MFL第5節の結果まとめ

マレーシアフットボールリーグMFL第5節の結果
1部スーパーリーグ
トレンガヌFC(1勝3分1敗)1-1ペラTBG(0勝3分1敗)
得点者:トレンガヌFC-リー・タック(90分、PK)、ペラTBG-ワンダー・ルイス(72分)
トレンガヌFCは、90分にリー・タックがペナルティーエリア内で倒されて得たPKを自分で決めて同点に追いつきました。ペラTBGは掴みかけていた今シーズン初勝利を手にすることはできませんでした。

スランゴールFA(0勝3分2敗)2−4JDT(4勝1分0敗)
得点者:レアンドロ・ヴァラスケス(7分、67分)、ジオゴ(13分)、ゴンザロ・カブレラ(41分)、スランゴールFA-エンドリック・サントス(32分)、ルフィノ・セゴヴィア(45分)
前半だけで5点が入った派手な試合は、JDTのレアンドロ・ヴァラスケスがこの日2点目となるゴールを決め、スランゴールFAを突き放しました。この日が34歳の誕生だったルフィノ・セゴヴィアのゴールも実らず、スランゴールFAの今シーズン初勝利はまたもお預けとなりました。

フェルダ・ユナイテッド(1勝3分1敗)1-0プタリン・ジャヤ(PJ)シティFC(1勝1分3敗)
得点者:池田圭(30分、PK)
ゴールエリア内でS・チャントゥルが倒されて得たPKをフェルダ・ユナイテッドの10番、池田圭がゴール。そのまま逃げ切り、フェルダ・ユナイテッドは今シーズン初勝利を挙げました。フェルダ・ユナイテッドのニズマン・ジャミル監督がチームへの貢献を称賛する池田選手、渡邉将基選手はともにスタメンでフル出場しました。

クダFA(3勝2分0敗)0−0PKNS FC(2勝2分1敗)
得点者:なし
両チーム合わせて9枚のカードが出された荒れた試合は、シュート数がクダFA14本に対して、攻撃の要となるFWクパ・シャーマンが第4節のPKNP FCでのレッドカードによる出場停止となっているPKNS FCはわずか2本でしたが、PKNS FCにとってはアウェイでの貴重な勝点1となりました。一方クダFAにとっては、この試合で勝点3を獲得すれば首位の可能性もありましたが、試合終了直前の87分にはクダFAのDFレナン・アルヴェスがボールとは関係ないところで、PKNS FCのFWファイザット・ガザリに頭突きを食らわせ一発退場となりました。MFLの規定では、通常のレッドカードは1試合出場停止が課せられますが、暴力行為に対するレッドカードは最低でも3試合以上の出場停止処分となります。
 第5節を終えて3位のクダFAは、次節の第6節は2位のパハンFAと、第7節は首位のJDTとの対戦が控えているだけに、アルヴェス選手の不用意なレッドカードがクダFAの今シーズンの行方に影響を及ぼす可能性があります。

PKNP FC(0勝1分3敗)0−3パハンFA(3勝2分0敗)
得点者:パハンFA-ゼ・ラヴ(2分)、ディクソン・ヌワカエメ(50分)、ノーシャルル・イドラン・タラハ(73分)
ここ2試合で2引き分けのパハンFAは、前節でレッドカードをもらったDFエラルド・グロンと、イエローカード累積3枚となったDFサフワン・バハルディンが出場停止、さらにはDFムスリム・アーマドが前節のスランゴールFA戦でのケガからの回復が遅れてベンチから外れるなど、前節まで先発してきたディフェンスのレギュラー3名を欠く苦しい試合でしたが、今シーズンまだ勝ち星のないPKNP FC相手に勝点3を獲得し、クダFAを抜いて2位に浮上しています。

マラッカ・ユナイテッド(4勝0分1敗)2−0クアラルンプール(KL)FA(0勝0分4敗)
得点者:マラッカ・ユナイテッド−ダルコ・マルコヴィッチ(14分)、ナズリン・ナウイ(16分)
今シーズン開幕から3連敗中のKLFAは、この試合も前半の早い時間帯に2点を奪われ、FWギリェルメ・デ・パウラをケガで欠く攻撃陣が反撃できないまま試合終了。開幕から泥沼の4連敗となり、MFLでの唯一、勝点0のチームとなっています。
KLFAの苅部隆太郎選手はスタメンでフル出場しています。

2部プレミアリーグ
ペナンFA1(1勝1分2敗)1-2UITM FC(3勝0分け1敗)
得点者:ペナンFA−ザルコ・コラチ、UITM FC-ロベルト・メンディ(39分、85分)

スランゴール・ユナイテッド(3勝1分1敗)0−0ヌグリ・スンビランFA(1勝3分1敗)
得点者:なし
ヌグリ・スンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。

サバFA(3勝1分1敗)3−1PDRM FC(0勝1分4敗)
得点者:サバFA-ルイス・ジュニオール(4分、48分)、ロドリュブ・ パウノヴィッチ(43分)、PDRM FC-アルグジム・レゾヴィッチ(53分)

UKM FC(1勝1分2敗)4-0サラワクFA(1勝0分4敗)
得点者:UKM FC-ミカエル・イジェジー(9分、PK)、マテオ・ロスカム(85分、PK)、ハリス・ファズリン(90分)、アクマル・ザヒル(90分)

JDT II(4勝0分0敗)2-0ケランタンFA(1勝1分2敗)
得点者:JDT II-ロザイミ・ラーマン(40分)、カイルラ・アブドルハリム(59分)

3月1日のニュース:主力選手のコンディションに悩むスランゴールFA、TMJは今年がJDT最後の年か、プルリスFA元監督はM3からの再スタートを提案

主力選手のケガに悩むスランゴールFA
第4節を終えて0勝3分1敗の9位と低迷するスランゴールFA。マレーシアフットボールリーグMFL第5節では、ここまで3勝1分0敗のJDTをホームに迎えますが、その試合を前に主力選手数名がコンディション不良のようです。前節のパハンFA戦で引き分けにつながる同点ゴールを決めた昨シーズンの得点王FWルフィノ・セゴヴィアやプルリスFAより移籍してきたばかりのFWカイリル・ムヒミーン、さらにはDFテイラー・リガンも出場が危ぶまれており、今節も苦しい試合になりそうです。

