10月17日のニュース:サバFAは新監督を外部招聘、トレンガヌFAは新たにTDを設置、ルクマンをU22代表候補合宿へ招集か

サバFAは新監督を外部招聘
 今季2019年のMFL2部プレミアリーグ優勝のサバFAは、新監督を外部から招聘する予定であることが、東マレーシアの英字紙デイリーメイル電子版で伝えられています。
 今季サバFAの監督を務めたジュリアス・アティン監督は、来季2020年よりマレーシアフットボールリーグMFL1部スーパーリーグへ昇格しますが、スーパーリーグが監督資格の一つとして挙げているアジアサッカー連盟AFCのプロライセンスを保持していないため、今回の外部招聘となったと、サバ州サッカー協会SABA年次総会席上でサバFAのダト・ピーター・アンソニー会長が発表しています。
 元サバFAの主将も務めたアティン監督を含め、サバFA内にはAFCプロライセンス保持者がいないため新監督はサバ州外から招聘すること、既に候補者の人選も終わっていることなどなども発表されています。またアティン監督は今季の新監督の元でアシスタントコーチを務めることになっています。
 新監督の他、新外国籍選手も最終候補者が決まっているようで、ピーター会長の言葉を借りると「新外国籍選手は皆を驚かすような選手で、JDTの選手よりも良い選手である」とも述べています。
******
 JDTの選手より良い選手、というのがとても気になります。ジオゴ級の選手を獲得するくらいの気概があれば、昇格組ながらスーパーリーグに旋風を巻き起こすかも知れません。

トレンガヌFAは新たにTDを設置
 来季に向けて今季途中から指揮を取っていたナフジ・ザイン監督代行が新監督に昇格するトレンガヌFC。このトレンガヌFCを運営するトレンガヌ州サッカー協会PBSNTは、来季からテクニカルダイレクターTDを職を設けることを発表しています。なおマレーシアサッカー協会FAMは、MFL各クラブへの来季クラブライセンス交付要件の一つにTD設置を挙げています。
 PBSNTのヒシャムディン・アブドゥル・カリム副会長は、トレンガヌFC各年代のチーム(トレンガヌFC IからトレンガヌFC V)の監督、コーチが全員決定した後になること、またPBSNTの経営状況にもよるとしながら、トレンガヌFC全体を統括するTDの人選を進めたいと話していると、マレー語紙ブリタハリアン電子版が伝えています。
******
 トレンガヌFC関連では、来季のトレンガヌFC II(Bチーム)はテンク・ハズマン・ラジャ・ハサン監督が退任し、後任にロシャディ・ワハブアシスタントコーチの昇格が決まっている他、トレンガヌFC III(U22チーム)はバドルル・アフザン・ラザリ監督、トレンガヌFC IV(U19チーム)はワン・アドレミー・インデラ・ワン・アドナン監督の就任が決まっています。

ルクマンをU22代表候補合宿へ招集か
 このブログでも何度か取り上げたマレーシア期待の17歳ルクマン・ハキム・シャムスディンが、来月11月末から開催される東南アジア競技大会シーゲームズに出場するU22代表候補合宿に招集されたようです。
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版によると、11月2日から10日までカンボジアのプノンペンで開催されるアジアサッカー連盟AFC U19選手権予選に出場した後、U22代表候補合宿に参加するようです。
 U22代表のオン・キムスイ監督は、ルクマン選手に取っては初めての飛び級となるU22代表レベルで通用するかどうかを見ることが第一で、当然ながらポジションが自動的に与えられるわけではないとし、シーゲームズまでの合宿や練習試合の結果で、他の選手と同じように評価されるとしています。
******
 先日のベトナム戦敗戦を受け、不振のFWノーシャルル・イドラン・タラハの代わりにルクマン選手を使うべきといった新聞記事(記事はマレーシア語です)なども出ており、ルクマン選手の今後に注目したいと思います。

9月27日のニュース:FAMはMFL1部9クラブと2部3クラブに2020年シーズンのクラブライセンス交付

MはMFL1部の9クラブに2020年シーズンのクラブライセンス交付
 マレーシアサッカー協会FAMのホームページでは、今季2019年マレーシアフットボールリーグMFL1部に所属する12クラブの内、9クラブに来季2020年のクラブライセンスが交付されたことが告知されています。
 この9クラブは、ジョホール・ダルル・タクジムJDT、パハンFA、スランゴールFA、クダFA、ペラTBG、トレンガヌFC、プタリンジャヤPJシティFC、フェルダ・ユナイテッド、クアラルンプールKLFAの9クラブです。
 FAMによるクラブライセンス制度は、各クラブに対して「競技」「施設」「組織運営・人事体制」「財務」「法務」の5分野において一定の基準により審査を行い、第一審機関 (First Instance Body、FIB) がライセンス交付の決定を行います。
 またマラッカ・ユナイテッドとPKNS FCついては5分野のうち基準に満たない分野があるとして、10月30日の期限までにFAMの基準を満たすことができれば、来季のライセンスを交付するとしていますが、その期限を過ぎた場合は2部への降格処分が課せられます。現に2017年シーズンではMFL1部で3位となったフェルダ・ユナイテッドが、クラブライ選手が取得できずに2部降格となった例もあります。
 この他、PKNP FCは申請が却下されたため、クラブライセンスは交付されず、来季は2部降格が確定しています。(ただしPKNP FCは今季1部で11位となり、下位2チームが降格するMFLの入れ替え規定により、すでに降格が決まっています。)
 また、クラブライセンスが交付された9クラブの内、JDT、スランゴールFA、クダFA、ペラTBG、トレンガヌFC、KLFAの6クラブはアジアサッカー連盟AFCのクラブライセンスも合わせて交付されており、AFCチャンピオンズリーグやAFCカップに出場することになれば、その資格も取得しています。
 なお今回交付されたクラブライセンスは2020年の1年間のみ有効ですが、2020年シーズン中に何か問題発生した場合、FAMが資格停止する権限を持っています。
 個人的には今回ライセンスの交付が受けられなかったクラブも結局、マレー人特有の「ティダアパ」(Tidak apa apa、マレーシア語で「問題なし」)とうやむやになってしまうのではないかと思っていますが、FAMが本当に強固な姿勢を取れるのかどうかに注目してみたいです。

