MFL第7節の結果まとめ

マレーシアフットボールリーグMFL第7節
FIFA国際Aマッチ期間が明けて、MFLが再開しています。
MFL1部スーパーリーグの結果は以下の通りです。

クダFA(3勝3分1敗)1-1JDT(5勝2分0敗)
得点者:クダFA-フェルナンド・ロドリゲス(31分)、JDT-サファウイ・ラシド(10分)
アジアサッカー連盟AFC U23選手権予選でマレーシアU23代表のキャプテンを務めたJDTのサファウイ・ラシドが先制ゴールを決めるも、クダFAが追いつきドロー。

スランゴールFA(2勝3分2敗)1-0トレンガヌFC(2勝3分2敗)
得点者:スランゴールFA-ファイズ・ナシル(56分)
エアマリンカップのアフガニスタン戦で代表デビューし、いきなりゴールを決めたファイズ・ナシルがこの試合でも決勝ゴールを決めています。

マラッカ・ユナイテッド(4勝1分2敗)0−0ペラTBG(1勝4分1敗)
得点者:なし

フェルダ・ユナイテッド(1勝3分3敗)1-3パハンFA(5勝1分1敗)
得点者:フェルダ・ユナイテッド−チアゴ・ジュニオー(49分)、パハンFA-ノーシャルル・イドラン・タラハ(45分)、ゼ・ラヴ(64分)、ファイザル・ハリム(90分)
フェルダ・ユナイテッドの渡邉将基、池田圭両選手はスタメン、フル出場しています。

プタリン・ジャヤ(PJ)シティ・ユナイテッド(2勝1分4敗)1-0PKNS FC(3勝2分2敗)
得点者:PJシティ・ユナイテッド−アイズルリズワン・ラザリ(60分)
PJシティ・ユナイテッドは4試合ぶりの勝ち星です。

PKNP FC(1勝1分5敗)4-0クアラルンプール(KL)FA(0勝0分6敗)
得点者:PKNP FC-ヤシル・ピント(7分)、G・ムゲンティラン(32分)、ジャンカルロ2(63分、90分)
今シーズン勝ち星なしの両チームの対戦は、PKNP FCが快勝し初勝利を上げました。KLFAはレッドカード2枚をもらい開幕からの連敗が6となりました。
KLFAの苅部隆太郎選手は今シーズン初のベンチ外でした。

ケランタンFA(1勝3分2敗)1-1トレンガヌFC II(2勝3分1敗)
得点者:ケランタンFA-ラウル・タラゴナ(19分)、トレンガヌFC II-ズアシャラフ・ズルキフリ(22分)
トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手はスタメンでフル出場しています。

MFL2部プレミアリーグの結果は以下の通りです。

UKM FC(2勝1分3敗)0-1ヌグリ・スンビランFA(2勝4分1敗)
得点者:ヌグリ・スンビランFA-リズアン・アブダンロー(31分)
ヌグリ・スンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。

ケランタンFA(1勝3分2敗)1-1トレンガヌFC II(2勝3分1敗)
得点者:ラウル・タラゴナ(19分)、トレンガヌFC II-ズアシャラフ・ズルキフリ(22分)

セランゴール・ユナイテッド(3勝1分3敗)1-2UITM FC(4勝1分1敗)
得点者:スランゴール・ユナイテッド−ハディ・ヤハヤ(79分)、UITM FC-ザルコ・コラチ(33分)、アズリディン・ロスリ(45分)

サバFA(4勝2分1敗)2-0ペナンFA(2勝1分4敗)
得点者:サバFA−ルイス・ジュニオール2(3分、54分)

JDT II(4勝2分0敗)1-1サラワクFA(2勝1分4敗)
得点者:JDT II-ルーカス・オンティヴェロ(11分)、サラワクFA-ハドソン・ディアス(72分)


MFL第6節の結果まとめ

マレーシアフットボールリーグMFL第6節
*FIFA国際Aマッチ期間中に開催されるエアマリンカップ(3月20日と23日)とアジアサッカー連盟AFCのU23選手権予選兼東京オリンピック予選(3月22日から26日)開催前のため約3週間、MFLは試合がありません。リーグ戦再開は第7節は3月29日(金)からとなっています。

1部スーパーリーグ
パハンFA(4勝2分0敗)1-0クダFA(3勝2分1敗)
得点者:パハンFA−ズハイル・アイザット(87分)
リーグ2位のパハンFAはFWゼ・ラブことゼ・エドゥアルドが累積警告で、同3位のクダFAもDFレナン・アルヴェスは前節のレッドカードでそれぞれ出場停止となり、攻守の要を欠いたチーム同士の試合は両チーム無得点のまま引き分けかと思われた終盤に、途中出場のズハイル・アイザットが決勝ゴールを決め、ホームのパハンFAが逃げ切りました。今シーズン、ここまで出番のなかったズハイル選手のゴールにより、クダFAは今シーズン初黒星を喫しました。
 なおズハイル選手は、ムハマドゥ・スマレと交代で出場しましたが、ドラー・サレー監督に自ら出場を直訴し、ケガを押して出場したスマレ選手が途中交代したことにより、代表に選出されているエアマリンカップへの出場が危ぶまれています。

ペラTBG(1勝3分1敗)1-0プタリン・ジャヤ(PJ)シティFC(1勝1分4敗)
得点者:ペラTBG-ワンダー・ルイス(39分、PK)
ペラTBGは今シーズン初勝利。ノー・ハキム・ハサンがゴールエリアで倒された得たPKをワンダー・ルイスが決めた1点を守り、PJシティFCの反撃に耐え逃げ切ったペラTBGは勝点6となり、7位に浮上しました。

トレンガヌFC(2勝3分1敗)3-0マラッカ・ユナイテッド(4勝0分2敗)
得点者:トレンガヌFC:ナスルラ・ハニフ(24分)、サンジャル・シャアフメドフ(42分)、シャミン・ヤハヤ(74分)
開幕戦以来、これまでのホームの試合はすべて引き分けだったトレンガヌFCが今シーズン最多の3得点でホーム初勝利。24分にリー・タックのコーナーをマラッカ・ユナイテッド守備陣のマークを外したナスルラ・ハニフが頭で叩き込み先制。調子の上がらないチェチェ・キプレに代わってキャプテンマークを着けたGKモハマド・サフィアン・ラーマンが好セーブを連発してマラッカ・ユナイテッドを無得点に抑えている間に、再びリー・タックからのパスを受けたサンジャル・シャアフメドフがディフェンダーをかわし2点目のゴールを決め、前半を折り返しました。74分にはシャハリ・シャムスディンがディフェンスラインの裏へ絶妙のパス、そこへ走り込んだアーマド・シャミン・ヤハヤが3点目を決め、勝利を決定づけました。

