10月10日のニュース:タイリーグは東南アジアのトップリーグを目指す、Mリーグ1部の10クラブが今季の「2部降格なし」をMFLに提案

タイリーグは東南アジアのトップリーグを目指す
 スポーツ専門サイトのスタジアムアストロは隣国のタイリーグを特集し、タイリーグ のベンジャミン・タン副CEOのインタビューを掲載しています。
 昨季から在籍するドミニク・タン(ポリス・テロFC)、今季移籍したノーシャルル・イドラ・タラハ(PGパトゥム・ユナイテッド)そして、間も無く隔離措置が終わりチームに合流予定のモハマドゥ・スマレ(ポリス・テロFC)の3人のマレーシア代表選手が今季はタイリーグでプレーしますが、タン副CEOはこのような代表クラスの選手がタイリーグでプレーすることでマレーシアのサッカーファンの注目を集めることは、タイリーグを東南アジアのトップリーグにしたいという自身の目標に近づいていると話しています。
 「スマレ選手のタイリーグ加入については、ファンと同じくらい自分も興奮しているが、それはタイリーグを東南アジアのトップ選手が集まるリーグにしたいという自分の戦略にぴったり合った移籍となったからである。」
 東南アジア各国のトップ選手が集まれば、タイリーグの商業価値や放映権収入の増加にもつながると話すタン副CEOは、より多くのマレーシア人選手にタイリーグでプレーしてもらいたいと同時に、タイリーグのクラブに対してマレーシア企業がスポンサーに名乗りを上げることも期待していると話しています。
 「現在、タイリーグは近隣諸国を対象としたビジネス面にも注力したいと考えており、タイリーグの試合を各国の現地の言語で中継することなども視野に入れている。今後、タイリーグ でプレーするマレーシア人選手の数が増えれば、グッズ販売はもちろん、マレーシア企業とのビジネス提携なども期待できる。」とタン副CEOは話しています。
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 この記事のタン副CEOが目指しているタイリーグは、かつてマレーシアリーグで実現していたものです。マレーシアリーグは、古くは1980年代のタイ代表のレジェンドプレーヤーFWピヤポン・ピウオンや同じくシンガポールの英雄ファンディ・アーマド、1990年代はタイの「ジーコ」ことキャティサック・セーナームアン、2000年代にはインドネシアの至宝バンバン・パムンカスや現在はサバFA監督のクルニアワン・ドゥイ・ユリアントなどがプレーし、まさに東南アジア各国代表チームの主力選手が在籍するこの地域のトップリーグでしたとさ。

Mリーグ1部の10クラブが今季の「2部降格なし」をMFLに提案
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版によると、Mリーグ1部の10クラブが共同で今季の成績による1部から2部への降格を取りやめるよう、Mリーグを運営するマレーシアフットボールリーグに提案しているということです。
 今季2020年シーズンが2月28日に開幕したMリーグは、新型コロナウィルスの影響により1部、2部とも3月16日から8月28日まで中断となり、最終的に12クラブの1回戦総当たりの全11節で争われています。
 この提案はこの新型コロナウィルスの影響を考慮し、従来は2部降格となる11位と12位のクラブを1部に残留させる一方で、2部から昇格するペナンFAとクアラルンプールFAを加えた14クラブで来季2021年シーズンを行うことも併せて対案しているということです。
 1部12クラブ中、この提案に賛成している10クラブとはどのクラブかは明らかにされていませんが、現在ダントツで最下位のPDRM FCのズルキフリ・ヤハヤ名誉事務局長は自身がこの提案を発案したことを認め、8月のリーグ再開前に関係者の間で話し合われたと明かしています。また最終節を前に降格圏の11位にいるフェルダ・ユナイテッドFCのアフィザル・アブ・オスマン前事務局長も14チームになることでリーグが活性化すると話しています。
 なおMFLはこの提案には未だ返答していないということです。

Mリーグ1部スーパーリーグ2020年シーズン第11節結果

10月10日(土)と10月11日(日)の2日間に、1部スーパーリーグ今季最終節となる第11節の5試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)なお第11節の残るもう1試合であるサバFA 対 UITM FCは日程が変更になっていますが、詳細は発表になっていません。
*試合のダイジェスト映像は全てMFLの公式Youtubeより。

10月10日(土)
UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
スランゴールFC 6-1 フェルダ・ユナイテッドFC
得点者:スランゴール-ブレンダン・ガン(13分)、イフェダヨ・オルセグン3(45分、62分PK、88分)、サンドロ・ダ・シルヴァ2(70分、78分)、フェルダ-ダニアル・アミール(33分)
 前節第10節のPDRM FC戦を7ー0で大勝したスランゴールFCは、後半だけで5ゴールとフェルダ・ユナイテッドFCを一蹴。下位チーム相手の連勝しても、フェダヨ・オルセグンがこの試合でハットトリックを決めて得点王争いのトップに躍り出ても、結局は帳尻合わせなんだよぁ。
 この試合に敗れて今季11位が確定したフェルダ・ユナイテッドFCはMリーグ撤退報道が出ている中での試合でした。選手たちがどのような気持ちでこの試合に臨んだのかはわかりませんが、心中は穏やかではなかったことは想像に難くありません。しかしこの後もマレーシアカップが続くので、そこで最後の意地を見せてくれることを期待したいです。
 フェルダ・ユナイテッドFCの恵龍太郎選手はこの試合はベンチ入りしませんでした。

ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州クルボン)
マラッカ・ユナイテッドFC 0-5 ジョホール・ダルル・タジムJDT
得点者:JDT-レアンドロ・ヴァレスケス(分PK)、シャフィク・アーマド(75分)、アイディル・ザフアン(79分)、フェルナンド・ロドリゲス(85分)、ゴンザロ・カブレラ(90+3分)
 今季2020年シーズンの優勝を決めているJDTは今季5度目の完封勝ち。リーグは無敗でシーズンを終えています。

MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティFC 4-1 PDRM FC
得点者:PJ-ワシントン・ブランダオ2(42分、71分)、サフィ・サリー(55分)、コギレスワン・ラジ(66分)、PDRM-セルダール・ゲルディエフ(81分)
 今季開幕前に給料未払い問題により勝点3を剥奪されたPDRM FCは、前代未聞の勝点がマイナスでシーズンを終えています。

10月11日(日)
スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 2-1 パハンFA
得点者:トレンガヌ-ドミニク・ダ・シルヴァ(16分PK) 、リー・TAC(82分)、パハン-ニック・シャリフ・ハッセフィ(13分)
 トレンガヌFCが逆転勝ちで今季3位を確定しました。
 パハンFAはニック・シャリフ・ハッセフィの3試合連続ゴールで先制したものの、その後が続かず、昨季2位から大きく順位を下げ、今季の7位以下が確定しました。

ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラTBG 2-3 クダFA
得点者:ペラ-レアンドロ・ドス・サントス2(42分、45+3分)、クダ-クパ・シャーマン(28分)、ファズルル・ダネル(31分)、レナン・アルヴェス(63分)
 クダFAは追いすがるペラTBGを振り切って勝利を収め、今期の2位を決定させるとともに来季のAFCカップ出場権を獲得しました。
 またペラTBGは得点王を争うシャーレル・フィクリが不発で、今季は4位で終了です。

マレーシアスーパーリーグ2020年シーズン最終順位表

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1JDT119203382526
2クダFA117132013722
3トレンガヌFC1161424141019
4ペラTBG115332119218
5スランゴールFC114522619717
6PJシティFC113531716114
7パハンFA114251818014
8UiTM FC104241415-114
9マラッカU113251316-3*11
10サバFA102351221-99
11フェルダU111461227-157
12PDRM FC11029529-24*-1
*8位のマラッカUと12位のPDRM FCはそれぞれ、給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアスーパーリーグ2020年シーズン最終ゴールランキング)

ゴール数選手名所属試合数
12イフェダヨ・オルセグンスランゴールFC11
10シャーレル・フィクリペラTBG10
8ドミニク・ダ・シルヴァトレンガヌFC10
7チェチェ・キプレクダFA10
7サファウィ・ラシドJDT10
7ゴンザロ・カブレラ11

10月9日のニュース:フェルダUに来季Mリーグ残留の可能性が浮上か、ポルティモネンセSCがサファウィ・ラシドを披露、Mリーグ2部のクチンFA対KLFAの試合日程が変更

フェルダUに来季Mリーグ残留の可能性が浮上か
 先日報じられたMリーグ1部のフェルダ・ユナイテッドFCのリーグ撤退ですが、新たな展開が報じられています。
 マレーシアのスポーツ専門サイトのスタジアムアストロは、フェルダ・ユナイテッドFCの運営会社FUFC the Fighters社(Fighters社)から経営を引き継ぎながら、Mリーグ撤退の決断を下したフェルダ連邦土地開発庁ですが、フェルダの経営トップが来季のMリーグ参加を了承していると報じています。
 またFighters社のニック・ハスルル・ザイヌディン会長とアフィザル・アブ・オスマン事務局長がマレーシアサッカー協会FAMを訪れて、状況説明を行なったとも報じられていますが、その際にスタジアムアストロがインタビューを求めた際には、後日、声明を発表すると答えるに止まっています。
 来季2021年シーズンに参加する条件として、FAMはMリーグ1部と2部の全クラブに民営化が求められていましたが、フェルダ自体はフェルダ・ユナイテッドFCがその手続きを行うことを認め、クラブはFAMより条件付きながら民営化承認を受けていました。そんな中で突如発表されたリーグ撤退には不明な点が多くありましたが、その内容が少しずつ明らかになっています。
 民営化に際して、フェルダはFAMに対してフェルダ・ユナイテッドFCがこれまで使用していたクラブのロゴとフェルダ・ユナイテッドFCの名称使用を禁じることを通達しているということですが、その一方で、フェルダ・ユナイテッドFCのFIghters社はフェルダの支援を受けずにクラブ運営が可能であるとしています。
 Fighters社のアフィザル事務局長は、今後はFAMとフェルダ間の話し合いになるとして、フェルダ経営陣がリーグ撤退について再検討してくれることを望んでいると話しています。

ポルティモネンセSCがサファウィ・ラシドを披露
 Mリーグ1部ジョホール・ダルル・タジムJDTからポルトガル1部のポルティモネンセSCに今季末までの期限付きで移籍したサファウィ・ラシドがクラブの公式サイトで紹介されています。
 ポルティモネンセSCのロジニー・サンパイオ会長は「サファウィ選手を知っている人は多くないが、中島翔哉選手(現FCポルト)を獲得したときも同様だった。サファウィ選手には中島選手と同じように成功してもらいたい。」と記者会見で話しています。
 背番号29のユニフォームを着て会見に参加したサファウィ選手は、自分の実力が示せるような機会が与えられることを望んでいるとし、クラブの勝利のために全力で貢献したいと話しています。「中島選手やブルーノ・タバタ(現スポルティングCP)ら多くの選手がこのクラブからより大きなクラブへと移籍していることを知っている。しかし自分はこのクラブのためにできることをやっていきたいと話しています。

サファウィ選手の記者会見の様子-ポルティモネンセSCの公式Youtubeより

Mリーグ2部のKLFA対クチンFAの試合日程が変更
 Mリーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLは本日10月9日にクアラルンプールフットボールスタジアムで開催予定だったクアラルンプールFA対クチンFAの試合日程の変更を発表しています。
 Mリーグ今季最終節となる試合でしたが、クチンFAはアウェイとなるクアラルンプールFA戦後に本拠地のあるサラワク州に戻るとサラワク州政府が渡航者に求める2週間の自宅隔離を行わなければなりません。その場合、Mリーグ終了後の10月25日開幕予定のマレーシアカップ1回戦までほとんど練習を行えなくなることから、クチンFAから日程変更の公式な要望が出ていたということです。
 新たな日程はまだ発表になってはいませんが、クアラルンプールFA戦後にサラワク州に戻らずにマレー半島に残ってマレーシアカップ1回戦に臨むような日程となるようです。
 マレーシアカップはMリーグ1部の上位11クラブと2部の上位5クラブに出場資格が与えられますが、クチンFAは前節第10節でJDTのBチームJDT IIを破り5位以上を確定させており、クラブ史上初となるマレーシアカップ出場権を獲得しています。

10月8日のニュース:サバ州での感染拡大により最終節のサバFAのホームゲームが延期、クダFA監督の去就は最終節後に決定か、民営化後のペラTBGの新名称案について州FA会長が変更を示唆、撤退決定のフェルダU監督に複数のMリーグクラブからオファーの噂

サバ州での感染拡大により最終節のサバFAのホームゲームが延期
 Mリーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLは10月10日にサバ州コタキナバルで予定されていたMリーグ1部第11節のサバFA対UITM FCの延期を発表しています。
 10月7日の時点でマレーシア国内の新たな新型コロナウィルス感染者489名中、サバ州の感染者が282名となっており、サバFAの本拠地リカススタジアムがあるコタキナバルに条件付き活動制限令が発令されたことから、日程だけでなく試合会場の変更も検討されています。
 また第11節は最終節のため全試合が10月10日の午後9時キックオフとなっていましたが、ペラTBG対クダFA、トレンガヌFC対パハンFAの2試合は10月11日の同じ時間に変更になっています。
 MFLはMリーグの試合日程変更により、10月12日に予定されていたマレーシアカップの組み合わせ抽選が10月19日へ、10月16日に予定されていた1回戦の試合が10月25日とそれぞれ変更となったことも告知しています。

