MFL1部スーパーリーグ 2020年シーズン第1節結果

今季のマレーシアフットボールリーグMFLが開幕し、2月28日(土)から3月1日(日)にかけて、1部スーパーリーグMSLの6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)

2月28日(金)
スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州)
ジョホール・ダルル・タジムJDT 1-0 クダFA
得点者:JDT-マウリシオ(45分)

2月29日(土)
ダルル・マクムルスタジアム(パハン州)
パハンFA 1-2 スランゴールFC
得点者:パハン-イヴァン・カルロス(20分)、スランゴール-イフェダヨ・オルセグン(27分)、ブレンダン・ガン(89分)

UITMスタジアム(スランゴール州)
UITM FC 0-2 マラッカ・ユナイテッド
得点者:マラッカ-ソニー・ノルデ(29分)、ロメル・モラレス(90分)
この試合の観戦記はこちらにあります。

スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州)
トレンガヌFC 1-3 ペラTBG
得点者:トレンガヌ-サンジャル・シャアフメドフ(19分)、ペラ-ギリェルメ・デ・パウラ2(41分PK、80分)、シャルル・サアド(52分)

3月1日(日)
トゥン・アブドル・ラザクスタジアム(パハン州)
フェルダ・ユナイテッド 1-1 PJシティFC
得点者:フェルダ-アリフ・ファルハン(48分)、PJ-マハリ・ジャスリ(74分)
*フェルダ・ユナイテッドの恵龍太郎選手はスタメンでフル出場しています。

クアラルンプールフットボールスタジアム(クアラルンプール)
PDRM FC 0-0 サバFA
得点者:なし

MSL順位表(第1節終了時点)
*PDRM FCは給料未払い問題の解決が遅れたため、勝点3剥奪(はくだつ)処分を受けています。

順位クラブ試合勝点得点失点得失差
ペラ
マラッカ
スランゴール
JDT
フェルダU FC
PJシティFC
サバ
パハン−1
クダ−1
10トレンガヌFC−2
11UITM FC−2
12PDRM FC−2

ゴールランキング

ゴール数選手名所属試合数
ギリェルメ・デ・パウラペラ
マウリシオJDT
サンジャル・シャアフメドフトレンガヌFC
イヴァン・カルロスパハン
イフェダヨ・オルセグンスランゴール
他6名

MSL第2節は、3月6日(金)と7日(土)に開催が予定されています。

2月28日のニュース(1):スーパーリーグ各クラブの今季ユニフォームまとめ

いよいよ本日2月28日のジョホール・ダルル・タジムJDT対クダFAの試合で開幕するマレーシアフットボールリーグMFL。MFL1部スーパーリーグ各クラブの今季ユニフォームがほぼ出揃いまいしたので、今回はそれを紹介します。なお、MFL2部プレミアリーグのユニフォームまとめはこちらです。

JDT(ナイキ社製)
 さすがリーグ一の金満クラブ!今季ユニフォームには何と胸スポンサーがありません。発表になっているのはホーム(左)とアウェイ(右)のみです。

パハンFA(アンブロ社製)
 左からホーム、アウェイ、サードジャージとなっています。胸スポンサーのArus Kuasa社はマレーシアの鉱業会社です。

スランゴールFA(ホマ社製)
 左からホーム、アウェイ、サードジャージです。ちなみにマレーシアは英国の植民地だった影響でユニフォームをジャージ(jersey)ではなく、キット(kit)と呼ぶため、例えば左の写真のバックグラウンドの表示は「スランゴールFCホームキット」となっています。
 胸スポンサーのPKNSはスランゴール州開発公社で、昨季までMFLに存在したPKNS FCのオーナーでもあります。またVizionは土木および建設業を中心とするマレーシア企業です。

クダFA(ロット社製)
 左からホーム、アウェイ、サードジャージです。
 胸スポンサーのChenang Bay社は、クダ州ランカウィ島を中心にホテルやリゾートを運営するマレーシアの企業です。

ペラTBG(スペインのケルメ社製)
 左がホーム、右がアウェイです。
 胸スポンサーはホームがVisit Perak、アウェイはよく見えませんがPangkor Duty Free Islandです。いずれもペラ州観光局によるもので、実際にはペラ州政府がスポンサーになっています。

マラッカ・ユナイテッド(マレーシアのアル・イクサンスポーツ社製)
 左からホーム、アウェイ、サードジャージです。
 胸スポンサーのOlympex社はマレーシアの電子表示装置の製造販売企業です。

トレンガヌFC(マレーシアのアル・イクサンスポーツ社製)
 左からホーム、アウェイ、サードジャージです。
 胸スポンサーのRed One社はマレーシアの携帯電話事業会社です。