PKNS FC(3勝2分1敗)2-0フェルダ・ユナイテッド(1勝3分2敗)
得点者:PKNS FC-ロメル・モラレス(24分)、タミルラン・コズバエフ(47分)
前半は一方的な試合でPKNS FCがリード。しかし攻撃の勢いが衰えた後半はフェルダ・ユナイテッドが反撃しましたが、開幕戦のトレンガヌFC戦、第2節のマラッカ・ユナイテッド戦でそれぞれ1失点した後は、3試合連続で相手を完封している守備陣がこの試合でも機能しました。キルギスタン代表で今年のAFC選手権にも出場したタミルラン・コズバエフ、マレーシア代表に初選出されたニコラス・スイラッドを中心にロドニー・セルヴィン、モハマド・カユム・マルジョニといった守備陣とGKザリフ・イフラン・ハシムディンの活躍で、第6節を終わってクダFAとともにリーグ最少の2失点で5位につけています。
 フェルダ・ユナイテッドの渡辺将基、池田圭両選手はスタメンフル出場しています。

JDT(5勝1分0敗)3-0PKNP FC(0勝1分5敗)
得点者:レアンドロ・ヴァレスケス(27分)、ジオゴ(36分、PK)、ゴンザロ・カブレラ(42分、PK)
この試合前まで負けなしのJDTと勝ち星のないPKNP FCの対戦は順当にJDTが勝利しました。27分にジオゴのシュートをGKが弾いたボールをレアンドロ・ヴァレスケスが押し込んで先制すると、自らがDFアマニ・アギナルドに倒されて得たPKをジオゴが決めて2点目、さらに42分には再びジオゴがGKに倒されて得たPKをゴンザロ・カブレラがゴールし3点目。カブレラ選手は6試合で5得点と現時点でのリーグ得点王で、ジアゴ選手、ヴァレスケス選手との3人でチーム総得点15点の内の10点をあげています。
 3月12日にはAFCチャンピオンズリーグACL第2戦の慶南FCをホームで戦うJDTにとって、このPKNP FC戦は大一番前のちょうど良い調整だったのかも知れません。
 今シーズン未だ未勝利のPKNP FCは、74分にキャプテンのアーマド・シュクリ・アブドラ・ハミドが退場となり10 人となった後は全くチャンスがありませんでした。4連敗となったPKNP FCは10位のPJシティFCとは勝点3差の11位となっています。

クアラルンプール(KL)FA2(0勝0分5敗)-3スランゴールFA(1勝3分1敗)
得点者:KLFA−シャウワン・シャーラン(5分)、インドラ・プトラ・マハユディン(38分)、スランゴールFA-サンドロ・ダ・シルヴァ(67分,PK)、モハマド・シャズワン・ザイノン(71分)、モハマド・アムリ・ヤハヤ(76分)
今シーズンともに未勝利チーム同士の対戦は、スランゴールFAが前半2失点のビハインドをひっくり返して逆転勝ちし、今シーズン初勝利を挙げました。しかし30分で交代したルフィノ・セゴヴィアが思いの外、重傷だったようで、スランゴールFAのホームページでは、4ヶ月間チームから離脱する必要があることが伝えられています。昨シーズンは19ゴールでリーグ最多得点を記録し、今シーズンもこの試合前までの5試合で、チーム総得点5点中3得点をあげるなどスランゴールFAの攻撃の中心だけに、この試合で今シーズン初勝利を挙げたスランゴールFAですが、今後も苦しい試合を強いられそうです。
 またこの試合後、開幕から5連敗となったKLFAのユスリ・チェ・ラー監督が辞任しています。開幕5試合の相手が、昨シーズンのFAカップ優勝チームのパハンFA、スーパーリーグ5連覇中のJDT、そしてACLプレーオフ出場のため延期にはなりましたがマレーシアカップ優勝チームのペラTBG、その後も昨シーズン5位のトレンガヌFC、同7位のマラッカ・ユナイテッドと上位相手との連戦が続き、悪い流れを変えることができませんでした。なおKLFAの苅部隆太郎選手はスタメンフル出場しています。
 この試合のGoal.comによるマッチレポートはこちら、またこの試合の観戦記はこちらです。

2部プレミアリーグ
UITM FC(3勝1分1敗)3-3ケランタンFA(1勝1分3敗)
得点者:UITM FC−ザルコ・コラチ(37分、41分、50分)、ケランタンFA-フラヴィオ・ベック・ジュニオール(36分)、ニック・アズリ・ニック・アリアス(79分)、ファウジ・ロスラン(83分)

PDRM FC(0勝1分5敗)0-1UKM FC(3勝1分2敗)
得点者:UKM FC-ミラド・ジナドプール(88分)

ヌグリ・スンビランFA(1勝4分1敗)0-0サバFA(3勝2分1敗)
得点者:なし
ヌグリ・スンビランFAの中武駿介選手はスタメンフル出場しています。

ペナンFA(2勝1分3敗)2-1スランゴール・ユナイテッド(3勝1分2敗)
得点者:ペナンFA-ディヤウルラーマン・ハスリ(55分)、ニキタ・パヴレンコ(64分、OG)、スランゴール・ユナイテッド−リザル・ファミ(17分)

トレンガヌFC II(2勝2分1敗)0−0JDT II(4勝1分0敗)
得点者:なし
トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手はスタメンフル出場しています。

MFL第5節の結果まとめ

マレーシアフットボールリーグMFL第5節の結果
1部スーパーリーグ
トレンガヌFC(1勝3分1敗)1-1ペラTBG(0勝3分1敗)
得点者:トレンガヌFC-リー・タック(90分、PK)、ペラTBG-ワンダー・ルイス(72分)
トレンガヌFCは、90分にリー・タックがペナルティーエリア内で倒されて得たPKを自分で決めて同点に追いつきました。ペラTBGは掴みかけていた今シーズン初勝利を手にすることはできませんでした。

スランゴールFA(0勝3分2敗)2−4JDT(4勝1分0敗)
得点者:レアンドロ・ヴァラスケス(7分、67分)、ジオゴ(13分)、ゴンザロ・カブレラ(41分)、スランゴールFA-エンドリック・サントス(32分)、ルフィノ・セゴヴィア(45分)
前半だけで5点が入った派手な試合は、JDTのレアンドロ・ヴァラスケスがこの日2点目となるゴールを決め、スランゴールFAを突き放しました。この日が34歳の誕生だったルフィノ・セゴヴィアのゴールも実らず、スランゴールFAの今シーズン初勝利はまたもお預けとなりました。

フェルダ・ユナイテッド(1勝3分1敗)1-0プタリン・ジャヤ(PJ)シティFC(1勝1分3敗)
得点者:池田圭(30分、PK)
ゴールエリア内でS・チャントゥルが倒されて得たPKをフェルダ・ユナイテッドの10番、池田圭がゴール。そのまま逃げ切り、フェルダ・ユナイテッドは今シーズン初勝利を挙げました。フェルダ・ユナイテッドのニズマン・ジャミル監督がチームへの貢献を称賛する池田選手、渡邉将基選手はともにスタメンでフル出場しました。

