4月23日のニュース:フェルダU主将がクラブが発表した給料削減内容に反論、国内リーグのクラブの半数が選手との給料削減についてさらに時間が必要、プルリス・ユナイテッド主将はクラブに選手の再契約を求める、給料未払い問題があればリーグへ報告を-アマチュアリーグ会長

フェルダU主将がクラブの発表に反論
 昨日のこのブログでは、マレーシアフットボールリーグ1部のフェルダ・ユナイテッドFCの選手およびスタッフが5%から20%の給料削減を受け入れたという記事を取り上げましたが、フェルダ・ユナイテッドの主将は給料削減には同意したものの、金額には同意していないようです。
 昨日の記事を報じた英字紙ニューストレイトタイムズ電子版によると、フェルダ・ユナイテッドのジャサズリン・ジャマルディン主将は、活動制限令MCOの発令期間中の選手は給料削減には同意したもののその金額については昨日の発表内容に同意していないということです。
 主将としてチームの総意を伝えたいとするジャサズリン主将は「クラブの置かれた状況は理解しており、給料削減については同意しているが、クラブも選手の状況を理解して欲しい。もともと給料が低い選手が多いので20%の削減は多すぎる。」「1万リンギ(およそ24万5000円)以上の給料をもらっている選手にとっては10%の給料削減は受け入れられるかもしれないが、それ以下の給料の選手にとっては5%程度が受け入れられる限度であり、給料削減は一律で行うべきではない。」と話しています。

国内リーグのクラブの半数が選手との給料削減についてさらに時間が必要
 国内リーグ1部と2部のおよそ半数のクラブが選手との同意にさらに時間が必要だと、英字紙スター電子版が伝えています。
 マレーシアサッカー協会FAMは昨日4月22日までに国内リーグの各クラブと選手およびスタッフとの間で給料削減について合意することを求めていましたが、およそ半数のクラブが未だ合意に達していないということです。
 FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、クラブと選手およびスタッフとの給料削減交渉について、1部と2部の全24クラブと連絡を取り合っていることを明かし、およそ半数のクラブは両者が同意し、残りの半数は同意はしているものの詳細が確定していないと話しています。その上で、交渉が完了していないクラブには数日の猶予を与える予定であるとしています。
 なお、クラブと選手およびスタッフの間で給料削減が合意に至らない場合には、FAMが仲裁に入ることになっています。

プルリス・ユナイテッド主将はクラブに選手の再契約を求める
 数日前に国内リーグ3部のM3リーグに所属するプルリス・ユナイテッドが選手に契約解除の書類へのサインを強要しているという噂について取り上げましたが、どうもこの話は噂ではなく事実のようです。
 マレー語紙ブリタハリアンによると、プルリス・ユナイテッドのアジジ・マット・ロズ主将はクラブ経営陣に対して、半分しか支払われていない3月分の給料を全額を支払いと、契約解除の取り消しを求めているということです。
 アジジ主将は3月分の給料を全額支払う条件として、クラブ経営陣が用意した「自発的な」契約解除を認める書類に全選手がサインすることを強制され、選手は給料を受け取るためにその書類にサインせざるを得なかったと明かしています。
 さらにアジジ主将は「自分たちはクラブを愛しているので、再びこのクラブでプレーしたいと考えており、特に若い選手たちにはこのクラブに残ってもらいたい。また給料については1月から3月までの3ヶ月分の給料が半分しか支払われておらず、全額の支払いを望んでいる。選手が望んでいるのはこの給料支払いと再契約である」と話しています。

給料未払い問題があればリーグへ報告を-アマチュアリーグ会長
 国内リーグ3部のM3リーグを統括するマレーシアアマチュアフットボールリーグAFLは、給料未払い問題が発生しているクラブの選手に対して、AFLへ報告するよう求めています。
 AFLのウィラ・モハマド・ユソフ・マハディ会長は、現時点では給料未払い問題について何の報告も受けていないとした上で、セミプロリーグであるM3リーグ所属の各クラブに対し、クラブの状況を報告するように求めていると話しています。
 「給料未払い問題が発生した場合には、選手はAFLあるいはマレーシアフットボールリーグMFLに直接、不服申し立てを行って欲しい。また各クラブにはそういった状況に対してどのような対処をしているのかも報告を求める予定である。」と話すユソフ会長は「どのくらいの数のクラブが問題を抱えており、どのくらいの数の選手が影響を受けているのかを把握する必要がある。」とも話しています。
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 同じブリタハリアン電子版上でプルリス・ユナイテッドの「強制」契約解除の記事と、「問題があればリーグへ連絡をするべき」というリーグトップの発言を取り上げた記事が同居しているのを見ると、リーグは選手の権利を積極的に守る意識があるのか疑問に感じてしまいます。指導的立場にあるリーグには、選手の権利を守るために経営問題を抱えるクラブに対しては、報告を待つだけではなく積極的に介入して欲しいと思います。

4月22日のニュース:フェルダ・ユナイテッドが給料削減を決定、一方、ケランタン・ユナイテッドはMCO延長の場合に給料削減を検討、インドネシア代表が新ユニフォーム発表

フェルダ・ユナイテッドが給料削減を決定
 マレーシアフットボールリーグ1部のフェルダ・ユナイテッドFCは、選手や監督、コーチに対して5%カラ20%の給料削減を行うことを発表したと、英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 給料削減実施を決定したのは、ジョホール・ダルル・タジムJDT、ケランタンFA、マラッカ・ユナイテッド、ペナンFA、クダFAに次いで6クラブ目となります。
 なお、今季から恵龍太郎選手も所属するフェルダ・ユナイテッドの給料削減は、4月14日にクラブと選手やスタッフとの間で合意されたとしており、現在、マレーシア全土に発令中の活動制限令MCO期間中のみを対象としているということです。
 ニザム・ジャミル監督は、クラブが2018年分の未払い給料を完済したことも明らかにした上で、現場の選手だけでなく、フロントのスタッフらとともに現状を乗り越えるために給料削減をクラブの全員が受け入れたとしています。
 またフェルダ・ユナイテッドのアフィザル・アブ・オスマン事務局長は、ニザム監督とジャサズリン・ジャマルディン主将との話し合いを経て、クラブ全員の同意が取れたとし、U21のプレジデントカップチーム、U19ユースカップチーム、アカデミーの選手を含めた関係者全員に給料削減を知らせる手紙を送ったことを明らかにしています。
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 この記事では、フェルダ・ユナイテッドを含めて6クラブが給料削減に同意とありますが、クチンFAも給料を削減し、その一部を寄付した記事をこのブログで取り上げましたので、正確には7クラブが給料削減に同意ということになります。

