MFL2部プレミアリーグ 2020年シーズン第2節結果

マレーシアフットボールリーグMFLは、3月6日(金)と3月7日(土)の両日に、2部プレミアリーグMPLの第2節の6試合が行われました。以下結果です。
(ホームチームが左側です。)

3月6日(金)
スルタン・ ムハマド4世スタジアム(ケランタン州)
ケランタン・ユナイテッド 2-1 クチンFA
得点者:ケランタン-ガッサマ・アルフサイネイ(22分)、ラジマン・ラザリ(55分OG)、クチン-ラジマン・ラザリ(20分)
 MFL2部昇格クラブ同士の対戦となったこの試合は、昨季MFL3部優勝のケランタン・ユナイテッドが準優勝のクチンFAを破っています。
 クチンFAの鈴木雄太選手、谷川由来選手はいずれもスタメンでフル出場しています。

スルタン・ イスマイル・ナシルディン・シャースタジアム(トレンガヌ州)
トレンガヌFC II 2-0 ペラ II
得点者:トレンガヌ-鈴木ブルーノ(25分)、ズアシャラフ・ズルキフレ(86分)
 トレンガヌFC IIは2戦連続の完封勝利、一方のペラIIは2戦連続完封負けです。
 鈴木ブルーノ選手はスタメンでフル出場しています。

なお、MPSスタジアム(スランゴール州)で行われたUKM FC対ケランタンFAの試合は開始6分で雷雨のため試合中止となり、後日発表される日程まで延期となっています。

3月7日(土)
KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
クアラルンプールFA 3-1 ヌグリスンビランFA
得点者:クアラルンプール-フランシス・コネ2(47分、90+2分)、インドラ・プトラ(54分)、ヌグリスンビラン-イゴール・ルイス(67分)
 後半になって動いた試合は、クアラルンプールFAが今季ホーム初勝利を飾りました。一方のヌグリスンビランFAは開幕から2連敗です。
 ヌグリスンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。
 なおこの試合の観戦記はこちらです。

サラワク州立スタジアム(サラワク州)
サラワク・ユナイテッド 4-1 JDT II
得点者:アリフ・ハサン(26分)、パトリック・ロナウジーニョ2(36分、78分)、デメルソン(45+4分)、JDT-チェ・ラシド(73分)
 サラワク・ユナイテッドは今季初勝利、JDTは今季初黒星です。
 JDT IIの廣瀬慧選手はベンチ入りしませんでした.

シティスタジアム(ペナン州)
ペナンFA 4-1 スランゴール2
得点者:ペナン-カサグランデ3(54分、63分、67分)、エンドリック(35分)、スランゴール-バジラム・ネビヒ(89分)
 ペナンFAがカサグランデのハットトリックを含む4ゴールの大勝で首位に躍り出ました.スランゴール2は2連敗です。

MPL順位表(第2節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1ペナン22008356
2トレンガヌFCII22003036
3ケランタンU22003126
4クアラルンプール21104224
5サラワクU21016513
6UKM FC11002113
7JDT II210145-13
8ケランタン10101101
9クチン FA200224-20
10ペラII200203-3
11ヌグリスンビラン200226-40
12スランゴール2200215-40

ゴールランキング(第2節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
5カサグランデペナン2
3フランシス・コネクアラルンプール2
3パトリック・ロナウジーニョサラワクU2
2フェルナンド・ロドリゲスJDT II2
2エンドリックペナン2

MFL2部プレミアリーグ 2020年シーズン第1節結果

今季のマレーシアフットボールリーグMFLが開幕し、2月29日(日)と3月1日(日)の両日に、2部プレミアリーグMPLの6試合が行われました。以下結果です。
(ホームチームが左側です。)

2月29日(土)
サラワクスタジアム(サラワク州)
クチンFA 1ー2 UKM FC
得点者:クチン-ラフィザン・ラザリ(57分)、UKM-イ・ソンウ(42分PK)。ファイズ・ハニフ(79分)
*クチンFAの鈴木雄太選手、谷川由来選手は共に先発してフル出場しています。

トゥンク・アブドル・ラーマンスタジアム(ヌグリスンビラン州)
ヌグリスンビランFA 1-3 JDT II
得点者:ヌグリスンビラン-イゴール・ルイス(58分)、JDT-マテウス・ヴィラ(3分OG)、フェルナンド・ロドリゲス2(23分、50分)
*ヌグリスンビランの中武駿介選手は先発してフル出場、一方JDTの廣瀬慧選手はベンチ外でした。

スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州)
ケランタンFA 1-1 クアラルンプールFA
得点者:ケランタン-ラザラス・カイムビ(47分PK)、クアラルンプール-フランシス・コネ(89分)
*ケランタンFAの渡邉将基選手は先発してフル出場しています。

3月1日(日)
UITMスタジアム(スランゴール州)
スランゴールFC II 0-1 トレンガヌFC II
得点者:トレンガヌ-ジョーダン・ミンター(80分)
*トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手はスタメンでフル出場しています。

MPMスタジアム(ペラ州)
ペラTBG II 0-1 ケランタン・ユナイテッドFC
得点者:ケランタン-ファクルル・ザマン(85分)

シティースタジアム(ペナン州)
ペナンFA 4-2 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:ペナン-カサグランデ2(7分、40分)、アメル・アザハ(35分)、エンドリック(53分)サラワク-ミラド・ザニドプル(43分)、パトリック・ロナウジーニョ(63分)

MPL順位表(第1節終了時)

順位クラブ試合勝点得点失点得失差
ペナン
JDT II
UKM FC
ケランタンU FC
トレンガヌFC II
ケランタン
クアラルンプール
クチンFA−1
ペラ II−1
スランゴール2−1
11サラワクU FC−2
12ヌグリスンビラン−2

ゴールランキング(第1節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
フェルナンド・ロドリゲスJDT II
カサグランデペナン
ラフィザン・ラザリクチンFA
イ・ソンウUKM FC
ファイズ・ハニフUKM FC
他9名

なお、MPL第2節は今週末の3月7日(土)と8日(日)に予定されています。

2月28日のニュース(2):プレミアリーグ各クラブの今季ユニフォームまとめ

いよいよ本日2月28日のジョホール・ダルル・タジムJDT対クダFAの試合で開幕するマレーシアフットボールリーグMFL。MFL2部プレミアリーグ各クラブの今季ユニフォームがほぼ出揃いまいしたので紹介します。なおMFL1部スーパーリーグのユニフォームまとめはこちらです。

クアラルンプールFA(プーマ社製)
 左の赤がホーム、右の青がアウェイです。
 胸スポンサーのKL Baca 2020は、国連の国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)が毎年1つの都市をWorld Book Capital(世界図書の首都)として選定し、図書と読書の促進するための活動を行う事業で、2020年はクアラルンプールが選定されたことから、クアラルンプール市役所がKL Baca 2020のロゴを使ってスポンサーとなっています。

ヌグリスンビランFA(アドミラル社製)
 左からフィールドプレーヤー用ホーム、アウェイ、サードジャージ、ゴールキーパー用ホーム、アウェイ、サードジャジです。
 胸スポンサーのVisit Negeri Sembilanはヌグリスンビラン州観光局(ヌグリスンビラン州政府)、Matrix社はマレーシアの不動産開発業社です。

ペナンFA(マレーシアのスタリオン・アパレル社製)
 左がホーム、右がアウェイです。
 胸スポンサーはペナン州サッカー協会FA Penangの名称ですが、実際はペナン州政府です。

UKM FC(マレーシアのライン7社製)
 赤がホーム、青がアウェイ、黄色がサードジャージです。黒とオレンジと奥に見える緑がゴールキーパーです。
 胸スポンサーはUKM FCを運営するUniviersiti Kebangsaan Malaysia(マレーシア国立大学)です。

サラワク・ユナイテッド(ホマ社製)
 左がホーム、右がアウェイです。
 胸スポンサーのPress Metal社はマレーシアのアルミ製造業社です。

ケランタンFA(マレーシアのPUCスポーツ社製)
 右からホーム、アウェイ、サードジャージです。
 胸スポンサーのAfter Image社はマレーシアの建設土木会社です。

ケランタン・ユナイテッド(マレーシアのスカイホーク社製)
 赤がホーム、黒がアウェイ、白がサードジャージです。
 胸スポンサーのVisit Kelantan 2020はケランタン州観光局(ケランタン州政府)、Jayamas Mining社はマレーシアの採鉱及びプランテーション管理会社です。

クチンFA(マレーシアのLSC社のブランド、スタースポーツ製)
 左がホーム、右がアウェイです。
 胸スポンサーのKuching – City of Unityはクチン市の別称なので、クチン市がスポンサーと思われます。

