6月30日のニュース
JDTがマウリシオの退団とダニエル・ティン、ジョルディ・アマトの加入を発表
サッカー協会会長-アセアン選手権出場のU19代表は準決勝進出が目標

JDTがマウリシオの退団とダニエル・ティン、ジョルディ・アマトの加入を発表

Mリーグ1部スーパーリーグのJDTは、ダニエル・ティンとスペイン生まれのジョルディ・アマトの両DFの加入をクラブ公式サイトで発表しています。また2019年からプレーするDFマウリシオの退団も併せて発表されています。

昨季は同じスーパーリーグのKLシティでプレーしたティン選手は、JDTが相手となった昨季のマレーシアカップ決勝でも活躍し、KLシティに32年ぶりの優勝をもたらした立役者の1人です。しかし、昨季終了後の契約更新の際、クラブが契約の条件とした新型コロナワクチンの接種を拒否して契約を更新せず、退団、生まれ育った英国に帰国していました。父親がマレーシア国籍を持つことから、マレーシア人選手登録されていたティン選手は、昨季の活躍により他のMリーグクラブに勧誘された結果の退団劇では、という憶測も出ていました。

ティン選手のJDT入りについて問われたKLシティのボジャン・ホダック監督は「ワクチンを打ったのは幸いなことだ。しかもJDT入りで給料は(KLシティの)2倍、いや3倍になるのではないか。ティン選手も嬉しいだろう。」と皮肉混じりにコメントしています。

また今季はベルギー1部のKASオイペンでプレーしていたジョルディ・アマトはスペイン生まれで30歳のセンターバックです。スペインU16代表からU21代表までの各年代代表でもプレー経験がありますが、祖母がインドネシアのマカッサル出身であることから、帰化選手としてのインドネシア代表入りが期待されており、今後、インドネシアのパスポートが取得されれば、Mリーグではアセアン枠での登録も可能になります。

ただし、アマト選手に対しては多くのインドネシアサポーターが代表入りを期待するものの、ヨーロッパでプレーし続けることで高いプレーレベルを維持できるとして反対の声が上がっている他、そもそもインドネシアの帰化選手になるのはJDTでプレーするためでは、といった疑問の声なども上がり、これに対してアマト選手がソーシャルメディアでこれを否定し、サポーターに自身の決断について説明し、理解を求めるコメントを出す事態になっています。

また退団が発表されたDFマウリシオはブラジル出身で、セリエAのラツィオやロシア1部のスパルタ・モスクワなどでプレーした後、2019年にJDTに加入しています。2021年シーズンまでの3季で通算46試合に出場していますが、今季はマレーシアFAカップ1試合、そしてACLの川崎フロンターレ戦1試合のみ出場にとどまっていました。在籍中にはリーグ優勝やマレーシアカップ、チャリティーシールドなど通算で8回の優勝を経験しています。

サッカー協会会長-アセアン選手権出場のU19代表は準決勝進出が目標

来月7月2日から15日にかけてインドネシアのジャカルタで開催される東南アジアサッカー連盟AFF U19選手権2022年大会に向けて、マレーシアサッカー協会FAMのハミディン・アミン会長はU19代表に準決勝進出を目標としていると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。

年代別代表では、今年のU23代表は東南アジア競技大会通称シーゲームズで準決勝敗退に加え3位決定戦でもインドネシアに敗れています。またその後に行われたAFC U23アジアカップでは、グループステージで同組となったタイとベトナムにいずれも敗れるなど、東南アジア域内でも苦しい試合を続けています。

大会前の合宿を打ち上げた19代表を激励に訪れたハミディン会長は、批判の声を跳ね返すようなパフォーマンスを見せて欲しいと期待を述べ、さらに代表選手としてのプライドを持ってプレーすることを求めたいも話しています。なお、U19代表は今日6月30日にジャカルタ入りの予定です。

またハミディンFAM会長は、U19代表激励前には女子代表の合宿にも訪れ、やはり同様の激励を行っています。マレーシア女子代表は7月4日から12日までフィリピンで開催されるAFF女子選手権に出場します。


6月28日のニュース
AFCカップ-クダが初勝利
バングラデシュ遠征中の女子代表は親善試合2試合目はスコアレスドロー

AFCカップG組-クダが初勝利

インドネシアのバリ島で集中開催されているAFCカップグループステージG組に出場しているMリーグ1部スーパーリーグのクダは第2節でカヤFC(フィリピン)と対戦し、4-1と快勝し、通算成績を1勝1敗としてます。

バリ・ユナイテッド、ビサカFC(カンボジア)の2チームを含めた4チームからなるG組は、6月27日に第2節の2試合がいずれもバリ・ユナイテッドの本拠地カプテン・イ・ワヤン・ディプタ・スタジアムで行われました。

第1節のバリ・ユナイテッド戦を0-2と落としているクダのアイディル・シャリン監督は、アル・ハーフィズ・ハルンとアミルル・ヒシャムに代えて、いずれも経験豊富なシャズワン・ザイノンとアザムディン・アキルを起用した以外は初戦と同じ先発XIを起用しています。

両チームとも前半を無得点で折り返したこの試合は、56分にファヤド・ズルキフリのゴールでクダが先制すると、63分にはマフムード・アル=マルディ、82分にはロナルド・ンガ、そして90+3分にはファヤド・ズルキフリがこの試合2ゴール目を決め、カヤFCの反撃を1点に抑えてグループステージ初勝利を挙げています。

最終節となる7月30日の第3節でクダはグループステージ突破をかけてビサカFCと対戦します。

AFCカップ2022 グループステージG組第2節
2022年6月27日(月)@カプテン・イ・ワヤン・ディプタスタジアム(バリ、インドネシア)
クダ 4-1 カヤFC
⚽️クダ:ファヤド・ズルキフリ2(56分、90+3分)、マフムード・アル=マルディ(63分)、ロナルド・ンガ(82分)
⚽️カヤ:ハビエル・ガヨソ(86分)
🟨クダ(0)
🟨カヤ(1):オスカリ・ケッコネン
 カヤFCの藤井亮選手は先発して、フル出場しています。

(以下はクダの先発XIとこの試合の映像-アストロアリーナの公式YouTubeチャンネルより)

またこの試合の前に行われたG組のもう一つの試合は、地元のバリ・ユナイテッドが先制しましたが、ビサカFCがそこから逆転し、2連勝を飾るとともにG組首位に浮上しています。

AFCカップ2022 グループステージG組第2節
2022年6月27日(月)@カプテン・イ・ワヤン・ディプタスタジアム(バリ、インドネシア)
ビサカFC 5-2 バリ・ユナイテッド
⚽️ビサカFC:パウロ・ヴィクトル2(17分、63分)、オーク・ソヴァン2(45分、88分)、イ・ジェゴン(55分)
⚽️バリ・ユナイテッド:イルファン・ジャヤ(9分)、プリヴァット・ムバルガ(85分)
🟨ビサカFC(2):パウロ・ヴィクトル、マルコス・ヴィニシウス
🟨バリ・ユナイテッド(2):イ・マデ・アンディカ・ウィジャヤ、エベル・ベッサ

AFCカップ2022 グループステージG組順位(第1節終了)

チーム得失差勝点
1ビサカFC22007346
2バリ・ユナイテッド210145-13
2クダ21014313
3カヤFC200237-40
AFCカップH組-KLは試合なしもマカッサルが勝利しグループ首位浮上

クアラルンプールが集中開催地となっているAFCカップH組は、ミャンマーのクラブが出場を辞退したため、PSMマカッサル(インドネシア)、タンピネス・ローヴァーズ(シンガポール)、そしてKLシティの3チームで構成され、試合会場はKLシティの本拠地であるKLフットボールスタジアムです。