TMJは今年がJDT最後の年か
TMJことジョホール州皇太子で、JDTのオーナーでもあるトゥンク・イスマイル殿下が自身のFacebookで、今年が自分にとってはJDTでの最後の年になるだろうと発言し、注目を集めています。2013年にそれまでのジョホールFCをリブランディングしたJDTのオーナーとなって以来、JDTはMFL1部スーパーリーグ5連覇を含め、12のタイトルを獲得しています。
 Facebookでは、レアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長を引き合いに出し、「多くのファンがレアル・マドリードと言えば、クリスティアーノ・ロナウドを思い出すが、ペレス会長がいなければ、そして彼が獲得した選手がいなければ、ギャラクティコスも多くのタイトルもなかったはずである」と述べています。
 数日前には、開幕直後にアーロン・ニゲスを解雇し、レアンドロ・ヴェラスケスと入れ替えたことについて、サポーターに対して誤り、自らを非難していますので、過度なサポーターの要求に辟易してしまったのかも知れません。
 何れにせよ、王族という地位もあり強烈なリーダーシップでJDTはもちろん、MFLのチェアマンを務めるなど、近年のマレーシアサッカー界を引っ張ってきた一人であることは間違いありません。この発言が果たして本気なのかどうかは、わかりませんが、もし本気だとしたら、非常に残念です。

プルリスFA元監督はM3からの再スタートを提案
MFL2部プレミアリーグからの追放が確定したプルリスFA。2005年から2007年までプルリスFAの監督を務めたアブドル・ラーマン・イブラヒム元マレーシア代表監督は、MFL3部にあたるMリーグ3(M3)から再出発するべきだとしています。アブドル・ラーマン元監督が指揮をとっていた頃は、運営費用が足りなければ州政府からの補助金によって補うことができたが、現在のMFLでのチーム運営費用はさらに巨額になっており、現在の経営状況ではプレミアリーグに残ることは無理であり、「身の丈にあった」運営を行ってM3から再出発することを提案しています。同じような意見はサポーターグループの一部からも出ています。
 なおプルリスFAの役員らは復帰の可能性を模索し、MFLと交渉を続けたいとしていますが、プレミアリーグに残ることができれば集められるとプルリスFAが主張するスポンサーからの資金800万マレーシアリンギ(約2億1000万円)も、MFLが求めたスポンサー企業の弁護士による署名付き書類が提出できない上、プレミアリーグ残留を前提としない資金源という条件すら満たしていません。

MFL第4節の結果まとめ

マレーシアフットボールリーグMFLは第4節。1部スーパーリーグ6試合、2部プレミアリーグは追放処分を受けたプルリスFA対ケランタンFA戦が延期となり、5試合が行われました。
MFL1部スーパーリーグ
クアラルンプール(KL)FA(0勝0分3敗)0-1トレンガヌFC(1勝2分1敗)
得点者:トレンガヌFC-イゴル・ゾニッチ(69分)
前半は苅部隆太郎からのキラーパスでGKと1対1の大チャンスをザフリ・ヤハヤがはずなどチャンスをモノにできなかったKLFAをトレンガヌFCが攻め続ける展開ながら0-0で終了。後半に入ると、トレンガヌFCの攻撃陣のミスとKLFAのGKファリズアン・カマルディンが連発したスーパーセーブで両チーム無得点が続き、迎えた69分にリー・タックの左からのCKにイゴル・ゾニッチが頭で合わせてゴールし、これが決勝点となりました。KLFAは前節のペラTBG戦が延期となったため3試合を消化していますが、勝点0と苦しい状況が続いています。
 KLFAの苅部隆太郎選手はこの試合も含め、全試合に先発、フル出場しています。

プタリン・ジャヤ(PJ)(1勝1分2敗)シティFC0-2クダFA(3勝1分0敗)
得点者:クダFA-シャルル・アズワリ(7分)、フェルナンド・オルテガ(41分)
プルリスFAからサフィ・サリ、新外国人としてセルジーニョの二人のFWを獲得して攻撃陣を強化したPJシティFCが、今シーズンここまで無敗のクダFAに挑んだ試合は、7分にシャルル・アズワリがフリーでヘディングシュートを決めてクダFAが先制しました。前半終了間際の41分には、自陣ゴール前でPJシティの不用意なパスを奪ったクダFAが一気にカウンターで攻め込み、オルテガが1対1となったGKを交わしてシュートし前半は2-0で終了。後半もクダFAが攻める時間の方が長かったものの両チームとも無得点で終了しました。

ペラTBG(0勝2分1敗)1-1フェルダ・ユナイテッド(0勝3分1敗)
得点者:ペラTBG-ジウマール・ダ・シルヴァ(71分、PK)、フェルダ・ユナイテッド-ハディン・アズマン(44分)
2月19日にアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACLプレーオフで蔚山現代に1-5と大敗したペラTBG。スーパーリーグ昨シーズン2位ながら、今シーズンはまだ勝ち星がありません。ホームにフェルダ・ユナイテッドを迎えた試合は、44分にフェルダ・ユナイテッドのキャプテン、ハディン・アズマンがFKを直接、ゴールし先制します。ペラTBGもゴール前でワンダー・ルイスが倒されて得たPKをジウマール・ダ・シルヴァが決め、同点に追いついたものの、その後は両チームとも得点できず試合終了となりました。
 フェルダ・ユナイテッドの池田圭選手と、この試合直前にフェルダ・ユナイテッドに加入した元プルリスFAの渡辺将基選手はともに先発し、フル出場しました。

JDT(3勝1分0敗)2-1マラッカ・ユナイテッド(3勝0分1敗)
得点者:JDT-ゴンザロ・カブレラ(35分、PK)、サファウィ・ラシド(43分)、マラッカ・ユナイテッド-パトリック・ライヒェルト(74分)
ここまで無敗同士が対戦する今節最も注目のカードは、35分にマラッカ・ユナイテッドのジャン・スクウォンが自陣ゴールエリアでハンドの反則を犯し、そのPKをゴンザロ・カブレラが決めてJDTが先制しました。43分にはジオゴのヒールパスから抜け出したサファウイ・ラシドがDF二人とGKをかわしてゴール。マラッカ・ユナイテッドも74分、JDT守備陣のパスをダルコ・マルコヴィッチがカット、そこからパトリック・ライヒェルトがゴールしますが、反撃はここまで。マラッカ・ユナイテッドは今シーズンの初黒星を喫しました。
 勝点3は満足だが、試合内容には不満が残るとしているJDTのルシアーノ・フィゲロア監督は、3月5日に控えるアウェイの鹿島アントラーズ戦に向け、選手の奮起を促したいとしています。

