9月24日のニュース
M3リーグはKLローヴァーズとPIB FCが本日の決勝で激突
プロ選手会がマラッカへの早急な処分をFAMに求める

M3リーグはKLローヴァーズとPIB FCが本日の決勝で激突

Mリーグ3部に当たるM3リーグは、今季は全20チームがA、B組2組に分かてリーグ戦を行い、各組の上位4チームがノックアウト形式の決勝トーナメントに進出する方式で開催されました。ホームアンドアウェイ形式で行われたこの決勝トーナメントを勝ち上がり、今日9月24日の決勝戦に駒を進めたのはいずれもB組3位のPIB FCと4位のKLローヴァーズFCですが、スポーツ専門サイトのスタジアム・アストロは今日のM3リーグ決勝戦前の記者会見の様子を報じています。

KLローヴァーズでプレーするDFヒシャムディン・シャアリは、かつてはMリーグ1部スーパーリーグのペラやKLシティでのプレー経験があるだけでなく、試合数は少ないものの年代別代表やA代表でもプレーしている選手です。プロ12年目を迎えたこのヒシャムディン選手ですが、これまで「決勝戦」と名のつく試合には出場したことがなく、今日の決勝戦を心待ちにしていると話しています。

記者会見での質疑応答で、ペラ在籍時代に準決勝進出が自身の最高記録だと話したヒシャムディン選手は、KLフットボールスタジアムで開催される決勝では対戦するPIB FCを破って優勝したいと抱負を述べています。

またKLローヴァーズのザムリ・ハサン監督は、2月の開幕当初から苦しんでいたチームは、13試合を終了した時点では(決勝トーナメント出場権のある)4位から勝点差5をつけられて7位だったものの、5月の断食月明けの時期辺りからは、問題点を改善し、新戦力が加わったことで何とか目標としていた決勝トーナメントに出場できた、と話し、不調の時も目標を見失わなかった選手たちに感謝したいと話しています。

一方、PIB FCのK・ラマチャンドラン監督は、KLローヴァーズのキャプテン、フィルダウス・ファウジら主力2選手が累積警告により決勝は出場停止になっている点を問われると、それが有利に働くとは考えておらず、決勝戦はより準備ができているチームが勝利するだろうと話すにとどめています。

なおグループステージとなるリーグ戦では同じB組だったこともあり、今季は2度対戦している両チームですが、いずれの試合も2-2と同じスコアで引き分けていることから、ラマチャンドラン監督は決勝ではリーグ戦とは異なる戦術で臨みたいとも話しています。

プロ選手会がマラッカへの早急な処分をFAMに求める

給料未払い問題が期限までに解決できなかったMリーグ1部スーパーリーグのマラッカ・ユナイテッド(以下マラッカ)に対し、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは、リーグ終了後に開幕するマレーシアカップの出場権剥奪の処分を下したことは、このブログでも取り上げました。

この処分に対してマレーシアプロサッカー選手会PFAMは、MFLに対して特例を設け、マラッカの選手がマレーシアカップ終了までの期間に、他のMリーグクラブへの期限付き移籍を認めるよう提案しています。

「現在も、マラッカの選手は未払い給料が完済されておらず、PFAMはこの状況を非常に憂慮している。この状況においてPFAMは、マラッカの選手がマレーシアカップに出場する他のチームへの期限付き移籍を許可するよう提言したい。」という声明を発表し、MFLの理事会に特別措置の検討を求めています。

またPFAMはマレーシアサッカー協会FAMに対して、「PFAMはマラッカの選手に代わり、マレーシアサッカー協会FAMに未払い給料についての報告を既に行っており、これをもとにFAMにはマラッカの経営陣に対して事情聴取をして欲しい。」とも述べ、事情聴取を行うFAM内の紛争解決委員会NDRCの早急な開催を求めています。

4月21日のニュース:M3リーグ参加予定の20クラブが確定、タイの国際大会に参加するフットサル代表が合宿開始、国外でプレーする代表候補選手はW杯予選前にマレーシア国内でのワクチン接種は行わず