PJシティFC(プーマ社製)
 今季ユニフォーム発表会では、なぜかホームユニしか発表されませんでした…。
 胸スポンサーのQ Net社はマレーシア人オーナーながら香港に本社がある連鎖商取引(マルチ商法)企業です。

フェルダ・ユナイテッド(タイのFBT社製)
 このクラブだけ、ユニフォームの画像がないので動画で紹介です。
 胸スポンサーのFeldaはクラブの名称と同じですが、マレーシアの政府機関である連邦土地開発局です。

https://www.youtube.com/watch?v=Diq4TxUyvgY

サバFA(マレーシアのアララットスポーツ社製)
 今季ユニの発表が昨日2月27日でしたので、下の写真のみ入手できました…。
 アララット社のブランドであるカリノのロゴ入りで、左からアウェイ(赤)、ホーム(白)、サードジャージ(青)となっています。
 胸スポンサーは2019年はなかったのですが、今年もなさそうです。

PDRM FC(マレーシアのアル・イクサンスポーツ社製)
 左からアウェイ、サードジャージ、ホーム、ゴールキーパーです。
 胸スポンサーはトレンガヌFCと同じRed One社です。

UTIM FC(ホームとアウェイはアディダス社製、サードジャージはマレーシアのアパレル企業FITECH社製)
 写真左がフィールドプレーヤー用で、左からアウェイ、ホーム、サードジャージ、写真右はゴールキーパー用でアウェイ、ホーム、サードジャージです。
 胸スポンサーはホームとアウェイがSukipt、高等教育機関スポーツ大会(日本で言えばインカレ)、サードジャージはSukiptとマレーシア航空です。

2月25日のニュース:クダFAはJDTにチケット割り当て数増を求める、FAカップ2回戦のカードが決定、タイ1部リーグ第2節-代表コンビはともに出場

クダFAはJDTにチケット割り当て数増を求める
 今季のマレーシアフットボールリーグMFLは、今週金曜日2月28日のスンバンシーカップで開幕します。このスンバンシーカップは、英国プレミアリーグのチャリティーシールド(現コミュニティーシールド)を模した試合で、前年のMFL1部スーパーリーグ優勝クラブとマレーシアカップの優勝クラブが対戦する大会です。なお、昨季はスーパーリーグ、マレーシアカップとジョホール・ダルル・タジムJDTが優勝していることから、JDTはマレーシアFAカップ優勝クラブのクダFAと、開場したばかりのJDTの新本拠地スルタン・イブラヒムスタジアムで対戦しますが、このスンバンシーカップのチケットをめぐって、ちょっとした騒動が起こっていると英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が伝えています。
 このスンバンシーカップは、MFL1部スーパーリーグの公式戦として、JDTのホームゲームとして開催されますが、アウェイチームのクダFAに割り当てられたチケットが500枚となっていることが騒動の発端です。MFLの規定では、収容人数が2万人未満のスタジアムでは300枚、2万人以上4万人未満のスタジアムでは500枚、4万人以上のスタジアムでは1000枚のチケットをアウェイチームに割り当てることになっており、JDTはスルタン・イブラヒムスタジアムの収容人数が3万5000人であることから、MFLの規定に従って500枚のチケットをクダFAに割り当てましたが、クダFAはMFLを通じて1000枚のチケットを求めています。記事では、JDTは規定通りの対応をしており、MFLもJDTが割り当て増に応じない限り、何もできないとしています。
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 この問題はこのスンバンシーカップが本家のコミュニティーシールとは異なり、リーグ戦の一部となっていること、そして試合が中立地で行われていないことに端を発しています。特にJDTがリーグ6連覇中と言うことで、スンバンシーカップは今回も含め6回連続でJDTのホームでの開催になっています。
 しかしこれをコミュニティーシールドや隣国タイのチャンピオンズカップのように、リーグ開幕前に行い、会場も例えばブキジャリル国立競技場のような中立地とすれば、何の問題も発生しないどころか、MFLの主催試合として収入も得られると思うのですが、そんな発想はMFLにはないのでしょうか。

FAカップ2回戦のカードが決定
 先週末に行われたFAカップ1回戦の結果を受けて、昨日2月24日にFAカップ2回戦の組み合わせ抽選が行われました。なお、このFAカップは3年連続でシンガポールのEコマース(ネットショッピング)サイトShopee「ショッピー」が冠スポンサーとなり、Shopee FAカップと名称が変更になっています。
 以下は3月17日から18日かけて行われるFAカップ2回戦のカードです。注目のカードの下に小ネタを添えてみました。
*(カッコ)内は所属リーグ:(1)はMFL1部スーパーリーグ、(2)はMFL2部プレミアリーグ、(3)はMFL3部M3リーグ、(4)はMFL4部M4リーグ

