1月21日のニュース
JDTがアセアン枠で2名のスペイン系フィリピン人選手の加入を発表し外国籍選手は合計9名に

JDTがアセアン枠で2名のスペイン系フィリピン人選手の加入を発表

Mリーグ1部スーパーリーグのジョホール・ダルル・タジムJDTは、公式FacebookでDFカルリ・デ・ムルガとFWビエンベニード・マラニョン両選手の加入を発表しています。いずれもスペイン生まれの両選手ですが、フィリピン代表でプレーしており、アセアン(東南アジア)枠の外国籍選手として加入するようです。33歳のデ・ムルガ選手は、昨季は同じスーパーリーグのトレンガヌで主将を務め、リーグ戦とマレーシアカップ合わせて22試合に出場しています。一方の35歳のマラニョン選手はフィリピン1部リーグのユナイテッドシティFCから加入しますが、昨年末の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップにはフィリピン代表として出場しています。

現在はスーパーリーグ7連覇中のJDTですが、昨季のマレーシアカップではKLシティに決勝で敗れて2季連続の国内2冠を逃した直後から、大幅な選手の入れ替えを敢行し、クラブ史上最多ゴール記録を持つゴンザロ・カブレラや将来のインドネシア代表候補のシャーリアン・アビマニュなどがチームを離れた一方で、マレーシア代表の右サイドバック、シャーミ・サファリを同じスーパーリーグのスランゴールから、またセリエAのウディネーゼからはストライカーのフェルナンド・フォレスティエリを獲得しています。デ・ムルガ、マラニョン両選手との契約を発表したFacebookの投稿では、Mリーグやマレーシアカップに加え、3年ぶりに再開するマレーシアFAカップや4季連続出場となるACLグループステージなどで年間50試合程度が予想されていることから、選手の起用はローテーションで行うことを前提とした大所帯になっていることも発表されています。

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マレーシア国内の新聞では「JDTが3名のスペイン人選手獲得」といった見出しが出ていたものの、蓋を開けてみればスペイン出身ではあるものの、スペイン人選手ではなく、スペイン系選手だったということでした。3番目となるもう1人のスペイン人選手は、来週からアラブ首長国連邦のドバイで行われるJDTのプレシーズン合宿でチームに合流すると発表されています。

ところで今回契約が発表されたデ・ムルガ、マラニョン両選手や新加入のフォレスティエリ選手の他に、JDTには昨季のリーグ戦とカップ戦合わせて30ゴールを挙げているFWベルグソン・ダ・シルヴァやMFレアンドロ・ヴァレスケス、さらにはいずれもDFのマウリシオやシェーン・ロウリーが在籍しています。またセカンドチームのJDT IIには昨季の2部プレミアリーグ得点王のフェルナンド・ロドリゲスも残留しており、ドバイで合流予定のスペイン人選手を合わせると既に9名の外国籍選手が在籍することになります。Mリーグ1部スーパーリーグはアセアン枠とアジア枠それぞれ1名を含む5名の外国籍選手登録が可能ですが、当然ながらこの9名全員が登録できるわけではありません。ではどうするのか。JDTはトップチームでプレーする5名以外は、Mリーグ2部プレミアリーグに所属するセカンドチームのJDT IIの選手として登録し、ケガや体調不良、あるいはローテーションなどの必要があれば、いつでも好きなときにトップチームとセカンドチームの外国籍選手を入れ替えることができます。アジア枠1名を含む4名までの外国籍選手を登録できるプレミアリーグにセカンドチームを持つトレンガヌやスランゴールも同様のことを行なっていますが、ボラセパマレーシアJP的にはこの仕組み自体が果たして公正なのかどうかが疑問です。スーパーリーグのクラブは資金を投じてセカンドチームを作り、そのセカンドチームをプレミアリーグでプレーさせれば同じことができるのだから、それで良いという考えもあるでしょうが、外国籍選手枠が決まっている中でその入れ替えができるチームとできないチームが同じ土俵で戦うことに対して、そもそもこの国のサッカーファンから異論が出てこないのは、この仕組みはこの国では問題なく受け入れられているということかも知れません。


1月20日のニュース
ザイナル・アビディン監督が交代すればマラッカUはチーム崩壊も
パハンにはラオス代表のエースが加入か

ザイナル・アビディン監督が交代すればマラッカUはチーム崩壊も

Mリーグ1部スーパーリーグのマラッカ・ユナイテッドは、新規選手獲得禁止などの処分を課せられることがわかるとようやく昨季の未払い給料を支払うなど経営陣に問題のあるクラブですが、どうも問題はそれだけではなさそうだとスポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。具体的には、3月4日の今季Mリーグ開幕まで残り1ヶ月半ほどのこの時期にマラッカ・ユナイテッドで指揮官の交代騒動が起こっているということです。

マラッカ・ユナイテッドは2019年シーズンからザイナル・アビディン・ハサン監督が指揮を取っていますが、今季に向けたマラッカ・ユナイテッドのプレシーズン練習は始まっているものの、その練習にザイナル・アビディン監督が不在であることから、監督交代が起こるのではという噂が日増しに大きくなっています。そんな中、給料未払いが言わば「年中行事」となったマラッカ・ユナイテッドにもかかわらず、昨季のメンバーは大半がチーム残留を選んでいますが、これは今季2022年シーズンもザイナル・アビディン監督が指揮を取ることが確約されたことが理由であると、チームのベテランDFモハマド・ラズマン・ロスランがスタジアムアストロに明かしています。給料が支払われていなかった昨季もマレーシアカップでベスト4進出を果たしたのは、ザイナル・アビディン監督が指揮を取っていたからだと説明したラズマン選手は、今季のチームの指揮を誰が取るのかを知らされていないとも話しています。