MFL2部は3クラブに2020年シーズンのクラブライセンス交付
 同じくマレーシアサッカー協会FAMのホームページでは、今季2019年マレーシアフットボールリーグMFL2部に所属する9クラブの内、3クラブに来季2020年のクラブライセンスが交付されたことが告知されています。(注:MFL2部は2019年は11クラブで構成されていますが、JDT IIとトレンガヌFC IIはそれぞれ1部のJDTとトレンガヌFCのBチームであるため審査対象外です。)
 この3クラブは、中武駿介選手が所属するヌグリ・スンビランFA、今季MFL2部で優勝し、来季は1部昇格が決まっているサバFA、そしてUITM FCの3クラブです。
 またPDRM FC、ペナンFA、スランゴール・ユナイテッドFCの3クラブについては5分野のうち基準に満たない分野があるとして、10月30日の期限までにFAMの基準を満たすことができれば、来季のライセンスを交付するとしていますが、その期限を過ぎた場合は3部となるM3リーグ(アマチュアリーグ)への降格処分が課せられます。
 さらにケランタンFA、サラワクFA、UKM FCの3クラブについては、今回がMFL2部プレミアリーグのクラブに資格審査を行う初年度ということから、10月30日まで資格審査を一時中断する一方で、やはり期限とする10月30日までに5分野で審査基準を満たすことができなければ、M3リーグ降格となると発表しています。

MFL第22節の結果まとめ

マレーシアフットボールリーグMFLは7月19日(金)から21日(日)までに行われた第22節がいよいよ最終節です。
 1部スーパーリーグはジョホール・ダルル・タクジムJDT、2部プレミアリーグはサバFAと優勝チームがすでに決まっており、最終節では、1部からの降格争いと2部からの昇格争いに注目が集まりました。

MFL1部スーパーリーグ
優勝:ジョホール・ダルル・タクジムJDT
2部降格:PKNP FC、クアラ・ルンプール(KL)FA

JDT3-3トレンガヌFC
得点者:JDT-レオナルド・ヴァレズケズ(31分)、サファウィ・ラシド(36分)、ゴンザロ・カブレラ(45分)、トレンガヌFC-サンジャル・シャアフメドフ(24分)、セルヒイ・アンドレイエフ(65分)、リー・タック(79分)
 JDT地は、この試合が行われたタン・スリ・ハジ・ハサン・ユノススタジアム、通称ラーキンスタジアムから、新たに建設されたスルタン・イブラヒムスタジアムへと本拠地を移転します。ホームでの無敗記録が止まった前節、そして引き分けに終わった今節と、JDTはラーキンスタジアムでの最後を飾ることはできませんでした。

PKNS FC2-3スランゴールFA
得点者:PKNS FC-ロメル・モラレス(3分)、タミルラン・コズバエフ(79分)、スランゴールFA-サンドロ・ダ・シルヴァ(40分)、イフェダヨ・オルセグン2(44分、52分)
 ともにシャー・アラムスタジアムを本拠地とする両チームは、MFL第3節で対戦し、その際にはPKNS FCが4点を挙げてスランゴールFAに圧勝。スランゴールFAのファンからはサティアナタン監督更迭を求める声が上がりましたが、終わってみればスランゴールFAはリーグ3位でシーズンを終えました。
 スランゴールFAのBチーム化が噂されるPKNS FCは、その噂が出た6月中旬以降は2分5敗の成績で、あわや2部降格というところまで順位を下げました。もし、PKNS FCがスランゴールFAのBチームとなることが決定すれば、JDT II、トレンガヌFC IIといったBチーム同様、2部プレミアリーグでプレーすることになります。

パハンFA4-1マラッカ・ユナイテッド
得点者:パハンFA-ラザラス・カイムビ2(2分、69分)、モハマドゥ・スマレ(41分)、サディル・ラムダニ(90分)、マラッカU-ルカ・ミルノヴィッチ(58分)

フェルダ・ユナイテッド5-1クダFA
得点者:フェルダU-ジョシネル・シャアド(6分)、ファイズ・マズラン(32分)、カイルル・アムリ(85分)、ジャサズリン・ジャマルディン(90分)、池田圭(90分)、クダFA-ジョナタン・ボーマン(78分PK)
 フェルダ・ユナイテッドがクダFA相手にまさかの勝利で1部スーパーリーグ残留を決めています。第20節から降格争いのライバルKLFAに勝利し、PKNP FCとは引き分けたものの、負ければ2部プレミアリーグ降格が決まるこの試合、上位チームのクダFA相手では苦戦が予想されましたが、蓋を開けてみればフェルダ・ユナイテッドの快勝でした。
 一方のクダFAはこの敗戦で、今シーズンの成績が4位となってしまいました。

プタリン・ジャヤ(PJ)シティFC1-0PKNP FC
得点者:PJシティ-ワシントン・ブランダオ(75分PK)
 この試合に勝てば1部残留の可能性が大きかったPKNP FCでしたが、残念ながら2部降格となっています。

ペラTBG2-1クアラ・ルンプール(KL)FA
得点者:ペラTBG-カレッカ2(32分、68分)、KLFA-ルーク・ウッドランド(77分)
 KLFAは2部プレミアリーグ降格です。

順位チーム勝点勝数分け負数得点失点得失差
1JDT531651491930
2パハンFA431273372116
3スランゴールFA37107541356
4クダFA3497837298
5ペラTBG3389536315
6マラッカ・U3396736342
7トレンガヌFC307963537-2
8PJシティFC2682122229-7
9PKNS FC2156113738-1
10フェルダ・U1947112743-16
11PKNP FC1637122240-19
12KLFA1442162449-25

MFL2部プレミアリーグ
優勝:サバFA
1部昇格:サバFA、PDRM FC
3部との入替戦出場:サラワクFA

UITM FC1-1ヌグリ・スンビランFA
得点者:UITM FC-パク・ヨンジュン(24分)、ヌグリ・スンビランFA-中武駿介(63分)
 勝点30のPDRM FCがペナンFAに敗れたため、勝点28で並んでいる両チームは、この試合に勝てば1部昇格でした。UITM FCが先制するも中武駿介選手のゴールでヌグリ・スンビランFAが同点に追いつきますが、試合はそのまま終了。UITM FC、ヌグリ・スンビランFAは1部昇格ならず。
 ヌグリ・スンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。

PDRM FC1-2ペナンFA
得点者:PDRM FC-パトリック・ロナルジーニョ(30分)、ペナンFA-カサグランデ(6分)、アル・ハフィズ・ハルン(53分)
 UITM FCとヌグリ・スンビランFAが引き分けたおかげで、最終節に大逆転でペナンFAが1部昇格を勝ち取ったかと思いましたが、最後に大どんでん返しが待っていました。

サラワクFA3-1スランゴール・ユナイテッド
得点者:ボビー・ゴンザレス(32分)、クロヴィス・フランクリン(60分OG)、ハドソン・ディアス(75分)、スランゴール・ユナイテッド-ノーシャミル・ガニ(6分)
 最終戦に勝利したものの、サラワクFAはプレミアリーグ最下位の11位。MFL3部に当たるM3リーグの準優勝チームであるケランタン・ユナイテッドと入れ替え戦を行います。M3リーグの優勝チーム、鈴木雄太選手が所属するクチンFAは自動昇格となり、来シーズンはプレミアリーグ入りしますが、クチンはサラワク州の州都です。例えるなら、東京都サッカー協会のチームが3部との入れ替え戦に出場する一方で、新宿区サッカー協会のチームが2部昇格となるような状況です。

