3月4日のニュース:またマウリシオが決めた!-JDTが今季ACL初勝利、前トレンガヌFCの選手が給料未払いを告発、タイ3部リーグの元U19代表は先発出場

JDTが今季ACL初勝利
 AFCチャンピオンズリーグACLのジョホール・ダルル・タジムJDT対水原三星の試合がJDTのホームであるスルタン・イブラヒムスタジアムで昨日3月3日に行われ、JDTが水原三星を2-1と破り、ACLの今季初勝利、通算2勝目を挙げました。
 この結果、JDTは通算成績を1勝1敗の勝点3としてグループGの2位に浮上し、昨季の韓国FAカップチャンピオンとしてACLに出場している水原三星は、ヴィッセル神戸にも敗れており通算成績を0勝2敗としています。
 試合は13分にナズミ・ファイズからのスルーパスを受けたジオゴがペナルティーエリア付近の際どいところで水原三星DFに倒されました。主審のアリレザ・ファガニー(イラン)はこのプレーにPKを与え、このPKをゴンザロ・カブレラが決めてJDTが先制、前半はこのままJDTが1ー0のリードで終了しました。
 一方、水原三星は後半開始とともに出場したテリー・アントニスがJDTのペナルティーエリア手前でフリーとなった51分、GKファリザル・マーリアスのポジショニングを見計ったようにシュートを決め同点に追いつきました。
 その後は目まぐるしく攻守が入れ替わる中、追いつかれたJDTは73分に水原三星DF陣の不十分なクリアを奪ったナズミ・ファイズがゴール前にクロスボールを上げ、これをマウリシオが決めてJDTが再びリードを奪いました。
 水原三星の猛攻をしのいだJDTは逃げ切ってACL今季勝利を挙げ、マウリシオはMFL開幕戦となったクダFA戦に続く2試合連続の決勝ゴールを決め、勝利の立役者になっています。なおこの試合のAFCのマッチリポートはこちらです。
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 新本拠地のスルタン・イブラヒムスタジアムでACL初勝利を挙げたJDTですが、この日はレアンドロ・ヴァレスケス、マシュー・デイヴィーズ、ハリス・ハルン、アイディル・ザフアンといった主力がベンチ入りすらしませんでした。(ただし、レアンドロ選手は外国籍選手の登録制限、デイヴィーズ選手はJDT加入がACL選手登録締め切り後だったためです。)
 しかし代わって先発出場したナズミ・ファイズやアフィック・ファザイル、ファドリ・シャスそして、ケガから復帰のナチョ・インサ、そして途中出場のシャマー・クティ・アッバらが十分に仕事をしたことから、今後のACLやMFLでの選手起用においてJDTのモラ監督は嬉しい悲鳴をあげることになりそうです。特にこの試合で2つのアシストを決めてナズミ・ファイズは、このまま使い続けられれば、JDTはおろか、中盤に人材が不足している代表のレギュラーも狙えそうです。
 一方の水原三星は一部報道では韓国からマレーシアまで移動するの18時間もかかたいうことですので、この試合の結果は国内リーグ延期による実戦不足に加えて移動の疲労などの影響があるかもしれません。

前トレンガヌFCの選手が給料未払いを告発
 スポーツ専門サイトのスタジアムアストロは、昨季はトレンガヌFCに所属し、今季はサバFAでプレーするワン・アズライ・ワン・テーが昨季の給料未払いについてトレンガヌFCを運営するトレンガヌ州サッカー協会PBSNTと何の合意にも至らないまま、給料が支払われていない状況が続いていると報じています。
 GKのワン・アズライ選手は、この状況が続けば、マレーシアプロサッカー選手協会PFAMに報告せざるを得ないとして、PBSNTに早急の対応を求めています。
 PFAMのイズハム・イスマイルCEOはトレンガヌFCからはこれまで2名の選手が給料未払いをPFAMに報告しており、いずれの選手も未払いとなっていた給料の一部は受け取っており、残りも今月末までに受け取ることになっていると話しています。
 トレンガヌFCについては、明るみに出ていないものの給料未払い問題が存在するという噂はこれまでもありましたが、ワン・アズライ選手の告発によって、単なる噂ではなかったことになります。
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 マレーシアサッカー協会FAMとマレーシアフットボールリーグMFLは、今季開幕前に各クラブに給料未払い問題の解決を求めており、期限までに解決できなければ勝点剥奪(はくだつ)処分を科すと明言しています。実際にPDRM FCは既に勝点3を剥奪されており、FAMとMFLの調査次第でもトレンガヌFCにも同様の処分が科せられる可能性があります。

タイ3部リーグの元U19代表は先発して勝利に貢献
 3月1日に行われたタイ3部リーグ第2節では、アーントーンFCに所属する元マレーシアU19代表のザフアン・アゼマンが第1節に続いて先発出場しています。
 ザフアン選手は前節同様、前半終了と同時に交代していますが、前節にチャチューンサオFCに0-4と完敗だったアーントーンFCは、ホームのアーントーン県スタジアムで開催されたワットボットシティFC戦に3-0と快勝し、今季初勝利を挙げています。

MFL1部スーパーリーグ 2020年シーズン第1節結果

今季のマレーシアフットボールリーグMFLが開幕し、2月28日(土)から3月1日(日)にかけて、1部スーパーリーグMSLの6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)

2月28日(金)
スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州)
ジョホール・ダルル・タジムJDT 1-0 クダFA
得点者:JDT-マウリシオ(45分)

2月29日(土)
ダルル・マクムルスタジアム(パハン州)
パハンFA 1-2 スランゴールFC
得点者:パハン-イヴァン・カルロス(20分)、スランゴール-イフェダヨ・オルセグン(27分)、ブレンダン・ガン(89分)

UITMスタジアム(スランゴール州)
UITM FC 0-2 マラッカ・ユナイテッド
得点者:マラッカ-ソニー・ノルデ(29分)、ロメル・モラレス(90分)
この試合の観戦記はこちらにあります。

スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州)
トレンガヌFC 1-3 ペラTBG
得点者:トレンガヌ-サンジャル・シャアフメドフ(19分)、ペラ-ギリェルメ・デ・パウラ2(41分PK、80分)、シャルル・サアド(52分)

3月1日(日)
トゥン・アブドル・ラザクスタジアム(パハン州)
フェルダ・ユナイテッド 1-1 PJシティFC
得点者:フェルダ-アリフ・ファルハン(48分)、PJ-マハリ・ジャスリ(74分)
*フェルダ・ユナイテッドの恵龍太郎選手はスタメンでフル出場しています。

クアラルンプールフットボールスタジアム(クアラルンプール)
PDRM FC 0-0 サバFA
得点者:なし

MSL順位表(第1節終了時点)
*PDRM FCは給料未払い問題の解決が遅れたため、勝点3剥奪(はくだつ)処分を受けています。

順位クラブ試合勝点得点失点得失差
ペラ
マラッカ
スランゴール
JDT
フェルダU FC
PJシティFC
サバ
パハン−1
クダ−1
10トレンガヌFC−2
11UITM FC−2
12PDRM FC−2

ゴールランキング

ゴール数選手名所属試合数
ギリェルメ・デ・パウラペラ
マウリシオJDT
サンジャル・シャアフメドフトレンガヌFC
イヴァン・カルロスパハン
イフェダヨ・オルセグンスランゴール
他6名

MSL第2節は、3月6日(金)と7日(土)に開催が予定されています。

2月28日のニュース(1):スーパーリーグ各クラブの今季ユニフォームまとめ

いよいよ本日2月28日のジョホール・ダルル・タジムJDT対クダFAの試合で開幕するマレーシアフットボールリーグMFL。MFL1部スーパーリーグ各クラブの今季ユニフォームがほぼ出揃いまいしたので、今回はそれを紹介します。なお、MFL2部プレミアリーグのユニフォームまとめはこちらです。

JDT(ナイキ社製)
 さすがリーグ一の金満クラブ!今季ユニフォームには何と胸スポンサーがありません。発表になっているのはホーム(左)とアウェイ(右)のみです。

パハンFA(アンブロ社製)
 左からホーム、アウェイ、サードジャージとなっています。胸スポンサーのArus Kuasa社はマレーシアの鉱業会社です。

スランゴールFA(ホマ社製)
 左からホーム、アウェイ、サードジャージです。ちなみにマレーシアは英国の植民地だった影響でユニフォームをジャージ(jersey)ではなく、キット(kit)と呼ぶため、例えば左の写真のバックグラウンドの表示は「スランゴールFCホームキット」となっています。
 胸スポンサーのPKNSはスランゴール州開発公社で、昨季までMFLに存在したPKNS FCのオーナーでもあります。またVizionは土木および建設業を中心とするマレーシア企業です。

クダFA(ロット社製)
 左からホーム、アウェイ、サードジャージです。
 胸スポンサーのChenang Bay社は、クダ州ランカウィ島を中心にホテルやリゾートを運営するマレーシアの企業です。

ペラTBG(スペインのケルメ社製)
 左がホーム、右がアウェイです。
 胸スポンサーはホームがVisit Perak、アウェイはよく見えませんがPangkor Duty Free Islandです。いずれもペラ州観光局によるもので、実際にはペラ州政府がスポンサーになっています。

マラッカ・ユナイテッド(マレーシアのアル・イクサンスポーツ社製)
 左からホーム、アウェイ、サードジャージです。
 胸スポンサーのOlympex社はマレーシアの電子表示装置の製造販売企業です。

トレンガヌFC(マレーシアのアル・イクサンスポーツ社製)
 左からホーム、アウェイ、サードジャージです。
 胸スポンサーのRed One社はマレーシアの携帯電話事業会社です。

PJシティFC(プーマ社製)
 今季ユニフォーム発表会では、なぜかホームユニしか発表されませんでした…。
 胸スポンサーのQ Net社はマレーシア人オーナーながら香港に本社がある連鎖商取引(マルチ商法)企業です。

フェルダ・ユナイテッド(タイのFBT社製)
 このクラブだけ、ユニフォームの画像がないので動画で紹介です。
 胸スポンサーのFeldaはクラブの名称と同じですが、マレーシアの政府機関である連邦土地開発局です。

https://www.youtube.com/watch?v=Diq4TxUyvgY

サバFA(マレーシアのアララットスポーツ社製)
 今季ユニの発表が昨日2月27日でしたので、下の写真のみ入手できました…。
 アララット社のブランドであるカリノのロゴ入りで、左からアウェイ(赤)、ホーム(白)、サードジャージ(青)となっています。
 胸スポンサーは2019年はなかったのですが、今年もなさそうです。

PDRM FC(マレーシアのアル・イクサンスポーツ社製)
 左からアウェイ、サードジャージ、ホーム、ゴールキーパーです。
 胸スポンサーはトレンガヌFCと同じRed One社です。

UTIM FC(ホームとアウェイはアディダス社製、サードジャージはマレーシアのアパレル企業FITECH社製)
 写真左がフィールドプレーヤー用で、左からアウェイ、ホーム、サードジャージ、写真右はゴールキーパー用でアウェイ、ホーム、サードジャージです。
 胸スポンサーはホームとアウェイがSukipt、高等教育機関スポーツ大会(日本で言えばインカレ)、サードジャージはSukiptとマレーシア航空です。

2月27日のニュース:PDRM FCに未払い給料問題解決の期限が迫る、バーレーンに代わる対戦相手はブータン…って、PJシティFCも本拠地での試合開催が困難に、MFLはトレンガヌFCの新本拠地の使用を認可

