2月4日のニュース:MFL第1節結果まとめ

マレーシアフットボールリーグMFLの第1節が終了したので結果をまとめました。
1部スーパーリーグ(左側がホーム)
2月1日(金)
パハンFA 3-1 クアラルンプール(KL)FA
得点者:サディル・ラムダニ(23分)、ディクソン・ヌワカエメ(51分、90分)、KLFA-アフィック・アーマド・ラザリ(48分)
パハンFA攻撃陣のミスとKLFAのGKの奮闘がなければ、もっと得点差がついてただろうという試合でした。試合前の予想通り、KLFAの守備陣はヌワカエメやラムダニ、さらにはゼ・エドゥアルドなどパハンFAに十分に対処できず、最初の2点はゴール前のこぼれ球を押し込まれ、最後の1点は守備陣が完全にヌワカエメに振り切られての失点でした。サディル・ラムダニの2019年スーパーリーグ初ゴールで先制したパハンFAに対し、KLFAはインドラ・プトラのクロスをアフィック・アーマドがボレーで叩き込み、一旦は同点に追いつきましたが、その後は防戦一方でした。私は仕事で観戦できなかったのですが、来週の春節(旧正月)に続く最大6連休の初日ということもあったのかも知れませんが、明らかにパハンFAのサポーターの数がKLFAのサポーターの数を上回っており、ユスリ・チェ・ラー監督のパハンFAのホームでの試合のようだったとこぼしていました。なおKLFA新外国人選手MF苅部隆太郎選手はフル出場しました。

PKNS FC 1-1 トレンガヌFC
得点者:PKNS−ニコラス・スワラッド(65分)、トレンガヌ-アブドゥル・マリク・アリフ(90分)
チャン・ワタナカのコーナーにニコラス・スワラッドが頭で合わせた先制した赤アリ(PKNSのニックネームはレッド・アンツ)のが亀(トレンガヌFCのニックネームはタートルズ)を倒すかと思われましたが、土壇場でホームのトレンガヌが追い付き引き分け。試合後、PKNSのラヤゴパル監督は、前半は守備的な戦術を選択したことを明らかにし、敵地での勝ち点1点をポジティブに評価したいと語っています。

2月2日(土)
JDT 1-0 ペラTBG(スンバンシーカップ)
得点者:JDT-ゴンザロ・カブレラ(40分)
この試合はテレビ観戦しました。前半はゴールどころかシュートを1本も打たせてもらえなかったペラTBG。ボールの支配率もJDT65%に対しペラTBGは35%と防戦一方でした。それでもペラTBGのGKハフィズル・ハキムの攻守とJDTのゆるいフィニッシュもあり、1-0で折り返しました。後半になっても状況は変わらず、結局この試合を通してペラTBGはシュート1本、コーナーキック0と完敗、点差以上にJDTの一方的な試合になりました。試合後のインタビューでは、ペラTBGのメメド・デュラコビッチ監督も選手たちはよく頑張ったといったコメントしていますが、素人目には明らかなチーム力の差を感じました。本来ならペラFAにはギルマールという強力FWがいるのですが、2018年のマレーシアカップ決勝ですったもんだの末レッドカードをもらっており、そのためこの試合は出場停止になっていました。なお、Goal.comによるこの試合の採点はこちらです。(原文はマレーシア語)

マラッカ・ユナイテッド 2-1 プタリン・ジャヤ(PJ)・シティFC
得点者:マラッカ・ユナイテッド−リリドン・クラシニキ(36)、カサグランデ(44分)、PJシティFC−B.バラスクマー(58分)
クダFAから移籍したクラシニキのゴールは、第1節のナンバーワンとも言える、右からのクロスをボレーのバイシクルシュートというスーパーゴールでした。追加点も新外国人のカサグランデ(ブラジル、フェルクラFC−廃部−より移籍)が決めました。2部プレミアリーグから昇格したPJシティFCはスーパーリーグの初戦でしたが、残念ながら敗戦スタートとなりました。

PKNP FC 0-2 クダFA
得点者:クダFA-シャキル・ハムザ(66分)、ジョナサン・ボーマン(86分)
2018年シーズンは一時は3位となったものの、最終的には6位でシーズンを終えたクダFA。外国人選手5人を総入れ替えするなど、チームのメンバーが大きく代わって迎えた2019年初戦は、新外国人のDFシャキル・ハムザ(シンガポール、シンガポールリーグのホーム・ユナイテッドより移籍)とFWジョナサン・ボーマン(アルゼンチン、インドネシアのプルシブ・バンドンより移籍)の二人が得点し快勝しました。

2月3日(日)
スランゴールFA 1-1 フェルダ・ユナイテッド
得点者:スランゴールFA−アントニオ・ジャーマン(41分)、フェルダ・ユナイテッドFC-ハディン・アズマン(69分)
2018年シーズンは8位のスランゴールFAと2部プレミアリーグで優勝し、スーパーリーグへ昇格したフェルダ・ユナイテッドの対戦。観戦記にも書きましたが、前半はお互いに攻めあぐねていましたが、スランゴールFAが個人的には最も存在感を示していたMFファイズ・ナシールからのパスをFWアントニオ・ジャーマンがゴールし先制。後半に入って2019年から新キャプテンとなったFWハディン・アズマンが左サイドを抜け出し、角度のないところから素晴らしいシュートを決めて同点に追いつきました。しかし、フェルダ・ユナイテッドは、結局ゴールの枠内へのシュートはこの他は1本だけで、シュートの精度の低さが目立ちましたが、スランゴールFAも昨年まではチームメイトだったフェルダ・ユナイテッドのGKノラズラン・ラザリの前に13本のシュートの内、枠内は7本とこちらも次節までに修正が必要そうです。フェルダ・ユナイテッドの新外国人選手である元サガン鳥栖の池田圭選手は82分に交代出場しましたが、特に見せ場もなく終わりました。なお、Goal.comによるこの試合の採点はこちらです。