一方、ケランタン・ユナイテッドはMCO延長の場合に給料削減を検討
 今季2020年シーズンからマレーシアフットボールリーグMFL2部でプレーするケランタン・ユナイテッドFCは、現在発令中の活動制限令MCOがさらに延長された場合には、給料削減を検討する予定であると、英字紙マレーメール電子版が報じています。
 ケランタン州選出の国会議員でもあるケランタン・ユナイテッドのチェ・アブドラ・マット・ナウィ会長は、現時点でクラブは選手に対して契約通りの給料を支払っていると話す一方で、現在、マレーシア全土に発令中の活動制限令が解除を予定されている4月28日以降も延長される場合には、選手や監督、コーチと給料削減に関する話し合いを持たなければならないだろうと話しています。

インドネシア代表が新ユニフォーム発表
 インドネシアサッカー協会PSSIの公式サイトでは、代表の新たなユニフォームが発表されています。
 2007年からナイキ社製のユニフォームを使用していたインドネシア代表ですが、今年2020年1月には、タイのWarrix(ウォリックス)社と契約を結び、新ユニフォームが発表されていました。(1月に発表されたホーム(左)とサード(右)-Warrix社のFacebookより)

 しかし今回、発表された新ユニフォームは地元スポーツメーカーのミルズ社製で、これは多くのサポーターからインドネシアのブランドを使うべき、という声が上がったことからPSSIがWarrix社との契約を取りやめたことによるものであるという報道も見られました。

 ミルズ社はインドネシア最大のスポーツメーカーで、トレーニング用ユニフォームは今年2月から代表チームに供給していたようですが、今月4月に試合用ユニフォームのサプライヤーとなったようです。
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 インドネシア代表の伝統的な赤のホームユニフォームには、左右の肩から前面にかけて「ガルーダ・ハグ」と呼ばれる翼がデザインされています。(筆者注:「ガルーダ」はインドの神話に登場する鳥で、ヒンドゥー教の「維持」の神であるヴィシュヌが乗る神鳥。ガルーダはインドネシア代表の愛称でもあります)アウェイやサードユニフォームは追って発表されるということですが、新型コロナウィルスの影響で当面は国際試合が行われる予定もなく、お披露目はまだ先になりそうです。

4月21日のニュース:協会会長が今季のリーグ続行中止の可能性に言及、スランゴールFC監督はリーグ中止が起きた場合のサッカー界への影響を懸念、元代表選手がフィンランドでUEFFライセンス取得へ

FAM会長が今季のリーグ続行中止の可能性に言及
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版では、マレーシアサッカー協会FAMは今季リーグ戦の中止も選択肢の一つと考えているようだと報じています。
 3月18日にマレーシア全土で発令された活動制限令MCOも既に35日目となり、その効果が現れ始めたのか新たな患者数は本日、4月21日で5日間連続で二桁となりましたが、その一方で、FAMのハミディン・アミン会長は国内リーグのフォーマット変更や開催期間の短縮などについて検討していると話しています。
 国内リーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLの会長も兼ねるハミディンFAM会長は、クラブ、選手、スタッフ、そしてサポーターの安全が第一であるとして、マレーシア政府保健省が作成する指針を遵守するとし、状況次第では今季のリーグ戦およびカップ戦を中止することも選択肢の一つであるとも述べています。
 MCO発令当初、FAMとMFLは5月1日、6月1日、7月1日をリーグ再開の予定日候補としてあげていましたが、4月14日解除の予定だったMCOが2週間延長されたことで、5月1日のリーグ再開は現実的ではなくなっています。
 FAMは国際サッカー連盟FIFAやアジアサッカー連盟AFCとも協議中ということですが、4月28日にMCOが解除となるかどうかも定かではなく、また解除となった場合でも多くの人が集まるサッカーの試合のようなイベントなどは半年程度は禁止されるという報道もあります。
 なお、ハミディン会長は来週、今後の予定や給料削減などについて報道陣向けに声明を発表するとしており、詳細はそこで明らかになりそうです。
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 マレーシアでは4月24日からイスラム教の断食月が始まり、そのおよそ1ヶ月後の5月24日から26日にはハリラヤと呼ばれる断食明けの公休日(祝日)があります。日本で言えば、元旦のような祝日で、都市部に住む地方出身のイスラム教徒が帰省し、大規模な人の移動が発生します。しかし今年はこの大移動に伴う新型コロナウィルス感染拡大も懸念されることから、ハリラヤ公休日の変更について検討しているという報道もあり、国内リーグやカップ戦もその影響を受ける可能性があります。
 なお、世界最大のイスラム教徒を抱える隣国インドネシアでは、マレーシアのハリラヤに相当するレバランの連休を12月に移動させることを既に発表しており、インドネシアの国内リーグはレバラン連休明けの5月29日までの中断と7月1日の再開が予定されています。

スランゴールFC監督はリーグ中止が起きた場合のサッカー界への影響を懸念
 同じニューストレイトタイムズ電子版では、国内リーグが中止となることへの危惧を取り上げています。
 スランゴールFCのサティアナタン・バスカラン監督は、国内リーグが中止となれば、サッカー界全体に影響が及ぶだろうと話しています。
 マレーシア政府が現在発令中の活動制限令MCOを延長、あるいは解除となっても多くの人間が集まる教示の開催を禁止する可能性がある中、サティアナタン監督はマレーシアサッカー協会FAMがあらゆる可能性を追求して、リーグを再開することを望んでいると話しています。
 「リーグを中止するとなれば、広告主やスポンサーに対する義務を果たせなくなり、今後はそういったスポンサーがリーグから手を引く可能性もある。国内リーグの多くのクラブ入場料収入が多くないため、そういったスポンサーに依存しており、万が一スポンサーが手を引けば、クラブや選手、スタッフだけでなくサッカー界全体が大打撃を受ける可能性がある。」と話し、国内リーグが再開する場合には、無観客試合として実施、テレビ放映やストリーミングなどで中継するなどの方法もあるとし、多くの失業者を生み出す可能性があるリーグ中止だけは起こらないことを願っていると述べています。

元代表選手がフィンランドでUEFFライセンス取得へ
 新型コロナウィルス関連の暗いニュースが続く中、英字紙スター電子版は、元代表選手がフィンランドで欧州サッカー連盟UEFAのコーチライセンス取得間近であるという記事を掲載しています。
 ペラTBGやフル代表で活躍したサラヴァナン・ヴェル氏は現在、フィンランド在住で今年中にUEFA Aライセンスを取得できる予定でしたが、新型コロナウィルスの影響で遅れが出ているようです。
 現在はフィンランド1部リーグのHJKヘルシンキでU12チームのコーチを務めているサラヴァナン氏によると、理論などの講義はオンライン形式で行われており予定通りに進んでいるものの、実技に関しては延期となっているということで、Aライセンスの取得は予想より遅れそうだと話しています。
  U21代表、U23代表を経て2000年から2004年までフル代表として43キャップを獲得し、ペラTBGではマレーシアカップで2度優勝を経験したサラヴァナン氏によれば、フィンランドは人々の外出が許されてはいるものの、学校やサッカースクールなどは閉鎖されているということで、現在は、選手たちが送ってくる映像をチェックする毎日を過ごしているそうです。
 マレーシアでフィジオセラピストとして勤務経験がある奥様の出身国フィンランドに移り住んで7年目となるというサラヴァナン氏が取得予定のUEFA Aライセンスは、プロライセンスの1つ下のライセンスで、U18までのチーム、1部リーグのBチーム、2部リーグのクラブなどでの指導が可能になるライセンスだということです。

