは、タイガービールを製造するアジア・パシフィック・ブルワリーがスポンサーでした。

しかしなぜ唐突にこんなことを書いたかと言うと、私が一昨日に読んだ当地の新聞記事が理由です。その記事によると、タイガービールのシンガポール国内での製造施設が老朽化し、これを改修する場合の費用が新工場建設と変わらないことから、アジア・パシフィック・ブルワリーはシンガポール国内でのタイガービールの製造を2027年で終了し、その後は拠点をマレーシアとベトナムへ移して製造を続けるようです。アルコールを口にしないイスラム教徒が人口の6割近くを占めるマレーシアへ製造拠点を移すと言うのはなかなか興味深い話です。


閑話休題。一昨日8月8日に行われた2026年ヒュンダイカップのグループステージB組最終節では、マレーシアがフィリピンを、またタイがミャンマーをそれぞれ下して準決勝進出を決めています。


以下はこの試合の先発XIです。0-2で破れた8月1日のタイ戦ではパウロ・ジョズエ(クアラルンプールシティ)とシャフィク・アフマド(前DPMM)を前線に起用する4−4−2のシステムでしたが、準決勝進出を確実にするためには勝利が必要なこの試合でマレーシアのタン・チェンホー暫定監督は、初戦のミャンマー戦、第2戦のラオス戦と同じ4−1−2−3に戻すとともに、タイ戦の先発XIから3名を入れ替えています。膝を痛めたジミー・レイモンド(クチンシティ)に代わってアリフ・アフマド(ジョホールU23)がミャンマー戦以来の先発復帰で右SBに入り、ここまでの3試合全てに先発したV・パルティヴァン(マラッカ)に代わり、20歳のファリス・ダニシュ(ジョホールU23)が左SBに入っています。またこの試合ではアメリカ生まれのワン・クザイン(アメリカ2部スポーティング・ジャクソンビル)が中盤の2枚の一人として代表戦初先発を果たしています。


この試合に勝てば2大会連続となる準決勝進出が懸かるフィリピン、そして2大会ぶりの準決勝進出を目指すマレーシアの双方ともに試合の入りは慎重で、なかなかシュートを打つまで至らない中、16分に試合が動きます。アリフ・アフマドのパスに抜け出したパウロ・ジョズエが繋いだボールをワン・クザインがゴール前に上げると、フィリピンDF陣の隙をついて走り込んだG・パヴィトランがフリーでヘディングシュート!これが決まって、マレーシアが貴重な先制点を挙げます。

追加点を奪いたいマレーシアでしたが、後半に入っても決定機を作ることはできません。タン監督は後半開始と同時にシャフィク・アフマドを投入するなど状況の打開を図りますが、パヴィトランとモハマドゥ・スマレ(ジョホール)の左右WGがマークされると攻撃のバリエーションを増やすことができず、結局、1点のリードを守ったマレーシアが逃げ切って準決勝進出を決め、8月16日に同じKLフットボールスタジアムで行われる準決勝1stレグでA組1位のベトナムと対戦します。

ラオス戦に続き、この試合でも代表初ゴールを決めてMOMに選ばれた21歳のG・パヴィトラン、そして23歳のアリフ・アフマドや20歳のファリス・ダニシュ(いずれもジョホールU23)など、国内リーグではトップチームでもプレーしていない若い選手にとっては、試合ごとに自信と経験を得られる良い機会になっています。しかし、そんな話はグループステージまでのこと。準決勝で対戦するベトナムはそんな若い選手たち(もちろん他の主力選手も)が隙を見せれば、そこから一気に畳み掛けてきて大敗に終わる可能性もあります。試合後の会見でタン暫定監督はフィジカルの面では、マレーシアはフィリピンに劣っていたと分析していますが、ベトナムは技術もフィジカルもどうみてもマレーシアより優っています。予選では同組となった2027年アジア杯予選を見ても分かる通り、ベストメンバーで挑んでもベトナムに跳ね返され続けているマレーシアが準決勝までにどこまで仕上げてくるのかに注目したいと思います。

アセアン選手権ヒュンダイカップ2026 グループステージB組第5節 
2026年8月8日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール、マレーシア)
マレーシア 1-0 フィリピン
⚽️マレーシア:G・パヴィトラン(15分)
MOM:G・パヴィトラン(マレーシア)

この試合のハイライト映像。東南アジアサッカー連盟(AFF)の公式サイト「アセアンユナイテッドFC」より

アセアン選手権ヒュンダイカップ2026 B組最終順位表

順位チーム勝点
1タイ4400100012
2マレーシア43017349
3ミャンマー420212756
4フィリピン410357-23
5ラオス4004320-170

なお、グループステージA組の最終順位は以下のとおりです。

アセアン選手権ヒュンダイカップ2026 A組最終順位表

順位チーム勝点
1ベトナム43101311210
2シンガポール42205238
3インドネシア42119546
4カンボジア4103610-43
5東ティモール4004015-150

A組、B組ともグループステージが終了し、この結果、ホームアンドアウェイ方式で行われる準決勝の組み合わせはベトナム(A組1位)対マレーシア(B組2位)、タイ(B組1位対シンガポール(A組2位)と言うマッチアップとなりました。準決勝の日程は以下の通りです。

準決勝1stレグ(左側のチームがホーム)
8月15日(土):シンガポール対タイ
8月16日(日):マレーシア対ベトナム

準決勝2ndレグ(左側のチームがホーム)
8月18日(火):タイ対シンガポール
8月19日(水):ベトナム対マレーシア

決勝
8月22日(土):?対?

8月8日のニュース:アセアン選手権「ヒュンダイカップ」グループステージ最終節を前に

アセアン選手権ヒュンダイカップは今週がグループステージ最終第5節。昨日行われたA組の最終節では、シンガポールがインドネシアと引き分けて2大会連続となる準決勝を果たしています。

そして今日8月8日はB組の最終節ですが、現在の順位は以下のとおりです。

アセアン選手権ヒュンダイカップ2026 B組順位表(第4節終了)

順位チーム勝点
1タイ33008089
2マレーシア32015236
3ミャンマー320112576
4フィリピン310256-13
5ラオス4004320-170

第3節でタイに0-2で破れて連勝が止まった現在2位のマレーシアは本日、フィリピンと対戦しますが、フィリピンは第4節でタイとは0−1で敗れています。その一方でフィリピンは第1節でミャンマーに1-4で破れていますが、マレーシアはそのミャンマーを2-1で破っており、どこが勝ってもおかしくない状況になっています。