クダFA監督の去就は最終節後に決定か
 Mリーグ1部で最終節を残し2位につけているクダFAは、最終船は勝点1差で3位につけるペラTBGと対戦しますが、この試合に引き分け以上の結果なら来季のAFCカップの出場権獲得となることから、この試合には注目が集まっていますが、同じように注目が集まっているのがクダFAのアイディル・シャリン・サハク監督の去就です。
 クダFAは今季2020年シーズン開幕前はJDTの連覇を止める最有力候補と目されながら、新型コロナウィルスによりリーグが中断されるまでの4試合で1勝1分2敗と予想外の不振に苦しみましたが、その後、クラブを運営するクダ州サッカー協会(クダ州FA)が3月から選手や監督、コーチに給料を支払っていなかったことが発覚しました。
 それでも、リーグ再開後は5勝1敗と下馬評通りの戦いで、リーグ2位に与えられるAFCカップ出場資格獲得まであと一歩と迫っています。
 その一方で、クダ州FAによる給料未払いが明らかになった頃から、アイディル監督はクダFAを去り、退任が噂されているメフメト・ドゥラコビッチ監督に代わってペラTBG監督に就任するのではという話がメディアなどでも取り上げられるようになりました。
 この件についてマレーシアの通信社ブルナマのインタビューに答えたアイディル監督は、当然ながら今週末に控える最終節第11節のペラTBG戦に集中するだけで、他のことは何も考えていないというものでした。またクダ州FAについても経営陣が努力していることは理解していること、また少しずつではあるものの組織の変革が行われていることを認めた上で、全てが良い方向へ向かうのであれば、クダFAを去る必要派内とも話しているということです。
 シンガポール出身で43歳のアイディル監督は、クダFAの選手やコーチ陣、チームスタッフらとの関係は良好であるとして、去就の結論は急いでいないと話しています。
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 昨季2019年シーズンはFAカップで優勝し、ACLプレーオフの出場資格を得たものの、KリーグのFCソウルに敗れて本戦出場が果たせなかったクダFA。クダ州FAの会長は、アイディル監督が去りたいなら止めないと話していたこともアイディル監督退任の噂に拍車をかける結果になりましたが、クラブが民営化され、クダ州FA会長がボスではなくなったことで、アイディル監督残留の可能性が高まったように思います。

民営化後のペラTBGの新名称案について州FA会長が変更を示唆
 Mリーグ1部のペラTBGはクラブの民営化によって名称がボス・ガウラスFCとなることは先日のこのブログでも伝えましたが、クラブの本拠地がある「ペラ」の名前がなくなることについて多くのサポーターが不満の声を上げていることについて、ペラ州サッカー協会(ペラ州FA)のアーマド・ファイザル・アズム会長は「ボス・ガウラスFC」という名称は、単にFAMへの民営化申請に際して使用したものであると話し、正式な手続きを経てペラFCに変更したいという意向を明らかにしています。
 マレーシアの通信社ブルナマによると、ペラ州首相でもあるアーマド・ファイザル会長は、州名の「ペラFC」という名称を使用する際には州政府内での承認を得る必要があり、民営化申請を迅速に行うために一時的に「ボス・ガウラスFC」を使用したと説明しており、民営化承認を受けたことによって、今後は州政府内で「ペラFC」への名称変更について話し合う予定だとして、ペラ州のサッカーファンに対して心配しないようにと話しているということです。

撤退決定のフェルダU監督に複数のMリーグクラブからオファーの噂
 Mリーグ1部のフェルダ・ユナイテッドFCが今季を最後にMリーグから撤退することが発表されましたが、ニザム・ジャミル監督には既にMリーグの複数のクラブから監督のオファーが来ているようだと、サッカー専門サイトのヴォケットFCが報じています。
 2018年のシーズン終了後、給料未払い問題などにより前任のサティアナタン・バスカラン監督が辞任し、コーチから昇格したニザム監督は、やはり給料未払い問題で外国籍選手を含め主力選手の半数以上が退団したクラブを率い、予算が十分でないクラブながら監督1年目の昨季は10位の成績を残しています。2年目の今季は新型コロナウィルスによるリーグ中断までの4試合は1勝2分1敗としながら、8月28日のリーグ再開後は0勝2分4敗とし、最終節を残して10位まで勝点差2の11位という成績です。
 40歳のニザム監督は、トレンガヌFCのナフジ・ザイン監督(42歳)、ペナンFAのマンズール・アズウィラ監督(43歳)らと共に将来有望な「若手」マレーシア人監督と目されています。
 現役時代の大半をスランゴールFA(現スランゴールFC)でプレーしたことから、スランゴールFCサポーターからは、解雇されたサティアナタン監督の後任として期待をされていますが、スランゴール州サッカー協会は既に次の監督の人選を終えているという噂もあり、来季もMリーグクラブでニザム監督が指揮を取るとすれば、スランゴールFC以外のクラブになりそうです。

10月7日のニュース:タイ1部リーグ第8節-マットヨーが先発もタンは先発落ち、条件付きでクラブライセンスを交付されたクラブの詳細

タイ1部リーグ第8節-ノーシャルルが先発もタンは先発落ち
 隣国タイの1部リーグ第8節が10月2日(土)と3日(日)に行われましたが、マレーシア代表のドミニク・タンとノーシャルル・イドラ・タラハが明暗を分けています。
 ポリス・テロFC所属のドミニク・タンはここ2試合は先発してフル出場していましたが、今節のスコータイFC戦は3試合ぶりのベンチスタートとなり、81分から途中出場しています。なお試合は1−1の引き分けとなり、ポリス・テロFCは4勝2分2敗の7位となっています。
 一方、BGパトゥム・ユナイテッド所属のノーシャルル・イドラ・タラハはここ2試合はベンチ入りするも出場機会が与えられていませんでしたが、今節のラヨーンFC戦では、3試合ぶりの先発出場となり、61分に交代しています。こちらの試合はホームのBGパトゥム・ユナイテッドが2-1と勝利し、新型コロナによる中断を経たリーグ再開から3連勝、開幕からも7試合負けなしと好調を維持して首位を快走しています。
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 「マットヨー」ことノーシャルル選手が久しぶりに先発したのは良いニュースですが、2試合連続でフル出場し、いよいよ監督の信頼を得たかと思えたものの、いずれの試合でも失点に関わるミスを犯し、チームも2連敗となったドミニク・タンの今後の使われかたが気になります。

BGパトゥム・ユナイテッド対ラヨーンFC野ハイライト映像-マットヨーはチラッと映っています。-BGパトゥム・ユナイテッドの公式Youtubeチャンネルより

条件付きでクラブライセンスを交付されたクラブの詳細
 昨日のこのブログではマレーシア サッカー協会FAMが発表した来季2021年の国内クラブライセンス交付状況について書きましたが、今回のその続きです。
 まず国内クラブライセンスの交付条件として、FAMは1)スポーツ、2)設備、3)運営、4)法務、5)財務、6)事業の6つの評価基準での審査を行いますが、今回、FAMが条件付きで国内クラブライセンスを交付した全てのクラブは5)財務に関してさらなる説明が求められています。
 Mリーグ1部ではパハンFAとマラッカ・ユナイテッドFCが、2部ではクチンFA、ケランタンFA、UKM FC、ペナンFA、サラワク・ユナイテッドFCの5クラブが条件付きで国内クラブライセンスの交付を受け、この7クラブは今月10月31日までにさらなる説明資料の提出を求められており、その期限を過ぎた場合にはFAMのクラブライセンス交付を担当する第一審機関FIBにより罰金、勝点剥奪、下部リーグへの降格、そして国内クラブライセンスの失効などの処分が下される可能性があります。
 しかしこの7クラブの他に1部のクダFAとPDRM FCについても財務面での問題があるようですが、この両クラブは国内クラブライセンスを交付されており、その違いなどについてFAMは以下のように説明しています。

