MFL1部スーパーリーグ 2020年シーズン第2節結果

マレーシアフットボールリーグMFLは、3月6日(金)と3月7日(土)の両日に、1部スーパーリーグMPLの第2節の6試合が行われました。以下結果です。
(ホームチームが左側です。)

3月6日(金)
UITMスタジアム(スランゴール州)
PJシティFC 3-2 パハンFA
得点者:PJ-デンバ・カマラ(12分)、バラトクマール・ラマルー(60分)、コギレスワラン・ラジ(90+6分)、パハンFA-ディクソン・ヌワカエメ(16分PK)、イヴァン・カルロス(52分)
 PJシティFCが昨季までパハンFAでプレーしたコギレスワラン選手の決勝ゴールで今季初勝利。昨季MFL1部2位のパハンFAは開幕2連敗です。
 この試合の観戦記はこちらです。

ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州)
マラッカ・ユナイテッド 3-1 PDRM FC
得点者:マラッカ-ウチェ・アグバ(18分)、サフィク・ラヒム(71分)、ワン・アミルル・アフィク(90+2分)、PDRM FC-アントニオ・ジャーマン(81分)
 マラッカが開幕2連勝。開幕からケガ人続出でベンチ入り17名で臨んだPDRM FCはまだ今季勝利がありません。

3月7日(土)
リカススタジアム(サバ州)
サバFA 3-1 フェルダ・ユナイテッド
得点者:サバ-ロドリュブ・パウノヴィッチ(12分)、パク・テス(39分)、マクシアス・ムサ(78分)、フェルダ-カイルル・アムリ(74分)
 サバFAは昇格後初勝利を挙げています。フェルダ・ユナイテッドは開幕から勝星がありません。
 フェルダ・ユナイテッドの恵龍太郎選手は先発しフル出場しています。

スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州)
ジョホール・ダルル・タジムJDT 2-1 UITM FC
得点者:JDT-ジオゴ(9分)、ナズミ・ファイズ(69分)、UITM-ヴィクトル・ニレノルド(20分)
 JDTは開幕2連勝、一方のUTIM FCは開幕2連敗です。

ブキジャリル国立競技場(クアラルンプール)
スランゴールFC 1-1 ペラTBG
得点者:スランゴール-イフェダヨ・オルセグン(31分)、ペラ-シャレル・フィクリ(10分)
 今節最も注目のカードは引き分けでした。

ダルル・アマンスタジアム(クダ州)
クダFA 4-1 トレンガヌFC
得点者:クダ-レナン・アウヴェス(19分)、クパ・シャーマン(22分)、チェチェ・キプレ(61分)、トレンガヌ-ドミニク・シルヴァ4(3分、64分、82分、84分)
 トレンガヌFCのドミニク・シルヴァが4ゴールの活躍で今季初勝利に貢献しています。一方、JDTの対抗馬の1つと目されるクダFAは開幕2連敗です

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1マラッカ22005236
2JDT22003126
3ペラ21104224
4サバ21103124
5PJシティ21104314
6スランゴール21103214
7トレンガヌFC21015413
8フェルダU201124-21
9クダ200235-20
10パハン200235-20
11UITM200214-30
12PDRM 201113-2-2

ゴールランキング

ゴール数選手名所属試合数
4ドミニク・シルヴァトレンガヌFC2
2ギリェルメ・デ・パウラペラTBG2
2イヴァン・カルロスパハンFA2
2イフェダヨ・オルセグンスランゴールFC2
1マウリシオJDT2
1他26名

MFL1部スーパーリーグ 2020年シーズン第1節結果

今季のマレーシアフットボールリーグMFLが開幕し、2月28日(土)から3月1日(日)にかけて、1部スーパーリーグMSLの6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)

2月28日(金)
スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州)
ジョホール・ダルル・タジムJDT 1-0 クダFA
得点者:JDT-マウリシオ(45分)

2月29日(土)
ダルル・マクムルスタジアム(パハン州)
パハンFA 1-2 スランゴールFC
得点者:パハン-イヴァン・カルロス(20分)、スランゴール-イフェダヨ・オルセグン(27分)、ブレンダン・ガン(89分)

UITMスタジアム(スランゴール州)
UITM FC 0-2 マラッカ・ユナイテッド
得点者:マラッカ-ソニー・ノルデ(29分)、ロメル・モラレス(90分)
この試合の観戦記はこちらにあります。

スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州)
トレンガヌFC 1-3 ペラTBG
得点者:トレンガヌ-サンジャル・シャアフメドフ(19分)、ペラ-ギリェルメ・デ・パウラ2(41分PK、80分)、シャルル・サアド(52分)

3月1日(日)
トゥン・アブドル・ラザクスタジアム(パハン州)
フェルダ・ユナイテッド 1-1 PJシティFC
得点者:フェルダ-アリフ・ファルハン(48分)、PJ-マハリ・ジャスリ(74分)
*フェルダ・ユナイテッドの恵龍太郎選手はスタメンでフル出場しています。

クアラルンプールフットボールスタジアム(クアラルンプール)
PDRM FC 0-0 サバFA
得点者:なし

MSL順位表(第1節終了時点)
*PDRM FCは給料未払い問題の解決が遅れたため、勝点3剥奪(はくだつ)処分を受けています。

順位クラブ試合勝点得点失点得失差
ペラ
マラッカ
スランゴール
JDT
フェルダU FC
PJシティFC
サバ
パハン−1
クダ−1
10トレンガヌFC−2
11UITM FC−2
12PDRM FC−2

