10月1日のニュース:朗報!10月末のマレーシアカップ第3節からスタジアム観戦解禁、ディオン・クールズら3名がケガにより代表のヨルダン遠征を辞退

朗報!10月末のマレーシアカップ第3節からスタジアム観戦が解禁に
 Mリーグを運営するMFLは、10月29日と30日のマレーシアカップからスタジアム観戦が解禁されることを発表しています。
 イスマイル・サブリ・ヤアコブ首相は10月1日付けで首都圏クランバリーとマラッカ州が国家復興計画NRPの第3段階に、北部のケダ州が同第2段階にそれぞれ移行すると発表しましたが、これにより最も厳しい移動制限措置が課せられる第1段階に指定されている州がなくなりました。さらに標準作業手順SOPについても変更が発表され、NRP第2段階から第4段階の地域では10月1日からワクチンを接種を完了した18歳以上に限り、マスク着用・飲食禁止の条件の下、スポーツの試合をスタジアム観戦できるようになります。
 これを受けてMFLは公式サイトで10月29日と30日に開催されるマレーシアカップグループステージ第3節よりサポーターによるスタジアム観戦を解禁すると発表しています。今年3月5日に開幕した今季2021年シーズンのMリーグは、新型コロナの感染拡大により5月9日以降は無観客で開催されたままシーズンが終了し、現在開催中のマレーシアカップグループステージも先週末の第1節と昨日、一昨日に行われた第2節は無観客での開催となっていました。
 なお10月4日から12日までのFIFA国際マッチデー期間に合わせて本日10月1日に招集されるマレーシア代表は明日からヨルダンでの代表合宿と現地でのヨルダン代表、ウズベキスタン代表との練習試合が予定されており、マレーシアカップグループステージはおよそ1ヶ月中断します。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサン会長はこのリーグ中断期間中にMFLとマレーシアカップに出場中のMリーグ各クラブがスタジアム観戦解禁に向けての準備を進めるとしています。またスタジアム観戦解禁後も、国家復興計画NRPの各段階により入場可能なサポーターの数が異なることから、その具体的な人数や、マレーシアカップ中断期間中に行われる各クラブの練習試合を有観客で開催可能かどうかなどについても国内スポーツを統括する青年スポーツ省からの指示を待っている段階であると言うことです。
 なお条件付き行動制限令CMCOが施行されていた時期はスタジアム定員の10%あるいは2000名が、復興に向けての行動制限令RMCO施行時には定員の25%あるいは8000名を上限としてサポーターの入場が許可されていました。

ディオン・クールズら3名がケガにより代表のヨルダン遠征を辞退
 マレーシアサッカー協会FAMは公式Facebookで、ヨルダンで行われるマレーシア代表合宿と2試合の練習試合にデンマーク1部FCミッティランでプレーするDFディオン・クールズら3名が参加しないことを発表しています。
 FAMは今月9月23日にヨルダン代表、ウズベキスタン代表との練習試合を含むヨルダンでの代表合宿に参加する24名を発表していましたが、FAMの公式FacebookではDFディオン・クールズ、DFシャミ・サファリ(スランゴールFC)、FWアキヤ・ラシド(JDT)の3選手がいずれもケガのため代表合宿参加を辞退し、DFアリフ・ファルハン(クダ・ダルル・アマンFC)とDFシャールル・ニザム(トレンガヌFC)、FWファイヤド・ズルキフリ(クダ・ダルル・アマンFC)の3選手が代わって招集されたことを発表しています。
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 今回の代表合宿と練習試合は12月に開幕するアセアン東南アジアサッカー連盟選手権スズキカップに向けての色合いが強いものですが、このスズキカップ開催時期はFIFAの国際マッチカレンダー期間ではないことから、ディオン・コールズの招集は所属クラブのFCミッティランが拒否するだろうと当初から予想されており、来年2月のAFC選手権アジアカップ3次予選前に合流してくれえれば十分といったところでしょう。
 個人的に気になるのは今回の合宿にタイ1部チョンブリーFCでレギュラーのDFジュニオール・エルドストールが招集されなかったことです。今回の代表メンバーが発表になった時にエルドストール選手が含まれていなかったことに驚きましたが、ディオン・クールズが合宿に参加しなくなった今回もやはり招集されていないのは、タン・チェンホー監督の戦術に合わない選手なのかもしれません。ファリザル・マーリアス、サファウィ・ラシド、ラヴェル・コービン=オング、アリフ・アイマン(いずれもJDT)が招集されなかったのは、「新たな選手を試してみたい」と話すタン監督の方針だとしても、今年6月のFIFAワールドカップ予選でタン監督就任以来初の代表招集となったエルドストールは明らかに衰えが見えているアイディル・ザフアンの代わりとしても他の選手と連携を見てみても良いのではと思います。

9月29日のニュース:スズキカップの開催国がシンガポールに決定、スランゴールFCがU20代表召集で協会と対立か

スランゴールFCがU20代表召集で協会と対立か
 英字紙ニューストレイトタイムズは、Mリーグ1部スーパーリーグのスランゴールFCが、近々予定されているU20代表合宿へ選手を派遣することに消極的であると報じています。
 スランゴールFCのセカンドチームで2部プレミアリーグのスランゴールFC 2からは多くの選手がU20代表に召集される見通しですが、この中にはトップチームに昇格して現在開催中のマレーシアカップに出場する選手もいることから、クラブがそういった選手の代表召集には応じない可能性があると報じられています。
 マレーシアサッカー協会FAMは10月25日から31日までモンゴルのウランバートルで開催されるアジアサッカー連盟AFC U23アジアカップ予選J組に本来のU23代表ではなく、2024年パリオリンピック出場を目指すための長期強化プログラムの一環としてU20代表を派遣することを決めていますが、その中心選手となるのがスランゴールFC 2の選手たちです。
 今回の件についてスランゴールFCのジョハン・カマル・ハミドンCEOはニューストレイトタイムズの取材に対して多くを語らず、FAMに問い合わせるべきと答えたということですが、このAFC U23アジアカップ予選はFIFA国際マッチーデー期間外で開催されるため、クラブには選手の召集を拒否することが可能であることが問題を複雑にしているようです。
 スランゴールFCとFAMは今回のU20代表合宿での選手召集について既に話し合いを行なっており、FAMのサイフディン・アブ・バカル事務局長は両者間の対立はなく、話し合いは実りあるものだったとしていますが、AFC U23アジアカップ予選まで既に1ヶ月を切った現在もU20代表の第2次合宿召集メンバーの発表はされていません。
 なおスランゴールFC からはシャルル・ナジーム(21)とムカイリ・アジマル(19)が10月1日から行われるフル代表の合宿とヨルダン遠征に召集されていますが、こちらはFIFA国際マッチーデー期間内に行われるため、問題は起きていません。

スズキカップの開催国がシンガポールに決定
 アセアン東南アジアサッカー連盟AFFは公式サイトで今年12月に開催予定のAFF選手権スズキカップ2020年大会をシンガポールで開催することを発表しています。
 12月5日に開幕するスズキカップは、当初は2020年末に予定されていましたが東南アジア各地で新型コロナの感染拡大により今年3月に延期され、その後も感染状況が改善されず、開催地として立候補する国もなかったことからさらに12月に延期されていました。
 またこれまではホーム&アウェー方式で行われたきたスズキカップですが、今大会は出場チームや関係者の安全を考慮し一カ国での集中開催方式となることが発表されており、9月27日にオンラインで行われたAFF理事会で今大会の開催地として立候補したタイとシンガポールからシンガポールが集中開催地と決定しています。
 なおスズキカップ2020年大会の組み合わせ抽選は既に終わっており、マレーシアは前回2018年大会の覇者ベトナム、インドネシア、カンボジア、ラオスと同じB組に入っており、初戦は12月6日のカンボジア戦となることが決まっています。グループステージ終了後にはA、B両組の上位2チームが準決勝に進み、準決勝以降は従来通りのホーム&アウェー形式で行われ、決勝は今年12月29日と2022年1月1日に予定されています。

