2月7日のニュース:シャミ・サファリはAFF U22選手権不参加か、プルリスFA給料未払い関連続報

シャミ・サファリはAFF U22選手権不参加か。
今月カンボジアのプノンペンで開催されるアセアンサッカー連盟AFFのU22選手権大会については、先日、最終候補合宿の開催とそのメンバー発表がありましたが、そのメンバーに選ばれているシャミ・サファリ選手について、所属先のスランゴールFAが招集に応じないことを発表しました。開幕戦のフェルダ・ユナイテッド戦では途中出場でしたが、2018年末のスズキカップ準優勝メンバーでもあるシャミ・サファリ選手はスランゴールFAでも主力選手です。この件に関してスランゴールFAのB・サティアナタン監督は「2019年シーズン開幕間もないチームにとって大事な時期に、FIFAカレンダーの中に含まれていないAFFのU22選手権のための招集には応じられない」とコメントしています。シャミ・サファリ選手以外に、2月1日に開幕したスーパーリーグあるいはプレミア・リーグの第1節に出場したのは、ムハマド・ザーリル・アズリ・ザブリ(フェルダ・ユナイテッド)、ハジック・ナズリ・ドミニク・タン・ジュンジン(以上JDT II)、ニック・アキフ・シャヒラン・ニック・マット(ケランタンFA)など他にもいますので、これらの選手たちも辞退となるとU22代表の最終メンバー選考に大きな影響が出るだけでなく、このAFF U22選手権を今年3月にクアラルンプールで開催される2020年アジアサッカー連盟AFC U23選手権予選兼東京オリンピック予選への準備に使うとしているオン・キムスイU22/23監督のプランにも影響が及びそうです。オン監督は、各チームの状況を理解した上で、対話を重ねながら落とし所を見つけていくとしています。

プルリスFA給料未払い問題関連続報
何度かこのブログでも取り上げているプルリスFAの給料未払い問題。2019年シーズンよりプルリスFAに加入した元マレーシア代表DFアミリズワン・タジ・タジュディンが、契約までの経緯をメディアに語っています。ATM(マレーシア国軍チーム、かつてはスーパーリーグ所属、現在は3部FAMカップ所属)やケランタンFAでプレーした際にも給料未払い問題を経験しているアミリズワン選手は、プルリスFAのダト・アミザル・シャイフィット・アーマド・ラフィ会長から、マレーシアフットボールリーグMFLに向けて1500万マレーシアリンギ(日本円でおよそ4億円)の予算があるという話を聞いたとしています。この話を信じてプルリスFAと契約することにしたというアミリズワン選手は、1,500万マレーシアリンギは2019年のプルリスFAチームの予算だとし、2月の時点で予算を使い果たしているはずがないので、だとしたら自分は嘘をつかれたのだろうともコメントしています。
 給料未払い問題についてプロ選手協会に支援を求めたサフィー・サリと2018年はPKNS FCでプレーし、2019年からプルリスFAでプレーするシャリル・サアリは、既にケランタンFAと契約交渉のための話し合いを行ったと一部で報道されており、これを伝える記事では、2018年4月に起こったクアンタンFA選手による試合放棄(予定されていたプレミア・リーグのPDRM FCとの試合にクアンタンFAの選手が会場に現れず、試合放棄となりました。3ヶ月分の給料が未払いであることに選手が抗議しての行動で、この結果、クアンタンFAはプレミア・リーグから出場停止になりました。)のようなことが繰り返されないよう、プルリスFAに迅速に問題に対処することを求めています。とは言え、選手たちは2月7日(今日!)まではプルリスFAに時間を与えるとしていますが、それまでに回答がない場合には、最悪の事態も起こる可能性があります。
 今回のプルリスFAの給料未払い問題については、実はプレミア・リーグ昇格の時点から問題がありました。プルリスFAは、2018年シーズンは3部にあたるFAMカップでプレーしていましたが、2部プレミア・リーグで2位だったフェルクラFCがチームを解散したことでできた空白を埋める形で3部から昇格しました。当初はクチンFA、ATM、プルリスFAの3チームが昇格候補となり、MFL理事会がサポーターの支持や運営状況などを精査(!)した結果、3チームの中で最も成績が悪かったプルリスFAが選ばれました。しかもこの時点で、既に18名の選手に給料未払いがあることがわかっており、2018年12月28日から60日以内の未払い給料問題を解決するという条件付きで昇格を認められたことから、たびたび「裏口」昇格であるという批判がプルリスFAだけでなくMFL経も批判が出ていました。
 この給料未払い問題については、JDTのオーナーでもあり、MFLチェアマンでもあるTMJことジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下がツイッターを更新し、MFLの多くのチームが給料未払い問題を抱えていること、そしてそういったチームには選手、スタッフに対して迅速に未払い給料の支払いを求め、それが実行されない場合には厳罰に処されることを示唆しています。また、ジョホールバルで行われたMFL各チーム代表者とのミーティングの際に、スランゴールFAから8ヶ月の猶予を提案された際には、各チームがそういった猶予が与えられていても期限を守らないこれまでの事例から、被害者となる選手やスタッフのためにそのような有用は与えられることはないと明言しています。

