2月26日のニュース:エアマリンカップの開催が決定

3月20日に準決勝、3月23日に決勝と3位決定戦という日程で、4カ国の代表チームによるエアマリン・カップ開催の発表がありました。ブキ・ジャリル国立競技場で行われるこの大会に参加するのは、今年のAFC選手権でベスト16のオマーン、ソロモン諸島、シンガポールと開催国マレーシアです。当初出場予定だったニュージーランドがドタキャンし、ソロモン諸島が代わりに出場することになっています。
 今年から始まる2022年FIFAワールドカップアジア地区予選では、AFCランキングの上位34チームは予選1回戦が免除となり、9月に開催される2回戦からの参加となります。一方、それ以下の国は6月に予定されている予選1回戦からの出場となるため、マレーシアはこのエアマリン・カップで良い結果を残し、何としても34位以内にランキングを上げる必要があります。ちなみに参加国のランキングは以下の通りです。

オマーン(90位、アジア13位)
ソロモン諸島(144位、オセアニア2位)
シンガポール(165位、アジア34位)

マレーシアのすぐ上、34位にいるシンガポールに勝利し、あわよくばソロモン諸島にも勝って、2回戦からの予選参加を確定させたいところですが、果たしてどうなるでしょうか。マレーシアにとっては永遠のライバル、シンガポールも当然、34位を死守する覚悟でしょう。
 なお、マレーシアサッカー連盟FAMは、23歳以下代表選手はこのエアマリン・カップには出場させないとしています。これはAFCU23選手権予選兼東京オリンピック予選が3月22日から26日にかけてクアラルンプールで行われるため、該当選手はこちらに集中させるためとしています。
 ところでこのエアマリン・カップの話は、もともとはムルデカ大会をかつてのような華やかな大会にしようという話からスタートしたはずでしたが、いつの間にか実利的な大会へのすり替わってしまった印象です。だったら、最初からそういう方向で話を進めておけば良いのに、「アジアで最も古い招待大会」「アセアンサッカー連盟AFF所属国の代表は呼ばない」など大風呂敷を広げた結果がこれですかぁ、というのが私の正直な感想です。

2月17日のニュース:KLFAが外国人選手を解雇、MFLは7クラブに追加の経営状況報告書を要求、ムルデカ大会の出場国が決定

KLFAが外国人選手を解雇
マレーシアフットボールリーグMFLの1部スーパーリーグ第2節を終えて勝点0のKLFAは、インドネシア人DFアクマド・ジュフリヤントと契約解除に合意したことを発表しました。昨シーズンはリーグ戦22試合中、途中出場も含めると17試合に出場したジュフリヤント選手ですが、今シーズンは足首の故障が癒えず、これまでベンチ入りもしていませんでした。ジュフリヤント選手との契約は2019年末までですが、彼を含め3人の外国人選手がケガで出場できていないKLFAは、トランスファーウィンドウが閉じる前に、新たな外国人を探すことになるでしょう。ジュフリヤント選手は2019年シーズンの外国人選手解雇第1号となってしまいました。
 なおジュフリヤント選手に代わる選手として、AFCアジアカップのフィリピン代表でもプレーしたルーク・ウッドランド(ブリーラム・ユナイテッド、タイ)が加入する可能性が高く、このウッドランド選手はメディカルテストのため、明日2月18日にKL入りする予定になっています。

KLFAのチームメートに挨拶するJupeことジュフリヤント選手(中央のボーダーシャツ、KLFAのFacebookより)

MFLは7クラブに追加の経営状況報告書を要求
昨日2月15日は、マレーシアフットボールリーグMFLが給料未払い問題を抱える7つのクラブに対し、現在の経営状況に関する報告書を提出するように求めた期限でしたが、この7クラブは全てが報告書を提出したものの、MFLが精査したところ、全7クラブ全てで情報不足が判明したことから、追加の経済状況報告書の提出を求めています。当初はプルリスFAが書類の提出期限に間に合わなかった、といった報道もありましたが、とりあえずは提出できていたようです。それでも追加資料を求められたということは、この7クラブは安心できないでしょう。
 なおこの7クラブとは1部スーパーリーグのフェルダ・ユナイテッド、クアラルンプールFA、マラッカ・ユナイテッド、2部プレミアリーグのプルリスFA、ケランタンFA、ペナンFA、PDRM FCが上記の7クラブです。