ゴールランキング

ゴール数選手名所属試合数
ギリェルメ・デ・パウラペラ
マウリシオJDT
サンジャル・シャアフメドフトレンガヌFC
イヴァン・カルロスパハン
イフェダヨ・オルセグンスランゴール
他6名

MSL第2節は、3月6日(金)と7日(土)に開催が予定されています。

2月29日のニュース:MFL開幕-JDTが連覇に向け白星スタート、PDRM FCはさらなる勝点剥奪を回避、日本遠征中のU17代表は日本代表に惜敗

MFL開幕-JDTが連覇に向け白星スタート
 昨日2月28日に今季のマレーシアフットボールリーグMFLが開幕し、ジョホール・ダルル・タジムが新たな本拠地となったスルタン・イブラヒムスタジアムでクダFAを1−0で破り、7連覇へ向けて白星でスタートを切りました。
 先発11名の内、外国籍選手5名を除く6名全員が昨季はフル代表でプレー経験があるJDTに対し、昨季は4人それぞれが異なるクラブでプレーしていた2トップのクパ・シャーマンとチェチェ・キプレに攻撃的MFのハディン・アズマンとバドロル・バクティアルがからむ布陣のクダFAの対戦となったこのカードは、クダFAが試合開始から積極的に攻める展開でしたが、なかなか得点に至りませんでした。
 その後はJDTが徐々に攻勢に転じ始め、前半終了間際の45分にはコーナーキックからのクロスをDFマウリシオが頭で合わせてゴール!MFLの今季第1号であるとともににスルタン・イブラヒムスタジアム第1号となるゴールを決め、JDTが先制しました。
 後半に入ると両チームとも一進一退を繰り返すも得点がなく、JDTが1-0で逃げ切り、今季初の勝点3を獲得しています。 

PDRM FCはさらなる勝点剥奪を回避
 マレーシアサッカー協会FAMのホームページでは、給料未払い問題を抱えていたPDRM FCが解決の期限とされていた2度目の期限となる2月28日までに、給料を受け取っていない選手やスタッフと支払いについての同意したことを発表し、同時に勝点の剥奪はないことも発表しています。
 1月31日の1度目の期限までに同意が取れなかったことから、PDRM FCはすでに今季の勝点3の剥奪が決まっていました。
 これまで20名の選手と3名のチームスタッフに対して未払い給料があったPDRM FCは、これまでに62万3525リンギ(およそ1600万円)をすでに支払い、残る61万1030リンギについては、分割で支払うことについての選手およびスタッフとクラブの間で同意に達したことがFAMのホームページでは報告されています。

日本遠征中のU17代表は日本代表に惜敗
 鹿児島県指宿市で開催中のJENESYS青少年サッカー交流大会に出場中のマレーシアU17代表は、グループステージ最終戦で日本U17代表と対戦し1−0で敗れ、通算成績を0勝0分3敗としています。
 なおこの試合の結果、U17代表は本日の5位6位決定戦に回り、カンボジアU18代表と対戦します。
 この試合の詳細は以下のゲキサカのリンクからどうぞ。
 ・アジアの激しさ、荒さ体感したU-17日本代表、FW真家の決勝ヘッドでGS3連勝
 ・代表での“立ち位置変えた”青森山田MF松木玖生、中心選手として存在感
 ・「『結局、アイツが決める』みたいな」ストライカーへ。U-17日本代表FW真家が投入3分後に決勝ヘッド

2月28日のニュース(1):スーパーリーグ各クラブの今季ユニフォームまとめ

いよいよ本日2月28日のジョホール・ダルル・タジムJDT対クダFAの試合で開幕するマレーシアフットボールリーグMFL。MFL1部スーパーリーグ各クラブの今季ユニフォームがほぼ出揃いまいしたので、今回はそれを紹介します。なお、MFL2部プレミアリーグのユニフォームまとめはこちらです。

JDT(ナイキ社製)
 さすがリーグ一の金満クラブ!今季ユニフォームには何と胸スポンサーがありません。発表になっているのはホーム(左)とアウェイ(右)のみです。

パハンFA(アンブロ社製)
 左からホーム、アウェイ、サードジャージとなっています。胸スポンサーのArus Kuasa社はマレーシアの鉱業会社です。

スランゴールFA(ホマ社製)
 左からホーム、アウェイ、サードジャージです。ちなみにマレーシアは英国の植民地だった影響でユニフォームをジャージ(jersey)ではなく、キット(kit)と呼ぶため、例えば左の写真のバックグラウンドの表示は「スランゴールFCホームキット」となっています。
 胸スポンサーのPKNSはスランゴール州開発公社で、昨季までMFLに存在したPKNS FCのオーナーでもあります。またVizionは土木および建設業を中心とするマレーシア企業です。

クダFA(ロット社製)
 左からホーム、アウェイ、サードジャージです。
 胸スポンサーのChenang Bay社は、クダ州ランカウィ島を中心にホテルやリゾートを運営するマレーシアの企業です。

ペラTBG(スペインのケルメ社製)
 左がホーム、右がアウェイです。
 胸スポンサーはホームがVisit Perak、アウェイはよく見えませんがPangkor Duty Free Islandです。いずれもペラ州観光局によるもので、実際にはペラ州政府がスポンサーになっています。

マラッカ・ユナイテッド(マレーシアのアル・イクサンスポーツ社製)
 左からホーム、アウェイ、サードジャージです。
 胸スポンサーのOlympex社はマレーシアの電子表示装置の製造販売企業です。

トレンガヌFC(マレーシアのアル・イクサンスポーツ社製)
 左からホーム、アウェイ、サードジャージです。
 胸スポンサーのRed One社はマレーシアの携帯電話事業会社です。

