アセアン選手権「ヒュンダイカップ」準決勝1stレグ-マレーシア2点差のハンデを持ってハノイの2ndレグへ
アセアン選手権「ヒュンダイカップ」2026の準決勝1stレグが行われ、2大会ぶりの準決勝進出を果たしたマレーシアはホームにベトナムを迎えましたが、前後半にそれぞれ失点し、0−2で敗れています。この敗戦でマレーシアの対ベトナム戦は引き分けを挟んで10連敗となりました。
この試合の先発XIは以下の通りです。マレーシアはグループステージ最終戦となった8月8日のフィリピン戦からは、所属するアメリカ2部スポーティング・ジャクソンビルに合流するためチームを離れたMFワン・クザイン・ワン・カマル、そしてMFアリフ・ハイカル・ラウ(ペナン)に代わり、FWシャフィク・アフマド(前DPMM)とMFダリル・シャム(ジョホールU23)が中盤で起用されています。なおダリル選手はこの試合が今大会初先発です。またこの試合では、いずれもケガによりここ数試合先発を外れていたMFエンドリッキ・ドス・サントス(スターシティ)とSBジミー・レイモンド(クチンシティ)もベンチ入りし、スーパーサブ的な起用も期待されました。


この試合は現地で観戦しましたが、開始2分には早々とシュートを放つなど運動量に勝るベトナムがマレーシア陣内で試合を進めます。そして16分にはこれまで全試合に先発してきたマレーシアCBロドニー・ケルヴィン(クチンシティ)が一旦治療を受けたものの、結局、試合を続けられず早々とCBアイサル・ハディ(ジョホールU23)との交代を余儀なくされます。今大会はここまで出場がなかったアイサル選手にとっては思わぬ形での代表デビューとなりました。
ベトナムに押され気味だったマレーシアの最初のチャンスは27分でした。ここまでラオス戦、フィリピン戦とMOMを獲得している好調のG・パヴィトラン(ジョホールU23)が左サイドをドリブルで上が離、そのままペナルティエリアに持ち込むも、ベトナムGKレ・ジャン・パトリックが反応よく飛び出してシュートに持ち込ません。また34分にもパヴィトラン選手とのパス交換から左サイドを上がったファリス・ダニシュ(ジョホールU23)がゴール前へ絶好のクロスを挙げるとパウロ・ジョズエがこれに合わせますが、ベトナムGKレ・ジャン・パトリックがこの至近距離からのシュートをブロック。そのこぼれ球はゴール前に走り込んできたダリル・シャムの足元へと転がりますが、フリーだったダリル選手はこれをゴールポスト上に外してしまい、スタンドの歓声がため息に変わります
数少ない好機を逃したマレーシアに対して、ベトナムは前半終了間際に怒涛の攻撃でマレーシアゴールに迫ります。まずは右サイドでボールを受けたグエン・スアン・ソンがマレーシアDF陣を振り切ってゴール前へボールを送ります。バン・ヴィ・グエンがこのボールをペナルティエリアの外で待ち構えていたグエン・ディン・バックへ送りますがシュートはマレーシアGKアズリ・ガニが身を挺してストップ。しかしさらにベトナムは艶しょなるタイムに入った45+5分、右サイドでパスを受けたチュオン・ティエン・アインからのクロスをエースのグエン・スアン・ソンがダイビングヘッドで押し込むスーパーゴール!直後にVARが入りますが、結局今大会3点目となるグエン・スアン・ソンのゴールが認められてベトナムがついにリードを奪います。
後半立ち上がりに再びグエン・スアン・ソンにシュートを放たれましたが、61分には右サイドを抜け出したモハマドゥ・スマレがペナルティエリア近くでベトナムGKレ・ジャン・パトリックと交錯し、ウズベキスタンのルスタム・ルトゥリン主審は迷わずレ・ジャン選手にレッドカードを提示します。観衆が大盛り上がりになる中、この後VARが再び入り、レッドカードは取り消しとなると、スタンドは再び失望に包まれます。
それでもマレーシアが徐々にボールを支配し始めます。しかしせっかくインターセプトしたボールからカウンターを仕掛けようとするも、モタモタしている間にベトナムの選手が戻り切り、結局、前へボールを進められません。攻守の切り替えが目に見えて遅いにはスタンドからもため息が漏れていました。そうする間の86分には、ペナルティエリアで相手の攻撃にプレッシャーをかけられたマレーシアSBファリス・ダニシュがクリアミスでオウンゴールを献上してしまいます。
