11月6日のニュース:AFCU23アジアカップ出場権獲得のU22代表監督は続投に意欲、サバFCのインドネシア代表選手が旧所属クラブの所得税未納で出国できず、MFLはSOP違反に厳格に対処-スチュアートCEO、JDTオーナーはガンによる給料半減の話は真実と改めて主張

AFC U23アジアカップ出場権獲得のU22代表監督は続投に意欲
 先日行われたアジアサッカー連盟AFC U23アジアカップ2022年大会予選を突破したマレーシアU22代表のブラッド・マロニー監督は、来年6月にウズベキスタンで開催されるAFC U23アジアカップ本選で指揮をとることに意欲を見せていると、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。
 マロニー監督が率いたU22代表はモンゴルのウランバートルで開催された予選J組では宿敵タイと引き分けるなど2勝1分でグループ首位となり、2018年の中国大会に次ぐ2度目の本選出場権を獲得しています。なおこの2018年大会では現在はサバFCの監督を務めるオン・キムスイ氏が監督を務め、マロニー氏はアシスタントコーチでした。
 マロニー監督とFAMの契約は今年末までとなっており、マロニー監督は最終決定権はFAMにあるとしながらも
 来年2022年の本大会出場のU23代表候補には、今回の予選でクラブの召集拒否にあったフル代表でもプレーするFWアリフ・アイマン(JDT)やMFワン・クズリ・ワン・カマル(米国アクロン大学)、負傷により今回の代表召集を辞退したシャールル・ナジーム(スランゴールFC)、いずれも膝前十字靭帯損傷から復帰途中のFWハディ・ファイヤッド(J2岡山からJ3沼津に期限付き移籍中)やGKラハディアズリ・ラハリム(トレンガヌFC)、さらには現在開催中のマレーシアカップで活躍するダニアル・アスリ(スランゴールFC)など、今回の予選に出場できなかったタレント軍団も控えており、アストロ・アリーナの取材に対してマロニー監督は「最終的にはFAMが決定することだが、このチームに対する私の信頼はとても大きく、また選手達を誇りに思っており、可能であるならばこのチームとともにできる限り長く戦いたい。」と従来の発言を繰り返しています。
 マロニー監督はウズベキスタンでの本選に向けては現在、50名以上の候補選手をリストアップしていることも明かす一方で、出場資格のある全ての選手に(本大会に)出場するチャンスがあるとも述べ、この50名のリストから選手を選ぶことには固執していないとも話しています。

サバFCのインドネシア代表選手が旧所属クラブの所得税未納で出国できず
 サバFCでプレーするFWサディル・ラムダニはインドネシアU22代表とフル代表でプレーする選手ですが、リーグ戦終盤のケガでベンチを外れ、アジアサッカー連盟AFC U23アジアカップに出場するインドネシアU22代表に招集された際にはクラブがケガからの回復を理由に招集を拒否させるほどでした。
 そこで自国インドネシアへ戻って治療を受けようとしたラムダニ選手ですが、出国時の審査でおよそ4万3000リンギ(およそ117万円)の所得税未払いが発覚し、これを理由に出入国管理局に拘留されたことをインドネシアの全国紙、コンパスが報じました。この報道で明らかになったのは、所得税が未払いなのは現在、所属するサバFCではなく、2019年に在籍したパハンFA(現スリ・パハンFC)であることが報じられると驚きが広がりました。
 ラムダニ選手は全ての責任はかつて所属したクラブにあるとして、速やかな解決と即時の出国を求める事態になりましたが、スリ・パハンFCはこの報道が出ると直ちに対応したようで、クラブの公式Facebookでは内国歳入庁(日本の国税庁にあたる)と出入国管理局と交渉の結果、ラムダニ選手の出国が可能になったことを明らかにしています。
 この件についてはインドネシアのザイヌディン・アマリ青年スポーツ相がインドネシアサッカー協会PSSIとともにクアラルンプールのインドネシア大使館にラムダニ選手と接触するように求めるなどインドネシア側も巻き込んだ一騒動になっています。
 報道通りであれば、既にインドネシアに戻っているラムダニ選手ですが、これまではケガによりインドネシアU22代表とフル代表の監督を兼ねるシン・テヨン監督の招集に応じることができませんでしたが、12月にシンガポールで開催される東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップへの出場には意欲を見せているということです。

MFLはSOP違反に厳格に対処-スチュアートCEO
 現在開催中のマレーシアカップは10月29日の第4節から人数制限があるものの、スタジアムでの観戦が可能になっていますが、その一方で観戦者に対してはスタジアム内での常時マスク着用の義務や飲食の禁止などの標準作業手順SOPの遵守が求められています。
 そんな中、第4節のマラッカ・ユナイテッドFC対ケランタン・ユナイテッドFC戦が開催されたハン・ジェバスタジアムの一室で会食が行われている写真がネット上に流失し、マレーシアカップを主催するMFLがマラッカ・ユナイテッドFCを優遇しているとの批判が出ていると、マレーシア語紙シナルハリアンが伝えています。
 これに対してMFLのスチュアート・ラマリンガムCEOはこの批判に反論し、あらゆるSOP違反に対しては厳格に対応すると述べ、マラッカ・ユナイテッドFCに対する調査を開始していると述べています。「MFLは既に事実確認のためにマラッカ・ユナイテッドFCに問い合わせを行なった。またこの件はMFL理事会で議論されることになる。」と述べたスチュアートCEOに対し、マラッカ・ユナイテッドFCのモハマド・サイフル・マット・サペリ理事はMFLの調査を受けたことを認め、現在はMFLに判断を委ねていると述べ、今後はスタジアム内での会食は行わないと述べています。
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 この第4節直前にはチーム内で20名以上の新型コロナ陽性者が見つかったヌグリスンビランFCがクラスター化したことからマレーシアカップグループステージを途中辞退しており、MFLとしてもスタジアムでの観戦解禁に合わせて感染予防と対策に特に力を入れていた際に起こったこのSOP違反疑惑ですが、結局は毎度お馴染みのお咎めなしといったマレーシア特有の誰も悪者にしない灰色決着に落ち着くんだろうなぁ。

JDTオーナーはガンによる給料半減の話は真実と改めて主張
 JDTオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下が、ガン治療により試合に出場できない選手の給料を半減したクラブを批判し、これに該当すると思われるブレンダン・ガンと所属するスランゴールFCの双方がその事実を否定しているという記事をこのブログでも昨日取り上げましたが、スランゴールFCとガン選手が否定したことで、イスマイル殿下の情報が誤っている、さらにイスマイル殿下の発言はスランゴールFCへの当て擦りだという逆に批判的な声がネット上で上がる事態になっています。
 マレーシア語紙ハリアンメトロは、そういった声に対しイスマイル殿下は改めて自身の発言を事実であると述べていると報じ、この事実は該当する選手のチームメートから直接聞いたと話しているということです。(昨日のブログでは「イスマイル殿下は本人から直接聞いたと話している」と書きましたが、私が読み間違えていたようです。お詫びして訂正します。)
 「この選手はチームメートに対して、クラブが来季の給料を半減したがっていると話し、このチームメートがそのことを私に知らせてくれた。」と述べたイスマイル殿下は、さらにクラブが給料の半減をしたがっているのは今季ではなく来季2022年の給料であることも述べています。(ここも私が誤解していました。お詫びして訂正します。)
 さらに「この選手はクラブに大変な貢献をしてきたにも関わらず、ガンになったという理由だけで給料を半減されようとしていることから私が声を上げた。このようなクラブの対応をこの選手も公にしたいのではないか。」と述べたイスマイル殿下ですが、改めて自身の発言を肯定したことで、この騒動はまだまだ沈静化しそうにありません。