4月19日のニュース:国内リーグ再開は6月あるいは7月の可能性、3部リーグで選手の同意なしに契約解除を行ったクラブの噂、マレーシアサッカーコーチ協会は給料削減に同意を表明、 6月の代表強化合宿は実施せず

国内リーグ再開は6月あるいは7月の可能性
 マレーシアフットボールリーグMFLは、リーグ再開について慎重な態度で臨んでいると、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。
 インドネシアは5月29日までのリーグ中断と7月1日のリーグ再開を、タイは9月からのリーグ再開をそれぞれ発表していますが、マレーシアの国内リーグを運営するMFLはリーグ再開の時期について何も発表していません。
 これについてMFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、MFLは現在発令中の活動制限令解除後のリーグ再開については、マレーシア政府の保健省からの指針が出るのを待っている状況であると説明しています。さらに現在、中断中のリーグについては6月あるいは7月に再開する計画があるとしながらも、活動制限令が(現時点で予定されている)4月28日に解除されれば、リーグ再開の時期が早まる可能性があるとも話しています。
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 スタジアムアストロの別の記事では、国内リーグの再開は保健省からの指針に基づいて国家安全委員会が決定するとされており、実際のところ、MFL自体にはその時期を決定する権利はないようです。

3部リーグで選手の同意なしに契約解除を行ったクラブの噂
 今季2020年シーズンからマレーシアフットボールリーグMFL3部のM3リーグでプレーするプルリス・ユナイテッドは、マレーシア最北端にあるプルリス州カンガーに本拠地を持つクラブですが、マレー語紙ハリアンメトロ電子版では、クラブが所属選手との契約を強制的に解除し、それを拒否した選手には給料支払いを行わないと脅されているという噂があることを報じています。
 記事によると、プルリス・ユナイテッドは、選手への事前通告を行わずに契約を解除した上、選手に対しては自主的に契約解除に応じたとする書類にサインするように求めているということです。
 新型コロナウィルスの影響でM3リーグは3月15日の第2節終了後に中断していますが、プルリス・ユナイテッドの選手たちは4月分の給料が払われないことは問題にしていないとする一方で、クラブのフロントは契約解除を了承するという書類にサインしない選手には3月分の給料も支払わないとしており、選手たちはサインせざるを得ない状況に追い込まれているということです。
 またプルリス・ユナイテッドのフロントは選手たちがサインした契約解除承認の書類をマレーシアサッカー協会FAMとM3リーグを統括するマレーシアアマチュアフットボールリーグAFLに提出して、選手たちが自主的にクラブを離れたことにしようとしているということです。
 ハリアンメトロの記事は、FAMとAFLに実際の状況を調査し、この噂が事実かどうかを確認するべきとしています。
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 プルリス州サッカー協会PFAは、昨季2019年に運営していたMFL2部のプルリスFAが悪質な給料未払いがあったとして、クラブはMFLから出場停止を受け、未払い給料を完済するまで国内でのあらゆるサッカー活動に関わることが禁止されています。このため、FAMはプルリス州を拠点とする全てのクラブに対して、かつてのPFA関係者をクラブのフロントやスタッフとして雇用しないよう通達を出しています。この記事では、PFAとプルリス・ユナイテッドの関連性については何も書かれていませんが、この記事に書かれたことが事実であれば、ずさんな経営で失職した元PFA関係者の関与も考えられるかも知れません。

マレーシアサッカーコーチ協会は給料削減に同意を表明
 ブリタハリアン電子版では、マレーシアサッカーコーチ協会PJBMが各クラブに対し、給料削減に同意をする一方で、過度な削減への反対と各クラブの監督による同意の上での給料削減実施を求めていると伝えています。
 スランゴールFCの監督でもあるPJBMのサティアナタン・バスカラン会長は、各クラブの監督、コーチは給料削減に応じる用意があるとしながらも、クラブ側と監督、コーチのいずれにとっても納得できる条件のもとで行われるべきと話しています。
 「PJBMはクラブが給料削減についての交渉を行うことに同意するが、削減については給料の額に応じて行うこと、またクラブと監督、コーチとの同意に基づいて行うことを求める」と話すサティアナタンPJBM会長は、給料削減を行った後に給料の遅配が起こらないようにすることも求めています。

6月の代表強化合宿は実施せず
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版は、6月に予定されていた代表強化合宿が行われない見通しであるとしています。
 今年6月1日から9日までは国際サッカー連盟FIFAが設定するインターナショナルウィンドウ期間でしたが、FIFAは既に6月中の公式戦を全て延期することを発表しているだけでなく、各クラブが6月中の代表チーム招集に応じる必要はないこと、またこの期間中に代表に招集された選手は、クラブを優先して招集を拒否することも許されています。マレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は予定されていたマレーシア代表強化合宿は実施しないだろうと話しており、現在中断中の国内リーグが再開となれば、国内リーグ日程として使われる可能性があるとしています。
 ラマリンガム事務局長は、現在、FAMは国内リーグを主催するマレーシアフットボールリーグMFLが再開後の日程について話し合いを続けている一方で、アジアサッカー連盟AFC加盟国も国際試合を行う予定がないとして、新型コロナウィルス感染拡大が鎮静化し、リーグが再開できれば、国内リーグ開催を優先したいと話しています。

4月18日のニュース:AFCは無観客試合でも公式戦開催を予定、リーグ公式サイトはMFL3部でプレーする「フロントライナー」を紹介、M3のランカウィシティFCは「フロントライナー」を支援