MFLが厳格であれば、各チームはMFLを非難し、MFLが厳格でなければ、選手やスタッフが未払い給料問題の被害者となることから、各チームは責任を持つべき、と訴えるMFLチェアマンのトゥンク・イスマイル殿下(JDTのFacebookより)


2月6日のニュース:プルリス給料未払い問題の行方

プルリスFAの給料未払い問題の続報です。
2019年シーズン開幕戦ではUKM FCに1-2と破れたプルリスFA。開幕前から給料未払い問題で揺れていましたが、結局開幕戦前には解決していなかったようです。連日の報道にプルリスFAのマンズール・アズウィラ・アブドル・ワヒド監督は、UKM FCとの開幕戦ではチーム全体が集中できていなかったことを認めています。その上でファンやメディアにはこの問題が解決できるようプルリスFAに干渉せずにいて欲しいと訴えています。現場を預かる監督の本音かも知れませんが、メディアに向けて現場の人間にこんなことを言わせてしまうプルリスFAの経営陣こそが問題の現況であることが自覚できていない気がします。

現在のプルリスFAのダト・アミザル・シャフィト・アーマド・ラフィ会長自身も給料未払い問題は解決していないことを認めた上で、近い将来の問題解決が期待できるとしています。また、ソーシャルメディア等で流布している内容とは異なり、チームは結束していることを強調し、ファンに対して問題解決の猶予を求めています。3ヶ月前に就任し、全経営陣の作った給料未払い問題を引き受ける形になった、言わば火中の栗を拾ったとも言えるダト・アミザル会長ですが、この問題が大きく報道されることにより新たなスポンサー獲得も難しくなっているとして、当初の予定が大きく狂っているとも話しています。その結果が自らが会長となった後に契約した選手に対しての給料未払い問題なのだと思います。

契約前には不安を感じながらも、34歳と若いダト・アミザル会長の熱意に押されたとしてプルリスFAと契約した元代表FWのサフィー・サリが先日、プロ選手会に今後の対応について相談したことや、ベテラン選手数名が練習に参加していないことなどネガティブな報道が続いており、このままではシーズン途中でプレミアリーグ撤退という最悪の事態も予想されます。

左からサフィー・サリー選手、ダト・アミザル プルリスFA会長、マンズール・アズウィラ プルリスFA監督

ちなみに給料未払い問題の渦中にいるプルリスFAの選手たちの内、2012年にケランタンFAがスーパーリーグ、マレーシアカップ、FAカップの三冠を達成した際のキャプテンだったピヤことモハマド・バドリ・モハマド・ラジ選手は2015、2016、そして2018年の給料もケランタンFAより未払いになっており、公表されてはいないもののその金額は20万マレーシアリンギ(日本円で540万円ほど)とされています。2019年シーズンから加わったプルリスFAでも同じような問題に悩まされるとは、泣きっ面に蜂とはこのことでしょう。このピヤ選手を含めた他の選手たちも次のプレミアリーグ戦(2月8日のUITM FC戦)の前日、2月7日までプルリスFAに時間を与えることで合意しているようですので、リーグ開幕後に撤退という事態が避けられるようプルリスFA経営陣の努力に期待したいと思います。

2月4日のニュース:MFL第1節結果まとめ

マレーシアフットボールリーグMFLの第1節が終了したので結果をまとめました。
1部スーパーリーグ(左側がホーム)
2月1日(金)
パハンFA 3-1 クアラルンプール(KL)FA
得点者:サディル・ラムダニ(23分)、ディクソン・ヌワカエメ(51分、90分)、KLFA-アフィック・アーマド・ラザリ(48分)
パハンFA攻撃陣のミスとKLFAのGKの奮闘がなければ、もっと得点差がついてただろうという試合でした。試合前の予想通り、KLFAの守備陣はヌワカエメやラムダニ、さらにはゼ・エドゥアルドなどパハンFAに十分に対処できず、最初の2点はゴール前のこぼれ球を押し込まれ、最後の1点は守備陣が完全にヌワカエメに振り切られての失点でした。サディル・ラムダニの2019年スーパーリーグ初ゴールで先制したパハンFAに対し、KLFAはインドラ・プトラのクロスをアフィック・アーマドがボレーで叩き込み、一旦は同点に追いつきましたが、その後は防戦一方でした。私は仕事で観戦できなかったのですが、来週の春節(旧正月)に続く最大6連休の初日ということもあったのかも知れませんが、明らかにパハンFAのサポーターの数がKLFAのサポーターの数を上回っており、ユスリ・チェ・ラー監督のパハンFAのホームでの試合のようだったとこぼしていました。なおKLFA新外国人選手MF苅部隆太郎選手はフル出場しました。