PJシティFC(プーマ社製)
 今季ユニフォーム発表会では、なぜかホームユニしか発表されませんでした…。
 胸スポンサーのQ Net社はマレーシア人オーナーながら香港に本社がある連鎖商取引(マルチ商法)企業です。

フェルダ・ユナイテッド(タイのFBT社製)
 このクラブだけ、ユニフォームの画像がないので動画で紹介です。
 胸スポンサーのFeldaはクラブの名称と同じですが、マレーシアの政府機関である連邦土地開発局です。

https://www.youtube.com/watch?v=Diq4TxUyvgY

サバFA(マレーシアのアララットスポーツ社製)
 今季ユニの発表が昨日2月27日でしたので、下の写真のみ入手できました…。
 アララット社のブランドであるカリノのロゴ入りで、左からアウェイ(赤)、ホーム(白)、サードジャージ(青)となっています。
 胸スポンサーは2019年はなかったのですが、今年もなさそうです。

PDRM FC(マレーシアのアル・イクサンスポーツ社製)
 左からアウェイ、サードジャージ、ホーム、ゴールキーパーです。
 胸スポンサーはトレンガヌFCと同じRed One社です。

UTIM FC(ホームとアウェイはアディダス社製、サードジャージはマレーシアのアパレル企業FITECH社製)
 写真左がフィールドプレーヤー用で、左からアウェイ、ホーム、サードジャージ、写真右はゴールキーパー用でアウェイ、ホーム、サードジャージです。
 胸スポンサーはホームとアウェイがSukipt、高等教育機関スポーツ大会(日本で言えばインカレ)、サードジャージはSukiptとマレーシア航空です。

2月27日のニュース:PDRM FCに未払い給料問題解決の期限が迫る、バーレーンに代わる対戦相手はブータン…って、PJシティFCも本拠地での試合開催が困難に、MFLはトレンガヌFCの新本拠地の使用を認可

PDRM FCに未払い給料問題解決の期限が迫る
 マレーシアフットボールリーグMFLは所属する各クラブに対して、昨季までの未払い給料問題を今季の開幕日までに解決するように求め、PDRM FCを除く23クラブは1月31日の時点で解決済みとなっています。
 1月31日の時点で問題が解決できていなかったPDRM FCは既に今季リーグ戦の勝点3が剥奪されることが決まっていますが、2月28日までの猶予を与えられていますが、それでも解決されない場合にはさらに勝点6が剥奪されることになっています。
  スポーツ専門サイトのフォックススポーツは、PDRM FCを運営するマレーシア王立警察サッカー協会PDRM FAのフロントがこの問題解決に真剣に取り組み始め、一部の選手に対して未払い給料の支払いを始めていると報じています。ただし、全額の支払いはできておらず、支払い方法の同意が取れていない選手、スタッフもいるようだとも報じています。フォックススポーツによると、PDRM FAは選手とスタッフに対し2019年分の未払い給料が3ヶ月から4ヶ月分あるようです。
 マレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、(1月31日の勝点3剥奪に続く)勝点6の剥奪となれば、リーグ戦に臨むチームのモチベーションに大きく影響するだろうと心配し、PDRM FAに勝点剥奪処分隣らないための努力を続けることを求めています。
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 なお、ここでいう未払い給料問題の「解決」とは、未払い給料を完済することだけでなく、分割などで支払う場合の支払い方法や期日について該当選手と合意に達することも含んでいます。
 ただし、先日は、未払い給料の問題がないとされていたトレンガヌFCの選手が給料を支払われていないことが発覚しており、今後も他のクラブで同様の問題が発覚する可能性があります。

バーレーンに代わる対戦相手はブータン…って
 来月3月から再開するFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼アジアサッカー連盟AFC選手権アジアカップ2023年大会予選を前にして、予定していたバーレーンとの練習試合が新型コロナウィルスの影響で中止になったことを受け、マレーシアサッカー協会FAMは、代わりの練習試合の相手としてブータンを相手に交渉中であることをマレーシア語紙のブリタハリアン電子版が報じています。
 FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、3月26日に予定されているワールドカップ予選のアラブ首長国連邦戦前に練習試合は必要としながらも、現在は新型コロナウィルスの影響により練習試合自体を組むことが難しくなっており、その中でも特に中東の代表チームとの試合が組みにくくなっていると話し、現時点では練習試合の依頼を引き受けてくれる国のサッカー協会FAと交渉するしか方法がなく、その一つがブータンサッカー協会であるとしています。
 なおマレーシアが最後にブータンと試合をしたのは2018年4月で、その際にはマレーシアがブータンを7ー0で破って勝利しています。

PJシティFCも本拠地での試合開催が困難に
 スランゴールFCのホームであるスランゴール州シャーアラムにあるシャーアラムスタジアムは、観客席を覆う天井部分の一部が崩落する可能性があることから、マレーシアフットボールリーグMFLから公式戦での使用許可が下りていませんが、同じスランゴール州プタリンジャヤのMBPJスタジアムをホームとするPJシティFCにも、今季の公式戦をホームで開催できない可能性が浮上しているとマレーシア語紙のハリアンメトロ電子版が伝えています。
 プタリンジャヤ(Petaling Jaya、通称PJ)市が所有するMBPJスタジアムは、現在、大掛かりな改修工事が行われていますが、その状況を視察したMFLのアブドラ・ガニ・ハサンCEOは、ハリアンメトロの取材に対し、開幕まで1週間を切った状況でピッチの改修作業が終わっていないことから、現時点でMBPJスタジアムでのMFL公式戦の開催許可を出すことはできないと語っています。
 PJシティFCのホーム開幕戦は3月6日のパハンFA戦ですが、ピッチの改修工事完了から芝が定着するまで10日ほどかかることから、開幕戦はMBPJスタジアム以外の試合会場を探すことになりそうです。

