10月16日のニュース:スマレがポリス・テロFCに合流、代表は12月に国外合宿を検討、MFLは条件付き活動制限令期間中の練習許可申請を行う予定

スマレがポリス・テロFCに合流
 マレーシア代表のムマハドゥ・スマレが移籍したタイ1部リーグのポリス・テロFCの練習に合流したことが、ポリス・テロFCの公式Facebookに投稿されています。なお、この前日には自身のインスタグラム上でタイへの渡航者に義務付けられている14日間の隔離措置の最終日であることを投稿していました。
 また明日10月17日に予定されているタイ1部リーグ第9節、アウェイゲームのPTプラチュワップFC戦にランサン・ヴィワチャイチョク監督が帯同を希望しているという報道もあり、さすがにベンチ入りの可能性はないにしても、スマレ選手への期待の大きさがわかります。
(写真左上は同じマレーシア代表のドミニク・タンとポーズを取るムハマド・スマレ。写真はいずれもポリス・テロFCの公式Facebookより。)

代表は12月に国外合宿を検討
 マレーシア語紙ハリアン・メトロ電子版によると、マレーシア代表は12月に国外での合宿を検討しているようです。
 代表チームマネージャーを務めるユソフ・マハディ氏は、来年2021年3月に再開が予定されているFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選、そして4月に予定されている東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップに備えて、昨年2019年11月のワールドカップ予選以降は全く活動が行われていない代表を再始動させる必要があると話しています。
 「タン監督やコーチとの話し合いをもとに、12月に代表候補合宿を行い、さらに外国のチームと練習試合を行う予定を立てているが、今後のマレーシア国内の新型コロナウィルスの感染状況次第では、感染が収束している他国での合宿開催の可能性もある。」と話すユソフ・マハディ代表チームマネージャーは、その候補地の一つとしてカタールを挙げています。
 「カタールは現在、多くの国際親善試合が開催されており、AFCチャンピオンズリーグが集中開催が予定されるなど比較的安全な場所と言えるので、マレーシア国内の感染状況や政府からの渡航許可が出るかなどについて今後も検討を続けていく。」とユソフ・マハディ代表チームマネージャーは話し、国外のチームとの対戦を検討している理由については、国内クラブはマレーシアカップ終了後の休養期間に入っていることに加え、その時期には多くの選手の契約期間が終了しておりチーム編成が難しい可能性を挙げています。

MFLは条件付き活動制限令期間中の練習許可申請を行う予定
 Mリーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLは、10月14日からクランバリー(首都圏のスランゴール州、クアラルンプールおよびプトラジャヤ)に施行中の条件付き活動宣言令CMCO期間中のMリーグクラブの練習許可を当局に求めていく考えがあることをマレーシア語紙シナルハリアン電子版が報じています。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、クランバリーに本拠地を持つMリーグクラブがCMCO期間中は練習ができず、未消化となっているMリーグの試合や11月に開催されるマレーシアカップに備えた練習ができないという声を受けて、この練習許可の申請を行うとしていますが、申請が認められるかどうかはMFLの支配が及ばない部分であり、その点は理解して欲しいとしっかり言い訳もしています。
 アブドル・ガニCEOは、これまでMリーグは標準作業手順SOPを遵守し、開催された試合で新型コロナウィルスの感染者が一人も出ていないことを今回の申請先となる保健省と国家安全保障委員会が考慮してくれることを期待していると話す一方で、練習許可が下りた場合でも、スタジアムのような外部と遮断された会場で従来の標準作業手順SOPに沿った形で練習が行なわれるべきであるとしています。
 クランバレーに本拠地を持つクラブの内、UITM FCはサバFAと、クアラルンプールFAはクチンFAとそれぞれMリーグ最終節第11節の試合が新型コロナウィルス感染者急増により10月31日に延期されている他、上記の4クラブに加えてマレーシアカップに出場するスランゴールFC、PJシティFCもCMCOにより練習が禁止されており、これらのクラブからMFLに対して当局への働きかけを行う声が上がっていましたが、MFLはその重い腰をやっと上げることにしたようです。

Mリーグ1部スーパーリーグ2020年シーズン第11節結果

10月10日(土)と10月11日(日)の2日間に、1部スーパーリーグ今季最終節となる第11節の5試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)なお第11節の残るもう1試合であるサバFA 対 UITM FCは日程が変更になっていますが、詳細は発表になっていません。
*試合のダイジェスト映像は全てMFLの公式Youtubeより。

10月10日(土)
UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
スランゴールFC 6-1 フェルダ・ユナイテッドFC
得点者:スランゴール-ブレンダン・ガン(13分)、イフェダヨ・オルセグン3(45分、62分PK、88分)、サンドロ・ダ・シルヴァ2(70分、78分)、フェルダ-ダニアル・アミール(33分)
 前節第10節のPDRM FC戦を7ー0で大勝したスランゴールFCは、後半だけで5ゴールとフェルダ・ユナイテッドFCを一蹴。下位チーム相手の連勝しても、フェダヨ・オルセグンがこの試合でハットトリックを決めて得点王争いのトップに躍り出ても、結局は帳尻合わせなんだよぁ。
 この試合に敗れて今季11位が確定したフェルダ・ユナイテッドFCはMリーグ撤退報道が出ている中での試合でした。選手たちがどのような気持ちでこの試合に臨んだのかはわかりませんが、心中は穏やかではなかったことは想像に難くありません。しかしこの後もマレーシアカップが続くので、そこで最後の意地を見せてくれることを期待したいです。
 フェルダ・ユナイテッドFCの恵龍太郎選手はこの試合はベンチ入りしませんでした。

ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州クルボン)
マラッカ・ユナイテッドFC 0-5 ジョホール・ダルル・タジムJDT
得点者:JDT-レアンドロ・ヴァレスケス(分PK)、シャフィク・アーマド(75分)、アイディル・ザフアン(79分)、フェルナンド・ロドリゲス(85分)、ゴンザロ・カブレラ(90+3分)
 今季2020年シーズンの優勝を決めているJDTは今季5度目の完封勝ち。リーグは無敗でシーズンを終えています。

MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティFC 4-1 PDRM FC
得点者:PJ-ワシントン・ブランダオ2(42分、71分)、サフィ・サリー(55分)、コギレスワン・ラジ(66分)、PDRM-セルダール・ゲルディエフ(81分)
 今季開幕前に給料未払い問題により勝点3を剥奪されたPDRM FCは、前代未聞の勝点がマイナスでシーズンを終えています。

10月11日(日)
スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 2-1 パハンFA
得点者:トレンガヌ-ドミニク・ダ・シルヴァ(16分PK) 、リー・TAC(82分)、パハン-ニック・シャリフ・ハッセフィ(13分)
 トレンガヌFCが逆転勝ちで今季3位を確定しました。
 パハンFAはニック・シャリフ・ハッセフィの3試合連続ゴールで先制したものの、その後が続かず、昨季2位から大きく順位を下げ、今季の7位以下が確定しました。

ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラTBG 2-3 クダFA
得点者:ペラ-レアンドロ・ドス・サントス2(42分、45+3分)、クダ-クパ・シャーマン(28分)、ファズルル・ダネル(31分)、レナン・アルヴェス(63分)
 クダFAは追いすがるペラTBGを振り切って勝利を収め、今期の2位を決定させるとともに来季のAFCカップ出場権を獲得しました。
 またペラTBGは得点王を争うシャーレル・フィクリが不発で、今季は4位で終了です。

マレーシアスーパーリーグ2020年シーズン最終順位表

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1JDT119203382526
2クダFA117132013722
3トレンガヌFC1161424141019
4ペラTBG115332119218
5スランゴールFC114522619717
6PJシティFC113531716114
7パハンFA114251818014
8UiTM FC104241415-114
9マラッカU113251316-3*11
10サバFA102351221-99
11フェルダU111461227-157
12PDRM FC11029529-24*-1
*8位のマラッカUと12位のPDRM FCはそれぞれ、給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアスーパーリーグ2020年シーズン最終ゴールランキング)

ゴール数選手名所属試合数
12イフェダヨ・オルセグンスランゴールFC11
10シャーレル・フィクリペラTBG10
8ドミニク・ダ・シルヴァトレンガヌFC10
7チェチェ・キプレクダFA10
7サファウィ・ラシドJDT10
7ゴンザロ・カブレラ11

10月6日のニュース:Mリーグ1部フェルダUがMリーグ撤退を表明、Mリーグ20クラブに民営化承認、2021年シーズンのクラブライセンス発給は13クラブ-他の8クラブは条件付きで発給

Mリーグ1部フェルダUがMリーグ撤退を表明
 Mリーグ1部のフェルダ・ユナイテッドFCがMリーグからの撤退を発表しています。9月30日が期限となっていたMリーグ1部と2部のクラブに義務付けられていた民営化手続きについて、フェルダ・ユナイテッドFCと2部のUKM FCについては、期限までに民営化認可がマレーシアフットボール協会から発表されず、両クラブは提出した民営化申請書類に関してさらなる説明が必要とされ、その詳細は昨日10月5日に改めて発表される予定だったことはこのブログでも取り上げました。そここら急転直下のリーグ撤退発表です。
 「急転直下」と書きましたが、実はこの発表の前、フェルダ・ユナイテッドFCでは様々なことが起こっていたようです。発端はフェルダ・ユナイテッドFCの運営会社のアフィダル・アブ・オスマン事務局長以下の職員16名全員が9月1日付で突然解雇され、フェルダ・ユナイテッドFCの運営権がこの運営会社からクラブの母体であり政府系機関のフェルダ連邦土地開発庁自身に移ったことです。さらにそれまでフェルダ・ユナイテッドFCの運営会社が使用していたフェルダ本社ビル内の事務所は完全立ち入り禁止となりました。そして今度はこの立ち入り禁止となっていた事務所に泥棒が入る事件が起こりました。盗まれたのは2014年から2018年までの資料で、その資料はマレーシア汚職防止委員会MACCが必要としていたものだということです。MACCの職員がその書類を取りに事務所へ来た際にドアが破られ、監視カメラの向きが変えられ、天井に穴が開き、重要資料の入ったフォルダーがなくなっていることを発見しました。別の監視カメラの映像により「内部」の人間と思しき者の犯行であることが発覚し、現在、警察が捜査中という報道もあります。
 そんな「内部抗争」ともいえそうな事態の中で発表されたフェルダ・ユナイテッドFCの撤退ですが、マレーシアの通信社ブルナマの報道では、そもそもフェルダ自身が運営会社に代わってクラブの運営を担うことになった目的はクラブの支出の管理を含めた運営の透明性を確保することだったとされています。この目的でクラブの運営権を手にしたフェルダはクラブの存続を決定する権利も得ており、今回のリーグ撤退には違法性がないということです。
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 新型コロナウィルスによるリーグ中断までは、今季優勝したJDTと引き分けるなど1勝2分1敗の成績だったフェルダ・ユナイテッドFCは、リーグ再開となった第5節以降は0勝2分4敗と失速しましたが、この騒動による影響は少なからずあったのではないでしょうか。
 2007年に発足したフェルダ・ユナイテッドFCは3部リーグのFAMカップ(当時、現M3リーグ)でプレーしたものの、翌年2008年には2部プレミアリーグに昇格し、2010年にはプレミアリーグで優勝して1部スーパーリーグへ昇格しました。2014年には2部降格を経験するも翌年2015年には1年で1部に復帰するなど安定した力を発揮するクラブでした。
 しかしこの状況も近年では様変わりし、2017年にはクラブライセンス更新に必要な書類に不備があったことから1部で3位になりながら2部降格処分を受けています。そして2018年シーズンは2部で優勝し1部復帰を決めながら、シーズン末には選手や当時のサティアナタン・バスカラン監督、コーチに対する給料未払いが発覚し、その結果、外国籍選手全員を含む半数以上の主力選手との契約を解除しました。そして2019年シーズンは新たな外国籍選手に傘下の21歳以下と19歳以下チームから選手を昇格させて戦い、最終戦で1部残留を決めています。
 クラブの母体となっているフェルダ連邦土地開発庁は、当初は地方でジャングルを伐採し、農園を併設した入植地を開発し、土地を持たないマレー系マレーシア人を移住させる、いわば「貧困農民」対策のための政府機関として発足しましたが、現在では財源が政府から独立して運営されており、フェルダ傘下のFGVホールディングは世界第2位のパームオイル生産を誇るマレーシアでもトップ企業です。しかしこちらも近年は問題が多く、その豊かな財政は不正行為の温床ともされ、前会長は海外不動産にへの不当に高額な投資を主導し、その取引で不当な利益を得た疑いでマレーシア汚職防止委員会MACCに逮捕されています。また直近では先月9月30日にアメリカ政府が労働者虐待や児童労働を理由にFGVホールディングからのパーム油輸入禁止を発表するなど、フェルダを取り巻く環境は厳しくなっています。

FAMは21クラブに民営化承認
 上のフェルダ・ユナイテッドFCのMリーグ撤退が発表された一方で、来季からのMリーグ1部と2部でプレーするための条件でもあるクラブの民営化承認を受けたクラブがマレーシアサッカー協会FAMの公式サイトで発表になっています。
 ジョホール・ダルル・タジムJDT、トレンガヌFC、ペラTBG、スランゴールFCが持つBチームはトップチームとセットで承認されており、Mリーグ1部と2部の全24クラブにM3リーグの国軍AF FCを含めた21クラブが民営化承認を受けています。
 なおこの中には上で取り上げたフェルダ・ユナイテッドFCも含まれていますが、このフェルダ・ユナイテッドFCと2部のUKM FCについては、提出された書類の内容についてさらなる説明が必要とされており、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロよれば、UKM FCはスライマン・フシン監督をクラブのオーナー兼経営陣の一人としている点の説明が求められ、フェルダ・ユナイテッドFCは現在の「内部抗争」についての説明が求められているとしています。しかしリーグ撤退を表明したフェルダ・ユナイテッドFCはその必要がなくなりました。
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 この民営化については2013年に計画されながら、2017年にアジアサッカー連盟AFCによる「アドバイス」を受けて実現につながったようです。これが実現しないと2021年以降はAFCチャンピオンズリーグやAFCカップなどAFC主催大会に出場できなくなることからFAMの尻に火がついた格好でしょうか。