やはり連覇を目指す王者相手にミスによる失点は痛く、マレーシアの反撃も見られず試合はこのまま終了。チケット値上げの影響もあってか、この試合の観客数はグループステージのフィリピン戦よりも2500名以上少ない1万141名。さらに割り振られた座席がほぼ全て埋まっていたベトナムサポーターの数を差し引けば、マレーシアサポーターの数は今大会で最小だったかもしれません。準決勝こそ多くの声援が必要だっただけに、マレーシアサッカー協会が直前にチケット代を7割近く値上げしたことこそ最大の悪手だったかも知れません。
アセアン選手権ヒュンダイカップ2026 準決勝1stレグ
2026年8月16日(日)@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
マレーシア 0-2 ベトナム
⚽️ベトナム:グエン・スアン・ソン(45+5分)、ファリス・ダニシュ(86分OG)
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急遽、代表デビューとなった23歳のアイサル・ハディは22歳のウバイドラー・シャムスルとのCBコンビで試合の大半はベトナムの攻撃に耐えましたが、失点の場面ではやはり前回2024年大会MVPでもあるグエン・スアン・ソンとの経験の差でマークを振り切られるなどの苦い経験もしています。一方、アイサル選手の途中出場で、4バック全員がU23代表となるなど経験不足の若い選手たちについてマレーシアのタン・チェンホー暫定監督は、彼らを誇りに思うと話すと同時に、後半はチャンスをより多く作れていたと話し、厳しい状況ながら2ndレグでも最後まで戦いたいと話しています。
「我々にはまだ90分が残っている。今日の敗戦で全てが終わったわけではない。ただ、今日の戦いに敗れただけだ。我々はハノイでプレーすることが簡単ではないことを分かっている。特に、満員のホームスタジアムで、ホームの観客から大きな声援を受けることになる。このようなプレッシャー、このような雰囲気を、選手たちには楽しんでもらい、ベストを尽くしてほしい。そこへ行って、この状況に挑戦しなければならない」
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今大会はFIFA国際マッチカレンダー(FIFAデイズ)外のため、昨季王者のジョホールや2位のクチンシティは主力をこの大会に参加させず、またスランゴールに至っては誰一人、代表チームに参加していません。その一方で、来月開幕するFIFA肝入りのアセアンカップはFIFAデイズ内のため、マレーシアはベストメンバーで臨むでしょう。そうなれば、今回のヒュンダイカップでは2試合でMOMになるなど輝きを放っている21歳のG・パヴィトランを筆頭に、ハリス・ダニシュ(20歳)、ジアド・エル・バシール(22歳)、アリフ・アフマド、ダリル・シャム(23歳)といった、この大会で経験を積み成長した選手たちの代わりに、各クラブの主力が召集されることになります。
その一方で帰化して即、代表入りが噂されているマレーシアリーグの通算最多得点記録を更新中のブラジル出身FWベルグソン・ダ・シルバ(35歳)がいます。国籍偽装問題で2027年のアジア杯出場権を逃したマレーシアが、次の2031年アジア杯予選/2030年W杯予選にはいるかいないかわからない選手に期待するのは、個人的には賛成できません。むしろ今大会で代表入りした選手をU23代表とA代表を掛け持ちさせるなど、長期的展望での代表強化の必要性を、このベトナム戦を見て強く感じました。
スリカンディ・ムルデカ杯-U16女子代表はインドネシアA相手に初黒星
