10月10日のニュース:速報 FIFAワールドカップアジア二次予選 マレーシア0-1ベトナム

FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼2023年AFC選手権アジアカップ予選のベトナム対マレーシアが10月10日にハノイのミーディンスタジアムで行われ、ベトナムが40分にグエン・クアン・ハイのゴールで挙げた1点を守り切り、1ー0でマレーシアに勝利しています。

 この日のスターティングXIは、前回のUAE戦の先発メンバーからは、ケガからの回復が思わしくないMFノー・アザム・アジー(パハンFA)と守備にやや不安のあるDFアダム・ノー・アズリン(JDT)に代わってそれぞれMFハリム・サアリ(スランゴールFA)とDFザフアン・アイディルが入った以外は変更なし。好調のシャフィク・アーマド(JDT)がワントップのノーシャルル・イドラン・タラハの後ろに控える4-4-1-1とこれまで通りの布陣で試合に臨みました。
 仕事の都合で後半しか見られなかったのですが、後半は自陣でプレーする時間が長く、パスも横や後ろへのものが多く、ボールポゼッションでベトナムを上回っていたようですが、チャンスらしいチャンスはなし。予選が始まってから好調が続くMFシャフィク・アーマド(JDT)も、下がってボールをもらう機会が目立ちました。MFムハマドゥ・スマレ(パハンFA)、MFサファウィ・ラシド(JDT)もチャンスを作れず、後半だけで見れば、強いチームが単純に勝ったように見えました。
 前半はダイジェスト映像で見ましたが、ゴールのシーンはDFシャルル・サアドがまたもや相手FWを追いかけるような位置どりで、これまでと同じように相手の実力というよりはミスでの失点だったように素人目には見えました。
 またMF陣もベトナムの速いプレスに思うようなパスが出せず、焦って出したパスは相手に渡るなど精度が低いボールが多く、FW陣チャンスを作ることができませんでした。
 ここまでの予選2試合は期待が持てるような試合をしたマレーシア代表だっただけに、今回の敗戦はFIFAランキングを順当に反映した結果のように思えました。
 この敗戦でマレーシアは1勝2敗の勝点3、ベトナムは1勝1分の勝点4、タイも1勝1分の勝点4となっています。この他、UAEが1勝で勝点3、インドネシアは2敗で勝点0となっていますが、この両チームは本日この後、UAEのホームで対戦します。
(下はこの日のマレーシアのスターティングXI。マレーシアサッカー協会FAMのFacebookより)

10月10日のニュース:MFL2部に3つ目のBチーム誕生は茶番だ、ベトナム戦を前に-練習場で一触即発、ベトナム戦を前に-最近の対戦成績をおさらい、FIFAによるインドネシア連盟への制裁が発表

MFL2部に3つ目のBチーム誕生は茶番だ
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版はアジトパル・シン記者の署名入り記事として、マレーシアフットボールリーグMFL2部に3つ目のBチームが誕生することに警鐘を鳴らしています。
 先日もこのブログで取り上げましたが、MFL1部所属のスランゴールFAを運営するスランゴール州サッカー協会の臨時総会席上で、同じMFL1部所属のPKNS FCをスランゴールFAのBチーム化する案を満場一致で可決しました。PKNS FCからMFLに対しては来季2020年のリーグ戦をBチームと参加することの申請はまだ出ていないようですが、MFLは内諾を与えていると言われています。
 同一クラブが同じリーグでプレーすることができないMFLの規定により、PKNS FCはBチーム化が確定した時点で、今季2019年MFL1部スーパーリーグで9位だったにもかかわらず、MFL2部プレミアリーグへ降格となります。これによりMFL2部は、JDT II、トレンガヌFC II、PKNS FCと昇格権を持たないBチームが3クラブと、予算上の問題から1部昇格を望んでいないとされる大学を母体とするUITM FCとUKM FCの2クラブ、つまりMFL2部12クラブ中の5クラブが1部を目指さない状況となります。
 さらにPKNS FCと同様に州政府関連機関であるペラ州開発公社を母体とするPKNP FCにも、同じペラ州を拠点とするペラTBGのBチーム化の噂もあり、この通りであればMFL2部は所属クラブの半数が1部昇格を目座なしクラブで占められることになります。
 スランゴール州サッカー協会が先日発表した声明では、スランゴール州を拠点とするスランゴールFA、PKNS FC、スランゴール・ユナイテッドを統合する案はこれまでも何度か浮上したものの、様々な障害があり実現しなかったとしています。3つのクラブの運営資金は合計で4400万リンギ(およそ11億3000万円)ながら、結果を出しているのは、MFL1部3位、マレーシアカップ でも準決勝に残っているスランゴールFAだけであるとし、今回の統合では1600万リンギ(およそ4億1000万円)が節約できるだけでなく、スポンサー獲得や入場料収入などでも統合による利点は多いとしています。
 またBチームはスランゴールFAのプレジデントカップチーム(u21チームを対象としたリーグ参加チーム)に所属できなくなる22歳以上の選手がAチーム入りするための育成の場としたいとしています。
*****
 MFL2部で今季5位だったUITM FCや9位だったスランゴール・ユナイテッド、さらにMFL3部にあたるM3所属のスランゴール州内クラブなど、プレジデントカップを卒業した選手がプレーできるようなBチームとしてスランゴールFAが活用できるクラブは他にあるにもかかわらず、スランゴールFAがPKNS FCのBチーム化にこだわるのは、PKNS FCに提供されている運営資金にあると言われています。個人的にはまずスランゴール・ユナイテッドとの統合を考える方が先だと思うのですが、育成云々よりも単純に運営資金を増やしてJDTに負けない補強したい、と言う考えがあるのだと思います。また、PKNS FCは以下のような意味深な写真をFacebookにアップしています。

