12月1日のニュース:タイ1部第13節-ドミニク・タンは途中出場もスマレとノーシャルルはベンチ入りせず、ポルトガル1部第8節-サファウィはベンチ入りも出場なし、国立エリートアカデミー第2期卒業生の主力はJDTとスランゴールFCへ、PJシティFCとサバFCはいずれもマレーシア人新監督就任

タイ1部第13節ドミニク・タンは途中出場もスマレとノーシャルルはベンチ入りせず
 11月27日から30日にかけてタイ1部リーグ第13節が行われました。11月27日に行われたナコーンラーチャシーマーマツダFC対BGパトゥム・ユナイテッドFCは首位のBGパトゥム・ユナイテッドが2-0で勝利しましたが、マレーシア代表で12月いっぱいでの退団が決まっているノーシャルル・イドラン・タラハはベンチ入りしませんでした。
 また11月30日に行われたトゥルー・バンコク・ユナイテッドFC対ポリステロFCの試合は1-1の引き分けでした。マレーシア代表のドミニク・タンは74分から出場しましたが、同じ代表のモハマドゥ・スマレはやはりベンチ入りしませんでした。(その後、スマレ選手は練習中に負ったケガのため、チームの遠征に帯同しなかったことをポリス・テロFCのラングサン監督が明らかにしています。なお、ケガの具合については深刻なものではないとのことです。)

ポルトガル1部第8節-サファウィはベンチ入りも出場なし
 11月29日(現地時間)にポルトガル1部第8節の数試合が行われ、マレーシア代表のサファウィ・ラシドが所属するポルティモネンセSCがCDナシオナルを1-0で破っています。なお、サファウィ選手は3試合連続でベンチ入りしましたが、この試合も出場機会はなく、ポルトガルリーグデビューは果たせませんでした。
 この試合まで1勝1分5敗のポルティモネンセSCと、同じく2勝4分1敗のCDナシオナルの対戦となったこの試合は、ブラジル出身FWファブリシオのゴールでポルティモネンセSCが10月17日の第4節以来となる今季2勝目を挙げています。

国立エリートアカデミー第2期卒業生の主力はJDTとスランゴールFCへ
 マレーシア政府青年スポーツ省とFAMが共同で運営する国家サッカー選手養成プログラムNFDPの中核となるモクタル・ダハリ・アカデミーAMDは国立のエリートアカデミーですが、その第2期生となる17歳の選手40名がこの度卒業となりました。
 その40名中、Mリーグ1部7連覇中のジョホール・ダルル・タジムJDTとやはり1部のスランゴールFCが合わせて12名の選手と契約したと、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 なおこの記事によると、この両クラブはAMDの主力選手12名に卒業生全員に2年から3年の複数年契約をオファーしたということです。
 主力選手の一人MFジアド・アル・バシールや、現在はベルギー1部リーグのKVコルトレイクに所属するルクマン・ハキム・シャムスディンと2016年のAFC U16選手権ではコンビを組んだFWムハマド・ナジムディン・アクマル・カマル・アクマルはJDTと、またDFムハマド・ファイズ・アメル・ルニザルはスランゴルFCとそれぞれ契約しています。なおこの12名の大半は今年2月に鹿児島で開催されたJENESYS2019青少年サッカー交流大会にマレーシアU17代表として出場したということです。
 なお、昨年AMDを卒業した第1期生34名はJDTが6名、スランゴールFCが28名と契約しています。
 以下はJDTとスランゴールFCが契約したAMD第2期生の氏名です。

氏名ポジション契約先
Muhammad Haziq Ridhwan Mohd RosliDFJDT
Muhammad Naqiu Aiman Abdul Hadi DFJDT
Muhammad Najmudin Akmal Kamal AkmalFWJDT
Ziad El Basheer NorhishamMFJDT
Mohammad Marwan Abdul RahmanDFJDT
Muhammad Syukur Fariz JanuriMFJDT
Muhammad Faiz Amer RunnizarDFスランゴール
Syahmi Adib Haikal Mohd ShukriGKスランゴール
Abdul Afiq Hilman Abdul HalimFWスランゴール
Muhammad Haiqal Haqeemi HairiDFスランゴール
Muhammad Khairi Suffian KhaineyusriFWスランゴール
Syed Zaris Irfan Syed Putra Hasdiana Faizal DFスランゴール

PJシティFCとサバFCはいずれもマレーシア人新監督就任
 今季Mリーグ1部で7位に終わったPJシティFCと同10位のサバFC(来季より、今季はサバFA)はそれぞれ新監督の就任を発表しています。
 PJシティFCは、今季アシスタントコーチを務めたマニアム・パチャイアパン氏が監督に昇格します。マレーシアU16、U19、U21代表の監督経験の他、2017年シーズンはスランゴールFA(現スランゴールFC)でも監督を務めたマニアム監督率いるPJシティFCは、来季は外国籍選手なし、全員マレーシア選手という布陣でMリーグ1部に臨むということです。
 これについてマニアム監督は、若い選手により多くの機会を与えて、特に外国籍選手に頼ることの多いストライカーとセンターバックで実力を発揮して欲しいと話し、今季のメンバーの6割が残るチームにはトレンガヌFCから獲得した元代表のダレン・ロックとU21のプレジデントカップチームのメンバーもトップチームに呼ぶことになるだろうとも述べています。
 またサバFC(来季から、今季はサバFA)は、サバ州に隣接するサラワク州出身のルーカス・カラン氏の新監督就任を発表しています。
 今季1部に昇格したサバFAは、昨季監督を務めたジュリアス・アティン氏がMリーグ1部での監督に必要なAFCプロライセンスを保持していなかったことから、インドネシア出身のクルニアワン・ドゥイ・ユリアン監督が就任しましたが、今季終了後に契約が更新され図、事実上の解任となっていました。
 サバFCのヴァードン・バハンダCEOは、AFCプロライセンスを持ち、スポーツ科学の専門家でもあることから、ルーカス氏が複数の候補者から選ばれたと話しています。
 

11月30日のニュース:来年2月にスタジアムでの観戦は可能か、代表のFIFAランキングが1ランクアップ、マレーシア国王も故マラドーナ氏へ追悼メッセージ、クチンシティFCの新監督候補に前フェルダU監督も浮上

