3月4日のニュース:またマウリシオが決めた!-JDTが今季ACL初勝利、前トレンガヌFCの選手が給料未払いを告発、タイ3部リーグの元U19代表は先発出場

JDTが今季ACL初勝利
 AFCチャンピオンズリーグACLのジョホール・ダルル・タジムJDT対水原三星の試合がJDTのホームであるスルタン・イブラヒムスタジアムで昨日3月3日に行われ、JDTが水原三星を2-1と破り、ACLの今季初勝利、通算2勝目を挙げました。
 この結果、JDTは通算成績を1勝1敗の勝点3としてグループGの2位に浮上し、昨季の韓国FAカップチャンピオンとしてACLに出場している水原三星は、ヴィッセル神戸にも敗れており通算成績を0勝2敗としています。
 試合は13分にナズミ・ファイズからのスルーパスを受けたジオゴがペナルティーエリア付近の際どいところで水原三星DFに倒されました。主審のアリレザ・ファガニー(イラン)はこのプレーにPKを与え、このPKをゴンザロ・カブレラが決めてJDTが先制、前半はこのままJDTが1ー0のリードで終了しました。
 一方、水原三星は後半開始とともに出場したテリー・アントニスがJDTのペナルティーエリア手前でフリーとなった51分、GKファリザル・マーリアスのポジショニングを見計ったようにシュートを決め同点に追いつきました。
 その後は目まぐるしく攻守が入れ替わる中、追いつかれたJDTは73分に水原三星DF陣の不十分なクリアを奪ったナズミ・ファイズがゴール前にクロスボールを上げ、これをマウリシオが決めてJDTが再びリードを奪いました。
 水原三星の猛攻をしのいだJDTは逃げ切ってACL今季勝利を挙げ、マウリシオはMFL開幕戦となったクダFA戦に続く2試合連続の決勝ゴールを決め、勝利の立役者になっています。なおこの試合のAFCのマッチリポートはこちらです。
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 新本拠地のスルタン・イブラヒムスタジアムでACL初勝利を挙げたJDTですが、この日はレアンドロ・ヴァレスケス、マシュー・デイヴィーズ、ハリス・ハルン、アイディル・ザフアンといった主力がベンチ入りすらしませんでした。(ただし、レアンドロ選手は外国籍選手の登録制限、デイヴィーズ選手はJDT加入がACL選手登録締め切り後だったためです。)
 しかし代わって先発出場したナズミ・ファイズやアフィック・ファザイル、ファドリ・シャスそして、ケガから復帰のナチョ・インサ、そして途中出場のシャマー・クティ・アッバらが十分に仕事をしたことから、今後のACLやMFLでの選手起用においてJDTのモラ監督は嬉しい悲鳴をあげることになりそうです。特にこの試合で2つのアシストを決めてナズミ・ファイズは、このまま使い続けられれば、JDTはおろか、中盤に人材が不足している代表のレギュラーも狙えそうです。
 一方の水原三星は一部報道では韓国からマレーシアまで移動するの18時間もかかたいうことですので、この試合の結果は国内リーグ延期による実戦不足に加えて移動の疲労などの影響があるかもしれません。

前トレンガヌFCの選手が給料未払いを告発
 スポーツ専門サイトのスタジアムアストロは、昨季はトレンガヌFCに所属し、今季はサバFAでプレーするワン・アズライ・ワン・テーが昨季の給料未払いについてトレンガヌFCを運営するトレンガヌ州サッカー協会PBSNTと何の合意にも至らないまま、給料が支払われていない状況が続いていると報じています。
 GKのワン・アズライ選手は、この状況が続けば、マレーシアプロサッカー選手協会PFAMに報告せざるを得ないとして、PBSNTに早急の対応を求めています。
 PFAMのイズハム・イスマイルCEOはトレンガヌFCからはこれまで2名の選手が給料未払いをPFAMに報告しており、いずれの選手も未払いとなっていた給料の一部は受け取っており、残りも今月末までに受け取ることになっていると話しています。
 トレンガヌFCについては、明るみに出ていないものの給料未払い問題が存在するという噂はこれまでもありましたが、ワン・アズライ選手の告発によって、単なる噂ではなかったことになります。
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 マレーシアサッカー協会FAMとマレーシアフットボールリーグMFLは、今季開幕前に各クラブに給料未払い問題の解決を求めており、期限までに解決できなければ勝点剥奪(はくだつ)処分を科すと明言しています。実際にPDRM FCは既に勝点3を剥奪されており、FAMとMFLの調査次第でもトレンガヌFCにも同様の処分が科せられる可能性があります。

タイ3部リーグの元U19代表は先発して勝利に貢献
 3月1日に行われたタイ3部リーグ第2節では、アーントーンFCに所属する元マレーシアU19代表のザフアン・アゼマンが第1節に続いて先発出場しています。
 ザフアン選手は前節同様、前半終了と同時に交代していますが、前節にチャチューンサオFCに0-4と完敗だったアーントーンFCは、ホームのアーントーン県スタジアムで開催されたワットボットシティFC戦に3-0と快勝し、今季初勝利を挙げています。