ムルデカ大会の出場国が決定
マレーシアサッカー協会FAMによると、3月に予定されているムルデカ大会の出場国が決定しました。開催国マレーシア(FIFAランキング167位)とオマーン(89位)、ニュージーランド(109位)、シンガポールの4カ国が、FIFAのカレンダーに含まれている3月18日から26日にクアラルンプールで開催するムルデカ大会に出場します。



2月15日のニュース:ペラTBGのMFL日程が変更、国際大会への選手招集に応じたクラブへの補償措置をMFLが検討、PJシティFCがマンチェスターシティFCの抗議でロゴ変更

ペラTBGのMFL日程が変更
2月12日のアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACL予選2回戦で香港のキッチーFC(傑志)を破ってプレーオフに進出することになったペラTBG。次のマレーシアフットボールリーグMFLの試合は、本日2月15日に予定されている敵地でのKLFA戦ですが、これが8日間で3試合目となることから、ペラ州サッカー協会PAFAは15日のKLFAの日程変更をMFLに申し入れていましたが、Fダト・スリ・アーマド・ファイザル・アズミPAFA会長はこの要求がMFLによって拒絶されたとしていました。MFLはこれを了承し、とりあえず本日のKLFAとの試合は延期となりました。
 ペラTBGは、来週2月19日にACL本選出場が懸かるプレーオフを蔚山現代FCと敵地で対戦します。2012年にはACL優勝の経験もある蔚山現代FCは勝つのが難しい相手ですが、ペラTBGにとってはしっかりと準備ができるような日程変更になって良かったです。

本日2月15日の試合が延期になったことを伝えるKL Hawks(KLFA)の告知(KL HawksのFacebookより)

国際大会への選手招集に応じたクラブへの対応をMFLが検討
2月17日から26日までカンボジアで行われるアセアンサッカー連盟AFFのU22選手権は、FIFAカレンダーに含まれていないため、各クラブが選手招集に応じる義務はありませんが、所属クラブが招集を拒否したことから主力選手を含む5人が出場を辞退しています。
 この問題について、マレーシアサッカー協会FAMでかつて規律委員会の委員長を務めた経験もあるカマルディン・アブドラ氏は、国際大会がFIFAカレンダーに含まれている、いないに関わらず、各クラブがFAMによる招集に応じることを義務付ける規則を作るべきだとしています。
 しかしこの問題は世界中に散見し、どの国も関係者全員が満足するような解決策が見つけられていないわけですから、カマルディン氏の言うように規則を作ってそれを一方的にクラブに押し付けるというのは、やや前時代的な対応に思えます。
 またMFLのケヴィン・ラムリンガンCEOは、スーパーリーグとプレミアリーグを運営するMFLとしてFAMにどのような協力ができるかを考えたいとし、例えば国際大会への選手招集に応じたMFLのクラブについては、各クラブに登録が認められている30名の選手枠を35名に拡大する案などを披露し、代表チームとクラブ双方とってウィンウィンになるような環境を作りたいとしています。

PJシティFCがマンチェスター・シティFCの「アドバイス」でロゴ変更
2019年シーズンから1部スーパーリーグに昇格したプタリン・ジャヤ(PJ)シティFCが、イギリスプレミア・リーグのマンチェスター・シティFCから「アドバイス」を受け、ロゴを変更していました。自身がマンチェスター・シティのファンであるというPJシティFCのオーナー、ダト・スリ・ヴィジェイ・エスワラン氏は大きな問題ではないとしています。ちなみにPJシティFCのホーム用ユニフォームもマンチェスター・シティFCと同じスカイブルーです。(写真は左からPJシティFCの旧ロゴ、マンチェスター・シティFCのロゴ、一番右がPJシティFCの新しいロゴです。)

PJシティFCのユニフォーム(PJ CITY FCのFacebookより)

