2021年Mリーグ2部プレミアリーグ第1節結果

 2部プレミアリーグも2021年シーズンが3月6日にいよいよ開幕し、8月1日の最終第22節まで全110試合が開催されます。今季の2部プレミアリーグには日本出身選手が5チームに7名と大盛況です。なお試合のダイジェスト映像は各クラブの公式TVチャンネルからお借りしています。

2021年3月6日@スルタン・モハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタン 0-1 ペラII
得点者:ペラII-ムハンマド・ハキミ・マット・イサ(49分)
 外国籍選手なしで今季を戦う予定だったペラIIはセルジオ・アグエロをスリパハンから期限付き移籍で獲得し、この試合でも先発でフル出場しています。

https://youtu.be/H8oXPqGqXKE

2021年3月6日@スルタン・イスマイル・ナサルディン・シャースタジアム(トレンガヌ州クアラトレンガヌ)
トレンガヌII 4-0 FAM MSNプロジェクト
得点者:アミルル・シャズワン・ノー・アズミ(19分)、ムハマド・ヌル・アズファル・フィクリ(43分)、モハマド・リズアン(46分)、ワン・モハマド・ファズリ(90+4分)
 昨季2位のトレンガヌIIが今季暫定的にリーグ参加のFAM MSNプロジェクトに快勝しています。
 今季からトレンガヌIIでプレーする渡邉将基選手は先発でフル出場しています。

2021年3月6日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
PDRM 0-3 スランゴール2
得点者:ハイン・テット・アウン(43分)、ジョージ・アトラム2(59分、76分)
 JDTに負けじと「育成のスランゴール」を目指すスランゴール2は、ミャンマー出身の19歳ハイン・テット・アウンとガーナ出身の20歳ジョージ・アトラムがゴールを決めています。
 1部から降格したPDRMで今季からプレーする鈴木ブルーノ選手はこの試合に先発し、44分に交代しています。

https://youtu.be/1xIu65VOXdo

2021年3月6日@トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビラン 2-1 JDT II
得点者:ヌグリスンビラン:モハマド・ザクアン・アドハ・アブドゥル・ラザク(24分PK)、アライン・ティエリ・アコノ・アコノ(52分PK)、JDT:モハマド・ラフィフィクリ(45+1分) 
 9年ぶりに地元クラブに復帰したザクアン選手と新戦力でカメルーン出身のアコノ選手がゴールを決め、今季2部優勝候補の一角、ヌグリスンビランが好発進しています。
 JDTIIの廣瀬慧選手は先発してフル出場しています。

2021年3月7日@ハンジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
サラワク・ユナイテッド 2-0 ケランタン・ユナイテッド
得点者:クリスティ・ジャヤシーラン(12分)、ウチェ・アグバ(32分PK)
 Mリーグ1部経験者を多数獲得してヌグリスンビランど並び今季の優勝候補最右翼と目されるサラワク・ユナイテッドが今季の仮のホームとなるマラッカ州のハンジェバスタジアムで快勝しています。
 ケランタン・ユナイテッドの日本人トリオは谷川由来、深井脩平の両選手は先発してフル出場、また本山雅志選手は46分から出場し、試合終了まで出場しています。
 この試合はサラワク・ユナイテッドがFacebookで中継をしており、それを見たのですが、本山選手は投入されるとチームの雰囲気が変わりるのがわかりました。しかし好機でのパスに攻撃陣が対応できず得点には至りませんでした。しかし、その辺りの修正ができれば今季のケランタン・ユナイテッドはリーグのダークホースとなれるかも知れません。

ClubGWDLGFGAGDP
1TFC11004043
2SEL11003033
3SU11002023
4NS11002113
5PRK11001013
6KCH00000000
7JDT100112-10
8KEL100101-10
9KU100102-20
10PDRM100103-30
11FAM100104-40
*今季の2部プレミアリーグは11チームが参加のため、各節で1チームだけ試合がありません。第1節は鈴木雄太選手が所属するクチンシティの試合がありませんでした。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ得点ランキング(第1節終了時)

選手(所属クラブ)
1ジョージ・アトラム(SEL)2
2ムハンマド・ハキミ・マット・イサ(ペラII)他10名1

1月13日のニュース:ペナンはタイ3部クラブから元U19代表を獲得、ヌグリスンビランは既に外国籍選手が埋まる、クチンシティはブラジルトリオ結成

ペナンFCはタイ3部リーグクラブから元U19代表を獲得
 今季2021年シーズンから1部に昇格するペナンFCは公式Facebook上で、昨季はタイ3部リーグのアーントーンFCでプレーしたFWザフアン・アゼマン、そして同じく昨季はMリーグ1部のクダFA(現クダ・ダルル・アマンFC)でプレーしたMFデイヴィッド・ロウリーの獲得を発表しています。
 元U19代表で21歳のザフアン選手は、新型コロナウィルスにより経費節減を目指したアーントーンFCが複数の外国籍選手との契約が更新しなかったことから、所属先を失っていました。
 また2018年のケランタンFA(現ケランタンFC)加入からMリーグでプレーするロウリー選手はオーストラリア出身ですが、マレーシア人の母親を持つことからマレーシア人選手として登録されます。
(下はペナンFC公式Facebookに掲載された新加入選手紹介)