来年2月にスタジアムでの観戦は可能か
 マレーシアの通信社ブルナマは「来年2月にスタジアムでの観戦は可能か」という見出しで、新型コロナウィルスによるシーズン中断後は全試合が無観客試合として行われたMリーグの来季の展望記事を電子版サイトに掲載しています。
 記事の中では英国プレミアリーグが来月より感染リスクの低い地域に4000人を上限としてスタジアムに観客を入れることを取り上げ、今回発表されたボリス・ジョンソン首相による観戦許可が、総額5億英ポンド(およそ693億円)とも言われる新型コロナウィルスによる損失を被った国内各クラブの財務状況に好影響を与えることは明らかだとしています。
 またこの記事では英国の他、フランス、オランダ、さらにアメリカ合衆国や日本、韓国、中国そしてベトナムでもスタジアム観戦に関する規則が緩和されていることも報じた上で、この世界的な傾向から、Mリーグの来季2021年シーズンが来年2月に予定通り開幕すれば、マレーシア政府が人数は制限するもののスタジアムでの観戦を許可するのではないかとしています。(ただし観戦許可が発表された11月23日からわずか3日後の11月26日、英国では新たな感染者が1万1299人と発表されています。)
 ブルナマによると、今季のMリーグ1部チャンピオンJDTが2位のクダFAと対戦する来季開幕戦のスルタン・ハジ・アフマド・シャートロフィーでは、主催者のマレーシアンフットボールリーグMFLが国家安全委員会に対して、厳しい標準作業手順SOPの実行を条件にして300人の観客を入れて試合を開催できるよう要望しているということです。
 今季、リーグ全体では入場券収入やグッズ売上収入なども含めリーグ全体で700万リンギ(およそ1億7900万円)の損失を被っていると報じている記事は、スタジアムでの観戦許可はMリーグを再び活気づけるだけでなく、リーグの商業価値を高めることになると結んでいます。

代表のFIFAランキングが1ランクアップ
 11月26日にFIFAの男子ランキングが更新され、マレーシアは前回9月16日発表のランキングより1ランク上がって153位(AFCでは31位)となったことが発表されています。
 なお、FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選でマレーシアと同じG組で現在首位のベトナムは前回と変わらず東南アジアトップの94位(同14位)、3位のタイは1ランク下げて114位(同20位)、4位のアラブ首長国連邦UAEと最下位のインドネシアはいずれも変わらずそれぞれ71位(同8位)と173位(同36位)となっています。
 現在中断中で、来年3月に再開予定のW杯予選ではUAE戦(アウェイ)、ベトナム戦(ホーム)、そしてタイ戦(アウェイ)が残っています。

マレーシア国王も故マラドーナ氏へ追悼メッセージ
 11月25日に亡くなったディエゴ・マラドーナ氏には、世界各地で追悼の声が上がっていますが、マレーシア王宮の公式Facebookは、アブドゥラ・リアヤトゥディン・アルムスタファ・ビラ・シャー国王による故マラドーナ氏への哀悼の言葉とともにアブドゥラ国王と故マラドーナ氏のツーショット写真を投稿しています。
 この投稿によると、アブドゥラ国王と故マラドーナ氏が最後に会ったのは2017年にスイスのチューリヒで開催されたFIFA年間表彰式の席で、アブドゥラ国王は故マラドーナ氏の持つカリスマ性やユーモアのセンスに魅了され、互いに共通するサッカーの話題で長話をしたということです。またアブドゥラ国王が最も好きなサッカー選手であると公言する故マラドーナ氏との思い出は現在でもアブドゥラ国王の中に残っているということです。
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 1984年から2014年までマレーシアサッカー協会FAM会長を務められた父君のスルタン・アフマド・シャー殿下の後継として2014年から2017年までFAMの会長を務めたアブドゥラ国王はスポーツ好きとしても知られており、アジアホッケー連盟の会長を務めています。(写真はマレーシア王宮の公式Facebookより)

クチンシティFCの新監督候補に前フェルダU監督も浮上
 先日のこのブログでは、前トレンガヌFCのイルファン・バクティ・アブ・サリム氏がクチンシティFC(来季より、今季の名称はクチンFA)と話し合いを持ったという記事を紹介しましたが、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロでは、新たに前フェルダ・ユナイテッドFC監督のニザム・ジャミル氏の名前が新監督候補者として上がっていることが報じられています。
 今季のクチンFAは日本人の東山晃監督の元、2部昇格後初めてのシーズンながらリーグ4位の成績を収め、クラブ史上初のマレーシアカップ出場を果たすなど躍進しました。
 クチンシティFCのファズルディン・アブドル・ラーマン会長は、東山監督の残留を第一と考えていたものの、東山監督自身が退団を希望していることからイルファン・バクティ、ニザム・ジャミルの両氏が、来季の監督の有力候補であることを認めており、現在は両氏からの返事を待っている状況であるということです。
 ニザム・ジャミル氏は指導者としてのキャリアを続けていくためにはチームを選ぶつもりはなく、自分に関心を持ってくれるクラブなら1部でなくとも話を聞く用意があると話しているということです。

11月28日のニュース:前TFC主将はパハンFAへ移籍が決定、ニレノルドはUITM FC残留を発表、CIMBとエアアジアはMリーグとのスポンサー契約終了

リー・タックはパハンFAへ移籍が決定
 今季Mリーグ1部のトレンガヌFC(TFC)で主将を務めたリー・タックのパハンFA加入が発表されています。
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版によると、英国出身のFWリー・タックとアルゼンチン出身のFWセルヒオ・アグエロがMリーグ1部でパハンFAへ加入したことを、パハンFAのモハメド・スフィアン・アワン チームマネージャーTMが発表しています。
 「交渉の結果、タック選手とアグエロ選手は来季、パハンFAのユニフォームを着ることになった。今季から残留する外国籍選手は(フランス出身のDF)エラルド・グロンのみなので、来季に向けて残るアジア枠と東南アジア(アセアン)枠の外国籍選手を獲得したい。」とスフィアンTMは話しています。
 タック選手と、昨季はMリーグ2部のペナンFAでプレーし、今季はM3リーグのクアラルンプールローヴァーズでプレーしたアグエロ選手に加えて、ストライカーとディフェンダーの外国籍選手をそれぞれもう一人づつ獲得したいと話すスフィアンTMは、パレスチナ、韓国、オーストラリアやシンガポール出身の選手が現在、セレクションに参加していると話しています。