9月28日のニュース:タイ1部リーグ第4節-エルドストールはフル出場もタンは4試合連続で出場なし、マレーシアカップは10月末からは有観客で開催か

タイ1部-代表コンビはエルドストールはフル出場もタンは4試合連続で出場なし
 2021/2022年シーズンのタイ1部リーグ第4節が9月25日と26日開催に開催され、マレーシア代表のDFジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・マデル・アマラン・マデルネル)が所属するチョンプリーFCとDFドミニク・タンが所属するポリス・テロFCの試合が行われました。

タイ1部リーグ第4節
2021年9月25日@コーンケンスタジアム
コーンケン・ユナイテッドFC 0-7 チョンブリーFC
 前節に続き今節も今季1部昇格組のコーンケン・ユナイテッドFCと対戦したチョンブリーFCは、今季同じ1部のナコーンラーチャシーマー・マツダFCから加入したデニス・ムリーリョが4ゴール、ウォーラチット・カニッシーバンペンが3ゴールを挙げる活躍で2連勝を飾るとともに、今季初となる首位に浮上しています。
 なぜか10月の代表合宿には招集されなかったジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・マデル・アマラン・マデルネル)は先発してフル出場しています。
 (試合のハイライト映像はチョンブリーFCの公式Youtubeチャンネルより)

https://youtu.be/RtaNJJXv8zk

2021年9月26日@ブンヤジンダースタジアム
ポリス・テロFC 1-1 サムットプラーカーン・シティFC
 2連勝中のサムットプラーカーン・シティFCをホームに迎えたポリス・テロFCは2連敗中な上、今季まだ勝ち星がありません。ポリス・テロFCは40分にアイザック・ホニーのゴールで先制しますが、51分にサムットプラーカーン・シティFCがスパナン・ブリーラットのゴールで追いつき引き分け、ポリス・テロFCの今季初勝利はお預けとなりました。
 10月の代表合宿に招集されたドミニク・タンはベンチ入りしたものの、この試合でも出場はありませんでした。今季開幕以来の4試合で一度もピッチに立っていないタン選手ですが、代表では実戦不足が不安です。

タイ1部リーグ順位表(第4節終了)

順位チーム試合得失差勝点
1チョンブリー422098
2サムットプラーカーン・シティ422038
3ブリーラムU421147
15ポリス・テロFC4022-32
順位は上位3チームとマレーシア人選手が所属するチョンブリーFC、ポリス・テロFCのみ表示しています。

マレーシアカップは10月末からは有観客で開催か
 9月24日に国内スポーツを統括する青年スポーツ省は、国家復興計画第4段階で許可されることになっていたMリーグのスタジアム観戦について、これまで発表されていたスタジアム観戦手順を見直す必要があるとして、これを延期することを発表しましたが、マレーシア語紙のウトゥサンマレーシアは、10月末には現在開催中のマレーシアカップは有観客で開催できるようになる可能性があると報じています。
 先週末にグループステージ第1節が開催されたマレーシアカップは次節第2節(9月29日と30日)が終わると、マレーシア代表がFIFA国際マッチデー期間にあわせてヨルダンで代表合宿と練習試合を行うため中断期間に入り、第3節は1ヶ月ほど先の10月29日と30日に予定されていることから、マレーシアカップを運営するMFLのアブドル・ガニ・ハサン会長はこの第3節開催の時期には観客を入れての試合開催が可能になると確信していると話しています。
 「今回の解禁延期は一時的なものだと考えており、さほど心配はしていない。マレーシア政府が発表している国家復興計画の第4段階になれば、収容人員の50%を上限としてワクチン接種を完了したサポーターのスタジアム観戦が許可されることが決まっており、青年スポーツ省による最終調整が完了すれば、スタジアム観戦が実現するのは時間の問題である。」とウトゥサンマレーシアの取材に答えたアブドル・ガニMFL会長は、観戦が実現した後もホームゲームを主催するチームが観戦者に標準作業手順SOPを遵守させられない場合には、MFLの権限で無観客試合を実施するような処分を下す予定であるとも述べ、有観客試合実施に向けてMFL側も準備を進めていることも明らかにしています。

マレーシアカップ-グループステージ第1節結果

 今年が100周年記念大会となったマレーシアカップは1部スーパーリーグの上位11チームと2部プレミアリーグの上位5チームが出場する国内でも最も盛り上がるカップ戦です。このマレーシアカップのグループステージ第1節の8試合が9月26日(土)と27日(日)に開催されました。第1節は2部2位のサラワク・ユナイテッドFCが1部3位のペナンFCを破る番狂わせもありましたが、その他の7試合はリーグ順位が上のチームが6勝1分と順当な結果となりました。
 今回の第1節から1ヶ月ほどの代表合宿による中断期間を挟んで11月2日と3日の最終第6節まで続くグループステージが終了すると、各組上位2チームがノックアウトステージに進みます。なお今季のマレーシアカップ優勝チームには来季のAFCカップ出場権が与えられます。
(各試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルより)

グループステージA組
2021年9月26日@シティースタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナンFC 0-3 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:ペナン-アル=ハフィズ・ハルン(56分)、サラワク-ウチェ・アグバ2(47分、58分)、カイル・ジェフリ・ジョーンズ(54分)
 1部スーパーリーグ3位のペナンFCと2部プレミアリーグ2位のサラワク・ユナイテッドFCが対戦し、サラワク・ユナイテッドFCがウチェ・アグバの2ゴールなどで勝利しています。
 シーズン終盤に好調さを維持していたペナンFCは先発XIにベストメンバーを揃え、10月の代表合宿に初招集されたモハマド・アル=ハフィズ・ハルンがゴールを決めましたが、反撃はそこまででした。

2021年9月26日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティFC 3-1 スリ・パハンFC
得点者:KL-ダニエル・ティン(19分)、ロメル・モラレス2(47分、73分)、パハン-ジャンカルロ・ガリフオコ(79分OG)
 1部スーパーリーグ6位のKLシティFCと9位のスリ・パハンFCが対戦し、KLシティFCがロメル・モラレスの2発などで快勝しています。シーズン後半から好調を維持するベテランのサフィー・サリがこの試合でも2アシストと活躍し、KLシティFCはリーグ戦から続くホームでの連続無敗記録を12と伸ばしています。

2021年マレーシアリーグ グループステージA組順位表(第1節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1SWU11003033
2KLC11003123
3SRP100113-20
4PEN100103-30
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:PEN-ペナンFC、KLC-KLシティFC、SPP-スリ・パハンFC、SWU-サラワク・ユナイテッドFC、

グループステージB組
2021年9月26日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 2-0クチンシティFC
得点者:トレンガヌ-リー・タック(23分)、ファイザル・ハリム(48分)
 1部スーパーリーグでは終盤に失速して4位に終わったトレンガヌFCと2部プレミアリーグ5位のクチンシティFCが対戦し、前半と後半にそれぞれ得点したトレンガヌFCが勝利しています。現在クチンシティFCを指揮するイルファン・バクティ監督がトレンガヌFCの監督を務めていた際にアシスタントコーチを務めていたのがナフジ・ザイン現トレンガヌFC監督ということで師弟対決としても注目されたこの試合は、2019年シーズン途中に成績不振で退任したイルファン前監督を引き継いだナフジ監督が師を破って開幕戦勝利を飾っています。
 クチンシティFCの鈴木雄太選手は先発してフル出場しています。