ヌグリスンビランFCは既に外国籍選手枠が埋まる
 昨季2020年シーズンはMリーグ2部で11位に終わったヌグリスンビランFCはブラジルやカメルーン出身の新たな外国籍選手3名と既に契約していると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 今季からヌグリスンビランFCの指揮を取るデヴァン・クップサミー監督によれば、3名の選手の内2名の選手は渡航者に義務付けられている隔離期間をマレーシア国内で過ごしており、残る1名も1月15日にマレーシア入国予定ということです。
 さらにこの3名のうち2名はブラジル出身のDFでクウェートやオマーンのリーグでのプレー経験があり、もう一人は過去2シーズンはインドネシアでプレーした攻撃的MF、残る1名はカメルーン出身のFWだということです。この他、韓国出身の選手も獲得済みであることが発表されており、2部リーグのクラブに与えられている外国籍選手の4枠全てが埋まったことになります。
 この他、クダ・ダルル・アマンFCより10年ぶりに復帰するFWザフアン・アドハが今季のチームの主将を務めることも発表されています。
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 JDTのDFアイディル・ザフアンの双子の弟でもあるザフアン・アドハはヌグリスンビラン州スレンバン出身で、この兄弟二人がともに在籍した2005/2006年シーズン(当時のMリーグは12月開幕、5月閉幕)にはヌグリスンビランFA(現ヌグリスンビランFC)は1部スーパーリーグで優勝を果たしただけでなく、2010年のマレーシアカップ優勝、さらに2011年のFAカップ優勝もヌグリスンビランFAで経験しています。

クチンシティはブラジルトリオ結成
 Mリーグ2部で昨季は3部からの昇格初年度で4位と検討したクチンシティFC(旧クチンFA)に第3のブラジル出身選手が加わると、マレーシア語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 今季から加わるのは、昨季は同じ2部のケランタン・ユナイテッドFCでプレーしたDFアイルトン・アレマオです。昨季から残留するFWハドソン・ディアス、そしてケガにより昨季はプレーできなかったFWレオナルド・アウヴェスとのブラジルトリオにMF鈴木雄太が加わる外国籍選手と主将のジョセフ・カラン・ティを中心とするサラワク州出身の選手たちに対しては、今季から指揮を取るイルファン・バクティ監督も大きな期待をかけていると話し、来季1部へ自動昇格権が得られるリーグ上位2位以内を今季の目標に挙げています。

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12月2日のニュース:クチンシティFCにイルファン新監督就任、ヌグリスンビランFAは前PJシティ監督のデヴァン氏が新監督就任、ラジャゴパル元代表監督がブルネイ代表監督に就任、AFCカップのグループステージは集中開催方式に変更

クチンシティFCにイルファン新監督就任
 3昇格後初のMリーグ2部で今季は4位と検討したクチンシティFC(来季より、今季はクチンFA)は前トレンガヌFC監督のイルファン・バクティ・アブ・サリム新監督の就任を発表しています。
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版によれば、クチンシティFCのファズルディン・アブドル・ラーマン会長は、クラブからの契約延長オファーを断って辞任した東山晃監督に代わって就任するイルファン新監督にはその豊富な経験でクラブにより良い成績をもたらしてくれることを期待していると話しています。
 さらにファズルディン会長はワン・ジャマク・ワン・ハサン元代表監督をテクニカルディレクターTCとして招聘する予定も明らかにしています。
 「ワン・ジャマク氏には自身の経験と専門性をクチンシティFCだけでなくサラワク州全体のサッカー発展のために活用してもらいたい。またワン・ジャマク氏はコーチライセンス取得のためのコースを開催する指導者資格も保持しているので、マレーシアサッカー協会FAMと協力しながら、サラワク州内でコーチライセンス取得のためのコースを開催したい。」とも話し、サラワク州内の指導者のコース受講が簡単になるようにしたいとファズルディン会長は話しています。

ヌグリスンビランFAは前PJシティ監督のデヴァン氏が新監督就任
 今季Mリーグ2部で11位と低迷したヌグリスンビランFAは、今季Mリーグ1部PJシティFCの監督を務めたディヴァン・クップサミー氏の監督就任を発表しています。
 ヌグリスンビラン州出身で、現役時代もヌグリスンビランFAでプレーしたデヴァン氏は、これまで2003年から2006年、そして2015年シーズンもヌグリスンビランFAで監督を務めており、今回は3度目の監督就任となります。
 ブリタハリアンとのインタビューで、ヌグリスンビランサッカー協会PBNSの会長でもあるヌグリスンビラン王族のラズマン・アル・カドリ殿下は、地元出身でもあり、これまのヌグリスンビランFAを指導した監督の中で最も多くのトロフィーを獲得していること、さらに今季は1部でPJシティFCを7位の成績に導いたことなどがデヴァン監督採用の理由であると明かしています。その上で、2022年シーズンにはヌグリスンビランFAが1部でプレーできるよう、PBNSはデヴァン監督に来季2021年シーズンでの1部昇格を求めていると話しています。
 なおデヴァン監督はかつてヌグリスンビランFAで監督を務めた際には、2003年にFAカップ優勝を、2005-2006年シーズン(このシーズンは2005年12月開幕、2006年5月閉幕)には1部スーパーリーグ優勝を果たしています。

ラジャゴバル元代表監督がブルネイ代表監督に就任
 ブルネイサッカー協会NFABDが元マレーシア代表監督のラジャゴバル・クリシュナサミ氏のブルネイ代表監督就任を発表したとブリタハリアンが報じています。
 NFABDのマトゥシン会長は、公募した代表監督職にはドイツやセルビアなどからも応募があったと話し、ラジャゴパル監督採用までには様々な議論が行われたとしています。その上で、2009年の東南アジア大会優勝や2010年の東南アジア選手権スズキカップ優勝などの実績に加え、ラジャゴバル氏がかつてブルネイも参加してたマレーシア国内リーグでのクラブ監督の経験もあることから、ブルネイの選手の状況も理解しており、代表チーム強化にはその理解も利点となるとなると判断したということです。なおラジャゴバル監督との契約期間は2年間ということです。

