7月6日のニュース:元U16監督の外国クラブへの若手派遣は意味なしの意見に元U23監督が反論、スランゴール州FAがサッカーコンサルとの契約を発表、ルクマンの渡欧が決定

元U16監督-外国クラブへの若手派遣は意味なし
 かつてU 16代表の監督を務めた他、マレーシア政府青年スポーツ省とマレーシアサッカー協会が共同して運営する国家サッカー選手養成プログラムNFDP内のエリートアカデミーであるモクタル・ダハリアカデミーAMDのテクニカルダイレクターも務めたリム・ティオンキム氏は、若手選手の外国クラブへの「派遣」は時間の無駄であり、教育を受ける機会を奪うものだと、英字紙ニューストレイトタイムズ電子版とのインタビューで話しています。
 リム氏は、コーチの外国クラブへの派遣には、コーチの育成という観点から意味があるので賛成する一方で、若手選手の派遣には反対であると述べています。
 「マレーシアは日本や韓国と違い、外国のクラブのスカウト網には含まれていない。もし、スカウトされたという話があれば、それはうそだ。また、高校や大学に在学中の選手を外国のクラブへ派遣するとなった場合、その間の教育はどうなるのだろうか。教育は重要であり、もしその選手がプロになれなかった場合には、その後の人生では何を頼りに生きていくのかまで検討されているようには思えない。」
 自身は1980年代後半にドイツ1部リーグのヘルタ・ベルリンでもプレーし、その後はバイエルン・ミュンヘンのユースチームのコーチを務めたリム氏は、若手選手が外国クラブの目に留まる機会を作るためには国際大会に出場させることが近道であると述べています。
 「当初は10年計画として2002年に始まったNFPDだが、その後の2013年にNFPDの計画責任者として参加した私が直近の目標としていたのは2019年のU17 W杯への出場だった。具体的にはこの大会に出場し、各国から集まる監督、コーチ、そして世界各地のクラブのスカウトの目に留まる機会を作り、その後はNFDPの卒業生が海外のクラブでプレーするという目標を立てていた。」
 「海外、特にヨーロッパのクラブにマレーシアの選手が評価されるのは難しい。現在のNFPDも卒業生に海外のクラブでプレーさせるという目的は変わっていないが、実現は難しくなっている。と言うのもFAMは日本に選手を送り込んでおり、これは単なるマーケティングが目的である。」と話すリム氏は、自分をドイツから招聘した当時の青年スポーツ相のカイリ・ジャマルディン現科学技術およびイノベーション相とともに現在のNFDPの状況を憂いており、「若い選手には技術習得や性格形成などの機会を十分に与えるべきだが、現在のNFDPは直ちに結果を求めようとしている。」と批判的な意見を述べています。
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 2013年にバイエルン・ミュンヘンからNFDPへ三顧の礼をもって迎え入れられたリム氏は、2016年にはAMDのテクニカルダイレクターに、さらに2019年のU17W杯出場を目指したU16監督にも就任しました。しかしU17W杯のアジア予選を兼ねたアジアサッカー連盟AFC U16選手権2018年大会がマレーシアで開催されながら、グループステージ最下位で敗退した結果、リム氏はU16監督を解任され、2019年以降はNFDPとの契約が更新されず、事実上の解任となりました。
 ただしこの「解任」は、この年の選挙で1953年のイギリスからの独立後初の政権交代が起こった結果、旧与党が推奨するもの全てを否定するような「魔女狩り」にも似た風潮が生まれ、そのとばっちりを受けたような面もある解任だったと言う印象です。

元U23監督-海外クラブへの派遣は時間の無駄ではない
 上で取り上げたリム氏の意見に対して、元U23代表監督で、現在はマレーシアサッカー協会FAMのユース育成部門の責任者を務めるオン・キムスイ氏は、高いレベルの海外クラブに派遣することは、若い選手が成長するための道を切り開くものであると反論しています。
 「FAMは海外のクラブへ派遣した選手の状況を把握しており、派遣先のクラブもきちんとした組織を選んでいる。ヨーロッパのクラブは運営しているアカデミーが複数のレベルに分かれており、派遣する若手選手はアカデミーで練習中の選手ではなく、派遣する選手と同じ年代のトップチームと一緒に練習させることを目標にしている。」
 「我々は派遣先のクラブを選別する必要があるが、どのクラブであっても選手を派遣して直ちに我々の求めることが実現するわけではない。そのためにはクラブとの関係を構築して、長期間にわたって派遣を続ける必要があり、結果が出るまでには時間がかかることも承知している。」と話すオン氏は、FAMは現在、これまでの日本サッカー協会JFAとの関係に加えて、韓国サッカー協会KFAやヨーロッパの複数のクラブとの練習参加などの派遣プログラムを計画中ということです。
 またNFDPの状況にも常に目を配っていると話すオン氏は、第1期卒業生のサッカー人生が不安定な状況であるという指摘に対しては、全員がMリーグクラブに所属しており、10月に開催予定のAFC U19選手権に出場するチームの核となっていることまた、さらに昨年はこの卒業生たちが東南アジアサッカー連盟AFF U19選手権やAFC U19選手権に出場したことを指摘し、放置されているという指摘は当たらないとしています。

スランゴール州FAがサッカーコンサルとの契約を発表
 Mリーグ1部スランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会FASは公式サイト上で、サッカー専門のコンサルティング会社であるハーカス・コンサルタンシー・グループHCG社と契約したことを発表しています。
 HCG社はバレンシア(スペイン)、ベンフィカ(ポルトガル)、AZアルクマール(オランダ)、レンジャーズ(スコットランド)といったヨーロッパのクラブの他、サイゴンFC(ベトナム)やタンピネス・ローバーズ(シンガポール)などとも契約しているということです。
 持続可能な運営、そしてスランゴールFCの完全民営化を目指すFASは、スカウティングやトレーニング、大会の開催やスタジアムの商業価値増大などサッカー関係の様々なサポートを行うHCG社と契約することで、ビジネスとしてサッカークラブ運営だけでなく、かつての黄金期を取り戻せるようクラブとしてのレベルアップを目指すということです。

