2月14日のニュース
今日はフットサル関連2題
フットサルリーグは今週末に開幕-注目は今季初参戦のジョホール
現在空席のフットサル代表監督は近日中に発表予定

マレーシアスーパーリーグは2月24日に昨季の王者ジョホール・ダルル・タジム(JDT)対昨季2位トレンガヌFCの対戦で開幕しますが、国内フットサルリーグのマレーシアプレミアフットサルリーグ(MPFL)はそれより一足早い今週末の2月18日に開幕します。

マレーシアプレミアフットサルリーグ概要

今季は新たにアジア枠の外国籍選手枠が追加され、各チームと2名の外国籍選手がプレー可能になっています。今季は参加14チームが2つのグループに分かれて8月5日の決勝を目指して戦いますが、そのグループ分けは以下の通りです。

A組
マレーシア国軍(ATM)、クダ、KPT-PSTマスタングズ(国内の大学の選抜チーム)、パハン・レンジャーズFC、ペナン、サバ、トレンガヌ
B組
ジョホール・ダルル・タジム(JDT)、KLシティFC、クアラルンプール、PFAオディン・サラワク、スランゴールMAC、スランゴールTOTユナイテッド、シャーアラムシティ

開催方法ですが、各組のリーグ戦はホームアンドアウェイ方式で行われ、それぞれの組の上位4チームがノックアウトステージへ進みます。7月29日に予定されている準々決勝から始まるノックアウトステージは、なぜか準決勝は一発勝負で行われますが、準決勝と決勝はリーグ戦同様、ホームアウェイ形式で行われます。

またリーグ決勝後の8月19日から9月23日にかけては、マレーシアフットサルカップが予定されています。リーグ戦各組の上位3チームに加え、4位と5位のチームの間で行われるプレーオフの勝者2チームの合計8チームが出場し、決勝までの全ての試合がホームアンドアウェイ方式で行われます。

今季のマレーシアプレミアフットサルリーグに参加する14チームのロゴ
注目は今季初参戦のジョホール・ダルル・タジム(JDT)

今季のマレーシアプレミアフットサルリーグの最大の話題は、今季から参戦するジョホール・ダルル・タジム(JDT)です。マレーシアスーパーリーグで8連覇中のJDTがフットサルチームを新設してMPFL参戦を発表したことが十分なニュースでしたが、その後のチーム強化がその方法も含めて注目されています。

監督にレアル・ベティスフットサルの監督だったフアン・アントニオ・ミゲル・ガルシア氏を招聘すると、昨季のリーグとマレーシアフットサルカップの二冠を達成したスランゴールMACからGKアズルル・ハディー・トフィクを筆頭にアズワン・イスマイル、エクマル・シャーリン、アズリ・ラーマンと4名のマレーシア代表選手を引き抜き獲得、さらに昨季準優勝のパハン・レンジャーズFCからは昨季のリーグMVPアブ・ハニフ・ハサン、アワルディン・マット・ナウィの両マレーシア代表選手も獲得しています。サッカーのJDT同様、チームの主力全員が代表選手、しかも後述する外国籍選手も加わることで、さらにベンチにも代表選手が控えるという豪華な布陣を短期間で揃えています。

その外国籍選手ですが、リーグの外国籍選手枠は2枠(その内の1つはアジア枠)で、その枠には2016年にUEFAフットサルカップで優勝経験のあるカイオ・セザール・ガルシア・レゴ(ブラジル)をAFCカイラト(カザフスタン)から、そしてアジア枠でアブドル・ラーマン・サラニ(イラン)をガンド・カトリン・アモルFC(イラン)からそれぞれ獲得しています。

昨季二冠のスランゴールMACと準優勝のパハン・レンジャーズFCも外国籍選手を獲得して対抗

主力マレーシア人選手がいずれもJDTに流出した昨季二冠の覇者スランゴールMACと、リーグ戦、カップ戦ともその後塵を排したパハン・レンジャーズFCは、チームの強化を外国籍選手に託しています。

リーグ3連覇を狙うスランゴールMACは、前述の通り代表選手4名がJDTに移籍した他、もう2名もやはりJDTに移籍しており、昨季までとは大きく陣容が変わっています。また残る主力選手の1人で元代表キャプテンでもあるカイルル・エフェンディがケガのため今季の出場が絶望となるなど、厳しい状況にあります。昨季オフに就任したブラジルの強豪カルロス・バルボーザ出身のエドガー・バラダッソ監督は、残った若い選手主体のチーム編成となることを明言していますが、それを支えるのが今季が2年目となるやはりブラジル出身のセアラことマテウス・ヴァスコンセロス、そしてスニチ・サヴェーSFC(イラン)から加入するレザ・スパンダル(イラン)の両外国籍選手です。

またスペイン出身で2020年に就任しながら、新型コロナによるリーグ中止により今季が実質2シーズン目となるヘラルド・カサス監督が率いるパハン・レンジャーズFCも3期連続リーグ2位から優勝を目指して、ブラジル出身の23歳マテウス・アウグストと、アジア枠では同じイラン出身で代表経験もあるアミン・ナスロラ・ザデを獲得しています。

現在空席の代表監督は近日中に発表予定

またこの他のフットサル関連のニュースでは、現在、空席となっているフットサルマレーシア代表監督について、マレーシアサッカー協会FAMのノー・アズマン・ラーマン事務局長によれば近日中に発表されるということです。