クダFA(3勝2分0敗)0−0PKNS FC(2勝2分1敗)
得点者:なし
両チーム合わせて9枚のカードが出された荒れた試合は、シュート数がクダFA14本に対して、攻撃の要となるFWクパ・シャーマンが第4節のPKNP FCでのレッドカードによる出場停止となっているPKNS FCはわずか2本でしたが、PKNS FCにとってはアウェイでの貴重な勝点1となりました。一方クダFAにとっては、この試合で勝点3を獲得すれば首位の可能性もありましたが、試合終了直前の87分にはクダFAのDFレナン・アルヴェスがボールとは関係ないところで、PKNS FCのFWファイザット・ガザリに頭突きを食らわせ一発退場となりました。MFLの規定では、通常のレッドカードは1試合出場停止が課せられますが、暴力行為に対するレッドカードは最低でも3試合以上の出場停止処分となります。
 第5節を終えて3位のクダFAは、次節の第6節は2位のパハンFAと、第7節は首位のJDTとの対戦が控えているだけに、アルヴェス選手の不用意なレッドカードがクダFAの今シーズンの行方に影響を及ぼす可能性があります。

PKNP FC(0勝1分3敗)0−3パハンFA(3勝2分0敗)
得点者:パハンFA-ゼ・ラヴ(2分)、ディクソン・ヌワカエメ(50分)、ノーシャルル・イドラン・タラハ(73分)
ここ2試合で2引き分けのパハンFAは、前節でレッドカードをもらったDFエラルド・グロンと、イエローカード累積3枚となったDFサフワン・バハルディンが出場停止、さらにはDFムスリム・アーマドが前節のスランゴールFA戦でのケガからの回復が遅れてベンチから外れるなど、前節まで先発してきたディフェンスのレギュラー3名を欠く苦しい試合でしたが、今シーズンまだ勝ち星のないPKNP FC相手に勝点3を獲得し、クダFAを抜いて2位に浮上しています。

マラッカ・ユナイテッド(4勝0分1敗)2−0クアラルンプール(KL)FA(0勝0分4敗)
得点者:マラッカ・ユナイテッド−ダルコ・マルコヴィッチ(14分)、ナズリン・ナウイ(16分)
今シーズン開幕から3連敗中のKLFAは、この試合も前半の早い時間帯に2点を奪われ、FWギリェルメ・デ・パウラをケガで欠く攻撃陣が反撃できないまま試合終了。開幕から泥沼の4連敗となり、MFLでの唯一、勝点0のチームとなっています。
KLFAの苅部隆太郎選手はスタメンでフル出場しています。

2部プレミアリーグ
ペナンFA1(1勝1分2敗)1-2UITM FC(3勝0分け1敗)
得点者:ペナンFA−ザルコ・コラチ、UITM FC-ロベルト・メンディ(39分、85分)

スランゴール・ユナイテッド(3勝1分1敗)0−0ヌグリ・スンビランFA(1勝3分1敗)
得点者:なし
ヌグリ・スンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。

サバFA(3勝1分1敗)3−1PDRM FC(0勝1分4敗)
得点者:サバFA-ルイス・ジュニオール(4分、48分)、ロドリュブ・ パウノヴィッチ(43分)、PDRM FC-アルグジム・レゾヴィッチ(53分)

UKM FC(1勝1分2敗)4-0サラワクFA(1勝0分4敗)
得点者:UKM FC-ミカエル・イジェジー(9分、PK)、マテオ・ロスカム(85分、PK)、ハリス・ファズリン(90分)、アクマル・ザヒル(90分)

JDT II(4勝0分0敗)2-0ケランタンFA(1勝1分2敗)
得点者:JDT II-ロザイミ・ラーマン(40分)、カイルラ・アブドルハリム(59分)

MFL第4節の結果まとめ

マレーシアフットボールリーグMFLは第4節。1部スーパーリーグ6試合、2部プレミアリーグは追放処分を受けたプルリスFA対ケランタンFA戦が延期となり、5試合が行われました。
MFL1部スーパーリーグ
クアラルンプール(KL)FA(0勝0分3敗)0-1トレンガヌFC(1勝2分1敗)
得点者:トレンガヌFC-イゴル・ゾニッチ(69分)
前半は苅部隆太郎からのキラーパスでGKと1対1の大チャンスをザフリ・ヤハヤがはずなどチャンスをモノにできなかったKLFAをトレンガヌFCが攻め続ける展開ながら0-0で終了。後半に入ると、トレンガヌFCの攻撃陣のミスとKLFAのGKファリズアン・カマルディンが連発したスーパーセーブで両チーム無得点が続き、迎えた69分にリー・タックの左からのCKにイゴル・ゾニッチが頭で合わせてゴールし、これが決勝点となりました。KLFAは前節のペラTBG戦が延期となったため3試合を消化していますが、勝点0と苦しい状況が続いています。
 KLFAの苅部隆太郎選手はこの試合も含め、全試合に先発、フル出場しています。

プタリン・ジャヤ(PJ)(1勝1分2敗)シティFC0-2クダFA(3勝1分0敗)
得点者:クダFA-シャルル・アズワリ(7分)、フェルナンド・オルテガ(41分)
プルリスFAからサフィ・サリ、新外国人としてセルジーニョの二人のFWを獲得して攻撃陣を強化したPJシティFCが、今シーズンここまで無敗のクダFAに挑んだ試合は、7分にシャルル・アズワリがフリーでヘディングシュートを決めてクダFAが先制しました。前半終了間際の41分には、自陣ゴール前でPJシティの不用意なパスを奪ったクダFAが一気にカウンターで攻め込み、オルテガが1対1となったGKを交わしてシュートし前半は2-0で終了。後半もクダFAが攻める時間の方が長かったものの両チームとも無得点で終了しました。

ペラTBG(0勝2分1敗)1-1フェルダ・ユナイテッド(0勝3分1敗)
得点者:ペラTBG-ジウマール・ダ・シルヴァ(71分、PK)、フェルダ・ユナイテッド-ハディン・アズマン(44分)
2月19日にアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACLプレーオフで蔚山現代に1-5と大敗したペラTBG。スーパーリーグ昨シーズン2位ながら、今シーズンはまだ勝ち星がありません。ホームにフェルダ・ユナイテッドを迎えた試合は、44分にフェルダ・ユナイテッドのキャプテン、ハディン・アズマンがFKを直接、ゴールし先制します。ペラTBGもゴール前でワンダー・ルイスが倒されて得たPKをジウマール・ダ・シルヴァが決め、同点に追いついたものの、その後は両チームとも得点できず試合終了となりました。
 フェルダ・ユナイテッドの池田圭選手と、この試合直前にフェルダ・ユナイテッドに加入した元プルリスFAの渡辺将基選手はともに先発し、フル出場しました。