ルクマンの渡欧が決定
 同じFASの公式サイトでは、Mリーグ2部、スランゴールFCのBチームであるスランゴール2に所属するルクマン・ハキム・シャムスディンのKVコルトレイクへの移籍を発表しています。
 マレーシア人富豪のヴィンセント・タン氏がオーナーを務めるベルギー1部リーグのKVコルトレイクはルクマン選手と5年契約を結んでいますが、新型コロナウィルスノエ教により、ルクマン選手はクラブに合流できないまま、ベルギーリーグは中断後にリーグ日程を短縮して2019/2020年シーズンを終えてしまったことから、練習環境を求めてスランゴール2と契約していました。
 上記でも取り上げたNFDPの第1期卒業生の一人でもあるルクマン選手は、チームはグループステージ敗退となりながら、2018年のAFC U16選手権では唐山翔自(現ガンバ大阪)らと得点王を分け合い、今年10月に開催されるAFC U19選手権予選でもやはり試合出場は2試合ながら得点王となるなど、マレーシアサッカーの将来を担う期待の星ですが、この度、FASとKVコルトレイクの間で移籍が合意されたということです。
 FASが育てたわけではないルクマン選手の移籍について、かなりの量の説明付きで報じているのは個人的には少々違和感がありますが、18歳のルクマン選手を暖かく送り出そうというFASの気持ちは伝わってくる移籍告知です。

7月4日のニュース:代表はW杯予選前にバーレーンと練習試合実施、FIFAからの支給金は各州FAには分配されず、マレーシア人マネージャーが明かすヤンゴンU成功の秘密

代表はW杯予選前にバーレーンと練習試合実施
 今年3月に予定されながら、新型コロナウィルス感染拡大により延期となり、その後は実施が危ぶまれていたバーレーンとの練習試合が行われることになったとマレー語紙ハリアンメトロ電子版が報じています。
 10月2日に予定されているマナマでのアウェイマッチでは、最新のFIFAランキングで99位のバーレーンに同154位のマレーシアが挑むかたちですが、10月8日にやはりアウェイマッチとなるW杯予選のアラブ首長国連邦戦が控えるマレーシアにとっては、格好の腕試しとなるでしょう。
 代表のタン・チェンホー監督は、このバーレーン戦をUAE戦を控える代表にとって中東のプレースタイルと気候に慣れるための貴重な機会だと話しています。
 マレーシア代表はW杯アジア二次予選のグループDで現在、2位に付けており、残るUAE戦(10月8日)、ベトナム戦(10月13日ホーム)、タイ戦(11月17日アウェイ)の結果次第では、W杯三次予選への進出は難しくとも、開催国枠で出場した2007年以来のアジアカップ出場権獲得が期待されています。

FIFAからの支給金は各州FAには分配されず
 国際サッカー連盟FIFAから新型コロナウイルス感染による財政難への取り組みを手助けするために、マレーシアサッカー協会FAMに対して支給された150万米ドル(およそ1億6100万円)について、FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、Mリーグクラブや、クラブを運営する各州FAに分配する予定はないことを明らかにしています。
 スチュアート事務局長がマレー語紙ブリタハリアンに語ったところによると、この支給金は新型コロナウイルス感染症の大流行で影響を受けたサッカーコミュニティーを手助けする救済が目的であり、未払い給料問題を抱えるクラブを支援することはFIFAの指針に反するものであるとして、剰余金が出た場合でもクラブへの分配は行わないとしています。
 6月29日にアジアサッカー連盟AFCのウインザー・ジョン事務局長は、FIFAが各国FAに対して150万米ドルを支給することを明らかにしており、スチュアートFAM事務局長の発言は、このAFCからの告知を受けて支援を求める可能性がある州FAに釘を刺すためのものと考えられています。

マレーシア人マネージャーが明かすヤンゴンU成功の秘密
 サッカー専門サイトのヴォケットFCは、ミャンマー1部リーグのヤンゴン・ユナイテッドFCのスポーツマネージャーを務めるマレーシア人のカイルル・アヌアル・アズミ氏とのインタビュー掲載し、ヤンゴン・ユナイテッドFCのビジネスモデルとその成功を紹介しています。
 2018年から現在の職についているカイルル・アヌアル氏によると、ヤンゴン・ユナイテッドFCはクラブ所有の施設が生み出す収入のおかげで、スポンサー代や広告料、入場料収入、グッズの売り上げといった収入に依存せずに運営ができていると話しています。
 ヤンゴン・ユナイテッドFCは4面の屋外フットサルコート、1面の屋内フットサルコート、バスケットボールコート、ジム、プール、バドミントンコートなどを所有し、これらを一般に開放して収入を得ている他、さらに所有する多目的ホールでは企業のイベントやディナーパーティー、そして結婚式の会場としても貸し出されているそうです。
 またサッカーアカデミー やスイミングスクールも併設されているということで、収入だけでなく地域社会のスポーツ文化育成などにも一役買っており、カイルル・アヌアル氏によれば、スポーツ施設を含めた施設の貸し出しで一月あたり15万リンギカラ17万リンギ(およそ376万円から426万円)の収入があるということです。
 今季もAFCカップに出場しているヤンゴン・ユナイテッドFCは、2013年からは横浜F・マリノスともパートナーシップ提携を行っているということです。
 この記事は、Mリーグのクラブもヤンゴン・ユナイテッドFCを見習って、より大きな視点でサッカークラブを運営するべきだと締めくくっています。
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 下はヤンゴン・ユナイテッドFCが所有するスポーツ施設の紹介映像ですが、これを見る限りでは総合スポーツ施設という感じで、ヨーロッパのスポーツクラブがモデルになっているような感じです。Mリーグのクラブは州政府の予算頼りのクラブが大半で、サッカークラブがビジネスとして成功するためには、公金に頼らないクラブ運営から始めなければなりませんが、その道はまだまだ遠そうです。