これまで監督を務めていたチュウ・チュンヨン監督は、昨年4月の東南アジアサッカー連盟AFFフットサル選手権ではタイとインドネシアに敗れてグループステージを突破できずに敗退、また翌5月に開催された東南アジア競技大会ベトナム大会でも、出場5チームで争われた中、0勝1分4敗で得点7失点20の最下位となったこともあり、契約が延長されませんでした。なお今季のフットサルマレーシア代表は10月の東南アジアサッカー連盟AFFフットサル選手権、そして11月のアジアインドア&マーシャルアーツゲームズに出場を予定しています。

1月19日のニュース
サバとトレンガヌがデンマーク1部クラブとタイで対戦
ジョホールのフットサルチームにさらに代表選手が加入

サバとトレンガヌがデンマーク1部クラブとタイで対戦

現在中断中のデンマーク1部リーグで5位のオーデンセBKは、クラブ公式サイトでタイでのトレーニングキャンプの日程を発表していますが、現地ではマレーシアスーパーリーグのサバ、トレンガヌと練習試合を行うようです。

1月31日から2月14日までの日程で、タイ1部のBGパトゥム・ユナイテッドの施設BGトレーニングセンターを使って行われるトレーニングキャンプ期間中、オーデンセBKは2月3日にはサバと、また2月12日にはトレンガヌと練習試合を行うと発表しています。またこの他、2月7日には タイ2部のナコーンパトム・ユナイテッドFCとの練習試合も行われます。なお、これらの試合の内、トレンガヌ戦はBGパトゥム・ユナイテッドの本拠地、BGスタジアムで開催されるということです。

オーデンセBKのクラブ公式サイトでは、練習試合のほか、地元の子供を対象としたサッカー教室やサイン会なども行うことが発表されています。

ジョホールのフットサルチームにさらに代表選手が加入

マレーシアプレミアフットサルリーグMPFLは来月2月に今季が開幕しますが、今季から参戦するジョホール・ダルル・タジムJDTは、2022年シーズンのリーグMVPアブ・ハニファ・ハサンとアワルディン・モハマド・ナウィ(いずれもパハンレンジャーズ)の両フットサルマレーシア代表選手の加入を発表しています。これを報じたサッカー専門サイトのマカンボラによると、アブ・ハニファ、アワルディン両選手はパハンレンジャーズとの契約がまだ1年残っているということですが、既にJDTの練習に参加しているようです。

昨季はMPFLでは2位、カップ戦のマレーシアカップでは準優勝に終わったパハンレンジャーズにとって、2019年にマラッカから加入し、優勝経験が豊富な上、10年以上代表チームでプレーする32歳のアブ・ハニファ選手と、10代から代表でプレーする25歳のアワルディン選手の退団は大きな戦力ダウンとなりそうです。

今季新参入のJDTは、既に昨季のMPFLチャンピオンであるスランゴールMACから代表GK(ゴレイロ)アズルル・ハディ・トーフィックら7名を獲得し、監督には前レアル・ベティスのフアニート・クピン氏が就任しており、1年目からサッカー同様、リーグ優勝を狙っています。

今季のMPFLは2019年のリーグ発足以来、史上最多となる18チームが参加し、クダ、KSMRカンガー、ペナン、クランタン、パハンレンジャーズ、トレンガヌ、マレーシア国軍ATM、マレーシア王立警察PDRM、そして大学選抜チームのKPT-PSTムスタングズがA組、シャーアラムシティ、スランゴールMAC、スランゴールTOT、KLシティ、クアラルンプール、ヌグリスンビラン、JDT、サバ、サラワクがB組に分かれてリーグ戦を行い、上位チームがノックアウトステージへ進む方式で2月から7月まで開催されます。

11月16日のニュース
トレンガヌFCのナフジ監督の退任が確定
スーパーリーグクラブのコーチの月給は30万円!?
来季からフットサルリーグ参加のJDTが今季リーグ王者から7選手を獲得-フットサルでもいきなり無双を狙う

トレンガヌFCのナフジ監督の退任が確定

Mリーグ1部スーパーリーグのトレンガヌFCはナフジ・ザイン監督が来季の監督契約更新オファーを断ったことを発表しています。これにより、ナフジ監督は現在開催中のマレーシアカップ終了をもって退任することが決定しました。

トレンガヌFCを運営するTFC社のアブドル・ラシド・ジュソCEOは、昨日11月15日に記者会見を開き、ナフジ監督から契約更新を希望しない旨の返信を受け取ったことを明らかにしています。またその席上で、ナフジ監督はマレーシアカップ終了までは指揮を取ることも発表しています。またアブドル・ラシドCEOは、退任するナフジ監督への感謝の言葉を述べるとともに、来季2023年シーズンに指揮を取る新監督の候補者にはナフジ監督と同等かそれ以上の実績を求めるとしています。

ナフジ監督は2016年にTチームFC(現トレンガヌII)のU21チームの監督に就任し、翌2017年にはトレンガヌFCのコーチとなりました。2019年に当時のイルファン・バクティ監督(現クチンシティ監督)がチームの成績不振を理由にシーズン途中で辞任すると、コーチから監督代行に昇格しました。2019年はリーグ7位に終わったものの、正式に監督に就任した2020年は3位、2021年は4位、そして今季2022年は2位と、安定した成績を収めています。

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チームがマレーシアカップ準決勝を今日に控える中、その前日に発表となったナフジ監督退任のニュースですが、ナフジ監督がクラブの対応に対する批判をメディアにぶちまけた段階で、両者の関係の修復は不可能でした。上でも書いたように過去3シーズンを3位、4位、2位という成績を収めた監督に対して来季の方針や選手獲得などの相談も全く行わずに1年契約を提示したクラブは、リーグ優勝を目指して監督をサポートする姿勢が感じられないと非難されてもしょうがない対応でした。なお、ナフジ監督は来季は同じスーパーリーグのクダ・ダルル・アマンFCの監督就任が噂されています。そのクダも過去2シーズンで連続2位になりながら、今季は外国籍選手を総入れ替えし、さらに主力を放出するなどアイディル・シャリン監督をクラブがサポートせず、その結果、今季8位と低迷し、アイディル監督はマレーシアカップ前に退任する事態になっています。

スーパーリーグクラブのコーチの月給は30万円!?