PJシティFC(1)対イミグレーション(入国管理局)FC(3)
 内紛騒動で揺れるPJシティFCと、給料未払い問題未解決のためM3出場停止になったジョホールFAに代わって急遽参加したイミグレーションFCの対戦。チーム内にゴタゴタがあるとは言え、M3相手では順当にPJシティFCが勝利するでしょう。
サバFA(1)対クアラルンプールFA(2)
 昨季MFL2部優勝クラブと昨季MFL1部最下位クラブの対戦です。来季の1部昇格を目指すクアラルンプールFAにとっては、負けられない相手でしょう。
クダFA(1)対パハンFA(1)
 2回戦でMFL1部同士が対戦するのは少々残念ですが、今季大型補強を行った昨季4位のクダFAが昨季2位のパハンFAと対戦する2回戦屈指の好カードです。
フェルダ・ユナイテッド(1)対ケランタン・ユナイテッド(2)
 昨季MFL3部で圧勝して2部に昇格したケランタン・ユナイテッドと、すんでのところでMFL1部残留を果たしたフェルダ・ユナイテッドの対戦です。フェルダUには、恵龍太郎選手が在籍しています。
ペナンFA(2)対ヌグリスンビランFA(2)
 今季のMFL2部のクラブの中で最も1部昇格に近いクラブ同士の対戦です。ヌグリスンビランFAには中武駿介選手が在籍しています。
スランゴールFC(1)対サラワク・ユナイテッド(2)
 スランゴールFCのサティアナタン監督と反りが合わず退団したアムリ・ヤハヤが加入したのがサラワク・ユナイテッド。「自分が加入するクラブをスランゴールFCは倒せない」という捨て台詞が正しかったのかどうかが見ものです。
UITM FC(1)対クチンFA(2)
 今月上旬のプレシーズンマッチで対戦し、UITM FCが3-2と勝っているカード。ただし、プレシーズンマッチということで、その結果はあてにはならないでしょう。クチンFAには鈴木雄太選手とタニガワユウキ選手が在籍しています。
KLローバーズ(3)対ジョホール・ダルル・タジムJDT(1)
 昨季MFL2部でプレーした外国籍選手2名を補強し、M3では別格のKLローバーズは国内最強のJDTとの対戦です。MFL2部のクラブなら意外に勝てるかとも思いましたが、今回は相手が悪すぎます。
ケランタンFA(2)対プロタップFC(3)
 外国籍選手がなかなか決まらなかったクランタンFAには、昨季フェルダ・ユナイテッドでプレーした渡邉将基選手が加入し、MFL2部でプレーする選手は6名になりました。
マラッカ・ユナイテッド(1)対ランカウィシティFC(3)
クアタグFC(4)対KSRサイエンスFC(3)
SS FC(4)対UKM FC(2)
ノーザンライオンズFCマーサ対PDRM FC
マークレスST(4)対AF(国軍) FC(3)
ペラTBG(1)対KTローバーズ(3)
サラワク・ユナイテッドII(3)対トレンガヌFC(1)
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 なおShopeeがスポンサーとなったことで、FAカップやMFLの試合もShopeeのサイトからオンラインで購入できます。詳しくはこちらをどうぞ。チケット1枚購入につき1枚無料(!)のキャンペーンもやっています。

ちなみにFAカップのスポンサーとなったShopeeは、インドネシア1部リーグのスポンサーにもなっていますが、あのクリロナにひどいダンスを踊らせたことでも有名です。

https://www.youtube.com/watch?v=fHH3QfBSs7I

タイ1部リーグ第2節-代表コンビはともに出場
 隣国タイリーグ1部の第2節が行われ、ノーシャルル・イドラン・タラハが所属するBGパトゥム・ユナイテッドはアウェイでプラチュワップFCと対戦し0-0の引き分けでした。なおノーシャルル選手は第1節に続いて先発出場し、75分に交代しています。
 またドミニク・タンが所属するポリス・テロFCはアウェイでトラートFCと対戦し3−1と勝利し、開幕2連勝を飾っています。タン選手は73分に途中出場し、試合終了までプレーしました。
 なお明日2月26日に行われる第3節では、2人の所属するクラブが直接対決する「マレーシア選手ダービー」がBGパトゥム・ユナイテッドのホーム、レオスタジアムで開催されます。
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 マレーシア人選手の動向はタイリーグの公式サイトで調べるのですが、タイリーグのサイトは一部が英語になっているので、記事は読めなくとも記録を調べるにはとても便利です。MFLもこれくらいのサイトを作ってくれると、より多くの情報を世界に発信できるのでありがたいのですが…。