3月1日のニュース:日本遠征中のU17代表は最終戦もPK戦で涙、MFLがシャーアラムスタジアムの使用を禁止、MFL開幕で各クラブの外国籍選手が出揃う

日本遠征中のU17代表は最終戦もPK戦で涙
 鹿児島県指宿市で開催されていたJENESYS青少年サッカー交流大会に出場したマレーシアU17代表は、最終日の2月29日にミャンマーU18代表と対戦し、フルタイム0-0(PK戦5-3)と破れて総合順位を6位として今大会を終了しています。
 マレーシアU17代表は、グループステージでは初戦のラオスU18代表は1-1(PK戦2-3)、続く2戦目の鹿児島県選抜U18は2-2(PK戦4-2)、昨日の日本代表U17戦は0-1と0勝3敗となり、最終日の順位決定戦は5位6位決定戦に回っていました。

MFLがシャーアラムスタジアムの使用を禁止
 マレーシアフットボールリーグMFLは、スランゴールFCのホームであるシャーアラムスタジアムの施設検査を行い、公式戦開催に問題ありとして、3月2日に予定されているホーム開幕戦のパハンFA戦を別の会場で行うよう命じたことを公式ホームページで告知しています。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、MFLが1月10日、2月21日そして2月28日の3度の検査を行った結果の結論としており、スランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会FASにはこの結論は既に公式に伝えられているということです。
 シャーアラムスタジアムの客席を覆う屋根の一部が老朽化により崩落する可能性があることは、このブログでも何度か取り上げましたが、FASのジョハン・カマル・ハミドン事務局長は、危険とされる屋根の下やその周辺は立ち入り禁止とした上で、安全な座席だけを開放して公式戦を実施すると話していただけに、FASにとっては代替試合会場の確保を直ちに行う必要があります。

MFL開幕で各クラブの外国籍選手が出揃う
 一昨日2月28日のJDT対クダFA戦で開幕した今季のMFLですは、開幕戦の各クラブのロースターが確定し、外国籍選手枠も確定したようです。
 このブログでも今季のMFL1部クラブ紹介記事を掲載しましたが、その時点では確定していなかった外国籍選手枠が埋まったクラブがあるので、その補足をしておきます。
MFL1部スーパーリーグ
<PJシティFC>
FWマーク・ハートマン(フィリピン、タイ1部リーグのナコーンラーチャシーマーFCより加入)
2017年にはサラワクFAとペナンFAでのプレー経験もあるイギリス生まれのフィリピン人ストライカーです。



2月29日のニュース:MFL開幕-JDTが連覇に向け白星スタート、PDRM FCはさらなる勝点剥奪を回避、日本遠征中のU17代表は日本代表に惜敗

MFL開幕-JDTが連覇に向け白星スタート
 昨日2月28日に今季のマレーシアフットボールリーグMFLが開幕し、ジョホール・ダルル・タジムが新たな本拠地となったスルタン・イブラヒムスタジアムでクダFAを1−0で破り、7連覇へ向けて白星でスタートを切りました。
 先発11名の内、外国籍選手5名を除く6名全員が昨季はフル代表でプレー経験があるJDTに対し、昨季は4人それぞれが異なるクラブでプレーしていた2トップのクパ・シャーマンとチェチェ・キプレに攻撃的MFのハディン・アズマンとバドロル・バクティアルがからむ布陣のクダFAの対戦となったこのカードは、クダFAが試合開始から積極的に攻める展開でしたが、なかなか得点に至りませんでした。
 その後はJDTが徐々に攻勢に転じ始め、前半終了間際の45分にはコーナーキックからのクロスをDFマウリシオが頭で合わせてゴール!MFLの今季第1号であるとともににスルタン・イブラヒムスタジアム第1号となるゴールを決め、JDTが先制しました。
 後半に入ると両チームとも一進一退を繰り返すも得点がなく、JDTが1-0で逃げ切り、今季初の勝点3を獲得しています。 

PDRM FCはさらなる勝点剥奪を回避
 マレーシアサッカー協会FAMのホームページでは、給料未払い問題を抱えていたPDRM FCが解決の期限とされていた2度目の期限となる2月28日までに、給料を受け取っていない選手やスタッフと支払いについての同意したことを発表し、同時に勝点の剥奪はないことも発表しています。
 1月31日の1度目の期限までに同意が取れなかったことから、PDRM FCはすでに今季の勝点3の剥奪が決まっていました。
 これまで20名の選手と3名のチームスタッフに対して未払い給料があったPDRM FCは、これまでに62万3525リンギ(およそ1600万円)をすでに支払い、残る61万1030リンギについては、分割で支払うことについての選手およびスタッフとクラブの間で同意に達したことがFAMのホームページでは報告されています。

日本遠征中のU17代表は日本代表に惜敗
 鹿児島県指宿市で開催中のJENESYS青少年サッカー交流大会に出場中のマレーシアU17代表は、グループステージ最終戦で日本U17代表と対戦し1−0で敗れ、通算成績を0勝0分3敗としています。
 なおこの試合の結果、U17代表は本日の5位6位決定戦に回り、カンボジアU18代表と対戦します。
 この試合の詳細は以下のゲキサカのリンクからどうぞ。
 ・アジアの激しさ、荒さ体感したU-17日本代表、FW真家の決勝ヘッドでGS3連勝
 ・代表での“立ち位置変えた”青森山田MF松木玖生、中心選手として存在感
 ・「『結局、アイツが決める』みたいな」ストライカーへ。U-17日本代表FW真家が投入3分後に決勝ヘッド