MFLはトレンガヌFCの新本拠地の使用を認可
 スタジアム関連の内容が続きますが、トレンガヌFCの公式Facebookでは、今季、トレンガヌFCがホームとして使用する予定のスルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアムSSMZAでのMFL公式戦開催をMFLが許可したと告知しています。
 2008年開場のSSMZAは、かつてトレンガヌFCのホームでしたが、2009年と2013年に観客席の屋根の部分が大きく崩落するなどして、改修工事が繰り返されてきました。またピッチの排水設備が不十分で、雨の後の試合ではピッチの状態が悪く、そこでプレーが行われることでさらに状態が悪化する悪循環が続いていたということで、トレンガヌFCは2017年以降はスルタン・イスマイル・ナシルディン・シャースタジアムを本拠地として使用してきました。しかしスタジアムとフィールド両方の状態が改善したことから、トレンガヌFCは今季から最大収容観客数5万人のSSMZAに戻ることになりました。

2月25日のニュース:クダFAはJDTにチケット割り当て数増を求める、FAカップ2回戦のカードが決定、タイ1部リーグ第2節-代表コンビはともに出場

クダFAはJDTにチケット割り当て数増を求める
 今季のマレーシアフットボールリーグMFLは、今週金曜日2月28日のスンバンシーカップで開幕します。このスンバンシーカップは、英国プレミアリーグのチャリティーシールド(現コミュニティーシールド)を模した試合で、前年のMFL1部スーパーリーグ優勝クラブとマレーシアカップの優勝クラブが対戦する大会です。なお、昨季はスーパーリーグ、マレーシアカップとジョホール・ダルル・タジムJDTが優勝していることから、JDTはマレーシアFAカップ優勝クラブのクダFAと、開場したばかりのJDTの新本拠地スルタン・イブラヒムスタジアムで対戦しますが、このスンバンシーカップのチケットをめぐって、ちょっとした騒動が起こっていると英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が伝えています。
 このスンバンシーカップは、MFL1部スーパーリーグの公式戦として、JDTのホームゲームとして開催されますが、アウェイチームのクダFAに割り当てられたチケットが500枚となっていることが騒動の発端です。MFLの規定では、収容人数が2万人未満のスタジアムでは300枚、2万人以上4万人未満のスタジアムでは500枚、4万人以上のスタジアムでは1000枚のチケットをアウェイチームに割り当てることになっており、JDTはスルタン・イブラヒムスタジアムの収容人数が3万5000人であることから、MFLの規定に従って500枚のチケットをクダFAに割り当てましたが、クダFAはMFLを通じて1000枚のチケットを求めています。記事では、JDTは規定通りの対応をしており、MFLもJDTが割り当て増に応じない限り、何もできないとしています。
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 この問題はこのスンバンシーカップが本家のコミュニティーシールとは異なり、リーグ戦の一部となっていること、そして試合が中立地で行われていないことに端を発しています。特にJDTがリーグ6連覇中と言うことで、スンバンシーカップは今回も含め6回連続でJDTのホームでの開催になっています。
 しかしこれをコミュニティーシールドや隣国タイのチャンピオンズカップのように、リーグ開幕前に行い、会場も例えばブキジャリル国立競技場のような中立地とすれば、何の問題も発生しないどころか、MFLの主催試合として収入も得られると思うのですが、そんな発想はMFLにはないのでしょうか。

FAカップ2回戦のカードが決定
 先週末に行われたFAカップ1回戦の結果を受けて、昨日2月24日にFAカップ2回戦の組み合わせ抽選が行われました。なお、このFAカップは3年連続でシンガポールのEコマース(ネットショッピング)サイトShopee「ショッピー」が冠スポンサーとなり、Shopee FAカップと名称が変更になっています。
 以下は3月17日から18日かけて行われるFAカップ2回戦のカードです。注目のカードの下に小ネタを添えてみました。
*(カッコ)内は所属リーグ:(1)はMFL1部スーパーリーグ、(2)はMFL2部プレミアリーグ、(3)はMFL3部M3リーグ、(4)はMFL4部M4リーグ