2022年大会以来2大会ぶりの準決勝進出の期待が高まるマレーシア代表ですが、従来のTM国立競技場(旧ブキ・ジャリル国立競技場)ではなく、収容人数が2万人弱のKLフットボールスタジアムでの開催ということもあり、マレーシア側のチケットはすでに完売しています。なお最大のサポーターグループ「ウルトラス・マラヤ」は、マレーシアサッカー協会(FAM)の7名の代表選手が1年間の出場停止処分を受けた国籍偽装問題への対応が不十分だとして代表戦の応援ボイコットを宣言していますが、多くのサポーターは先日のラオス戦同様、スタジアムでの応援を選んでいます。


昨日8月7日に行われた試合前日会見には、マレーシアからはタン・チェンホー代表監督(暫定)とアメリカ育ちのMFワン・クザイン・ワン・カマル(アメリカ2部スポーティング・ジャクソンビル)が出席しています。

このヒュンダイカップで代表デビューを果たした27歳のワン・クザイン選手は、代表戦2戦目となるラオス戦でフリーキックによる代表初ゴールを決めていますが、ここまでの3試合はいずれも途中出場です。同じラオス戦でブラジル生まれの帰化選手MFエンドリッキ・ドス・サントス(スターシティ)が膝内側側副靭帯(しつないそくそくふくじんたい)を痛め、大会中の復帰が絶望となったため、3戦目となるタイ戦ではこのワン・クザイン選手がエンドリッキ選手に代わって先発するのでは、と期待が高まっていましたが、結局、この試合も途中出場でした。

しかし、この前日会見にワン・クザイン選手が出席したことで、本日のフィリピン戦では先発の可能性が高まったとみられています。会見の席上、ワン・クザイン選手は試合を取り巻くプレッシャーは、サッカー選手ならば誰でも夢見る挑戦に伴うものであり、自分への期待は、負担と言うよりも選ばれたものに与えられる特権であるとも話しています。国を代表してプレーすることはマレーシア出身の両親の夢でもあると答えたクザイン選手は、この経験はかけがえのないものであり、自分が持つもの全てを発揮したいと話しています。

またタン監督はサポーターの作り出す雰囲気こそがホームチームの利点だと述べ、選手たちにはプレーシャーを感じるのではなく、モチベーションを高めて試合に臨んでもらいたいと話しています。


一方フィリピン代表のカルレス・クアドラット監督は、マレーシア代表に対しては未だ未勝利のフィリピン代表が、今回は秘策を用意していると話しています。(注:2019年にフィリピンで開催された東南アジア競技大会でマレーシアはフィリピンに敗れていますが、この時は大会規定によりU22プラスオーバーエイジ選手と言う編成の試合のため国際Aマッチ扱いになっていません。)

昨年7月からフィリピン代表を指揮するスペイン出身のクアドラット監督は、その秘策の具体的な内容は会見では明らかにしませんでしたが、FIFAランキングでは135位のフィリピン代表の選手たちには良い結果となるように鼓舞していると話し、同136位のマレーシアを相手に良い試合になるだろうとも話しています。

またこの会見にはクアラルンプールシティでプレーするGKクインシー・カメラードも出席し、ここまで3試合で3ゴールと好調のパウロ・ジョズエが要注意だと述べています。クアラルンプールシティではチームメートでもあるパウロ・ジョズエの実力は十分なほど理解していると述べて、マレーシアFW陣ではマークが必要な相手だと話しています。

7月30日のニュース:アセアン選手権「ヒュンダイカップ」-マレーシアはラオスに勝利、ワン・クザインは待望の代表初ゴール

アセアン選手権ヒュンダイカップB組第2節が7月29日に行われ、マレーシアがラオスを破り開幕から2連勝を挙げています。


7月25日に行われた初戦ではミャンマー相手に逆転勝利を収めたマレーシア。一方のラオスは、同じく初戦でタイに0−5と大差で敗れています。そんな両チームの対戦が行われたのはKLフットボールスタジアム。代表戦といえば8万5千人収容のTM国立競技場(ネーミングライツによりブキ・ジャリル国立競技場より変更)での開催が一般的でしたが、今大会では1万8千人収容のKLフットボールスタジアムがマレーシアのホームとされています。初戦のミャンマー戦は国内中継がなかったこともあり、代表戦の扱いが雑になっている印象すらあります。

KLフットボールスタジアムで最後に代表戦が行われたのは昨年5月29日のカーボベルデ戦でした。カーボベルデといえば、北中米W杯ではグループステージで優勝したスペイン相手に引き分け、初出場ながら決勝トーナメント進出を果たすとアルゼンチンには延長で敗れるなど注目を集めたチーム。そんなチームと1−1で引き分けた相性の良いスタジアムでもあります。(但しマレーシアは国籍偽装して代表入りしたガブリエル・パル迷路が出場したため、公式の試合結果はカーボベルデが3−0で勝利と変更されています。)

そしてこの日の両チームの先発XIは以下のとおり。マレーシアはGKアズリ・ガニ(ヌグリスンビラン)が先発し、左右のサイドバックにR・ルヴェンティラン(マラッカ)とジミー・レイモンド(クチンシティ)、2枚のCBにはウバイドラ・シャムスル(トレンガヌ)とロドニー・ケルヴィンを起用。中盤はアグエロをボランチとしてその前にシャドーストライカー適性が高いシャフィク・アフマド(前DPMM)、そしてエンドリッキを配置し、前線は中央にジョズエ、左右のWGに21歳のG・パヴィトラン(ジョホールU23)とスマレという布陣は、ジミー・レイモンドがアリフ・アフマド(ジョホールU 23)に代わって入った以外は初戦と同じメンバーです。一方のラオスは、かつてFC東京、セレッソ大阪、町田ゼルビアなどでコーチの経験もあるセルヴィア出身のヴラディツァ・グルイッチ監督が今年2月に就任し、A代表とU23代表の監督を兼ねることから、初戦のタイ戦では先発8名が23歳以下でした。しかし0-5と大敗したこともあってか、この日の試合ではメンバー8名を入れ替えています。(それでも先発中6名は23歳以下の選手でした。)

この試合は現地観戦しました。通常であれば自宅から車で30分前後で到着するKLフットボールスタジアムですが、この日は6時30分に家を出たものの、帰宅ラッシュに巻き込まれてしまい、スタジアムに着いたのはほぼ8時。その途中では白バイが先導する代表のバスにすぐ横を抜かれるテンションの上がる出来事もありました。(写真左、写真右はスタジアムに横付けされた代表のバス)


試合観戦の際は紙のチケットを買って記念品にしたいと思っていますが、この日の試合はオンライン購入のみ。しかもマレーシア側のチケットはキックオフ1時間前で既に「売り切れ」となっており、やむなくラオス側の席を購入しました。スタンドに入ってみると、試合開始まで1時間を切っているにも関わらずスタンドは5分程度しか埋まっていません。売り切れとは何だったのか…。しかもラオス側の席はゴール裏の半分程度のみで遠近感も解りにくい微妙な席でした。(写真下)