AFCカップのグループステージは集中開催方式に変更
 来年2021年のアジアサッカー連盟AFCカップでは、これまでのホームアンドアウェイ方式で開催されていたグループステージが集中開催方式へと変更されると、ブリタハリアンが報じています。
 この結果、来年5月から6月かけての開催が予定されているアセアン東南アジアゾーンのグループステージでは、各チームが7日間で3試合を行うことになるということです。
 AFCのウィンザー・ポール事務局長は、グループステージの開催地についてはまだ決まっていないと話している他、AFCチャンピオンズリーグについての変更については、まだ何も決まっていないと話すにとどまっています。
 2021年のAFCカップはマレーシアからは今季2位のクダFAと3位のトレンガヌFCの本戦出場が決まっています。

11月27日のニュース:前トレンガヌFC監督はMリーグクラブとの交渉を認める、前ヌグリスンビラン監督は2部のクラブと契約間近か、FAMは1部クラブに規則に則った監督採用を求める、TFC IIは来季の外国籍選手を発表-鈴木ブルーノ選手の退団が決定

世間はディエゴ・マラドーナ氏の逝去とあまりにも派手だったその過去を振り返る記事で溢れていますが、こちらは今日も平常通りMリーグ関連のニュースです。

前トレンガヌFC監督はMリーグクラブとの交渉を認める
 前トレンガヌFC監督のイルファン・バクティ・アブ・サリム氏がMリーグの複数のクラブと来季の監督就任ついて交渉を行ったことを明らかにしています。
 マレーシア語紙コスモ!電子版によれば、交渉を行なったのはMリーグ2部のヌグリスンビランFAとクチンFAがそのクラブということで、ヌグリスンビランFAとの交渉では来季の目標として今季12位中11位だったチームを1部昇格圏内まで押し上げることを挙げて好感触を得た一方、クチンFAからは2ヶ月前に試合の観戦に招かれ、その席で交渉が行われたと話しています。
 69歳のイルファン氏は「監督としてMリーグに戻れるのであれば、どのクラブで監督にするかは重要ではない。」と話2年ぶりの現場復帰への意欲を見せているということです。

前ヌグリスンビラン監督はMリーグ2部のクラブと契約間近か
 前ヌグリスンビランFA監督のマット・ザン・マット・アリス氏は来季の監督就任に向けてMリーグ2部のクラブと最終交渉に入っていると、マレーシア語紙のハリアンメトロ電子版が報じています。
 現時点ではクラブ名は明かすことができないと話すマット・ザン氏は、正式に契約となった時点でクラブ名を公表するとしていますが、来季はMリーグに復帰することは明らかであると話しています。
 昨季2019年シーズン途中で成績不振により「休養」を命じられたとマット・ザン氏は、今季はMリーグ3部にあたるM3リーグのムラワティFCの監督に就任しましたが、M3リーグは新型コロナウィルス観戦拡大の影響を受け、中止に追い込まれています。
 マット・ザン氏はヌグリスンビランFAの他、クアラルンプールFAやトレンガヌFA(現トレンガヌFC)、マラッカ・ユナイテッドなどでも監督を務め、クアラルンプールFAでは1999年にFAカップを、またトレンガヌFAでは2001年にマレーシアカップを監督して獲得した経験もあります。

FAMは1部クラブに規則に則った監督採用を求める
 マレーシアサッカー協会FAMはMリーグ1部の監督にはアジアサッカー連盟AFCプロフェッショナルディプロマ(AFCプロライセンス)の保持を義務付けていますが、サバFA、クアラルンプールFA、ペナンFAの各クラブは来季のMリーグ1部については柔軟な対応を求めています。
 これについてFAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長はスポーツ専門サイトのスタジアムアストロの取材に対し、最終決定は近日中に行われるFAMのクラブライセンス委員会で決定するとしながら、自身の意見としては来季に限っての特例を認められる可能性は低く、各クラブに従来の規則に基づいて監督を採用するべきだと話しています。
 サバFAのジュリアス・アティン、クアラルンプールFAのニザム・アズハ・ユソフ、ペナンFAのマンズール・アズウィラ各監督は、AFCプロライセンスを保持しておらず、また新型コロナウィルスの影響により、ライセンス取得のためのコースも今年は開催されなかったことから、各監督の所属クラブはFAMに対して柔軟な対応を求めていました。

TFC IIは来季の外国籍選手を発表-鈴木ブルーノ選手の退団が決定
 Mリーグ2部のトレンガヌFC IIを運営するTFC社は、Mリーグ1部のトレンガヌFC(TFC)のセカンドチームであるトレンガヌFC II(TFC II)で今季プレーした4名の外国籍選手のうち、モンテネグロ出身のDFアグジム・レゾヴィッチとガーナ出身のFWジョーダン・ミンターの2名が残留し、コートジボアール出身のMFデチ・マルセルとFW鈴木ブルーノの退団を発表しています。
 マレーシア語氏ブリタハリアンによると、TFC社のモハマド・サブリ・アバスCEOはレゾヴィッチ選手は契約期間がもう1年残っている上、シーズン途中でプレーしたTFCでも守備面で貢献したことが評価され、ミンター選手も首脳陣が残したいと思う活躍をしたと話す一方で、今季、主将を務めた鈴木ブルーノ選手とマルセル選手の契約は更新されなかったことを明らかにしています。
 今季Mリーグ2部で2位となったTFC IIのトップチームであるTFCも、今季在籍した5名の外国籍選手全員と契約を更新しておらず、来季のTFCとTFC Iiは今季とは全く違ったチームとなりそうです。
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 鈴木ブルーノ選手はすでにソーシャルメディア上でサポーターに退団を伝える様なメッセージを投稿していましたが、正式に発表されるとやはり残念です。鈴木選手には来季も是非、MリーグでプレーしてTFCを公開させる様な活躍を期待したいです。


 

