Mリーグ2部プレミアリーグ第19節結果

 8月20日から22日にかけてMリーグ2部プレミアリーグ第19節が開催されました。

2021年8月20日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
スランゴールFC 2 1-1 JDT II
得点者:スランゴール-アレクサンダー・アギヤクワ(21分PK)、JDT-フェルナンド・ロドリゲス(45+1分)
 JDT IIの廣瀬慧選手は先発してフル出場しています。

2021年8月21日@MBPGスタジアム(ジョホール州パシルグダン)
クチンシティFC 3-1 ケランタンFC
得点者:クチン-モハマド・アリフ・ハサン(13分)、マイケル・イジェジー(34分)、ジョセフ・カラン・ティー(57分)、ケランタン-クリストス・インズィディス(32分)
 後半戦開幕となった7月24日のトレンガヌFC II戦前の検査で新型コロナ陽性者が見つかり、2週間の検疫隔離期間などを経てやっと後半戦初戦に臨んだクチンシティFCは、この試合からは本来の本拠地であるサラワク州クチンのサラワク州立スタジアムではなくジョホール州のMBPGスタジアムを今季の暫定本拠地として使うことになるなどさまざまな困難に直面しましたが、4月27日以来およそ4ヶ月ぶりの試合となったこの試合を今季最多の3得点で勝利しています。
 この試合ではマルコ・ラギニ監督に代わりリーザル・ザムベリ・ヤハヤ アシスタントコーチが指揮を取ったケランタンFCは同点に追いつくのが精一杯。マレーシアカップ出場権を争うクチンシティFC相手に敗れています。
 クチンシティFCの鈴木雄太選手は先発してフル出場しています。

2021年8月21日@スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタン・ユナイテッドFC 0-2 ヌグリスンビランFC
得点者:ヌグリスンビラン-ザクアン・アドハ(11分PK)、フランシス・コネ(82分)
 この日の試合も含め、直近の4試合で3得点という成績で、試合後にナズルレルワン・マクモル監督がメディアにストライカー不在を嘆く事態となっているケランタン・ユナイテッドFCは引き分けを挟み3連敗となり、シーズン中の監督交代という荒療治がここまでは功を奏していません。
 一方のヌグリスンビランFCはこの日の勝利で、リーグ戦後のマレーシアカップ出場権を獲得するとともに2部の上位2チームに与えられる1部への自動昇格権にまた一歩近づきました。
 ケランタン・ユナイテッドFCの深井脩平、谷川由来両選手は先発してフル出場、本山雅志選手は64分から交代出場し、試合終了までプレーしています。

2021年8月22日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
FAM-MSN プロジェクト 0-4 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:FAM-、サラワク-サンドロ・ダ・シルヴァ(22分)、テイラー・リガン(43分)
 サラワク・ユナイテッドFCが最下位のFAM-MSN プロジェクトに圧勝して首位に浮上し、マレーシアカップ出場権を確定させています。次節は昇格のライバルPDRM FCとの直接対決が控えています。

2021年8月22日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラFC II 0-3 PDRM FC
得点者:ペラ-、PDRM-鈴木ブルーノ2(15分、29分)、ナビル・ラトピ(22分)
 3枚のレッドカードが出された荒れた試合は、PDRM FCが今季初となる鈴木ブルーノの1試合2得点などで快勝し、今季最高位となる5位に浮上しています。PDRM FCは次節第20節は首位のサラワク・ユナイテッドFCと、最終第22節には現在2位のヌグリスンビランFCとの直接対決が控えており、他力本願ながら計算上は残り試合全勝で逆転での1部昇格の可能性が残りました。
 PDRM FCの鈴木ブルーノ選手は先発してフル出場し、FAMのCMS(Competition Management System)が発表するMOMに選ばれています。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ順位(第19節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1SU16104233112234
1NS1695225111432
3TFC1678129131629
4JDT1676330151527
5PDRM177462018225
6SEL175842419523
7KEL176381923-421
8KU176292126-520
9PRK1835101235-2314
10KCH113441213-113
11FAM1703141152-413
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト
*今季の2部プレミアリーグは11チームが参加のため、各節で1チームだけ試合がありません。第19
節はトレンガヌFC IIの試合がありませんでした。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ得点ランキング(第19節終了時)

選手名(クラブ)ゴール数
1ジョーダン・ミンター(TFC)14
2フェルナンド・ロドリゲス(JDT)13
3ウチェ・アグバ(SU)12
ガッサマ・アルフセイネイ(KU)10
5アライン・アコノ(NS)9
ジョージ・アトラム(SEL)8
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト

Mリーグ1部スーパーリーグ第19節結果

 8月20日から22日にかけて、Mリーグ1部スーパーリーグ第19節が開催されました。今節もJDTが勝利し、次節にも今季優勝とリーグ8連覇が決まります。このために残り3節の注目はリーグ2位と3位に与えられるAFCカップ出場権争いと2部降格をめぐる争いとなりました。
 試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルよりお借りしています。

2021年8月20日@ダルル・マクモルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハンFC 0-2 KLシティFC
得点者:KL-ロメル・モラレス(48分)、ザムリ・ヤハヤ(71分)
 今年2度目のトランスファーウィンドウ期間に獲得したFWキリアン・ヌワブエズがチーム合流初戦で膝前十字靭帯損傷で今季絶望となったことから、本来のMFではなくFWとして起用されているロメル・モラレスが先制ゴール、後半にはザフリ・ヤハヤの今季2得点目となるゴールでKLシティFCが連勝し、無敗記録を9試合に更新しています。なおKLシティFCは今季これまでの勝利が全てホームゲームで、この試合で今季アウェイゲーム初勝利も記録しています。
 一方のスリ・パハンFCは今季初先発となったGKダニエル・ワフディン・サドゥンが活躍したものの攻撃陣の不発で連敗となり、10位に交代し、11位のペラFCまでとも勝点差が4と降格争いから抜け出せていません。

2021年8月21日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラFC 0-3 スランゴールFC
得点者:オリヴァー・バフ(42分)、イフェダヨ・オルセグン2(45+2分、60分PK)
 スランゴールFCが得点王争いでトップに立つイフェダヨ・オルセグンの2ゴールで勝利し、4連勝。AFCカップ出場権の懸かる3位以内でリーグを終える可能性を残しました。
 一方のペラFCは、この試合前に「休養」させていたチョン・イーファット監督が今季最後まで指揮を取ることを発表していますが、この「休養」期間中にシャーリル・ニザム コーチが監督代行を務めたチームはこの試合も含め3得点10失点で3連敗、後半戦開幕以降では1分5敗となり2部降格が一段と近づきました。

2021年8月21日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティFC 0-2 JDT
得点者:JDT-ベルグソン・ダ・シルヴァ(27分)、モハマドゥ・スマレ(83分)
 JDTはエースのベルグソン・ダ・シルヴァのゴールなどで快勝しています。この勝利で勝点48となったJDTは今季3節を残し、2位のトレンガヌFCとの勝点差が11に、試合数が3試合少ないクダ・ダルル・アマンFCとも勝点差が16となり、次節第20節のスリ・パハン戦に勝利すれば今季優勝とリーグ8連覇が決まります。
 PJシティFCは4試合連続でゴールなしの4連敗となり、11位のペラFCとは勝点差5のままとなっています。

