Mリーグ1部スーパーリーグの今季最終節第22節の6試合が9月12日の行われました。JDTが既に今季優勝を決めている一方で、AFCカップ出場権の懸かった2位争いは最終節までもつれていましたが、2位のクダ・ダルル・アマンFCが勝利し、直接対決となった3位ペナンFCと4位トレンガヌFCが引き分けたため、クダ・ダルル・アマンFCが2位を確定し、来季のAFCカップ出場権を獲得しています。また2部降格の決まっている11位のペラFCと12位のUITM FCは揃って勝利したため順位は変わらず、ペラFCがマレーシアカップの出場権を獲得しています。
2021年9月12日@スタジアム(クダ州アロースター)クダ・ダルル・アマンFC 4-1 マラッカ・ユナイテッドFC 得点者:クダ-チェチェ・キプレ2(24分、31分PK)、バドロル・バクティアル(67分)、ファイヤド・ズルキフリ(69分)、マラッカ-アドリアーノ(50分) W杯予選で自国の代表チームに招集されたエースFWクパー・シャーマンと司令塔MFラビ・アタヤが離脱して以降の3試合を2分1敗と勝ち星がなかったクダ・ダルル・アマンFCがこの試合で引き分け以下なら3位以下に転落の可能性もありましたが、エースのシャーマン不在の中、代わりのエースとしてチームを引っ張ってきたチェチェ・キプレがこの試合でも2ゴールを挙げる活躍で、クダ・ダルル・アマンFCが2季連続となる2位でリーグ戦を終え、来季のAFCカップ出場資格を獲得しています。キプレ選手は今季10ゴール11アシスト、また主将のバドロル・バクティアルもこの試合の1ゴールも合わせてマレーシア人選手最多の7ゴールを挙げるなど、主力選手の離脱を総合力で補った結果の2位死守でした。 一方、今季8位のマラッカ・ユナイテッドFCは昨季の9位から順位を1つ上げていますが、給料未払いで勝点3が剥奪されなければ7位の成績でした。クラブは給料未払い問題が明らかになり2年連続勝点剥奪処分を受けており、選手は逆境に耐えて頑張ったものの、経営陣には「たら」「れば」を言う資格もないでしょう。
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2021年9月12日@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)ペナンFC 2-2 トレンガヌFC 得点者:ペナン-シェリディン・ボボエフ(40分)、カサグランデ(45+1分)、トレンガヌ-アルグジム・レゾヴィッチ(25分)、リー・タック(80分) 2位のクダ・ダルル・アマンFCの試合結果次第では、逆転2位浮上のチャンスがあった両チームの対戦は、アブドル・ラティフ・スハイミが13分に退場となったことで10人となったペナンFCが圧倒的に不利に見えましたが、トレンガヌFCのデヴィッド・ダ・シルヴァのPKをペナンFCのGKサミュエル・サマーヴィルが止めてトレンガヌFCは先制機を逸します。それでもトレンガヌFCは先日、このブログでも取り上げたアルグジム・レゾヴィッチの今季初ゴールで先制し、このまま主導権を握るのかと思われたその15分後にペナンFCがシェリディン・ボボエフのゴールで同点、さらに前半終了間際にはエースのカサグランデが頭で合わせて1人少ないペナンFCがリードして前半を終了しました。 後半もトレンガヌFCが優勢に進めながらもそれに持ちこたえていたペナンFCですが、80分にはリー・タックが同点ゴールを決め、さらに逆転を目指すも試合はこのまま2-2で終了しています。 今季3位となったペナンFCは2001年の1部リーグ(当時の名称はプレミア1リーグ)優勝以来の好成績で1部昇格初年度を終えています。 一方のトレンガヌFCは、前半戦は2位で折り返しながら、後半戦は3勝2分4敗、特に2位争いが佳境に入った最後の4試合では3分1敗と大失速した結果、昨季より順位を1つ下げて4位で今季を終えています。
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2021年9月12日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)ペラFC 2-1 サバFC 得点者:ペラ-ナナ・ポク2(20分、70分)、サバ-パク・タエスー(85分) 既に2部降格を決めているペラFCはこの試合での順位変動はないものの、勝てばリーグ戦後のマレーシアカップ出場権が獲得、負ければ2部のクラブとチャレンジカップ出場となるためプライドを賭けての試合となりました。前半戦はUITM FCでプレーし11試合で2ゴールという成績だったペラFCのナナ・ポクがこの試合だけで2ゴールを決め、サバFCの反撃を振り切っています。 FAMのテクニカルディレクターを務めていたオン・キムスイ氏の新監督就任が発表されたサバFCでしたが、シーズン最後で5連敗、しかもこの間は1得点16失点、後半戦全体でも0勝3分6敗(4得点20失点)のチームをマレーシアカップへ向けてオン新監督がどう立て直すのかに注目です。