3チーム構成のため、第2節のこの日は仲村京雅、山下柊哉両選手を擁するタンピネス・ローヴァーズ対PSM マカッサルの1試合のみ。この試合は初戦でKLシティと引き分けたPSMマカッサルが3-1で勝利し、H組首位に立っています。

初戦では何度かチャンスを作りながら、それをものにできずゴールがなかったPSMマカッサルですが、この試合でも試合開始から好機を作るものの得点に至らず、逆にタンピネスは29分にゼフルディン・メヒメドビッチのゴールでリードします。しかしその直後の30分にタンピネスのクリストファー・ヴァン・ヒュイゼンが2枚目のイエローで退場となってしまうのですが、この早い時間帯での退場が、この後、タンピネスの選手たちに少しずつ影響を及ぼしていきます。

前半でリードを許したものの数的有利となったマカッサルは後半開始直後の48分にリズキー・エカ・プラタマのゴールで同点とすると、そこからは怒涛の攻撃でタンピネスゴールへ迫るものの、放ったシュートはいずれもゴールを捉えられず、嫌な雰囲気となっていきました。しかしタンピネスの選手たちの運動量が落ち始めた79分にエヴェルトンがゴールを決めて2-1とリードを奪うと、ロスタイムの90+3分にもエヴェルトンがダメ押しゴールを決めて、マカッサルが勝利を収め、このAFCカップH組を1勝1分の成績で終えています。

この結果、今週木曜日7月30日の第3節でKLシティがタンピネス・ローヴァーズとの試合で3点差以上をつけて勝利すればKLシティが、それ以下の得失差であればKLシティが勝利しても、PSMマカッサルがH組の首位としてノックアウトステージへ進みます。

AFCカップ2022 グループステージH組第2節
2022年6月27日(月)@KLフットボールスタジアム
タンピネス・ローヴァーズ 1-3 PSMマカッサル
⚽️タンピネス:ゼフルディン・メヒメドビッチ(29分)
⚽️マカッサル:リズキー・エカ・プラタマ(48分)、エヴェルトン2(79分、90+3分)
🟨タンピネス(3):クリストファー・ヴァン・ヒュイゼン、イルファン・ナジブ、イルワン・シャー
🟨マカッサル(4):リズキー・エカ・プラタマ、アクバル・タンジュン、エヴェルトン、アダム・リーフディ
🟥タンピネス(1):クリストファー・ヴァン・ヒュイゼン(🟨x2)
 タンピネス・ローヴァーズの仲村京雅、山下柊哉は先発してフル出場し、PSMマカッサルの南部健造選手はベンチ入りしませんでした。

(以下はPSM マカッサルとKLシティの先発XIとこの試合の映像はPSMマカッサルの公式YouTubeチャンネルより)

AFCカップ2022 グループステージH組順位(第1節終了)

チーム得失差勝点
1PSMマカッサル21103124
2KLシティ10100001
3タンピネス・ローヴァーズ100113-20
バングラデシュ遠征中の女子代表は親善試合2試合目はスコアレスドロー

バングラデシュ遠征中のマレーシア女子代表は、遠征2試合目となるバングラデシュ女子代表との国際親善試合を行い、0-0で引き分けています。

バングラデシュ女子代表との初戦では0-6と大敗したマレーシア女子代表ですが、ダッカのビル・シェレスタ・シャヒード・シパヒ・モスタファ・カマルスタジアムで行われたこの試合ではGKアズリン・マズランが闘志あふれるプレーを見せたと、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。

マレーシア女子代表はこの試合でバングラデシュ遠征を終え、一旦マレーシアに帰国した後、7月4日にフィリピンで開幕する東南アジアサッカー連盟AFF女子選手権に出場します。この大会でマレーシアはグループステージA組に入り、シンガポール(試合は7月4日)、インドネシア(7月6日)、開催国フィリピン(7月8日)、前回2019年大会準優勝のタイ(7月10日)、そしてオーストラリア(7月12日)と対戦します。


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6月26日のニュース
AFCカップ開幕-Mリーグクラブの初戦はいずれもインドネシア勢と対戦
バングラデシュ遠征中の女子代表は親善試合で6失点の大敗

AFCカップ開幕-Mリーグクラブの初戦はいずれもインドネシア勢と対戦

AFCチャンピオンズリーグの下部リーグ、AFCカップ2022年大会のアセアン(東南アジア)地区グループステージが昨日、6月24日より開幕しています。Mリーグからは昨季のマレーシアカップ覇者KLシティとMリーグ1部スーパーリーグ2位のクダが出場しています。

KLシティはPSMマカッサルとホームでスコアレスドロー

H組はミャンマーのクラブが出場を辞退したため、PSMマカッサル(インドネシア)、タンピネス・ローヴァーズ(シンガポール)、そしてKLシティの3チームで構成され、集中開催地はクアラルンプール、試合会場はKLシティの本拠地であるKLフットボールスタジアムです。またH組は3チーム構成のため、この日のPSM マカッサル対KLシティ、6月27日にタンピネス・ローヴァーズ対PSM マカッサル、そして6月30日にKLシティ対タンピネス・ローヴァーズと各節1試合ずつの日程となっています。

スーパーリーグの外国籍選手枠は3+1(アジア)+1(アセアン)の5名ですが、この大会の外国籍選手枠は3+1の4名のため、KLシティは正GKのケヴィン・メンドーザ(フィリピン)に代わりマレーシアU23代表のGKアズリ・アブドル・ガニが入っていますが、それ以外はスーパーリーグの試合とは大きく変わらない先発XIで臨みました。

この日はアウェイの白いユニフォームを着て試合に臨んだKLシティが試合を優勢に進めたものの、この試合ではなったシュートはPSMマカッサルのGKレザ・プラタマとDF陣、さらにゴールポストにも阻まれてゴールとならず、またPSMマカッサルも少ない好機を物にできず、両チーム無得点の引き分けに終わっています。

AFCカップ2022 グループステージH組第1節
2022年6月24日(金)@KLフットボールスタジアム(観衆1258名)
PSMマカッサル 0-0 KLシティ
🟨PSMマカッサル(1):エルウィン・グタワ
🟨KLシティ(0)

なおPSMマカッサルには、日本人の南部健造選手が在籍していますが、この日はベンチ入りしませんでした。(以下はPSM マカッサルとKLシティの先発XIとこの試合の映像-アストロアリーナの公式YouTubeチャンネルより)

AFCカップ2022 グループステージH組順位(第1節終了)

チーム得失差勝点
1KLシティ10100001
2PSMマカッサル10100001
3タンピネス・ローヴァーズ00000000
クダは敵地でバリ・ユナイテッドに敗れる

一方、インドネシアのバリ島で集中開催されているAFCカップグループステージG組に出場しているクダは地元のバリ・ユナイテッドと対戦し、0-2で敗れて黒星発進となっています。

クダとバリ・ユナイテッド、さらにカヤFC(フィリピン)、ビサカFC(カンボジア)の4チームからなるG組も、6月24日が第1節、試合会場はいずれもバリ・ユナイテッドの本拠地カプテン・イ・ワヤン・ディプタ・スタジアムとなっています。

クダのアイディル・シャリン監督は、今季2度目のトランスファーウィンドウで獲得したサンワット・デーミット、マフムード・アル=マルディ両選手を起用しましたが、周りの選手との連携が十分ではなく、むしろこの両選手が機能しなかった印象です。残る2試合で両選手がどう調整してくるかに注目です。激しい雨の中で行われた試合は、地力で優ったバリ・ユナイテッドがクダを破っています。

AFCカップ2022 グループステージG組第1節
2022年6月24日(金)@カプテン・イ・ワヤン・ディプタスタジアム(バリ、インドネシア)
バリ・ユナイテッド 2-0 クダ
⚽️バリ・ユナイテッド:ロナルド・ンガ(45+2分OG)、ムハンマド・ラーマ(82分)
🟨バリ・ユナイテッド(0)
🟨クダ(2):ロナルド・ンガ、カミル・アクマル・ハリム