MFL1部スーパーリーグのクラブ紹介と今季の順位予想(5):クダFA、スランゴールFC

今季2020年シーズンのマレーシアフットボールリーグMFL1部と2部は2月28日に開幕します。そこで前回に続き、今季のMFL1部スーパーリーグでプレーするクラブの紹介と、独断と偏見に基づいてた順位予想を行います。今回はその第5回です。
(人名の後に特に表記がない場合はマレーシア人です)

クダFA(ホーム:ダルル・アマンスタジアム-クダ州アロースター)
(昨季結果:MFL1部4位 / 今季予想:2位)
<監督>
アイディル・シャリン・サハック(シンガポール、クダFA監督2季目)
<外国籍選手>
FWチェチェ・キプレ(コートジボアール、トレンガヌFCより移籍)
FWクパ・シャーマン(リベリア、PKNS FCより移籍)
MFアミン・ナザリ(フィリピン、タイ1部リーグのラーチャブリーFCより移籍-アジア枠)
DFシャキル・ハムザ(シンガポール、昨季から残留-ASEAN東南アジア枠)
DFレナン・アウヴェス(ブラジル、昨季から残留)
<主力選手>
GKイフワット・アクマル
MFデイビット・ロウリー
MFバドロル・バクティアル
FWハディン・アズマン(フェルダ・ユナイテッドから移籍)
<クラブ概要>
 クダ州サッカー協会KFAが運営するクラブで、昨季のマレーシアFAカップ優勝、マレーシアカップ準優勝とカップ戦では好成績を収めました。FAカップチャンピオンということで、今季は既にアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグのプレーオフを戦っています。(結果は韓国KリーグのFCソウルに1−4と敗れ、ACL本戦出場はなりませんでした。)
 外国籍選手、マレーシア人選手とも今季開幕前に最も積極的に戦力補強を行ったクラブで、スランゴールFCとともにJDTの連覇を止める可能性があるクラブです。昨季のチーム得点王フェルナンド・ロドリゲズ(スペイン。JDT IIに移籍)とチーム2位のゴールを記録したジョナサン・バウマン(アルゼンチン、インドネシア1部リーグのアレマFCに移籍)を放出したものの、昨季のMFL1部得点王のクパ・シャーマンと、トレンガヌFCでの過去3シーズンで29ゴール(50試合)を挙げているチェチェ・キプレを加入させています。また前述のACLプレーオフでは、昨季はフル代表候補にもなったGKイルファット・アクマルに代わってPDRMから加入したGKシャアリル・サアリを先発で起用するなど、選手層も厚みを増しています。
 クダFAを率いて2年目のアイディル・シャリン監督の目指すパスサッカーも浸透しつつあるので、昨季の4位よりも上の順位を狙えるクラブになってきています。

スランゴールFC(ホーム:シャーアラムスタジアム-スランゴール州シャーアラム)
(昨季結果:MFL1部3位 / 今季予想:3位)
<監督>
サティアナタン・バスカラン(スランゴールFC監督2季目)
<外国籍選手>
MFサンドロ・ダ・シルバ(ブラジル・昨季から残留)
FWルフィノ・セゴヴィア(スペイン・昨季から残留)
FWイフェダヨ・オルセグン(ナイジェリア、昨季から残留)
DFサフアン・バハルディン(シンガポール、パハンFAより移籍-ASEAN東南アジア枠)
DFテイラー・リガン(オーストラリア、昨季から残留-アジア枠)
<主力選手>
MFブレンダン・ガン(ペラTBGより移籍)
DFニコラス・スウィラッド(PKNS FCより移籍)
GKカイルルアズハン・カリド
MFシャズワン・ザイノン
MFワン・ザック・ハイカル
MFシャミ・サファリ
<クラブ概要>
 スランゴール州サッカー協会FASが運営するクラブで、ここ数年はJDTの後塵を拝しているものの、マレーシアで最も多くのサポーターを抱えるクラブの一つです。
 JDTの対抗馬として臨む今季の補強の目玉は何といってもブレンダン・ガンでしょう。中盤の司令塔が固定されなかったスランゴールFCがまさに必要としていた人材です。昨季途中に加入しリーグ戦10試合で12ゴールを挙げたイフェダヨ・オルセグンとのホットラインは他のクラブの脅威となるでしょう。昨季途中に負ったケガからの回復が遅れているルフィアノ・セゴヴィアは開幕には間に合わないようですが、シャズワン・ザイノン、ワン・ザック・ハイカルと攻撃陣は昨季2位の得点力がさらに向上する可能性があります。
 昨季22試合で35失点を喫した守備陣も、2季目となる主将のDFテイラー・リガンに加え、守備的MFサフアン・バハルディンをパハンFAから、DFニコラス・スウィラッド、DFロドニー・セルヴィンといった選手たちを獲得したことで安定感が増しそうです。
 あえて心配な点を挙げるとすれば、プレシーズンで質の高い練習試合を組めていないことでしょうか。コロナウィルスの影響で中国遠征を中止、さらにインドネシアへの遠征も見送るなど、ドバイで合宿を張ったJDTやカンボジア遠征を行ったクダFAと比べると十分な試合が組めていないような気がします。昨季はスタートダッシュに失敗した結果、開幕5試合目には10位に低迷し、一部サポーターによるサティアナタン監督の解任運動にまで発展したこともあり、同じ轍は踏みたくないところです。