トレンガヌFC II2-1サバFA
得点者:ハイディル・スハイニ(45分)、リズアン・ラザリ(55分)、サバFA-アギナルド・ポリカルポ(64分)
 トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手はスタメンでフル出場しています。

ケランタンFA2-0UKM FC
得点者:ケランタンFA-ニック・アズリ・ニック・アリアス(59分)、ニック・アキフ・シャヒラン(90分)

順位チーム勝点勝数分け負数得点失点得失差
1サバFA431343331716
2JDT II33965311912
3PDRM FC3093830273
4トレンガヌFC II308662124-3
5UITM FC2985733258
6ヌグリ・スンビランFA2985729254
7ペナンFA24641032275
8UKM FC2264192832-4
9スランゴール・U2163112437-13
10ケランタンFA174882332-9
11サラワクFA1644122544-19

*ペナンFAとケランタンFAは、過去に在籍した選手、スタッフへの給与未払い問題への対応が不十分だったことから、国際サッカー連盟FIFAの裁定により、それぞれ勝点3と勝点6を剥奪(はくだつ)されています。

MFL第21節の結果まとめ

 7月12日(金)から14日(日)にかけて行われたマレーシアフットボールリーグMFL第21節の結果は以下の通りです。(カッコ)内の成績は、第21節終了時のものです。
 次節第22節はいよいよ最終節。1部スーパーリーグはJDT、2部プレミアリーグはサバFAとすでに優勝チームは決まっていますが、1部の降格争いと2部の昇格争いは最終節までもつれており、最後まで目が離せません。

MFL1部スーパーリーグ

トレンガヌFC(7位:7勝8分6敗 勝点29)1-1パハンFA(2位:10勝7分3敗 勝点37)
得点者:トレンガヌFC-シャミン・ヤハヤ(42分)、パハンFA-モハマドゥ・スマレ(51分)

クダFA4(2位:9勝7分5敗 34)-2ペラTBG(6位:7勝9分5敗 勝点30)
得点者:クダFA-タナバラン・ナダラジャ(40分)、レナン・アルヴェス(45分)、フェルナンド・ロドリゲズ2(89分、90分)、ペラTBG-シャルル・サアド(29分)、ロナウド(79分PK)

PKNP FC1(10位:3勝7分11敗 勝点16)1-1フェルダ・ユナイテッド(11位:3勝7分10敗 勝点16)
得点者:PKNP FC-ヤシル・ピント(81分)、フェルダ・ユナイテッド-チャントゥル・スピアー(53分)
 スーパーリーグ10位と11位の対戦は引き分けに終わり、KLFAを含めた降格争いは最終節まで続きます。残り試合は、PKNP FCが現在リーグ9位のPJシティFC戦、フェルダ・ユナイテッドは2位パハンFA戦、3位クダFA戦となっています。
 またこの日の引き分けで、勝点20の8位PKNS FCと9位のプタリン・ジャヤ(PJ)シティFCは1部残留が確定しました。
 フェルダ・ユナイテッドの池田圭選手、渡邉将基選手はどちらもベンチ入りしませんでした。

スランゴールFA(4位:9勝7分5敗 勝点34)3-0プタリン・ジャヤ(PJ)シティFC(10位:6勝2分12敗 勝点20)
得点者:スランゴールFA-エンドリック(43分)、カイリル・ムヒミーン(57分)、イフェダヨ・オルセグン(61分)
 PJシティFCは、スランゴールFAに大敗したものの、10位のPKNP FCと11位のフェルダ・ユナイテッドが引き分けたため、1部スーパーリーグ残留が決まりました。今シーズンからスーパーリーグでプレーするPJシティFCにとっては、最低限の目標は達成できたシーズンだったのではないでしょうか。
 スランゴールFAはこの日の勝利でリーグ3位のクダFAと勝点で並んだものの、得失点差により4位となっています。

クアラ・ルンプール(KL)FA(12位:4勝2分15敗 勝点14)-ジョホール・ダルル・タクジムJDT(1位:16勝4分0敗 勝点52)
得点者:JDT-ゴンザロ・カブレラ(15分)、ジオゴ2(28分、71分)、ナジム・ファイズ(61分)
 スーパーリーグ最下位のKLFAはこの日の敗戦で6連敗。最終節のペラTBG戦を残して11位のフェルダ・ユナイテッドとは勝点差2となり、自力での降格圏脱出は無くなりました。

なおマラッカ・ユナイテッド対PKNS FCの試合は、PKNS FCにインフルエンザ感染者が出たことから7月16日(火)に延期となっています。

MFL2部プレミアリーグ

UKM FC(8位:6勝4分9敗 勝点22)3-2JDT II(2位:9勝6分5敗 勝点33)
得点者:UKM FC-ミラド・ザニドプール(20分)、マテオ・ロスカム2(23分,52分)、JDT II-イザフィック・ルジ(25分)、ロザイミ・ラーマン(90分PK)

スランゴール・ユナイテッド(9位:6勝3分10敗 勝点21)3-1トレンガヌFC II(7位:7勝6分6敗 勝点27)
得点者:ダンコ・コヴァチェヴィッチ(41分)、ファン・シンヨン2(60分、80分)
 スランゴール州内のプロクラブ再編の渦中にいるスランゴール・ユナイテッドは連敗を5でストップさせています。
 トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手はスタメンでフル出場しています。

サバFA(1位:13勝4分2敗 勝点43)1-0ケランタンFA(10位:3勝8分8敗 勝点14)
得点者:サバFA-アフメット・アタエフ(58分)
*ケランタンFAは、国際サッカー連盟FIFAの裁定により、勝点3を剥奪されています。

ヌグリ・スンビランFA(5位:8勝4分7敗 勝点28)2-3PDRM FC(4位:9勝3分7敗 勝点30)
得点者:ヌグリ・スンビランFA-ウチェ・アグバ(4分OG)、ズルファミ・ハディ(70分)、PDRM FC-ウチェ・アグバ(36分)、リ・チャンフン2(85分、90分)
 1部スーパーリーグ昇格を争うチーム同士の直接対決は、PDRM FCが勝利し、次節の最終節第21節ペナンFA戦で勝利すれば、自力での1部昇格が決まります。
 一方のヌグリ・スンビランFAはこの日の敗戦で自力昇格がなくなり、最終節で昇格を争うUITM FCに勝利し、PDRM FCが引き分けあるいは敗れた場合に昇格となります。
 ヌグリ・スンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。