ニレノルドはUITM FC残留を発表
 今季1部昇格ながらMリーグでは6位と好成績を収めたUITM FCですが、今季在籍した外国籍選手5名の内、フランス出身で今季は主将を務めたDFヴィクトル・ニレノルドだけが契約を更新して来季も残留を決めた様です。
 UITM FCのムスタファ・アフマド チームマネージャー(TM)はニレノルド選手の残留はフランク・ベルンハルト監督の意向もあり決定したことを明かした上で、リーグ4位となる15失点と健闘した守備陣の中心として活躍した今季同様、来季も安定したプレーを見せるだけでなく、若い選手の成長にも力を貸して欲しいと話ています。
 UITM FCの他の外国籍選手はMFラビー・アタヤ(レバノン)がクダFAと契約間近と報じられている他、FWグスタヴォ・ドス・サントス(ブラジル)、MFウスマン・ファネ (フランス)、FWマーク・ハートマン(フィリピン)らも残留を希望しなかったことが既に報じられています。

CIMBとエアアジアはMリーグとのスポンサー契約終了
 今季Mリーグ1部スーパーリーグの冠スポンサーをCIMBとMリーグの公式航空会社としてスポンサー契約をしていたエアアジアは、来季2021年シーズンはいずれもスポンサー契約を継続しないことが明らかになりました。
 これを報じたマレーシア語紙ブリタハリアン電子版は、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOが、今季は新型コロナウィルスによる非常に困難な時期だったとして、両社によるスポンサーシップにMFLは感謝していると話していることを伝えています。さらにガニCEOは、国内第二の金融グループCIMBとアジア最大の格安航空会社の一つエアアジアのスポンサー契約終了によって、来季のリーグ運営に支障が起こることはないとも話しています。
 この他のスポンサーでは、マレーシア最大の通信事業者であるテレコムマレーシアとMFLは既に会合を行い、来季もスポンサー契約を継続することが決まっている他、飲料メーカーのF&N社も物品提供という形でのスポンサー契約を続けるということです。またFAカップの冠スポンサーで電子商取引サイトを運営するShopee社とは、来季、スタジアムでの観戦が許可されることを前提に現在交渉中だとしています。


 

11月27日のニュース:前トレンガヌFC監督はMリーグクラブとの交渉を認める、前ヌグリスンビラン監督は2部のクラブと契約間近か、FAMは1部クラブに規則に則った監督採用を求める、TFC IIは来季の外国籍選手を発表-鈴木ブルーノ選手の退団が決定

世間はディエゴ・マラドーナ氏の逝去とあまりにも派手だったその過去を振り返る記事で溢れていますが、こちらは今日も平常通りMリーグ関連のニュースです。

前トレンガヌFC監督はMリーグクラブとの交渉を認める
 前トレンガヌFC監督のイルファン・バクティ・アブ・サリム氏がMリーグの複数のクラブと来季の監督就任ついて交渉を行ったことを明らかにしています。
 マレーシア語紙コスモ!電子版によれば、交渉を行なったのはMリーグ2部のヌグリスンビランFAとクチンFAがそのクラブということで、ヌグリスンビランFAとの交渉では来季の目標として今季12位中11位だったチームを1部昇格圏内まで押し上げることを挙げて好感触を得た一方、クチンFAからは2ヶ月前に試合の観戦に招かれ、その席で交渉が行われたと話しています。
 69歳のイルファン氏は「監督としてMリーグに戻れるのであれば、どのクラブで監督にするかは重要ではない。」と話2年ぶりの現場復帰への意欲を見せているということです。

前ヌグリスンビラン監督はMリーグ2部のクラブと契約間近か
 前ヌグリスンビランFA監督のマット・ザン・マット・アリス氏は来季の監督就任に向けてMリーグ2部のクラブと最終交渉に入っていると、マレーシア語紙のハリアンメトロ電子版が報じています。
 現時点ではクラブ名は明かすことができないと話すマット・ザン氏は、正式に契約となった時点でクラブ名を公表するとしていますが、来季はMリーグに復帰することは明らかであると話しています。
 昨季2019年シーズン途中で成績不振により「休養」を命じられたとマット・ザン氏は、今季はMリーグ3部にあたるM3リーグのムラワティFCの監督に就任しましたが、M3リーグは新型コロナウィルス観戦拡大の影響を受け、中止に追い込まれています。
 マット・ザン氏はヌグリスンビランFAの他、クアラルンプールFAやトレンガヌFA(現トレンガヌFC)、マラッカ・ユナイテッドなどでも監督を務め、クアラルンプールFAでは1999年にFAカップを、またトレンガヌFAでは2001年にマレーシアカップを監督して獲得した経験もあります。

FAMは1部クラブに規則に則った監督採用を求める
 マレーシアサッカー協会FAMはMリーグ1部の監督にはアジアサッカー連盟AFCプロフェッショナルディプロマ(AFCプロライセンス)の保持を義務付けていますが、サバFA、クアラルンプールFA、ペナンFAの各クラブは来季のMリーグ1部については柔軟な対応を求めています。
 これについてFAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長はスポーツ専門サイトのスタジアムアストロの取材に対し、最終決定は近日中に行われるFAMのクラブライセンス委員会で決定するとしながら、自身の意見としては来季に限っての特例を認められる可能性は低く、各クラブに従来の規則に基づいて監督を採用するべきだと話しています。
 サバFAのジュリアス・アティン、クアラルンプールFAのニザム・アズハ・ユソフ、ペナンFAのマンズール・アズウィラ各監督は、AFCプロライセンスを保持しておらず、また新型コロナウィルスの影響により、ライセンス取得のためのコースも今年は開催されなかったことから、各監督の所属クラブはFAMに対して柔軟な対応を求めていました。