11月5日のニュース:闇金から借りるなら国会議員から寄付を募る方が良い-ペラFC、サバFCは一部経営陣の「背任行為疑惑」を公式に否定、ガン治療中のブレンダン・ガンはスランゴールFCによる給料半減を否定

闇金から借りるなら国会議員から寄付を募る方が良い-ペラFC
 給料未払い問題が明らかになり主力選手が大量に流失したことから今季のMリーグ1部では10位となり来季は2部に降格するペラFCのGMの行動がソーシャルメディア上で話題になっています。
 ペラFCのアズマン・ノーGMは一部の国会議員に対して、現在マレーシアカップに出場中のペラFCの移動や宿泊の費用などの経費を補うため、一人当たり最低2万リンギ(およそ54万円)の寄付を求めていることがソーシャルメディア上で広まり、マレーシア語紙のハリアンメトロがアズマンGMに直接、問い合わせたところ、SMSやワッツアップ(WhatsApp-マレーシアで最も一般的なメッセンジャーアプリ)で寄付を募ったことを認めているということです。
 寄付を求めたのは先週末10月30日(土)に本拠地ペラスタジアム(ペラ州イポー)で開催されたトレンガヌFC戦のためだったと説明し、支払いに使える手持ちの現金がなかったことから国会議員への寄付を募ったとその経緯を述べています。
「クラブは金がないのではなく、小切手の現金化に問題があったことから、たまたま手持ちの現金が不足していた。そこで複数の国会議員にメッセージを送り現金の支援を求めたのが真相である。それ以上でもそれ以下でもないので、殊更にこの件を大袈裟にする必要ない。我々も深刻な状況であり、そんな時に国会議員に助けを求めるのは普通のことだと考えている。ありがたいことに即座に現金による支援を受け取ることができた。」と説明したアズマンGMはマレーシアカップの残り試合に必要な経費の資金源を探している一方で、ペラFCのサポーターからも支援が集まっていることを感謝していると話しています。
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 この記事のタイトル「闇金から借りるなら国会議員から寄付を募る方が良い」は新聞記事の見出しの直訳ですが、ここで言う闇金とはマレーシアではAh long(マレーシア語で悪徳高利貸しや闇金融)と呼ばれる個人あるいは企業です。「期限までに借金が返せず、家のドアに赤いペンキをぶちまけられた。」「借金を完済したにも関わらず追加融資を持ちかけられ、断ると拳銃が写った写真付きメッセージが送られてきた。」などマレーシアの新聞を読んでいるとこのAh longの恐ろしさを報じる記事をよく目にしますが、確かにそんなAh longに借りるくらいなら、選挙民のために働く国会議員にお願いするのは至極、筋が通っているということなのでしょう。

サバFCは一部経営陣の「背任行為疑惑」を公式に否定
 Mリーグ1部サバFCはニュースサイトが報じたクラブ経営陣の不正行為疑惑を真っ向から否定するとともに、法的措置も辞さないことをクラブの公式Facebookで発表しています。
 これは東マレーシア(ボルネオ島のサバ州、サラワク州など)をカバーするニュースサイトのボルネオトゥデイが、サバFCの関係者が、選手の代理人と共謀して選手の給与を実際よりも高く設定して支払う一方で、その差額を懐に入れているという背任行為を行なっているという疑惑を報じたことが発端です。サバFCは昨季2020年シーズンからパク・タエス(韓国)を除く4名の外国籍選手を入れ替え、今季中のトランスファーウィンドウ期間にも1名を入れ替えた他、一旦退団が公式発表されたレヴィ・マディンダと数日後に再契約を発表するなど変わった動きもしていました。
 ボルネオトゥデイの記事では、サバFCの一部関係者が選手の給料を3万3000リンギ(およそ90万円)としながら実際には1万5000リンギ(およそ41万円)しか支払わずその差額を私的目的に利用するといった背任行為を例に挙げ、選手の入れ替えが頻繁に行われているのは、一部の関係者がこの背任行為を「商売」にしているからだとし、この状況が続けば選手は搾取され、クラブの一部関係者は私服を肥すことになると指摘していました。
 さらにボルネオトゥデイはスタジアムの照明が当初の30万リンギ(およそ820万円)の見積もりから購入時には80万リンギ(およそ2190万円)が支払われた点や、練習中に選手が使用する心拍数測定器の価格が当初の300リンギから支払い時には13万リンギとなった点などについてもその変更理由が疑わしいとしていました。
 今回のサバFCの声明は、これら全ての疑惑を真っ向から否定した上で、選手の移籍は正式な方法で行われたことや、スタジアムの照明はサバ州までの輸送費用を含んでいること、心肺測定装置の購入には代理店などを介さずに行なっていることを説明し、ボルネオトゥデイの主張が正しければその証拠を示すよう求めています。さらに専門家による監査を喜んで受けるとする一方で、今後も根拠のない中傷が続くようであれば法的措置も検討するとしています。

ガン治療中のブレンダン・ガンはスランゴールFCによる給料半減の噂を否定
 サッカー専門サイトのヴォケットFCは、マレーシア代表MFのブレンダン・ガンと所属するMリーグ1部のスランゴールFCが、いずれも給料半減の噂を否定していると報じています。
 事の発端は同じMリーグ1部のJDTのオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下が「ガン治療中の選手が給料を半減されている。」と自身のインスタグラムで公表したことにあります。
 「その選手はガン治療中である。彼はこれまでクラブに貢献してきた選手にも関わらず、治療により試合に出場できないことを理由にクラブは彼の給料を半減している。このようなことをして選手の生活に責任を持っていると言えるのだろうか。多くの選手がこのクラブを出たいと言うのも理解できる。このクラブはソーシャルメディア上では良いことばかり発信しているが、その内実は反対のようである。クラブの成功に必要なものの第一は「人道」だ。」と投稿したイスマイル殿下ですが、ネット上ではこれがW杯予選後の7月に睾丸腫瘍の診断を受けて休養し、最近、練習を再開したスランゴールFCのブレンダン・ガンを指している可能性が高いと考えられています。
 イスマイル殿下のこのの投稿に対して、スランゴールFCのジョハン・カマル・ハミドンCEOは自身のツイッターで反論し、ガン選手の給料半減を真っ向から否定するとともに、スランゴールFCは選手との契約を尊重し、病気やケガなどで出場できない選手も含めた選手全員が契約通りの給料を遅れることなく支払っていると説明しています
 さらにガン選手本人も「ソーシャルメディア上で話題となっている内容を読んだが、自分は今季2021年シーズンの給料全額をスランゴールFCから受け取っているという事実を明らかにしておきたい。」と述べて、ジョハンCEOの説明内容を肯定しています。
 ただしイスマイル殿下はこの件を本人から直接聞いたとも述べているだけに、謎は深まっています。
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 リーグ8連覇を達成し、現在のMリーグの盟主を自負するJDTに対し、現在開催中のマレーシアカップ100年の歴史の中で優勝33回、準優勝16回(2位はシンガポールの優勝24回、準優勝19回、ちなみにJDTは前身のジョホールFCと合わせても優勝4回、準優勝2回)と「伝統」という点では他のクラブを圧倒するスランゴールFCと図式の中で、イスマイル殿下はスランゴールFCに向けては敵意剥き出しとも言える厳しい意見や批判的な発言を行うことが少なくありません。実際、スランゴールFCの最後のMリーグ優勝は2010年、マレーシアカップ優勝も2015年が最後なのに対し、リーグ8連覇進行中のJDTはマレーシアカップでも2017年と2019年(昨季2020年はコロナ禍により中止)と優勝しており、イスマイル殿下からすれば「伝統」にあぐらをかき盟主然とし、マレーシアサッカー全体の向上といった大局的視点を欠いているように見えるスランゴールFCには小言の一つ二つも言いたくなるのも当然と言えば当然かも知れません。