PKNS FC(2勝1分1敗)1-0PKNP FC(0勝1分3敗)
得点者:PKNS FC-クパ・シャーマン(2分)
ともに州政府設立の開発公社を母体とするクラブ同士の「公社ダービー」は、前節にスランゴールFAを4-0で破ったPKNS FCがクパ・シャーマンのゴールで先制し、GKザリフ・イルファンの活躍とPKNP FCのシュートが何度もゴールポストに阻まれる幸運のおかげでそのまま逃げ切りました。PKNP FCはシュート数ではPKNS FCを上回ったものの、1点が取れませんでした。
 PKNS FCはここまで4試合で3得点と好調のクパ・シャーマンが、69分にそれまでマンマークされ続けていたPKNP FCのフィリピン人DFアマニ・アギナルドへ肘打ちを食らわせて一発退場となっています。次節は首位クダFAとの対戦が控えており、チームにとっても痛いレッドカードでした。
 3試合で6失点のPKNP FCは、今シーズン初先発のGKカイルル・タキフの中途半端なパスから失点し、PKNS FCが10人となった機会を生かせませんでしたが、上記の新戦力のアマニ・アギナルドが存在感を見せつけ、課題となっていた守備陣の立て直しが期待できる試合でした。

パハンFA(2勝1分1敗)1-1スランゴールFA(0勝3分1敗)
得点者:パハンFA-ワン・ザフルニザム(34分)、スランゴールFA-ルフィノ・セゴヴィア(62分)
この試合前まで3試合で3得点のFWディクソン・ヌワカエメの代わりに、昨年末のアセアンサッカー連盟AFF選手権スズキカップで活躍したFWノーシャルル・イドラン・タラハを起用したパハンFAのドラー・サレー監督の戦略は、34分にムハマドゥ・スマレー、ゼ・ラブとつないだパスをワン・ザフルニザムがゴールし的中したように見えました。しかし、パハンFA攻撃陣が追加点のチャンスを逃していた間に、スランゴールFAが62分にキャプテンのルフィノ・セゴヴィアのゴールで追い付きます。パハンFAにとって誤算だったのはDFエラルド・グロンが2枚めのイエローで73分に退場となったこと。74分にはディクソン・ヌワカエメを投入し、勝点3を取りに行きますが、結局1-1のまま試合終了。上位陣から離されたくないパハンFAでしたが、不調のスランゴールFA相手に手痛い引き分けとなりました。

MFL2部プレミアリーグ
サラワクFA(1勝0分3敗)1-2サバFA(2勝1分1敗)
得点者:サラワクFA-ペドロ・エンリケ(44分)、サバFA- ロドリュブ・ パウノヴィッチ(36分)、サブリ・サハル(39分)
マレーシアはマレー半島部と、東マレーシアと呼ばれるボルネオ島に分かれていますが、そのボルネオ島に本拠地を持つ両チームの「ボルネオダービー」は、両クラブの勢いがそのまま現れた結果になりました。

PDRM FC(0勝1分3敗)0-1スランゴール・ユナイテッド(3勝0分1敗)
得点者:スランゴール・ユナイテッド-ラスラム・カーン(27分)
MFL3部にあたるFAMカップ(現Mリーグ3)から昇格し、初めてプレミアリーグで戦うスランゴール・ユナイテッドは好調を維持、この勝利で単独2位に浮上しています。

トレンガヌFC II(2勝1分1敗)0-0UKM FC(1勝1分2敗)
得点者:なし
トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手は、この試合で4試合連続の先発でフル出場していますが、開幕戦以来のゴールはなりませんでした。

UITM FC(2勝0分2敗)1-2JDT II(4勝0分0敗)
得点者:UITM FC-ムハマド・ラフィ・マット・ヤコブ(12分)、JDT II-ブルーノ・ソアレス(20分)、モハマド・ロザイミ・アブドル・ラーマン(45分)
JDT IIは開幕から4連勝で首位をキープ。

ヌグリ・スンビランFA(1勝2分1敗)1-1ペナンFA(1勝1分2敗)
得点者:ヌグリ・スンビランFA-中武駿介(32分)、ペナンFA-ジュリアン・ボッターロ
ここまで全試合先発でフル出場の中武駿介選手は、この試合も先発でフル出場し、今シーズン2点目を決めています。

2月23日のニュース:AFF U22はミャンマーに勝利も準決勝進出ならず、PKNS FCとスランゴールFAの間で選手のトレード、その他の移籍情報など

AFF U22はミャンマーに勝利も受験決勝進出ならず
先程終わったアセアンサッカー連盟AFFのU22選手権グループステージ最終戦でマレーシア代表は今大会2得点目となるFWハディ・ファイヤッド(ファジアーノ岡山)のゴールでミャンマー代表に1-0で勝利し、今大会初勝利を挙げました。しかしグループBのもう一つの試合でインドネシアがカンボジアに2-0で勝利したため、カンボジア(2勝1敗で勝点6)、インドネシア(1勝2分で勝点5)、マレーシア(1勝1分1敗で勝点4)、ミャンマー(1分2敗で勝点1)となり、カンボジアとインドネシアが決勝進出となり、マレーシアとミャンマーはグループステージ敗退となりました。
 FIFAカレンダーに含まれない大会ということで、U22代表オン・キムスイ監督が招集した選手の内5人がクラブから招集を拒否されるなど、ベストメンバーで臨むことができなかった大会でしたが、オン監督がこの大会を通じて使えると判断した選手に、今回招集されなかった選手たちが合流して、マレーシア U22代表は3月にクアラルンプールで行われるアジアサッカー連盟AFC U23選手権予選兼東京オリンピック予選を戦います。

