Mリーグ2部プレミアリーグ2020年シーズン第9節結果

9月25日(金)から9月27日(日)の3日間に、2部プレミアリーグ第8節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)

9月25日(金)
クアラルンプールフットボールスタジアム(クアラルンプール)
クアラルンプールFA 5-4 スランゴール2
得点者:クアラルンプール-ファクルル・アイマン(34分)、ニコラス・ドゥル(35分)、フランシス・コネ(42分)、インドラ・プトラ・マハユディン(72分)、イズリーン・イズワンディ(81分)、スランゴール-シャズワン・シャリヒン(5分)、バジラム・ネビヒ2(63分、69分)、ダニアル・アスリ(67分)
 この日の勝利で2位以上が確定したクアラルンプールFAが、1シーズンで来季のMリーグ1部スーパーリーグ復帰を決めています。

(1部復帰を祝うポスト-クアラルンプールFAの公式Facebookより)

スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタンFA 1-0 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:ケランタン-ナズリン・ナウィ(84分PK)
 ケランタンFAの渡邉将基選手は先発してフル出場しましたが、この試合でもイエローをもらっています。

トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビランFA 2-4 クチン FA
得点者:ヌグリスンビラン-マテウス・ビーラ2(26分、50分)、クチン -ブライアン・アニゼシオ2(12分、23分)、ハドソン・ディアス( 21分)、ジミー・レイモンド(28分)
 かつて関東大学リーグで対戦経験があったという鈴木雄太選手と中武駿介選手のマレーシアでの再戦は、鈴木選手のクチンFAが今季最多の4ゴールを決め、中武選手のヌグリスンビランFAを破り、前節に続き勝利を収めています。
 ヌグリスンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。
 クチンFAの鈴木雄太選手と谷川由来選手もいずれも先発してフル出場しています。

9月26日(土)
MPSスタジアム(スランゴール州スラヤン)
UKM FC 1-2 ペナンFA
得点者:UKM-アカニ・サンディ(17分)、ペナン-カサグランデ(49分)、エンドリック(66分)

タン・スリ・ダト・ハジ・ハサンスタジアム(ジョホール州ラーキン)
JDT II 1-1 ペラII
得点者:JDT-フェルナンド・ロドリゲス(分)、ペラ-サチャ・ペトシ(64分PK)

9月27日(日)
スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタン・ユナイテッドFC 2-3 トレンガヌFC II
得点者:ケランタン-カイルル・イズワン(17分)、ガッサミー・アルフサイネイ(62分PK)、トレンガヌ-エンク・シャキル(23分)、ジョーダン・ミンタ2(24分、45+1分)
 トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手は9月25日(金)の1部スーパーリーグでトレンガヌFCの試合に先発しましたが、2日後のこの試合でも途中11分から出場し、試合終了までプレーする鉄人ぶりを発揮しています。

マレーシアプレミアリーグ順位表(第9節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1^ペナンFA97202071323
2^クアラルンプールFA96212112920
3トレンガヌFC II95131514115
4JDT II94321914515
5ケランタンFA94231192*11
6クチン FA93151318-510
7スランゴール293151420-610
8ヌグリスンビランFA9315916-710
9ケランタンU93061114-39
10UKM FC9234814-69
11サラワクU92241214-28
12ペラ II91441011-17
^ペナンFAとクアラルンプールFAは2位以内が確定し、2021年シーズンの1部昇格が決定しています。
*5位のケランタンFAは給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアプレミアリーグ ゴールランキング(第9節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
8カサグランデペナンFA9
8エンドリックペナンFA9
7フランシス・コネクアラルンプールFA9
7フェルナンド・ロドリゲスJDT II9
6ダニアル・サアリスランゴール29

9月25日のニュース:FAMとパハン州FAはお互いを非難、スランゴール州FAはスマレとの交渉はFAMの承認済みと主張するもFAMは否定、期限まで1週間となった民営化が完了しているのは現時点で12クラブ

FAMとパハン州FAはお互いを非難
 マレーシアサッカー協会FAMとMリーグ1部パハンFAを運営するパハン州サッカー協会(パハン州FA)はお互いに非難を応酬し合う状況になっています。
 パハン州FAを離れてタイ1部リーグのポリス・テロFC移籍を発表したモハマドゥ・スマレに対して、今月9月11日にパハン州FAはFAMへ不服申し立てを行いましたが、FAMの対応が不十分として、一昨日9月22日にFAMを強い調子で非難する声明を公式Facebookなどで公開しました。
 パハン州FAのノーリア・アブドル・マナフ事務局長は自身の名で出された公式声明で「(対応が遅れていることについて)FAMはFIFAの対応を待っているといることを理由にしているが、パハン州FAはこの理由を受け入れることはできない。マレーシア人選手に関する事例への対応はFAMの管轄であり、アジアサッカー連盟のウインザー・ポール事務局長もメディア向けの声明でこれを肯定している。」と述べ、パハン州FAも含め国内の州FAを統括する立場のFAMは、今回のスマレ選手に関する件についてパハン州FAの申し立てに真剣かつ速やかに対応するべきだとしています。
 さらにパハン州FAのノーリア事務局長は、FAMが早急に対応しない場合、マレーシア国内のスポーツに関する問題を裁定するスポーツコミッショナーにこの件についての裁定を仰ぐことも検討しているとしています。
 「パハンFAを離脱するに至った理由としてスマレ選手が挙げている内容は不正確な上にでっち上げであり、パハン州FAは事実に基づきスマレ選手の主張に異議を申し立てる用意がある。」と話すノーリア事務局長は、スマレ選手が離脱の最大の理由として挙げている契約内容とは異なる給料が過去3年間に渡り支払われていたことについても、これを全面的に否定しています。
 一方のFAMは公式サイトに反論を掲載し、パハン州FAによる非難は根拠がない上に無責任であるとしてこれを糾弾しています。
 FAMはこの件がパハン州FAから報告された当初から、スマレ選手に関する提訴をFIFAへ行うための手順や必要条件などを提示してパハン州FAに協力してきたと主張し、パハン州FAへの反論ではその事実を時間の経緯に沿って説明しています。その上でスマレ選手が契約破棄の根拠としている「給料未払いが発生した際には契約を破棄できる」という条項が使われた事実について自身の責任を理解するべきだと、パハン州FAの非難に応酬しています。