2月28日のニュース(3):タイ1部リーグ第3節の「マレーシアダービー」は意外な結末に、日本遠征中のU17代表は予定を切り上げて帰国

タイ1部リーグ第3節の「マレーシアダービー」は意外な結果に
 2月26日に行われたタイ1部リーグのBGパトゥナム・ユナイテッド対ポリス・テロFCの試合は、共に今季1部に昇格したクラブ同士の戦いですが、マレーシア視点では、フル代表の選手が所属するクラブ同士のいわば「マレーシアダービー」でした。
 BGパトゥム・ユナイテッドにはノーシャルル・イドラン・タラハが、ポリス・テロFCにはドミニク・タンが所属しており、FWノーシャルル選手は過去2試合は先発出場し、DFタン選手は途中交代で出場しています。この両クラブが対戦すれば、ポジション的にも2人が直接対決することがあるかも、と期待していたのですが、意外な結末が待っていました。
 結果自体はホームのBGパトゥム・ユナイテッドがポリス・テロFCを3ー0で破って3連勝を飾り、ポリス・テロは連勝が2でストップしたのですが、期待したノーシャルル選手もタン選手も何とこの日は終始ベンチを温めただけで、試合出場がありませんでした…。残念!
 次節第4節にはノーシャルル選手のBGパトゥム・ユナイテッドはトラートFCと、タン選手のポリス・テロFCはサムットプラーカーン・シティFCとそれぞれ3月1日に試合を行います。

日本遠征中のU17代表は予定を早めに切り上げて帰国
 現在、鹿児島県指宿市で開催中のJENESYS青少年サッカー交流大会に出場中のマレーシアU17代表チームは、大会後に予定されていた予定を全て中止し、明日2月29日の最終戦終了後にマレーシアへ帰国することになったと、マレーシアサッカー協会FAMのFacebookで告知されています。
 日本の外務省などが推進するプログラムの一環として開催されているこの大会には、ASEAN(アセアン)東南アジア諸国連合のU17マレーシア代表、U18ミャンマー代表、U19ラオス代表、U19カンボジアおよびU19東ティモール代表(注:東ティモールはASEANのメンバー国ではありません)と、U17日本代表、鹿児島県選抜U18、鹿児島ユナイテッドFCU18が出場してます。
 当初の予定では、ASEANと東ティモールの選手たちは大会終了後、東京へ移動して3月4日までプログラムを続ける予定でしたが、新型コロナウィルス拡大を心配する日本政府の意向を受けた外務省と日本サッカー協会JFAの判断により、2月29日の順位決定戦でプログラムを終了することになりました。なお、帰国に際しては東京などを経由しない直行便も用意されるようです。
 なお2月26日から始まっている大会では、マレーシアU17代表は初戦のラオスU19戦をフルタイム1-1(PK戦2−3)、翌日27日の鹿児島県選抜U18戦もフルタイム2-2(PK戦2-4)と2敗を喫し、本日2月28日にはグループステージ最終戦となるU17日本代表が控えています。

2月27日のニュース:PDRM FCに未払い給料問題解決の期限が迫る、バーレーンに代わる対戦相手はブータン…って、PJシティFCも本拠地での試合開催が困難に、MFLはトレンガヌFCの新本拠地の使用を認可

PDRM FCに未払い給料問題解決の期限が迫る
 マレーシアフットボールリーグMFLは所属する各クラブに対して、昨季までの未払い給料問題を今季の開幕日までに解決するように求め、PDRM FCを除く23クラブは1月31日の時点で解決済みとなっています。
 1月31日の時点で問題が解決できていなかったPDRM FCは既に今季リーグ戦の勝点3が剥奪されることが決まっていますが、2月28日までの猶予を与えられていますが、それでも解決されない場合にはさらに勝点6が剥奪されることになっています。
  スポーツ専門サイトのフォックススポーツは、PDRM FCを運営するマレーシア王立警察サッカー協会PDRM FAのフロントがこの問題解決に真剣に取り組み始め、一部の選手に対して未払い給料の支払いを始めていると報じています。ただし、全額の支払いはできておらず、支払い方法の同意が取れていない選手、スタッフもいるようだとも報じています。フォックススポーツによると、PDRM FAは選手とスタッフに対し2019年分の未払い給料が3ヶ月から4ヶ月分あるようです。
 マレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、(1月31日の勝点3剥奪に続く)勝点6の剥奪となれば、リーグ戦に臨むチームのモチベーションに大きく影響するだろうと心配し、PDRM FAに勝点剥奪処分隣らないための努力を続けることを求めています。
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 なお、ここでいう未払い給料問題の「解決」とは、未払い給料を完済することだけでなく、分割などで支払う場合の支払い方法や期日について該当選手と合意に達することも含んでいます。
 ただし、先日は、未払い給料の問題がないとされていたトレンガヌFCの選手が給料を支払われていないことが発覚しており、今後も他のクラブで同様の問題が発覚する可能性があります。