PJシティFC(1)対イミグレーション(入国管理局)FC(3)
 内紛騒動で揺れるPJシティFCと、給料未払い問題未解決のためM3出場停止になったジョホールFAに代わって急遽参加したイミグレーションFCの対戦。チーム内にゴタゴタがあるとは言え、M3相手では順当にPJシティFCが勝利するでしょう。
サバFA(1)対クアラルンプールFA(2)
 昨季MFL2部優勝クラブと昨季MFL1部最下位クラブの対戦です。来季の1部昇格を目指すクアラルンプールFAにとっては、負けられない相手でしょう。
クダFA(1)対パハンFA(1)
 2回戦でMFL1部同士が対戦するのは少々残念ですが、今季大型補強を行った昨季4位のクダFAが昨季2位のパハンFAと対戦する2回戦屈指の好カードです。
フェルダ・ユナイテッド(1)対ケランタン・ユナイテッド(2)
 昨季MFL3部で圧勝して2部に昇格したケランタン・ユナイテッドと、すんでのところでMFL1部残留を果たしたフェルダ・ユナイテッドの対戦です。フェルダUには、恵龍太郎選手が在籍しています。
ペナンFA(2)対ヌグリスンビランFA(2)
 今季のMFL2部のクラブの中で最も1部昇格に近いクラブ同士の対戦です。ヌグリスンビランFAには中武駿介選手が在籍しています。
スランゴールFC(1)対サラワク・ユナイテッド(2)
 スランゴールFCのサティアナタン監督と反りが合わず退団したアムリ・ヤハヤが加入したのがサラワク・ユナイテッド。「自分が加入するクラブをスランゴールFCは倒せない」という捨て台詞が正しかったのかどうかが見ものです。
UITM FC(1)対クチンFA(2)
 今月上旬のプレシーズンマッチで対戦し、UITM FCが3-2と勝っているカード。ただし、プレシーズンマッチということで、その結果はあてにはならないでしょう。クチンFAには鈴木雄太選手とタニガワユウキ選手が在籍しています。
KLローバーズ(3)対ジョホール・ダルル・タジムJDT(1)
 昨季MFL2部でプレーした外国籍選手2名を補強し、M3では別格のKLローバーズは国内最強のJDTとの対戦です。MFL2部のクラブなら意外に勝てるかとも思いましたが、今回は相手が悪すぎます。
ケランタンFA(2)対プロタップFC(3)
 外国籍選手がなかなか決まらなかったクランタンFAには、昨季フェルダ・ユナイテッドでプレーした渡邉将基選手が加入し、MFL2部でプレーする選手は6名になりました。
マラッカ・ユナイテッド(1)対ランカウィシティFC(3)
クアタグFC(4)対KSRサイエンスFC(3)
SS FC(4)対UKM FC(2)
ノーザンライオンズFCマーサ対PDRM FC
マークレスST(4)対AF(国軍) FC(3)
ペラTBG(1)対KTローバーズ(3)
サラワク・ユナイテッドII(3)対トレンガヌFC(1)
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 なおShopeeがスポンサーとなったことで、FAカップやMFLの試合もShopeeのサイトからオンラインで購入できます。詳しくはこちらをどうぞ。チケット1枚購入につき1枚無料(!)のキャンペーンもやっています。

ちなみにFAカップのスポンサーとなったShopeeは、インドネシア1部リーグのスポンサーにもなっていますが、あのクリロナにひどいダンスを踊らせたことでも有名です。

https://www.youtube.com/watch?v=fHH3QfBSs7I

タイ1部リーグ第2節-代表コンビはともに出場
 隣国タイリーグ1部の第2節が行われ、ノーシャルル・イドラン・タラハが所属するBGパトゥム・ユナイテッドはアウェイでプラチュワップFCと対戦し0-0の引き分けでした。なおノーシャルル選手は第1節に続いて先発出場し、75分に交代しています。
 またドミニク・タンが所属するポリス・テロFCはアウェイでトラートFCと対戦し3−1と勝利し、開幕2連勝を飾っています。タン選手は73分に途中出場し、試合終了までプレーしました。
 なお明日2月26日に行われる第3節では、2人の所属するクラブが直接対決する「マレーシア選手ダービー」がBGパトゥム・ユナイテッドのホーム、レオスタジアムで開催されます。
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 マレーシア人選手の動向はタイリーグの公式サイトで調べるのですが、タイリーグのサイトは一部が英語になっているので、記事は読めなくとも記録を調べるにはとても便利です。MFLもこれくらいのサイトを作ってくれると、より多くの情報を世界に発信できるのでありがたいのですが…。

MFL1部スーパーリーグのクラブ紹介と今季の順位予想(1):UITM FC、PDRM FC

今季2020年シーズンのマレーシアフットボールリーグMFL1部と2部は2月28日に開幕します。そこで今回から数回に渡って、今季のMFL1部スーパーリーグでプレーするクラブの紹介と、独断と偏見に基づいた順位予想を行います。今回はその第1回です。

UITM FC(ホーム:UITMスタジアム-スランゴール州シャーアラム)
(昨季結果:MFL2部5位 / 今季予想:11位)
<監督>
フランク・バーンハート(ドイツ、元マレーシアU22代表監督)
<外国籍選手>
FWラビ・アタヤ(レバノン、レバノンリーグのアル・アヘドFCより期限付き移籍-アジア枠)
FWグスタボ・アルメイダ・ドス・サントス(ブラジル、ベトナムリーグのナムディンFCより移籍)
MFウスマン・ファネ(フランス、イングランド3部リーグのシュルーズベリー・タウンFCより移籍)
DFヴィクター・ニレノルド(フランス、ベトナムリーグのダナンFCより移籍)
*MFL1部スーパーリーグは5人の外国籍選手(内1人はアジア枠、1人はASEAN東南アジア枠)の登録が可能ですが、UITM FCは4人のみの登録です。
<クラブ概要>
 Universiti Teknologi Mara(マラ工科大学)が運営するクラブで、大学が運営母体のクラブがMFL1部でプレーするのは初めてです。
 昨季のMFL2部では、2位のJDT IIと4位のトレンガヌFC IIがそれぞれMFL1部のクラブのBチームのためMFL1部への昇格権がなく、またMFL1部9位のPKNS FCがスランゴールFCのBチームとなりMFL2部に降格となったことから、棚ぼたでMFL1部に昇格しています。
 外国籍選手、マレーシア人プロ選手、UITMの学生による混成チームですが、当初はUITMの学生だけで今季のチーム編成を行う予定だったことから、これに納得できない昨季まで監督を務めたイスマイル・ザカリア氏が監督を辞任、後任に就任したのがバーンハート監督です。
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 UITM FCの今季はMFL1部残留が目標となると思いますが、PDRM FCとともに他のMFL1部のクラブと比べると、戦力が劣ります。キーになるのはマレーシア人プロ選手ですが、メディアなどでは具体的な名前が上がっておらず、外国籍選手と大学生とのチーム編成では、1部残留は厳しいでしょう。