PDRM FCに未払い給料問題解決の期限が迫る
 マレーシアフットボールリーグMFLは所属する各クラブに対して、昨季までの未払い給料問題を今季の開幕日までに解決するように求め、PDRM FCを除く23クラブは1月31日の時点で解決済みとなっています。
 1月31日の時点で問題が解決できていなかったPDRM FCは既に今季リーグ戦の勝点3が剥奪されることが決まっていますが、2月28日までの猶予を与えられていますが、それでも解決されない場合にはさらに勝点6が剥奪されることになっています。
  スポーツ専門サイトのフォックススポーツは、PDRM FCを運営するマレーシア王立警察サッカー協会PDRM FAのフロントがこの問題解決に真剣に取り組み始め、一部の選手に対して未払い給料の支払いを始めていると報じています。ただし、全額の支払いはできておらず、支払い方法の同意が取れていない選手、スタッフもいるようだとも報じています。フォックススポーツによると、PDRM FAは選手とスタッフに対し2019年分の未払い給料が3ヶ月から4ヶ月分あるようです。
 マレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、(1月31日の勝点3剥奪に続く)勝点6の剥奪となれば、リーグ戦に臨むチームのモチベーションに大きく影響するだろうと心配し、PDRM FAに勝点剥奪処分隣らないための努力を続けることを求めています。
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 なお、ここでいう未払い給料問題の「解決」とは、未払い給料を完済することだけでなく、分割などで支払う場合の支払い方法や期日について該当選手と合意に達することも含んでいます。
 ただし、先日は、未払い給料の問題がないとされていたトレンガヌFCの選手が給料を支払われていないことが発覚しており、今後も他のクラブで同様の問題が発覚する可能性があります。

バーレーンに代わる対戦相手はブータン…って
 来月3月から再開するFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼アジアサッカー連盟AFC選手権アジアカップ2023年大会予選を前にして、予定していたバーレーンとの練習試合が新型コロナウィルスの影響で中止になったことを受け、マレーシアサッカー協会FAMは、代わりの練習試合の相手としてブータンを相手に交渉中であることをマレーシア語紙のブリタハリアン電子版が報じています。
 FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、3月26日に予定されているワールドカップ予選のアラブ首長国連邦戦前に練習試合は必要としながらも、現在は新型コロナウィルスの影響により練習試合自体を組むことが難しくなっており、その中でも特に中東の代表チームとの試合が組みにくくなっていると話し、現時点では練習試合の依頼を引き受けてくれる国のサッカー協会FAと交渉するしか方法がなく、その一つがブータンサッカー協会であるとしています。
 なおマレーシアが最後にブータンと試合をしたのは2018年4月で、その際にはマレーシアがブータンを7ー0で破って勝利しています。

PJシティFCも本拠地での試合開催が困難に
 スランゴールFCのホームであるスランゴール州シャーアラムにあるシャーアラムスタジアムは、観客席を覆う天井部分の一部が崩落する可能性があることから、マレーシアフットボールリーグMFLから公式戦での使用許可が下りていませんが、同じスランゴール州プタリンジャヤのMBPJスタジアムをホームとするPJシティFCにも、今季の公式戦をホームで開催できない可能性が浮上しているとマレーシア語紙のハリアンメトロ電子版が伝えています。
 プタリンジャヤ(Petaling Jaya、通称PJ)市が所有するMBPJスタジアムは、現在、大掛かりな改修工事が行われていますが、その状況を視察したMFLのアブドラ・ガニ・ハサンCEOは、ハリアンメトロの取材に対し、開幕まで1週間を切った状況でピッチの改修作業が終わっていないことから、現時点でMBPJスタジアムでのMFL公式戦の開催許可を出すことはできないと語っています。
 PJシティFCのホーム開幕戦は3月6日のパハンFA戦ですが、ピッチの改修工事完了から芝が定着するまで10日ほどかかることから、開幕戦はMBPJスタジアム以外の試合会場を探すことになりそうです。

MFLはトレンガヌFCの新本拠地の使用を認可
 スタジアム関連の内容が続きますが、トレンガヌFCの公式Facebookでは、今季、トレンガヌFCがホームとして使用する予定のスルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアムSSMZAでのMFL公式戦開催をMFLが許可したと告知しています。
 2008年開場のSSMZAは、かつてトレンガヌFCのホームでしたが、2009年と2013年に観客席の屋根の部分が大きく崩落するなどして、改修工事が繰り返されてきました。またピッチの排水設備が不十分で、雨の後の試合ではピッチの状態が悪く、そこでプレーが行われることでさらに状態が悪化する悪循環が続いていたということで、トレンガヌFCは2017年以降はスルタン・イスマイル・ナシルディン・シャースタジアムを本拠地として使用してきました。しかしスタジアムとフィールド両方の状態が改善したことから、トレンガヌFCは今季から最大収容観客数5万人のSSMZAに戻ることになりました。

2月25日のニュース:クダFAはJDTにチケット割り当て数増を求める、FAカップ2回戦のカードが決定、タイ1部リーグ第2節-代表コンビはともに出場

クダFAはJDTにチケット割り当て数増を求める
 今季のマレーシアフットボールリーグMFLは、今週金曜日2月28日のスンバンシーカップで開幕します。このスンバンシーカップは、英国プレミアリーグのチャリティーシールド(現コミュニティーシールド)を模した試合で、前年のMFL1部スーパーリーグ優勝クラブとマレーシアカップの優勝クラブが対戦する大会です。なお、昨季はスーパーリーグ、マレーシアカップとジョホール・ダルル・タジムJDTが優勝していることから、JDTはマレーシアFAカップ優勝クラブのクダFAと、開場したばかりのJDTの新本拠地スルタン・イブラヒムスタジアムで対戦しますが、このスンバンシーカップのチケットをめぐって、ちょっとした騒動が起こっていると英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が伝えています。
 このスンバンシーカップは、MFL1部スーパーリーグの公式戦として、JDTのホームゲームとして開催されますが、アウェイチームのクダFAに割り当てられたチケットが500枚となっていることが騒動の発端です。MFLの規定では、収容人数が2万人未満のスタジアムでは300枚、2万人以上4万人未満のスタジアムでは500枚、4万人以上のスタジアムでは1000枚のチケットをアウェイチームに割り当てることになっており、JDTはスルタン・イブラヒムスタジアムの収容人数が3万5000人であることから、MFLの規定に従って500枚のチケットをクダFAに割り当てましたが、クダFAはMFLを通じて1000枚のチケットを求めています。記事では、JDTは規定通りの対応をしており、MFLもJDTが割り当て増に応じない限り、何もできないとしています。
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 この問題はこのスンバンシーカップが本家のコミュニティーシールとは異なり、リーグ戦の一部となっていること、そして試合が中立地で行われていないことに端を発しています。特にJDTがリーグ6連覇中と言うことで、スンバンシーカップは今回も含め6回連続でJDTのホームでの開催になっています。
 しかしこれをコミュニティーシールドや隣国タイのチャンピオンズカップのように、リーグ開幕前に行い、会場も例えばブキジャリル国立競技場のような中立地とすれば、何の問題も発生しないどころか、MFLの主催試合として収入も得られると思うのですが、そんな発想はMFLにはないのでしょうか。

