11月18日のニュース:サディル・ラマダニはパハンFAを退団、ファイズ・ナシルは1年でトレンガヌFC復帰、クランタン州の2クラブは地元の選手により多くの機会を与える

サディル・ラマダニはパハンFAを退団
 インドネシア代表でもプレーする弱冠20歳のサディル・ラマダニが1年でパハンFAを退団するとマレー語紙ブリタハリアン電子版が伝えています。
 今季2019年マレーシアフットボールリーグMFL開幕戦でリーグ最速ゴールを挙げたラマダニ選手はパハンFAの外国籍選手枠のアセアン東南アジア出身選手枠で契約し、今季は21試合に出場する主力選手でした。。
 自身のインスタグラムで退団の意思を発表したラマダニ選手は、インドネシア国外でプレーするのは初めてだったが、この1年間で様々なことを学ぶことができたと、パハンFAとそのファンに感謝のメッセージを述べています。
 ラマダニ選手は11月19日にブキ・ジャリル国立競技場で行われるFIFAワールドカップ予選でマレーシア代表と対戦するインドネシア代表に召集されている他、今月末からフィリピンのマニラで開催される東南アジア競技大会通称シーゲームズに出場するインドネシアU22代表のメンバーにも入っています。
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 パハンFAはシンガポール代表のサフワン・バハルディンに続き、サディル・ラマダニも2年契約の残り1年を残しての退団となっていることから、パハンFAのファンからはチームの経済状況を心配する声も上がっています。また、同じ外国籍選手のディクソン・ヌワカエメも来季の契約が確定していません。
 またラマダニ選手については、MFL1部スーパーリーグで1年間主力選手としてプレーし、その実力を示したことで、パハンFA退団後はインドネシアに戻らず他のMFL1部との契約の噂も出ています。

ファイズ・ナシルは1年でトレンガヌFC復帰
 今季2019年開幕前にトレンガヌFCからスランゴールFAに移籍したファイズ・ナシルは、トレンガヌFCとの来季1年契約を結んだとスポーツ系サイトスタジアムアストロが伝えています。
 27歳のナシル選手は今季開幕当初、調子の上がらないスランゴールFAで獅子奮迅の活躍が代表のタン・チェンホー監督の目に留まり、エアマリンカップでは代表に初招集されるとすぐにアフガニスタン代表戦でフル代表初ゴールを決めるなど順風満帆でしたが、シーズンが進むに連れて、ベンチを温めることが多くなっていました。
 クダFAやペラTBGも獲得意思を示していましたが、トレンガヌFCのイルファン・バクティ前監督のもと、昨季のトレンガヌFCの準優勝にも貢献したMFはかつて所属したクラブへ復帰を決めたようです。
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 個人的にはMFL前半で最も注目した選手の一人だったナシル選手は、公称で身長152センチと小柄ながら、豊富な運動量で移籍1年目からスランゴールFAファンからも支持される選手でしたが、代表招集後は出場機会が減っていきましたが、バースカラン・サティアナタン監督の戦術に合わなかったのでしょうか。

クランタン州の2クラブは地元の選手により多くの機会を与える
 今季2019年のMFL3部にあたるM3リーグを圧倒的な力で優勝し、来季はMFL2部プレミアリーグに昇格するたケランタン・ユナイテッドは、マレー半島東海岸北部にあるケランタン州をホームとするクラブです。このケランタン州にはケランタン州サッカー協会が統括するケランタンFAもあり、来季はこの両クラブはいずれもMFL2部プレミアリーグでプレーしますが、この状況は、ケランタン州の若いサッカー選手たちがより高いレベルでプレーする機会をより多く得ることができる望ましい状況であると、1990年代にケランタンFAでプレーしたかつての名選手モハマド・ハシム・ムスタファが語っています。
 今季はケランタンFAのプレジデントカップチーム(U21チーム)のコーチを務めたモハマド・ハシム氏は、自らがコーチするチームからトップチームへ昇格する選手以外にもプレーを続ける道が開かれるとして、ケランタンFAのユスリ・チェ・ラーとケランタン・ユナイテッドのザハスミ・イスマイルの両監督に若い選手を積極的に使うよう求めています。
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 運営資金不足から今季2019年は外国籍選手をシーズン途中で全員解雇したケランタンFAは、給料の低い若手を活用するというよりも、そうせざるを得なかった状況でした。しかし裏返せば、モハマド・ハシム氏の言う通り、他のクラブでは出場機会のないような若手でもケランタン州のチームに救われる可能性もあります。

11月17日のニュース:マレーシアサポーター向けチケットをインドネシアサポーターに売却しないよう警告、主力を欠いた布陣で正念場のインドネシア戦に臨む代表、インドネシア戦のチケットは既に7万枚以上が販売済み