クダFA
 クダFAは5月から8月までの4ヶ月分の給料が未払いとなっているが、選手とクダFAを運営するクダ州サッカー協会との間で交わされた分割払いの同意書を提出しており、FAMはこの内容に基づいて、国内クラブライセンスの交付を決定した。なお、この同意書に示された分割払いの期日などが守られない場合には、クラブライセンスの無効化や勝点剥奪などの措置を取る。

マラッカ・ユナイテッドFC
 マラッカ・ユナイテッドFCを運営するマラッカ州サッカー協会による所得税納税を分割で行う申請に対する内国歳入庁(日本の国税庁に該当)の返信によると、申請は受け取ったことは述べられているが、その納税方法を承認したかどうかが明確になっていないため、条件付きでの国内クラブライセンス交付とする。

<パハンFA>
 パハンFAを運営するパハン州サッカー協会から内国歳入庁への所得税未納、および従業員積立基金(積み立て年金)と社会保障制度(労災補償制度)への積立金未納に関しては担当省庁に連絡をしているとのことだが、その連絡内容がFAMには知らされていないため、条件付きでの国内クラブライセンス交付とする。
<ケランタンFA>
 2020年の初めには2017年以降に発生した合計18件、総額400万リンギ(およそ1億180万円)を超える未払い給料があったが、現時点では完済できていないのは3件となり、その3件も支払い過程にあり、ケランタンFAを運営するケランタン州サッカー協会と選手間の同意書が提出されていることから、条件付きでの国内クラブライセンス交付とする。
<クチンFA>
 会計監査報告の内容に不備があることから、条件付きでの国内クラブライセンス交付とする。
<UKM FC>
 入国歳入庁と従業員積立基金への支払いに関する情報が不十分なため、条件付きでの国内クラブライセンス交付とする。
<ペナンFA>
 会計監査報告の内容に不備があることから、条件付きでの国内クラブライセンス交付とする。
<サラワク・ユナイテッドFC>
 会計監査報告とその中間報告が不完全であり、FAMの第一審期間が求める形式担っていないため、条件付きでの国内クラブライセンス交付とする。

 FAMによると審査の厳格化は、各クラブの今季分の未払い給料を来季まで持ち越させないことが理由としていますが、同じ話は何度も繰り返されながら、後になって未払い給料が発覚するなど、その審査自体に問題があるような気もしますが、クラブ民営化元年となる来季には各クラブは文字通りプロらしい経営で、未払い給料問題を起こさないように、またFAMはそれを見逃さないことを期待したいです。

10月6日のニュース:Mリーグ1部フェルダUがMリーグ撤退を表明、Mリーグ20クラブに民営化承認、2021年シーズンのクラブライセンス発給は13クラブ-他の8クラブは条件付きで発給

Mリーグ1部フェルダUがMリーグ撤退を表明
 Mリーグ1部のフェルダ・ユナイテッドFCがMリーグからの撤退を発表しています。9月30日が期限となっていたMリーグ1部と2部のクラブに義務付けられていた民営化手続きについて、フェルダ・ユナイテッドFCと2部のUKM FCについては、期限までに民営化認可がマレーシアフットボール協会から発表されず、両クラブは提出した民営化申請書類に関してさらなる説明が必要とされ、その詳細は昨日10月5日に改めて発表される予定だったことはこのブログでも取り上げました。そここら急転直下のリーグ撤退発表です。
 「急転直下」と書きましたが、実はこの発表の前、フェルダ・ユナイテッドFCでは様々なことが起こっていたようです。発端はフェルダ・ユナイテッドFCの運営会社のアフィダル・アブ・オスマン事務局長以下の職員16名全員が9月1日付で突然解雇され、フェルダ・ユナイテッドFCの運営権がこの運営会社からクラブの母体であり政府系機関のフェルダ連邦土地開発庁自身に移ったことです。さらにそれまでフェルダ・ユナイテッドFCの運営会社が使用していたフェルダ本社ビル内の事務所は完全立ち入り禁止となりました。そして今度はこの立ち入り禁止となっていた事務所に泥棒が入る事件が起こりました。盗まれたのは2014年から2018年までの資料で、その資料はマレーシア汚職防止委員会MACCが必要としていたものだということです。MACCの職員がその書類を取りに事務所へ来た際にドアが破られ、監視カメラの向きが変えられ、天井に穴が開き、重要資料の入ったフォルダーがなくなっていることを発見しました。別の監視カメラの映像により「内部」の人間と思しき者の犯行であることが発覚し、現在、警察が捜査中という報道もあります。
 そんな「内部抗争」ともいえそうな事態の中で発表されたフェルダ・ユナイテッドFCの撤退ですが、マレーシアの通信社ブルナマの報道では、そもそもフェルダ自身が運営会社に代わってクラブの運営を担うことになった目的はクラブの支出の管理を含めた運営の透明性を確保することだったとされています。この目的でクラブの運営権を手にしたフェルダはクラブの存続を決定する権利も得ており、今回のリーグ撤退には違法性がないということです。
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 新型コロナウィルスによるリーグ中断までは、今季優勝したJDTと引き分けるなど1勝2分1敗の成績だったフェルダ・ユナイテッドFCは、リーグ再開となった第5節以降は0勝2分4敗と失速しましたが、この騒動による影響は少なからずあったのではないでしょうか。
 2007年に発足したフェルダ・ユナイテッドFCは3部リーグのFAMカップ(当時、現M3リーグ)でプレーしたものの、翌年2008年には2部プレミアリーグに昇格し、2010年にはプレミアリーグで優勝して1部スーパーリーグへ昇格しました。2014年には2部降格を経験するも翌年2015年には1年で1部に復帰するなど安定した力を発揮するクラブでした。
 しかしこの状況も近年では様変わりし、2017年にはクラブライセンス更新に必要な書類に不備があったことから1部で3位になりながら2部降格処分を受けています。そして2018年シーズンは2部で優勝し1部復帰を決めながら、シーズン末には選手や当時のサティアナタン・バスカラン監督、コーチに対する給料未払いが発覚し、その結果、外国籍選手全員を含む半数以上の主力選手との契約を解除しました。そして2019年シーズンは新たな外国籍選手に傘下の21歳以下と19歳以下チームから選手を昇格させて戦い、最終戦で1部残留を決めています。
 クラブの母体となっているフェルダ連邦土地開発庁は、当初は地方でジャングルを伐採し、農園を併設した入植地を開発し、土地を持たないマレー系マレーシア人を移住させる、いわば「貧困農民」対策のための政府機関として発足しましたが、現在では財源が政府から独立して運営されており、フェルダ傘下のFGVホールディングは世界第2位のパームオイル生産を誇るマレーシアでもトップ企業です。しかしこちらも近年は問題が多く、その豊かな財政は不正行為の温床ともされ、前会長は海外不動産にへの不当に高額な投資を主導し、その取引で不当な利益を得た疑いでマレーシア汚職防止委員会MACCに逮捕されています。また直近では先月9月30日にアメリカ政府が労働者虐待や児童労働を理由にFGVホールディングからのパーム油輸入禁止を発表するなど、フェルダを取り巻く環境は厳しくなっています。