(以下はクダの先発XIとこの試合の映像-アストロアリーナの公式YouTubeチャンネルより)

またこの試合の前に行われたG組のもう一つの試合は、ビサカFCが逆転で藤井亮選手が在籍するカヤFCを2-1で破っています。

AFCカップ2022 グループステージG組第1節
2022年6月24日(金)@カプテン・イ・ワヤン・ディプタスタジアム(バリ、インドネシア)
カヤFC 1-2 ビサカFC
⚽️カヤFC:アーネル・アミタ(30分)
⚽️ビサカFC:ケン・チャンソフィーク(47分)、ティ・サ(59分)
🟨カヤFC(3):シモーネ・ロタ、ロベール・ロペス・メンディ、カーライル・ミッチェル
🟨ビサカFC(2):チェン・メン、ケオ、ソクセラ
 カヤFCの藤井亮選手は先発してフル出場しています。

AFCカップ2022 グループステージG組順位(第1節終了)

チーム得失差勝点
1バリ・ユナイテッド11101023
2ビサカFC11002113
3カヤFC100012-10
4クダ100102-20
バングラデシュ遠征中の女子代表は親善試合で6失点の大敗

バングラデシュ遠征中のマレーシア女子サッカー代表は、バングラデシュ女子代表と国際親善試合を行い、0-6で敗れています。

FIFAランキングではマレーシアの85位に対してバングラデシュは146位ですが、バングラデシュは9分にアキ・カトゥンのゴールで先制すると、25分にはサビナ・カトゥン、29分には再びアキ・カトゥン、そして45分にはモサマト・シラト・ジャハン・ショプナがゴールを決め、マレーシアは前半だけで0-4と大量リードを許します。後半に入っても66分、そして73分と失点を重ねたマレーシアはそのまま0-6で敗れています。

ジェイコブ・ジョセフ監督率いる女子代表は、来月7月4日に開幕する東南アジアサッカー連盟AFF選手権に出場しますが、今回のバングラデシュ遠征は、この大会に向けての女子代表チーム強化を目的に行われています。なお、マレーシア女子代表はバングラデシュ女子代表との第2戦が今日6月26日に控えています。


6月24日のニュース
タイリーグの三冠覇者ブリーラム・ユナイテッドがヌグリスンビランと対戦
マレーシアのFIFAランキングが147位に-140位代は8年ぶり
スランゴールはマラッカ退団のソニー・ノルデを獲得せず
イラクやウェールズと争奪戦のジャアミ・クレシがFAM訪問

今日からAFCカップのグループステージが開幕し、クアラルンプールが開催地となているH組のKLシティFCはボジャン・ホダック監督がかつて指揮を取ったPSMマカッサルと、またインドネシアのバリ島で開催されるG組のクダはバリ・ユナイテッドとそれぞれ対戦します。

タイリーグの三冠覇者ブリーラム・ユナイテッドがヌグリスンビランと対戦

Mリーグ1部スーパーリーグで3位と好調のヌグリスンビランが、2021/22シーズンのタイリーグ1部でリーグ戦と2つのカップでいずれも優勝しているブリーラム・ユナイテッドと対戦することが発表されています。

アセアンチャリティーシールド2022と銘打たれたこの試合は、7月16日にタイ南部のマレーシア国境に近いパタニ県にあるタイ3部リーグ、パタニFCのホームとなっているレインボースタジアムで開催される予定ということです。

タイ王者と昨季2部プレミアリーグで優勝し、今季1部スーパーリーグに昇格したばかりのヌグリスンビランが対戦する理由などは不明です。また秋冬制に以降したタイリーグはこの時期がプレシーズン期間ですが、Mリーグはリーグ戦の最中です。ただし7月のヌグリスンビランの日程を見ると7月3日の第12節サバ戦の次の試合は第13節のトレンガヌ戦は7月27日となっており、移動も含めて7月16日の試合に支障はなさそうです。

*****

マレーシアの国境に近いパタニ県は1909年の英泰条約(バンコク条約)でタイの領土と確定しましたが、この時、マレーシアに割譲されたクダ、プルリス、クランタン、トレンガヌとは隣り合った地域で、現在でもマレー系住民(=イスラム教徒)が多いことから、マレー文化が浸透しています。そのため「深南部」と呼ばれることの地域は、仏教国タイからの分離独立を目指す一部のイスラム過激派武装総指揮によるテロなどが起こり、それに対して政府が報復する図式から宗教的対立と見る向きもあります。

マレーシアのFIFAランキングが147位に-140位代は8年ぶり

最新となる今年6月のFIFAランキングが発表され、男子は147位、女子は85位となっています。男子は前回3月の発表から7ランク、女子は3ランク上昇しています。男子のランキングが140位代となるのは2014年に141位となって以来、およそ8年ぶりです。ただし、この141位はいわば「瞬間最大風速」で、年間ランキングが140位代となるのは2011年が最後です。

なおマレーシア男子の147位は145位の香港、146位のレソトと148位のクウェート、149位のボツワナに挟まれています。またAFCアジアサッカー連盟内では25位、東南アジアではベトナム(97位)、タイ(111位)、フィリピン(134位)に続く4位となっています。

その他の東南アジア諸国は、インドネシアが155位、ミャンマーが158位、シンガポール159位、カンボジアが174位、ラオスが183位、ブルネイ190位、そして東ティモールが199位となっています。

一方女子はマレーシアの85位に対して、ベトナム32位、タイ43位、ミャンマー48位、フィリピン53位、ラオス83位、インドネシア95位、シンガポール132位となっており、ブルネイと東ティモールの記録はFIFAの公式サイトには掲載されていません。

スランゴールはマラッカ退団のソニー・ノルデを獲得せず

一昨日のこのブログでも取り上げましたが、先週末に行われたMリーグ1部スーパーリーグ第10節を最後にマラッカ・ユナイテッドを退団したソニー・ノルデは、移籍先が決まっていませんが、同じスーパーリーグのスランゴールはノルデ選手獲得の意思がないことを表明していると、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。

昨季マラッカ・ユナイテッドの指揮を取ったザイナル・アビディン・ハサン監督が今季もを指揮を取ることを条件に契約を延長したノルデ選手は、契約書にサインした後の今季開幕直前になって、突如ザイナル監督の交代が発表になったことから経営陣への不信感を募らせていたと話し、先月から今月にかけて開いているトランスファーウィンドウ中にマラッカ・ユナイテッドとの契約を解除して退団しています。

このノルデ選手には、昨季終了後にもクダやサラワク・ユナイテッドなど接触したとされており、今回のトランスファーウィンドウでもスランゴール移籍が噂されていました。

スタジアムアストロの取材に対し、スランゴールのミヒャエル・ファイヒテンバイナー監督は、ノルデ選手が良い選手であることは認めるものの、既に所属しているを外国籍選手に満足しており、新たな外国籍選手獲得の必要はないと話し、今回のトランスファーウィンドウでノルデ選手の獲得に否定的な回答をしています。なおスランゴールは6月19日のスーパーリーグ第10節で、サラワク・ユナイテッドを7-0で破ったこともあり、ここでの選手入れ替えは不要という判断に至ったと思われます。

イラクやウェールズと争奪戦のジャアミ・クレシがFAM訪問

このブログでも何度か取り上げている英国1部プレミアリーグのブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC U18でプレーするFWジャアミ・クレシは、英国生まれながらもマレーシア人の母親を持つことから、将来のマレーシア代表入りが期待されることからこのブログでも何度か取り上げています。そのクレシュ選手がマレーシアサッカー協会FAM本部を訪れて、その際の写真を自身のインスタグラムに投稿したことから、マレーシア国籍取得の期待が俄然、高まっています。