2021年シーズンのクラブライセンス発給は13クラブ-他の8クラブは条件付きで発給 同じFAMの公式サイトでは、来季2021年シーズンの国内クラブライセンス発給状況についても発表されています。
 これによるとMリーグ1部スーパーリーグで今季2020年シーズンにプレーする12クラブのうち10クラブが来季のクラブライセンスを発給されているということです。なお、これにはフェルダ・ユナイテッドFCも含まれています。
 またパハンFAとマラッカ・ユナイテッドについては条件付きでライセンスが発給されているということです。
 Mリーグ2部プレミアリーグの8クラブ(*)ではケランタン・ユナイテッドFC、クアラルンプールFA、ヌグリスンビランFAがクラブライセンスの発給を受けており、残るクチンFA、ケランタンFA、UKM FC、ペナンFA、サラワク・ユナイテッドFCの5クラブについては、やはり条件付きでライセンスが発給されています。(*2部プレミアリーグのJDT II、トレンガヌFC II、スランゴール2、ペラIIの4クラブは1部クラブのBチームのため、トップチームと込みでライセンスが認められています。)
 なお条件付きでライセンスが発給されたクラブは10月31日までに追加の書類等を提出する必要があり、この期限に間に合わなかった場合には罰金、勝点削減、降格、そしてクラブライセンスの発給中止などの処分が科せられるということです。 またMリーグ1部と2部のクラブの内、9クラブがアジアサッカー連盟AFC主催の大会に出場できるAFCライセンスを合わせて申請し、JDT、クダFA、ペラTBG、トレンガヌFC、スランゴールFC、PJシティFC、フェルダ・ユナイテッドFC、クアラルンプールFAの8クラブがAFCライセンスの発給を受けたことも発表された一方で、マラッカ・ユナイテッドFCはAFCライセンスの発給条件を満たしていないため、発給されなかったということです。
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 FAMの公式サイトには国内クラブライセンスの申請条件と、条件付きでライセンスが発給された各クラブの問題が指摘されています。本日分は文字数も多くなったのでこちらについては次回のブログで紹介します。

Mリーグ1部スーパーリーグ2020年シーズン第10節結果

10月2日(金)、10月3日(土)そして10月5日(月)の3日間に、1部スーパーリーグ第10節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)
*試合のダイジェスト映像は全てMFLの公式Youtubeより。

10月2日(金)
スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)
ジョホール・ダルル・タジムJDT 4-1 サバFA
得点者:JDT-ジオゴ(38分)、サファウィ・ラシド2(57分、81分)、レアンドロ・ヴァレスケス(84分)、サバ-デニス・ブシェニング(74分)
 この試合前までに優勝まで勝点1と迫っていたJDTがサバFAを破り、Mリーグ1部今季2020年シーズンの優勝とMリーグ1部7連覇を決めています。ポルトガル1部リーグのポルティモネンセSCへの移籍が決まっているエースのサファウィ・ラシドが2ゴールを決めるなど快勝でした。
 一方のサバFAはサバ州内で新型コロナウィルス感染者が急増し、試合前に2度の検査を受けた他、チャーター機でジョホール入りするなど対コロナ対策は十分でしたが、試合の方は今季を象徴するような展開でした。この日の敗戦でサバFAの1部残留は最終節の結果次第となりました。
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 試合後は選手関係者以外は無観客の中、レーザーショーは繰り広げられるわ、花火は上がるわと、相変わらずド派手なイベントで優勝が祝われましたが、個人的にはリーグ再開後はケガでプレーできなかったキャプテンのハリス・ハルンが登場してトロフィーを受け取った場面が一番感動しました。
(以下の写真はJDTの公式Facebookより)

UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM FC 2-4 PJシティFC
得点者:UITM-グスタヴォ・アルメイダ2(45+4分PK、75分PK)、PJ-バラトクマール・ラマルー(45分)、アナウィン・ジュジーン(48分)、コギレスワン・ラジ(66分)、ワシントン・ブランダオ(79分)
 今季ここまで1勝の9位PJシティFCが4位のUITM FCを破り、1試合を残して今季1部残留を決めています。
 UITM FCはここ2試合ケガで欠場しているウスマン・ファネに加え、この試合ではマーク・ハートマンもケガで欠場するなど主力となる外国籍選手を欠く苦しい布陣では下位のPJシティFCとはいえ大学生主体のクラブでは太刀打ちできませんでした。

10月3日(土)
クアラルンプールフットボールスタジアム(クアラルンプール)
PDRM FC 0ー7 スランゴールFC
得点者:イフェダヨ・オルセグン2(20分、74分)、シーン・セルヴァラジ2(26分、34分)、ブレンダン・ガン(70分)、サフアン・バハルディン(80分)、ルフィノ・セゴヴィア(83分)
 降格が決定している最下位のチームを相手に何点取ろうと今更という感じですが、解任されたサティアナタン・バスカラン前監督に代わり前節から指揮を取るマイケル・ファイヒテンバイナー監督代行は、自身が監督していたスランゴールFCのBチーム、スランゴール2からFWハリム・サアリの他、18歳のムカイリ・アジマルや20歳のアリフ・ハイカルを昇格させて試合に使うなど、すでに来季に向けての準備を始めているようです。

ダルル・マクムールスタジアム(パハン州クアンタン)
パハンFA 3-3 ペラTBG
得点者:パハン-ディネシュ・ラジャシンガム(8分)、ニック・シャリフ・ハセフィ(27分)、イヴァン・カルロス(41分)、ペラ-パルティバン・ジャナセカラン2(47分、90+2分)、シャーレル・フィクリ(84分)
 フィルダウス・サイヤディを先発で起用し、従来の4-4-2から4-2-3-1とギリェルメ・デ・パウラと好調のシャーレル・フィクリを縦に配置する布陣で臨んだペラTBGでしたが、前半を終わってパハンFAが3ゴールを挙げ、すわ第6節JDT戦の0-7大敗の悪夢再現かと思われた試合は、後半は逆にペラTBGが3ゴールを挙げ引き分けに終わっています。

トゥン・アブドル・ラザクスタジアム(パハン州ジェンカ)
フェルダ・ユナイテッドFC 0-3 トレンガヌFC
得点者:トレンガヌ:ドミニク・ダ・シルヴァ(5分)、サンジャル・シャアフメドフ (38分)、リー・タック(65分)
 フェルダ・ユナイテッドFCはこの日の敗戦で自力での降格権脱出が不可能となり、最終節となる次節第11節でUITM FCに勝利し、9位のサバFAがスランゴールFCと引き分け以下の場合に1部残留が決まります、と事前に書いていたのですが、フェルダ・ユナイテッドFCは今季限りでMリーグ撤退が突然、発表されています。
 フェルダ・ユナイテッドFCの恵龍太郎選手は先発してフル出場しています。

