6月11日のメキシコ対南アフリカの試合で開幕する北中米W杯は、出場各国が最終メンバーを発表していますが、マレーシアリーグでプレーする選手の中からもW杯に出場する選手が3名います。今季2025/26シーズンはリーグ3位に終わったスランゴールからはMFノー・アル=ラワブデとDFモハマド・アブアルナディがヨルダン代表の最終候補に残り、昨日行われたスイス代表との国際親善試合にも出場しています。北中米W杯では、アルゼンチン、アルジェリア、オーストリアと同組のJ組に入っているヨルダンからは、ここ数年で5名の選手がスランゴールでプレーしており、前述のスイス戦には、FWアリー・アルワン(カタール1部アル・スィリーヤ)や、かつて審判に暴力行為を働きマレーシアサッカー協会から永久出場停止処分を受けたDFヤザン・アル=アラブ(韓国1部ソウルFC)など懐かしい名前も見られます。なお、ヨルダン代表招集決定後には、スランゴールでは通算83試合出場のMFノー・アル=ラワブデ、同53試合出場のモハマド・アブアルナディの両選手がクラブを離れるとも受け取れるメッセージをSNSに投稿しており、来季も彼らがスランゴールでプレーするかどうかは不明です。
また今季途中にインドネシア1部プルシス・ソロからトレンガヌに加入したFWヘルファネ・カスタネールは、W杯初出場を果たしたカリブ海の島国キュラソー代表の最終候補に残っています。トレンガヌでは9試合で2ゴール5アシストと目立った成績を残すことができなかったカスタネール選手ですが、5月30日に行われたスコットランドとの国際親善試合に後半から途中出場しています。かつてはオランダ領アンティルとして知られる地域の一部だったキュラソーは、日本プロ野球で1シーズン60本のホームラン最多記録を持つウラディミール・バレンティン(元ヤクルト・ソフトバンク)や、MLBのスーパースターとして活躍後、2013年の楽天ゴールデンイーグルスの初優勝に貢献したアンドリュー・ジョーンズ、WBCでオランダ代表監督を務めたヘンスリー・ミューレンス(元ロッテ・ヤクルト)ら日本の野球ファンには馴染みのある選手を輩出している国ですが、今回のW杯ではドイツ、コートジボアール、エクアドルと同じE組に入っています。
話をマレーシアに戻すと、国籍偽装問題によりアジア杯の出場を逃したマレーシアにとっては、W杯出場はまだまだ先の話。まずは東南アジアでタイやベトナムとの勝負に勝たねばなりません。今回の北中米W杯の決勝が行われる7月19日から5日後の7月24日からはアセアンサッカー連盟が主催するアセアン選手権「ヒュンダイカップ」が始まりますが、これが新たなマレーシア代表のスタートとなります。
2027年U20アジア杯予選の組み合わせ決定ーマレーシアはオーストラリア・インドネシアと同じH組に
AFC U20アジア杯予選2027の組み合わせ抽選が5月28日にクアラルンプールのAFCハウスで行われ、マレーシアはオーストラリア、インドネシア、ラオスと共にH組に入っています。このH組はラオスを試合会場に8月31日から9月6日まで開催されます。今回の予選では、予選全8組の1位と、各組2位の内の成績上位7チームが、大会開催国の中国と共に本戦に出場します。
トレンガヌFC監督就任の噂も出ているマレーシアU20代表のナフジ・ザイン監督は、前回2025年大会で初優勝を果たしたオーストラリアに加え、「永遠のライバル」インドネシア、そして年代別代表戦ではマレーシアも苦戦する開催国ラオスといずれもアセアン東南アジアサッカー連盟所属の3カ国と同組となったことについて、U20代表の選手たちが成長していくためには、いずれは対戦しなければならない相手であり、本戦に出場できるようできる限りの準備はしたいと話しています。
ところでU23代表監督も兼ねるナフジ監督は、本日6月1日にインドネシアのメダンを中心に開幕するアセアンU19選手権にマレーシアU19代表を率いて出場します。マレーシアサッカー協会が発表したU19代表のメンバーを見ると、ジョホール・ダルル・タジム(JDT)のU21チームのJDT IIIから8名、同じくU19チームのJDT IVから7名(中には17歳でチーム最年少のFWアラヤン・ハキームも含まれています)、さらにスランゴールからはU20やU18でプレーする6名が選ばれています。
しかしこのU19代表の中でも注目されているのは、クロアチア3部のNKトルニェ所属のSBルカ・ホダックです。インドネシア1部プルシブ・バンドンの監督として、今季2025/26シーズンにインドネシアリーグ3連覇を達成したボヤン・ホダック監督を父に持つルカ選手はクアラルンプール生まれ、しかも母親がマレーシアのペナン出身であることから、唯一の「海外組」としてU19代表に加わっています。
なおアセアンU19選手権では、マレーシアはグループステージでB組に入っており、明日6月2日にシンガポール、6月5日にブルネイ、そして6月8日には前回大会準優勝のタイと対戦します。この大会はラオスを除くアセアン10カ国とアセアンサッカー連盟加盟のオーストラリアの合計11カ国がグループステージではAからCまでの3組に分かれて対戦し、各組の1位と2位のチームの内、最も成績の良い1チームが準決勝に進みます。
マレーシアだけでなく前参加チームが8月からのU19アジア杯予選前の準備として臨むこの大会ですが、ちなみにマレーシアがこのアセアンU19選手権で優勝したのは過去2回、2018年と2022年ですが、2018年優勝時のマレーシアU19代表の監督は、ルカ選手の父親のボヤン・ホダック氏でした。なおボヤン監督が率いたU19代表は、同じ2018年のAFC U20アジア杯(当時の名称はAFC U19選手権)にも出場していますが、マレーシアがU20アジア杯に出場したのはこの2018年が最後。監督として父親が果たしたマレーシアのU20アジア杯出場を、今度はその息子が選手として再びU20アジア杯出場となれば、マレーシアのサッカーファンからすれば胸熱です。