11月25日のニュース:KLFAの新監督に元東ティモール代表監督が就任、サバFCが新しいロゴとTMを発表、現役引退の中武氏が未払い給料について語る

KLFAの新監督に前東ティモール代表監督が就任
 今季Mリーグ2部で3位となり、来季は1部に昇格するクアラルンプールFAは新監督にチリ出身で前東ティモール代表監督を務めたシモン・エリゼッチ氏が就任すると、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。
 クアラルンプールFAは、今季、2部で指揮を取ったニザム・アズハ・ユソフ監督が1部クラブで監督を務めるのに必要なAFCプロフェッショナルコーチングディプロマ(AFCプロディプロマ)を保持していないため、新たな監督を探していました。
 クアラルンプールFAを運営するクアラルンプールサッカー協会のノクマン・ムスタファ事務局長は、エリゼッチ氏と契約したことを認めた上で、エリゼッチ氏がクアラルンプールサッカー協会が設ける重要業績指標KPIを6ヶ月以内に達成できれば契約を延長し、達成できなければ監督交代となることも明らかにしています。
 チリ出身で43歳のエリゼッチ氏は、現在は日本人の築舘範男監督が指揮する東ティモール代表で築舘監督の前任者として2017年から2018年まで監督を務めた他、複数のインドネシアのクラブでも監督経験があるということです。
 またノクマン事務局長は、今季クアラルンプールFAでプレーした外国籍選手のうち、ブラジル出身で今季は主将を務めたMFパウロ・ジョズエは複数年契約のため給料の見直しは行われないとしていますが、残るFWフランシス・コネ(トーゴ)、DFアザマト・バイマトフ(キルギスタン)、MFニコラス・ドゥル(アルゼンチン)については、残留を希望する場合は給料削減を受け入れる必要があると話しています。
 「来季に向けて既に12名の選手と契約延長を行い、現在はジョズエ選手を除く3名の外国籍選手が残留を希望するかどうかの返事を待っている。U21のプレジデントカップチームからは6名ほど昇格させ、残りは他のクラブとの契約を結んでいない地元出身の選手を獲得したいと考えている。」とノクマン事務局長は話しています。

サバFCが新しいロゴとTMを発表
 今季Mリーグ1部に10位に終わったサバFAは来季はサバFCとなりますが、その新しいクラブロゴと新たなチームマネージャーを発表しています。
 これまでサバ州サッカー協会(サバ州FA)が運営してきたサバFAは、他のMリーグクラブ同様、来季からはサバ州FAから独立し、新たな運営会社サバFC社によって運営され、クラブの名称もサバFCとなります。
 ロゴデザインコンテスト開催後、サポーターによる人気投票の結果決定した新たなクラブロゴは公式Facebook上で発表され、サバ州旗にも使われている白、赤、青を使い秋の象徴でもあるキナバル山が中心に据えられています。

 またサバFCは来季のチームマネージャーTMにジュリアス・アティン氏が就任したことも明らかにされています。今季1部に昇格したサバFAを昨季2019年シーズンに指揮したいたのがジュリアス氏でした。しかしこのジュリアス氏も1部で監督に就くために必要なAFCプロディプロマを保持していないことから、今季から就任したインドネシア出身のクルニアワン・ドゥイ・ユリアント監督の元でアシスタントコーチを務めました。
 そのクルニアワン・ドゥイ・ユリアント監督は、今季終了後に契約が更新されなかったことから、ジュリアスTMは新たな監督とタッグを組むことになります。

現役引退の中武氏が未払い給料について語る
 今季Mリーグ終了後に現役引退を発表した中武駿介氏は、かつてプレーしたMリーグ2部のクアンタンFAの未払い給料5万リンギ(およそ128万円)がマレーシアでプレーした5年間での最悪の思い出だとマレーシア語紙ハリアンメトロ電子版に語っています。
 今季はMリーグ2部のヌグリスンビランFAでプレーした中武氏は、マレーシアでのサッカー環境はとても良く、地元サポーターやチームメイト、所属クラブ全てが良かったと話す一方で、数ヶ月間の給料が未だ未払いとなっているクアンタンFAでの経験は忘れることができない経験であると話し、未払い給料についてはマレーシアサッカー協会FAMやFIFAにも申し立てを行ったが、未だ解決していないことも明らかにしています。
 ヤクルトマレーシア社と同社の濱田浩志代表取締役社長による引退セレモニーの席上で、同社より今季の最多アシスト賞表彰を受けた中武氏に対し、30歳という若さでの現役引退の理由に話が及ぶと、マレーシアで5年間、そしてその前にはシンガポールで2年間プレーした中武氏は、クアンタンFAでの「醜悪な出来事」が理由ではなく、日本へ戻って一緒に時間を過ごして欲しいという家族の希望によるものであると話しています。
 今季はリーグ最多アシストも記録した中武選手に対し、FIFAによる規定では5年間の継続居住歴があれば帰化選手となる資格が得られることから、帰化選手となりマレーシア代表でプレーすることは考えなかったかと問うメディアに対しては、FAMも自身に接触してきておらず、一部メディアやネット上で話題になったものの、自分は考えたことがないと答えています。


 

11月19日のニュース:ラジャゴバル元代表監督がブルネイ代表監督候補に、MFLが来季の外国籍選手の雇用および登録を手順を公表、前ヌグリスンビランFAの外国籍選手が文書偽造の罪で罰金刑

ラジャゴバル元代表監督がブルネイ代表監督候補に
 ラジャゴバル・クリシュナサミ元マレーシア代表監督がブルネイ代表監督候補に上がっているとマレーシア語紙ハリアンメトロ電子版が報じています。
 2010年の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップの優勝監督でもあるラジャゴバルはブルネイサッカー協会による書類審査と面接を終えており、他の候補者2名とともに最終選考に残っているということです。
 ラジャゴバル監督は、前述のスズキカップ優勝の他にも、U23代表を率いた2009年の東南アジア大会ではマレーシアに20年ぶりの金メダルをもたらすなど、代表監督して十分な実績がある他、クラブレベルでは2019年を最後にスランゴールFCと合併したPKNS FC(1990年から1998年と2017年〜2019年に監督)の他、スランゴールFA(現スランゴールFC、1999年〜2000年)、ケランタンFA(2001年〜2002年)、サラワクFA(現サラワク・ユナイテッド、2015年〜2016年)で監督を務めています。