インドネシア中央ジャワ州クドゥスで開催中のスリカンディ・ムルデカ杯に出場している*マレーシアU16女子代表は、8月16日にグループステージA組の第2戦でインドネシアA(ガルーダ・プルティウィ)と対戦し、0-3で敗れています。マレーシアは初戦で香港U16女子代表と無得点で引き分けており、通算成績を0勝1分1敗としています。
*マレーシアサッカー協会FAMの公式サイトではチームがU17女子代表となっていますが、大会公式サイト(これがかなりきちんと作られています。)はU16の表記になっていますので、今後はU16と表記します。
リム・ユウ、カセ・リアナ・ダフィラの「国外組」14歳コンビが先発XIに名を連ねたマレーシアU16女子代表は、11分に失点すると、32分でもPKで2点目を許して前半を終了します。後半の77分にもインドネシアA2ゴールを許し、試合はそのまま0−3で終わっています。
試合後の会見でマレーシアのフェイルズ・モンタナ監督は、失点の形については失望していると語り、チームの大半を占める14歳、15歳の選手たちをグループステージ最終戦となる次戦のサウジアラビア戦に向けて準備させることに集中させたいと話しています。
マレーシアは、この試合では274本のパスが成功し、パス成功率は73%でした。ボール保持率では63%とインドネシアAの37%を上回った。その一方でシュートは10本中枠内4本と、14本中枠内10本のインドネシアにシュート数、枠内シュート数とも劣っています。
スコアでは敗れたものの、マレーシアは統計上、いくつかの項目でインドネシアAに優っていることから、フェイルズ監督は、こうした点がより実力が拮抗した相手であるサウジアラビアとの試合に向けて、若いチームを評価するうえで重要なポイントになると話しています。
なお今日8月18日に対戦するサウジアラビアは、初戦でインドネシアAに、また2戦目ではマレーシアと引き分けた香港にいずれも0−7で破れています。この大会ではA、B両組の上位2チームが準決勝に進出するため、マレーシアはサウジアラビア相手に大量点での勝利が必要になります。
スリカンディ・ムルデカ杯 グループステージA組第2節
2026年8月14日(金)@スーパーサッカーアリーナ(インドネシア中部ジャワ州クドゥス)
マレーシアU16女子 0-3 インドネシアU16女子A(ガルーダ・プルティウィ)
⚽️インドネシア:ファディラ(11分)、ジャズリン・ケイラ・フィルヤル(32分PK)、ナフィーザ・アヤシャ・ノリ(77分)
AFC女子チャンピオンズリーグ2026/27予選ステージ-マレーシアから出場のサバFAは大勝発進
AFC女子チャンピオンズリーグ2026/27予選ステージA組第1節が8月17日に行われ、マレーシアから出場のサバFAはグアム代表に大勝しています。
マレーシア代表のシュテフィ・サージ・カウル、ヘンリエッタ・ジャスティン、ジュリアナ・バレックに加え、日本出身の寺脇鮎李、中山未咲、アメリカ出身のディレイニー・ヴァレラ=キーン、エンジ・ブルサード、マイ=リサ・アティス、韓国出身のアン・セビンの外国籍選手を擁するサバFAはグアム代表のローヴァーズと対戦し、前半を5ー0で折り返すと、後半はさらに8点を追加して13-0と大勝しています。
この予選ステージでサバFAはローヴァーズの他、ラジシャヒスターズFC(バングラデシュ)、イーストベンガルFC(インド)と同組で、次戦は第1節でイーストベンガルに敗れたラジシャヒスターズと8月20日に対戦します。
AFC女子チャンピオンズリーグ予選ステージA組第1節
2026年8月17日@リカス・スタジアム(サバ州コタキナバル)
サバFA 13-0 ローヴァーズ
⚽️サバ:寺脇鮎李3、マイ=リサ・アティス5、エンジ・ブルサード4、アン・セビン1
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2024/25シーズンに続き2度目の予選ステージ出場となったサバFAは、前回は予選ステージを首位で突破して本戦に出場するも、仁川レッドイーグルズ(韓国)、アブダビカントリークラブ(アラブ首長国連邦)、武漢江大(中国)と同組のグループステージでは、0勝1分2敗で敗退しています。