AFCは無観客試合でも公式戦開催を予定
 フランスの通信社AFPは、アジアサッカー連盟AFCは新型コロナウィルス感染拡大の収束が見えない中、今年予定されている公式戦開催を諦めていないという関係者の話を伝えています。
 AFCのウィンザー・ジョン事務局長は、現在中断中のAFCチャンピオンズリーグACLとAFCカップについて、全日程を開催するのに十分な時間は残されているとして今年中に決勝戦まで行う予定であると話しています。
 ジョン事務局長はAFPの取材に対して、今季の新たなAFC公式戦の日程は4月末までには発表される予定であると話し、医療専門家の意見次第では今後の試合は無観客試合となる可能性も示唆しています。
 わずか数日前にAFCは5月と6月に予定されていた公式戦の中止と、今後の日程の無期限延期を発表したばかりですが、AFCが負っている「『商取引債務』を果たすため」に公式戦の開催意思を明らかにしています。
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 ジョン事務局長の発言は、スポンサーへの義務を果たし、放映権収入などを失わないためにAFCとしては諦めていないことをアピールしたものだと思います。
 なお例年ならば8月からノックアウトステージが始まるACLですが、今年は各グループともグループステージの数試合を消化した時点で中断中で、今後は通常ではあまり試合が組まれない7月の暑い時期にも日程消化が求められる可能性がある他、各国でも再開が予想される国内リーグとの日程調整なども難航することが考えられます。

リーグ公式サイトはMFL3部でプレーする「フロントライナー」を紹介
 マレーシア国内に現在発令中の活動制限令Movement Control Order、通称MCOにによりシーズンが中断中のマレーシアフットボールリーグMFL。各クラブは試合はもちろん、合同練習すらできない状況が続いています。このような状況でMFL1部に所属するマレーシア王立警察の選手が、新型コロナウィルス感染拡大を防ぐ最前線で勤務する、いわゆる「フロントライナー」としてMCO中も勤務していることを取り上げましたが、MFL3部のM3リーグに所属するマレーシア国軍クラブArmed Forces FC(AF FC)の選手の中にも、やはり「フロントライナー」として活躍している選手がいると、MFLの公式サイトが伝えています。
 現在マレーシア各地では前述の活動制限令MCO徹底のため、警察と国軍による検問が行われていますが、AF FCでDFとしてプレーするシャルジジ・アズミ選手は、この警察による検問の補佐役として勤務しているということです。マレーシア国軍の中でも海軍に所属するシャルジジ選手です。
 35歳のシャルジジ選手は奥さんも看護婦としてスランゴール州の病院に勤務する「フロントライナー」ということでほとんど家にいることがなく、家族で過ごす時間が取れないと話す一方で、お互いが果たすべき仕事については理解していると話しています。
 MFL1部と2部から遅れて開幕したM3リーグは、第2節を終了したところでリーグが中断期間に入り、AF FCは2試合を終えて1勝1敗で、高山龍選手が所属するランカウィシティFCとともに勝点4ながら、得失差で上回りグループAの2位につけています。
(”We stand on duty, so you can stay home.”「仕事は自分たちに任せて、そうでない人は家にいて下さい」というメッサージを持つシャルジジ選手(写真左)-MFL公式サイトより)

M3のランカウィシティFCは「フロントライナー」を支援
 上の記事で触れたM3リーグのランカウィシティFCはマレーシア有数の観光地の一つであるクダ州のランカウィ島を拠点とするクラブですが、このランカウィシティFCが民間防衛軍APMに対して2000リンギ(およそ5万円)の寄付を行ったと、マレー語紙ブリタハリアンが報じています。
 日本で言えば「地元の消防団」といった役割を果たす民間防衛軍APMは、現在、マレーシア国内に発令中の活動制限令MCOに関わる警察、軍隊などを支援する活動を各地で行なっていますが、ランカウィシティFCはランカウィ島で「フロントライナー」として活動しているAPMが必要な用具を購入できるようにという目的でこの寄付を行ったことをクラブマネージャーのモハマド・ノー・モハマド・アミン氏が明らかにしています。
 昨季2019年からM3リーグに所属するランカウィシティFCは、M3リーグでは1勝1分0敗でリーグ3位となっている他、今季のFAカップでは2回戦に進出し、MFL1部のマラッカ・ユナイテッドと対戦する予定になっていますが、新型コロナウィルス感染拡大によりFAカップの試合も延期となっており、まだ試合は実現していません。

4月17日のニュース:ケランタンは一律で給料削減を行わないことを約束、クダは未払い給料問題の存在を認める、 TMJは自分を批判したクダ州FA事務局長を非難、マラッカU主将は給料削減に関する州協会の説明に理解を示す

ケランタンFAは一律で給料削減を行わないことを約束
 今季から渡邉将基選手がプレーするケランタンFAを運営するケランタン州サッカー協会KAFAは、全ての選手から一律で減額するような給料削減を行わないことを約束しているとマレー語紙ブリタハリアン電子版が報じています。。
 KAFAのフシン・デラマン事務局長は、若い選手の中には給料が2000リンギから3000リンギ(およそ5万から7万4000リンギ)という選手もおり、そういった選手の給料削減は行わないこと、また公正を期するために各選手の給料額を元に削減額を検討するとしています。
 デラマン事務局長は「選手の中には給料が1万リンギ(およそ24万6000円)以下の者もいれば、数万リンギの者もおり、KAFAとしては20%から30%の給料削減を行う希望があるが、個々の選手と削減額について近いうちに話し合う予定がある」と話し、選手の同意なしに給料削減を行わないことも併せて表明しています。

クダFAは未払い給料問題の存在を認める
 クダFAを運営するクダ州サッカー協会KFAのアスミルル・アヌアル・アリス名誉事務局長は、3月18日の活動制限令発令以来、クラブのスポンサーによる支援が滞っていることを明らかにしています。
 ジョホール・ダルル・タジムJDTのオーナーであるジョホール州皇太子トゥンク・イスマイル殿下が「暴露」したクダFAの未払い給料問題について、クダ州議会議員でもあるアスミルル名誉事務局長は、活動制限令MCOによる経済停滞の影響からスポンサーによる支援を得られておらず、またKFAのスポンサーであるクダ州政府も州予算をMCOで影響を受けているビジネスの補助や州民の生活支援を優先しているとする一方で、クダ州政府には十分な資金があり、MCO解除後直ちに未払い給料問題解決に取り組む予定であると話しています。
 また国内リーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLとマレーシアサッカー協会FAMが何度も会合を開いておきながらリーグ再開予定の発表が遅れている点を非難し、日程が決まらない状況ではKFAを含めた各州FAは選手との給料削減についての話し合いを行うことが難しいとし、選手との交渉はリーグ再開日程が発表になってからになることを示唆しています。
 さらにアスミルル名誉事務局長は、2018年5月以降は給料が未払いだったことはなく、今回の未払い給料問題とされているのは新型コロナウィルスの影響による給料の遅配であり、クダ州サッカー協会KFAの外部の人間が、KFA内の問題に介入することの合法性や、その問題をメディアに公開するその目的は疑わしいものであるとしています。
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 隣国タイやインドネシアでは暫定的とはいえ、リーグ再開日程が発表になっている一方で、マレーシアではMFL、FAMいずれからも日程については何の発表もないまま、給料削減だけを推奨するという不可解な状況になっているのは事実です。また最期の部分で触れられている、「州協会内の問題に介入し、その問題をメディアに公開する」という表現はJDTのイスマイル殿下に向けられている批判だと思われますが、どう表現しようと給料未払いは事実なので、こちらについては少々お門違いな批判に思えます。