スランゴールFAとPKNS FC間でトレード
トランスファーウインドウが閉じ、続々と移籍情報が入ってきています。同じシャー・アラムスタジアムをホームとするスランゴールFAとPKNS FCとの間ではトレード(?)が行われました。スランゴールFAからはDFのカライセルヴァン・カナン(22)が、PKNS FCからはMFモハマド・ファンディ・オスマン(26)がそれぞれ期限付き移籍でクラブを交換しました。カナン選手は今シーズンここまでベンチ入り無し、一方ファンディ選手は開幕戦では先発したものの、第2節ではベンチ入りも出場なし、第3節も後半途中からの出場にとなっていました。

両選手のトレードを伝えるスランゴールFAのFacebookポスト

その他の移籍情報
スランゴールFAの動きが活発です。上記のトレードのほか、2015年から2018年までクダFAでプレーした経験のあるMFサンドロ・ダ・シルヴァを獲得しています。クダFAではFAカップやマレーシアカップ優勝経験のあるサンドロ選手は攻撃陣に取って強力な戦力アップになりそうです。また、サンドロ選手の入団で、開幕戦ではゴールを決めたものの、期待通りの活躍ができていないFWアントニオ・ジャーマン選手は退団になるのではと予想されています。

もう一つスランゴールFA関連の移籍です。2部プレミアリーグを給料未払い問題のために追放されたプルリスFAの選手たちの移籍期間はトランスファーウインドウが閉じた後も30日の猶予が与えられています。そんな中、FWモハマド・キリル・ムヒミーン・ザンブリ(31)はスランゴールFAに移籍しました。代表キャップ数31、代表ゴール5の実績で、低迷するスランゴールFAの浮上に貢献することが期待されています。

キリル・ムヒミーン選手入団を知らせるスランゴールFAのFacebookポスト

開幕から負け無しのJDTも新たな外国人を獲得しています。新たな外国人とは言ってもMFレアンドロ・ヴァレスケスは2015年にJDTがアジアサッカー連盟AFCカップで優勝した際に決勝点とあげたヒーローです。アセアンサッカー連盟AFFに所属する国でAFCカップ優勝経験のあるのはJDTだけ、その結果でクラブのランキングが上がりAFCカップから昇格しAFCチャンピオンズリーグACLへ出場できるようになった立役者と言っても良いかも知れません。
 なおレアンドロ選手獲得にともない、今シーズン開幕前に獲得したアロン・ニゲスは契約期間を残したまま退団となりました。

2月20日のニュース:サフィ・サリーはPJシティFCへ移籍か、サティアナタン監督は続投へ、ペラTBGはACLプレイオフで敗退

サフィ・サリーはPJシティFCへ移籍か
給料未払い問題の解決が進まないプルリスFAの元代表FWサフィ・サリーが移籍を決めたようです。現在の練習場となっているクアラルンプールのマラヤ大学グラウンドで、プルリスFAとの契約が解除されていないため移籍先のクラブ名はまだ明かせないものの、クランバリー(クアラルンプールとスランゴール州一体の総称)に本拠地を持つクラブへの移籍を決意したと述べています。
 この日がプルリスFAとの最後の練習となるだろうと述べたサフィ選手は、これまで既に5つのクラブからオファーを受けていることを認め、それらはかつて所属したスランゴールFAの他、プタリン・ジャヤ(PJ)シティFC、ケランタンFA、UITM FCなどであると述べています。複数のメディアがPJシティFC入りの可能性が高いとしていますが、果たしてどのチームが2010年のアセアンサッカー連盟AFF選手権スズキカップの得点王を獲得するのでしょうか。

サフィ選手の移籍先と噂されるPJシティFCのFacebookにはこんなティザー告知が…。

サティアナタン監督は続投へ
開幕からの3試合で0勝2分1敗と苦戦が続くスランゴールFA。第3節は同じシャー・アラムスタジアムをホームにするPKNS FCとの対戦でしたが0−4と大敗しました。この試合の後、サティアナタン監督は今後の進退については、スランゴール州サッカー協会に一任するとしていました。これについて州サッカー協会のジョハン・カマル・ハミドン事務局長は、サティアナタン監督と州サッカー協会会長でスランゴール州皇太子のテンク・アミル・シャー・スルタン・シャラフディン・イドリス・シャー殿下が話し合いを持ったことを認め、その席では進退についての議論はなく、協会としてはサティアナタン監督を支え、クラブが抱えている問題をどう解決するかに時間を割いたことも述べています。
 また3試合で1得点と期待通りの働きができていないという非難が集まっているアントニオ・ジャーマンについては、トランスファーウインドウが閉じるまでに代わりを務める選手が見つからない限りは、契約解除の予定はないとしています。

ペラTBGはACLプレイオフで敗退
2月19日にアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACL出場権を賭けたプレーオフを韓国の蔚山現代と戦ったペラTBGは5−1で敗れ、ACL本戦出場はなりませんでした。
 ペラTBGは23分にアミルル・アザン・アズナンのOGで失点したものの、前半は最小失点の0−1で折り返します。しかし後半に入ると蔚山現代のMFミックス・ディスケルドが56分、58分と立て続けにゴールを決められ突き放されます。その後もMFリ・ドンキョンが70分に、FWジュニオール・ネグラオが87分にそれぞれゴールし、ペラTBGもDFナジール・ナイム・ビン・チェ・ハシムのゴールで90分に1点を返しましたが焼け石に水。ペラTBGのACL本選出場は来年以降に持ち越しとなりました。

MFL第3節の結果まとめ

1部スーパーリーグ
トレンガヌFC(0勝2分1敗)2-2JDT(2勝1分0敗)

得点者:トレンガヌFC-カイルル・イズアン(7分)、カマル・アジジ(90分)、JDT-サファウイ・ラシド(63分)、ジオゴ(68分)
JDTは2018年シーズンから続く連勝が12でストップ。

クダFA(2勝1分0敗)4-0フェルダ・ユナイテッドFC(0勝2分1敗)
得点者:クダFA-ザクアン・アドハ(17分)、アンマル・アルムバラキ(42分)、シャキル・ハムザ(54分)、ファズル・ダネル(74分)
クダFAはパハンFA、JDT、マラッカ・ユナイテッドと勝点7で並ぶものの、得失点差でリーグ首位に躍り出ました。