PKNS FC 1-1 トレンガヌFC
得点者:PKNS−ニコラス・スワラッド(65分)、トレンガヌ-アブドゥル・マリク・アリフ(90分)
チャン・ワタナカのコーナーにニコラス・スワラッドが頭で合わせた先制した赤アリ(PKNSのニックネームはレッド・アンツ)のが亀(トレンガヌFCのニックネームはタートルズ)を倒すかと思われましたが、土壇場でホームのトレンガヌが追い付き引き分け。試合後、PKNSのラヤゴパル監督は、前半は守備的な戦術を選択したことを明らかにし、敵地での勝ち点1点をポジティブに評価したいと語っています。

2月2日(土)
JDT 1-0 ペラTBG(スンバンシーカップ)
得点者:JDT-ゴンザロ・カブレラ(40分)
この試合はテレビ観戦しました。前半はゴールどころかシュートを1本も打たせてもらえなかったペラTBG。ボールの支配率もJDT65%に対しペラTBGは35%と防戦一方でした。それでもペラTBGのGKハフィズル・ハキムの攻守とJDTのゆるいフィニッシュもあり、1-0で折り返しました。後半になっても状況は変わらず、結局この試合を通してペラTBGはシュート1本、コーナーキック0と完敗、点差以上にJDTの一方的な試合になりました。試合後のインタビューでは、ペラTBGのメメド・デュラコビッチ監督も選手たちはよく頑張ったといったコメントしていますが、素人目には明らかなチーム力の差を感じました。本来ならペラFAにはギルマールという強力FWがいるのですが、2018年のマレーシアカップ決勝ですったもんだの末レッドカードをもらっており、そのためこの試合は出場停止になっていました。なお、Goal.comによるこの試合の採点はこちらです。(原文はマレーシア語)

マラッカ・ユナイテッド 2-1 プタリン・ジャヤ(PJ)・シティFC
得点者:マラッカ・ユナイテッド−リリドン・クラシニキ(36)、カサグランデ(44分)、PJシティFC−B.バラスクマー(58分)
クダFAから移籍したクラシニキのゴールは、第1節のナンバーワンとも言える、右からのクロスをボレーのバイシクルシュートというスーパーゴールでした。追加点も新外国人のカサグランデ(ブラジル、フェルクラFC−廃部−より移籍)が決めました。2部プレミアリーグから昇格したPJシティFCはスーパーリーグの初戦でしたが、残念ながら敗戦スタートとなりました。

PKNP FC 0-2 クダFA
得点者:クダFA-シャキル・ハムザ(66分)、ジョナサン・ボーマン(86分)
2018年シーズンは一時は3位となったものの、最終的には6位でシーズンを終えたクダFA。外国人選手5人を総入れ替えするなど、チームのメンバーが大きく代わって迎えた2019年初戦は、新外国人のDFシャキル・ハムザ(シンガポール、シンガポールリーグのホーム・ユナイテッドより移籍)とFWジョナサン・ボーマン(アルゼンチン、インドネシアのプルシブ・バンドンより移籍)の二人が得点し快勝しました。

2月3日(日)
スランゴールFA 1-1 フェルダ・ユナイテッド
得点者:スランゴールFA−アントニオ・ジャーマン(41分)、フェルダ・ユナイテッドFC-ハディン・アズマン(69分)
2018年シーズンは8位のスランゴールFAと2部プレミアリーグで優勝し、スーパーリーグへ昇格したフェルダ・ユナイテッドの対戦。観戦記にも書きましたが、前半はお互いに攻めあぐねていましたが、スランゴールFAが個人的には最も存在感を示していたMFファイズ・ナシールからのパスをFWアントニオ・ジャーマンがゴールし先制。後半に入って2019年から新キャプテンとなったFWハディン・アズマンが左サイドを抜け出し、角度のないところから素晴らしいシュートを決めて同点に追いつきました。しかし、フェルダ・ユナイテッドは、結局ゴールの枠内へのシュートはこの他は1本だけで、シュートの精度の低さが目立ちましたが、スランゴールFAも昨年まではチームメイトだったフェルダ・ユナイテッドのGKノラズラン・ラザリの前に13本のシュートの内、枠内は7本とこちらも次節までに修正が必要そうです。フェルダ・ユナイテッドの新外国人選手である元サガン鳥栖の池田圭選手は82分に交代出場しましたが、特に見せ場もなく終わりました。なお、Goal.comによるこの試合の採点はこちらです。

