9月25日のニュース:Mリーグ2部-最終戦で勝利のケランタンUがマレーシアカップ出場を決める、マレーシアカップ出場全チームの組み合わせが決定、女子代表主将は女子リーグ設立を求める、クダ州サッカー協会の所得税未払い累計2億7500万円が発覚

Mリーグ2部-最終戦で勝利のケランタンUがマレーシアカップ出場を決める
 2部プレミアリーグの文字通り最終戦は、既にマレーシアカップ出場を決めているクチンシティFCと、勝てばマレーシアカップ出場となるケランタン・ユナイテッドFCが対戦しました。ケランタン・ユナイテッドはクチンシティFCディフェンス陣の緩慢な動きの隙をついて20分にシャフィズル・イクマルが20分に、またディフェンダーのクリアミスを22分にガッサマ・アルフセイネイが22分と立て続けにゴールを決め、ケランタン・ユナイテッドFCが先行します。しかしその直後の28分にペナルティエリア内でケランタン・ユナイテッドFCのDFエヴァン・ウェンスレーがクチンシティFCのMFモハマド・ザイヌディン・ボーリを倒してPKを与えてしまいます。ミシェル・イジェジーが蹴ったPKはケランタン・ユナイテッドFCのGKモハマド・フィクリ・チェ・ソーが弾いたものの、イジェジー選手がそれを冷静に押し込んでクチンシティFCが2-1 と1点差に詰め寄ります。しかし前半終了間際にペナルティエリアの外でファクルル・ザマンが蹴ったフリーキックが直接ゴールインし再びケランタン・ユナイテッドFCがリードを広げて前半を終了しました。後半は両チームとも無得点で結局、ケランタン・ユナイテッドFCがそのまま逃げ切り、連勝でマレーシアカップ出場を決めています。

Mリーグ2部プレミアリーグ第21節(9月11日より順延)
2021年9月21日@MBPGスタジアム(ジョホール州パシルグダン)
クチンシティFC 1-3 ケランタン・ユナイテッドFC
得点者:クチン-ミシェル・イジェジー(28分)、ケランタン-シャフィズル・イクマル・カイルディン(20分)、アルフセイネイ・ガッサマ(22分)、ファクルル・ザマン(45+2分) 
 クチンシティFCの鈴木雄太選手は後半開始から出場して最後までプレーしています。またケランタン・ユナイテッドFCの谷川由来選手は先発してフル出場、深井脩平選手はハーフタイムで交代出場し最後までプレーしています。なお本山雅志選手はベンチ入りしましたが出場しませんでした。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ2021年シーズン最終順位

TeamGWDLGFGAGDP
1#^NS20125333161741
2#^SU20115437142338
3TFC2098337181935
4JDT2097438201834
5^KCH207662222027
6^KEL208392328-527
7^KU2072102528-226
8PDRM207582225-325
9SEL205962726124
10PRK2045111437-2317
11FAM2013161256-446
#ヌグリスンビランFCとサラワク・ユナイテッドFCは来季の1部昇格が決定しています。
^ヌグリスンビランFC、サラワク・ユナイテッドFC、クチンシティFC、ケランタンFC、ケランタン・ユナイテッドFCの5チームが9月26日に開幕するマレーシアカップ出場権を獲得しています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト

マレーシアカップ出場全チームの組み合わせが決定
 Mリーグ2部プレミアリーグの全日程が終了したことにより、9月26日に開幕するマレーシアカップ前出場チームの組み合わせが決定しました。昨日の試合で最後の枠に滑り込んだケランタン・ユナイテッドFCは、今季1部スーパーリーグ2位のクダ・ダルル・アマンFC、同8位のマラッカ・ユナイテッドFC、そして2部プレミアリーグチャンピオンのヌグリスンビランFCとともにC組に入っています。
(以下がマレーシアカップの最終組合わせ。Kumpulanはグループ、Kumpulan AはグループAという意味です。-MFLの公式Facebookより)