マレーシアサポーター向けチケットをインドネシアサポーターに売却しないよう警告
 先日のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選のタイ戦に勝利し、11月19日の同インドネシア戦が控えるマレーシア代表ですが、マレーシアサッカー協会FAMとマレーシア警察は共同で、マレーシアサポーターに対してこの11月19日の試合のチケットをインドネシアサポーターに売却しないように警告しています。
 マレーシアの通信社ベルナマの記事によると、先日のタイ戦では、タイサッカー協会を通じてタイサポーター向けに2500枚のチケットが用意されていましたが、実際にはその倍以上の5000人のサポーターがブキ・ジャリル国立競技場で観戦したとされています。
 これを受けてFAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、保安上の問題からマレーシアサポーターとインドネシアサポーターが接触しないような座席配置を行なっているFAMとサポーター同士のトラブルを回避したい警察の仕事を難しくする者だとして、マレーシアサポーターにインドネシアサポーターにチケットを売却したり、チケット購入を手伝うことのないよう警告しています。また、FAMはインドネシアサッカー協会PSSIの要請により4500枚のチケットを用意しており、PSSIの責任で手配することになっているとしています。
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 マレーシア代表にとってワールドカップ予選の初戦となったアウェイのインドネイシア戦では、インドネシアサポーターがマレーシアサポーターへ投石するなどの騒動が起こり、FIFAはPSSIに罰金処分を科しています。チケットが入手できないインドネシアサポーター相手に法外な値段でチケットを売りつけるダフ屋行為が行われればマレーシアサポーターの中にインドネシアサポーターが混在する危険な状況も起こりえます。また、特にマレーシアには隣国ということで国内のインドネシア人労働者の数は100万人前後とされており、彼らが母国の応援に大挙してスタジアムへ押しかけることも十分考えられることから、最悪の事態を避けたいFAMと警察が警告を発しているというわけです。

主力を欠いた布陣で正念場のインドネシア戦に臨む代表
 11月12日のワールドカップ予選

タイ戦に勝利し、2勝2敗と星を五分に戻したマレーシア代表。予選グループGの上位3チームに離されないためには、11月19日のインドネシア戦でも勝利が必須ですが、この試合は主力を欠いた苦しい布陣になりそうです。
 タイ戦からワントップとなったシャフィク・アーマド(JDT)とここまでの4試合中3試合に先発した右サイドバックのマシュー・デイヴィーズ(パハンFA)がいずれも累積警告のため、インドネシア戦は出場停止となっています。またタイ戦ではデイヴィーズ選手に代わって先発した同じ右サイドバックのシャミ・サファリ(スランゴールFA)はタイ戦で太腿を痛め、途中退場しています。
 この状況に関して、代表のタン・チェンホー監督は追加招集は考えていないとマレーシアの通信社ブルナマの取材に答えています。その一方でここまでワールドカップ予選4戦全敗のインドネシアはいわば「手負いの獅子」であり、解任されたサイモン・マクメネミー前監督の後任のイェイェン・トゥネマ監督代行を優れた戦術かと評価するタン監督は、タイ戦の勝利を忘れて目の前の試合に集中したいと話しています。

インドネシア戦のチケットは既に7万枚以上が販売済み
 スポーツ系オンラインメディアのフォックススポーツによると、11月19日のワールドカップ予選インドネシア戦のチケットは本日11月17日の時点で既に74,038枚が販売済みとのことで、久しぶりにブキ・ジャリル国立競技場が満員となりそうです。 しかもこの数字はネット販売のみと数字ということで、試合日までに全ての座席が売れて仕舞えば、試合当日のチケット販売はない可能性もあると伝えています。なお、メインスタンドとプレミアム席はすでに売り切れで、バックスタンドのチケットだけが残っているということです。
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 新国立競技場(収容可能観客数7万人弱)や横浜国際総合競技場(日産スタジアム、同7万人強)を上回る8万7000人の収容可能なブキ・ジャリル国立競技場は世界でも有数の巨大スタジアムです。代表戦では久しく満員になっていませんが、先日のタイ戦の勝利によって多くのマレーシアサポーターに再び希望を与えてくれた代表を後押しするような満員の観客が押しかける可能性はありそうです。
(チケットの売り切れが近いことを告知するFAMのFacebookポスト) 

11月16日のニュース:年間MVPは2年連続でサファウィ・ラシドが受賞-ナショナルフットボールアウォード各賞発表

年間MVPは2年連続でサファウィ・ラシドが受賞
 11月15日に開催されたナショナルフットボールアウォードABK2019では、MFL1部ジョホール・ダルル・タクジムJDTのMFサファウィ・ラシドが昨年2018年に続き、2年連続で年間最優秀選手賞MVPを受賞しています。
 今季2019年はリーグ戦、カップ戦合計で20ゴールを挙げた22歳のサファウィ選手は、このMVPの他、最優秀フォワード賞、ファン投票で選ばれる最も人気のある選手Most Popular Playerにも選ばれています。
 昨年の初受賞の際には、史上最も若くしてMVPを獲得したサファウィ選手ですが、成功の秘訣を問われると、練習、試合いずれも常に全力で臨んでいることを挙げ、将来的にはオファーがあれば海外のクラブでプレーすることを望んでいると述べる一方で、これまで自分を育ててくれたJDTのオーナーであるジョホール州皇太子トゥンク・イスマイル殿下の意思も尊重したいと述べています。