FAカップ2回戦のカードが決定
 先週末に行われたFAカップ1回戦の結果を受けて、昨日2月24日にFAカップ2回戦の組み合わせ抽選が行われました。なお、このFAカップは3年連続でシンガポールのEコマース(ネットショッピング)サイトShopee「ショッピー」が冠スポンサーとなり、Shopee FAカップと名称が変更になっています。
 以下は3月17日から18日かけて行われるFAカップ2回戦のカードです。注目のカードの下に小ネタを添えてみました。
*(カッコ)内は所属リーグ:(1)はMFL1部スーパーリーグ、(2)はMFL2部プレミアリーグ、(3)はMFL3部M3リーグ、(4)はMFL4部M4リーグ

PJシティFC(1)対イミグレーション(入国管理局)FC(3)
 内紛騒動で揺れるPJシティFCと、給料未払い問題未解決のためM3出場停止になったジョホールFAに代わって急遽参加したイミグレーションFCの対戦。チーム内にゴタゴタがあるとは言え、M3相手では順当にPJシティFCが勝利するでしょう。
サバFA(1)対クアラルンプールFA(2)
 昨季MFL2部優勝クラブと昨季MFL1部最下位クラブの対戦です。来季の1部昇格を目指すクアラルンプールFAにとっては、負けられない相手でしょう。
クダFA(1)対パハンFA(1)
 2回戦でMFL1部同士が対戦するのは少々残念ですが、今季大型補強を行った昨季4位のクダFAが昨季2位のパハンFAと対戦する2回戦屈指の好カードです。
フェルダ・ユナイテッド(1)対ケランタン・ユナイテッド(2)
 昨季MFL3部で圧勝して2部に昇格したケランタン・ユナイテッドと、すんでのところでMFL1部残留を果たしたフェルダ・ユナイテッドの対戦です。フェルダUには、恵龍太郎選手が在籍しています。
ペナンFA(2)対ヌグリスンビランFA(2)
 今季のMFL2部のクラブの中で最も1部昇格に近いクラブ同士の対戦です。ヌグリスンビランFAには中武駿介選手が在籍しています。
スランゴールFC(1)対サラワク・ユナイテッド(2)
 スランゴールFCのサティアナタン監督と反りが合わず退団したアムリ・ヤハヤが加入したのがサラワク・ユナイテッド。「自分が加入するクラブをスランゴールFCは倒せない」という捨て台詞が正しかったのかどうかが見ものです。
UITM FC(1)対クチンFA(2)
 今月上旬のプレシーズンマッチで対戦し、UITM FCが3-2と勝っているカード。ただし、プレシーズンマッチということで、その結果はあてにはならないでしょう。クチンFAには鈴木雄太選手とタニガワユウキ選手が在籍しています。
KLローバーズ(3)対ジョホール・ダルル・タジムJDT(1)
 昨季MFL2部でプレーした外国籍選手2名を補強し、M3では別格のKLローバーズは国内最強のJDTとの対戦です。MFL2部のクラブなら意外に勝てるかとも思いましたが、今回は相手が悪すぎます。
ケランタンFA(2)対プロタップFC(3)
 外国籍選手がなかなか決まらなかったクランタンFAには、昨季フェルダ・ユナイテッドでプレーした渡邉将基選手が加入し、MFL2部でプレーする選手は6名になりました。
マラッカ・ユナイテッド(1)対ランカウィシティFC(3)
クアタグFC(4)対KSRサイエンスFC(3)
SS FC(4)対UKM FC(2)
ノーザンライオンズFCマーサ対PDRM FC
マークレスST(4)対AF(国軍) FC(3)
ペラTBG(1)対KTローバーズ(3)
サラワク・ユナイテッドII(3)対トレンガヌFC(1)
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 なおShopeeがスポンサーとなったことで、FAカップやMFLの試合もShopeeのサイトからオンラインで購入できます。詳しくはこちらをどうぞ。チケット1枚購入につき1枚無料(!)のキャンペーンもやっています。

ちなみにFAカップのスポンサーとなったShopeeは、インドネシア1部リーグのスポンサーにもなっていますが、あのクリロナにひどいダンスを踊らせたことでも有名です。

https://www.youtube.com/watch?v=fHH3QfBSs7I

タイ1部リーグ第2節-代表コンビはともに出場
 隣国タイリーグ1部の第2節が行われ、ノーシャルル・イドラン・タラハが所属するBGパトゥム・ユナイテッドはアウェイでプラチュワップFCと対戦し0-0の引き分けでした。なおノーシャルル選手は第1節に続いて先発出場し、75分に交代しています。
 またドミニク・タンが所属するポリス・テロFCはアウェイでトラートFCと対戦し3−1と勝利し、開幕2連勝を飾っています。タン選手は73分に途中出場し、試合終了までプレーしました。
 なお明日2月26日に行われる第3節では、2人の所属するクラブが直接対決する「マレーシア選手ダービー」がBGパトゥム・ユナイテッドのホーム、レオスタジアムで開催されます。
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 マレーシア人選手の動向はタイリーグの公式サイトで調べるのですが、タイリーグのサイトは一部が英語になっているので、記事は読めなくとも記録を調べるにはとても便利です。MFLもこれくらいのサイトを作ってくれると、より多くの情報を世界に発信できるのでありがたいのですが…。