1月30日のニュース:今季M3リーグでプレーする20クラブが決定、FAカップの予選組み合わせ決定、ACLプレーオフで退場処分を受けたクダFAのDFが謝罪

今季M3リーグでプレーする20クラブが決定
 今季2020年シーズンのマレーシアフットボールリーグMFL3部にあたるM3リーグに出場する20クラブが決定し、各クラブが参加を確定したことを、M3リーグ以下のリーグを統括するアマチュアフットボールリーグAFLがツイッターで発表しています。
 1月21日のこのブログでも取り上げましたが、今季はM3リーグ改革元年として昨季までの14クラブから20クラブへと参加クラブ数を増やし、今季の結果と各クラブの経営状況をもとに、来季から完全にセミプロリーグ化されるM3リーグに参加することができる12クラブを絞り込みます。またそれ以外のクラブは完全アマチュアリーグとなるM4リーグへ回ることになります。
 今回発表になった20クラブの中には、MFL1部のマラッカ・ユナイテッドのBリームであるマラッカ・ユナイテッドFC、MFL2部のクアラルンプールFAのBチームクアラルンプールローヴァーズ、同じくサラワク・ユナイテッドのBチームで昨季のMFL2部最下位で入れ替え戦に敗れて降格したサラワクFA、2012年にはMFL2部で優勝し、翌2013年から2015年まではMFL1部に所属していたATM FC(Armed Forces FC-マレーシア国軍のクラブ)などの名前が見えます。
(以下はアマチュアフットボールリーグAFLのFacebookにアップされた20クラブの名称とロゴです。)

FAカップの予選組み合わせ決定
 マレーシアサッカー最大のカップ戦であるFAカップへの出場権を賭けた予選組み合わせが、マレーシアフットボールリーグMFLのホームページで発表になっています。
 昨日1月29日にMFL本部で行われた組み合わせ抽選は、MFL3部にあたるM3リーグと同4部にあたるM4リーグに所属する40クラブが対象に行われ、32クラブが出場する予選16試合のカードが決定しました。また残りの8クラブ、スタロバFC、KSRサイエンス、クアタグFC、トゥンラザクFC、タイスランゴールFC、キッカーズFC、イミグレーション(入国管理局)FC、ノーファルファンFCは予選不戦勝扱いで本選1回戦から登場します。なお、この予選16試合は2月13日と14日に行われます。
 M3リーグとM4リーグを統括するアマチュアフットボールリーグAFLのダト・ウィラ・ユソフチェアマンは、M3とM4リーグからは過去最高の40クラブが出場となる今季のFAカップでは、AFLのクラブにMFL1部や2部を相手の「ジャイアントキリング」を期待する他に、国内サッカーのレベルアップ、特に来季のM3リーグのセミプロ化に向けての準備の一環としての参加を求めています。
 また当初、参加が予定されていたのは42クラブでその内、マレー半島最北部プルリス州から参加するプルリス・ユナイテッドFCと、同じく最南端のジョホール州から参加するジョホールFAの両クラブについて予選出場が認められなかったことも併せて発表されています。ペルリス・ユナイテッドFCは、昨季の給料未払い問題により国際サッカー連盟FIFAから活動停止処分を受けているプルリス州サッカー協会PFA傘下のクラブであり、クラブ運営がPFA関係者によって行われていることが理由です。またジョホールバルFAも未払い給料の完済が終わっていないことからFAMからAFLに出場を認めないよう指示が出ているとのことです。なお、この2クラブはM3リーグ参加も発表されていますが、リーグ戦への出場については何も述べられていません。
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 今季のFAカップ予選にはM3とM4リーグ合わせて40クラブが参加しますが、AFLとMFLは来季のM3とM4リーグはそれぞれ12クラブで構成することを発表しているため、参加各クラブにとっては来季以降、どのレベルでプレーするのかを決める資料となる重要な大会です。
 なお昨季は、M3リーグで優勝したケランタン・ユナイテッドFCとM4リーグのジャラントゥットFCが3回戦まで進出したの最高成績でした。
(左は予選参加対象となったM3とM4リーグの40クラブ、右は予選16試合のカードです-いずれもAFLのツイッターより)