2021年8月21日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 1-2 クダ・ダルル・アマンFC
得点者:トレンガヌ-ドミニク・ダ・シルヴァ(70分)、クダ-ラビー・アタヤ(45+3分)、シャズワン・ザイノン(50分)
 首位JDTと直接対決を残すトレンガヌFCでしたがホームでクダ・ダルル・アマンFCに敗れる痛い敗戦で優勝争いから脱落したどころか2位の座も危なくなってきました。
 新型コロナ陽性者が出たことで、消化試合数が少ないクダ・ダルル・アマンFCは連勝で3位のスランゴールFCに勝点で並び、得失差で4位となっています。またこの日の勝利でクダ・ダルル・アマンFCは乗り試合を全勝し、JDTが残り試合全敗となれば、JDTの優勝を阻止できる唯一のチームとなりました。なおこの試合でDFロドニー・ケルヴィンが肩を負傷して途中退場し、その後の報道では今季残り試合の欠場が発表されるほどの重症と判明しました。

2021年8月22日@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバFC 0-1 ペナンFC
得点者:ペナン-カサグランデ2(38分、55分)、シェリディン・ボボエフ(68分)
 前節で敗れたクダ・ダルル・アマンFC戦ではベンチ入りもしなかったカサグランデとエンドリックのブラジル出身コンビが復帰したペナンFCはそのカサグランデが3試合ぶりのゴールを決め3位を死守しています。
 サバFCは後半戦開幕以来3分3敗と未だ勝ち星がなく、7位ながら降格圏の11位まで勝点差6と残り3試合で下位のクラブ相手に取りこぼすことがあれば降格もあり得ます。

2021年8月22日@ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッドFC 1-1 UITM FC
得点者:マラッカ-S・クマーラン(45分)、UITM-ヴィクター・ニーレノルド(88分)
 UITM FCが終盤に主将のヴィクター・ニーレノルドのゴールで執念のドローに持ち込み、首の皮一枚のところで1部残留の可能性を残しています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第19節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1JDT1915314483648
2TFC19114431161537
3PEN1910453126534
4SEL1995537271032
5KDA16102429191032
6KL196942317627
7SBH194782026-619
8PJ184681121-1018
9MU194872024-417
10PHG184592029-917
11PRK1934121741-2413
12UITM181314837-296
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第19節終了時)

選手(クラブ)ゴール数
1イフェダヨ・オルセグン(SEL)22
2ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)20
3クパー・シャーマン(KDH)11
4カサグランデ(PEN)10
5パウロ・ジョズエ(KL)9
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

8月21日のニュース:女子アジアカップ予選出場の代表合宿参加メンバー発表、元Mリーグ選手のMリーグ会長就任を歓迎、マッチョになった「エキィ」が注目を集める

女子アジアカップ予選出場の代表候補発表
 マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上で、来月9月に行われるアジアサッカー連盟AFC女子アジアカップ予選に向けた代表合宿に参加するメンバー28名を発表しています。
 28名中、18歳の選手が5名、19歳の選手が3名招集された今回の代表合宿は本日8月21日からスランゴール州プタリンジャヤのマレーシアサッカー協会FAMの施設で新型コロナ対策として完全隔離形式で始まり、8月28日からはクアラルンプールのブキジャリルにある国立スポーツ評議会NSCの施設に会場を移して行われます。
 国内での合宿終了後、マレーシア女子代表は9月15日に集中開催地となるパレーシアへ出発し、9月19日から25日まで開催される予選でマレーシアは同じ予選H組のペレスチナ、タイと対戦します。
 代表候補28名のリストはこちらです。

女子アジアカップ予選出場の代表候補発表

元Mリーグ選手のMリーグ会長就任を歓迎
 Mリーグを運営するMFLの新会長に就任したアブドル・ガニ・ハサン会長は元Mリーガーがでもありますが、このアブドル・ガニ新会長の就任を元チームメートが歓迎しています。
 8月16日にMFLのCEOから会長に就任した58歳のアブドル・ガニ会長は、19歳だった1982年から現在のヌグリスンビランFC、かつてのヌグリスンビランFAのトップチームでのプレー経験がありますが、このときのチームメートで、マレーシアサッカー指導者協会のB・サティアナタン会長が、このアブドル・ガニ新会長の就任を歓迎しています。
 現役引退後も1993年に自身がヌグリスンビランFAでアシスタントコーチを務めていた同時期に、アブドル・ガニ氏がアシスタントチームマネージャーを務めていたと話すサティアナタン氏は
 「彼との長い付き合いから言えることだが、運営だけでなく選手としても十分な経験を持つアブドル・ガニ氏のMFL会長就任は喜ばしい。1980年代後半に一緒にプレーした経験を振り返ると、彼(アブドル・ガニ氏)はディフェンダーとして規律正しく、チームプレーを優先する選手だった。もし彼が銀行員としてのキャリアに専念していなければ、代表でもプレーできていたのではないかと思うほどの選手で、空中戦に強く、試合を読むことに長けていた選手だった。また経営側に回ってアシスタントマネージャーとなった後も、現場の選手と時間を過ごすなど、MFLに加わる前には既にサッカー界のあらゆるレベルを経験していた人材だと言える。」と述べています。
 さらにサティアナタン氏はアブドル・ガニ新会長がMFLのCEO就任以降も他人の意見に耳を傾け、国内サッカー関係者と良好な関係を築いてきたことなどを挙げ、MFL会長として最善の自分物だと話しています。

マッチョになった「エキィ」が注目を集める
 昨季2020年シーズンにはペラFA(現ペラFC)でマレーシア人選手リーグ最多となる10ゴール(11試合)を挙げ、今季開幕前に鳴り物入りでスランゴールFCに移籍したストライカーのシャーレル・フィクリは、Mリーグ1部スーパーリーグ第12節の5月5日のスリ・パハンFC戦で腓骨を骨折してリーグ戦を欠場、さらに6月に行われたW杯アジア2次予選にも出場できませんでした。
 そんなシャーレル選手が練習を再開し、その体型がマッチョになっていたことで注目を集めているとマレーシア語紙シナルハリアンが報じています。
 「エキィ」の愛称で知られるシャーレル選手は取材に応え、Mリーグで増えている各チームの大型DFと対峙するために意図的に身体を大きくしたと話しています。
 「当初は『マッチョ』につもりはなかったが、ケガから回復する間に何もせずに待つことはできなかったので筋トレを始めた。『マッチョ』になった後は、復帰に向けてより自信を持てるようになっており、体重も71キロから筋肉増強で76キロまで増えたので、特に大型の外国籍選手DF相手にプレーするのが楽しみだ。」と話しています。
 ボールを使った練習を始めたばかりと話すシャーレル選手は、怪我をした部分には痛みがないものの、試合出場にはまだ体調が不十分であるとして、リーグ戦出場は来季となるだろうと話しています。


8月20日のニュース:スタジアム職員の感染判明でMリーグ2部の試合会場が変更、スランゴールFCの主力はU22代表合宿への不参加の可能性も、スランゴールFCの19歳GKがスペイン2部クラブのトライアウト参加、帰化選手のクラスニキはインドスーパーリーグのオディシャFCへ期限付き移籍か

スタジアム職員の感染判明でMリーグ2部の試合会場が変更
 Mリーグを運営するMFLは公式サイトで本日8月20日に予定されていたMリーグ2部プレミアリーグ第19節のスランゴールFC 2対JDT IIの試合時間と試合会場の変更を発表しています。
 MFLは今回の変更について、スランゴールFC 2が今季、本拠地として使用しているスランゴール州スラヤンのMBSスタジアムの職員に新型コロナウィルス感染が明らかになり、濃厚接触者も含めて隔離となったことが理由としています。
 スランゴールFC 2のホームゲームとして午後4時45分開始の予定だったこの試合は、クアラルンプールのKLフットボールスタジアムに会場を変更して午後9時キックオフとなっています。
*****
 これまでMリーグクラブの選手や関係者に新型コロナウィルス感染者が見つかり延期となったケースはありましたが、試合会場のスタジアム関係者に感染者が見つかったのは初めてのケースです。各クラブは感染対策としていわゆる「スポーツバブル」内でリーグ戦を続けていますが、このバブルの外で感染者が出ることによっても日程変更が起こりうることが明らかになった事例と言えそうです。