Mリーグの監督、コーチはの前途は暗いと、マレーシアサッカー指導者協会(PJBM)の会長が語っていると、英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。

Mリーグを主催するマレーシアンフットボールMFLは、来季から監督だけでなくコーチにもプロAライセンスの保持を義務付けることになりましたが、前サラワク・ユナイテッドFCのテクニカルディレクターでもあるB・サティアナタンPJBM会長は、今季は1部と2部合わせて22チームあったMリーグが、来季のリーグ再編成により15チームとチーム数が大幅に減少した点を挙げて、最大でも30名のマレーシア人指導者しか仕事につけず、マレーシア人のプロ指導者の供給過多が起きていると説明しています。

そしてこの供給過多により、買い手有利となったMリーグクラブはマレーシア人コーチに対して、従来より安い給料を提示するようになっているということです。

サティアナタンPJBM会長は、現在、国内にはプロAライセンスの保持者がおよそ50名おり、彼らはプロAライセンス取得のために7万マレーシアリンギ(およそ220万円)を支払ってコースを受講する一方で、Mリーグクラブの中にはそういったプロAライセンス保持者に対して月給1万マレーシアリンギ(およそ31万円)の契約を提示するクラブもあると話しています。

国内トップリーグのクラブのコーチに対してそのような給料が提示されていることに失望していると話すサティアナタンPJBM会長は、仕事が欲しいコーチの中にはそのような定額の契約であっても受け入れる者いる一方で、そういった低額で契約しながら、結果を残せず解雇された場合、再びトップリーグの指導者に復帰することは難しくなると述べて、低額での契約は自身の将来を危うくすることになると指摘しています。

またコーチを買い叩くような姿勢を見せるMリーグのクラブに対しては、MFLの基準にそうことだけを考え、この国のサッカーの将来を考えていないと批判しています。「この国のサッカーのレベルを上げるには、レベルアップしたいと考える選手と、その選手が目的を果たせるように指導する資格を持ったコーチの両方が必要であるが、Mリーグクラブは経営が苦しいとはいえ、そういった点を無視して、マレーシア人コーチを搾取している。」と非難するとともに、国内のプロ指導者に対しては威信と自尊心を持って欲しいと話しています。

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サティアナタンPJBM会長は、トレンガヌFCとナフジ・ザイン監督との問題についても言及し、トレンガヌFCは外国籍の監督、コーチであれば、決してこのような対応はしないだろうと述べ、マレーシア人指導者に対する不敬を批判するとともに、このような対応は直ちに改めるべきだとも述べています。

来季からフットサルリーグ参加のJDTが今季リーグ王者から7選手を獲得-フットサルでもいきなり無双を狙う?

今季のMリーグ1部スーパーリーグで9連覇を果たしたジョホール・ダルル・タジムJDTは、来季から国内フットサルリーグのマレーシアプレミアフットサルリーグMPFLへの参加を発表していますが、早速、選手獲得で話題を振りまいています。

このJDTが今季MPFLとマレーシアカップの二冠優勝のスランゴールMACから大量7選手を獲得するという噂がSNSで話題となり、その後スランゴールMACが公式インスタグラムでこの主力7選手が退団することを発表しています。この7選手とはハディ・トーフィク、アズリ・ラーマン、エクマル・シャリン、サアド・サニ、アズワン・イスマイル、ダニアル・アブドル・ダイン、そしてフィルダウス・アムビアです。この内、ハディ・トーフィク、アズワン・イスマイルの両選手は今年ベトナムで開催された東南アジア競技大会通称シーゲームズにマレーシア代表選手として参加しています。また他の選手もダニアル・ダインを除いてそれ以前にいずれも代表経験がある選手です。

JDTフットサルチームはこの他にもMPFLの強豪、パハンレンジャーズからも代表クラスの選手を獲得しようとしているという噂もあり、サッカー専門サイトのスムアニャボラは、スーパーリーグ9連覇中のJDTがそれまでのジョホールFCからチーム名をJDTと変更した2013年によく似ていると指摘しています。

JDTとなった2013年には、チームオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下が主どする形で当時のマレーシア代表の主力選手を片っぱしから獲得しています。ちなみにこの2013年にJDTに加入した代表選手はサフィク・ラヒム(スランゴールから加入)、ノーシャルル・イドラン・タラハ(クランタンから加入)、サフィ・サリー(インドネシア1部プリタ・ジャヤ、現マドゥラ・ユナイテッドから加入)、ザクアン・アドハ、アイディル・ザフアン(いずれもヌグリスンビランから加入)らがおり、JDTは翌2014年から今季に至るまでのスーパーリーグ9連覇の礎を作っています。

3月23日のニュース
スランゴールCEO-JDTオーナーからの「資金援助」は過去のもの
Mリーグの未払い給料文化がフットサルリーグにも「伝染」
代表の守護神争いは三つ巴に

キム・パンゴン新監督率いる代表の初戦となるフィリピン戦はいよいよ今日、開催。誰が先発するのかなど興味が高まる一方で、結果には期待せず、キム監督には時間が必要だろう、と言う声が国内では多いですが、それでもフィリピンに大差で負けることがあれば手のひら返しが起こることもあります。果たして結果はどうなるでしょう。試合はシンガポール時間で午後8時(日本時間午後9時)キックオフです。