TFC IIは来季の外国籍選手を発表-鈴木ブルーノ選手の退団が決定
 Mリーグ2部のトレンガヌFC IIを運営するTFC社は、Mリーグ1部のトレンガヌFC(TFC)のセカンドチームであるトレンガヌFC II(TFC II)で今季プレーした4名の外国籍選手のうち、モンテネグロ出身のDFアグジム・レゾヴィッチとガーナ出身のFWジョーダン・ミンターの2名が残留し、コートジボアール出身のMFデチ・マルセルとFW鈴木ブルーノの退団を発表しています。
 マレーシア語氏ブリタハリアンによると、TFC社のモハマド・サブリ・アバスCEOはレゾヴィッチ選手は契約期間がもう1年残っている上、シーズン途中でプレーしたTFCでも守備面で貢献したことが評価され、ミンター選手も首脳陣が残したいと思う活躍をしたと話す一方で、今季、主将を務めた鈴木ブルーノ選手とマルセル選手の契約は更新されなかったことを明らかにしています。
 今季Mリーグ2部で2位となったTFC IIのトップチームであるTFCも、今季在籍した5名の外国籍選手全員と契約を更新しておらず、来季のTFCとTFC Iiは今季とは全く違ったチームとなりそうです。
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 鈴木ブルーノ選手はすでにソーシャルメディア上でサポーターに退団を伝える様なメッセージを投稿していましたが、正式に発表されるとやはり残念です。鈴木選手には来季も是非、MリーグでプレーしてTFCを公開させる様な活躍を期待したいです。


 

11月25日のニュース:KLFAの新監督に元東ティモール代表監督が就任、サバFCが新しいロゴとTMを発表、現役引退の中武氏が未払い給料について語る

KLFAの新監督に前東ティモール代表監督が就任
 今季Mリーグ2部で3位となり、来季は1部に昇格するクアラルンプールFAは新監督にチリ出身で前東ティモール代表監督を務めたシモン・エリゼッチ氏が就任すると、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。
 クアラルンプールFAは、今季、2部で指揮を取ったニザム・アズハ・ユソフ監督が1部クラブで監督を務めるのに必要なAFCプロフェッショナルコーチングディプロマ(AFCプロディプロマ)を保持していないため、新たな監督を探していました。
 クアラルンプールFAを運営するクアラルンプールサッカー協会のノクマン・ムスタファ事務局長は、エリゼッチ氏と契約したことを認めた上で、エリゼッチ氏がクアラルンプールサッカー協会が設ける重要業績指標KPIを6ヶ月以内に達成できれば契約を延長し、達成できなければ監督交代となることも明らかにしています。
 チリ出身で43歳のエリゼッチ氏は、現在は日本人の築舘範男監督が指揮する東ティモール代表で築舘監督の前任者として2017年から2018年まで監督を務めた他、複数のインドネシアのクラブでも監督経験があるということです。
 またノクマン事務局長は、今季クアラルンプールFAでプレーした外国籍選手のうち、ブラジル出身で今季は主将を務めたMFパウロ・ジョズエは複数年契約のため給料の見直しは行われないとしていますが、残るFWフランシス・コネ(トーゴ)、DFアザマト・バイマトフ(キルギスタン)、MFニコラス・ドゥル(アルゼンチン)については、残留を希望する場合は給料削減を受け入れる必要があると話しています。
 「来季に向けて既に12名の選手と契約延長を行い、現在はジョズエ選手を除く3名の外国籍選手が残留を希望するかどうかの返事を待っている。U21のプレジデントカップチームからは6名ほど昇格させ、残りは他のクラブとの契約を結んでいない地元出身の選手を獲得したいと考えている。」とノクマン事務局長は話しています。

サバFCが新しいロゴとTMを発表
 今季Mリーグ1部に10位に終わったサバFAは来季はサバFCとなりますが、その新しいクラブロゴと新たなチームマネージャーを発表しています。
 これまでサバ州サッカー協会(サバ州FA)が運営してきたサバFAは、他のMリーグクラブ同様、来季からはサバ州FAから独立し、新たな運営会社サバFC社によって運営され、クラブの名称もサバFCとなります。
 ロゴデザインコンテスト開催後、サポーターによる人気投票の結果決定した新たなクラブロゴは公式Facebook上で発表され、サバ州旗にも使われている白、赤、青を使い秋の象徴でもあるキナバル山が中心に据えられています。

 またサバFCは来季のチームマネージャーTMにジュリアス・アティン氏が就任したことも明らかにされています。今季1部に昇格したサバFAを昨季2019年シーズンに指揮したいたのがジュリアス氏でした。しかしこのジュリアス氏も1部で監督に就くために必要なAFCプロディプロマを保持していないことから、今季から就任したインドネシア出身のクルニアワン・ドゥイ・ユリアント監督の元でアシスタントコーチを務めました。
 そのクルニアワン・ドゥイ・ユリアント監督は、今季終了後に契約が更新されなかったことから、ジュリアスTMは新たな監督とタッグを組むことになります。

現役引退の中武氏が未払い給料について語る
 今季Mリーグ終了後に現役引退を発表した中武駿介氏は、かつてプレーしたMリーグ2部のクアンタンFAの未払い給料5万リンギ(およそ128万円)がマレーシアでプレーした5年間での最悪の思い出だとマレーシア語紙ハリアンメトロ電子版に語っています。
 今季はMリーグ2部のヌグリスンビランFAでプレーした中武氏は、マレーシアでのサッカー環境はとても良く、地元サポーターやチームメイト、所属クラブ全てが良かったと話す一方で、数ヶ月間の給料が未だ未払いとなっているクアンタンFAでの経験は忘れることができない経験であると話し、未払い給料についてはマレーシアサッカー協会FAMやFIFAにも申し立てを行ったが、未だ解決していないことも明らかにしています。
 ヤクルトマレーシア社と同社の濱田浩志代表取締役社長による引退セレモニーの席上で、同社より今季の最多アシスト賞表彰を受けた中武氏に対し、30歳という若さでの現役引退の理由に話が及ぶと、マレーシアで5年間、そしてその前にはシンガポールで2年間プレーした中武氏は、クアンタンFAでの「醜悪な出来事」が理由ではなく、日本へ戻って一緒に時間を過ごして欲しいという家族の希望によるものであると話しています。
 今季はリーグ最多アシストも記録した中武選手に対し、FIFAによる規定では5年間の継続居住歴があれば帰化選手となる資格が得られることから、帰化選手となりマレーシア代表でプレーすることは考えなかったかと問うメディアに対しては、FAMも自身に接触してきておらず、一部メディアやネット上で話題になったものの、自分は考えたことがないと答えています。