スランゴールFCの主力はU22代表合宿への不参加の可能性も
 今季は積極的に若手を起用しながらMリーグ1部で現在5位となっているスランゴールFCは、今年10月末にモンゴル行われるアジアサッカー連盟AFC U23アジアカップ予選に向けたU22代表合宿に複数の選手が招集される見込みですが、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロはこの合宿に参加しない選手がいる可能性があると報じています。
 U22代表第一次合宿は8月30日から予定されていますが、Mリーグ1部スーパーリーグは9月12日にに最終節が予定されていることから、スランゴールFCのジョハン・カマル・ハミドンCEOは、チームで主力選手として出場する選手はリーグ戦出場を優先し、U22代表合宿には参加しない可能性を示唆しています。
 「U22代表合宿に選手が招集された場合、リーグ戦で主力として出場している選手については合宿参加の可否について検討しなければならない可能性がある。合宿には参加できないかも知れないが、その後も招集されれば予選でU22代表チームに合流はできるだろう。」と話したジョハンCEOは、リーグ戦終了後に予定されているマレーシアカップ期間についてはU22代表に招集された選手は全員、代表での活動を優先させる方針も明らかにしています。
 U22代表は8月30日からの第一次合宿、9月19日からの第二次合宿を経て、アラブ首長国連邦のドバイで行う第三次合宿に向けて10月1日にマレーシアを出発する予定が発表になっています。

スランゴールFCの19歳GKがスペイン2部クラブのトライアウト参加
 マレーシア語紙ハリアンメトロは、スランゴールFCのGKシーク・イズハン・ナズレル・シーク・アズマンが今年11月にスペイン2部のCFフエンラブラダでのトライアウトに参加することを発表しています。
 8月13日のMリーグ1部第18節クダ・ダルル・アマンFCで1部リーグデビューを果たしたばかりのシーク・イズハン選手に対し、スランゴールFCのジョハン・カマル・ハミドンCEOはリーグ戦終了後のトライアル参加を許可したことも明らかにしています。当初は8月末のCFフエンラブラダのトライアウトに参加予定だったシーク・イズハン選手は、新型コロナによる影響でMリーグ1部最終節が9月12日となったことで、この予定を延期していました。
 19歳のシーク・イズハン選手はこの前の記事でも取り上げたU23アジアカップ予選に出場するU22代表への招集も予想されていますが、CFフエンラブラダでのトライアウトへはモンゴルで開催される予選終了後に、直接、スペインへ渡り参加する予定だということで、ジョハンCEOは、シーク・イズハン選手は1ヶ月ほどスペインに残り、他のクラブのトライアウトも受けることになっていると話しています。
 シーク・イズハン選手はこの他、ベルギー2部のクラブからもトライアル参加の公式に求められているとハリアンメトロは報じています。

帰化選手のクラスニキはインドスーパーリーグのオディシャFCへ期限付き移籍か
 マレーシアサッカー協会FAMによる代表チーム強化のための帰化選手採用プロジェクトが一時中止と決まったニュースは先日、このブログでも取り上げましたが、そのプロジェクト第2号でもあるコソボ出身のMFリリドン・クラスニキ(JDT)が、インドスーパーリーグISLのオディシャFCへ期限付き移籍の可能性が浮上しています。
 昨季開幕前にMリーグ1部のJDTに加入したクラスニキ選手は、今季はJDTでプレーすることなく、オーストラリア1部Aリーグのニューカッスルジェッツへ期限付き移籍し、9試合に出場しましたが、同様に期限付き移籍していたインドネシア出身のMFシャーリアン・アビマニュとともに6月30日に契約を完了していました。
 シャーリアン選手はJDT復帰後は8月2日の対サバFC戦に途中出場していますが、クラスニキ選手はここまでセカンドチームのJDT IIも含め出場がないことから、他のチームへ期限付き移籍が取り沙汰されていましたが、インドのサッカー専門サイトIFTWCは、11月に2021/2022年シーズン開幕を控えたISLのオディシャFCがクラスニキ選手を期限付き移籍で獲得する可能性が高いことを報じています。帰化選手のクラスニキ選手は、ISLでプレーするマレーシア人選手第1号となるということです。なお、インドにはIリーグと呼ばれるもう一つの国内リーグがありますが、こちらは現KLシティFCのCEOであるスタンリー・バーナード氏が2009年にスポルティング・クルーベ・デ・ゴアで14試合に出場しています。
 クラスニキ選手が期限付き移籍するとされるオディシャFCは11チームで構成されるISLで昨季は2勝6分12敗で得点25失点44という成績で最下位に終わっています。

You might also likeRELATED

Ifedayo vs Bergson, Marlon Record Breaking Hot Competition, Ghaddar
Ifedayo Olusegun Bergson Selangor JDT 2021 VOCKET
The hat -trick of Selangor FC’s sensational striker, Ifedayo Olusegun on Friday indicates that his rivalry with JDT striker, Bergson is still ongoing.If last season, Ifedayo Olusegun who won the Golden Shoe award with 12 goals was fiercely contested by Perak FC striker, Shahrel Fikri Md Fauzi, now it is Bergson’s turn to emerge as his challenger in the remaining four matches.Selangor may no longer be able to catch up with Johor Darul Ta’zim (JDT) on the league throne, but for this competition, it is clearly still hot.Currently, Ifedayo is leading the top scoring chart of the 2021 Super League with 20 goals, while his nearest rival, Bergson, has already scored 19 goals. Are the two chasing each other?Before facing Kedah Darul Aman FC, the 30-year-old striker was two goals behind Bergson who also intercepted him after scoring two goals when beating Sabah FC 2-0 in an action that took place last weekend.Perhaps for the sake of Ifedayo Olusegun, facing Kedah who have been ‘resting’ for a long time and returning for their first action, he did it easily. Three goals were produced and he returned to top the top scorer chart.For Bergson, he has just broken the record as the team’s top scorer since JDT’s inception in 2013, surpassing the record Jorge Pareyra Diaz set in the 2016 season. Diaz blasted 18 goals for JDT to clinch the league title.Now he is on a mission to beat Ifedayo Olusegun and win the Golden Shoe award as well as surpass the record for most scorers in Super League history which is currently held by Marlon Alex James and Mohammed Ghaddar – 23 goals.Former Kedah sensation Marlon Alex James has emerged as the league’s top scorer in the 2008 season. Mohammed Ghaddar did so in the 2017 season and is unique with two teams – Kelantan and JDT.WILL MARLON’S 13 -YEAR RECORD BE BREAK? .198 goals. That’s the greatness of Marlon Alex James ever…Posted by Group Info Bola Kedah on Thursday, August 12, 2021With only four games left, will one of them break the record or will both break the record?

19歳ハイン・テット・アウン
ハリアンメトロ

Htet Aung’s action with Selangor stole the spotlight
Kuala Lumpur: The solid performance of Selangor FC’s central pillar from Myanmar, Hein Htet Aung has really pleased the team and is now considered one of the main assets of the Red Giants squad for the next few seasons.

It can be seen in the last three games of the Super League before this when the import player managed to contribute goal assists as well as create a partnership with the main striker, Ifedayo Olesegun is becoming more and more violent.

In fact, the total of 10 goals in three games highlights how Htet Aung’s creativity in the central machinery is quite solid and able to increase the team’s strength.

Selangor FC Chief Executive Officer (CEO), Dr Johan Kamal Hamidon, explained that he believes the 19 -year -old young pillar will appear stronger after this.

“We are happy with the development of Htet Aung since he was with the team at the beginning of this season. Improvement after improvement started from the Selangor II team (playing in the Premier League) and now joining the main team (Selangor I in the Super League), he is getting better.

“He also managed to build a good understanding with other players, especially the striker and that gives variety and variation to the form of attack of the Selangor team,” he told Arena Metro.