ロンドン生まれのクレシュ選手は、イラクとウェールズの血を引く父親とマレーシア人の母親を持つことから、出生地のイングランドに加え、イラク、ウェールズ、マレーシアの各代表でのプレー資格がありますが、FAMだけでなく、イラクやウェールズのサッカー協会からも代表入りを打診されています。

これまでには自身のソーシャルメディア上でイラクのサッカーファンに代表入りをほのめかしたこともあるクレシュ選手ですが、FAMのサイフディン・アブ・バカル事務局長との会談後にスタジアムアストロの取材に答え、「今回の会談は貴重な機会だったが、今後も英国でプレーするつもりである。マレーシア代表のアジアカップ予選は観戦し、(キム・パンゴン)新監督のもとでチームのレベルが上がった印象がある。」と述べています。またサイフディン事務局長も、クレシュ選手が将来の代表入りに近づいたといった話もしており、近々何かしらの動きがあるかもしれません。

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マレーシア人の父母あるいは祖父母を持つ海外生まれの選手を帰化させる動きは近年、顕著で先日のアジアカップ2023年大会最終予選でも6名が、マレーシア人とは血縁関係がない帰化選手と区別して「レガシー」帰化選手と呼ばれる海外出身の選手でした。

6月21日のニュース
スランゴールに大敗のサラワク監督が辞任
東南アジア競技大会とAFC U23アジアカップで出場のU23代表監督とコーチがFAMに報告書提出
クダがヨルダン代表を獲得

MリーグからはJDTが出場しているAFCチャンピオンズリーグのベスト16から決勝の開催地が日本となった事が発表されています。JDTは8月18日にJリーグの浦和レッズとの対戦が決まっているものの会場は今日現在未定です。とは言え、きっと埼玉スタジアムになるのでしょう。ならばそこに集まった浦和サポーターの前でJDTがジャイキリを見せてくれたら気持ちいいだろうなぁ。

スランゴールに大敗のサラワク監督が辞任

0-7で敗れれば心労も大きいだろうなぁ。

Mリーグ1部スーパーリーグのサラワク・ユナイテッドは、B・サティアナタン監督が健康上の理由で辞任したことを発表しています。後任には、元U16代表監督やA代表のコーチを務めたこともあるB・バラチャンドラン氏が就任することも合わせて発表されています。

クラブの公式発表では、64歳のサティアナタン監督の健康状態は定期的な観察とその後の治療が必要ということです。

サラワク・ユナイテッドは先週末のMリーグ1部スーパーリーグ第10節でスランゴールに0-7と大敗し、リーグ順位も現在は2勝1分7敗、得点8失点24の11位に低迷しています。

6月25日の第11節マラッカ・ユナイテッド戦から指揮を取るバラチャンドラン新監督はメディアの取材に対して「シーズン半ばでチームを引き受けることは容易でなく、ましてや現在のチーム状況では尚更だ。とにかく降格圏から出ることを優先しながら、自分の力がスーパーリーグでも通用することを示したい。」と答えています。

2014年のAFC U16選手権ではU16代表監督としてマレーシアをベスト8に導き、A代表でも昨年のAFF選手権スズキカップまでタン・チェンホー前監督の元で4年間にわたってコーチを務めるなど経験豊富なバラチャンドラン新監督は、現在開いているトランスファーウィンドウでの新戦力獲得については経営陣次第と話し、次節のマラッカ・ユナイテッド戦は現有戦力で臨むとしています。

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開幕当初に監督を務めていたE・エラヴァラサン氏がA代表のコーチに就任したため、テクニカル・ディレクターだったサティアナサン氏ががそれを引き継ぐ形で監督に就任していましたが、昨季途中から給与未払いとなっていたサラワクは元代表監督でも立て直す事ができなかったようです。

なお今季の監督交代は、マラッカ・ユナイテッド、ペナンに続き3クラブ目となっています。

東南アジア競技大会とAFC U23アジアカップ出場のU23代表監督とコーチがFAMに報告書提出

昨日6月20日が期限となっていたU23代表首脳陣からマレーシアサッカー協会FAMへの報告書提出が行われ、FAMはその内容の精査に入るとスタジアム・アストロが報じています。

先月5月にベトナムで開催された東南アジア競技大会通称シーゲームズ2021年大会は準決勝に進出したもののベトナムに敗れ、さらに3位決定戦ではインドネシアに敗れて2017年大会以来のメダル獲得に失敗したU23代表は、今月初旬にウズベキスタンで開催されたAFC U23アジアカップに出場したものの、韓国、ベトナム、タイと同組となったグループステージでは0勝3敗得点1失点9と惨敗に終わっています

なお両大会でU23代表を率いたブラッド・マロニー監督に代わり、A代表のキム・パンゴン監督の元でコーチを務める元バルセロナFCのBチームやU19、U18などでコーチ経験があるパウ・マルティ・ヴィンセンテ氏が後任となるなどの噂も出ています。

またFAMのスコット・オドネル テクニカルディレクターTDは「ウズベキスタンでは我々が望む結果を得られなかったが、その戦犯探しをするのではなく、あらゆる角度から今後の改善についての方法を検討する予定である。」と述べて、U23の監督およびコーチから提出された報告書を自身で精査することも明らかにしています。

また今回の記事の最後でスタジアム・アストロは、昨年2021年12月に2年契約を結んでいるマロニーU23代表監督ですが、双方了解の上での契約解除が可能になる条項も含まれている可能性もあるとしています。

クダはヨルダン代表を獲得

Mリーグ1部スーパーリーグのクダはクラブ公式Facebook上で、5人目の外国籍選手としてヨルダン代表FWマフムード・アル=マルディの獲得を発表しています。

今月6月14日のAFC選手権アジアカップ2023年大会最終予選のクウェート戦でもゴールを挙げている28歳のマフムード選手は、ケガのため前半戦終了後に引退を表明したチャン・ソグォン(韓国)に代わるアジア枠の外国籍選手として登録されます。

クダは現在も開いている今季2度目のトランスファーウィンドウで、アキレス腱を痛めて今季絶望となっているデニス・ブシェニング(タイ)に代わり、元タイ代表MFサンワット・デーミットも獲得、さらに同じスーパーリーグのマラッカ・ユナイテッドからはセンターバックのアクマル・ザーヒルも獲得しており、今週6月24日からインドネシアのバリで開催されるAFCカップのグループステージに向けて補強を進めています。

クダは、インドネシアのバリ島で開催されるAFCカップのグループステージG組で、6月24日にバリ・ユナイテッド(インドネシア)、6月27日にカヤFCイロイロ(フィリピン)、6月30日にビサカFC(カンボジア)と対戦します。

6月11日のニュース
U17代表首脳陣と代表候補合宿参加者が発表-MLSクラブのアカデミー所属の選手も
キム監督がJDTオーナーのイスマイル殿下に職務縮小を再考を求める意見に疑問の声
クダは元タイ代表MFの加入を発表

U17代表首脳陣と代表候補合宿参加者が発表-MLSクラブのアカデミー所属の選手も

マレーシアサッカー協会FAMは東南アジアサッカー連盟AFF U16選手権2022年大会とAFC U17アジアカップ2023年大会予選に出場するU17代表の監督およびコーチを発表しています。AFF U16選手権2022年大会は7月31日から8月13日まで、AFC U17アジアカップ予選は10月1日から9日まで、いずれもインドネシアで開催されます。

FAMとスポーツ青年省傘下の国家スポーツ評議会NSCが共同で運営するエリートアカデミーのモクタル・ダハルアカデミーAMDの前ヘッドコーチを務めたオスメラ・アマロ氏がU17代表の監督に就任したことも併せて発表され、オスメラ監督と6名のコーチからなる首脳陣は、パハン州ガムバンにあるモクタル・ダハリアカデミーで今月13日から26日まで行われる代表候補合宿から指導にあたるということです。