「クラブの経営陣は今季の監督とトップチームの選手を近いうちに発表すると聞いてはいるが、経営陣がどのような判断を下すのかは全く知らされていないが、大半の選手が契約を更新したのはザイナル・アビディン監督が今季も指揮を取るという説明を受けたからだ。契約を更新した選手の中には、他のクラブから獲得オファーを受けていた選手もいるが、彼らもザイナル・アビディン監督が指揮を取ると聞いて残留を決意している。」と話したラズマン選手は、もしザイナル・アビディン監督が交代するとしたら選手たちはどう反応するかという問いに対し、経営陣に約束を破られた選手は残念であるだろうし、実際にチームがどうなるかは正直わからないと不安を述べています。

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2019年シーズンからザイナル・アビディン監督が指揮を取るマラッカ・ユナイテッドは、過去3シーズンは6位、9位、8位という成績で、2020年シーズン終了後には、成績不振を理由に条件付きでザイナル・アビディン監督の契約が延長になった経緯もあります。しかしその一方で、経営陣による給料未払い問題により、2020年と2021年シーズンにはそれぞれ勝点3を剥奪される処分を受けています。もし剥奪された勝点3を上乗せして順位を見直すと2020年は9位から7位に、2021年も8位から7位に浮上します。しかも上でラズマン選手が話しているように給料を支払われないまま戦っていた選手のモチベーションに影響がないはずがなく、この成績をザイナル・アビディン監督の責任とするのは全くの筋違いに思えます。メディア上ではザイナル・アビディン監督の後任として、マレーシア代表監督を辞任したタン・チェンホー氏やKLシティでアシスタントコーチを務めるネナド・バチナ氏の名前がソーシャルメディア上では取り沙汰されており、交代劇が起これば、今度こそ選手の不満も爆発し、チームが崩壊してしまう可能性もあります。

パハンにはラオス代表のエースが加入か

Mリーグ1部で昨季10位のパハンにラオス代表のエースが加入するとマレーシア語紙ブリタハリアンが報じています。加入するとされているのは昨年末に開催された東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ2020にもラオス代表のメンバーとして全試合にチームのワントップとして先発出場したストライカーのビリー・ケトケオポムポンです。両親はラオス出身ながらフランスで生まれ育ったケトケオポムポン選手は、スズキカップ2020で初めてラオス代表としてプレーしていますが、フランスでは今季は2部リーグのUSLダンケルクに所属していました。AJオセールやアンジェSCOなどでもプレー経験があるケトケオポムポン選手の加入についてパハンは公式に発表していませんが、既にマレーシア入りし、現在は検疫隔離中だとブリタハリアンは報じています。31歳のケトケオポムポン選手の加入は、昨季はリーグ7位の23得点(22試合)と攻撃力不足に泣いたパハンにとっては大きな戦力アップが期待されると共に、5人の外国籍選手枠が全て埋まったことになります。

昨季2度目のトランスファーウィンドウ期間に加入しパハンの1部残留に大きな貢献をしたMFマヌエル・イダルゴと、期限付き移籍していたトレンガヌからもどったMFリー・タックが残留したパハンは、ケトケオポムポン選手に加えて、ヨルダンの年代別代表やA代表の経験もあるストライカーのマフムード・ザアタラ(ヨルダン1部リーグのアル・サルトSCから加入)、センターバックのヨハン・マルシャル(フランス2部FCソショー=モンベリアルより加入。ちなみに弟はマンチェスターUやフランス代表でプレーするアントニー・マルシャル)らの新戦力に加え、今季Mリーグで6年目を迎えるFWエセキエル・アグエロがFIFAの規定を満たしていることから、マレーシアの国籍が取れ次第、帰化選手としてマレーシア人選手登録で出場する可能性があります。

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スズキカップ2020ではラオス代表の中で1人だけ図抜けている印象だったケトケオポムポン選手のパハン加入を決断した理由について、ブリタハリアンは2016年にアンジェSCOでチームメートだった元パハンのディクソン・ヌワカエメの後押しがあったこともその一つであるという裏話も紹介しています。在籍時は「鉄人」の愛称でサポーターからの人気が非常に高かったヌワカエメ選手が、こんな形で現在もパハンの力になっているというのはなかなか良い話でした。

1月19日のニュース
元U16代表監督「自分ならA代表監督に自分自身を選ぶ」
FAMが英国1部クラブU18チームの選手をU19代表に招集しなかった理由を説明

元U16代表監督「自分ならA代表監督に自分自身を選ぶ」

昨日のこのブログではマレーシアサッカー協会FAMが4名の韓国人指導者を次のマレーシア代表監督に候補としているというニュースを取り上げましたが、スズキカップ2020グループステージ敗退の責任を取るという名目で契約期間を全うせず辞任したタン・チェンホー前代表監督を批判したリム・ティオンキム氏が、自分がFAMの担当者なら間違いなく自分を次期代表監督に指名すると話しています。

低迷していた香港代表を立て直したことから「香港のフース・ヒディンク」と呼ばれているキム・パンゴン(金判坤)、前韓国U23代表監督のキム・ハクボム(金鶴範)の両氏を中心にFAMが人選を進めているとされるマレーシア代表の監督候補ですが、国内サッカーファンの間では元バイエルンミュンヘンのユースチームコーチで、U16マレーシア代表元監督でもあるリム氏を推す声も多いですが、ソーシャルメディア上でのファンから4名の候補者の内、最もマレーシア代表に適しているの誰かを尋ねられたキム氏は「自分なら自分自身を選ぶ」と答えていますが、その一方での代表監督就任に関してFAMからは何も連絡がないことも明らかにしています。これまでもFAMやマレーシア国内の育成システムなどを度々批判しているキム氏ですが、単なる批判ではなく、的を得た指摘や建設的批判も少なく、またマレーシア人指導者としては数少ない「世界を知っている」指導者でもあることから、FAMは度量の大きさを見せて、キム氏に再び年代別代表を任せてその手腕を発揮してもらうことを考えてみてもいいのではないでしょうか。