In the same development, he explained that Htet Aung’s contract with Selangor FC is for three seasons which will end at the end of 2023.

Therefore, he rejected rumors that his party had just extended Htet Aung’s contract while a long -term agreement with the agile player had been signed since the beginning of this season.

“I was also surprised when our viral word (Selangor FC) added a contract extension. All that is not true because we will indeed sign any player with a long-term period, and not a short one.

“It is important because we emphasize the aspect of player development, especially for young players like Htet Aung who we believe have good potential to stand out,” he said.

Hein Htet Aung, who plays as a winger for Selangor Second Squad (Selangor II) in Malaysia Premier League (M-League), was suspended from a game for displaying a “political” symbol during a match

In a statement on Friday, 26 March, the Football Association of Malaysia (FAM) said that its Disciplinary Committee found the 19-year-old player’s actions were “unsportsmanlike”.

According to FAM, he violated Article 59 of the FAM Disciplinary Code (2015 edition) during the 6 March match between Selangor II and PDRM FC at the Kuala Lumpur Football Stadium in Cheras.

Article 59 of the FAM Disciplinary Code (2015 edition) broadly defines using “offensive gestures or language” to insult someone in any way or “unsporting behaviour” in any other way as subject to sanctions.

He will now have to sit out Selangor II’s M-League game against Perak FC II on 2 April.

FAM said that that the player was issued with a stern warning and a heavier punishment will be meted out should he repeat his offence

Hein Htet Aung, who is a Myanmar national, had used the three-fingered salute, a symbol that has been adopted by people to show their resistance against authoritarian regimes in Southeast Asia.

The symbol has become a prominent feature among people protesting the military coup in Myanmar.

A photo of Hein Htet Aung displaying the three-fingered salute was uploaded on the official Twitter account of Selangor II following the match. However, the tweet carrying the photo has since been deleted.

Selangor II took down the viral tweet after it was reportedly asked to provide an explanation with regards to the player after he celebrated his goal against the PDRM FC with the three-fingered salute.

Hein Htet Aung’s suspension has prompted support from activists involved in a cross-border youth movement called Milk Tea Alliance

On Twitter, the Malaysian arm of the alliance expressed disappointment over the punishment, saying the Myanmar national who plays for our state team “can’t even show his condemnation” for the Tatmadaw.

Levy Madinda Called To Join Gabon’s National Squad For World Cup Qualifiers
VOCKET

Sabah midfielder Levy Madinda has been called up to join the Gabonese national squad for the 2022 World Cup qualifiers against Libya and Egypt next month.

After performing well with Sabah in the Super League, Madinda regained the confidence to play on the international stage with Gabon and will help the team to get a place in next year’s World Cup.

Previously, in the second transfer window of the 2021 season, Sabah decided to release Madinda to be replaced with another player but later re -signed the player.

After being re -signed, Levy Mandinda continued to make an impact when he scored a goal as Sabah recorded a draw against Kuala Lumpur City at home.

With the Gabonese national squad, Madinda will play with Arsenal star Pierre-Emerick Aubameyang who has also been appointed as the team captain.

Previously, several players in the Super League competition were also called to join their respective national squads such as Makan Konate (Mali), Ryuji Utomo (Indonesia) and Carli de Murga (Philippines).

8月19日のニュース:サッカー協会が方針転換-AFCU23アジアカップ予選にU22代表を派遣、JDTは元コロンビア代表ファルカオ獲得の噂を公式に否定、Mリーグはスタジアムでの観戦許可実現に意欲  

サッカー協会が方針転換-AFC U23アジアカップ予選にU22代表を派遣
 マレーシアサッカー連盟FAMは2024年パリオリンピック出場を目指す長期計画の一環として、今年10月にモンゴルで開催予定のアジアサッカー連盟AFC U23アジアカップ予選にU20代表を派遣することを発表していましたが、その方針が変更になったようです。
 マレーシア語紙ハリアンメトロによると、8月17日に開かれたFAM理事会でU20代表に代わってU22代表をAFC U23アジアカップ予選に派遣する方針へと変更されたということです。
 このU23アジアカップ予選でマレーシアはタイ、ラオス、そして集中開催地のモンゴルとともに予選J組に入っています。
 FAMのハミディン会長はU23アジアカップ出場を目指し、この予選突破のためにベストチームを編成したいと話していますが、その一方で10月27日から31日まで開催となる予選期間がFIFA国際マッチデー期間に指定されていないことから、Mリーグを含め各クラブにはU23代表への選手招集を拒否する権利があり、現実的にはベストチームとはならない懸念も明らかにしています。
******
 マレーシア国内では、例年この時期は国内サッカーで最大の盛り上がりを見せるマレーシアカップの準決勝から決勝の時期に当たることに加え、現在、マレーシア政府が全ての渡航者に求めている新型コロナ対策が変更にならない限り、マレーシア入国後から14日間の強制隔離期間もあるため、ハミディン会長が心配する通り、各クラブで主力選手としてプレーする選手の招集は難しそうです。
 これまで頑なにU20代表派遣を主張してきたFAMの大会2ヶ月前のUターンにはその理由も含め首を傾げたくなる点もありますが、ボラセパマレーシアJPとして期待したいのはこのU23アジアカップにはこの年代ながら既に6月のFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選に出場したルクマン・ハキム・シャムスディン(ベルギー1部FVコルトレイク)、アリフ・アイマン(JDT)をこのU23アジアカップ予選には招集せず、彼ら抜きでU22代表を編成してもらいたい、ということです。さらに言えば、今年末に予定されている東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップでフル代表招集の可能性があるハキミ・アブドラ(トレンガヌFC)、ムカイリ・アジマル(スランゴールFC)あたりの選手たちもこのU23アジアカップ予選には招集せず、彼らはむしろスズキカップや来年2月のアジアカップ2023年大会3次予選でフル代表に招集してもらいたいです。人材難のマレーシアとはいえ、既にフル代表でプレーするルクマン選手やアリフ選手を「格下」相手の試合に出場させる意味はなく、彼ら抜きのU22がこの予選を突破できなければ、それこそパリオリンピック予選を含めた今後数年間は東南アジアのライバルであるタイ、さらにその上をいくベトナムなどにも太刀打ちできないことになるので、チーム力底上げのためにも彼ら抜きでのU22代表編成を期待したいです。

JDTは元コロンビア代表ファルカオ獲得の噂を公式に否定 
 ポルトやアトレティコ・マドリードなどで活躍し、トルコ1部のガラタサライを退団したばかりのコロンビア出身FWダメル・ファルカオ獲得の噂について、JDTは公式Facebookでこれを否定するコメントを投稿しています。
 ここ数日、コロンビア代表で最多ゴール記録を持つファルカオ選手をJDTが獲得するという噂がソーシャルメディアだけでなくマレーシア語紙など国内メディアでも報じられていましたが、マーティン・プレスト スポーツダイレクター(SD)名で出された投稿では、この噂を否定すると同時に、新型コロナウィルスの影響によりJDTはファルカオ選手のような人気選手を今後数年間は獲得できるような経営状況にはないとし、施設増強など育成面への投資を優先する方針であるとしています。
 ファルカオ選手が所属していたガラタサライがあるトルコのスポーツメディアが「マレーシアの有力クラブ」が獲得オファーを出しているというツイートを発端に、母国コロンビアのメディアなども獲得に動いたクラブが30以上ある中で、JDTだけが35歳のファルカオ選手に正式獲得オファーを出したことを報じていました。