この試合はハリマウ・マラヤ(マレーシア語で「マラヤの虎」の意味)の愛称を持つマレーシア代表の最大サポーターグループ「ウルトラス・マラヤ」がボイコットを表明していたことも、スタジアムが静かだった原因の一つかもしれません。

このブログで何度も取り上げた南米やヨーロッパ出身選手7名による国籍偽装により、FIFAはマレーシア代表に対して、代表選手の資格を持たない選手が出場したことを理由に、前述したカーボベルデ戦を含む国際親善試合3試合の結果を全て0−3でマレーシアの負けとする処分を下しています。またアジアサッカー連盟AFCは、2027アジア杯予選のネパール戦とベトナム戦をFIFAと同じ理由で0-3でマレーシアの負けとする処分を下しました。この結果、マレーシアはアジア杯出場を逃し、さらに試合結果が変更になったためポイントも剥奪されました。この大会前のFIFAランキングでは、マレーシアは136位と、東南アジアではタイ、ベトナム、インドネシア、フィリピンに次ぐ第5位となっています。またこの責任を取る形で、FAMは会長以下理事会全員が総辞職しています。

そんな中でもFIFAによる処分が発表になったときには、FAMによるFIFAへの不服申し立てを支持するなど、ウルトラス・マラヤは最後までFAMが行ったことは全てマレーシア代表のためと信じてきました。しかしFIFAへの不服申し立てが却下され、続いてスポーツ仲裁裁判所(CAS)へ求めた調停も却下されると、ウルトラス・マラヤはFAMに対して1)国籍偽装7選手のマレーシア国籍無効手続き、2)FAMから独立して設置された代表チーム運営組織から運営権を奪回すること、3)FAM役員の大幅刷新と構造改革を求め、これが聞き入れない場合はボイコットするという声明を発表していました。

2)については代表チーム運営組織のCEOだったロブ・フレンド氏との相互了承の元での契約解除などが進みました、新たな会長選を控えることから3)は保留、1)に至っては誰もその責任の所在を認めず、何も進展がないことから、この日の代表戦ボイコットにつながった次第です。

しかし試合開始当初は空席が目立ったスタンドも、試合開始から30分もすると席が埋まっていました。映画館でも映画の途中で入ってくる人が少なくないマレーシアなのですが、この試合も終わってみれば1万人越えと6割近くの席が埋まったことになります。この日は楽勝が予想されたラオスだったこともありますが、これがインドネシアやタイ、ベトナム相手であれば、もっと多くの観客が集まった可能性も大いにあります。

FAMには自浄能力がないとしてプレッシャーをかけるウルトラス・マラヤの行動はマレーシアサッカーを何とかしたいという気持ちで行われていることは理解できるものの、ボイコットは現場の選手への影響はあれど、騒動が落ち着くまで静かにしているだけの理事や役員には痛くも痒くもないのではという気がします。だとすればむしろ積極的にスタジアムに足を運び、戦っている選手たちに声援を送ることを選ぶのもマレーシアサッカーの炎を燃やし続ける行動であると言えるでしょう。志は同じサポーターの「分断」は残念でしかありません。


試合の方はG・パヴィトラン、モハマドゥ・スマレの両WGが果敢に攻め込むも、パスの精度の低さに加えて、中央ではラオスDF陣がエースのパウロ・ジョズエを厳しくマークしたためチャンスは作るもゴールには至らない展開がキックオフから続きます。本来ならばその隙をついてゴール前で仕事をしたいシャフィク・アフマドの往年のスピードを欠く上、判断も悪く機能しません。もう一人の2列目、エンドリッキも厳しいマークに合い、ラオスゴール近くまで運んではクリアされる展開が続きます。

しかし前半終了間際の45分、果敢にチャレンジを繰り返す21歳の右WGパヴィトランからのクロスをジョズエが押し込んで、ついにマレーシアが先制します。ジョズエは2戦連発、大会3点目のゴールとなりました。

前半を1−0で折り返すと、後半の57分には再びパヴィトランからのクロスが出ると、今度はこれをエンドリッキが押し込んでリードを広げます。さらに66分には同様のクロスにラオスDFヴィエンサイ・シダヴォンが反応しますが、これをクリアミスするとオウンゴールとなり、マレーシアに3点目が転がり込みます。

そして84分にはペナルティエリア外側でフリーキックを得ると、初戦に続きこの試合も途中出場となったアメリカ育ちのワン・クザイン(アメリカ2部スポーティングクラブ・ジャクソンビル)がキッカーに。この試合が代表戦2試合目となるワン・クザインが蹴ったボールはそれまで好守を見せていたラオスGKケオ=ウドン・スワンナサングソが伸ばした指先を掠めるようにゴールイン!ワン・クザインの記念すべき代表戦初ゴールでダメ押しの4点目を挙げたマレーシアが勝利しています。

この試合のMOMは2アシスト(相手オウンゴールも含めれば実質3アシスト)の21歳、G・パヴィトランとなりました。

アセアン選手権ヒュンダイカップ2026 B組第1節 
2026年7月28日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール、マレーシア)
マレーシア 4-0 ラオス
⚽️マレーシア:パウロ・ジョズエ(45分)、エンドリッキ・ドス・サントス(57分)、ヴィエンサイ・シダヴォン(66分OG)、ワン・クザイン・ワン・カマル(84分)
MOM:G・パヴィトラン(マレーシア)

この試合のハイライト映像。東南アジアサッカー連盟(AFF)の公式サイト「アセアンユナイテッドFC」より

なおこの日行われたB組のもう一試合は、前節第1節でマレーシアに敗れていたミャンマーが、この試合が大会初戦となったフィリピンを4-1で破っています。この結果、開幕から2連勝のマレーシアが首位に浮上し、この日試合がなかったタイは勝点3で2位、ミャンマーも勝点3ですが得失差で3位となっています。そして黒星スタートとなってフィリピンが4位、2連敗のラオスが5位となっています。B組の第3節は今週土曜日8月1日に予定されており、この日勝利したマレーシアはアウェイで前回大会準優勝のタイと、またマレーシアに敗れたラオスはホームにフィリピンを迎えてそれぞれ対戦します。このヒュンダイカップはA・B各組とも1回戦総当たりで対戦し、各組の上位2チームが準決勝に進みます。

アセアン選手権ヒュンダイカップ2026 B組順位表(第2節終了)

順位チーム勝点
1マレーシア22005056
2タイ11005053
3ミャンマー21015323
4フィリピン100114-30
5ラオス200209-90

7月27日のニュース:スーパーリーグ2026/27シーズン参加12クラブが決定し、試合日程も発表に

ニュースというには少し古いですが、来月開幕する2026/27シーズンの情報です。

スーパーリーグ2026/27シーズン参加12クラブが決定

昨季2025/26シーズンは奇数の13クラブが参加したマレーシア1部スーパーリーグですが、8月21日開催の2026/27シーズンの開幕を前に参加12クラブが以下のように決定しています。(*印は、AFC主催大会に出場するためのAFCクラブライセンスも取得しているクラブ)

