4月12日のニュース:ケランタンFAに勝点3はく奪の処分

ケランタンFAに勝点3はく奪の処分
マレーシアサッカー協会FAMのホームページによると、マレーシアフットボールリーグMFLに所属するケランタンFA(KAFA)に対して、今シーズン所属しているMFL2部プレミアリーグで勝点3はく奪の処分が科されました。この処分はKAFAの前テクニカルダイレクターを務めていたウルグアイ人のアルフレッド・カルロス・ゴンザレズに対する契約違反に対して、KAFAが誠実に対応していないことを重く見た、国際サッカー連盟FIFAの指示に基づきFAMが科したものですが、
 給料未払い問題に端を発したこの騒動については、FAMのホームページに詳しいタイムラインが掲載されていますので、これを見ていきます。

2018年1月19日
マレーシアサッカー協会FAMが、KAFAの契約違反に関するゴンザレズ氏の不服申し立てに関する書簡を国際サッカー連盟FIFAより受け取る。
2018年1月20日
FIFAからKAFAへ同年3月12日までに状況説明を求める書簡を送るも、KAFAは返答せず。
2018年6月19日
FIFAの紛争解決室がKAFAに対し、未払い給料、賠償金、訴訟費用の支払いを命じる。
2018年8月19日
KAFAよりFIFAに対して、ゴンザレズ氏のコーチ資格に関する調査が終了するまで、支払いの延期を求める書簡が送られる。
2018年10月16日
アジアサッカー連盟AFCがFAMとKAFAに対して、ゴンザレズ氏のコーチ資格は正当なものであることを知らせる書簡をFAMとKAFAに送る。
2018年10月22日
FIFAは、この訴訟が懲罰委員会の管轄となることを発表。
2019年2月18日
FIFAに対して、KAFAの経営がKRW社となったことを知らせ、その結果として、未払い債務はKRW社によって引き継がれたことも合わせて報告。
2019年3月6日
FIFAが懲罰委員会の最終決定として、KAFAはゴンザレズ氏に対して、未払い給料、罰金、訴訟費用を合わせた23万5千マレーシアリンギを30日以内に支払うことをKAFAに命じています。その際に、もしこの命令が守られない場合、参加リーグでの勝点を3点がはく奪されると警告しました。
 また、KAFAが罰を受けないように、FAMがKAFAに対して、支払い状況の報告を求め、さらに4月2日までに支払いを完了するよう忠告しました。
2019年4月3日
KAFAとKRW社との間で発生した問題のため、現時点ではKRW社が未払い給料などを支払うことができないとKAFAがFIFAに報告。その上で未払い債務は全てKAFAが引き継ぐ代わりに、支払い期限の30日間の延長をFIFAに依頼。
2019年4月10日
KAFAの保持するプロクラブの勝点3をはく奪を命じる正式な通達をFAMがFIFAより受け取る。さらにFIFAは、FAMがこの通達に従わない場合は、FAMに対して、FIFAが支援する全ての大会への参加禁止も含めた懲罰措置をとることも合わせて通達。
 FAMは国内リーグを運営するマレーシアサッカーリーグMFLへFIFAからの通達を伝え、勝点3を剥奪することを正式に書面で伝えることを依頼。

この件に関してFAMは、各州のFAなど個々の所属団体が最終的に責任を負うことになるため、FIFAやAFCによる指導に従うよう求めています。また、今回の件では、KAFAは勝点3をはく奪されただけでなく、FIFAが裁定を下した通りの金額を払う義務はまだ残っています。これが履行されない場合、今後のさらなる懲罰の対象となる可能性があります。