Mリーグはスタジアムでの観戦許可実現に意欲
 Mリーグを運営するMFLの新会長に就任したアブドル・ガニ・ハサン会長は現在、無観客で開催されているMリーグの試合を観衆を入れて行うことに意欲を見せています。
 マレーシア語紙ブリタハリアンによれば、アブドル・ガニ会長は国内の新型コロナウィルス対策を担う国家安全保障委員会NSCに対し、入場者のワクチン接種完了を条件に有観客試合の許可を申請する予定であることを明らかにしています。
 「2度のワクチン接種を終えた個人については、(国内で利用されている感染対策アプリの)MySejahteraによるデジタルワクチン接種済み証明書を提示した上で、スタジアムでの観戦が認められるよう申請も行う予定でいる。なおスタジアムでの観戦者数については収容人数に対する一定の割合とし、大観衆の入場を求めることはしない。スタジアムに観衆が入ることでMリーグの試合は活気付き、その入場料収入は各クラブへ支援にもなる。NSCはこういった点を理解し、MFLの申請内容を認めてくれるよう期待したい。」とオンラインで行われた記者会見の席上でアブドラ・ガニ会長は話しています。
 さらにアブドル・ガニ会長は、Mリーグのクラブ内に新型コロナ陽性者が出た場合、陽性者のみを隔離し、陰性者には練習参加や試合出場を求める申請を改めてもう一度行う予定であるともしています。同様の申請は既に一度提出されていますが、却下されています。
 アブドル・ガニ会長はMリーグでプレーする選手の大半が2度のワクチン接種を終えていることを強調し、チーム内で1名でも陽性者がいればチーム全体に14日間の隔離が義務付けられるだけでなく、試合に向けた準備期間として7日間の練習期間が与えられ、合計21日間は該当チームの試合が延期になる現状でのリーグ運営の困難さを説明して理解を求めたいとしています。
 7月24日から始まったMリーグ後半戦では、後半戦初戦の前に行われた新型コロナ感染検査で1部のクダ・ダルル・アマンFCと2部のサラワク・ユナイテッドFC、クチンシティFCに陽性者が見つかり、陰性者も含めてチーム全体が14日間の隔離期間に入った結果、合計9試合が延期となり、リーグ日程も大幅に変更されています。これにより当初は1部スーパーリーグは8月4日に、2部プレミアリーグは8月1日にそれぞれ最終節が予定されていましたが、数回の日程変更を経て現在はスーパーリーが9月12日、プレミアリーグは9月18日といずれも1ヶ月以上遅れて閉幕の予定となっています。

8月18日のニュース:クダが後半戦初勝利で4位浮上、女子代表がAFC女子アジアカップ予選にフットサル選手を招集、サッカー協会が帰化選手プロジェクトの見直しに着手、サッカー協会会長-代表チームの運営は協会が行う

 7月24日に予定されながら、クダ・ダルル・アマンFCの複数の選手が試合前の新型コロナウィルス検査で陽性となったことから延期されていたクダ・ダルル・アマンFC対ペナンFCが行われ、この試合に勝利したクダ・ダルル・アマンFCが3位のペナンFCと勝点差2の4位に浮上しています。

2021年8月17日@ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダ・ダルル・アマンFC 4-1 ペナンFC
得点者:クダ-チェチェ・キプレ2(17分、38分)、バドロル・バクティアル(23分)、クパー・シャーマン(55分)、ペナン-デヴィッド・ロウリー(44分)
 クダ・ダルル・アマンFCは8月13日のスランゴールFC戦でハンドにより一発レッドとなったレナン・アルヴェスが、またペナンFCは累積警告にリュウジ・ウトモがそれぞれこの試合は出場停止となっており、両チームとも守備陣の中心選手を欠く試合となりましたが、ペナンFCのシュート数6本(オンターゲット3本)に対してクダ・ダルル・アマンFCは19本(オンターゲット8本)、コーナーキックもペナンFCの1本に対してクダ・ダルル・アマンFC7本と圧倒したクダ・ダルル・アマンFCが後半戦初勝利を挙げています。( 8月7日と8日の両日、Mリーグ1部スーパーリーグ第18節が開催されました。なお後半戦開幕から2週間で5試合と詰まった日程だったMリーグですが、次節第19節は1週間空いて8月13日と14日に予定されています。
 試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルよりお借りしています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第18節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1JDT1814314283445
2TFC18114330141637
3PEN179442826231
4KDA159242718929
5SEL188553427729
6KL185942117424
7SBH174772023-319
8PJ174671119-818
9PHG174582027-717
10MU184772024-4*16
11PRK1834111738-2113
12UITM171214736-295
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第18節終了時)

選手(クラブ)ゴール数
1イフェダヨ・オルセグン(SEL)20
2ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)19
3クパー・シャーマン(KDH)11
4パウロ・ジョズエ(KL)9
5カサグランデ(PEN)8
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

AFC女子アジアカップ予選にフットサル選手を招集
 アジアサッカー連盟AFC女子アジアカップ予選に出場するマレーシア女子代表にフットサルの選手が招集されたことをスポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。
 女子代表チームのジェイコブ・ジョセフ監督が代表合宿に招集したフットサル選手はステフィ・シドゥで、2011年から2012年まではジェイコブ監督の元でサッカー選手だった経験もあるということです。
 ステフィ選手の招集についてジェイコブ監督は、当初招集していた選手の1人がチームに帯同できなくなったことを理由に挙げています。「代表合宿には17名の若手選手を追加招集したが、サバ州出身の選手1名がパスポートの問題でチームに帯同できなくなったことから、招集最終日の先週末にステフィ選手に連絡を取った。」とジェイコブ監督は説明しています。
 8月21日からの女子代表合宿には今回招集された17名と既に招集されていた11名が参加し、25日間の合宿を行い、9月19日から始まるAFC女子アジアカップ予選初戦ではパレスチナと、そして9月22日にはタイと対戦します。

サッカー協会が帰化選手プロジェクトの見直しに着手
 マレーシアサッカー協会FAMは代表チーム強化に向けた新たな帰化選手獲得ためのプロジェクトの一時中止と帰化選手プロジェクト自体の見直しを行うことを発表してことをマレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 FAMのハミディン・アミン会長は既に帰化した選手については、来年2月に予定されているアジアサッカー連盟AFC選手権アジアカップ2023年大会3次予選については招集する可能性があるとも述べています。
 「代表チーム強化目的の帰化選手ブログラムは、技術委員会、帰化選手プログラム委員会、代表チーム委員会、そしてオン・キムスイ テクニカルディレクターからの報告が上がってくるまでは一時中止とする。なおMリーグの各クラブについては、帰化資格を満たす選手のマレーシア国籍取得支援を行うことは今後も可能とする。*ヘリテージ帰化選手については、その必要に応じて起用していく方針は変わらないが、良いヘリテージ帰化選手の獲得は容易ではなく、その多くは代表に招集されてもあまり良い結果を残せていない。」とFAM理事会後のメディアとのオンライン会見で話したハミディン会長は、帰化選手の起用については様々な意見があることを認めた上で、今後も代表チームに帰化選手が必要となった場合には、FIFAワールドカップ2026年大会予選での起用を目的としたものになるだろうとも話しています。
 FAMはこれまでブラジル出身のギリェルメ・デ・パウラ(34歳、JDT所属)とコソボ出身のリリドン・クラスニキ(29歳、JDT所属)の両選手をMリーグで継続して5年以上プレーした資格を利用して代表選手として起用するべくマレーシア国籍取得の支援を行っています。この他、ガンビア出身のモハマドゥ・スマレ(26歳、JDT)も帰化選手ですが、こちらは昨季まで在籍したパハンFA(現スリ・パハンFC)を運営していたパハン州サッカー協会の支援でマレーシア国籍を取得しています。
******
 マレーシアの「帰化選手」は上記の従来はマレーシアとは縁もゆかりもない3選手と、両親あるいは父母のどちらかがマレーシア人の*ヘリテージ帰化選手とに分かれます。後者はマレーシア人の血を引いていることからFIFAが規定する「国内リーグで5年のプレー経験」という条件に縛られずにマレーシア国籍を取得することが可能です。なお、今年6月に行われたFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選に出場したマレーシア代表のメンバーで見ると、FWデ・パウラ、MFクラスニキ、FWスマレの3選手に加え、GKサミュエル・サマーヴィル(ペナンFC)、DFマシュー・デイヴィーズ、DFラヴェル・コービン=オング(以上JDT)、DFジュニオール・エルドストール(タイ1部チョンブリーFC)、DFドミニク・タン(タイ1部ポリステロFC)、DFディオン・コールズ(デンマーク1部FCミッティラン)、MFブレンダン・ガン(スランゴールFC)と総勢28名中10名が帰化選手とヘリテージ帰化選手となっています。さらにW杯予選突破の切り札として初めて代表入りしたデ・パウラ、クラスニキの両選手が予選前の練習試合から予選本番までチーム力強化に目立った効果は果たせず、スマレ選手も含めた3名の帰化選手にサポーターや元代表選手などから批判が集中しただけでなく、マレーシア人選手の出場機会を奪うという理由で帰化選手プロジェクトの有効性に疑問の声が上がっていました。