2部プレミアリーグ
2月1日(金)
UITM FC 3-1 PDRM FC
得点者:UITM−アディ・サイド(1分、36分)、ロベルト・メンディ(84分)、PDRM−リ・チャン・フン(90分)トレンガヌFC 1−1 PKNS FC
UTIMの新戦力FWアディ・サイド(ブルネイ)とFWロベルト・メンディ(セネガル)が期待に応える活躍でUITMが快勝しました。特にサイドはおそらくMFL最速となる開始20秒でいきなり得点したようです。PDRMは、昨シーズンはマラッカ・ユナイテッドでプレーシア新外国人のMFリ・チャンフーン(韓国)が1点を返すにとどまりました。

2月2日(土)
スランゴール・ユナイテッド 1-0 ケランタンFA
得点者:ニキタ・パヴレンコ(23分)
2018年シーズンはMFL3部にあたるFAMカップ(というなのリーグ戦)で2位となりプレミアリーグに昇格を果たしたスランゴール・ユナイテッドが、スーパーリーグで11位に終わりプレミアリーグへ降格したケランタンFAを破る番狂わせで、プレミアリーグ初勝利を挙げました。得点を挙げたのは新戦力のMFニキタ・パヴレンコ(ウズベキスタン)です。なおケランタンFAはマルコ・クラリエヴィッチ新監督が就任してまだ1週間ほどですので、シーズン前の準備不足は否めません。ここからどのようにチームを立て直すのか、クラリエヴィッチ監督の手腕に注目です。

ペナンFA 2-3 トレンガヌFC II
得点者:ペナンFA−セバスティアン・テュリエール(35分)、ジュリアン・ボッタロ(70分)、トレンガヌFC II-ラムジ・サフィアン(23分)、ブルーノ鈴木(46分)、セルヒイ・アンドリエイエフ(79分)
マレーシアでのプレーが3シーズン目に入った鈴木ブルーノ選手が、一事は逆転となるゴールを挙げています。

ヌグリ・スンビランFA 2-1 サラワクFA
得点者:ヌグリ・スンビラン-フェリス・ダニエル・マット・ナシル(10分)、アルミール(52分)、サラワクFA−ペドロ・エンリケ(55分)

サバFA 1-2 JDT II
得点者:サバFA-ルカ・ミルノヴィッチ(13分)、JDT II-モハマド・チャダー(64分)、ロザイミ・アブドラ・ラーマン(83分)

2月3日(日)
UKM FC 2-1 プルリスFA
得点者:UKM FC-ファイズ・ハニフ・アドナン(22分)、ワン・モハマド・ファイズ・ワン・スライマン(56分)、プルリスFA-ヴァルチ・ジュニオール(62分)
給料未払い問題で揺れるプルリスにとっては、開幕前に自ら契約解除を申し出る選手などもいましたので、戦力ダウンは必死でしたが、そんな傷口に塩を塗られるような敗戦でした。まぁこの状況でモチベーションを維持するのも難しいでしょうが…。なお、プルリスFAの新外国人選手の一人、元横浜FCのDF渡邉将基選手はベンチ入りしませんでした。



2019年シーズン開幕前の小ネタいろいろ:MFL2部プレミアリーグ編

本日2月1日に開幕するマレーシアフットボールリーグMFL。2部プレミアリーグは警察のチームPDRM FCがホームに大学チームUITM FCを迎えて開幕します。
<チーム>
マレーシアはマレー半島とボルネオ島の一部で構成されていまが、プレミアリーグにはボルネオ島に本拠地を持つサバFAとサラワクFAがあります。またマレー半島東海岸に面した州からはケランタンFAとトレンガヌFC IIが参戦し、残りは西海岸に面した州に本拠地を持つチームです。その中でスランゴール州に本拠地を持つのがスランゴール・ユナイテッド、PDRM FC、UITM FCです。この内、スランゴール・ユナイテッドとPDRM FCはともにスラヤン・スタジアムをホームゲームで使用します。
<監督>
プレミアリーグに参戦する12チームの内、外国人監督はJDT IIのエルヴィン・ボバンとケランタンFAのマルコ・クラリエヴィッチの2名でともにクロアチア人です。また、2019年から指揮を執る新監督はマルコ・クラリエヴィッチ(ケランタンFA)、マット・ザン・マット・アリス(ヌグリ・スンビランFA)、アーマド・ユソフ(ペナンFA)、マンゾール・アズウィラ(プルリスFA)、ペンギラン・バラ(サラワクFA)、イスマイル・ザカリア(UITM FC)の6名です。
<外国人選手>
各チーム5名(ただしその内1名はアジアサッカー連盟AFC枠、もう1名はアセアンサッカー連盟AFF枠)が許されている外国人選手ですが、JDT IIとトレンガヌIIは2名の外国人選手が2018年シーズンから引き続きプレーし、ケランタンFA、PDRM FC、ペナンFA、サバFA、UKM FCは1名が引き続きプレーします。昨シーズンは3部にあたるFAMカップ(という名前のリーグ戦)でプレーし、2019年からプレミアリーグに昇格したスランゴール・ユナイテッドとプルリスFAは、FAMカップでは外国人選手枠がないため、2019年シーズンは新たな外国人選手を獲得しています。