10月5日(月)
クアラルンプールフットボールスタジアム(クアラルンプール)
クダFA 1-0 マラッカ・ユナイテッドFC
得点者:シャキル・ハムザ(19分)
 10月2日にクダFAの本拠地クダ州のダルルアマンスタジアムで予定されていた試合は、新型コロナウィルス感染者が国内最多のサバ州で試合から戻ったマラッカ・ユナイテッドFCの検査と自宅隔離により一度は10月4日に延期され、さらにクダ州での新型コロナウィルス感染者も急増したことから、日程と試合会場までもが変更になる事態となりました。
 前節第9節のパハンFA戦で敗れ、リーグ再開後からの連勝が4でストップしたクダFAでしたが、この試合はマラッカ・ユナイテッドFCの猛攻に耐えて逃げ切りました。クダFAは最終節となる次節第11節ではAFCカップ出場権が与えられる2位の座をかけて勝点差1の3位のペラTBGとの直接対決が控えています。

マレーシアスーパーリーグ順位表(第10節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1JDT108202882023
2クダFA106131711619
3ペラTBG105321916318
4トレンガヌFC105142213916
5パハンFA104241716114
6スランゴールFC103522018214
7UiTM FC104241315-214
8マラッカU103241211211
9PJシティFC102531315-211
10サバFA102351221-99
11フェルダU101451120-97
12PDRM FC10028425-21-1
*8位のマラッカUと12位のPDRM FCはそれぞれ、給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアスーパーリーグ ゴールランキング(第10節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
10シャーレル・フィクリペラTBG10
9イフェダヨ・オルセグンスランゴールFC10
8ドミニク・ダ・シルヴァトレンガヌFC10
7チェチェ・キプレクダFA10
7サファウィ・ラシドJDT10

10月4日のニュース:スランゴールFCが正式名称に、JDT選手関係者への観戦を「特別許可」したMFLに批判が集まる、本日のクダFA対マラッカU戦はクアラルンプールに会場を移して明日開催、サファウィ・ラシドがポルトガルへ出発

スランゴールFCが正式名称に
 Mリーグ1部と2部の全クラブに義務付けられた民営化の期限となっていた9月30日を過ぎ、マレーシアサッカー協会FAMから民営化認定を受けたクラブが続々と来季2021年シーズンから使用する新たな名称を発表する中、スランゴール州サッカー協会(スランゴール州FA)は公式サイト上で、Mリーグ1部のスランゴールFCは、正式名称をスランゴールFCとすることを発表しています。
 今季2020年シーズンからスランゴールFCの名称は使われていましたが、これまではあくまでも通称であり、今回の民営化を受けてスランゴールFCが正式名称となりました。またこの民営化により、スランゴールFCはスランゴール州FAから独立し、レッドジャイアント社が運営会社となり、スランゴールFCの他、BチームとしてMリーグ2部でプレーするスランゴール2の他、女子チーム、U21チーム、U19チーム、そしてフットサルチームがスランゴールFCの傘下となります。
 一方、スランゴール州FAは同州内サッカーの発展に注力し、コーチや審判の養成や州内のアマチュアクラブや学校対抗の大会の主催などを担うということです。

JDT選手関係者への観戦を特別許可」したMFLに批判が集まる
 10月2日に行われたMリーグ第10節のサバFA戦に勝利し、今季のMリーグ1部優勝とリーグ7連覇を達成したジョホール・ダルル・タジムJDTですが、今季のMリーグの試合は無観客試合で実施されることになっているにもかかわらず、選手の家族など関係者がスタンドで観戦していたことが発覚し、これを許可したMリーグ主催者のマレーシアフットボールリーグMFLに批判が集まっています。
 観戦が発覚したきっかけは、JDTのアキヤ・ラシドの彼女がこの日のスタンドからの観戦写真をインスタグラム上に投稿したことでした。この投稿に多くのファンがネット上で反応し、観戦禁止を通達しているはずのMFLに説明を求める声が上がりました。なお、この投稿は現在は削除されています。
 その後、MFLはアブドル・ガニ・ハサンCEO名で声明を発表し、その中でJDTから申請のあった「小規模」の選手関係者のスタンド観戦を「特別に許可」したことを認めています。
 その内容は「この日の試合は優勝が決まる可能性がある試合であり、優勝トロフィーの需要なども行われる可能性があったことから、JDT側から正式に選手の家族など関係者の観戦許可申請が出されていた。MFLは議論を重ね、試合会場の構造上、小規模の選手関係者がスタンドで観戦しても標準作業手順SOPが遵守できると判断して、入場時の体温測定やスタジアム内での自由な移動禁止などを条件に許可した。」というものでした。
 MFLの公式Facebookに投稿されたこの声明に対しては2900件を超える反応と、1900件を超えるコメントが投稿されており、「(2部優勝の)ペナンFAも家族をスタンドに呼ぶべきだ、」「結局、JDTだから許可されたのであって、他のクラブならこんな申請はMFLに一蹴される。」と言ったものから、「UEFAチャンピオンズリーグで優勝したリバプールFCですら家族はスタジアムで観戦できなかったのに。」「写真がネット上に出回ってから後追いのコメントとは。試合前にMFLがこれを公表できなかった理由は何か。」など、多くのファンがMFLの対応を批判しています。
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 MFLに対しては批判とは別に、何も期待していないと言った旨のコメントも散見され、ファンからの信頼が低いことが改めて露呈した形になりました。マレーシアに住んでいるといわゆる「ダブルスタンダード」に遭遇することはよくありますが、これだけはっきりしたケースは批判を受けるのは当然ですが、このようなことが続くと本当に現在のMFLにリーグ運営を任せても大丈夫なのかという不安も高まります。またこの一件でJDTの7連覇の偉業にも結局、ケチがついた形で残念です。

本日のクダFA対マラッカU戦はクアラルンプールに会場を移して明日開催
 Mリーグを主催するマレーシアフットボールリーグMFLは、公式Facebook上で本日10月4日に予定されているMリーグ1部第10節クダFA対マラッカ・ユナイテッドFC戦を明日10月5日にクアラルンプールのクアラルンプールフットボールスタジアムで開催すると発表しています。
 クダ州での新型コロナウィルス感染者が国内2位の102名(10月4日時点)となったことにより、クダFAの本拠地クダ州アロースターのダルルアマンスタジアムでの試合開催に懸念が持たれていました。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEO名で出された発表によれば、今回の変更はクダ州首相でもありクダFAを運営するクダ州サッカー協会の会長を務めるムハマド・サヌシ・ムハマド・ノー氏とマラッカ州首相でやはりマラッカ州サッカー協会の会長であるスライマン・モハマド・アリ氏が試合会場と日程の変更に同意した結果によるものだとしています。
 この試合は当初、10月2日に予定されていましたが、前節第9節にサバ州でサバFAと試合を行ったマラッカ・ユナイテッドFCが、国内で最大の155名(10月4日時点)の新型コロナウィルス感染者が見つかっているサバ州から戻った際、マレーシア政府が導入したサバ州からの渡航者に対する新型コロナウィルス検査の義務化と検査結果が出るまでの隔離措置によって練習が行えなくなったことから、試合日が10月4日に変更になっていました。