2021年9月26日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴールFC 1-0 ペラFC
得点者:スランゴール-イフェダヨ・オルセグン(80分)
 1部スーパーリーグ5位のスランゴールFCと11位のペラFCの対戦は、試合開始から両チームが積極手に攻めてゴール前まではボールを運ぶも、なかなかゴールが決められないまま試合が進みました。
しかし80分にスランゴールFCのハイン・テット・アウンがペナルティエリア内で倒されて得たPKをリーグ得点王のイフェダヨ・オルセグンが決めてスランゴールFCが先制。そのままこの虎の子の1点を守り切ったスランゴールFCが勝利しています。

2021年マレーシアリーグ グループステージB組順位表(第1節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1TFC11003033
2SEL11002023
3PRK100102-20
4KUC100103-30
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:TFC-トレンガヌFC、SEL-スランゴールFC、PRK-ペラFC、KUC-クチンシティFC

グループステージC組
2021年9月27日@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ・ダルル・アマンFC 3-0 ケランタン・ユナイテッドFC
得点者:クダ-チェチェ・キプレ(45+2分)、シャズワン・ザイノン2(14分、58分)
 1部スーパーリーグ2位のクダ・ダルル・アマンFCと2部プレミアリーグ7位の対戦となったこの試合は、ミスが勝敗を決しました。クダがシャズワン・ザイノンのゴールで先制すると、ケランタン・ユナイテッドFCも負けじとカウンターなどで再三クダ・ダルル・アマンFCゴールへ迫りますが、絶好の得点機を何度も得ながら、ガッサマ・アルフサイニーら攻撃陣が精度の低いシュートでそれを生かすことができません。一方、守備陣は僅かなミスを突かれてチェチェ・キプレにゴールを決められるなどこちらも見た目以上の差を感じる試合でした。
 ケランタン・ユナイテッドFCの谷川由来、深井脩平両選手は先発してフル出場し、久しぶりの先発となった本山雅志選手は61分に交代しています。

2021年9月27日@ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッドFC 2-0 ヌグリスンビランFC
得点者:マラッカ-アドリアーノ(27分)、S・クマーラン(65分)
 1部スーパーリーグ8位のマラッカ・ユナイテッドFCと2部チャンピオンのヌグリスンビランFCの試合は前半、後半にそれぞれゴールを決めたマラッカ・ユナイテッドが勝利しています。

2021年マレーシアリーグ グループステージC組順位表(第1節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1KDA11003033
2MLU11002023
3NSE100102-20
4KLU100103-30
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:KDAークダ・ダルル・アマンFC、MLU-マラッカ・ユナイテッドFC、NSE-ヌグリスンビランFC、KLU-ケランタン・ユナイテッドFC、

グループステージD組
2021年9月27日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)
JDT 2-0 ケランタンFC
得点者:JDT-ベルグソン・ダ・シルヴァ(20分)、サファウィ・ラシド(49分)
 1部スーパーリーグの覇者JDTが2部プレミアリーグ6位のケランタンFCを破り、早くもD組の首位に躍り出ました。

2021年9月27日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティFC 1-1 サバFC
得点者:PJ-ダレン・ロック(80分)、サバ-パク・タエスー(20分)
 オン・キムスイ新監督就任後初の試合となった1部スーパーリーグ9位のサバFCは7位のPJシティFCと対戦しました。リーグ戦ではPJシティFCが2勝しているこのカードでしたが先制したのはサバFCでした。ペナルティエリアのはるか外で得たPKをパク・タエスーが蹴ると、30mを超えるロングシュートが直接ゴールインしてサバFCが20分に1-0とリードします。さらに後半に入るとサバFCは67分にPKを得ますが、レヴィ・マディンダのシュートを10月の代表合宿初招集となったPJシティFCのGKカラムラー・アル=ハフィズが止めて追加点を許しません。そして80分にはエースのダレン・ロックがサバFC守備陣をかわして同点ゴールを決め、PJシティFCが引き分けに持ち込んでいます。

2021年マレーシアリーグ グループステージD組順位表(第1節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1JDT11002023
2PJC10101101
2SAB10100111
4KEL100102-20
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:PJC-PJシティFC、SAB-サバFC、KEL-ケランタンFC

今季のMリーグ1部スーパーリーグを振り返る(2)

  Mリーグ1部スーパーリーグの2021年シーズンの成績を振り返る企画の2回目は7位から12位までのチームの今季を振り返ります。

7位 PJシティFC 6勝6分10敗 得点16(リーグ11位)失点28(リーグ4位)
主な得点者:ダレン・ロック3 、カイリル・ムハイミン3、コギレスワラン・ラジ2
クリーンシート:8(カラムラー・アル=ハフィズ8)
平均得点:0.73/試合 平均失点:1.27/試合
 今季のスーパーリーグで唯一、外国籍選手が1人も在籍しなかったPJシティFCは、開幕前は今季2部降格の最右翼と見られていましたが、前半戦を3勝6分4敗で折り返すと、後半戦は6連覇したものの下位のクラブ相手には取りこぼすことがほとんどなく、外国人選手を擁した昨季と同じ7位でした。
 トレンガヌFCから移籍したエース候補のダレン・ロックが開幕からの3試合で3ゴールを挙げながら、その後はケガによりチームを離脱し、先発に復帰できたのはシーズン終盤の2試合だったこともあり、とにかく得点力不足がシーズンを通しての課題でした。今季6勝の内、5勝が1-0での勝利でそれに貢献したGKのカラムラー・アル=ハフィズが10月の代表合宿に初招集されるなどマレーシア人選手だけで今季を戦った成果もありました。
 マレーシアカップではJDT、サバFC、ケランタンFC(2部プレミアリーグ)と同じD組に入っていますが、JDTの1位突破はほぼ確定しているので、サバFCとの2位争いが焦点になりそうです。

8位 マラッカ・ユナイテッドFC 5勝9分8敗 25得点(リーグ7位)31失点(リーグ7位)
主な得点者:S・クマーラン4、ステファン・ニコリッチ4、アレックス・ゴンサウヴェス3、ソニー・ノルデ3
クリーンシート:5(カイルル・ファーミ・チェ・マット4、ノラジラン・ラザリ1)
 リーグ下位のチームには下位となる理由が当然あるわけですが、マラッカ・ユナイテッドFCは現場ではなく経営陣の不手際というかプロ意識の欠如がその理由です。成績的には勝点で7位のPJシティFCと並ぶものの、得失差により本来は7位となっているべきところを、昨季に続き2季連続となる未払い給料問題より勝点3の剥奪処分を受けた結果、今季のマラッカ・ユナイテッドFCは8位に終わっています。チームは開幕から4試合連続引き分けでスタートしましたが、第4節後に勝点剥奪処分が発表され、積み上げた勝点が4から1となり前半戦を3勝5分5敗の11位で折り返しました。後半戦に入るとトレンガヌFCを破り、スランゴールFCと引き分ける見当を見せ、最終的には8位と昨季より順位を一つ上げています。
 マレーシアカップでは2部プレミアリーグ優勝のヌグリスンビランFCとC組の2位を争うことになりそうですが、C組の初戦となる明日9月27日のヌグリスンビランFC戦で敗れるようなことになれば、グループステージ敗退が見えてきます。
 