ACLプレーオフで退場処分を受けたクダFAのDFが謝罪
 1月28日のAFCチャンピオンズリーグプレーオフでクダFAは1−4とFCソウルに敗れましたが、多くのサポーターは実力差通りの結果であったことを理解する一方で、レナン・アウヴェスが愚行により36分に退場となっていなければ、その後の展開は変わっていた可能性があると思っているサポーターもいるようです。
 結果が変わっていたかどうかはわかりませんが、アウヴェス選手の退場がこの試合の転換点だったことは明らかで、それまでFCソウルの猛攻を耐え凌いでいたDFがこの退場で10人となった後に4失点を喫することになります。
 ブラジル出身のアウヴェス選手は、チームメートやコーチ、監督、フロントやサポーターに対して謝罪の意を表明しているとスポーツ専門サイトのフォックススポーツが報じています。アウヴェス選手は、あのプレーが意図的ではなかったこと、そして退場によってチームを不利な立場にしてしまったことで皆を失望させたことを詫びるとともに、この敗戦を無駄にせずにより強いチームを作っていく決意を述べています。

1月29日のニュース:ACLプレーオフでクダFAはFCソウルに敗れる、スランゴールFCの賠償金に減額の可能性

ACLプレーオフでクダFAはFCソウルに敗れる
 昨日1月29日に行われたアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACLプレーオフで、クダFAはFCソウルに1−4で敗れ、ACL本選出場を逃しています。
 試合は、昨季の正GKイフワット・アクマルに代わり、PDRM FCから加入のGKシャーリル・サアリを先発させたアイディル・シャリン監督の起用がみごとに当たり、シャーリル選手が好セーブを連発し、試合開始直後から続くFCソウルの猛攻を防ぎ、試合は0-0のまま進みます。
 この試合の決定的な瞬間は36分でした。FCソウルのCKでゴール前に上がったボールをクダFAのDFレノン・アウヴェスがハンドし、アウヴェス選手にはイエローカードが出され、FCソウルがPKを獲得しました。しかし、問題はここからでした。執拗に抗議を続けるアウヴェス選手は、オマーンのオマル・アル・ヤコウビ主審は2枚目のイエローカード、そしてレッドカードを出し、アウヴェス選手は退場処分となりました。
 抗議中、アウヴェス選手は相手選手に押されたことを主張していたようですが、映像を見る限りでは激しい接触もなく、サッカー素人から見ても何をやってんだ!というプレーでした。FCソウルは獲得したPKをパク・チュヨンが決めて、1−0のスコアで前半が終了しました。
 それまでもFCソウルにはゴール前へのクロスボールを簡単に上げさせ、ゴール前でもフリーでヘディングシュートを打たせる場面が多かったクダFAは、数的に不利になるとさらにDF陣の綻びが目立ち始め、49分にはパク・ドンジンのヘディングシュートが決まり、FCソウルは2-0とリードを広げました。しかしその後の52分にはクダFAの主将バドロル・バクティアルのFKをFCソウルのオスマル・イバニェス・バルバがオウンゴールし、クダFAが1-2と1点差に詰め寄りました。
 しかしオウンゴールしてしまったバルバ選手は、63分にクダFAのペナルティエリアの外から素晴らしいFKを決め、FCソウルは再び3-1とリードを広げ、さらに90分にはイクロムジョン・アリバエフがこれまたカーブのかかった美しいシュートを決めて4−1となり、試合はこのまま終了しました。
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 プレーオフとは言えACLデビューとなったクダFAは、終始FCソウルに押される展開でした。それでも何とか持ち堪えていたクダFAにとっては、返す返すも残念なのはアウヴェス選手の退場でした。また、マレーシア出国が遅れ、この試合への出場が心配されたクパ・シャーマンも先発メンバーに名前を連ねましたが、試合の映像を見る限りでは目立った場面はありませんでした。
(映像はAFCによる試合のハイライト、写真はクダFAのFacebookより)