M3リーグ参加予定の20クラブが確定
 6月開幕予定のMリーグ3部のM3リーグに参加予定の20クラブをM3リーグを運営するアマチュアフットボールリーグAFLが公式Facebookで発表しています。
 3月末に既に発表されていた14クラブに加え、追加で行われた第1次書類審査を通過した6クラブをAFLのモハマド・ユソフ・マハディ会長が発表し、第1次審査を通過した全20クラブが揃いました。今回新たに発表された6クラブは以下の通りです。
1. イミグレーション(入国管理局)FC
2. KLローヴァーズFC
3. マーサ・プロタップFC
4. マレーシアン大学(連邦直轄地)FC
5. プルリス・ユナイテッドFC
6. アルティメイトFC
 この6クラブと既に発表された14クラブの計20クラブは、AFLのよる第2次書類審査を経て、今季のリーグ参加が決定されます。なお今季のM3リーグは外国籍の選手、監督およびコーチの登録が認められていないため、各クラブともマレーシア人によるチーム編成になります。
 Mリーグ1部スーパーリーグから撤退したフェルダ・ユナイテッドFCと同じく2部プレミアリーグから撤退したUKM FCのM3リーグの参加も噂されていましたが、両クラブともAFLによる書類審査は受けていないということです。

タイの国際大会に参加するフットサル代表が合宿開始
 マレーシアサッカー協会FAMは5月22日から27日かけてタイのバンコクで開催される招待制のフットサル大会SAT国際フットサル選手権に出場するマレーシア代表の合宿初日の様子を公式Facebookで紹介しています。
 5月17日までのほぼ4週間行われる長期の合宿には22名が招集され、昨年2月の大会に続き指揮を取るチュウ・チュンヨン監督は、昨年の大会出場選手14名中、アブ・ハニファ・ハサン、アワルディン・マット・ナウィ、リズワン・バクリ、サイフル・ニザム・モハメド・アリ、カイルル・エフェンディ・バーリン、アズワン・イスマイル(以上パハンレンジャーズ)、サアド・サニ、エクマル・シャリン(以上スランゴールMAC)、シャワル・サバルディン、ファリク・カビボール・ラーマン(以上ペラ)、イクマル・ナジミ・イスマイル(ペナン)の11名を再び招集しています。
 今回の合宿に招集された22名の選手中、9名が23歳以下となっており、チョウ監督は今回の大会で若手とベテランを融合させたチーム編成にしたいと話しています。
 なお今回の合宿は4月30日までの第一期、5月2日から9日までの第二期、そして断食月明けの祝日ハリラヤ後の5月14日から17日までの第三期に分けて行われ、最終的に14名に絞り込まれた代表チームは5月18日にタイのバンコクへ出発する予定だということです。
(写真は代表合宿の様子。マレーシアサッカー協会FAMの公式Facebookより)

国外でプレーする代表候補選手はW杯予選前にマレーシア国内でのワクチン接種は行わず
 6月3日に再開されるFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼アジアサッカー連盟AFC選手権アジアカップ2023年大会予選に出場するマレーシア代表は、一昨日の4月19日より新型コロナウィルスのワクチンの接種を受け始めたことはこのブログでも取り上げましたが、残る選手や関係者は明日4月22日に第1回目のワクチン接収を行うと英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。なお2度目の接種は全員が5月10日受ける予定も発表になっています。
 またマレーシアサッカー協会FAMのハミディン・アミン会長は、現在国外でプレーするルクマン・ハキム・シャムスディン(ベルギー1部KVコルトレイク)、ジュニオール・エルドストール(タイ1部チョンブリーFC)、リリドン・クラスニキ(オーストラリア1部ニューカッスルジェッツ)らについては、もし代表に招集された場合にはマレーシア国内でのワクチン接種は行わないことも明らかにし、その場合には各選手は滞在国から、予選前の練習試合が予定されているバーレーンでチームに合流することになると話しています。