FAMが英国1部クラブU18チームの選手をU19代表に招集しなかった理由を説明

マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上で、2020年に起こったジャアミ・クレシのU19代表招集騒動の顛末を説明しています。クレシ選手は現在英国1部EPLのブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFCのU18チームでセンターバックとしてプレーしていますが、英国生まれながらイラク人の父親とマレーシア人の母親を持つことから、英国、イラク、マレーシアいずれかの代表選手としてプレーする資格がある選手です。このクレシ選手がマレーシア代表としてプレーする意思を示した一方で、FAMがその意思を無視したといった非難が出ていることから、FAMはこの騒動を時系列に沿って説明しています。

マレーシアU19代表は2020年10月にウズベキスタンで開催予定だったAFC U19選手権2020年大会への出場を決めていましたが、当時16歳だったクレシ選手を招集するため、FAMはクレシ選手の父親と所属するブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFCのアカデミーの責任者に連絡を入れたのが発端ということです。その後、同年7月に予定されているU19代表合宿招集についての話し合いを行なっていく中でクレシ選手の父親が、クレシ選手に無条件でマレーシア国籍取得の支援を求めたとFAMは説明しています。一度もU19代表の練習にも参加せず、ブラッド・マロニーU19代表監督(当時)に評価の機会が与えられない条件下でのこの要求をFAMは一旦は拒否し、その上でFAMとブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFCのアカデミーは話し合いを続け、FAMはブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFCのアカデミーとAFCU19選手権に向けてのU19代表の練習内容や日程を共有する一方で、クラブからはクレシ選手のプレーする様子の映像を受け取ったということです。

7月のU19代表合宿への参加を了承したクレシ選手の父親に対し、FAMはマレーシアが翌2021年にインドネシアで開催が予定されていたFIFA U19ワールドカップにマレーシアが出場となった際には、クレシ選手は英国U19代表に招集された場合でも、マレーシアU19代表としてプレーするという確約を求めると、この父親は当時マレーシア政府が全ての渡航者に求めていた2週間の検疫隔離を理由に、クレシ選手のU19代表合宿参加を撤回する一方で、マレーシア国籍取得手続きは始めるように依頼したということです。

FAMはこれに対して1)マレーシア国籍取得手続きのためにはクレシ選手がマレーシアに入国すること、2)FIFA U19ワールドカップ2021大会ではマレーシア代表としてプレーするという確約、3)U19代表首脳陣が評価するため、U19代表合宿参加すること、の3つの条件を提示したところ、クレシ選手の父親からはこれら全てには同意が得られなかったことから、FAMはクレシ選手のU19代表招集を見送った、というのが騒動の顛末だと説明し、FAMが有望な若手選手の招集に努力を怠っているという批判は当たらないとしています。

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FAMの説明がどこまで本当なのかは分かりませんが、実際にU19代表の練習や合宿に参加せずマレーシア国籍取得を求めたのであれば、FAMがその要求を拒否したのは当然です。その結果としてクレシ選手は現在はイラク国籍を取得して、同国代表としてプレーする意思があると父親は話しており、クレシ選手自身もイラク代表サポーターに対して自身のソーシャルメディア上で自分への支持を感謝するコメントを出しています。マレーシア人の母親を持ち米国3部リーグのニューイングランドレヴォリューションのセカンドチームでプレーするMFアイザック・アングキング(22)も昨年2021年にはマレーシアではなく父親の母国プエルトリコ代表でプレーすることを選び、既に6試合に出場しています。

1月18日のニュース(2)
マレーシア政府によるサッカー協会向け予算2億7000万円に疑問の声も
FAMによる代表新監督候補は韓国人に絞られた?

マレーシア政府によるサッカー協会向け予算2億7000万円に疑問の声も

マレーシア政府はマレーシアサッカー協会FAMに対し、サッカー振興の目的で1000万リンギ(およそ2億7000万円)の政府支援を発表しています。マレーシアのイスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は、この支援は国内サッカーの発展に対して政府が真剣に関わっていく姿勢を示すものだと述べ、既に閣議での承認燃えているとし話しています。

連邦直轄地プトラジャヤに建設されるFAMの新たな本部の起工式の席上で正式に発表されたこの支援ですが、FAMのハミディン・アミン会長は新型コロナで影響を受けた「産業」としてのサッカーにとっては大きな支援であると政府に感謝の意を表していますが、その一方で2週間ほど前にはマレーシア政府が資金不足を理由にオリンピックや国際大会でメダル獲得を目指す各種スポーツ選手144名へのトレーニング資金支援のための予算打ち切りを発表されていただけに、新型コロナの影響を受けたのはあらゆるスポーツにも関わらず、サッカーだけでに集中した今回の政府支援については疑問の声も上がっています。

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マレーシア各州のサッカー協会会長は州首相が、協会役員も州会議員が就任するケースが多く、その肩書きが自身に箔をつけるため、あるいは人気取りといった自身の政治的な目的で使われることも少なくなく、今回の1000万リンギの大盤振る舞いはサッカーだけでなくサッカーファンへ向けての現政権のアピール的な色合いもあります。イスマイル・サブリ首相は草の根支援の資金として使われることを望むと述べていますが、新型コロナの影響を最も大きく受けているのはFAM自体や州協会そのものであることから、草の根育成にまで資金が回るのかどうかは正直疑問です。また物価高騰などで市民の生活が圧迫されている中で巨額を投じてプトラジャヤに建設されるFAMの新本部と練習グラウンドなどの施設についても、既に計画されていたものとは言え、政治に近いサッカーというスポーツという恩恵を得ているように思えます。

FAMによる代表新監督候補は韓国人に絞られた?