 

11月24日のニュース:代表監督はW杯予選再開に向けて過密日程による選手のコンディションを憂慮、マット・ヨーは今季限りでBGパトゥムUを退団、トレンガヌFC退団の主将がパハンと交渉

代表監督はW杯予選再開に向けて選手のコンディションを憂慮
 タン・チェンホー代表監督は、来年3月に再開予定のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選を前に、最大の懸念材料として選手のコンディショニングを挙げていると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 タン監督は代表選が全くなかった2020年は、Mリーグの試合数も半減された上、マレーシアカップも中止となり、代表候補選手たちが真剣勝負の場を失ったことから、選手たちのコンディション不良が問題になる可能性を指摘しています。
 「代表監督として選手たちのコンディションに対する不安はある。今年は一度も代表合宿を開催することができず、国際親善試合も組むことができなかった。選手の健康と安全が心配なことは理解できるが、これほど長期間にわたり代表合宿も代表戦も行われない状況下では、選手のパフォーマンスに影響が出ることは必至である。」と話すタン監督は、年が明けて2021年になっても、2月に開幕するMリーグに備えて選手は所属クラブでの練習が中心となることから、代表合宿への招集はFIFAの国際マッチデー直前の3月半ばまでできないことも悩みの種であるとしています。
 残る3試合のアジア二次予選の内、3月25日にはアラブ首長国連邦戦(アウェイ)、3月30日にはベトナム戦(ホーム)が予定されていますが、両国はいずれも既に国際親善試合や代表合宿を行なっていることから、タン監督はマレーシア代表が難しい状況にいることは認めて上で、2月のMリーグ開幕後の過密日程に備えて選手一人一人が肉体と精神の両面でしっかり準備をしてくれることに期待するしかないと話しています。

マット・ヨーは今季限りでBGパトゥムUを退団
 マット・ヨーの愛称で知られる代表FWノーシャルル・イドラン・タラハは今季限りで在籍するタイ1部リーグのBGパトゥム・ユナイテッドを契約満了により今年いっぱいで退団すると、サッカー専門サイトのGoal. comタイ版が報じています。
 ノーシャルル選手は今季2020年シーズン前に、Mリーグ1部のパハンFAからBGパトゥム・ユナイテッドで移籍しました。2月15日の開幕戦ではスタメン出場で前半し流量とともに交代、第2節でもスタメン出場して75分間プレーしたものの、第3節は出場機会がなく、第4節はベンチ入りせず、タイリーグは新型コロナのため中断しました。
 9月に再開された後も11月21日に開催された第12節までで、第8節は先発出場し61分間プレーし、また第10節は途中出場で12分間プレーしたものの、それ以外は出場機会がなく、ベンチ入りすらしなかった試合も数試合あります。
 しかもBGパトゥム・ユナイテッドはMリーグ1部のジョホール・ダルル・タジムからFWジオゴを獲得した他、Jリーグ清水でプレーするタイ代表FWのティーラシン・デーンダーの獲得もタイメディアが報じており、その辺りもノーシャルル選手の契約が更新されたなかった理由の一つとされています。
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 自由な渡航が制限されているマレーシアでは、国外からの選手の獲得が難しいことから、ノーシャルル選手はMリーグへの復帰が濃厚ですが、個人的にはタイで新たなクラブを探してプレーを続け、ポリス・テロFCのドミニク・タンやムハマドゥ・スマレとともにタイリーグにマレーシア人選手としての足跡を残す様な活躍をして欲しいです。

トレンガヌFC退団の主将がパハンと交渉
 マレーシアカップ中止により、Mリーグ3位ながら棚ぼたでAFCカップ出場枠を獲得したトレンガヌFCは、多くの若手選手との契約を更新する一方で、今季のチーム得点王FWドミニク・ダ・シルバや主将のMFリー・タックなど高額がネックとされる外国籍選手との契約を更新しない方針を明らかにしています。
 2017年のヌグリスンビランFAへ入団して以来、Mリーグでプレーし続けているリー・タックが同じMリーグ1部のパハンFAと交渉をしていることを、パハンFAのチームマネージャーTMが認めていると、マレーシア語紙ハリアンメトロ電子版が報じています。
 パハンFAのモハマド・スフィアン・アワンTMはタック選手の他に、一昨年はペナンFAでプレーしたアルゼンチン出身のFWセルヒオ・アグエロ(マンCのアグエロとは当然別人です)との交渉中であることを認めています。なおアグエロ選手は、今季はMリーグ3部に当たるM3リーグのクアラルンプールローヴァーズに所属していました。
 この二人との交渉が明らかになったことで、契約期間1年が残っているDFエラルド・グロンが残留する一方で、今季、パハンFAに在籍していたFWイヴァン・カルロス(ブラジル)やDFカリル・カミス(レバノン)、MFアダム・リード(フィリピン)らは対談が濃厚であると記事は結ばれています。

11月21日のニュース:タン代表監督は2022年まで契約延長、代表は来年3月から始動、UITM FCのベルンハルト監督は契約を1年延長

タン代表監督は2022年まで契約延長
 マレーシアサッカー協会FAMはタン・チェンホー代表監督との契約を2022年まで延長したと、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 現在の契約が今年の12月31日までとなっているタン監督との契約は2022年12月31日まで延長されたということです。
 ポルトガル出身のネロ・ヴィンガダ前代表監督が成績不振のため辞任し、アシスタントコーチから2017年12月に代表監督に昇格したタン監督は、2018年には東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップで準優勝にチームを導いた他、現在中断中のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選では5試合を終えて勝点9を獲得し、ライバルのタイやインドネシアを抑えて、ベトナムに次ぐグループ2位につけています。

