Mリーグ2部プレミアリーグ2020年シーズン第10節結果

10月2日(金)から10月4日(日)の3日間に、2部プレミアリーグ第10節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)
*10月5日に一部内容を修正しました。

10月2日(金)
サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
サラワク・ユナイテッドFC 0-1 トレンガヌFC II
得点者:トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(6分)
 前節第9節のケランタン・ユナイテッドFC戦でGKと接触し11分で交代した鈴木ブルーノ選手がハムストリングを痛めて今季絶望という報道があった他、トップチームのトレンガヌFCのDFババカル・ディアロのケガで開いた穴を埋めるため、DFアルグジム・レゾビッチがトップチームに昇格するなど外国籍選手2名を欠くトレンガヌFCでしたが、敵地でサラワク・ユナイテッドFCに勝利しています。
 トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手は前述の通り、ケガのためベンチ入りしませんでした。

MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール2 2-1 UKM FC
得点者:スランゴール-クェンティン・チェン(10分)、バジュラム・ネビヒ(34分)、UKM-ハフィジ・アミルディン(84分)

シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナンFA 4-0 ケランタン・ユナイテッドFC
得点者:ペナン-リ・チャンフン(18分)、アル・ハフィズ・ハルン(21分)、ボビー・ゴンザレス(53分)、カサグランデ(74分)
 ペナンFAは数字上優勝の可能性が残っていた2位のクアラルンプールFAがこの日の試合で引き分けたため、Mリーグ2部の優勝を決めています。ペナンFAにとっては2013年のFAMカップ(現M3リーグ)での優勝以来のタイトルとなります。
(下は優勝を報告するペナンFAのFacebook投稿と優勝を決めた試合のハイライト動画-いずれもペナンFA公式Facebookより)

MPMスタジアム(ペラ州マンジュン)
ペラII 0-0 クアラルンプールFA
得点者:なし

10月3日(土)
スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタンFA 2-2 ヌグリスンビランFA
得点者:アミルル・シャフィク(29分)、ニック・アキフ・シャヒラン(83分PK)、ヌグリスンビラン-アルミール・ネト(15分PK)、イゴール・ルイス(87分)
 ケランタンFAの渡邉将基選手は警告累積により出場停止、一方、ヌグリスンビランFAの中武駿介選手は先発してフル出場しています。

10月4日(日)
サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
クチンFA 2-2 JDT II
得点者:クチンFA-ブライアン・ジョーンズ(23分PK)、鈴木雄太(58分)、JDT-フェルナンド・ロドリゲス(54分)
 今季からMリーグ2部でプレーするクチンFAが逆転勝ちの4連勝で5位以内を確定し、クラブ史上初のマレーシアカップ出場を確定させています。
 クチンFAの決勝ゴールを決めた鈴木雄太選手と谷川由来選手もいずれも先発してフル出場しています。
 JDT IIの廣瀬慧選手は先発して61分に交代しています。
 なお、クチンFAの勝利は地上波のニュースでも取り上げられました。

https://youtu.be/LqHz3Zr4Juc

マレーシアプレミアリーグ順位表(第10節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1+^ペナンFA108202471726
2+^クアラルンプールFA106312112921
3トレンガヌFC II106131614219
4JDT II104332016415
5+クチンFA104151519-413
5スランゴール2104151621-513
6ケランタンFA1043313112*12
8ヌグリスンビランFA103251118-711
9ケランタンU103071118-79
10UKM FC10235916-69
11サラワクU102251215-38
12ペラ II101541011-18
^ペナンFAとクアラルンプールFAは2位以内が確定し、2021年シーズンの1部昇格が決定しています。
+は上位5クラブに出場資格が与えられるマレーシアカップ出場権を獲得したクラブ(Mリーグ1部にトップチームを持つBチームにはマレーシアカップ出場資格はありません。)
*5位のケランタンFAは給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアプレミアリーグ ゴールランキング(第10節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
9カサグランデペナンFA10
8エンドリックペナンFA10
8フェルナンド・ロドリゲスJDT II10
7フランシス・コネクアラルンプールFA10
6ダニアル・サアリスランゴール29
6ジョーダン・ミンタートレンガヌFC II10


Mリーグ2部プレミアリーグ2020年シーズン第9節結果

9月25日(金)から9月27日(日)の3日間に、2部プレミアリーグ第8節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)

9月25日(金)
クアラルンプールフットボールスタジアム(クアラルンプール)
クアラルンプールFA 5-4 スランゴール2
得点者:クアラルンプール-ファクルル・アイマン(34分)、ニコラス・ドゥル(35分)、フランシス・コネ(42分)、インドラ・プトラ・マハユディン(72分)、イズリーン・イズワンディ(81分)、スランゴール-シャズワン・シャリヒン(5分)、バジラム・ネビヒ2(63分、69分)、ダニアル・アスリ(67分)
 この日の勝利で2位以上が確定したクアラルンプールFAが、1シーズンで来季のMリーグ1部スーパーリーグ復帰を決めています。

(1部復帰を祝うポスト-クアラルンプールFAの公式Facebookより)

スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタンFA 1-0 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:ケランタン-ナズリン・ナウィ(84分PK)
 ケランタンFAの渡邉将基選手は先発してフル出場しましたが、この試合でもイエローをもらっています。

トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビランFA 2-4 クチン FA
得点者:ヌグリスンビラン-マテウス・ビーラ2(26分、50分)、クチン -ブライアン・アニゼシオ2(12分、23分)、ハドソン・ディアス( 21分)、ジミー・レイモンド(28分)
 かつて関東大学リーグで対戦経験があったという鈴木雄太選手と中武駿介選手のマレーシアでの再戦は、鈴木選手のクチンFAが今季最多の4ゴールを決め、中武選手のヌグリスンビランFAを破り、前節に続き勝利を収めています。
 ヌグリスンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。
 クチンFAの鈴木雄太選手と谷川由来選手もいずれも先発してフル出場しています。

9月26日(土)
MPSスタジアム(スランゴール州スラヤン)
UKM FC 1-2 ペナンFA
得点者:UKM-アカニ・サンディ(17分)、ペナン-カサグランデ(49分)、エンドリック(66分)