スランゴール州FAはスマレとの交渉はFAMの承認済みと主張するもFAMは否定
 またパハン州FAとFAMの論争の最中に明らかになったのが、Mリーグ1部スランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会(スランゴール州FA)がスマレ選手に接触する際にFAMがこれを承認していたというニュースです。
 こちらはスランゴール州FAのジョハン・カマル・ハミドン事務局長がFAMに事前に資格紹介を行い、さらにFAMから承認を得た上で獲得交渉を行っていたことを明かし、これがパハン州FAのFAMに対するさらなる非難を産む原因になっています。
 英字紙ニューストレイトタイムズにはパハン州FA関係者の話として、パハン州FAとスマレ選手の「離婚調停」を行なっていたFAMが、その裏ではスランゴールFAとスマレ選手の「結婚」を承認していたと、FAMを非難しているとしています。
 しかもこの話がここで終わらないのがマレーシア。FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、FAMにはスランゴール州FAとスマレ選手の交渉を許可する資格も禁止もする資格もないと話し、スランゴール州FAのジョハン事務局長の問い合わせてに対しては、スマレ選手は契約内容に含まれていた「給料未払いが起こった際に契約を破棄できる」という条項を使って契約を破棄したという事実を伝えただけであると話しています。
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 正式な契約書が交わされていながらこの様な問題が発生すること自体、正直、理解ができませんし、誰かが(あるいは関係者全員が)自身に都合よくその内容を解釈しているのかも知れません。結局はプロサッカーチームの運営を各州の議員や公務員といったアマチュアが運営していることに起因している様に感じます。皇族を協会の会長に置くパハン州FAとスランゴール州FAがこの件に関連しているのは単なる偶然ではなく、そういった権威の下でそれを傘にきた輩が自身の権力闘争にサッカーを利用している図式が見え隠れしている気がします。監督をクビにしてもその任命責任が問われないスランゴール州FAはその際たるものでしょう。そのためにも次の記事で取り上げるクラブの民営化は何としても進めていかなければならない様に思います。

期限まで1週間となった民営化が完了しているのは現時点で12クラブ
 マレーシアサッカー協会FAMが期限を9月30日に設定したクラブの民営化ですが、現時点では12クラブが民営化手続きを完了していることをFAMが公式サイトで発表しています。マレーシアのプロクラブの大半は、各州サッカー協会(州FA)が運営していますが、FAMはアジアサッカー連盟AFCの指導に基づき、各州FAが運営するクラブを州FAから切り離す民営化を求めており、その期限はあと1週間ほどに迫っています。
 今回FAMが発表した民営化手続きが完了しているクラブは、ジョホール・ダルル・タジムJDT、PJシティFC、マラッカ・ユナイテッドFC、トレンガヌFC、サバ、ペラTBG(以上Mリーグ1部)、サラワク・ユナイテッドFC、ヌグリスンビラン、ケランタン・ユナイテッドFC、クチン・シティFC、クアラルンプール(以上Mリーグ2部)そしてMリーグ3部所属のマレーシア国軍FCの12クラブです。
 またこの他、Mリーグ1部のスランゴールFC、フェルダ・ユナイテッドFCと2部ケランタンは手続きの最終段階に入っていること、また1部のパハンとクダ、2部のペナンは手続きの最中であるともされています。
 その一方でマレーシア王立警察を母体とするPDRM FCと国立大学を母体とするUITM FCとUKM FCについては手続きを始めたばかりの段階ということで、FAMは速やかな対応を求める督促状を送ったとしています。
 民営化が完了しないクラブは、AFC主催のAFCチャンピオンズリーグやAFCカップなどの大会にはマレーシア代表として出場できない他、来季2021年以降は国内リーグのMリーグ1部と2部でもプレーするためのクラブライセンスが発給されません。
 なおFAMのプロ委員会のモハマド・フィルダウス・モハマド委員長名で出されたこの発表では、民営化手続きを完了していないクラブに対して9月30日の期限は決して延長されないとする一方で、必要な支援をいつでも行う用意があり、今季の1部と2部の全クラブが民営化手続きを期限までに完了することを望んでいるとも書かれています。

Mリーグ2部プレミアリーグ2020年シーズン第8節結果

9月18日(金)から9月20日(日)の3日間に、2部プレミアリーグ第8節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)

9月18日(金)
サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
サラワク・ユナイテッドFC 2−1 ケランタン・ユナイテッドFC
得点者:サラワク-アムリ・ヤハヤ(7分)、パトリック・ウレー(18分)、ケランタン-アルフサイネイ・カッサーマ(79分PK)
 ザハスミ・イスマイル監督を「休養」させたケランタン・ユナイテッドFCは、モハマド・ナズルレルワン・マクモル新監督も連敗が止められず4連敗となっています。

9月19日(土)
シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナンFA 2-1 クアラルンプールFA
得点者:エンドリック(45分)、ラファエル・ヴィトール(90+2分)、クアラルンプール-インドラ・プトラ・マハユディン(71分)
 1位と2位の対決となったこのカードは、ペナンFAが勝利しています。この勝利によって昇格資格を持つ他のクラブを含めても上位2位に入ることが決まり、来季1部スーパーリーグへの自動昇格権を獲得しています。

MPMスタジアム(ペラ州マンジュン)
ペラII 0-0 ヌグリスンビランFA
得点者:なし
 ヌグリスンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。