ベトナム戦を前に-練習場で一触即発
 本日10月10日はFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼アジアサッカー連盟AFC選手権2023年大会予選のベトナム対マレーシアがハノイのミーディンスタジアムで行われますが、英字紙ニューストレイトタイムズによると、同じ練習会場を割り当てられたマレーシア代表とベトナム代表が一触即発になったと伝えています。
 ベトナムサッカー連盟VFFユーストレーニングセンターを練習会場として割り当てられたマレーシア代表は、練習開始時間とされた午後6時より前の5時45分に到着したところ、練習中だったベトナム代表のパク・ハンソ監督がこれに気づき、マレーシア代表のタン・チェンホー監督とチームに6時までバスから降りずに、フィールドが見えない離れたところでで待つように依頼したそうです。その後マレーシアの選手たちが着替えを行う間、タン監督はベトナム代表の練習を見続けたため、腹を立てたパク監督は練習を終了時間前に切り上げ、別の場所へ移動して続けたとのことです。
 また、試合前日の記者会見では、過去の対戦成績は関係なく当日の試合に集中したいと語ったパク監督は、100%勝利するとは言えないが全力を尽くすと語ったそうです。では、過去の対戦成績とはどうなっているのかを次の記事で紹介します。

ベトナム戦を前に-最近の対戦成績をおさらい
 マレーシアとベトナムは、昨年2018年の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップの決勝で対戦していますが、FIFAワールドカップ予選やAFC選手権アジアカップ予選で対戦するのは、実は今回が初めてです。
 両チームの対戦成績は下のインフォグラフィックの通り、1991年からの19試合ではベトナムの11勝3分5敗で、マレーシアがベトナムを最後に破ったのは2014年12月11日のAFF選手権スズキカップの準決勝まで遡らなければなりません。なおこの試合は今回の試合と同じミーディンスタジアムで開催され、現在の代表チームにも所属するFWノーシャルル・イドラン・タラハのゴールを含めた4-2で快勝しています。しかし、マレーシアがベトナムを敵地で破ったのはこの1度きり。残りの4勝は全てマレーシアのホームゲームでした。
 また昨年末のAFF選手権スズキカップでは、グループステージで0-2で敗れ、マレーシアのホーム、ブキ・ジャリル国立競技場で行われた決勝第1戦は2-2の引き分け、ベトナムのホームゲームとなった決勝第2戦は0-1で敗れています。
 ベトナムと対戦したスズキカップ決勝第2戦のメンバーからは、半数近い選手が入れ替わっています。参考までのスズキカップ決勝第2戦のスターティングXIと、2019年9月10日のワールドカップ予選のスターティングXIを併記しておきます。
<2018年12月15日スズキカップ決勝第2戦の先発メンバー>
*太字はUAE戦にも先発したメンバーです。
GK:ファリザル・マーリアス(JDT)
DF:シャミ・サファリ(スランゴールFA)、アイディル・ザフアン(JDT)、シャルル・サアド(ペラFA)、シャズワン・アンディック(JDT)
MF:モハマドゥ・スマレ(パハンFA)、シャマール・クティ・アッバ(JDT)、アクラム・マヒナン(PKNS FC)、サファウィ・ラシド(JDT)、ザクアン・アドハ(クダFA)
FW:ノーシャルル・イドラン・タラハ(パハンFA)
<2019年9月10日WCアジア二次予選UAE戦の先発メンバー>
GK:ファリザル・マーリアス(JDT)
DF:マシュー・デイヴィーズ(パハンFA)、シャルル・サアド(ペラFA)、アダム・ノー・アズリン(JDT)、ラヴェル・コービン=オング(JDT)
MF:モハマドゥ・スマレ(パハンFA)、ブレンダン・ガン(ペラTBG)、ノー・アザム・アジー(パハンFA)、サファウィ・ラシド(JDT)、シャフィク・アーマド(JDT)
FW:ノーシャルル・イドラン・タラハ(パハンFA)
(下のインフォグラフィックはマレーシアサッカー協会FAMのFacebookより)

FIFAによるインドネシア連盟への制裁が発表
 9月5日にジャカルタで行われたFIFAワールドカップアジア二次予選の対インドネシア戦では、マレーシアサポーターは投石されてケガをした方が出たり、試合後にマレーシア代表は警察の装甲車両でホテルへ戻るなど騒乱状態となり、マレーシアサッカー協会FAMはFIFAとアジアサッカー連盟AFCへ正式に抗議する事態に発展しました。
 マレーシアの通信社ベルナマのポータルサイトによると、FIFAからの裁定が発表され、インドネシアサッカー協会PSSIに対しては4万5000スイスフラン(およそ490万円)の罰金が課せられました。またこれを受けてPSSIのラトゥ・ティシャ・デストリア事務局長はこの裁定を受け入れ、課せられた罰金を支払うことを発表しています。
 また同様の事態を避けるために、10月15日に予定されている同じワールドカップ予選の対ベトナム代表戦の会場はジャカルタからバリへ変更されています。