7月3日のニュース:今度はクランタン州FAの副会長が辞任、青年スポーツ相-身体接触を含む競技の再開は時間の問題、AFC選手権出場のU19代表候補合宿参加者35名が発表

今度はクランタン州FAの副会長が辞任
 わずか数日前に、現職の会長と会長補佐が「休職」となったケランタン州サッカー協会KAFAで、今度は副会長が辞任したことを、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 ワン・アブドル・ラヒム・ワン・アブドラ会長とアファンディ・ハムザ会長補佐の休職を発表したKAFAですが、後を追うようにモハマド・ロウィ・ドラー副会長が辞表を提出して退職しています。モハマド・ロウィ副会長は2019年に現職に就任し、副会長の任期は2023年まとなっていました。
 「自分はビジネスマンであり時間的な制約もあることから、KAFAの仕事に全力で取り組むことが難しくなっている。副会長としてKAFAのスポンサー獲得にも知って牌していることから辞職を申し出た。」と話すモハマド・ロウィ副会長からの辞職願について、KAFA事務局は受け取ったことを認めているということです。
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 このブログで何度も取り上げているように給料未払い問題の解決も見えない中、会長、会長補佐に続いて副会長までいなくなってしまったケランタン州FAの迷走はまだしばらくは続きそうです。

青年スポーツ相-身体接触を含む競技の再開は時間の問題
 国内のスポーツを監督する青年スポーツ省のリーザル・メリカン・ナイナ・メリカン大臣は、国家安全保障委員会と保健省による正式発表は来週行われるとした上で、サッカーやセパタクローなどの競技再開が近いと語っていると、英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 身体接触を含む練習再開については、7月9日に行われる閣議で議論されることは、昨日のこのブログでも取り上げましたが、これについてリーザル青年スポーツ相は、このようなスポーツを再開することで、国民に対してこれまでの日常に戻っていることが実感できるものとされることから、閣議では前向きに検討される可能性が高いと述べています。

AFC選手権出場のU19代表候補合宿参加者35名が発表
 マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上でアジアサッカー連盟AFC U19選手権に出場するマレーシアU19代表候補合宿参加選手35名を発表しています。
 代表候補合宿は7月6日から26日までスランゴール州プタリンジャヤPJのFAM施設で行われます。
 昨年2019年11月にカンボジアで開催された予選の最終戦では、優勝候補だった同組のタイに1ー0で勝利し本戦出場資格を獲得していますが、その時のU18代表からは14名が残っています。
 この他、今回の招集メンバーで注目を集めるのは、マレーシア人の両親を持つアメリカ出身のワン・アーマド・クズリ・ワン・アーマド・カマルと、FAMとマレーシア青年スポーツ省が共同で運営する国家サッカー選手養成プログラムNFDPのチームで主将経験があり現在はタイのプーケットにあるブリティッシュインターナショナルスクールプケットBISPクルゼイロサッカーアカデミー所属のムハマド・アダム・ナズミ・ザムリです。クズリ選手は、兄のワン・クザイン・ワン・カマルが昨年末の東南アジア競技大会シーゲームズ出場のU23代表候補合宿に参加しています。
 また今回招集された35人以外には、U19選手権予選突破に貢献した主力選手のルクマン・ハキム・シャムスディン(KVコルトレイク-ベルギー)、ムカイリ・アジュマル・マハディ、ハリス・ハイカル・アダム・アフカル(いずれもスランゴール2)ら7人は、次の代表候補合宿からの参加が予想されています。
 10月14日から30日までウズベキスタンで開催されるAFC U19選手権では、マレーシアはグループDに回り、カタール、タジキスタン、イエメンと同組になっています。

7月2日のニュース:身体接触を含む練習許可などスポーツ関連閣議をマレーシア政府が来週開催、給料未払い問題の解決期限を過ぎたクラブの状況、アジアカップ2027年大会に5カ国が開催国に立候補

身体接触を含む練習許可などスポーツ関連閣議をマレーシア政府が来週開催
 マレー語紙ブリタハリアンによると、3月半ばから中断中のMリーグはリーグ再開に向けて着実に近づいているようです。
 国内のスポーツを統括する青年スポーツ省は7月9日に開かれるマレーシア政府内の活動制限令関連閣議の席上でMリーグ各クラブの身体接触を含む練習の許可申請が話し合われるということです。
 このことを明らかにしたリーザル・メリカン・ナイナ・メリカン青年スポーツ相は、申請についてはあくまでも議題に上がることが決まっているだけで、国家安全保障委員会と保健省による承認が必要であるとする一方で、身体接触を含む練習許可申請が認められれば、サッカーだけでなく、他のスポーツにとっても試合や大会などの開催実現に近づくことになると話しています。
 現在、マレーシア国内では、身体接触を含まないバドミントンや陸上競技などの練習は許可されている一方で、サッカーやラクビー、ホッケーなど身体接触を含むスポーツや格闘技系競技については、身体接触を含まない練習のみが許可されています。