9月20日(日)
サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
クチンFA 2-0 ケランタンFA
得点者:クチン-鈴木雄太(67分)、谷川由来(77分)
 クチンFAは日本人コンビの2ゴールに加え今季初完封勝利を挙げ、これで2連勝。今季初めて最下位を脱出しています。
 クチンFAの鈴木雄太選手と谷川由来選手はいずれも先発してフル出場し、それぞれ今季初ゴールも決めています。
 ケランタンFAの渡邉将基選手は先発してフル出場しましたが、この試合でイエローをもらっています。

(ゴールを挙げた鈴木選手に駆け寄る谷川選手-クチンFAのFacebookより)

スルタン・イスマイル・ナシルディン・シャースタジアム(トレンガヌ州クアラトレンガヌ)
トレンガヌFC II 2-2 UKM FC
得点者:トレンガヌ-チェ・アリフ・チェ・カマルディン(18分)、鈴木ブルーノ(20分)、UKM-バキウディン・シャムスディン2(47分、85分)
 トレンガヌFCIIはこの引き分けでリーグ再開からの連敗を4で止めています。
 トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手は先発でフル出場し、今季2度目のゴールを決めています。

(ゴールを挙げた鈴木選手-トレンガヌFC IIのFacebookより)

MPPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール2 1-6 JDT II
得点者:スランゴール-ダニアル・アスリ(57分)、JDT-ニコラス・フェルナンデス2(21分、33分)
フェルナンド・ロドリゲス2(25分、49分)、チェ・ラシド・チェ・ハリム(69分)、シャズワン・アンディック(71分)
 トップチームがスランゴールFCを6-1と粉砕した翌日に、JDTのBチームがスランゴールFCのBチームを同じスコアで撃破するという作り話の様な試合でした。
 JDT IIの廣瀬慧選手は先発して、今季初のフル出場を果たしています。

マレーシアプレミアリーグ順位表(第8節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1ペナンFA86201861220
2クアラルンプールFA8521168817
3JDT II84221813514
4トレンガヌFC II84131212013
5スランゴール283141015-510
6ヌグリスンビランFA8314712-510
7ケランタンU8305911-29
8UKM FC8232712-59
9ケランタンFA832310918
10サラワクU82231213-18
11クチンFA8215916-77
12ペラ II8134910-16
*9位のケランタンFAは給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアプレミアリーグ ゴールランキング(第8節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
7カサグランデペナンFA8
7エンドリックペナンFA8
6フランシス・コネクアラルンプールFA8
6フェルナンド・ロドリゲスJDT II8
5ダニアル・サアリスランゴール28
5パトリック・ウエーサラワク・ユナイテッド8

Mリーグ2部プレミアリーグ2020年シーズン第7節結果

 9月11日(金)と9月12日(土)の両日に、2部プレミアリーグ第6節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)
 1位のペナンFAと2位のクアラルンプールFAがいずれも勝利し、1部昇格を狙うライバルとの勝点差を8としています。

9月11日(金)
MPSスタジアム(スランゴール州スラヤン)
UKM FC 1-0 ケランタン・ユナイテッドFC
得点者:UKM-ハイズ・ハニフ(90分)

9月12日(土)
サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
クチンFA 2-1 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:クチン-ハイロル・モクタル(18分)、ラフィエザン・ラザリ(87分)、サラワクU-パトリック・ロナルジーニョ(60分)
 ともにサラワク州クチンを本拠地とする2チームのサラワクダービーでは、クチンFAが今季初勝利を挙げています。
 クチンFAの鈴木雄太選手と谷川由来選手はいずれも先発してフル出場しています。

スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタンFA 1-0 ペラII
得点者:ケランタン-ニック・アキフ・シャヒラン(45分+1分)
 ケランタンFAの渡邉将基選手は先発でフル出場しています。

クアラルンプールフットボールスタジアム(クアラルンプール)
クアラルンプールFA 4-1 トレンガヌFC II
得点者:クアラルンプール-フランシス・コネ2(12分PK、47分)、パウロ・ジョズエ(20分)、ズハフリ・ヤハヤ(90分+5分)、トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(82分)
 この勝利で勝点で並びながらも、得失差でペナンFAに次ぐ2位となっているクアラルンプールFAは次節第8節でペナンFAと直接対決します。
 一方のトレンガヌFC IIは新型コロナウィルスによる中断からの再開後は3連敗となっています。
 トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手は先発でフル出場しています。

トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビランFA 2-1 スランゴール2
得点者:ヌグリスンビラン-アルミール・ネト2(30分、87分)、スランゴール-クエンティン・チェン(29分)
 ヌグリスンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。

タン・スリ・ダト・ハジ・ハサン・ユノススタジアム(ジョホール州ラーキン)
ジョホール・ダルル・タジムJDT II 1-2 ペナンFA
得点者:JDT-フェロズ・バハルディン(31分)、ペナン-カイル・アズリン(4分)、エンドリック(44分)
 JDT IIの廣瀬慧選手は先発出場し、83分に交代しています。

マレーシアプレミアリーグ順位表(第7節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1ペナンFA75201651117
2クアラルンプールFA7520156917
3トレンガヌFC II74031010012
4JDT II73221212011
5スランゴール2731399010
6ケランタンU730489-19
7ヌグリスンビランFA7304712-59
8ケランタンFA732210738
9UKM FC7223510-58
10ペラ II7124910-15
11サラワクU7123910-15
12クチンFA7115716-94
*8位のケランタンFAは給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアプレミアリーグ ゴールランキング(第7節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
7カサグランデペナンFA7
6エンドリックペナンFA7
6フランシス・コネクアラルンプールFA6
4パウロ・ジョズエ他5名

Mリーグ2部プレミアリーグ2020年シーズン第6節結果

 9月4日(金)と9月5日(土)の両日に、2部プレミアリーグ第6節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)