MFL1部スーパーリーグのクラブ紹介と今季の順位予想(3):PJシティFC、トレンガヌFC

今季2020年シーズンのマレーシアフットボールリーグMFL1部と2部は2月28日に開幕します。そこで今回も、今季のMFL1部スーパーリーグでプレーするクラブの紹介と、独断と偏見に基づいた順位予想を行います。今回はその第3回です。
(人名の後に特に表記がない場合はマレーシア人です)

PJシティFC(ホーム:MBPJスタジアム-スランゴール州プタリンジャヤ)
(昨季結果:MFL1部8位 / 今季予想:8位)
<監督>
デヴァン・クップサミー(PJシティFC監督3季目)
<外国籍選手>
FWデンバ・カマラ(ギニア共和国、イスラエル1部リーグのハポエル・テルアビブFCより移籍)
MFキム・ボングジン(韓国、ベトナム1部リーグのホアンアイン・ザライFCより移籍)
FWワシントン・ブランドン(ブラジル、昨季から残留)
DFエリゼウ・アラウージョ・デ・メロ・バティスタ(ブラジル、昨季から残留)
<主力選手>
GKムハイミン・モハマド
MFラジェシュ・プルマル
FWサフィ・サリー
<クラブ概要>
 MFL1部では唯一の私企業が運営するクラブですが、運営企業のQNet社は連鎖販売取引(日本ではいわゆる「マルチ商法」と呼ばれる販売形態)で成長した企業です。2018年シーズンはMFL2部では3位でしたが、上位のクラブが給料未払い問題により解散したため、棚ぼた式に昨季初めてMFL1部に昇格したクラブです。その前身はMalaysia Indian Football Association, MIFA(インド系マレーシア人サッカー協会)だったことから、インド系マレーシア人の選手の割合が他のクラブに比べると高いのも特徴です。
 昨季の8位という成績は、初昇格のクラブとしては上出来だと思いますが、昨季終了後、主力のマレーシア人選手が大量に流出しており、メンバーが大きくかわていることから、選手間の連携に不安があります。シーズン開幕後も連携に問題があるようだと、昨日のブログで9位と予想したフェルダ・ユナイテッドと入れ替わって9位になる可能性もあります。ヌグリスンビランFAやスランゴールFAを率いてMFL1部優勝経験もあるデヴァン・クップサミー監督の手腕が問われるシーズンとも言えます。

トレンガヌFC(ホーム:スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム-トレンガヌ州クアラトレンガヌ)
(昨季結果:MFL1部7位 / 今季予想:5位)
<監督>
モハマド・ナフジ・ザイン(トレンガヌFC監督2年目)
<外国籍選手>
MFファリス・ラムリ(シンガポール、シンガポールリーグのホウガン・ユナイテッドより移籍-ASEAN東南アジア枠)
FWドミニク・ダ・シルヴァ(アルゼンチン、ベトナム1部リーグのサイゴンFCより移籍)
DFババカル・ディアロ(セネガル、フィンランド1部リーグのクオピオン・パロセウラより移籍)
MFリー・タック(イングランド、在籍3年目)
MFサンジャル・シャアフメドフ(ウズベキスタン、昨季より残留)
<主力選手>
DFナスルラー・ハニフ
DFカマル・アジザ
MFファイズ・ナシル(スランゴールFCより移籍)
<クラブ概要>
 トレンガヌ州サッカー協会PBSNTFが運営するクラブ。昨季途中にイルファン・バクティ前監督が辞任し、コーチから昇格したナフジ・ザイン監督は、今季は「暫定」がとれて正式に監督になりました。
 今季はJDTの連覇に待ったをかけるクラブの一つと目されていますが、ここに来て昨季の給料未払い問題が浮上し、場合によってはMFLより勝点剥奪(はくだつ)処分を受ける可能性もでてきています。在籍する選手の中にも給料の受け取りが数ヶ月遅れている選手もいるという報道もあり、開幕前にこの問題が解決しないと、果たしてそういった選手たちがチームのためにプレーできるのかというモラル面に不安があります。

2月18日のニュース:TFCにも給料未払いによる勝点剥奪処分か、ディヴィーズはやはりJDTへ、FAカップ1回戦の組み合わせ決定

TFCにも給料未払いによる勝点剥奪処分か
 先月1月31日までに未払い給料問題の解決、あるいは支払い方法を選手やスタッフと同意することをMFLが求め、それを遂行できなかったPDRM FCは今季開幕前にもかかわらず既に勝点3を剥奪(はくだつ)されていますが、トレンガヌFC(TFC)でも同様の問題が発生しているとマレーシア語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 記事によるとトレンガヌFCを運営するトレンガヌ州サッカー協会PBSNTは、選手やスタッフと同意していた今月2月10日に支払い予定の未払い給料を支払われず、それについての連絡が何もないということです。なおこの未払い給料は2018年シーズンと昨季2019年分の一部で、アーマド・シャミン・ヤハヤ(マラッカ・ユナイテッドへ移籍)、アディブ・アイズディン・アブドル・ラティフ、カイルル・アズリン・カザリ(ペナンFAへ移籍)や前監督のイルファン・バクティ・アブ・サリム氏らが未払いとなっている他、外国籍選手の中にはこの事態を国際サッカー連盟FIFAへ報告した者もいるということで、トレンガヌFCはこの公約違反により、PDRM FC同様、開幕前に勝点3を剥奪される可能性が出てきました。
 この件に関して、ブリタハリアンがPBSNTに問い合わせを行ったようですが、返事がもらえていないということも併せて報道されています。
 またスポーツ専門サイトのスタジアムアストロでは、給料の支払いを受けていない選手の中で現在もトレンガヌFCに在籍している選手はこの問題をあえて口にしていないということです。
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 MFLの根深い問題である給料未払い問題が、開幕まで2週間を切ったこの時期にまた頭をもたげてきました。今季のMFLでジョホール・ダルル・タジムJDT優位を脅かす可能性があるクラブの一つとして挙げられていたトレンガヌFCですが、いきなり勝点3の剥奪となれば、優勝争いどころか上位進出すら怪しくなります。