2部プレミアリーグ
2月1日(金)
UITM FC 3-1 PDRM FC
得点者:UITM−アディ・サイド(1分、36分)、ロベルト・メンディ(84分)、PDRM−リ・チャン・フン(90分)トレンガヌFC 1−1 PKNS FC
UTIMの新戦力FWアディ・サイド(ブルネイ)とFWロベルト・メンディ(セネガル)が期待に応える活躍でUITMが快勝しました。特にサイドはおそらくMFL最速となる開始20秒でいきなり得点したようです。PDRMは、昨シーズンはマラッカ・ユナイテッドでプレーシア新外国人のMFリ・チャンフーン(韓国)が1点を返すにとどまりました。

2月2日(土)
スランゴール・ユナイテッド 1-0 ケランタンFA
得点者:ニキタ・パヴレンコ(23分)
2018年シーズンはMFL3部にあたるFAMカップ(というなのリーグ戦)で2位となりプレミアリーグに昇格を果たしたスランゴール・ユナイテッドが、スーパーリーグで11位に終わりプレミアリーグへ降格したケランタンFAを破る番狂わせで、プレミアリーグ初勝利を挙げました。得点を挙げたのは新戦力のMFニキタ・パヴレンコ(ウズベキスタン)です。なおケランタンFAはマルコ・クラリエヴィッチ新監督が就任してまだ1週間ほどですので、シーズン前の準備不足は否めません。ここからどのようにチームを立て直すのか、クラリエヴィッチ監督の手腕に注目です。

ペナンFA 2-3 トレンガヌFC II
得点者:ペナンFA−セバスティアン・テュリエール(35分)、ジュリアン・ボッタロ(70分)、トレンガヌFC II-ラムジ・サフィアン(23分)、ブルーノ鈴木(46分)、セルヒイ・アンドリエイエフ(79分)
マレーシアでのプレーが3シーズン目に入った鈴木ブルーノ選手が、一事は逆転となるゴールを挙げています。

ヌグリ・スンビランFA 2-1 サラワクFA
得点者:ヌグリ・スンビラン-フェリス・ダニエル・マット・ナシル(10分)、アルミール(52分)、サラワクFA−ペドロ・エンリケ(55分)

サバFA 1-2 JDT II
得点者:サバFA-ルカ・ミルノヴィッチ(13分)、JDT II-モハマド・チャダー(64分)、ロザイミ・アブドラ・ラーマン(83分)

2月3日(日)
UKM FC 2-1 プルリスFA
得点者:UKM FC-ファイズ・ハニフ・アドナン(22分)、ワン・モハマド・ファイズ・ワン・スライマン(56分)、プルリスFA-ヴァルチ・ジュニオール(62分)
給料未払い問題で揺れるプルリスにとっては、開幕前に自ら契約解除を申し出る選手などもいましたので、戦力ダウンは必死でしたが、そんな傷口に塩を塗られるような敗戦でした。まぁこの状況でモチベーションを維持するのも難しいでしょうが…。なお、プルリスFAの新外国人選手の一人、元横浜FCのDF渡邉将基選手はベンチ入りしませんでした。



2019年シーズン開幕前の小ネタいろいろ:MFL2部プレミアリーグ編

本日2月1日に開幕するマレーシアフットボールリーグMFL。2部プレミアリーグは警察のチームPDRM FCがホームに大学チームUITM FCを迎えて開幕します。
<チーム>
マレーシアはマレー半島とボルネオ島の一部で構成されていまが、プレミアリーグにはボルネオ島に本拠地を持つサバFAとサラワクFAがあります。またマレー半島東海岸に面した州からはケランタンFAとトレンガヌFC IIが参戦し、残りは西海岸に面した州に本拠地を持つチームです。その中でスランゴール州に本拠地を持つのがスランゴール・ユナイテッド、PDRM FC、UITM FCです。この内、スランゴール・ユナイテッドとPDRM FCはともにスラヤン・スタジアムをホームゲームで使用します。
<監督>
プレミアリーグに参戦する12チームの内、外国人監督はJDT IIのエルヴィン・ボバンとケランタンFAのマルコ・クラリエヴィッチの2名でともにクロアチア人です。また、2019年から指揮を執る新監督はマルコ・クラリエヴィッチ(ケランタンFA)、マット・ザン・マット・アリス(ヌグリ・スンビランFA)、アーマド・ユソフ(ペナンFA)、マンゾール・アズウィラ(プルリスFA)、ペンギラン・バラ(サラワクFA)、イスマイル・ザカリア(UITM FC)の6名です。
<外国人選手>
各チーム5名(ただしその内1名はアジアサッカー連盟AFC枠、もう1名はアセアンサッカー連盟AFF枠)が許されている外国人選手ですが、JDT IIとトレンガヌIIは2名の外国人選手が2018年シーズンから引き続きプレーし、ケランタンFA、PDRM FC、ペナンFA、サバFA、UKM FCは1名が引き続きプレーします。昨シーズンは3部にあたるFAMカップ(という名前のリーグ戦)でプレーし、2019年からプレミアリーグに昇格したスランゴール・ユナイテッドとプルリスFAは、FAMカップでは外国人選手枠がないため、2019年シーズンは新たな外国人選手を獲得しています。