2月14日のニュース:Shopeeは今年もFAカップのスポンサーに、U22代表に追加招集、KLFA監督は新外国人選手獲得を経営陣に求める

Shopeeは今年もFAカップのスポンサーに
シンガポールを拠点に、アセアンや台湾に展開するeコマース(電子商取引)サイトを運営しているShopeeが、昨年に続き、2019年もマレーシアサッカー協会FAMとFAカップのスポンサーになることで契約を更改しました。同社がマレーシアで展開するオンラインサイトでは、マレーシアフットボールMFLのチケットや公式グッズなども販売しており、昨年の実績では同サイトで30000枚のチケットを販売したそうです。(ネット購入はスタジアムでの購入より安く、特にこのshopeeのサイトはチケット1枚購入すると、もう1枚無料!なんてこともやっていました。)
 マレーシアFAカップは、マレーシアカップと並ぶ国内有数のカップ戦で、マレーシアカップが日本のサッカー天皇杯と同じ1921年(大正10年)創設の伝統ある大会でMFL所属チームのみが出場するのに対し、FAカップは開始が1990年と新しいカップ戦で、日本のサッカー天皇杯と同じ様に全国各地で予選を行い、アマチュアチームも参加する大会です。
 今年のFAカップは今週末の2月16日(土)より予選が始まりますが、特に今年は史上最多となる38のアマチュアチームが出場することが話題になっています。なお昨年はアマチュアチームの出場は7チームのみでしたが、今年は3部にあたる旧FAMカップ、今年から名称が変わったマレーシアリーグ3(Mリーグ3、このMリーグ3以下は全てアマチュアチームで構成)所属の全14チームと、4部にあたるMリーグ4から24のアマチュアチームが参加し、1部スーパーリーグと2部プレミアリーグでプレーする24のプロチームとともに頂点を目指します。

U22代表に追加招集
2月17日にカンボジアのプノンペンで開幕するアセアンサッカー連盟AFFのU22選手権に向けて、合宿中のマレーシアU22代表チームですが、複数のクラブが選手招集を拒否したため、昨シーズンはペナンFAでプレーし、2019年にプタリン・ジャヤ(PJ)シティFCに加わったMF、K・ティヴェンドランとヌグリ・スンビランFAのDFダニシュ・ハジック・サイプル・ハシムの二人が追加招集されました。
 また代表合宿への参加辞退をする選手が出れば、その分は別の選手のチャンスにもなるわけで、この状況についてケランタンFAのMFニック・アキフ・シャイラン・ニック・マットは、複数のMFが参加辞退をしていることから、このAFF U22選手権で活躍して、3月にクアラルンプールで行われるアジアサッカー連盟AFC U23選手権予選兼東京オリンピック予選でも招集されるようにしたいと述べています。
 またU22代表のオン・キムスイ監督は、今回の招集を拒否する権利が各クラブにあることを理解している一方で、招集を依頼するために直接、クラブや選手に電話を入れているにもかかわらず、それを無視するクラブ、選手に対しては礼を欠いていると非難しています。

合宿で指示を出すオン監督(FAMのFacebookより)
練習用ユニフォームも何種類かあるんですね(FAMのFacebookより)

KLFA監督は新外国人選手獲得を経営陣に求める
2019年シーズン開幕戦第1節ではパハンFAに1-3、第2節ではJDTに1-4と連敗スタートとなったKLFA。インドネシア人DFアクマド・ジュフリヤントと帰化選手DFハイル・ジョーンズの二人を怪我で欠き、シーズン開幕前には給料未払い問題からシャズワン・アンディックがJDTに移籍したKLFAの守備陣は2試合で7失点と壊滅的です。この状況にユスリ・チェ・ラーKLFA監督は、今シーズン新加入の守備的MF苅部隆太郎をセンターバックで起用するなど様々な手を試みていますが、結果は出ていません。これ以上順位を下げると降格もままならないとし、ユスリ監督はチーム経営陣に外国人DFの新たな獲得を依頼しているとメディアに公表しました。いわゆるトランスファーウインドウは2月20日に閉じるので、できるだけ早い対応を求めています。
 昨シーズン4位のパハンFA、同1位のJDT、そして明日第3節では昨シーズン2位のペラFAと、開幕から昨年の上位陣との対戦が続くのは辛いところですが、ダイジェスト版とは言え、第1節と第2節の失点シーンを見る限りでは、新戦力獲得など何か思い切った手を打たない限り状況は改善しそうにありません。
 2017年途中からKLFAを指揮し、プレミアリーグからスーパーリーグに昇格させたファビオ・マキエル氏が現在、MFLの2チームが自分に興味を持っているとしていますが、もしそれが本当であれば、彼が指揮するのはKLFAの可能性も大いにあります。