PKNP FC(0勝1分2敗)2-3プタリン・ジャヤ(PJ)シティFC(1勝1分1敗)
得点者:PKNP FC-カリドウ・イェロ(29分)、ハフィズ・ラムダン(52分)、PJシティFC-ペドロ・エンリケ(45分)、ジャンカルロ(74分)、R・バラトクマル(82分)
PKNP FCは勝点1のまま、PJシティFCは今シーズン初勝利です。

マラッカ・ユナイテッド(2勝1分0敗)1-1パハンFA(2勝1分0敗)
得点者:マラッカ・ユナイテッド-サフィク・ラヒム(90分、PK)、パハンFA-エラルド・グロン(5分)
開幕から2連勝したクラブ同士の試合は、試合終了間近にPKで引き分けに。

スランゴールFA(0勝2分1敗)0-4PKNS FC(1勝1分1敗)
得点者:PKNS FC-ニコラス・スイラッド(29分)、クパ・シャーマン(50分)、チャン・ワタナカ(80分)、ロメル・モラレス(90分)
ともにシャー・アラム・スタジアムをホームとする両クラブは、この試合ホームとなったスランゴールが屈辱的な大敗を喫しました。

第3節に予定されていたKLFA対ペラTBGの試合は、2月19日にペラTBGがアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACLプレーオフに出場するため、順延となっています。

2部プレミアリーグ
ヌグリ・スンビランFA(1勝1分1敗)1-4UITM FC(2勝0分1敗)
得点者:ヌグリ・スンビランFA-マテウス・フェルナンデス(45分)、UTIM FC-アズリディン・ロスリ2(25分、62分)、ロベルト・メンディ(58分)、ザルコ・コラチ(90分)
UITM FCは外国人選手を除けば大学(UITMは大学名)の学生が主体のクラブ。ヌグリ・スンビランFAのように各州のサッカー協会FAによるクラブが主流のマレーシアでこの勝利はまさにジャイアントキリングです。この勝利でUITM FCは2位に浮上。

JDT II(3勝0分0敗)2-1プルリスFA(1勝0分2敗)
得点者:JDT II-ブルーノ・ソアレス(73分)、ニコラス・フェルナンデス(90分)、プルリスFA-ケヴィン・オセイ(86分)
JDT IIはプレミアリーグ唯一の全勝をキープ。給料未払い問題で揺れるプルリスFAは勝点3のまま。

スランゴール・ユナイテッド(2勝0分1敗)3-2サラワクFA(1勝0分2敗)
得点者:スランゴール・ユナイテッド-セルジオ・エゼケル(8分)、ハディ・ヤハヤ(78分、PK)、ラスラム・カーン(90分)、サラワクFA-ハドソン・ディアス(16分)、ボビー・ゴンザレス(89分)
今シーズンより3部にあたるMリーグ3(旧FAMカップ)から昇格したばかりのスランゴール・ユナイテッドの快進撃は、第3節までの最大のサプライズです。激しい雷雨の中で行われた試合は前半を終わって1-1。サラワクFAのファルハン・アブドラ監督が選手の安全を案じて一時中断を申し入れるも、主審は後半も試合を続行。しかしスランゴール・ユナイテッドが2点目を入れたところで、一転して主審が一時中断を宣言。サラワクFAの抗議も実らず、スランゴール・ユナイテッドは3位に浮上。

サバFA(1勝1分1敗)3-1トレンガヌFC II(2勝0分1敗)
得点者:サバFA-パク・テス(50分)、ルカ・ミルノヴィッチ(65分)、リコ・ナイジェル(74分)、トレンガヌFC II-ラムジ・スフィアン(40分)
サバFAのピーター・アンソニー会長が打ち出した応援用のドラムなどの楽器やバナーを持ち込む際には事前に審査を受けることを求めた新しい規制に反発した一部ファンが試合前にボイコットを呼びかけるなど、緊張した雰囲気で始まった試合でしたが、ホームのサバFAが今シーズン初勝利を挙げました。

ペナンFA(1勝0分2敗)1-0PDRM FC(0勝1分2敗)
得点者:ペナンFA-アフィク・アズミ(29分)

UKM FC(1勝0分2敗)0-1ケランタンFA(1勝1分1敗)
得点者:ケランタンFA-フラヴィオ・ベック・ジュニア(90分、PK)
カンボジアで開催されているアセアンサッカー連盟AFF U22選手権に出場するマレーシア代表に5名を送り込んでいるケランタンFAは戦力ダウンの予想を覆す今シーズン初勝利を挙げました。


2月16日のニュース:移籍期間終了間近での噂いろいろ、クチンFAのトライアウトに鈴木雄太選手が参加、プルリスFAのファンが募金活動開始

移籍期間終了間近での噂いろいろ
2018年11月29日から始まっていた選手の移籍や登録期間、いわゆるトランスファーウィンドウが2月20日で終了します。既にマレーシアフットボールリーグMFLは開幕から第2節までを終了し、主力にケガ人が出ているチーム、予想していたような結果を残せていないチームなどが、選手を放出、あるいは駆け込みで新たな戦力と契約をすることが予想されます。
 特に給料未払い問題で注目を浴びている2部プレミアリーグのプルリスFAの選手たちの去就に注目が集まっており、元マレーシア代表FWサフィー・サリがスランゴールFAやプタリン・ジャヤ(PJ)シティFCへ移籍するのではという噂や、元ケランタンFAでキャプテンも務めたモハマド・バドリ・モハマド・ラジはケランタンFAが未払い給料問題を解決するまではケランタンFAに戻ることはないと会見しています。その一方で、そのケランタンFAが3人の「スター」選手を獲得予定と発表するなど周辺がざわついています。
 またここまで0勝2分0敗のスランゴールFAのB・サティアナタン監督が、新戦力のアントニオ・ジャーマンが期待はずれであることを認め、今シーズン、パハンFAに復帰して活躍するディクソン・ヌワカエメと契約直前まで行きながら、獲得資金不足で断念していたことを明かしてみたり、トレンガヌFCのイルファン・バクティ・アブ・サリム監督やPKNP FCのアブ・バカル・ファジム監督が機能していない外国人選手に不満を述べるなど、国内移籍だけでなく、国外からの新戦力獲得を目論むチームもありそうです。