MFLが来季の外国籍選手の雇用および登録を手順を公表
 Mリーグを運営するマレーシアフットボールMFLは、公式Facebook上で来季2021年シーズンの外国籍枠選手および監督、コーチの雇用と登録についての手順を公表しています。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOによればマレーシア国内のスポーツを監督する青年スポーツ省には既に報告済みとされるこの手順では、外国籍選手や監督、コーチを雇用し登録を希望するクラブは、マレーシア入国管理局に直接、公式な申請を行う必要があるということです。申請には登録を希望する選手や監督、コーチの氏名と有効期限内のパスポートのコピーが必要ということです。
 また2021年シーズンからは1部スーパーリーグと2部プレミアリーグに登録される選手はマレーシア人選手、外国籍選手を問わず全て選手がマレーシアサッカー協会FAMが用意する統一契約書にプロ選手として署名する必要があり、マレーシア王立警察を母体とするPDRM FCやマレーシア国軍を母体とするAF FC(国軍FA)の選手も同様ということです。

前ヌグリスンビランFAの外国籍選手が文書偽造の罪で罰金刑
 今季Mリーグ2部のヌグリスンビランFAでプレーしたブラジル出身のDFマテウス・フェルナンデス・ビーラ・リアルが文書偽造の罪で罰金刑を受けたたことをマレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 今年9月に海外送金に必要な文書を偽造し、これを銀行に持ち込んだ容疑に対し有罪を認めており、8000リンギ(およそ20万3000円)の罰金刑を受け、これが支払えない場合には禁錮10ヶ月となることが言い渡されています。
 28歳のマテウス選手は、今年9月30日にヌグリスンビラン州の州都スレンバンの銀行に海外送金申請書とともに偽造した請求書を持ち込み、4万8879リンギ(およそ124万円)を違法に送金しようとした罪に問われていました。
 2019年からヌグリスンビランFAでプレーするマテウス選手は自分の行なった行為を悔いており、マレーシアの国内法と送金手続きに関する規則を十分理解していなかったと弁明、送金しようとしていたのはブラジル国内にいる家族への送金だったと話しています。
 その後、マテウス選手は罰金を支払ったということです。
******
 中武駿介選手が所属していたヌグリスンビランFAは、今季Mリーグ2部で11位と振るわず、中武選手は現役引退により退団、残るブラジル出身の外国籍選手3名も全員が契約を更新されませんでした。

Mリーグ2部プレミアリーグ2020年シーズン第11節結果

10月9日(金)に、2部プレミアリーグの最終節となる第11節の5試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。) なおクアラルンプールフットボールスタジアム(クアラルンプール)で予定されていたクアラルンプールFA 対クチンFAは順延になっていますが、日程はまだ発表されていません。

10月9日(金)
トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州パロイ)
ヌグリスンビランFA 1-2 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:ヌグリスンビラン- イゴール・ルイス(48分)、サラワク-アダム・シリーン・タムビ(56分)、ミラード・ザニドプール(61分)
 ヌグリスンビランFAの中武駿介選手は先発してフル出場しています。

スルタン・ムハンマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタン・ユナイテッドFC 2-1スランゴール2
得点者:ケランタン-シャールル・ハキム(28分)、ガッサマ・アルフサイネイ(58分)、スランゴール-ダニアル・アスリ(14分)

スルタン・イスマイル・ナシルディン・シャースタジアム(トレンガヌ州クアラトレンガヌ)
トレンガヌFC II 1-0 ペナンFA
得点者:トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(88分)
 トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手はベンチ入りしませんでしたが、新聞報道によればハムストリングを痛めているということです。

タン・スリ・ダト・ハジ・ハサン・ユノススタジアム(ジョホール州ラーキン)
JDT II 0-1 ケランタンFA
得点者:ケランタン-ダニアル・アシュラフ(28分)
 ケランタンFAの渡邉将基選手はベンチ入りしませんでしたが、JDT IIの廣瀬慧選手は先発してフル出場しています。

UMアリーナ(クアラルンプール)
UKM FC 2-1 ペラII
得点者:UKM-アカニ・サンデイ(19分PK)、バキウディン・シャムスディン(52分)、ペラ-アリフ・ナジミ(48分)

マレーシアプレミアリーグ 2020年シーズン最終順位表

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1+^ペナンFA118212491626
2トレンガヌFC II117131714322
3+^クアラルンプールFA106312112921
4JDT II114342017315
5+ケランタンFA1153313113*15
6+クチンFA104151519-413
7スランゴール2114161723-613
8+ケランタンU114071319-612
9UKM FC113351117-612
10サラワクU113251416-211
11ヌグリスンビランFA113261220-811
12ペラ II101541011-18
^ペナンFAとクアラルンプールFAは2位は2021年シーズンの1部昇格が決定しています。
+は上位5クラブに出場資格が与えられるマレーシアカップ出場権を獲得したクラブ(トップチームがMリーグ1部に在籍するクラブのセカンドチームにはマレーシアカップ出場資格はありません。)
*7位のケランタンFAは給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアプレミアリーグ2020年シーズン最終ゴールランキング

ゴール数選手名所属試合数
9カサグランデペナンFA11
8エンドリックペナンFA11
8フェルナンド・ロドリゲスJDT II10
7フランシス・コネクアラルンプールFA10
7ダニアル・サアリスランゴール210
7ジョーダン・ミンタートレンガヌFC II11

10月6日のニュース:Mリーグ1部フェルダUがMリーグ撤退を表明、Mリーグ20クラブに民営化承認、2021年シーズンのクラブライセンス発給は13クラブ-他の8クラブは条件付きで発給