10月9日のニュース:リーガン「MFLはAリーグよりやりがいがある」、ローリー「ブレンダン・ガンのようになりたい」、キプレ「来季の話は聞いていない」

今回は外国籍選手関連の話題です。

リーガン「MFLはAリーグよりやりがいがある」
 マレーシアフットボールリーグMFL1部のスランゴールFAでプレーするオーストラリア出身のDFテイラー・リーガンが母国のサッカー専門ラジオ「フットボールネイションラジオFNR」のホームページで、マレーシアサッカーとMFLについて語っています。
 「多くのオーストラリア人はMFLは(オーストラリアのプロサッカーリーグ)のAリーグより劣ると考えているが、それは選手のレベルが理由ではなく、天候や環境が原因だろう。マレーシアでは試合開始前に4時間連続して雨が降ることがあり、その結果としてピッチの状態は悪くなり、サッカーの試合というよりはただの蹴り合いになってしまうことがある。マレーシア人選手の能力は決して低くない。」
 2016年シーズンにAリーグのニューカッスルからMFLのヌグリ・スンビランFAに移籍し、1シーズンでまたAリーグのアデレード・ユナイテッドに復帰した際にはサッカー選手としてレベルアップをしている驚かれたと話すリーガン選手は、その理由として、MFLではAリーグの選手以上の年棒を稼いでいる各チームの外国籍FWを相手に続けたことを挙げています。
 「今季のマレーシアカップ準決勝で対戦するJDTのFWはヨーロッパやブラジルのトップクラブでプレーした経験があり、Aリーグの大半のFWよりも対戦しがいがある。」と語るリーガン選手が話題にしているのは、ギリシャのオリンピアコスFC時代にはチェルシー、リバプールと言ったチームからも注目され、その後移籍したタイリーグでは105試合出場で101ゴールを挙げ、今季2019年にJDTへ移籍したジオゴ選手です。
 その後、リーガン選手はアデレード・ユナイテッドに2年契約を提示されますが、「自分が求められるのは(高額の移籍金を払える)中東や日本、中国のリーグではなく、東南アジアのリーグであり、東南アジアのクラブは高額の移籍金は払えない」と考え、30万オーストラリアドル(およそ2170万円)に設定された移籍金を、給料を下げることを条件に、5万オーストラリアドル(およそ360万円)に下げてもらうことを申し出たそうです。
 しかし契約満了前にスランゴールFAから獲得オファーを受けたリーガン選手は、なんとこの5万オーストラリアドルの移籍金を自ら支払った上で移籍したそうです。
 スランゴールFAとの1年契約は11月末に切れるとのことですが、リーガン選手はおそらく来季2020年もMFLでプレーするだろうとFNRに語っています。

ローリー「ブレンダン・ガンのようになりたい」
 マレーシアカップ準決勝に進出したクダFAのMFデイヴィッド・ローリーは、マレーシアフットボールMFLのインタビューの中で、同じオーストラリア出身のマレーシア代表MFブレンダン・ガン(ペラTBG)は自分のアイドルであり、彼のような選手になりたいと述べています。
 マレーシア人の父親を持つガン選手は、帰化選手としてサバFAやケランタンFAでプレーした後、昨季2018年にペラTBGへ移籍、そして現在は代表チームの主力として活躍していますが、2015年には右足の、2016年には左足の膝前十字靱帯(ひざぜんじゅうじじんたい:ACL)の重傷を負いながら復活した選手です。
 ガン選手同様、オーストラリア生まれのローリー選手は、母親がマレーシア人であることから外国籍選手としてではなく、マレーシア人選手として昨季2018年にはPDRM FCとヌグリ・スンビランFAでプレーし、今季2019年はMFL2部のケランタンFAと契約しましたが、トランスファーウインドウ期間にクダFAへ移籍しています。
 29歳のローリー選手は、いつかガン選手と代表で一緒にプレーすることが夢だと語り、同じ帰化選手のDFマシュー・デイヴィーズ(パハンFA、オーストラリア出身で母親がマレーシア人)、DFラヴェル・コービン=オング(JDT、ロンドン生まれカナダ育ち、母親がマレーシア人)といった代表選手も尊敬していると話しています。
 ドイツやルクセンブルグ、タイなどでもプレー経験のあるローリー選手ですが、今季の開幕を迎えたケランタンFAでは、クラブ財政不安の問題からシーズン途中で外国籍選手全員が契約解除となり、ローリー選手も9試合の出場にとどまりました。
 しかしケランタンFA在籍中にマルコ・クラリェヴィッチ監督(当時)にそれまでのFWから守備的MFへの転向を勧められ、退任したクラリェヴィッチ監督を引き継いだユスリ・チェ・ラー監督もそれを支持し、さらに移籍したクダFAのアイディル・シャリン監督自身がかつては守備的MFだったことで才能が開花し、現在はクダFAのマレーシアカップ 準決勝進出に大きく貢献しています。

キプレ「来季の話は聞いていない」
 トレンガヌFCのFWチェチェ・キプレは、来月末に満了となる契約について、クラブとは今後についての公式の話し合いを持っていないとする一方で、契約満了前には他クラブへの移籍などについては考えていないと、オンラインサイトのスタジアムアストロに語っています。
 2017年にトレンガヌFCに加入したコートジボアール出身のキプレ選手は、リーグ戦、カップ戦合わせて15試合で12ゴールを決め、チームの1部昇格へ貢献しています。さらに昨季2018年は32試合で24ゴールを挙げ、チームをマレーシアカップ 準優勝へ導くなど素晴らしいと活躍しましたが、今季2019年は開幕から極度の不調に苦しみました。MFL21試合で6ゴール、準決勝で敗退したFAカップでは4試合で2ゴール、準々決勝で敗れたマレーシアカップ ではグループステージ6試合で5ゴールを挙げるも、準々決勝のJDT戦では第1戦、第2戦とも不発でした。
 トレンガヌFCは5月16日に、チームの成績不振の責任を取ってたイルファン・バクティ監督が辞任しましたが、期待されていたキプレ選手の絶不調もチームの成績不振の一因でした。