*ジョホール・ダルル・タジム、*クチンシティ、*スランゴール、クアラルンプールシティ、*トレンガヌ、スターシティ(イミグレセンから改名)、*ヌグリスンビラン、*ペナン、*サバ、DPMM、マラッカ、クランタン・レッド・ウォリアーズ
注:DPMMはブルネイのクラブのため、マレーシアリーグ代表としてAFC大会への出場はできません。


昨季参加の13クラブの内、12位のクランタン・ザ・リアル・ウォリアーズは、リーグ参加に必要な運営資金の保持を証明する書類が用意できなかったことから、スーパーリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグ(MFL)の第一審機関(FIB)による審査を通過することができませんでした。この結果、ナショナルクラブライセンスは交付されず、今季のリーグ参加の道が閉ざされました。

残った12クラブの内、マレーシア王立警察(PDRM)を母体とする昨季12位のPDRM FC、入国管理局(イミグレーション)を母体とする同6位のイミグレセン、同4位のクアラルンプールシティ、同11位のマラッカに対して、FIBは書類不備を理由に、追加の書類の提出を求めました。クアラルンプールシティ、イミグレセン、マラッカの3クラブはFIBが設けた期限までに追加書類が提出されたことにより、最終的にクラブライセンスの交付を受けたものの、PDRMは今月に入り、MFLに対してスーパーリーグ参加取りやめを公式に連絡してきたことが報じられています。なお参加取りやめの理由について、MFLは明らかにしていません。

PDRMの参加自体により、今季も再び奇数のクラブ数での試合となることが危ぶまれましたが、昨季3部のA1セミプロリーグで4位に終わったクランタン・レッド・ウォリアーズ、同6位UMダマンサラユナイテッド、同12位ブンガラヤの3クラブもスーパーリーグ入りを目指してナショナルクラブライセンスを申請し、特別クラブライセンスがこの3クラブには交付されていました。そしてこの中から最も運営が安定しているとしてクランタン・レッド・ウォリアーズに1部スーパーリーグ参加資格が与えられたということです。


一般的な昇格システムとマレーシアの特別な事情を説明すると、まず2部に当たるプレミアリーグは現在休止となっており、3部のA1セミプロリーグがマレーシアでは実質2部に当たります。またこのA1セミプロリーグは、スーパーリーグを頂点とするマレーシアサッカーリーグながら、同時にスーパーリーグクラブのU23チームも参加する特殊な構成となっています。昨季のA1セミプロリーグは1位がジョホールII(ジョホールU23)、2位がスランゴールII(スランゴールU23)、3位がクダ州サッカー協会選抜(クダFA)でしたが、ジョホール、スランゴールともトップチームがいるスーパーリーグへの参加は規則上禁じられており、またクダFAはA1セミプロリーグ残留を望んだことから、お鉢が回ってきたのが、クランタン・レッド・ウォリアーズというわけです。


しかし2024年12月に設立されたクランタン・レッド・ウォリアーズは、現在、FIFAから新規選手獲得禁止処分を受けています。これはかつてスーパーリーグに存在していたクランタンFCというクラブが複数の選手や監督、コーチへの給料未払い問題を抱えていたことと関連しています。2023年シーズンには最下位に終わったクランタンFCは、財務上の問題から2024/25シーズンのクラブライセンスの交付を受けられなかったことから、2024年半ばに解散してしまいます。

そのクランタンFCの取締役だったニック・ハフィズ・ナイム・ニック・ハッサン氏が会長となり、2024年12月に設立したのがクランタン・レッド・ウォリアーズでした。しかもそのロゴはクランタンFCと酷似している上、レッド・ウォリアーズという愛称もクランタンFCで使われていたものでした。(ニック・ハフィズ氏はその後、辞任しています。)

その後FIFAは、クランタンFCとクランタン・レッド・ウォリアーズは無関係と主張するニック・ハフィズ氏とクラブに説明を求めました。ニック・ハフィズ氏は、クランタン・レッド・ウォリアーズ設立時には既にクランタンFCの取締役を辞していたこと、レッドウォリアーズという愛称やロゴは「クランタン州のアイデンティティ」を示すものであり、クランタンFC固有のものでない、といった説明を行いましたが、FIFAはこれを不十分だと判断し、一旦は2025年1月に取り消されてた新規選手獲得禁止処分を、あらためてクランタン・レッド・ウォリアーズに科しています。現会長のムハマド・ザキ・ハルン氏は、FIFAの処分解除は近いと楽観視している発言をしていますが、果たしてどうなるのか。

スーパーリーグ2026/27シーズンの日程も発表に

スーパーリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグは2026/27シーズンの日程を発表しています。詳しい日程表はこちらから。

前年のリーグ覇者とマレーシアカップ優勝チームが対戦するスンパンシーカップは国内三冠のジョホール・ダルル・タジム(ジョホール)がホームのスルタン・イブラヒム・スタジアムにリーグ2位のクチンシティを迎えて開催されます。スンバンシーカップが変わっているのは、この試合が今季開幕戦も兼ねていて、勝者には勝点3が与えられること。シーズン開幕戦で前年の1位と2位が対戦するリーグが他にあるのかどうかはわかりませんが、この奇妙なカップ戦で、来年5月23日の最終節まで続く今季リーグ戦がスタートします。

スーパーリーグ12クラブと実質2部のA1セミプロリーグの4クラブの合計16クラブが出場するFAカップは8月10日に組み合わせ抽選が行われ、1回戦は9月1日と2日に行われ、そこから来年1月16日に予定されている決勝までリーグ戦の間を縫って行われます。

また今シーズンに第100回大会を迎えるアジア最古のカップ戦の一つ、マレーシアカップは12月31日に組み合わせ抽選が行われた後、来年1月22日に開幕し、5月30日に決勝が予定されています。こちらもFAカップと同じ16クラブによる大会です。


残念なのは、2つのカップ戦がいずれも同じ16クラブのみの大会となっていること。マレーシアカップはいわゆるトップクラブの大会とするとしても、FAカップはその名前からもマレーシアサッカー協会FAM傘下の各州サッカー協会(州FA)に加盟しているクラブに門戸を開いても良いのではと思います。それが無理ならば、A1セミプロリーグを運営するアマチュアフットボールリーグ(AFL)が主催するA1セミプロリーグ、A2アマチュアリーグ辺りまで門戸を開き、彼らもマレーシアサッカーのエコシステムの一員だということを実感させてあげるくらいはできるのではと思ってしまいます。

実際のところ、コロナ禍前の2020年と2019年は59クラブが、2018年には40クラブが、そしてそれ以前も30近くのクラブが出場する大会でした、2024/25シーズンからは16クラブが出場するマレーシアカップとは何の変わり映えもしない大会になってします。