9月11日(金)
シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナンFA 2-0 ヌグリスンビランFA
得点者:ペナン-カサグランデ(6分)、リ・チャンフン(62分)
 ホームのペナンFAがリーグ再開から2連勝で首位に躍り出ました。リーグ得点王のカサグランデがこの試合でもゴールを決め、6試合で7ゴールと好調を維持しています。ちーむも今季はまだ無敗です。
 一方、ヌグリスンビランFAはMリーグ1部への自動昇格となるリーグ2位まで勝点差8となってしまい、昇格争いから脱落です。
 ヌグリスンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。

スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタ・バル)
ケランタン・ユナイテッドFC 0-2 クアラルンプールFA
得点者:クアラルンプール-パウロ・ジョスエ2(63分、90分+2分)
 クアラルンプールFAがリーグ中断を挟み3し、勝点14として2位に浮上しています。首位のペナンFA同様、6試合無敗で勝点では並んでいるものの、得失差により2位となっています。
 ケランタン・ユナイテッドFCはリーグ再開から2連敗です。

サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
サラワク・ユナイテッドFC 0-0 UKM FC
得点者:なし

9月5日(土)
MPMスタジアム(ペラ州マンジュン)
ペラII 5-1 クチンFA
得点者:ペラ-カイルル・アシュラフ・サヒザ(15分)、ナズミ・アーマド(26分)、アディブ・ラオプ2(50分、57分)、サシャ・ペッシ(89分)、クチン-ジョセフ・カラン・ティ(55分)
 今季初勝利を目指した両チームの戦いはペラIIが勝利し、今季初白星を飾っています。
 一方、クチンFAはこの試合でも勝利を得られず今季勝ち星のない唯一のクラブになってしまいました。
 クチンFAの鈴木雄太選手と谷川由来選手はいずれも先発してフル出場しています。

スルタン・イスマイル・ナサルディン・シャースタジアム(トレンガヌ州クアラトレンガヌ)
トレンガヌFC II 2-3 JDT II
得点者:トレンガヌ-エンク・ヌル・シャキル2(1分、55分)、JDT-キコ・インサ2(11分、27分)、フェルナンド・ロドリゲス(66分)
 Bチーム同士の対戦は、リーグ中断まで4連勝だったトレンガヌFC IIが前節に続いて連敗しています。
 勝利したJDT IIは、代表招集も噂されている帰化選手のリリドン・クラスニキが先発出場。このままだと選手層が厚いトップチームで出場機会のないBチームの選手が代表招集という可能性もありそうです。
 トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手は先発でフル出場していますが、JDT IIの廣瀬慧選手はベンチ入りしませんでした。

MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール20-0 ケランタンFA
得点者:なし
 新オーナーが決まり心機一転が期待されたケランタンFAでしたが、引き分けに終わり上位浮上のきっかけが掴めないままBクラスに低迷しています。
 一方、スランゴール2はこの試合後にU19代表候補合宿に参加する選手が離脱するため今後は選手層の薄さに苦しみそうです。
 ケランタンFAの渡邉将基選手は警告累積による出場停止によりベンチ入りしませんでした。

マレーシアプレミアリーグ順位表(第6節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1ペナンFA64201441014
2クアラルンプールFA6420115614
3トレンガヌFC II640296312
4JDT II63211110111
5スランゴール2631267110
6ケランタンU63038809
7ヌグリスンビランFA6204511-66
8ケランタンFA62229725
9ペラ II61239905
10サラワクU 6123910-15
11UKM FC6123410-65
12クチンFA6015515-101
*8位のケランタンFAは給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアプレミアリーグ ゴールランキング(第6節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
7カサグランデペナンFA6
5エンドリックペナンFA6
4ダニアル・アスリスランゴール26
4フェルナンド・ロドリゲスJDT II6
4フランシス・コネクアラルンプールFA6
4フェリックス・チディケランタン6

Mリーグ2部プレミアリーグ2020年シーズン第5節結果

 3月16日から中断していたMリーグが再開し、8月28日(金)と8月30日(土)の両日に、2部プレミアリーグ第5節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)

8月28日(金)
サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
クチンFA 1-4 スランゴール2
得点者:クチン-ジョセフ・カラン・ティー(81分)、スランゴール-ダニアル・アスリ2(26分、64分)、ファズルル・ファーリズ(48分)、アリフ・ハイカル(83分)
 クチンFAは未だ今季白星なしと苦しい試合が続いていますが、プレミアリーグは8位までが勝点差3以内という接戦になっていて、1勝するだけ順位が大きく変わります。しかも今季は3部のM3リーグが新型コロナウィルスの影響で中止となっており、2部と3部の間での入れ替えなく、今季が11位以下に終わっても降格の心配はありません。
 クチンFAの鈴木雄太選手は先発してフル出場、谷川由来選手は89分に交代出場しています。

クアラルンプール・フットボールスタジアム(クアラルンプール)
クアラルンプールFA 2-1 UKM FC
得点者:クアラルンプール-フランシス・コネ(27分)、パウロ・ジョズエ(82分)、UKM-アカニ・サンデイ(90+3分)
 クアラルンプールFAはリーグ中断期間を挟んで連勝し、無敗記録を5試合としています。
 一方のUKM FCは開幕戦で勝利を挙げたもの、それ以降は1分3敗となっています。

トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビランFA 1-0 トレンガヌFC II
得点者:ヌグリスンビラン-イザック・イズハン・ユスワルディ(90+4分)
 ヌグリスンビランFAは今季2勝目を挙げ、開幕から4連勝中だったトレンガヌFC IIに今季初黒星をつけています。
 ヌグリスンビランFAの中武駿介選手、トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手はいずれも先発でフル出場しています。

8月29日(土)
スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタ・バル)
ケランタンFA 0-3 ペナンFA
得点者:ペナン-エンドリック3(53分、66分、90+3分)
 ペナンFAがエンドリックのハットトリックで2位に浮上。首位とのトレンガヌFC IIにも勝点差1と迫っています。エンドリックは昨季はスランゴールFCに在籍していましたが、24歳という年齢ながらケガを理由にコンディション不良を訴えることが多く、サティアナタン監督の信用を失い(報道によれば)、昨シーズン終了時には契約が更新されなかった経緯がありますが、見事に復活したようです。
 ケランタンFAの渡邉将基選手はスタメンでフル出場しましたが、前節のUKM FC戦に続き、60分にイエローカードを出されています。