代表は来年3月から始動
 タン監督の留任が決まったものの、新型コロナウィルスの影響で今年1年間は何の活動もなかったフル代表の再始動は来年3月になりそうだと、マレーシア語紙ハリアンメトロが報じています。
 W杯アジア二次予選で同組のタイは先日の国際マッチデーに国内リーグのオールスターとの練習試合を組んだ他、やはり同組のアラブ首長国連邦UAEはすでに複数の国際親善試合を行い、ベトナムも代表合宿を行って練習を再開している一方、マレーシア代表は予定されていた年内の合宿の話も新型コロナウィルス感染拡大が続いていることから中止となりました。この状況にはタン監督は「現時点ではできることは何もなく、年が開ければMリーグの各クラブはリーグ開幕に備えて練習を開始するだろう。そうなれば、代表合宿が開催できるのは早くとも3月になり、それまで代表としての活動ができないことを憂慮している。」と述べています。
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 アジアサッカー連盟AFCは、W杯アジア二次予選を来年3月には再開する予定であることを発表しており、マレーシア代表合宿はその直前に行われる可能性が高そうです。Mリーグの開幕は2月26日なので、開幕後すぐに代表合宿、そしてW杯予選(しかもAFCは3月中に2試合を予定)という日程になりそうです。

UITM FCのベルンハルト監督は契約を1年延長
 Mリーグ1部のUITM FCはフランク・ベルンハルト監督の契約を1年延長したとマレーシア語紙ブリタハリアンが報じています。
 今季2部から昇格したUITM FCは、昨季でPKNS FCがスランゴールFCに統合されたことから、昨季は2部で5位ながら1部へ昇格しました。国立大学が運営する初のMリーグ1部クラブと話題は先行していたものの、その実力は疑問視されていましたが、短縮された今季とは言え、12チーム中6位と同じ昇格組のサバFA(昨季2部1位、今季1部10位)、PDRM FC(昨季2部3位、今季1部12位)を遥かに上回る好成績を収めています。
 UITM FCのアジザン・アブドラ会長は「他の経験豊富なクラブと同等の結果を残すしたベルンハルト監督にチームをもう1年任すことにした。リーグ6位、そしてマレーシアカップ準々決勝出場の結果を見る限り、クラブはベルンハルト監督の能力を信頼して、更なる飛躍を期待したい。」と話し、AFC主催大会への出場を目指すとしています。
 ベルンハルト監督の他、今季のチームからアズファル・アリフやアーマド・クザイミ・ピーら9名との契約更新も発表したUITM FCは、来月12月にはマレーシア人選手を対象とした公開セレクションを開催することも発表しています。
 この公開セレクションについてベルンハルト監督は、今季在籍した複数の選手が他のMリーグクラブからより良いオファーを受けて退団したことを理由としてします。また自身の契約更新についても、今季の成績がフロックではなく、クラブの運営理念が正しかったことを来季も好成績を示すことで証明するために残留を決意したと話しています。
 また今季チーム躍進の核となった外国籍選手の多くが退団することについては、クラブの限られた予算の中から同様の選手を獲得したいと話しています。
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 今季在籍した外国籍選手のうち、レバノン代表でもあるラビー・アタヤはクダFAと契約間近とされています。素人目で見ても今季のMリーグではトップクラスの活躍とクラブへの貢献を果たしたアタヤ選手の退団はUITM FCにとって大きな痛手ですが、その状況下でどのようにチーム作りをしていくのかはベルンハルト監督のお手並みを拝見したいと思います。

11月20日のニュース:トレンガヌFCはナフジ監督続投も今季のチーム得点王と契約更新せず、ケランタンFCはユスリ監督の契約を更新せず、フェルダUとUKM FCの来季Mリーグ不参加が確定

トレンガヌFCはナフジ監督続投も今季のチーム得点王と契約更新せず
 Mリーグ1部のトレンガヌFCは、ナフジ・ザイン監督の続投を発表する一方、大幅な選手の入れ替えを行うようだとマレーシア語紙ハリアンメトロ電子版が報じています。
 既に退団を明らかにしたシンガポール出身のMFファリス・ラムリに続き、今季は11試合の短縮日程となったMリーグで9ゴールを挙げチーム得点王となったFWドミニク・ダ・シルヴァとの契約を更新しないことが、トレンガヌFCを運営するトレンガヌ州サッカー協会から発表されています。
 ベトナム1部リーグのサイゴンFCから加入して1年目のダ・シルヴァ選手は、他のMリーグクラブからのオファーの話があれば、国外よりもマレーシア国内での移籍を優先したいとも話しています。
 トレンガヌFCはダ・シルヴァ選手以外の外国籍選手との契約更改が行われていないことから、英国出身のMFリー・タック主将やウズベキスタン出身のMFサンジャル・シャアフメドフらの退団も噂されています。
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 Mリーグで今季3位となったトレンガヌFCは、今季のマレーシアカップが中止となったことから、優勝チームに与えられることになっていた来季のAFCカップ出場権が与えられており、本来ならアジアで戦うため来季へ向けての戦力補強が必要そうですが、新たな獲得選手のニュースが報じられない一方で、これだけ今季の主力選手が流失すると、せっかく棚ぼたでAFCカップ出場権を得たにもかかわらずその先には暗雲が立ち込めています。

ケランタンFCはユスリ監督の契約を更新せず
 今季Mリーグ2部で6位となったケランタンFCは、ユスリ・チェ・ラー監督とアシスタンコーチのテンク・ハムザ・ラジャ・ハサン、アズリ・マムード・、イスマイル・チャワリット・アブ・バカルの3名との契約を更新しないことを発表しています。
 ケランタンFCのノリザム・トゥキマン オーナーは、クラブが1部昇格を達成するためには厳しい決断を下す必要があるとし、そのためには自分が求める「勝者のメンタリティー」を持つ指導者が必要だったと話しています。
 マレーシア国内からだけでなく、スペインやハンガリー、ドイツなどからも監督職への応募を受けていることを明かしたノリザム オーナーは経験豊かで選手とともに強いチームを作ることができる人材を応募者から選びたいと話しています。