かつてのマレーシアならフィリピンに負けようものなら大騒ぎとなりましたが、それも今は昔、最も最近の対戦は2017年3月で、この試合を含む直近の5試合では全て引き分けており、最後にマレーシアがフィリピンに勝ったのは2007年1月のAFF選手権まで遡らなければなりません。なお現在のFIFAランキングはフィリピンが129位、マレーシアが154位となっています。

スランゴールCEO-JDTオーナーからの「資金援助」は過去のもの

JDTオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下が、給料未払い問題を抱えるペラFCに資金援助を行なったことが明らかになった後、イスマイル殿下が同様の援助を行ったのはこれまでに複数クラブあったことを明らかにしましたが、その中にはスランゴールFCも入っており、しかもイスマイル殿下は2度にわたる援助を行なったことも明かしています。

これに対してスランゴールFCのジョハン・カマル・ハミドンCEOは、イスマイル殿下の資金援助は、スランゴール州皇太子ののトゥンク・アミル・シャー・スルタン・シャラフディン・イドリス・シャー殿下がスランゴール州サッカー協会の会長に就任した2018年7月以前の話であり、アミル殿下の会長就任以降はMリーグの他のクラブから資金援助を受けたことは一度もないと述べています。

イスマイル殿下の発言以降、多くの質問を受けたことから説明が必要だと感じたと説明したジョハンCEOは、アミル殿下の会長就任以降のスランゴールFCの収入は全てスポンサーや商業活動から得たものであると述べていルト、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。 

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イスマイル殿下が2012年2月にジョホール州サッカー協会会長就任し、ジョホール州内に本拠地を持つ複数のクラブを統合し、2013年からJDTとしてMリーグに参加するようになって以降、昨季までMリーグ1部スーパーリーグで8連覇を果たすなど、JDTはまさにマレーシアを代表するクラブとなりました。しかしそれ以前は国内リーグを代表するのはスランゴールFC(当時はスランゴールFA)でした。老舗のスランゴールが新興のJDTに資金援助を受けていた、と言うことにはボラセパマレーシアも驚きましたが、ジョハンCEOにすれば、そんな話を一人歩きさせるわけにはいかなかったところでしょうか。

Mリーグの未払い給料文化がフットサルリーグにも「伝染」

ペラFCやKLシティなどMリーグの給料未払い問題がメディアを賑わしていますが、これがフットサルリーグにも「伝染」しているとマレーシア語紙のハリアンメトロが報じています。

記事で取り上げられているのは、3月8日から23日までの予定で開催されているマレーシアプレミアフットサルリーグMPFLの女子リーグに出場しているKL(クアラルンプール)チームで、選手への給料が未払いとなっているだけでなく、選手たちは滞在している合宿の家賃が払われないことから、退去を命じられたと報じられています。またリーグ参加のための交通費や食費も選手自身が負担していると言うことです。

さらクラブ経営陣は3月17日に行われたMPFLのマラッカ戦に0-26で敗れたKLについて、チーム内で新型コロナ陽性者が出たことが大敗の理由と説明していましたが、その説明は虚偽であり、真相は未払い給料に抗議して主力選手が出場をボイコットしていたことも明らかになっています。

この真相を発表したマレーシアプロサッカー選手会PFAMのイズハム・イスマイルCEOは既にKLの複数の選手から事情聴取を行なっており、クラブ経営陣の選手への対応は虐待とも言えるもので、PFAMはクラブ経営陣による説明を求めると同時に、MPFLの主催者であるマレーシアサッカー協会FAMはこの事態についての調査を行うことを提言しています。

さらにイズハムCEOは、マレーシアの女子フットサル選手はアマチュア選手ではあるものの、このように扱われ方は選手の権利を蔑ろするものであり、FAMは給料の支払いや厚生面が保証されるよう、より明確で遵守が求められる法的枠組を設ける必要があると指摘しています。

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別の記事では、MPFL開幕の3月8日までに1400リンギ(およそ4万円)がリーグ出場の給料として支払われることになっていたものの、結局、開幕から4試合終了しても100リンギ(およそ2800円)の手当てしか支払われなかったことから、第5戦のマラッカ戦で16名の選手が出場をボイコットしたと報じられています。また、給料未払いを訴えた際には、監督から「俺の知ったことか。どっかへ行け。死ね」と暴言を吐かれたとも報じられており、FAMも静観するわけにはいかないでしょう。

代表の守護神争いは三つ巴に

シンガポールで開催される3カ国対抗に出場するマレーシア代表は、昨日3月22日にシンガポール入りし、本日23日2は初戦のフィリピン戦を迎えますが、キム・パンゴン監督がどのような先発XIを選ぶのかが気になるところです。

注目なのは代表GKのポジション争いで、代表合宿打ち上げ前に新型コロナ検査で陽性となった20歳のラハディアズリ・ラハリム(トレンガヌ)が脱落したことで、守護神争いはファリザル・マーリアス(JDT)、カイルルアズハン・カリド(スランゴール)、カラムラー・アル=ハフィズ(PJシティ)の3名に絞られています

この3名の中で最も経験が豊富なのはファリザル選手で現在はキャップ数48と、シンガポールでの2試合に出場すれば50キャップ達成となります。一方、キャップ数では14とファリザル選手に遅れをとるカイルルイズハン選手ですが、昨年2021年はタン・チェンホー前監督の元で先発試合数がファリザル選手3試合、カイルルイズハン選手2試合と、その差はわずか1試合でした。またカラムラー選手は昨年初めて代表に召集されましたが、10月の中東遠征、12月の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップとも出場機会はありませんでした。