スランゴール州プタリンジャヤにあるFAM本部で行われた発表では、U17代表候補合宿に参加する37名も併せて発表されています。この37名は代表候補合宿を経て最終メンバー23名まで絞り込まれます。

記者会見の席上で、AFF U16選手権は準決勝、AFC U17アジアカップは本戦出場という目標を挙げたオスメラ監督はを挙げていますが、AFF U16選手権ではグループステージC組でオーストラリア、ミャンマー、カンボジアと同じC組に、AFC U17アジアカップ予選では開催国インドネシア、アラブ首長国連邦、パレスチナ、グアムと同じB組に入っており、いずれも厳しい戦いになりそうです。

*****

今回発表になったU17代表候補は大半がエリートアカデミーのAMD所属、それ以外はJDTのU16所属の選手が数名という構成ですが、その中に所属がアメリカMLSのニューヨーク・レッドブルズとなっているオン・ワイリーという選手がいました。検索してみるとアメリカ生まれでニューヨーク・レッドブルズのU15に所属するミッドフィルダーのようです。名前からすると父親がマレーシア人なのかも知れませんが、この年代でも帰化選手を積極的に獲得する動きが出ているのかもしれません。

キム監督がJDTオーナーのイスマイル殿下に職務縮小を再考を求める意見に疑問の声

JDTオーナーでジョホール州皇太子トゥンク・イスマイル殿下がクラブの日常業務から手を引き、自身の職務を縮小することを発表したことは、昨日のこのブログでも取り上げましたが、これについてマレーシア代表のキム・パンゴン監督が再考を求めるよう発言しています。

マレーシアサッカー協会FAMの公式Facebookに掲載されたコメントの中でキム監督は「イスマイル殿下には決断内容を再考することを求めたい。もし殿下が国内サッカーから手を引くのであれば、マレーシアのサッカーにとって大きな損失となる。イスマイル殿下は止まるところを知らぬ愛情で、(JDTに関わってから)10年もかからない内にクラブを遥かな高みに押し上げた。現時点ではマラーシアのサッカー界はイスマイル殿下が必要である。」と述べています。

マレーシアにやってくる以前から、イスマイル殿下がマレーシアのサッカーに及ぼした大きな影響については十分理解していたとするキム監督は「イスマイル殿下のおかげで、JDTはアジア中で賞賛を得ただけでなく、Mリーグの水準を引き上げた。」と、この投稿はキム監督の口からイスマイル殿下への礼賛で溢れています。

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イスマイル殿下の功績は素晴らしく、現在のJDTは殿下がいなければ存在していないのも事実です。しかし代表チームの監督が、言わば1クラブのオーナーについてこれほど言及するしていることについては、多くのサッカーファンが違和感を感じているようです。これがFAMの公式Facebookに投稿されると、「イスマイル殿下の決断を尊重すべき」といったものから、「アジアカップ予選中の代表監督は試合以外のことに気を散らすべきではない。」と、トルクメニスタンに勝って勢いづいているチームに水を差すものだと言った指摘もあります。また「キム監督の個人的意見がなぜFAMの公式Facebookに投稿されるのか」、さらには「FAMがキム監督の口を借りて発言しているのではないか。」といったものから、「キム監督は正論を述べている。」と擁護するものまで、FAMの投稿には2000件を超えるコメントがついています。

現在開催中のアジアカップ2023年大会最終第3次予選に出場しているマレーシア代表のメンバー23名中13名がJDTの選手であり、もし今後JDTが弱体化すればキム監督自身の首筋が寒くなりかねないことからの発言かと邪推もできますが、実際には記者会見で尋ねられたことに対する回答をFAMがそれらしくまとめたもののようであり、キム監督自身が積極的に意見を述べたわけではない、というのがことの真相のようです。

クダは元タイ代表MFの加入を発表

Mリーグ1部スーパーリーグのクダは、クラブ公式Facebookで元タイ代表MFサンワット・デーミットがタイ1部バンコク・ユナイテッドから今季末までの期限付き移籍での加入を発表しています。

32歳のサンワット選手は、アキレス腱を痛めて今季の残り試合の出場が絶望となっているFWデニス・ブシェニングに代わって、アセアン東南アジア枠で登録されます。

サンワット選手は2018年の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップで大会のベストXIに選ばれた他、シンガポール1部のタンピネス・ローヴァーズなどでもプレー経験があり、昨季はラーチャブリーFCへ期限付き移籍し、リーグ戦とカップ戦合わせて18試合に先発しています。またサンワット選手は2018年のスズキカップでは大会XIに選ばれています。

なおサンワット選手はすでにチームに合流しており、昨日6月10日に行われたMリーグ2部ペラとの練習試合にも出場しています。

6月10日のニュース(2)
JDTオーナーのジョホール皇太子が職権縮小を発表
プノンペン・クラウンは1分2敗でマレーシア遠征終了

JDTオーナーのジョホール皇太子が職権縮小を発表

Mリーグ1部スーパーリーグのJDTはクラブ公式サイト上で、クラブオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下が職権を縮小し、日常業務からは手を引くことを発表しています。

その理由として、ジョホール州皇太子として担う他の職務に専念するためと明かしたイスマイル殿下は、JDTとクラブの関係者に対して幸運を祈るというメッセージを送っています。

2012年にジョホール州サッカー協会の会長に就任したイスマイル殿下は、ジョホール州に本拠地を持つ2つのMリーグクラブを統合し、2013年シーズンからはJDTの前身ダルル・タジムFCとしてMリーグに参加させました。その後2015年にジョホール州サッカー協会の会長職を辞したイスマイル殿下は、2016年1月、まさにこの年のシーズン前日にJDTのオーナーに就任するとともに、JDTがジョホール州サッカー協会から完全に独立したプロクラブとなることも発表。クラブオーナーとして辣腕を振るった結果が、昨季2021年シーズンまでのスーパーリーグ8連覇という偉業につながっています。

イスマイル殿下の職権縮小はまさに青天の霹靂で、これが発表されたJDTのクラブ公式Facebookには2万5000件を超える反応と1300件を超える書き込みがなされるなど、マレーシアサッカー界にとっては「大事件」でしたが、その反響の大きさに応えるかのように、その後、クラブのテクニカルディレクターを務めるアリスター・エドワーズ氏名義で投稿が行われ、イスマイル殿下は今後もJDTの最大の株主として残り、選手獲得や契約などに関わらなくなるものの、施設や営業、財務などには関わると説明し、これまでのようにクラブの練習や試合に常に顔を見せることはなくなるものの、時間の許す限り練習場やスタジアムに足を運ぶだろうとしています。

プノンペン・クラウンは1分2敗でマレーシア遠征終了

マレーシア遠征中の昨季のカンボジアリーグ覇者プノンペン・クラウンFCは、Mリーグ1部スーパーリーグのKLシティとの練習試合を行い、1-5で敗れています。

プノンペン・クラウンFCは、同じスーパーリーグのトレンガヌとも6月4日と6日の両日に2試合の練習試合を行なっており、初戦は1-1、第2戦は1−3の1分1敗でした。

国際親善試合
6月8日(水)
KLシティ 5-1 プノンペン・クラウンFC
⚽️KL:パウロ・ジョズエ2、ケヴィン・クベンバ2、ロメル・モラレス
⚽️プノンペン:大瀬貴己
(下はプノンペン・クラウンFCの先発XI)