ナショナルフットボールアウォード各賞発表
 上記のサファウィ選手のMVP、最優秀フォワード賞以外も発表になっていますが、大方の予想通りJDTが席巻しています。なお各賞の受賞者は以下の通りです。
 最優秀選手:サファウィ・ラシド(JDT)
 最優秀フォワード:サファウィ・ラシド(JDT)
 最優秀ミッドフィルダー:モハマドゥ・スマレ(パハンFA)
 最優秀ディフェンダー:シャルル・サアド(ペラTBG)
 最優秀ゴールキーパー:ファイザル・マーリアス(JDT)
 最優秀外国籍選手:ジオゴ・ルイス・サント(JDT-ブラジル)
 最優秀外国籍選手(アセアン):ハリス・ハルン(JDT-シンガポール)
 ベストヤングルプレーヤー賞:アキヤ・ラシド(JDT)
 最優秀監督:ドラー・サレー(パハンFA)
 ゴールデンブーツ(最多得点):フェルナンド・ロドリゲズ(クダFA)
 最高人気選手:サファウィ・ラシド(JDT)
 最優秀クラブ:JDT
 最優秀サポーターグループ:ボーイズオブストレイト(JDT)
 最優秀ソーシャルメディア:johorsoutherntigers.com.my(JDT)
 最優秀ホームページ:JDT
 MFL1部スーパーリーグ最多得点(マレーシア人選手):サファウィ・ラシド(JDT-8ゴール)
 MFL1部スーパーリーグリーグ最多得点(外国籍選手):クパー・シャーマン(PKNS FC-14ゴール)
 MFL2部プレミアリーグ最多得点(マレーシア人選手):ボビー・ゴンザレス(サラワクFA-9ゴール)
 MFL2部プレミアリーグリーグ最多得点(外国籍選手):ザルコ・カラチ(UITM FC-13ゴール)
 最優秀M3リーグ選手:ファクルル・ザマン(ケランタン・ユナイテッド)
 ファン投票による2019年ベストチーム
 監督:アイディル・シャリン(クダFA)
 GK:イフワット・アクマル・チェク・カシム(クダFA)
 DF:リザル・ガザリ、シャキル・ハムザ、レナン・アルヴェズ(以上クダFA)、ラヴェル・コービン=オング(JDT)
 MF:リー・タック(トレンガヌFC)、バドロル・バクティアル(クダFA)、ブレンダン・ガン(ペラTBG)
 FW:サファウィ・ラシド、ジオゴ・ルイス・サント、アキヤ・ラシド(以上JDT)
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 リーグ6連覇に加え、今季はマレーシアカップも優勝したJDTが大方の予想通り、受賞者の7割方を占めました。個人的には今季就任し、昨季の6位から今季は4位と順位を引き上げ、FAカップ優勝を果たしたクダFAのアイディル・シャリン監督が最優秀監督を受賞するだろうと思っていました。
 なおナショナルフットボールアウォードの各賞は、マレーシアサッカー協会FAM、マレーシアプロサッカー選手会、マレーシアサッカーコーチ協会、マレーシアスポーツ記者協会などの代表者からなる選考委員会による候補者選定後、MFL1部と2部各クラブの監督と主将、そして23名のメディア関係者による投票で、また最高殊勲選手MVPは、5名からなら選考委員会の投票で決定します。
(写真はファン投票による2019年ベストチーム-MFLのFacebookより)

11月15日のニュース:MFL2部と3部の入れ替え戦は11月23日実施、フェルダUは渡邉将基、池田圭両選手と契約せず、セレッソ大阪が在馬日系企業をパートナーに決定

MFL2部と3部の入れ替え戦は11月23日実施
 マレーシアフットボールリーグMFLのホームページでは、MFL2部プレミアリーグ11位のサラワクFAとMFL3部M3リーグ2位クチンFAの入れ替え戦が11月23日午後8時15分開始となることを発表しています。
 またサラワクFA、クチンFAとも、ホームとして同じサラワク州立スタジアムを使用していることから、MFL理事会の投票によりホームチームを決定するとしている他、試合に出場する外国籍選手に関しては、リーグの規定ではプレミアリーグは4名、M3リーグは2名の外国籍選手枠があることから、この入れ替え戦ではフィールド上にいられるのは2名までとしています。
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 クチンFAの本拠地クチンはサラワク州の州都で、この入れ替え戦は、例えて言えば東京都代表チームと港区代表チームが入れ替え戦を行うような図式になっており、サラワクFAとしては負けられない試合です。しかしクチンFAには鈴木裕太選手が在籍しており、個人的にはクチンFAに昇格を勝ち取ってもらい、鈴木選手をプレミアリーグの試合で見てみたいです。