JDT(3勝1分0敗)2-1マラッカ・ユナイテッド(3勝0分1敗)
得点者:JDT-ゴンザロ・カブレラ(35分、PK)、サファウィ・ラシド(43分)、マラッカ・ユナイテッド-パトリック・ライヒェルト(74分)
ここまで無敗同士が対戦する今節最も注目のカードは、35分にマラッカ・ユナイテッドのジャン・スクウォンが自陣ゴールエリアでハンドの反則を犯し、そのPKをゴンザロ・カブレラが決めてJDTが先制しました。43分にはジオゴのヒールパスから抜け出したサファウイ・ラシドがDF二人とGKをかわしてゴール。マラッカ・ユナイテッドも74分、JDT守備陣のパスをダルコ・マルコヴィッチがカット、そこからパトリック・ライヒェルトがゴールしますが、反撃はここまで。マラッカ・ユナイテッドは今シーズンの初黒星を喫しました。
 勝点3は満足だが、試合内容には不満が残るとしているJDTのルシアーノ・フィゲロア監督は、3月5日に控えるアウェイの鹿島アントラーズ戦に向け、選手の奮起を促したいとしています。

PKNS FC(2勝1分1敗)1-0PKNP FC(0勝1分3敗)
得点者:PKNS FC-クパ・シャーマン(2分)
ともに州政府設立の開発公社を母体とするクラブ同士の「公社ダービー」は、前節にスランゴールFAを4-0で破ったPKNS FCがクパ・シャーマンのゴールで先制し、GKザリフ・イルファンの活躍とPKNP FCのシュートが何度もゴールポストに阻まれる幸運のおかげでそのまま逃げ切りました。PKNP FCはシュート数ではPKNS FCを上回ったものの、1点が取れませんでした。
 PKNS FCはここまで4試合で3得点と好調のクパ・シャーマンが、69分にそれまでマンマークされ続けていたPKNP FCのフィリピン人DFアマニ・アギナルドへ肘打ちを食らわせて一発退場となっています。次節は首位クダFAとの対戦が控えており、チームにとっても痛いレッドカードでした。
 3試合で6失点のPKNP FCは、今シーズン初先発のGKカイルル・タキフの中途半端なパスから失点し、PKNS FCが10人となった機会を生かせませんでしたが、上記の新戦力のアマニ・アギナルドが存在感を見せつけ、課題となっていた守備陣の立て直しが期待できる試合でした。

パハンFA(2勝1分1敗)1-1スランゴールFA(0勝3分1敗)
得点者:パハンFA-ワン・ザフルニザム(34分)、スランゴールFA-ルフィノ・セゴヴィア(62分)
この試合前まで3試合で3得点のFWディクソン・ヌワカエメの代わりに、昨年末のアセアンサッカー連盟AFF選手権スズキカップで活躍したFWノーシャルル・イドラン・タラハを起用したパハンFAのドラー・サレー監督の戦略は、34分にムハマドゥ・スマレー、ゼ・ラブとつないだパスをワン・ザフルニザムがゴールし的中したように見えました。しかし、パハンFA攻撃陣が追加点のチャンスを逃していた間に、スランゴールFAが62分にキャプテンのルフィノ・セゴヴィアのゴールで追い付きます。パハンFAにとって誤算だったのはDFエラルド・グロンが2枚めのイエローで73分に退場となったこと。74分にはディクソン・ヌワカエメを投入し、勝点3を取りに行きますが、結局1-1のまま試合終了。上位陣から離されたくないパハンFAでしたが、不調のスランゴールFA相手に手痛い引き分けとなりました。

MFL2部プレミアリーグ
サラワクFA(1勝0分3敗)1-2サバFA(2勝1分1敗)
得点者:サラワクFA-ペドロ・エンリケ(44分)、サバFA- ロドリュブ・ パウノヴィッチ(36分)、サブリ・サハル(39分)
マレーシアはマレー半島部と、東マレーシアと呼ばれるボルネオ島に分かれていますが、そのボルネオ島に本拠地を持つ両チームの「ボルネオダービー」は、両クラブの勢いがそのまま現れた結果になりました。

PDRM FC(0勝1分3敗)0-1スランゴール・ユナイテッド(3勝0分1敗)
得点者:スランゴール・ユナイテッド-ラスラム・カーン(27分)
MFL3部にあたるFAMカップ(現Mリーグ3)から昇格し、初めてプレミアリーグで戦うスランゴール・ユナイテッドは好調を維持、この勝利で単独2位に浮上しています。

トレンガヌFC II(2勝1分1敗)0-0UKM FC(1勝1分2敗)
得点者:なし
トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手は、この試合で4試合連続の先発でフル出場していますが、開幕戦以来のゴールはなりませんでした。

UITM FC(2勝0分2敗)1-2JDT II(4勝0分0敗)
得点者:UITM FC-ムハマド・ラフィ・マット・ヤコブ(12分)、JDT II-ブルーノ・ソアレス(20分)、モハマド・ロザイミ・アブドル・ラーマン(45分)
JDT IIは開幕から4連勝で首位をキープ。

ヌグリ・スンビランFA(1勝2分1敗)1-1ペナンFA(1勝1分2敗)
得点者:ヌグリ・スンビランFA-中武駿介(32分)、ペナンFA-ジュリアン・ボッターロ
ここまで全試合先発でフル出場の中武駿介選手は、この試合も先発でフル出場し、今シーズン2点目を決めています。

2月23日のニュース(2):渡辺将基がプルリスFAからフェルダ・ユナイテッドへ移籍、プルリスFAに7日間の不服申立期間が与えられる、PDRM FCは1ヶ月以内の未払い給料支払いを約束

渡辺将基がプルリスFAからフェルダ・ユナイテッドへ移籍
マレーシアフットボールリーグMFL2部プレミアリーグから給料未払い問題により追放処分を受けたプルリスFAでプレーしていたDF渡辺将基(32)が、1部スーパーリーグのフェルダ・ユナイテッドへ移籍しました。開幕3試合で追放となったプルリスFA(正確には7日間の不服申立期間が与えられており、その間は追放は確定してはいませんが)では、3試合ともフル出場し、モチベーションはわかりませんが、コンディションは悪くないはずです
 フェルダ・ユナイテッドには今シーズンからMF池田圭もサガン鳥栖より加入しており、MFLでは初となる(多分)1クラブに渡辺選手と池田選手の日本人2名が在籍することになります。開幕から2分1敗、得点2失点6で8位に低迷しているフェルダ・ユナイテッドのモハマド・ニザム・ジャミル監督は、渡辺選手に対し開幕3試合で不足していた守備陣のリーダーの役割を期待しているとコメントしています。
 またフェルダ・ユナイテッドは、ケガのためバーレーン人FWジェイシー・ジョンとの契約を解除し、昨シーズンはJ3の鹿児島・ユナイテッドに所属し、Jリーグ通算150試合出場で35得点というブラジル人FWチアゴ・キリノ・ダ・シウヴァ(34)も獲得しています。前節ではクダFAに0-4で敗れたフェルダ・ユナイテッド。攻撃陣と守備陣立て直しのため、渡辺、キリノ両選手は今日のペラTBGとの試合から出場予定です。