6月6日(月)@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
トレンガヌ 3-1 プノンペン・クラウンFC
⚽️トレンガヌ:エンク・シャキル、リズアン・ラザリ、ニック・シャリフ
⚽️プノンペン:サス・ロザク
(下は両チームの先発XIと試合のハイライト映像。映像はトレンガヌのクラブ公式YouTubeより。)

なお6月4日の試合のハイライト映像などはこちらです。

6月6日のニュース
U23アジアカップ-2試合連続守備崩壊のマレーシアはグループステージ敗退決定
トレンガヌはマレーシア遠征中のカンボジアリーグ王者と引き分け
トレンガヌは外国籍選手9名全員の残留濃厚
スリ・パハンのアザム・アジーも残留へ

U23アジアカップ-2試合連続守備崩壊のマレーシアはグループステージ敗退決定

2試合で7失点ではさすがに無理!U23アジアカップに出場中のマレーシアは、グループステージ2試合目となるタイ戦に臨み、0-3と完敗し、グループステージ敗退が決まりました。

1-4で敗れた初戦の韓国戦の先発XIからハディ・ファイヤッド(J3沼津)とサフアン・マズラン(トレンガヌII)をそれぞれダニアル・アスリ(スランゴール)とハイリ・ハキミ(トレンガヌ)を入れ替えたマレーシア。この試合で敗れれば上位2チームが進出するベスト16入りがなくなります。

東南アジア競技大会では1-0で勝利を収めているタイを相手に、この試合に勝つしかないマレーシアは積極的に仕掛けようとしますが、前線のルクマン・ハキム(ベルギー1部KVコルトレイク)、ダニアル・アスリまで繋ぐことができない苦しい展開が続きます。そうする内にタイのエース、スファナット・ムエアンタのシュートでタイが23分に先制します。このゴールはこの韓国戦での失点同様、DFラインの裏に抜け出され、さらにシュートがマレーシアDFハリス・ハイカル(スランゴール)の足に当たって角度が変わり、ラーディアズリ・ラハリム(トレンガヌ)が反応できないままゴールインでした。

ハディ選手がタイGKと1対1になった59分のシュートは、GKがセーブするなどマレーシアが追いつけない中、69分にはオフサイドトラップを抜け出したチャナロン・プロムスリケウが2点目を、73分には1点目と同じような状況から再びスファナット選手に3点目を決められ万事休す。2戦連続完敗となったマレーシアは最終のベトナム戦を残して、グループステージ敗退が決まっています。

大量失点はDF陣の崩壊が原因ですが、東南アジア競技大会、そして今回のAFC U23アジアカップを見て、それ以上に問題に思えるのはチームに絶対的なエースが不在なことです。特にこの試合ではタイのエース、スファナット・ムエアンタが活躍しただけにそれを痛感しました。

調子の良い選手を使うといえば聞こえは良いですが、ブラッド・マロニー監督も試合ごとにFWの組み合わせを変える試行錯誤を行ったものの、結局、東南アジア競技大会からこの試合まで同じメンバーで戦ってきたマレーシアU23代表は、7試合で10得点14失点、その内タイ、ベトナム、韓国のFIFAランキングが上位の国との対戦に限ると4試合で3得点9失点という結果です。

最終のDFラインの裏を取られる場面が何度も見られるのは、選手間でのチームとしての戦術理解不足ではという懸念もありますが、そうすると、選手を入れ替えずに同じメンバーでチームを編成することの意義を主張するマロニー監督の手腕そのものに今後は疑問符がつく可能性もあります。

また今回のメンバーでは、シャヒール・バシャー(スランゴール)やダニアル選手が所属するスランゴールでは主力としてスーパーリーグ試合に出場する一方で、才能では勝る「海外組」のルクマン、ハディ両選手が所属チームでは十分な試合時間が得られていないのも気がかりです。

最終戦となるベトナム戦では、プライドしか賭けるものはありませんが、それまで失うことがないような好試合を期待したいです。

6月5日(日)@ブニョドコルスタジアム(タシュケント、ウズベキスタン)
マレーシア 0-3 タイ
⚽️タイ:スファナット・ムエアンタ2(23分、73分)、チャナロン・プロムスリケウ(69分)
🟨マレーシア(3):ムカイリ・アジマル、ジクリ・カリリ、アズファル・フィクリ
🟨タイ(0)

(下は両チームの先発XIと試合のハイライト映像。映像はアストロアリーナのYouTubeチャンネルよりータイU23の先発XIはタイ語なので読めません…。)

もう1試合のベトナム対韓国戦は、マレーシア戦で2ゴールを挙げたチョ・ヨンウクのゴールで韓国が先制したものの、DFイ・ジンヨンが77分に2枚のイエローカードによるレッドカードで退場し韓国が10人となった機会を逃さずベトナムが同点ゴールを決め、1-1の引き分けに終わっています。

6月5日(日)@ロコモティフスタジアム(タシュケント、ウズベキスタン)
ベトナム 1-1 韓国
⚽️ベトナム:ヴー・ティエン・ロン(分)
⚽️韓国:チョ・ヨンウク2(分)
🟨ベトナム(0)
🟨韓国(1):イ・ジンヨン
🟥韓国(1):イ・ジンヨン(イエロー2枚)

U23アジアカップ2022 グループステージC組順位表(第2節終了時)

順位チーム得点失点得失差勝点
1韓国1105234
2タイ1105234
3ベトナム0203302
4マレーシア00217-60
トレンガヌはマレーシア遠征中のカンボジアリーグ王者と引き分け

昨季2021年シーズンのカンボジアリーグ王者プノンペン・クラウンFCは、現在、マレーシア遠征を行っていますが、この遠征初戦となるトレンガヌFC戦が6月4日にトレンガヌFCの本拠地、スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアムで行われ、1-1の引き分けに終わっています。

クパー・シャーマン、チェチェ・キプレの2トップを含めた外国籍4名に、ほぼレギュラーメンバーで臨んだトレンガヌに対し、プノンペン・クラウンFCは所属する大瀬貴己、小川雄大の両日本人選手がいずれも先発しています。試合はハキミ・アブドラのゴールでトレンガヌが27分に先制しましたが、プノンペン・クラウンは58分、小川雄大選手がトレンガヌDF陣の裏へ出した絶妙のパスを受けたアンドレス・ニエトがそのままゴールを決めて同点に追いつき、試合は1-1のまま引き分けています。

東南アジア競技大会通称シーゲームズ、そして現在開催中のAFC U23アジアカップに出場しているマレーシアU23代表に多くの選手が招集されているトレンガヌは、4月22日以来、スーパーリーグの試合が全て延期されており、先月5月は一試合も公式戦がありませんでした。マレーシア語紙ハリアンメトロによると、この試合後の会見でトレンガヌのナフジ・ザイン監督は、この日が久しぶりの試合であり、相手が強豪チームであることを考えると、プノンペン・クラウンFC戦での選手のパフォーマンスについては全体的には満足していると話す一方で、今月18日に再開されるMリーグ1部スーパーリーグに向けて、いくつか修正する必要があるとも述べているということです。

国際親善試合
6月4日(土)@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
トレンガヌ 1-1 プノンペン・クラウン
⚽️トレンガヌ:ハキミ・アブドラ(27分)
⚽️プノンペン・クラウン:アンドレス・ニエト (58分)

(下は両チームの先発XIと試合のハイライト映像。映像はトレンガヌFCの公式YouTubeチャンネルより)

なおプノンペン・クラウンFCは、今日6月6日にトレンガヌともう1試合を行なった後、6月8日(水)にはKLフットボールスタジアムでスーパーリーグのKLシティとも対戦する予定が発表されています。

トレンガヌは外国籍選手9名全員の残留濃厚

5月28日より開いているMリーグの今季2度目のトランスファーウィンドウは6月24日までですが、Mリーグ1部スーパーリーグのトレンガヌは、トップチームのトレンガヌに在籍する5名とセカンドチームのトレンガヌIIに所属する4名の外国籍選手全員の残留が決定したようです。