給料未払い問題の解決期限を過ぎたクラブの状況
 6月30日はマレーシアサッカー協会FAMが給料未払い問題を抱えるクラブに対して問題解決の期限としていた日でした。ここでいう問題解決とは、未払い給料を完済する以外に、一括で未払い給料の支払いができない場合にはその方法や支払い期限などについて該当する選手や監督、コーチとの間で合意を得ることも含まれています。
 ブリタハリアンは、かつてはケランタンFAの主将で現在はMリーグ2部ケランタン・ユナイテッドFCでプレーするピヤことモハマド・バダリ・ラジにインタビューを行なっています。このバダリ選手はケランタンFAを運営するケランタン州サッカー協会KAFAから支払われるべき未払い給料が25万リンギ(およそ626万円)以上あることを公言していますが、ブリタハリアンとのインタビューでは、「KAFAからは今年3月以降全く支払いを受け取っていない。KAFAが自分を含めたかつての選手たちに未払い給料を支払わないことにより、ケランタンFAが勝点剥奪などの処分を受けるのは残念だが、KAFAはFAMとの取り決めを守れなかった結果なので受け入れるしかないだろう。」と話しています。
 勝点剥奪など最終的な判断はFAMのクラブライセンス交付第一審期間FIBによって決定されますが、FIBの監視リストにはKAFAの他、いずれも同様の理由から既に勝点3を剥奪されているPDRM FCを運営するマレーシア王立警察サッカー協会PDRM FAとマラッカ・ユナイテッドを運営するマラッカ州サッカー協会MUSAも含まれています。PDRM FAについては、未払い給料は既に完済済みとされていますが、MUSAについては特に報道もなく、もし、FIBによる処分が下される場合には今季2度目の勝点剥奪となり、勝点6が剥奪される可能性もあります。

アジアカップ2027年大会に5カ国が開催国に立候補
 アジアサッカー連盟AFC選手権アジアカップ2027年大会の開催地の立候補締め切り日は6月30日でしたが、この期限までにインド、イラン、カタール、サウジアラビア、ウズベキスタンの5カ国が名乗りをあげていると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 AFCのシャイク・サルマン・エブラヒム・アル・カリファ会長は、「アジアのトップチームを決める大会に開催地として立候補している5カ国を歓迎する。アラブ首長国連邦UAEで開催した2019年大会では大会出場国数を16から24に拡大し、大成功を収めた。中国で開催予定の2023年大会も我々の期待を超えるものになるだろう。」と述べています。
 1956年に第1回大会が開催されたAFC選手権ですが、今回立候補した5カ国の内、現在のタイトルホルダーであるカタールは1988年と2011年に、またイランは1968年と1976年に主催地としてAFC選手権を開催しています。

7月1日のニュース:期待の若手の去就に注目が集まる、選手会会長もサラリーキャップ制度には反対、新型コロナ蔓延の母国ブラジルを憂う外国籍選手

期待の若手の去就に注目が集まる
 18歳ながら現在、マレーシアでも最も期待されているサッカー選手の1人であるルクマン・ハキム・シャムスディンの去就に注目が集まっていると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 ベルギー1部リーグのKVコルトレイクと5年契約を結んでいるルクマン選手ですが、ブルナマによれば、10月に開催されるアジアサッカー連盟AFC U19選手権に出場する代表チームへの選出が確実なルクマン選手には、現在、U19選手権前にKVコルトレイクに合流するか、あるいは大会後のトランスファーウィンドウ期間に合流するかの二つの選択肢があるということです。
 前者を選択した場合でもKVコルトレイクのオーナーがマレーシア人富豪のヴィンセント・タン氏であることから代表への合流には支障がないということですが、後者を選択した場合、U19選手権大会まではMリーグのスランゴール2に所属して、代表候補合宿への参加や、再開が予定されているMリーグの試合に出場することになるということです。
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 別のメディアでは、ルクマン選手自身はヨーロッパでの生活に慣れるためにできるだけ早く現地へ赴くべきと考えている、としている記事もあります。なおKVコルトレイクが所属するベルギー1部リーグの2020/2021シーズンは8月初旬に開幕するということです。

選手会会長もサラリーキャップ制度には反対
 マレーシアサッカー協会FAMのハミディン会長がサラリーキャップ制度については否定的な意見を持っている、という記事を先日取り上げましたが、マレーシアプロサッカー選手会PFAMも同様の意見のようです。
 マレー語紙ブリタハリアン電子版によると、PFAMのサフィ・サリー会長は選手にはクラブが支払うことができるだけの給料を受け取る権利があるとして、サラリーキャップ制度には反対しているということです。
 給料には選手間の健全な競争を促す面もあり、それは代表チームに強化に至る望ましい影響を与えるものであると話しています。
 自身もPJシティFCの選手であるサフィ会長は「プロ選手としての観点からPFAMに所属するMリーグの選手はサラリーキャップ制度に反対であり、選手たちは自らのパフォーマンスに対して相応の給料を受け取る権利を有している。もしサラリーキャップ制度が導入されれば、選手たちは受け取れる給料の限度を考えて、より良いパフォーマンスを見せようと努力しなくなる可能性がある。」と話しています。
 さらにこのサラリーキャップ制度に関する議論の発端となっている、Mリーグの複数のクラブが抱える給料未払い問題については、各クラブの経営に問題があるとして、サラリーキャップ制度は給料未払い問題の根本的な解決策とはならないと話しています。

新型コロナ蔓延の母国ブラジルを憂う外国籍選手
 新型コロナウィルス感染者数が米国について世界2位のブラジルでは、昨日6月30日付のフランスの通信社AFPの報道によると感染者数が134万人以上、亡くなられた方も5万6000人を超えるなど大変な状況になっています。
 Mリーグにもブラジル出身の外国籍選手は数名いますが、Mリーグ1部スランゴールFCのサンドロ・ダ・シルバもその1人ですが、今回の新型コロナウィルスの猛威により親族や友人を亡くしているとブリタハリアンが報じています。
 「ブラジルの状況は日に日に悪化しており、年老いた両親のことが特に心配である。家族とは連絡を取り合ってはいるものの、祈ることしかできていない。しかも現在の政情不安も心配の要因である。親族では叔父が、また子供の頃に一緒にサッカーをした親友の内の数名が今回の新型コロナウィルスのせいで亡くなっており、別れをいう機会すらなかった。」と話すサンドロ選手は、悲しむだけでなく、今、できることをして自分にとって大切な人たちを守ることも重要であると話しています。

6月30日のニュース:FAMは8月半ばのリーグ再開案を目指し身体接触を含めた練習許可を申請へ、Mリーグ3部と4部は来季からFAMが運営、AFCU19選手権出場の代表に新戦力参加か