MPMスタジアム(ペラ州マンジュン)
ペラ II 2-2 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:ペラ-タリク・イシッチ(20分)、ブルーノ・ベゼーハ(40分)、サラワク-ミラド・ザニドプール(8分)、カユム・ジャブルラー(52分)
 クチンFAと共にまだ今季白星のないペラIIは今季2度目の引き分けで勝点1を獲得しています。

タン・スリ・ダト・ハジ・ハサン・ユノススタジアム(ジョホール州ラーキン)
ジョホール・ダルル・タジムJDT II 3-2 ケランタン・ユナイテッド
得点者:JDT-ルイス・カブレラ(37分)、ニコラス・フェルナンデス(60分)、フェルナンド・ロドリゲス(64分)、ケランタン-ファクルル・ザマン(48分)、ガッサマ・アルフサイネイ(75分)
 JDT IIの廣瀬慧選手は先発出場し、66分に交代しています。

マレーシアプレミアリーグ順位表(第5節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1トレンガヌFC II540173412
2ペナンFA5320124811
3クアラルンプールFA532095411
4ケランタンU53028629
5スランゴール253028719
6JDT II52218808
7ヌグリスンビランFA520359-46
8ケランタンFA5212972*4
9サラワクU5113910-14
10UKM FC5113410-64
11ペラ II502348-42
12クチンFA5014410-61
*8位のケランタンFAは給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアプレミアリーグ ゴールランキング(第5節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
6カサグランデペナンFA5
5エンドリックペナンFA5
4ダニアル・アスリ他2名

8月15日のニュース:日本対マレーシアの親善試合計画が進行中?、FAMはクラブに民営化期限の遵守を求める、FAM-代表候補レベルでない選手の帰化申請は所属クラブの責任で行うべき

日本対マレーシアの親善試合計画が進行中?
 英国の大衆向け新聞ミラー電信版によると、日本代表対マレーシア代表の試合が来月9月に計画されているようです。
 日本で言えばいわば東スポ的な存在の大衆向けタブロイド紙のミラーは、「リバプールFCの南野拓実選手が今後はチーム内での役割が増すだろう」という見出しの記事記事を8月12日版に掲載しています。その記事では、来月9月から各国代表が参加して行われるヨーロッパサッカー連盟UEFAネイションズリーグが開幕しますが、国内リーグやUEFAチャンピオンズリーグなどの過密日程の中で行われることから、リバプールFCのユルゲン・クロップ監督はUEFAネイションズリーグに出場しないヨーロッパ出身ではない選手に依存する割合が上がるだろうとしています。そしてその記事の中に以下のような記述があります。
Now Minamino has been told that, while Japan do have friendlies against Malaysia and Lebanon in the pipeline – although not confirmed – for next month, he won’t be needed for any World Cup qualifiers in October and November.”
「日本代表は(確定はしていないが)来月、マレーシアとレバノンとの親善試合の計画を進めており、南野選手は10月と11月にあるW杯予選には招集されないことが、本人には既に伝えられている。」(ボラセパマレーシア訳)
 W杯予選に招集されない南野選手の出場機会は、同様に代表チームの試合が組まれていないアフリカ出身のモハメド・サラー(エジプト)やサディオ・マネ(セネガル)、ナビ・ケイタ(ギニア)らとともに増えるだろうとこの記事は結んでいます。
 「確定はしていない」、「計画中」という表現を含んでおり、またどこで開催される予定かなどは全く書かれておらず、また新型コロナウィルスの影響で国境を超えての移動には色々と制約がつきますが、もし実現すれば…と考えるだけでもワクワクします。

FAMはクラブに民営化期限の遵守を求める
 マレーシアサッカー協会FAMは、Mリーグ1部と2部の全てのクラブに対して、各州サッカー協会からの独立と民営化を求めており、その期限を9月30日としています。このブログでもMリーグのクラブを「クダFA」「ケランタンFA」と表記していますが、これは例えば「クダFA」というクラブが、クダ州サッカー協会(クダ州FA)によって運営されているクラブであることが理由です。そして、FAMは9月30日までに州FAが運営するクラブ「○○FA」が州FAから分割されて民営化された「○○FC」となることを求めています。そして、この民営化が期限までに達成されないクラブには、MリーグでのプレーするためのクラブライセンスをFAMは発給しないとしています。
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版によれば、そんな中、FAMのクラブライセンス発給を担当する第一審期間FIBのフィルダウス・モハマド委員長は、Mリーグ1部パハンFAが民営化手続きを未だに始めていないことを明らかにした上で、「パハン州FAは、期限までに運営するパハンFAを民営化してパハンFCとすることに楽観的なようだが、クラブの歴史を考えると、万が一期限までに民営化が実現できなければ惜しいことになる。」と話しています。
 その一方でフィルダウス委員長は、ヌグリスンビラン州FAが運営するMリーグ2部のヌグリスンビランFAの民営化が完了し、来季はヌグリスンビランFCとなることについて、その真摯な取り組み姿勢を高く評価していると話しています。
 さらにフィルダウス委員長は、新型コロナウィルスの影響もあり、各州FAの民営化手続きの進捗状況を逐一把握することは難しいと話す一方で、9月30日の期限までに民営化手続きの最終段階にいるクラブには寛容な姿勢を示す可能性はあるかもしれないが、手続きの大半が残っているクラブに関しては、クラブライセンスの発給はないと話しています。