フェルダUは渡邉将基、池田圭両選手と契約せず
 英字紙スター電子版は、MFL1部のフェルダ・ユナイテッドがニザム・ジャミル監督と新たに2年契約を結んだことを伝えています。今季2019年のフェルダ・ユナイテッドは、MFL最終節での勝利により10位となり、2部降格を免れるというクルシーズンを送りました。
 しかし来季2020年は今季よりクラブ運営資金が縮小され、連邦土地開発公団下の入植農家出身者をプロサッカー選手として育成しすることなどを目的とした若手主体のクラブに生まれ変わることから、さらに厳しいシーズンとなりそうだとスター電子版は報じています。
 またクラブの方針変更により、今季は代表でも数試合プレーしたMFハディン・アズマン主将、今季30試合に出場した正GKノラズラン・ラザリ、MFクリスティ・ジャイエシレン、 DFアリフ・ファジラー・アブ・バカルら主力選手に加え、外国籍選手の渡邉将基、池田圭両選手やFWチアゴ・アウグスト、MFジョシネイ・シャド(いずれもブラジル)とも新たに契約を更新しないことを発表しており、来季は代表にも招集されているダニアル・アミエルやアンワル・イブラヒム、ザハリル・アズリなどが主力となるだろうとしています。これについてニザム監督はチームの平均年齢を下げるためとしていますが、年齢以上に予算縮小による影響によるものでしょう。
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 フェルダ・ユナイテッドを統括する連邦土地開発公団FELDA(フェルダ)は、換金作物を栽培する小規模農家を組織するために設立されたマレーシア政府機関の一つで、パーム農園(プランテーション)運営フェルダ・グローバル・ベンチャーズ・ホールディングス社や、パーム油生産を行う政府系企業フェルダホールディング社やを傘下に持っています。
 世界のおよそ85%をマレーシアとインドネシアが生産するパーム油はマレーシアを代表する輸出農作物で、マーガリンやチョコレートなどの食料品・シャンプーなど日用品の原材料・発電用燃料などに幅広く使われていますが、健康への悪影響が指摘されているほか、パーム油農園の開拓が森林破壊の元凶だとの批判が根強いことから、主要な買い手である欧州連合(EU)がパーム油の輸入を2030年までに禁止する方針を決めており、その影響がフェルダ・ユナイテッドの運営予算縮小につながっている可能性はあります。

セレッソ大阪が在馬日系企業をパートナーに決定
 セレッソ大阪のホームページでは、在マレーシアの日系企業であるヤクルト・マレーシア社がアセアンアクティブパートナーシップに決定したことを告知しています。
 また、このニュースに合わせて、C大阪が来季のスプリングトレーニングを行いたい意向を表明しているとマレーシアの通信社ベルナマが報じています。マレーシアの国家スポーツ協会(ISN、日本の日本スポーツ協会にあたります)のアーマド・ファエザル・モハマド・ラムリCEOによると、C大阪では「モリシ」の愛称で知られた森島寛晃代表取締役社長がISNのスポーツ科学施設や隣接するブキ・ジャリル国立競技場など周辺のスポーツ施設に対して好印象を持った様子であったそうです。
 最終的な決定は森島代表取締役がクラブに持ち帰ってから行われるとしていますが、従来はタイで春季キャンプを行っているC大阪に対して、上記のアセアンアクティブパートナーとなったヤクルト・マレーシア社がマレーシアでのキャンプを強く働きかけているということです。
 C大阪の森島代表取締役とヤクルト・マレーシア社の浜田社長の訪問を受けたアーマド・ファエザルCEOは、マレーシアでC大阪が春季キャンプを開催することがあれば、それを見ることは我々にとって貴重な機会となると述べています。

11月14日のニュース(2):マレーシアはタイに逆転勝ち!

 FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ予選グループGで、マレーシア代表はタイ代表に2-1と逆転勝利し、次戦以降に希望が繋がる貴重な勝利を挙げています。
 0-1と敗れた前節のベトナム戦のメンバーから2名を入れ替えたタン・チェンホー監督でしたが、その2名が起用に応えて活躍しました。GKカイルルアズハン・カリドは好セーブでタイの攻撃を1点に抑え、DFシャミ・サファリとMFシャマー・クティ・アッバは豊富な運動量でタイ守備陣を撹乱しました。
(以下はこの試合のマレーシア代表のスターティングXI)

 試合は動きが重いマレーシアに対してタイが積極的に攻める展開となり、開始から7分でチャナティップ・ソングラシンのゴールでタイが先制します。
 この試合に負ければワールドカップどころかアジアカップ出場も遠のくマレーシアは、この1点を取られたことで徐々にエンジンがかかり始め、26分には左サイドを上がったラヴェル・コービン=オングからのボールをシャマー・クティ・アッバがゴール前へのブレンダン・ガンへクロス。これをブレンダン・ガンが決め、マレーシアが同点に追いつきます。
 そして56分にはサファウィ・ラシドからのパスを受けたブレンダン・ガンがタイDFラインの裏へ浮き球でパスし、これをムハマドゥ・スマレがボレーシュート。タイのGKシワラック・テースーンヌーンが触れるもボールはゴール内へ飛び込み、マレーシアが逆転します。
 ホームのブキ・ジャリル国立競技場ではタイに負けたことのないマレーシアは、この後、全員が最後まで走り続け、身体を投げ出して守り切り、貴重な勝利を挙げています。
 なおこの日、ホームでアラブ首長国連邦UAEを1−0で破ったベトナムが勝点10で首位、勝点7のままのタイが2位、UAEとマレーシアはともに2勝2敗の勝点6ですが得失差でUAEが3位、マレーシアが4位、この日試合のなかったインドネシアは勝点0の5位となっています。
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 1ゴール1アシストと活躍したブレンダン・ガン(ペラTBG)は、いわゆるボックストゥボックスプレイヤーの評価通り、攻撃に守備に活躍し、マンオブザマッチなのは誰の目にも明らかでしょう。またタジキスタン戦では、今一つポジショニングがはっきりしなかったシャマー・クティ・アッバが攻撃的MFとして豊富な運動量で守備を引きつけ、その結果、シャフィク・アーマドが動くスペースを作ることができるようになった今回の布陣は、次戦11月19日のインドネシア戦でも見てみたい布陣です。(写真はマンオブザマッチとなったブレンダン・ガン)