スランゴールFCの賠償金に減額の可能性
 このブログでも取り上げたスランゴールFCの中国広東省での大会出場辞退とそれに伴う賠償金問題が新たな展開です。
 マレー語紙ブリタハリアン電子版によると、大会直前の事態によりスランゴールFCは大会主催者より30万リンギ(およそ800万円)の賠償金を請求されていた梅州客家カップが結局、新型コロナウイルス感染の拡大を理由に開催中止となったことで、賠償請求額が減額される可能性が出てきたようです。
 スランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会FASのジョハン・カマル・ハミディン事務局長は、請求されている賠償金の減額について交渉中であることを明かしています。大会中止となったものの、主催者は賠償金を請求しているということですが、その金額は当初の金額から減額され、半額になる可能性もあるとジョハン事務局長はブリタハリアンとのインタビューで答えています。
 ただし、この賠償金請求に当初の予算が変更になったことから、中国での大会に代わる海外遠征は行わず、今後は国内でプレシーズンの練習や試合を行なっていく予定であることも明かしています。

1月28日のニュース:PJシティFCは今季初タイトルを逃す、KLFAはBチーム設立をあきらめず、マラッカUもBチーム設立を検討、クダFAのエースはチームに合流予定

PJシティFCは今季初タイトルを逃す
 ユネスコの世界遺産として知られるアンコールワットに程近いカンボジアのシエムリアップで開催された大会に出場したPJシティFCは、最終戦でインドネシア 1部リーグのバヤンガラFCと対戦し、1−2と破れ惜しくも今季初タイトルを逃しています。
 最終戦で対戦した両クラブに加え、カンボジア1部リーグのアンコール・タイガーFCとヴィサカFCの4クラブが出場するプレシーズントーナメントとして開催されたシエムリアップスーパーアジアカップでは、PJシティーFCがアンコール・タイガーFCを、バヤンガラFCもヴィサカFCをいずれも1−0で破り、両試合の勝者が優勝をかけて最終戦で対戦しました。
 昨年2019年に完成したばかりのシエムリアップ・ユナイテッド(SRU)スタジアムで開催された最終戦は、PJシティFCのコンゴ共和国出身の新外国籍選手FWフェレボリ・ドレが45分にゴールを決めて先制しましたが、バヤンガラFCもイ・プトゥ・グデ・ジュニ・アンタラ(52分)と新加入のエゼシエル・エンドゥアセル(55分)がそれぞれゴールを決めています。
 なお、3位決定戦はフルタイム1-1の後、PK戦の末、アンコール・タイガーFCがヴィサカFCを5-4で破っています。
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 現地のメディアであるクメールタイムズ電子版によれば、この大会は地元の新設クラブであるシエムレアップ・ユナイテッドと、サッカー関連のイベント企画会社のボラブロズ社とスポーツ衣料メーカーのカキジャージ社の2つのマレーシア企業とが企画した大会のようです。ボラブロズ社はカンボジア国外からのクラブの招致を担当し、カキジャージ社はシエムレアップ・ユナイテッドへユニフォームなど衣料品を提供する一方でカンボジア国内での宣伝効果、シエムレアップ・ユナイテッドは、新設のSRUスタジアムのプロモーション、そして各クラブのプレシーズンマッチという目的で開催されたようです。なお、SRUスタジアムはアンコール・タイガーFC画今季から使用することになっています。
(以下は最終戦のPJシティFC対バヤンガラFCの試合の様子です。)

KLFAはBチーム設立をあきらめず
 先日もこのブログで取り上げ通り、クアラルンプールFAを運営するクアラルンプールサッカー協会KLFAはMFL3部にあたるM3リーグにクアラルンプールFAのBチーム設立を申請するも、MFLによってその申請が却下されましたが、KLFAは当初の予定通りBチーム設立を進めていく方針を明らかにしていることを、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。
 KLFAのノクマン・ムスタファ事務局長は、当初の予定から変更せざるを得ないものの、Bチーム設立はKLFAの長期計画の一環であり、Aチーム強化のためには必須であるとしています。その上で、KLローヴァーズ*にKLFAに所属する若手とAチームでプレーしないMFL経験のある選手を集約して、今季2020年シーズンのM3リーグで出場機会を作りたいと話しています。また、KLFAは今季のMFL2部優勝と来季のMFL1昇格を目標としており、そのためにもBチーム設立は欠かせないともスタジアムアストロに語っています。
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 KLFAのBチーム設立申請は、M3に新たなクラブの創設を認めないというMFLの方針により却下されたことから、KLFAは既存のクラブをBチーム化する方針へと転換したようです。しかし記事で取り上げられているKLローヴァーズというクラブについては、私も知識がなく、ネットで検索するとそれらしいクラブが複数見つかりますが、そのクラブとKLFAの関係が不明です。また、M3クラブのリーグ所属権の譲渡についてはMFL傘下のAFL(アマチュアフットボールリーグ)に決定権があることをAFLのトップが明言しており、その辺りの問題をはっきりさせる必要がありそうです。