Mリーグ1部フェルダUがMリーグ撤退を表明
 Mリーグ1部のフェルダ・ユナイテッドFCがMリーグからの撤退を発表しています。9月30日が期限となっていたMリーグ1部と2部のクラブに義務付けられていた民営化手続きについて、フェルダ・ユナイテッドFCと2部のUKM FCについては、期限までに民営化認可がマレーシアフットボール協会から発表されず、両クラブは提出した民営化申請書類に関してさらなる説明が必要とされ、その詳細は昨日10月5日に改めて発表される予定だったことはこのブログでも取り上げました。そここら急転直下のリーグ撤退発表です。
 「急転直下」と書きましたが、実はこの発表の前、フェルダ・ユナイテッドFCでは様々なことが起こっていたようです。発端はフェルダ・ユナイテッドFCの運営会社のアフィダル・アブ・オスマン事務局長以下の職員16名全員が9月1日付で突然解雇され、フェルダ・ユナイテッドFCの運営権がこの運営会社からクラブの母体であり政府系機関のフェルダ連邦土地開発庁自身に移ったことです。さらにそれまでフェルダ・ユナイテッドFCの運営会社が使用していたフェルダ本社ビル内の事務所は完全立ち入り禁止となりました。そして今度はこの立ち入り禁止となっていた事務所に泥棒が入る事件が起こりました。盗まれたのは2014年から2018年までの資料で、その資料はマレーシア汚職防止委員会MACCが必要としていたものだということです。MACCの職員がその書類を取りに事務所へ来た際にドアが破られ、監視カメラの向きが変えられ、天井に穴が開き、重要資料の入ったフォルダーがなくなっていることを発見しました。別の監視カメラの映像により「内部」の人間と思しき者の犯行であることが発覚し、現在、警察が捜査中という報道もあります。
 そんな「内部抗争」ともいえそうな事態の中で発表されたフェルダ・ユナイテッドFCの撤退ですが、マレーシアの通信社ブルナマの報道では、そもそもフェルダ自身が運営会社に代わってクラブの運営を担うことになった目的はクラブの支出の管理を含めた運営の透明性を確保することだったとされています。この目的でクラブの運営権を手にしたフェルダはクラブの存続を決定する権利も得ており、今回のリーグ撤退には違法性がないということです。
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 新型コロナウィルスによるリーグ中断までは、今季優勝したJDTと引き分けるなど1勝2分1敗の成績だったフェルダ・ユナイテッドFCは、リーグ再開となった第5節以降は0勝2分4敗と失速しましたが、この騒動による影響は少なからずあったのではないでしょうか。
 2007年に発足したフェルダ・ユナイテッドFCは3部リーグのFAMカップ(当時、現M3リーグ)でプレーしたものの、翌年2008年には2部プレミアリーグに昇格し、2010年にはプレミアリーグで優勝して1部スーパーリーグへ昇格しました。2014年には2部降格を経験するも翌年2015年には1年で1部に復帰するなど安定した力を発揮するクラブでした。
 しかしこの状況も近年では様変わりし、2017年にはクラブライセンス更新に必要な書類に不備があったことから1部で3位になりながら2部降格処分を受けています。そして2018年シーズンは2部で優勝し1部復帰を決めながら、シーズン末には選手や当時のサティアナタン・バスカラン監督、コーチに対する給料未払いが発覚し、その結果、外国籍選手全員を含む半数以上の主力選手との契約を解除しました。そして2019年シーズンは新たな外国籍選手に傘下の21歳以下と19歳以下チームから選手を昇格させて戦い、最終戦で1部残留を決めています。
 クラブの母体となっているフェルダ連邦土地開発庁は、当初は地方でジャングルを伐採し、農園を併設した入植地を開発し、土地を持たないマレー系マレーシア人を移住させる、いわば「貧困農民」対策のための政府機関として発足しましたが、現在では財源が政府から独立して運営されており、フェルダ傘下のFGVホールディングは世界第2位のパームオイル生産を誇るマレーシアでもトップ企業です。しかしこちらも近年は問題が多く、その豊かな財政は不正行為の温床ともされ、前会長は海外不動産にへの不当に高額な投資を主導し、その取引で不当な利益を得た疑いでマレーシア汚職防止委員会MACCに逮捕されています。また直近では先月9月30日にアメリカ政府が労働者虐待や児童労働を理由にFGVホールディングからのパーム油輸入禁止を発表するなど、フェルダを取り巻く環境は厳しくなっています。

FAMは21クラブに民営化承認
 上のフェルダ・ユナイテッドFCのMリーグ撤退が発表された一方で、来季からのMリーグ1部と2部でプレーするための条件でもあるクラブの民営化承認を受けたクラブがマレーシアサッカー協会FAMの公式サイトで発表になっています。
 ジョホール・ダルル・タジムJDT、トレンガヌFC、ペラTBG、スランゴールFCが持つBチームはトップチームとセットで承認されており、Mリーグ1部と2部の全24クラブにM3リーグの国軍AF FCを含めた21クラブが民営化承認を受けています。
 なおこの中には上で取り上げたフェルダ・ユナイテッドFCも含まれていますが、このフェルダ・ユナイテッドFCと2部のUKM FCについては、提出された書類の内容についてさらなる説明が必要とされており、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロよれば、UKM FCはスライマン・フシン監督をクラブのオーナー兼経営陣の一人としている点の説明が求められ、フェルダ・ユナイテッドFCは現在の「内部抗争」についての説明が求められているとしています。しかしリーグ撤退を表明したフェルダ・ユナイテッドFCはその必要がなくなりました。
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 この民営化については2013年に計画されながら、2017年にアジアサッカー連盟AFCによる「アドバイス」を受けて実現につながったようです。これが実現しないと2021年以降はAFCチャンピオンズリーグやAFCカップなどAFC主催大会に出場できなくなることからFAMの尻に火がついた格好でしょうか。