タン・スリ・ダト・ハジ・ハサンスタジアム(ジョホール州ラーキン)
JDT II 1-1 ペラII
得点者:JDT-フェルナンド・ロドリゲス(分)、ペラ-サチャ・ペトシ(64分PK)

9月27日(日)
スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタン・ユナイテッドFC 2-3 トレンガヌFC II
得点者:ケランタン-カイルル・イズワン(17分)、ガッサミー・アルフサイネイ(62分PK)、トレンガヌ-エンク・シャキル(23分)、ジョーダン・ミンタ2(24分、45+1分)
 トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手は9月25日(金)の1部スーパーリーグでトレンガヌFCの試合に先発しましたが、2日後のこの試合でも途中11分から出場し、試合終了までプレーする鉄人ぶりを発揮しています。

マレーシアプレミアリーグ順位表(第9節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1^ペナンFA97202071323
2^クアラルンプールFA96212112920
3トレンガヌFC II95131514115
4JDT II94321914515
5ケランタンFA94231192*11
6クチン FA93151318-510
7スランゴール293151420-610
8ヌグリスンビランFA9315916-710
9ケランタンU93061114-39
10UKM FC9234814-69
11サラワクU92241214-28
12ペラ II91441011-17
^ペナンFAとクアラルンプールFAは2位以内が確定し、2021年シーズンの1部昇格が決定しています。
*5位のケランタンFAは給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアプレミアリーグ ゴールランキング(第9節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
8カサグランデペナンFA9
8エンドリックペナンFA9
7フランシス・コネクアラルンプールFA9
7フェルナンド・ロドリゲスJDT II9
6ダニアル・サアリスランゴール29

9月25日のニュース:FAMとパハン州FAはお互いを非難、スランゴール州FAはスマレとの交渉はFAMの承認済みと主張するもFAMは否定、期限まで1週間となった民営化が完了しているのは現時点で12クラブ

FAMとパハン州FAはお互いを非難
 マレーシアサッカー協会FAMとMリーグ1部パハンFAを運営するパハン州サッカー協会(パハン州FA)はお互いに非難を応酬し合う状況になっています。
 パハン州FAを離れてタイ1部リーグのポリス・テロFC移籍を発表したモハマドゥ・スマレに対して、今月9月11日にパハン州FAはFAMへ不服申し立てを行いましたが、FAMの対応が不十分として、一昨日9月22日にFAMを強い調子で非難する声明を公式Facebookなどで公開しました。
 パハン州FAのノーリア・アブドル・マナフ事務局長は自身の名で出された公式声明で「(対応が遅れていることについて)FAMはFIFAの対応を待っているといることを理由にしているが、パハン州FAはこの理由を受け入れることはできない。マレーシア人選手に関する事例への対応はFAMの管轄であり、アジアサッカー連盟のウインザー・ポール事務局長もメディア向けの声明でこれを肯定している。」と述べ、パハン州FAも含め国内の州FAを統括する立場のFAMは、今回のスマレ選手に関する件についてパハン州FAの申し立てに真剣かつ速やかに対応するべきだとしています。
 さらにパハン州FAのノーリア事務局長は、FAMが早急に対応しない場合、マレーシア国内のスポーツに関する問題を裁定するスポーツコミッショナーにこの件についての裁定を仰ぐことも検討しているとしています。
 「パハンFAを離脱するに至った理由としてスマレ選手が挙げている内容は不正確な上にでっち上げであり、パハン州FAは事実に基づきスマレ選手の主張に異議を申し立てる用意がある。」と話すノーリア事務局長は、スマレ選手が離脱の最大の理由として挙げている契約内容とは異なる給料が過去3年間に渡り支払われていたことについても、これを全面的に否定しています。
 一方のFAMは公式サイトに反論を掲載し、パハン州FAによる非難は根拠がない上に無責任であるとしてこれを糾弾しています。
 FAMはこの件がパハン州FAから報告された当初から、スマレ選手に関する提訴をFIFAへ行うための手順や必要条件などを提示してパハン州FAに協力してきたと主張し、パハン州FAへの反論ではその事実を時間の経緯に沿って説明しています。その上でスマレ選手が契約破棄の根拠としている「給料未払いが発生した際には契約を破棄できる」という条項が使われた事実について自身の責任を理解するべきだと、パハン州FAの非難に応酬しています。

スランゴール州FAはスマレとの交渉はFAMの承認済みと主張するもFAMは否定
 またパハン州FAとFAMの論争の最中に明らかになったのが、Mリーグ1部スランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会(スランゴール州FA)がスマレ選手に接触する際にFAMがこれを承認していたというニュースです。
 こちらはスランゴール州FAのジョハン・カマル・ハミドン事務局長がFAMに事前に資格紹介を行い、さらにFAMから承認を得た上で獲得交渉を行っていたことを明かし、これがパハン州FAのFAMに対するさらなる非難を産む原因になっています。
 英字紙ニューストレイトタイムズにはパハン州FA関係者の話として、パハン州FAとスマレ選手の「離婚調停」を行なっていたFAMが、その裏ではスランゴールFAとスマレ選手の「結婚」を承認していたと、FAMを非難しているとしています。
 しかもこの話がここで終わらないのがマレーシア。FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、FAMにはスランゴール州FAとスマレ選手の交渉を許可する資格も禁止もする資格もないと話し、スランゴール州FAのジョハン事務局長の問い合わせてに対しては、スマレ選手は契約内容に含まれていた「給料未払いが起こった際に契約を破棄できる」という条項を使って契約を破棄したという事実を伝えただけであると話しています。
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 正式な契約書が交わされていながらこの様な問題が発生すること自体、正直、理解ができませんし、誰かが(あるいは関係者全員が)自身に都合よくその内容を解釈しているのかも知れません。結局はプロサッカーチームの運営を各州の議員や公務員といったアマチュアが運営していることに起因している様に感じます。皇族を協会の会長に置くパハン州FAとスランゴール州FAがこの件に関連しているのは単なる偶然ではなく、そういった権威の下でそれを傘にきた輩が自身の権力闘争にサッカーを利用している図式が見え隠れしている気がします。監督をクビにしてもその任命責任が問われないスランゴール州FAはその際たるものでしょう。そのためにも次の記事で取り上げるクラブの民営化は何としても進めていかなければならない様に思います。