11月28日のニュース:前TFC主将はパハンFAへ移籍が決定、ニレノルドはUITM FC残留を発表、CIMBとエアアジアはMリーグとのスポンサー契約終了

リー・タックはパハンFAへ移籍が決定
 今季Mリーグ1部のトレンガヌFC(TFC)で主将を務めたリー・タックのパハンFA加入が発表されています。
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版によると、英国出身のFWリー・タックとアルゼンチン出身のFWセルヒオ・アグエロがMリーグ1部でパハンFAへ加入したことを、パハンFAのモハメド・スフィアン・アワン チームマネージャーTMが発表しています。
 「交渉の結果、タック選手とアグエロ選手は来季、パハンFAのユニフォームを着ることになった。今季から残留する外国籍選手は(フランス出身のDF)エラルド・グロンのみなので、来季に向けて残るアジア枠と東南アジア(アセアン)枠の外国籍選手を獲得したい。」とスフィアンTMは話しています。
 タック選手と、昨季はMリーグ2部のペナンFAでプレーし、今季はM3リーグのクアラルンプールローヴァーズでプレーしたアグエロ選手に加えて、ストライカーとディフェンダーの外国籍選手をそれぞれもう一人づつ獲得したいと話すスフィアンTMは、パレスチナ、韓国、オーストラリアやシンガポール出身の選手が現在、セレクションに参加していると話しています。

ニレノルドはUITM FC残留を発表
 今季1部昇格ながらMリーグでは6位と好成績を収めたUITM FCですが、今季在籍した外国籍選手5名の内、フランス出身で今季は主将を務めたDFヴィクトル・ニレノルドだけが契約を更新して来季も残留を決めた様です。
 UITM FCのムスタファ・アフマド チームマネージャー(TM)はニレノルド選手の残留はフランク・ベルンハルト監督の意向もあり決定したことを明かした上で、リーグ4位となる15失点と健闘した守備陣の中心として活躍した今季同様、来季も安定したプレーを見せるだけでなく、若い選手の成長にも力を貸して欲しいと話ています。
 UITM FCの他の外国籍選手はMFラビー・アタヤ(レバノン)がクダFAと契約間近と報じられている他、FWグスタヴォ・ドス・サントス(ブラジル)、MFウスマン・ファネ (フランス)、FWマーク・ハートマン(フィリピン)らも残留を希望しなかったことが既に報じられています。

CIMBとエアアジアはMリーグとのスポンサー契約終了
 今季Mリーグ1部スーパーリーグの冠スポンサーをCIMBとMリーグの公式航空会社としてスポンサー契約をしていたエアアジアは、来季2021年シーズンはいずれもスポンサー契約を継続しないことが明らかになりました。
 これを報じたマレーシア語紙ブリタハリアン電子版は、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOが、今季は新型コロナウィルスによる非常に困難な時期だったとして、両社によるスポンサーシップにMFLは感謝していると話していることを伝えています。さらにガニCEOは、国内第二の金融グループCIMBとアジア最大の格安航空会社の一つエアアジアのスポンサー契約終了によって、来季のリーグ運営に支障が起こることはないとも話しています。
 この他のスポンサーでは、マレーシア最大の通信事業者であるテレコムマレーシアとMFLは既に会合を行い、来季もスポンサー契約を継続することが決まっている他、飲料メーカーのF&N社も物品提供という形でのスポンサー契約を続けるということです。またFAカップの冠スポンサーで電子商取引サイトを運営するShopee社とは、来季、スタジアムでの観戦が許可されることを前提に現在交渉中だとしています。


 

11月24日のニュース:代表監督はW杯予選再開に向けて過密日程による選手のコンディションを憂慮、マット・ヨーは今季限りでBGパトゥムUを退団、トレンガヌFC退団の主将がパハンと交渉