サッカー専門サイトのスモアニャボラは現在、空席となっているマレーシア代表監督の候補者としてマレーシアサッカー協会FAMは韓国人指導者4名をリストアップしていると伝えています。スポーツサイトのスタジアムアストロの記事を引用しているこの記事では、キム・パンゴン(金判坤)元香港代表監督、キム・ハクボム(金學範)前韓国U23代表監督、パク・ジンサブ(朴珍燮)現全北現代モータース(韓国1部リーグ)セカンドチーム監督、そしてキム・ビュンスー(金炳秀)前江原FC(韓国1部リーグ)監督の名前を挙げ、その中でも代表あるいは年代別代表を率いた経験から、キム・パンゴン氏あるいはキム・ハクボム氏を推しています。

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東南アジアサッカーの「韓流ブーム」にマレーシアも便乗しようということでしょうか。昨年末のスズキカップでは、準決勝進出4ヶ国代表中、ベトナムとインドネシアが韓国人、シンガポールは先日Jリーグの甲府監督に就任した吉田達磨氏が指揮を取っていました。マレーシア代表は、これまでの歴史を見てもマレーシア人監督を除けば、アジア人が監督を務めたことはありません。イギリスの植民地だった経緯もあるのか、サッカーに関してはアジアよりはヨーロッパ好きといった傾向の強いマレーシアでアジア人がどのように監督を務めるのかはそれがどこの国出身であれ見てみたい気がします。

1月18日のニュース(1)
ACL-JDTは川崎フロンターレや広州FCと同組に
AFCカップ-クダとKLシティは日本人所属クラブとの対戦も

ACL-JDTは川崎フロンターレや広州FCと同組に

アジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACLの今季2022年グループステージの組み合わせ抽選がクアラルンプールのAFCハウスで行われ、マレーシアから出場するMリーグ覇者のジョホール・ダルル・タジムJDTは、タイ代表のチャナティップ・ソンクラシンが加入した昨季のJリーグ覇者川崎フロンターレ、2013年と2015年のACL覇者広州FCと同じI組に入っています。なおI組のもう1チームは蔚山現代FC(韓国)とポートFC(タイ)が対戦するプレーオフの勝者となります。なお集中開催で行われるACLグループステージI組は4月15日から始まります。

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マレーシア国内では圧倒的な強さを誇るJDTですが、アジアの壁に跳ね返されて続けています。悲願となるグループステージ突破を目指すには、今季も厳しいグループに入ってしまいました。(まぁACLでは厳しくないグループなどそもそもないですが)4季連続グループステージ出場となるJDTは、昨季2021年は名古屋グランパス、浦項スティーラーズに敗れグループ3位、その前年2020年はヴィッセル神戸、広州恒大(当時、現広州FC)、水原三星(韓国)と同じ組になり水原三星戦では勝利を挙げたものの、新型コロナウィルス感染拡大による中断を挟んで集中開催地カタールで再開したグループステージは、マレーシア政府が不要不急の渡航を禁止したことから出場辞退しています。

AFCカップ-クダとKLシティは日本人所属クラブとの対戦も

またAFCはACLの下位大会に当たるAFCカップのグループステージ組み合わせ抽選を行い、マレーシアから出場するクダ(昨季スーパーリーグ2位)とKLシティ(昨季マレーシアカップ優勝)の両クラブの対戦相手も決まっています。

H組に入ったKLシティは、帰化選手となりシンガポール代表入りを目指すMF仲村京雅、DF山下柊哉の両選手を擁するタンピネス・ローヴァーズ(シンガポール、昨季国内リーグ4位)、PSMマカッサル(インドネシア、2019年国内カップ優勝)、そしてミャンマーのシャン・ユナイテッド(2020年国内リーグ1位)とエーヤワディー・ユナイテッド(2020年国内リーグ3位)の間で行われるプレーオフの勝者と同組になっています。

またG組のクダは、スズキカップ2020のマレーシア代表戦でゴールを決めたFWイルファン・ジャヤや、やはりマレーシア戦に出場したインドネシア代表正GKナデオ・アルガウィナタが所属するバリ・ユナイテッド(インドネシア、2019年国内リーグ1位)、DF大村真也、MF藤井亮、FW堀越大蔵の3選手が所属し、昨季2021年シーズンにはACLに出場しているカヤFC-イロイロ(フィリピン、2021年国内カップ戦優勝)、そしてMリーグのトレンガヌやペラでプレーしたDFチエリー・チャンタ・ビンが所属するビサカFC(カンボジア、2021年国内カップ戦優勝)とDF川上典洋が所属するヤングエレファンツ(カンボジア、2020年国内リーグ3位)が対戦するプレーオフの勝者と同組になっています。

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レベルの高いACLも面白いですが、東南アジアのクラブ同士の対戦が多いAFCカップも拮抗した試合が多く魅力的です。特にクダとKLシティにはこのAFCカップで好成績を上げて、クラブランキングの上昇、そしてマレーシアからのACLの出場枠を現在の1枠からプレーオフ出場を含めた1+1枠、そして将来的にはグループステージ2枠が獲得できるように頑張ってもらいたいです。

1月17日のニュース(2)
FAM-マレーシア政府の厳格なSOPがアジアカップ予選開催を困難に
MFLはMリーグ日程への負担を減らすためACLとAFCカップGSの国内開催を希望
タイ1部リーグ第17節-エルドストールが先発に復帰

FAM-マレーシア政府の厳格なSOPがアジアカップ予選開催を困難に

アジアサッカー連盟AFC選手権アジアカップ2023年大会3次予選の開催地決定が来月2月24日と迫る中、この3次予選に出場するマレーシアは自国での予選開催を目論んでいますが、マレーシア政府が設けている厳格なSOP(標準作業手順)のせいで実現が難しいと英字紙ニューストレイトタイムズが伝えています。アジアカップ2023年大会は開催国の中国の他、日本や韓国、オーストラリアやベトナムなど既に13カ国が出場を決めており、残る11枠をこの3次予選に出場する24ヶ国が争います。