9位 サバFC 4勝7分11敗 得点21(リーグ9位)失点38(リーグ10位) 
主な得点者:レヴィ・マディンダ4、アムリ・ヤハヤ4、サディル・ラムダニ3
クリーンシート:3(ロブソン・レンディ・リニン2、ロザイミ・ロヒム1)
 外国籍選手のチーム合流が遅れたサバFCは、全員が先発XIに出揃ったのは今季初勝利を挙げた第5節でした。しかも昨季10位の成績によりインドネシア出身のクルニアワン・ドゥイ・ユリアント監督の解任を発表しながら、開幕前に今季も続けて指揮を取ることが発表されるドタバタもありました。しかもそのクルニアワン監督は後半戦開幕以降、0勝3分4敗の成績を理由にシーズン終了まであと2試合というところで「休養」させられるなど、続投させた経営陣の責任も問われるべきでは、という状況でシーズンを終えています。
 戦力的にはレヴィ・マディンダと並んで40歳のアムリ・ヤハヤがチーム得点王という点も来季以降に不安が残りますが、チーム総得点21の内、マレーシア人選手が得点したのは8点と半分にも満たず、来季も外国籍選手頼りのチーム編成となりそうです。
 マレーシアカップはPJシティFCのところでも書きましたが、グループステージ突破に向けてPJシティFCとの2位争いを繰り広げることになりそうですが、シーズン終盤の監督交代後も連敗して後半戦を0勝3分6敗で終えており、リーグ戦終了後に就任したオン・キムスイ元U23代表監督がどこまでチームを立て直してくるかが注目です。

10位 スリ・パハンFC 4勝6分12敗 得点23(リーグ8位)失点37(リーグ9位)
主な得点者:ケニー・アティウ4、リー・タック他6名が2
クリーンシート:3(ヘルミ・エリザ・エリアス3)
 アメリカ出身でワールドカップ1984年大会と88年大会には代表チームの主将として出場、東南アジアではフィリピン代表監督も務めたトーマス・ドゥーリー監督を招聘したスリ・パハンFCは、開幕戦から2連敗すると、ドゥーリー監督を「休養」させ、昨季監督を務めたドラー・サレー TM(チームマネージャー)を再登板させました。就任時からスリ・パハンFCの練習設備は自身がプレーしたドイツでは5部リーグ並みなどと発言したことなども「休養」の理由とされていますが、それでもあまりに早すぎる「休養」に周りが驚く中、昨季8位の成績を理由に解任されたドラー・サレー監督の再登板にはさらに驚かされました。ドラー監督就任後2試合目となる第4節に今季初勝利を挙げたものの、2勝目まではさらに7試合を要すなど、果たして監督交代に意味があったのかどうかに疑問が残る経営陣の判断でした。前半戦を3勝3分7敗、後半戦は1勝3分5敗で一部サポーターからはどラー監督解任やドゥーリー監督復帰の声も出る中、幸いなことに今季は下位のチームがスリ・パハンFCに輪をかけてひどい状況だったことから、なんとか1部残留を果たしています。
 マレーシアカップではペナンFC、KLシティFC、2部プレミアリーグ準優勝のサラワク・ユナイテッドFCと同じA組に入っていますが、グループステージ突破どころかA組4位でグループステージを終える可能性もあります。

11位 ペラFC 4勝4分14敗 得点20(リーグ10位)失点45(リーグ12位)
主な得点者:ギリェルメ・デ・パウラ4、カレッカ4、セルヒオ・アグエロ2
クリーンシート:5(ハフィズル・ハキム4、アズリ・アブドル・ガニ1)
 一昨年5位、昨年4位と順調に順位を上げてきたペラFCは、2017年から指揮を取るメフメト・ドゥラコビッチ監督が突然辞任しました。コロナ禍で家族と会えないことがその理由と発表されましたが、今振り返ればそれが果たして本当だったのか…。今季はクラブ創設100周年というペラFCは開幕直後から所属選手への給料未払いが明らかになると、それに呼応するようにチームも不振(というか選手のモチベーション不足?)に陥り、前半戦を3勝3分7敗の8位で終えました。
 また給料未払いの影響は大きく、前半戦終了直前のトランスファーウィンドウ期間には外国籍選手4名全員を含む8選手が退団、移籍しましたが、全員が今季開幕戦の先発XIに入っていたこの主力8選手の退団の影響は当然ながら大きく、後半戦は1勝1分7敗とリーグ最低の成績で100周年という記念の年にクラブ史上初の2部降格となりました。

12位 UITM FC 3勝4分15敗 得点16(リーグ11位)失点41(リーグ11位)
主な得点者:クォン・ヨンヒョン4、シーン・ジャネッリ3、ジョエル・ヴィニシウス 2、ナナ・ポク2
クリーンシート:4(ムハマド・アズファル・アリフ1、ザミル・スラマット3)
 大学のクラブとして初めて1部に昇格した昨季は短縮された日程だったもののリーグ6位(5勝2分4敗)と好成績を挙げたUITM FCは、開幕前に昨季在籍した外国籍選手5名中、チームの司令塔ラビ・アタヤや昨季チーム総得点17点中6点を挙げたFWグスタヴォなどを入れ替えましたがこれが大失敗でした。結局、唯一残った主将のヴィクター・ニレノルド以外は、今季途中のトランスファーウィンドウ期間で再び全員が入れ替えられ、チームの今季得点者トップ3全員がこのトランスファーウィンドウ期間に加入した選手たちであることからも明らかなように、前半戦は0勝2分11敗、またこの間は得点4失点30と、とにかく点が取れませんでした。外国籍選手が入れ替わった後半は3勝2分4敗と持ち直し、最終節まで1部残留の可能性が残りましたが前半戦の勝点がわずか2ではやはり残留は無理でした。
 1部スーパーリーグからマレーシアカップに出場できるのは11位までなので、12位のUITM FCは今季のマレーシアカップには出場できずに来季は2部に降格します。
 

今季のMリーグ1部スーパーリーグを振り返る(1)

  Mリーグ1部スーパーリーグの2021年シーズンが終了しました。JDTがリーグ8連覇を達成する一方で、ペラFCがクラブ史上初となる2部プレミアリーグへの降格が決まるなど様々な話題があった今季を2回に分けて振り返り、今日から始まるマレーシアカップへの展望と合わせてまとめてます。

1位 JDT 18勝3分1敗 得点50(リーグ1位)失点9(リーグ1位)
主な得点者:ベルグソン・ダ・シルヴァ23 、ゴンザロ・カブレラ5、レアンドロ4
クリーンシート:14(ファリザル・マーリアス14)
平均得点:2.27/試合 平均失点:0.41/試合
 今季も攻守ともに他のクラブを圧倒してリーグ8連覇を達成したJDT。第2節で首位に立つと、他のチームに首位を譲ることなくそのままシーズン終了までトップを独走しました。タイ1部のブリーラム・ユナイテッドへ移籍したジオゴの穴が埋まるか不安視された攻撃陣は、新加入のベルグソン・ダ・シルヴァがきっちりと埋めて、得点はリーグ最多の50得点と得点2位のクダ・ダルル・アマンに6点差をつけています。また失点はリーグ失点2位タイのペナンFCとKLシティFCに11点差、代表GKのファリザル・マーリアスが14試合を完封と数字を見ても、その強さがMリーグでは群を抜いていることが明らかな今シーズンのJDTでした。先発XIだけでなくベンチにもマレーシア代表選手が控える選手層の厚さを誇るJDTは、昨年の中止を挟んで2019年に続き2連覇がかかるマレーシアカップの優勝候補の最有力でもあります。