FAMは8月半ばのリーグ再開案を目指し身体接触を含めた練習許可を申請へ
 マレーシアサッカー協会FAMは8月半ばのリーグ再開を目指して、身体接触を含む練習の許可申請を青年スポーツ省に行う予定であると、英字紙ニューストレイトタイムズNST電子版が報じています。
 FAMのハミディン・アミン会長がNSTとのインタビューで、7月半ばからの身体接触を含む練習再開許可を青年スポーツ省に対して近々、申請すると話しています。
 Mリーグ1部および2部のクラブの多くが先週から、社会的距離を維持した上で、少人数ごとに行う身体接触を含まない第一段階練習を再開しています。また青年スポーツ省は2021年の東京オリンピック出場を目指す他の競技の選手たちに対しては、標準作業手順SOPを遵守した上での通常練習を6月28日から許可したこともあり、FAMも身体接触を含み、より実践的な練習が可能になる第二段階練習の実施に向けて動き出すことにしたということです。
 「Mリーグの各クラブは身体接触を含まない第一段階練習を始めており、今後の数週間で問題が起こらなければ、7月第2週あるいは第3週からの身体接触を含む練習の許可を青年スポーツ省に申請する予定である。こちらの希望通りに許可が出れば、身体接触を含めた練習だけでなく練習試合も可能となり、そこから1ヶ月程度で実戦感を取り戻した上で8月半ばのリーグ再開を目指したい。当初予定していた9月1日よりもリーグ再開が早まれば、試合日程に余裕が出るだけでなく、10月からFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選が再開する代表チーム参加選手の負担も少なくなる。」と話すハミディン会長ですが、複数の監督が希望しているサポーターのスタジアム観戦の許可については、リーグ再開が最優先であり、スタジアムへの入場許可はリーグ再開が実現した後に検討するとしています。

Mリーグ3部と4部は来季からFAMが運営
 国内リーグMリーグの3部にあたるM3リーグと同4部のM4リーグが来季2021年シーズンよりマレーシアサッカー協会FAMの主催によって行われる予定であると、英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 現在のM3リーグとM4リーグは、Mリーグ1部スーパーリーグと2部プレミアリーグを主催するマレーシアフットボールリーグMFL傘下のアマチュアフットボールリーグAFLが主催しています。
 これを発表したAFLのチェアマンでもあるFAMのユソフ・マハディ副会長は、MFLは1部スーパーリーグ、2部プレミアリーグ、FAカップ、マレーシアカップといったプロリーグの運営に注力し、セミプロリーグのM3リーグとアマチュアリーグのM4リーグはFAMが運営するという構造にすることが目的であるということで、MFLは既にこれを了承しており、今後開催されるFAMの執行委員会による承認を経て、正式決定するということです。
 M3リーグはかつてはFAMカップという名称で、FAMが運営していた時期もあるため、ユソフ副会長はM3リーグをFAMが再び主催することには問題はないと考えていると話しています。

AFCU19選手権出場の代表に新戦力参加か
 マレー語紙ブリタハリアン電子版は、英国プレミアリーグのブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC(BAHAFC)のU19チームに所属するジャミ・クレシュのU19代表参加が可能になったと報じています。
 現在17歳のクレシュ選手は英国生まれながら母親がマレーシア人であることから、マレーシア代表としてのプレーが可能です。父親でイラク出身のペルヴィズ・クレシュ氏はブリタハリアンによるソーシャルメディアを通じてのインタビューに対し、クレシュ選手が10月に開催されるAFC U19選手権に出場するマレーシアU19代表に正式に招集されることがあれば、所属クラブのBAHFCは代表参加を許可する用意があると答えています。
 またU19代表のチームマネージャーを務めるカマルル・アリフィン・モハマド・シャハル氏も、クレシュ選手をU19代表に招集したいとも話しています。
 さらにアリフィン氏は、アメリカ生まれのワン・クズリ・ワン・カマルの招集も決定しており、マレーシアサッカー協会FAMがその手配を行っている最中であることも明かしています。

6月29日のニュース:スランゴールFC監督は数週間以内に接触プレーを含む練習許可が出ることを期待、FAMはサラリーキャップ制度導入に否定的、ケランタン州FAは会長と会長補佐の「休職」を発表

スランゴールFC監督は数週間以内に接触プレーを含む練習許可が出ることを期待
 現在中断中のMリーグが再開される際は無観客試合となることはリーグ主催者のマレーシアフットボールリーグMFLによって発表されていますが、先日、人数制限をした上で、観客を入れることを提案したスランゴールFCのサティアナタン・バスカラン監督は、身体接触を禁じることを条件に6月15日から許可されているMリーグ各クラブの第一段階練習について、数週間後には身体接触が可能となる第二段階練習へ移れるのではないかという期待を述べていルト、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 「ここ数日間で標準作業手順SOPを守り、身体接触を含まない練習を行うことが可能であることが実証できた。このまま全てのMリーグクラブがSOPを守って練習を続ければ、2、3週間後には身体接触を含む練習も可能になるのではないかと期待している。そうすれば、現在の持久力アップのための練習から実践的な練習が可能になる。」とサティアナタン監督は話しています。