ペナンFA(6位:7勝6分6敗 勝点27)6-3サラワクFA(11位:3勝4分12敗 勝点13)
得点者:ペナンFA-アル・ハフィズ・ハルン2(5分、32分)、セルジオ・アグエロ(8分)、カサグランデ2(14分、28分)、ジュリアン・ボッタロ(52分)、サラワクFA-ボビー・ゴンザレス2(65分、81分)、アリフ・ハッサン(75分)
 この日の勝利でわずからながら1部昇格の可能性が残ったペナンFA。最終節のPDRM FC戦に勝利し、ヌグリ・スンビランFA対UTIM FCの試合が引き分けになった場合にのみ昇格となります。

MFL第20節の結果まとめ

MFL1部スーパーリーグ

12チームで争われるマレーシアフットボールリーグ1部スーパーリーグは今節を含めて残り3試合。既にジョホール・ダルル・タクジムJDTが6シーズン連続となる優勝を決めていますが、JDT以外の各チームの最終順位はまだ決まりません。また熾烈な2部プレミアリーグへの降格争いも注目です。試合結果の左側がホームチーム、(カッコ)内は第20節終了時点での順位と成績です。

パハンFA(2位:10勝6分3敗 勝点36)3−2PKNS FC(8位:10勝5分5敗 勝点20)
得点者:パハンFA-エラルド・グロン(31分)、ムスリム・アーマド(43分)、マシュー・デイヴイズ(89分)、PKNS FC-クパ・シャーマン(61分)、ガブリエル・ゲラ(67分)
 追いすがるPKNS FCを最後に突き放してパハンFAが勝利。得点は全てコーナーキックからで、ゴールを決めたのは全員がDFでした。
 PKNS FCはリーグ得点王のクパ・シャーマンが今シーズン13個目のゴールを決めたものの、スランゴールFAのBチーム化の可能性が取り沙汰されてから、この日の敗戦で過去10試合で1勝という不調が続いています。

マラッカ・ユナイテッド(3位:9勝5分6敗 勝点32)2-1PKNP FC(10位:3勝6分11敗)
得点者:デイヴィー・クロード・アンガン(42分)、パトリック・ライヒェルト(59分)、PKNP FC-ジャンカルロ(14分)

トレンガヌFC(7位:7勝7分6敗 勝点28)2-2クダFA(4位:8勝7分5敗 勝点31)
得点者:サンジャル・シャアフメドフ(33分)、チェチェ・キプレ(90分)、クダFA-シャキル・ハムザ(5分)、バドロル・バクティアル(45分)

ペラTBG(6位:7勝9分4敗 勝点30)3-2スランゴールFA(5位:8勝7分5敗 勝点31)
得点者:ペラTBG-カレッカ2(43分、63分)、レアンドロ・ドス・サントス(45分PK)、スランゴールFA-テイラー・リガン(29分)、エンドリック(45分)

クアラ・ルンプール(KL)FA(12位:4勝2分14敗 勝点14)0−2フェルダ・ユナイテッド(11位:3勝6分10敗 勝点15)
得点者:フェルダ・ユナイテッド-カイルル・アムリ(41分)、ザハリ・アズリ(64分)
 MFL2部降格を争う11位と12位の直接対決。前節のスランゴールFA戦では、その実力もないにも関わらずバルセロナのようなパスサッカーをしようとして負けた、とニザム・ジャミル監督が選手を批判したフェルダ・ユナイテッドがFAカップ準決勝に続いて土壇場での驚異的な粘りを見せ、最下位を脱出しました。次節は勝点で並んでいる10位のPKNP FCとの対戦です。
 フェルダ・ユナイテッドに代わって最下位となったKLFAは、フェルダ・ユナイテッドよりも消化試合数が1試合多く、残りの試合はJDT(ホーム)とペラTBG(アウェイ)と厳しい相手との試合が残っています。
 フェルダ・ユナイテッドの池田圭選手は71分から途中出場し、渡邉将基選手はベンチ入りしませんでした。

また7月10日(水)に予定されていたジョホール・ダルル・タクジムJDCT対プタリン・ジャヤ(PJ)シティFCの試合は、JDTの選手、コーチ、チームスタッフの多くがインフルエンザに感染したため、7月16日へと延期になっています。以下、その他の試合の結果です。(下はMFLのFacebookに掲載されたJDT対PJシティFCの試合延期の告知)

MFL2部プレミアリーグ

スランゴール・ユナイテッド(9位:5勝3分10敗 勝点18)2−6UKM FC(8位:5勝4分9敗 勝点19 )
得点者:スランゴール・ユナイテッド-ファン・シンヨン(50分)、ノーシャミル・ガニ(67分)、UKM FC-ミラド・ザニドプール3(31分、36分、75分)、サイド・ソブリ(45分)、マテオ・ロスカム2(53分、90分)

UITM FC(3位:8勝4分7敗 勝点28)1-2サバFA(1位:12勝4分2敗 勝点40)
得点者:UITM FC-ザルコ・コラチ(32分)、サバFA-ロドリュブ・パウノヴィッチ(58分PK)、アギナルド(67分)
 昇格を争うUITM FCにサバFAが快勝。この日の勝利でサバFAの勝点は40となりました。2位のJDT IIがこの日敗れて勝点33となり、残る1試合に勝利してもサバFAの勝点には追いつかないため、サバFAの優勝が決まりました。(下はMFL2部プレミアリーグ優勝を決めたサバFAの選手たち-サバFAのFacebookより)
 またこの試合はプレミアリーグの得点王を争うUITM FCのザルコ・コラチとサバFAのロドリュブ・パウノヴィッチの争いでもありましたが、両選手がそれぞれ今シーズン13個目と11個目のゴールを決めています。

ヌグリ・スンビランFA(4位:8勝4分6敗 勝点28)3-1ジョホール・ダルル・タクジムJDT II(2位:9勝6分4敗 勝点33)
得点者:ヌグリ・スンビランFA-アルミール(2分)、マテウス・フェルナンデス(63分)、イゴール・ルイズ(87分)、JDT II-ロザイミ・ラーマン(29分PK)
 この日の勝利で1部スーパーリーグ入りを争うUITM FCと勝点では並んだヌグリ・スンビランFA。消化試合はUITM FCより1試合少なく、次節第21節は勝点差1の5位PDRM FCとの対戦が、そして最終節第22節ではそのUITM FCのホームでの直接対決が控えています。
 ヌグリ・スンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。
 中武選手といえば、当地の日本語ミニコミ誌Senyum7月号にインタビューが掲載されました。