クチンFAに日本人MF鈴木雄太が入団!
トライアウトを受けていた日本人MF鈴木雄太選手がマレーシアフットボールリーグMFLの3部にあたるMリーグ3に所属するクチンFAへの入団が決まりました。おめでとうございます!鈴木選手はMFL開幕前には2部リーグにあたるプレミアリーグに所属するケランタンFAで練習参加していましたが、結局、契約に至りませんでした
 報道では、マレーシアでも展開しているヤクルトがスポンサーになるとのことで、鈴木選手と契約するクチンFAは一銭も払わずに済むようです。
 ちなみにヤクルトはJDT IIからJリーグファジアーノ岡山へ移籍したハディ・ファイヤッド選手のトライアウトの費用も負担したようなので、日本とマレーシアをサッカーで結ぶ役割を今後も果たしていくかも知れません。

クチンFAのファズルディン・ラーマン会長と握手する鈴木選手(クチンFAのFacebookより)

プルリスFAのファンが募金活動開始
給料未払い問題で注目を集めるプルリスFAのファンが募金活動を始めたようです。昨シーズン、プレーした18名の選手への給料未払いと、今シーズンプレーしている選手の1月分と2月分の給料が払われていないとされるプルリスFAは、マレーシアフットボールリーグから受け取ることになっている100万リンギ(日本円で約2700万円)の2019年助成金を使って未払い給料の一部を支払う予定のようですが、優先されるのはあくまでの昨年プレーした選手たちで、100万リンギでは今シーズンの残り期間の給料を賄うことはとうてい無理です。
 そんな窮状を救おうとプルリスFAのファンが募金活動を始めました。プルリスFAのダト・アーマド・アミザル・シャフィト・アーマド・ラフィ会長は、現在いくつかのスポンサーと交渉中としながらも、具体的な問題解決の時期は明言できていません。プルリス州はマレーシア北部の州ですが、プルリスFAは首都クアラルンプールにあるマラヤ大学のグラウンドを練習拠点とし、学内の寮に宿泊している選手もいるようです。しかしここも今後、使用料が払われなければ退去の可能性もあります。プロ選手としては屈辱的な環境で、果たしてプルリスFAの選手たちがいつまでモチベーションを維持できるのか気になります。

マラヤ大学グラウンドで練習するプルリスFA(Facebookより)

MFL第2節の結果まとめ

2月8日(金)に行われたマレーシアフットボールリーグMFL第2節の結果です。
1部スーパーリーグ(左側がホーム)
JDT(2勝0分0敗) 4-1 クアラルンプール(KL)FA(0勝0分2敗)
得点者:JDT-ゴンザロ・カブレラ(45分PK)、シャフィク・アーマド(52分)、ジアゴ(59分)アズリフ・ナスルルハク(89分)、KLFA-シルヴァノ・コーンヴァリウス(77分)
KLFAは2018年スーパーリーグでJDTに黒星をつけた唯一のチームですが、この試合はハームタイム直前にゴールエリア内でKLFAのDFザイフル・ハキムがJDTのFWサファウィ・ラシドを倒してPKを献上。これをゴンザロ・カブレラが決めてJDTが先制しました。JDTの2点目は、KLFA守備陣が左サイドを上ってきたラヴェル・コービン=オングにクロスを上げるための十分なスペースを与え、走り込んできたシャフィク・アーマドがそのクロスを完全にフリーの状態でシュートしゴール、3点目もコーナーキックに対してGKシャビニー・アラウイもボールへ行くのか、シュートに備えるのか曖昧な反応をし、DF二人がかりでマークしていたジアゴにゴールを決められてしまいました。
 この試合前に攻撃の要と期待されているFWギレルメ・デ・パウロが足の故障で少なくとも3試合は欠場の可能性があることが発表になり、FWシルヴァノ・コーンヴァリウス一人に頼り切りの状況を改善するため、苅部隆太郎を攻撃的MFとして起用する戦術も考えられているようです。JDTとの試合もシュート数が4本(ゴール枠内は2本)では勝てないですねぇ。

ペラTBG(0勝1分1敗) 1-1 クダFA(1勝1分0敗)
得点者:ペラTBG-ブレンダン・ガン(18分)、クダFA-レナン・アルヴェス(21分)
ゴールエリアの外からブレンダン・ガンが鮮やかなループシュートを決めてペラTBGが先制しましたが、その数分後、ゴール前へのフリーキックに反応したGKハフィズル・ハキムが自軍DFとぶつかってこぼれたボールをレナン・アルベスがゴールし、クダFAがすぐ同点に追いつきました。その後、両チームともチャンスが有りながら、得点できず引き分けとなりました。
 前半は非常に拮抗した試合だったのですが、後半65分に主審のハムダン・アワンが負傷のため(ネット観戦していましたが、退場後にアイシングなどしていたのでおそらく肉離れだと思います)退場したところで一騒動ありました。代わりの主審と交代して試合再開となるところでしたが、この代わりの主審アブドラ・ハリム・ラムランがペラ州の審判だったことから、クダFAのアイディル・シャリン・サハック監督が猛抗議し、ペラTBGの試合にペラ州の主審では試合続行はできないとして、試合の残り時間を別の日に行うことを提案しました。中継からはアイディル監督の「(アジアサッカー連盟)AFCの試合を100試合プレーしてきたが、こんなに準備ができていない状況を経験したことがない!」(アイディル監督はシンガポール人なのですが、シンガポール人はマレー系でも英語が第1言語なのか、と思いながら抗議を聞きました)というド正論の怒号がはっきり聞こえてきましたが、マッチコミッショナーが何の反論もできず、ただ現状を受け入れて試合を続行して欲しいという対応に終始する様子を見て、選手やスタッフにプロ意識を求めている一方で、事務方はまだまだアマチュアかぁ、という印象を持ちました。
 試合は予備審判のシャーリン・オマル主審に交代して再開しましたが、交代したオマル主審がゲームをコントロールできず、マレーシアのサッカーの悪い典型である明らかにボールへ行っていないタックルやチャージなどラフプレーが頻発しましたが、運営側の不手際で中断した試合では、選手ばかりを責めるのは酷なような気もしました。しかも中断時間を含めるとあと5分位は残っているのでは、という時間帯に試合が終了するなど、最後まで残念な試合でした。