マレーシアカップ-グループステージ第4節結果

 本日11月4日はヒンドゥー教の新年に当たるディパバリと呼ばれる国民の祝日です。インド系の住民が総人口のおよそ7%を占める多民族国家のマレーシアでは、イスラム教以外の宗教に関連する祝日がいくつかあります。
 さて本題。マレーシアカップのグループステージ第4節が11月1日から3日にかけて行われ、B組のトレンガヌFCのスランゴールFC、C組のマラッカ・ユナイテッドFC、D組のJDTがノックアウトステージとなるベスト8進出を決めています。
 なお12月5日開幕の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ前にマレーシアカップを終了させたい主催者のMFLは、大半の選手とクラブとの契約が11月末までとなっていることもあり、かなり過密気味の日程を作成しています。10月29日(金)と30日(土)に開催された第3節から、クラブによっては移動日を含めてわずか3日後に第4節の試合が組まれています。また次節第5節は明日11月5日から7日となっており、日程消化のためとは言え、選手には酷なスケジュールが11月9日と10日の最終第6節まで続き、疲労によるケガなどが心配されます。
 (各試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルより)

グループステージA組
2021年11月3日@UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
サラワク・ユナイテッドFC 2-2 KLシティFC
 得点者:サラワク-ウチェ・アグバ2(22分、40分)、KL-ロメル・モラレス2(36分、74分)
前説に続きグループ1位と2位の直接対決となったこの試合は、前節ではKLシティFCに0-4と一蹴されたサラワク・ユナイテッドFCが、グループステージ開幕戦以来となるウチェ・アグバのゴールで先制しますが、絶好調のロメル・モラレスがこのマレーシアカップ4試合で6点目となるゴールを決めて同点とし、アグバ選手のゴールでサラワクが再びリードを奪うも、モラレス選手が再度、ゴールを決めて引き分けとなっています。

2021年11月3日@シティスタジアム(ペナン州ジョージタウン)
ペナンFC 0-5 スリ・パハンFC
得点者:パハン-ケニー・アティウ3(10分、35分、82分)、アブバカル・ヤクブ(21分)、アブドル・マリク(58分)
 前節はスリ・パハンFCの本拠地で行われた同一カードで0-4と大敗したペナンFCでしたが、本拠地へ戻って行われたこの試合ではさらに失点を重ねて0-5と惨敗しています。エースカサグランデと正GKのサミュエル・サマーヴィルがベンチから外れるなど万全の布陣ではないとは言え、Mリーグ1部で今季3位の片鱗を見せることなく敗れています。
 一方、今季のMリーグでは2部降格の10位ペラFCとは勝点差2で1部に踏みとどまったスリ・パハンFCですが、マレーシアカップでは2連敗の後、ペナンFCとの2戦では9得点無失点と調子を上げてきており、グループステージ突破も見えてきました。

2021年マレーシアリーグ グループステージA組順位表(第4節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1KLC422010468
2SWU421167-17
3SRP420210466
4PEN4013213-111
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:PEN-ペナンFC、KLC-KLシティFC、SPP-スリ・パハンFC、SWU-サラワク・ユナイテッドFC、


グループステージB組
2021年11月3日@タンスリ・ダト・ハジ・ハサン・ユノススタジアム(ジョホール州ラーキン)
クチンシティFC 1-2 スランゴールFC
得点者:マイケル・イジェジ(67分)、スランゴール-ダニアル・アスリ(18分)、ニック・シャリフ・ハセフィ(90+6分)
 前節の同一カードでは1-5と敗れているクチンシティFCは、この試合でもスランゴールFCに先制を許したものの前節同様、マイケル・イジェジの2試合連続となるゴールで同点に追いつきます。しかしこの試合ではスランゴールFCの攻撃を耐え忍んでこのまま引き分けかと思われたロスタイムに痛恨の失点で敗れ、残り2試合を残しマレーシアカップグループステージ敗退が決まっています。
 主力選手を欠きながらも土壇場での勝利でグループステージ突破を決めたスランゴールFCは、次節はグループ首位のトレンガヌFCを本拠地に迎えます。
 クチンシティFCの鈴木雄太選手は先発してフル出場しています。

2021年11月3日@スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 4-0 ペラFC
得点者:トレンガヌ-マカン・コナテ(13分)、デヴィッド・ダ・シルヴァ(20分)、デシ・マルセル(26分)、ファイサル・ハリム(63分PK)
 グループ首位のトレンガヌFCが4連勝で首位を堅持しています。トレンガヌFCのナフジ・ザイン監督は前節の同一カードで4-1と圧勝したメンバーから外国籍選手を入れ替えて臨みましたが、リーグ戦では不調だったデヴィッド・ダ・シルヴァがマレーシアカップ初先発となったこの試合で初ゴールを決めるなど、選手をローテーションしても圧勝し、4戦無敗でグループステージ突破を決めています。
 トレンガヌFCとの2試合で8失点のペラFCは、クチンシティFCと入れ替わってグループ最下位に転落するとともに、マレーシアカップ敗退が決まっています。

2021年マレーシアリーグ グループステージB組順位表(第4節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1TFC44001221012
2SEL43019459
3KUC4013411-71
3PRK4013311-81
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:TFC-トレンガヌFC、SEL-スランゴールFC、PRK-ペラFC、KUC-クチンシティFC

グループステージC組
2021年11月1日@スルタン・ムハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタン・ユナイテッドFC 3-3 マラッカ・ユナイテッドFC
得点者:ケランタン-谷川由来(22分)、ガッサマ・アルフセイネイ(39分)、シャフィジ・イクマル(78分)、マラッカ-ソニー・ノルデ(25分)、S・クマーラン(55分)、マヌエル・オット(84分)
 前節の同一カードでは1-2と敗れているケランタン・ユナイテッドFCは、ケランタンのレジェンド、バドリ・ラジからのパスを受けた谷川由来選手がペナルティエリアの外から豪快にシュートを決めて先制します。その直後に同点されるものの、エース、ガッサマ・アルフセイネイが逆転ゴールを決めて前半はケランタン・ユナイテッドFCがリードして折り返しました。後半開始直後に再び同点されるも、途中出場直後のシャフィジ・イクマルがゴールを決め、マレーシアカップ初勝利が見えたところで、同点に追いつかれ引き分けに終わっています。この結果、ケランタン・ユナイテッドFCのマレーシアカップグループステージ敗退が決まりました。
 マラッカ・ユナイテッドはFCは、前節でもケランタン・ユナイテッドFCの守備陣を悩ませたソニー・ノルデが同点ゴールを決め、さらに引き分けに持ち込んだゴールを演出するなど勝点1獲得に貢献し、グループステージ突破を決めています。
 ケランタン・ユナイテッドFCの深井脩平、谷川由来の両選手は先発してフル出場し、本山雅志選手はベンチ入りしませんでした。

*11月2日に予定されていたヌグリスンビランFC対クダ・ダルル・アマンFCの試合は、ヌグリスンビランFCの出場辞退により、クダ・ダルル・アマンFCが3-0で不戦勝となっています。

2021年マレーシアリーグ グループステージC組順位表(第4節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1MLU4310105510
2KDA330110379
3*NSE310318-73
4KLU401349-51
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:KDAークダ・ダルル・アマンFC、MLU-マラッカ・ユナイテッドFC、NSE-ヌグリスンビランFC、KLU-ケランタン・ユナイテッドFC
*ヌグリスンビランFCは新型コロナ感染者が多数発生したため、第3節以降を出場辞退しています。

グループステージD組
2021年11月2日@スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 3-0 サバFC
得点者:JDT-レアンドロ・ヴァレスケス(6分)、 ベルグソン・ダ・シルヴァ2(34分PK、90+3分)
 マレーシアカップでもローテーションで選手を交代させながら戦っているJDTが4試合連続の完封勝利でグループステージ突破を決めています。
 一方サバFCは2試合連続の完封負けでケランタンFCと入れ替わって最下位に転落しています。