1月27日のニュース:2019年MFL1部スーパーリーグ移籍情報

2月1日に開幕するマレーシアフットボールリーグMFL。1部のスーパーリーグ、2部のプレミアリーグの各チームとも最後の調整に余念が無いことは、頻繁に行われているプレシーズンマッチのニュースで知ることができます。新戦力獲得のためのトライアウトもほぼ終了し、各チームとも戦力が確定し始めたので、1月27日時点のスーパーリーグの移籍情報を掲載します。なお、現時点では日本人選手2名もスーパーリーグでプレーすることが決まっています。加入選手は国籍および前所属チーム、退団選手は国籍および新所属チームを併記しました。国籍のない選手はマレーシア人選手、新所属チームがない選手は移籍先不明の選手です)

JDT
<加入>
マウリシオDF(ブラジル)S.S.ラツィオ(イタリア)
アーロン・ニゲスFW(スペイン)リアル・オビエド(スペイン)
ジオゴ・ルイ・サントFW(ブラジル)ブリーラム・ユナイテッド(タイ)
アクヤ・ラシッドMF(クダFA)
シャズワン・アンディックDF(KLFA)
<退団>
フェルナンド・マルケスFW(アルゼンチン)デフェンサ・イ・フスティシア(アルゼンチン)
フェルナンド・エリザリMF(アルゼンチン、デフェンサ・イ・フスティシア(アルゼンチン)
マルコス・アントニオ・エリアス・サントスDF(ブラジル)
ジュニオール・エルドストールMF(JDT II – プレミアリーグ)
サフィク・ラヒムMF(マラッカ・ユナイテッド)

ペラTBG
<加入>
ザック・アンダーソンDF(オーストラリア)PKNS FC
シャレル・フィクリFW(PKNP FC)
ジャナセカラン・パルティバンMF(トレンガヌFC)
<退団>
ジャド・ヌールディンDF(レバノン)
ナズリン・ナウィMF(マラッカ・ユナイテッド)
ハフィズ・カマルMF(PKNP FC)

PKNS FC
<加入>
ニコラス・スウィラッドDF(イギリス)マラッカ・ユナイテッド
クパー・シャーマンFW(リベリア)PJシティFC
ガブリエル・グエラFW(アルゼンチン)ボカ・ジュニアーズB(アルゼンチン)
チャン・ワタナカMF(カンボジア)ボーウング・ケット・アンコール(カンボジア)
アクラム・マヒナンMF
アリフ・ファルハンMF
ファルハン・アブ・バカルGK(いずれもクダFA)
シャーロム・カラムDF
ファンディ・オスマンDF(いずれもファルクラFC-2018年に解散)
R・スレンドランFW(マラッカ・ユナイテッド)
シャフィック・シャハルディンFW(クランタンFA−プレミアリーグ)
トミー・マワトFW(PJレンジャーズ-FAMカップ)
<退団>
ザック・アンダーソンDF(オーストラリア)ペラTBG
ファリス・ラムリMF(シンガポール)プルリスFA−プレミアリーグ
ハファエル・ハマゾッチ・デ・クアドロスFW(ブラジル)ホウガン・ユナイテッド(シンガポール)
ブルーノ・オリベイラ・デ・マトスMF(ブラジル)プルシジャ・ジャカルタ(インドネシア)
ヌリズアン・ハサン(スランゴールFA)
ダニエル・ティンDF

パハンFA
<加入>
ゼ・エドゥアルFW(ブラジル)オエステFC(ブラジル)
ディクソン・ヌワカエメFW(ナイジェリア)アンジェSCO(フランス)
エロルド・グロン(フランス)エルミス・アルディプ(キプロス)
サディル・ラマダニMF(インドネシア)プルセラ・ラモンガン(インドネシア)
<退団>
パトリック・クルーズFW(ブラジル)
中島ファラン一生FW(カナダ)
オースティン・アムツFW(ナイジェリア)