2月25日のニュース:クダFAはJDTにチケット割り当て数増を求める、FAカップ2回戦のカードが決定、タイ1部リーグ第2節-代表コンビはともに出場

クダFAはJDTにチケット割り当て数増を求める
 今季のマレーシアフットボールリーグMFLは、今週金曜日2月28日のスンバンシーカップで開幕します。このスンバンシーカップは、英国プレミアリーグのチャリティーシールド(現コミュニティーシールド)を模した試合で、前年のMFL1部スーパーリーグ優勝クラブとマレーシアカップの優勝クラブが対戦する大会です。なお、昨季はスーパーリーグ、マレーシアカップとジョホール・ダルル・タジムJDTが優勝していることから、JDTはマレーシアFAカップ優勝クラブのクダFAと、開場したばかりのJDTの新本拠地スルタン・イブラヒムスタジアムで対戦しますが、このスンバンシーカップのチケットをめぐって、ちょっとした騒動が起こっていると英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が伝えています。
 このスンバンシーカップは、MFL1部スーパーリーグの公式戦として、JDTのホームゲームとして開催されますが、アウェイチームのクダFAに割り当てられたチケットが500枚となっていることが騒動の発端です。MFLの規定では、収容人数が2万人未満のスタジアムでは300枚、2万人以上4万人未満のスタジアムでは500枚、4万人以上のスタジアムでは1000枚のチケットをアウェイチームに割り当てることになっており、JDTはスルタン・イブラヒムスタジアムの収容人数が3万5000人であることから、MFLの規定に従って500枚のチケットをクダFAに割り当てましたが、クダFAはMFLを通じて1000枚のチケットを求めています。記事では、JDTは規定通りの対応をしており、MFLもJDTが割り当て増に応じない限り、何もできないとしています。
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 この問題はこのスンバンシーカップが本家のコミュニティーシールとは異なり、リーグ戦の一部となっていること、そして試合が中立地で行われていないことに端を発しています。特にJDTがリーグ6連覇中と言うことで、スンバンシーカップは今回も含め6回連続でJDTのホームでの開催になっています。
 しかしこれをコミュニティーシールドや隣国タイのチャンピオンズカップのように、リーグ開幕前に行い、会場も例えばブキジャリル国立競技場のような中立地とすれば、何の問題も発生しないどころか、MFLの主催試合として収入も得られると思うのですが、そんな発想はMFLにはないのでしょうか。

FAカップ2回戦のカードが決定
 先週末に行われたFAカップ1回戦の結果を受けて、昨日2月24日にFAカップ2回戦の組み合わせ抽選が行われました。なお、このFAカップは3年連続でシンガポールのEコマース(ネットショッピング)サイトShopee「ショッピー」が冠スポンサーとなり、Shopee FAカップと名称が変更になっています。
 以下は3月17日から18日かけて行われるFAカップ2回戦のカードです。注目のカードの下に小ネタを添えてみました。
*(カッコ)内は所属リーグ:(1)はMFL1部スーパーリーグ、(2)はMFL2部プレミアリーグ、(3)はMFL3部M3リーグ、(4)はMFL4部M4リーグ