10月8日のニュース:マレーシアカップ準決勝クダFAのホームゲームオンライン販売分は既に売り切れ、ベトナム戦試合会場は30以上の防犯カメラで監視

マレーシアカップ準決勝クダFAのオンライン販売分は既に売り切れ
 マレーシアカップ準決勝第1戦となる10月19日のクダFA対パハンFAは、クダFAのホーム、クダ州アロースターのダルル・アマンスタジアムで開催されますが、オンライン販売分はすでに売り切れたことが、クダFAのFacebookで告知されています。
 マレーシアフットボールリーグMFLの公式スポンサーでもあり、もう一つのカップ戦FAカップの冠スポンサーでもあるシンガポールのネット通販サイトShopee(ショッピー)は、MFLやFAカップ、マレーシアカップのチケットを販売していますが、今季は開幕当初から「チケット1枚購入につき1枚無料」キャンペーンを行なっていますが、今回はその結果2000枚プラス2000枚の計4000枚があっという間に売れてしまったようです。絶対に売れるチケットなのにこんなキャンペーンを継続するとは太っ腹なのか、商売下手なのかはわかりませんが…。
 なお残りのチケットは試合前日の10月18日に試合会場となるダルル・アマンスタジアムのカウンターで販売が行われるようです。
 ちなみに、英語では飛ぶように売れることを”like a hot cake”「パンケーキのように」(売れる)と言いますが、このチケット騒動を取り上げた記事を読んで、マレーシア語では同様のことを”macam goreng pisang panas”と言うのを初めて知りました。macam(マチャム)は「〜のように」、goreng(ゴレン)はナシゴレンのゴレンで「炒める、揚げる」、pisang(ピサン)は「バナナ」、panas(パナス)は「熱い・暑い」なので「熱々のバナナフリッターのように」(売れる)となりますが、確かに揚げたてのゴレンピサンは外側がカリッ、中がトロリと美味しいので納得です。(オンライン販売終了を伝えるクダFAのFacebookでの告知)

ベトナム戦試合会場は30以上の防犯カメラで監視
 FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選グループGのベトナム対マレーシアは10月10日に行われますが、その会場となるハノイのミーディン国立競技場には30代以上の防犯カメラが設置されているとマレー語紙ブリタハリアン電子版が伝えています。
 スタジアム管理会社の話として、2017年から設置されているこれらの防犯カメラは、サポーター同士のトラブルなどの問題が発生する前に対応できるようになっており、挙動不審者や、発煙筒や爆竹の投げ込みなどをカメラが捉えた場合には保安要員が現場に直行できる体制を取っているとしています。
 また入場前には警察によるボディチェックを行なわれ、来場者の安全確保に最大の注意を払っている点をスタジアム管理会社は強調しています。
 3-2と勝利したジャカルタでのインドネシア戦では、マレーシアサポーターはインドネシアサポーターの投石などでケガ人を出し、マレーシア代表自体も警察の装甲車両でスタジアムから宿舎まで移動せざるを得なくなるなどの事態を経験しています。特に今回はFIFAランキング99位のベトナム対158位のマレーシアながら、接戦が予想されるだけに、万が一マレーシアが敵地で勝つようなことがあれば、試合後は大荒れになることも予想されます。

10月7日のニュース:マラッカU監督の去就は未定、インドネシアはWC予選をバリで開催、チャナティップはケガのためUAE戦回避か

マラッカU監督の去就は未定
 今季2019年のマレーシアフットボールリーグMFLでは6位に終わったマラッカ・ユナイテッドを運営するマラッカ州サッカー協会MUSAが今月10月末に開催する会合の席でザイナル・アビディン監督の去就を決めるようです。
 マレー語紙ブリタハリアン電子版によると、MUSAのファルハン・イブラヒム事務局長の談話として、来月11月末に契約切れとなるザイナル監督の今後については、マラッカ州知事でもあるアドリ・ザハリMUSA会長が決定するとしています。
 ファルハン事務局長は、ザハリ会長が今季6位という結果に満足しているものの、最終的な決定は今月末の会合で下されるとしています。
 またザイナル監督もここまでMUSAとの契約更新に関する話し合いなどは行われていないと話しており、来季については全くの白紙のようです。
 今季は給料未払い問題が何度か浮上し、先日のマレーシアカップ準々決勝では、試合直前にシュコール・アダン主将が、過去数カ月の給料未払いを理由に試合への出場を拒否、またマレーシアサッカー協会も来季2019年のクラブライセンスについて条件付きで交付するなど、チームを取り巻く環境は決して良くはありません。