経験で言えばファリザル選手が一番手でしょうが、今日3月23日のフィリピン戦、26日のシンガポール戦、そして3カ国対抗後に行う3月28日のアルビレックス新潟シンガポールとの練習試合もあり、シンガポールではこの3人全てが起用される可能性も否定できません。

3月8日のニュース
フットサルリーグはスランゴールMACが3年越しの連覇達成
FAカッププレーオフ-M3リーグのBRM FCとブキット・タンブンFCが1回戦進出
タイ1部リーグ第23節-エルドストールは2戦連続ベンチ外でチョンブリーは2戦連続引分け

フットサルリーグはスランゴールMACが3年越しの連覇達成

国内フットサルリーグのマレーシアプレミアフットサルリーグMPFLは3月4日から6日にかけて第8節が行われ、最終節第9節を残して、スランゴールMACが2季連続となる優勝を決めています。

第1節の試合会場となったスランゴール州が大雨に見舞われ、一部地域では洪水となったことから当初の予定より1週間遅れて今年1月14日に開幕したMPFLは、開幕直前にサバとマラッカが出場を取りやめたことから15チームが優勝を争いました。

第8節でスランゴールMACは、いずれも同じスランゴール州を本拠地とするシャーアラム・シティを1-0、スランゴールTOTを3-2で破り、勝点を36としています。ジェラール・カサス監督(スペイン)率いる2位のパハン・レンジャーズも今節はマレーシア国軍を相手に7-1と大勝したものの、勝点は32となり、最終節第9節にスランゴールMACとの直接対決が控えていましたが、その試合に勝ってもスランゴールMACには勝点で及ばないことが決定し、2019年シーズンに続き、2季連続の2位が確定しています。

FAカッププレーオフ-M3リーグのBRM FCとブキット・タンブンFCが1回戦進出

2年ぶりの開催となったマレーシアFAカッププレーオフの2試合が行われ、BRM FCとブキット・タンブンFCが勝利し、1回戦選出を決めています。ペラ州クアラカンサーに本拠地を持つBRM FCはクアラルンプールに本拠地を持つトゥン・ラザク・シティFCに2-1と逆転勝ちで、またペナン州ブキット・タンブンに本拠地を持つブキット・タンブンFCはプトラジャヤに本拠地を持つイミグレーションFCを延長の末、同じ2-1のスコアで破っています。

1回戦進出を決めた両チームですが、BRM FCはMリーグ1部スーパーリーグ8連覇中のJDTと3月13日に、ブキット・タンブンFCは同じペナン州に本拠地を持つスーパーリーグのペナンFCと3月11日にそれぞれ1回戦で対戦します。

新型コロナの影響で2020年、2021年と開催されなかったFAカップですが、今年は規模を縮小して、スーパーリーグの12クラブ、Mリーグ2部プレミアリーグの7クラブ、そしてM3リーグの15クラブによる34チームで開催されています。プレーオフ2試合はいずれもM3クラブの対戦でしたが、残る11クラブは1回戦から登場します。

タイ1部リーグ第23節-エルドストールは2戦連続ベンチ外でチョンブリーは2戦連続引分け

タイ1部リーグ第23節が3月4日から6日にかけて開催され、マレーシア代表のDFジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・マデル・アマラン・マデルネル)が所属するチョンプリーFCはチェンマイ・ユナイテッドFCに1-1で引き分けて、前節より順位を一つ下げて6位に後退しています。

2022年3月4日@700周年記念スタジアム
チェンマイ・ユナイテッド 1-1 チョンブリーFC
ジュニオール・エルドストールは前節第22節に続き、今節もベンチ外でした。試合は47分にユ・ビョンスが同点ゴールを決めて、2試合連続で引き分けています。
(試合のハイライト映像はタイリーグの公式YouTubeチャンネルより)

タイ1部リーグ順位表(第23節終了時)

順位チーム得失差勝点
1ブリーラムU2317342754
2BGパトゥムU231194942
3バンコクU2311761440
6チョンブリーFC2410771337
順位は上位3チームとマレーシア人選手が所属するチョンブリーFCのみ表示しています。

1月1日のニュース:フットサルリーグ開幕が延期、協会はケランタンFC監督らに罰金処分

 新年あけましておめでとうございます。マレーシアの元旦は日本とは違い、国民の祝日の一つでしかありません。どの会社も大晦日も普通に仕事、今年は1月2日がたまたま日曜日ですが、例年なら2日からも通常業務です。そんな季節感のないマレーシアからお届けするこのブログですが、本日をもって4年目に突入します。

フットサルリーグの開幕が延期

マレーシアサッカー協会FAMは公式Facebookで、FAMが主催するマレーシアプレミアフットサルリーグMPFL2022年シーズンの第1節を1週間延期して1月14日から16日に開催することを発表しています。FAMはその理由として試合会場となるパナソニックスポーツコンプレックスがあるスランゴール州シャーアラムを含めた複数の州や地域で洪水の被害が出ていることを挙げています。

先月12月中旬にマレー半島を襲った豪雨は、最近よく聞く「観測史上最大の降雨量」だったということで、各地で洪水が発生したスランゴール州を中心におよそ7万人に被害が出たと報じられていいます。これにより1月7日に開幕予定だったMPFLは、この豪雨により複数の参加各チームのプレシーズンの予定も影響を受けたことが報じられていることから、1週間の延期が決定したと説明されています。