PJシティFC(1)対イミグレーション(入国管理局)FC(3)
 内紛騒動で揺れるPJシティFCと、給料未払い問題未解決のためM3出場停止になったジョホールFAに代わって急遽参加したイミグレーションFCの対戦。チーム内にゴタゴタがあるとは言え、M3相手では順当にPJシティFCが勝利するでしょう。
サバFA(1)対クアラルンプールFA(2)
 昨季MFL2部優勝クラブと昨季MFL1部最下位クラブの対戦です。来季の1部昇格を目指すクアラルンプールFAにとっては、負けられない相手でしょう。
クダFA(1)対パハンFA(1)
 2回戦でMFL1部同士が対戦するのは少々残念ですが、今季大型補強を行った昨季4位のクダFAが昨季2位のパハンFAと対戦する2回戦屈指の好カードです。
フェルダ・ユナイテッド(1)対ケランタン・ユナイテッド(2)
 昨季MFL3部で圧勝して2部に昇格したケランタン・ユナイテッドと、すんでのところでMFL1部残留を果たしたフェルダ・ユナイテッドの対戦です。フェルダUには、恵龍太郎選手が在籍しています。
ペナンFA(2)対ヌグリスンビランFA(2)
 今季のMFL2部のクラブの中で最も1部昇格に近いクラブ同士の対戦です。ヌグリスンビランFAには中武駿介選手が在籍しています。
スランゴールFC(1)対サラワク・ユナイテッド(2)
 スランゴールFCのサティアナタン監督と反りが合わず退団したアムリ・ヤハヤが加入したのがサラワク・ユナイテッド。「自分が加入するクラブをスランゴールFCは倒せない」という捨て台詞が正しかったのかどうかが見ものです。
UITM FC(1)対クチンFA(2)
 今月上旬のプレシーズンマッチで対戦し、UITM FCが3-2と勝っているカード。ただし、プレシーズンマッチということで、その結果はあてにはならないでしょう。クチンFAには鈴木雄太選手とタニガワユウキ選手が在籍しています。
KLローバーズ(3)対ジョホール・ダルル・タジムJDT(1)
 昨季MFL2部でプレーした外国籍選手2名を補強し、M3では別格のKLローバーズは国内最強のJDTとの対戦です。MFL2部のクラブなら意外に勝てるかとも思いましたが、今回は相手が悪すぎます。
ケランタンFA(2)対プロタップFC(3)
 外国籍選手がなかなか決まらなかったクランタンFAには、昨季フェルダ・ユナイテッドでプレーした渡邉将基選手が加入し、MFL2部でプレーする選手は6名になりました。
マラッカ・ユナイテッド(1)対ランカウィシティFC(3)
クアタグFC(4)対KSRサイエンスFC(3)
SS FC(4)対UKM FC(2)
ノーザンライオンズFCマーサ対PDRM FC
マークレスST(4)対AF(国軍) FC(3)
ペラTBG(1)対KTローバーズ(3)
サラワク・ユナイテッドII(3)対トレンガヌFC(1)
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 なおShopeeがスポンサーとなったことで、FAカップやMFLの試合もShopeeのサイトからオンラインで購入できます。詳しくはこちらをどうぞ。チケット1枚購入につき1枚無料(!)のキャンペーンもやっています。

ちなみにFAカップのスポンサーとなったShopeeは、インドネシア1部リーグのスポンサーにもなっていますが、あのクリロナにひどいダンスを踊らせたことでも有名です。

タイ1部リーグ第2節-代表コンビはともに出場
 隣国タイリーグ1部の第2節が行われ、ノーシャルル・イドラン・タラハが所属するBGパトゥム・ユナイテッドはアウェイでプラチュワップFCと対戦し0-0の引き分けでした。なおノーシャルル選手は第1節に続いて先発出場し、75分に交代しています。
 またドミニク・タンが所属するポリス・テロFCはアウェイでトラートFCと対戦し3−1と勝利し、開幕2連勝を飾っています。タン選手は73分に途中出場し、試合終了までプレーしました。
 なお明日2月26日に行われる第3節では、2人の所属するクラブが直接対決する「マレーシア選手ダービー」がBGパトゥム・ユナイテッドのホーム、レオスタジアムで開催されます。
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 マレーシア人選手の動向はタイリーグの公式サイトで調べるのですが、タイリーグのサイトは一部が英語になっているので、記事は読めなくとも記録を調べるにはとても便利です。MFLもこれくらいのサイトを作ってくれると、より多くの情報を世界に発信できるのでありがたいのですが…。

2月6日のニュース:スランゴールFCはインドネシア遠征取りやめ、サラワクUは選手・スタッフにメディアとの接触を禁止、JDTがAFCカップの過去10年間のベストクラブ候補に上がる

スランゴールFCはインドネシア遠征取りやめ
 新型コロナウィルスの影響により中国遠征を取りやめたスランゴールFCは、インドネシアのジャワ島で開催される大会への参加が噂されていましたが、結局、出場を取りやめたことをスポーツ専門サイトフォックスポーツが報じています。
 サバFAも出場するすることになっている、この東ジャワ州知事杯大会は2月10日から始まりますが、スランゴールFCのバスカラン・サティアナタン監督は、2月28日のシーズン開幕に向けた準備は最終段階に入っており、現在の練習では戦術理解や選手間の連携確認に重点を置いているとして、長距離を移動する上、予選だけで5日間で3試合、決勝まで残れば11日間で5試合という日程の大会出場は今の時期には適切ではないと話しています。
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 中国遠征に続き、インドネシア遠征も中止したスランゴールFC。ドバイで合宿を行ったジョホール・ダルル・タジムJDT、カンボジアでの大会に参加したクダFA、現在はタイ遠征中のトレンガヌFCと、ライバルたちが国外で質の高い練習試合を組む一方で、バンコク・ユナイテッド(タイ)、ハノイFC(ベトナム)、プルシブ・バンドン(インドネシア)を招いて地元で行ったスランゴールアジアチャレンジSAC大会でも2試合しかできておらず、試合不足の感は否めません。
 クダFAとともに打倒JDTの一番手と思っていますが、大型補強を行ったにもかかわらず、昨季同様スタートダッシュにつまづくと、サティアナタン監督解任論が浮上する可能性もあります。