トレンガヌFC
<加入>
サンジャル・シャアフメドフMF(ウズベキスタン)ロコモティフ・タシュケント(ウズベキスタン)
シャミン・ヤハヤMF
カイル・アズリン・カザリMF(いずれもフェルダFC)
アザリヌラ・アリアスDF(PJレンジャーズ−プレミアリーグ)
ハイディル・スハイミMF
ムハマド・ファウジMF
シャファウイ・モハマドGK
シャリン・サピエンMF(いずれもトレンガヌシティFC)
イルハム・アミルラーGK
カイルル・アンワルMF
カイルル・イズアンMF(いずれもヌグリ・スンビラン)
<退団>
ラティフ・スハイミMF
ファイズ・ナシルMF(いずれもスランゴールFA)
J・パルティバンMF(ペラTBG)
フィトリ・オマルDF(KLFA)
ト・ドンヒョンFW(韓国)慶南FC)

クダFA
<入団>
レナン・アルヴェスDF(ブラジル)ボルネオFC(インドネシア)
ジョナサン・ボーマンFW(アルゼンチン)プルシブ・バンドンFC(インドネシア)
フェルナンド・ロドリゲスFW(スペイン)ミトラ・クカルFC(インドネシア)
アヌマル・アルムバラキMF(イラク)アーミー・ユナイテッド(タイ)
シャキル・ハムザDF(シンガポール)ホーム・ユナイテッド(シンガポール)
アズミール・ユソフDF
ザクアン・アドハ・アブドゥル・ラザクFW(いずれもKLFA)
ナダラジャ・タナバランFW(ヌグリ・スンビランFA)
シャルル・アズワリ・イブラヒムMF(マラッカ・ユナイテッド)
アリフ・ユソフDF(フェルダ・ユナイテッドFC)
シャルル・イグワン・サムスディンMF
アザムディン・アキルMF(いずれもスランゴールFA)
<退団>
リリドン・クラシニキMF(マラッカ・ユナイテッド)
アルヴァロ・シルヴァDF(フィリピン)
サンドロ・ダ・シルヴァMF(ブラジル)
アンディック・ヴェルマンサMF(インドネシア)マドゥーラ・ユナイテッド(インドネシア)
アクヤ・ラシッドMF(JDT)
アクラム・マヒナンMF
アリフ・ファルハンMF
ファルハン・アブ・バカルGK(いずれもPKNS FC)
ハリム・サアリMF
シャズワン・ザイノンMF(いずれもスランゴールFA)
ザフアン・アズマン(プルリスFA−プレミアリーグ)

マラッカ・ユナイテッド
<加入>
チャン・ソグォンDF(韓国)
ダルコ・マルコビッチMF(モンテネグロ)
リリドン・クラシニキ(コソボ、クダ)
カサグランデことアンセルモ・アルダ・ダ・シルバFW(ブラジル)ファルクラFC
サフィク・ラヒムMF(JDT)
シュコール・アダナンMF(フェルダ・ユナイテッドFC)
ムハマド・ノー・ウバイドゥラDF(フェルクラFC)
ナズリン・ナウィMF(ペラTBG)
M・カヴィスクマルMF(東海FC−JFL地域リーグ)
ライム・ノーDF
ザリフ・デサDF(いずれもペナンFA−プレミアリーグ)
モハマド・ラズマン・ロスランDF
サイフル・リズワン・スラマットMF(いずれもスランゴールFA)
ディヴァン・ラジMF
クザイミ・パイイDF(いずれもPKNP FC)
ワン・アミルル・アフィックDF(フェルダFC)
ワン・シュクリFW(PJシティFC)
オスカー・ウォン・ツェ・ヤンGK(ホンコンレンジャーズ、香港)
<退団>
ニコラス・スウィラッドDF(イギリス)PKNS FC)
R・スレンドランFW(PKNS FC)
シャーダン・スライマンMF(シンガポール)タンピネスローヴァーズ(シンガポール)
チャントゥル・スピアMF(フェルダ・ユナイテッド)
ファウジ・ロスランFW(ケランタンFA−プレミアリーグ)
シャルル・アズワリ・イブラヒムMF(クダFA)
アズミ・ムスリムDF(プルリスFA−プレミアリーグ)
ハイル・ジョーンズDF(KLFA)
リー・チャンホーンDF(韓国)PDRM FC−プレミアリーグ
ヤホル・ズボビッチ(ベラルーシ)ディナモ・ミンスク(ベラルーシ)
イフェダヨ・オルセグン(ナイジェリア)
スブラマニアム・ヴィーノッドMF(PJシティFC)