マレーシア語紙ウトゥサン・マレーシアによると、トレンガヌを運営するTFC社のアブドル・ラシド・ジュソーCEOは、トランスファーウィンドウ中に外国籍選手を入れ替える予定がないと話しています。

今季のトレンガヌはDFパペ・ディアキテ(セネガル)、MFマヌエル・オット(フィリピン)、FWクパー・シャーマン(リベリア)、FWチェチェ・キプレ(コートジボアール)、MFハビブ・ハルーン(バーレーン)、セカンドチームでMリーグ2部プレミアリーグでプレーするトレンガヌIIにはFWジョーダン・ミンター(ガーナ)、DFルーク・ウッドランド(フィリピン)、DFアルグジム・レゾヴィッチ(モンテネグロ)、FWペトルス・シテンビ(ナミビア)の9名が在籍しています。

「外国籍選手は全員が残留するが、彼らには最善のパフォーマンスを求め、チームの目標が達成できるような活躍を求めたい。」と話すアブドル・ラシド・ジュソーCEOは、マレーシア人選手については、ウィングの選手など数名を獲得する予定であると話しています。なおトレンガヌは既にスランゴールから、ニック・シャリフ・ハセフィを期限付き移籍で獲得しています。また、27歳のウィング、アリフ・アンワルは逆に期限付き移籍でプレミアリーグのPDRMに加入することも発表されています。

*****

今季開幕時にチーム内で新型コロナ感染者が見つかったトレンガヌは、複数の試合が延期されており、スーパーリーグ自体は第9節を終えているにもかかわらず、まだ4試合しか消化していません。このため2勝2敗の勝点6で現時点では12チーム中11位となっています。一方のトレンガヌIIは9試合を終えて6勝1分2敗で10チーム中3位となっています。まぁ4試合で外国籍選手を入れ替えるにはリスクが大きすぎる、またセカンドチームは結果を出しているんで入れ替えの必要がない、といったところでしょうか。

スリ・パハンのアザム・アジーも残留へ

Mリーグ1部スーパーリーグのスリ・パハンは、代表でもプレーするMFアザム・アジーが、現在開いているトランスファーウィンドウ中に移籍することはないと明言しています。

マレーシア語紙ブリタハリアンは、スリ・パハン関係者の話として、他のクラブから獲得についての問い合わせを受けておらず、移籍の噂が出ているアザム選手が後半戦も、スリ・パハンでプレーするだろうと伝えています。

低迷するスリ・パハンの中にあり、代表キャップ数16を数える27歳のアザム選手に対して、今回のトランスファーウィンドウ中にリーグ覇者のJDTの他、スランゴール、トレンガヌなどが獲得に動くのではと言う噂が出ていました。しかし、前身のパハンFAから数えると既に110試合以上に出場している地元パハン州出身のアザム選手は、クリストファー・ガメル監督もチームに必要な選手と公言しており、少なくとも今季は最後までスリ・パハンでプレーするようです。

6月5日のニュース
アジアカップ予選出場の代表23名が発表
アセアンU19選手権出場のU19代表候補合宿参加者26名が発表
6月19日のMリーグ1部クダ対JDT戦が延期に 

AFC U23アジアカップに出場中のマレーシアU23代表は、本日タイU23代表と対戦します。初戦の韓国戦に1-4と破れているマレーシアは、グループステージ突破のためにはこの試合に勝つことが必須です。先月の東南アジア競技大会通称シーゲームズで対戦した両チームは、タイに退場者が出たこともありマレーシアが辛勝していますが、果たして今日の試合はどうなるのでしょうか。

アジアカップ予選出場の代表23名が発表

マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上で、6月8日に開幕するAFC選手権アジアカップ2023年大会最終第3次予選に出場するマレーシア代表23名を発表しています。その内訳はリーグ首位のJDTの13名を筆頭に、PJシティとヌグリスンビランから各2名、トレンガヌ、スランゴール、サバから各1名、さらに海外組2名となっています。(ただしこの発表後、ジュニオール・エルドストールがタイ1部チョンブリーFCを退団することが発表されています。)

直近のFIFAランキングで154位のマレーシアは、クアラ・ルンプールのブキ・ジャリル国立競技場で開催されるアジアカップ最終第3次予選E組で、同134位のトルクメニスタン(6月8日)、同89位のバーレーン(6月11日)、同188位のバングラディシュ(6月14日)と対戦します。

アジアカップ最終第3次予選出場メンバー

ポジション氏名年齢所属
GKファリザル・マーリアス36JDT
DFシャールル・サアド29JDT
DFラベル・コービン=オン31JDT
MFシャマー・クッティ・アバ25JDT
MFナズミ・ファイズ28JDT
MFサフィク・ラヒム35JDT
FW アリフ・アイマン20JDT
FW サファウィ・ラシド25JDT
FW アキヤ・ラシド23JDT
FW モハマドゥ・スマレ28JDT
DF マシュー・デイヴィーズ27JDT
FWギリェルメ・デ・パウラ36JDT
FWシャフィク・アフマド27JDT
FW ダレン・ロック32PJシティ
FW V・ルーヴェンティラン21PJシティ
DF クザイミ・ピー29ヌグリスンビラン
GKシャイハン・ハズミ26ヌグリスンビラン
FW ファイサル・ハリム24トレンガヌ
GK カイルルアズハン・カリド33スランゴール
DF ドミニク・タン25サバ
MFアザム・アジー27スリ・パハン
DF ディオン・クールズ26SVズルテ・ワレヘム
DFジュニオール・エルドストール31チョンブリーFC
SVズルテ・ワレヘムはベルギー1部、チョンブリーFCはタイ1部、それ以外はマレーシア1部スーパーリーグのクラブ

なお、5月20日から行われていた代表候補合宿には全員で29名が召集されていましたが、副鼻腔炎の手術のため既に5月30日に合宿を離れているシャーミ・サファリ(JDT)を除く以下5名は、予備登録メンバーとして発表されています。

ポジション氏名年齢所属
GKカラムラー・アル=ハフィズ36PJシティ
FWコギレスワラン・ラジ29PJシティ
MFアフィク・ファザイル21JDT
DF シャールル・ニザム24トレンガヌ
FWノーシャルル・イドラン・タラハ27マラッカU
MFリリドン・クラスニキ31オディシャFC
オディシャFCはインドスーパーリーグ、それ以外はマレーシア1部スーパーリーグのクラブ
アセアンU19選手権出場のU19代表候補合宿参加者26名が発表

マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上で、7月2日に開幕する東南アジアサッカー連盟AFF U19選手権に出場するマレーシアU19代表26名を発表しています。ハサン・サザリ監督率いるU19代表候補は、既に6月4日に国家スポーツ評議会NSCの施設に集合しており、本日、ジョホール・バルに移動して複数の練習試合を含めた合宿を行った後、6月12日に合宿を打ち上げる予定になっています。

このU19代表は7月2日から15日までインドネシアで開催されるAFF U19選手権出場後は、今年9月にモンゴルのウランバートルで開催されるAFC U20アジアカップ予選にも出場します。なおアジアカップ予選でマレーシアはE組に入り、韓国、モンゴル、スリランカと同組になっています。