TMJは自分を批判したKFA事務局長を非難
 上で取り上げたクダ州サッカー協会KFAのアスミルル・アヌアル・アリス名誉事務局長による自分への批判に対して、TMJことジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下は、KFA内の問題に介入するつもりはないとする一方で、クダFAの選手がJDTの選手に伝えた内容を明かしただけであるとしています。
 イスマイル殿下は自らのインスタグラム上で、給料未払い問題についてKFA自身ではなく他人を批判すルべきではなく、また給料未払い問題を隠すことはサポーターを欺く行為である、と述べています。
 自分自身の利益のためにクラブを運営する政治家の口先だけの約束に長い間苦しんでいるマレーシアのサッカー選手全員の声を代弁しているだけである、とするイスマイル殿下は、未払い給料は新型コロナウィルス発生前のものであること、また未払い給料についてはクダFAの外国籍ストライカーがJDTの選手に告げたものであることを明かし、インスタグラムの投稿には、自分を批判したKFAのアスミルル名誉事務局長の写真も添えています。

マラッカU主将は給料削減に関する州協会の説明に理解を示す
 マラッカ・ユナイテッドの主将で、元代表主将のサフィク・ラヒムは、クラブを運営するマラッカ州サッカー協会MUSAの給料削減についての説明に理解を示していると、マレー語紙ブリタハリアンが報じています。
 マラッカ・ユナイテッドの選手は、先月3月末のマレーシア国会を中心に起こった政変により全面的に交代したMUSAの会長およびフロントと2ヶ月分の未払い給料問題の解決についての話し合いを行い、サフィク主将は全員が納得のいく説明を受けたとしています。
 サフィク主将は、選手が給料の一部削減を受け入れたことを認める一方で、未払いとなっている2月と3月の給料については、削減対象でないことを明かし、さらに4月分から削減される給料についても、どの程度の削減になるかはまだ確定していないと話しています。
 サフィク主将ら11人の選手やザイナル・アビディン監督と話し合いをおこなったMUSAのウィラ・モハマド・ユソフ・マハディ副会長は、話し合いは建設的で友好的だったと述べ、外国籍選手を含めた残りの選手との話し合いは今後行われるとする一方で、全ての選手が未払い給料問題と給料削減については説明に納得していると話し、未払い給料については、1ヶ月程度で完済する予定であることも明かしています。

4月16日のニュース:選手会がJDTオーナーの支持表明に感謝、クダFAサポーターはクラブに未払い問題があることに驚く 、タイ協会は9月に国内リーグ再開を予定、AFCは6月末までの公式戦を全て延期

選手会がJDTオーナーの支持を感謝
 マレーシアプロサッカー選手会PFAMは公式Facebook上で、「未払い給料問題を抱えるクラブは給料削減の交渉を始める前に未払い給料を支払うべき」というPFAMの主張への支持を表明したジョホール・ダルル・タジムJDTのオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下に感謝の意を表明しています。
 イスマイル殿下がJDT公式Facebook上で支持を表明すると、直ちにPRAMはサフィ・サリーPFAM会長(PJシティFC)以下、シャーロム・アブドル・カラム(ヌグリスンビランFA)、ラズマン・ロスラン、カイルル・ファミ・チェ・マット(いずれもマラッカ・ユナイテッド)、ファリザル・マーリアス(JDT)、ザクアン・アドハ・アブドゥル・ラザク(クダFA)、スブラマニアム・スーリャパラド(クアラルンプールFA)、シャルル・サアド(ペラTBG)の連名で、「イスマイル殿下がPFAMの主張への指示表明は、殿下がプロサッカー選手に対して心遣い持つことの証であり、また給料削減交渉を行う前にプロサッカー選手の権利と福利が尊重されるべきであることをはっきりと示したものである」、さらに「未払い給料問題を抱えるクラブは速やかに未払い給料を支払い、その上で公平で透明性が高い方法で各選手と個別に給料削減方法の交渉を行うべきである」という内容をFacebook上に投稿しています。
(下はイスマイル殿下に感謝の意を表すPFAMの投稿-TMJはTunku Mahkota Johor「ジョホール皇太子」の意味)

クダFAサポーターはクラブに未払い問題があることに驚く
 マレー語紙ブリタハリアン電子版では、JDTのオーナーでジョホール皇太子のトゥンク・イスマイル殿下がクダFAに給料未払い問題が存在することを公表したことで、クダFAのサポーターの間で驚きが広がっていると報じています。イスマイル殿下はJDTの公式Facebook上でクダFAの他、マラッカ・ユナイテッド、ケランタンFA、ペナンFAも未払い給料問題を抱えていることを公表し、この4クラブは未払い給料問題を解消してから新型コロナウィルス感染拡大防止のためのリーグ中断い伴う給料削減交渉を行うべきであると述べています。
 ブリタハリアンの記事では、23団体あるクダFAサポーターグループの代表者であるモハマド・サファリザル・モハマド・ソブリ氏の「クダFAが未払い給料問題を抱えていることは驚きであり、(クダFAを運営する)クダ州サッカー協会KFAがこれを深刻な問題とし、クラブのイメージや評判を維持するためにも迅速に対応してほしい」というコメントを紹介しています。さらにサフィリザル氏は「クダFAのサポーターも知り得なかった内部の情報がどのようにして外部(のトゥンク・イスマイル殿下)に伝わったのか、またその内部情報が正確なのかどうかについて、KFAに公式発表を求めてたいとしています。

タイ協会は9月に国内リーグ再開を予定
 隣国タイの英字紙バンコクポスト電子版では、現在中断中の今季のタイリーグ1部と2部は今年9月にリーグを再開する予定であると報じています。
 タイサッカー協会FATのソムヨット会長は、新型コロナウィルスによる被害が収束すること条件ながら、今季2020年シーズンを9月から再開し、来年2021年5月終了とすることがFAT役員および1部と2部のクラブの代表者の満場一致で決まったと話しています。なおカップ戦は予定通り行われることも合わせて発表しています。
 また、今季のリーグ戦が9月再開となった場合、ヨーロッパ各国のリーグと同様の9月開幕5月閉幕という日程は、来年以降もタイリーグで採用される可能性があるとしています。
 さらにソムヨット会長は、1部と2部のクラブに対して最大で50%の選手給料削減を許可すると話す一方で、影響を受ける選手から訴訟を起こされることを避けるため、国際サッカー連盟FIFAおよびアジアサッカー連盟AFCと協議を行なっていくとしています。
 この他、タイリーグの放映権を持つTrueVisionsは、7月にFATへ今季2度目の放映権料を支払う予定であるとしながらも、リーグは開幕から第4節終了後に中断していることからどのくらいの放映権料が支払われるかは不明であり、これによりFATから各クラブへ助成金が支給されるかどうかは決まっていないこと、またタイ代表の西野朗監督の給料も50%削減されることも明らかにしています。
 ソムヨット会長は、さらにタイリーグ3部と4部クラブとの会談は今後行われるよていであること、そして以前このブログでも取り上げた今年年末に予定されている東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップについては、国内リーグ開催時期と重なることから、若い選手にあるいは「2軍」の代表チームが参加する可能性も示唆しています。