ディヴィーズはやはりJDTへ
 JDTのFacebookでは、パハンFAを電撃退団したDFマシュー・デイヴィーズと3年契約を結んだことが発表されています。
 2015年、20歳のときにオーストラリアのパース・グローリーU23からパハンFAに加入したデイヴィーズ選手は、オーストラリアで生まれ育つもマレーシアのサバ州出身の母親を持つことからマレーシア代表としてプレーする資格があり、マレーシアU23代表、フル代表とキャリアアップし、昨季は代表戦12試合に出場しています。
 昨季は主将を務めたパハンFAとの契約はあと1年残っていたことから、JDTへの移籍は来季ではないかとされていましたが、JDTがヴィッセル神戸に1ー5と大敗したことから、守備陣強化の要として急遽、JDTが獲得に動いたとされています。なお一部では移籍金が1600万リンギ(およそ4億2400万円)という報道もありますが、デイヴィーズ選手自身はこれを否定しており、実際には100万から200万リンギとされています。
(写真は入団記者会見でベンヤミン・モラ監督(左)、チームマネージャーのルシアーノ・フィゲロア氏と写真に収まるデイヴィーズ選手-JDTのFacebookより)

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 デイヴィーズ選手の加入で代表の4バックのうち3名がJDTの選手となりましたが、これより気になるのは、JDTのオーナーでTMJことジョホール州皇太子トゥンク・イスマイル殿下が昨年のクリスマスにツイートした以下の内容です。

@jjmi_kei_と@rodriguez9roは、それぞれ今季からJDTのBチームJDT IIでプレーする新加入のMF廣瀬慧(前インドネシアリーグ1部プルセラ・ラモンガン)と昨季のMFL1部の得点王FWフェルナンド・ロドリゲス(前クダFA)のこと。また@matttdaviesは今回加入のデイヴィーズ選手のことなので、残るのはデイヴィーズ選手と同僚だったパハンFAの帰化選手モハマドゥ・スマレ(@sumareh_inr26)とスランゴールFCから今季はペナンFAに移籍したエンドリック(@endricksantos14)となるのですが、果たして残る二人もJDT入りとなるのでしょうか。

FAカップ1回戦の組み合わせ決定
 先週末にMFL3部と4部にあたるM3リーグとM4リーグのクラブが出場した予選ラウンドが終了し、FAカップはいよいよ1回戦が始まりますが、この1回戦の組み合わせ抽選が昨日2月17日に行われ、2月22日と23日に行われる1回戦24試合のカードが決まっています。(以下はMFLのFacebookより)

1回戦注目のカードは、予選ラウンドを6-1と大勝したサラワク・ユナイテッドII(M3)対M3のムラワティFCを破ったリアル・チュカイFC(M4)、かつてはMFL1部スーパーリーグに所属していたこともあるマレーシア国軍のクラブAFFC(M3)対SAユナイテッドFC(M4)、デービー・クロード・アンガン(MFL1部マラッカ・ユナイテッドより加入)、セルヒオ・アグエロ(MFL2部ペナンFAから加入)とMFLでプレー経験のある外国籍選手を揃えたクアラルンプール・ローバーズ(M3)対M3のマンジュンシティFCを破ったサザンFC(M4)などがあります。
 その中でも最も注目されるのは、M3同士の戦いとなるハリニKSFC対ノーザンライオンズFCマーサです。昨季は同じM3のプロタップFCの監督を務め、今季はハリニKSFCの指揮を取るドゥサン・モムチロヴィッチ監督がMFアジダン・サルディン、代表経験もあるFWアブドゥル・マナフ・ママト、MFファクルラジ・ムサなど経験豊富な選手を揃える一方で、アザムリ・アリ監督率いるノーザンライオンズFCマーサには、国際サッカー連盟FIFAの2016年プシュカス賞を受賞したFWファイズ・サブリがおり、2回戦へ向けて白熱した試合が期待されています。

2月1日のニュース:PDRM FCはMFL開幕と同時に勝点3剥奪か、トレンガヌFCのスタジアム改修事業が完了、サラワクUは開幕前に早くも監督を解任

PDRM FCはMFL開幕と同時に勝点3剥奪か
 マレーシアフットボールリーグMFL1部に昇格したマレーシア王立警察が運営するPDRM FCが開幕と同時に勝点3を剥奪(はくだつ)される可能性がでてきました。
 マレーシアサッカー協会FAMは、昨季までの選手への未払い給料の完済、あるいは未払い給料支払い方法についての該当選手との合意を昨日1月31日までに得られない場合には、今季のMFLで勝点3が剥奪される旨をMFL1部のマラッカ・ユナイテッド、PDRM FC、そしてMFL2部のケランタンFAに警告していましたが、PDRM FCは昨季の給料4ヶ月分が未払いとなっている複数の選手に対し、支払いはおろか、支払い方法の交渉を開始したところであると、スポーツ専門サイトのフォックススポーツが報じています。
 PDRM FCと選手の交渉は始まったばかりで、どの選手からも支払い方法についての同意を得ることができておらず、今後も選手との交渉は続くようなので、週末を挟んだ2月3日にはFAMからPDRM FCへの勝点剥奪処分が発表されることが予想されます。
 なおマレーシアプロサッカー選手協会PFAMによれば、マラッカ・ユナイテッドはすでに未払い給料を完済済み、ケランタンFAは給料の支払いは終わっていないものの、支払い方法については該当選手との合意に達しているようです。
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 2016年以来のMFL1部に復帰したものの、今季のPDRM FCは運営資金に制限があることから、現時点ではマレーシア人プロ選手8名に加え、昨季はスランゴールFAでプレーしながら人種差別発言で退団したFWアントニオ・ジャーマン以外は、現職の警察官(つまりアマチュア)という布陣です。この後、外国籍選手の補強はあるかも知れませんが、モハマド・イシャク・クンジュ・モハメド監督は今季22試合で勝点22獲得、MFL1部残留も目標として公言するなど開幕前から弱気な(あるいは現状認識が正しい)発言を繰り返しています。