U19代表候補合宿参加メンバー

ポジション氏名年齢所属
FWカイリ・スフィアン19SEL2
GKシャーミ・アディブ・ハイカル19SEL2
DFファクルル・ファリーズ19SEL2
MFハイカル・ハキーム・ハイリ19SEL2
MFアザニス・アズリ19SEL2
MFアリフ・イズワン・ユスラン18SEL2
FWアブドル・ラーマン・ダウド18SEL2
DFアリフ・ファルハン・ファウジ18SEL2
MFイズリン・イブラヒム18SEL2
MFアイサル・ハディ19JDT II
MFアダム・ファルハン18JDT II
GKズルヒルミ・シャラニ18JDT III
DFアダム・ダニエル18JDT III
MFジアド・エル=バシール19JDT III
FWナジムディン・アクマル19JDT III
DFアフマド・シャフィク・イクワン19TRE III
DFムハマド・シャフィク・イクワン19TRE III
FWダニエル・シャフィク19TRE III
MFアドリ・アフマド19FAM
FWハイカル・サハル19FAM
MFハリス・ナジワン18FAM
FWアズハド・ハラズ19SAB
FWハキミ・アジム19KLC
GKハジック・ムクリズ19PEN U21
DF ファルハン・ラヒム19UITM U21
DFズリハキム・ザフラン17AMD U17
所属は、SEL2はスランゴール2、JDT III、TRE IIIはそれぞれ、JDTとトレンガヌのU21チーム、FAMはFAM-MSNプロジェクト、SABはサバ、KLCはKLシティ、PENはペナン、AMDはFAMと国家スポーツ評議会MSNが共同運営するエリートアカデミー、モクタル・ダハリアカデミーのチーム
6月19日のMリーグ1部クダ対JDT戦が延期に

Mリーグを運営するMFLは公式サイト上で、6月19日に予定されているMリーグ1部スーパーリーグ第10節のクダ対JDTの試合を延期することを発表しています。なお新たな日程については発表されていませんが、クダが出場するAFCカップのグループステージ終了後となるということです。。

クダは6月24日から30日までインドネシアのバリ島で集中開催されるAFCカップのグループステージに出場することから、この試合に向けての準備のため、MFLに試合日程の延期を求め、対戦相手のJDTもこれに同意したことが、MFLのサイトでは説明されています。

MFLのスチュアート・ラマリンガムCEOはAFC主催大会に出場するMリーグクラブに対しては協力を惜しまないと述べ、クダの他、やはりAFCカップに出場するKLシティ、そしてACLのベスト16に進出しているJDTに対しても同様の対応をしていくことを表明しています。

なおクダはAFCカップのグループステージG組でバリ・ユナイテッド(インドネシア)、カヤ-イロイロFC(フィリピン)、ビサカFC(カンボジア)と同組、KLシティはH組でタンピネス・ローヴァーズ(シンガポール)、PSMマカッサル(インドネシア)と同組となっています。なおH組はクアラルンプールで集中開催の予定です。(*H組はミャンマーのシャン・ユナイテッドが出場辞退したため、3クラブのみとなっています。)ACLのベスト16に進出しているJDTは8月18日に、浦和レッズ戦が控えています。

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6月3日のニュース
U23アジアカップ-マレーシアは韓国に完敗
サッカー協会運営のエリートアカデミーが欧州へ3選手を派遣
スランゴールのニック・シャリフがトレンガヌに期限付き移籍

U23アジアカップ-マレーシアのグループステージ初戦は韓国に完敗

東南アジア競技大会シーゲームズ出場メンバーと全く同じメンバーでこのU23アジアカップに臨んでいるマレーシアは、シーゲームズで起用したシャヒール・バシャーとダニアル・アスリ(いずれもスランゴール)ではなく、海外組のハディ・ファイヤッド(アスルクラロ沼津)、ルクマン・ハキム(ベルギー1部KVコルトレイク)をFWに起用、GKも長身のラーディアズリ・ラハリムを先発させるなど高さと速さを重視する布陣で、前回2020年大会チャンピオンの韓国に挑みました。

試合直後の好機を活かせなかったマレーシアは、その後は守備に追われる時間が長く、攻撃でも中盤まではボールを持って上がれても、そこから先へ進めず、結局はGKまでボールを戻す場面が目立ちました。そうする間に徐々に韓国に押し込まれていきましたが、韓国FW陣のフィニッシュの精度の低さのおかげで前半は、韓国主将のイ・サンミンのヘディングゴールによる1失点に抑えて終了します。

後半に入るとマレーシアはさらに攻め込まれる場面が多くなり、後半開始直後のコーナーキックからのこぼれ球をペナルティーエリアの外からキム・テファンが蹴り込んで韓国が2-0とリードを広げます。それでもマレーシアDF陣は韓国の攻撃に耐える一方で、83分にはカウンターからムカイリ・アジマル(スランゴール)が抜け出し、1対1となったGKをかわしてシュートを決め、一時は1-2と1点差に迫りました。

しかしその5分後には同点を意識したのか前掛かり気味になったDFラインの裏に抜け出したチョ・ヨンウクがゴールを決めて韓国はリードを広げ、さらに試合終了間際にも同じようなパターンでマレーシアは失点し、終わってみれば1-4の完敗でした。予想はできていたこととはいえ、東南アジアなら許されるミスが韓国相手ではピンチを招くなど、ベトナム、タイと明らかにレベルが違う、アジアの現実を実感させられた試合でした。なお、マレーシアの次戦は6月5日(日)のタイ戦です。

6月2日(木)@ロコモティフスタジアム(タシュケント、ウズベキスタン)
韓国 4-1 マレーシア
⚽️韓国:イ・サンミン(31分)、キム・テファン(48分)、チョ・ヨンウク2(88分、90+2分)
⚽️マレーシア:ムカイリ・アジマル(83分)
🟨韓国(0)
🟨マレーシア(0)

(下は両チームの先発XIと試合のハイライト映像。映像はアストロアリーナの公式YouTubeチャンネルより)

なおグループステージC組のもう一試合は、ベトナムとタイが2-2で引き分けています。
6月2日(木)@ミリースタジアム(タシュケント、ウズベキスタン)
タイ 2-2 ベトナム
⚽️タイ:ベン・デイヴィス(34分)、スファナット・ムエアンタ(90+1分)
⚽️ベトナム:ファン・トゥアン・タイ (1分)、グエン・ヴァン・トゥン (73分)
🟨タイ(0)
🟨ベトナム(1):マン・ドゥン・ニャム 

U23アジアカップ2022 グループステージC組順位表(第1節終了時)

順位チーム得点失点得失差勝点
1韓国1004133
2タイ0102201
3ベトナム0102201
4マレーシア00114-30
サッカー協会運営のエリートアカデミーが欧州へ3選手を派遣

マレーシアサッカー協会FAMと青年スポーツ省傘下の国家スポーツ評議会が共同で運営するエリートアカデミーのモクタル・ダハリ・サッカーアカデミーAMDは公式Facebookで、アカデミーのトップ3選手がアカデミー卒業後の契約を目指すために欧州のクラブでトライアウトを兼ねた練習に出発しました。

今回の練習に参加するのはハイカル・ダニシュ、ロヒシャム・ハイカル、ムハマド・アブ・カリリの3選手で昨日6月2日にマレーシアを経ち今月19日まで、フランス2部リーグのアヌシーFCとルクセンブルグのラシンFCユニオン・ルクセンブルクの練習に参加するということです。

新型コロナの影響で2年間延期されてきた欧州クラブでの練習参加プログラムは、今後は毎年行われる予定だということです。

スランゴールのニック・シャリフがトレンガヌに期限付き移籍

Mリーグ1部スーパーリーグのトレンガヌは、同じスーパーリーグのスランゴールからニック・シャリフ・ハセフィを今季末までの期限付き移籍で獲得したことを、クラブ公式Facebookで発表しています。

25歳のニック・シャリフは、2020年シーズンにスリ・パハンでブレークすると、その2020年シーズン終了後に複数のクラブによる争奪戦を経て、スランゴールに移籍しました。しかし、移籍直後に左足首を痛め、2021年はトップチームでは出場機会がなく、今季もセカンドチームのスランゴール2で2部プレミアリーグの試合に出場していました。