インドネシアはWC予選をバリで開催
 アジアサッカー連盟AFCのホームページでは、インドネシアサッカー協会PSSIによるFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選の試合会場変更要請を受けたAFCは、インドネシア代表のホーム次戦をバリ島で開催することを了承したことを告知しています。インドネシアは今回のワールドカップアジア二次予選ではマレーシアと同組になっています。
 この結果、10月15日に予定されているベトナム代表との対戦は、当初予定されていたジャカルタのゲロラ・ブン・カルノGBKスタジアムからバリ島に本拠地を持つバリ・ユナイテッドのホーム、キャプテン・I・ワヤン・ディプタスタジアムへ移されます。
 9月5日にGBKスタジアムで行われたマレーシア代表との対戦では、観客の乱入しで試合が一時中断したほか、訪れたマレーシアサポーターがインドネシアサポーターから投石などでケガをしたほか、試合後にはマレーシア代表が警察の装甲車両に乗車して宿舎へ戻るなどなどの混乱が発生し、マレーシアサッカー協会FAMは国際サッカー連盟FIFAとAFCに公式に文書による告発を行う事態に発展しています。

チャナティップはケガのためUAE戦回避
 タイ代表のチャナティップ・ソングラシンが、10月15日に予定されているFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選のアラブ首長国UAE戦の招集をケガの辞退したことが所属先のJ1コンサドーレ札幌のホームページで伝えられています。タイは今回のワールドカップアジア二次予選ではマレーシアと同組になっています。
 現在、予選グループGの首位をいくタイは、ここまでベトナムと引き分け、インドネシアに勝利しています。
 タイの英字紙バンコクポスト電子版によると、チームドクターは完治まで2、3週間が必要と述べているとのことで、所属クラブの札幌もタイへの移動による悪化を懸念して、札幌での静養を求めたということです。
 タイ代表は同じく日本でプレーするMFティティパン・プアンチャン(大分トリニータ)、MFピーラドン・チャムラツァミー(サムットプラーカーン・シティFC)の両選手がベトナム代表戦によるケガで招集されず、DFトリスタン・ドゥ(バンコク・ユナイテッドFC)もケガのため招集を辞退しています。
 チームの調子もさることながらが、やはり怖いのは主力選手のケガ。現マレーシア代表で言えば、絶好調のシャフィク・アーマド、サファウィ・ラシド、ブレンダン・ガン、マシュー・デイヴィーズ辺りがケガを負うと代わりがいないので、とにかくケガには気をつけていただきたいです。

10月6日のニュース:U18中東遠征メンバー発表、MFLは来季のコーチングライセンス資格厳格化や変更点を発表

U18中東遠征メンバー発表
 マレーシアサッカー協会FAMのホームページでは、本日10月6日から18日まで行われるU18代表の中東遠征参加メンバーを発表しています。アラブ首長国連邦UAEのドバイで行われる合宿では、UAEのU18代表との練習試合2試合も予定されています。
 今回の合宿は、11月2日から10日にかけてカンボジアのプノンペンで開催されるアジアサッカー連盟AFC U16選手権予選グループGへの準備として行われるもので、マレーシアは開催国カンボジアの他、タイ、ブルネイ、北マリアナ諸島と同組となっています。
 今回の中東遠征の参加メンバーはこちらです。

MFLは来季のコーチングライセンス資格厳格化や変更点を発表’
 マレーシアフットボールリーグMFLとしては17年目を迎える来季2020年シーズンに向けて、MFLは1部スーパーリーグと2部プレミアリーグのコーチングライセンスの厳格化を含む複数の変更点をホームページで公表しています。
 これによるとMFLに所属するクラブのコーチとなるためにはコーチングBライセンス以上を保持していることが条件となります。またゴールキーパーコーチについてはやはりコーチングBライセンスとレベル2のゴールキーパーコーチングライセンス以上の資格が必要になります。
 また各クラブのフィジオセラピストについても、マレーシアフィジオセラピスト協会に所属する者のみがクラブ帯同を許されることになっています。
 また同一クラブのAチームとBチーム間のシーズン中の選手の移籍に関しては、今季2019年まではトランスファーウィンドウ期間外であっても年間5名まで許されていたものが、来季2020年からはトランスファーウィンドウ期間外は移籍不可となります。(2019.10.10に訂正しました。)
 この他、MFL2部プレミアリーグの各クラブは4名の外国籍選手との契約が可能となり、その内3名は制限なし、1名はアジアサッカー連盟AFCあるいは東南アジアサッカー連盟AFF加盟国の選手であることが条件となっています。


 

観戦記:10月5日国際親善試合マレーシア代表対スリランカ代表@ブキ・ジャリル国立競技場

10月10日にFIFAワールドカップのアジア予選ベトナム代表戦を控えるマレーシア代表は、10月5日にスリランカ代表と国際親善試合を行いました。試合会場はクアラルンプールのブキ・ジャリル競技場、相手はスリランカ代表です。

この日は会場周辺が大渋滞。8時45分キックオフの試合でしたが、到着したのは試合開始から15分以上も遅れてしまいました。しかも、その時点で既にマレーシアが3-0とリードしていました。

座席は前から4列目とピッチに近く、選手の表情もよく見えました。でも、ピッチ全体を見渡すには近すぎる印象でした。

試合は3-0のまま前半終了。この時点で実力差は明らかでしたので、試合の興味はケガ人続出の状況で、主力にとって代わる選手がいるかどうかに移りました。

ハームタイムはスタジアム内の出店をチェック。飲食物については今回はフードトラックを構内に入れての販売でした。まずは飲み物編。マレーシアでは大人もよく飲むミロやスイカのジュースを売る店。

ココナツウォーターやサトウキビジュース、ココナツウォーターにココナツアイスクリームとココナツの果肉をブレンドしたココナツシェイクを売る店。

どぎつい黄色はマンゴーのジュース。店員はマレーシア代表のジャージを着ています。

シーココナツ(和名はオオミヤシ)と呼ばれるココナツの一種を使った飲み物を売る店。シーココナツ自体は甘みが強くないので、砂糖などで味付けされることが多いですが、ゼリー状の果肉の食感が楽しめます。