KLFAを指揮していた頃のファビオ氏

2月13日のニュース:ペラTBGはACLプレイオフへ!、UITM FCの新外国人選手、給料未払い問題解決の期限が近づく、プルリスFAのホームゲームはジョホールで開催

ペラTBGはACLプレイオフへ!
アジアサッカー連盟AFCのチャンピオンズリーグACLプレーオフ出場権を賭けたペラTBGとホンコンのキッチーFC(傑志)との予選2回戦は、90分で決着がつかず、PK戦6−5の死闘を経てペラTBGがACLプレイオフへと駒を進めました
 14分にワンダー・ルイスのゴールで先制したペラTBGでしたが、86分にはリー・ガイホイ(李毅凱)が同点とし、PK戦へ。後攻のペラTBGは4人目のレアンドロのキックがキッチーFCのGKワン・ゼンペン(王振鵬)によって止められましたが、キッチーFC5人目、同点ゴールを決めていたリー・ガイホイ(李毅凱)のキックをペラTBGのGKハフィズル・ハキムが止め返して、両チームとも5人ずつが終わったところで4−4となり、サドンデスに突入しました。その後はキッチーFCの7人目ダニ・カンセラのキックを再びGKハフィザル選手が止めました。ペラTBGの7人目ケニー・パルラジが最後のゴールを決め、6−5でこの試合に勝利しました。ペラTBGは2月19日にACL本選出場を賭けて、蔚山現代FCと敵地で対戦します。

ACLのFacebookより

UITM FCに新外国人選手が加入
2部プレミアリーグのUITM FCにモンテネグロ人のFWザルコ・コラチが合流しました。2018年シーズンには給料未払いから選手が試合をボイコットし、プレミアリーグをシーズン途中に出場停止になった前代未聞のチーム、クアンタンFAで監督を務め、今シーズンはUITM FCの指揮を執るイスマイル・ザカリア監督ですが、このコラチ選手も昨シーズンは同じクアンタンFAに在籍しており、ザカリア監督の信頼も厚い選手です。ビザの発給遅れでシーズン開幕前の合流はできませんでしたが、第3節のヌグリ・スンビランFAとの試合には出場できそうです。
 大学を母体とするUITM FCには、第1節で2得点を挙げたFWアディ・サイド(ブルネイ)、1得点を挙げたFWロベルト・メンディ(セネガル)、DFベルナルド・アゲレ(南スーダン)の3名の外国人選手がいますが、ここにコラチ選手が加わることになります。

給料未払い問題解決の期限が近づく
2月9日のニュースでも書きましたが、マレーシアサッカー協会FAMの選手地位委員会によって、給料未払い問題があることが公表された7チームに提出が求められている経営状況レポートの期限の2月15日金曜日が近づいています。
 特にマレーシアフットボールリーグMFLの1部スーパーリーグでプレーするフェルダ・ユナイテッドと2部プレミアリーグでプレーするプルリスFAにとっては、第3節以降もMFLでプレーが続けられるのかどうかが懸かる大事なレポートです。プルリスFAは、ここで提出されるレポートの内容次第では、選手の退団が相次ぐ可能性もあり、注目が集まります。