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2021年9月12日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)スランゴールFC 1-2 PJシティFC 得点者:スランゴール-イフェダヨ・オルセグン(45+4分PK)、PJ-カイリル・ムハイミーン(21分)、シャーミ・ザムリ(69分) 今季は共にMBPJスタジアムを本拠地とする両チームの「スランゴールダービー」は、今季ここまで25ゴールを挙げているイフェダヨ・オルセグンが開始早々にPJシティFCゴールがシュートを放つなど、スランゴールFC優勢で始まりましたが、ケガによる長期離脱から先発復帰2試合目となったダレン・ロックが加わったPJシティFCはカイリル・ムハイミーンのゴールで先制します。前半終了間際にスランゴールFCは自身が倒されていたPKをイフェダヨ選手が決めてリーグ新記録となる26ゴールで同点とし、試合は1-1で折り返しました。後半開始直後には、スランゴールFCのGKカイルルアズハン・カリドがロック選手を倒してPKを与えてしまいますが、ロック選手が蹴ったPKはゴールポストに当たり、PJシティFCはリードを奪えないまま試合が進むも、69分にはゴールエリアの外からシャーミ・ザムリがロングシュートをゴール左上に決めて再びPJシティFCがリードします。追いつきたいスランゴールFCでしたが、85分には主将のシャーミ・サファリがプロフェッショナルファウルで一発退場となり万事休す。不安定な戦いを続けた今季を象徴するような敗戦で今季の最終成績を5位としたスランゴールFCに対し、1部スーパーリーグで唯一、外国籍選手0名で臨んだPJシティFCは大方の予想を覆す7位で今季を終えています。
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2021年9月12日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)UITM FC 1-0 スリ・パハンFC 得点者:UITM-クォン・ヨンヒョン(24分PK) 11位のペラFCが勝ったため、最終順位が最下位の12位となったUITM FCですが、後半戦は3勝2分4敗と今季の勝ち星は全て後半戦で記録しています。短縮日程となったものの昨季は6位だったチームの外国籍選手を主将のヴィクター・ニレノルド以外全て放出するなど疑問の残る運営方針の結果が2部降格へ繋がっています。 新監督としてアメリカ出身のトーマス・ドゥーリー新監督を招聘しながら開幕戦から2連敗すると、いきなり「休養」させる不思議な対応をとったスリ・パハンFCでしたが、昨季の8位という成績から一旦は監督を解任すたドラー・サレー監督をその後任として復帰させてもチームが改善されるはずもなく、プロフェッショナルらしくない経営陣の元では10位で1部残留を果たせたのはむしろ喜ぶべきことかも知れません。
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2021年9月12日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダルプテリ)JDT 2-1 KLシティFC 得点者:JDT-ナズミ・ファイズ(16分)、ニック・シャールル・アズミ(70分OG)、KL-ムハマド・イズリーン(25分) 今季の王者JDT相手に善戦も、最後はオウンゴールで敗れたKLシティFCですが、1部復帰後最初のシーズンながら6位で今季を終えています。これは1999年の1部(当時の名称はプレミア1リーグ)の5位以来最高位の成績です。 リーグ8連覇を達成したJDTは来季は4季連続のAFCチャンピオンズリーグ出場権を獲得しています。
2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ最終順位
Club G W D L GF GA GD P 1 #JDT 22 18 3 1 50 9 41 57 2 ^KDA 22 13 4 5 44 28 16 43 3 PEN 22 12 5 5 37 30 7 41 4 TFC 22 11 5 6 33 21 13 38 5 SEL 22 10 6 6 45 30 15 36 6 KL 22 8 9 5 27 20 7 33 7 PJ 22 6 6 10 16 28 -12 24 8 MU 22 5 9 8 25 31 -6 *21 9 SBH 22 4 7 11 21 38 -17 19 10 PHG 22 4 6 12 23 37 -14 18 11 @PRK 22 4 4 14 20 45 -25 16 12 @UITM 22 3 4 15 16 41 -25 13
#JDTが2021年シーズンの優勝を果たし2022年AFCチャンピオンズリーグ出場権を獲得しています。 ^クダ・ダルル・アマンFCは2022年AFCカップの出場権を獲得しています。 @ペラFCとUITM FCは2022年シーズンの2部降格が決定しています。 *マラッカ・ユナイテッドは給料未払いのため、勝点3剥奪処分を受けています。項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点 クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJ-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ
2021年シーズンMリーグ1部スーパーリーグ得点最終ランキング
選手(クラブ) ゴール数 1 *イフェダヨ・オルセグン(SEL) 26 2 ベルクソン・ダ・シルバ(JDT) 23 3 クパー・シャーマン(KDH) 13 4 カサグランデ(PEN) 12 5 パウロ・ジョズエ(KL) 10 チェチェ・キプレ(KDH) 10
*イフェダヨ選手の26ゴールはMリーグのシーズン最多ゴール新記録となっています。クラブ名:KDA-クダ・ダルル・アマン、TFC-トレンガヌ、PRK-ペラ、SEL-スランゴール、PHG-スリ・パハン、PJC-PJシティ、MU-マラッカ・ユナイテッド、SBH-サバ、PEN-ペナン、KL-KLシティ