食べ物編。ケバブはマレーシアでも一般的です。

スタジアム内ながらご飯とおかずのセットを販売する店。鶏肉、牛肉、イカ、エビなどを揚げたものがメニューに並んでいます。

スタジアムの食べ物として一般的なのは、このソーセージやチキンナゲット、フィッシュボールなどを揚げたもの。これにチリソースなどをつけて食べます。

ミーゴレン(焼きそば)、ミーフンゴレン(焼きビーフン)、ナシゴレン(チャーハン)やナシルマ(ココナツミルクで炊いたご飯)なども並んでいます。

もう一つの定番が「ラムリーバーガー」。ビーフとチキンがあります。値段は1つ2リンギから3リンギ(50円から75円)。決して美味しいわけではないですが、これを食べると「スタジアムに来た」感が増します。

ちなみにバーガーはこんな感じです。

一番行列が長かったのはこのフライドチキンの店。イスラム教徒が人口の7割以上を占めるマレーシアでは、人種、宗教に関わらず食べられる鶏肉料理に人気があります。

揚げ物が大好きなマレーシア人に人気があるのがクロポ。魚のすり身を揚げたものでエビせんべいのようにカリカリに揚げたものと、厚めのものを揚げてモチモチ感を残したものとがあります。ここは小エビの唐揚げも売っています。

ちなみにこの日は2階席も解放されていたので、パノラマで撮ってみました。8万7000人終了のブキ・ジャリル国立競技場ですが、この日の発表では観衆は7,293人でした。

試合は後半にマレーシア代表が3点を追加して終了。ここまでのWC予選2試合で2ゴールと好調のシャフィク・アーマド(JDT)が、この試合ではハットトリックを達成しました。
 しかしその一方で、ケガを抱えるMFムハマドゥ・スマレ(パハンFA、1試合出場停止処分中)に代わってフル代表初スタメンとなったMFアキヤ・ラシド(JDT)はやはり1試合通して走り回る体力がないこと、ベトナム戦はケガのため出場が危ぶまれているMFノー・アザム・アジーに代わって出場したMFアクラム・マヒナン(PKNS FC)はあまり機能しないこと、不安定な守備陣立て直しのために招集されたDFアイディル・ザフアン(JDT)が加わっても、ディフェンスラインは1試合を通して安定するわけではないこと、といった課題が目につき、素人目線ですが、勝利によるモチベーション向上を除けば、ベトナム戦の準備としてはメリットがない試合に感じました。

試合終了後、スタジアムの外に出るとどう考えてもサッカー帰りとは思えない若者がたくさん歩いていました。そこで見つけたのがこの屋台。ショーン・メンデスというカナダの歌手のコンサートが国立競技場に隣接する屋内競技場で開催されていました。スタジアム周辺の渋滞は代表選ではなく、このコンサートでした。

10月4日のニュース:UKM FCは初タイトルを目指してチャレンジャーカップ決勝に臨む、スリランカ戦はスタメンに新戦力起用か、WCのアセアン開催立候補に向けタイが作業部会を設立

UKM FCは初タイトルを目指してチャレンジャーカップ決勝に臨む
 マレーシアフットボールリーグMFL2部で今季2019年は8位に終わったUKM FCは、マレーシア国立大学Universiti Kebangsaan Malaysiaの学生が主体のクラブチームで、2部プレミアリーグ昇格1年目の昨季は12チーム中7位と健闘しただけでなく、昨年第1回開催となったチャレンジャーカップ(マレーシアカップに出場しないMFL1部と2部のクラブを対象としたカップ戦)で決勝まで進出しています。その決勝ではトレンガヌFCのBチームであるトレンガヌFC IIに第1戦と第2戦の通算で4-2で敗れましたが、そのUKM FCは今季2019年も再びチャレンジャーカップ決勝戦に進出しています。
 7クラブが出場する今季のチャレンジャーカップのグループステージでUKM FCは、MFL1部12位のクアラルンプールKLFA、同2部4位のトレンガヌFC II、同2部9位のスランゴール・ユナイテッドと同組になり、3勝3分0敗と堂々のグループ首位で準決勝に進出しました。準決勝ではグループA2位のサラワクFAを第1戦と第2戦の通算成績7−1で撃破し、決勝の相手はMFL1部のジョホール・ダルル・タクジムJDTのBチームでMFL2部2位のJDT IIとなっています。
 UKM FCは、この大会ここまでの8試合で5ゴールを挙げているクロアチア出身のFWマテオ・ロスカムと同じく6ゴールのイラン出身のMFミラド・ザニドプール対今大会6試合で4失点のJDT II守備陣との戦いになりそうです。
 なおチャレンジャーカップ決勝第1戦はJDT IIのホーム、ジョホール州ジョホールバルのパシル・グダンスタジアムで10月4日に、第2戦はUKM FCのホーム、KLフットボールスタジアムで10月12日に開催されます。ちなみにUKM FCのスライマン・フサイン監督は、アジアサッカー連盟AFCのプロライセンスコース参加のため日本滞在中とのことで、10月4日の試合はジュザイリ・サミオン アシスタントコーチが指揮を取るようです。

