2022年2月26日(土)
チャリティーカップ2022@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 3-0 KLシティ
得点者:JDT-ナズミ・ファイズ(26分)、フェルナンド・フォレスティエリ(31分)、アフィク・ファザイル(84分)
昨季Mリーグ1部スーパーリーグの優勝チームJDTと昨季マレーシアカップ優勝チームKLシティが対戦するチャリティーカップ2022が開催され、昨季最終戦マレーシアカップの決勝で敗れていたJDTがKLシティを3-0で破り、2018年から続くチャリティーカップの連勝記録を5に伸ばしています。
試合前日には、JDTのオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下が「今日の試合で敗れることがあれば、自分はサッカーから完全に手を引く。」と発言し、それを受けたJDTのベンジャミン・モラ監督が「ボスが辞めるなら、自分も辞める。」と述べるなど、試合前からJDTにとっては重圧のかかる試合かと思われました。
本拠地での開催となったJDTは、セリエAのウディネーゼから加入したFWフェルナンド・フォレスティエリや、同じスーパーリーグのトレンガヌから加入したDFカルリ・デ・ムルガの新戦力を含むベストの布陣で臨んだのに対し、KLシティは、やはり新戦力のFWケヴィン・クベンバが先発したものの、マレーシアカップ決勝でもゴールを決めたロメル・モラレスを欠く布陣となりました。
試合は重圧どころか開始から積極的に攻め込んだJDTのレアンドロやフォレスティエリがKLゴールを狙いますが、いずれも枠の外に外れ、KLは難を逃れました。
試合が動いたのは26分。それまでも右サイドから何度もKL守備陣を崩していた19歳の代表FWアリフ・アイマンのクロスに守備のマークを外して走り込んだMFナズミ・ファイズが頭で合わせて先制ゴールを決め、JDTが先制します。
マレーシアカップ決勝では、強固な守備でJDTの攻撃に耐え、カウンターを狙う試合展開が功を奏して勝利したKLはこの日の試合でも同じ戦術で臨みましたが、先制点を許したことで苦しくなってしまいまいた。
さらにその5分後にはフォレスティエリがKLのディフェンダーを見事なドリブルでかわし、ペナルティーボックスの外から放ったシュートが決まり、JDTが2-0とリードを広げ、逆にKLは1本もシュートを打つことができずに前半が終了しました。
後半に入ってもJDTは攻撃の手を緩めず、84分には途中出場のアフィク・ファザイルがダメ押しとなるシュートを決め、2ヶ月前のマレーシアカップでのリベンジを果たして完勝しています。
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前日のイスマイル殿下のハッパが効いたのか、勝つことに徹したJDTの強さだけが目立った一方的な試合でした。今季はスーパーリーグ9連覇を目指すJDTですが、この日の試合を見た限りでは、調整が遅れているKLシティ相手だったとは言え、死角なしの印象を受ける完勝でした。またクラブ史上初となるAFCチャンピオンズリーグACLのグループステージ突破すら期待できそうです。
(試合のハイライト映像はMリーグ公式YouTubeチャンネルより)
<KLシティとJDTの先発XI>