サラワクFA(11位:3勝4分11敗 勝点13)1-0トレンガヌFC II(6位:7勝6分5敗 勝点27)
得点者:サラワクFA-ハドソン・ディアス(24分)
 トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手はスタメンでフル出場しています。

PDRM FC(5位:8勝3分7敗 勝点27)3-1ケランタンFA(10位:3勝8分7敗 勝点14)
得点者:ウチェ・アグバ2(51分、90分)、ファクリ・アイマン(57分)、ケランタンFA-ダニアル・ハキム(86分)
 ケランタンFAは国際サッカー連盟FIFAの裁定により、今シーズンの勝点3を剥奪(はくだつ)されています。

MFL第19節結果のまとめ

マレーシアフットボールリーグMFL第19節が7月5日(金)から7月7日(日)にかけて行われました。以下結果まとめです。左側がホーム、(カッコ)内は第19節終了時点での順位と成績です。

MFL1部スーパーリーグ

クダFA(4位:8勝6分5敗 勝点30)1-1PKNP FC(10位:3勝6分10敗 勝点15)
得点者:クダFA-アザムディン・アキル(52分)、PKNP FC-ジャンカルロ(81分)
 試合前には昨シーズンの6位を上回る成績を上げたいと語っていたクダFAのアイディル・シャリン監督ですが、降格圏のいるPKNP FCとホームで痛い引き分けでした。
 PKNP FCは195cmの長身FWジャンカルロがコーナーキックから得意のヘディングで同点ゴールを挙げ、MFL2部への降格争いで貴重な勝点1をチームにもたらしています。

PKNS FC(8位:5勝5分9敗 勝点20)1-2トレンガヌFC(7位:7勝6分6敗 勝点21)
得点者:PKNS FC-キティポン・プレムジャイ(85分)、トレンガヌFC-サンジャル・シャアフメドフ(35分)、ナスルラ・ハニフ(89分)
 途中出場となったキティポン・プレムジャイの移籍後初ゴールで同点に追いついたPKNS FCでしたが、この日は絶好調だったトレンガヌFCのGKイルハム・アミルラーとゴールポストに何度もチャンスを阻まれて逆転負け。ここ数試合の不調にスランゴールFAのBチーム化の報道が影響していることをラヤゴパル監督は否定していますが、シーズン前半の好調さからは思いもよらなかったMFL2部への降格圏に近づいています。
 トレンガヌFCはこの日の勝利で4位のクダFAとは勝点差が3、2位パハンFAとは勝点差6とトップ5あるいはトップ3が見えてきました。

プタリン・ジャヤ(PJ)シティFC(9位:6勝2分11敗 勝点20)1-2マラッカ・ユナイテッド(5位:8勝5分6敗 勝点29)
得点者:PJシティFC-ペドロ・エンリケ(41分)、マラッカ・ユナイテッド-ルカ・ミルノヴィッチ(37分)、チャン・ソグォン(45分)
 逆転勝ちのマラッカ・ユナイテッドは2位のパハンFAとは勝点差が4となり、昨シーズンの7位から大幅に順位を上げて今シーズンを終えられそうな気配がでてきました。
 今シーズン1部に昇格したPJシティFCは、東ティモール代表のペドロ・エンリケのゴールで先制したものの、逆転負け。勝点はPKNSと並ぶ20ですが、得失点差で9位となっており、1部残留の目標は果たせそうです。

パハンFA(2位:9勝6分3敗 勝点33)2−0クアラ・ルンプール(KL)FA(11位:4勝2分13敗 勝点14)
得点者:パハンFA-エラルド・グロン(57分PK)、アザム・アジー(90分)

ペラTBG(6位:6勝9分4敗 勝点27)0−3ジョホール・ダルル・タクジム(JDT)(1位:15勝4分0敗 勝点49)
得点者:JDT-レアンドロ・ヴァレスケス2(37分、48分)、アキヤ・ラシド(90分)
 前節にスーパーリーグ6連覇を決めているJDTが快勝。残り3試合はPJシティFC、KLFA、トレンガヌFCとの対戦が残っていますが、今シーズン無敗で終える可能性も出てきました。

フェルダ・ユナイテッド(12位:2勝6分10敗 勝点12)1−2セランゴールFA(3位:8勝7分4敗 勝点31)
得点者:フェルダ・ユナイテッド-ジョシネル・シャド(64分)、セランゴールFA-サンドロ・ダ・シルバ(44分)、イフェダヨ・オルセグン(51分)
 フェルダ・ユナイテッドの渡邉将基選手はスタメンでフル出場、池田圭選手は後半途中から出場しています。

2部プレミアリーグ

JDT II(2位:9勝6分3敗 勝点33)0-1サバFA(1位:11勝4分2敗 勝点37)
得点者:サバFA-ロドリュブ・パウノヴィッチ(59分)
 この試合の勝利で、サバFAは今シーズン2部プレミアリーグの上位2位以内が確定し、来シーズンは2012年以来となる1部スーパーリーグへ昇格が決まりました。

ケランタンFA(10位:3勝8分6敗 勝点14*)2-0スランゴール・ユナイテッド(8位:5勝3分9敗 勝点18)
得点者-ケランタンFA:ニック・アキフ・シャヒラン(49分PK)、ニック・アズリ・ニック・アリアス(53分)
 ケランタンFAは8試合ぶりの勝利、スランゴール・ユナイテッドは4連敗となりました。
 *ケランタンFAは国際サッカー連盟FIFAの裁定により、勝点3を剥奪(はくだつ)されています。

サラワクFA(11位:2勝4分11敗 勝点10)2-4ヌグリ・スンビランFA(5位:7勝4分6敗 勝点25)
得点者:サラワクFA-アリフ・ハサニ(17分)、ハドソン・ディアス(45分)、ヌグリ・スンビランFA-アルミール2(5分、79分)、イゴール・ルイス2(25分、62分)
 この試合で再び昇格争いに加わったヌグリ・スンビランFAの次節は昇格を争うPDRM FCとの対戦です。
 ヌグリ・スンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。

トレンガヌFC II(4位:7勝6分4敗 勝点27)0−0ペナンFA(6位:6勝6分6敗 勝点24)
得点者:なし
 ペナンFAはこの試合を含め8試合負けなしで順位を6位まで上げ、昇格争いに加わってきました。一方1部スーパーリーグのトレンガヌFCのBチームであるトレンガヌFC IIはJDT IIとともにMFLの規定により1部昇格はできません。
 トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手はスタメンでフル出場しています。

UITM FC(3位:8勝4分6敗 勝点28)1-2PDRM FC(7位:7勝3分7敗 勝点24)
得点者:UITM FC-シルヴァ・マイコン(17分)、PDRM FC-ウチェ・アグバ2(44分、52分)
 一時はプレミアリーグ首位となったUITM FCはその後、成績が急降下。この試合も含めて5試合で勝ち星がありません。
 一方のPDRM FCは2連勝で昇格争いに加わってきました。