2021年11月2日@スルタン・モハマド4世スタジアム(ケランタン州コタバル)
ケランタンFC 0-0 PJシティFC
得点者:なし
 両チームとも決め手を欠いたこの試合は、同一カードで連敗を避けたいケランタンFCが本拠地でPJシティFCを相手に引き分けています。
 PJシティFCはケランタンGKの好守に阻まれたものの、Mリーグ同様、「負けない」試合運びで確実に勝点1を獲得してグループ2位を死守しています。

2021年マレーシアリーグ グループステージD組順位表(第4節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1JDT440080812
2PJC41214315
3KEL402237-42
4SAB402238-52
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:PJC-PJシティFC、SAB-サバFC、KEL-ケランタンFC

11月3日のニュース:J3沼津のハディ・ファイヤッドによる連載記事フットボーリスタ10月31日版「ヤクルトはマレーシアサッカーの育成を支援」

 J2ファジアーノ岡山から3のアスルクラロ沼津に期限付き移籍しているU22代表のFWハディ・ファイヤッドがマレーシア語紙ハリアンメトロ日曜版に連載している「フットボーリスタ」の最新版です。沼津移籍直後の今年3月の練習で負った膝前十字靭帯損傷で今季の大半は治療と回復に専念したハディ選手ですが、現在はシュート練習ができるまで回復しているようです。
 日本ではすでに3年目となるハディ選手ですが、今回は「ヤクルトはマレーシアサッカーの育成を支援」と題した記事をハリアンメトロ日曜版に寄稿していますので、拙訳ではありますが日本語にしてみました。

フットボーリスタ:ヤクルトはマレーシアサッカーの育成を支援  
 メトロ日曜版の読者の皆さん、こんにちは。お元気でお過ごしのことと思います。
 前回のフットボーリスタでは、日本で3年間を過ごして私が気づいたマレーシアのサッカーと日本のサッカーの違い、そして日本のサッカーにおける育成について触れました。
 今週のフットボーリスタでは、私がヤクルトマレーシア社とともに参加したサッカー選手育成のプログラムについてお伝えしたいと思います。2019年に私とヤクルトマレーシア社はクアラルンプールの国家スポーツ評議会NSCグラウンド、マラッカ州のハン・ジェバスタジアム、そしてペナン州の州立スタジアムの3カ所でファジアーノ岡山サッカークリニックを開催しました。このプログラムはマレーシアサッカー協会FAMと国家スポーツ評議会NSCが共同で運営する国家サッカー育成プログラムNFDPの支援も受けています。
 このクリニックの他にもヤクルトマレーシア社は2019年にヤクルトグローバルカップ大会を主催しており、この大会の優勝チームであるクダ州のコタ・スターアカデミー(7歳から12歳対象)はマレーシア代表として大阪で開催されたU12チームの大会であるJグリーン堺グローバルカップに出場しています。セレッソ大阪やヴィッセル神戸、ファジアーノ岡山、徳島ヴォルテスの各U12、そしてタイのブリーラム・ユナイテッドU12なども出場したこの大会で、コタ・スターアカデミーは決勝戦に進出し、ヴァンフォーレ甲府U12を破って見事優勝を果たしています。私も日本にやってきたコタ・スターアカデミーの選手たちに会い、大会期間中は選手たちを応援しました。
 またこの年には、マレーシアから選抜された5名の選手が同様に選抜されたタイ、ミャンマーの選手たちとセレッソ大阪の練習に参加する「アセアンドリームプロジェクト」も開催され、私は大阪にやってきた選手たちに会って、アドバイスを送る機会もありました。
 ヤクルトマレーシア社によって行われたこれらの育成プログラムのおかげで、マレーシアにいる才能を持った若い選手たちに光が当てられることになりました。
 残念ながら、新型コロナの影響で2020年と2021年はこれらのプログラムは行われませんでしたが、来年2020年にはヤクルトマレーシア社がこのプログラムを再開してくれることを期待しています。そして最後に、読者の皆さんには是非、マレーシア国内でのサッカーにおける選手育成への支援を今後もお願いしたいと思います。マレーシアのサッカーが今後も進歩していくための原動力として、育成プログラムを通じて成長する選手たちの力が必要だからです。
 今週はここまでです。読者の皆さんのご健康をお祈りします。では、また次回お会いしましょう。

11月2日のニュース:タイ1部第10節-タンが今季初出場しエルドストールは今季初ゴール、クダ州政府州サッカー協会の2億7500万円超の所得税滞納の帳消しを交渉、ペラ州首相-州政府は2部降格のペラFCに対して身の丈にあった支援を行う

タイ1部第10節-タンが今季初出場しエルドストールは今季初ゴール
 2021/2022年シーズンのタイ1部リーグ第10節が10月30日と31日に開催され、マレーシア代表のDFジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・マデル・アマラン・マデルネル)が所属するチョンプリーFCはチェンライ・ユナイテッドに勝利し7位から5位に浮上、DFドミニク・タンが所属するポリス・テロFCもポートFCを破って11位から10位とこちらも順位を上げています。

タイ1部リーグ第10節
2021年10月30日@ブンヤジンダースタジアム
ポリス・テロFC 3-3 レオ・チェンライ・ユナイテッド
 3位のチェンライ・ユナイテッドをホームに迎えた11位のポリス・テロFCがティーラテープ・ウィノータイの先制ゴールでリードを奪ったこの試合は、一度は同点に追いつかれたものの、ティーラテープ・ウィノータイがこの試合2点目のゴールを決めるなどしてポリス・テロFCが勝利しています。
 マレーシア代表のDFドミニク・タンは第10節にして84分に今季の初出場を果たしています。
 (試合のハイライト映像はタイリーグ公式Youtubeチャンネルより)

2021年10月31日@PATスタジアム
ポートFC 1-2 チョンブリーFC
 チョンブリーFCのDFジュニオール・エルドストールは今季初ゴールを48に決めています。なおエルドストール選手は先発してフル出場しています。
 (試合のハイライト映像はチョンブリーFCの公式Youtubeチャンネルより)

タイ1部リーグ順位表(第10節終了)

順位チーム試合得失差勝点
1ブリーラム・ユナイテッド98111425
2バンコク・ユナイテッド9622520
3BGパトゥム・ユナイテッド9612419
5チョンブリーFC10433715
10ポリス・テロFC10334112
順位は上位3チームとマレーシア人選手が所属するチョンブリーFC、ポリス・テロFCのみ表示しています。