PDRM FC(ホーム:KLFAスタジアム-クアラルンプール)
(昨季結果:MFL2部3位 / 今季予想:12位)
<監督>
イシャク・クンジュ・モハメド(前M3マルセラ・ユナイテッド監督)
<外国籍選手>
FWアントニオ・ジャーマン(グレナダ、昨季はスランゴールFCで3試合出場)
MFセルダール・ゲルディエフ(トルクメニスタン、トルクメニスタンリーグのFKアルティン・アシルより移籍)
DFショフラト・ソユノフ(トルクメニスタン、トルクメニスタンリーグのFKアハルより移籍)
*MFL1部スーパーリーグは5人の外国籍選手(内1人はアジア枠、1人はASEAN東南アジア枠)の登録が可能ですが、PDRM FCは3人のみの登録です。
<主力選手>
FWスレンドラン・ラシア(PKNS FCより移籍)
FWサティシュ・クリシュナン(PJシティFCより期限付き移籍)
DFモハマド・アスリ・マルズキ(クダFAより期限付き移籍)
FWディルガ・スルディ(M3マンジュンシティFCより移籍)
<クラブ概要>
 Polis Di Raja Malaysia(マレーシア王立警察)が運営するクラブです。
 昨季のMFL2部では、2位のJDT IIがMFL1部のクラブのBチームのためMFL1部への昇格権がなかったことから、MFL1部に昇格しています。
 昨季は開幕4試合で1分3敗の11位となった時点で「休養」したモハマド・ファウジ・ピルウス監督と交代で就任したエラヴァラサン・エランゴワン監督がそこからチームを立て直し、昇格まで達成しました。しかし、シーズン終了後、エラヴァラサン監督がクラブの補強姿勢に納得せず辞任し、イシャク・クンジュ・モハメド監督が就任しています。(エラヴァラサン前監督はその後、MFL2部のサラワク・ユナイテッドの監督に就任しています。)
 外国籍選手、マレーシア人プロ選手以外は全員が現職警察官によるチーム編成もさることながら、PDRM FCは昨季の未払い給料問題が解決していないことから、今季リーグ戦での勝点3の剥奪(はくだつ)が既に決定しています。なお、この問題が2月29日までに解決しない場合には、さらに勝点6が剥奪されることになっています。
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 昨季のMFL1部では勝点16が1部残留のラインでしたが、PDRM FCは当初、今季22試合で勝点22を獲得して残留を目指すとしていました。しかし上記で述べたように勝点がマイナスからのスタートとなってしまったため、勝点22とするためには実質で勝点25を獲得する必要があります。昨季はPJシティFCが勝点26で8位でしたが、他のクラブとの戦力差を考えると、PDRM FCは8位どころか降格候補の一番手です。

2月5日のニュース:シーズン開幕を前にPDRM FCの勝点3剥奪(はくだつ)が確定、デ・パウラの帰化申請の結果発表は数週間後、ACLは新型コロナウィルの影響で一部日程が変更に

シーズン開幕を前にPDRM FCの勝点3剥奪が確定
 先日もこのブログで取り上げた通り、マレーシアフットボールリーグMFL1部のPDRM FCは2月28日のMFL開幕を前にして、既に勝点3の剥奪が確定しました。
 マレーシアサッカー協会FAMは、1月31日までに未払い給料完済あるいは未払い給料支払い方法について選手及びスタッフとの間で合意を得られなければ、今季MFLでの勝点剥奪処分を科すとの警告を、PDRM FCの他、MFL1部のマラッカ・ユナイテッドFCとMFL2部のケランタンFAにも出していましたが、マラッカ・ユナイテッドFCは270万リンギ(およそ7130万円、1リンギはおよそ26.4円)ある負債の内210万リンギを、ケランタンFAは160万リンギの負債の内の100万リンギを既に支払っており、また残る未払い給料については両クラブとも選手との間で完済まで期限についての合意が得られているということで今回、勝点の剥奪がないことが、FAMのホームページで告知されています。
 マレーシア王立警察が運営するPDRM FCは、2月28日までにこの未払い給料問題の解決ができない場合、さらに勝点6が剥奪されることになっています。
 またFAMは選手への給料未払い問題が解決した後は、税務署、従業員積立基金EPF、従業員社会保障制度SOCSOなど公的機関に対する各クラブの負債の有無についての調査を行うとしています。
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 PDRM FCの給料未払い問題については、昨季在籍し、5ヶ月以上の給料が未払いになっているコーチ選手がクラブから話し合いの提案などを全く受けていないことを他のメディアで明らかにしており、クラブの姿勢に疑問が出ています。2月28日の期限を過ぎ、次の期限となる3月30日にまでに進展がなければ、今季の出場停止と自動降格の処分が下されることになっています。
(下はFAMのホームページで発表された各クラブへの処分の告知)

デ・パウラの帰化申請の結果発表は数週間後
 一昨日発表されたリリドン・クラスニキ(JDT)のマレーシア国籍獲得の際に話題となったのが、もう1人の帰化選手候補であるブラジル出身のギルェルメ・デ・パウラ(ペラTBG)。このデ・パウラ選手の帰化申請について、マレーシアサッカー協会のスチュアート・ラマリンガム事務局長がマレー語紙シナルハリアンのインタビューに答えています。
 2016年シーズンはPDRM FCで、その後は昨季までクアラルンプールFAに所属、今季はペラTBGでプレーするデ・パウラ選手について、ラマリンガム事務局長はいくつか解決が必要な問題があるものの、2週間程度でそれらは解決できるだろうとしています。
 ラマリンガム事務局長は、FAMは(国籍取得を扱う)マレーシア内務省に対して一方的に国籍取得許可を依頼することはできず、、マレーシア人となるべき適切な人物を推薦し、関係各省と協力しながら国籍取得をサポートしていると述べています。