プルリスFAに7日間の不服申立期間が与えられる
2018年シーズンにプレーした18名に対して48万マレーシアリンギ(日本円で1300万円ほど)の給料未払い問題があり、また今シーズンも開幕から2ヶ月の給料が所属選手に払えておらず、今後の経営計画が不透明なことにより、MFLからの追放処分を受けたプルリスFAに対し、MFLは7日間の不服申立期間を与えることをMFLのケヴィン・ラムリンガンCEOが述べています。2月20日のMFL理事会では全会一致でプルリスFAの追放が議決されましたが、その議決を覆すだけの十分な条件が提示されれば、MFLは再考するとしています。
 またプルリスFAに代わってプレミアリーグ参加を求めていたトレンガヌ・シティFC(TCFC)については、この要求を却下しています。TCFCは昨シーズン、MFL3部にあたるFAM Cup(現Mリーグ3)でスランゴール・ユナイテッドを破って優勝し、自動昇格の権利を得ていましたが、このチームも給料未払い問題があったため、MFLによって権利を剥奪されていました。このためプレミアリーグには代わってスランゴール・ユナイテッドが昇格しています。
 プルリスFAの追放処分については、プルリスFAのダト・アーマド・アミザル・シャフィト・ラフィ会長が、MFLチェアマンでJDTのオーナーでもあるTMJことトゥンク・イスマイル・スルタン・イブラヒム殿下に直接、クラブの現状を説明したいと訴えたり、前プルリスFA会長のダト・スリ・シャヒダン・カシム前プルリス州知事が州政府が責任を持って、プルリスFAのプレミアリーグ復帰を支援するべきとツイートするなど、まだまだ辞退の行方がわかりません。

PDRM FCは1ヶ月以内の未払い給料支払いを約束
もはやMFLのあるあるネタと言っても良い給料未払い問題関連で、警察が母体のPDRM FCは未払い給料を1ヶ月以内に支払うことを約束しました。手始めとして、12人のマレーシア人選手と4名のスタッフに対して、合計52万2000マレーシアリンギ(約1400万円)をMFLからの補助金からと、スポンサーとなっているカフェ・レストランチェーンのPappaRichの支援で未払い給料を支払ったとしています。
 しかし4名の外国人選手と2名のスタッフに対しては、まだ約70万マレーシアリンギ(約1900万円)の未払い分があるということです…。



MFL第3節の結果まとめ

1部スーパーリーグ
トレンガヌFC(0勝2分1敗)2-2JDT(2勝1分0敗)

得点者:トレンガヌFC-カイルル・イズアン(7分)、カマル・アジジ(90分)、JDT-サファウイ・ラシド(63分)、ジオゴ(68分)
JDTは2018年シーズンから続く連勝が12でストップ。

クダFA(2勝1分0敗)4-0フェルダ・ユナイテッドFC(0勝2分1敗)
得点者:クダFA-ザクアン・アドハ(17分)、アンマル・アルムバラキ(42分)、シャキル・ハムザ(54分)、ファズル・ダネル(74分)
クダFAはパハンFA、JDT、マラッカ・ユナイテッドと勝点7で並ぶものの、得失点差でリーグ首位に躍り出ました。

PKNP FC(0勝1分2敗)2-3プタリン・ジャヤ(PJ)シティFC(1勝1分1敗)
得点者:PKNP FC-カリドウ・イェロ(29分)、ハフィズ・ラムダン(52分)、PJシティFC-ペドロ・エンリケ(45分)、ジャンカルロ(74分)、R・バラトクマル(82分)
PKNP FCは勝点1のまま、PJシティFCは今シーズン初勝利です。

マラッカ・ユナイテッド(2勝1分0敗)1-1パハンFA(2勝1分0敗)
得点者:マラッカ・ユナイテッド-サフィク・ラヒム(90分、PK)、パハンFA-エラルド・グロン(5分)
開幕から2連勝したクラブ同士の試合は、試合終了間近にPKで引き分けに。

スランゴールFA(0勝2分1敗)0-4PKNS FC(1勝1分1敗)
得点者:PKNS FC-ニコラス・スイラッド(29分)、クパ・シャーマン(50分)、チャン・ワタナカ(80分)、ロメル・モラレス(90分)
ともにシャー・アラム・スタジアムをホームとする両クラブは、この試合ホームとなったスランゴールが屈辱的な大敗を喫しました。

第3節に予定されていたKLFA対ペラTBGの試合は、2月19日にペラTBGがアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACLプレーオフに出場するため、順延となっています。

2部プレミアリーグ
ヌグリ・スンビランFA(1勝1分1敗)1-4UITM FC(2勝0分1敗)
得点者:ヌグリ・スンビランFA-マテウス・フェルナンデス(45分)、UTIM FC-アズリディン・ロスリ2(25分、62分)、ロベルト・メンディ(58分)、ザルコ・コラチ(90分)
UITM FCは外国人選手を除けば大学(UITMは大学名)の学生が主体のクラブ。ヌグリ・スンビランFAのように各州のサッカー協会FAによるクラブが主流のマレーシアでこの勝利はまさにジャイアントキリングです。この勝利でUITM FCは2位に浮上。

JDT II(3勝0分0敗)2-1プルリスFA(1勝0分2敗)
得点者:JDT II-ブルーノ・ソアレス(73分)、ニコラス・フェルナンデス(90分)、プルリスFA-ケヴィン・オセイ(86分)
JDT IIはプレミアリーグ唯一の全勝をキープ。給料未払い問題で揺れるプルリスFAは勝点3のまま。

スランゴール・ユナイテッド(2勝0分1敗)3-2サラワクFA(1勝0分2敗)
得点者:スランゴール・ユナイテッド-セルジオ・エゼケル(8分)、ハディ・ヤハヤ(78分、PK)、ラスラム・カーン(90分)、サラワクFA-ハドソン・ディアス(16分)、ボビー・ゴンザレス(89分)
今シーズンより3部にあたるMリーグ3(旧FAMカップ)から昇格したばかりのスランゴール・ユナイテッドの快進撃は、第3節までの最大のサプライズです。激しい雷雨の中で行われた試合は前半を終わって1-1。サラワクFAのファルハン・アブドラ監督が選手の安全を案じて一時中断を申し入れるも、主審は後半も試合を続行。しかしスランゴール・ユナイテッドが2点目を入れたところで、一転して主審が一時中断を宣言。サラワクFAの抗議も実らず、スランゴール・ユナイテッドは3位に浮上。