バーレーンに代わる対戦相手はブータン…って
 来月3月から再開するFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼アジアサッカー連盟AFC選手権アジアカップ2023年大会予選を前にして、予定していたバーレーンとの練習試合が新型コロナウィルスの影響で中止になったことを受け、マレーシアサッカー協会FAMは、代わりの練習試合の相手としてブータンを相手に交渉中であることをマレーシア語紙のブリタハリアン電子版が報じています。
 FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、3月26日に予定されているワールドカップ予選のアラブ首長国連邦戦前に練習試合は必要としながらも、現在は新型コロナウィルスの影響により練習試合自体を組むことが難しくなっており、その中でも特に中東の代表チームとの試合が組みにくくなっていると話し、現時点では練習試合の依頼を引き受けてくれる国のサッカー協会FAと交渉するしか方法がなく、その一つがブータンサッカー協会であるとしています。
 なおマレーシアが最後にブータンと試合をしたのは2018年4月で、その際にはマレーシアがブータンを7ー0で破って勝利しています。

PJシティFCも本拠地での試合開催が困難に
 スランゴールFCのホームであるスランゴール州シャーアラムにあるシャーアラムスタジアムは、観客席を覆う天井部分の一部が崩落する可能性があることから、マレーシアフットボールリーグMFLから公式戦での使用許可が下りていませんが、同じスランゴール州プタリンジャヤのMBPJスタジアムをホームとするPJシティFCにも、今季の公式戦をホームで開催できない可能性が浮上しているとマレーシア語紙のハリアンメトロ電子版が伝えています。
 プタリンジャヤ(Petaling Jaya、通称PJ)市が所有するMBPJスタジアムは、現在、大掛かりな改修工事が行われていますが、その状況を視察したMFLのアブドラ・ガニ・ハサンCEOは、ハリアンメトロの取材に対し、開幕まで1週間を切った状況でピッチの改修作業が終わっていないことから、現時点でMBPJスタジアムでのMFL公式戦の開催許可を出すことはできないと語っています。
 PJシティFCのホーム開幕戦は3月6日のパハンFA戦ですが、ピッチの改修工事完了から芝が定着するまで10日ほどかかることから、開幕戦はMBPJスタジアム以外の試合会場を探すことになりそうです。

MFLはトレンガヌFCの新本拠地の使用を認可
 スタジアム関連の内容が続きますが、トレンガヌFCの公式Facebookでは、今季、トレンガヌFCがホームとして使用する予定のスルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアムSSMZAでのMFL公式戦開催をMFLが許可したと告知しています。
 2008年開場のSSMZAは、かつてトレンガヌFCのホームでしたが、2009年と2013年に観客席の屋根の部分が大きく崩落するなどして、改修工事が繰り返されてきました。またピッチの排水設備が不十分で、雨の後の試合ではピッチの状態が悪く、そこでプレーが行われることでさらに状態が悪化する悪循環が続いていたということで、トレンガヌFCは2017年以降はスルタン・イスマイル・ナシルディン・シャースタジアムを本拠地として使用してきました。しかしスタジアムとフィールド両方の状態が改善したことから、トレンガヌFCは今季から最大収容観客数5万人のSSMZAに戻ることになりました。

2月26日のニュース:WC予選前のバーレーン戦が新型コロナウィルスの影響で中止に、クロノス社がMFLのGK4名をブランド大使に、スランゴールFCは収容人数減を条件にシャーアラムスタジアムで試合開催か

WC予選前のバーレーン戦が新型コロナウィルスの影響で中止に
 FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼2023年アジアカップ予選が来月3月からの再開を前に、マレーシア代表は、その前にバーレーンのマナマにあるハリーファ・スポーツ・シティー・スタジアムで3月21日にバーレーン代表と練習試合を組んでいましたが、新型コロナウィルスの影響により中止になってしまいました。
 マレーシアの通信社ベルナマの報道によると、新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐためにバーレーン政府は既に感染者が出ている19カ国からの入国を厳しく制限しており、その19か国の中にもはマレーシアも含まれていることから、バーレーンサッカー協会がマレーシアサッカー協会FAMに試合中止を申し入れたようです。
 バーレーンサッカー協会のエブラハム・サアド・アル・ブアイナイム事務局長から試合中止を謝罪する手紙を受け取ったことを明らかにしたFAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、3月26日に予定されているWC予選のアウェイでのアラブ首長国連邦UAE戦の前に代わりの試合を手配したいと述べています。
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 ワールドカップ出場に比べれば、2023年のアジアカップ出場は現在のフル代表にとってより現実的な目標なので、フル代表にはむしろこちらを目指して欲しいです。マレーシアが最後にアジアカップに出場したのは2007年の第14回大会ですが、その時はマレーシア、インドネシア、タイ、ベトナムの4カ国による共催だったことから開催国枠で出場できたもので、予選を勝ち上がって出場した大会となると1980年の第7回大会まで遡らなければなりません。

クロノス社がMFLのGK4名をブランド大使に
 イタリアのスポーツブランド、クロノス社Kronosは、マレーシアフットボールリーグMFLでプレーする4名のゴールキーパーとブランド大使契約を結んだと、サッカー専門サイトのヴォケットFCが報じています。
 1973年にイタリアのトレヴィーゾ県モンテベルナで生まれたクロノス社のブランド大使となったのは、ファリザル・ハルン(スランゴールFC)、レメゼイイ・チェ・ロス(UKM FC)、シャフィク・アフィフィ(ペラTBG II)、ザリフ・イルファン・ハシムディン(フェルダ・ユナイテッド)の4名で、クアラルンプール国際空港KLIAに近い三井アウトレットパークKLIAで行われたイベントで発表されています。(写真はクロノス社のFacebookより)