7月4日のニュース:FAカップの審判はマレーシア人を採用か、トレンガヌFCの新外国人選手問題

FAカップの審判はマレーシア人を採用か
ペラTBGとクダFAが対戦するマレーシア FAカップ決勝について、外国人の主審が担当するのではと言う噂が出ていましたが、この試合を主催するマレーシアフットボールリーグMFLのホームページ上で、MFLのモハマド・シャズリ・シャイク・モハマドCOO(最高執行責任者)が決勝の主審はマレーシア人となると発表しています。
 FAカップの主審が外国人になるのではないか、という噂が出ていた背景には、マレーシアのもう一つのカップ戦*マレーシアカップの2018年決勝を担当したマレーシア人審判の判定が物議を醸し出し、決勝で対戦したトレンガヌFCとペラTBG両チームの監督、選手、サポーターそしてマレーシアサッカー協会の当時の会長トゥンク・イスマイルジョホール州皇太子までから試合をコントロールできなかったとして非難されると言う一件があります。
 しかしその一方で、マレーシアサッカー協会FAMのモハマド・ダリ・ワヒド審判委員長が、FAカップ決勝のマレーシア人主審採用の件は最終決定ではない、と発言しており、外国人主審採用の可能性がなくなったわけではありません。
*マレーシアカップは、天皇杯と同じ1921年から開催されているマレーシアはもとより、アジアでも由緒あるカップ戦。回数で言えば日本軍政による当時の英領マラヤ占領時の1942年から1947年の間のみ中断されただけなので、天皇杯よりも回数を重ねています。

トレンガヌFCの新外国人選手問題
トレンガヌFCは、5月29日に終了した今年2回目のトランスファーウィンドウ期間に、モンテネグロ出身のDFイゴール・ゾンジッチに替えて期限付き移籍で獲得したブラジル人DFルイス・グスタフォ・カミロの国際移籍証明書ITCが発行されなかったとして、特別措置として既にITCを保持している選手の入団許可をMFLに対して求めている、とトレンガヌFCを運営するトレンガヌ州サッカー協会PBNTのホームページで発表しています。
 PBNTのホームページによると、ルイス選手が所属しているフェロヴィアリアFC(ブラジル)との間で期限付き移籍交渉は合意できていたものの、ITC発手続きに必要な書類の不備によって、「30秒」締め切りに遅れてしまいITCが取得できなかったとしています。
 このわざわざ書かれた「30秒」と言う表現に対して、マレーシア人らしい言い訳だなと思わず苦笑してしまいました。「1秒でも30秒でも期限切れは期限切れ」と考える日本人からすれば、「マレーシアなら30秒は遅れのうちに入らないから、世界もそれを認めてくれてもいいのに」といったような考えを持つ人には遭遇することは珍しくないので、わざわざホームページ上に書いて共感を求めたのでしょう。
 なおPBNTのホームページでは、今年2回目のトランスファーウィンドウ期間中にカンボジア出身のDFチエリー・チャンタ・ビンも他の選手と入れ替えることを計画したものの、チャンタ・ビン選手の代わりに獲得予定だったタイ出身のサンサーン・リムワッタナ(タイ1部リーグポートFC、現在はアユタヤ・ユナイテッドに移籍)については、当初合意していた移籍金を上回る金額をポートFC側が要求したため破談になったことも合わせて書かれています。
 またゾンジッチ選手退団により外国人枠が一つ空いたトレンガヌFCは、MFL2部に所属するBチームのトレンガヌFC IIからコートジボアール出身のMFデルチ・マルセルを昇格させて、急場をしのいでいましたが、このマルセル選手は第17節のペラTBG戦で退場になっています。

MFL第18節の結果まとめ

マレーシアフットボールリーグMFL1部スーパーリーグは6月25日(火)と26日(水)に開催された今節第18節を含め、残りは5節。2位のパハンFAに勝点差13をつけて首位を快走するジョホール・ダルル・タクジムJDTの優勝は時間の問題で、むしろ注目されるのは2部プレミアリーグへの降格をめぐる激しい争いです。
 また開幕当初の12チームからプルリスFAが出場停止になり、11チームとなった2部プレミアリーグの昇格争いは、1部スーパーリーグに所属するJDTとトレンガヌFCのフィーダークラブ(Bチーム)であるJDT IIとトレンガヌFC IIに昇格権がないため、この2チームの順位次第では、リーグ3位や4位のチームでも1部昇格のチャンスはあります。

MFL1部スーパーリーグ

フェルダ・ユナイテッド2-3ペラTBG
得点者:フェルダ・ユナイテッド-ハディン・アズマン(81分)、池田圭(83分)、ペラTBG-ロナウド(22分)、パルティバン・ジャネセカラン(34分)、カレッカ(53分)
 この試合の敗戦でフェルダ・ユナイテッドは最下位のままですが、試合数はともに勝点14の10位のKLFA、11位のPKNP FCより1試合少なく、またこの両チームとの直接対決も残しているだけに、MFL1部スーパーリーグ残留の可能性も残っています。
 一方のペラTBGはこの試合でリーグ戦3連勝。今週末のマレーシア FAカップ準決勝のパハンFA戦に向けて勢いがついたのではないでしょうか。
 今シーズン4つ目のゴールを決めた池田圭選手、渡邉将基選手はともにフェルダ・ユナイテッドのスタメンでフル出場しています。

PKNP FC2-2PKNS FC
得点者:PKNP FC-ハフィズ・ラマダン(49分)、ジャンカルロ(76分)、PKNS FC-スレンドラン・ラヴィンドラン(35分)、クパ・シャーマン(84pK)
 ともに州開発公社を母体とするクラブの対戦は、降格圏にいる11位のPKNP FCが貴重な勝ち点を積み上げています。
 一方のPKNP FCはこの試合を含めた5試合で1勝1分3敗と、スランゴールFAの二軍化案が出て以降は精彩がありません。

スランゴールFA5-2パハンFA
得点者:スランゴールFA-カイリル・ムヒミーン(31分)、イフェダヨ・オルセグン3(37分、44分、87分)、エンドリック(46分)、パハンFA-コギレスワン・ラジ(68分)、モハマドゥ・スマレ(77分)
 今週末のマレーシア FAカップ、ペラTBG戦に向けて主力を温存したメンバーで臨んだパハンFAでしたが、前半で0-3となるなど結果は惨敗。計算上は残っていたリーグ優勝の可能性が消滅しただけでなく、リーグ2位の座も危うくなってきました。