ACLは新型コロナウィルの影響で一部日程が変更に
 アジアサッカー連盟AFCは本部のあるクアラルンプールで緊急会議を開催し、新型コロナウイルス感染拡大の影響を考慮し、AFCチャンピオンズリーグACLグループステージの一部日程変更をホームページで告知しています。
 具体的には中国の4クラブ(北京国安、上海上港、上海申花、広州恒大)について、第1節から第3節までに予定されていた試合は全て4月あるいは5月まで延期となりました。また第4節以降についても、状況が大きく変化する叶瀬があることから、各試合日から21日前までに予定通り試合実施が可能かどうかを決定し、試合実施が不可能となった場合は試合日より14日前までにホームチームの責任で試合を行う中立国を決定するなどの措置をとることも言及しています。
 またこれに伴い、各グループの上位2クラブが出場するノックアウトステージ(ベスト16)の試合はは第1戦が6月16日あるいは17日、第2戦が6月23日あるいは24日へと変更になっています。
 AFCは当初、今季のACLグループステージ第3節までの中国クラブのホームゲームを全て対戦クラブのホームゲームと入れ替えることで対処しようとしていましたが、オーストラリアサッカー協会などから、中国からの入国が一時的に制限されており試合の開催が不可能であるとして、日程変更を求める声が上がっていました。
 この日程変更の結果、MFLチャンピオンとして出場するジョホール・ダルル・タジムJDT関連では、第2節の2月19日にJDTのホームで開催が予定されていた広州恒大との試合が5月20日に延期となっています。

2月1日のニュース:PDRM FCはMFL開幕と同時に勝点3剥奪か、トレンガヌFCのスタジアム改修事業が完了、サラワクUは開幕前に早くも監督を解任

PDRM FCはMFL開幕と同時に勝点3剥奪か
 マレーシアフットボールリーグMFL1部に昇格したマレーシア王立警察が運営するPDRM FCが開幕と同時に勝点3を剥奪(はくだつ)される可能性がでてきました。
 マレーシアサッカー協会FAMは、昨季までの選手への未払い給料の完済、あるいは未払い給料支払い方法についての該当選手との合意を昨日1月31日までに得られない場合には、今季のMFLで勝点3が剥奪される旨をMFL1部のマラッカ・ユナイテッド、PDRM FC、そしてMFL2部のケランタンFAに警告していましたが、PDRM FCは昨季の給料4ヶ月分が未払いとなっている複数の選手に対し、支払いはおろか、支払い方法の交渉を開始したところであると、スポーツ専門サイトのフォックススポーツが報じています。
 PDRM FCと選手の交渉は始まったばかりで、どの選手からも支払い方法についての同意を得ることができておらず、今後も選手との交渉は続くようなので、週末を挟んだ2月3日にはFAMからPDRM FCへの勝点剥奪処分が発表されることが予想されます。
 なおマレーシアプロサッカー選手協会PFAMによれば、マラッカ・ユナイテッドはすでに未払い給料を完済済み、ケランタンFAは給料の支払いは終わっていないものの、支払い方法については該当選手との合意に達しているようです。
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 2016年以来のMFL1部に復帰したものの、今季のPDRM FCは運営資金に制限があることから、現時点ではマレーシア人プロ選手8名に加え、昨季はスランゴールFAでプレーしながら人種差別発言で退団したFWアントニオ・ジャーマン以外は、現職の警察官(つまりアマチュア)という布陣です。この後、外国籍選手の補強はあるかも知れませんが、モハマド・イシャク・クンジュ・モハメド監督は今季22試合で勝点22獲得、MFL1部残留も目標として公言するなど開幕前から弱気な(あるいは現状認識が正しい)発言を繰り返しています。

トレンガヌFCのスタジアム改修事業が完了
 トレンガヌFCは公式ホームページで、今季2020年シーズンのホームとなるスルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(SSMZA)の改修事業が完了したことを発表しています。
 収容観客数5万人を誇るこのスタジアムはマレー半島東海岸で最大のスタジアムですが、2008年の開場以来、2度に渡る天井崩落事故などがあり、トレンガヌFCがホームとして使うことができたのは2009年シーズンのみでした。
 崩落した天井を含めた改修費用の目処が立たず、いわゆる「ホワイトエレファント」だったスタジアムは、今回、100万リンギ(およそ2650万円)をかけてピッチをバーミューダグラスに交換するなど大規模な改修がおこなわれました。
 またこの後はフィールドの周りの陸上競技用コースを取り除き、人工芝を張る事業も予定されているとホームページでは伝えられています。
 なお、2月29日のMFL開幕日には、このスタジアムでトレンガヌFCがペラTBGを迎えて対戦します。
(以下はトレンガヌFCのホームページより)