スランゴールFA
<加入>
ヌリズアン・ハサンMF(PKNS FC)
ラティフ・スハイミMF
ファイズ・ナシルMF(いずれもトレンガヌFC)
ハリム・サアリMF
シャズワン・ザイノンMF(いずれもクダFA)
アズリン・ズルカファリMF
ワン・ザック・ハイカルMF、
カナダサン・プラバカランDF
ファイザル・ハルンGK(いずれもフェルダ・ユナイテッドFC)
ノーハキム・イサMF(PKNP FC)
ミハル・グエンMF(ベトナム)エアフォースFC(タイ)
アントニオ・ジャーマンFW(グレナダ)ゴクラム・ケララFC(インド)
エンドリック・ドス・サントス(ブラジル)フェルクラFC
テイラー・リガンDF(オーストラリア)アデレード・ユナイテッド(オーストラリア)
<退団>
シャルル・イグワン・サムスディンMF
アザムディン・アキルFW(いずれもクダFA)
モハマド・ラズマン・ロスランDF
サイフル・リズワン・スラマットMF(いずれもマラッカ・ユナイテッド)
ジョセフ・カラン・ティエMF(クチンFA-FAMカップ)
エヴァン・ディマスMF(インドネシア)ボリト・プテラ(インドネシア)
アルフォンソ・デ・ラ・クルーズMF(スペイン)
ノラズラン・ラザリGK(フェルダ・ユナイテッド)
ウィリアン・パチェコDF(ブラジル)バリ・ユナイテッド(インドネシア)
アブドゥル・ハリム・ザイナルMF(ヌグリ・スンビラン−プレミアリーグ)
イルハム・ウディン・アルマインFW(インドネシア)バヤンカラFC(インドネシア)

PKNP FC
加入
カリドゥ・イエロFW(セネガル)コヴァ・ダ・ピエターデ(ポルトガル)
トマス・アビイMF(ガーナ)アル・イスマイリー(エジプト)
シヨブシュ・アスロロフDF(タジキスタン)イスティクロル・ドゥシャンベ(タジキスタン)
ヤーセル・ピントFW(パレスチナ)コキンボ・ウニド(チリ)
ハフィズ・カマルMF(ペラTBG)
モハマド・ファズルル・ハズリMF(フェルダ・ユナイテッド)
アジザット・マイディン・コティ
モハメド・サビル・アブドゥル・サリムDF
ムハマド・ファリド・ネザルDF
フィレモン・アニー・スタンドリDF
モハマド・アル・ファテ・アファンディ(いずれもペラU23)
退団
シャレル・フィクリFW(ペラTBG)
ディヴァン・ラジMF
クザイミ・パイイDF(いずれもマラッカ・ユナイテッド)
ノーハキム・イサMF(スランゴールFA)
リタス・クリョクリスDF(ラトビア)
フランクリン・アンズィテDF(中央アフリカ共和国)
リューベン・ニコロフDF(ブルガリア)

KLFA
<加入> 
アリフ・シャムスディンDF
モハマド・ハジック・ムイズMF(いずれもフェルクラFC)
ファリズエアン・カマルディンGK(ケランタンFA−プレミアリーグ)
フィトリ・オマルDF(トレンガヌFC)
ハイル・ジョーンズDF(マラッカ・ユナイテッド)
苅部隆太郎MF(日本)チャイナートFC(タイ)
シルヴァーノ・コンヴァリアスFW(オランダ)スパンブリーFC(タイ)
<退団>
アズミール・ユソフDF
ザクアン・アドハ・アブドゥル・ラザクFW(いずれもクダFA)
ジュニオール・アパレシド・ギマロ・デ・ソウザMF(東ティモール)
ボブル・アクバロフDF(ウズベキスタン)
シャズワン・アンディックDF(JDT)

フェルダ・ユナイテッドFC
<入団>
ノラズラン・ラザリGK(スランゴールFA)
ジョシネイ・シャドMF(ブラジル)サンパイオ・コヘイア(ブラジル)
ジェイシー・ジョン・オクウンワネFW(バーレーン)(エアフォース・ユナイテッド(タイ)
池田圭MF(日本)サガン鳥栖(日本)
チャントゥル・スピアMF(マラッカ・ユナイテッド)
<退団>
アズリン・ズルカファリMF
ワン・ザック・ハイカルMF
カナダサン・プラバカランDF
ファイザル・ハルンGK(いずれもスランゴールFA)
シャミン・ヤハヤMF
カイル・アズリン・カザリMF(いずれもトレンガヌFC)
シュコール・アダナンMF
ワン・アミルル・アフィックDF(いずれもマラッカ・ユナイテッド)
アリフ・ユソフ(クダFA)
モハマド・ファズルル・ハドリMF(PKNP FC)