AFCは6月末までの公式戦を全て延期
 アジアサッカー連盟AFCは公式サイトにて、新型コロナウィルス感染拡大防止とアジア各国で実施されている移動制限を考慮して、5月と6月に予定されていたAFC主催試合を期限を設けずに延期すると発表しています。AFCは既に3月と4月に予定されていたAFCチャンピオンズリーグACLグループステージなどのAFC主催試合を全て延期しています。
 本来ならば8月から始まるACLノックアウトステージも、グループステージを7月中に終了しない限り、予定通りには始まらないことになりました。マレーシアからはジョホール・ダルル・タジムJDTが出場しているACLグループステージのグループGは全12試合中、3試合しか終了しておらず、ACLが再開となっても、おそらく同時に再開となる各国の国内リーグとの日程調整が難しい上、やはり順延となっているFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選件2023年AFC選手権アジアカップ予選もあり、今年後半のサッカーカレンダーは、アジアのサッカー選手に負担を強いるものになりそうです。
 また今回のAFCの発表により、東京オリンピックの女子サッカー出場権をかけた中国対韓国戦も当初予定されていた6月1日と9日の試合が延期となっています。

4月15日のニュース:選手会は給料削減の前に未払い給料問題を解決することを求める、JDTオーナーも選手会の主張を支持、「八百長」の心配はない-FAM

選手会は給料削減の前に未払い給料問題を解決することを求める
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版によると、マレーシアプロサッカー選手会PFAMは未払い給料問題を抱えるクラブに対して、所属選手の給料削減を検討する前に未払い給料を完済するべきであると主張しています。
 活動制限令MCOが4月28日まで延長されたことを受け、国内リーグ各クラブが給料削減交渉を活発化させることが予想されますが、PFAMは契約内容の遵守を原則とした上で、MFLのクラブに対して以下の2つの条件を提示しています。
1. 未払い給料問題を抱えるクラブは、リーグ中断を理由として選手と給料削減交渉を行う前に未払い給料を完済すること。
2. 各クラブが給料削減交渉を行う際は、各選手の給料が異なることを考慮し、全選手に同一の削減案を提示するのではなく、各選手と個別に削減額について話し合うこと。
 MFL1部のPJシティーFCでプレーするPFAMのサフィ・サリー会長は、選手と事前に交渉を行わずに給料削減を行なったクラブが複数あるという情報を得ているとして、マレーシアサッカー協会FAMや国内リーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLに対して、クラブと選手の間の交渉が誠実に行われるよう監視するよう求めています。
 「(新型コロナウィルス発生以前の)給料未払い問題を抱えているクラブは、未払いの給料が完済できない口実として新型コロナウィルスを利用し、その上、さらに給料削減を行おうとしている。しかもそういった給料未払い問題を抱えているクラブが、リーグ中断期間中の給料削減に関して最も声高に主張しているのは皮肉なことである。」と述べるサフィPFAM会長は、さらに「給料が決して高額ではない選手が数ヶ月に渡って給料が支払われていない場合、その選手に対してさらにクラブが給料削減を行ったらどうなるかを想像して欲しい。そういった選手は家や車など生活に必要な多くのものを失うことになるだろう。」と話しています。

JDTオーナーも選手会の主張を支持
 マレーシアプロサッカー選手会PFAMの主張を支持するように、国内リーグ1部で7連覇中のジョホール・ダルル・タジムJDTのオーナーであるジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下も、JDTの公式Facebook上で給料未払い問題を抱えるクラブはまず、その問題を解決してから給料削減を行うべきであると述べています。
 イスマイル殿下は、国内リーグでプレーする大半の選手は新型コロナウィルス感染拡大によって運営が苦しくなったクラブと給料削減について協力する用意があるとする一方で、クダFA、ケランタンFA、マラッカ・ユナイテッド、ペナンFAなど具体的なクラブ名を挙げた上で、未払い給料問題を抱えるクラブは給料削減を行う前に未払い給料を完済するべきであるというコメントをFacebook上で行っています。
 「大半のクラブはその運営資金全額を州政府から配分されているはずで、そういったクラブが給料未払い問題を抱えている理由が理解できない」として、クラブが州政府の重荷になってはいけないと話しています。
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 国内リーグ1部や2部でプレーするクラブの大半が州サッカー協会によって運営され、州サッカー協会(州FA)のトップは州知事、クラブの最大のスポンサーが州政府、という現在の状況が続く限り、今年3月末に起きたような政変で州議会内での与党、野党が変われば州FAのトップも変わり、長期的な視野でのクラブ運営を行うことは今後も難しいでしょう。また今回のようにイスマイル殿下が正論を吐けるのは、自らがオーナーを務めるJDTがその財源を州政府に依存せず、ジョホール王室からの資金で運営されているからです。(写真はイスマイル殿下の投稿-JDTの公式Facebookより)

「八百長」の心配はない-FAM
 先日のこのブログでは、給料未払いに加えて国内リーグ中断による給料削減が行われようとしているマレーシアサッカー界には、「八百長」が起きやすい環境が整いつつある、という記事を取り上げました。
 しかしマレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長によれば、昨年以来、「八百長」と疑われる試合は起きていないと、英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
 2018年に就任したラマリンガム事務局長は、自分が就任以来、八百長の疑いがもたれた件が2件あったものの、いずれも八百長ではないと裁定されているそうです。
 かつてマレーシアやシンガポールは八百長試合など不正工作の温床とされていましたが、近年は状況が変わっており、アジアサッカー連盟AFCも過去6年間でアジアでの八百長試合が減少していることを公表しています。
 なおFAMは各州FAの不正防止員会を通じてマレーシア警察やマレーシア政府汚職防止委員会と協力して八百長試合が起こらないよう監視している他、異常な賭け率変動がないかを監視するために国際サッカー連盟FIFAの早期警戒システムEWS社と契約しています。
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 マレーシア国内でのサッカー賭博は非合法ですが、国際的にはオンライン賭博の対象となっており、八百長が起こる可能性は常に存在します。FAMが契約しているEWS社は世界中の賭博事業者と提携し、各国の試合の掛け率などを24時間監視しています。そしてマレーシア国内での試合の掛け率の急激な変動など、不正操作の可能性がある場合には、即座にFAMに警告が通知される仕組みになっています。