2021年シーズンのクラブライセンス発給は13クラブ-他の8クラブは条件付きで発給 同じFAMの公式サイトでは、来季2021年シーズンの国内クラブライセンス発給状況についても発表されています。
 これによるとMリーグ1部スーパーリーグで今季2020年シーズンにプレーする12クラブのうち10クラブが来季のクラブライセンスを発給されているということです。なお、これにはフェルダ・ユナイテッドFCも含まれています。
 またパハンFAとマラッカ・ユナイテッドについては条件付きでライセンスが発給されているということです。
 Mリーグ2部プレミアリーグの8クラブ(*)ではケランタン・ユナイテッドFC、クアラルンプールFA、ヌグリスンビランFAがクラブライセンスの発給を受けており、残るクチンFA、ケランタンFA、UKM FC、ペナンFA、サラワク・ユナイテッドFCの5クラブについては、やはり条件付きでライセンスが発給されています。(*2部プレミアリーグのJDT II、トレンガヌFC II、スランゴール2、ペラIIの4クラブは1部クラブのBチームのため、トップチームと込みでライセンスが認められています。)
 なお条件付きでライセンスが発給されたクラブは10月31日までに追加の書類等を提出する必要があり、この期限に間に合わなかった場合には罰金、勝点削減、降格、そしてクラブライセンスの発給中止などの処分が科せられるということです。 またMリーグ1部と2部のクラブの内、9クラブがアジアサッカー連盟AFC主催の大会に出場できるAFCライセンスを合わせて申請し、JDT、クダFA、ペラTBG、トレンガヌFC、スランゴールFC、PJシティFC、フェルダ・ユナイテッドFC、クアラルンプールFAの8クラブがAFCライセンスの発給を受けたことも発表された一方で、マラッカ・ユナイテッドFCはAFCライセンスの発給条件を満たしていないため、発給されなかったということです。
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 FAMの公式サイトには国内クラブライセンスの申請条件と、条件付きでライセンスが発給された各クラブの問題が指摘されています。本日分は文字数も多くなったのでこちらについては次回のブログで紹介します。

Mリーグ2部プレミアリーグ2020年シーズン第10節結果

10月2日(金)から10月4日(日)の3日間に、2部プレミアリーグ第10節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)
*10月5日に一部内容を修正しました。

10月2日(金)
サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
サラワク・ユナイテッドFC 0-1 トレンガヌFC II
得点者:トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(6分)
 前節第9節のケランタン・ユナイテッドFC戦でGKと接触し11分で交代した鈴木ブルーノ選手がハムストリングを痛めて今季絶望という報道があった他、トップチームのトレンガヌFCのDFババカル・ディアロのケガで開いた穴を埋めるため、DFアルグジム・レゾビッチがトップチームに昇格するなど外国籍選手2名を欠くトレンガヌFCでしたが、敵地でサラワク・ユナイテッドFCに勝利しています。
 トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手は前述の通り、ケガのためベンチ入りしませんでした。

MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴール2 2-1 UKM FC
得点者:スランゴール-クェンティン・チェン(10分)、バジュラム・ネビヒ(34分)、UKM-ハフィジ・アミルディン(84分)

シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナンFA 4-0 ケランタン・ユナイテッドFC
得点者:ペナン-リ・チャンフン(18分)、アル・ハフィズ・ハルン(21分)、ボビー・ゴンザレス(53分)、カサグランデ(74分)
 ペナンFAは数字上優勝の可能性が残っていた2位のクアラルンプールFAがこの日の試合で引き分けたため、Mリーグ2部の優勝を決めています。ペナンFAにとっては2013年のFAMカップ(現M3リーグ)での優勝以来のタイトルとなります。
(下は優勝を報告するペナンFAのFacebook投稿と優勝を決めた試合のハイライト動画-いずれもペナンFA公式Facebookより)

MPMスタジアム(ペラ州マンジュン)
ペラII 0-0 クアラルンプールFA
得点者:なし

10月3日(土)
スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタンFA 2-2 ヌグリスンビランFA
得点者:アミルル・シャフィク(29分)、ニック・アキフ・シャヒラン(83分PK)、ヌグリスンビラン-アルミール・ネト(15分PK)、イゴール・ルイス(87分)
 ケランタンFAの渡邉将基選手は警告累積により出場停止、一方、ヌグリスンビランFAの中武駿介選手は先発してフル出場しています。

10月4日(日)
サラワク州立スタジアム(サラワク州クチン)
クチンFA 2-2 JDT II
得点者:クチンFA-ブライアン・ジョーンズ(23分PK)、鈴木雄太(58分)、JDT-フェルナンド・ロドリゲス(54分)
 今季からMリーグ2部でプレーするクチンFAが逆転勝ちの4連勝で5位以内を確定し、クラブ史上初のマレーシアカップ出場を確定させています。
 クチンFAの決勝ゴールを決めた鈴木雄太選手と谷川由来選手もいずれも先発してフル出場しています。
 JDT IIの廣瀬慧選手は先発して61分に交代しています。
 なお、クチンFAの勝利は地上波のニュースでも取り上げられました。

https://youtu.be/LqHz3Zr4Juc

マレーシアプレミアリーグ順位表(第10節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1+^ペナンFA108202471726
2+^クアラルンプールFA106312112921
3トレンガヌFC II106131614219
4JDT II104332016415
5+クチンFA104151519-413
5スランゴール2104151621-513
6ケランタンFA1043313112*12
8ヌグリスンビランFA103251118-711
9ケランタンU103071118-79
10UKM FC10235916-69
11サラワクU102251215-38
12ペラ II101541011-18
^ペナンFAとクアラルンプールFAは2位以内が確定し、2021年シーズンの1部昇格が決定しています。
+は上位5クラブに出場資格が与えられるマレーシアカップ出場権を獲得したクラブ(Mリーグ1部にトップチームを持つBチームにはマレーシアカップ出場資格はありません。)
*5位のケランタンFAは給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアプレミアリーグ ゴールランキング(第10節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
9カサグランデペナンFA10
8エンドリックペナンFA10
8フェルナンド・ロドリゲスJDT II10
7フランシス・コネクアラルンプールFA10
6ダニアル・サアリスランゴール29
6ジョーダン・ミンタートレンガヌFC II10