トレンガヌFC3-1クアラ・ルンプール(KL)FA
得点者:トレンガヌFC-リー・タック(37分PK)、ムハマド・ファウジ(76分)、マリク・マット・アリフ(83分)、KLFA-ダルコ・マルコヴィッチ(41分)

クダFA3-2プタリン・ジャヤ(PJ)シティ
得点者:クダFA-バドロル・バクティアル(15分)、ファルハン・ロスラン(49分)、フェルナンド・ロドリゲズ(76分)、PJシティFC-ワシントン・ブランダオ(60分)、ガニシュ・グナセガラン(66分)

マラッカ・ユナイテッド1-2ジョホール・ダルル・タクジムJDT
得点者:シュコール・アドナン(84分)、JDT-ナジム・ファイズ(7分)、ジオゴ(27分)
 この第18節でパハンFAが敗れ、JDTが勝利したことで、勝点46のJDTに追いつくことができるチームがなくなり、JDTの6シーズン連続優勝が決まっています。JDTの選手、スタッフの皆さんおめでとうございます。
 第5節でスーパーリーグ首位に立ったJDTは、第7節でパハンFAに首位の座を明け渡すも第8節からは一度も首位から陥落することなく優勝を決めています。また、JDTはこの優勝で、今シーズンに続き、2020年シーズンのアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACL本戦への出場資格を獲得しています。

MFL2部プレミアリーグ

スタンゴール・ユナイテッド2-3PDRM FC
得点者:スランゴール・ユナイテッド-ファン・シンヨン2(8分、61分)、PDRM FC-ウチェ・アグバ2(2分、56分)、エズリ・シャフィジィ(24分)

JDT II2-0UITM FC
得点者:ラマダン・サイフラー(47分)、モハマド・ガダー(58分)

サバFA4-1サラワクFA
得点者:サバFA-ロドリュブ・パウノヴィッチ3(11分、63分、84分)、アギナルド・ポリカルポ(39分)、サラワクFA-ボビー・ゴンザレス(60分)

UKM FC2-4トレンガヌFC II
得点者:UKM FC-マテオ・ロスカム(44分)、ミカエル・イジェジ(84分)、トレンガヌFC II-鈴木ブルーノ3(11分、18分、23分)、タキュディン・ロスラム(58分)
 ハットトリックを決めたトレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手は、スタメンでフル出場しています。

ペナンFA2-1ヌグリ・スンビランFA
得点者:ペナンFA-ジュリアン・ボッタロ(29分)、アル・ハフィズ・ハルン(37分)、ヌグリ・スンビランFA-アルミール(20分PK)
 ヌグリ・スンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。

6月21日のニュース:MFL2部プレミアリーグ移籍情報まとめ

昨日アップしたマレーシアフットボールリーグMFL1部スーパーリーグの移籍情報に続いて、今回はMFL2部プレミアリーグの移籍情報です。なお、各チームの順位は第17節終了時点のものです。

1位:サバFA(9勝4分2敗)
<新入団>
MFアフメット・アタエフ(トルクメニスタン、ペルセラ・ラモンガン(インドネシア)より移籍)
FWアギナルド・メンデス(アンゴラ、ポリテニカ・ヤシ(ルーマニア)より移籍)
<退団>
FWルイス・ジュニオール(ブラジル)
FWルカ・ミルノヴィッチ(期限付き移籍終了でマラッカ・ユナイテッドへ復帰)

2位:ジョホール・ダルル・タクジムJDT II(8勝6分2敗)
<新入団>
MFニコラス・フェルナンデス(アルゼンチン、ジョホール・ダルル・タジムJDT II)
DFフィルダウス・アブドル・ジャバ(JDT III)
<退団>
MFルーカス・オンティヴェロ(アルゼンチン)
DFハリズ・カマルディン(JDT IIIへ移籍)

3位:UITM FC8勝4分4敗)
<新入団>
FWマイコン・カリジューリ(ブラジル、シャン・ユナイテッド(ミャンマー)より移籍)
MFパク・ヨンジュン(韓国、清州FC(韓国)より移籍)
MFアフリジン・イスライロフ(キルギス、FKアンディジャン(ウズベキスタン)より移籍)
MFアディブ・ロスリ (UiTM FC)
DFザイルル・フィトリ・イシャク (D’ArワンダラーズFC(M3リーグ)より移籍)
<退団>
FWロベルト・メンディ(セネガル)
FWアディ・サイド(ブルネイ)
MFアフリジン・イスライロフ(キルギス-トランスファーウィンドウ期間中に契約解除)
MFズルキフリ・ザカリア
MFメガット・アーマド・ザクワン・メガット・アーマド・アジズディン

4位:トレンガヌFC II
新入団、退団ともなし

5位:ヌグリ・スンビランFA(6勝4分5敗)
<新入団>
FWイゴール・ルイズ(ブラジル、シーサケートFC(タイ)より移籍)
<退団>
FWトーマス・コロマ(シエラレオネ)

6位:ペナンFA(5勝5分6敗)
<新入団>
FWカサグランデ(ブラジル、マラッカ・ユナイテッドから期限付き移籍)
FWセルジオ・アグエロ(アルゼンチン、スランゴール・ユナイテッドから移籍)
GKモハメド・ザミール・スラマット(バトゥ・ドゥアFC(M3)から移籍)
FWワン・モハマド・シュクリ・ワン・アーマド(マラッカ・ユナイテッドから移籍)
MFヨゲス・ムニアンディ(プタリン・ジャヤ・シティFCより移籍)
MFモハマド・シュクル・サイディン(プルリスFA)
MFアミルル・シャザニ・ロスラン(サイム・ダービーFC)
<退団>
MFスチュアート・ジェームス・ウィルソン・ウォーク(スコットランド、PDRM FCに移籍)
FWンドゥムバ・マケチェ(ザンビア、サウス・メルボルンFC(オーストラリア)へ移籍)
MFセバスチャン・チュリエル(ハイチ)
GKムハマド・シャミン・オスマン
FWモハマド・ラムジ・オスマン
DFハスルル・チェ・ハリム
DFアシュラフ・ロジャニ
DFカイルル・ロスマディ

7位:PDRM FC(5勝3分7敗)
<新入団>
MFスチュアート・ジェームス・ウィルソン・ウォーク(スコットランド、ペナンFAから移籍)
ウチェ・アグバ(ナイジェリア、アル・リファーSC(バーレーン)より移籍)
GKブライアン・シー・ティアンキート(バンコクFC(タイ)より移籍)
MFゴピナタン・ラマチャンドラ(マラッカ・ユナイテッドより移籍)
DFファリド・ラムリ(KLFAより移籍)
<退団>
MFアンドレジーニョ(ブラジル)
DFシャズワン・アジザン
MFモハマド・シャヒド・ザイドン

