タイ1部リーグ第8節-ノーシャルルが先発もタンは先発落ち
隣国タイの1部リーグ第8節が10月2日(土)と3日(日)に行われましたが、マレーシア代表のドミニク・タンとノーシャルル・イドラ・タラハが明暗を分けています。
ポリス・テロFC所属のドミニク・タンはここ2試合は先発してフル出場していましたが、今節のスコータイFC戦は3試合ぶりのベンチスタートとなり、81分から途中出場しています。なお試合は1−1の引き分けとなり、ポリス・テロFCは4勝2分2敗の7位となっています。
一方、BGパトゥム・ユナイテッド所属のノーシャルル・イドラ・タラハはここ2試合はベンチ入りするも出場機会が与えられていませんでしたが、今節のラヨーンFC戦では、3試合ぶりの先発出場となり、61分に交代しています。こちらの試合はホームのBGパトゥム・ユナイテッドが2-1と勝利し、新型コロナによる中断を経たリーグ再開から3連勝、開幕からも7試合負けなしと好調を維持して首位を快走しています。
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「マットヨー」ことノーシャルル選手が久しぶりに先発したのは良いニュースですが、2試合連続でフル出場し、いよいよ監督の信頼を得たかと思えたものの、いずれの試合でも失点に関わるミスを犯し、チームも2連敗となったドミニク・タンの今後の使われかたが気になります。
条件付きでクラブライセンスを交付されたクラブの詳細
昨日のこのブログではマレーシア サッカー協会FAMが発表した来季2021年の国内クラブライセンス交付状況について書きましたが、今回のその続きです。
まず国内クラブライセンスの交付条件として、FAMは1)スポーツ、2)設備、3)運営、4)法務、5)財務、6)事業の6つの評価基準での審査を行いますが、今回、FAMが条件付きで国内クラブライセンスを交付した全てのクラブは5)財務に関してさらなる説明が求められています。
Mリーグ1部ではパハンFAとマラッカ・ユナイテッドFCが、2部ではクチンFA、ケランタンFA、UKM FC、ペナンFA、サラワク・ユナイテッドFCの5クラブが条件付きで国内クラブライセンスの交付を受け、この7クラブは今月10月31日までにさらなる説明資料の提出を求められており、その期限を過ぎた場合にはFAMのクラブライセンス交付を担当する第一審機関FIBにより罰金、勝点剥奪、下部リーグへの降格、そして国内クラブライセンスの失効などの処分が下される可能性があります。
しかしこの7クラブの他に1部のクダFAとPDRM FCについても財務面での問題があるようですが、この両クラブは国内クラブライセンスを交付されており、その違いなどについてFAMは以下のように説明しています。
クダFA
クダFAは5月から8月までの4ヶ月分の給料が未払いとなっているが、選手とクダFAを運営するクダ州サッカー協会との間で交わされた分割払いの同意書を提出しており、FAMはこの内容に基づいて、国内クラブライセンスの交付を決定した。なお、この同意書に示された分割払いの期日などが守られない場合には、クラブライセンスの無効化や勝点剥奪などの措置を取る。
マラッカ・ユナイテッドFC
マラッカ・ユナイテッドFCを運営するマラッカ州サッカー協会による所得税納税を分割で行う申請に対する内国歳入庁(日本の国税庁に該当)の返信によると、申請は受け取ったことは述べられているが、その納税方法を承認したかどうかが明確になっていないため、条件付きでの国内クラブライセンス交付とする。
<パハンFA>
パハンFAを運営するパハン州サッカー協会から内国歳入庁への所得税未納、および従業員積立基金(積み立て年金)と社会保障制度(労災補償制度)への積立金未納に関しては担当省庁に連絡をしているとのことだが、その連絡内容がFAMには知らされていないため、条件付きでの国内クラブライセンス交付とする。
<ケランタンFA>
2020年の初めには2017年以降に発生した合計18件、総額400万リンギ(およそ1億180万円)を超える未払い給料があったが、現時点では完済できていないのは3件となり、その3件も支払い過程にあり、ケランタンFAを運営するケランタン州サッカー協会と選手間の同意書が提出されていることから、条件付きでの国内クラブライセンス交付とする。
<クチンFA>
会計監査報告の内容に不備があることから、条件付きでの国内クラブライセンス交付とする。
<UKM FC>
入国歳入庁と従業員積立基金への支払いに関する情報が不十分なため、条件付きでの国内クラブライセンス交付とする。
<ペナンFA>
会計監査報告の内容に不備があることから、条件付きでの国内クラブライセンス交付とする。
<サラワク・ユナイテッドFC>
会計監査報告とその中間報告が不完全であり、FAMの第一審期間が求める形式担っていないため、条件付きでの国内クラブライセンス交付とする。
FAMによると審査の厳格化は、各クラブの今季分の未払い給料を来季まで持ち越させないことが理由としていますが、同じ話は何度も繰り返されながら、後になって未払い給料が発覚するなど、その審査自体に問題があるような気もしますが、クラブ民営化元年となる来季には各クラブは文字通りプロらしい経営で、未払い給料問題を起こさないように、またFAMはそれを見逃さないことを期待したいです。