2位 クダ・ダルル・アマンFC 13勝4分5敗 得点44(リーグ3位)失点28(リーグ4位)
主な得点者:クパー・シャーマン13、 チェチェ・キプレ10、バドロル・バクティアル7
クリーンシート:4(シャーリル・サアリ3、イフワット・アクマル1
平均得点:2.00/試合 平均失点:1.27/試合
 昨季に続き2期連続で2位でリーグ戦を終えたクダ・ダルル・アマンFCは、今季開幕戦でJDTに敗れ、しかも正GKのイフワット・アクマルがこの試合途中でケガのため退場し前半戦を棒に振ると不安なスタートとなった今季でした。その後は第6節に2位となるとそのまま安定した戦いでリーグを終えるかと思われましたが、波乱は最後に待っていました。まず第15節には守備のキーマンとして活躍していたロドニー・ケルヴィンがケガで今季絶望となりました。されに8月30日から9月7日までのFIFA国際マッチデー期間に予定されていたマレーシア代表合宿が新型コロナ感染拡大防止を理由に中止されると、Mリーグを運営するMFLはこの期間中にMリーグの試合を行うことを決定。この決定によりW杯予選に出場する自国代表に招集されていたチーム得点王のクパー・シャーマン(リベリア)と司令塔ラビ・アタヤ(レバノン)が揃ってリーグ最後の4試合の出場ができなくなってしまいました。トレンガヌFCやペナンFCが猛追する中、それでもチェチェ・キプレがこの4試合で4ゴールを挙げるなど奮闘して1勝2分け1敗で乗り切り、昨季に続くAFCカップ出場権を獲得しました。
 代表ではゴールも決めたクパー・シャーマンとラビ・アタヤもその後はチームに合流しており、JDTの連覇を阻止する一番手としてクダ・ダルル・アマンFCはマレーシアカップに臨みます。

3位 ペナンFC 12勝5分5敗 得点37(リーグ4位)失点30(リーグ6位)
主な得点者:カサグランデ12、シェリディン・ボボエフ6、ラファエル・ヴィトール5
クリーンシート:6(サミュエル・サマーヴィル6)
平均得点:1.68/試合 平均失点:1.36/試合
 昨季指揮を取ったマンズール・アズウィラ監督は1部リーグで監督を務めるために必要なAFCプロライセンスを保持していなかったことから、新たにチェコ出身のトマス・トルチャ新監督を迎えたペナンFC。この起用がはまって4シーズンぶりの1部昇格ながら、シーズン序盤から安定した成績を収め、第5節に4位となるとそこからは順位を下げることなく、最終的には3位でシーズンを終えています。
 昨季2部プレミアリーグでは11試合で24得点とリーグトップだったペナンFCは、カサグランデが9ゴール、エンドリックが8ゴールとこの両選手がチームの2/3以上の得点を記録しましたが、1部に昇格した今季もカサグランデはリーグ4位の12ゴールを挙げ、リーグ4位となるチーム総得点にも大いに貢献しています。また今季の躍進でDFクエンティン・チェンとFWアル・ハーフィズ・ハルンの両選手が10月の代表合宿に初招集されるなど、昇格1年目ながら4位の成績は伊達ではなかったということでしょう。
 マレーシアカップではA組に入ったペナンFCですが、上位2位でのグループリーグ突破は問題がなさそうで、そこからリーグでの好調さを維持できれば優勝争いに絡んでくる可能性も大いにあります。

4位 トレンガヌFC 11勝5分6敗 得点33(リーグ5位)失点20(リーグ2位)
主な得点者:デヴィッド・ダ・シルヴァ7、ハキミ・アブドラ5、ジョーダン・ミンター4
クリーンシート:9(ムハマド・スハイミ・フシン8、ムハマド・ラハディアズリ・ラハリム1、)
平均得点:1.50/試合 平均失点:0.91/試合
 2019年シーズンの7位から昨季3位となりながら、開幕前に外国籍選手を総入れ替えし、セカンドチームのトレンガヌFC IIから選手を昇格させたトレンガヌFCは、今季開幕戦の先発XIの内、昨季の開幕戦にも先発したのはわずか3名と大きくメンバーを入れ替えて今季に臨みました。
 開幕からクダ・ダルル・アマンFCと2位争いを繰り広げながら、シーズン終盤の5試合を1勝1分3敗とまさかの失速で最終的には4位となってしまったものの若手登用は成功し、19歳のGKラハディアズリ・ラハリムが3月の代表合宿に招集され(ただし合宿中に膝前十字靭帯を損傷してしまいましがたが…。)、来月10月の代表合宿には21歳のFWハキミ・アブドラ、23歳のMFファイザル・ハリムがいずれも初招集される選手に成長しています。
 終盤の5試合で5得点と得点力不足が失速の原因の一つでもあったことからマレーシアカップではセカンドチームのトレンガヌFC IIで16ゴールを挙げ2部プレミアリーグで得点王を獲得したジョーダン・ミンターも合流するので、シーズン開幕時の勢いを取り戻すことができれば優勝候補の一角を占めるでしょう。

5位 スランゴールFC 10勝6分6敗 得点45(リーグ2位)失点30(リーグ6位)
主な得点者:イフェダヨ・オルセグン26、オリヴァー・バフ6、ダニアル・アスリ3
クリーンシート:4(カイルルアズハン・カリド4)
平均得点:2.05/試合 平均失点:1.36/試合
 今季0封された試合が1試合しかないスランゴールFCは、イフェダヨ・オルセグンがMリーグ新記録となる26ゴールを決めるなどリーグ2位の攻撃力を誇る一方で、失点はリーグ6位、しかも2失点以上の試合が10試合と守備陣に課題が残るシーズンでした。
 しかしその反面、チームは若い選手を積極的に起用したことで来季以降が楽しみになるシーズンでもありました。10月の代表合宿に初招集された21歳のDFシャルル・ナジーム、19歳のMFムカイリ・アジマルらを筆頭に、FWダニアル・アスリ(21)、DFハリス・ハイカル(19)、さらにはハイン・テット・アウン(ミャンマー、19)、ジョーダン・アイムビラ(ガーナ、20)ら若い選手が後半戦からは主力として起用されるなど、これまで常勝を期待されてきたことで短期的な補強が多かったチームが思い切った方向転換をした効果が来年以降は現れてくるでしょう。
 マレーシアカップはこれらの若い選手が勢い付くと思わぬ結果を出す可能性もありますが、今季は…まだ好結果を期待するのは早そうです。

6位 KLシティFC 8勝9分5敗 27得点(リーグ6位)20失点(リーグ2位)
主な得点者:パウロ・ジョズエ10、ロメル・モラレス5、ドミニク・ダ・シルヴァ3
クリーンシート:7(ケヴィン・メンドーザ7)
平均得点:1.23/試合 平均失点:0.91/試合
 今季1部に昇格したKLシティFCは、ペナンFCと同様に昨季2部プレミアリーグで指揮を取ったニザム・アズハ監督が1部で指揮を取るためのライセンスを保持していなかったことからケランタンFA(現ケランタンFC)やJDT、マレーシアU19代表などで監督を務めたボジャン・ホジャックを招聘しました。開幕前の目標として今季の1部残留を挙げていたホジャック監督でしたが、残留どころかホームではJDTやクダ・ダルル・アマンFCなどを相手に7勝4分0敗と無敗を誇り、6位でシーズンを終えています。またシーズン途中にはペラFCからJ・パルティバン、ケニー・パッラジのコンビを補強すると、これもはまって4勝4分1敗とJDT戦の1敗だけで後半戦を終えました。チームの好成績に貢献したケニー・パッラジは3年振りに代表にも招集されるなど、クラブにとっても選手にとっても想定以上の成績だったのではないでしょうか。
 マレーシアカップは2018年以来の出場となりますが(昨季は新型コロナの影響で途中中止となったマレーシアカップは対戦なし)、3年前はグループステージで敗退しており、今季の目標はまずノックアウトステージ出場となりそうです。