サファウィ・ラシドがポルトガルへ出発
 Mリーグ1部で7連覇を達成したジョホール・ダルル・タジムJDTのサファウィ・ラシドが移籍先となるポルトガル1部リーグのポルティモネンセSCに合流するため、マレーシアを出国しました。
 2017年にJDTに加入したサファウィ選手は現在23歳で、JDT在籍の4年間で101試合に出場し、47ゴールと18アシストの成績を収めた他、2018年と2019年にはMリーグの最優秀選手賞も受賞しています。また今季2020年シーズンは10試合に出場し7ゴールを決めています。
 サファウィ選手のポルティモネンセSC移籍は、1年間の期限付き移籍ということです。

10月1日のニュース:スマレがいよいよタイへ出発、州FA内には信用できない人々がいた-サティアナタン前スランゴールFC監督、今年開催予定だったスズキカップは来年4月11日開幕

スマレがいよいよタイへ出発
 Mリーグ1部のパハンFAを離脱し、タイ1部リーグのポリス・テロFCと契約したムハマドゥ・スマレがいよいよタイ入りしました。
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版によると、スマレ選手は9月29日にクアラルンプール国際空港からバンコク行きの便に搭乗したということです。
 スマレ選手は出国前にメディアと会見し「タイリーグは自分にとっては未知の経験だが、失うものは何もない。タイでプレーをすることでより良い選手になることが自分の目的であり、自分がどこまでやれるかに挑戦したい。」と話し、今回の移籍が期限付き移籍ではなく、フリーエージェントとして移籍することを強調する一方で、前所属のパハンFAに関する質問には答えなかったようです。
 ポリス・テロFCとは6ヶ月契約を結んだことを明かしたスマレ選手は、今季の大リーグが閉幕する来年5月まで対でプレーする可能性もあると話し、移籍先にタイのクラブを選んだ理由として、パハンFAを離脱した時期がMリーグの移籍期間でなかったことを挙げています。
 なおスマレ選手が加入するポリス・テロFCには同じ代表選手のドミニク・タンが在籍していますが、タン選手とは仲が良いということで、タイでは世話になるだろうと話しているということですが、タイ入国後はタイ政府指定の検疫隔離施設で14日間を過ごした後、クラブに合流する予定ということです。

州FA内には信用できない人々がいた-サティアナタン前スランゴールFC監督
 Mリーグ1部スランゴールFCの監督職を9月21日に解任されたサティアナタン・バスカラン前監督は、スランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会(スランゴール州FA)には信用できない人々がいたと話しています。
 9月19日のMリーグ第8節の対ジョホール・ダルル・タジムJDT戦で6-1と大敗し、その2日後に解任されたサティアナタン前監督が当地の人気サッカー番組「ボラ@ママッ」に出演し、州FA内でも一部の人間しか知り得ない情報が外部に漏れていたと話しています。
 「(スランゴール州FA会長の)スランゴール州皇太子テンク・アミール・シャー 殿下からは契約が切れる4ヶ月前に、契約は更新しないことを伝えられていた。本来ならば1ヶ月前に伝えられるべきだったが、早めに伝えられたので、自分はそれを受け入れる一方で、殿下には他に誰が自分の契約について知っているかをお尋ねした。殿下はスランゴール州FAの数名が知るだけだと仰ったが、実際にはその2日後には選手全員が自分は来季はスランゴールFCno監督ではないことを知っていた。」
 「私の契約が更新されないことを選手に漏らした州FA内の人間は、私をできるだけ早く取り除きたかったのだろう。私が来季の監督でないことを知った選手が私に対してやる気を見せる必要がないのは当然である。いくら私にアピールしても何も得るものはない選手を責めることはできない。」
 またサティアナタン前監督は、スランゴール州FAの経営陣が現場にも介入してきたことを非難しています。
 「(インド系の)DFプラバカラン・カナンダサンが出場するたびに、スランゴールFCサポーターから人種差別的なヤジを受けて萎縮してしまっていたことから、経営陣には彼に代わる左サイドのディフェンダー獲得を依頼したが、監督の私よりもサッカーをよく理解していると自負する経営陣の背広組に拒否された。私は諦めたが、突如その背広組から許可が出たが、獲得したかった選手は既に他のクラブに加入していた。」
 「2019年3月以来、深刻な怪我で苦しんでいたルフィノ・セゴヴィアに代わる選手の獲得を依頼した際も拒絶された際には、サポーターからなぜ代わりのストライカーを獲得しないのかと聞かれ、スランゴール州FAにはその資金がないと答えたが、その発言を経営陣に咎められた。選手としては期待できないので、(Bチームの)スランゴール2でセゴヴィア選手をプレーさせるように頼んだが、セゴヴィア選手をBチームに落とせば、トップチームは代わりのストライカーが必要になるが、その資金がないので、トップチームに置いておくように言われ、結局、ストライカーは(イフェダヨ・オルセグン)一人で戦わねばならなかった。」とこれまで溜まっていたであろう不満をぶちまけています。
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 スランゴール州FAの経営陣に対しては、JDTオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下も、自身の売名行為のためにサッカーを利用している輩がいるといった批判を繰り返しています。これまでマレーシアサッカーの盟主として君臨してきたスランゴールFCとスランゴール州FAが今後どこへ向かっているのか、サポーターの1人として注目していきたいと思います。

今年開催予定だったスズキカップは来年4月11日開幕
 東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップは隔年で開催されており、今年2020年が第13回大会開催予定の年でしたが、AFFはこの第13回大会が来年2021年4月11日から5月8日の日程で行われることを公式サイトで発表しています。
 今年2020年11月23日から12月31日までの予定で開催が予定されていたスズキカップですが、新型コロナウィルス感染拡大が続く中、新たな日程が発表になっています。
 大会形式は従来通り、一回戦からホームアンドアウェイで行われりということですが、実際には大会開催時の新型コロナウィルスの状況次第となっています。
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 一時は感染者がほとんど出なかったベトナムでの一国開催案も、その後の感染者数急増で立ち消えとなり、大会規模を縮小して年内開催となっていましたが、結局、年内開催は不可能でした。ただしW杯予選やAFC選手権の予選も来年に延期になっており、来年の代表チームの年間予定はかなり過密になりそうですが、そもそも予定されている時期までに新型コロナウィルスの感染状況がどうなっているかで、さらなる日程変更も十分あり得ます。

Mリーグ1部スーパーリーグ2020年シーズン第9節結果

 9月25日(金)から9月27日(日)の3日間に、1部スーパーリーグ第9節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)
 *試合のダイジェスト映像は全てMFLの公式Youtubeより。

9月25日(金)
ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラTBG 5-1 フェルダ・ユナイテッドFC
得点者:ペラ-シャーレル・フィクリ4(17分、48分、69分、86分)、ギリェルメ・デ・パウラ(53分)、フェルダ-ニコラス・ヴェレズ(62分)
 シャーレル・フィクリの4ゴールを含む5ゴールでペラTBGが圧勝。シャーレル選手自身も得点王争いのトップに立っています。ちなみにMリーグ1部でマレーシア人選手が得点王を獲得したのは2011年のアブドル・ハディ・ヤハヤ(当時トレンガヌFA、現在のトレンガヌFC)が最後ですが、Mリーグは2009年から2011年まで外国籍選手の加入を認めていませんでした。このため外国籍選手と競い合って得点王を取ったのは2004年シーズンに15ゴールを挙げたインドラ・プトラ・マハユディン(現クアラルンプールFA、当時はパハンFAに在籍)まで遡らなければなりません。
 フェルダ・ユナイテッドFCの恵龍太郎選手は先発してフル出場しています。

スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 4-0 PDRM FC
得点者:トレンガヌ-ファリス・ラムリ2(8分、75分)、リー・タック2(26分、45+2分)
 PDRM FCはこの日の敗戦で11位以下が確定し、来季の2部プレミアリーグ降格が決まりました。
 トレンガヌFCのBチームにあたるMリーグ2部トレンガヌFC IIに所属する鈴木ブルーノ選手がこの試合で今季初のトップチームに昇格し、この試合では先発して74分に交代しています。

MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティFC 2-2 ジョホール・ダルル・タジムJDT
得点者:PJ-クリスティ・ジャヤシーラン(38分)、グルサミー・カンダサミー(45+2分)、JDT-サファウィ・ラシド(36分)、ゴンザロ・カブレラ(45+5分PK)
 この試合に勝てばリーグ7連覇が決まったJDTの前に立ちはだかったのは、PJシティFCのGKカラムラー・アル・ハフィズでした。下のハイライト映像以外でも好セーブを連発し、2部降格の危機にあるPJシティFCに貴重な勝ち点1をもたらしました。
 一方のJDTはAFCチャンピオンズリーグを睨んでか、好調のラマダン・サイフラーをベンチスタートさせるなど選手層の厚さを見せつけての引き分けでした。

9月26日(土)
UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
スランゴールFC 3-3 UITM FC
得点者:スランゴール-イフェダヨ・オルセグン2(25分、90+5分)、サンドロ・ダ・シルヴァ(45+5分)、UITM-グスタヴォ・アルメイダ2(49分、59分)、ラビ・アタヤ(62分)
 UITM FCは1点リードのままインジャリータイムに入りながら、試合終了間際にゴール前で痛恨のハンド。これで得たPKをイフェダヨ・オルセグンが決めてスランゴールFCが何とか引き分けに持ち込みました。
 前節第8節JDT戦の大敗後に選手によるサティアナタン・バスカラン前監督に対するサボタージュ疑惑などがネット上で取り沙汰されましたが、その疑いはこの試合で晴れたのではないでしょうか。監督に原因はなくスランゴールFCは単に弱いチームで、選手はボイコットしていたわけではなく単に実力不足だったということでした。

ダルル・マクムールスタジアム(パハン州クアンタン)
パハンFA 2-1 クダFA
得点者:パハン-アダム・リード(41分)、シャリフ・ハッセフィ(46分)、クダ-チェチェ・キプレ(14分)
 この試合で勝てばJDTの残り試合の結果では優勝の可能性も残っていたクダFAでしたが、この敗戦で優勝どころかAFCカップ出場権のかかるリーグ2位もペラTBGとの争いとなり、最終節第11節での直接対決に俄然注目が集まります。
 動きの悪いクダFA相手とは言え快勝したパハンFAは連勝で、遅まきながら調子を上げてきました。

9月27日(日)
リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバFA 3-2 マラッカ・ユナイテッドFC
得点者:サバ-デニス・ブシェニング2(25分、65分)、ロドリュブ・パウノヴィッチ(72分PK)、マラッカ-ウチェ・アグバ(16分)、ソニー・ノルデ(45+3分)
 サバFAは8月28日のリーグ再開後の初勝利。一方、再開後は2勝2分と順位を上げてきたマラッカ・ユナイテッドはリーグ再開後の初黒星となりました。

マレーシアスーパーリーグ順位表(第9節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1JDT97202471723
2ペラTBG95221613317
3クダFA95131611516
4UiTM FC94231211114
5トレンガヌFC94141913613
6パハンFA94141413113
7マラッカU93231210211
8スランゴールFC92521318-511
9PJシティFC9163913-49
10サバFA92341117-69
11フェルダU91441117-67
12PDRM FC9027418-14-1
*7位のマラッカUと12位のPDRM FCはそれぞれ、給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアスーパーリーグ ゴールランキング(第9節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
9シャーレル・フィクリペラTBG9
7ドミニク・ダ・シルヴァトレンガヌFC9
7チェチェ・キプレクダFA9
7イフェダヨ・オルセグンスランゴールFC9
5ゴンザロ・カブレラJDT9

9月25日のニュース:FAMとパハン州FAはお互いを非難、スランゴール州FAはスマレとの交渉はFAMの承認済みと主張するもFAMは否定、期限まで1週間となった民営化が完了しているのは現時点で12クラブ

FAMとパハン州FAはお互いを非難
 マレーシアサッカー協会FAMとMリーグ1部パハンFAを運営するパハン州サッカー協会(パハン州FA)はお互いに非難を応酬し合う状況になっています。
 パハン州FAを離れてタイ1部リーグのポリス・テロFC移籍を発表したモハマドゥ・スマレに対して、今月9月11日にパハン州FAはFAMへ不服申し立てを行いましたが、FAMの対応が不十分として、一昨日9月22日にFAMを強い調子で非難する声明を公式Facebookなどで公開しました。
 パハン州FAのノーリア・アブドル・マナフ事務局長は自身の名で出された公式声明で「(対応が遅れていることについて)FAMはFIFAの対応を待っているといることを理由にしているが、パハン州FAはこの理由を受け入れることはできない。マレーシア人選手に関する事例への対応はFAMの管轄であり、アジアサッカー連盟のウインザー・ポール事務局長もメディア向けの声明でこれを肯定している。」と述べ、パハン州FAも含め国内の州FAを統括する立場のFAMは、今回のスマレ選手に関する件についてパハン州FAの申し立てに真剣かつ速やかに対応するべきだとしています。
 さらにパハン州FAのノーリア事務局長は、FAMが早急に対応しない場合、マレーシア国内のスポーツに関する問題を裁定するスポーツコミッショナーにこの件についての裁定を仰ぐことも検討しているとしています。
 「パハンFAを離脱するに至った理由としてスマレ選手が挙げている内容は不正確な上にでっち上げであり、パハン州FAは事実に基づきスマレ選手の主張に異議を申し立てる用意がある。」と話すノーリア事務局長は、スマレ選手が離脱の最大の理由として挙げている契約内容とは異なる給料が過去3年間に渡り支払われていたことについても、これを全面的に否定しています。
 一方のFAMは公式サイトに反論を掲載し、パハン州FAによる非難は根拠がない上に無責任であるとしてこれを糾弾しています。
 FAMはこの件がパハン州FAから報告された当初から、スマレ選手に関する提訴をFIFAへ行うための手順や必要条件などを提示してパハン州FAに協力してきたと主張し、パハン州FAへの反論ではその事実を時間の経緯に沿って説明しています。その上でスマレ選手が契約破棄の根拠としている「給料未払いが発生した際には契約を破棄できる」という条項が使われた事実について自身の責任を理解するべきだと、パハン州FAの非難に応酬しています。