期限まで1週間となった民営化が完了しているのは現時点で12クラブ
 マレーシアサッカー協会FAMが期限を9月30日に設定したクラブの民営化ですが、現時点では12クラブが民営化手続きを完了していることをFAMが公式サイトで発表しています。マレーシアのプロクラブの大半は、各州サッカー協会(州FA)が運営していますが、FAMはアジアサッカー連盟AFCの指導に基づき、各州FAが運営するクラブを州FAから切り離す民営化を求めており、その期限はあと1週間ほどに迫っています。
 今回FAMが発表した民営化手続きが完了しているクラブは、ジョホール・ダルル・タジムJDT、PJシティFC、マラッカ・ユナイテッドFC、トレンガヌFC、サバ、ペラTBG(以上Mリーグ1部)、サラワク・ユナイテッドFC、ヌグリスンビラン、ケランタン・ユナイテッドFC、クチン・シティFC、クアラルンプール(以上Mリーグ2部)そしてMリーグ3部所属のマレーシア国軍FCの12クラブです。
 またこの他、Mリーグ1部のスランゴールFC、フェルダ・ユナイテッドFCと2部ケランタンは手続きの最終段階に入っていること、また1部のパハンとクダ、2部のペナンは手続きの最中であるともされています。
 その一方でマレーシア王立警察を母体とするPDRM FCと国立大学を母体とするUITM FCとUKM FCについては手続きを始めたばかりの段階ということで、FAMは速やかな対応を求める督促状を送ったとしています。
 民営化が完了しないクラブは、AFC主催のAFCチャンピオンズリーグやAFCカップなどの大会にはマレーシア代表として出場できない他、来季2021年以降は国内リーグのMリーグ1部と2部でもプレーするためのクラブライセンスが発給されません。
 なおFAMのプロ委員会のモハマド・フィルダウス・モハマド委員長名で出されたこの発表では、民営化手続きを完了していないクラブに対して9月30日の期限は決して延長されないとする一方で、必要な支援をいつでも行う用意があり、今季の1部と2部の全クラブが民営化手続きを期限までに完了することを望んでいるとも書かれています。

Mリーグ2部プレミアリーグ2020年シーズン第8節結果

9月18日(金)から9月20日(日)の3日間に、2部プレミアリーグ第8節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)

9月18日(金)
サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
サラワク・ユナイテッドFC 2−1 ケランタン・ユナイテッドFC
得点者:サラワク-アムリ・ヤハヤ(7分)、パトリック・ウレー(18分)、ケランタン-アルフサイネイ・カッサーマ(79分PK)
 ザハスミ・イスマイル監督を「休養」させたケランタン・ユナイテッドFCは、モハマド・ナズルレルワン・マクモル新監督も連敗が止められず4連敗となっています。

9月19日(土)
シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナンFA 2-1 クアラルンプールFA
得点者:エンドリック(45分)、ラファエル・ヴィトール(90+2分)、クアラルンプール-インドラ・プトラ・マハユディン(71分)
 1位と2位の対決となったこのカードは、ペナンFAが勝利しています。この勝利によって昇格資格を持つ他のクラブを含めても上位2位に入ることが決まり、来季1部スーパーリーグへの自動昇格権を獲得しています。

MPMスタジアム(ペラ州マンジュン)
ペラII 0-0 ヌグリスンビランFA
得点者:なし
 ヌグリスンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。

9月20日(日)
サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
クチンFA 2-0 ケランタンFA
得点者:クチン-鈴木雄太(67分)、谷川由来(77分)
 クチンFAは日本人コンビの2ゴールに加え今季初完封勝利を挙げ、これで2連勝。今季初めて最下位を脱出しています。
 クチンFAの鈴木雄太選手と谷川由来選手はいずれも先発してフル出場し、それぞれ今季初ゴールも決めています。
 ケランタンFAの渡邉将基選手は先発してフル出場しましたが、この試合でイエローをもらっています。

(ゴールを挙げた鈴木選手に駆け寄る谷川選手-クチンFAのFacebookより)

スルタン・イスマイル・ナシルディン・シャースタジアム(トレンガヌ州クアラトレンガヌ)
トレンガヌFC II 2-2 UKM FC
得点者:トレンガヌ-チェ・アリフ・チェ・カマルディン(18分)、鈴木ブルーノ(20分)、UKM-バキウディン・シャムスディン2(47分、85分)
 トレンガヌFCIIはこの引き分けでリーグ再開からの連敗を4で止めています。
 トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手は先発でフル出場し、今季2度目のゴールを決めています。

(ゴールを挙げた鈴木選手-トレンガヌFC IIのFacebookより)

MPPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール2 1-6 JDT II
得点者:スランゴール-ダニアル・アスリ(57分)、JDT-ニコラス・フェルナンデス2(21分、33分)
フェルナンド・ロドリゲス2(25分、49分)、チェ・ラシド・チェ・ハリム(69分)、シャズワン・アンディック(71分)
 トップチームがスランゴールFCを6-1と粉砕した翌日に、JDTのBチームがスランゴールFCのBチームを同じスコアで撃破するという作り話の様な試合でした。
 JDT IIの廣瀬慧選手は先発して、今季初のフル出場を果たしています。

マレーシアプレミアリーグ順位表(第8節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1ペナンFA86201861220
2クアラルンプールFA8521168817
3JDT II84221813514
4トレンガヌFC II84131212013
5スランゴール283141015-510
6ヌグリスンビランFA8314712-510
7ケランタンU8305911-29
8UKM FC8232712-59
9ケランタンFA832310918
10サラワクU82231213-18
11クチンFA8215916-77
12ペラ II8134910-16
*9位のケランタンFAは給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアプレミアリーグ ゴールランキング(第8節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
7カサグランデペナンFA8
7エンドリックペナンFA8
6フランシス・コネクアラルンプールFA8
6フェルナンド・ロドリゲスJDT II8
5ダニアル・サアリスランゴール28
5パトリック・ウエーサラワク・ユナイテッド8