サラワクUは選手・スタッフにメディアとの接触を禁止
 英字紙ニューストレイトタイムズによると、MFL2部のサラワク・ユナイテッドは選手、コーチ及びスタッフにメディアとの接触を禁止したようです。
 サラワク・ユナイテッドは、昨季2019年シーズンにMFL2部に所属していたスランゴール・ユナイテッドの経営権をサラワク州サッカー協会FASが買い取り、さらにそのリーグ所属権を譲渡された結果誕生したクラブです。昨季、同じMFL2部にはFASが運営するサラワクFAが存在していましたが、このクラブはリーグ最下位となった後、MFL3部のクチンFAとの入れ替え戦に敗れ、降格しています。
 サラワク・ユナイテッドのチームマネージャーを務めるハムザ・イブラヒム氏は、現在クラブは開幕に向けての準備期間中のため、メディアに対しては良い結果が出始めてから対応したいとニューストレイトタイムズに述べています。
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 このサラワク・ユナイテッドについては、先日のブログでスペイン出身のホアン・カルロス・マグロ監督が開幕を前に解任されたことを取り上げましたが、開幕が近づく一方で、プレシーズンマッチでのチームの不調もあり、このような措置になったのかもしれません。

JDTがAFCカップの過去10年間のベストクラブ候補に上がる
 アジアサッカー連盟AFC公式サイトでは、AFCカップの過去10年間のベストクラブを決める企画を行っています。
 AFCチャンピオンズリーグACLグループリーグに出場枠を持たない国のクラブを対象にした大会なので、日本のクラブとは無縁の大会ですが、いわゆるアジアの第2グループの国のクラブが、AFCクラブコンペティションランキングやクラブランキングのポイントを稼ぐには貴重な大会です。
 2004年から開催されているこのAFCカップでは、クウェートのクラブが4回優勝、イラクとヨルダンが同3回、シリアが同2回、バーレーンとレバノンが同1回と過去16回の大会の内、中東のクラブが14回優勝するなど中東のクラブが圧倒的な強さを誇っている大会です。そしての残り2回の大会では2011年にナサフ・カルシFC(ウズベキスタン)が、そして2015年にはJDTが優勝しています。
 そのAFCカップに過去10年間で出場したクラブからまずAFCが5クラブを選び、その中からサポーターの投票でベストクラブを選ぼうというのがこの企画です。候補となっている5クラブは以下の通りです。
・アル・クウワ・アル・ジャウウィーヤ(イラク):2016年から3連覇
・アル・クウェートSC(クウェート):2009年、2012年、2013年の覇者
・アル・カーディシーヤ・クウェート(クウェート)2010年と2013年準優勝、2014年優勝
・アル・アヘドFC(レバノン):昨季2019年の覇者
・JDT:2015年優勝、2016年ベスト4
 なおAFC公式サイトでは、今週日曜日2月9日のマレーシア時間(世界標準時+8時間)の12時まで投票を受け付けています。

2月1日のニュース:PDRM FCはMFL開幕と同時に勝点3剥奪か、トレンガヌFCのスタジアム改修事業が完了、サラワクUは開幕前に早くも監督を解任

PDRM FCはMFL開幕と同時に勝点3剥奪か
 マレーシアフットボールリーグMFL1部に昇格したマレーシア王立警察が運営するPDRM FCが開幕と同時に勝点3を剥奪(はくだつ)される可能性がでてきました。
 マレーシアサッカー協会FAMは、昨季までの選手への未払い給料の完済、あるいは未払い給料支払い方法についての該当選手との合意を昨日1月31日までに得られない場合には、今季のMFLで勝点3が剥奪される旨をMFL1部のマラッカ・ユナイテッド、PDRM FC、そしてMFL2部のケランタンFAに警告していましたが、PDRM FCは昨季の給料4ヶ月分が未払いとなっている複数の選手に対し、支払いはおろか、支払い方法の交渉を開始したところであると、スポーツ専門サイトのフォックススポーツが報じています。
 PDRM FCと選手の交渉は始まったばかりで、どの選手からも支払い方法についての同意を得ることができておらず、今後も選手との交渉は続くようなので、週末を挟んだ2月3日にはFAMからPDRM FCへの勝点剥奪処分が発表されることが予想されます。
 なおマレーシアプロサッカー選手協会PFAMによれば、マラッカ・ユナイテッドはすでに未払い給料を完済済み、ケランタンFAは給料の支払いは終わっていないものの、支払い方法については該当選手との合意に達しているようです。
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 2016年以来のMFL1部に復帰したものの、今季のPDRM FCは運営資金に制限があることから、現時点ではマレーシア人プロ選手8名に加え、昨季はスランゴールFAでプレーしながら人種差別発言で退団したFWアントニオ・ジャーマン以外は、現職の警察官(つまりアマチュア)という布陣です。この後、外国籍選手の補強はあるかも知れませんが、モハマド・イシャク・クンジュ・モハメド監督は今季22試合で勝点22獲得、MFL1部残留も目標として公言するなど開幕前から弱気な(あるいは現状認識が正しい)発言を繰り返しています。