9月25日のニュース:Mリーグ2部-最終戦で勝利のケランタンUがマレーシアカップ出場を決める、マレーシアカップ出場全チームの組み合わせが決定、女子代表主将は女子リーグ設立を求める、クダ州サッカー協会の所得税未払い累計2億7500万円が発覚

Mリーグ2部-最終戦で勝利のケランタンUがマレーシアカップ出場を決める
 2部プレミアリーグの文字通り最終戦は、既にマレーシアカップ出場を決めているクチンシティFCと、勝てばマレーシアカップ出場となるケランタン・ユナイテッドFCが対戦しました。ケランタン・ユナイテッドはクチンシティFCディフェンス陣の緩慢な動きの隙をついて20分にシャフィズル・イクマルが20分に、またディフェンダーのクリアミスを22分にガッサマ・アルフセイネイが22分と立て続けにゴールを決め、ケランタン・ユナイテッドFCが先行します。しかしその直後の28分にペナルティエリア内でケランタン・ユナイテッドFCのDFエヴァン・ウェンスレーがクチンシティFCのMFモハマド・ザイヌディン・ボーリを倒してPKを与えてしまいます。ミシェル・イジェジーが蹴ったPKはケランタン・ユナイテッドFCのGKモハマド・フィクリ・チェ・ソーが弾いたものの、イジェジー選手がそれを冷静に押し込んでクチンシティFCが2-1 と1点差に詰め寄ります。しかし前半終了間際にペナルティエリアの外でファクルル・ザマンが蹴ったフリーキックが直接ゴールインし再びケランタン・ユナイテッドFCがリードを広げて前半を終了しました。後半は両チームとも無得点で結局、ケランタン・ユナイテッドFCがそのまま逃げ切り、連勝でマレーシアカップ出場を決めています。

Mリーグ2部プレミアリーグ第21節(9月11日より順延)
2021年9月21日@MBPGスタジアム(ジョホール州パシルグダン)
クチンシティFC 1-3 ケランタン・ユナイテッドFC
得点者:クチン-ミシェル・イジェジー(28分)、ケランタン-シャフィズル・イクマル・カイルディン(20分)、アルフセイネイ・ガッサマ(22分)、ファクルル・ザマン(45+2分) 
 クチンシティFCの鈴木雄太選手は後半開始から出場して最後までプレーしています。またケランタン・ユナイテッドFCの谷川由来選手は先発してフル出場、深井脩平選手はハーフタイムで交代出場し最後までプレーしています。なお本山雅志選手はベンチ入りしましたが出場しませんでした。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ2021年シーズン最終順位

TeamGWDLGFGAGDP
1#^NS20125333161741
2#^SU20115437142338
3TFC2098337181935
4JDT2097438201834
5^KCH207662222027
6^KEL208392328-527
7^KU2072102528-226
8PDRM207582225-325
9SEL205962726124
10PRK2045111437-2317
11FAM2013161256-446
#ヌグリスンビランFCとサラワク・ユナイテッドFCは来季の1部昇格が決定しています。
^ヌグリスンビランFC、サラワク・ユナイテッドFC、クチンシティFC、ケランタンFC、ケランタン・ユナイテッドFCの5チームが9月26日に開幕するマレーシアカップ出場権を獲得しています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト

マレーシアカップ出場全チームの組み合わせが決定
 Mリーグ2部プレミアリーグの全日程が終了したことにより、9月26日に開幕するマレーシアカップ前出場チームの組み合わせが決定しました。昨日の試合で最後の枠に滑り込んだケランタン・ユナイテッドFCは、今季1部スーパーリーグ2位のクダ・ダルル・アマンFC、同8位のマラッカ・ユナイテッドFC、そして2部プレミアリーグチャンピオンのヌグリスンビランFCとともにC組に入っています。
(以下がマレーシアカップの最終組合わせ。Kumpulanはグループ、Kumpulan AはグループAという意味です。-MFLの公式Facebookより)

女子代表主将は女子リーグ設立を求める
 パレスチナで開催中のアジアサッカー連盟AFC選手権女子アジアカップ2022年大会予選に出場中のマレーシア女子代表は、予選H組でタイに0-4と敗れた後、パレスチナに2-0で勝利し、通算成績1勝1敗で全日程を終えています。今回の予選では各組の1位のみが本戦に出場するため、本日9月25日に行われるタイ対パレスチナ戦でタイが0-7以上のスコアで敗れない限り、前回大会ベスト4のタイが来年1月にインドで開催される本戦に出場します。
 今回の予選を終えたマレーシア代表のステフィ・サルジ・カウル主将は、国内女子サッカーの競技レベルの向上や選手育成をするめるためには女子リーグの設立が必要だと訴えています。
 代表チーム強化のためにはより多くの選手の中から代表選手を選ぶべきだと話すステフィ主将はマレーシアの通信社ブルナマの取材に対して「今回の予選出場で自分たちには可能性があることがわかった。後はより高いレベルでの練習やサッカーへ取り組む姿勢があれば、さらに向上できる。今回の予選に参加した選手には今後も練習を続けて心身両面で現在の調子を維持してもらいたい。」とステフィ主将が述べた一方で、GKのヌルル・アズリン・マスランは女子国内リーグが設立されれば、もっと多くの若い選手がサッカーをプレーするようになると確信していると述べ、パレスチナ戦ではゴールを決めた20歳のMFアンドレア・リーは、より多くの試合が国内で開催されることで選手はより多くの経験を積むことができると、やはり国内リーグ設立を望んでいると話しています。
 女子の大会としては、1976年から開催されている国内唯一の女子の全国大会であるトゥン・シャリファ・ロジアカップがありますが、昨年に続き、今年も新型コロナの影響で中止になっています。