FAM-代表候補レベルでない選手の帰化申請は所属クラブの責任で行うべき
 スランゴール州FAが運営するスランゴールFCのBチームでMリーグ2部のスランゴール2に所属するアルミン・マイアー・ラフィは、ドイツ人の父親とマレーシアとシンガポール人の母親を持ち、シンガポールU23代表でのプレー経験がある23歳の守備的ミッドフィルダーです。
 現在は外国籍選手として在籍しているアルミン・マイヤー選手は、母方の祖父がマレーシア出身ということで、帰化した上でマレーシア国籍の取得も可能ですが、ニューストレイトタイムズ電子版は、マレーシアサッカー協会FAMにはアルミン・マイアー選手の帰化申請手続きの支援予定がないとしています。
 FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は「アルミン・マイアー選手は代表候補レベルの選手ではないため、FAMが支援を行う予定はない。もしスランゴール2がアルミン・マイアー選手をマレーシア人として登録したいのであれば、所属クラブのスランゴール2が帰化申請を支援するべきである。」と話しています。
 アルミン・マイヤー選手自身は、これまでもマレーシア代表としてプレーしたいことを公言しており、そのため現在、代表でプレーするマシュー・デイヴィーズやラヴェルコービン=オング同様、父母や祖父母にマレーシア人を持つヘリテージプレーと呼ばれる帰化選手となり、マレーシア国籍を取得したいと話しています。
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 今年に入って、いずれもマレーシアに連続5年居住というFIFAの帰化規定を満たしたコソボ共和国出身のリリドン・クラシニスキの帰化申請を達成し、ブラジル出身のギリェルメ・デ・パウラの帰化申請も支援しているFAMですが、代表チームの利益に直接繋がらない帰化申請は支援しない、というシビアな姿勢を打ち出しているようです。
 アルミン・マイヤー選手は、昨シーズンはMリーグ覇者ジョホール・ダルル・タジムJDTのBチームでMリーグ2部のJDT IIとテスト生として契約しながら、リーグ戦では出場機会がなく、今季からスランゴール2でプレーしています。
 

8月2日のニュース:二度目の検査で陰性反応もクチンFAの今季Mリーグ参加は再開直前まで確定せず、クダFAのエースは月給が300万円超えではないと明言、9月末の期限までに民営化しないクラブは来季は3部降格も

二度目の検査で陰性反応もクチンFAの今季Mリーグ参加は再開直前まで確定せず
 先日このブログでも取り上げたMリーグ2部クチンFAの選手5名が新型コロナウィルスの綿棒検査で陽性となった件ですが、その後、新たな進展があり、改めて行われた血液検査ではこの5名全員が陰性となっています。
 クチンFAのイスワンディ・アリ・ハサン事務局長は、この5名の選手は、3度目の検査を控えて現在は自宅隔離中だと明かした上で、状況が悪化し、Mリーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLがリーグ出場辞退を求めた場合はそれを受け入れる用意があると話していることを、英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
 自宅隔離中というイスワンディ事務局長は「我々自身でリーグ出場辞退を申し出たくはないが、もしMFLからそのような依頼があれば、他のクラブに問題が及ばないよう、その依頼を受け入れる予定がある。」と話しています。
 なお現在のチームの状況は、8月8日までは選手及びスタッフ全員が自宅隔離となっており、選手は活動制限令MCO発令時と同様に各自が自宅でトレーニングを行なっているということです。
 またMFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOはMリーグ再開となる8月26日の1週間前に、再度クチンFAの選手とスタッフの健康状態については検査を行い、その結果を理事会に諮って最終決定を下す予定であることを発表しています。
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 昨日8月1日の時点で678名の感染者が確認されているサラワク州ですが、州政府は現在、マレー半島からボルネオ島にあるサラワク州に入る場合には14日間の隔離措置を課しており、この措置が今後も続くとクチンFAのMリーグ出場の障害になる可能性も浮上しています。8月26日から短縮日程で再開されるMリーグ1部と2部は試合の間隔が詰まっており、最大でも7日間しかなく、クチンFAは再開初戦となる8月26日の第5節はホームゲームですが、第6節9月2日はペラIIとの試合はマレー半島でのアウェイ、そこから4日後の9月6日の第7節はホームでサラワク・ユナイテッドと「サラワクダービー」が控えています。

クダFAのエースは月給が300万円超えではないと明言
 マレー語紙ブリタハリアン電子版によると、Mリーグ1部クダFAのエースストライカーでリベリア出身のクパ・シャーマンは、自分の月給が12万5000リンギ(およそ311万円)ではないことを明らかにしています。
 過去5ヶ月間の給料が未払いとなっているクダFAですが、この6月にクダFAを運営するクダ州サッカー協会の新会長に就任したムハマド・サヌシ・ムハマド・ノー州首相が給料未払いは前経営陣の責任であると非難し、その中で月給12万5000リンギの選手と契約するなど予算を遥かに超える放漫経営だったと発言しました。
 これを受けてネット上ではこの高額取りは誰か、という「魔女狩り」が始まり、今季クダFAへ移籍してきた昨季のリーグ得点王のシャーマン選手ではないか、という声が上がっていましたが、これに対してシャーマン選手はこれを否定しています。
 「当初はこの件についてコメントする気はなかったが、自分の月給が12万5000リンギであるという噂が一人歩きし始めたので、これが真実ではないことを明らかにしたい。また、こういった噂を発した人物は、まず真実かどうかを確かめた上で発言するべきだ。」「たとえ実際にこのような金額を受け取っている選手がいるとしても、給料をメディアや大衆に公表することは、職業倫理に反することである。」とシャーマン選手は述べています。
 またシャーマン選手は5ヶ月間続いている給料未払いについて、給料未払いは我々選手だけでなく、その家族にも影響が及ぶことに加え、これ以上クラブが悪く見られることを避けるためにも、責任を負うべきものが直ちにこの問題の解決に取り組むべきだと話しています。