トレンガヌFCのスタジアム改修事業が完了
 トレンガヌFCは公式ホームページで、今季2020年シーズンのホームとなるスルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(SSMZA)の改修事業が完了したことを発表しています。
 収容観客数5万人を誇るこのスタジアムはマレー半島東海岸で最大のスタジアムですが、2008年の開場以来、2度に渡る天井崩落事故などがあり、トレンガヌFCがホームとして使うことができたのは2009年シーズンのみでした。
 崩落した天井を含めた改修費用の目処が立たず、いわゆる「ホワイトエレファント」だったスタジアムは、今回、100万リンギ(およそ2650万円)をかけてピッチをバーミューダグラスに交換するなど大規模な改修がおこなわれました。
 またこの後はフィールドの周りの陸上競技用コースを取り除き、人工芝を張る事業も予定されているとホームページでは伝えられています。
 なお、2月29日のMFL開幕日には、このスタジアムでトレンガヌFCがペラTBGを迎えて対戦します。
(以下はトレンガヌFCのホームページより)

サラワクUは開幕前に早くも監督を解任
 サラワク州サッカー協会FASが運営するMFL2部のサラワク・ユナイテッドは、プレシーズンの試合の結果が不調なことから、スペイン人のホアン・カルロス・マグロ監督の解任を発表しています。
 東マレーシアの英字紙ボルネオポスト電子版によると、FASダト・ポサ・マジャイス会長はマグロ監督はFASとは正式契約を結んでおらず、FASによる評価期間中であったとして、解任ではなく、監督職のオファーを行わないことを決めただけであるとしています。
 ここまでのプレーシーズンマッチでクアラルンプールFAに1-2、PDRM FCに0-5、ペラTBGのBチームに1-4と3連敗だったことなどが理由のようですが、後任にはマレーシア人監督が候補に上がっているとボルネオポストは報じています。
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 サラワク・ユナイテッドは昨季のMFL2部所属のスランゴール・ユナイテッドの経営権をサラワクFAが手に入れて再編したクラブで、今季はアムリ・ヤハヤ(スランゴールFAから移籍)、スピア・チャントゥル(フェルダ・ユナイテッドから移籍)、ファウジ・ロスラン(ケランタンFAから移籍)らのベテランを獲得していますが、元のチームが昨季のMFL2部では11チーム中9位でしたので、いきなり期待はできそうもないですが、ペラTBG II(Bチーム)に
 なお後任には昨季途中でMFL2部で降格権にいたPDRM FCの監督に就任し、MFL1昇格を勝ち取りながら、今季の契約を更新しなかったエラヴァラサン・エランゴワン氏の名前などが噂に上がっています。
 この他、サラワク・ユナイテッドは日本人DF岩崎陽平選手獲得の噂などもありますので、その辺りもフォローしていきたいと思います。