女子代表主将は女子リーグ設立を求める
 パレスチナで開催中のアジアサッカー連盟AFC選手権女子アジアカップ2022年大会予選に出場中のマレーシア女子代表は、予選H組でタイに0-4と敗れた後、パレスチナに2-0で勝利し、通算成績1勝1敗で全日程を終えています。今回の予選では各組の1位のみが本戦に出場するため、本日9月25日に行われるタイ対パレスチナ戦でタイが0-7以上のスコアで敗れない限り、前回大会ベスト4のタイが来年1月にインドで開催される本戦に出場します。
 今回の予選を終えたマレーシア代表のステフィ・サルジ・カウル主将は、国内女子サッカーの競技レベルの向上や選手育成をするめるためには女子リーグの設立が必要だと訴えています。
 代表チーム強化のためにはより多くの選手の中から代表選手を選ぶべきだと話すステフィ主将はマレーシアの通信社ブルナマの取材に対して「今回の予選出場で自分たちには可能性があることがわかった。後はより高いレベルでの練習やサッカーへ取り組む姿勢があれば、さらに向上できる。今回の予選に参加した選手には今後も練習を続けて心身両面で現在の調子を維持してもらいたい。」とステフィ主将が述べた一方で、GKのヌルル・アズリン・マスランは女子国内リーグが設立されれば、もっと多くの若い選手がサッカーをプレーするようになると確信していると述べ、パレスチナ戦ではゴールを決めた20歳のMFアンドレア・リーは、より多くの試合が国内で開催されることで選手はより多くの経験を積むことができると、やはり国内リーグ設立を望んでいると話しています。
 女子の大会としては、1976年から開催されている国内唯一の女子の全国大会であるトゥン・シャリファ・ロジアカップがありますが、昨年に続き、今年も新型コロナの影響で中止になっています。

クダ州サッカー協会の所得税未払い累計2億7500万円が発覚
 クダ州サッカー協会は運営していたMリーグクラブのクダFA(現クダ・ダルル・アマンFC)の選手および監督、コーチによる2015年以来の所得税未払いの累計が1040万リンギ(およそ2億7500万円)となっていることを公表しています。
 2015年から2018年までプレーしたサンドロ・ダ・シルヴァ(現サラワク・ユナイテッドFC)の230万リンギ(およそ6070万円)、リリドン・クラスニキ(現JDT)の178万リンギ(およそ4700万円)などを筆頭に複数の選手や、2014年にアシスタントコーチを務めたオーストラリア出身のイアン・ギラン、2017年にフィットネスコーチを務めたステファノ・インパグリアッツォ両氏などの未払い税金などがこの1040万リンギに含まれているということです。
 クダ州サッカー協会会長を兼任するクダ州のムハマド・サヌシ・モハマド・ノー州首相は、日本の国税庁にあたるマレーシア内国歳入庁からの滞納支払い請求を受け取ったことを明らかにした上で、自身が会長に就任する以前のクダ州サッカー協会の経営陣が選手から所得税分を徴収しておきながら、それを国内歳入庁へ支払っていなかったことを明らかにしています。
 その上でモハマド・サヌシ州首相は、国内歳入庁が滞納支払い請求があまりにも遅れて行われたことを指摘し、放置されていた期間が長い請求に関しては滞納帳消しを求めたいと話しています。「(自身がクダ州サッカー協会会長に就任した)2020年より前の滞納に関しては、(国内歳入庁は)もっと前に支払い請求訴訟を起こしておくべきだったがそうしなかった。さらに当時は旧経営陣の協力が得られなかったと説明しているが、(自身が率いる)新経営陣に旧経営陣の責任分を引き継げと言われても無理である。」と話し、Mリーグ1部のクダ・ダルル・アマンFCの来季のクラブライセンス発給の障害にならないよう、金融省や国内歳入庁に十分な配慮を求めたいとしています。
 なおMFLは選手やクラブライセンス発給の要件の一つとして、クラブ所属の選手、監督、コーチの所得税滞納がないことを挙げており、クダ州サッカー協会が滞納額を支払うか、国内歳入庁が所得税滞納額の「棒引き」を認めない場合、クダ・ダルル・アマンFCはクラブライセンスの発給が受けられず、Mリーグに参加できなくなる可能性があります。