9月18日のニュース:ケランタンUの暫定監督に元スランゴールFAのナズルレルワン氏が就任、FAMはスマレとパハンFA間の争議についてFIFAの裁定待ち、前FAM審判委員長はJDT戦の審判の処分を主張

ケランタンUの暫定監督に元スランゴールFAのナズルレルワン氏が就任
 新型ウィルス感染により5ヶ月近く中断し、先月下旬に再開したMリーグの2部プレミアリーグで、リーグ再開後は3戦全敗したことから監督を「休養」させたケランタン・ユナイテッドFCの暫定監督が決定したと、マレーシア語紙ハリアンメトロ電子版が報じています。
 今季残り4試合で暫定監督を務めることになったのは元スランゴールFAなどでプレー経験のあるモハマド・ナズルレルワン・マクモル氏で、早速、記者会見したナズルレルワン新監督は、今季のプレミアリーグでトップ3入りと、2部プレミアリーグの上位5クラブに出場資格が与えられるマレーシアカップ出場を目指すと話しています。
 「質の高い選手が多いケランタン・ユナイテッドは良いチームであり、自分はチームを大きく変えることはせず、弱点を修正する形でチームを強化したい。」と話すナズルレルワン新監督は、まず今日9月18日のMリーグ公式戦の対サラワク・ユナイテッドFC戦で勝点3を獲得することに集中したいとしています。
 なおナズルレルワン新監督の他、ケランタン・ユナイテッドのプレジデントカップチーム(U21)のハムダン・モハマド監督がコーチとしてナズルレルワン新監督をサポートする他、同じプレジデントカップチームのロジ・ムハマド チームマネージャーがトップチームのチームマネージャーに就任することも併せて発表されています。
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 個人的にはナズルレルワン監督就任と同時に、チームマネージャーが交代したという点が興味深いと感じました。チームマネージャーがどれくらい経営陣側に近いかはわかりませんが、監督、コーチといった現場の人間にだけ責任を取らせるのではないという意図なのであれば、クラブの本気度も伝わってきます。

FAMはスマレとパハン州FA間の争議についてFIFAの裁定待ち
 給料未払いを理由にチームを離れてタイ1部リーグのクラブと契約したモハマドゥ・スマレと前所属となったパハン州サッカー協会(パハン州FA)との間の争議について、マレーシアサッカー協会FAMは、FIFAによる裁定を待った上で対応するようです。
 マレーシアの通信社ブルナマは、FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長の話として、パハン州FAに対するスマレ選手の不服申し立てに対してFIFAの裁定が出てから行うとしています。
 「FAMはFIFAがスマレ選手の不服申し立てを審理するかどうかを見守っているところであり、場合によってはFIFAがFAMにその裁定を委ねる可能性もある。外国籍選手はMリーグでの不服申し立てをFIFAに行うことはあるが、マレーシア人選手はFAMに裁定を出すことが求められることも多く、帰化選手であるスマレ選手の場合は後者となる可能性がある。」と話すスチュアート事務局長は、それでも給料未払い問題についてはFIFAが審理を行う可能性にも言及しています。またFIFAの裁定を待たずにFAMが審理を始めた場合には、FIFAがこれを特殊な例としてみなして、FAMではなくFIFA自身が審理を行う可能性もあるとしています。

前FAM審判委員長はJDT戦の審判の処分を主張
 前FAM審判委員会で委員長を務めたスブヒディン・サレー氏は、前節第7節のMリーグ1部JDT対トレンガヌFC戦で試合を十分にコントロールできなかったワン・モハマド・タルミジ・ワン・イブラヒム主審について、下部リーグへの降格などの処分を行うべきだと述べています。
 この試合はJDTが1-0でトレンガヌFCを破っていますが、JDTのオーナーであるジョホール州皇太子トゥンク・イスマイル殿下自身がトレンガヌFCは2つのPKを与えられるべきであったと発言するほど、明らかに誤審が複数回観られた試合でした。
 スポーツ専門サイトのスタジアムアストロは、スブヒディン氏の話として、タルミジ主審の審判としての技量を向上させることはもとより、国内リーグの審判のレベルを維持したとFAMが考えるなら、タルミジ主審の下部リーグ降格処分を行うべきと提言したようです。
 またFAMは公式Facebookでは、現在の審判委員会のモハマド・ダリ・ワヒド委員長を中心に、Mリーグでの審判の評価を行なっていることを明らかにしています。Mリーグ再開後は2週間に1度の割合で主審、副審および各試合の審判評価担当者を対象に評価を行っているということで、こちらからもタルミジ主審への処分が発表になるかもしれません。


9月16日のニュース:ケランタンUが監督解任、新型コロナの影響でMリーグ1部の試合会場と日程が変更、前U23監督がFAMのテクニカルダイレクター就任へ

 本日9月16日は1963年にマレーシアが成立したいわばマレーシアの建国記念日で国民の祝日となっています。1963年のこの日、既に独立していたマラヤ連邦、サバ、サラワク、シンガポールがマレーシアを成立させました。(1965年にシンガポールはマレーシアから離脱しています。)
 ちなみにマレー半島では8月31日の独立記念日が盛大に祝われますが、これはマレー半島にあったイギリス領マラヤがイギリスから独立した日であり、サバやサラワクには全く関係のない祝日です。(但しはサバはマレーシア成立に向けて1963年8月31日にイギリスから独立しており、「偶然」この日がサバにとっても独立記念日に当たります。)
 では、本日のニュースです。

ケランタンUが監督解任
 マレーシアの通信社ブルナマは、Mリーグ2部で現在、6位のケランタン・ユナイテッドFCのザハスミ・イスマイル監督が解任されたことを報じています。
 ケランタン・ユナイテッドFCは、新型コロナウィルス感染拡大によるリーグ中断までの4試合を3勝1敗としながら、8月28日のリーグ再開以降は3連敗しており、これが解任の原因のようです。ザハスミ監督は今季のMリーグ監督解任第1号となりました。
 「今回の経営陣による決断を受け入れたい。また経営陣からこれまで信頼してもらったことに感謝したい。」と話すザハスミ監督は昨季はチームをMリーグ3部のM3リーグ優勝に導き、クラブを2部プレミアリーグに昇格させています。
 ザハスミ監督にはこれまでの業績に対して感謝の意を示したケランタン・ユナイテッドFCのアナス・カリミ・アーマド・タニ名誉事務局長は、ザハスミ監督の元でコーチを務めたサザミ・シャフィイ氏とザハリマン・ガザリ氏にも「休養」が与えられたことを明かし、監督を含めた後任については後日発表されるとしています。
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 M3リーグでは他のチームを圧倒して2部に昇格したケランタン・ユナイテッドFCは、リーグが中断する第4節までは、同じ3部からの昇格組であるクチンFAなど比較的楽な相手との対戦が続きましたが、リーグ再開後は1部昇格を狙うクアラルンプールFAやJDTのBチーム、JDT IIなど強豪チームとの対戦が続いていました。このまま順位が下がれば、2部プレミアリーグの上位5チーム(1部スーパーリーグのBチームを除く)に与えられるマレーシアカップの出場権獲得が危うくなりつつある中で、勝利が期待されていた前節第7節のUKM FC戦に敗れたことが、今回のザハスミ監督解任の直接のきっかけになった可能性があります。

新型コロナの影響でMリーグ1部の試合会場と日程が変更
 今月9月18日に予定されているMリーグ1部第8節のクダFA対サバFAのの試合会場と日程が変更になったことをMリーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLが発表しています。
 MFLの公式Facebook上では、クダFAのホームゲームとなるこの試合は試合会場となるダルル・アマンスタジアムのあるクダ州アロースターが、新型コロナウィルス感染拡大を防ぐためにマレーシア政府が9月11日より移動制限強化地域に指定したコタ・スター地区内にあることが理由とされています。なお移動制限強化地域への出入りは原則として禁止されており、出入りが必要な場合はその理由と合わせて申請が必要となっています。
 またMFLは、このクダFA対サバFAの試合を両チームの同意の元に、アロースターから350km以上離れたクアラルンプールのクアラルンプールフットボールスタジアムで9月21日に行うことも併せて告知しています。またMリーグ1部と2部の第8節の他の試合には変更がないということです。
(クダFA対サバFAの試合日程と会場の変更を告知するMFLの投稿-MFL公式Facebookより)

前U23監督がFAMのテクニカルダイレクター就任へ
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版は、マレーシアサッカー協会FAMのペーター・デ・ルー テクニカルダイレクター(TD)が今年末に切れる契約を更新しないことを表明し、その後任には前U23代表監督のオン・キムスイ氏が有力であると報じています。
 オン氏はU23代表監督として2011年の東南アジア競技大会通称シーゲムズ優勝などの実績があり、現在はFAMのTD補佐兼ユース強化担当のトップを務めています。
 ニューストレイトタイムズによると、FAMのハミディン・アミン会長とスチュアート・ラマリンガム事務局長は既にオン氏とTD就任に関する条件などを話し合う会合を持ったということです。
 一方、自身のFacebookで契約を更新しないことを表明したオランダ出身のデ・ルーTDは、2017年からFAMのTDを務め、昨年2019年7月に発表されたFAMによる「マレーシアDNA計画」の中心人物です。このマレーシアDNA計画は、「マレーシアスタイル」のサッカーを4-3-3のフォーメーションと定義し、これを草の根レベルから浸透させ、さらにこれに即した育成や強化を行うことで、将来の代表強化につなげようという計画です。



9月15日のニュース:クダFAはクラブライセンス申請期限までに必要書類を用意できず、就任から1年のハミディンMFL会長に続投期待の声、元リーグ得点王が売りに出したゴールデンブーツはスランゴール州スルタンが購入、タイリーグが再開し、ドミニク・タンは途中出場

クダFAはクラブライセンス申請締め切り期限まで書類提出できず
 マレーシアの通信社ブルナマは、Mリーグ1部クダFAを運営するクダ州サッカー協会(クダ州FA)が本日9月15日が期限となっている来季のクラブライセンス申請について、必要書類が全て整っていないことから、マレーシアサッカー協会FAMに期限延長を求めたと報じています。
 クダ州FAのムハマド・サヌシ・モハマド・ノー会長は、クラブライセンス申請に必要な書類は98%は揃っているとして、残る書類が用意でき次第、直ちに申請を行うと話しています。
 「クダ州FAが抱える未払い給料などの負債は1060万リンギ(およそ2億7100万円)を超えているが、従業員積立基金EPFや内国歳入庁への納入、そして選手への未払い給料の支払いなど全ての負債を解消しようとしている最中である。この財務面以外はクラブライセンスの申請に必要な条件を満たしているので、FAMに期限の延長を求めている。」とサヌシ会長は話しています。

就任から1年のハミディンMFL会長に続投期待の声
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版は、Mリーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLのハミディン・アミン会長が就任から1年を迎えたことを報じるとともに、その任期の延長が期待されていると伝えています。
 マレーシアサッカー協会FAMの会長でもあるハミディン会長がMFLのトップに就任して以降、新たなリーグスポンサー獲得や、Mリーグ各クラブの経営状況を評価する経済コントロールプログラム(ECP)の導入などが行われており、これを評価する声がMFLの理事会だけでなく、Mリーグクラブからも出ているとしています。
 MFLのムスタザ・アーマド理事は。「特にECPの導入により、Mリーグは近隣諸国のリーグと肩を並べられるリーグへ変貌している。」とハミディン会長が強力な統率力を発揮することで、多くの改善が見られてると話しています
 またMリーグ2部クアラルンプールFAのノクマン・ムスタファ事務局長やペナンFAのアマル・プリトパル・アブドラ会長らも就任から1年を迎えたハミディン会長を祝福するとともに、今後もMリーグをリーダーとして引っ張っていくことを期待するコメントを寄せています。
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 これまでは王族や政治家によって運営されてきたマレーシアサッカー協会FAM会長の座にビジネスマンとして初めて就任したのがハミディン会長です。その後はMFLの会長にも就任しており、名実ともにマレーシアサッカーのリーダーとなっています。

元リーグ得点王が売りに出したゴールデンブーツはスランゴール州スルタンが購入
 経済的な困窮からかつて自身がMリーグ得点王として獲得したゴールデンブーツをオークションにかけた元代表でペラTBGのストライカー、カリド・ジャムルス氏については、このブログでも何度か取り上げましたが、そのゴールデンブーツはスランゴール州スルタンのシャラフディン・イドリス・シャー殿下が購入することになったようです。
 スランゴール州王室事務所の公式Facebookによると、シャラフディン・イドリス・シャー殿下とカリド氏の双方が同意する金額で買い取られたというゴールデンブーツはカリド氏が2002年シーズンに17ゴールを挙げて獲得したもので、今後はスランゴール州クランにあるスランゴール州サッカーギャラリーに展示されるということです。
 (カリド氏-写真右-とシャラフディン・イドリス・シャー殿下が出席した移譲式典の写真-スランゴール州王室事務所の公式Facebookより)

タイリーグが再開し、ドミニク・タンは途中出場
 マレーシア同様、国内リーグが中断していたタイリーグが9月12日に再開しました。今季のタイ1部リーグには、先日このブログでも報じたパハンFAから電撃移籍したムハマドゥ・スマレ(ポリス・テロFC)の他、ドミニク・タン(ポリステロFC)、ノーシャルル・イドラン・タラハ(BGパトゥム・ユナイテッド)の3名の代表選手が在籍しています。
 第5節からの再開となった先週末は、ノーシャルル選手が所属するBGパトゥム・ユナイテッドはブリーラム・ユナイテッドと対戦予定でしたが、直前の検査でブリーラム・ユナイテッドの選手に新型コロナウイルスの陽性反応が出たため延期されるなど、再開からいきなり波乱含みでした。
 一方、スマレ選手とタン選手が所属するポリス・テロFCはポートFCと対戦し、1ー1の引き分けでした。タン選手は67分から途中出場しましたが、スマレ選手はベンチ入りしませんでした。

タイ1部リーグ第5節
9月12日(金)
PATスタジアム
ポートFC 1-1 ポリス・テロFC
 この試合は87分にスタジアムが停電となり、そのまま試合中止になっています。(タイリーグの公式サイトはsuspended「一時停止試合」と表示されています。)。
 この試合ではドミニク・タン選手は67分から途中出場していますが、モハマドゥ・スマレ選手はベンチ入りしませんでした。
(ハイライト映像はポリス・テロFCのYoutubeチャンネルより-停電の様子も写っています。)

Mリーグ1部スーパーリーグ2020年シーズン第7節結果

 9月11日(金)と9月12日(土)の両日に、1部スーパーリーグ第6節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)
 *試合のダイジェスト映像は全てMFLの公式Youtubeより。

9月11日(金)
ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラTBG 1ー0 UITM FC
得点者:シャレル・フィクリ(4分)
 前節ではJDTに0ー7と大敗したペラTBGでしたが、この試合は開始直後4分のゴールを守り切って勝利しています。
 UITM FCは司令塔ラビ・アタヤを累積警告による出場停止で欠く苦しい布陣ながら善戦するも惜敗し、リーグ戦の連勝が3でストップしました。

スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 0-1 ジョホール・ダルル・タジムJDT
得点者:JDT-サファウィ・ラシド(5分)
 JDTが3連勝、開幕からも7試合負けなしとなり、リーグ7連覇にまた一歩近づきました。AFCチャンピオンズリーグ過去10年のベストゴールを受賞したサファウイ・ラシドがゴールを決めています。
 下のハイライト映像にはありませんが、トレンガヌFCにとってはPKを与えられても良い場面が少なくと2度あり審判に泣かされた試合でもありました。これにはJDTのオーナーのトゥンク・イスマイル殿下も審判を非難するコメントを出すほどでした。

UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
スランゴールFC 1-1 マラッカ・ユナイテッドFC
得点者:スランゴール-サンドロ・ダ・シルヴァ(40分)、マラッカ-ウチェ・アグバ(39分)
 来季のAFCカップ出場を目指すスランゴールFCにとっては上位進出が遠のく引き分けでした。試合終了間際にはブレンダン・ガンが2枚目のイエローで退場となり、次節の注目カード、首位JDT戦に出場できなくなりました。
 一方のマラッカUはリーグ再開後は2勝1分と好調を維持しています。

9月12日(土)
トゥン・アブドル・ラザクスタジアム(パハン州ジェンカ)
フェルダ・ユナイテッドFC 1-2 クダFA
得点者:フェルダ-シャミ・ザムリ(41分)、クダ-チェチェ・キプレ(48分)、ハディン・アズマン(66分)
 クダFAが昨季までフェルダ・ユナイテッドに在籍していたハディン・アズマンの逆転ゴールでリーグ再開後3連勝し、今季最高位の2位に浮上しています。
 一方のフェルダ・ユナイテッドはリーグ再開から1分2敗と勝ち星がありません。
 フェルダ・ユナイテッドの恵龍太郎選手は先発でフル出場しています。

ダルル・マクマルスタジアム(パハン州クアンタン)
パハンFA 2-1 PDRM FC
得点者:パハン-イヴァン・カルロス(37分)、ファイザル・ハリム(74分)、PDRM-アミル・サイフル(83分)
 パハンFAはFWディクソン・ヌワカエメを欠きながらも最下位のPDRM FCに勝利し、連敗を2で止めています。
 PDRM FCは給料未払い問題により勝点3を剥奪されており、このままだと勝点がマイナスでシーズンを終える可能性が出てきました。

MPPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティFC 1-1 サバFA
得点者:PJ-エリゼウ・アラウージョ(53分)、サバ-ロドリュブ・パウノヴィッチ(88分)
 ともに降格圏にいる両チームの争いは引き分けに終わっています。

マレーシアスーパーリーグ順位表(第7節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1JDT76101641219
2クダFA7412128413
3ペラTBG7322912-311
4マラッカU741264210
5トレンガヌFC73131411310
6スランゴールFC724199010
7UITM FC731377010
8パハンFA7304101009
9フェルダU7133811-36
10PJシティFC7133610-46
11サバFA7133712-56
12PDRM FC7024310-7-1
*4位のマラッカUと12位のPDRM FCはそれぞれ、給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアスーパーリーグ ゴールランキング(第7節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
7ドミニク・ダ・シルヴァトレンガヌFC7
5イフェダヨ・オルセグンスランゴールFC7
5チェチェ・キプレクダFA7
4サンジャル・シャアフメドフ他6名

9月11日のニュース:AFCU19選手権は来年へ延期決定、クダ州FA会長はアイディル監督に固執せず、ケランタンUの民営化手続きが完了

AFCU19選手権は来年へ延期決定
 アジアサッカー連盟AFCは、新型コロナウィルスの影響を理由に10月にウズベキスタンで開催が予定されていたAFC U19選手権の延期を公式サイトで発表しています。またバーレーンで開催予定だったAFC U16選手権の延期も併せて発表されており、いずれの大会も2021年初旬の開催を目指していると言うことです。
 マレーシアも出場予定だったAFC U19選手権は来年2021年5月にインドネシアで開催予定の国際サッカー連盟FIFA U20W杯のアジア予選も兼ねています。
 AFCは公式サイト上でアジアの多くの国で新型コロナウィルス感染拡大が収束していない中、大会に参加する若い選手の健康を最優先することに加え、移動に伴う健康上のリスクなども延期の理由に挙げています。
 AFCのシーク・サルマン・エブラハム・アル・カリファ会長はAFCとAFC加盟国のサッカー協会MAの財政の健全性を確保することは重要だとした上で、全員が協力してこの苦境を乗り越えることを提案しています。
 U19選手権とU16選手権に加え、今年2020年のAFCカップとAFCソリダリティカップの中止を決定した他、フットサルクラブ選手権は2021年にアラブ首長国連邦を開催国として来年2021年に開催することも発表しています。また11月にトルクメニスタンで開催が予定されていたAFCフットサル選手権は、12月2日から13日の予定でクウェートに開催地を変更して行うことも発表しています。

クダ州FA会長はアイディル監督に固執せず
 マレーシアの通信社ブルナマはMリーグ1部クダFAを運営するクダ州サッカー協会(クダ州FA)会長の「アイディル・シャリン監督が他のクラブへ移籍したければ、それを慰留しない」と言う発言を報じています。
 来季は同じMリーグ1部のペラTBGの監督就任が噂されているアイディル監督について報道陣に問われたクダ州FAのムハマド・サヌシ会長は「自分のところには何の情報も届いていないが、マレーシアは民主主義の国であり、誰でも自由に自分の行きたいところへ行く自由がある。」と話しています。
 同じ記事では、ムハマド・サヌシ会長はクダFAの選手と給料体系の見直しのために話し合いを行ったことも明らかにしています。
 「クダ州FAは経営が困難になっており、その大きな理由の一つが現在の給与体系である。給料削減に応じられない選手や自身の技量にそぐわない給料を希望する選手に対しては、クダFAは希望があれば放出する準備がある。」とも話す一方でムハマド・サヌシ会長は、クダ州出身の選手にはクダFAに残って欲しいというとも話しています。
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 アイディル監督は、来季の構想や自身の契約についてクダ州FAと話し合いを希望していることを表明していますが、それに対してクダ州FAが何の対応もしていないことに不満があるとされており、今月9月半ばまでにクダ州FAから何の返事もなければ、他のクラブと交渉に入ることも明らかにしています。

ケランタンUは民営化手続きが完了
 Mリーグ2部のケランタン・ユナイテッドFCは、マレーシアサッカー協会FAMがMリーグ1部と2部の全クラブに求めているクラブ民営化手続きを完了したようです。
 マレーシアの通信社ブルナマによると、ケランタン・ユナイテッドFCは今月に入ってFAMに民営化手続きに必要な書類を提出したと言うことですが、ブルナマの記事ではケランタン・ユナイテッドFCのワン・モハマド・ズル・イクマン事務局長の話として、FAMから正式に民営化承認の手紙がケランタン・ユナイテッドFCに届いたと言うことです。
 FAMは来季2021年以降のMリーグ出場のクラブライセンス発給条件の一つして、各州のサッカー協会(州FA)などが運営するクラブの民営化を義務付けており、今回の民営化手続き完了により、ケランタン・ユナイテッドFCは来季のMリーグに出場するためのクラブライセンス申請資格を得たことになります。
 ケランタン・ユナイテッドFCは昨季、Mリーグ3部にあたるM3リーグの優勝チームとして今季から2部に昇格しています。

“Thank you to FAM, the Malaysian Football League (MFL) for helping the club complete this privatization. However, KUFC’s participation in the national level competition or the Asian Football Confederation (AFC) is subject to the acceptance of the KUFC club license this year,” he said. .

Wan Mohd Zul said at this time, his party was completing the documents required by FAM for the purpose of application and license approval.

“Currently, 95 percent of the documents have been sent to FAM for club license matters,” he said.

  • BERNAMA


9月10日のニュース:ケランタンFA新オーナーはサフィク・ラヒム獲得を否定、スマレはパハン州FAの契約違反が退団の原因と主張、スマレはFIFAによる暫定ITCを持ってポリステロFCと契約

ケランタンFA新オーナーはサフィク・ラヒム獲得を否定
 Mリーグ2部ケランタンFAの新オーナーとなったノリザム・トゥキマン氏は、元代表チームで主将を務め、現在は1部マラッカ・ユナイテッドFCでプレーするMFサフィク・ラヒムや同じ1部のペラTBGのFWシャーレル・フィクリ獲得の噂を否定しているとマレーシア語紙ハリアン・メトロ電子版が報じています。
 ノリザム氏はクラブが抱える負債への対応を最優先とし、その負債については2週間以内に完済したいと話しています。そして負債問題が解決した後には、ケランタンFAの栄光を取り戻すために綿密な計画を立て、それを遂行したいとしています。
 また今季末に契約満了となるケランタンFAのユスリ・チェ・ラー監督の去就については、さらに1年の契約更新を予定していると話す一方で、今季終了時に確定したいとしています。さらに選手との契約更新についても、各選手の今後の試合でのパフォーマンスを見て評価するつもりであるとしています。

スマレはパハン州FAの契約違反が退団の原因と主張
 Mリーグ1部のパハンFAを「無断離脱」し、タイ1部リーグのポリステロFCと契約したとされるモハマドゥ・スマレがついに口を開いたようです。
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版は、26歳のスマレ選手とのインタビューを掲載し、その中でスマレ選手はパハンFAを運営するパハン州サッカー協会(パハン州FA)による発表やそれに基づいたネット上の自分への否定的な意見について容認できないと話しています。
 パハン州FAの会長を務めるトゥンク・アブドル・ラーマン・スルタン・アーマド・シャ殿下や(ガンビア出身の)自分がマレーシア国籍を取得し、代表でプレーする夢を実現させてくれたパハン州FAを尊重し、あえて発言を控えてきたと言うスマレ選手はネット上で自分に向けられた厳しいメッセージに傷ついたとしています。
 「自分とパハン州FAとの間の問題は新型コロナウィルスがきっかけで怒ったと思われているようだが、実際にはそれよりも前から存在している。もし、パハン州FAの誰かが自分が嘘を言っていると思うなら、その人物は公の場で『スマレは嘘を言っている』と言って欲しい。自分は自分の発言に責任を持っており、過去3年間に渡ってパハン州FAが契約義務を果たしていないことを示す証拠もある。」
 「3年間は耐えるにはあまりにも長い期間だった。自分はパハン州FAに手紙やメールを送ったが、話し合いの提案どころか、一度たりと返事をもらったことはなかった。そして今年の6月と7月にも郵送だけでなく、直接、手渡しで話し合いを求める文書を提出したが、パハン州FAの誰一人として返事をよこさず、それを示す証拠もある。」
 「パハン州FAの関係者には本当のことを明かして欲しいと切に願っている。(パハン州FAの会長を務める)トゥンク・アブドル・ラーマン・スルタン・アーマド・シャ殿下は、自分がパハン州FAに手紙を送ったことも、現在の事実も知らされていないと思う。一介の選手である自分が、直接、会長へ直訴することはできなかった。」
 こう話すスマレ選手は8月3日にもパハン州FAを訪れて、退団希望の手紙を手渡したと言うことですが、何の返事ももらえなかったと話しています。
 スマレ選手の問題が明らかになったのは先月、パハンFAのドラー・サレー監督がスマレ選手が1ヶ月近くチーム練習に参加していないことをメディアに明かしたことがきっかけでした。その後、スフィアン・アワン チームマネージャー(TM)がスマレ選手の行動を非紳士的でプロ意識に欠けると非難しました。
 これについてもスマレ選手は、パハンFAを離れた時期は1ヶ月以上前であり、メディアが取り上げるまではパハン州FAは何のコメントも出していないと話し、パハン州FAが自分のことを国際サッカー連盟FIFAに訴えるのであれば、対応する用意はできていると話しています。

スマレはFIFAによる暫定ITCを持ってポリステロFCと契約
 同じニューストレイトタイムズは、上の記事で取り上げたモハマドゥ・スマレがFIFAにより暫定的国際移籍証明書ITCを発給され、タイ1部リーグの残りシーズンはポリステロFCでプレーすると報じています。
 既に背番号が13となることも発表されているスマレ選手は、Mリーグ1部のパハンFAを運営するパハン州サッカー協会(パハン州FA)がITCの発行を拒否したことにより、正式な移籍が不可能とされていました。そこで今回のポリステロFCは、今季残りの期間はパハンFAが期限つき移籍させ、来季はこれまで何度も噂に上がっていた同じMリーグ1部のジョホール・ダルル・タジムJDTへ正式に移籍するのではと言った噂もありましたが、スマレ選手は、FIFAによる暫定的ITCによりフリーエージェントとしてポリステロFCへ移籍したようです。
 スマレ選手自身も「誰が自分がJDTに移籍すると言っているのだろう。そんな話はどこから出たのか。期限付き移籍といった話も全て誤った情報である。ポリステロFCとは完全移籍で契約する。タイでプレーしたいからタイへ行くのであり、タイではサッカーに専念したい」と述べています。
 この状況についてマレーシア国内でサッカー選手の代理人を務めるエフェンディ・ジャガン・アブドラ氏は、選手が所属先がない状態で放置されないよう、FIFAは一定の条件のもとで暫定的ITCを発給することがあると述べています。
 なおマレーシアサッカー協会FAMのユソフ・マハディ会長代理は、FAMがスマレ選手によるパハン州FAに対する不服申し立て審査を完了していないことを理由に、タイサッカー協会から出されていたスマレ選手のITC発給申請を許したことを明らかにしています。その後、タイサッカー協会はこの問題をFIFAに紹介し、FIFAが暫定的ITCをスマレ選手に発給したと話すユソフFAM会長代理は、パハン州FAがスマレ選手に対して法的措置を取ることは可能であるとも話しています。

9月8日のニュース:タイ1部リーグクラブがスマレの入団を発表、前所属のパハンFAはスマレに対し法的措置を検討、クダFA監督は来季はペラTBGを指揮か

タイ1部リーグクラブがスマレの入団を発表
 タイ1部リーグのポリステロFCが昨日9月7日にマレーシア代表ウィングのモハマドゥ・スマレの入団を公式Facebookで発表しました。背番号が13となることも発表されています。なおポリステロFCには同じ代表のセンターバックのドミニク・タンも在籍しており、BGパトゥム・ユナイテッドFC在籍のノーシャルル・イドラン・タラハと合わせ、今週末から再開されるタイ1部リーグでは3人の代表選手がプレーすることになります。
 ガンビア出身の帰化選手であるスマレ選手のポリステロFCの入団発表とともにアップロードされた映像では、スマレ選手がサポーターに向けて「バンコクで会いましょう」と挨拶しています。(以下はポリステロFCの公式Facebookより)

 なおタイ1部リーグはMリーグ同様に第4節を終えた時点でリーグが中断していましたが、今週末の9月12日より再開し、来年5月に終了する秋春制シーズンへと移行することを発表しています。

前所属のパハンFAはスマレに対し法的措置を検討
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版は、スマレ選手が所属していたMリーグのパハンFAが、契約違反として法的措置を検討していると報じています。
 パハンFAのスフィアン・アワン チームマネージャーは、スマレ選手のチームからの無断離脱について、スマレ選手は現在もパハンFAと契約中だとして、クラブが弁護士を雇って法的措置を取る予定であると話しています。
 「詳しいことは言えないが、タイのクラブとの契約は向こうであり、スマレ選手は現在もパハンFAと契約期間中である。」と話しています。
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 経営不振が伝えられているパハンFAが今年に入り、新型コロナウィルスによるリーグ中断期間中に数回の給料が未払いとなっていたことから、契約書に含まれている条項を盾に退団、ポリステロFC入団に漕ぎ着けたと言われています。
 もしパハンFAが本当に裁判沙汰にするのであれば、それなりの根拠があるのだと思いますが、最初は派手な花火を打ち上げるものの、結局はしりすぼみになってしまうというマレーシアではありがちな対応で終わるような気がしなくもありません。
 もしそうだとしたら、振り上げた拳を下ろすところがないだけでなく、パハンFAの窮状を自ら明らかにすることになりそうです。またそうなれば、スマレ選手以外にもチームを今期中に離れる選手が続出しそうです。

クダFA監督は来季はペラTBGを指揮か
 先週のMリーグ1部第6節ではジョホール・ダルル・タジムJDTの対戦で0-7と惨敗したペラTBGの来季の監督候補に、同じMリーグ1部クダFAのアイディル・シャリン監督の名前が上がっているようです。
 マレーシア語紙ハリアンメトロ電子版は、大敗の責任はペラTBGのメフメト・ドゥラコビッチ監督一人の責任ではないとしながらも、4季を迎えるドゥラコビッチ監督はペラTBGを2018年にはマレーシアカップ優勝に導くなど実績は決して悪くない一方で、新しい戦術などの導入がないことからクラブ内では停滞感が感じられていることから、新監督獲得へ動く可能性が取り沙汰されています。
 今週にはシャリン監督の代理人がペラTBGを運営するペラ州サッカー協会(ペラ州FA)と面会し、契約内容の交渉を行うという話もあり、これが事実ならぺら州FAの本気度が感じられます。

Mリーグ1部スーパーリーグ2020年シーズン第6節結果

 9月4日(金)と9月5日(土)の両日に、1部スーパーリーグ第6節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)
 *試合のダイジェスト映像は全てMFLの公式Youtubeより

9月4日(金)
ジョホール・ダルル・タジムJDT 7-0 ペラTBG
得点者:アフィク・ファザイル(22分)、ゴンザロ・カブレラ3(36分、45分PK、63分)、ラマダン・サイフラー(45分+2分)、サファウィ・ラシド(79分)、アキヤ・ラシド(84分)
 JDTは、追撃候補の一つペラTBGを全く寄せ付けず、JDTがゴンザロ・カブレラのハットトリックなどを含む今季最多得点で圧勝。2位に勝点差6をつけ、独走態勢に入りつつあります。

リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバFA 1-2 スランゴールFC
得点者:サバ-ルドリュブ・パウノヴィッチ(65分)、スランゴール-イフェダヨ・オルセグン2(72分、81分)
 スランゴールFCは前節はベンチスタートだったイフェダヨ・オルセグンが先発し、終盤に2ゴールを決めリーグ再開後の初勝利を挙げています。
 一方、サバFAはリーグ再開から2連敗となっています。

ハン・ジェバスタジアム(マラッカ州クルボン)
マラッカ・ユナイテッドFC 1-0 トレンガヌFC
得点者:マラッカ-ウチェ・アグバ(61分)
 マラッカ・ユナイテッドFCが連勝。過去2試合で6得点無失点で2連勝のトレンガヌFCは完封負けしています。

9月5日(土)
ダルル・アマンスタジアム(クダ州アロースター)
クダFA 2-1 PJシティFC
得点者:クダ-クパ・シャーマン(24分)、チェチェ・キプレ(68分)、PJ-ワシントン・ブランダオ(16分)
 5バックで試合に臨んだPJシティが先制し、さらに守備的になった布陣をこじ開けたクダFAが連勝で2位に浮上。
 一方の3試合勝ち星なしのPJシティは11位のサバFAと勝点で並び、次節の直接対決が控えています。

UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
UITM FC 1-0 パハンFA
得点者:ラフィ・ヤアコブ(63分)
 昇格組のUITM FCが前節のフェルダ・ユナイテッドFCに続き、昨季2位のパハンFAに勝利する大番狂わせで、順位を一つ上げ4位としています。
 パハンFAはリーグ再開以降2連敗で、モハマドゥ・スマレ不在が響いています。

クアラルンプールフットボールスタジアム(クアラルンプール)
PDRM FC 1-1 フェルダ・ユナイテッドFC
得点者:PDRM-エスカンダル・イスマイル(59分)、フェルダ-カイルル・アムリ(71分PK)
 PDRM FCが今季チーム3ゴール目となるエスカンダル・イスマイルのゴールで先制しましたが、フェルダ・ユナイテッドFCが追いつき引き分けに終わっています。
 フェルダ・ユナイテッドFCは最下位のPDRM FC相手に勝点3を獲得してリーグ順位をあげたいところでしたが、今季未勝利の相手に引き分けが精一杯でした。
 フェルダ・ユナイテッドFCの恵龍太郎選手は先発でフル出場しています。

マレーシアスーパーリーグ順位表(第6節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1JDT65101541116
2トレンガヌFC63121410410
3クダFA6312107310
4UITM FC631276110
5マラッカU64029549
6スランゴールFC62318809
7ペラTBG6222812-48
8パハンFA620489-16
9フェルダU613279-26
10PJシティFC612359-45
11サバFA6123611-55
12PDRM FC6024310-7-1
*5位のマラッカUと12位のPDRM FCはそれぞれ、給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアスーパーリーグ ゴールランキング(第6節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
7ドミニク・ダ・シルヴァトレンガヌFC6
5イフェダヨ・オルセグンスランゴールFC6
4サンジャル・シャアフメドフトレンガヌFC6
4ゴンザロ・カブレラJDT6
4クパ・シャーマンクダFA6
4チェチェ・キプレクダFA6

9月2日のニュース:スマレはタイのクラブへ移籍か、FAMはクラブ民営化期限の遵守を改めて警告

スマレはタイのクラブへ移籍か
 Mリーグ1部パハンFAに所属するモハマドゥ・スマレは、Mリーグ再開となった8月28日の対JDT戦にベンチ入りしなかったどころか、過去1ヶ月ほどチームの練習にも参加していないことはこのブログでも昨日取り上げました。
 そのスマレ選手がタイ1部リーグのクラブの練習参加していると、英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
 代表でもプレーする26歳のスマレ選手が練習に参加しているのは、マレーシアU23代表やフル代表でのプレー経験もあるドミニク・タンが今年から所属しているタイ1部リーグのポリス・テロFCです。
 26歳のスマレ選手がどのような経緯でパハンFAを離れてポリス・テロFCの練習に参加しているかは不明ですが、タイのメディアによれば、今月9月末に開幕するタイリーグの2020/21シーズンからはタイのクラブでプレーすると報じられています。
 スマレ選手自身も詳細は明らかにしていないものの、今後はバンコクを拠点とすることを明言しているということです。
 ガンビア出身のスマレ選手は2018年にマレーシア国籍を取得し、マレーシア人のちをひかない初めての帰化選手として代表入りを果たした以降は、主力選手として活躍しています。
 なお今回の騒動ではパハンFAを運営するパハン州FAやサポーターからスマレ選手に対する非難が出ていますが、これについてスマレ選手は、現時点では何も話せないが、明らかにで切る時期がきたら全てを話すと述べるに留めています。
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 JDTへの移籍が取り沙汰せれているスマレ選手ですが、このタイクラブへの移籍が腰掛け的なもので、その後にJDTへ移籍という流れがあるかも知れません。なお、同僚となったタン選手はポリス・テロFCへ移籍する前にはJDTに所属していました。
 また別の報道では、スマレ選手とパハンFA間で交わされた契約書に含まれる「クラブが2回にわたり給料を支払わない場合には、選手は無条件で契約を破棄できる」という条項をもとに契約を破棄し、高額オファーを受けてタイへ渡ったともされています。パハンFAはリーグ再開後には不参加が噂されるほど経営が逼迫(逼迫)していると噂されており、スマレ選手だけが批判されるべきでない可能性もあります。

FAMはクラブ民営化期限の遵守を改めて警告
 マレーシアサッカー協会FAMは9月30日を期限として、各州のサッカー協会(州FA)が運営するクラブを民営化することを義務付けています。その期限まで1ヶ月を切ったことでFAMは改めて警告を発し、民営化が達成されないクラブが3部リーグに降格となることを強調しています。
 来季2021年シーズン以降に国内リーグMリーグ1部と2部のプロリーグに参加するためのクラブライセンスを取得するためには、アジアサッカー連盟AFCが設けた規定によりクラブの民営化が義務付けられています。
 今年2020年には、マレーシアはMリーグ1部優勝チームに与えられているAFCチャンピオンズリーグの本戦出場枠に加えて、AFCカップの出場枠を2枠与えられています。AFCの規定に沿わないクラブが国内トップリーグでプレーすることをFAMが許可すれば、このAFC主催大会への参加枠が減少する可能性もあることから、今回の民営化についてFAMは妥協しないことをスチュアート・ラマリンガムFAM事務局長も強調しています。
 スチュアート事務局長は現在、既に5クラブが民営化を完了し、12クラブがその手続きを行なっているとする一方で、3クラブは手続きに着手すらしていないことを明らかにしています。
 「民営化手続きが遅れていたり、着手できていないクラブには、現在の運営組織の規約により民営化後にクラブを運営する運営会社の設立ができなかったり、経営会議の総意が必要であったりなど様々な理由があることは理解しているが、期限までに民営化ができないクラブは3部へ降格となる。これにより1部と2部に参加するクラブ数が減少することを受け入れることについてはMFLとFAMは意見が一致している。」とスチュアート事務局長は話しています。

Mリーグ1部スーパーリーグ2020年シーズン第5節結果

 3月16日から中断していたMリーグが再開し、8月28日(金)と8月30日(土)の両日に、1部スーパーリーグ第5節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)
 今節は、JDTを除き、試合前に下位だったチームが上位のチームを破る結果になっています。(試合のダイジェスト映像はMalaysia Football LeagueのYoutubeチャンネルより)

8月28日(金)
ダルル・マクマルスタジアム(パハン州クアンタン)
パハンFA 2-0 ジョホール ・ダルル・タジムJDT
得点者:パハン-ファイサル・ハリム(40分)、エラルド・グロン(45分)、JDT-レオナルド・ヴァレスケス(5分)、ラマダン・サイフラー(15分)、ゴンザロ・カブレラ(35分PK)
 ポルトガルリーグのポルティモネンセSCへの移籍が決まっているエースのサファウィ・ラシドをベンチスタートさせたJDTは、Mリーグが中断する第4節まではBチームのJDT IIに所属し、2部プレミアリーグでプレーしていたラマダン・サイフラーがトップチーム昇格後に即スタメン出場し、さらにゴールを決めるなど改めて選手層の厚さを披露しました。さらに代表でもプレーするパハンFAの高速ウイング、モハマドゥ・スマレ獲得の噂もあり、エースの移籍にも盤石の構えでリーグ7連覇に近づきました。
 一方のパハンFAは、前述のスマレ選手が過去1ヶ月ほど練習にも参加していないという報道があり、この日もベンチ入りしませんでした。また第4節までチーム最多の3ゴールを決めているFWイヴァン・カルロスもケガでスタメンを外れるなど満身創痍のチーム状態では2点を返すのがやっとでした。

ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラTBG 0-1 マラッカ・ユナイテッド
得点者:マラッカ-フェリス・ダニアル(52分)
 給料未払い問題で揺れるマラッカ・ユナイテッドがペラTBGの無敗記録をストップ。ペラTBGのオフサイドトラップを抜け出したフェリス・ダニアルが今季初ゴールを決めています。

トゥン・アブドル・ラザクスタジアム(パハン州ジェンカ)
フェルダ・ユナイテッド 0-1 UITM FC
得点者:UITM-マーク・ハートマン(38分)
 今節最大の番狂わせとなったこの試合は、マーク・ハートマンのゴールで大学生が主体のUITM FCがフェルダ・ユナイテッドを破り9位から3位に浮上。一方のフェルダ・ユナイテッドは5位から9位に順位を下げています。
 フェルダ・ユナイテッドの恵龍太郎選手はスタメンでフル出場しています。

スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴン・バダ)
トレンガヌFC 4-0 サバFA
得点者:トレンガヌ-ドミニク・ダ・シルヴァ(12分)、サンジャル・シャアフメドフ2(43分、71分)、ファリス・ラムリ(84分)
 Mリーグ再開前のスーパーリーグ展望で失点をどれだけ防げるかが上位進出の鍵となると予想したトレンガヌFCが2試合連続の完封勝利で首位JDTと勝点差3の2位に浮上しています。またこの試合でもゴールを決めたドミニク・ダ・シルヴァは5試合で6ゴールとリーグ得点王として好調を維持しています。
 一方、サバFAはやはりスーパーリーグ展望で実戦練習不足が懸念材料と書きましたが、やはりそれが露呈した格好になり、一気に降格圏内の11位まで順位を下げました。

クアラルンプール・フットボールスタジアム(クアラルンプール)
PDRM FC 0-2 クダFA
得点者:チェチェ・キプレ2(30分、36分PK)
 こちらも給料未払い問題が取り沙汰されているクダFAが最下位相手ながら快勝し、順位を8位から3位としています。クダFAを運営するクダ州サッカー協会は、このPDRM FC戦前に未払いとなっている3月から6月までの給料を完済すると約束していましたが、それが1週間先延ばしになり、チームの士気が低下しても致し方ない状況でしたが、相手がPDRM FCだったことも幸いしてか、勝点3を獲得しています。
 敗れたPDRM FCは、リーグ中断前の第4節まで活躍した正GKのブライアン・シーをケガで欠き、攻撃陣も機能せず、既に今季3度目の完封負けで、今季の成績を0勝1分4敗としています。

UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
スランゴール FC 0-0 PJシティFC
得点者:なし
 ケガから復帰のルフィアノ・セゴヴィアを先発させて攻撃重視のメンバーを組みながら前半を無得点で折り返すと、スランゴールFCは後半には昨季のチーム得点王イフェダヨ・オルセグンやワン・ザック・ハイカルら攻撃のカードをさらに切りましたが、PJシティFCのゴールを破ることはできませんでした。この引き分けは上位進出を狙うスランゴールFCにとっては負けにも等しい痛い引き分けでした。
 この試合の前にはスランゴールFCのサティアナタン・バスカラン監督が今季の契約切れと共に退任するという噂が出ており、この辺りも試合の結果に影響を及ぼしたかもしれません。
 PJシティFCは負けていれば、降格権内の11位に落ちるところでしたが、貴重な勝点1をもぎ取り10位に踏みとどまりました。

マレーシアスーパーリーグ順位表(第5節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1JDT541087413
2トレンガヌFC5311149510
3ペラTBG52218538
4クダFA52128627
5UITM FC52126607
6マラッカU5302853*6
7パハンFA52038806
8スランゴールFC513167-16
9フェルダU512268-25
10PJシティFC512247-35
11サバFA512359-45
12PDRM FC501429-7*-2
*6位のマラッカUと12位のPDRM FCはそれぞれ、給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアスーパーリーグ ゴールランキング(第5節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
7ドミニク・ダ・シルヴァトレンガヌFC4
4サンジャル・シャアフメドフトレンガヌFC4
3イフェダヨ・オルセグンら他5名