Mリーグ2部プレミアリーグ2020年シーズン第7節結果

 9月11日(金)と9月12日(土)の両日に、2部プレミアリーグ第6節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)
 1位のペナンFAと2位のクアラルンプールFAがいずれも勝利し、1部昇格を狙うライバルとの勝点差を8としています。

9月11日(金)
MPSスタジアム(スランゴール州スラヤン)
UKM FC 1-0 ケランタン・ユナイテッドFC
得点者:UKM-ハイズ・ハニフ(90分)

9月12日(土)
サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
クチンFA 2-1 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:クチン-ハイロル・モクタル(18分)、ラフィエザン・ラザリ(87分)、サラワクU-パトリック・ロナルジーニョ(60分)
 ともにサラワク州クチンを本拠地とする2チームのサラワクダービーでは、クチンFAが今季初勝利を挙げています。
 クチンFAの鈴木雄太選手と谷川由来選手はいずれも先発してフル出場しています。

スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタンFA 1-0 ペラII
得点者:ケランタン-ニック・アキフ・シャヒラン(45分+1分)
 ケランタンFAの渡邉将基選手は先発でフル出場しています。

クアラルンプールフットボールスタジアム(クアラルンプール)
クアラルンプールFA 4-1 トレンガヌFC II
得点者:クアラルンプール-フランシス・コネ2(12分PK、47分)、パウロ・ジョズエ(20分)、ズハフリ・ヤハヤ(90分+5分)、トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(82分)
 この勝利で勝点で並びながらも、得失差でペナンFAに次ぐ2位となっているクアラルンプールFAは次節第8節でペナンFAと直接対決します。
 一方のトレンガヌFC IIは新型コロナウィルスによる中断からの再開後は3連敗となっています。
 トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手は先発でフル出場しています。

トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビランFA 2-1 スランゴール2
得点者:ヌグリスンビラン-アルミール・ネト2(30分、87分)、スランゴール-クエンティン・チェン(29分)
 ヌグリスンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。

タン・スリ・ダト・ハジ・ハサン・ユノススタジアム(ジョホール州ラーキン)
ジョホール・ダルル・タジムJDT II 1-2 ペナンFA
得点者:JDT-フェロズ・バハルディン(31分)、ペナン-カイル・アズリン(4分)、エンドリック(44分)
 JDT IIの廣瀬慧選手は先発出場し、83分に交代しています。

マレーシアプレミアリーグ順位表(第7節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1ペナンFA75201651117
2クアラルンプールFA7520156917
3トレンガヌFC II74031010012
4JDT II73221212011
5スランゴール2731399010
6ケランタンU730489-19
7ヌグリスンビランFA7304712-59
8ケランタンFA732210738
9UKM FC7223510-58
10ペラ II7124910-15
11サラワクU7123910-15
12クチンFA7115716-94
*8位のケランタンFAは給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアプレミアリーグ ゴールランキング(第7節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
7カサグランデペナンFA7
6エンドリックペナンFA7
6フランシス・コネクアラルンプールFA6
4パウロ・ジョズエ他5名

Mリーグ2部プレミアリーグ2020年シーズン第6節結果

 9月4日(金)と9月5日(土)の両日に、2部プレミアリーグ第6節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)

9月11日(金)
シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナンFA 2-0 ヌグリスンビランFA
得点者:ペナン-カサグランデ(6分)、リ・チャンフン(62分)
 ホームのペナンFAがリーグ再開から2連勝で首位に躍り出ました。リーグ得点王のカサグランデがこの試合でもゴールを決め、6試合で7ゴールと好調を維持しています。ちーむも今季はまだ無敗です。
 一方、ヌグリスンビランFAはMリーグ1部への自動昇格となるリーグ2位まで勝点差8となってしまい、昇格争いから脱落です。
 ヌグリスンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。

スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタ・バル)
ケランタン・ユナイテッドFC 0-2 クアラルンプールFA
得点者:クアラルンプール-パウロ・ジョスエ2(63分、90分+2分)
 クアラルンプールFAがリーグ中断を挟み3し、勝点14として2位に浮上しています。首位のペナンFA同様、6試合無敗で勝点では並んでいるものの、得失差により2位となっています。
 ケランタン・ユナイテッドFCはリーグ再開から2連敗です。

サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
サラワク・ユナイテッドFC 0-0 UKM FC
得点者:なし

9月5日(土)
MPMスタジアム(ペラ州マンジュン)
ペラII 5-1 クチンFA
得点者:ペラ-カイルル・アシュラフ・サヒザ(15分)、ナズミ・アーマド(26分)、アディブ・ラオプ2(50分、57分)、サシャ・ペッシ(89分)、クチン-ジョセフ・カラン・ティ(55分)
 今季初勝利を目指した両チームの戦いはペラIIが勝利し、今季初白星を飾っています。
 一方、クチンFAはこの試合でも勝利を得られず今季勝ち星のない唯一のクラブになってしまいました。
 クチンFAの鈴木雄太選手と谷川由来選手はいずれも先発してフル出場しています。

スルタン・イスマイル・ナサルディン・シャースタジアム(トレンガヌ州クアラトレンガヌ)
トレンガヌFC II 2-3 JDT II
得点者:トレンガヌ-エンク・ヌル・シャキル2(1分、55分)、JDT-キコ・インサ2(11分、27分)、フェルナンド・ロドリゲス(66分)
 Bチーム同士の対戦は、リーグ中断まで4連勝だったトレンガヌFC IIが前節に続いて連敗しています。
 勝利したJDT IIは、代表招集も噂されている帰化選手のリリドン・クラスニキが先発出場。このままだと選手層が厚いトップチームで出場機会のないBチームの選手が代表招集という可能性もありそうです。
 トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手は先発でフル出場していますが、JDT IIの廣瀬慧選手はベンチ入りしませんでした。

MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール20-0 ケランタンFA
得点者:なし
 新オーナーが決まり心機一転が期待されたケランタンFAでしたが、引き分けに終わり上位浮上のきっかけが掴めないままBクラスに低迷しています。
 一方、スランゴール2はこの試合後にU19代表候補合宿に参加する選手が離脱するため今後は選手層の薄さに苦しみそうです。
 ケランタンFAの渡邉将基選手は警告累積による出場停止によりベンチ入りしませんでした。

マレーシアプレミアリーグ順位表(第6節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1ペナンFA64201441014
2クアラルンプールFA6420115614
3トレンガヌFC II640296312
4JDT II63211110111
5スランゴール2631267110
6ケランタンU63038809
7ヌグリスンビランFA6204511-66
8ケランタンFA62229725
9ペラ II61239905
10サラワクU 6123910-15
11UKM FC6123410-65
12クチンFA6015515-101
*8位のケランタンFAは給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアプレミアリーグ ゴールランキング(第6節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
7カサグランデペナンFA6
5エンドリックペナンFA6
4ダニアル・アスリスランゴール26
4フェルナンド・ロドリゲスJDT II6
4フランシス・コネクアラルンプールFA6
4フェリックス・チディケランタン6

Mリーグ2部プレミアリーグ2020年シーズン第5節結果

 3月16日から中断していたMリーグが再開し、8月28日(金)と8月30日(土)の両日に、2部プレミアリーグ第5節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)

8月28日(金)
サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
クチンFA 1-4 スランゴール2
得点者:クチン-ジョセフ・カラン・ティー(81分)、スランゴール-ダニアル・アスリ2(26分、64分)、ファズルル・ファーリズ(48分)、アリフ・ハイカル(83分)
 クチンFAは未だ今季白星なしと苦しい試合が続いていますが、プレミアリーグは8位までが勝点差3以内という接戦になっていて、1勝するだけ順位が大きく変わります。しかも今季は3部のM3リーグが新型コロナウィルスの影響で中止となっており、2部と3部の間での入れ替えなく、今季が11位以下に終わっても降格の心配はありません。
 クチンFAの鈴木雄太選手は先発してフル出場、谷川由来選手は89分に交代出場しています。

クアラルンプール・フットボールスタジアム(クアラルンプール)
クアラルンプールFA 2-1 UKM FC
得点者:クアラルンプール-フランシス・コネ(27分)、パウロ・ジョズエ(82分)、UKM-アカニ・サンデイ(90+3分)
 クアラルンプールFAはリーグ中断期間を挟んで連勝し、無敗記録を5試合としています。
 一方のUKM FCは開幕戦で勝利を挙げたもの、それ以降は1分3敗となっています。

トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビランFA 1-0 トレンガヌFC II
得点者:ヌグリスンビラン-イザック・イズハン・ユスワルディ(90+4分)
 ヌグリスンビランFAは今季2勝目を挙げ、開幕から4連勝中だったトレンガヌFC IIに今季初黒星をつけています。
 ヌグリスンビランFAの中武駿介選手、トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手はいずれも先発でフル出場しています。

8月29日(土)
スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタ・バル)
ケランタンFA 0-3 ペナンFA
得点者:ペナン-エンドリック3(53分、66分、90+3分)
 ペナンFAがエンドリックのハットトリックで2位に浮上。首位とのトレンガヌFC IIにも勝点差1と迫っています。エンドリックは昨季はスランゴールFCに在籍していましたが、24歳という年齢ながらケガを理由にコンディション不良を訴えることが多く、サティアナタン監督の信用を失い(報道によれば)、昨シーズン終了時には契約が更新されなかった経緯がありますが、見事に復活したようです。
 ケランタンFAの渡邉将基選手はスタメンでフル出場しましたが、前節のUKM FC戦に続き、60分にイエローカードを出されています。

MPMスタジアム(ペラ州マンジュン)
ペラ II 2-2 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:ペラ-タリク・イシッチ(20分)、ブルーノ・ベゼーハ(40分)、サラワク-ミラド・ザニドプール(8分)、カユム・ジャブルラー(52分)
 クチンFAと共にまだ今季白星のないペラIIは今季2度目の引き分けで勝点1を獲得しています。

タン・スリ・ダト・ハジ・ハサン・ユノススタジアム(ジョホール州ラーキン)
ジョホール・ダルル・タジムJDT II 3-2 ケランタン・ユナイテッド
得点者:JDT-ルイス・カブレラ(37分)、ニコラス・フェルナンデス(60分)、フェルナンド・ロドリゲス(64分)、ケランタン-ファクルル・ザマン(48分)、ガッサマ・アルフサイネイ(75分)
 JDT IIの廣瀬慧選手は先発出場し、66分に交代しています。

マレーシアプレミアリーグ順位表(第5節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1トレンガヌFC II540173412
2ペナンFA5320124811
3クアラルンプールFA532095411
4ケランタンU53028629
5スランゴール253028719
6JDT II52218808
7ヌグリスンビランFA520359-46
8ケランタンFA5212972*4
9サラワクU5113910-14
10UKM FC5113410-64
11ペラ II502348-42
12クチンFA5014410-61
*8位のケランタンFAは給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアプレミアリーグ ゴールランキング(第5節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
6カサグランデペナンFA5
5エンドリックペナンFA5
4ダニアル・アスリ他2名

6月27日のニュース:Mリーグ16クラブに練習再開許可、FAMはプロ契約を逃したエリートアカデミー出身者に大学進学の道を模索、クダFAのアズミール・ユソフが退団を発表、Mリーグクラブの監督が相次いで観客を入れての試合を要望