クダ州政府州サッカー協会の2億7500万円超の所得税滞納の帳消しを交渉
 クダ州政府は日本の国税庁にあたる内国歳入庁に対し、1000万リンギ(およそ2億7500万円)に上るクダ州サッカー協会による所得税滞納金の帳消しを交渉する予定だとマレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 今年9月23日のクダ州議会で、クダ州サッカー協会が2014年から2019年3月までの期間で滞納している所得税が1000万リンギ超に上ることが明らかになったことを受け、クダ州のムハマド・サヌシ・モハマド・ノー州首相は州政府の財務担当大臣が内国歳入庁、クダ州サッカー協会、クダ・ダルル・アマンFCとの間での会合の席を設けたことを明かしています。「我々は内国歳入庁に対してこの滞納金を帳消しにするように依頼している。サッカーは州政府に利益をもたらすビジネスではないが、州政府はこれまではサッカーが国民的スポーツであることを考慮して、クダ州サッカー協会が運営するクラブへの資金提供を行なってきた。しかし、本来これは全面的にクラブのスポンサーによって賄われるべきものである。」と述べたモハマド・サヌシ州首相は、クダ州政府傘下のクダ州サッカー協会が抱えるこの1000万リンギ超の滞納金が帳消しになれば、その分を州民の福利厚生や開発に充当することできるとして、内国歳入庁に帳消しにすることを求めると話しています。
 モハマド・サヌシ州首相は、クダ・ダルル・アマンFCの来季2022年のクラブライセンス取得のためにこの滞納金問題についてこれ以前にも内国際入庁と話し合いを行なったことも明らかにしています。
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 この記事を読んで疑問に思うのは、マレーシアサッカー協会FAMやMリーグを運営するMFLが行ってきた毎年のクラブライセンス交付のための審査の精度です。クダ・ダルル・アマンFCは申請審査をパスして来季のクラブライセンスが交付されていますが、給料未払い問題により条件付きでの交付となったマラッカ・ユナイテッドFCやサラワク・ユナイテッドFCとは違い、特に何か条件付きの交付ということではありません。言い換えれば、この所得税滞納に関してはクラブライセンス交付を担当したMFL(審査はMFLの独立組織である第一審機関FIBが担当)からはなんのお咎めもなしということです。
 FAMやMFLはこれまでも内国歳入庁への滞納金などがあればクラブライセンスは交付されないと繰り返してきましたが、この記事を読む限り滞納は2014年からと長期間に渡っています。この間、この滞納の事実をFAMやMFLが見抜けなかったのか、あるいはクダ州サッカー協会が提出した審査書類に偽装があったのか、はたまた所詮はFAMと州協会の関係が「ずぶずぶ」で審査は単に形骸化したものなのか。いずれにしてもクダ州政府とクダ州サッカー協会だけの責任とは言えないように思えます。Mリーグ全てのクラブに対し、州政府の資金を使って運営する州協会(FA)運営型からスポンサーの資金で運営されるプロクラブ(FC)運営型(=民営化)への移行を求めているFAMとMFLですが、旗振り役の両者の目が節穴では、Mリーグクラブの完全民営化の実現はまだ先の話となりそうです。

ペラ州首相-州政府は2部降格のペラFCに対して身の丈にあった支援を行う
 ペラ州のサアラニ・モハマド州首相は、来季2部に降格するペラFCについて州政府として支援は行うとしながらも、従来のような多額の支援は行わず、運営に関してもペラFCを実質的に運営するペラ州サッカー協会主導で行うことを求めると述べています。
 マレーシア語紙ハリアンメトロは、サアラニ・モハマド州首相の「ペラFCはペラ州サッカー協会がその株式の100%を持つオーナーであり、その運営にはペラ州サッカー協会が責任を負うべきである。州政府としてはできる範囲での支援は行なっていくが、今年だけで既に500万リンギ(およそ1億3700万円)の支援を行なっている。1部復帰へ向けてどのようなチーム編成とするかはペラ州サッカー協会が考えるべきである。」という発言を紹介し、ペラ州政府は支援を継続することを表明する一方で、無尽蔵な支援は行わないと釘を刺したと報じています。
 ペラFCは今季途中に、給料未払い問題が発覚し、今季の開幕戦の先発XIの内8名が退団する異常事態となりました。その際にその批判の矛先がペラ州政府にも向けられた際には、サアラニ・モハマド州首相は1ヶ月あたりの運営費用が200万リンギ(およそ5500万円)かかるペラFCだけに州政府のスポーツ関連予算を振り分けるわけにはいかないと述べており、今季1部で11位となり2部降格となったことでペラ州政府が支援を打ち切るのではないかという声が上がっていました。
 現在はマレーシアカップ参戦中のペラFCですが、このマレーシアカップ中にも4名の外国籍選手との契約を解除しており、またカップ終了後には主力選手が放出されることが予想されています。さらにペラFCのセカンドチームで今季はMリーグ2部でプレーしたペラFC IIは運営資金不足から今季いっぱいで解散される可能性が取り沙汰されており、そうなれば主力が抜けたペラFCにペラFC IIの若手選手が合流して来季のチームが編成されることになりそうです。
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 上のクダ州サッカー協会に続き、ペラ州サッカー協会も州政府の公金に依存する体質からの脱却ができてないことが顕著なことを表す記事です。前身となるチームから数えると今年2021年がクラブ創設100周年だったペラFCですが、そんな記念の年にクラブ史上初となる2部降格となったのは、民営化を進めて次の新たな100年に向けての一歩を踏み出せという暗示なのかも知れません。


マレーシアカップ-グループステージ第3節結果

 代表のヨルダン遠征などにより9月30日以来中断していたマレーシアカップのグループステージが再開し、第3節の7試合が10月29日(金)と30日(土)に開催されました。
 なおマレーシアカップ第3節からは一定の制限はあるもののスタジアムでの観戦が可能になっています。(各試合のハイライト映像はMFLの公式YouTubeチャンネルより)

グループステージA組
2021年10月30日@KLフットボールスタジアム(クアラルンプール)
KLシティFC 4-0 サラワク・ユナイテッドFC
得点者:KL-ロメル・モラレス2(9分、12分)、J・パルティバン(55分)、ライアン・ラムバート(59分)
 1部スーパーリーグのKLシティFCがロメル・モラレスの2ゴールなどで2部プレミアリーグのサラワク・ユナイテッドFCに快勝。シーズン後半からストライカーにコンバートされたモラレスが3試合で5ゴールと好調維持しています。
 ここまで1部のペナンFCとスリ・パハンFCを撃破したサラワク・ユナイテッドFCは守備陣が崩壊して完敗。このブログでも取り上げましたが主将で守備陣の要となるテイラー・リガンが中断期間中の練習試合でのケガで今季絶望となったことが響きました。

2021年10月30日@ダルル・マクモルスタジアム(パハン州クアンタン)
スリ・パハンFC 4-0 ペナンFC
得点者:アブドル・マリク・アリフ2(11分、55分)、マヌエル・イダルゴ(47分)、ヤクブ・アブバカル(72分)
 スリ・パハンFCが今季のマレーシアカップ3試合目で初勝利。リーグ戦から数えても8試合勝星のなかったスリ・パハンFCでしたが、リーグ戦でも連敗していたペナンFCを相手に大勝しています。
 どうしたペナンFC!? 今季のMリーグでは3位と大躍進したペナンFCは、エースのFWカサグランデと代表GKサミュエル・サマーヴィルを欠くなど苦しい布陣で臨んだこの試合は自慢の守備陣が崩壊し、良いところなく敗れています。

2021年マレーシアリーグ グループステージA組順位表(第3節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1KLC32108267
2SWU320145-16
3SRP31025413
4PEN301328-61
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:PEN-ペナンFC、KLC-KLシティFC、SPP-スリ・パハンFC、SWU-サラワク・ユナイテッドFC、

グループステージB組
2021年10月30日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
スランゴールFC 5-1 クチンシティFC
得点者:スランゴール-ハイン・テット・アウン(1分)、ダニアル・アスリ2(59分、80分)、サフアン・バハルディン(66分PK)、シーン・セルヴァラジ(90+4分)、クチン-マイケル・イジェジー(10分)
 1部のスランゴールFCが2部のクチンシティFCに圧勝しています。今季Mリーグ1部得点王のイフェダヨ・オルセングンら主力がベンチ入りせず、若手主体で望んだこの試合ではキックオフからいきなりハイン・テット・アウンのゴールで先制すると、一度は追い付かれたものの、クチンシティFCのミスなどに乗じて勝利しています。
 クチンシティFCは一度は同点に追いつきながら、追加点の好機を悉く生かすことができず、後半はミスなどで失点を重ねて敗れています。
 クチンシティFCの鈴木雄太選手は先発してフル出場しています。