サバFA(1勝1分1敗)3-1トレンガヌFC II(2勝0分1敗)
得点者:サバFA-パク・テス(50分)、ルカ・ミルノヴィッチ(65分)、リコ・ナイジェル(74分)、トレンガヌFC II-ラムジ・スフィアン(40分)
サバFAのピーター・アンソニー会長が打ち出した応援用のドラムなどの楽器やバナーを持ち込む際には事前に審査を受けることを求めた新しい規制に反発した一部ファンが試合前にボイコットを呼びかけるなど、緊張した雰囲気で始まった試合でしたが、ホームのサバFAが今シーズン初勝利を挙げました。

ペナンFA(1勝0分2敗)1-0PDRM FC(0勝1分2敗)
得点者:ペナンFA-アフィク・アズミ(29分)

UKM FC(1勝0分2敗)0-1ケランタンFA(1勝1分1敗)
得点者:ケランタンFA-フラヴィオ・ベック・ジュニア(90分、PK)
カンボジアで開催されているアセアンサッカー連盟AFF U22選手権に出場するマレーシア代表に5名を送り込んでいるケランタンFAは戦力ダウンの予想を覆す今シーズン初勝利を挙げました。


2月17日のニュース:KLFAが外国人選手を解雇、MFLは7クラブに追加の経営状況報告書を要求、ムルデカ大会の出場国が決定

KLFAが外国人選手を解雇
マレーシアフットボールリーグMFLの1部スーパーリーグ第2節を終えて勝点0のKLFAは、インドネシア人DFアクマド・ジュフリヤントと契約解除に合意したことを発表しました。昨シーズンはリーグ戦22試合中、途中出場も含めると17試合に出場したジュフリヤント選手ですが、今シーズンは足首の故障が癒えず、これまでベンチ入りもしていませんでした。ジュフリヤント選手との契約は2019年末までですが、彼を含め3人の外国人選手がケガで出場できていないKLFAは、トランスファーウィンドウが閉じる前に、新たな外国人を探すことになるでしょう。ジュフリヤント選手は2019年シーズンの外国人選手解雇第1号となってしまいました。
 なおジュフリヤント選手に代わる選手として、AFCアジアカップのフィリピン代表でもプレーしたルーク・ウッドランド(ブリーラム・ユナイテッド、タイ)が加入する可能性が高く、このウッドランド選手はメディカルテストのため、明日2月18日にKL入りする予定になっています。

KLFAのチームメートに挨拶するJupeことジュフリヤント選手(中央のボーダーシャツ、KLFAのFacebookより)

MFLは7クラブに追加の経営状況報告書を要求
昨日2月15日は、マレーシアフットボールリーグMFLが給料未払い問題を抱える7つのクラブに対し、現在の経営状況に関する報告書を提出するように求めた期限でしたが、この7クラブは全てが報告書を提出したものの、MFLが精査したところ、全7クラブ全てで情報不足が判明したことから、追加の経済状況報告書の提出を求めています。当初はプルリスFAが書類の提出期限に間に合わなかった、といった報道もありましたが、とりあえずは提出できていたようです。それでも追加資料を求められたということは、この7クラブは安心できないでしょう。
 なおこの7クラブとは1部スーパーリーグのフェルダ・ユナイテッド、クアラルンプールFA、マラッカ・ユナイテッド、2部プレミアリーグのプルリスFA、ケランタンFA、ペナンFA、PDRM FCが上記の7クラブです。

ムルデカ大会の出場国が決定
マレーシアサッカー協会FAMによると、3月に予定されているムルデカ大会の出場国が決定しました。開催国マレーシア(FIFAランキング167位)とオマーン(89位)、ニュージーランド(109位)、シンガポールの4カ国が、FIFAのカレンダーに含まれている3月18日から26日にクアラルンプールで開催するムルデカ大会に出場します。



MFL第2節の結果まとめ

2月8日(金)に行われたマレーシアフットボールリーグMFL第2節の結果です。
1部スーパーリーグ(左側がホーム)
JDT(2勝0分0敗) 4-1 クアラルンプール(KL)FA(0勝0分2敗)
得点者:JDT-ゴンザロ・カブレラ(45分PK)、シャフィク・アーマド(52分)、ジアゴ(59分)アズリフ・ナスルルハク(89分)、KLFA-シルヴァノ・コーンヴァリウス(77分)
KLFAは2018年スーパーリーグでJDTに黒星をつけた唯一のチームですが、この試合はハームタイム直前にゴールエリア内でKLFAのDFザイフル・ハキムがJDTのFWサファウィ・ラシドを倒してPKを献上。これをゴンザロ・カブレラが決めてJDTが先制しました。JDTの2点目は、KLFA守備陣が左サイドを上ってきたラヴェル・コービン=オングにクロスを上げるための十分なスペースを与え、走り込んできたシャフィク・アーマドがそのクロスを完全にフリーの状態でシュートしゴール、3点目もコーナーキックに対してGKシャビニー・アラウイもボールへ行くのか、シュートに備えるのか曖昧な反応をし、DF二人がかりでマークしていたジアゴにゴールを決められてしまいました。
 この試合前に攻撃の要と期待されているFWギレルメ・デ・パウロが足の故障で少なくとも3試合は欠場の可能性があることが発表になり、FWシルヴァノ・コーンヴァリウス一人に頼り切りの状況を改善するため、苅部隆太郎を攻撃的MFとして起用する戦術も考えられているようです。JDTとの試合もシュート数が4本(ゴール枠内は2本)では勝てないですねぇ。