FAMはサラリーキャップ制度導入に否定的
 マレーシアサッカー協会FAMのハミディン・モハマド・アミン会長は、各方面から提案されているサラリーキャップ制度の導入について、否定的であるという見解を明らかにしています。
 マレー語紙ブリタハリアン電子版によると、このサラリーキャップ制度の導入についてはこれまでもFAM内で議論されていたということですが、Mリーグがプロリーグであるという見地からその導入には否定的だということです。
 Mリーグクラブを運営する各州FAなどの運営組織が組織内で規定することには反対しないと述べるハミディン会長は、各クラブが予算の範囲内で選手に給料を支払い、クラブを運営することが重要であると述べ、それができないクラブは経営困難に陥ると述べています。
 「MFLは既に経済コントロールプログラムECPを今季から導入しており、来季にはこのECPが完全実施される予定である。Mリーグ各クラブはこのECPを理解し、従う必要がある。」とハミディン会長は述べています。
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 このブログでも繰り返し取り上げていますが、Mリーグでは複数のクラブが給料未払い問題を抱え、それも今季以前から続いているものもあります。またMリーグでは2部や3部のクラブが給料未払いでリーグから除名処分を受けたり、自ら解散を選ぶなどして、結局、選手は1円も受け取れないという事態も過去には起こっています。
 今季の開幕は例年より数週間遅れたのですが、その理由は今季から導入されるECPを各クラブに周知するためであると発表されていましたが、今季の給料未払い問題を見る限りでは、その効果は来季に完全実施となっても、今季開幕後に給料未払い問題が次々と発覚して露呈したMFLの審査能力の低さからあまり期待できそうもありません。
 サラリーキャップ制度は、資金力に余裕のあるジョホール・ダルル・タジムJDTは絶対に反対するでしょうが、解決策がない給料未払い問題解消のために、数年程度に限定してサラリーキャップ制度をMリーグに導入するのは個人的にはアリだと思います。

ケランタン州FAは会長と会長補佐の「休職」を発表
 給料未払い問題で揺れるケランタン州サッカー協会KAFAは、アブドル・ラヒム・ワン・アブドラ会長とアファンディ・ハムザ会長補佐の「休職」とシャアリ・マット・フシンKAFA上級職員の暫定会長代行就任を発表しています。
 ブリタハリアンによると、シャアリ会長代行の任期は決まっていないということですが、未払い給料を含めたKAFAの負債総額690万リンギ(およそ1億7200万円)のうち、既に240万リンギ(およそ5990万円)はシャアリ会長代行率いる新執行部が資金調達済みということです。
 国家安全保障委員会からKAFAが運営するケランタンFAに練習再開許が出流のを待っているというシャアリ会長代行は、2006年からKAFAの職員を務めている経験を生かして、リーグ再開に向けてチームを政権に望みたいと話しているということです。
*7/2にアファンディ・ハムザ氏の肩書きを「副会長」から「会長補佐」に訂正しました。

6月27日のニュース:Mリーグ16クラブに練習再開許可、FAMはプロ契約を逃したエリートアカデミー出身者に大学進学の道を模索、クダFAのアズミール・ユソフが退団を発表、Mリーグクラブの監督が相次いで観客を入れての試合を要望

Mリーグ16クラブに練習再開許可
 マレーシアの通信社ブルナマは、国内リーグのMリーグを主催するマレーシアフットボールリーグMFLが、1部スーパーリーグと2部プレミアリーグのそれぞれ8クラブに第一段階の練習再開許可を与えたことを報じています。
 この16クラブは、綿棒テストの結果や消毒済みの練習場の登録、フィールド上での身体接触プレーの禁止が守れられているかなどを監視する責任者の任命などMFLが設けた練習再開基準を満たした上で、必要書類を全て提出したクラブだということです。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは「(身体接触プレーが禁じられている)第一段階の練習は、(身体接触プレーが可能になる)第二段階の練習へと進めるかどうかの重要な基準となる。各クラブが練習中も社会的距離(ソーシャルディスタンス)として3mから5mを維持するなど標準作業手順SOPを守っているかを注視したい。Mリーグの全クラブからの協力が得られれば、第二段階の練習への移行も予定より早まる可能性がある。」と述べています。
 なお練習再開許可が出ているMリーグ1部のクラブは、UITM FC、スランゴールFC、ジョホール・ダルル・タジムJDT、トレンガヌFC、ペラTBG、マラッカ・ユナイテッド、フェルダ・ユナイテッドFC、クダFAの8クラブ、Mリーグ2部はヌグリスンビランFA、スランゴール2、JDT II、トレンガヌFC II、ペナンFA、クチン FA、ペラIIとクアラルンプールFAの8クラブです。

FAMはプロ契約を逃したエリートアカデミー出身者に大学進学の道を模索
 マレーシアサッカー協会FAMは、教育省とともに運営するプロサッカー選手養成のエリートアカデミーであるモクタル・ダハリ・アカデミーAMDの卒業生に大学進学の道を開こうとしていると、マレー語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 18歳までの選手を対象としているAMDから1年間に40から50人の選手が卒業しますが、その全員がMリーグクラブと契約できるわけではないことから、プロ契約を逃した卒業生が大学など高等教育機関へ進学して、スポーツ科学などの勉強を続けることができるよう、高等教育省が設けているスポーツ選手優遇プログラムを通じての進学が可能になるようにしたいと、FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長が高等教育省のスポーツ部門のトップを務めるペカン・ラムリ氏との会談の席上で述べています。
 「このルートでの進学が可能になれば、進学先大学のサッカー部でのプレーも可能になり、その後のMリーグクラブ入団などにもつながる可能性もある。この実現に向けて、FAMと高等教育省との間で戦術機協力関係を築くために、近々両者の間で了解覚書MOUを交わす予定もある。」とスチュアート事務局長は述べています。

クダFAのアズミール・ユソフが退団を発表
 クダFAの選手が自ら契約解除を申し出ているという話はここでも取り上げましたが、これまで名前が明かされていなかったこの選手がアズミール・ユソフであることがわかりました。
 アズミール選手が自身のインスタグラムで明らかにしたもので、これまでの報道通り、クダFAを揺らしている給料未払い問題とは無関係で、自らが行っている仕事に専念したいことが理由であるとしています。
 2016年の1シーズンを過ごした後、昨季2019年にクダFAに復帰していたアズミール選手は退団後は、自身が関わっているというクダ州のイスラム教義に基づいた宗教学校の建設に関わっていくとしています。