10月3日のニュース:フェルダUとUKM FCの民営化認定の可否は10月5日までに決定、ヌグリスンビランFCは民営化認定を受け新たなスポンサーと交渉中、パハンFAの民営化後のクラブ名はスリ・パハンFC、ペラTBGの新たなクラブ名はボス・ガウラスFC、観客を入れてのMリーグ開催は当面予定なし

フェルダUとUKM FCの民営化認定の可否は10月5日までに決定
 Mリーグ1部と2部の全24クラブに義務付けられていた民営化の期限は9月30日でしたが、その内フェルダ・ユナイテッドFCとUKM FCについてはFAMが民営化認定の可否を来週月曜日10月5日に発表すると、マレーシア語紙ブリタハリアンが報じています。
 民営化が完了しないクラブは来季2021年シーズンはセミプロリーグの3部に降格することになっていますが、9月30日の期限になってもこの2クラブについては民営化認定が発表されなかったことから、FAMが期限を延長することで「延命」措置を施したのではとされていました。
 これについてFAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、期限を延長したわけではないことを強調した上で、 .クラブの民営化審査を担当するFAMのプロサッカー特別委員会が提出された書類についてさらに詳しい説明を求めていることが民営化認定遅れの原因であり、2クラブによる民営化申請書類の提出が期限を過ぎていたわけではないと述べています。

ヌグリスンビランFCは民営化認定を受け新たなスポンサーと交渉中
 Mリーグ2部のヌグリスンビランFAはマレーシアサッカー協会FAMにより民営化認定を受けたことがマレーシア語紙ウトゥサンムラユ電子版で報じられています。
 新たなクラブ名はヌグリスンビランFCとなることが発表されたイベントの席上で、ヌグリスンビラン州サッカー協会(ヌグリスンビラン州FA)の会長で同州の王族メンバーでもあるトゥンク・サイド・ラズマン・サイド・イドリス・アルカドリ殿下が記者会見を行い、現在は民営化後の新たなオーナー候補と交渉中であることを明かしています。
 トゥンク・サイド・ラズマン殿下は、ヌグリスンビランFCのCEO候補者とも交渉中であることを明かし、新たなCEOが新オーナー候補との交渉を担当するとし、この新オーナー候補には個人や企業など複数が名乗りを上げていることも明らかにされています。
 記者会見の席上で今季のクラブの成績について問われたトゥンク・サイド・ラズマン殿下は、今季の成績は(クラブを運営する)ヌグリスンビラン州FAが行なったチーム編成に見合う結果であるとした上で、来季についてはケガがちの選手やベテラン選手ではなく、若い選手や新戦力を獲得する用意があると話しています。

パハンFAの民営化後のクラブ名はスリ・パハンFC
 同じウトゥサンムラユ電子版は、Mリーグ1部のパハンFAを運営するパハン州サッカー協会(パハン州FA)が民営化後のクラブ名としてスリ・パハンFCとする決定をしたことを報じています。
 この新たなクラブ名が選ばれた理由について、現在までパハン州FAは公式声明を発表していませんが、ネット上ではパハン州のチニ湖に住むとされ白ワニとも龍とも言われる伝説上の生き物スリパハンと関連があるのではないかと噂になっています。
 なおロゴなど何も新たなクラブに関連する情報は発表されておらず、実際にこの伝説上の生き物と新たなクラブ名との関係は未だ不明ということです。

ペラTBGの新たなクラブ名はボス・ガウラスFC
 Mリーグクラブの民営化後の新たなクラブ名が発表になっていますが、Mリーグ1部のペラTBGの新たなクラブ名はボス・ガウラスFCとなるようです。
 マレーシア語紙ハリアンメトロ電子版によると、現在のクラブ名のペラTBG(The Boss Gaurus – Boss Gaurusは野生のインドヤギュウの意)でも使われているBoss Gaurusボス・ガウラスをそのままクラブ名とするということです。本拠地となる「ペラ」という州名がクラブ名から外れてしまうことについて、マレーシアサッカー協会FAMでクラブの民営化認定に関わるプロサッカー特別委員会のモハマド・フィルダウス・モハマド委員長は、来季2021年シーズンに使用するクラブ名については「州名を含む」などの規定は特に設けていないとし、Mリーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLが同意すれば問題はないと話しています。

観客を入れてのMリーグ開催は当面予定なし
 マレーシアのスポーツを監督する青年スポーツ省のリーザル・メリカン・ナイナ・メリカン大臣は、新型コロナウィル感染者数の急増を受け、観客を入れてのMリーグ開催を許可する予定はないと話しています。
 マレーシアの通信社ブルナマによれば、リーザル青年スポーツ相は、現在、マレーシアのスポーツに許可されているのは無観客で試合を行うフェイズ4と呼ばれる段階であり、これが小規模の観客による観戦を許可するフェイズ5や大規模の観客の許可や外国からの選手を招待して大会が開催できるフェイズ6とするには時期尚早だと話しているということです。
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 ここに来て感染者数がサバ州とクダ州を中心に急増しているだけでなく、首都クアラルンプールやその周辺でもこれまでよりも多い感染者が見つかるなど、マレーシア国内では新型コロナウィルスは収束の気配がありません。このままでは再び全国に活動制限令MCOが出されるのではという懸念も高まり、Mリーグの後に開催されるマレーシアカップの開催にも影響が及ぶ可能性があります。