トレンガヌFCのスタジアム改修事業が完了
 トレンガヌFCは公式ホームページで、今季2020年シーズンのホームとなるスルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(SSMZA)の改修事業が完了したことを発表しています。
 収容観客数5万人を誇るこのスタジアムはマレー半島東海岸で最大のスタジアムですが、2008年の開場以来、2度に渡る天井崩落事故などがあり、トレンガヌFCがホームとして使うことができたのは2009年シーズンのみでした。
 崩落した天井を含めた改修費用の目処が立たず、いわゆる「ホワイトエレファント」だったスタジアムは、今回、100万リンギ(およそ2650万円)をかけてピッチをバーミューダグラスに交換するなど大規模な改修がおこなわれました。
 またこの後はフィールドの周りの陸上競技用コースを取り除き、人工芝を張る事業も予定されているとホームページでは伝えられています。
 なお、2月29日のMFL開幕日には、このスタジアムでトレンガヌFCがペラTBGを迎えて対戦します。
(以下はトレンガヌFCのホームページより)

サラワクUは開幕前に早くも監督を解任
 サラワク州サッカー協会FASが運営するMFL2部のサラワク・ユナイテッドは、プレシーズンの試合の結果が不調なことから、スペイン人のホアン・カルロス・マグロ監督の解任を発表しています。
 東マレーシアの英字紙ボルネオポスト電子版によると、FASダト・ポサ・マジャイス会長はマグロ監督はFASとは正式契約を結んでおらず、FASによる評価期間中であったとして、解任ではなく、監督職のオファーを行わないことを決めただけであるとしています。
 ここまでのプレーシーズンマッチでクアラルンプールFAに1-2、PDRM FCに0-5、ペラTBGのBチームに1-4と3連敗だったことなどが理由のようですが、後任にはマレーシア人監督が候補に上がっているとボルネオポストは報じています。
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 サラワク・ユナイテッドは昨季のMFL2部所属のスランゴール・ユナイテッドの経営権をサラワクFAが手に入れて再編したクラブで、今季はアムリ・ヤハヤ(スランゴールFAから移籍)、スピア・チャントゥル(フェルダ・ユナイテッドから移籍)、ファウジ・ロスラン(ケランタンFAから移籍)らのベテランを獲得していますが、元のチームが昨季のMFL2部では11チーム中9位でしたので、いきなり期待はできそうもないですが、ペラTBG II(Bチーム)に
 なお後任には昨季途中でMFL2部で降格権にいたPDRM FCの監督に就任し、MFL1昇格を勝ち取りながら、今季の契約を更新しなかったエラヴァラサン・エランゴワン氏の名前などが噂に上がっています。
 この他、サラワク・ユナイテッドは日本人DF岩崎陽平選手獲得の噂などもありますので、その辺りもフォローしていきたいと思います。

1月26日のニュース:MFLクラブのシーズンパス比較

本日1月26日は日曜日の上、中国正月2日目とマレーシアでは3連休の中日です。大きなニュースもないため、今回は趣向を変えて、今季2020年のMFL各クラブのシーズンパスを比較します。 なお現時点で、価格や特典などが発表になっているMFL1部の5クラブとMFL2部ヌグリ・スンビランFAのの5クラブの比較です。(写真はいずれも各クラブのFacebookより)

ジョホール・ダルル・タジムJDT
現在は更新のみ受付中で、新規シーズンパスの募集は行われていません。
更新に関しては、以下の通りです。
シーズンパス(ユニフォーム付き):600リンギ(およそ1万6000円、1リンギ葉26.8円で換算)
シーズンパス(ユニフォームなし):400リンギ

スランゴールFC
VIPシーズンパス:399リンギ 
<特典>
・VIPパス保持者限定ポロシャツ
・VIPパス保持者限定マフラー
・VIPパス保持者専用駐車場利用券
・シーズンパス-全ホームゲームチケット(但し、カップ戦決勝は除く)
・2020年選手支給ユニフォーム
・選手ポスター
・ネックストラップ
オープンシーズンパス(ユニフォーム付き)199リンギ
<特典>
・シーズンパス-全ホームゲームチケット(但し、カップ戦決勝は除く)
・2020年選手支給ユニフォーム
・選手ポスター
・ネックストラップ
オープンシーズンパス(ユニフォームなし)109リンギ
<特典>
・シーズンパス-全ホームゲームチケット(但し、カップ戦決勝は除く)
子どもオープンパス:79リンギ
<特典>
・シーズンパス-全ホームゲームチケット(但し、カップ戦決勝は除く)
・2020年ファンクラブ用ユニフォーム
・選手ポスター
・ネックストラップ

ペラTBG
プラチナシーズンパス:1,000リンギ
・プラチナパス専用駐車場利用券
・ハーフタイム食事券
・シーズンパス-全ホームゲームチケット
・ユニフォーム(ホームまたはアウェイ)
・ネックストラップ
・ペラTBGカレンダー
ゴールドシーズンパス:500リンギ
・ハーフタイム食事券
・シーズンパス-全ホームゲームチケット
・ユニフォーム(ホームまたはアウェイ)
・ペラTBGカレンダー
Aゲートテラス席シーズンパス:230リンギ
・シーズンパス-全ホームゲームチケット
・ユニフォーム(ホームまたはアウェイ)
Dゲートテラス席シーズンパス:230リンギ
・シーズンパス-全ホームゲームチケット
・ユニフォーム(ホームまたはアウェイ)

マラッカ・ユナイテッド
クラウンシーズンパス:1,898リンギ
<特典>
・限定ウォーターボトル
・ノート
・フリッジマグネット
・万年筆
・キーホルダー
・キャップ
・ハーフタイムにロイヤルボックスにて食事可能
・シーズンパス-全ホームゲームチケット
2020年選手支給ユニフォーム(ホーム)
・マフラー
・ネックストラップ
・バッグ
・モバイルバッテリー
・スクリーンプロテクター
・コーヒーマグ
ダイアモンドシーズンパス:1,198リンギ
<特典>
・ハーフタイムにロイヤルボックスにて食事可能
・シーズンパス-全ホームゲームチケット
・2020年選手支給ユニフォーム(ホーム)
・マフラー
・ネックストラップ
・バッグ
・モバイルバッテリー
・スクリーンプロテクター
・コーヒーマグ
プラチナシーズンパス:498リンギ
<特典>
・シーズンパス-全ホームゲームチケット
・2020年選手支給ユニフォーム(ホーム)
・マフラー
・ネックストラップ
・スクリーンプロテクター
ゴールドシーズンパス:498リンギ
<特典>
・シーズンパス-全ホームゲームチケット
・2020年選手支給ユニフォーム(ホーム)
・マフラー
・ネックストラップ
シルバーシーズンパス:198リンギ
<特典>
・シーズンパス-全ホームゲームチケット
・2020年選手支給ユニフォーム(ホーム)
シルバーシーズンパス:118リンギ
<特典>
・シーズンパス-全ホームゲームチケット