Mリーグクラブの監督が相次いで観客を入れての試合を要望
 Mリーグ2部クアラルンプールFAのニザム・アズハ・ユソフ監督は、Mリーグ再開時には観客を入れての試合開催を提案していると、マレー語紙ハリアンメトロが報じています。
 マレーシアでは新型コロナウィルス感染拡大を防ぐため営業が禁止されていた映画館や劇場が7月1日から営業再開となりますが、これを例に挙げたニザム監督は、人数を制限し、人が集まる映画館やモスクなど宗教施設などと同様の標準作業手順SOPを守った上での観戦なら可能なのではないかと述べています。
 「従来は5000人収容の施設なら、入場者を1000人に制限するなどすれば、感染も可能なのではないか。サポーターの存在は選手の力を引き出す源になる。」とニザム監督は話しています。
 またMリーグ1部スランゴールFCのサティアナタン・バスカラン監督もサポーターのSOP遵守を信用して、観戦許可をでしても良いのではないかと述べています。
 8万人収容可能なスランゴールFCのホーム、シャーアラムスタジアムでは社会的距離(ソーシャルディスタンス)の確保も可能だと話すサティアナタン監督は、マレーシア政府が発表している感染者数が減少していることもあり、マレーシア政府が観戦許可を出すことを期待していると話しています。
 「サポーターの存在はサッカーの試合では不可欠である。リーグ再開当初は人数制限が必要だとは思うが、たとえ少人数であっても感染の許可が出ることを望んでいる。」とサティアナタン監督は話しています。

6月26日のニュース:クダFA監督はチームへの早期合流を希望、トレンガヌFC監督は8月リーグ再開となった場合の準備不足を懸念、一方マラッカU監督は8月再開に不安なし、スランゴールFCは今季中にBチームから選手の昇格を検討

クダFA監督はチームへの早期合流を希望
 新型コロナウィルス感染者の入国による輸入感染を防ぐため、マレーシア政府は外国人の入国を制限しています。Mリーグ1部クダFAのアイディル・シャリン・サハク監督は、新型コロナウィルス感染拡大に伴ってMリーグが中断した3月以降、自宅のあるシンガポールに戻っていますが、この入国規制により、Mリーグクラブの練習再開が許可された後もマレーシアへ入国できない状況が続いています。
 英字紙ニューストレイトタイムズによれば、現在、アイディル監督は、クダ州サッカー協会KFAを通じてマレーシア入国管理局へ入国申請を行なっているということです。
 「既に(クダ州の州都)アロースターへ移動できるよう荷物も用意してあり、あとは許可が出るの待っている状態である。」と話すアイディル監督は、チームとは3ヶ月以上も離れており、指導者となってからこんなに長く「休んだ」ことはないということで、アロースターに戻ったら直ちに選手のコンディショニング改善に取り組みたいと話しています。
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 最近のメディアの論調では、当初予定されていた9月ではなく8月からMリーグが再開するのでは、といった報道を見かけるようになってきました。もしそうなれば、来月7月からは身体接触が許可される通常練習が始まることになるので、それまでには実戦練習ができるコンディションまで上げておかなければなりません。
 個人的には今季イチオシだったクダFAは、開幕からの4試合で勝点4の7位と不調のままリーグ中断となっており、再開後はわずか7試合しか残り試合がないため、上位進出には文字通り1試合も落とせない状況ですので、チームに合流できないアイディル監督もやきもきしているのではないでしょうか。
 また入国制限についてマレーシアはシンガポールからの入国に特に制限を設けない予定ですが、シンガポールが段階を踏んだ上での国境再開を主張しており、アイディル監督のマレーシア入国にはまだ時間がかかる可能性もあります。

トレンガヌFC監督は8月リーグ再開となった場合の準備不足を懸念
 Mリーグ1部のトレンガヌFCのナフジ・ザイン監督は、Mリーグ再開が予定されている9月ではなく8月に前倒しになった場合、選手たちが試合で全力を出せるコンディショニングまで仕上げる時間が不足していると話していると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 なお、トレンガヌFCはPJシティFC主催試合の第4節が延期となっているため、PJシティFCとともに、今季の残り試合数は他のクラブより1試合多い8試合となっています。
 「8月にMリーグが再開されれば、6週間から7週間で選手のコンディションを試合レベルまで仕上げなければならないが、(身体接触が許されていない)現在の練習ではそれは非常に難しい。しかし、プロの指導者としては何とかしてチームがリーグ日程に対応させるつもりである。」と話すナフジ監督は、再開後に予定されている無観客試合について尋ねられると、選手にとってはどの試合も全て勝ちにくという姿勢は変わらないだろうと話しています。
 トレンガヌFCはMリーグ中断までの3試合で1勝1分1敗で9位につけています。

一方マラッカU監督は8月再開に不安なし
 Mリーグ1部マラッカ・ユナイテッドのザイナル・アビディン・ハサン監督は、リーグ再開が8月に前倒しになった場合でも、選手のコンディションには全く不安がないとブルナマに語っています。
 「リーグ再開が8月になったとしても、準備期間は十分あるので心配はしていない。リーグ再開自体がありがたいことだが、8月再開となれば、(9月最下位の場合に比べると)日程に余裕ができるので、チームとしてはむしろありがたい。」と話すザイナル監督は、現在の練習について標準作業手順SOPに従って、選手を10人ごとに3つのグループに分けて行なっていることから、「ニューノーマル」の練習では戦術理解が必要となる練習を行うことが最も難しくなっていると話しています。