マレーシアサッカー協会FAMのモハマド・ユソフ・マハディ会長代行は、アジアカップ2023大会3次予選の集中開催地として立候補する旨を既にAFCに伝えていることを明らかにする一方で、マレーシア政府が全ての渡航者に課している検疫隔離と厳格なSOPが自国開催実現の際の障害になる可能性があると述べています。モハマド・ユソフ会長代行はさらにマレーシア政府が大規模な国際スポーツ大会そのものの国内開催を認めない可能性もあると話していますが、政府による支持が得られ、AFCにより集中開催地に選ばれた場合には、ブキジャリル国立競技場を会場に開催する計画があることも明らかにしています。

MFLはMリーグ日程への負担を減らすためACLとAFCカップGSの国内開催を希望

また同じニューストレイトタイムズは、Mリーグを運営するMFLがやはり集中開催が決まっているAFCチャンピオンズリーグACLと、ACLの下部大会AFCカップのグループステージGS開催に意欲を示していると伝えています。マレーシアからはMリーグ1部スーパーリーグ昨季2021年シーズンのチャンピオンとしてJDTがACLグループステージに、また昨季スーパーリーグ2位のクダと昨季マレーシアカップ優勝のKLシティがAFCカップグループステージに出場します。

MFLは今季のリーグ日程作成の際に、このACLやAFCカップのグループステージが国外で開催された場合に備え、Mリーグクラブのために帰国後の検疫隔離期間として28日間を予備日として設けてあるということですが、ACLやAFCカップのグループステージにマレーシアが集中開催地に選ばれれば、この検疫隔離期間が不要になり、国内リーグ日程の過密化を防げることから、国内開催を強く希望しているということです。

タイ1部リーグ第17節-エルドストールが先発に復帰

タイ1部リーグ第17節が1月15日と16日に開催され、マレーシア代表のDFジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・マデル・アマラン・マデルネル)が所属するチョンプリーFCは今季1部昇格のノーンブワ・ピッチャヤFCに敗れたものの、リーグ3位を維持しています。

2022年1月15日@チョンブリースタジアム
ノーンブワ・ピッチャヤFC 3-2 チョンブリーFC
 前節第16節はベンチ入りしなかったジュニオール・エルドストールは、スズキカップ2020後は初出場となるこの試合で先発し、85分にはイエローカードをもらっています。チームも89分に決勝ゴールを決められて敗戦。連続無敗記録も8で止まってしまいました。
(試合のハイライト映像はチョンブリーFCの公式YouTubeチャンネルより)

タイ1部リーグ順位表(第17節終了)

順位チーム試勝分負得失差勝点
1ブリーラムU1611231935
2バンコクU1610331533
3チョンブリーFC168541329
順位は上位3チームとマレーシア人選手が所属するチョンブリーFCのみ表示しています。

1月17日のニュース
Mリーグ1部と2部の今季開幕カード発表
Mリーグ3部は外国籍選手および指導者の登録を認めない-リーグチェアマン

Mリーグの今季開幕カード発表

Mリーグを運営するMFLは今季2022年シーズンの1部スーパーリーグ6試合と2部プレミアリーグ5試合の開幕カードを発表しています。試合開始時間については、東マレーシア(サバ州とサラワク州)のクラブは午後7時30分または午後8時15分、マレー半島のクラブは8時15分または9時のいずれかを選ぶことをMFLが認めていることから、まだ発表されていません。

スーパーリーグ9連覇を目指すジョホール・ダルル・タジムJDTは昨季3位のペナンと対戦し、昨季プレミアリーグで優勝と準優勝して今季1部昇格を果たしたヌグリスンビランとサラワク・ユナイテッドは、昨季7位ながらシーズンオフに代表選手4名を獲得するなど積極的な補強を行なったサバ、昨季2位のクダとそれぞれ対戦します。またマレーシアカップで32年振りの優勝を果たしたKLシティはスランゴールとのクランバリーダービーも注目の開幕カードです。


プレミアリーグに目を向けると、昨季スーパーリーグ11位で降格したペラは本山雅志選手や深井脩平選手を擁するクランタン・ユナイテッドと、スーパーリーグ最下位だったUITM FCはトレンガヌFCのセカンドチーム、トレンガヌFCと対戦します。なおプレミアリーグはペラが降格したことで、MFLの規定によりトップチームとセカンドチームが同一リーグには同居できないことから、昨季はプレミアリーグに在籍したペラのセカンドチーム、ペラIIがリーグから外れています。

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今季の全日程に関しては既にMFL内部では決定しているようで公式サイトやFacebookなどで発表しているクラブもありますが、そんな中、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロが取り上げているのがやや「いびつ」なスランゴールの日程です。スランゴールはスーパーリーグ第20節から第22節までの最後の3試合が全てアウェイとなっており、この日程はスランゴールに不利に働くようにMFLが意図的に組んだものではないか、という疑惑が生じています。事の発端はスランゴールのミヒャエル・ファイヒテンバイナー監督がこの日程について自身の30年に及ぶサッカー歴で初めてと発言した事でしたが、これについてMFLのスチュアート・ラマリンガムCEOは、マレーシアには多くの祝日があり、これがマレーシア式の日程であると述べて真っ向から否定しています。

M3リーグは外国籍選手の登録を認めない-リーグチェアマン

2年振りの開催となるMリーグ3部に当たるセミプロリーグのM3リーグは2月11日に開幕しますが、これに先駆けてグループ分け抽選が行われたことを、M3リーグを運営するアマチュアフットボールリーグAFLの公式Facebookで伝えられています。今季は20クラブが参加するM3リーグはこの20クラブをA、Bの2つのグループに分けてホームアンドアウェイ形式でリーグ戦を行い、各グループの上位4クラブがノックアウトステージとなる準々決勝に進出し、そこから準決勝、そして9月3日に予定されている決勝と進み優勝チームはMリーグ2部のプレミアリーグに自動昇格、準優勝チームはプレミアリーグ最下位チームとの入れ替え戦に望むのが通例ですが、現在のプレミアリーグは10クラブしかなく、今季のM3リーグは決勝に進出する2クラブがそのままプレミアリーグ昇格となる可能性が濃厚です。また今季のM3リーグ優勝チームには10万リンギ(およそ270万円)、準優勝チームには5万リンギ(140万円)が賞金として授与されるということです。