スリランカ戦はスタメンに新戦力起用か
 9月30日から始まっているFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選ベトナム戦へ向けた代表候補合宿には、DFシャルル・サアド、MFブレンダン・ガン、MFパルティバン・ジャナセカラン(以上ペラTBG)、MFノー・アザム・アジー(パハンFA)、ダニエル・アミル・ノーヒシャム(フェルダU)、アブドル・ハリム・サアリ(スランゴールFA)ら候補選手が初日からケガを抱えたまま合流していますが、このうちアザム選手は9月10日のWC予選対UAE戦で蹴られた足首の腫れが引かないとして、10月10日のベトナム戦ではなく、いずれもホームでの試合となる11月14日のタイ戦、同19日のインドネシア戦に間に合うように治療を進めていくと述べていると英字紙スター電子版が伝えています。
 また数日前にはペラのFWシャレル・フィクリが練習中に鼠蹊(けいそ)部を痛めるなど、主力選手にケガ人が多く出ていることから、タン・チェンホー監督は通常は試合に出る機会のない選手にチャンスを与えることを明言しています。なかでも今回久しぶりの招集となったJDTのDFアイディル・ザフアン・ラザクへの期待が高いようで、明日10月5日に予定されているスリランカとの国際親善試合前の記者会見には、キャプテンのGKファイザル・マーリアス(JDT)ではなく、アイディル選手が列席しています。(写真は左からスリランカ代表のカヴィンドゥ・イシャン首相、ニザム・パッキール・アリ監督、マレーシダ代表のタン監督、アイディル選手。FAMのFacebookより)
*10月5日修正:英字紙ニューストレイトタイムズ電子版の報道によると、スリランカとの国際親善試合では、今回の代表候補合宿参加選手中最多のキャップ数82のアイディル選手がキャプテンを務めるようです。)

WCのアセアン開催立候補に向けタイが作業部会を設立
 マレーシアの通信社ベルナマのポータルサイトによると、2034年のFIFAワールドカップの東南アジア諸国連合ASEAN共催を目指して、国内に作業部会を設立したことをタイの観光・スポーツ省のピパット・ラチャキットプラカン大臣が発表しています。
 そもそもは今年6月にタイのバンコクで開かれたアセアンサミットの席上でタイのプラユット・チャンオチャ首相がぶちあげたこの計画は、タイ国内では観光・スポーツ省主導で進められるようです。
 また同じ記事の中で、タイ国スポーツ局SATのコンサック・ヨドマニー局長の談話として、現在タイ国内にはFIFAの規格に合うピッチを持つスタジアムがないものの、バンコクのラジャマンガラ国立競技場やチェンマイの700周年記念スタジアム、ナコーンラーチャシーマー県のタイ国王80歳記念スタジアムなど既存のスタジアムの改修する他、2026年のユースオリンピック開催への立候補に合わせて建設されるチョンブリの新スタジアムなども試合会場候補になっているようです。

10月3日のニュース:PKNS FCは来季はスランゴールFAのBチーム化決定か、マレーシアカップ決勝はマレーシア人審判が担当、FAMが今季の審判に対する苦情申し立てと処分について発表

PKNS FCは来季はスランゴールFAのBチーム化決定か
 マレーシアのスポーツチャンネルアストロのポータルサイトでは、PKNS FCが来季2020年から同じスランゴール州を拠点とするスランゴールFAのBチームとなる可能性が高くなったと報じています。
 9月28日に開催されたスランゴールFAを運営するスランゴール州サッカー協会FASの臨時総会に参加した47名が、PKNS FCのスランゴールFA Bチーム化案に満場一致で賛成したことを受け、FASのジョハン・カマル・ハミドン事務局長は、今回が第一段階とし、PKNS FC側からも同意を得た上で、マレーシアフットボールリーグMFLへこの件を正式に報告することになるだろうと語っています。なお、PKNS FCがスランゴールFAのBチームとなることが決定すれば、同一クラブのAチームとBチームは同一リーグではプレーできないというMFLの規定により、今季はMFL1部9位のPKNS FCは、来季はMFL2部に降格してプレーすることになります。 
 このブログでも何度か紹介しましたが、PKNS FCはスランゴール州政府の機関であるスランゴール州開発公社PKNSを母体とするクラブで、その運営資金はスランゴール州政府から出ています。またスランゴール州サッカー協会FASにもやはりスランゴール州政府から運営資金が出されており、資金力に余裕のあるジョホール・ダルル・タクジムJDTのようなクラブと対等に戦うためにはこれら複数クラブに分散している運営資金を一本化することが必要だという考えに基づいたのが、PKNS FCのBチーム化案です。
 その一方で、やはりこのブログでも数日前に取り上げたU19チームを対象としたユースカップでは今季準優勝、そしてU21チームを対象としたプレジデントカップでは今季優勝するなど、伝統的に選手の育成に定評のあるPKNS FCはこの件についてはコメントを出しておらず、すんなりとBチーム化を受け入れるのかどうかに注目が集まります。