プルリスFAのホームゲームはジョホールで開催
2月15日(金)に予定されているプルリスFA対JDT IIのMFL第3節の対戦が、プルリスFAのホームであるプルリス州カンガーのトゥアンク・サイド・プトラ・スタジアムから、JDT IIのホームであるジョホール州パシル・グダン・スタジアムに変更なることが発表されています。今シーズンは何かとお騒がせの話題が多いプルリスFAですが、今回のホームゲーム会場変更は、カンガーのスタジアムの照明が夜間の試合の開催には暗すぎることが理由です。このカンガーのスタジアムを始め、PDRM FCやスランゴール・ユナイテッドがホームとしているスランゴール州のスラヤン・スタジアムや、サラワクFAのホームであるサラワク州クチンのクチン州立スタジアムなど、照明の明るさがFAMの規定に達していないスタジアムでの試合は午後4時から5時の間に始まるます。集客を考えるとこの早い試合時間はあまり効果的ではなく、プルリスFAもスタジアムを統括するプルリス州の州知事に改善を求めていましたが、今回の試合には間に合わなかったようです。

プルリスノーザンライオンズのFacebookより

2月12日のニュース:ペラTBGのACL予選2回戦、AFF U22候補選手は5人が出場辞退、プルリスFA会長は選手の八百長関与を否定

ペラTBGがアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACL予選2回戦に登場
2019年シーズンは0勝1分1敗と期待はずれなスタートを切ったペラTBGですが、本日2月12日にホームのペラ・スタジアムに、昨シーズンの香港プレミアリーグのチャンピオンKitchee FC(傑志)を迎えて、ACLの予選2回戦を戦います。
 本来なら2018年FAカップの勝者であるパハンFAが出場する枠なのですが、2018年にAFCカップ(ACLの下のレベルのクラブ大会)への出場を拒否したため、マレーシアサッカー協会FAMによりパハンFAは2年間のAFC主催のクラブ大会への出場を禁止されているため、ペラFAにお鉢が回ってきた格好です。
 2011年にはオーストラリアのメルボルン・ビクトリーの監督としてACL出場経験もあるペラFAのメメト・デュラコヴィッチ監督は、MFフィルダウス・サイヤディ(22)やMFアーマド・カアイリル(23)といった若手の名前を挙げて、ACLのような大きなステージで経験を積んで欲しいとしています。
 この試合の勝者は、1週間後の2月19日にAFCチャンピオンズリーグ出場権を賭けたプレーオフで韓国の蔚山現代FCと対戦しますので、今日の試合に勝ったとしてもACL本選は簡単ではありません。それでもマレーシアのクラブチームがアジアのトップチームと対戦する機会はめったにないので、今日の試合に勝って、蔚山現代FCと対戦する機会が得られると良いですね。
 なおACLには、2018年のスーパーリーグチャンピオンJDTが本選から出場します。

AFF U22候補選手は5人が出場辞退
 
今回のAFF U22選手権は、FIFAカレンダーに含まれていないため、予想はされていましたが、今回の大会を今年3月にマレーシアのクアラルンプールで開催されるAFC U23選手権予選兼東京オリンピック予選のための選手選考の場として想定していたU22とU23の監督を兼ねるオン・キムスイ監督にとっては、頭が痛いところです。

プルリスFA会長は選手の八百長関与を否定
一昨日2月10日(日)に当地のマレー語新聞が、かつて2部プレミアリーグでプレーしていた選手のインタビューを掲載しましたが、その中で所属チームによる給料未払いで苦しんでいる際に、八百長を持ちかけられた事があると発言したことから、この選手が、現在、給料未払い問題で注目を浴びているプルリスFAの選手ではないかとソーシャルメディア上で反響を呼びました。
 これに対してプルリスFAのダト・アーマド・アミザル・シャイフィト・アーマド・ラフィ会長は、プルリスFAの選手が先月から給料を払われていないことを認めた上で、選手たちを信じており、違法行為に加担していることはないと発言しています。
 ブッキー(Bookie)と呼ばれる掛けの胴元が、給料未払いが発生しているチームの選手に八百長を持ちかける話は、マレーシアでは珍しい話ではなく、2018年シーズンにも現在のプタリン・ジャヤ(PJ)シティFC、当時のMISC-MIFA FCのアルゼンチン人やインドネシア人の外国人選手を含めた4名がマレーシア反汚職委員会に勾留され、そのうちマレーシア人選手2名が八百長で告発されています。ちなみにこのときのMISC-MIFAは1-7、3-6といったスコアの試合も含め、開幕からの9試合の内6試合で負けるなど、「疑惑の試合」が続いていました。
 マレーシアサッカー界の八百長と言えば、1994年の「大粛清」に触れない訳にはいかないでしょう。126名が事情聴取され、八百長に関わった選手とコーチ合わせて21名が追放となり、58名が出場停止になった歴史的事件でした。その後も2012年にはFAMが18名の若手選手を1年から5年の出場停止に、1名のコーチを永久追放、さらに2014年には、不自然な敗戦が続いたことからペラFAがチーム全員(!)に2週間の謹慎処分を与えるという事態も起こっています。
 しかしこれもプロである選手たちが約束された給料をもらっている上でならば、八百長を行った選手たちが罰せられるべきですが、給料未払いが続く状況であったならば、アマチュアなマネージメントを行う経営者にも責任はあり、選手ばかりを責める訳にはいかない気もします。