スランゴール州FAはスマレとの交渉はFAMの承認済みと主張するもFAMは否定
 またパハン州FAとFAMの論争の最中に明らかになったのが、Mリーグ1部スランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会(スランゴール州FA)がスマレ選手に接触する際にFAMがこれを承認していたというニュースです。
 こちらはスランゴール州FAのジョハン・カマル・ハミドン事務局長がFAMに事前に資格紹介を行い、さらにFAMから承認を得た上で獲得交渉を行っていたことを明かし、これがパハン州FAのFAMに対するさらなる非難を産む原因になっています。
 英字紙ニューストレイトタイムズにはパハン州FA関係者の話として、パハン州FAとスマレ選手の「離婚調停」を行なっていたFAMが、その裏ではスランゴールFAとスマレ選手の「結婚」を承認していたと、FAMを非難しているとしています。
 しかもこの話がここで終わらないのがマレーシア。FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、FAMにはスランゴール州FAとスマレ選手の交渉を許可する資格も禁止もする資格もないと話し、スランゴール州FAのジョハン事務局長の問い合わせてに対しては、スマレ選手は契約内容に含まれていた「給料未払いが起こった際に契約を破棄できる」という条項を使って契約を破棄したという事実を伝えただけであると話しています。
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 正式な契約書が交わされていながらこの様な問題が発生すること自体、正直、理解ができませんし、誰かが(あるいは関係者全員が)自身に都合よくその内容を解釈しているのかも知れません。結局はプロサッカーチームの運営を各州の議員や公務員といったアマチュアが運営していることに起因している様に感じます。皇族を協会の会長に置くパハン州FAとスランゴール州FAがこの件に関連しているのは単なる偶然ではなく、そういった権威の下でそれを傘にきた輩が自身の権力闘争にサッカーを利用している図式が見え隠れしている気がします。監督をクビにしてもその任命責任が問われないスランゴール州FAはその際たるものでしょう。そのためにも次の記事で取り上げるクラブの民営化は何としても進めていかなければならない様に思います。

期限まで1週間となった民営化が完了しているのは現時点で12クラブ
 マレーシアサッカー協会FAMが期限を9月30日に設定したクラブの民営化ですが、現時点では12クラブが民営化手続きを完了していることをFAMが公式サイトで発表しています。マレーシアのプロクラブの大半は、各州サッカー協会(州FA)が運営していますが、FAMはアジアサッカー連盟AFCの指導に基づき、各州FAが運営するクラブを州FAから切り離す民営化を求めており、その期限はあと1週間ほどに迫っています。
 今回FAMが発表した民営化手続きが完了しているクラブは、ジョホール・ダルル・タジムJDT、PJシティFC、マラッカ・ユナイテッドFC、トレンガヌFC、サバ、ペラTBG(以上Mリーグ1部)、サラワク・ユナイテッドFC、ヌグリスンビラン、ケランタン・ユナイテッドFC、クチン・シティFC、クアラルンプール(以上Mリーグ2部)そしてMリーグ3部所属のマレーシア国軍FCの12クラブです。
 またこの他、Mリーグ1部のスランゴールFC、フェルダ・ユナイテッドFCと2部ケランタンは手続きの最終段階に入っていること、また1部のパハンとクダ、2部のペナンは手続きの最中であるともされています。
 その一方でマレーシア王立警察を母体とするPDRM FCと国立大学を母体とするUITM FCとUKM FCについては手続きを始めたばかりの段階ということで、FAMは速やかな対応を求める督促状を送ったとしています。
 民営化が完了しないクラブは、AFC主催のAFCチャンピオンズリーグやAFCカップなどの大会にはマレーシア代表として出場できない他、来季2021年以降は国内リーグのMリーグ1部と2部でもプレーするためのクラブライセンスが発給されません。
 なおFAMのプロ委員会のモハマド・フィルダウス・モハマド委員長名で出されたこの発表では、民営化手続きを完了していないクラブに対して9月30日の期限は決して延長されないとする一方で、必要な支援をいつでも行う用意があり、今季の1部と2部の全クラブが民営化手続きを期限までに完了することを望んでいるとも書かれています。

9月23日のニュース:低迷するスランゴールFCが監督解任、スマレは来季スランゴールFC入りか、タイ1部リーグ第6節-ポリス・テロFCのドミニク・タンは今季初のフル出場

低迷するスランゴールFCが監督解任
 Mリーグ1部第8節を終えて7位と低迷するスランゴールFCは、9月21日にサティアナタン・バスカラン監督を解任しています。9月19日に行われたMリーグ第8節でジョホール・ダルル・タジムJDTに1-6と粉砕されたスランゴールFCは、その大敗から2日も経たないうちに解任を発表しています。
 新型コロナウィルスにより中断されていたMリーグが8月28日に再開されて以降、スランゴールFCは1勝2分と上位進出のきっかけをつかめませんでした。そんなチーム状態で臨んだJDT戦で大敗したことで解任となった可能性があります。
 スランゴールFCの監督に就任した昨季2019年シーズンはリーグ3位とは言え、首位のJDTとは勝点差16をつけられ、マレーシアカップでは準決勝でJDTに、FAカップでは3回戦でフェルダ・ユナイテッドFCにそれぞれ破れるなど、サティアナタン監督は在任中は目立った結果は残せていませんでした。
 またスランゴールFCのレジェンドプレーヤーのアムリ・ヤハヤ(現サラワク・ユナイテッドFC)と対立して退団を余儀なくさせたことや、ライバルJDTとスランゴールFCの選手の質や選手層の差などを嘆く発言も多かったことから、一部のサポーターからは敗戦に対して自身の責任を認めず、言い訳ばかりが多いと批判されることも少なくありませんでした。
 9月21日の朝に解任が伝えられ、その日の午後に予定されていた練習で選手に挨拶することが許されなかったと話すサティアナタン監督は、マレーシアカップも含めた今季の残り試合で采配を振るえなかったことだけが残念だと話し、残り3試合となったリーグ戦の残り全勝とマレーシアカップでのチームの検討を期待しているとメディアに向けて話しています。
 なおスランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会FASは、暫定監督としてスランゴールFCのBチームであるMリーグ2部のスランゴール2のマイケル・ファイヒテンバイナー監督が就任することを発表しています。
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 2017年にはフェルダ・ユナイテッドFCの監督として1部スーパーリーグ3位、翌年にはクラブライセンス問題で2部プレミアリーグに降格になったチームを1年でスーパーリーグ復帰させた後のスランゴールFC監督就任ということもあり、期待されていた分だけサポーターの失望も大きかったかも知れません。歯に衣着せぬ物言いで、選手やサポーターと衝突することも多かったサティアナタン監督ですが、結果が出なかったことで窮地に追い込まれてしまった様です。
 またFASは、例え今季優勝してもサティアナタン監督退任が既定路線だったことを明かしていますが、個人的には、スランゴールFCのBチーム、スランゴール2など若い選手を鍛え上げ、さらに強烈なプロ意識を教えることができる様な環境でまた監督をしてもらいたいですが、さすがにこの状況ではスランゴール復帰はないだろうなぁ。