PKNS FC (0勝1分1敗)0-1 マラッカ・ユナイテッド(2勝0分0敗)
得点者:マラッカ・ユナイテッド-サフィク・ラヒム(25分)

パハンFA(2勝0分0敗)3-0トレンガヌFC(0勝1分1敗)
得点者:パハンFA-ディクソン・ヌワカエメ(13分)、エロルド・グーロン(51分)、ノーシャルル・イドラン・タラハ(90分)

プタリン・ジャヤ(PJ)シティFC(0勝1分1敗)1-1スランゴールFA(0勝2分0敗)
得点者:PJシティFC-ペドロ・エンリケ(80分、PK)、スランゴールFA-ルフィノ・セゴヴィア(90分、PK)
この試合のGoal.comによる採点はこちらです。

フェルダ・ユナイテッド(0勝2分0敗)1-1PKNP FC(0勝1分1敗)
得点者:フェルダ・ユナイテッド-ハディン・アズマン(68分)、PKNP FC- トマス・アビー(36分)

2部プレミアリーグ
UITM FC(1勝0分1敗)0-3 プルリスFA(1勝0分1敗)
得点者:プルリスFA-カイリル・ムヒミーン2(33分、40分)、ケヴィン・オセイ(73 分)

ケランタンFA(0勝1分1敗)3-3 サバFA(0勝1分1敗)
得点者:ケランタンFA-フラヴィオ・ベック(6分、PK)、ロイルソン・バトゥイル(53分、OG)、ダニアル・ハキム(53分)サバFA-ルカ・ミルノヴィッチ(12分)、マクシウス・ムサ(78分、86分)

トレンガヌFC II(2勝0分0敗)1-0 スランゴール・ユナイテッド(1勝0分1敗)
得点者:トレンガヌFC II-アカニ・サンデイ(67分、PK)

サラワクFA(1勝0分1敗)2−0ペナンFA(0勝0分2敗)
得点者:サラワクFA−ボビー・ゴンザレス2(63分、84分)

PDRM FC(0勝1分1敗)1-1ヌグリ・スンビランFA(1勝1分0敗)
得点者:PDRM FC-リー・チャンホーン(45分、PK)、ヌグリ・スンビランFA-中武駿介(45分)
今シーズンMFLの日本人初得点!

JDT II(2勝0分0敗)2-1UKM FC(1勝0分1敗)
得点者:JDT II-モハマド・ガダル(19分)、S・クマルハン(55分)、UKM FC-K・ルーベン(45分)



観戦記:2月9日MFL1部スーパーリーグ第2節PKNS FC対マラッカ・ユナイテッド@シャーアラムスタジアム

2月9日は、ともに1部スーパーリーグの試合となる、MPPJスタジアムでのプタリン・ジャヤ(PJ)シティFC対スランゴールFA、そしてシャーアラムスタジアムでのPKNS FC対マラッカ・ユナイテッドの2試合が観戦可能でしたが、スランゴールFAは2月3日の試合で観戦済みなので、今回は名将ラヤゴパル監督率いるPKNS FC対スターを集めたマラッカ・ユナイテッドの試合を選びました。

第1節のスランゴールFA対フェルダ・ユナイテッド戦に比べると、スタジアム周辺が暗くて静かでした。しかもバックスタンド側の入場券売り場が開いておらず、メインスタンド側まで歩くことになりました。

メインスタンド入口手前で、マラッカ・ユナイテッドのバスを発見。マラッカからスタジアムのあるシャー・アラムまでは高速道路を使えば2時間程度の距離なので、バス移動なのでしょう。

写真が横向きになっちゃいましたが、Grand Stand(メインスタンド)は手書きで25から20マレーシアリンギ(日本円で550円ほど)に直されていました。Terbukaはマレーシア語でオープン、つまり自由席です。

PKNS FCの蛍光オレンジのホーム用ユニフォームを売る屋台

マラッカ・ユナイテッドのホーム用の白色ユニフォームとアウェイ用の緑色ユニフォームも売っていました。

今日の試合はグランドスタンド席を購入して観戦します。

スタジアムに入ってわかったのですが、バックスタンドはやはり開けていないようで、観客がいませんでした。それにしても蛍光オレンジのPKNS FCのユニフォームは目立ちます。

思ったよりも緑色のアウェイユニフォームを着たマラッカ・ユナイテッドのサポーターが多かったのが印象的です。と言うかPKNS FCのサポーターは殆ど見かけませんでした。

盛り上がりがない試合が動いたのは23分。マラッカ・ユナイテッドのフィリピン人MFパトリック・ライヒェルトがゴールエリア内で、PKNS FCのDFロドニー・セルヴィン・アクウェンシヴに倒されてPKを獲得しました。これをMFサフィック・ラヒムが決めてマラッカ・ユナイテッドが先制します。

前半はこのまま1-0で終了しました。

後半に入ると、ロングボールを前線のクパー・シャーマンに集めてみたり、サイドのチャン・ワタナカを使ってみたりするものの、なかなかシュートまで結びつかないPKNS FCとサフィック・ラヒムとリリドン・クラシニキがボールを持ったとき以外はあまり怖くなかったマラッカ・ユナイテッドの試合は、後半は両チームとも無得点に終わり、結局1-0でマラッカ・ユナイテッドが勝利し、2試合連続で勝点3を挙げました。

2月8日のニュース:ペラTBGのホーム初戦は入場無料、第1節のベストXII

ペラTBGのホーム開幕戦は入場無料
第1節にジョホールバルでのJDTとの開幕戦を0-1と落としたペラTBG。ホーム開幕戦となる第2節のクダFA戦は入場無料になることが、ペラ州サッカー協会PAFAのダト・スリ・アーマド・ファイザル・アズミ会長より発表されました。*ペラ州知事でもあるダト・スリ・アーマド会長は、友人、家族とともにできるだけ多くの観衆にペラTBGのホーム開幕戦を観戦して欲しいとしています。開幕戦では2018年シーズンチーム得点王のFWギルマール選手を欠いていたペラTBGですが、第2節よりギルマール選手が復帰するようなので、攻撃力アップが期待されます。
*各州の対抗戦として始まったマレーシアのサッカーリーグの歴史から、マレーシアでは現在でも多くのプロチームがクラブ形式ではなく、州サッカー協会主導で編成されています。(チーム名にFAとついているチームがそういったチームです。)またペラ州のように、州知事が州サッカー協会会長を務める事例はよくありますが、政権交代によって州知事が代わった結果、協会の方針が根底から代わってしまう事例も少なくありません。