サッカー協会会長-代表チームの運営は協会が行う
 また同じブルナマの記事では、FAMのハミディン会長がマレーシア代表チームの運営は今後もFAMが行うことを明言したことも報じています。
 国のサッカー協会が代表チーム運営を明言、と聞くとそれがなぜニュースになるのか、それは当たり前ではないか、と思われるかもしれませんが、これは6月のW杯アジア2次予選中、既に予選突破が難しくなったタイミングで。Mリーグ1部のJDTのオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下が、より良い練習環境とより良い指導者を用意してチーム強化を行う意思があるので代表チームを自分に運営させて欲しいと、公開書面の形でFAMのハミディン会長に申し出た、という経緯があります。
 この申し出には、前FAM会長でもあり、現在国内リーグで7連覇中のクラブのオーナーでもあるイスマイル殿下とオーナーを務めるJDTが国内では他のクラブを圧倒する設備を持つことから、これを支持する意見が出る一方で、帰化申請時にはいずれもJDTの選手ではなかったデ・パウラ、クラスニキ、スマレの3選手が現在は全員JDTの選手となっていることへ不透明さや、国を代表するチームを国のサッカー協会外部の人間が運営する「不自然さ」などから反対意見も同じくらい出ていました。
 これについてFAMのハミディン会長は「W杯予選後にイスマイル殿下と会談し、今後も代表チームの運営はFAMが行うことで両者が同意した。またその際には代表強化のために選手選考などいくつかの内容についてイスマイル殿下から提案を受けた。」


8月17日のニュース:クチンシティFC対TFCIIの試合が再び延期に、クチンシティFCは今季残りホームゲームをジョホール州で開催、Mリーグ新会長にアブドル・ガニCEOが就任

クチンシティFCの後半戦開幕戦が再び延期に
 Mリーグを運営するMFLは本日8月17日にサラワク州クチンのサラワク州立スタジアムで予定されていたMリーグ2部プレミアリーグ第13節のクチンシティFC対トレンガヌFC IIの試合の延期を発表しています。
 この試合は当初、7月24日に開催が予定されていましたが、試合前の新型コロナウィルス検査でクチンシティFCの複数の選手および関係者が陽性反応を示したことから延期となっており、今回2度目の延期となってしまいました。
 なおMFLは本日の試合の延期理由として、サラワク州行きの航空機の便数に限りがあり、移動手段が確保できないことを挙げています。
******
 今週末に第19節を迎えるMリーグ2部プレミアリーグですが、新型コロナウィルス陽性者が出たことから検疫隔離を強いられていたクチンシティFCは、ここまで10試合しか行えていません。プレミアリーグ最終節第22節は9月18日に予定されており、今日の試合が延期となったことでクチンシティFCは1ヶ月で10試合を行う強行日程となってしまいました。

クチンシティFCは今季残りホームゲームをジョホール州で開催
 東マレーシア(ボルネオ島)を中心とするオンラインメディアのウトゥサンボルネオは、クチンシティFCのがジョホール州にあるパシル・グダンスタジアムを暫定本拠地として今季残りのホームゲームを開催すると報じています。
 ウトゥサンボルネオの記事では今回の暫定本拠地採用について、新型コロナウィルスの影響でマレー半島部からボルネオ島にあるサラワク州への便数が減っており、マレー半島部のクラブの遠征手段の確保が難しくなっていることに加え、サラワク州内では新型コロナウィルスの新規感染者数が急増していることからサラワク州政府が渡航者に対してより厳格な対応を決めたことが理由であるというクチンシティFC関係者の話を伝えています。
 さらに、マレー半島部のジョホール州を暫定本拠地とすることでアウェイチームの移動が容易になり、リーグ戦のさらなる順延も避けられるとしています。

Mリーグ新会長にアブドル・ガニCEOが就任
 Mリーグを運営するMFLは、これまでCEOを務めていたアブドル・ガニ・ハサン氏が新たに会長に就任することを発表しています。
 先日このブログでもマレーシアサッカー協会FAMの会長を兼任していたハミディン・アミン前会長が今年3月の総会で発表した退任の意思が変わっていないというニュースを取り上げましたが、8月12日にそのハミディン前会長がMFL理事会に対して正式に辞意を表明したため、特別理事会が開催され、その席上で7名の理事の全会一致でアブドル・ガニ氏が会長に指名されたということです。
 なおハミディン前MFL会長は、その前任者でMリーグ1部JDTのオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下の辞任に伴い、2019年9月に会長に就任しました。在任中、ハミディン会長は国内最大のマルチメディア企業のテレコム・マレーシア社とのスポンサー契約継続や、国内大手金融グループのCIMBと新たなスポンサー契約を取り付けるなどの功績を残しています。
 なおアブドル・ガニ新会長は、アブドラ現国王、トゥンク・イスマイル殿下、そしてハミディン・アミン氏に続く第4代会長となります。またアブドル・ガニ新会長就任に伴い空席となったCEOの後任は近々発表されると公式サイトでは伝えています。

He was then appointed CEO of MFL on March 1, 2020 where before that he only acted as acting CEO of MFL temporarily on December 1, 2019 following the resignation of Kevin Ramalingam.

Dato ‘Ab Ghani, a former Negeri Sembilan player, is now the fourth individual to be elected MFL President after Yang di-Pertuan Agong Al-Sultan Abdullah Ri’ayatuddin Al-Mustaffa Billah Shah, Tunku Ismail and Datuk Haji Hamidin.

In a similar development, Joehari informed that the MFL Board of Directors will announce the new MFL CEO candidate in the near future to replace Dato ‘Ab Ghani.

“Currently, Dato ‘Ab Ghani will be the acting CEO of MFL temporarily and he will announce the appointment of the new CEO of MFL at the next MFL Board of Directors meeting,” he said.