スランゴールFCは収容人数減を条件にシャーアラムスタジアムで試合開催か
 サッカー専門サイトのGoal.comによると、スランゴールFCは、MFLが改修を求めている天井の一部が崩落している客席部分を入場禁止にした上で、シャーアラムスタジアムでの試合開催許可をMFLに求める予定のようです。
 MFLから安全上の問題があることを指摘されている天井の崩落箇所はについては、スランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会FASのジョハン・カマル・ハミドン事務局長は施設の改修はFASの管轄外であることを、またシャーアラムスタジアムを管理するダルル・エーサン施設管理社(DEFM社)すぐには改修工事を始められないことを公言しており、シャーアラムスタジアムでの試合開催許可が降りない場合は、同じスランゴール州プタリンジャヤのMBPJスタジアムでスランゴールFCの試合を代替開催する可能性も示唆されていました。
 Goal. comの取材に対して、ジョハン事務局長は危険が指摘されている区画の客席を入場禁止にする一方で、防護ネットなどを設置して観客の安全を確保する作業は管理会社によって始まっており、ホーム開幕戦となる3月7日のペラTBG戦はもちろん、MFLが視察を行う3月4日までには完了する予定であると話しています。
 なおこの作業が影響を及ぼすのは、スタジアムの観客席の半数以下にあたる3万5000席程度ということですが、およそ8万人の収容が可能なシャーアラムスタジアムでは、それでもまだ4万5000席残っています。なお昨季3万人以上の観客を集めたのはマレーシアカップ準決勝とMFLの2試合だけだったことから、ジョハン会長は、スタジアムの半分を閉じたとしても、観客収容には何の問題もないと話しています。

2月25日のニュース:クダFAはJDTにチケット割り当て数増を求める、FAカップ2回戦のカードが決定、タイ1部リーグ第2節-代表コンビはともに出場

クダFAはJDTにチケット割り当て数増を求める
 今季のマレーシアフットボールリーグMFLは、今週金曜日2月28日のスンバンシーカップで開幕します。このスンバンシーカップは、英国プレミアリーグのチャリティーシールド(現コミュニティーシールド)を模した試合で、前年のMFL1部スーパーリーグ優勝クラブとマレーシアカップの優勝クラブが対戦する大会です。なお、昨季はスーパーリーグ、マレーシアカップとジョホール・ダルル・タジムJDTが優勝していることから、JDTはマレーシアFAカップ優勝クラブのクダFAと、開場したばかりのJDTの新本拠地スルタン・イブラヒムスタジアムで対戦しますが、このスンバンシーカップのチケットをめぐって、ちょっとした騒動が起こっていると英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が伝えています。
 このスンバンシーカップは、MFL1部スーパーリーグの公式戦として、JDTのホームゲームとして開催されますが、アウェイチームのクダFAに割り当てられたチケットが500枚となっていることが騒動の発端です。MFLの規定では、収容人数が2万人未満のスタジアムでは300枚、2万人以上4万人未満のスタジアムでは500枚、4万人以上のスタジアムでは1000枚のチケットをアウェイチームに割り当てることになっており、JDTはスルタン・イブラヒムスタジアムの収容人数が3万5000人であることから、MFLの規定に従って500枚のチケットをクダFAに割り当てましたが、クダFAはMFLを通じて1000枚のチケットを求めています。記事では、JDTは規定通りの対応をしており、MFLもJDTが割り当て増に応じない限り、何もできないとしています。
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 この問題はこのスンバンシーカップが本家のコミュニティーシールとは異なり、リーグ戦の一部となっていること、そして試合が中立地で行われていないことに端を発しています。特にJDTがリーグ6連覇中と言うことで、スンバンシーカップは今回も含め6回連続でJDTのホームでの開催になっています。
 しかしこれをコミュニティーシールドや隣国タイのチャンピオンズカップのように、リーグ開幕前に行い、会場も例えばブキジャリル国立競技場のような中立地とすれば、何の問題も発生しないどころか、MFLの主催試合として収入も得られると思うのですが、そんな発想はMFLにはないのでしょうか。

FAカップ2回戦のカードが決定
 先週末に行われたFAカップ1回戦の結果を受けて、昨日2月24日にFAカップ2回戦の組み合わせ抽選が行われました。なお、このFAカップは3年連続でシンガポールのEコマース(ネットショッピング)サイトShopee「ショッピー」が冠スポンサーとなり、Shopee FAカップと名称が変更になっています。
 以下は3月17日から18日かけて行われるFAカップ2回戦のカードです。注目のカードの下に小ネタを添えてみました。
*(カッコ)内は所属リーグ:(1)はMFL1部スーパーリーグ、(2)はMFL2部プレミアリーグ、(3)はMFL3部M3リーグ、(4)はMFL4部M4リーグ