FAMは21クラブに民営化承認
 上のフェルダ・ユナイテッドFCのMリーグ撤退が発表された一方で、来季からのMリーグ1部と2部でプレーするための条件でもあるクラブの民営化承認を受けたクラブがマレーシアサッカー協会FAMの公式サイトで発表になっています。
 ジョホール・ダルル・タジムJDT、トレンガヌFC、ペラTBG、スランゴールFCが持つBチームはトップチームとセットで承認されており、Mリーグ1部と2部の全24クラブにM3リーグの国軍AF FCを含めた21クラブが民営化承認を受けています。
 なおこの中には上で取り上げたフェルダ・ユナイテッドFCも含まれていますが、このフェルダ・ユナイテッドFCと2部のUKM FCについては、提出された書類の内容についてさらなる説明が必要とされており、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロよれば、UKM FCはスライマン・フシン監督をクラブのオーナー兼経営陣の一人としている点の説明が求められ、フェルダ・ユナイテッドFCは現在の「内部抗争」についての説明が求められているとしています。しかしリーグ撤退を表明したフェルダ・ユナイテッドFCはその必要がなくなりました。
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 この民営化については2013年に計画されながら、2017年にアジアサッカー連盟AFCによる「アドバイス」を受けて実現につながったようです。これが実現しないと2021年以降はAFCチャンピオンズリーグやAFCカップなどAFC主催大会に出場できなくなることからFAMの尻に火がついた格好でしょうか。

2021年シーズンのクラブライセンス発給は13クラブ-他の8クラブは条件付きで発給 同じFAMの公式サイトでは、来季2021年シーズンの国内クラブライセンス発給状況についても発表されています。
 これによるとMリーグ1部スーパーリーグで今季2020年シーズンにプレーする12クラブのうち10クラブが来季のクラブライセンスを発給されているということです。なお、これにはフェルダ・ユナイテッドFCも含まれています。
 またパハンFAとマラッカ・ユナイテッドについては条件付きでライセンスが発給されているということです。
 Mリーグ2部プレミアリーグの8クラブ(*)ではケランタン・ユナイテッドFC、クアラルンプールFA、ヌグリスンビランFAがクラブライセンスの発給を受けており、残るクチンFA、ケランタンFA、UKM FC、ペナンFA、サラワク・ユナイテッドFCの5クラブについては、やはり条件付きでライセンスが発給されています。(*2部プレミアリーグのJDT II、トレンガヌFC II、スランゴール2、ペラIIの4クラブは1部クラブのBチームのため、トップチームと込みでライセンスが認められています。)
 なお条件付きでライセンスが発給されたクラブは10月31日までに追加の書類等を提出する必要があり、この期限に間に合わなかった場合には罰金、勝点削減、降格、そしてクラブライセンスの発給中止などの処分が科せられるということです。 またMリーグ1部と2部のクラブの内、9クラブがアジアサッカー連盟AFC主催の大会に出場できるAFCライセンスを合わせて申請し、JDT、クダFA、ペラTBG、トレンガヌFC、スランゴールFC、PJシティFC、フェルダ・ユナイテッドFC、クアラルンプールFAの8クラブがAFCライセンスの発給を受けたことも発表された一方で、マラッカ・ユナイテッドFCはAFCライセンスの発給条件を満たしていないため、発給されなかったということです。
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 FAMの公式サイトには国内クラブライセンスの申請条件と、条件付きでライセンスが発給された各クラブの問題が指摘されています。本日分は文字数も多くなったのでこちらについては次回のブログで紹介します。

Mリーグ1部スーパーリーグ2020年シーズン第10節結果

10月2日(金)、10月3日(土)そして10月5日(月)の3日間に、1部スーパーリーグ第10節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)
*試合のダイジェスト映像は全てMFLの公式Youtubeより。

10月2日(金)
スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)
ジョホール・ダルル・タジムJDT 4-1 サバFA
得点者:JDT-ジオゴ(38分)、サファウィ・ラシド2(57分、81分)、レアンドロ・ヴァレスケス(84分)、サバ-デニス・ブシェニング(74分)
 この試合前までに優勝まで勝点1と迫っていたJDTがサバFAを破り、Mリーグ1部今季2020年シーズンの優勝とMリーグ1部7連覇を決めています。ポルトガル1部リーグのポルティモネンセSCへの移籍が決まっているエースのサファウィ・ラシドが2ゴールを決めるなど快勝でした。
 一方のサバFAはサバ州内で新型コロナウィルス感染者が急増し、試合前に2度の検査を受けた他、チャーター機でジョホール入りするなど対コロナ対策は十分でしたが、試合の方は今季を象徴するような展開でした。この日の敗戦でサバFAの1部残留は最終節の結果次第となりました。
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 試合後は選手関係者以外は無観客の中、レーザーショーは繰り広げられるわ、花火は上がるわと、相変わらずド派手なイベントで優勝が祝われましたが、個人的にはリーグ再開後はケガでプレーできなかったキャプテンのハリス・ハルンが登場してトロフィーを受け取った場面が一番感動しました。
(以下の写真はJDTの公式Facebookより)

UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM FC 2-4 PJシティFC
得点者:UITM-グスタヴォ・アルメイダ2(45+4分PK、75分PK)、PJ-バラトクマール・ラマルー(45分)、アナウィン・ジュジーン(48分)、コギレスワン・ラジ(66分)、ワシントン・ブランダオ(79分)
 今季ここまで1勝の9位PJシティFCが4位のUITM FCを破り、1試合を残して今季1部残留を決めています。
 UITM FCはここ2試合ケガで欠場しているウスマン・ファネに加え、この試合ではマーク・ハートマンもケガで欠場するなど主力となる外国籍選手を欠く苦しい布陣では下位のPJシティFCとはいえ大学生主体のクラブでは太刀打ちできませんでした。

10月3日(土)
クアラルンプールフットボールスタジアム(クアラルンプール)
PDRM FC 0ー7 スランゴールFC
得点者:イフェダヨ・オルセグン2(20分、74分)、シーン・セルヴァラジ2(26分、34分)、ブレンダン・ガン(70分)、サフアン・バハルディン(80分)、ルフィノ・セゴヴィア(83分)
 降格が決定している最下位のチームを相手に何点取ろうと今更という感じですが、解任されたサティアナタン・バスカラン前監督に代わり前節から指揮を取るマイケル・ファイヒテンバイナー監督代行は、自身が監督していたスランゴールFCのBチーム、スランゴール2からFWハリム・サアリの他、18歳のムカイリ・アジマルや20歳のアリフ・ハイカルを昇格させて試合に使うなど、すでに来季に向けての準備を始めているようです。