9月末の期限までに民営化しないクラブは来季は3部降格も
 マレーシアサッカー協会FAMは。9月30日に設定されている期限までに民営化されなかったクラブに対して、来季2021年シーズンをMリーグ3部降格処分を下す可能性があると、ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
 FAMの民営化特別委員会のフィルダウス・モハマド委員長は、これまで民営化が完了しているのは6クラブのみであり、現在手続きを行っているのは8クラブであることを明らかにしています。
 民営化が完了しているのは1部のジョホール・ダルル・タジムJDT、PJシティFC、2部のサラワク、ヌグリ・スンビラン、3部のマレーシア国軍FC、現在はリーグに参加していないプルリスの6クラブということです。(注:2019年までMリーグ所属のプルリスFAを運営していたプルリス州サッカー協会は給料未払い問題が未解決のため、その運営クラブのリーグ参加が認められていません。)
 民営化クラブ(FC)の設立は、Mリーグ1部と2部に運営クラブが所属する20団体(1部のJDT、スランゴールFC、ペラTBG、トレンガヌFCの4クラブはBチームが2部に所属)およびマレーシア国軍、プルリス州FAに求められており、各州サッカー協会(州FA)が運営するクラブは民営化に加え、州FAから完全に独立した存在となる必要があります。またJDTやPJシティFCのように既に州FAから独立して運営されているクラブについては民営化が求められています。
 またフィルダウス委員長は民営化手続きを始めていないクラブとしてMリーグ1部ではクダ、ペラ、サバ、マレーシア王立警察PDRM、パハン、UITM FC、2部ではクアラルンプールの名を挙げる一方で、このうちの5つのクラブはFAMが支援を行なっていることも明らかにし、期限までは2ヶ月しかないことを警告した上で、期限内に民営化が完了しないクラブは来季はMリーグ3部のM3リーグからスタートする可能性にも言及しています。
 この民営化促進はアジアサッカー連盟主導のものであること、そしてマレーシアは東南アジアの他国に比べると遅れを取っていることも明らかにしたフィルダウス委員長は「この民営化を実施することにより、負債を抱えた後、それを残したまま運営から手を引く無責任な運営団体を根絶することができ、さらに優良なスポンサーを集めることになる。」として、Mリーグのクラブで拡大している未払い給料の問題の解決にもつながると話しています。

6月27日のニュース:Mリーグ16クラブに練習再開許可、FAMはプロ契約を逃したエリートアカデミー出身者に大学進学の道を模索、クダFAのアズミール・ユソフが退団を発表、Mリーグクラブの監督が相次いで観客を入れての試合を要望

Mリーグ16クラブに練習再開許可
 マレーシアの通信社ブルナマは、国内リーグのMリーグを主催するマレーシアフットボールリーグMFLが、1部スーパーリーグと2部プレミアリーグのそれぞれ8クラブに第一段階の練習再開許可を与えたことを報じています。
 この16クラブは、綿棒テストの結果や消毒済みの練習場の登録、フィールド上での身体接触プレーの禁止が守れられているかなどを監視する責任者の任命などMFLが設けた練習再開基準を満たした上で、必要書類を全て提出したクラブだということです。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは「(身体接触プレーが禁じられている)第一段階の練習は、(身体接触プレーが可能になる)第二段階の練習へと進めるかどうかの重要な基準となる。各クラブが練習中も社会的距離(ソーシャルディスタンス)として3mから5mを維持するなど標準作業手順SOPを守っているかを注視したい。Mリーグの全クラブからの協力が得られれば、第二段階の練習への移行も予定より早まる可能性がある。」と述べています。
 なお練習再開許可が出ているMリーグ1部のクラブは、UITM FC、スランゴールFC、ジョホール・ダルル・タジムJDT、トレンガヌFC、ペラTBG、マラッカ・ユナイテッド、フェルダ・ユナイテッドFC、クダFAの8クラブ、Mリーグ2部はヌグリスンビランFA、スランゴール2、JDT II、トレンガヌFC II、ペナンFA、クチン FA、ペラIIとクアラルンプールFAの8クラブです。

FAMはプロ契約を逃したエリートアカデミー出身者に大学進学の道を模索
 マレーシアサッカー協会FAMは、教育省とともに運営するプロサッカー選手養成のエリートアカデミーであるモクタル・ダハリ・アカデミーAMDの卒業生に大学進学の道を開こうとしていると、マレー語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 18歳までの選手を対象としているAMDから1年間に40から50人の選手が卒業しますが、その全員がMリーグクラブと契約できるわけではないことから、プロ契約を逃した卒業生が大学など高等教育機関へ進学して、スポーツ科学などの勉強を続けることができるよう、高等教育省が設けているスポーツ選手優遇プログラムを通じての進学が可能になるようにしたいと、FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長が高等教育省のスポーツ部門のトップを務めるペカン・ラムリ氏との会談の席上で述べています。
 「このルートでの進学が可能になれば、進学先大学のサッカー部でのプレーも可能になり、その後のMリーグクラブ入団などにもつながる可能性もある。この実現に向けて、FAMと高等教育省との間で戦術機協力関係を築くために、近々両者の間で了解覚書MOUを交わす予定もある。」とスチュアート事務局長は述べています。

クダFAのアズミール・ユソフが退団を発表
 クダFAの選手が自ら契約解除を申し出ているという話はここでも取り上げましたが、これまで名前が明かされていなかったこの選手がアズミール・ユソフであることがわかりました。
 アズミール選手が自身のインスタグラムで明らかにしたもので、これまでの報道通り、クダFAを揺らしている給料未払い問題とは無関係で、自らが行っている仕事に専念したいことが理由であるとしています。
 2016年の1シーズンを過ごした後、昨季2019年にクダFAに復帰していたアズミール選手は退団後は、自身が関わっているというクダ州のイスラム教義に基づいた宗教学校の建設に関わっていくとしています。