2月9日のニュース:最新のFIFAランキングでマレーシアは167位、プルリスFAのシンガポール人FWが退団、未払い給料の総額は5000万円以上!

最新のFIFAランキングでマレーシアは変わらず167位
2018年12月の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップで準優勝したマレーシアは、最新のFIFAランキングでは前回発表のときと同じ167位となりました。このランキングは過去48ヶ月間の国際Aマッチで獲得したポイントで決まるそうなので、東南アジアの選手権で1回準優勝したくらいでは変化がないんですね。残念!AFF加盟国では、アジアサッカー連盟AFC選手権AFCカップでベスト8に進出したベトナムが99位でアセアンNo. 1、他のAFCカップ出場国はタイが115位、フィリピンが123位と続きます。その他はインドネシア(159位)、シンガポール(165位)とここまでが、マレーシアよりランキングが高い国々です。その他の国のランキングはカンボジアが172位、ラオスが184位、ブルネイ195位、そして東ティモールが196位となっています。

プルリスFAのシンガポール人FWが退団し母国のチームと契約
給料未払い問題を抱えるプルリスFAのシンガポール人FWファリス・ラムリが、母国のリーグに所属するホーガン・ユナイテッドと契約したことを発表しました。2018年シーズンはスーパーリーグのPKNS FCでプレーしたファリス選手は、この1月にプルリスFAと契約しましたが、第1節の開幕戦UKM FCとの試合ではベンチ入りしていませんでした。

プルリスFA入団を知らせるFacebookのポスト(プルリスFAのFacebookより)

未払い給料の総額は5000万円以上!
2月1日に開かれていたマレーシアサッカー協会FAMの選手地位委員会(Player’s Stattus Comittee)が、給料未払い問題を抱えるチームに対する裁定を発表しましたが、その件数と金額に驚くやら呆れるやら。このブログで何度も取り上げているプルリスFAを含めた6チームが28名の選手やコーチ、スタッフに対して給料を払っておらず、その総額は何と約200万マレーシアリンギ(日本円で約5400万円以上)だそうです。2019年シーズンは1部スーパーリーグでプレーするフェルダ・ユナイテッドが最大の未払い給料を抱えており、現在はマラッカ・ユナイテッドに所属するムハマド・シュコル・アダン選手が約40万マレーシアリンギ(約1100万円)、またスランゴールFAに所属するワン・ザック・ハイカル・ワン・ノー選手は約30万マレーシアリンギ(約800万円)の給料が未払いになっています。この他には2部プレミア・リーグでプレーするプルリスFAやPDRM FC(警察のチーム)、2018年に給料未払い問題から選手が試合をボイコットし、その結果プレミア・リーグから出場停止になり最終的に解散したクアンタンFAや、ハネランFC、トレンガヌシティーFC(スーパーリーグのトレンガヌFCとは別のチームです)が給料を選手やコーチ、スタッフに払っていませんでした。選手地位委員会は、各チームに対して30日間以内にこの問題を解決するための猶予を与え、それが実行されない場合には厳罰をかすることを表明しています。