7月26日のニュース:アセアン選手権「ヒュンダイカップ」開幕!マレーシアはミャンマー相手に逆転勝利

久しぶりの投稿となりました。さて、ワールドカップの興奮も冷めやらない中、アセアン選手権「ヒュンダイカップ」が開幕しました。開幕戦はブルネイとの予選から勝ち上がった東ティモール対前回王者ベトナム、そしてカンボジア対シンガポールの2試合。DF水野輝、MF小川雄大の両選手が先発XIに名を連ねるカンボジア対MF仲村京雅選手がスタメンのシンガポールの試合は個人的に注目でした。結果は前半にシンガポール、後半にカンボジアがそれぞれ得点する展開となりましたが、試合終了間際にファンディ3兄弟の末弟イルハンが決勝ゴールを決め、シンガポールが勝利しました。なおもう1試合はベトナムが東ティモール相手にグエン・ディン・バックのハットトリックやブラジル出身コンビの計3ゴールなどで7-0と圧勝しています。


また国外組では、東海サッカーリーグ2部のヴェンセドール三重ユナイテッドでプレーするFWハディ・ファイヤッド、アメリカ2部に当たるUSLチャンピオンシップのスポーティング・クラブ・ジャクソンビルでプレーするアメリカ生まれのMFワン・クザインがいずれも初めて代表に招集された他、過去2シーズンはベトナム1部のコンアン・ホーチミン・シティでプレーしたブラジル生まれの帰化選手MFエンドリッキ・ドス・サントスが召集されています。(その後、エンドリッキはマレーシアリーグのスター・シティ加入が発表になっています。)

また昨シーズンは国籍偽装問題などで注目を集めたマレーシア代表の帰化選手ですが、今回は前述のスマレ、エンドリッキの他、ミスター・クアラルンプールことブラジル生まれのパウロ・ジョズエ、昨季はタイ1部カンチャナブリー・パワーでプレーしたアルゼンチン生まれのMFエゼキエル・アグエロの計4選手が選出されている他、全員で25名の代表のうち、ジョホールのU23から選ばれた7選手を含めて9名は初の代表招集となるなど、この大会に暫定監督として臨むタン・チェンホー監督が代表メンバー選出に苦労したこともうかがえます。

一方のミャンマーは、今月に入ってノルウェー出身のヨルン・アンデルセン監督が2年契約で就任しています。北朝鮮や香港で代表監督を務めたこともあるアンデルセン監督の元、DFチョー・ミン・ウー(前トレンガヌ)、WGハイン・テット・アウン(前クランタン・ザ・リアル・ウォリアーズ)、そしてヌグリスンビランでプレーするMFワイ・リン・アウンなど、マレーシアのサッカーファンには馴染みのある選手がメンバー入りしています。

そしてこの日の両チームの先発XIは以下のとおり。マレーシアはGKアズリ・ガニ(ヌグリスンビラン)が先発し、左右のサイドバックにR・ルヴェンティラン(マラッカ)とアリフ・アフマド(ジョホールU23)、2枚のCBにはウバイドラ・シャムスル(トレンガヌ)とロドニー・ケルヴィンを起用。中盤はアグエロをボランチとしてその前にシャドーストライカー適性が高いシャフィク・アフマド(前DPMM)、そしてエンドリッキを配置し、前線は中央にジョズエ、左右のWGに21歳のG・パヴィトラン(ジョホールU23)とスマレという布陣です。


先制したのはミャンマーでした。左サイドを上がったウイン・ナイン・トゥン(ミャンマー1部ヤンゴンシティ)がそのままペナルティエリアに持ち込みシュートを放つも、これをケルヴィンがブロック。しかしそのこぼれ球をミャット・カウン・カン(ミャンマー1部ヤンゴンシティ)が押し込んでゴール。前半はこのままミャンマーが1点リードで折り返します。

マレーシアが追いついたのは52分でした。エンドリッキの右コーナーキックをファーサイドのスマレが折り返し、これをジョズエが押し込んで同点に追いつきます。その5分後にはエンドリッキからのパスを受けたスマレがドリブルで持ち込みますが、ペナルティエリアでミャンマーDFナンダ・チョーに倒されるとこれがPKとなります。これをキャプテンのジョズエが左コーナーへ決めて、ついにマレーシアが逆転します。その後は両チームともゴールを上げることはできず、アディショナルタイム5分を過ぎたところで大橋侑祐主審の笛が鳴り試合終了。マレーシアが初戦勝利でスタートしています。

なおこの試合では先発したロドニー・ケルヴィン、アリフ・アフマド、そして途中出場のワン・クザインが代表戦デビューを果たしています。

ちなみにこの試合はなぜかマレーシア国内では中継されず、文字速報を追いながら、SNSに上がる失点・得点シーンを探し、試合後にハイライト映像を見ることしかできませんでした。

アセアン選手権ヒュンダイカップ2026 B組第1節 
2026年7月25日@トゥウンナ・スタジアム(ヤンゴン、ミャンマー)
ミャンマー 1-2 マレーシア
⚽️ミャンマー:ミャット・カウン・カン(10分)
⚽️マレーシア:パウロ・ジョズエ2(52分、57分PK)
MOM:パウロ・ジョズエ(マレーシア)

この試合のハイライト映像。東南アジアサッカー連盟(AFF)の公式サイト「アセアンユナイテッドFC」より

なおこの日行われたB組のもう一試合は、前回大会準優勝のタイがラオスを5−0と一蹴しています。B組の第2節は今週火曜日7月28日に予定されており、この日勝利したマレーシアはホームでラオスと、また敗れたミャンマーはアウェイでフィリピンとそれぞれ対戦します。このヒュンダイカップはA・B各組とも1回戦総当たりで対戦し、各組の上位2チームが準決勝に進みます。

アセアン選手権ヒュンダイカップ2026 B組順位表(第1節終了)

順位チーム勝点
1タイ11005053
2マレーシア11002113
3フィリピン00000000
4ミャンマー100112-10
5ラオス100105-50

6月1日のニュース<br>・2027年U20アジア杯予選の組み合わせ決定ーマレーシアはオーストラリア・インドネシアと同じH組に

6月11日のメキシコ対南アフリカの試合で開幕する北中米W杯は、出場各国が最終メンバーを発表していますが、マレーシアリーグでプレーする選手の中からもW杯に出場する選手が3名います。今季2025/26シーズンはリーグ3位に終わったスランゴールからはMFノー・アル=ラワブデとDFモハマド・アブアルナディがヨルダン代表の最終候補に残り、昨日行われたスイス代表との国際親善試合にも出場しています。北中米W杯では、アルゼンチン、アルジェリア、オーストリアと同組のJ組に入っているヨルダンからは、ここ数年で5名の選手がスランゴールでプレーしており、前述のスイス戦には、FWアリー・アルワン(カタール1部アル・スィリーヤ)や、かつて審判に暴力行為を働きマレーシアサッカー協会から永久出場停止処分を受けたDFヤザン・アル=アラブ(韓国1部ソウルFC)など懐かしい名前も見られます。なお、ヨルダン代表招集決定後には、スランゴールでは通算83試合出場のMFノー・アル=ラワブデ、同53試合出場のモハマド・アブアルナディの両選手がクラブを離れるとも受け取れるメッセージをSNSに投稿しており、来季も彼らがスランゴールでプレーするかどうかは不明です。