PJシティFC(1)対イミグレーション(入国管理局)FC(3)
 内紛騒動で揺れるPJシティFCと、給料未払い問題未解決のためM3出場停止になったジョホールFAに代わって急遽参加したイミグレーションFCの対戦。チーム内にゴタゴタがあるとは言え、M3相手では順当にPJシティFCが勝利するでしょう。
サバFA(1)対クアラルンプールFA(2)
 昨季MFL2部優勝クラブと昨季MFL1部最下位クラブの対戦です。来季の1部昇格を目指すクアラルンプールFAにとっては、負けられない相手でしょう。
クダFA(1)対パハンFA(1)
 2回戦でMFL1部同士が対戦するのは少々残念ですが、今季大型補強を行った昨季4位のクダFAが昨季2位のパハンFAと対戦する2回戦屈指の好カードです。
フェルダ・ユナイテッド(1)対ケランタン・ユナイテッド(2)
 昨季MFL3部で圧勝して2部に昇格したケランタン・ユナイテッドと、すんでのところでMFL1部残留を果たしたフェルダ・ユナイテッドの対戦です。フェルダUには、恵龍太郎選手が在籍しています。
ペナンFA(2)対ヌグリスンビランFA(2)
 今季のMFL2部のクラブの中で最も1部昇格に近いクラブ同士の対戦です。ヌグリスンビランFAには中武駿介選手が在籍しています。
スランゴールFC(1)対サラワク・ユナイテッド(2)
 スランゴールFCのサティアナタン監督と反りが合わず退団したアムリ・ヤハヤが加入したのがサラワク・ユナイテッド。「自分が加入するクラブをスランゴールFCは倒せない」という捨て台詞が正しかったのかどうかが見ものです。
UITM FC(1)対クチンFA(2)
 今月上旬のプレシーズンマッチで対戦し、UITM FCが3-2と勝っているカード。ただし、プレシーズンマッチということで、その結果はあてにはならないでしょう。クチンFAには鈴木雄太選手とタニガワユウキ選手が在籍しています。
KLローバーズ(3)対ジョホール・ダルル・タジムJDT(1)
 昨季MFL2部でプレーした外国籍選手2名を補強し、M3では別格のKLローバーズは国内最強のJDTとの対戦です。MFL2部のクラブなら意外に勝てるかとも思いましたが、今回は相手が悪すぎます。
ケランタンFA(2)対プロタップFC(3)
 外国籍選手がなかなか決まらなかったクランタンFAには、昨季フェルダ・ユナイテッドでプレーした渡邉将基選手が加入し、MFL2部でプレーする選手は6名になりました。
マラッカ・ユナイテッド(1)対ランカウィシティFC(3)
クアタグFC(4)対KSRサイエンスFC(3)
SS FC(4)対UKM FC(2)
ノーザンライオンズFCマーサ対PDRM FC
マークレスST(4)対AF(国軍) FC(3)
ペラTBG(1)対KTローバーズ(3)
サラワク・ユナイテッドII(3)対トレンガヌFC(1)
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 なおShopeeがスポンサーとなったことで、FAカップやMFLの試合もShopeeのサイトからオンラインで購入できます。詳しくはこちらをどうぞ。チケット1枚購入につき1枚無料(!)のキャンペーンもやっています。

ちなみにFAカップのスポンサーとなったShopeeは、インドネシア1部リーグのスポンサーにもなっていますが、あのクリロナにひどいダンスを踊らせたことでも有名です。

https://www.youtube.com/watch?v=fHH3QfBSs7I

タイ1部リーグ第2節-代表コンビはともに出場
 隣国タイリーグ1部の第2節が行われ、ノーシャルル・イドラン・タラハが所属するBGパトゥム・ユナイテッドはアウェイでプラチュワップFCと対戦し0-0の引き分けでした。なおノーシャルル選手は第1節に続いて先発出場し、75分に交代しています。
 またドミニク・タンが所属するポリス・テロFCはアウェイでトラートFCと対戦し3−1と勝利し、開幕2連勝を飾っています。タン選手は73分に途中出場し、試合終了までプレーしました。
 なお明日2月26日に行われる第3節では、2人の所属するクラブが直接対決する「マレーシア選手ダービー」がBGパトゥム・ユナイテッドのホーム、レオスタジアムで開催されます。
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 マレーシア人選手の動向はタイリーグの公式サイトで調べるのですが、タイリーグのサイトは一部が英語になっているので、記事は読めなくとも記録を調べるにはとても便利です。MFLもこれくらいのサイトを作ってくれると、より多くの情報を世界に発信できるのでありがたいのですが…。

2月24日のニュース:マレーシアのFIFAランキングは154位と変わらず、PJシティFCは内紛が勃発か、ケガ人続出でシャミ・サファリはポジション変更も

マレーシアのFIFAランキングは154位と変わらず
 国際サッカー連盟FIFAの最新ランキングが発表になり、マレーシアは154位、東南アジアでは5位と前回と変わりませんでした。ワールドカップ予選など国際試合がなかったため、ベトナム1位(世界94位)、タイ2位(同113位)、フィリピン3位(同124位)と東南アジアランキングの上位国とも順位の変動はありません。
 来月3月からはW杯予選が再開されますので、次のランキング発表では大きな変動があるかも知れません。