FAMはケランタンFC監督らに罰金処分

マレーシアサッカー協会FAMは12月31日に開催した懲罰委員会での審査内容を発表し、ケランタンFCのレザル・ザムベリ監督とJDTのサフィク・ラヒムに対する処分を発表しています。

懲罰委員会のバルジット・シン・シドウ委員長はレザル監督に対して最大で2ヶ月間のあらゆるサッカー関連活動の停止と罰金1万リンギ(およそ28万円)を、サフィク選手には3試合の出場停止をそれぞれ命じています。

レザル監督の処分は、9月30日のマレーシアカップグループステージ、ケランタンFC対サバFCの試合中の審判の判定に関し、審判を管理するFAMを抽象するような発言をメディアに対して行ったことに対するもので、バルジット委員長は12月30日から1ヶ月のサッカー関連活動停止期間中に問題が無ければ処分は終了するものの、問題があれば1月20日からさらに1ヶ月の追加停止処分を課すと話しています。また罰金処分については不服申し立てを行うことを認めるとしています。

一方のサフィク選手はは11月26日のマレーシアカップ準決勝のJDT対トレンガヌFC戦で、トレンガヌFCのファイサル・ハリム選手にみごとな頭突きを行ったことに対する処分です。なおサフィク選手はマレーシアカップ決勝で既に1試合の出場停止となっていることから、練習試合を除くMリーグ公式戦でさらに2試合の出場停止となること、さらに同様の懲罰対象行為が行われた場合にはより重い処分となることも併せて発表されています。


12月16日のニュース:ベトナム戦で負傷の両CBがグループステージ突破が懸かるインドネシア戦欠場、スズキカップ出場選手中でディオン・クールズは市場価値2位

 昨日12月15日にはグループステージB組の第4節が開催され、ここまでいずれも2戦2勝のベトナムとインドネシアが激突しましたが、試合は0-0に終わっています。この結果、インドネシアとベトナムがいずれも勝点7となりましたが、得失差でインドネシアが1位、ベトナム2位、そしてこの日は試合がなかったマレーシアが勝点6で3位と続いています。12月19日のグループステージ最終戦では3位のマレーシアと2位のインドネシア、1位のベトナムはこの日ラオスを破って初勝利を挙げたカンボジアと対戦します。
 引き分け以上で準決勝進出となるインドネシアに対し、マレーシアが準決勝に進出するためにはインドネシア戦の勝利あるのみですが、英国2部イプスウィッチタウンでプレーするDFエルカン・バゴットを欠きながら全員が身体を張ってベトナムを今大会初めて無得点に抑えたインドネシアの守備をこじ開けるのは容易ではなさそうです。い

ベトナム戦で負傷の両CBがグループステージ突破が懸かるインドネシア戦欠場

 ここまで2勝1敗として12月19日のインドネシア戦を残すマレーシア代表ですが、先日のベトナム戦でいずれもハムストリングを痛めて途中交代したセンターバックの2選手のインドネシア戦出場が絶望となったことをマレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 タン・チェンホー代表監督は、アイディル・ザフアンとシャールル・サアド(いずれもJDT)のセンターバックコンビは少なくとも1週間の治療と休養が必要だとしてインドネシア戦出場が不可能であるし、ドミニク・タン(サバFC)と明日12月16日にチームに合流予定のディオン・クールズ(デンマーク1部FCミッティラン)が最終戦ではセンターバックを務める予定であると話しています。センターバックが本職ながらスズキカップ2020開幕直前まで在籍したタイ1部のポリス・テロFCではほとんど出場機会がなかったタン選手と、本来は右サイドバックのクールズ選手のコンビが好調のインドネシア相手にどれだけ機能するかに注目が集まります。
 またシンガポール入国時の新型コロナ検査で陽性反応を示した結果、10日間の隔離となっていたGKカイルルアズハン・カリド(スランゴールFC)、FWファイサル・ハリム(トレンガヌFC)、そして12月9日のラオス戦前の検査で陽性反応を示したDFクェンティン・チェン(スランゴールFC)の3選手がチームに再合流可能となったことは発表されていますが、タン監督はこの内、ファイサル選手をインドネシア戦で起用する可能性についても言及しています。Mリーグ、マレーシアカップと所属するトレンガヌFCでは今季最も活躍した選手の1人ですが、隔離により出場機会のなかったファイサル選手ですが、負ければグループリーグ敗退となるインドネシア戦では得意のスピードを生かした攻撃に期待したいところです。。

スズキカップ出場選手中でディオン・クールズは市場価値2位

 マレーシア語紙ブリタハリアンは、スズキカップ2020に出場する各国代表選手の市場価値を比較する特集記事を掲載し、その中でマレーシア代表のDFディオン・クールズが全体で第2位となっているようです。
 サッカー選手関連のデータベース「トランスファーマルクト」に掲載されている各選手の市場価値を使って比較したブリタハリアンの記事では、スズキカップ2020出場選手中、最も市場価値が高いのがタイ代表のMFチャナティップ・ソングラシン(J リーグ札幌)でその市場価値は763万リンギ(およそ2億500万円)、それに続く第2位がマレーシア代表のDFディオン・クールズ(デンマーク1部FCミッティラン)で715万リンギ(およそ1億9200万円)、3位がDFティーラトン・ブンマタン(Jリーグ横浜FM)で429万リンギ(およそ1億1500万円)ということです。
 この記事では上位8位までの選手18名を取り上げていますが、その内の上位5位(7名)中5名がタイ代表の選手で、全18名で見ても10名がタイ代表の選手です。なお、東南アジアでFIFAランクNo. 1のベトナムの選手は1人も含まれていません。
 また他国の代表選手ではフランス2部リーグでプレーするラオス代表のFWビリー・ケトケオポムポン(USLダンケルク)が230万リンギ(およそ6190万円)で5位、インドネシア代表DFアスナウィ・マンクアラム (韓国2部安山グリナースFC)、フィリピン代表FWビエンベ・マラニョン(フィリピン1部ユナイテッドシティFC)がいずれも160万リンギ(およそ4300万円)となっています。
 この他、マレーシア代表からはFWサファウイ・ラシド(JDT)とMFバドロル・バクティアル(サバFC)がいずれも150万リンギ(およそ4040万円)で8位となっています。