8月16日のニュース:Mリーグ2部-サラワクUが首位浮上、リーグ終盤を迎え給料未払い問題の懸念が浮上、ベルギーでプレーするルクマンはU23アジアカップ出場に意欲

 第13節に予定されながら、新型コロナ陽性者がチーム内で見つかり試合が延期されていたサラワク・ユナイテッドFCが本拠地のサラワク州クチンのサラワク州立スタジアムではなくクアラルンプールのKLフットボールスタジアムでペラFC IIと対戦し、後半戦2勝目を挙げるとともにリーグ首位に浮上しています。

2021年8月15日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
サラワク・ユナイテッドFC 4-1 ペラFC II
得点者:サラワク-ノーシャルル・イドラン・タラハ(35分)、シャフィク・イズディン(53分OG)、ウチェ・アグバ(67分)、アブドル・ラヒム(88分)、ペラ-ロイイザット・ダウド(2分)

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ順位(第18節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1SU1594229111831
2TFC1678129131629
3NS1585223111229
4JDT1575329141526
5SEL165742318522
6PDRM166461718-122
7KEL166371820-221
8KU166282124-320
9PRK173591232-2014
10KCH10244912-310
11FAM1603131148-373
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト
*今季の2部プレミアリーグは11チームが参加のため、各節で1チームだけ試合がありません。第18節はヌグリスンビランFCの試合がありませんでした。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ得点ランキング(第18節終了時)

選手名(クラブ)ゴール数
1ジョーダン・ミンター(TFC)14
2フェルナンド・ロドリゲス(JDT)12
ウチェ・アグバ(SU)12
4ガッサマ・アルフセイネイ(KU)10
5ジョージ・アトラム(SEL)8
アライン・アコノ(NS)8
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト

リーグ終盤を迎え給料未払い問題の懸念が浮上
 Mリーグ1部、2部とも第18節まで終了し、9月半ばに予定されている最終節第22節まで残り試合も少なくなってきました。そんなシーズン終盤を迎えたこの時期ですが、Mリーグの複数のクラブで給料未払い問題が再び浮上するのではという記事をマレーシア語紙ハリアンメトロが掲載しています。
 この記事の中では、マレーシア国内で代理人業務を含めたサッカー関連のコンサルティングを行なっているアクションフットボールアジア社のエフェンディ・ジャガン・アブドラ氏が運営資金、特にスポンサーによる支援が不足していることにより、小規模のクラブだけでなく、大規模のクラブにも給料未払いが発生し、選手が犠牲になる可能性があるという発言を紹介しています。
 「Mリーグは数試合を残すのみだが、その一方で選手への給料支払いが遅れているという話が聞こえてきている。現時点では非常に深刻な状況ではないように見えるが、ここから大規模な給料未払い問題に発展する可能性もあり、この状況はMリーグの大半のクラブに当てはまる。選手の立場は弱く、この状況に異議を唱えれば出場機会を失うことから、耐えることしかできない。」とアフェンディ氏はハリアンメトロの取材に答えています。
*****
 今季はここまで1部スーパーリーグでは主力選手が大量退団したペラFCの他、クダ・ダルル・アマンFC、サバFC、2部プレミアリーグではサラワク・ユナイテッドFCなどでも給料の未払いや遅配についての報道がありましたが、この記事の内容があれば、今後は他のクラブからも同様の報道が出る可能性がありそうです。

ベルギーでプレーするルクマンはU23アジアカップ出場に意欲
 10月に予定されているアジアサッカー連盟AFC U23アジアカップ予選に向けて、6月のW杯アジア2次予選にも出場した19歳のルクマン・ハキムは予選に向けて召集されればその期待に応えて全力を尽くしたいと話しています。
 モンゴルで集中開催されるこの予選にはマレーシアサッカー協会FAMは2024年のパリオリンピック出場を目指すU20代表を派遣する意向を表明しています。
 スポーツ専門サイトのスタジアムアストロの取材に答えたルクマン選手は、U23アジアカップ予選組み合わせ抽選後に(U20代表監督の)ブラッド・マロニー監督から連絡を受けたことを明らかにする一方で、来年2月に予定されているフル代表が出場するAFC選手権アジアカップ2023年大会3次予選についてはFAMからは何も連絡を受けていないと話しています。
 ベルギー1部のKVコルトレイクでプレーするルクマン選手は「予選期間は1週間と短く、FIFAマッチデー期間でクラブの試合はないので、マローニー監督に(U20代表に)招集されれば、喜んでチームに加わ、信用に応えたい。」と話しています。
*****
 このU23アジアカップ予選には、ルクマン選手の他、やはりW杯予選にも出場しJDTでプレーするアリフ・アイマンやアメリカ生まれで前回のU23代表候補合宿にも参加したワン・クズリ・ワン・カマルに加えて、ドイツ5部のSGVフライブルグでプレーするV・アニル、セルビア1部FK IMTのU19チームでプレーするアダム・ハミドら「国外組」を初招集する予定であることをU20代表のマローニー監督は言及しています。

8月14日のニュース:クダは3ヶ月ぶりの公式戦で敗れ3位争いが大混戦に、ペラFCはリーグ最終戦までシャーリル・ニザム監督代行が指揮、ペラFCが新たな練習場確保の必要に迫られる

 後半戦開幕となる7月24日のペナンFC戦前に行われた新型コロナウィルス感染検査で陽性者が出たことから2週間の検疫隔離を強いられていたクダ・ダルル・アマンFC。5月8日の前半戦最終戦第13節以来およそ3ヶ月ぶりの公式戦に臨みましたが、スランゴールFCに敗れています。この結果、3位のペナンFCから5位のクダ・ダルル・アマンFCまでが勝点差5の中にひしめく大混戦となっています。
 FAカップが中止となった今季は、スーパーリーグの2位と3位のチームに来季のAFCカップ出場権が与えられることから、このリーグ3位を目指す各チームの争いはシーズン最終戦まで続きそうです。

2021年8月14日@ダルル・アマンスタジアム
クダ・ダルル・アマンFC 2-4 スランゴールFC
得点者:クパー・シャーマン(24分)、アヌマンタン・クマール (44分)、スランゴール-イフェダヨ・オルセグン3(29分PK、75分、90+4分)、ダニアル・アスリ(30分)
 この試合で先制したのはクダ・ダルル・アマンFCでした。今季初先発したスランゴールFCのGKシーク・イズハンが前にポジションを取っているのを見たクパー・シャーマンがペナルティーエリアの外からシュートを決め、23分にクダ・ダルル・アマンFCが先制します。しかしその5分後、自陣ゴール前の混戦からシュートを手で止めたレナン・アルヴェスが一発レッドで退場。そこで得たPKをイフェダヨ・オルセグンが決めてスランゴールが追いつきます。
 その1分後には19歳のハイン・テット・アウンからのクロスに21歳のダニアル・アスリが走り込んでゴールを決め、スランゴールが2-1とリードを奪います。しかし前半終了間際にはGKシーク・イズハンがコーナーキックを弾いたボールをアヌマンタンがヘディングでシュートし、クダ・ダルル・アマンFCが同点に追いつき前半を2-2で折り返しました。
 後半に入ると再びテット・アウンからのクロスを足元に受けたイフェダヨが75分に3点目のゴールを、そして終了間際の90+4分にはイフェダヨがこの試合3点目となるゴールを決めて3連勝で4位浮上、クダ・ダルル・アマンFCは5位に後退しています。

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ順位(第18節終了時)

ClubGWDLGFGAGDP
1JDT1814314283445
2TFC18114330141437
3PEN179442722531
4SEL188553427729
5KDA148242317626
6KL185942117424
7SBH174772023-319
8PJ174671119-818
9PHG174582027-717
10MU184772024-4*16
11PRK1834111738-2113
12UITM171214736-295
*マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
ラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点ランキング(第18節終了時)

選手(クラブ)ゴール数
1イフェダヨ・オルセグン(SEL)20
2ベルクソン・ダ・シルバ(JDT)19
3クパー・シャーマン(KDH)10
4パウロ・ジョズエ(KL)9
5カサグランデ(PEN)8
クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ

ペラFCはリーグ最終戦までシャーリル・ニザム監督代行が指揮
 Mリーグ1部ペラFCは現在、2部降格圏の11位に低迷していますが、「休養」したチョン・イーファット前監督に代わりコーチから昇格したシャーリル・ニザム監督代行が今季の残り4試合も引き続き指揮を取ることを発表しています。
 マレーシア語紙ブリタハリアンはペラFCのアズマン・ノーGM(ゼネラルマネージャー)の談話を紹介し、その中でアズマンGMは経営陣がシャーリル監督代行の手腕を評価しているだけでなく、選手からも聞き取りをした上で決定したと話しています。なお、シャーリル監督代行が就任した第17節以降、ペラFCはペナンFCに3-5、最下位のUITM FCに0-2と連敗しています。
 またこのブログではトランスファーウィンドウ期間中に獲得した新たな外国籍選手批判にアズマンGMが批判していることについても取り上げましたが、非難の対象となっていたレバノン出身のDFジャド・ヌールディンとMFサミル・アヤスが英国出身のMFチャーリー・マシェルとともに残る4試合ではペラFCでプレーすることも明らかにしています。
 「ヌールディン、アヤス両選手はこれまで首脳陣に対して協力的ではなかったが、状況が改善されていることから再度機会を与えることにした。今後もその行動は監視していくが、真摯な姿勢が見られるようならシャーリル監督代行が試合に起用するだろう。」とアズマンGMは述べています。なお7月24日から始まった後半戦では、ヌールディン選手はここまで出場なし、アヤス選手は2試合(内先発1試合)の出場となっています。

ペラFCが新たな練習場確保の必要に迫られる
 マレーシア語紙ウトゥサンマレーシアの報道によると、ペラFCのホーム、ペラスタジアム(ペラ州イポー)を管理するイポー市は、ペラFCとペラFC IIに対してペラスタジアムでの練習禁止を通達したということです。
 イポー市はMリーグ1部のペラFCとセカンドチームで2部のペラFC IIがいずれもイポースタジアムと練習と試合の両方に使っていることから過度の使用によるピッチの損傷を抑えるため、スタジアムの使用を試合のみに限定したということです。
 これを受けて、シーズン終盤にもかかわらず新たな練習場確保の必要背に迫られたペラFCのアズマン・ノーGMはペラ州とペラ州サッカー協会が管理し、イポー市から20KMほど離れたチェモルにあるフィールドを新たな練習場の候補に挙げています。しかし、このフィールドはピッチが平坦でなく、周りに柵などもないということで改善が必要ということです。
******
 新たな練習場の候補地と上がっているチェモルのフィールドは、給料未払い問題が表面化した際に現れたペラFCの新たなオーナー候補が整地を行い、単独で収益があげられるような本格的練習施設の建設を提案していましが、当時、ペラFCを運営していたペラ州サッカー協会がそれを拒否してクラブの売買交渉そのものが決裂した経緯があるフィールドです。
 降格圏からの脱出を目指すペラFCにとっては、シーズン終盤に及んで新たな練習場確保を求められるなど、まさに踏んだり蹴ったり今季を物語るようなニューと言えるかもしれません。

8月13日のニュース:最新のFIFAランキングでマレーシアは154位、ケランタンFCがケランタン州サッカー協会の未払い給料問題解決を支援、クラスニキはインドスーパーリーグへ期限付き移籍か

最新のFIFAランキングでマレーシアは154位
 マレーシアサッカー協会FAMは公式Facebook上で、最新の8月12日付けFIFAランキングでマレーシアは154位となったことを発表しています。これは前回の153位から順位を1つ下げています。
 前回5月27日付けのFIFAランキング発表以降、マレーシアは国際Aマッチで1勝3敗の成績でした。この結果、ランキング算出の元となるポイントは前回の1040からわずか1ポイント追加の1041しか獲得できず、ランキングが1つ下がっています。
 前回のランキング発表以降、マレーシアは5月29日にバーレーンと国際親善試合を行い0-2で敗れ、その後はFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選に出場し、アラブ首長国連邦には0-4、ベトナムには1-2と敗れ、タイには1-0で勝利しています。
 マレーシアの154位は153位のアフガニスタンと155位のニューカレドニアの間になります。
 なお東南アジア他国のランキングは、東南アジアから唯一、W杯3次予選に進んだベトナムが前回と同じ92位となった一方で、W杯アジア2次予選でマレーシアに敗れたタイは120位(前回より14ランクダウン、29ポイント減)、フィリピンは128位(同3ランクダウン、4ポイント減)、ミャンマーは145位(同6ランクダウン、24ポイント減)、シンガポールは160位(同1ランクダウン、20ポイント減)、インドネシアは174位(同1ランクダウン、7ポイント減)、カンボジアは179位(同5ランクダウン、14ポイント減)、またラオスは186位(同1ランクダウン)、ブルネイは190位(同1ランクダウン)、東ティモールは195位(同1ランクアップ)でいずれもポイント増減なしとなっています。
 またマレーシア女子代表のFIFAランキングは92位で、東南アジア内ではベトナム(32位)、タイ(39位)、ミャンマー(46位)、フィリピン(68位)に続く5位となっています。
 

ケランタンFCがケランタン州サッカー協会の未払い給料問題解決を支援
 Mリーグ2部プレミアリーグのケランタンFCがケランタン州サッカー協会が抱える未払い給料の解決を支援したことをマレーシア語紙ウトゥサンマレーシアが報じています。
 ケランタンFCを運営するTRW社のシャイルズ・セフィ法務担当部長は「ケランタン州サッカー協会は経営破綻していることから、ケランタンFCが協会の負担を軽減するため支援を申し出た。今年5月21日にマレーシアサッカー協会FAM、ケランタンFC(TRW社)、そしてケランタン州サッカー協会の三者で会談し、マレーシア人選手11名と外国籍選手1名に対する給料未払い問題の解決について話し合った。この合計12名の選手への給料未払いがあることについてはケランタンFCの経営権をケランタン州サッカー協会から680万リンギ(およそ1億7700万円)で購入した際には明らかにされていなかったため、FAMはこの未払い給料問題はケランタン州サッカー協会の責任で解決すべきと採決を下した。」と話す一方で、ケランタンFCは当初は分割による支払いを予定していた経営権購入代金680万リンギを一括で支払うことで、ケランタン州サッカー協会がこの未払い給料問題を速やかに解決できるよう支援したと話しています。

クラスニキはインドスーパーリーグへ期限付き移籍か
 帰化選手でコソボ出身のリリドン・クラスニキは、今季開幕前にMリーグ2部JDT IIに加入したものの、出場機会を求めてオーストラリア1部Aリーグのニューカッスルジェッツに期限付き移籍しています。
 モハマドゥ・スマレ(ガンビア)、ギリェルメ・デ・パウラ(ブラジル)に続く、マレーシア人とは血縁関係がない帰化選手第3号となったクラスニキ選手は今年6月のFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選に出場した代表チームにも招集されましたが、代表戦では目立った活躍はできませんでした。またニューカッスルジェッツでも先発出場機会はなく、最長でも出場時間45分と十分な出場機会が得られないまま、6月30日までとなっていた期限付き移籍の期限を終えました。
 JDTのオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下はこのクラスニキ選手の今後についてタイリーグのクラブへの期限付き移籍について述べたこともありましたが、タイリーグのトランスファーウィンドウ期間が8月17日までとなっている一方で、タイリーグのクラブからは正式なオファーが出されていないことをスポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じていることから、今度はインドスーパーリーグへ期限付き移籍の噂が出ています。
 サッカー専門サイトのヴォケットFCによれば、インドの英字紙タイムズオブインディアのマーカス・マーグルハオ記者がマレーシアから来る選手がアセアン東南アジア外国籍選手枠で獲得されると述べたことがその出どころとなっているようですが、マーカス記者はクラブ名を明かしていないということです。
*****
 このクラスニキ選手とともにニューカッスルジェッツへ期限付き移籍していたインドネシア出身のシャーリアン・アビマニュは、Aリーグではクラスニキ選手よりも出場機会は少なかったにもかかわらず、先月末に開幕したMリーグ後半戦ではトップチームのJDTの試合に出場しており、クラスニキ選手がMリーグでプレーする可能性は低そうです。