フェルダ・ユナイテッドFCとUKM FCの来季Mリーグ不参加が確定
 民営化に伴い新たに獲得したオーナーによる支援の内容がクラブ運営には不十分であるとして、マレーシアサッカー協会FAMから来季のMリーグ参加が認められていなかったMリーグ1部のフェルダ・ユナイテッドFCと同2部のUKM FCは、FAMに再考を求めていました。
 これについてFAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、両クラブからの再考依頼についてFAM内で協議を行った結果、やはり来季のリーグ参加資格を両クラブには与えないことを発表しています。
 「両クラブからの再考依頼を受け、追加提出された書類を精査した結果、FAMの決定は変わらず、来季のMリーグ参加は認められないことが決定した。なお、これは最終決定であり、これ以上の再考依頼は受け付けない。」とスチュアート事務局長は話しています。
 さらにスチュアート事務局長は、今回の決定により両クラブのMリーグ参加への道が完全に閉ざされたわけではなく、他の新規参入クラブ同様、まずはセミプロリーグのMリーグ3部であるM3リーグに参加し、そこから2部への昇格を目指す方法があるとも話しています。

11月19日のニュース:ラジャゴバル元代表監督がブルネイ代表監督候補に、MFLが来季の外国籍選手の雇用および登録を手順を公表、前ヌグリスンビランFAの外国籍選手が文書偽造の罪で罰金刑

ラジャゴバル元代表監督がブルネイ代表監督候補に
 ラジャゴバル・クリシュナサミ元マレーシア代表監督がブルネイ代表監督候補に上がっているとマレーシア語紙ハリアンメトロ電子版が報じています。
 2010年の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップの優勝監督でもあるラジャゴバルはブルネイサッカー協会による書類審査と面接を終えており、他の候補者2名とともに最終選考に残っているということです。
 ラジャゴバル監督は、前述のスズキカップ優勝の他にも、U23代表を率いた2009年の東南アジア大会ではマレーシアに20年ぶりの金メダルをもたらすなど、代表監督して十分な実績がある他、クラブレベルでは2019年を最後にスランゴールFCと合併したPKNS FC(1990年から1998年と2017年〜2019年に監督)の他、スランゴールFA(現スランゴールFC、1999年〜2000年)、ケランタンFA(2001年〜2002年)、サラワクFA(現サラワク・ユナイテッド、2015年〜2016年)で監督を務めています。

MFLが来季の外国籍選手の雇用および登録を手順を公表
 Mリーグを運営するマレーシアフットボールMFLは、公式Facebook上で来季2021年シーズンの外国籍枠選手および監督、コーチの雇用と登録についての手順を公表しています。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOによればマレーシア国内のスポーツを監督する青年スポーツ省には既に報告済みとされるこの手順では、外国籍選手や監督、コーチを雇用し登録を希望するクラブは、マレーシア入国管理局に直接、公式な申請を行う必要があるということです。申請には登録を希望する選手や監督、コーチの氏名と有効期限内のパスポートのコピーが必要ということです。
 また2021年シーズンからは1部スーパーリーグと2部プレミアリーグに登録される選手はマレーシア人選手、外国籍選手を問わず全て選手がマレーシアサッカー協会FAMが用意する統一契約書にプロ選手として署名する必要があり、マレーシア王立警察を母体とするPDRM FCやマレーシア国軍を母体とするAF FC(国軍FA)の選手も同様ということです。

前ヌグリスンビランFAの外国籍選手が文書偽造の罪で罰金刑
 今季Mリーグ2部のヌグリスンビランFAでプレーしたブラジル出身のDFマテウス・フェルナンデス・ビーラ・リアルが文書偽造の罪で罰金刑を受けたたことをマレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 今年9月に海外送金に必要な文書を偽造し、これを銀行に持ち込んだ容疑に対し有罪を認めており、8000リンギ(およそ20万3000円)の罰金刑を受け、これが支払えない場合には禁錮10ヶ月となることが言い渡されています。
 28歳のマテウス選手は、今年9月30日にヌグリスンビラン州の州都スレンバンの銀行に海外送金申請書とともに偽造した請求書を持ち込み、4万8879リンギ(およそ124万円)を違法に送金しようとした罪に問われていました。
 2019年からヌグリスンビランFAでプレーするマテウス選手は自分の行なった行為を悔いており、マレーシアの国内法と送金手続きに関する規則を十分理解していなかったと弁明、送金しようとしていたのはブラジル国内にいる家族への送金だったと話しています。
 その後、マテウス選手は罰金を支払ったということです。
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 中武駿介選手が所属していたヌグリスンビランFAは、今季Mリーグ2部で11位と振るわず、中武選手は現役引退により退団、残るブラジル出身の外国籍選手3名も全員が契約を更新されませんでした。

11月18日のニュース:来季のMリーグは2月26日開幕、Mリーグの移籍期間は11月21日から、スランゴールFCが元浦和ACのナイチェル新監督就任を正式発表、スランゴールFCは来季のチーム作りへ向けての精力的に活動、シャキル・ハムザとファリス・ラムリのシンガポールコンビはいずれも退団

来季のMリーグは2月26日開幕
 Mリーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLは公式Facebook上で、来季2021年シーズンの開幕日を発表しています。
 これによると、来季は2月26日のMリーグ1部優勝のJDTと2位クダFAが激突するスルタン・ハジ・アーマド・シャーカップで開幕します。このカップ戦は本来ならMリーグ1部優勝クラブとFAカップの優勝クラブが対戦する、日本で言えばゼロックススーパーカップ的なものです。ちなみに今季も同じカードとなりましたが、その試合は独立したカップ戦としてではなく、Mリーグ1部の公式戦として開催されました。
 Mリーグ1部と2部は2月27日と28日第1節が開催され、最終節となる第22節は8月20日と21日開催と発表になっています。
 また今季は中止となったFAカップは3月2日開幕で9月21日決勝、またやはり中止となったマレーシアカップは9月17日開幕で11月27日決勝となることも発表されています。この他、マレーシアカップに出場できないMリーグ1部と2部のクラブが出場するチャレンジカップは9月3日に開幕し、ホームアンドアウェイで行われる決勝は第1戦が11月6日または7日、第2線が11月13日または14日となっています。