また今季途中にインドネシア1部プルシス・ソロからトレンガヌに加入したFWヘルファネ・カスタネールは、W杯初出場を果たしたカリブ海の島国キュラソー代表の最終候補に残っています。トレンガヌでは9試合で2ゴール5アシストと目立った成績を残すことができなかったカスタネール選手ですが、5月30日に行われたスコットランドとの国際親善試合に後半から途中出場しています。かつてはオランダ領アンティルとして知られる地域の一部だったキュラソーは、日本プロ野球で1シーズン60本のホームラン最多記録を持つウラディミール・バレンティン(元ヤクルト・ソフトバンク)や、MLBのスーパースターとして活躍後、2013年の楽天ゴールデンイーグルスの初優勝に貢献したアンドリュー・ジョーンズ、WBCでオランダ代表監督を務めたヘンスリー・ミューレンス(元ロッテ・ヤクルト)ら日本の野球ファンには馴染みのある選手を輩出している国ですが、今回のW杯ではドイツ、コートジボアール、エクアドルと同じE組に入っています。

話をマレーシアに戻すと、国籍偽装問題によりアジア杯の出場を逃したマレーシアにとっては、W杯出場はまだまだ先の話。まずは東南アジアでタイやベトナムとの勝負に勝たねばなりません。今回の北中米W杯の決勝が行われる7月19日から5日後の7月24日からはアセアンサッカー連盟が主催するアセアン選手権「ヒュンダイカップ」が始まりますが、これが新たなマレーシア代表のスタートとなります。

2027年U20アジア杯予選の組み合わせ決定ーマレーシアはオーストラリア・インドネシアと同じH組に

AFC U20アジア杯予選2027の組み合わせ抽選が5月28日にクアラルンプールのAFCハウスで行われ、マレーシアはオーストラリア、インドネシア、ラオスと共にH組に入っています。このH組はラオスを試合会場に8月31日から9月6日まで開催されます。今回の予選では、予選全8組の1位と、各組2位の内の成績上位7チームが、大会開催国の中国と共に本戦に出場します。

トレンガヌFC監督就任の噂も出ているマレーシアU20代表のナフジ・ザイン監督は、前回2025年大会で初優勝を果たしたオーストラリアに加え、「永遠のライバル」インドネシア、そして年代別代表戦ではマレーシアも苦戦する開催国ラオスといずれもアセアン東南アジアサッカー連盟所属の3カ国と同組となったことについて、U20代表の選手たちが成長していくためには、いずれは対戦しなければならない相手であり、本戦に出場できるようできる限りの準備はしたいと話しています。

ところでU23代表監督も兼ねるナフジ監督は、本日6月1日にインドネシアのメダンを中心に開幕するアセアンU19選手権にマレーシアU19代表を率いて出場します。マレーシアサッカー協会が発表したU19代表のメンバーを見ると、ジョホール・ダルル・タジム(JDT)のU21チームのJDT IIIから8名、同じくU19チームのJDT IVから7名(中には17歳でチーム最年少のFWアラヤン・ハキームも含まれています)、さらにスランゴールからはU20やU18でプレーする6名が選ばれています。

しかしこのU19代表の中でも注目されているのは、クロアチア3部のNKトルニェ所属のSBルカ・ホダックです。インドネシア1部プルシブ・バンドンの監督として、今季2025/26シーズンにインドネシアリーグ3連覇を達成したボヤン・ホダック監督を父に持つルカ選手はクアラルンプール生まれ、しかも母親がマレーシアのペナン出身であることから、唯一の「海外組」としてU19代表に加わっています。

なおアセアンU19選手権では、マレーシアはグループステージでB組に入っており、明日6月2日にシンガポール、6月5日にブルネイ、そして6月8日には前回大会準優勝のタイと対戦します。この大会はラオスを除くアセアン10カ国とアセアンサッカー連盟加盟のオーストラリアの合計11カ国がグループステージではAからCまでの3組に分かれて対戦し、各組の1位と2位のチームの内、最も成績の良い1チームが準決勝に進みます。

マレーシアだけでなく前参加チームが8月からのU19アジア杯予選前の準備として臨むこの大会ですが、ちなみにマレーシアがこのアセアンU19選手権で優勝したのは過去2回、2018年と2022年ですが、2018年優勝時のマレーシアU19代表の監督は、ルカ選手の父親のボヤン・ホダック氏でした。なおボヤン監督が率いたU19代表は、同じ2018年のAFC U20アジア杯(当時の名称はAFC U19選手権)にも出場していますが、マレーシアがU20アジア杯に出場したのはこの2018年が最後。監督として父親が果たしたマレーシアのU20アジア杯出場を、今度はその息子が選手として再びU20アジア杯出場となれば、マレーシアのサッカーファンからすれば胸熱です。

2025/26マレーシアスーパーリーグ最終節第26節 試合結果とハイライト映像<br>・クチンがクラブ史上初の2位とACL2出場権獲得<br>・スランゴールは大勝も逆転2位ならず<br>・今季初昇格のイミグレセンは6位と健闘

2025/26スーパーリーグの今季最終節となる第26節の6試合が5月15日から17日にかけて行われています。前節で2位に浮上したクチンシティと勝点差1でこれを追うスランゴールの2位争いは最終節まで絡れ込んでいましたが、クチンシティが4位のクアラルンプールシティとの接戦を制し、クラブ史上初となる2位となるとともに、来季2026/27シーズンのACL2出場権を獲得しています。

なお今季のマレーシアスーパーリーグは13チーム編成のため、今節第26節はジョホール・ダルル・タジムの試合はありません。(試合のハイライト映像は、注がない限りマレーシアンフットボールリーグの公式YouTubeより)


ペナンが最終戦で8試合ぶりの勝利

ホームのペナンが1月14日以来、8試合ぶりの勝利を挙げ、今季を8位で終えています。開幕から6試合目で今季初勝利を挙げるなど、当初から苦しいシーズンとなったペナンでしたが、他クラブが成績不振を理由に次々と監督を解任する中で、昨季途中に就任したワン・ロハイミ監督は一時はリーグ最下位に低迷するも、最後まで指揮をとっています。試合後の会見ではワン・ロハイミ監督、昨季から95%の選手が入れ替わった新チームについて、昨季の10位から成績が改善したこともあってか、賞賛に値するとも述べています。シーズン中に給料未払いが明らかになるなど、ピッチ外での問題があった事を考えると、ワン・ロハイミ監督の賞賛は必ずしも的外れではないのかもしれません。