今季のグループ分けはオンラインで開催されましたが、その際の記者会見ではモハマド・ユソフ・マハディAFLチェアマンが、コーチライセンスの「名義貸し、名義借り」について言及したとマレーシアの通信社ブルナマが報じています。モハマド・ユソフ チェアマンは、資格を持たない外国籍指導者に指揮を取らせるためにプロコーチライセンスを持つマレーシア人指導者を隠れ蓑として雇っているクラブがあれば厳罰に処すと話していますが、これについては以前にもこのブログで取り上げた通り、複数のM3クラブでのこの「名義貸し」や「名義借り」が行われていると噂されています。なおモハマド・ユソフ チェアマンは、今季のM3リーグでは外国籍選手および外国籍指導者の登録を認めないことを強調しています。


1月16日のニュース
スズキカップ惨敗の原因分析を行う独立委員会のメンバーが明らかに
U23代表GKがKLシティに加入
セリエAのストライカーがJDTに加入

スズキカップ惨敗の原因分析を行う独立委員会のメンバーが明らかに

昨年2021年末に開催された東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ2020でのグループステージ敗退を受け、マレーシアサッカー協会FAMはこの予想外に速かった敗退の原因分析を行う外部委員会の設置を発表し、元代表選手でマレーシア王立警察クアラルンプール本部長を務めたこともあるデル・アクバル・カーン氏をその委員長に任命して、委員会のメンバーの人選を一任していましたが、そのメンバー6名が確定したことから、サッカー専門サイトのスムアニャ・ボラはそのメンバーの顔ぶれを紹介しています。

  • デル・アクバル・カーン委員長
    1960年代から70年代にかけてマレーシア代表やマレーシア王立警察が運営するPDRM FA(現PDRM FC)、スランゴールFA(現スランゴールFC)でプレーし、現役引退後はFAMの仕事につき、1990年代には代表チームマネージャーを務めた他、2000年から2005年までは事務局長も務めています。
  • アレックス・ソーセイ委員
    ヌグリスンビランFA(現ヌグリスンビランFC)でプレーした元代表選手で、20年以上に渡りアジアサッカー連盟AFCで勤務し、2008年からは事務局長を務めていましたが、2012年に会計監査の際に汚職もみ消し工作の指示を行なった疑惑が持ち上がり辞任しています。
  • アフマド・ファエザル・モハマド・ラムリ委員
    2019年から国立スポーツ機関ISNのCEOを務め、それ以前はISNとISNを運営する国家スポーツ評議会MSNを担当する首相府直属の経済計画部での勤務経験がある他、AFCフットサルコーチのライセンスも保持しています。
  • アフマド・カワリ・モハマド・イサ委員
    元マレーシアスポーツ記者協会の会長で、1990年からマレーシア語紙ブリタハリアンの記者を務め、2001年から2005年まではFAMのメディア担当責任者を務めました。その後はブリタハリアンを経て、昨年まではスポーツ専門衛星チャンネルのスタジアムアストロで編集責任者を務めていました。
  • シュコル・アダン委員
    昨年のKLシティFCでのマレーシアカップ優勝を持って24年間の現役生活を引退した元代表選手で、昨年2021年の優勝を含めて5度のマレーシアカップ優勝や、2005年にはスランゴールFA(現スランゴールFC)でリーグ戦優勝、FAカップ優勝、マレーシアカップ優勝のトレブル(三冠)も果たしています。
  • ガナセガラン・スブラマニアム委員
    元AFCコーチング指導者で、AFCではコーチ指導用の研修プログラム作成に携わった他、フットサル指導者向けの研修プログラムや、各国の状況に合わせたフィールド上の芝の保全方法などの指導も行っています。
  • スコット・オドネル委員
    今年1月1日付で就任したばかりのFAMのテクニカルディレクターで、1990年代にはクアラルンプールFA(現KLシティFC)やシンガポールのクラブでプレーした他、コーチとしてはシンガポールやカンボジアのクラブでの指導経験があります。FAMのテクニカルディレクター就任前には母国オーストラリアのキャンベラ州女子サッカー協会でもテクニカルディレクターを務めていました。

スズキカップ2020についてFAMは当時のタン・チェンホー代表監督に対し、前回2018年大会に続く2大会連続の決勝進出をKPI(重要業績評価指標)としたものの、その準備段階から様々な問題があったとされており、結果としてグループステージ敗退につながった直接的な原因分析のために設置されたのがこの独立委員会です。FAM外部から委員を集めることで透明性を持った究明作業を行うことが期待されており、新型コロナ最中の大会で30名の登録が可能にも関わらずなぜFAMは24名しか登録しなかったのか、しかもその内ミッドフィルダーはわずか2名で、結果として他のポジションの選手を起用することになったのはなぜか、さらに10月の中東遠征や6月のW杯予選に招集された主力選手がスズキカップ2020では招集されなかったのはなぜか、またFAMが大会前に練習試合などを組まなかった理由など、この独立委員会が解明する必要がある疑問は残っています。

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この独立委員会設置が発表されたこと自体、スズキカップで代表が惨敗したことへの批判をFAMが受けた結果のいわば泥縄的措置であり、当初は敗因分析は内部委員会の代表チーム運営委員会で行われれるはずでした。大会敗退から既に1ヶ月近く経つにもかかわらず、まだ何も出てこないのはFAMの職務怠慢と言われてもやむを得ないでしょう。