ペラTBG(0勝1分1敗) 1-1 クダFA(1勝1分0敗)
得点者:ペラTBG-ブレンダン・ガン(18分)、クダFA-レナン・アルヴェス(21分)
ゴールエリアの外からブレンダン・ガンが鮮やかなループシュートを決めてペラTBGが先制しましたが、その数分後、ゴール前へのフリーキックに反応したGKハフィズル・ハキムが自軍DFとぶつかってこぼれたボールをレナン・アルベスがゴールし、クダFAがすぐ同点に追いつきました。その後、両チームともチャンスが有りながら、得点できず引き分けとなりました。
 前半は非常に拮抗した試合だったのですが、後半65分に主審のハムダン・アワンが負傷のため(ネット観戦していましたが、退場後にアイシングなどしていたのでおそらく肉離れだと思います)退場したところで一騒動ありました。代わりの主審と交代して試合再開となるところでしたが、この代わりの主審アブドラ・ハリム・ラムランがペラ州の審判だったことから、クダFAのアイディル・シャリン・サハック監督が猛抗議し、ペラTBGの試合にペラ州の主審では試合続行はできないとして、試合の残り時間を別の日に行うことを提案しました。中継からはアイディル監督の「(アジアサッカー連盟)AFCの試合を100試合プレーしてきたが、こんなに準備ができていない状況を経験したことがない!」(アイディル監督はシンガポール人なのですが、シンガポール人はマレー系でも英語が第1言語なのか、と思いながら抗議を聞きました)というド正論の怒号がはっきり聞こえてきましたが、マッチコミッショナーが何の反論もできず、ただ現状を受け入れて試合を続行して欲しいという対応に終始する様子を見て、選手やスタッフにプロ意識を求めている一方で、事務方はまだまだアマチュアかぁ、という印象を持ちました。
 試合は予備審判のシャーリン・オマル主審に交代して再開しましたが、交代したオマル主審がゲームをコントロールできず、マレーシアのサッカーの悪い典型である明らかにボールへ行っていないタックルやチャージなどラフプレーが頻発しましたが、運営側の不手際で中断した試合では、選手ばかりを責めるのは酷なような気もしました。しかも中断時間を含めるとあと5分位は残っているのでは、という時間帯に試合が終了するなど、最後まで残念な試合でした。

PKNS FC (0勝1分1敗)0-1 マラッカ・ユナイテッド(2勝0分0敗)
得点者:マラッカ・ユナイテッド-サフィク・ラヒム(25分)

パハンFA(2勝0分0敗)3-0トレンガヌFC(0勝1分1敗)
得点者:パハンFA-ディクソン・ヌワカエメ(13分)、エロルド・グーロン(51分)、ノーシャルル・イドラン・タラハ(90分)

プタリン・ジャヤ(PJ)シティFC(0勝1分1敗)1-1スランゴールFA(0勝2分0敗)
得点者:PJシティFC-ペドロ・エンリケ(80分、PK)、スランゴールFA-ルフィノ・セゴヴィア(90分、PK)
この試合のGoal.comによる採点はこちらです。

フェルダ・ユナイテッド(0勝2分0敗)1-1PKNP FC(0勝1分1敗)
得点者:フェルダ・ユナイテッド-ハディン・アズマン(68分)、PKNP FC- トマス・アビー(36分)

2部プレミアリーグ
UITM FC(1勝0分1敗)0-3 プルリスFA(1勝0分1敗)
得点者:プルリスFA-カイリル・ムヒミーン2(33分、40分)、ケヴィン・オセイ(73 分)

ケランタンFA(0勝1分1敗)3-3 サバFA(0勝1分1敗)
得点者:ケランタンFA-フラヴィオ・ベック(6分、PK)、ロイルソン・バトゥイル(53分、OG)、ダニアル・ハキム(53分)サバFA-ルカ・ミルノヴィッチ(12分)、マクシウス・ムサ(78分、86分)

トレンガヌFC II(2勝0分0敗)1-0 スランゴール・ユナイテッド(1勝0分1敗)
得点者:トレンガヌFC II-アカニ・サンデイ(67分、PK)

サラワクFA(1勝0分1敗)2−0ペナンFA(0勝0分2敗)
得点者:サラワクFA−ボビー・ゴンザレス2(63分、84分)

PDRM FC(0勝1分1敗)1-1ヌグリ・スンビランFA(1勝1分0敗)
得点者:PDRM FC-リー・チャンホーン(45分、PK)、ヌグリ・スンビランFA-中武駿介(45分)
今シーズンMFLの日本人初得点!

JDT II(2勝0分0敗)2-1UKM FC(1勝0分1敗)
得点者:JDT II-モハマド・ガダル(19分)、S・クマルハン(55分)、UKM FC-K・ルーベン(45分)



2月9日のニュース:最新のFIFAランキングでマレーシアは167位、プルリスFAのシンガポール人FWが退団、未払い給料の総額は5000万円以上!

最新のFIFAランキングでマレーシアは変わらず167位
2018年12月の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップで準優勝したマレーシアは、最新のFIFAランキングでは前回発表のときと同じ167位となりました。このランキングは過去48ヶ月間の国際Aマッチで獲得したポイントで決まるそうなので、東南アジアの選手権で1回準優勝したくらいでは変化がないんですね。残念!AFF加盟国では、アジアサッカー連盟AFC選手権AFCカップでベスト8に進出したベトナムが99位でアセアンNo. 1、他のAFCカップ出場国はタイが115位、フィリピンが123位と続きます。その他はインドネシア(159位)、シンガポール(165位)とここまでが、マレーシアよりランキングが高い国々です。その他の国のランキングはカンボジアが172位、ラオスが184位、ブルネイ195位、そして東ティモールが196位となっています。

プルリスFAのシンガポール人FWが退団し母国のチームと契約
給料未払い問題を抱えるプルリスFAのシンガポール人FWファリス・ラムリが、母国のリーグに所属するホーガン・ユナイテッドと契約したことを発表しました。2018年シーズンはスーパーリーグのPKNS FCでプレーしたファリス選手は、この1月にプルリスFAと契約しましたが、第1節の開幕戦UKM FCとの試合ではベンチ入りしていませんでした。

プルリスFA入団を知らせるFacebookのポスト(プルリスFAのFacebookより)

未払い給料の総額は5000万円以上!
2月1日に開かれていたマレーシアサッカー協会FAMの選手地位委員会(Player’s Stattus Comittee)が、給料未払い問題を抱えるチームに対する裁定を発表しましたが、その件数と金額に驚くやら呆れるやら。このブログで何度も取り上げているプルリスFAを含めた6チームが28名の選手やコーチ、スタッフに対して給料を払っておらず、その総額は何と約200万マレーシアリンギ(日本円で約5400万円以上)だそうです。2019年シーズンは1部スーパーリーグでプレーするフェルダ・ユナイテッドが最大の未払い給料を抱えており、現在はマラッカ・ユナイテッドに所属するムハマド・シュコル・アダン選手が約40万マレーシアリンギ(約1100万円)、またスランゴールFAに所属するワン・ザック・ハイカル・ワン・ノー選手は約30万マレーシアリンギ(約800万円)の給料が未払いになっています。この他には2部プレミア・リーグでプレーするプルリスFAやPDRM FC(警察のチーム)、2018年に給料未払い問題から選手が試合をボイコットし、その結果プレミア・リーグから出場停止になり最終的に解散したクアンタンFAや、ハネランFC、トレンガヌシティーFC(スーパーリーグのトレンガヌFCとは別のチームです)が給料を選手やコーチ、スタッフに払っていませんでした。選手地位委員会は、各チームに対して30日間以内にこの問題を解決するための猶予を与え、それが実行されない場合には厳罰をかすることを表明しています。