11月14日のニュース:スランゴールFAは外国籍選手4名の残留決定、JDT IIからGKがペナンFAへ移籍、U19代表GKがU22代表へ昇格、インドネシアのクラブがクダFA監督に触手

スランゴールFAは外国籍選手4名の残留決定
 今季2019年はマレーシアフットボールリーグMFL1部で3位となったスランゴールFAは、来季に向けて4名の外国籍選手の残留をホームページで発表しています。
 残留するのは、今季途中から加入してリーグ戦とカップ戦合計20試合で16ゴールを挙げたFWイフェダヨ・オルセグン(ナイジェリア)の他、MFサンドロ・ダ・シルヴァ・メンドンサ(ブラジル)とDFテイラー・リガン(オーストラリア)で、ケガのため今季は6試合のみ出場にとなったFWルフィノ・セゴヴィア(スペイン)の残留も決まっています。
 なおこの他の外国籍選手DFミハル・グエン(ベトナム)とMFエンドリック・ドス・サントス(ブラジル)は退団となっています。
 またスランゴールFAの「カンテ(チェルシー)」ことMFサクナン・クリシュナサミー、FWシャズワン・ザイノン、DFタミル・マラン、そして今回代表に召集されているDFシャミ・サファリ、GKカイルルアズハン・カリドらの残留も合わせて発表されています。#STILLRED
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 今季は開幕でつまづき監督の解任騒ぎまで出ながら、最終的にはリーグ3位となったスランゴールFA。他のクラブが外国籍選手の入れ替えや新戦力獲得に忙しい一方で、次々とチームの中心選手の残留を発表していますが、これはバスカラン・サティアナタン監督が現在のチームに自信を持っているからでしょう。昨季31ゴールを挙げたセゴヴィア選手が復帰することで、今季大活躍のオルセグン選手と組む強力FW陣はJDTの牙城を崩すのに十分な戦力が整い、個人的には来季が最も楽しみなチームになりました。

JDT IIからGKがペナンFAへ移籍
 MFL2部ペナンFAのFacebookでは、JDT IIからGKサミュエル・サマーヴィルの獲得を発表しています。イギリス生まれでマレーシア人の母親を持つサマーヴィル選手は2015年から4年間、JDT IIでプレーしていました。
 またサマーヴィル選手は自身のインスタグラムでJDTとオーナーのTMJ子とジョホール皇太子トゥンク・イスマイル殿下への感謝の気持ちを述べるともに、JDTから離れて自分の価値を示したいと述べています。
(写真はサマーヴィル選手獲得を告知するペナンFAのFacebookより)

U19代表GKがU22代表へ昇格
 先日カンボジアで開催されたアジアサッカー連盟AFCU23選手権予選でグループ1位となり本選出場を決めたマレーシアU19代表のGKが、今月末にフィリピンで開催される東南アジア競技大会通称シーゲームズに出場するU22代表に昇格したと、英字紙スター電子版が報じています。
 U19代表でも主将を務めたモハマド・フィルダウス・イルマン・ファディルの昇格でU22代表に招集されるU19代表の選手は合計6名となりました。
 U22代表のオン・キムスイ監督によると、GKハジック・ナジル(JDT II)がフル代表に召集されたことで、GKを補充する必要があるための招集としながらも、他の選手ではなくフィルダウス選手を招集した理由として、U19選手権予選終了後で試合感、体調などが整っていることを挙げています。
 U22代表に招集されているのこの他のU19代表選手は、このブログでは既に何度か取り上げたFWルクマン・ハキム・シャムスディン、DFハリス・ハイカル・アダム・アフカル、MFモハマド・ウマル・ハキーム・スハル・レズワン、MFムカイリ・アジマル・マハディ、MFモハマド・アザム・アズミ・ムラドです。

インドネシアのクラブがクダFA監督に触手
 MFL1部のクダFAは、今季から就任したシンガポール人のアイディル・シャリン監督のもと、リーグ4位、FAカップ優勝、マレーシアカップ準優勝と好成績を収めましたが、インドネシア1部リガ1のクラブ、ペルセバヤ・スラバヤがこのアイディル監督との契約を検討していたと、インドネシアのスポーツ専門サイトインドスポートが報じています。
 プルセバヤ・スラバヤは、数試合を残して辞任したオーストリア人のウォルフガング・ピカル監督の後任に、元監督のアジ・サントソ氏の就任を発表していますが、プルセバヤ・スラバヤは当初はクダFAのアイディル監督と交渉を行い、アイディル監督もこれを認めています。アイディル監督もインドネシアのクラブでの監督業に興味を示していたということですが、その後プルセバヤ・スラバヤ側からの連絡が途絶えたため、契約延長を求めていたクダFAと来季の契約したようです。
 この他、同じリガ1のクラブ、ペルシジャ・ジャカルタもアイディル監督と交渉を行っていたとも伝えられており、アイディル監督自信も2021年にまた機会があればインドネシアのクラブでの指導を考えたいと、インドスポートに語ったということです。

11月13日のニュース:MFLはPKNS FCとPKNP FCのBチーム化を承認、UITM FCが棚ぼたで1部昇格、TFC IIは鈴木ブルーノと契約更新せず、パハンFAはサファウィ・バハルディンとの契約を解除、マラッカUはロメル・モラレス獲得、MFLは来季からの背番号に関する規則を改定