U23代表GKがKLシティに加入

Mリーグ1部のKLシティは、U23代表GKのアズリ・ガニの加入をクラブ公式Facebookで発表しています。昨季はペラFCでプレーしたアズリ選手は昨年開催されたAFC U23アジアカップ予選の3試合全てでGKとしてフル出場し、チームの予選突破と本戦出場に貢献しています。2021年シーズン開幕前にクダからペラへ移籍したアズリ選手は、給料未払い問題で大量の主力選手が退団し、今季は11位となり来季は2部に降格するペラと11月末に契約解除で同意していました。

KLシティには昨季はチーム躍進に貢献し、優勝したマレーシアカップ決勝でもスーパーセーブを連発したフィリピン代表のケヴィン・レイ・メンドーザが正GKとして在籍していますが、KLシティと2年契約を結んだ22歳のガニ選手は第2GKとなることが予想されています。またKLシティは今季はAFCカップに出場するため、選手層を厚くすることが急務でしたが、アズリ選手の加入でGKに関しては補強完了となりそうです。

セリエAのストライカーがJDTに加入

Mリーグ1部8連覇中のJDTはクラブ公式FacebookでセリエAのウディネーゼよりFWフェルナンド・フォレスティエリが加入することを発表しています。アルゼンチン生まれながらイタリアの年代別代表でのプレー経験もあるフォレスティエリ選手は、退団したゴンザロ・カブレラに代わって、昨季はリーグ2位の23ゴールを挙げたFWベルグソン・ダ・シルヴァとリーグ最強のフォワードコンビを結成することになりそうです。

31歳のフォレスティエリ選手は、イタリアリーグのジェノアやシエナ、ヴィチェンザ、エンポリ、バリ、スペインリーグのマルガ、英国1部EPFのワトフォードや2部のシェフィールド・ウエンズデイでもプレー経験があり、同じMリーグ1部のスリ・パハンでプレーするマヌエル・イダルゴと英国2部のシェフィールド・ウエンズデイではチームメートだったこともあるということです。なおフォレスティエリ選手が加わったJDTは1月25日からアラブ首長国連邦でのプレシーズン練習が始まります。

1月15日のニュース
スンバンシーカップのJDT本拠地開催はMFLによる忖度の結果?
やっぱりそうなったかぁ。代表DFシャーミ・サファリもJDT移籍
マラッカ・ユナイテッドが未払い給料を完済

マレーシア版FAコミュニティシールドとも言えるスンバンシーカップは前年のMリーグ覇者とマレーシアFAカップチャンピオンが対戦する試合です。昨季2021年シーズンは新型コロナ観戦拡大防止を理由にFAカップが中止となったことから、今季はMリーグ8連覇を果たしたJDTと32年ぶりにマレーシアカップに優勝したKLシティが2月26日に対戦します。そしてこれまでMリーグ公式戦の一部でシーズン開幕戦として行われてきたスンバンシーカップですが、今季2022年シーズンのスンバンシーカップはリーグ戦からは独立した試合として開催することをMリーグを運営するMFLは発表しています。

今季のスンバンシーカップは過去7年間同様、JDTの本拠地で開催されますが、今季はMリーグの公式戦ではなくなったにも関わらず、中立地ではなく相変わらずJDTの本拠地で開催されることに疑問の声が上がりました。本家英国のFAコミュニティーシールドはその前身のチャリティーシールド時代の1970年代に中立地であるウェンブリースタジアムで開催されるようになっており、ホームのJDTが圧倒的に有利となる今回の開催方針に対して「なぜ中立地での開催でないのか」という国内サッカーファンの疑問は至極当然です。

Mリーグ開幕戦として開催されてきたスンバンシーカップは、JDTの連覇が始まった翌年の2015年からは7年連続でJDTの本拠地で開催されており、この間JDTは6勝1敗と圧倒的な成績を残しています。唯一の負けを記録した2017年も90分間では決着がつかずPK戦にも連れ込んだ結果、クダに敗れた1敗でした。(リーグ戦の一環なら、そもそもPK戦まで行って勝者を決める必要はないはずですが。)そこでスンバンシーカップがアウェイの試合となることを憂慮したJDTに対してMFLが忖度した結果、開催地がスルタン・イブラヒムスタジアムになったのではといった意見も出てます。

そんな中でサッカー専門サイトのラ・ボラ・マレーシアは、この疑問に対するMFLのスチュアート・ラマリンガムCEOの回答を伝えています。この記事によれば開催地をJDTの本拠地スルタン・イブラヒムスタジアムとしたことについて、その理由を「人の移動を極力少なくするため」だと説明しているということです。この記事では詳しい説明はされておらず、JDTの本拠地でスンバンシーカップを開催することが何故、「人の移動を極力少なくする」ことになる根拠は不明ですが、まぁそこはマレーシア、放っておけばそんな声も聞こえなくなる、とこれ以上の説明がされることはないでしょう。

やっぱりそうなったかぁ。代表DFシャーミ・サファリもJDT移籍

Mリーグ1部スーパーリーグのJDTは公式Facebookで代表DFシャーミ・サファリの加入を発表しています。23歳のシャーミ選手は右サイドバック(スズキカップ2020ではまさかの左サイドバック起用でしたが)で、契約期間を1年残しながら前所属のスランゴールFCとの契約を双方合意の上で昨年11月末に解除していました。契約解除後にはJDT移籍が噂されていましたが、昨年中は何の動きもなかったことからその去就に注目が集まっていました。

JDTには同じ代表右サイドバックのマシュー・デイヴィーズが在籍していますが、昨年末にスポーツヘルニアの手術を受けており、シャーミ選手がデイヴィーズ選手が完治するまでの単なる繋ぎとなるのか、デイヴィーズ選手復帰後にもポジション争いを続けられるのかは不明ですが、シャーミ選手の加入により、代表選手すら控えに回るJDTの既に分厚い選手層がさらに厚くなったことは事実です。