8位:スランゴール・ユナイテッド(5勝3分7敗)
<新入団>
MFダンコ・コバチェビッチ(モンテネグロ、FKイスクラ・ダニヴグラード(モンテネグロ)より移籍)
FWファン・シンヨン(韓国、 清州FC(韓国)より移籍)
FWノーシャルル・アブドル・ガニ(マラッカ・ユナイテッドより期限付き移籍
GKダミエン・リム・チェンカイ(ケランタンFAより移籍)
<退団>
FWセルジオ・アグエロ(アルゼンチン、ペナンFAへ移籍)
FWエスラム・モハメッド・ザキ(エジプト)
MFノーハフィズアン・ジャイラニ
GKシャズワン・ユソフ

9位:UKM FC(4勝4分8敗)
<新入団>
DFアリフ・ジャマルディン(UKM FCユース)
ハシフ・ノーハイザン(UKM FCユース)
アイノール・ハキム・ヤティム(UKM FCユース)
<退団>
FWアシャラフ・マット・プシュニ(KLFA U21へ期限付き移籍)
ハフィザテゥラ・ラジム(KLFA U19へ期限付き移籍)
FWトゥアン・アーマド・ムクリス・トゥアン・ノー・マルズキ(トレンガヌFC IV(M4)へ期限付き移籍)

10位:ケランタンFA(2勝8分6敗)
<新入団>
FWリマム・セイディ(フランス、バトゥ・ドゥアFC(M3)より移籍)
<退団>
MFフラビオ・ベック・ジュニオール(ブラジル、バヤンガラFC(インドネシア)へ移籍)
MFデヴィッド・ロウリー(ケダFAへ移籍)
FWラウル・タラゴナ(ウルグアイ、CAレンティスタス(ウルグアイ)へ移籍)
GKムハマド・ノー・アミン・マット・ガニ
FWアフィク・サラウディン
GKダミエン・リム・チェンカイ(スランゴール・ユナイテッドへ移籍)

11位:サラワクFA(24分9敗)
<新入団>
MFロドリゴ・アモリム(ブラジル、CA セラド(ブラジル)より移籍)
サラワクFAの練習に参加していた岩崎陽平選手は、残念ながら契約に至らなかったようです。
<退団>
FWムアメル・サリバシッチ(ボスニア・ヘルツェゴヴィナ)

MFL第17節の結果まとめ

6月16日の第16節終了から数日で開催された6月18日(火)と19日(水)のマレーシアフットボールリーグMFL第17節の結果です。

MFL1部スーパーリーグ

ペラTBG3-1トレンガヌFC
得点者:ペラTBG-シャルル・サアド(34分)、ロナウド2(69分、77分)、チエリー・チャンタ・ビン(88分)
 好調のペラTBG攻撃陣相手に、DFデルチ・マーセルが27分に2枚目のイエローをもらって退場となるなど、トレンガヌFCにとっては厳しい試合展開でした。この試合の結果、ペラTBGがトレンガヌFCに代わって6位に浮上し、トレンガヌFCは7位に降下しています。

プタリン・ジャヤ(PJ)シティFC1−0フェルダ・ユナイテッド
得点者:PJシティFC-サフィ・サリー(45分)
 フェルダ・ユナイテッドの渡邉将基選手は前節はベンチ入りしなかったものの、この試合ではスタメンでフル出場、また池田圭選手は前節同様、途中から出場しています。

PKNS FC2-3クダFA
得点者:PKNS FC-クパ・シャーマン2(53分PK、66分)、クダFA-バドロル・バクティアル(10分)、ファヤッド・ズルキフリ(71分)、リザル・ガザリ(90分)
 PKNS FCは、一時はリーグ4位と前半戦の快進撃を支えた守備陣が、この試合も含めた直近の5試合で12失点と崩壊しています。
 リーグ3位のクダFAは、残り5試合を全勝し、首位JDTが全敗しても現在のJDTの勝点には追いつかないため、優勝争いから脱落です。

パハンFA2-0PKNP FC
得点者:パハンFA-ラザラス・カイムビ(21分)、ディクソン・ヌワカエメ(31分)
 前節まで5試合連続無得点だったパハンFAは、両外国人FWがゴールを決めています。しかし、リーグ2位のパハンFAは試合数が1試合少ないものの、首位JDTとの勝点差は13のままです。

ジョホール・ダルル・タクジムJDT3-2スランゴールFA
得点者:JDT-ゴンザロ・カブレラ(10分)、レアンドロ・ヴァレズケス(12分)、サファウィ・ラシド(61分)、スランゴールFA-カイリル・ムヒミン(41分)、サンドロ・ダ・シルヴァ(89分)
 開始から12分で2点先取されたスランゴールFAは、前半終了間際にカイリル・ムヒミンの素晴らしいFKで1点差と迫りましたが、JDTが逃げ切り、スランゴールFAも優勝争いから脱落しました。
 この試合の勝利でJDTのMFL6連覇(!)はほぼ決まりでしょう。その余裕からか、国際サッカー連盟FIFAワールドカップ2022年大会アジア予選に出場したマレーシア代表のメンバーでもあったDFドミニク・タンを、タイ1部のトラートFCに期限付き移籍させています。

クアラ・ルンプール(KL)FA0−1マラッカ・ユナイテッド
得点者:マラッカ・ユナイテッド-パトリック・ライヒェルト(44分)
 ここ数試合、接戦を制することができないでいるKLFAは、この試合も1点差負け。今節第17節を終了して、36失点はリーグ最多です。
 マラッカ・ユナイテッドは、次節はホームに首位JDTを迎えます。最後までシーズンを緊迫したものにするためにも、この試合では是非、勝ってもらいたいです。

MFL2部プレミアリーグ

ケランタンFA1-1JDT II
得点者:ケランタンFA-アズワン・アリピン(57分)、JDT II-モハマド・ガダー(7分PK)

ヌグリ・スンビランFA3-0スランゴール・ユナイテッド
得点者:ヌグリ・スンビランFA-中武駿介(14分)、アルミール(71分)、イゴール・ルイズ(85分)
 今シーズン3点目のゴールを挙げたヌグリ・スンビランFAの中武駿介選手は、スタメンでフル出場しています。

サラワクFA1-3UKM FC
得点者:サラワクFA-アリフ・ハサン(14分)、UKM FC-ミラド・ザニドプール(14分)、ワン・ファイズ2(53分、89分)

PDRM FC1-2サバFA
得点者:PDRM FC-リ・チャンフン(76分)、サバFA-ロドリュウブ・パウノヴィッチ(76分)、アルト・リナス(82分)

UITM FC3-3ペナンFA
得点者:UITM FC-ザルコ・コラチ2(12分PK、59分)、アメル・アザハ(45分)、ペナンFA-カサグランデ3(34分。47分、90分)