MFLはPKNS FCとPKNP FCのBチーム化を承認
 マレーシアフットボールリーグMFLはホームページで、スランゴール州サッカー協会FASとペラ州サッカー協会PAFAから出されていたPKNS FCとPKNP FCのそれぞれスランゴールFAとペラTBGのBチーム化申請を承認したこと発表しています。
 規定ではBチーム創設は、書面にて1年前に申請することになっていますが。別の規定ではMFL理事会の承認がある場合はこの限りではないとなっており、今回はそちらの規定により申請から1ヶ月程度で申請承認となっています。

UITM FCが棚ぼたで1部昇格
 上記の記事に関連して、MFL1部のPKNS FCがスランゴールFAのBチームとなることで、PKNS FCは「AチームとBチームは同一リーグでプレーすることができない」というMFLの規定により、MFL2部へ降格になります。これによりMFL1部は11チームになってしまうため、今季2019年MFL2部で5位のUITM FCがその空席を埋めるべく昇格することになったと、MFLのホームページで告知しています。
 スランゴール州の州都シャーアラムにある公立大学UITMを母体とするUITM FCは、高等教育機関のサッカークラブとして初めて国内トップリーグに参加するクラブという歴史を作っています。

TFC IIは鈴木ブルーノと契約更新せず
 マレーシアフットボールリーグMFL2部のトレンガヌFC IIは、今季2019年シーズンに在籍した外国籍選手のうち、コートジボアール出身のMFデチ・マルセル・ングエッサンのみと契約を更新すると発表しています。
 この結果、FW鈴木ブルーノ、FWアカニ・サンデイ・ワシウ(ナイジェリア)、MFセルヒイ・アンドレイエフ(ウクライナ)の各選手は退団となります。
 トレンガヌFC IIを統括するトレンガヌ州サッカー協会のロシャデイ・ワハブ会長は、空席となった3名の外国籍枠は代わりの選手を獲得する予定ではあるが、候補者は決まっていないと話していると、スポーツ専門サイトスタジアムアストロは伝えています。
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 鈴木選手とアンドレイエフ選手は、先日このブログでも取り上げたバングラデシュで開催されたシーク・カマル国際クラブカップに出場したトレンガヌFCに参加し、優勝に貢献しています。しかも鈴木選手は今季のチーム得点王でもあります。
 なお鈴木選手はツイッター上でチームへの感謝を述べるとともに、新チームへの移籍を希望することを表明しています。

パハンFAはサファウィ・バハルディンとの契約を解除
 サッカー専門サイトGoal. comマレーシア版では、MFL1部パハンFAのDFサファウィ・バハルディンが契約解除されたことを報じています。シンガポール代表でもプレーする28歳のサファウィ選手は、2020年まで契約が残っていましたが、契約満了前のリリースとなっています。サファウィ選手は自身のインスタグラムでこの契約解除について告知していますが、その理由については何も述べられておらず、パハンFAのファンやチームメートなどに感謝の意を述べています。
 今季2019年はリーグ戦とカップ戦合わせて23試合に出場した主力選手の退団で、外国籍選手枠の内のアジア選手枠が空くことになり、新たなアジア人選手の獲得につながる可能性があります。

マラッカUはロメル・モラレス獲得
 MFL1部のマラッカ・ユナイテッドは、今季はPKNS FCでプレーしたコロンビア出身のMFロメル・モラレスと来季の’1年契約を結んだことを、マレーシアの通信社ベルナマが伝えています。
 マラッカ・ユナイテッドを統括するマラッカ州サッカー協会MUSAの発表によると、MUSAのダミエン・ヨー新会長立ち合いのもとで、契約が交わされたということです。
 攻撃的MFのモラレス選手は、2018年にPKNS FCと契約し、2シーズンで17点を挙げています。

MFLは来季からの背番号に関する規則を改定
 MFLはホームページで、来季2020年シーズンより選手が着用できる背番号を1から99までと改訂することを発表しています。なお、今期まではMFL出場選手は1から30まで、U21のプレジデントカップチームとU19のユースカップチームの選手は31から50を着用することが決められていました。
 また51から60までの番号については、MFLの2度目の移籍期間トランスファーウィンドウ期間中に移籍してきた選手のみが着用可能としています。

観戦記:11月9日国際親善試合マレーシア代表対タジキスタン代表@ブキ・ジャリル国立競技場

FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選ではここまで1勝2敗と苦しい展開が続くマレーシア代表。11月14日にはタイ代表、同19日にはインドネシア代表と正念場となる試合がホームで続きますが、その前に行われたタジキスタンとの試合を観戦してきました。

今回はLRT(軽便鉄道)を利用。国立競技場すぐ前にあるブキ・ジャリル駅を降りると、ユニフォームやマフラーを売る屋台が既に並んでいました。

ここは現在の代表ユニフォームだけでなく、レトロなユニフォームも売っています。

Harimau(ハリマウ)はマレーシア語で「虎」。ハリマウ・マラヤとは「マレーの虎」、代表チームの愛称です。

屋台群を過ぎるとすぐにスタジアムです。

11月はこの試合も含めて代表戦が3試合あり、この日の試合はメインスタンドが15リンギ(およそ400円)と破格だったので、久しぶりにメインスタンドで観戦。A入口からの入場でした。

