フェルダUとUKM FCは来季のMリーグ出場不可をFAMが発表
マレーシアサッカー協会FAMは、Mリーグ1部のフェルダ・ユナイテッドFCと同2部のUKM FCの民営化が期限までに承認できなかったとして、来季のMリーグ1部および2部への参加が不可能となったことを公式サイト上で発表しています。
FAMは10月5日にフェルダ・ユナイテッドFCとUKM FCを含むMリーグ1部と2部の全21クラブの民営化が完了したことを発表していましたが、その後、フェルダ・ユナイテッドFCとUKM FCについては来季の企業スポンサーや運営資金に関して新たな問題が発覚したことから、FAMは両クラブの新たな経営陣から詳しい説明と更なる書類の提出を求めていました。
フェルダ・ユナイテッドFCについては、民営化自体は完了し、FAMはそれを承認したものの、その後にクラブを運営し、スポンサーでもある連邦土地開発庁FELDA(フェルダ)が来季2021年シーズンには参加しないという発表をメディア向けに行いました。これを受けて、フェルダ・ユナイテッドFCの新たな運営会社として設立されたファイターズ社は、連邦土地開発庁に代わって獲得した新たなスポンサーとその投資内容、さらにクラブの来季の運営計画をFAMに提出していましたが、FAMはこれらを精査した結果、来季のクラブ運営には不十分であると判断したということです。
またUKM FCについては、今季、クラブを運営したマレーシア国立大学UKMから、来季はUKM FCに関する運営及び選手や監督、コーチの雇用について責任を負わないことがFAMに伝えられていたということです。UKM FCも新たな運営会社ヴァーシティーボーイズ社を設立した上で新たなスポンサーを獲得し、FAMにその投資内容とクラブの来季の運営計画を提出していましたが、UKM FCについても提出された計画では来季のクラブ運営には不十分と判断されました。
FAMは、スポンサーを失った両クラブに対し、所属する選手や監督、コーチの生活が保証されるように新たなスポンサーを獲得する機会を与えたとする一方で、両クラブが示した財務状況では来季の途中で給料未払いといった問題が発生する可能性があり、そういったクラブがMリーグに参加することは承認できないことが決定の理由であるとしています。
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この決定により、このままだと来季のMリーグは1部12クラブのままですが、1部から2部に降格するフェルダ・ユナイテッドFCと来季も2部でプレーする予定だったUKM FCの両クラブがリーグ参加不可となり2部は合計10クラブという編成になります。しかもその内の4クラブが1部所属クラブのセカンドチームという構成です。今季は3部リーグ以下は新型コロナウィルス感染拡大の影響で中止となっており、3部からの昇格させるクラブもありません。
なお、別報道ではこの両クラブの運営会社の内、ファイターズ社は既にFAMに対して再検討を求めたということで、ヴァーシティーボーイズ社も同様の内容を書面でFAMに送るとしており、まだ決着と言うわけではなさそうです。
ケランタンFCの新ロゴ発表
上の記事でも取り上げたように来季からMリーグの各クラブは民営化されますが、Mリーグ2部のケランタンFC(今季はケランタンFA)は、来季から採用される新たなロゴを公式Facebook上で発表しています。
ケランタンFCのノリザム・トゥキマン オーナーは、このロゴについてクラブの公募で決まったロゴは、クラブが目指す大志と果たすべき目的を表していると話しています。
数百の応募の中からノリザムオーナー自身が選んだロゴが発表された当初は、盗作疑惑も含めネット上で様々な批判が出ていましたが、当初のロゴはあくまでも案であるとして、いくつかの修正が加えられたものが正式なロゴとして発表されています。
ロゴの上の2つの星はサポーターとクラブの強い結束を表し、外側の金色の輪はケランタンFCの価値の高さを、11本のラインはケランタン州内の11の地区を、中央にある厳格で獰猛な表情をした鹿のロゴは、経営陣とチームが常勝クラブを作るという目的に献身的に取り組むことを、そしてロゴ全体に使われている赤色は試合の最後まで全力で戦う勇気を示しているということです。
パハンFAも新ロゴの最終候補6作品を公開しサポーターに投票を求める
Mリーグ1部のスリパハンFC(今季はパハンFA)を運営するパハン州サッカー協会も公式サイトで来季のチームロゴの最終候補6作品を公開し、サポーターによる投票を求めています。
10月4日から10日の期間で応募者はパハン州出身者あるいは現在州内に居住している者という条件で行われたコンテストには全部で563の応募があり、その中から選考委員会が厳選した6候補はパハン州愛に溢れたものになっているということです。(ロゴのいくつかが採用している交わった剣はパハン州の紋章で、青色と黄色は現在のパハン州サッカー協会のロゴの色でもあります。また像のモチーフはクラブの愛称”Tok Gajah”-Gajahはマレーシア語で「象」を表しています。)
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このコンテストで興味深いのは、候補の中のいくつかにはロゴと同時にクラブの名称も書かれていることです。パハン州サッカー協会は既に来季のクラブの名称をスリパハンFCとすることを発表していますが、候補の中には「パハンFC」や「マコタパハンFC」(マコタはマレーシア語で「王冠」の意味)などが書かれており、この記事を執筆している時点で1761票(総投票数の51%)と最も得票数が多い上段中央のロゴは「パハンFC」、次点の1416票(同41%)を集めている上段左のロゴは「マコタパハンFC」となっていることから、パハン州サッカー協会は、スリパハンFCという名には固執していないのかもしれません。
最終候補の6つのロゴ-パハン州サッカー協会公式サイトより