Mリーグ16クラブに練習再開許可
 マレーシアの通信社ブルナマは、国内リーグのMリーグを主催するマレーシアフットボールリーグMFLが、1部スーパーリーグと2部プレミアリーグのそれぞれ8クラブに第一段階の練習再開許可を与えたことを報じています。
 この16クラブは、綿棒テストの結果や消毒済みの練習場の登録、フィールド上での身体接触プレーの禁止が守れられているかなどを監視する責任者の任命などMFLが設けた練習再開基準を満たした上で、必要書類を全て提出したクラブだということです。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは「(身体接触プレーが禁じられている)第一段階の練習は、(身体接触プレーが可能になる)第二段階の練習へと進めるかどうかの重要な基準となる。各クラブが練習中も社会的距離(ソーシャルディスタンス)として3mから5mを維持するなど標準作業手順SOPを守っているかを注視したい。Mリーグの全クラブからの協力が得られれば、第二段階の練習への移行も予定より早まる可能性がある。」と述べています。
 なお練習再開許可が出ているMリーグ1部のクラブは、UITM FC、スランゴールFC、ジョホール・ダルル・タジムJDT、トレンガヌFC、ペラTBG、マラッカ・ユナイテッド、フェルダ・ユナイテッドFC、クダFAの8クラブ、Mリーグ2部はヌグリスンビランFA、スランゴール2、JDT II、トレンガヌFC II、ペナンFA、クチン FA、ペラIIとクアラルンプールFAの8クラブです。

FAMはプロ契約を逃したエリートアカデミー出身者に大学進学の道を模索
 マレーシアサッカー協会FAMは、教育省とともに運営するプロサッカー選手養成のエリートアカデミーであるモクタル・ダハリ・アカデミーAMDの卒業生に大学進学の道を開こうとしていると、マレー語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 18歳までの選手を対象としているAMDから1年間に40から50人の選手が卒業しますが、その全員がMリーグクラブと契約できるわけではないことから、プロ契約を逃した卒業生が大学など高等教育機関へ進学して、スポーツ科学などの勉強を続けることができるよう、高等教育省が設けているスポーツ選手優遇プログラムを通じての進学が可能になるようにしたいと、FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長が高等教育省のスポーツ部門のトップを務めるペカン・ラムリ氏との会談の席上で述べています。
 「このルートでの進学が可能になれば、進学先大学のサッカー部でのプレーも可能になり、その後のMリーグクラブ入団などにもつながる可能性もある。この実現に向けて、FAMと高等教育省との間で戦術機協力関係を築くために、近々両者の間で了解覚書MOUを交わす予定もある。」とスチュアート事務局長は述べています。

クダFAのアズミール・ユソフが退団を発表
 クダFAの選手が自ら契約解除を申し出ているという話はここでも取り上げましたが、これまで名前が明かされていなかったこの選手がアズミール・ユソフであることがわかりました。
 アズミール選手が自身のインスタグラムで明らかにしたもので、これまでの報道通り、クダFAを揺らしている給料未払い問題とは無関係で、自らが行っている仕事に専念したいことが理由であるとしています。
 2016年の1シーズンを過ごした後、昨季2019年にクダFAに復帰していたアズミール選手は退団後は、自身が関わっているというクダ州のイスラム教義に基づいた宗教学校の建設に関わっていくとしています。

Mリーグクラブの監督が相次いで観客を入れての試合を要望
 Mリーグ2部クアラルンプールFAのニザム・アズハ・ユソフ監督は、Mリーグ再開時には観客を入れての試合開催を提案していると、マレー語紙ハリアンメトロが報じています。
 マレーシアでは新型コロナウィルス感染拡大を防ぐため営業が禁止されていた映画館や劇場が7月1日から営業再開となりますが、これを例に挙げたニザム監督は、人数を制限し、人が集まる映画館やモスクなど宗教施設などと同様の標準作業手順SOPを守った上での観戦なら可能なのではないかと述べています。
 「従来は5000人収容の施設なら、入場者を1000人に制限するなどすれば、感染も可能なのではないか。サポーターの存在は選手の力を引き出す源になる。」とニザム監督は話しています。
 またMリーグ1部スランゴールFCのサティアナタン・バスカラン監督もサポーターのSOP遵守を信用して、観戦許可をでしても良いのではないかと述べています。
 8万人収容可能なスランゴールFCのホーム、シャーアラムスタジアムでは社会的距離(ソーシャルディスタンス)の確保も可能だと話すサティアナタン監督は、マレーシア政府が発表している感染者数が減少していることもあり、マレーシア政府が観戦許可を出すことを期待していると話しています。
 「サポーターの存在はサッカーの試合では不可欠である。リーグ再開当初は人数制限が必要だとは思うが、たとえ少人数であっても感染の許可が出ることを望んでいる。」とサティアナタン監督は話しています。

6月17日のニュース:130億円超のサッカー都市プロジェクトは前FAM会長に捧げる、トレンガヌFCとトレンガヌFCは綿棒検査終了、スランゴールFC監督は来月予定の代表候補合宿への選手派遣に難色

130億円超のサッカー都市プロジェクトは前FAM会長に捧げる
 マレーシア政府がプトラジャヤに建設を計画している予算5億リンギ(およそ130億円)を超えるスポーツ施設について、アヌアル・ムサ連邦直轄地担当大臣は、この施設を元FAM会長の故スルタン・アーマド・シャー殿下に捧げたいと話していると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 1984年から2014年までFAMの会長を務めたスルタン・アーマド殿下は、1994年から2002年までAFCの会長を、2011年から2019年まではAFFの会長も務めており、2000年には、クアラルンプールのブキジャリルにAFC本部となるAFCハウスを建設する際にも尽力しています。
 アヌアル連邦直轄地担当相は、かつて自身がFAM副会長を務めた時代に会長であったスルタン・アーマド殿下がFAM、ASEANサッカー連盟AFF、そしてアジアサッカー連盟AFCの本部をプトラジャヤに移すことを発案し、そのための土地の提供を申し出ことを明かした上で、「スルタン・アーマド殿下による貢献を考えると、新たなスポーツ施設は『スルタン・アーマド・シャーサッカー都市』あるいは『スルタン・アーマド・シャーサッカーおよびスポーツ都市』とするのが至極当然である。」と話しています。
 またアヌアル大臣は近々、スルタン・アーマド殿下の子息でもある現在のマレーシア国王のスルタン・アブドラ国王に謁見し、この施設にスルタン・アーマド殿下の名を使う許可を求める予定であると話しています。
 この日、アヌアル大臣はプトラジャヤ開発公社とハミディン・モハマド・アミンFAM会長、ウィンザー・ジョン・ポールAFC事務局長との間での行われた覚書交換式典に参加しています。
 プトラジャヤサッカー都市計画は、連邦直轄地プトラジャヤの42.43エーカー(東京ドームのおよそ3.6倍)の土地にAFCが管理する10000人収容規模のスタジアムとFAM、AFC、AFFの本部、そしてマレーシア代表チーム専用の練習施設が建設される巨大プロジェクトで、AFCはおよそ1億米ドルの建設費用を負担し、マレーシア代表の練習施設はマレーシア政府が負担します。この他、プトラジャヤをスポーツに優しい街とするために、この施設の周辺にも地域住民のためのサッカー場が4面建設されるということです。