クダ州サッカー協会の所得税未払い累計2億7500万円が発覚
 クダ州サッカー協会は運営していたMリーグクラブのクダFA(現クダ・ダルル・アマンFC)の選手および監督、コーチによる2015年以来の所得税未払いの累計が1040万リンギ(およそ2億7500万円)となっていることを公表しています。
 2015年から2018年までプレーしたサンドロ・ダ・シルヴァ(現サラワク・ユナイテッドFC)の230万リンギ(およそ6070万円)、リリドン・クラスニキ(現JDT)の178万リンギ(およそ4700万円)などを筆頭に複数の選手や、2014年にアシスタントコーチを務めたオーストラリア出身のイアン・ギラン、2017年にフィットネスコーチを務めたステファノ・インパグリアッツォ両氏などの未払い税金などがこの1040万リンギに含まれているということです。
 クダ州サッカー協会会長を兼任するクダ州のムハマド・サヌシ・モハマド・ノー州首相は、日本の国税庁にあたるマレーシア内国歳入庁からの滞納支払い請求を受け取ったことを明らかにした上で、自身が会長に就任する以前のクダ州サッカー協会の経営陣が選手から所得税分を徴収しておきながら、それを国内歳入庁へ支払っていなかったことを明らかにしています。
 その上でモハマド・サヌシ州首相は、国内歳入庁が滞納支払い請求があまりにも遅れて行われたことを指摘し、放置されていた期間が長い請求に関しては滞納帳消しを求めたいと話しています。「(自身がクダ州サッカー協会会長に就任した)2020年より前の滞納に関しては、(国内歳入庁は)もっと前に支払い請求訴訟を起こしておくべきだったがそうしなかった。さらに当時は旧経営陣の協力が得られなかったと説明しているが、(自身が率いる)新経営陣に旧経営陣の責任分を引き継げと言われても無理である。」と話し、Mリーグ1部のクダ・ダルル・アマンFCの来季のクラブライセンス発給の障害にならないよう、金融省や国内歳入庁に十分な配慮を求めたいとしています。
 なおMFLは選手やクラブライセンス発給の要件の一つとして、クラブ所属の選手、監督、コーチの所得税滞納がないことを挙げており、クダ州サッカー協会が滞納額を支払うか、国内歳入庁が所得税滞納額の「棒引き」を認めない場合、クダ・ダルル・アマンFCはクラブライセンスの発給が受けられず、Mリーグに参加できなくなる可能性があります。

9月23日のニュース:AFC女子アジアカップ予選-マレーシアはパレスチナに勝利、スズキカップ-初戦は12月6日カンボジア戦、ケランタンUのナズルラーワン監督に他のMFLクラブが関心

AFC女子アジアカップ予選-マレーシアはパレスチナに勝利
 パレスチナのエルサレムで開催中のアジアサッカー連盟AFC女子アジアカップ2022年大会予選のマレーシア(FIFAランキング92位)対ペレスチナ(同120位)が9月22日行われ、マレーシアがパレスチナに2-0で勝利し、予選初勝利を挙げています。
 FIFAランキング32位のタイとの初戦では0-4と良いところなく敗れたマレーシアはタイ戦で先発したDFジェシカ・マイル(21)、MFファイカ・サフィナ(20)、MFペドロリア・シカユン(29)に代えてDFファティン・ロザニ(18)、MFリヤナ・ソベリ(22)、MFダドリー・ソフィナス(31)を先発に起用し、初勝利を目指しました。
 この試合が予選H組初戦となったパレスチナ、そしてこの予選で初勝利を目指すマレーシアの双方が試合開始から積極的に相手ゴールを目指す展開となりましたが、両チームともシュートの精度を欠くなどして得点に至らず前半は0-0で終了しました。
 後半に入ると57分に相手DFのクリアミスをアンドレア・リー・シンイーが押し込みマレーシアが予選初ゴールで先制しました。さらに82分にはペナルティエリアの外で得たフリーキックを主将のステフィ・サルジ・シンが蹴るとカーブのかかったシュートはパレスチナGKの手をすり抜けるようにゴールに吸い込まれ、マレーシアは2-0とリードを広げます。その後も試合終盤のロスタイムのピンチも凌ぎ切ったマレーシアはパレスチナを完封して予選初勝利を挙げています。
 予選H組の最終戦はタイ対パレスチナ戦が9月25日に予定されています。

AFC女子アジアカップ2022年大会予選H組
2011年9月22日@ファイサル・フサイニー国際スタジアム(エルサレム、パレスチナ)
マレーシア 2- パレスチナ
得点者:マレーシア-アンドレア・リー・シンイー(57分)、ステフィ・サルジ・シン(82分)
(先発XIと試合結果の画像はマレーシアサッカー協会FAMの公式Facebookページより、映像はマレーシアの衛星放送チャンネルスタジアムアストロ公式Youtubeページより)


スズキカップ-初戦は12月6日カンボジア戦
 先日組み合わせ抽選が行われたアセアン東南アジアサッカー連盟AFF選手権アジアカップ2020年大会の試合日程がマレーシアサッカー協会FAMの公式Facebookで発表されています。
 2020年から順延され、また従来のホームアンドアウェイ方式から一箇所での集中開催方式へと変更になっている今回の大会は1回戦総当たりのグループステージの上位2チームが準決勝、決勝をそれぞれ2試合戦います。
 集中開催地は現在は発表になっておらず、今月中には決定するとされていますが、サッカー専門サイトのヴォケットFCはタイのサイアムスポーツの報道を引用して競技施設の状況に加えて医療施設が完備されている点を重視して現時点ではシンガポールが最有力候補とされている他、再来年2023年の東南アジア競技大会通称シーゲームズに向けて6万人収容の新たなスタジアムが完成したがカンボジアもスズキカップ開催を熱望していると伝えています。

ケランタンUのナズルラーワン監督に他のMFLクラブが関心
 Mリーグ2部プレミアリーグは最終節の第22節が終了しましたが、第21節の試合前の新型コロナ検査で陽性者が見つかったことにより検疫隔離となっていたケランタン・ユナイテッドFCは、順延されていたクチンシティFC戦を明日9月24日に行います。
 第22節では優勝の可能性もあったトレンガヌFC IIを1-0で破り、マレーシアカップ出場権獲得の可能性を残して最終戦を迎えるケランタン・ユナイテッドFCですが、先日の勝利で後半戦の通算成績が2勝1分5敗と苦しい試合が続いています。
 今季開幕から5勝1分5敗の4位で前半戦を折り返したケランタン・ユナイテッドFCでしたが、チームは後半戦開幕前に東山晃監督を突如、テクニカルディレクターへと配置転換し、さらにナズルラーワン・マクモルを就任させましたが、その結果が第22節を終えて2勝1分5敗で9位という成績です。明日のクチンシティFCとの試合に勝利すれば7位に浮上する可能性もありますが、外から見る限りではこの交代劇がチームに何も良い結果を齎してないように思います。
 そんな中、マレーシア語紙ブリタハリアンはこのナズルラーワン監督が他のプレミアリーグのクラブから来季の監督候補として関心を集めていると報じています。
 ブリタハリアンの取材に対して41歳のナズルラーワン監督は、マレーシアカップ出場権の懸かる試合を前に他のクラブと話し合いをする機会を持つことはできないと話す一方で、複数のクラブから監督就任のオファーを受けていることは認めています。
 「ケランタン・ユナイテッドFCの経営陣が来季も自分を必要してくれるのであれば、チームに残ることへの支障は何もない、しかしそうでなければプレミアリーグの他のクラブを指揮してみたいとも思っている。」と述べたナズルラーワン監督は魅力的な契約内容が提示されれば来季の監督継続を最終戦に検討すると話しています。

9月22日のニュース:Mリーグ2部優勝はヌグリスンビランFC、スズキカップ-マレーシアはベトナムと同組に

Mリーグ2部優勝はヌグリスンビランFC
 昨日9月21日にMリーグ2部プレミアリーグ最終節となる第22節が行われ、首位のヌグリスンビランFCが勝利し、リーグ優勝を果たしています。
 サラワク・ユナイテッドFC、トレンガヌFC Iiと三つ巴の優勝争いとなった最終節でしたが、勝利が条件だった2位サラワク・ユナイテッドFCはJDT IIと引き分け、3位のトレンガヌFC IIはケランタン・ユナイテッドFCに敗れたため、最後はあっけない幕切りとなりました。
 またこの第22節の結果、2部プレミアリーグからは来季1部に昇格するヌグリスンビランFCとサラワク・ユナイテッドFCに加えてクチンシティFCとケランタンFCもマレーシアカップ出場を決めています。プレミアリーグからマレーシアカップに出場する最後の5チーム目は、第22節でケランタン・ユナイテッドFCがトレンガヌFC IIを破ったことにより、順延されていた9月24日のクチンシティFC対ケランタン・ユナイテッドFCの結果次第となりました。この試合でケランタン・ユナイテッドFCが勝利するとケランタン・ユナイテッドFCが、また引き分け或いは負けの場合にはPDRM FCがマレーシアカップ出場権を獲得します。第22節の詳細はこちらからどうぞ。