一方、16年ぶりにマレーシアリーグに復帰し、終盤は6試合未勝利のまま10位に終わったDPMMのジェイミー・マカリスター監督は、チームの得点30に対して失点57となった今季を振り返り、戦術が徹底できなかったことに加えて、1試合平均2.4という守備陣の強化を来季の課題と話していました。

なおDPMMは、今季最終戦にも出場したCBジョーダン・ロドリゲス(ブラジル) 、MFイブラヒム・サリー(ガーナ)、元マレーシア代表FWシャフィク・アフマド、同じマレーシア人のSBファイルズ・ザカリア、そして190cmの長身FWクリスチャン・イロビソ(ナイジェリア)の以上5選手の退団を試合後に発表した他、インドネシア代表で今季は4ゴール3アシストの成績を残したFWラマダン・サナンタも退団することが明らかになっています。

マレーシアスーパーリーグ2025/26 第26節
2026年5月15日@シティ・スタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナン 2-1 DPMM
⚽️ペナン:ディラン・ウェンゼル=ホールズ(58分)、ステファノ・ブルンド(83分)
⚽️DPMM:ジョーダン・マレー(41分)
ペナンの鈴木ブルーノ選手はこの試合はベンチ外でした。


2度の監督交代も効果なし-トレンガヌは5位で今期終了

今季ジョホールと引き分け、全勝優勝を阻んだトレンガヌは4位から勝点差7の5位でシーズンを終えています。

過去5シーズンを3位、4位、2位、6位、5位と上位に迫る勢いを見せていたトレンガヌは、昨季途中から暫定監督として指揮をとっていたバドロル・アフザン氏が成績に監督に就任し、トップ3入りを今季の目標にスタート。しかい開幕直後こそ上位争いに絡むも、第10節に5位まで落ちると、そこからは上昇することなく、前半戦終了とともにバドロル監督は解任され(トレンガヌU20監督へ転籍)、テンク・ハズマン コーチが暫定監督に就任しました 。しかしテンク・ハズマン代行監督も7勝4分5敗と爆発的な成績は残せませんでした。特にジョホール、クチン、スランゴールの上位3チーム相手にいずれも1勝1分としながら、取りこぼしも多く、その結果、4位のクアラルンプールとの勝点差7では、上位進出は遠い目標でした。

シーズン終盤には、過去数シーズンのクラブ運営による負債を理由に来季の1部スーパーリーグを撤退する可能性が報じられましたが、こちらはシーズン終了後にクラブを運営するトレンガヌ州サッカー協会が1部残留を明言しています。ただし、来季のクラブが最優先するのは積み上がった負債の整理とクラブ運営の仕組みの再編成となることも併せて発表されています。トレンガヌ州サッカー協会のアフマド・シャーリザル・ヤハヤ事務局長は、今後は地元出身選手の育成など「持続可能なクラブ運営」となることについてサポーターに理解を求めたいと述べています。

この試合の指揮をとった元マレーシアU19やU23代表監督の経験もあるフアン・トーレス監督が今季3人目の監督となったサバも、苦しいシーズンを送りました。過去3シーズン続けて3位と安定した力を見せていましたが、その原動力となっていたオン・キムスゥイ氏が昨季途中にインドネシア1部のプルシス・ソロ監督就任のため退団。今季はジャン=ポール・ド・マリニー新監督が就任してスタートしました。しかし開幕からの10試合を2勝4分4敗、マレーシアカップも昇格組のマラッカ相手に1回戦で敗れると、マリニー監督が辞任してしまいます。コーチから昇格したアルト・リナス代行監督も、シーズン途中にマレーシア代表MFスチュアート・ウィルキン、新加入ながらチーム得点王として13試合で8ゴールを挙げていたFWアイディン・ムヤギッチの両主力をいずれも王者ジョホールに引き抜かれ、さらにトーレス監督となった後も9試合を2勝3分4敗と浮上の兆しは見えませんでした。

マレーシアスーパーリーグ2025/26 第26節
2026年5月15日@リカス・スタジアム(サバ州コタキナバル)
サバ 0-1 トレンガヌ
⚽️トレンガヌ:シェルヴォニ・マバツショエフ(81分)


今季初昇格のイミグレセンは6位と健闘

いずれも今季が初の1部スーパーリーグ昇格となった両チームの対戦は引き分けに終わっています。

今季1部初参戦のイミグレセンは、下部リーグ時代に使用していたスタジアムがスーパーリーグの規定を満たしていないことから、ペナン州立スタジアムを新たな本拠地として開幕しました。スーパーリーグの多くのクラブのように州のサッカー協会と密接に関係するわけではなく、マレーシア入国管理局(イミグレーション)のクラブが母体のチームは、その後、照明施設の不備を理由に途中からプルリス州のトゥンク・サイド・プトラ・スタジアムへと本拠地を移すなど、バタバタとしたシーズンになりました。ジョホール、クチン、スランゴールのトップ3チームに相手では未勝利でしたが、それ以外の相手には9勝5分4敗と勝ち越し、初年度で6位という好成績でシーズンを終えています。

なお今季終了後には、入国管理局を統括するマレーシア内務省のセイプディン・ナスティオン・イスマイル大臣は、来季はクラブの名称変更を含めたリブランディングを行うことを発表しています。新たな本拠地となったトゥンク・サイド・プトラ・スタジアムのあるプルリス州や隣接するクダ州のマレーシア北部には現在、スーパーリーグでプレーするクラブがなく、そういった地域のサッカーファン獲得のためのリブランディングであるとも説明しています。

そのイミグレセンと引き分けた同じく今季1部初参戦のマラッカは、マレーシア2部に当たるA1セミプロリーグの昨季の優勝チーム。チームを1部昇格に導いたK・デヴァン監督がそのまま今季も指揮を取りましたが、前半戦を12位で終えると、そのデヴァン監督は辞任しています。終わってみれば、昨季はA1セミプロリーグで優勝を争ったイミグレセンの勝点32に対して、マラッカは同19と大きく引き離された初の1部リーグとなりました。なお24試合でわずか18ゴールしか挙げられなかったことに加え、得点を挙げられなかった試合が全試合の半数に当たる12試合と得点力アップが来季の課題となります。

マレーシアスーパーリーグ2025/26 第26節
2026年5月16日@トゥンク・サイド・プトラ・スタジアム(プルリス州カンガー)
イミグレセン 1-1 マラッカ
⚽️イミグレセン:ファイヤド・ズルキフリ(46分)
⚽️マラッカ:ディノ・カレシッチ(69分)