PJシティFCは内紛が勃発か
 今季のマレーシアフットボールリーグMFLはいよいよ今週末に開幕します。各クラブは最終調整に余念がないところだと思いますが、マレーシア語紙ハリアンメトロは、PJシティFCで監督と選手の確執が起こっているようだと報じています。
 記事によると、選手の大半がプレシーズンの練習試合でデヴァン・クップサミー監督が採用する戦術に不満を持っており、一部選手の話として戦術への不満に加えて、デヴァン監督の新加入の選手への対応にも問題があるとされています。なお、この事態はすでにフロントまで伝わっているようで、記事の中では、開幕からの5試合の結果をもとにデヴァン監督の今後の去就が決まる可能性があると伝えています。ハリアンメトロの取材に対して、デヴァン監督はチーム内は良いムードであると確執については否定していますが、ハリアンメトロの記事はMFLで今季最初に還任される監督となる可能性があると結んでいます。
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 この騒動については、ネット上の噂というだけでなく、当地の複数の新聞にも取り上げられており、根も葉もない話ではなさそうです。昨季のチームからは残留したのは8名のみとメンバーを大幅に変えたPJシティFCについて、オーナーは昨季の8位から今季はトップ5入りを厳命しており、開幕でつまずけば5試合を待たずにフロントが監督交代を決める可能性もありえそうです。

ケガ人続出でシャミ・サファリはポジション変更も
 スランゴールFCは、いわゆるウイングの選手にケガ人が続出しています。
 ペラTBGから加入したばかりのノー・ハキム・ハサンが膝前十字靭帯の損傷で今季の出場が絶望となり、シャズワン・ザイノンも足首のケガが回復していません。また、昨季、やはろ膝前十字靭帯を損傷し、今季復帰のワン・ザック・ハイカルも完調には程遠い状況です。このポジションには、ベテランのカイリル・ムヒミーンがいますが、年間を通しての出場となると不安が残ることから、サティアナタン・バスカラン監督はサイドバックのシャミ・サファリをウイングとして起用する可能性を英字紙スター電子版が報じています。
 スランゴールFCとマレーシア代表では右サイドバックとしてプレーするシャミ・サファリは、スターのインタビューに対し、自分がスランゴールFA(当時)でプレーし始めた2017年のポジションはウィングだったと述べ、現在のポジションに定借したのはこの2年ぐらいであること、またサイドバックからウイングに戻るためには修正が必要なものの、ウイングとしてプレーしてみたい気持ちはあるとも話しています。
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 サイドバックながら、積極的なオーバーラップが持ち味のシャミ選手は、前回の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップでも素晴らしいゴールを決めており、ウイングの資質ありそうなことは下の映像からもわかるかと思います。

2月23日のニュース:M3のグループ分けが決定-移動距離を考慮した編成に、M3クラブは寄付によりFAカップの試合実施が可能に、プレジデントカップとユースカップのグループ分けも発表

M3のグループ分けが決定-移動距離を考慮した編成に
 マレーシアフットボールリーグMFL3部のM3リーグを統括するアマチュアフットボールリーグAFLは、今季M3リーグに参加する20クラブのグループ分けを発表しています。
 3月7日に開幕するM3リーグは、2021年のセミプロ化に向けて、昨季の14クラブから6クラブ増えた20クラブで行われますが、この20クラブが移動距離などを考慮してグループAとBに分けられました。セミプロ化される来季M3リーグはMFL1部や2部同様12クラブで構成されるため、今季のM3リーグはその12/20を決めるシーズンとなります。
 グループAにはマレー半島の北部のクラブと、クランヴァリーと呼ばれるクアラルンプールとスランゴール州のクラブが入り、グループBにはマレー半島南部、東海岸、そしてボルネオ島のクラブが入っています。
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 スポンサー獲得が難しいとされるM3クラブが抱える問題については、以前も取り上げましたが、運営費用の中で大きな割合を占めるものとして選手、スタッフと給料など人件費の他に、遠征費用があります。マレー半島とボルネオ島とでは、当然バス移動はできず、飛行機で2時間ほどかかる場所もあるため、運営が苦しいM3クラブにとっては大きな負担であることから、このようなグループ分けになったのでしょう。
 なお、この遠征費用については、この次の記事を読んでいただくと、どのくらい切実な問題かが理解できると思います。

M3クラブは寄付によりFAカップの試合実施が可能に
 今週末の2月22日と23日には、上記のM3とMFL4部のM4のクラブが出場するマレーシアFAカップの1回戦が行われています。
 マレー半島東海岸にあるトレンガヌ州クママンを拠点とするM3リーグ所属のリアル・チュカイFCは、ボルネオ島のサラワク州クチンでやはりM3リーグのサラワク・ユナイテッドIIと本日2月23日に対戦予定ですが、その試合を前にFacebook上で遠征費用の寄付を募るということが行われました。
 2月20日にクラブの公式Facebook上で、遠征費用の内、1万9500リンギ(およそ52万円)が不足しており、この金額が集まらない場合には試合出場を取り止めなければならないことを告知し、広く寄付を募集しました。その後は複数のメディアでもこの窮状が取り上げられたおかげか、その日のうちに個人だけでなく企業スポンサーが名乗り出るなどして寄付が集まったようです。
 Facebook上でも寄付を感謝する記事が上がっており、無事、本日の試合ができるようになったようです。
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 最初の記事と合わせて読むと、下位リーグの苦しい状況がわかります。こういった状況はマレーシアだけではないのだと思いますが、そういった環境でプレーを続けていく選手のみなさんには敬意を払いたいと思います。
(左は寄付を募るポスト。下の方に銀行名と口座番号が書かれています。右は十分な寄附が集まり、マレーシア語、中国語(北京語)、タミル語、英語で感謝を表すポスト。