トレンガヌFCとトレンガヌFCは綿棒検査終了
 Mリーグ1部のトレンガヌFCと、トレンガヌFCのBチームで鈴木ブルーノ選手が在籍するMリーグ2部のトレンガヌFC IIは、これまで禁止されていたチーム練習を再開する条件となる綿棒検査を終了したと、マレー語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 ホームとなるスルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアムで行われた綿棒検査は両チームの選手の他、監督、コーチおよび関係者を対象に行われましたが、まだ自国にいるシンガポール出身のファリス・ラムリはマレーシア政府移民局によるシンガポールからの入国許可が出るのを待っているため、検査は受けていないということです。
 この後、査結果をMリーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLに提出し、MFLから練習再開の許可が出れば、ナフジ・ザイン監督率いるトレンガヌFCとロシャディ・ワハブ監督率いるトレンガヌFC IIは晴れて練習再開となります。
 トレンガヌFCのアーマド・シャリザル・ヤハヤ チームマネージャーによれば、検査結果が出るまでには2日ほどかかり、その結果をMFLに送ることから、実際の練習再開までには数日かかるとしています。
 練習再開許可が出た場合は、クラブとして国家安全委員会、マレーシア政府保健省、MFLによる標準作業手順SOPに沿った練習を行うとしています。

Football: Selangor prefer own Super League training

スランゴールFC監督は来月予定の代表候補合宿への選手派遣に難色
 Mリーグ1部スランゴールFCのサティアナタン・バスカラン監督は、来月予定されている代表候補合宿へ選手を派遣するよりも自チームで練習することを望んでいると英字紙ニューストレイトタイムズ電子版に語っています。
 先日、タン・チェンホー監督は10月から再開となるFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選に向けて、来月7月に短期の代表候補合宿を検討していると話しましたが、これに対してMリーグのクラブの中には難色を示しているとされていました。
 9月に再開予定のMリーグに備えて、今週から来週にかけて各クラブは約3ヶ月ぶりとなるチーム練習を始める予定ですが、多くのクラブが所属選手を試合ができるレベルの状況まで仕上げることを優先したいとしています。また、FIFAの国際マッチデー期間外に行われる7月の代表候補合宿には招集に応じる義務も発生しないことも、各クラブが難色を示している理由の一つとされています。
 スランゴールFCのサティアナタン監督は、スランゴールFCの選手2度のようなトレー人が必要かは自分が一番理解しているとして、代表候補合宿に派遣するよりは自チームで練習を続けることが選手にとっても最善であると話しています。
 自身も元代表監督の経験もあるサティアナタン監督は、5日間ほどの代表候補合宿での練習が身体接触を避けるもののであれば、体力トレーニングが中心となり、それならばわざわざ代表の練習に参加しなくとも、スランゴールFCでの練習で十分であると話しています。
 しかしその一方で、代表候補合宿での練習が身体接触を含んだり、クラブレベルでは現在も禁じられている練習試合などが行われるのであれば、喜んで選手を参加させたいとしており、来月7月に合宿を行うのであれば、各クラブの声も聞くべきではないかとも話しています。
 なお、新型コロナウィルス感染に伴う臨時措置として、FIFAは代表に招集された選手が招集を拒否して、自クラブで練習することも認めています。
 また同じMリーグ1部ペラTBGのメフメト・ドゥラコビッチ監督は、自チームの選手が7月の代表候補合宿に招集されることがあれば、喜んで参加させたいと話しています。
 「我々が選手を育てているのは代表チームのためであり、自分のチームの選手が代表に招集されるのは喜ばしいことである。代表のタン監督がペラTBGの選手が欲しいと言えば、全面的に協力したい。」と話しています。

5月11日のニュース:ケランタン州FAは未払い給料問題解決のためにサポーターからの寄付を募る、鈴木ブルーノ選手はTFC IIのプレミアリーグ優勝を信じる、Mリーグ4部のアマチュアクラブが元エスパニョール関係者をテクニカルアドバイザーとして契約

ケランタン州FAは未払い給料問題解決のためにサポーターからの寄付を募る
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版は、国際サッカー連盟FIFAにより今月5月30日までに未払い給料問題の解決を求められているケランタン州サッカー協会KAFAが、未払い給料を補うためにサポーターから寄付を募っているとと報じています。
 先日のこのブログでも取り上げましたが、KAFAは2018年から2019年にかけて在籍したブラジル出身のカッシオ・デ・ジーサスに対して62万9620リンギ(およそ1550万円)の未払い給料があり、今月末までに支払いを完了しなければ、リーグ戦の勝点剥奪や移籍期間トランスファーウィンドウでの新規選手獲得を禁じる裁定を受けることになっています。(KAFAは既に今年2020年の2回目と来年1回目のトランスファーウィンドウでの選手獲得を禁じられています。)
 そこでKAFAはサポーターに対して窮状を訴え、アーマド・ムザッキル・ハミド実行委員長名で寄付を募る告知をクラブの公式Facebookに掲載しています。
(以下はKAFA公式Facebookに掲載された告知。Kafa buka derma atas talian selamatkan bolasepak kelantan「Kafaはケランタンのサッカーを救うためのオンラインでの寄付を始める。」という見出しがついています。