代表監督はW杯予選再開に向けて選手のコンディションを憂慮
 タン・チェンホー代表監督は、来年3月に再開予定のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選を前に、最大の懸念材料として選手のコンディショニングを挙げていると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 タン監督は代表選が全くなかった2020年は、Mリーグの試合数も半減された上、マレーシアカップも中止となり、代表候補選手たちが真剣勝負の場を失ったことから、選手たちのコンディション不良が問題になる可能性を指摘しています。
 「代表監督として選手たちのコンディションに対する不安はある。今年は一度も代表合宿を開催することができず、国際親善試合も組むことができなかった。選手の健康と安全が心配なことは理解できるが、これほど長期間にわたり代表合宿も代表戦も行われない状況下では、選手のパフォーマンスに影響が出ることは必至である。」と話すタン監督は、年が明けて2021年になっても、2月に開幕するMリーグに備えて選手は所属クラブでの練習が中心となることから、代表合宿への招集はFIFAの国際マッチデー直前の3月半ばまでできないことも悩みの種であるとしています。
 残る3試合のアジア二次予選の内、3月25日にはアラブ首長国連邦戦(アウェイ)、3月30日にはベトナム戦(ホーム)が予定されていますが、両国はいずれも既に国際親善試合や代表合宿を行なっていることから、タン監督はマレーシア代表が難しい状況にいることは認めて上で、2月のMリーグ開幕後の過密日程に備えて選手一人一人が肉体と精神の両面でしっかり準備をしてくれることに期待するしかないと話しています。

マット・ヨーは今季限りでBGパトゥムUを退団
 マット・ヨーの愛称で知られる代表FWノーシャルル・イドラン・タラハは今季限りで在籍するタイ1部リーグのBGパトゥム・ユナイテッドを契約満了により今年いっぱいで退団すると、サッカー専門サイトのGoal. comタイ版が報じています。
 ノーシャルル選手は今季2020年シーズン前に、Mリーグ1部のパハンFAからBGパトゥム・ユナイテッドで移籍しました。2月15日の開幕戦ではスタメン出場で前半し流量とともに交代、第2節でもスタメン出場して75分間プレーしたものの、第3節は出場機会がなく、第4節はベンチ入りせず、タイリーグは新型コロナのため中断しました。
 9月に再開された後も11月21日に開催された第12節までで、第8節は先発出場し61分間プレーし、また第10節は途中出場で12分間プレーしたものの、それ以外は出場機会がなく、ベンチ入りすらしなかった試合も数試合あります。
 しかもBGパトゥム・ユナイテッドはMリーグ1部のジョホール・ダルル・タジムからFWジオゴを獲得した他、Jリーグ清水でプレーするタイ代表FWのティーラシン・デーンダーの獲得もタイメディアが報じており、その辺りもノーシャルル選手の契約が更新されたなかった理由の一つとされています。
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 自由な渡航が制限されているマレーシアでは、国外からの選手の獲得が難しいことから、ノーシャルル選手はMリーグへの復帰が濃厚ですが、個人的にはタイで新たなクラブを探してプレーを続け、ポリス・テロFCのドミニク・タンやムハマドゥ・スマレとともにタイリーグにマレーシア人選手としての足跡を残す様な活躍をして欲しいです。

トレンガヌFC退団の主将がパハンと交渉
 マレーシアカップ中止により、Mリーグ3位ながら棚ぼたでAFCカップ出場枠を獲得したトレンガヌFCは、多くの若手選手との契約を更新する一方で、今季のチーム得点王FWドミニク・ダ・シルバや主将のMFリー・タックなど高額がネックとされる外国籍選手との契約を更新しない方針を明らかにしています。
 2017年のヌグリスンビランFAへ入団して以来、Mリーグでプレーし続けているリー・タックが同じMリーグ1部のパハンFAと交渉をしていることを、パハンFAのチームマネージャーTMが認めていると、マレーシア語紙ハリアンメトロ電子版が報じています。
 パハンFAのモハマド・スフィアン・アワンTMはタック選手の他に、一昨年はペナンFAでプレーしたアルゼンチン出身のFWセルヒオ・アグエロ(マンCのアグエロとは当然別人です)との交渉中であることを認めています。なおアグエロ選手は、今季はMリーグ3部に当たるM3リーグのクアラルンプールローヴァーズに所属していました。
 この二人との交渉が明らかになったことで、契約期間1年が残っているDFエラルド・グロンが残留する一方で、今季、パハンFAに在籍していたFWイヴァン・カルロス(ブラジル)やDFカリル・カミス(レバノン)、MFアダム・リード(フィリピン)らは対談が濃厚であると記事は結ばれています。