PJシティFC (旧MIFA)
<入団>
A・タミル・アラスFW(PJレンジャーズ−FAMカップ)
ペドロ・エンリケ・オリヴェイラFW(東ティモール)サムト・サコンFC(タイ)
ジョシュア・ジェイク・ブラン・グロムメンDF(フィリピン)ダヴァオ・アグイラスFC(フィリピン)
アイズルリズワン・ラザリDF(ヌグリ・スンビランFA−プレミアリーグ)
マーカス・マー・ユン・ジャンFW(MOF FC−FAMカップ)
スブラマニアム・ヴィーノッドMF(マラッカ・ユナイテッド)
<退団>
クパー・シャーマンFW(リベリア)PKNS FC
ワン・シュクリFW(マラッカ・ユナイテッド)

1月19日のニュース:プタリン・ジャヤ・シティFCデビュー、またもや給料未払い問題、オールスター戦

MIFAはプタリン・ジャヤ・シティFCとしてスーパーリーグにデビュー
2019年シーズンよりスーパーリーグに昇格するマレーシアインド人サッカー協会MIFAがプタリン・ジャヤ・シティFC(通称PJ City FC)と名称を変更することが発表されました。昨シーズンは2部にあたるプレミアリーグで3位に終わったものの、2位のフェルクラ・ユナイテッドが財政上の問題からチーム解散となったため棚ぼた的に昇格となったこのチームは、EPLのマンチェスター・シティFCのパートナーでもあるQIグループがスポンサーとなっています。K・ディバン監督は「フェニックス」のニックネームを持つPJFCの目標をトップ5としてリーグに臨むと語っています。

QIグループのスリ・ビジェイ・エスワラン会長(左)とPJ City FCのタン・スリ・メガット・ナジムディン・メガット・カース会長

プルリスFA会長は給料未払い問題に真剣に取り組んでいると主張
給料未払い問題が、マレーシア最北端のプルリス州からも報道されています。プルリスサッカー協会PFAの会長は、未払い問題は以前の経営陣によるものであるが、新経営陣はそれを無視したり、無干渉でいるつもりではないと主張。さらには新経営陣を貶めようという悪意が感じられるともしています。その一方で、選手側からはコーチの給料を支払うために選手の給料の一部が天引きされているという話などもあり、経営陣は選手との間で誤解が生じていることも認め、話し合いによる解決を提案しています。2019年末までに給料未払い問題を解決したいとしているのんきなケランタンFA(KAFA)に比べれば、それでもマシなのかも知れません。

MFLオールスター戦がiFlix Cupとして開催
まさに突然、MFLのオールスター戦開催が発表されました。Netflixの安価版(?)iflixが冠スポンサーとなるiFlix Cupですが、シーズン半ばの開催を予定されているようです。ファン投票で選手を選抜するようですが、果たして各チームが主力選手を供出してくれるのでしょうか…。

プルリスが新たなダイレクターオブフットボールと契約

マレーシア半島の北部にあるプルリス州サッカー協会(PFA)が、タイの強豪ブリーラム・ユナイテッドから、イギリスのウェールズ出身のマット・ホランド氏を、新たなダイレクターオブフットボールとして招聘したことを発表しました。ノーザンライオンズの愛称で知られ、今シーズンは2部に当たるプレミア・リーグで戦うプルリスは、現代表監督のタン・チェンホーの招聘に動いていましたが、FAMがタン監督と2020年までの契約を更新したことで、このマット・ホランド氏がPFAのダイレクターオブフットボールとなりました。このホランド氏は、かつてはNFDPでリム・ティオンキムとも指導にあったこともあり、タイやインドでもアシスタントコーチの経験があります。また、マレーシア語も堪能だということですので、低迷しているノーザンライオンズを彼がどう立て直すのかに注目が集まります。

ところでダイレクターオブフットボールとは何でしょうか。ネット上でしらべてみたところ、ウイキペディア以外にもこんな記事やまたこんな記事さらにこんな記事も見つかりました。このマット・ホランド氏はブリーラム・ユナイテッドではテクニカルダイレクターをしていたようなので、ヘッドコーチをサポートあるいは監督する現場に直結する役割を担うのかも知れません。

2016年から続いている(!)監督や選手への給料不払い問題が未だに解決していないPFAですが、昨年10月にPFAの会長に就任したダト・アーマド・アミザル・シャイフィット・アーマド・ラフィ氏とマレーシアサッカー協会FAMやマレーシアフットボールリーグMFLとの交渉の結果、猶予期間として60日が与えられ、その間に問題の解決ができない場合にはFAM、MFLからPFAへの2019年度分の供与金は全て未払い給料の解消に当てられることも決まりました。(元記事はマレーシア語です)

ちなみのこの給与未払い問題はPFAに限ったことではなく、マレーシアのチームでは毎年どこかで起こるので、またどこかで触れることがあるでしょう。

PFAのダイレクターオブフットボールに就任したマット・ホランド氏(PFAのFacebookより)