スズキカップ2020に出場する各国代表選手の市場価値ランキング(ブリタハリアン調べ)

  1. チャナティップ・ソングラシン(タイ)763万リンギ(およそ2億500万円)
  2. ディオン・クールズ(マレーシア)715万リンギ(およそ1億9200万円)
  3. ティーラトン・ブンマタン(タイ)429万リンギ(およそ1億1500万円)
  4. ティティパン・プアンチャン(タイ)286万リンギ(およそ7700万円)
    ティーラシン・デーンダー(タイ)
  5. スパチョク・サラチャット(タイ)230万リンギ(およそ6190万円)
    ビリー・ケトケオポムポン(ラオス)
  6. サーラット・ユーイェン (タイ)190万リンギ(およそ5110万円)
  7. アディサク・クライソーン(タイ)160万リンギ(およそ4300万円) 
    ピティワ・スクジッタムマクー(タイ) 
    フィリップ・ローラー(タイ)  
    シワコーン・ティアトラクーン(タイ) 
    アスナウィ・マンクアラム(インドネシア) 
    ビエンベ・マラニョン(フィリピン)
  8. サファウィ・ラシド(マレーシア)150万リンギ(およそ4040万円)
    バドロル・バクティアル(マレーシア)
    エズラ・ワリアン(インドネシア)
    エヴァン・ディマス(インドネシア)

9月14日のニュース:これがリーグ8連覇の秘訣!?JDTは選手の規律違反に罰金100万円、タイ1部リーグ第2節-代表コンビのエルドストールはフル出場もタンは出番なし、女子アジアカップ予選出場の代表23名が発表、AFFフットサルカップにマレーシアから2チームが出場

 これがリーグ8連覇の秘訣!? JDTは選手の規律違反に罰金100万円
 マレーシア語紙ブリタハリアンは、JDTが規律違反した選手に対する処分内容を報じています。
 オーナーでジョホール州皇太子トゥンク・イスマイル殿下によれば、チーム内での規律を維持するため、選手と結ぶ契約書にはクラブが設ける様々な規律や行動規範がが明確に記載されており、それに違反した場合には選手、コーチ、監督を問わず、罰金処分が課されるということです。
 「選手がソーシャルメディアで不適切な投稿をした場合の罰金は4万リンギ(およそ106万円)、練習に遅刻した場合は1万5000リンギ(およそ39万8000円)が課せられる。(代表選手の)アキヤ・ラシドは遅刻してこの罰金処分を受けたことがある。また選手の夫人が不適切な投稿をしたクラブの名を汚すようなことをすればその選手に罰金を、また監督やコーチは練習開始2時間前に練習場に来ることを求めているので、これに遅れればチームマネージャーがその責任を負って罰金処分を受ける。もし罰金が支払えなければ、借金をしてでも払わせる。」と出演したテレビ番組内でイスマイル殿下が明かしたということです。
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 マレーシア人は時間に「寛容」なことはよく知られています。先日のパラリンピック東京大会でも一旦は金メダルを獲得した砲丸投げのマレーシア人選手が、競技前の呼び出しに遅刻したことから失格処分を受け、その処分が厳しすぎると国中がIOCに抗議する事態になりました。常識的に考えれば、決められた時間遅刻した時点でアウトですが、そういう思考にならないマレーシア人には不当な処分に映ったのでしょう。パラリンピックレベルですら時間厳守を気にしないのは、それが日常で容認されているからで、そういったマレーシアで選手に時間厳守や規律保持を求めるにはイスマイル殿下のように「痛み」を伴う処分が一番効果的かも知れません。失敗を「失敗」と認識しなければ、何も学べないですからね。

タイ1部リーグ第2節-代表コンビのエルドストールはフル出場もタンは出番なし
 2021/2022年シーズンのタイ1部リーグ第2節が先週末に開催され、チョンブリーFCでプレーする代表DFジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・マデル・アマラン・マデルネル)は先発してフル出場しています。開幕戦ではベンチ入りしなかったポリス・テロFCの代表DFドミニク・タンはこの試合ではベンチ入りしましたが出場機会はありませんでした。

タイ1部リーグ第2節
2021年9月11日@チャンアリーナ
ブリーラム・ユナイテッドFC 3-1 ポリス・テロFC
 ブリーラムが逆転勝ちで2位に浮上。ポリス・テロのドミニク・タンは今季初のベンチ入りも出場機会はありませんでした。
(試合の映像はブリーラム・ユナイテッドFCの公式YouTubeチャンネルより)

2021年9月12日@SCGスタジアム
ムアントン・ユナイテッドFC 3-3 チョンブリーFC
 3-0から引き分けたチョンブリーFCでしたが、3点目献上のPKを与えたジュニオール・エルドストールは自身のTwitterでVARを批判していますが、映像を見る限りではどちらとも言えない微妙なPK裁定でした。エルドストール選手は2戦連続で先発してフル出場しています。
(試合の映像はチョンブリーFCの公式YouTubeチャンネルより)

タイ1部リーグ順位表(第2節終了)