スランゴールFCは今季中にBチームから選手の昇格を検討
 Mリーグ2部スランゴール2は同1部スランゴールFCのBチームですが、スランゴールFCのサティアナタン・バスカラン監督は、このスランゴール2からの選手数名について、今季中に1部でプレーする機会がを与える意向を明らかにしています。
 自身は選手の年齢を気にしないと話すサティアナタン監督ですが、選手はまず首脳陣の信用を得て、自分で出場機会を掴み取らなければならないと話しています。
 U19代表の主将を務めるムハマド・ムカイリ・アジマル・マハディらに注目していると話すサティアナタン監督は「これまで(U19やU22代表で)何をしてきたかではなく、今、彼らに何ができるかを見て判断したい。現在は(スランゴール2)のマイケル・ファイヒテンバイナー監督からの報告を待っており、それを参考にしてスランゴール2から5人程度を選びたい。」と話しています。
 またその際に昇格させる条件としては、スランゴール2で際立ったプレーを見せることを挙げており、昇格後は同じポジションの外国籍選手と競わせて、どのくらいの差が出るかを見たいと話しています。
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 リーグ中断前は首位のJDTに勝点5差の5位のスランゴールFCに、AFCカップ出場権となる2位以内を目指しながら新戦力を試す余裕があるかどうかはわかりませんが、そこは百戦錬磨のサティアナタン監督の手腕に期待してみたいところです。

— BERNAMA

6月24日のニュース:Mリーグクラブは完全隔離型練習実施に否定的、カロンダの代表入り議論は時期尚早、ハディ・ファイヤッドが岡山の観光大使に就任

Mリーグクラブは完全隔離型練習実施に否定的
 新型コロナウィルス観戦拡大を防ぐためチーム練習が禁じられていたMリーグの各クラブは、マレーシア政府保健省と国家安全保障委員会の許可により、先週から練習を始めていますが、練習再開にあたり標準作業手順SOPの遵守が条件となっています。
 このSOPでは、選手、監督、コーチらが綿棒検査を受けて陰性であることが証明されることや、身体接触を防ぐために練習中に選手同士が一定の距離を保っているかどうかを監視する担当者の任命、また不特定多数との接触を避けるために開かれたグラウンドではなくスタジアムでの練習を行うことなど様々な条件が課せれています。
 そしてこの次の段階として、選手を一か所に集めた完全隔離型の練習が提案されていますが、Mリーグの各クラブの中にはこの完全隔離型練習について、費用がかかる上に現実的でないと考えているクラブが複数あると英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
 Mリーグ1部のスランゴールFCと2部のスランゴール2を運営するスランゴール州サッカー協会FASのジョハン・カマル・ハミドン事務局長は、3ヶ月間の自宅トレーニングからの体力増強が中心となる現状では、非接触型の現在の練習で十分であるとし、完全隔離型の練習では選手の移動や宿泊など様々な手配が必要になることから対費用効果を考えると現実的でないと話しています。
 またPDRM FCのイシャク・クンジュ監督も費用面が問題になるとし、他のクラブも完全隔離型の練習を選ばないのではないかと話し、現時点では屋外での練習の感覚を取り戻すことを優先しているとし、通常練習はまだ先で良いとしています。

カロンダの代表入り議論は時期尚早
 同じ英字紙ニューストレイトタイムズ電子版は、ソーシャルメディア上で話題になっている帰化選手候補について、現時点ではマレーシア国政取得が可能かどうかが不明であると話しています。
 マレーシアで「帰化選手」という場合、マレーシア国外で生まれてマレーシア国籍を持たなかったものの、父母や祖父母にマレーシア人がいることから国籍取得が可能となったブレンダン・ガン(スランゴールFC)やマシュー・デイヴィーズ、ラヴェル・コービン=オング(いずれもJDT)のようなHeritage Playerと、マレーシアでの継続居住歴5年以上というFIFAの規定を満たした結果、帰化資格を得て国籍取得に至ったNaturalized Playerがいます。なおこのNaturalized Playerは現在、ガンビア出身のモハマドゥ・スマレ(パハンFA)とコソボ出身のリリドン・クラスニキ(JDT)の2人がおり、ブラジル出身ので、だけです.
 近年のマレーシア代表は帰化選手の代表チーム加入によって強化されており、もっと最近の国際試合となるFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選(2019年11月19日対インドネシア戦)では、上記のブレンダン・ガン、ラヴェル・コービン=オング、モハマドゥ・スマレの3選手が先発するなど、チームにとっては欠かせない存在になっています。そして、そういった帰化選手の活躍が、世界各国でプレーするHeritage Playerの資格がある選手がマレーシア代表に興味を示しているとされています。
 そう言った選手のうち、ここ数ヶ月、ソーシャルメディアで話題になっているのがマルセル・カロンダです。
 コンゴ生まれで22歳のカロンダ選手は現在、ザンビア1部リーグのゼスコ・ユナイテッドでディフェンダーとしてプレーしていますが、自身の祖父が東マレーシアのサバ州出身のマレーシア人であると主張しており、代表入りに興味を示しています。
 このカロンダ選手について、マレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、FAMは現在、カロンダ選手から先週届いたという書類を精査中で、代表入り資格云々のコメントはできないとしています。
 「資格審査は現在はまだ初期段階であり、さらに必要な書類が必要になることもある。そう言った書類が全て揃うまでは何も決定することはできない。」とスチュアート事務局長は話しています。

ハディ・ファイヤッドが岡山の観光大使に就任
 J2のファジアーノ岡山の公式サイトでは、マレーシア出身のハディ・ファイヤッドが「 岡山型ヘルスツーリズム連携協議会アンバサダー」に就任したことを発表しています。
 昨年から岡山に所属する20歳のハディ選手は、「マレーシアからの観光誘客を目的としたプロモーションにファジアーノ岡山とともに協力することとなった」ということ、岡山の観光PRのために動画出演なども行い、マレーシアに向けて岡山の魅力を伝えるだけでなく、ムスリム(イスラム教徒)でも安心して旅行ができる受け入れ環境なども紹介していくということです。
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 観光大使就任が発表される数日前に行われた広島とのトレーニングマッチではゴールを決めるなど、2年目を迎えて飛躍が期待されるハディ選手。将来の代表のエースを目指し、厳しい環境の中で逞しく育ち、国外へチャレンジせず満足している国内組の度肝を抜いて欲しいです。
(写真はファジアーノ岡山の公式サイトより)