第1節のベストイレブン
Foxスポーツのマレーシア版が選ぶスーパーリーグ第1節のベストイレブンがホームページ公開されています。サッカー素人ながらボラセパマレーーシアも一部の選手にはコメントをつけてみました。

GKハイズル・ハキム(ペラTBG)
JDTとの試合は0-1で敗れたものの、強力なJDTの攻撃陣を最小得点に抑えたことが評価されています。彼の好守がなければ、点差はもっと広がっていたとされています。
ボラセパマレーーシア評:対戦相手JDTのGKファリザル・マリラス選手は代表GKを争うライバル。代表チームで控えのGKを務めるハイズル選手にとっては負けられない試合でしたが、攻撃陣の不甲斐なさのため惜敗でした。

DFシャキル・ハムザ(クダFA)
2019年シーズンよりクダFAでプレーする、シンガポールリーグのホーム・ユナイテッドより移籍したシンガポール人DF。クダFAの先制ゴールを挙げただけでなく、本職の守備でもPKNP相手に完封した点が評価されています。

DFジョシュア・ジェイク・ブラン・グロムメン(プタリン・ジャヤ・シティFC)
2部プレミア・リーグから昇格したPJシティFC(旧MIFA)で2019年シーズンよりプレーするフィリピン人DF。フィリピン・リーグのダバオ・アグイラスから移籍したオーストラリア系フィリピン人のグロムメン選手は、マラッカ・ユナイテッドとの試合中に方を脱臼したものの、最後までプレーを続けたことが評価されています。

DFアダム・ノー・アズリン(JDT)
代表経験のある選手を押しのけ、ルチアーノ・フィゲロア監督に大抜擢を受けた23歳のアダム選手は、ブラジル人DFマウリシオ選手とともに、ペラFA相手の無失点勝利に貢献しました。特に後半にペラFAの得点機にFWワンダー・ルイスからボールを奪ったタックルが評価されています。

MFリリドン・クラシニキ(マラッカ・ユナイテッド)
クダFAから移籍したクラシニキ選手は素晴らしいバイシクルシュートを決めたことが評価されています。
ボラセパマレーーシア評:このシュートは私も映像で見ましたが、カサグランデ選手からのクロスをボレーで決めた美しいシュートで、第1節シュートベスト3を選んでもダントツのNo. 1でしょう。

MFサンジャル・シャアフメドフ(トレンガヌFC)
2019年シーズンより加入したウズベキスタン代表経験もあるMF。中盤で攻撃陣にキラーパスを連発したことが評価されていますが、それを攻撃陣、特にFWキプレ・チェチェ(アイボリーコースト)が効果的に得点に結び付けられず、PKNS FCとの試合は1-1の引き分けとなりました。

MFアーロン・ニゲス(JDT)
2019年シーズンより新加入のスペイン人MFは、豊富な運動量でペラTBGとの試合の唯一の得点に絡んだだけでなく、ペラTBGの攻撃陣を機能させなかったことが評価されています。

MFサディル・ラマダニ(パハンFA)
2019年スーパーリーグの最速ゴールを決めた弱冠22歳のインドネシア人は、2019年シーズンからパハンFAでプレーしていますが、FWディクソン・ヌワカエメ、FWジョゼ・エドゥアルド、さらにはMFモハマドゥ・スマレとの攻撃時の連携の良さが評価されています。

MFファイズ・ナシル(スランゴールFA)
トレンガヌFCから2019年シーズン前に移籍してきたMFは、フェルダ・ユナイテッドとの試合でスランゴールFAの唯一の得点となったアントニオ・ジャーマンのゴールをアシストしただけでなく、豊富な運動量と効果的なパスでスランゴールFAの攻撃陣を牽引したことが評価されています。
ボラセパマレーーシア評:スランゴールFA対フェルダ・ユナイテッド戦はスタジアムで観戦しましたが、ファイズ選手がボールを持ったときにスタジアム中が最も盛り上がりました。150cmそこそこの身長で、相手をドリブルで交わしていくシーンは見ているこちらワクワクさせてくれしました。ただし、サポートが不十分であったこともありますが、ややボールを持ち過ぎな場面もあり、身体の大きな選手に当たられて倒れる場面が何度か見られました。前線から守備まで運動量も多く、見ていて楽しい選手でした。

第1節の試合でMan of the Matchにも選ばれたファイズ・ナシル選手(スランゴールFAのFacebookより)

FWディクソン・ヌワカエメ(パハンFA)
2015年以来の復帰となった「鉄人」のニックネームを持つナイジェリア人はクアラルンプールFA相手に2ゴールを挙げ、存在感をアピールしたことが評価されています。
ボラセパマレーーシア評:とにかく強く倒れない。2得点以外にもGKがセーブしたシュートも数本ありました。私が個人的に好きだったイタリア代表クリスチアン・ヴィエリの最盛期の彷彿させる体格を活かした大型FWは(褒め過ぎか?)、2018年シーズンに得点力不足に泣いたパハンFAにとっては強力な戦力となりそうです。

FWハディン・アズマン(フェルダ・ユナイテッドFC)
24歳のキャプテンは、スランゴールFAとの試合で、69分に角度がほぼ無いところから放った同点シュートが評価されています。
ボラセパマレーーシア評:上のシュートはちょうど目の前で起こったのですが、確かに見事なシュートでした。特にパスではなくシュートを選択したことが素晴らしかった。試合全体を通して中央にポジションを取っていたFWジェイシー・ジョンが機能しておらず、左サイドで孤立することも多く、かと言って自分から積極的にボールを貰いに行くわけでもなく、存在感が薄かったのですが、一旦ボールを貰うとあっという間にシュートまで持っていくスピードは、まさにFWの選手でした。