プレジデントカップとユースカップのグループ分けも発表
 下位リーグとは別に、MFL各クラブのU21の選手が出場するプレジデントカップとU19の選手が出場するユースカップのグループ分けがFAMの公式Facebookで発表になっています。
 プレジデントカップでは、北部ゾーンとなるグループAにMFLの10クラブのU21チームと国家サッカー選手養成プログラムNFDPのエリートアカデミーであるモクタル・ダハリアカデミーのU17が、グループBにはMFLの12クラブのU21チームが入り、ホームアンドアウェイ形式のリーグ戦を行います。その後、各グループの上位4チームがノックアウトステージに進み、7月末の決勝戦まで熱い戦いを繰り広げます。(以下はFAMのFacebookより。クラブのロゴの横に書かれているのは監督の名前です。)

一方のユースカップは、北部ゾーンとなるグループAにMFLの9クラブのU19チームとAMDのU16が、グループBにはMFLの11クラブのU19チームが入り、やはりホームアンドアウェイ形式のリーグ戦を行います。その後、各グループの上位4チームがノックアウトステージに進み、こちらは6月半ばの決勝戦まで熱い戦いを繰り広げます。(以下はFAMのFacebookより。クラブのロゴの横に書かれているのは監督の名前です。)

2月22日のニュース:MFLが女性審判を採用、今季の助成金は来週にも分配へ、来季のAFCカップ本戦出場権2枠がマレーシアに与えられる

MFLが女性審判を採用
 マレーシアサッカー協会FAMの公式サイトでは、今季のMFLの試合を担当する3名の女性審判を紹介しています。
 リタ・ガニ、ヌル・アクマル・アヌアル、ヌルル・アイン・イザティ・ザイナルの3名のうち、婦人警官のリタ氏は2014年のアジア最優秀女性審判にも選ばれており、2015年の女子ワールドカップや2016年のリオデジャネイロ五輪でも審判の経験があり、ヌル・アクマル氏とともに今季はMFL2部プレミアリーグの審判からスタートすることになっています。またヌルル・アイン氏は14歳(!)だった2012年から審判を務めており、今季のプレジデントカップ(MFL各クラブのU21チームによる大会)やユースカップ(同U19による大会)の審判を担当します。
 FAM審判委員会のモハマド・ダリ・ワヒド委員長は、審判知識とフィットネスの両審査に合格した30名を今季MFL1部と2部の試合を担当する審判員に選出していますが、この3名の女性審判も男性審判と同じ審査を受けて合格しているとし、この3名の起用によって、より多くの女性が審判に関心を持つことを期待したいとしています。
 ダリ・ワヒド委員長は、昨季は審判の質について多くの不満が出ていたとして、審判委員会として問題点の解消と審判技術の向上などに取り組んできたとも述べています。さらにマレーシア人審判に対するサポーターからの低い評価については、マレーシア人審判はAFC主催の試合で審判を務めていることから、その技術は決して低くないと強調しています。

今季の助成金は来週にも分配へ
 昨季は大型スポンサーとされていたテレコム・マレーシア社(TM社)の撤退により、予定されていた助成金の半分しか分配できなかったMFLですが、今季の助成金が来週にもMFL1部と2部の24クラブに分配されるようです。
 英字紙スター電子版によると、MFL1部のクラブには100万リンギ(およそ2660万円)、MFL2部のクラブには50万リンギが分配されることを、MFLの新たなCEOに就任したアブドル・ガニ・ハサン氏が発表しました。
 助成金の金額は、MFLがスポンサーより得た金額に基づいているとし、MFL各クラブにはその点を了解して欲しいとも述べています。
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 今季はスポンサーに「復帰」したTM社やスーパーリーグの冠スポンサーとなったマレーシア第2の金融グループCIMB社などのおかげでそれなりに収入はあるとは思うのですが、昨季の助成金はMFL1部が300万リンギ、MFL2部が100万リンギが当初は支給される予定でしたが、最終的にはそれぞれ半額の150万リンギと50万リンギが支給されました。しかも、MFLはこの金額を助成金ではなく「放映権料」としており、今回TMが独占的にMFLの試合を放映するのであれば、各クラブが受け取る放映権料は増額されても良さそうなのですが、こういった疑問については触れられていません。

来季のAFCカップ本戦出場権2枠がマレーシアに与えられる
 同じスター電子版では、MFLのアブドル・ガニCEOの話として、マレーシアのクラブにAFCカップの本選出場権2枠が与えられたことが公表されています。
 AFCチャンピオンズリーグACLの下位大会にあたるAFCカップは、昨季までは、ACLに出場資格のない国のクラブを対象とした大会でした。このため昨季に限って言えば、JDTがACL本戦に出場したため、マレーシアのクラブにはAFCカップへの出場資格がありませんでした。しかし来季からはこの規定が変更になり、マレーシアにAFCカップ本戦出場枠2枠が与えられることになったことから、MFL1部2位のクラブとマレーシアFAカップ優勝クラブにこの出場枠が与えられることになりました。
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 ACLに加えてAFCカップでMFLクラブが好成績を上げることができれば、過去4年間のAFC主催大会(ACLとAFCカップ)でのクラブの成績とフル代表の成績をもとに算出されるAFCクラブコンペティションランキングも上昇し、現在1枠のACLへの出場枠が増加する可能性もあります。