1月24日のニュース:スランゴールFCは中国遠征の予定を変更せず、元スランゴールFAのレジェンドはMFL2部のクラブと契約

スランゴールFCは中国遠征の予定を変更せず
 マレーシアのメディアは(おそらく世界中のどの国も)中国湖北省武漢市が発生地とされる新型コロナウイルスによる肺炎患者数日に日に増加している話を取り上げていますが、その武漢市からおよそ1000キロほど離れた広東省梅州市五華県をホームとする梅州客家(メイゾウハッカ)FCが主催する梅州客家カップへの出場を予定しているスランゴールFCは、1月24日から27日まで開催される大会への出場方針を変更しないと、マレーシア版Goal.comが伝えています。
 新型コロナウイルスによる肺炎患者発生のニュースが広がるにつれて、ソーシャルメディア上では、スランゴールFCの大会出場が疑問視されていましたが、チームマネージャーのマハフィズル・ルシディン氏は、大会参加は3ヶ月前に決まっていたことから、マレーシア政府による渡航禁止警告などが出されない限り、参加中止はできないとしています。また、専門医の意見をもとに状況を監視し、選手に対しても必要なアドバイスを行うなど、中国滞在中は充分な予防措置を取ることで心配する必要はないと、メディア向けに出された声明の中で述べています。
 この大会はホストの中国2部リーグの梅州客家FCとスランゴールFCの他、タイ1部リーグのチョンブリーFC、韓国1部リーグの尚州尚武FCの合計4クラブが参加します。
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 ケガから療養中のルフィアノ・セゴヴィア、ワン・ザック・ハイカル、ノーハキム・ハサンらはマレーシアに残るようですが、それ以外の主力は全員が参加するようです。しかしこの状況下で、中国まで出かけて行かなくても…と思うのですが、とにかくスランゴールFCの選手、スタッフ全員が無事に帰ってきてくれる事を祈りましょう。

元スランゴールFAのレジェンドはMFL2部のクラブと契約か
 昨季終了後、スランゴールFA(現スランゴールFC)のレジェンドで多くのサポーターからカルト的な人気を集めていたアムリ・ヤハヤは、バスカラン・サティアナタン監督と反りが合わない事を公言してスランゴールFAとの契約を1年残しながら退団しましたが、そのアムリ・ヤハヤがマレーシアフットボールリーグMFL2部のサラワク・ユナイテッドと契約したと、スポーツ専門サイトのフォックススポーツが報じています。
 昨日1月23日にKLFAスタジアムで行われたクアラルンプールFA戦にサラワク・ユナイテッドのメンバーとして出場したアムリ選手は、ケランタンFAから加入したファウジ・ロスランやフェルダ・ユナイテッドから加入したスピアー・チャントゥル、そして昨季はクアラルンプールFAでプレーしたサラワク出身のアスリ・チュチュらとともに、サラワク・ユナイテッドの若い選手たちを引っ張っていく役割が期待されていると、フォックススポーツは伝えています。
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 アムリ選手は退団の際に「スランゴールFAは来季、自分がプレーするチームに勝つことはできないだろう」と挑発的なコメントを残したのですが、MFL2部のサラワク・ユナイテッドがMFL1部のスランゴールFCと対戦するとすれば、リーグ戦ではなくカップ戦のマレーシアFAカップかマレーシアカップとなります。
 また同じフォックススポーツの記事では、M3リーグ2位のクチンFAとの入れ替え戦に敗れてM3リーグに降格になった昨季MFL2部最下位のサラワクFAは、サラワク・ユナイテッドのBチーム、サラワク・ユナイテッドIIとして今季はM3リーグでプレーするとMFLが発表しています。

1月21日のニュース:スランゴールFCは今季初タイトルを逃す、フェルダUは退場者を出しながらタイトル獲得、M3リーグ改革案が発表される

スランゴールFCは今季初タイトルを逃す
 スランゴール州のシャーアラムスタジアムで開催されていたスランゴールアジアチャレンジSACは、ホストのスランゴールFCとバンコク・ユナイテッド(タイ)がいずれも1勝1分得失差3で並んだ結果、PK戦が行われ、バンコク・ユナイテッドが4−2で勝利し優勝しました。
 スランゴールFCは初戦でプルシブ・バンドン(インドネシア)に3-0、バンコク・ユナイテッドは同じくハノイFC(ベトナム)に3-0と快勝しており、この試合が優勝決定戦でした。なお優勝したバンコク・ユナイテッドは、優勝賞金1万米ドル(およそ110万円)を獲得しています。
 また3位決定戦となったプルシブ・バンドン対ハノイFCの試合は、プルシブ・バンドンが前半2−0とリードしたところで、豪雨のため終了となっています。
(以下はスランゴールFC対バンコク・ユナイテッドの試合のダイジェストです-スランゴール州サッカー協会FASのYouTubeチャンネルより)