ダルル・マクムールスタジアム(パハン州クアンタン)
パハンFA 3-3 ペラTBG
得点者:パハン-ディネシュ・ラジャシンガム(8分)、ニック・シャリフ・ハセフィ(27分)、イヴァン・カルロス(41分)、ペラ-パルティバン・ジャナセカラン2(47分、90+2分)、シャーレル・フィクリ(84分)
 フィルダウス・サイヤディを先発で起用し、従来の4-4-2から4-2-3-1とギリェルメ・デ・パウラと好調のシャーレル・フィクリを縦に配置する布陣で臨んだペラTBGでしたが、前半を終わってパハンFAが3ゴールを挙げ、すわ第6節JDT戦の0-7大敗の悪夢再現かと思われた試合は、後半は逆にペラTBGが3ゴールを挙げ引き分けに終わっています。

トゥン・アブドル・ラザクスタジアム(パハン州ジェンカ)
フェルダ・ユナイテッドFC 0-3 トレンガヌFC
得点者:トレンガヌ:ドミニク・ダ・シルヴァ(5分)、サンジャル・シャアフメドフ (38分)、リー・タック(65分)
 フェルダ・ユナイテッドFCはこの日の敗戦で自力での降格権脱出が不可能となり、最終節となる次節第11節でUITM FCに勝利し、9位のサバFAがスランゴールFCと引き分け以下の場合に1部残留が決まります、と事前に書いていたのですが、フェルダ・ユナイテッドFCは今季限りでMリーグ撤退が突然、発表されています。
 フェルダ・ユナイテッドFCの恵龍太郎選手は先発してフル出場しています。

10月5日(月)
クアラルンプールフットボールスタジアム(クアラルンプール)
クダFA 1-0 マラッカ・ユナイテッドFC
得点者:シャキル・ハムザ(19分)
 10月2日にクダFAの本拠地クダ州のダルルアマンスタジアムで予定されていた試合は、新型コロナウィルス感染者が国内最多のサバ州で試合から戻ったマラッカ・ユナイテッドFCの検査と自宅隔離により一度は10月4日に延期され、さらにクダ州での新型コロナウィルス感染者も急増したことから、日程と試合会場までもが変更になる事態となりました。
 前節第9節のパハンFA戦で敗れ、リーグ再開後からの連勝が4でストップしたクダFAでしたが、この試合はマラッカ・ユナイテッドFCの猛攻に耐えて逃げ切りました。クダFAは最終節となる次節第11節ではAFCカップ出場権が与えられる2位の座をかけて勝点差1の3位のペラTBGとの直接対決が控えています。

マレーシアスーパーリーグ順位表(第10節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1JDT108202882023
2クダFA106131711619
3ペラTBG105321916318
4トレンガヌFC105142213916
5パハンFA104241716114
6スランゴールFC103522018214
7UiTM FC104241315-214
8マラッカU103241211211
9PJシティFC102531315-211
10サバFA102351221-99
11フェルダU101451120-97
12PDRM FC10028425-21-1
*8位のマラッカUと12位のPDRM FCはそれぞれ、給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアスーパーリーグ ゴールランキング(第10節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
10シャーレル・フィクリペラTBG10
9イフェダヨ・オルセグンスランゴールFC10
8ドミニク・ダ・シルヴァトレンガヌFC10
7チェチェ・キプレクダFA10
7サファウィ・ラシドJDT10

10月3日のニュース:フェルダUとUKM FCの民営化認定の可否は10月5日までに決定、ヌグリスンビランFCは民営化認定を受け新たなスポンサーと交渉中、パハンFAの民営化後のクラブ名はスリ・パハンFC、ペラTBGの新たなクラブ名はボス・ガウラスFC、観客を入れてのMリーグ開催は当面予定なし

フェルダUとUKM FCの民営化認定の可否は10月5日までに決定
 Mリーグ1部と2部の全24クラブに義務付けられていた民営化の期限は9月30日でしたが、その内フェルダ・ユナイテッドFCとUKM FCについてはFAMが民営化認定の可否を来週月曜日10月5日に発表すると、マレーシア語紙ブリタハリアンが報じています。
 民営化が完了しないクラブは来季2021年シーズンはセミプロリーグの3部に降格することになっていますが、9月30日の期限になってもこの2クラブについては民営化認定が発表されなかったことから、FAMが期限を延長することで「延命」措置を施したのではとされていました。
 これについてFAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、期限を延長したわけではないことを強調した上で、 .クラブの民営化審査を担当するFAMのプロサッカー特別委員会が提出された書類についてさらに詳しい説明を求めていることが民営化認定遅れの原因であり、2クラブによる民営化申請書類の提出が期限を過ぎていたわけではないと述べています。

ヌグリスンビランFCは民営化認定を受け新たなスポンサーと交渉中
 Mリーグ2部のヌグリスンビランFAはマレーシアサッカー協会FAMにより民営化認定を受けたことがマレーシア語紙ウトゥサンムラユ電子版で報じられています。
 新たなクラブ名はヌグリスンビランFCとなることが発表されたイベントの席上で、ヌグリスンビラン州サッカー協会(ヌグリスンビラン州FA)の会長で同州の王族メンバーでもあるトゥンク・サイド・ラズマン・サイド・イドリス・アルカドリ殿下が記者会見を行い、現在は民営化後の新たなオーナー候補と交渉中であることを明かしています。
 トゥンク・サイド・ラズマン殿下は、ヌグリスンビランFCのCEO候補者とも交渉中であることを明かし、新たなCEOが新オーナー候補との交渉を担当するとし、この新オーナー候補には個人や企業など複数が名乗りを上げていることも明らかにされています。
 記者会見の席上で今季のクラブの成績について問われたトゥンク・サイド・ラズマン殿下は、今季の成績は(クラブを運営する)ヌグリスンビラン州FAが行なったチーム編成に見合う結果であるとした上で、来季についてはケガがちの選手やベテラン選手ではなく、若い選手や新戦力を獲得する用意があると話しています。

パハンFAの民営化後のクラブ名はスリ・パハンFC
 同じウトゥサンムラユ電子版は、Mリーグ1部のパハンFAを運営するパハン州サッカー協会(パハン州FA)が民営化後のクラブ名としてスリ・パハンFCとする決定をしたことを報じています。
 この新たなクラブ名が選ばれた理由について、現在までパハン州FAは公式声明を発表していませんが、ネット上ではパハン州のチニ湖に住むとされ白ワニとも龍とも言われる伝説上の生き物スリパハンと関連があるのではないかと噂になっています。
 なおロゴなど何も新たなクラブに関連する情報は発表されておらず、実際にこの伝説上の生き物と新たなクラブ名との関係は未だ不明ということです。