順位チーム試合得失差勝点
1BGパトムU211024
2ブリーラムU211024
3シンハ・チェンライU211014
11チョンブリーFC202002
15ポリス・テロFC2011-21

女子アジアカップ予選出場の代表23名が発表
 マレーシアサッカー協会FAMはアジアサッカー連盟AFC女子アジアカップ2022年大会予選に出場する代表23名を公式サイトで発表しています。
 ジェイコブ・ジョセフ監督率いる女子代表は8月21日よりFAMの施設と国家スポーツ評議会NSCのブキジャリルにある施設で、候補選手25名を招集して合宿を行っていました。
 予選H組に入るマレーシアは集中開催地となるパレスチナへ向けて本日9月14日にKL国際空港を出発する予定で、パレスチナのアルラムで開催される予選H組ではタイ(9月19日)、パレスチナ(9月22日)との対戦が組まれています。
 代表23名のメンバーはこちらです。(下の告知はFAMの公式サイトより)

AFFフットサルカップにマレーシアから2チームが出場
 タイで開催される東南アジアサッカー連盟AFFフットサルカップ2021年大会に、マレーシアからスランゴールMACとパハンレンジャーズの2クラブが参加します。
 9月13日から17日までタイのナコーンラーチャシーマー(コラート)で開催されるこの大会は今回で6回目の開催となり、地元タイからはフリーファイア・ブルーウェーブ・チョンブリーとポートFCが、またカンボジアからはモハハンオールスターズFCが出場し、一回戦総当たり形式で行われます。
 過去5大会は全てタイのクラブが優勝しており、2015年から2017年はポートFCが、2018年と2019年はいずれもバンコクBTSがチャンピオンとなっています。(バンコクBTSはその後、PTTブルーウェイブ・チョンブリーと合併して現在のフリーファイア・ブルーウェーブ・チョンブリーとなっています)
 今回のAFFフットサルカップ2021年大会に出場するスランゴールMACは2019年のマレーシアプレミアフットサルリーグMPFLのチャンピオンで、フットサルマレーシア代表GKアズルル・ハディ・トフィクをはじめ、アズリ・ラーマン、アズワン・イスマイルらが所属しています。またパハンレンジャーズはフットサル界のJDTとも呼ばれており、カイルル・エフェンディ・バーリン、アワルディン・マット・ナウィ、サイフル・ニザム・モハマド・アリ、アブ・ハニファ・ハサン、リズワン・バクリらが所属しています。
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 スランゴールMACとパハンレンジャーズが所属するMPFLは昨季に続き今季2021年シーズンも中止が決定し、2年間の実戦不足はかなり大きなハンデとなりますが、近年、フル代表はタイに対して好成績を残し、また先日のACLではJDTがラーチャーブリーFCを相手にやはり好成績を上げているので、フットサルクラブもそれに続いて欲しいですね


 

9月10日のニュース:選手交代規則違反が起こったMリーグの試合の担当審判を協会が処分、今季のフットサルリーグは中止が決定

選手交代規則違反が起こったMリーグの試合の担当審判を協会が処分
 マレーシアサッカー協会FAMの審判委員会は会合を行い、選手交代規則違反が起こった試合を担当した4名の審判を3ヶ月の停職処分にすることを発表しています。
 これはMリーグ2部プレミアリーグの8月27日にケランタン州コタバルのスルタン・ムハマド4世スタジアムで行われたケランタンFC対ヌグリスンビランFCの試合では、既に3回の選手交代枠を使い果たしていたケランタンFCが試合終了間際のロスタイムに4度目となる選手交代を行い、審判がこれを見過ごして交代を認めたことに対する処分です。ケランタンFCが2-1で勝利したこの試合後、ヌグリスンビランFCはケランタンFCの規則違反により試合結果は無効とした上で、この試合を3-0でヌグリスンビランFCの勝利とすることをMリーグを運営するMFLに求める一方、規則違反によりMFLから罰金3万リンギ(およそ79万円)を課されたケランタンFCは選手交代を認めた審判のミスでクラブは責任を負うものではないとして、罰金処分の撤回を求める事態となっていまた。
 なおMFLは試合結果は変更されず、またケランタンFCへの罰金処分は撤回されないことを発表しています。
 Mリーグ審判を監督するFAM審判委員会のS・シヴァサンドラム委員長は、この試合を担当した4名の審判全員を3ヶ月の停職処分とし、停職期間終了後はプレミアリーグに直ちに復帰せず、U21リーグのプレジデントカップとU19リーグのユースカップでの審判を9ヶ月間勤めることを発表しています。さらにこの4名の審判は所属する各州サッカー協会の審判養成担当者とFAMの審判育成責任者の元で審判技術改善のためのプログラムを受講した後、プレミアリーグの審判に復帰する手順を踏むということです。

今季のフットサルリーグは中止が決定
 マレーシアサッカー協会FAMは公式サイトで今季のマレーシアプレミアフットサルリーグMPFLの中止を発表しています。
ここに来て新型コロナの1日あたりの新規感染者数は首都圏を中心に徐々に減少していますが、FAMは選手や審判さらにはリーグに直接的あるいは間接的に関係者全員の安全を考慮した上で中止の決定に至ったと説明しています。
  新たに就任したサイフディン・アブ・バカル事務局長名で出された告知では、MPFLを運営するFAMが青年スポーツ省や新型コロナ対策を担当する国家安全保障委員会からリーグ開催許可を得ることができていないことも理由に挙げています。
 その上で、今季中止の決定によりMPFLの各チームは来季のリーグに向けてじゅうぶんな準備期間が確保できるとして、MPFL関係者全員に理解と協力を求めたいとしています。