4月14日のニュース:現在の状況が「八百長」につながる可能性を元MFLクラブ監督が警告、代表FWがタイで告訴される

現在の状況が「八百長」につながる可能性を元MFLクラブ監督が警告
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版は、新型コロナウィルス感染収束後にリーグが再開される時期には「八百長」試合が行われる可能性があると危惧する記事を掲載しています。
 マレーシア国内リーグではこれまでも、給料の遅配や給料未払いに苦しむ選手の中から金のために八百長に加担する選手が出る歴史が繰り返されてきましたことから、今回のリーグ中断による収入源から各クラブが選手の給料削減を行った場合、報酬を持ちかけるブッキー(八百長の仲介者)につけ込まれる選手が出る可能性があるとしています。
 マレーシアでは1994年に21人の選手とコーチが解雇、58人が出場停止、さらに126人が警察の捜査を受けるという大規模な八百長事件が発生しています。
 現在でもマレーシアのサッカー界には腐敗は存在している一方で、リーグ関係者の多くがこの話題に触れることを避けていると報じるニューストレイトタイムズは、ジョホールFA(現ジョホール・ダルル・タジムJDT II)、ペラTBGやケランタンFAなどで監督の経験があるスティーブ・ダービー氏とのインタビューし、ダービー氏の八百長体験を掲載ています。
 イギリス人のダービー氏がまず語ったのはジョホールFA時代に初めて経験した八百長試合の話です。ある試合でハーフタイムとなり、ピッチから引き上げようとしていたところに相手チームの外国籍選手が近づいてきて、この試合はジョホールFAが2-0で勝つ、と告げたそうです。なぜそんなことがわかるのかと尋ねたダービー氏に対して、自分はマレーシア語が理解できると答えたそうです。実際にその試合では84分と89分にジョホールFAがゴールを決め、本当に2-0で勝利しました。自分のチームが勝てばそれを喜び、当初それを八百長を疑うことはなかった、と話すダービー氏は、やはり自分のチームが勝った別の試合では、相手のGKは目立ったミスをしなかったものの、ポジショニングが悪い上に、シュートはキャッチせずパンチングで凌ぎ、しかもそのパンチングしたボールは自分のチームのチャンスになる場面も目撃したと語っています。
 またダービー氏は1人のマレーシア人選手から聞いた話として、ブッキーはクラブの外の人間では知り得ない給料の額などの個人情報を知っており、例えば給料が3000リンギ(およそ75000円)の選手がおり、その選手の給料が2ヶ月遅配となっているときに、10000リンギ(およそ25万2000円)の報酬で八百長を持ちかけてくるケースがあるとしています。そしてもし、選手が拒否すれば、母親が買い物に行く店の名前や子供の通う学校名などを具体的に出し、行動を把握していることをちらつかせ、選手が八百長加担に同意する様に仕向けるそうです。そして一旦加担すれば、「次回」があり、しかも既に加担済みという弱みを握られ報酬額も減らされてしまうと述べています。
 また数年前の話としてヌグリスンビランFAの数名の若手選手が八百長に加担していることを知り、その選手たちになぜ、クラブを運営する州サッカー協会や警察に訴えでないのかと尋ねる機会があった際には、八百長に関わっているのが誰なのかも、どの地位にいる人間かも分からないの上、自分の親に借金があったり、子供のために金が必要な場合には、そんな倫理を無視せざるを得ないときもあるときもあるという答えが返ってきたそうです。
 さらにペラTBGの監督時代には選手から八百長を持ちかけられたことを聞かされたダービー氏は、その選手がブッキーと一緒に写っている写真を添えて、ペラTBGを運営するペラ州サッカー協会PAFAに報告し、PAFAはマレーシアサッカー協会FAMと警察に報告したものの、FAMは何も行動を起こさず、警察もダービー氏に事情聴取を行ったものもそれ以上の捜査はなかったことも明かしています。
 自分が監督するチームの11試合で八百長が行われたと考えるダービー氏は、そのうちの一つとしてケランタンFAの監督時代の2014年にAFCカップで対戦したベトナムのビッサイ・ニンビンFC戦を挙げています。(筆者注:この試合で八百長を行ったビッサイ・ニンビンFCの選手はベトナムの裁判所により有罪判決を受け、クラブはこの2014年シーズンをもって解散しています)
 この他、審判の買収はも八百長の方法の一つであり、マレーシア国内リーグにはブッキーに買収されている審判もいるという根強い噂があると指摘するダービー氏は、試合中にブッキーが審判に合図を送っている映像などをみたことがあり、これもFAMに報告したものの、やはり何の行動も起きなかったとしています。
 この記事の最後で、ダービー氏は八百長を完全に防ぐことは難しいとしながらも、次の様な手段でそれを減らすことは可能であると述べています。
・選手の給料をきちんと払うこと-未払いや遅配はブッキーがつけ込む機会になる。
・特に若い選手に対して八百長を行わないよう教育する-若い選手は買収するのにかかる費用が安い上、誘惑に負けやすい。
・報酬を理由に八百長に関わった選手は永久追放し、指導者やフロントとなってもあらゆるサッカー活動に関わらせない。
・マレーシア国内でのサッカー賭博の合法化
・選手に接触する手先の小物ではなく、八百長を企てる大物の逮捕
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 上で取り上げられている1994年の八百長事件以外にも、最近で言えば2018年2月には当時MFL2部のサラワクFAの2選手とブッキーが逮捕された件の他、アマチュアリーグでもここ数年、何度か発覚しています。上の記事でインタビューに答えているダービー氏は、八百長とは単に試合の勝ち負けやゴール数だけではなく、試合の後半にレッドカードが出るかどうかなども賭けの対象となりうると話しており、多くの関係者が気づかないところで現在も八百長が行われている可能性は否定できません。
 また東南アジアでサッカーの八百長と言えば、マレーシアやシンガポールがその中心と言われることが多いのですが、この地域で八百長の黒幕として知られ、既に有罪判決を受けたシンガポール人のウィルソン・ラジ・プルマルが書いたKelong Kingsという本には、国際試合で行われた八百長や審判を買収しての買収などが詳細に書かれています。興味がある方はこのKelong Kingsの公式サイトでその一部を見ることもできます。