スズキカップ-マレーシアはベトナムと同組に
 アセアン東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ2020年大会のグループステージ組み合わせ抽選が9月21日にシンガポールで行われ、マレーシアベトナム、インドネシアなどと同じB組となっています。
 AFFとして初めてのオンライン組み合わせ抽選はYoutbueなどでストリーミングで公開され、予選を戦うブルネイと東ティモールの組み合わせが決定した後、本選の組み合わせ抽選となりました。ポッド1にはベトナムとタイ、ポッド2にはマレーシアとミャンマー、ポッド3にはインドネシアとフィリピン、ポッド4にはシンガポールとカンボジア、そしてポッド5にはラオスが入り、Pod5から順に、予選A組とB組への振り分けが行われました。
 前回2018年大会優勝のベトナムと準優勝のマレーシアはそろってB組となり、これにインドネシア、カンボジア、ラオスが加わり、A組はタイ、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、そしてブルネイと東ティモール戦の勝者がそのメンバーです。
 2020年に予定されていた今大会は新型コロナ感染拡大の影響を受け順延され、今年12月5日から来年1月1日の決勝までを、従来のホームアンドアウェイ方式ではなく、一国での集中開催方式で行われることが決まっています。

Mリーグ2部プレミアリーグ第22節結果

 Mリーグ2部プレミアリーグは今季最終節となる第22節が9月21日に開催されました。最終節までも連れ込んだ優勝争いは、前節第21節に首位に立ったヌグリスンビランFCが勝利して今季の優勝を決め、3季ぶりの1部復帰に花を添えました。なお優勝の可能性が残されていたサラワク・ユナイテッドFCは引き分け、トレンガヌFC IIは敗れています。
 またこの日の結果でリーグ戦後に開催されるマレーシアカップに出場する5チーム中4チームが決定し、ヌグリスンビランFC、サラワク・ユナイテッドFC、クチンシティFC、ケランタンFCに決定しています。
 なお9月24日には順延されていたクチンシティFC対ケランタン・ユナイテッドFCの試合が残っており、この試合でケランタン・ユナイテッドFCがクチンシティFCを破るとケランタン・ユナイテッドFCが、引き分け以下でPDRM FCのマレーシアカップ出場が決定します。
 (試合の映像はMFLの公式YouTubeチャンネルより)

2021年9月21日@トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビランFC 4-2 PDRM FC
得点者:ヌグリスンビラン-R・バラトクマル(26分)、エスカンダー・イスマイル(39分OG)、アライン・アコノ(61分)、ファミ・ファイザル(76分)、PDRM-G・ドゥルケスワラン(64分)、アズリ・レザ(72分)
 前節に首位に立ったヌグリスンビランFCが最終戦も4ゴールを挙げて快勝し、今季の2部プレミアリーグ優勝を決めています。
 PDRM FCは9月24日のケランタン・ユナイテッド対クチンシティFC戦でケランタン・ユナイテッドFCが引き分けか負けの場合にマレーシアカップ出場が決まります。
 PDRM FCの鈴木ブルーノ選手は先発してフル出場しています。

2021年9月21日@タンスリ・ダト・ハジ・ハサン・ユノススタジアム(ジョホール州ラーキン)
JDT II 1-1 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:JDT-スチュアート・ウィルキン(84分)、サラワク-ウチェ・アグバ(4分)
 2位のサラワク・ユナイテッドはこの試合に勝ち、首位のヌグリスンビランFCが引き分け以下で逆転優勝の可能性がありました。前節第21節のヌグリスンビランFC戦での審判に対する暴力行為で正GKのシャルビニー・アラウィーがこの試合も含めて5試合の出場停止処分になったことから、この試合は今季初先発となったGKシャイフル・ワジジ・モハマドがゴールを守ったサラワク・ユナイテッドFCでしたが、試合終盤にJDTに同点ゴールを許して引き分けています。
 JDT Iiの廣瀬慧選手は先発してフル出場しています。

2021年9月21日@スルタン・イスマイル・ナシルディン・シャースタジアム(トレンガヌ州クアラトレンガヌ)
ケランタン・ユナイテッドFC 1-0 トレンガヌFC II
得点者:ケランタン-ハキム・イスマイル(19分)
 東海岸ダービーとなったこの試合は、上位2チームが負ければ逆転優勝の可能性が残るトレンガヌFC IIが有利かと思われましたが、ケランタン・ユナイテッドFCが1点を守り切って勝利しています。先発した谷川由来選手、途中出場の深井脩平選手そしてこの試合は大活躍でマンオブザマッチにも選ばれたGKフィクリ・チェ・ソーらが文字通り身体を張って守り切っています。この結果、マレーシアカップ出場権争いは順延されている9月24日のクチンシティFC勝利が条件となりました。
 トレンガヌFC IIはリーグ得点王のジョーダン・ミンターが放つシュートが枠を捉えられず、枠を捉えたシュートは相手GKの攻守に阻まれ得点を奪えませんでした。
 ケランタン・ユナイテッドFCの谷川由来選手は先発してフル出場、深井脩平選手はハーフタイムで交代出場し最後までプレーしています。また本山雅志選手はベンチ入りしましたが出場しませんでした。トレンガヌFC IIの渡邉将基選手は先発してフル出場しています。

2021年9月21日@MBPGスタジアム(ジョホール州パシルグダン)
クチンシティFC 2-0 ペラFC II
得点者:クチン-イルワン・シャズミン(64分)アイルトン・アレモン(80分)
 クチンシティFCが後半戦4試合目のクリーンシートで快勝し、2季連続となるマレーシアカップ出場を決めています。今季前半戦は勝ち星がなく苦しんだクチンシティFCでしたが、終わってみたらリーグ5位と、セカンドチーム除くと1部昇格の2チームに次ぐ好成績となりました。
 クチンシティFCの鈴木雄太選手は先発してフル出場しています。

2021年9月21日@スルタン・モハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタンFC 2-1 スランゴールFC 2
得点者:ケランタン-ヌルシャミル・アブドル・ガニ(25分)、サイド・ソブリ(38分)、スランゴール-シャズワン・サリヒン(23分)
 この試合の勝利で、ケランタンFCはマレーシアカップ出場権を獲得しています。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ(第22節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1#NS20125333161741
2#SU20115437142338
3TFC2098337181935
4JDT2097438201834
5KCH197662119227
6KEL208392328-527
7PDRM207582225-325
8SEL205962726124
9KU1972102227-523
10PRK2045111437-2317
11FAM2013161256-446
#ヌグリスンビランFCとサラワク・ユナイテッドFCは来季の1部昇格が決定しています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ得点ランキング(第22節終了時)

選手名(クラブ)ゴール数
1ジョーダン・ミンター(TFC)16
フェルナンド・ロドリゲス(JDT)16
3ウチェ・アグバ(SU)14
4ガッサマ・アルフセイネイ(KU)10
5ジョージ・アトラム(SEL)9
アライン・アコノ(NS)9
ヌルシャミル・アブドル・ガニ(KEL)9
8アズハド・ハラズ・アルマン(FAM)8
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト