7月15日のニュース:FAカップの決勝は日本人主審が担当か、FAMはWCのASEAN共催案を了承

FAカップの決勝は日本人主審が担当か
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が”Arigato, Mr. Referee”の見出しで、7月27日(土)に行われるマレーシアFAカップ決勝の審判は外国人が担当することをマレーシアサッカー協会FAMが決定し、日本人になる可能性が高いという記事を掲載しています。
 マレーシアフットボールリーグMFLの試合やFAカップ、マレーシアカップといたカップ戦では、これまでもマレーシア人審判に対する不満が選手、監督、コーチ、ファンが持っており、重要な試合では外国人審判を求める声が上がっていました。
 記事の中で、FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長はタイ、オーストラリア、日本の各サッカー協会に審判派遣の依頼をした結果、現在は日本サッカー協会JFAとの間で最終的な合意に近づいているとしています。マレーシアFAカップを主催するMFLが費用を負担する今回の審判は主審1名、副審2名の3名を同一国から招聘する予定ですが、実現すればマレーシア国内の公式戦では初となる主審、副審全てが外国人となるようです。

FAMはWCのASEAN共催案を了承
 先月の東南アジア諸国連合ASEANのサミットの際、タイのプラユット首相がぶち上げた国際サッカー連盟FIFAワールドカップ2034年大会へのASEAN共催案について、ASEAN共催案がFIFAに対して公式に提案された場合には、FAMのダト・スリ・スバハン・カマル副会長がロビーイング活動を担当すると、同じくニューストレイトタイムズ電子版が伝えています。
 東南アジアサッカー連盟AFFでも検討議題に挙がっている他、マレーシアのマハティール・モハマド首相、青年スポーツ省のサイド・サディック大臣らもこの提案を支持しているとし、スバハン副会長は、今後は青年スポーツ省や国立スポーツ委員会などと今後の具体的な方針を検討していく必要があるとしています。
 また中国がワールドカップ2030年大会の招致を検討しているとされることから、AFFは中国サッカー協会と協議し、詳細を確認した上で、場合によってはアジア大陸での連続開催が難しくなるため、2038年開催招致も含めて検討したいとしています。

MFL第21節の結果まとめ

 7月12日(金)から14日(日)にかけて行われたマレーシアフットボールリーグMFL第21節の結果は以下の通りです。(カッコ)内の成績は、第21節終了時のものです。
 次節第22節はいよいよ最終節。1部スーパーリーグはJDT、2部プレミアリーグはサバFAとすでに優勝チームは決まっていますが、1部の降格争いと2部の昇格争いは最終節までもつれており、最後まで目が離せません。

MFL1部スーパーリーグ

トレンガヌFC(7位:7勝8分6敗 勝点29)1-1パハンFA(2位:10勝7分3敗 勝点37)
得点者:トレンガヌFC-シャミン・ヤハヤ(42分)、パハンFA-モハマドゥ・スマレ(51分)

クダFA4(2位:9勝7分5敗 34)-2ペラTBG(6位:7勝9分5敗 勝点30)
得点者:クダFA-タナバラン・ナダラジャ(40分)、レナン・アルヴェス(45分)、フェルナンド・ロドリゲズ2(89分、90分)、ペラTBG-シャルル・サアド(29分)、ロナウド(79分PK)

PKNP FC1(10位:3勝7分11敗 勝点16)1-1フェルダ・ユナイテッド(11位:3勝7分10敗 勝点16)
得点者:PKNP FC-ヤシル・ピント(81分)、フェルダ・ユナイテッド-チャントゥル・スピアー(53分)
 スーパーリーグ10位と11位の対戦は引き分けに終わり、KLFAを含めた降格争いは最終節まで続きます。残り試合は、PKNP FCが現在リーグ9位のPJシティFC戦、フェルダ・ユナイテッドは2位パハンFA戦、3位クダFA戦となっています。
 またこの日の引き分けで、勝点20の8位PKNS FCと9位のプタリン・ジャヤ(PJ)シティFCは1部残留が確定しました。
 フェルダ・ユナイテッドの池田圭選手、渡邉将基選手はどちらもベンチ入りしませんでした。

スランゴールFA(4位:9勝7分5敗 勝点34)3-0プタリン・ジャヤ(PJ)シティFC(10位:6勝2分12敗 勝点20)
得点者:スランゴールFA-エンドリック(43分)、カイリル・ムヒミーン(57分)、イフェダヨ・オルセグン(61分)
 PJシティFCは、スランゴールFAに大敗したものの、10位のPKNP FCと11位のフェルダ・ユナイテッドが引き分けたため、1部スーパーリーグ残留が決まりました。今シーズンからスーパーリーグでプレーするPJシティFCにとっては、最低限の目標は達成できたシーズンだったのではないでしょうか。
 スランゴールFAはこの日の勝利でリーグ3位のクダFAと勝点で並んだものの、得失点差により4位となっています。

クアラ・ルンプール(KL)FA(12位:4勝2分15敗 勝点14)-ジョホール・ダルル・タクジムJDT(1位:16勝4分0敗 勝点52)
得点者:JDT-ゴンザロ・カブレラ(15分)、ジオゴ2(28分、71分)、ナジム・ファイズ(61分)
 スーパーリーグ最下位のKLFAはこの日の敗戦で6連敗。最終節のペラTBG戦を残して11位のフェルダ・ユナイテッドとは勝点差2となり、自力での降格圏脱出は無くなりました。

なおマラッカ・ユナイテッド対PKNS FCの試合は、PKNS FCにインフルエンザ感染者が出たことから7月16日(火)に延期となっています。

MFL2部プレミアリーグ

UKM FC(8位:6勝4分9敗 勝点22)3-2JDT II(2位:9勝6分5敗 勝点33)
得点者:UKM FC-ミラド・ザニドプール(20分)、マテオ・ロスカム2(23分,52分)、JDT II-イザフィック・ルジ(25分)、ロザイミ・ラーマン(90分PK)

スランゴール・ユナイテッド(9位:6勝3分10敗 勝点21)3-1トレンガヌFC II(7位:7勝6分6敗 勝点27)
得点者:ダンコ・コヴァチェヴィッチ(41分)、ファン・シンヨン2(60分、80分)
 スランゴール州内のプロクラブ再編の渦中にいるスランゴール・ユナイテッドは連敗を5でストップさせています。
 トレンガヌFC IIの鈴木ブルーノ選手はスタメンでフル出場しています。

サバFA(1位:13勝4分2敗 勝点43)1-0ケランタンFA(10位:3勝8分8敗 勝点14)
得点者:サバFA-アフメット・アタエフ(58分)
*ケランタンFAは、国際サッカー連盟FIFAの裁定により、勝点3を剥奪されています。

ヌグリ・スンビランFA(5位:8勝4分7敗 勝点28)2-3PDRM FC(4位:9勝3分7敗 勝点30)
得点者:ヌグリ・スンビランFA-ウチェ・アグバ(4分OG)、ズルファミ・ハディ(70分)、PDRM FC-ウチェ・アグバ(36分)、リ・チャンフン2(85分、90分)
 1部スーパーリーグ昇格を争うチーム同士の直接対決は、PDRM FCが勝利し、次節の最終節第21節ペナンFA戦で勝利すれば、自力での1部昇格が決まります。
 一方のヌグリ・スンビランFAはこの日の敗戦で自力昇格がなくなり、最終節で昇格を争うUITM FCに勝利し、PDRM FCが引き分けあるいは敗れた場合に昇格となります。
 ヌグリ・スンビランFAの中武駿介選手はスタメンでフル出場しています。

ペナンFA(6位:7勝6分6敗 勝点27)6-3サラワクFA(11位:3勝4分12敗 勝点13)
得点者:ペナンFA-アル・ハフィズ・ハルン2(5分、32分)、セルジオ・アグエロ(8分)、カサグランデ2(14分、28分)、ジュリアン・ボッタロ(52分)、サラワクFA-ボビー・ゴンザレス2(65分、81分)、アリフ・ハッサン(75分)
 この日の勝利でわずからながら1部昇格の可能性が残ったペナンFA。最終節のPDRM FC戦に勝利し、ヌグリ・スンビランFA対UTIM FCの試合が引き分けになった場合にのみ昇格となります。