座席はオンラインで購入。ただしエリアは指定できても、座席の位置までは指定ができないのが、現在のマレーシアのオンラインチケット購入です。PDF形式のチケットが送られてくるまでどの席かはわからないのですが、今回はなんと1列目でした。

ピッチが近い。いや近すぎます。

しかもコーナーポストのすぐ前でした。

前半は、マレーシアにほとんどチャンスがないまま終了しました。試合前に食事をとっていなかったので、何か買いにスタンド裏手へ出ると全く店はありません。係員に聞くと、バックスタンドにしか店はないということでした。慣れないメインスタンドで右往左往した挙句、バックスタンドまでコンコースを半周歩くことにしました。

後半開始早々、タジキスタンのGKがペナルティーエリアの外でボールに触れて一発退場し、マレーシアが数的有利になりました。そして途中出場の「ロケット」サファウィ・ラシドのゴールでマレーシアがリードしました。

試合はこのまま終了し、格上のタジキスタンに勝利し、次戦となるタイ代表戦に弾みがついたマレーシア代表でした。

11月12日のニュース:タイ・インドネシア戦に向けて代表メンバー発表、JDTIIは元ラ・リーガアカデミー指導者を新監督に任命、ナショナルフットボールアウォーズではJDTが席巻か

タイ・インドネシア戦に向けて代表メンバー発表
 FAMのホームページでは、11月14日に開催されるFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選となるタイ代表戦と同19日のインドネシア戦に出場する代表メンバーを発表しています。23名の顔ぶれはこちらです。
 この23名中、DFムハマド・シャズワン・ビン・アンディック、MFムハマド・アフィク・ビン・ファザイル(いずれもJDT)、MFバドロル・ビン・バクティアル(クダFA)はいずれも代表経験者ですが、今回のW杯予選では初招集となります。
 また候補合宿に招集された26名からは、FWシャレル・フィクリ・モハマド・ファウジ、GKナジルル・ナイム・チェ・ハシム(いずれもペラTBG)、MFムハマド・ファルハン・ビン・ロスラン(クダFA)の3名が外れています。
 いずれの試合もブキ・ジャリル国立競技場で開催されます。
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 タイ戦は昨年末のスズキカップ以来ですが、この時のタイ代表はMFチャナティップ・ソングラシン(札幌)やDFテーラトン・ブンマタン(横浜)らを招集せず、準決勝ではアウェイゴールルールでマレーシアに敗れています。しかし、この当時のチームとは監督も含め大きく変わっており、タン・チェンほー監督率いるマレーシアにとっては非常に厳しい試合となりそうです。
 先日のタジキスタン戦を見た印象では、個ここ数試合固定されている右サイドバックのマシュー・デイヴィーズ(パハンFA)に代えて、今回の東南アジアサッカー連盟AFFアウォーズでタイ戦でのゴールスズキカップのベストゴール賞を獲得したシャミ・サファリ(スランゴールFA)をタイ戦で再び起用するのかどうかが気になります。
 それともう一つ。今回の代表23名の中には、JDTのBチームであるJDT IIのGKムハマド・ハジック・ナズリと、JDTから期限付き移籍でタイのポリステロFCでプレーするDFドミニク・タンを含めると12名の選手がJDT所属です。リーグ6連覇中と国内ではダントツの強さを誇るJDTですが、興味深いのはこの人選に表立った批判が出ていないことです。昨年2018年3月には、アジアカップ2019年大会予選でモンゴル戦で2-2の引き分け後、タン監督がファンのプレッシャーに屈する形で選ばれていたJDTの選手14名全員を代表から外すという出来事もありました。この時のような批判が出ないのは、マレーシアの多くのサッカーファンがJDTの強さを認めたということなのかもしれません。

JDTIIは元ラ・リーガアカデミー指導者を新監督に任命
 マレー語紙ブリタハリアン電子版によると、マレーシアフットボールリーグMFL2部のJDT IIは、エルヴィン・ボバン氏の辞任後、空席となっていた監督のポストにマラガCFの元アカデミーおよびスカウト責任者のラファエル・ギル・サンチェス氏の就任を発表しています。
 この他、マラガCFのU23チームやサウジアラビアU17代表で監督経験を持つギル新監督には、アカデミーからの昇格選手を含めたJDTのBチームであるJDT IIの若い選手たちがJDTと同様のプレースタイルを身につけ、JDTへ昇格してもすぐ活躍できるよう成長させることが求められていると、JDTのアリスター・エドワーズTD(テクニカルダイレクター)がJDTのホームページで語っています。