2021年10月30日@ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラFC 1-4 トレンガヌFC
得点者:ペラ-セルヒオ・アグエロ(24分PK)、トレンガヌ-ファイサル・ハリム(7分)、ダニシュ・ハジク(47分OG)、リー・タック2(54分、83分)
 20年ぶりのマレーシア優勝とAFCカップ出場権獲得を目指すトレンガヌFCは、リーグ戦からの好調を持続する若きエース、ファイサル・ハリムのゴールを皮切り4点を挙げて大勝しています。
 今季11位と低迷し来季の2部降格が決まっているペラFCは、先週、選手外国籍選手4名との契約解除を発表した結果、トレンガヌFCの5名に対して3名の外国籍選手を先発させましたが、戦力差は明らかで太刀打ちできませんでした。

2021年マレーシアリーグ グループステージB組順位表(第3節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1TFC33008269
2SEL32017346
3PRK301337-41
4KUC301228-61
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:TFC-トレンガヌFC、SEL-スランゴールFC、PRK-ペラFC、KUC-クチンシティFC

グループステージC組
2021年10月29日@ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州マラッカ)
マラッカ・ユナイテッドFC 2-1 ケランタン・ユナイテッドFC
得点者:マラッカ-ソニー・ノルデ(25分)、アドリアーノ(54分)、ケランタン-深井脩平(43分)
 今季リーグ戦では8位だったマラッカ・ユナイテッドFCが3連勝を飾っています。ゴール前の混戦からソニー・ノルデのゴールで先制すると、一度は追いつかれたもののアドリアーノがペナルティエリアの外からシュートを決めて無傷の3連勝で首位を堅持しています。
 マレーシアカップ初出場のケランタン・ユナイテッドFCは深井脩平選手が記念すべきクラブ史上初となるマレーシアカップ初得点を決めて一度は同点としましたが、反撃はそこまででした。
 ケランタン・ユナイテッドFCの深井脩平、谷川由来の両選手は先発してフル出場し、本山雅志選手はベンチ入りしませんでした。

*10月29日に予定されていたヌグリスンビランFC対クダ・ダルル・アマンFCの試合は、ヌグリスンビランFCの出場辞退により、クダ・ダルル・アマンFCが3-0で不戦勝となっています。

2021年マレーシアリーグ グループステージC組順位表(第3節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1MLU33007259
2KDA32017346
3*NSE310215-40
4KLU300316-50
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:KDAークダ・ダルル・アマンFC、MLU-マラッカ・ユナイテッドFC、NSE-ヌグリスンビランFC、KLU-ケランタン・ユナイテッドFC
*ヌグリスンビランFCは新型コロナ感染者が多数発生したため、第3節以降を出場辞退しています。

グループステージD組
2021年10月29日@リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
JDT 2-0 サバFC
得点者:JDT-ハズワン・バクリ(5分)、ゴンザロ・カブレラ(13分)
 マレーシアサッカー協会FAMのテクニカルディレクターを辞職し、10月1日付でサバFCの監督に就任したオン・キムスイ監督にとって初采配となったこの試合は、いずれも守備陣のミスから試合早々に2失点したサバFCが敗れ、オン監督の初戦を勝利で飾ることができませんでした。
 一方JDTは3試合連続の完封勝ちでリーグ優勝との2冠に向けて、死角なしといったところです。

2021年10月29日@MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティFC 3-1 ケランタンFC
得点者:PJ -ダレン・ロック2(11分、81分)、コギレスワラン・ラジ(19分)、ケランタン-クリストス・インツィディス(36分)
 今季リーグ戦の大半をケガで棒に振ったダレン・ロックがこの試合も2ゴールを決め3戦で3発と活躍。現在、ストライカー不足に悩む代表への復帰が見えてきました。

2021年マレーシアリーグ グループステージD組順位表(第3節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1JDT33005059
2PJC31114314
3SAB302135-22
4KEL301237-41
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:PJC-PJシティFC、SAB-サバFC、KEL-ケランタンFC

11月1日のニュース:U22代表がAFCU23アジアカップ予選を首位で通過し本選出場決定

U22代表がAFCU23アジアカップ予選を首位で通過し本選出場決定
 アジアサッカー連盟AFC U23アジアカップ(旧U23選手権)予選J組の最終第3節が行われ、第2節を終えて首位のマレーシアと同2位のタイが対戦し0-0で引き分けています。この結果、マレーシアが予選J組の首位が確定するとともに、来年2022年6月にウズベキスタンで開催されるAFC U23アジアカップ本選への出場を決めています。
 この試合で勝つか引き分けで本選出場が決まるマレーシアU22代表のブラッド・マロニー監督は、この予選初出場となるFWアズハド・ハラズ・アルマンを先発に起用、また中盤にはMFアザム・アズミ・ムラドを先発起用とモンゴル戦からは2選手を入れ替えた布陣で臨みました。試合開始時の気温は2度と東南アジアのチームにとっては過酷な状況の中、タイ、マレーシアとも試合開始から積極的に攻め込むも得点機をものにできず前半は0-0で終了しました。
後半に入っても拮抗したまま試合は進み、引き分けでもこの予選J組を首位突破となるマレーシアに対し、どうしても勝利が必要なタイはギアを上げ、マレーシアゴールに迫ります。一方、前掛かり気味になったタイに対してマレーシアもカウンターで対抗するもののシュートがゴールポストにあたるなど無得点のまま試合はのロスタイムに入ります。このまま引き分けかという雰囲気の中、マレーシア守備陣のマークをかわしてタイのエース、タナワット・スエンチッタウォンがシュートを放つもこれをGKアズリ・アブドル・ガニがスーパーセーブで防ぎ、両チーム無得点のまま試合は引き分けに終わっています。

AFC U23アジアカップ予選J組
2021年10月31日@MFFスタジアム(モンゴル、ウランバートル)
マレーシア 0-0 タイ
得点者:なし
 この結果、マレーシアは3試合で2勝1分0敗で勝点7、タイは1勝2分0敗で勝点5となり、マレーシアが予選J組の首位となり、中国で開催された2018年大会以来となる2度目のAFC U23アジアカップ出場を決めています。(下はタイ戦の先発XI。FAMの公式Facebookより。)


 マレーシアU22代表は、大会前にはモンゴルの気温に適応するため中央アジアでの合宿と競合との練習試合を予定するも新型コロナの影響から実現せず、直前まで国内合宿を行ってこの予選に臨むなど、準備不足が不安視される声もありましたが、いずれもこの予選にフル出場したGKアズリ・アブドル・ガニ(ペラFC)とDFハリス・ハイカル、DFジクリ・カリリ、DFアズリン・アフィクのスランゴールFCトリオで構成した守備陣が3試合全てで相手を完封するなど予選突破に大いに貢献した一方で、FWルクマン・ハキム・シャムスディン(ベルギー1部KVコルトレイク)が牽引した攻撃陣はルクマン自身が相手の厳しいマークにあう中、予選開始のわずか2週間前に追加召集となったMFアズファル・フィクリ(トレンガヌFC II)がラオス、モンゴル相手に貴重なゴールを挙げるラッキーボーイとなる幸運もありました。
 予選J組では首位突破とはいえ、イラク、ヨルダン、サウジアラビアと同組ながらこの組を2位で突破したものの、ベスト16で韓国に1-2と敗れた2018年大会以上の結果を出すためにはフル代表同様、攻撃陣の底上げが必要です。今回は所属クラブの召集拒否によって出場できなかったFWアリフ・アイマン(JDT)などもおそらく本選に出場するでしょうが、既存選手のレベルアップと新たな選手の発掘のいずれもが急務です。