スマレは来季スランゴールFC入りか
 Mリーグ1部が中断中に所属するパハンFAを離れ、タイ1部リーグのポリス・テロFCとの契約を明らかにしたモハマドゥ・スマレには、今季残りはタイでプレーするものの、来季はJDT入りと噂されていましたが、実際にはスランゴールFC入りが濃厚な様です。
 これが明らかになったのはJDTのオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下のインスタグラム投稿からでした。マレーシア語紙ブリタハリアン電子版では、イスマイル殿下が公開した自身のインスタグラムのスクリーンショットを掲載していますが、その中ではスマレ選手とスランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会FAS幹部(FASのジョハン・カマル・ハミドン事務局長とされています)との生々しいやりとりを公開しています。(以下は公開されているイスマイル殿下のインスタグラム上のスマレ選手とFAS幹部のwhatsappチャットのスクリーンショット)

公開されたやり取りに加えて、イスマイル殿下はFASがスマレ選手に月給1万7000US米ドル(およそ178万円)の3年契約と違約金300万リンギ(およそ7620万円)の契約解除条項を提示したと明かしていますが、公開されたやり取りの中でスマレ選手が2万US米ドル(およそ210万円)を求める様子なども見ることができます。
 さらにこれに関しては続報がブリタハリアン電子版に掲載されており、そこではFASのハミドン事務局長がスマレ選手へのオファーを認めた上で、そのオファーはマレーシアサッカー協会FAMに可否を確認した上で行ったものであり、スランゴールFCによるオファーがスマレ選手のパハンFA離脱を促したものであるという批判に反論しています。
 またJDTオーナーのイスマイル殿下が明らかにした、FASによるスマレ選手へのオファーは月額1万7000米ドルであることも、ハミドン局長は正しいと認めた上で、このオファーを受けるかどうかはスマレ選手次第であると話しています。
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 このスマレ選手関連では、スマレ選手との契約が2022年まで残っていると主張するパハンFAがFAMの対応の遅さを非難し、この件をマレーシア国内のスポーツ裁判所へ持ち込むともしており、泥仕合が長期化しそうです。

ポリス・テロFCのドミニク・タンは今季初のフル出場
 9月19日に開催されたタイ1部リーグ第6節では、ポリス・テロFCに在籍するドミニク・タンがラーチャブリー・ミトポンFC戦で移籍後初のスタメン出場し、しかもフル出場を果たしています。試合はポリス・テロFCが終了間際にラーチャブリー・ミトポンFCに追いつかれて1-1で引き分けています。
 今季はここまで後半終盤からの途中出場が続いていたタン選手ですが、初のスタメン出場を勝ち取り、韓国出身のクォン・ダエヒーとともにコンビを組みましたがインジャリータイムでの失点を許しています。
(以下はポリス・テロFC対ラーチャブリー・ミトポンFCのハイライト映像-ポリス・テロFCのYoutubeチャンネルより)

 また同じ1部リーグのBGパトゥム・ユナイテッドのノーシャルル・イドラン・タラハはベンチ入りしたものの、出場はありませんでした。
 なおBGパトゥム・ユナイテッドは、来季2021年AFCチャンピオンズリーグ出場に向けて、現在、Jリーグ清水でプレーするティーラシン・デーンダーを12月末に開くトランスファーウインドウ期間中に完全移籍で獲得するという噂が出ています。清水では絶対的なレギュラーポジションが獲得できていないティーラシン選手がBGパトゥム・ユナイテッドに移籍すれば、FWが飽和状態になり、そうでなくとも出場機会が少ないノーシャルル選手は1年契約ということもあり放出される選手の最右翼となりそうです。

Mリーグ1部スーパーリーグ2020年シーズン第8節結果

 9月19日(土)から9月21日(月)の3日間に、1部スーパーリーグ第8節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)
 *試合のダイジェスト映像は全てMFLの公式Youtubeより。

9月19日(土)
スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)
ジョホール・ダルル・タジムJDT 6-1 スランゴールFC
得点者:JDT-サファウィ・ラシド2(45+2分、49分PK)、ジオゴ(64分)、ゴンザロ・カブレラ(67分)、ラマダン・サイフラー2(72分、75分)、スランゴール-ルフィアノ・セゴヴィア(81分)
 直接対決でJDTとの勝点差を詰めるどころか粉砕されたスランゴールFCは、累積警告でブレンダン・ガンを欠くなど苦しいメンバーではありましたが、それでもこの惨敗は許容されなかったのか、この試合から数時間後にサティアナタン・バスカラン監督が解任されています。
 JDTはリーグ再開後にBチームから昇格したラマダン・サイフラーが既に3ゴール目を決めており、改めて選手層の厚さを見せつけました。

UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM FC 2ー1 トレンガヌFC
得点者:UITM-アリフ・アンワル(5分)。ヴィクター・ニェノルド(61分)、トレンガヌFC-リー・タック(38分PK)
 某新聞の某記者からは予算のない大学生のチームはトップリーグにいるべきでないと辛辣なコメントをされていたUITM FCでしたが、第8節を終わって4位と大健闘どころか着実に勝ち星を重ねています。残り3試合はチームの士気が下がっていそうなスランゴールFC、降格圏内に低迷するPJシティFC、サバFAと続くため、リーグ2位に与えられる来季のAFCカップへの出場権獲得も見えてきました。

9月20日(日)
トゥン・アブドル・ラザクスタジアム(パハン州ジェンカ)
フェルダ・ユナイテッドFC 2-2 パハンFA
得点者:フェルダ-ニコラ・ラスポポヴィッチ(38分)、ハイカル・アズハ(45+2分PK)、パハン-ムスリム・アーマド(14分)、イヴァン・カルロス(79分PK)
 フェルダ・ユナイテッドFCの恵龍太郎選手は先発してフル出場しています。

ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州クルボン)
マラッカ・ユナイテッドFC 1-1 PJシティFC
得点者:マラッカ-ロメル・モラレス(72分)、PJ-コギレスワラン・ラジ(90+3分)

クアラルンプールフットボールスタジアム(クアラルンプール)
PDRM FC 0-2 ペラTBG
得点者:ペラ-シャーレル・フィクリ(分)、レアンドロ・ドス・サントス(87分)

9月21日(月)
クアラルンプールフットボールスタジアム(クアラルンプール)
クダFA 3-1 サバFA
得点者:クダ-クパ・シャーマン(26分)、チェチェ・キプレ(71分)、ファイヤッド・ズルキフリ(75分)、サバ-デニス・ブシェニング(28分)
 途中出場ながらファイヤッド・ズルキフリが1アシスト1ゴールと活躍した他、両エースが揃ってゴールを決めたクダFAがサバFAを振り切っています。

マレーシアスーパーリーグ順位表(第8節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1JDT87102251722
2クダFA8512159616
2ペラTBG84221112-114
4UiTM FC841398113
5マラッカU8422117411
6トレンガヌFC83141513210
7パハンFA83141212010
8スランゴールFC82421015-510
9フェルダU81431013-37
10PJシティFC8153711-48
11サバFA8134815-76
12PDRM FC8026414-10-1
*5位のマラッカUと12位のPDRM FCはそれぞれ、給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアスーパーリーグ ゴールランキング(第8節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
7ドミニク・ダ・シルヴァトレンガヌFC8
6チェチェ・キプレクダFA8
5シャーレル・フィクリペラTBG
5ゴンザロ・カブレラJDT8
5イフェダヨ・オルセグンスランゴールFC8
5チェチェ・キプレクダFA8
5イヴァン・カルロスパハンFA8
5クパ・シャーマンクダFA8