1月30日のニュース:裏契約書問題、FAMは助成金交付期限を延長か。

FAMは裏契約書問題撲滅を目指しています。
マレーシアサッカー協会FAMは、「裏契約書」問題を解消しようとしています。「裏契約書」とは、FAMに提出される正規の契約書とは別に、正規の契約書に記載された給料より高額の給料が記載されたもう一枚の契約書で、マレーシアのプロサッカー界には広く蔓延しているとされています。選手側にとっては税金が軽減できるメリット、チーム側にはEPF(従業員積立基金、雇用者が給料の13%、労働者がが11%を強制的にこの基金に積み上げていく公的年金に当たる制度)に支払う費用を軽減できるメリットがあります。FAMが規定する規則には抵触するもののの、「裏契約書」自体は法的には有効とされていますが、結果的には選手側の脱税、クラブ側はEPF回避につながる違法行為でもあります。それでも「裏契約書」は選手とクラブの間で密かに結ばれるものなので公になることはないはずなのですが、問題が発生するのは、ここでも何度か取り上げた給料未払い問題の際になります。
 2018年11月には、FAMが「裏契約書」を正規の契約書として認めないことを公式に発表しました。FAM自体はこれまでも「裏契約書」の有効性を認めていませんでしたが、スポール仲裁裁判所CASに持ち込まれた場合には、その有効性が認められていました。その後、国際サッカー連盟FIFAとの話し合いの結果、マレーシアでの「裏契約書」の有効性が否定されたことから、このような発表になりました。FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドといった選手たちも脱税で摘発されていることを例に挙げ、マレーシアプロサッカー選手協会PFAMにも選手への教育を促すことを求めています。
 この「裏契約書」にサインするのは大半がマレーシア人選手で、外国人選手の方が違法行為と理解して加担しない、とされているのはなんとも皮肉です。

FAMは助成金交付期限を延長か。
FAMのラマリンガム事務局長は、プルリスFAの給料未払い問題は3月までに解消されるべきと発言しました。これまでFAMは、給料未払い問題が2月中旬までに解決されないクラブに対しては、2019年分のFAMからの助成金は交付しないとしていましたので、この発言から助成金交付期限が延長されたのではと憶測が飛び交っています。現時点では、MFLの8チームが給料未払い問題により助成金交付が保留されているとしていますが、その一つであるプレミアリーグのプルリスFAは、交付される助成金を使って未払い給料を完済するとしています。なお、FAMからの助成金は、1部スーパーリーグの各チームには300万リンギ(約8100万円)、2部プレミアリーグの各チームには100万リンギ(約2700万円)が交付されます。

1月29日のニュース:ワン・ザック・ハイカルは復帰まで8ヶ月、MFLは審判もプロ化へ、PKNSの第5の外国人選手はアジアカップ出場選手

ワン・ザック・ハイカルは復帰まで8ヶ月
スランゴールFAのワン・ザック・ハイカルは1月22日のホーム・ユナイテッド(シンガポール)のプレシーズンマッチでケガをしましたが、それが前十字靭帯損傷だと判明し、復帰まで約8ヶ月を要することが判明しました。短い期間でしたが琉球FCでもプレーしたことがあり、2019年シーズンはスランゴールFAでレギュラーポジションが期待されていたワン・ザックについて、昨シーズンはワン・ザックもプレーしたフェルダ・ユナイテッドの監督を務めていた、スレンゴールFAのB・サティアナタン監督は、シャズワン・ザイノンやヌリズアン・アブ・ハサンをワン・ザックの代わりにウイングのポジションで起用するとしています。昨日1月28日が誕生日だったワン・ザック選手にとっては残念な誕生日になってしまいましたが、早く回復してくれると良いですね。

スランゴールFAのFacebookより

MFLは審判もプロ化へ
2019年シーズンにはマレーシアフットボールリーグMFLでプロの審判が登場しそうです。審判技術の向上を目指して、マレーシアサッカー協会FAMとマレーシアフットボールリーグMFLは、イギリスプレミアリーグなどプロリーグが資金を提供し、プロ審判養成を目的に組織されたプロフェッショナル審判社(PGMOL)の協力を得て、マレーシアでもプロ審判の養成を始めます。審判の養成だけでなく、評価なども行うプロフェッショナル審判マレーシア(PMOM)という団体をFAMとMFLが共同で設立することになり、現在は責任者の人選を行っている最中とのことです。また、今年7月までの国内リーグで各審判の活動を精査し、PMOMの第一期生となる、プロ契約をオファーするのに適した人材がいるかどうかを検討する予定です。