 なお予選J組のもう1試合ではラオスがモンゴルを破って3位、開催国となったモンゴルは4位を確定させています。
AFC U23アジアカップ予選J組
2021年10月31日@MFFスタジアム(モンゴル、ウランバートル)
モンゴル 2-4 ラオス
得点者:モンゴル-フォーサヴォン・サンヴィライ(22分OG)、オユンボルド・オユントゥヤ(23分)、ラオス-ブウンファチャン・ブウンコン2(6分PK、74分)、バトオルギル・ゲレルトオド(46分OG)
(下は予選J組の最終順位)

10月29日のニュース:AFCU23アジアカップ予選-タイがラオスに快勝、マレーシアカップ-グループ首位のサラワク・ユナイテッドは主将がケガで戦線離脱、マレーシアプロサッカー選手会CEOが国際プロサッカー選手会FIFPRO国際理事会の理事に就任

AFCU23アジアカップ予選-タイがラオスに快勝
 AFC U23アジアカップ(旧U23選手権)予選J組の第2節が行われ、マレーシアは2連勝、タイは予選初勝利を挙げ、この両チームが対戦する第3節でこの組を突破するチームが決定することになりました。
 この日の第1試合でマレーシアがモンゴルに1-0で勝利した後、所詮はモンゴルと引き分けたタイとマレーシアに敗れたラオスが対戦し、39分には英国1部のレスターシティに所属するタナワット・スンジッターウォンが予選初ゴールをPKで決め、さらに59分にはモンゴル戦でもゴールを決めているジャキット・パラポンが今予選2得点目となるゴールを、そしてロスタイムには個人技でDFをかわしたコラウィット・ターサーがゴール決めてラオスに快勝しています。
 10月31日の最終第3節では首位のマレーシアと2位のタイが対戦し、勝点差2をつけているマレーシアが勝つか引き分ければマレーシアが首位を堅持して予選突破、マレーシアが敗れれば入れ替わりでタイが首位となり予選を突破します。

2021年10月28日@MFFスタジアム(モンゴル、ウランバートル)
タイ 3-0 ラオス
得点者:タイ-タナワット・スンジッターウォン(39分PK)、ジャキット・パラポン(59分)、コラウィット・ターサー(90+2分)

AFC U23アジアカップ予選J組 順位表(第2節終了時)

順位チーム試合得点失点得失差勝点
1マレーシア22002026
2タイ21104134
2モンゴル201112-11
4ラオス100203-30

グループ首位のサラワク・ユナイテッドは主将がケガで戦線離脱
 代表のヨルダン遠征などで中断していたマレーシアカップグループステージは今日10月29日から再開しますが、Mリーグ1部の3クラブを抑えて首位に立つサラワク・ユナイテッドFCは残る4異彩を主将を欠いて臨むことになると、東マレーシア(サバ、サラワク)のサッカー専門サイト、サラワククロックスが伝えています。
 サラワク・ユナイテッドFC主将のDFテイラー・リガンは、先日のスランゴールFCとの練習試合でケガを負い、完治まで1ヶ月という診断が出ていることから、E・エラヴァラサン監督は今季の出場は絶望だと話しています。
 今季のMリーグ2部プレミアリーグでは準優勝を果たし来季の1部スーパーリーグ昇格を決めているサラワク・ユナイテッドFCは、マレーシアリーググループステージ第2節を終えてスーパーリーグで今季3位のペナンFCと10位のスリ・パハンFCに2連勝するジャイキリでA組の首位となっています。

マレーシアプロサッカー選手会CEOが国際プロサッカー選手会FIFPRO国際理事会の理事に就任
 マレーシアプロサッカー選手会PFAMは公式サイト上で、PFAMのイズハム・イスマイルCEOが国際プロサッカー選手会FIFPROの理事に任命されたことを発表しています。イズハムCEOはアジア・オセアニア地区を代表する理事として、元オーストラリア代表選手でもあるキャサリン・ギル氏とともにFIFPRO国際理事会に加わるということです。
 2014年からPFAMのCEOを務めるイズハムCEOは、2015年からはFIFPROアジア・オセアニア理事会の理事にも就任しており、契約や雇用に関する問題についてマレーシア人選手や外国籍選手がマレーシアサッカー協会FAMの選手ステータス委員会やFIFAの紛争解決室に訴え出た際の代理人などを務めてきました。また2017年にはPFAMとFAMの間での了解覚書MOU締結、2018年にはマレーシア国内でプレーする選手を対象とした統一契約書の内容の改善なども行なっています。
 このブログでもたびたび(というか頻繁に)取り上げているマレーシアサッカー界での契約に関する様々な問題を解決するため、現在はFAMの間でマレーシア版紛争解決室設立に向けて交渉中であることも明かしたイズハムCEOは今回の国際理事会の理事就任について、様々な背景を持つアジアの選手の声を国際理事会に伝える役割を担いたいと抱負を述べています。

10月28日のニュース:AFC U23アジアカップ予選-マレーシアが2連勝で首位堅守、スズキカップ前の代表合宿は11月25日から、アジアカップ3次予選開催に政府の金銭的支援は不要-マレーシアサッカー協会

AFC U23アジアカップ予選J組-マレーシアが2連勝
 AFC U23アジアカップ(旧U23選手権)予選J組に出場中のマレーシアU22代表の2試合目が本日10月28日に行われ、モンゴルを破って2連勝したマレーシアは予選J組の首位を守っています。

AFC U23アジアカップ予選J組
2021年10月28日@MFFスタジアム(モンゴル、ウランバートル)
マレーシア 1-0 モンゴル
得点者:マレーシア-アズファル・フィクリ(40分)
 予選突破のためには負けられないこの試合でマレーシアのブラッド・マロニー監督は、1-0で辛勝したラオス戦に途中出場し、試合の流れを変えたDFクェンティン・チェン、FWハキミ・アブドラ、DFハイリー・ハキムの3選手を先発に起用しました。試合は開始から拮抗した展開で進みましたが、初戦のラオス戦に続きアズファル・フィクリがコーナーキックからの折り返しを頭で押し込んで40分にマレーシアが先制しました。
 前半終了直前にはGKアズリ・アブドル・ガニとDFハリス・ハイカルのコミュニケーション不足からアズリ選手がペナルティエリアの外でボールを捕球してしまう不用意なミスでPKを与えるなど途中、緊張する場面もありましたが、モンゴル守備陣の運動量が落ちた試合終盤は敵陣でボールを保持して時計を進めることもでき、虎の子(Pun intended)の1点を守って2連勝を話しています。
 たびたび見られたモンゴルの挑発に乗ってイエローを出されながらも退場者を出さなかった選手たち、そして先発の起用に応えて豊富な運動量で攻守に貢献したクェンティン・チェンが勝因ではないでしょうか。
 最終戦の相手となるタイは本日午後にラオスと対戦しますが、そこでタイが大勝(No pun intended)しない限り、予選突破の可能性が高まったと言える勝利でした。(写真はこの試合のマレーシアU22代表の先発メンバー-FAMのFacebookより)

AFC U23アジアカップ予選J組 順位表(第2節第1試合終了時)

順位チーム試合得点失点得失差勝点
1マレーシア22002026
2タイ10101101
2モンゴル201112-11
4ラオス100101-10

スズキカップ前の代表合宿は11月25日から
 12月5日に開幕する東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ2020年大会に向けてマレーシア代表は11月25日から代表合宿が始まることをマレーシア語紙ハリアンメトロが報じています。
 シンガポールで集中開催される今回のスズキカップでは、前回優勝のベトナム、インドネシア、カンボジア、ラオスと同じB組に入っているマレーシア代表は12月6日のカンボジア戦が開幕戦となります。
 マレーシアサッカー協会FAMのサイフディン・アブ・バカル事務局長は、11月25日に予定されているマレーシアカップ準決勝終了後、11月30日の決勝に進出していないクラブの選手がまず合宿に参加し、決勝戦に出場する選手はその後に合流すると述べています。(*この記事では「11月25日のマレーシアカップ準決勝終了後」とありますが、準決勝はホームアンドアウェイ形式で行われ、11月26日が準決勝2試合目と発表されています。)
 また代表チームはシンガポール入国後の検疫隔離期間を考慮して、日程に余裕を持たせてシンガポール入りするとサイフディン事務局長は述べています。