2月8日のニュース:ペラTBGのホーム初戦は入場無料、第1節のベストXII

ペラTBGのホーム開幕戦は入場無料
第1節にジョホールバルでのJDTとの開幕戦を0-1と落としたペラTBG。ホーム開幕戦となる第2節のクダFA戦は入場無料になることが、ペラ州サッカー協会PAFAのダト・スリ・アーマド・ファイザル・アズミ会長より発表されました。*ペラ州知事でもあるダト・スリ・アーマド会長は、友人、家族とともにできるだけ多くの観衆にペラTBGのホーム開幕戦を観戦して欲しいとしています。開幕戦では2018年シーズンチーム得点王のFWギルマール選手を欠いていたペラTBGですが、第2節よりギルマール選手が復帰するようなので、攻撃力アップが期待されます。
*各州の対抗戦として始まったマレーシアのサッカーリーグの歴史から、マレーシアでは現在でも多くのプロチームがクラブ形式ではなく、州サッカー協会主導で編成されています。(チーム名にFAとついているチームがそういったチームです。)またペラ州のように、州知事が州サッカー協会会長を務める事例はよくありますが、政権交代によって州知事が代わった結果、協会の方針が根底から代わってしまう事例も少なくありません。

第1節のベストイレブン
Foxスポーツのマレーシア版が選ぶスーパーリーグ第1節のベストイレブンがホームページ公開されています。サッカー素人ながらボラセパマレーーシアも一部の選手にはコメントをつけてみました。

GKハイズル・ハキム(ペラTBG)
JDTとの試合は0-1で敗れたものの、強力なJDTの攻撃陣を最小得点に抑えたことが評価されています。彼の好守がなければ、点差はもっと広がっていたとされています。
ボラセパマレーーシア評:対戦相手JDTのGKファリザル・マリラス選手は代表GKを争うライバル。代表チームで控えのGKを務めるハイズル選手にとっては負けられない試合でしたが、攻撃陣の不甲斐なさのため惜敗でした。

DFシャキル・ハムザ(クダFA)
2019年シーズンよりクダFAでプレーする、シンガポールリーグのホーム・ユナイテッドより移籍したシンガポール人DF。クダFAの先制ゴールを挙げただけでなく、本職の守備でもPKNP相手に完封した点が評価されています。

DFジョシュア・ジェイク・ブラン・グロムメン(プタリン・ジャヤ・シティFC)
2部プレミア・リーグから昇格したPJシティFC(旧MIFA)で2019年シーズンよりプレーするフィリピン人DF。フィリピン・リーグのダバオ・アグイラスから移籍したオーストラリア系フィリピン人のグロムメン選手は、マラッカ・ユナイテッドとの試合中に方を脱臼したものの、最後までプレーを続けたことが評価されています。

DFアダム・ノー・アズリン(JDT)
代表経験のある選手を押しのけ、ルチアーノ・フィゲロア監督に大抜擢を受けた23歳のアダム選手は、ブラジル人DFマウリシオ選手とともに、ペラFA相手の無失点勝利に貢献しました。特に後半にペラFAの得点機にFWワンダー・ルイスからボールを奪ったタックルが評価されています。

MFリリドン・クラシニキ(マラッカ・ユナイテッド)
クダFAから移籍したクラシニキ選手は素晴らしいバイシクルシュートを決めたことが評価されています。
ボラセパマレーーシア評:このシュートは私も映像で見ましたが、カサグランデ選手からのクロスをボレーで決めた美しいシュートで、第1節シュートベスト3を選んでもダントツのNo. 1でしょう。

MFサンジャル・シャアフメドフ(トレンガヌFC)
2019年シーズンより加入したウズベキスタン代表経験もあるMF。中盤で攻撃陣にキラーパスを連発したことが評価されていますが、それを攻撃陣、特にFWキプレ・チェチェ(アイボリーコースト)が効果的に得点に結び付けられず、PKNS FCとの試合は1-1の引き分けとなりました。

MFアーロン・ニゲス(JDT)
2019年シーズンより新加入のスペイン人MFは、豊富な運動量でペラTBGとの試合の唯一の得点に絡んだだけでなく、ペラTBGの攻撃陣を機能させなかったことが評価されています。

MFサディル・ラマダニ(パハンFA)
2019年スーパーリーグの最速ゴールを決めた弱冠22歳のインドネシア人は、2019年シーズンからパハンFAでプレーしていますが、FWディクソン・ヌワカエメ、FWジョゼ・エドゥアルド、さらにはMFモハマドゥ・スマレとの攻撃時の連携の良さが評価されています。

MFファイズ・ナシル(スランゴールFA)
トレンガヌFCから2019年シーズン前に移籍してきたMFは、フェルダ・ユナイテッドとの試合でスランゴールFAの唯一の得点となったアントニオ・ジャーマンのゴールをアシストしただけでなく、豊富な運動量と効果的なパスでスランゴールFAの攻撃陣を牽引したことが評価されています。
ボラセパマレーーシア評:スランゴールFA対フェルダ・ユナイテッド戦はスタジアムで観戦しましたが、ファイズ選手がボールを持ったときにスタジアム中が最も盛り上がりました。150cmそこそこの身長で、相手をドリブルで交わしていくシーンは見ているこちらワクワクさせてくれしました。ただし、サポートが不十分であったこともありますが、ややボールを持ち過ぎな場面もあり、身体の大きな選手に当たられて倒れる場面が何度か見られました。前線から守備まで運動量も多く、見ていて楽しい選手でした。

第1節の試合でMan of the Matchにも選ばれたファイズ・ナシル選手(スランゴールFAのFacebookより)

FWディクソン・ヌワカエメ(パハンFA)
2015年以来の復帰となった「鉄人」のニックネームを持つナイジェリア人はクアラルンプールFA相手に2ゴールを挙げ、存在感をアピールしたことが評価されています。
ボラセパマレーーシア評:とにかく強く倒れない。2得点以外にもGKがセーブしたシュートも数本ありました。私が個人的に好きだったイタリア代表クリスチアン・ヴィエリの最盛期の彷彿させる体格を活かした大型FWは(褒め過ぎか?)、2018年シーズンに得点力不足に泣いたパハンFAにとっては強力な戦力となりそうです。

FWハディン・アズマン(フェルダ・ユナイテッドFC)
24歳のキャプテンは、スランゴールFAとの試合で、69分に角度がほぼ無いところから放った同点シュートが評価されています。
ボラセパマレーーシア評:上のシュートはちょうど目の前で起こったのですが、確かに見事なシュートでした。特にパスではなくシュートを選択したことが素晴らしかった。試合全体を通して中央にポジションを取っていたFWジェイシー・ジョンが機能しておらず、左サイドで孤立することも多く、かと言って自分から積極的にボールを貰いに行くわけでもなく、存在感が薄かったのですが、一旦ボールを貰うとあっという間にシュートまで持っていくスピードは、まさにFWの選手でした。