ヌグリスンビランは終盤失速して7位

ジョホールとの開幕戦では敗れたものの3ゴールを挙げ(今季のジョホールの1試合最多失点)、スランゴールを2-1で破り、クチンと引き分けるなど、今季の「台風の目」との前評判に違わぬスタートを切ったヌグリスンビラン。しかし第4節以降は3勝5分6敗と勝ちきれない試合が続くと、ニザム・ジャミル監督への風当たりも強くなり、結局、辞任に追い込まれます。コーチから昇格したK・ラジャン代行監督の元では、DF大城蛍、MF平野佑一らをシーズン途中で補強、2勝5分と無敗ながらもリーグ下位のチームと引き分けるなど決め手を欠いた結果、7位で今季を終えています。

マレーシアリーグでは初となる1チームに同時の4名の日本人選手が所属したヌグリスンビランですが、今季最終戦終了後には大城、平野両選手に加えて、来季がチーム3シーズン目となるMF佐々木匠、そしてボスニア出身のFWヨバン・モティカの外国籍選手4名との契約更新が行われたことが発表されています。残る常安澪選手については、今季最終戦では先発して今季4点目となるゴールを決めたものの、外国籍選手の出場枠などもあり先発はわずか2試合にとどまったこともあり、退団が濃厚です。

またこの試合に敗れて12位に終わったクランタンは、4ヶ月に及ぶ給料未払いが続く中でのシーズンとなり、この試合後にも外国籍選手も含めた選手たちの窮状を訴えていました。

マレーシアスーパーリーグ2025/26 第26節
2026年5月16日@トゥンク・アブドル・ラーマン・スタジアム(ヌグリ・スンビラン州パロイ)
ヌグリスンビラン 2-1 クランタン・ザ・リアル・ウォリアーズ
⚽️ヌグリスンビラン:クザイミ・ピー(9分)、常安澪(12分)
⚽️クランタン:アスラフ・アリフディン(28分)
ヌグリスンビランの大城蛍、平野佑一両選手は先発してフル出場、常安澪選手は先発して63分に佐々木匠選手と交代しています。佐々木匠選手は試合終了までプレーしています。


スランゴールは大勝も逆転2位ならず

2位クチンを勝点差2で追う最終節を迎えたスランゴールは、今季は伸び悩み、ブーイングを受けることもあったMFムカイリ・アジマルが自身初となるハットトリックを決めるなど、最下位のPDRMを相手に6点を挙げて大勝しましたが、クチンも勝利したため勝点差は埋まらず、昨季の2位から一つ順位を下げて今季は3位でシーズンを終えています。

昨シーズン途中に就任した喜熨斗勝史監督に期待を託してスタートした今季は、開幕からの5試合を2勝3敗とスタートダッシュに失敗すると、クラブはあっさりと喜熨斗監督を解任し、クリストファー・ギャメル代行監督を経て、前マレーシア代表監督のキム・パンゴンを招聘しました。

今季ホーム最終戦でもあったこの日の試合後にをサポーターに謝罪したキム監督でしたが、キム監督就任以来、スランゴールはリーグ戦は11試合連続無敗(8勝3分)でシーズンを終えています。ただし無敗とは言え、下位のサバとマラッカに引き分けたことが、取りこぼしがほとんどなかったクチンの勝点を上回ることができなかった原因でもあります。

3季連続の2位を逃したすらんごーるですが、来季に向けては、現在、ベトナム1部ハノイ公安でプレーしているブラジル出身のマレーシア代表帰化選手MFエンドリッキ、今季はクランタンでプレーした元マレーシア代表MFアザム・アジー、そしてキム監督がマレーシア代表監督時代に初招集したWGアディブ・ラオプ(ペナン)らの補強に動いているという報道もあります。

マレーシアスーパーリーグ2025/26 第26節
2026年5月17日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリン・ジャヤ)
スランゴール 6-0 PDRM
⚽️スランゴール:ムカイリ・アジマル3(8分、49分、89分)、アルヴィン・フォルテス2(27分、29分)、アリフ・イズワン(53分)


クチンがクラブ史上初の2位とACL2出場権獲得

1部スーパーリーグ昇格3シーズン目のクチンシティが、スランゴールとの2位争いを制して来季2026/27シーズンのACL2出場権を獲得しています。

初年度の13位から昨季の4位へと大躍進を果たし、昨季の最優秀監督賞を受賞したシンガポール出身のアイディン・シャリン監督が作り上げたのは、リーグ2位となる14失点(1位はジョホールの10点)の守り切るチーム。マレーシアリーグ6年目となる谷川由来とキャプテンのジェイムズ・オクウサの両CBと代表GKハジク・ナズリがこの試合でも、クアラルンプールシティの攻撃を封じています。また攻撃陣では今季代表デビューを果たしたFWラマダン・サイフラー、スランゴールから移籍して主力選手として活躍したWGダニアル・アスリの成長も躍進に貢献しています。

一方のクアラルンプールは、チーム得点王のマレーシア代表FWサファウィ・ラシドと守備の要CBジャンカルロ・ガリフオコの両選手が警告累積による出場停止となっていたことに加え、通算クラブ最多ゴール記録を持つ「ミスター・クアラルンプール」ことパウロ・ジョズエはチームと帯同しておらず、ベストメンバーとは言えない布陣でした。

マレーシアスーパーリーグ2025/26 第25節
2026年5月17日@サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
クチンシティ 1-0 クアラルンプールシティ
⚽️トレンガヌ:ジェローム・ムパコ・エタメ(29分)
クチンシティの谷川由来選手は先発してフル出場しています。


2025/26マレーシアスーパーリーグ最終順位表

チーム勝点
1ジョホール2423101171010770
2クチンシティ24165345143153
3スランゴール24154459203952
4クアラルンプール24127540291143
5トレンガヌ2410683934536
6イミグレセン2495103843-532
7ヌグリスンビラン2461173935429
8ペナン2467112641-1525
9サバ2458112944-1523
10DPMM2465133057-2723
11マラッカ2447131845-2719
12クランタン2443171763-4615
13PDRM2425171779-6211

2025/26スーパーリーグ最終得点ランキングトップ10

得点選手名所属
127ベルグソン・ダ・シウバジョホール
223クリゴール・モラレススランゴール
314ジャイロ・ダ・シウバジョホール
413サファウィ・ラシドクアラルンプール
13ロナルド・ンガクチン
611*アイディン・ムヤギッチジョホール
11ウィルマー・ホルダンイミグレセン
810エドゥアルド・ソーサイミグレセン
10ジョセフ・エッソヌグリスンビラン
10ディラン・ウェンゼル=ホールズペナン
*アイディン・ムヤギッチのゴール数は、今季途中まで在籍したサバで挙げた8ゴールも含みます