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スランゴール州のクアラスランゴール出身で2017年にスランゴールFCのトップチームに昇格したシャーミ選手は通算80試合出場で11ゴールの記録を残して退団しました、私自身が個人的にもシャーミ選手のファンなので退団は非常に残念でしたが、その移籍先がよりによってJDTなのは少々モヤモヤします。しかし昨季のスランゴールFCでの起用方法には同じくらいモヤモヤを感じていたので、ここは新天地での活躍に期待したいです。

シャーミ・サファリといえばこのゴール!スズキカップ2018のタイ戦で決めたゴール(スズキカップの公式YouTubeチャンネルより)

マラッカ・ユナイテッドが未払い給料を完済

先日のこのブログでも取り上げたMリーグ1部スーパーリーグのマラッカ・ユナイテッドの給料未払い問題が解決したことを、選手を支援してクラブと交渉を続けていたマレーシアプロサッカー選手会PFAMがTwitterで発表しています。

マラッカユナイテッドの選手から未払いとなっていた3ヶ月分の給料の全額が支払われた連絡を受け取ったとして、PFAMは問題が解決した選手を祝福するとともに、マラッカ・ユナイテッドのジャスティン・リム オーナーと経営陣に対して迅速な対応を感謝するというコメントも出していますが、その一方で2度と同様の問題が起こらないよう注意を払うよう釘を刺すことも忘れませんでした。。
さらPFAMは今回の件を教訓に他のMリーグクラブに対して、選手の給料支払いについてより敏感になるよう求めています。

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MFLが期限に遅れた場合の処分を発表すると直ちに片付いた今回の給料未払い問題は、交渉だけでは解決せず、実害が起こって初めて対処するというマレーシアではよくある事例でした。結局、未払いによる実害を被ったのは選手や首脳陣だけで、この問題の根本についてはその責任が問われないというのもマレーシア的。世界的には通用しないこの仕組みでクラブを運営しながら、やれアジアだ、世界だというのはやはり無理があると言わざるを得ないです。


1月14日のニュース
MFLは給料未払いの2クラブに警告もその有効性は甚だ疑問

MFLは給料未払いの2クラブに警告もその有効性は甚だ疑問

Mリーグを運営するMFLは、給料未払いが明らかになったMリーグ1部のマラッカ・ユナイテッドとサラワク・ユナイテッドの両クラブに対して、MFLが設けた期限までに解決されない場合には新規の選手獲得禁止処分を科すことを警告しています。

マレーシアの通信社ブルナマによれば、昨季2021シーズンの選手や首脳陣の給料未払いが明らかになったマラッカ・ユナイテッドとサラワク・ユナイテッドに対し、MFLは未払い給料の支払い期限を1月31日とし、この期限までに支払いが完了しない場合には2月1日以降は新たな選手獲得を禁止する処分を科すと発表しています。また、さらにこの2月1日を超えても14日以内に未払いが完了しない場合にはさらに勝点剥奪処分が科されるとということです。

MFLによれば、サラワク・ユナイテッドは昨年末の時点で選手や首脳陣合わせて39名に対して未払い給料があり、現時点ではその内の15名には支払いが完了しているということです。残る24名については支払い期限の1月31日までに完済できない場合や、あるいはこの24名との間で支払い期限延長に同意が得られない場合には、新規選手獲得の禁止処分が科されるということです。

またマラッカ・ユナイテッドについては給料未払いが起きていることがメディアで報じられている一方で、選手からMFLに対して公式な申し立ては行われていないことをスチュアート・ラマリンガムCEOは明らかにし、選手たちへの支援を表明したマレーシアプロサッカー選手会PFAMがクラブとの交渉の窓口となり問題が解決することを期待していると話しています。

スチュアートCEOは、昨季Mリーグ1部と2部でプレーした計22チーム中、昨年末の段階でサラワク・ユナイテッド、マラッカ・ユナイテッド、ペラの3チームが未払い給料問題を抱えていたと述べ、ペラについては新たな経営陣がMFLと連絡を取り合いながら問題解決に取り組んでいると説明しています。

また未払い給料問題を抱えているにも関わらず、この3クラブが今季2022年のMリーグに参加するためのクラブライセンスをMFLが交付したことについては、未払い給料問題が発覚がクラブライセンス申請書類提出期限の6月30日以降だったことを理由に挙げ、PFAMの要望に基づき、2023年のクラブライセンス申請については書類提出期限を9月30日に変更して対処するとスチュアートCEOは説明しています。なお、次年度のクラブライセンス申請をさらに遅らせて、シーズンが終了する11月末までとするべきと声が出ていることについては、次年度のMリーグに出場するクラブのリストをAFCに提出する都合上、難しいと弁明しています。

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昨年12月1日から始まっているMリーグの今年1回目のトランスファーウィンドウ期間は2月22日までで、3月の開幕を控えたMリーグの各クラブは大半が選手の新規獲得を終えており、上で取り上げたサラワク・ユナイテッドやマラッカ・ユナイテッドにとっては2月1日以降の選手獲得禁止処分を受けることになったとしても、その時期までに新戦力を揃えておけば痛くも痒くもない処分です。また勝点剥奪処分については、2020年、2021年といずれも未払い給料問題を理由に勝点3を剥奪されているマラッカ・ユナイテッドは今季も何事もなかったかのように1部スーパーリーグに残れているわけで、1部残留がシーズンの目的ならこちらもそれほどの痛手ではありません。未払い給料問題を理由にかつてはプルリス州サッカー協会に活動停止、そのクラブチームのプルリスFAをリーグ除名処分と強権発動したにも関わらず、3年連続で給料未払い問題を起こしたマラッカ・ユナイテッドが他のクラブと同じ規則に基づいて処分されるというのを聞くと、マラッカ・ユナイテッドが特別扱いなのは、マレーシアサッカー協会FAMのNo.2がマラッカ州サッカー協会のNo.2でもあることによる「忖度」なのではと勘ぐりたくもなります。