Mリーグクラブの監督が相次いで観客を入れての試合を要望
 Mリーグ2部クアラルンプールFAのニザム・アズハ・ユソフ監督は、Mリーグ再開時には観客を入れての試合開催を提案していると、マレー語紙ハリアンメトロが報じています。
 マレーシアでは新型コロナウィルス感染拡大を防ぐため営業が禁止されていた映画館や劇場が7月1日から営業再開となりますが、これを例に挙げたニザム監督は、人数を制限し、人が集まる映画館やモスクなど宗教施設などと同様の標準作業手順SOPを守った上での観戦なら可能なのではないかと述べています。
 「従来は5000人収容の施設なら、入場者を1000人に制限するなどすれば、感染も可能なのではないか。サポーターの存在は選手の力を引き出す源になる。」とニザム監督は話しています。
 またMリーグ1部スランゴールFCのサティアナタン・バスカラン監督もサポーターのSOP遵守を信用して、観戦許可をでしても良いのではないかと述べています。
 8万人収容可能なスランゴールFCのホーム、シャーアラムスタジアムでは社会的距離(ソーシャルディスタンス)の確保も可能だと話すサティアナタン監督は、マレーシア政府が発表している感染者数が減少していることもあり、マレーシア政府が観戦許可を出すことを期待していると話しています。
 「サポーターの存在はサッカーの試合では不可欠である。リーグ再開当初は人数制限が必要だとは思うが、たとえ少人数であっても感染の許可が出ることを望んでいる。」とサティアナタン監督は話しています。

6月22日のニュース:PJシティFCは練習場がなく練習再開できず、練習再開許可後もあえて練習を始めないクラブの現状

PJシティFCは練習場がなく練習再開できず
 Mリーグ各クラブは身体接触を伴わない練習再開に向けて、準備を始めていますが、Mリーグ1部のPJシティFCは、選手の準備はできているものの、練習場がないという事態になっていると、英字紙スター電子版が報じています。
 PJシティFCのホームは、スランゴール州プタリンジャヤにあるMBPJスタジアムですが、今年2月の今季開幕前に終了予定だった改修工事は終了したもののMリーグを主催するマレーシアフットボールリーグMFLによる施設検査が終わっていないことから使用できず、また、練習場として使っていたマラヤ大学構内のフィールドも使えなくなっているということです。なおマレーシア政府は新型コロナウィルス感染拡大防止のため、国内の全ての大学に対して年内はキャンパスでの講義を禁止し、オンライン授業に切り替えるよう命じており、これにより大学構内のすべての施設も使用できなくなっているということです。
 また、Mリーグのクラブは関係者以外との接触を避けるため、開かれたグラウンドでの練習を禁止していることから、現在、PJシティFCは、同じスランゴール州内で使用可能なスタジアムを探しているということです。
 PJシティFCのデヴァン・クッパサミー監督は、クラブは先週には綿棒検査を終え、全員が陰性であったことから、選手は練習再開に向けて準備ができていると話し、本日6月22日からの練習再開を望んでいると話しています。
 綿棒検査の際に選手たちと久しぶりに会ったと話すデヴァン監督は、各選手とも体重管理がしっかりできていたとして、練習再開後は、まず身体接触の必要がない体力トレーニング中心の練習から始める予定であるとしています。
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 新型コロナウィルスによる3月18日から中断したMリーグは、第4節まで終了していますが、その第4節にはトレンガヌFCをホームで迎え撃つ予定だったPJシティFCは、その時はまだ改修が終了していなかったMBPJスタジアムが使用できなかったことから、「試合会場の用意ができない」という理由でMリーグ公式戦を延期するという前代未聞の事態を引き起こしています。

練習再開許可後もあえて練習を始めないクラブの現状
 マレーシア政府保健省、青年スポーツ省、そして国家安全保障委員会かによる協議を経て、身体接触を含まない練習許可が出されたMリーグの各クラブについて、英字紙ニューストレイトタイムズ電子版は、直ちに練習を始めないクラブの姿勢を疑問視し、さらに今季リーグの中止を提案する長文の記事を掲載しています。
 練習許可が出て以来、Mリーグ1部と2部合わせて24クラブのうち、MFLに対して練習を再開申請を行ったのはこれまで7クラブにとどまっており、そのうちジョホール・ダルル・タジムJDT、スランゴールFCとそのBチームスランゴール2、UITM FC、そしてヌグリ・スンビランFAの5クラブが実際に練習再開を許可されています。申請を行ったクラブではトレンガヌFCとトレンガヌFC IIは練習再開の条件となっている標準作業手順SOPに沿った準備ができていないとして、練習再開申請はMFLによって却下されたということです。
 また残る17クラブが練習を直ちに再開しない理由についてニューストレイトタイムズは、リーグ中断による収入源を理由に給料未払い問題が起こっている複数のクラブでは、選手や監督、コーチが練習再開へのモチベーションを欠いているのではないかと分析しています。
 MFLが求めている標準作業手順SOPに沿った練習再開申請では、各クラブに綿棒検査の結果提出が求められており、検査だけで1クラブ(選手30名、監督、コーチ5名)あたり9000リンギ(およそ22万5000円)から1万3000リンギ(およそ32万6000円)ほどの費用がかかります。また、開かれたグラウンドでの練習は禁じられていることから、スタジアムを使用する際のの使用料やその消毒費用など多くの経費がかかり、収入源に苦しむクラブには練習再開までの費用が負担になっている可能性も指摘しています。
 さらに選手あたり5000リンギ(およそ12万5000円)の給料が未払いになっているクラブにとって、SOPに従った練習実施にかかる費用の負担が大きいことから、ニューストレイトタイムズは、身体接触を含めた練習が可能になるまでは、選手に自宅でのトレーニングを求めるクラブが出てくるのではないかと予測し、Mリーグ各クラブの経営基盤の脆さを指摘しています。
 またMFLに対しては、今年から導入されたクラブの経営状況を審査する経営コントロールプログラムの審査を通ったクラブで未払い給料が発生していることから、プログラム自体が機能していないのではないかと指摘し、より厳格な適用を求めています。
 その上で、今季に関しては持続可能な経営状況にないクラブが多い点を指摘し、リーグ中止も一つの選択肢ではないかと提案しています。