PKNS FCの第5の外国人選手はアジアカップ出場選手
マレーシアフットボールリーグMFLでは、各チームとも5人の外国人を登録することができますが、その内1名はアセアンサッカー連盟AFF加盟国枠、もう1名はアジアサッカー連盟AFC加盟国枠という条件がついています。2019年シーズンに向けて、PKNS FCは昨シーズンからプレーするコロンビア人MFのロメル・モラレスに加え、昨シーズンは2部プレミアリーグのMIFA(現PJシティFC)でプレーしたリベリア人FWクパー・シャーマン、元JDTのアルゼンチン人FWガブリエル・ゲラ、そしてカンボジア人MFチャン・ワタナカと外国人選手は4人が確定していましたが、5番目の外国人として、現在、進行中のアジアカップではベスト16でUAEに延長の末敗れたキルギスタンのDFタミルラン・コズバエフと契約したと発表しました。アジアカップでも予選リーグ3試合とベスト16のUAE戦全てにプレーしたコズバエフ選手は、ウズベキスタンやインドネシアからもオファーがあったが、マレーシア代表と過去2度の対戦で好印象を持ったことからPKNS FCのオファーを受けたとしています。

PKNS FCのFacebookより

1月25日のニューズ:トレンガヌ・シティFCはMFL2部出場禁止、FAMが紛争解決室開設

トレンガヌ・シティFCはMFL2部出場禁止
マレーシアフットボールリーグMFL2部プレミアリーグは、1部スーパーリーグと同様に2月1日に開幕しますが、このギリギリのタイミングでマレーシアサッカー協会FAMは、給料未払い問題(また!)が解決されていないとして、トレンガヌ・シティFC(TCFC)のプレミアリーグ出場禁止処分を発表しました。2018年には3部リーグにあたるFAMカップ(カップとなっていますが、フォーマットはリーグ戦です)で優勝し、2019年シーズンは2部プレミアリーグに昇格したTCFCですが、2017年から2018年にかけて約98万リンギ(約2600万円)の給料未払いがあり、この問題を2018年9月末までに解決することをFAMより求められていました。
 FAMのスチュワート・ラマリンガム事務局長によると、この未払い問題のため、TCFCは2018年9月のFAMカップ準決勝前に、FAMによりクラブライセンスを剥奪されていたそうです。未払い問題を解決することを約束したTCFCに準決勝、さらには決勝の試合参加を許可したとのこと。しかしその約束は守られず、FAMカップ優勝賞金などの35万5千リンギ(約940万円)もFAMによって凍結されました。これに対して、TCFCの新経営陣は、2019年プレミアリーグ参加が認められれば、給料未払い問題を解決する用意があるとしていましたが、FAMがそれを拒んだ形です
 しかしこの問題は、毎度のことながら選手や監督、コーチが最大の被害者です。シーズン開幕目前ながらTCFCの練習には選手が参加していないという報道もあり、この問題の解決にはTCFC新経営陣とFAMの間で新たな落とし所を見つけない限り、選手、スタッフの苦境が続きそうです。

FAMが紛争解決室開設
上のTCFCの問題だけでなく、このブログではマレーシアでの給料未払い問題を何度も取り上げてきましたが、その解決が迅速に行われることが期待できそうです。FAMは紛争解決室(National Dispute Resolution Chamber、NDRC) がマレーシアに開設されることを発表しました。来月開設されるこの紛争解決室については、この記事がとても詳しいのですが、上記のTCFCのような給料未払い問題が発生した際に、迅速に解決するための組織となりそうです。紛争解決室は、マレーシアフットボールリーグMFLとマレーシアプロサッカー選手会(PFAM)の代理人数名ずつで構成され、現在は両者からそれぞれ候補者を募っているとのことです。以前も書きましたが、マレーシアはアジア最多とされる262件の給料未払い問題を抱えており、FAM単独で解決することは無理なため、今回の紛争解決室開設となったようです。給料解決といった問題が解決することで、胸を張って自らをプロリーグと言えるように成ると思うので、できるだけ早い活動開始を目指してもらいたいです。