Mリーグの移籍期間は11月21日から
 またMFLの公式Facebookでは、Mリーグの移籍期間として今月11月21日から来年2月14日までの12週間を1度目のトランスファーウィンドウ期間、来年7月12日から8月4日までの4週間を2度目のトランスファーウィンドウ期間とすることも発表されています。

スランゴールFCが元浦和ACのナイチェル新監督就任を正式発表
 スランゴール州サッカー協会(スランゴール州FA)は、公式サイト上でカルステン・ナイチェル新監督就任を成績に発表しています。
 この発表によるとナイチェル新監督は10月半ばには既にマレーシアに入国しており、マレーシア政府が渡航者全員に義務付けている14日間の隔離検疫期間も終了しているということです。
 52歳のナイチェル新監督はドイツ1部のSCフライブルグで選手としてプレーし、現役引退後は同クラブでアシスタントコーチを務めた経験があります。その後はドイツ4部のロートヴァイス・エッセン、ETBシュヴァルツ=ヴァイス・エッセン、同2部のVfLボーフムやホルシュタイン・キールで監督を務め、2009年から2010年まではJリーグ浦和レッズのアシスタントコーチも務めています。
 スランゴール州FAのマイケル・ファイヒテンバイナーTD(テクニカルダイレクター)は、かつて自分が指揮をしたチームの選手でもあったナイチェル新監督は「(ナイチェル新監督は)性格も良く仕事熱心な上、アジアで自分の力量を示したいと常に思っており、スランゴールFCで指揮を取ることに大変な意欲を見せている。」と話し、さらなる高みを目指すスランゴールFCにとって適任の人物だと述べています。
 「ナイチェル新監督は、失敗を恐れがちな若い選手でも、才能があると見れば少々の失敗には目を瞑り積極的に起用できる「勇気がある」指導者でもあり、クラブの新戦力を育てる能力もあると考えている。」とも話すファイヒテンバイナーTCは、素晴らしい選手を外部から獲得することはできないかも知れないが、育成プログラムや戦術、戦略などを駆使するなど独自の方法で、スランゴールFCがマレーシアのトップのクラブとなることを目指していると話しています。
 またナイチェル新監督自身も就任後最初の仕事は「レッドジャイアンツ」の愛称で知られるスランゴールFCサポーターのクラブに対する信頼を回復することにあると話しています。「試合に勝つことがサポーターの信頼を回復する最善の方法であり、(自分が観戦した)シーズン終盤の数試合ではトップチームは質の高さを示し、良い結果も残し、好印象を残したと思う。」
 また「セカンドチーム(スランゴール2)の試合も観戦したが、潜在能力が高い若手選手が多いので、過度のプレッシャーを与えないようにしながら、他の主力選手たちと同様に支援していくつもりである。」とも述べたナイチェル新監督は最後にサポーターに向けて「サポーター同様、自分自身も勝利を渇望し、すべての試合に勝ちたいと思っているが、そのためには段階を踏んでいく必要がある。現在はプレーのスタイルを改善する必要があり、多くの細かな点を修正する必要がある。なぜならそう言った細かな点が大きな違いを生み出すからだ。サポーターにはその点を理解してもらい、クラブを応援して欲しい。」と言ったメッセージをサポーターに送っています。

スランゴールFCは来季のチーム作りへ向けての精力的に活動
 新型コロナウィルスの影響によりマレーシアカップは1回戦終了後に中止となり、今季のサッカー活動はすべて終了しましたが、これにより選手や監督、コーチの移籍市場が開幕したことを意味し、メディア上ではさまざまな噂が飛び交い始めました。
 Mリーグの選手は今月11月30日までが今季の契約となっていることから、来季の所属についてクラブが既に公式発表していたり、選手自身がソーシャルメディアで発信しているケースもあります。
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版は、そんな中で現在、最も活発な動きを見せているのが今季のMリーグ1部で5位に終わったスランゴールFCで、今季、主将を務めたオーストラリア出身のDFテイラー・リガンやスペイン出身で2018年の得点王FWルフィノ・セゴヴィアといった外国籍選手の他、FWシャズワン・ザイノン、MFノー・ハキム・ハサン、MFサルクナン・クリシュナサミーら主力選手が退団と報じられる一方で、今季のMリーグでマレーシア人最多ゴールを挙げたペラTBGのFWシャーレル・フィクリとの契約がほぼ決定と報道しています。また、リガン選手に変わる外国籍アジア枠にはウズベキスタン1部FCパフタコール・タシュケント所属で、ウズベキスタン代表でもプレーするFWドストンベク・ハムダモフの獲得が濃厚とされている他、クダFAのFWクパ・シャーマンにも接触してるとされています。

シャキル・ハムザとファリス・ラムリのシンガポールコンビはいずれも退団
 今季、Mリーグ1部で2位となったクダFAに所属するシンガポール出身のDFシャキル・ハムザが自身の2年契約が満了となる今季で退団することを明らかにする一方、複数のMリーグのクラブが来季に向けて獲得に動いているとマレーシア語紙ハリアンメトロが報じています。
 この記事によれば、ペラTBG、パハンFA、そして来季1部に昇格するクアラルンプールFAがアセアン(東南アジア)枠での獲得を検討しているということです。
 また同じシンガポール出身でMリーグ1部で今季3位となったトレンガヌFCに所属するMFファリス・ラムリも自身のソーシャルメディアで退団することを明らかにしたと、ハリアンメトロは報じています。
 ファリス選手は2018年には現在は消滅してしまったMリーグ1部のPKNS FCでプレーし、翌2019年はやはりMリーグ2部のプルリスFAへ移籍しましたが、このプルリスFAが給料未払い問題で昨季開幕直後にリーグ出場停止となり、シンガポール1部リーグのホウガン・ユナイテッドFCへ移籍しました。そして昨季はシンガポール人選手最多ゴールと最優秀選手賞を獲得し、今季からトレンガヌFCに加入しましたが、1年での退団となっています。
 ファリス選手は新型コロナウィルスによるリーグ中断時にシンガポールへ帰国し、その後は両国間の渡航が許可されなかったことからリーグ再開後もチームへの合流が遅れ、リーグ再開後の7試合で先発出場は3試合のみ、今季通算では’は3ゴールでした。