代表FWがタイで告訴される
 昨日のこのブログで取り上げた、タイ1部リーグでプレーするマレーシア代表のノーシャルル・イドラン・タラハが、今度はタイの代理人に告訴されたと、英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
 当初はノーシャルル選手がタイ1部リーグのBGパトゥム・ユナイテッドと契約する際に代理人契約を交わしたシンガポールのOffside Sports社のアブドル・ハリム・アブドル・シュコル氏との連絡が取れなくなっているとする記事が出て、その続報としてアブドル・ハリム氏がノーシャルル選手が自分と代理人契約をする前にタイで代理人業務を行うPro 24社と契約をしていたとして、ノーシャルル選手を非難、これをノーシャルル選手が否定しているという記事が出ました。そして今度はPro 24社がノーシャルル選手を契約違反で告訴されるという事態に発展しています。
 ニューストレイトタイムズの記事では、BGパトゥム・ユナイテッドへの移籍の際、ノーシャルル選手はPro 24社とOffside Sports社の両方と代理人契約を交わしたとされており、Pro 24社はノーシャルル選手は信用するに足らないとし、今後は話し合いをする予定はないとしています。なお、記事によれば、この訴訟が解決するまでノーシャルル選手はタイを出国できないとされています。
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 選手の移籍などの情報が詳しいドイツのサッカー情報サイト、トランスファーマルクでは、ノーシャルル選手の代理人はPro 24社となっています。代理人と連絡が取れなくなり、新型コロナウィルス感染拡大と何か関係があるのでは、として取り上げたこの話題でしたが、結局は二股をかけたノーシャルル選手が不誠実だった、という単純な話だったようです…。

4月13日のニュース:選手会はクラブに誠実な話し合いを求める、タイでプレーする代表FWの代理人が音信不通に 、音信普通とされた代理人は代表FWに反論(続報)

選手会はクラブに誠実な話し合いを求める
 マレーシアプロサッカー選手会PFAMは、マレーシアフットボールリーグMFL1部スーパーリーグと2部プレミアリーグの選手はクラブと契約の見直しについて話し合いをする用意があるとして、選手の同意なしに契約内容を変更しないようクラブ側に警告しています。
 英字紙スター電子版によると、PFAMのイズハム・イスマイルCEOは、選手との契約をクラブが一方的に改編することはできないことを理解した上で、先日、FIFAが発表した新型コロナウィルス感染拡大に伴う契約見直しの指針を参考に、クラブは選手とともに契約内容の見直しについて真摯に話し合うべきであると述べ、PFAMはクラブが選手と自由に交渉することを認めています。
 選手はクラブと給料削減についての交渉の席につくべきではないという主張をこれまで繰り返してきたPFAMは、選手に給料削減を強制しているのではなく、クラブとの間で両者が合意できる様な解決を目指すべきと主張するマレーシアサッカー協会FAMと対立していましたが、PFAMは今は争う時期ではないとして、クラブに誠実に話し合うことを求めています。
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 4月14日までとされていた活動制限令MCOが4月28日まで延長することがマレーシア政府から発表され、既に延期が決まっていたMFL第5節と第6節に加えて第7節から第9節までの延期も確定したことから、PFAMも軟化したしたのかも知れません。
 ただしマレーシア政府はMCO期間中の給料削減や解雇は認めないとしており、プロサッカー選手だけにその権利を認めないわけにいかないことから、FAMには交渉による合意を勧めることしかできません。同様の措置をとっている英国政府が選手に給料削減の受け入れを求めたことに対して、選手会はダブルスタンダードであると反発しており、FAMが強硬な姿勢を取れば、PFAMも態度も再び態度を硬化させる可能性があります。

タイでプレーする代表FWの代理人が音信不通に
 今季から隣国タイでプレーするノーシャルル・イドラン・タラハは、新型コロナウィルス感染拡大とともに自分の代理人と音信不通になったと話していると、英字紙ニューストレイトタイムズに語っています。
 マレーシアフットボールリーグMFLで13年間プレーしたノーシャルル選手は、今季からタイ1部リーグのBGパトゥム・ユナイテッドでプレーしていますが、タイ1部リーグは5月2日まで中断となっており、これに伴いクラブが給料削減について選手と交渉を始めたことから、代理人と相談ををしようとしたところ、連絡が取れなくなっているようです。
 「マレーシアと同様にタイでもクラブと選手が給料削減について交渉をするよう促されており、その相談のために代理人に何度も電話を入れたが、返事もメッセージもなく、その理由が不明である」と話すノーシャルル選手は、数日前にその代理人がマレーシアではシンガポール出身の選手が高く評価されている、というこの代理人のコメントをメディアを読んだとして、ケガや病気で連絡が取れないのではないことはわかっていると話し、「もし彼がこの記事を読んでいたら、連絡が欲しい」と訴えています。
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 ノーシャルル選手が言及しているシンガポール選手の記事は、このブログでも取り上げたMFL公式サイトの記事を指すと思われますが、そこに登場する代理人はアブドル・ハリム・アブドル・シュコル氏なので、このアブドル・ハリム氏とノーシャルル選手との間で何らかのトラブルが起こっているのかも知れません。

音信普通とされた代理人は代表FWに反論(続報)
 上の記事が出た翌日のニューストレイトタイムズに続報が掲載されました。
 ノーシャルル選手の代理人(正確には元代理人)のアブドル・ハリム氏が自分の知らないところで、ノーシャルル選手が新たな代理人と契約したと話していることに対して、ノーシャルル選手はその内容を否定しているという内容です。
 ノーシャルル選手は、アブドル・ハリム氏が取締役を務めるOffside Sports社との契約を解除し、タイで代理人業務を行なっているPro 24社と新たに代理人契約を結んだことを認めていますが、その契約変更については、アブドル・ハリム氏自身が直接、クラブを話しをすることを了承し、何も問題はないはずであると述べています。さらにノーシャルル選手が所属するBGパトゥム・ユナイテッドがアブドル・ハリム氏に報酬を支払っていないと主張している点についても、クラブからは支払済だと聞いていると話し、この件については円満に解決することを望んでいるとしています。
 一方アブドル・ハリム氏は、自分がBGパトゥム・ユナイテッドとノーシャルル選手の契約をまとめようとしたところに、Pro 24社の代理人が現れたとしています。そしてノーシャルル選手との契約書を自分に見せた上で、クラブとの契約を完了したとし、そのためにアブドル・ハリム氏には報酬は渡らなかったと話しています。さらにノーシャルル選手は自分と契約をする前に、既にPro 24社と契約しており、契約書にサインする段階でPro 24社が現れて騒動になったとし、一連の騒動でノーシャルル選手に対して失望したと話しています。。
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 この続報を読むと、ノーシャルル選手とアブドル・ハリム氏との間で泥仕合の様相ですが、タイリーグでは開幕戦の第1節と第2節にはいずれも先発しながら、第3節ではベンチ入りも出場なし、第4節ではベンチ入りすらなかったことは、この騒動が艦型しているのかも知れません。
 マレーシア代表の主力選手としては初めてタイリーグへの移籍を実現させたノーシャルル選手が、リーグ再開後に問題なくプレーできるよう、この騒動の早期解決を望みたいでう。