アジアカップ3次予選開催に政府の金銭的支援は不要-マレーシアサッカー協会
 マレーシアサッカー協会FAMが来年6月に予定されているAFC選手権アジアカップ2023年大会3次予選のマレーシア開催を検討したいと述べましたが、その後、国内のスポーツを統括する青年スポーツ省のアフマド・ファイザル・アズム大臣が政府は国際大会開催よりも、新型コロナによって打撃を受けた国内経済復興に支援を優先したいと述べたことで3次予選の開催が遠のいた、という記事を先日、このブログでも取り上げました。
 これに対してFAMのモハマド・ユソフ・マハディ会長代理は、自国開催はマレーシア代表が予選を突破し本戦出場権獲得に大きな影響を与えるとして、自国開催を諦めていないと発言しています。ユソフ会長代理は、FAMは青年スポーツ省と国内の新型コロナ対策を担う国家安全保障委員会からの予選開催許可のみを求めており、マレーシア政府には資金援助は求めないと述べています。
 「3次予選開催のための費用はAFCから得られる予定の開催支援金で賄うことができる。さらに自国開催となれば、多くのサポーターの声援が後押しとなり、マレーシア代表の本戦出場の可能性は高まるだろう。」と述べたユソフ会長代理は、予選参加国が落とす宿泊などの経費や予選開催に伴う関連ビジネスなどで、自国開催は国内経済にプラスの影響は与えられる一方で、マイナスの要素は何も思い当たらないとも述べて、今後も国家安全保障委員会にアジアカップ3次予選のマレーシアでの開催を求めていくとしています。
*****
 マハディFAM会長代理が自国開催にこだわる理由としてマレーシア代表の内弁慶ぶりがあります。新型コロナ感染拡大前の2019年9月から11月にかけて行われたFIFAワールドカップ2022年大会アジア2次予選兼アジアカップ2次予選では、代表の本拠地ブキジャリル国立競技場で多くのサポーターの応援を背に戦った試合では、マレーシアは格上のアラブ首長国連邦UAEに接戦の末1-2と敗れたものの、格上のタイには2-1で、インドネシアには2-0と2勝しています。

10月26日のニュース:AFC U23アジアカップ予選J組開幕-マレーシアはラオスに辛勝、タイはモンゴルと1-1で引き分けに、マレーシア政府はアジアカップ最終予選開催に慎重姿勢、シャーアラムスタジアム使用再開は2024年に

 昨日のこのブログではペナンFCでの期限付き移籍を終えて所属するインドネシア1部ブルシジャ・ジャカルタに復帰するとされていたDFリュウジ・ウトモについて取り上げましたが、このリュウジ選手をめぐってJリーグのジュビロ磐田と韓国のクラブが争奪戦となっているようです。Mリーグ2部から今季1部に昇格したばかりながら3位と大躍進したペナンFCの中心となったリュウジ選手の退団は残念ですが、MリーグでアピールしてJリーグへといった先鞭をつけてもらいたいです。

AFC U23アジアカップ予選J組が開幕
 AFC U23アジアカップ(旧U23選手権)予選J組が10月25日にタイ対モンゴルのカードで開幕しました。終盤の同点ゴールでモンゴルが追いつき引き分けに終わった1試合目に続き、マレーシア対ラオスの2試合目は、押し気味に進めながらも得点できなかったマレーシアが何とか1点を奪って逃げ切っています。

AFC U23アジアカップ予選J組
2021年10月25日@MFFスタジアム(モンゴル、ウランバートル)
マレーシア 1-0 ラオス
得点者:マレーシア-アズファル・フィクリ(68分)
 この試合の前には予選J組突破の最右翼と目されるタイがモンゴルと引き分けたことから、この試合では何としても勝利が必要なマレーシアは試合開始から押し気味に試合を進めるものの好機を生かせずに0-0で前半を終了します。後半に入ってもラストパスの精度が低く、なかなかゴール前までボールを運べない中でマレーシアのブラッド・マロニー監督は65分にフル代表組のクェンティン・チェンとハキミ・アブドラ、そしてハイリー・ハキムを投入すると、この交代が功を奏します。66分にはそのクェンティン・チェンのクロスに走り込んできたアズファル・フィクリが合わせてゴールし、ついにマレーシアが均衡を破ります。しかしその後も好機を活かせない展開が続き、試合はそのまま1-0で終了しています。
 初戦ということからの緊張、また30度を超えるマレーシアから気温差が20度以上もあるモンゴルの気候など様々な要因はあったでしょうが、ボールの保持率72%、シュート13本(内オンターゲット3本)といったスタッツを見ると、もう1、2点はとっておきたかった試合でした。ラオスをシュート4本に抑えるなど安定していた守備に比べ、積極的に寄せてくるラオス守備陣によるプレッシャーからパスの精度は低くなり、ゴールが見えてもシュートが打てないなど、攻撃は1点を取るのが精一杯でした。
 この日の勝利で予選好発進となったマレーシアですが、連勝すれば本戦出場が一気に近づく次戦のモンゴル戦に向けてチームがどのように修正してくるかに期待したいところです。(写真はこの試合のマレーシアU22代表の先発メンバー-FAMのFacebookより)

2021年10月25日@MFFスタジアム(モンゴル、ウランバートル)
タイ 1-1 モンゴル
得点者:タイ-ジャキット・パラポン(10分)、モンゴル-バルジニャム・バトボルド(75分)

AFC U23アジアカップ予選J組 順位表(第1節終了時)

順位チーム試合得点失点得失差勝点
1マレーシア11001013
2タイ10101101
2モンゴル10101101
4ラオス100101-10

マレーシア政府はアジアカップ最終予選開催に慎重姿勢
 AFC選手権アジアカップ最終予選は従来のホームアンドアウェイ方式から集中開催形式へ変更して行われることが発表になっていますが、6カ所と想定される集中開催地の1つに立候補する可能性が取り沙汰されていたマレーシアですが、マレーシアの通信社ブルナマはその可能性が低そうだと報じています。
 国内スポーツを統括するマレーシア政府の青年スポーツ省のアフマド・ファイザル・アズム大臣は、現在の政府が最優先するのは新型コロナ感染拡大により打撃を受けた国内経済の回復であり、アジアカップ予選のようなスポーツイベントに巨額を投入することではないと発言しています。
 「アジアカップ最終予選開催によって国外から多くのサポーターがマレーシアを訪れたり、スポーツツーリズム復活のきっかけになるのであれば、予選開催について検討する価値があるが、最優先されるべきはマレーシア経済の復興であり、政府はそこに注力することになるだろう。」と述べて、国際的スポーツイベント開催については時期尚早という見解を発表したということです。

シャーアラムスタジアム使用再開は2024年に
 スランゴールFCの本拠地シャーアラムスタジアムは老朽化から2億リンギから3億リンギ(54億7000万円から82億1000万円)と言われる費用をかけて大規模な改修工事が行われていますが、新型コロナの影響でこの故事が予定通り進まず、工事完了が2024年までずれ込みそうであることを英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 1994年開場のシャーアラムスタジアムは今年初めから改修工事が始まっていましたが、新型コロナの影響で中断しており、スランゴール州のアミルディン・シャアリ州首相は、工事再開は今年の年末によていされていること、そしてそこから1年以上は工事期間が必要であると述べ、スランゴールFCは同じスランゴール州のMBPJスタジアムを来季も暫定本拠地として使用することになると話しています。