 KAFAのムザッキル実行委員長は「Mリーグの中断と新型コロナウィルス拡大防止のための活動制限例MCOによって、収入を生み出し、負債を返済することが困難になっている。未払い給料問題を解消するためにKAFAはファンの支援が必要で、もし期限までに解消できなければ、KAFAはより厳しい状況に置かれることになる。」と述べています。
 なおケランタンFAがFIFAの制裁対象となるのは今回が初めてではなく、昨年はかつてKAFAのテクニカルダイレクターを務めたウルグアイ出身のアルフレッド・カルロス・ゴンザレスに対する未払い給料23万5686リンギ(およそ580万円)を期限までに支払わなかったことにより、FIFAの支持を受けたFAMがMリーグの勝点3の剥奪処分を下しています。
 なおKAFAはこの給料未払い問題以外にもマレーシアの年金制度にあたる従業員積立基金EPFの雇用主負担分100万リンギ(およそ2460万円)の未納なども明らかになっています。
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 かつて2012年にはリーグ戦、マレーシアカップ、FAカップと国内のタイトルを総なめしながら、そのわずか8年後には給料未払い問題解決にファンの寄付を募ることになったケランタンFAですが、2018年と2019年の給料未払いは、新型コロナウィルスとは全く無関係の放漫経営の結果なのは明らかで、個人的にはその穴埋めをサポーターに求めるのはいかがなものかと思いますが、KAFAのFacebookには次々と「寄付した!」というサポーターのコメントが増えています。
 ちなみにケランタン州はイスラム原理主義政党PASが州議会で与党を占めるイスラム色が非常に濃い州で、マレーシア航空のロゴにもなっているマレー凧(たこ)wauの凧上げやコマ回しgasingなどマレー文化や色濃く残す地域でもあります。また州都のコタバルは、太平洋戦争開戦の際、時差の都合で真珠湾攻撃よりも早く日本軍の侵攻が始まった戦場でもありました。

鈴木ブルーノ選手はTFC IIのプレミアリーグ優勝を信じる
 Mリーグ2部プレミアリーグで開幕から4連勝し首位でリーグ中断を迎えたトレンガヌFC II(TFC II)。このTFC IIで主将を務める鈴木ブルーノ選手はこのまま首位でリーグ優勝を成し遂げられると語っていると、マレー語紙ブリタハリアン電子版が伝えています。
 Mリーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLは、9月からのリーグ再開を予定してMリーグ1部、2部とも1回戦総当たりという暫定日程を発表しています。
 鈴木選手は「新型コロナウィルスの影響により今期リーグ戦は残りは7試合だが、このチームは4連勝後も首位を維持するだけの力がある。(現在の首位という順位によって)チームは有利な立場におり、リーグ優勝を目指すには良い機会が与えられていると思っている。今季はチャレンジカップが中止されたので、TFC IIが優勝トロフィーを手にすることができるのはリーグ優勝だけである。」、「しかし(リーグが再開されれば)他のクラブも当然、優勝を狙って試合に挑んでくるので、大事なことは負けないことである。」と話し、リーグ中断期間中もピッチでは練習ができないものの、チームメイトがコンディションを維持していることを期待しているとも話しています。
 Mリーグ1部のトレンガヌFC(TFC)のBチームでロシャディ・ワハブ監督とサピアン・ワヒドコーチが率いるTFC IIは、リーグ中断前までの好調さを、リーグ再開が予定されている9月1日まで維持できれば、TFC IIがプレミアリーグで優勝するのは決して不可能ではないでしょう。
 最後に中止になったチャレンジカップについて鈴木選手は「2018年以来の優勝を目指していたチャレンジカップが中止になったのは残念だ」と話しています。
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 記事に出てくるチャレンジカップとは2018年に創設された国内のカップ戦です。リーグ戦終了後に行われるマレーシアカップへの出場資格がないMリーグ1部12位のクラブと2部6位以下のクラブが対象です。ただし、鈴木選手が所属するTFC IIのようにMリーグ1部所属クラブのBチームはマレーシアカップへの出場資格がないため、リーグ戦の順位にかかわらずチャレンジカップに出場します。
 ちなみにMリーグ中断期間中、マレーシアのテレビでは過去のリーグ戦やカップ戦の再放送を行なっていますが、その中でこの鈴木選手がTFC IIのAチーム、Mリーグ1部のトレンガヌFCに期限付き移籍(という呼び方が正しいのかどうかはわかりませんが)していた2018年の試合が放映されていました。攻撃ではTFCの主将リー・タック選手との息もあっていたので、またこの2人のコンビが見てみたいと思った次第です。

Mリーグ4部のアマチュアクラブが元エスパニョール関係者をテクニカルアドバイザーとして契約
 以前このブログでもその健全な財務状況をFacebookで公開したことを取り上げたMリーグ4部M4リーグのアマチュアクラブ、クルテーFCが、スペイン人のテクニカル・アドバイザーと契約したことをクラブの公式ソーシャルメディアで発表しています。
 クルテーFCと契約したのはスペインリーグのRCDエスパニョールでかつて国際部門のマネージャーを務めていたオスカル・リエラ氏です。
 現在はスペインリーグの2部や4部の複数のクラブと共同で、外国籍選手がヨーロッパ市場向けに才能を披露する場を作るための環境づくりを行なっているリエラ氏は、マレーシアへ来るのは今年2020年の年末になるようですが、それまではバルセロナの自宅から「リモートワーク」でクルテーFCのテクニカル・ダイレクターを務めるチェ・ク・マルズキ氏とともに、クルテーFCからヨーロッパでのプロサッカー選手を目指すための育成プログラムの作成に関わるということです。
 クルテーFCのサイド・カイリ・アミエルCEOは、長年の経験と実践的な考え方を持つリエラ氏はクルテーFCのテクニカル・アドバイザーには最適の経歴を持つ人物で、リエラ氏のテクニカルアドバイザー任命は、クルテーFCが目指している地元出身の選手の育成および強化にとって重要な役割を果たすと考えていると話しています。
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 上記のケランタンFAのように、有力外国人選手を大金で雇い入れて、短期間で結果を出す方法もあれば、このクルテーFCのように長期的な視野に立って投資する方法もあるでしょう。小規模なMリーグクラブの中にはこのクルテーFCの運営方針を真似てみるべきクラブもありそうです。
(写真はクルテーFCの公式Facebookより)