サラワクUは開幕前に早くも監督を解任
 サラワク州サッカー協会FASが運営するMFL2部のサラワク・ユナイテッドは、プレシーズンの試合の結果が不調なことから、スペイン人のホアン・カルロス・マグロ監督の解任を発表しています。
 東マレーシアの英字紙ボルネオポスト電子版によると、FASダト・ポサ・マジャイス会長はマグロ監督はFASとは正式契約を結んでおらず、FASによる評価期間中であったとして、解任ではなく、監督職のオファーを行わないことを決めただけであるとしています。
 ここまでのプレーシーズンマッチでクアラルンプールFAに1-2、PDRM FCに0-5、ペラTBGのBチームに1-4と3連敗だったことなどが理由のようですが、後任にはマレーシア人監督が候補に上がっているとボルネオポストは報じています。
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 サラワク・ユナイテッドは昨季のMFL2部所属のスランゴール・ユナイテッドの経営権をサラワクFAが手に入れて再編したクラブで、今季はアムリ・ヤハヤ(スランゴールFAから移籍)、スピア・チャントゥル(フェルダ・ユナイテッドから移籍)、ファウジ・ロスラン(ケランタンFAから移籍)らのベテランを獲得していますが、元のチームが昨季のMFL2部では11チーム中9位でしたので、いきなり期待はできそうもないですが、ペラTBG II(Bチーム)に
 なお後任には昨季途中でMFL2部で降格権にいたPDRM FCの監督に就任し、MFL1昇格を勝ち取りながら、今季の契約を更新しなかったエラヴァラサン・エランゴワン氏の名前などが噂に上がっています。
 この他、サラワク・ユナイテッドは日本人DF岩崎陽平選手獲得の噂などもありますので、その辺りもフォローしていきたいと思います。

1月16日のニュース:FAMが最後通牒を与えた3クラブはマラッカU、PDRM FC、ケランタンFAと判明、MFLにVAR導入は時期尚早-MFL会長、MFLは今季の放映権について複数のメディアと協議中、ポドルスキーがJDT訪問

FAMが最後通牒を与えた3クラブはマラッカU、PDRM FC、ケランタンFAと判明
 マレーシアサッカー協会FAMが未払い給料問題解決の遅れから最後通牒を与えた3クラブは、昨日のこのブログではまだ明かされていないと書きましたが、今日付のFAM公式サイトにてマラッカU、PDRM FC、ケランタンFAが該当クラブであることが発表されています。
 昨日も書きましたが、この3クラブは1月31日までに未払い給料完済、あるいは選手との間で支払い方法に関する合意に達しなければ勝点3が剥奪(はくだつ)され、それが2月28日(マレーシアフットボールリーグMFL第1節試合日)までなら勝点6が、3月30日まで解決されなければ今季のリーグ出場停止処分となります。
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 開幕を例年より遅らせて2月末にしたにもかかわらず、開幕後まで問題解決の猶予を与えるFAMの姿勢は正直疑問です。昨季はMFL2部のプルリスFAに対する出場処分後が開幕後に決まったため、MFL2部の試合日程が途中で変更を強いられたように、今季もドタバタが起こるのかも知れません。
(最後痛料を出された3クラブを公表する告知。FAMのFacebookより。)

MFLにVAR導入は時期尚早-MFL会長
 昨日1月15日に開催されたMFL開幕イベントで、MFLのダト・スリ・ハミディン・アミン会長は、MFLへのVAR導入は時期尚早だと述べたことが英字紙ニューストレイトタイムズで報じられています。
 FAMの会長でもあるハミディン会長は、VARの導入はMFLの経営が安定してから導入されるべきという見解を述べた上で、MFLの最優先事項はマレーシア代表チーム強化につながるようなリーグ自体の向上であるとして、そのためにはまずリーグの商業価値を高め、その上でVAR導入に関する協議を行いたいと話しています。

MFLは今季の放映権について複数のメディアと協議中
 MFLは1部スーパーリーグ、2部プレミアリーグ、マレーシアFAカップ、マレーシアカップ、チャレンジカップの公式戦の放映権について、複数のメディアと協議の最終段階に入っていると英字紙スター電子版が報じています。
 MFLは今季の公式戦を配信元を1社に限らず、複数のメディアを通じて有料チャンネルだけでなく、無料の地上波やネット配信でも希望しているとされ、特にMFL1部スーパーリーグについては全試合の放映を求めているとしています。
 記事の中でMFLのハミディン会長は、2月中には詳細が確定し発表できるだろうとも述べています。

ポドルスキーがJDT訪問
 今季在籍したJリーグのヴィッセル神戸との新たな契約を結んでいないルーカス・ポドルスキが、MFL1部のジョホール・ダルル・タジムJDTのホーム、スルタン・イブラヒムスタジアムを訪問したと、スポーツ専門サイトのフォックススポーツが報じています。
 JDTでプレーすることに関心がある、と本人から連絡があったことをJDTのオーナーTMJことジョホール州皇太子トゥンク・イスマイル殿下が公表したことから、すわJDT移籍かと日本のメディアも報じる中、JDTの新本拠地スルタン・イブラヒムスタジアムを訪れている様子が、JDTのFacebookで伝えられています。
 JDTのFacebookには、トゥンク・イスマイル殿下とポドルスキー選手のツーショットや話し合いを行なっている写真が掲載されています。(写真はJDTのFacebookより)

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 個人的に確定していない選手の移籍の噂には興味はないのですが、日本でも関心が高いようなので、簡単に触れることにしました。
 今季のACLでは、JDTがヴィッセル神戸と予選グループに入ったことから、ポドルスキー選手がJDTに移籍して古巣と対決、のようなストーリーができている節もあるようですが、今季のJDTでプレーする5名の外国籍選手(ただし5名枠にはAFC枠1、ASEAN東南アジア枠1が含まれています)を考えるとあまり現実的ではない気がします。ポドルスキー選手が入団すれば、FWジオゴ、MFレアンドロ・ヴァレスケス、DFマウリシオのうちの一人が弾き出されることになりますが、JDTの今季の目標がACLで好成績を収めることだとすれば、いずれの選手も欠かせない選手ですので、ポドルスキー選手は今のチーム状況に適した選手には思えません。