フェルダUは退場者を出しながらタイトル獲得
 インドネシアのメダンで開催された大会に出場したフェルダ・ユナイテッドFCは、最終戦で退場者を出しながらも、ボーウング・ケット・アンコールFC(カンボジア)を1-0で破って優勝しています。
 メダンで開催されていたエディ・ラーマヤディカップには、ホストのPSMSメダン、フェルダ・ユナイテッド、ボーウング・ケット・アンコールFC、そして同じMFL(2部)のペナンFAが出場していました。
 フェルダ・ユナイテッドFCは、初戦のPSMSメダン戦でもファイズ・マズランが退場になりながらも、新外国籍選手のニコラス・ヴェレズとアクマル・ハイカルのゴールで2−1と勝利しています。
 最終戦となったボーウング・ケット・アンコールFCでは、主将のジャサズリン・ジャマルディンが60分に退場となる展開となりましたが、その直後の65分にニコラス・ヴェレズが初戦に続きゴールを決め、1-0と逃げ切って優勝しています。
 フェルダ・ユナイテッドFCのニザム・ジャミル監督は、英字紙スター電子版のインタビューに対し、カウンター主体となるチーム戦術は改善の余地があるものの、両試合とも退場者を出し10名となりながらも、チーム全員が見せた勝利への執念を評価したいと述べています。
 フェルダ・ユナイテッドFCは、今季、外国籍選手を総入れ替えしましたが、今大会で2得点を挙げたFWニコラス・ヴェレズの他、加入後の初の対外試合となったDFニコラ・ラスポポヴィッチ(セルビア)のピッチ上でのリーダーシップ、右サイドでのMF恵龍太郎の動きなど、外国籍選手とマレーシア人選手の連携が改善したとする一方で、FWフレデリック・ビュロ(ガボン)にはもう少し時間が必要だろうと話し、開幕までのおよそ1ヶ月でその点を改善したいとも話しています。
 なお3位/4位決定戦に回ったペナンFCは、PSMSメダンとフルタイムで1-1となった後、PK戦5−4で3位を獲得しています。
(写真左はフェルダ・ユナイテッドFC、右はペナンFAのFacebookより)

M3リーグ改革案が発表される
 マレーシアフットボールリーグMFL3部にあたるM3リーグは、昨季は14クラブが参加し、プロとアマが混在するアマチュアフットボールリーグAFLという扱いでしたが、これを段階的にセミプロリーグとする案をAFLのダト・モハマド・ユソフ・マハディ最高責任者(チェアマン)が発表しています。
 マレー語紙ブリタハリアン電子版によると、今季2020年シーズンのM3リーグは6クラブを新たに加え総勢20クラブでスタートし、今季終了後、成績上位クラブの内、クラブ運営において経済上の問題がないことが認められた12クラブは、そのまま来季2021年シーズンもM3リーグ所属となり、これ以外の残り8クラブはMFL4部にあたるM4リーグの今季上位4クラブとともに来季のM4リーグを構成するということです。
 この改革案についてモハマド・ユソフAFLチェアマンは、MFL2部プレミアリーグとMFL3部M3リーグとの間で入れ替え戦があることから、M3リーグのレベルアップに加え、両リーグ間のレベル差が離れ過ぎないようすることが目的であるとし、2021年シーズンからはM3リーグはセミプロリーグ、M4リーグ以下がアマチュアリーグという位置づけになるとしています。
 なお今季のMFL2部プレミアリーグには、昨季のM3リーグチャンピオンのケランタン・ユナイテッドが自動昇格、また昨季2位となった鈴木裕太選手が所属するクチンFAがプレミアリーグ最下位のサラワクFAとの入れ替え戦に勝利して、昇格を勝ち取っています。
 また、モハマド・ユソフAFLチェアマンは、チャレンジカップ(MFL1部と2部のクラブの内、マレーシアカップに出場しないクラブが出場するカップ戦)へM3リーグ所属クラブにも出場枠を設けるようチャレンジカップを主催するMFLへAFLから働きかけていることも明かしています。
 この他、モハマド・ユソフAFLチェアマンはM3リーグ所属のクラブに対し、そのリーグ所属権を他のクラブへ譲渡しないよう警告し、所属権譲渡の最終決定権はAFLにある事を強調しています。
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 興味深いのはモハマド・ユソフAFLチェアマンが最後に述べたリーグ所属権の譲渡についてです。上でも書きましたが、昨季MFL2部プレミアリーグで最下位だったサラワクFAは、クチンFAとの入れ替え戦に敗れてM3リーグ降格となりましたが、その後、サラワクFAは、プレミアリーグのスランゴール・ユナイテッドの経営権を買い取り、サラワク・ユナイテッドとチーム名を変えてプレミアリーグに残留するという荒技を駆使しています。
 MFL役員でもあるモハマド・ユソフAFLチェアマンは元記事の中で、リーグ所属権の譲渡を「健全でない文化」budaya tidak sehatと呼んで、この行為を糾弾していますが、下位リーグ降格危機を金銭で解決したサラワク・ユナイテッドの件が念頭にあるのは明らかです。