マレーシアカップ決勝はマレーシア人審判が担当
 マレーシアのカップ戦の一つFAカップの今季2019年決勝戦は、日本人の岡部拓人主審と八木あかね、野村修両副審が担当しましたが、11月2日に予定されているマレーシアカップの決勝戦はマレーシア人審判が担当することを、マレーシアサッカー協会FAMの審判委員会のモハマド・ダリ・ワヒド委員長が明言したとマレー語紙ブリタハリアン電子版が伝えています。
 今年7月27日に行われたクダFA対ペラTBGのFAカップ決勝戦は、マレーシアサッカー史上初となる外国人審判が担当したカップ戦決勝でした。試合を担当した日本人審判団への高評価がメディアなどに散見した一方で、なぜ国内の試合をマレーシア人審判が担当しないのかという批判もありました。なお、この外国人審判採用については、昨季2018年のマレーシアカップ決勝でマレーシア人のスレシュ・ジャヤラマン主審が試合を十分にコントロールできず、退場者を両チームから出すなどの状況についてFAMへの非難が集中したことも一因です。
 ワヒド委員長は、今回の決定は今季FAカップでの日本人審判団とリーグ戦やカップ戦でのマレーシア人審判と比較検討した上での結論だとした上で、現在開催中のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選件2023年アジアサッカー連盟AFC選手権予選の試合でマレーシア人審判が担当している事実を挙げ、一部で言われているほどマレーシア人審判の技量は低くないとも述べています。また既に候補者はリストアップされているようで、ワヒド委員長は、マレーシアカップ 準決勝での出来を見て、決勝戦担当の審判を発表するとしています。

FAMが今季の審判に対する苦情申し立てと処分について発表
 審判関連の話題が続きますが、FAMのワヒド審判委員会委員長は、今季2019年のマレーシアフットボールリーグMFL、FAカップ、そして現在進行中のマレーシアカップの試合での審判について、これまでにマッチコミッショナーから34件、審判アセッサーから21件、当該チームから13件の不満や苦情申し立てが出されていることを明らかにしています。
 FAMは全ての申し立てを精査した上で、警告や試合割り当て停止の他、審判の再教育を含めた処分などを課していると話す一方で、審判に対する全ての苦情申し立ては正規の方法でFAMに行うべきだとし、マスメディアやソーシャルメディア上で「審判のせいで負けた」と言った審判批判は行うべきでないと各クラブのスタッフやフロントに警告しています。
 ちなみに直近では、9月29日に行われたマレーシアカップ 準々決勝スランゴールFA対ペラTBG戦でも、スランゴールFAの2点目となったカイリル・ムヒミンの45分のゴールがオフサイドではないかと議論になりましたが、これについては、FAMの審判委員会で映像を参考に確認したところ、明確にオフサイドとの判断にはならなかったものの、アズマン・イスマイル副審の位置取りが悪かったとして、アズマン副審には試合割り当て停止処分となるだろうとワヒド委員長は述べています。

10月2日のニュース:ペラTBG監督は主力選手残留を求める、マラッカUは未払い給料問題を抱えたまま終戦

ペラTBG監督は主力選手残留を求める
 マレーシアカップはベスト4が出揃いましたが、その一方でベスト4に残らなかったクラブは今季2019年の公式戦が全て終了し、来季2020年に向けて選手の残留や移籍と言った話題が出始めています。
 昨季2018年はリーグ2位、マレーシアカップ優勝の好成績を収めながら、今季はFAカップではクダFAに敗れて準優勝に終わったものの、リーグ5位、マレーシアカップはベスト8敗退となったペラTBGもその一つ。ペラTBGのメフメト・ドゥラコビッチ監督は、今季の主力選手たちと、先日行われたU21チームを対象としたプレジデントカップで準優勝したメンバーから選抜する若手を融合させることができれば、来季はより上位を狙えるとしています。
 ペラTBGは現在行われているフル代表候補合宿に6名の選手が招集されており、ドゥラコビッチ監督は特にこれら6選手の残留を経営陣に求めていると述べています。この6名とはGKハフィズル・ハキム、DFシャルル・サアド、DFナジルル・ナイム、MFパルティバン・ジャナセカラン、MFブレンダン・ガン、FWシャレル・フィクリですが、この内シャレル・フィクリを除く5名は今季で契約が切れることから、他のMFLクラブが獲得に乗り出しているという報道もあることから、今回のドゥラコビッチ監督の発言となった可能性もあります。

マラッカUは未払い給料問題を抱えたまま今季終了
 ペラTBG同様に、今季のマレーシアカップではベスト8で終わったマラッカ・ユナイテッドは準々決勝のパハンFAとの試合を通算成績1-6と大敗で終わりましたが、その準々決勝第1戦前にはシュコール・アダン主将がソーシャルメディア上で、過去2ヶ月分の給料が未払いになっていることを公表しただけでなく、準々決勝のチーム帯同を拒否する事態が起こりました。
 今季当初から予算を超える補強を行っていたマラッカ・ユナイテッドは、シーズン中も給料未払いが何度か取り沙汰され、シーズン終盤にかけては選手たちにも身が入らない状況が続いていたとされています。
 また現時点ではマラッカ・ユナイテッドを運営するマラッカ州サッカー協会MUSAは来季に関しては何もコメントを出しておらず、マラッカ・ユナイテッドのザイナル・アビディン監督もフロントからは何も聞いていないと英字紙ニューストレイトタイムズ電子版に語っています。「自分はフロントの決定に全面的に従う準備ができており、チームもパハンFAに敗れたことで今季が終了したことから、MUSAの決定を待って、まずは休養したい」と述べています。
 これに関連して、先日、FAMが発表した来季2020年のクラブライセンス交付に際しては、マラッカ・ユナイテッドは、日本の年金制度にあたる従業員積立基金EPF、同じく労災補償にあたる従業員保証制度SOCSO、同じく国税局にあたる内国歳入庁IRB関連の書類の不備で条件つき交付となり、その不足書類の提出期限が今月10月30日とされていますが、その期限までに必要な書類が全て揃わない場合には、来季の2部に降格させられる可能性があります。