ナショナルフットボールアワーズではJDTが席巻か
 11月15日に行われる今季2019年のナショナルフットボールアワーズABKでは、JDTが各賞を席巻するだろうとブリタハリアン電子版が伝えています。
 ABKでは、最優秀選手MVP、最優秀若手選手、最優秀監督、最優秀FW、最優秀MF、最優秀DF、最優秀GK、最優秀外国籍選手、最優秀ASEAN選手、得点王ゴールデンブーツ賞、最優秀クラブ、最優秀サポーターの他、ファン投票によって選ばれる最高人気選手、同じくファンが選ぶベストイレブンなどが選ばれます、
 ブリタハリアンの予想では、年間最優秀選手賞の最有力候補は、昨年2018年の受賞者でもあるサファウィ・ラシド(JDT)。JDTが優勝したマレーシアカップでは合計11ゴールを挙げ、9ゴールのディクソン・ヌワカエメ、7ゴールのラザラス・カイムビ(いずれもパハンFA)、8ゴールのフェルナンド・ロドリゲズら外国籍選手を抑えて得点王を獲得しています。
 なおブリタハリアンは、最優秀監督賞、最優秀GK賞などもJDTの監督、選手が獲得する可能性が高いとしています。
(以下はマレーシアフットボールリーグMFLのFacebookに掲載されているABK各賞のノミネート選手。上から順にベストFW、ベストMF、ベストDF、ベストGK、ベスト外国籍選手、ベストアセアン選手)


11月11日のニュース:U18代表はタイを破ってAFC U19選手権出場決定、フル代表はタジキスタンに勝利

U18代表はタイを破ってAFC U19選手権出場決定
 カンボジアのプノンペンで開催されていたアジアサッカー連盟AFC U19選手権2020年大会の予選グループGで、マレーシアU18代表は最終日となった11月10日の試合でタイU 18代表を1-0で破り、4戦全勝で本戦出場を決めています。
 初戦のカンボジア戦で退場処分を受けたMFムカイリ・アジマル・マハドとDFアーマド・ジクリ・モハマド・カリリが戻り、ベストメンバーとなったマレーシアに対し、前の試合でカンボジアにまさかの敗戦を喫しタイの対戦となったこの試合では、引き分けでもグループ1位で本戦出場となるマレーシアでしたが、AFCのホームページによれば、フル代表でもプレーするスファナット・ムエアンタ率いるタイFW陣が、マレーシアサイドで試合を進め、GKフィルダウス・イムラン・ファディルの活躍で前半をなんとか凌ぎます。後半に入ってもタイの攻撃は続きましたが、マレーシアもセットプレーでチャンスを得て、タイゴールに迫るなど一進一退の攻防が続きました。
 そして試合が動いたのは84分でした。左サイドのムハマド・アザム・アズミ・ムラドからクロスに、DFをかわしたムハマド・ウマル・ハキム・スハル・レズアンが合わせ、これが決勝ゴールとなり、マレーシアが1-0でタイに勝利しました。
 この結果、グループGは全勝のマレーシアがグループ首位となり、来年2020年にウズベキスタンで開催されるAFC U19選手権出場が決定、以下2位カンボジア(3勝1敗)、3位タイ(2章2敗)、4位ブルネイ(1勝3敗)、5位北マリアナ諸島(4敗)となっています。
(マレーシア(左)、タイ(右)のスターティングXI。マレーシアサッカー協会FAMのFacebookより)

フル代表はタジキスタンに勝利
 11月12日にタイ、同19日にはインドネシアとFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選がホームで続くフル代表は、タジキスタンとブキ・ジャリル国立競技場で国際親善試合を行い、1−0で勝利しています。
 FIFAランキング116位のタジキスタンに同158位のマレーシアが挑んだこの試合で、マレーシアのタン・チェンホー監督は、10月10日のベトナム戦から大きくメンバーを変更して格上チームに臨みました。セカンドストライカーとしてインドネシア戦、UAE戦とゴールを挙げてきたMFアーマド・シャフィク(JDT)をワントップに上げ、本来は右サイドバックのシャミ・サファリ(スランゴールFA)を右ウイングに、左ウィングには20歳のアキヤ・ラシド(JDT)を先発起用、中盤も右にシャマー・クティ・アッバ(JDT)、中央には2年ぶりの代表復帰となったバドロール・バクティアル(クダFA)、左にケガから復帰のアダム・ノー・アジー(パハンFA)、DF陣はベトナム戦と全く同じ顔ぶれの4人、そしてGKはカイルル・アズハン(スランゴールFA)が先発しました。
(左がこの日のスターティングXI、右が10月10日のベトナム戦のスターティングXI)

 試合前半は、守備ラインを高い位置で保持するタジキスタンに対して、自陣でボールを回す時間が多く、この日発表された東南アジアサッカー連盟AFFの2018年スズキカップベストXIにも選ばれたシャマー選手はバドロル選手、アザム・アジー選手と組んだ中盤のトリオは初めの組み合わせだったためか、役割分担がはっきりしないまま、いつものようにスペースへ走り込むシャフィク選手までボールが渡ることが少なく、またボールが渡ってもそのサポートがおらず、ちぐはぐな展開でした。一方、守備陣は相変わらずオーバーラップ好きのマシュー・デイヴィーズ、ラベル・コービン=オングの両サイドの裏にボールが出ることもあり、特にデイヴィーズ選手の左サイドは何度かピンチがありハラハラする場面もありました。
 しかし後半からブレンダン・ガン(ペラTBG )が入ったことで、シャマー選手やシャフィク選手も個々の役割がはっきりし、これに呼応するようにアザム・アジー選手も機能し始めたところで、若きエース、サファウィ・ラシドが投入され、72分のゴールで挙げた1点を守り切って勝利しました。
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 素人が色々と言ってもなんなので、Goal. comのプレイヤーレイティングをこちらに載せておきます。(記事はマレーシア語です)