ペラTBGの新たなクラブ名はボス・ガウラスFC
 Mリーグクラブの民営化後の新たなクラブ名が発表になっていますが、Mリーグ1部のペラTBGの新たなクラブ名はボス・ガウラスFCとなるようです。
 マレーシア語紙ハリアンメトロ電子版によると、現在のクラブ名のペラTBG(The Boss Gaurus – Boss Gaurusは野生のインドヤギュウの意)でも使われているBoss Gaurusボス・ガウラスをそのままクラブ名とするということです。本拠地となる「ペラ」という州名がクラブ名から外れてしまうことについて、マレーシアサッカー協会FAMでクラブの民営化認定に関わるプロサッカー特別委員会のモハマド・フィルダウス・モハマド委員長は、来季2021年シーズンに使用するクラブ名については「州名を含む」などの規定は特に設けていないとし、Mリーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLが同意すれば問題はないと話しています。

観客を入れてのMリーグ開催は当面予定なし
 マレーシアのスポーツを監督する青年スポーツ省のリーザル・メリカン・ナイナ・メリカン大臣は、新型コロナウィル感染者数の急増を受け、観客を入れてのMリーグ開催を許可する予定はないと話しています。
 マレーシアの通信社ブルナマによれば、リーザル青年スポーツ相は、現在、マレーシアのスポーツに許可されているのは無観客で試合を行うフェイズ4と呼ばれる段階であり、これが小規模の観客による観戦を許可するフェイズ5や大規模の観客の許可や外国からの選手を招待して大会が開催できるフェイズ6とするには時期尚早だと話しているということです。
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 ここに来て感染者数がサバ州とクダ州を中心に急増しているだけでなく、首都クアラルンプールやその周辺でもこれまでよりも多い感染者が見つかるなど、マレーシア国内では新型コロナウィルスは収束の気配がありません。このままでは再び全国に活動制限令MCOが出されるのではという懸念も高まり、Mリーグの後に開催されるマレーシアカップの開催にも影響が及ぶ可能性があります。

Mリーグ1部スーパーリーグ2020年シーズン第9節結果

 9月25日(金)から9月27日(日)の3日間に、1部スーパーリーグ第9節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)
 *試合のダイジェスト映像は全てMFLの公式Youtubeより。

9月25日(金)
ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラTBG 5-1 フェルダ・ユナイテッドFC
得点者:ペラ-シャーレル・フィクリ4(17分、48分、69分、86分)、ギリェルメ・デ・パウラ(53分)、フェルダ-ニコラス・ヴェレズ(62分)
 シャーレル・フィクリの4ゴールを含む5ゴールでペラTBGが圧勝。シャーレル選手自身も得点王争いのトップに立っています。ちなみにMリーグ1部でマレーシア人選手が得点王を獲得したのは2011年のアブドル・ハディ・ヤハヤ(当時トレンガヌFA、現在のトレンガヌFC)が最後ですが、Mリーグは2009年から2011年まで外国籍選手の加入を認めていませんでした。このため外国籍選手と競い合って得点王を取ったのは2004年シーズンに15ゴールを挙げたインドラ・プトラ・マハユディン(現クアラルンプールFA、当時はパハンFAに在籍)まで遡らなければなりません。
 フェルダ・ユナイテッドFCの恵龍太郎選手は先発してフル出場しています。

スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 4-0 PDRM FC
得点者:トレンガヌ-ファリス・ラムリ2(8分、75分)、リー・タック2(26分、45+2分)
 PDRM FCはこの日の敗戦で11位以下が確定し、来季の2部プレミアリーグ降格が決まりました。
 トレンガヌFCのBチームにあたるMリーグ2部トレンガヌFC IIに所属する鈴木ブルーノ選手がこの試合で今季初のトップチームに昇格し、この試合では先発して74分に交代しています。

MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティFC 2-2 ジョホール・ダルル・タジムJDT
得点者:PJ-クリスティ・ジャヤシーラン(38分)、グルサミー・カンダサミー(45+2分)、JDT-サファウィ・ラシド(36分)、ゴンザロ・カブレラ(45+5分PK)
 この試合に勝てばリーグ7連覇が決まったJDTの前に立ちはだかったのは、PJシティFCのGKカラムラー・アル・ハフィズでした。下のハイライト映像以外でも好セーブを連発し、2部降格の危機にあるPJシティFCに貴重な勝ち点1をもたらしました。
 一方のJDTはAFCチャンピオンズリーグを睨んでか、好調のラマダン・サイフラーをベンチスタートさせるなど選手層の厚さを見せつけての引き分けでした。

9月26日(土)
UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
スランゴールFC 3-3 UITM FC
得点者:スランゴール-イフェダヨ・オルセグン2(25分、90+5分)、サンドロ・ダ・シルヴァ(45+5分)、UITM-グスタヴォ・アルメイダ2(49分、59分)、ラビ・アタヤ(62分)
 UITM FCは1点リードのままインジャリータイムに入りながら、試合終了間際にゴール前で痛恨のハンド。これで得たPKをイフェダヨ・オルセグンが決めてスランゴールFCが何とか引き分けに持ち込みました。
 前節第8節JDT戦の大敗後に選手によるサティアナタン・バスカラン前監督に対するサボタージュ疑惑などがネット上で取り沙汰されましたが、その疑いはこの試合で晴れたのではないでしょうか。監督に原因はなくスランゴールFCは単に弱いチームで、選手はボイコットしていたわけではなく単に実力不足だったということでした。

ダルル・マクムールスタジアム(パハン州クアンタン)
パハンFA 2-1 クダFA
得点者:パハン-アダム・リード(41分)、シャリフ・ハッセフィ(46分)、クダ-チェチェ・キプレ(14分)
 この試合で勝てばJDTの残り試合の結果では優勝の可能性も残っていたクダFAでしたが、この敗戦で優勝どころかAFCカップ出場権のかかるリーグ2位もペラTBGとの争いとなり、最終節第11節での直接対決に俄然注目が集まります。
 動きの悪いクダFA相手とは言え快勝したパハンFAは連勝で、遅まきながら調子を上げてきました。

9月27日(日)
リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバFA 3-2 マラッカ・ユナイテッドFC
得点者:サバ-デニス・ブシェニング2(25分、65分)、ロドリュブ・パウノヴィッチ(72分PK)、マラッカ-ウチェ・アグバ(16分)、ソニー・ノルデ(45+3分)
 サバFAは8月28日のリーグ再開後の初勝利。一方、再開後は2勝2分と順位を上げてきたマラッカ・ユナイテッドはリーグ再開後の初黒星となりました。

マレーシアスーパーリーグ順位表(第9節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1JDT97202471723
2ペラTBG95221613317
3クダFA95131611516
4UiTM FC94231211114
5トレンガヌFC94141913613
6パハンFA94141413113
7マラッカU93231210211
8スランゴールFC92521318-511
9PJシティFC9163913-49
10サバFA92341117-69
11フェルダU91441117-67
12PDRM FC9027418-14-1
*7位のマラッカUと12位のPDRM FCはそれぞれ、給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアスーパーリーグ ゴールランキング(第9節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
9シャーレル・フィクリペラTBG9
7ドミニク・ダ・シルヴァトレンガヌFC9
7チェチェ・キプレクダFA9
7イフェダヨ・オルセグンスランゴールFC9
5ゴンザロ・カブレラJDT9