トレンガヌFC
ゴールドシーズンパス:600リンギ 
<特典>
・試合観戦保険
・ゴールドパス保持者限定Tシャツ
・座席番号つきパス保持者用シート
・ウォーターボトル
・キャップ
・リストバンド
・クッション
・ゴールドパス保持者専用駐車場利用券
・シーズンパス-ホームゲーム15試合およびFAカップ、マレーシアカップのホーム開催となる準々決勝および準決勝観戦チケット
・2020年選手支給ユニフォーム(ホーム)
・チームポスター
・マフラー
・ネックストラップ
ホワイトシーズンパス:400リンギ
<特典>
・リストバンド
・ホワイトパス保持者専用駐車場利用券
・シーズンパス-ホームゲーム15試合およびFAカップ、マレーシアカップのホーム開催となる準々決勝および準決勝観戦チケット
・2020年選手支給ユニフォーム(ホーム)
・チームポスター
・マフラー
・キーホルダー
・ネックストラップ
ブラックシーズンパス:300リンギ
<特典>
・シーズンパス-ホームゲーム15試合およびFAカップ、マレーシアカップのホーム開催となる準々決勝および準決勝観戦チケット
・2020年選手ファンクラブ用ユニフォーム
・チームポスター
・キーホルダー
・ネックストラップ

ヌグリ・スンビランFA
シーズンパス:220リンギ
<特典>
・シーズンパス-1人2枚のリーグ戦とカップ戦のホームゲーム入場券
・アドミラル社製ヌグリ・スンビランFAのTシャツ(2枚)
・ヌグリ・スンビランFA公式グッズ10%割引特典

1月14日のニュース:前PKNS FC監督は国外のクラブでの指導を視野に、カンボジアリーグ王者がマレーシアでのプレシーズンマッチツアーを終了

前PKNS FC監督は国外のクラブでの指導を視野に
 スランゴールFA(現スランゴールFC)に吸収合併され、スランゴールFCのBチームとなったPKNS FC前監督のラヤゴパル・クリシュナサミ氏は、マレーシア国外での監督に興味を持っているとマレー語氏シナルハリアン電子版が伝えています。
 現役時代にもプレーしたPKNS FCの他、ケランタンFA、スランゴールFA、サラワクFAでも監督経験のあるラヤゴパル氏は、昨年2019年10月に開幕したインドスーパーリーグISLで、12試合を経過した時点で8位に低迷するチェンナイインFCの監督就任が噂されていました。しかしジョン・グレゴリー監督が解任され空席となった監督のポストにはオーウェン・コイル氏が就任したことから、この話は立ち消えになってしまいました。
 ラヤゴパル氏自身はシナルハリアンの取材に対し、現在も東南アジアのクラブでの監督就任を希望している一方で、新たなシーズンに向けて多くのクラブで監督がすでに決まっていることを認めています。
 ラヤゴパル監督は、フル代表の監督として2010年の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップで優勝している他、その前年2009年にはU22代表監督として東南アジア競技大会通称シーゲームズでも金メダルを獲得するなど現役監督しての実績はトップクラスです。フル代表監督を退いた2014年にはベトナム代表監督候補という報道もでるなど、その評価は国外でも高いようなので、近いうちにどこかの国のクラブの監督に就任する可能性は大有りです。
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 国外で監督を務めたマレーシア人指導者としては、前トレンガヌFC監督のイルファン・バクティ(2007年にインドネシア1部リーグのプルシプラ・ジャヤプラで監督)やそのイルファン氏のコーチングスタッフとしてインドネシアに渡り、イルファン氏が帰国後もインドネシアに残り、現在はマレーシアよりもインドネシアで名前が知られているラジャ・イサ氏(現インドネシア2部リーグのPSPSリアウ監督)がいます。

カンボジアリーグ王者がマレーシアでのプレシーズンマッチツアーを終了
 マレーシアに遠征していた昨季2019年カンボジアリーグ王者のプレア・カン・リーチ・スヴァイ・リエンFC(PKRSR FC)が3試合のプレシーズンマッチを終えたとスポーツ専門サイトのフォックススポーツが伝えています。
 PKRSR FCはスランゴールFC、フェルダ・ユナイテッド、そして昨日のトレンガヌFCとMFL1部の3クラブと対戦し、それぞれ4−0、2-1、4-3と3戦全勝でツアーを終えています。
 このPKRSR FCは、昨季のカンボジアリーグでは20勝5分1敗(しかも1敗はリーグ最終戦)と国内リーグではダントツの強さを誇り、アイルランド出身のコナー・ネストー監督がアイルランドサッカー協会の育成コーチや国内リーグのリムリックFCのU19監督などを歴任後、カンボジアでの監督就任2年目で優勝チームを作り上げています。
 なお、PKRSR FCは1月22日と29日に行われるアジアサッカー連盟AFCカップの予選ラウンドではラオスのマスター7FCと対戦し、この試合に勝つとAFCカップ本選に出場します。

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 昨日のトレンガヌFCとの試合は、私も後半だけ観戦しました。主将のリー・タックらが出場していなかったせいもあるかも知れませんが、私が観戦した時間帯はほぼトレンガヌFCのハーフ内で試合が行われている印象で、トレンガヌFCは前線にボールが渡ることがあっても結局シュートまで結びつかず、私が観戦する前までにどうやって3点も取ったのだろうという印象でした。