9月25日のニュース:FAMとパハン州FAはお互いを非難、スランゴール州FAはスマレとの交渉はFAMの承認済みと主張するもFAMは否定、期限まで1週間となった民営化が完了しているのは現時点で12クラブ

FAMとパハン州FAはお互いを非難
 マレーシアサッカー協会FAMとMリーグ1部パハンFAを運営するパハン州サッカー協会(パハン州FA)はお互いに非難を応酬し合う状況になっています。
 パハン州FAを離れてタイ1部リーグのポリス・テロFC移籍を発表したモハマドゥ・スマレに対して、今月9月11日にパハン州FAはFAMへ不服申し立てを行いましたが、FAMの対応が不十分として、一昨日9月22日にFAMを強い調子で非難する声明を公式Facebookなどで公開しました。
 パハン州FAのノーリア・アブドル・マナフ事務局長は自身の名で出された公式声明で「(対応が遅れていることについて)FAMはFIFAの対応を待っているといることを理由にしているが、パハン州FAはこの理由を受け入れることはできない。マレーシア人選手に関する事例への対応はFAMの管轄であり、アジアサッカー連盟のウインザー・ポール事務局長もメディア向けの声明でこれを肯定している。」と述べ、パハン州FAも含め国内の州FAを統括する立場のFAMは、今回のスマレ選手に関する件についてパハン州FAの申し立てに真剣かつ速やかに対応するべきだとしています。
 さらにパハン州FAのノーリア事務局長は、FAMが早急に対応しない場合、マレーシア国内のスポーツに関する問題を裁定するスポーツコミッショナーにこの件についての裁定を仰ぐことも検討しているとしています。
 「パハンFAを離脱するに至った理由としてスマレ選手が挙げている内容は不正確な上にでっち上げであり、パハン州FAは事実に基づきスマレ選手の主張に異議を申し立てる用意がある。」と話すノーリア事務局長は、スマレ選手が離脱の最大の理由として挙げている契約内容とは異なる給料が過去3年間に渡り支払われていたことについても、これを全面的に否定しています。
 一方のFAMは公式サイトに反論を掲載し、パハン州FAによる非難は根拠がない上に無責任であるとしてこれを糾弾しています。
 FAMはこの件がパハン州FAから報告された当初から、スマレ選手に関する提訴をFIFAへ行うための手順や必要条件などを提示してパハン州FAに協力してきたと主張し、パハン州FAへの反論ではその事実を時間の経緯に沿って説明しています。その上でスマレ選手が契約破棄の根拠としている「給料未払いが発生した際には契約を破棄できる」という条項が使われた事実について自身の責任を理解するべきだと、パハン州FAの非難に応酬しています。

スランゴール州FAはスマレとの交渉はFAMの承認済みと主張するもFAMは否定
 またパハン州FAとFAMの論争の最中に明らかになったのが、Mリーグ1部スランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会(スランゴール州FA)がスマレ選手に接触する際にFAMがこれを承認していたというニュースです。
 こちらはスランゴール州FAのジョハン・カマル・ハミドン事務局長がFAMに事前に資格紹介を行い、さらにFAMから承認を得た上で獲得交渉を行っていたことを明かし、これがパハン州FAのFAMに対するさらなる非難を産む原因になっています。
 英字紙ニューストレイトタイムズにはパハン州FA関係者の話として、パハン州FAとスマレ選手の「離婚調停」を行なっていたFAMが、その裏ではスランゴールFAとスマレ選手の「結婚」を承認していたと、FAMを非難しているとしています。
 しかもこの話がここで終わらないのがマレーシア。FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、FAMにはスランゴール州FAとスマレ選手の交渉を許可する資格も禁止もする資格もないと話し、スランゴール州FAのジョハン事務局長の問い合わせてに対しては、スマレ選手は契約内容に含まれていた「給料未払いが起こった際に契約を破棄できる」という条項を使って契約を破棄したという事実を伝えただけであると話しています。
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 正式な契約書が交わされていながらこの様な問題が発生すること自体、正直、理解ができませんし、誰かが(あるいは関係者全員が)自身に都合よくその内容を解釈しているのかも知れません。結局はプロサッカーチームの運営を各州の議員や公務員といったアマチュアが運営していることに起因している様に感じます。皇族を協会の会長に置くパハン州FAとスランゴール州FAがこの件に関連しているのは単なる偶然ではなく、そういった権威の下でそれを傘にきた輩が自身の権力闘争にサッカーを利用している図式が見え隠れしている気がします。監督をクビにしてもその任命責任が問われないスランゴール州FAはその際たるものでしょう。そのためにも次の記事で取り上げるクラブの民営化は何としても進めていかなければならない様に思います。

期限まで1週間となった民営化が完了しているのは現時点で12クラブ
 マレーシアサッカー協会FAMが期限を9月30日に設定したクラブの民営化ですが、現時点では12クラブが民営化手続きを完了していることをFAMが公式サイトで発表しています。マレーシアのプロクラブの大半は、各州サッカー協会(州FA)が運営していますが、FAMはアジアサッカー連盟AFCの指導に基づき、各州FAが運営するクラブを州FAから切り離す民営化を求めており、その期限はあと1週間ほどに迫っています。
 今回FAMが発表した民営化手続きが完了しているクラブは、ジョホール・ダルル・タジムJDT、PJシティFC、マラッカ・ユナイテッドFC、トレンガヌFC、サバ、ペラTBG(以上Mリーグ1部)、サラワク・ユナイテッドFC、ヌグリスンビラン、ケランタン・ユナイテッドFC、クチン・シティFC、クアラルンプール(以上Mリーグ2部)そしてMリーグ3部所属のマレーシア国軍FCの12クラブです。
 またこの他、Mリーグ1部のスランゴールFC、フェルダ・ユナイテッドFCと2部ケランタンは手続きの最終段階に入っていること、また1部のパハンとクダ、2部のペナンは手続きの最中であるともされています。
 その一方でマレーシア王立警察を母体とするPDRM FCと国立大学を母体とするUITM FCとUKM FCについては手続きを始めたばかりの段階ということで、FAMは速やかな対応を求める督促状を送ったとしています。
 民営化が完了しないクラブは、AFC主催のAFCチャンピオンズリーグやAFCカップなどの大会にはマレーシア代表として出場できない他、来季2021年以降は国内リーグのMリーグ1部と2部でもプレーするためのクラブライセンスが発給されません。
 なおFAMのプロ委員会のモハマド・フィルダウス・モハマド委員長名で出されたこの発表では、民営化手続きを完了していないクラブに対して9月30日の期限は決して延長されないとする一方で、必要な支援をいつでも行う用意があり、今季の1部と2部の全クラブが民営化手続きを期限までに完了することを望んでいるとも書かれています。