マラッカUもBチーム設立を検討
 KLFA同様、マラッカ・ユナイテッドを運営するマラッカ州サッカー協会MUSAもマラッカ・ユナイテッドのBチームを設立して、今季のM3リーグに参加したい意向を表明しているとマレー語紙ハリアン・メトロ電子版が伝えています。
 記事の中でMUSAのファルハン・イブラヒム事務局長はMFLにM3リーグ傘下申請を行っていることを明らかにしています。具体的には昨季、M3リーグに参加したマラッカをホームとするアマチュアチームのマラッカ水道局サッカークラブSAMB FCのリーグ所属権を使ってBチームをM3リーグに参加させる計画のようで、その監督には元マラッカの選手でサラワクFAやペナンFAでもプレー経験のあるアジザン・ババ氏が決まっているようです。なおSAMB FCは今季M3リーグ参加に必要なスポンサー獲得ができなかったため、M3リーグ参加辞退が既に発表されています。
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 SAMB FCはこれまでもマラッカ・ユナイテッドへ選手を送り込んでおり、Bチーム的な役割を果たしてきたクラブのようで、昨季もMFモハマド・ファクルラー・ロスリ、FWジャスミル・メエナト、MFムハマド・シャミエルル・ラズミ・ジャスミらをマラッカ・ユナイテッドへ送り込んでいます。

クダFAのエースはチームに合流予定
 昨日のこのブログで取り上げたクパ・シャーマンは、ACLプレイオフでソウルFCとクダFAに合流できそうだとマレー語紙ブリタハリアン電子版が伝えています。
 クダFAを運営するクダ州サッカー協会KFAのモハマド・アスミルル・アヌアル事務局長が明らかにしたところによると、ビザの問題は解決済みでマレーシア出国が可能になったということで、本日1月28日の試合までには試合会場のソウルへ到着できそうだということです。
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 本日、マレーシア時間で午後6時(日本時間午後5時)キックオフの試合に間に合ったとしても、先ほどネットでチェックしたところソウルの試合開始時の予想気温6度(同じ時間のクアラルンプールの予想は34度)とマレーシアとは30度近い気温差に慣れるのは難しいでしょうが、シャーマン選手がベンチにいるか否かでチームの雰囲気も大きく変わると思いますので、その効果に期待したいです。
(写真はいずれもクダFAのFacebookより。寒そうです…。)

1月27日のニュース:マレーシア割り当てACLプレイオフ予選枠が2つに、クダFAはエースを欠いてソウルFCと対戦か、スランゴールFCが対戦カード別に設定したチケット価格を導入

マレーシア割り当てACLプレイオフ予選枠が2つに
 明日1月28日にはクダFAとソウルFCがアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACL本選出場をかけたプレイオフで対戦しますが、マレーシアに割り当てられているこのプレイオフ予選出場枠が、現在の1から来季2020/2021シーズンは2となることを、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。
 記事の中でマレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、最新のAFCクラブコンペティョンランキングでマレーシアが東アジアで9位となったことによることによる出場枠増であること、そしてACLプレイオフ予選枠は1つ増えるもののAFCカップの出場枠数には変更がないことも明らかにしています。
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 ACLプレーオフ予選出場枠増は、マレーシア自体の活動というよりも来季の本選出場クラブ数が現在の32から40へと増えることに伴うものでしょう。但し、その増加枠にプレーオフ予選枠とは言え、1枠増となったのは明るいニュースです。
 ところでこのAFCクラブコンペティションランキングは、かつてはMAランキング(Member Associationランキング)とも呼ばれていましたが、最新となる2019年のランキングでマレーシアはアジアで全体は18位、東南アジアではタイ(8位)、フィリピン(13位)、ベトナム(16位)に続く4番目となっています。なお、2018年のランキングはタイ(8位)、マレーシア(13位)、フィリピン(17位)、ベトナム(21位)の順でした。
 なお、このランキングは、各国のクラブの過去4年間のAFC主催大会での戦績(90%)と各国のFIFAランキング(10%)から算出されるポイントに基づくようなので、近年のフィリピンやベトナムの代表チーム好調さなども反映されているのでしょう。
 ちなみに上で取り上げたクダFAは、ACLプレーオフ二次予選で香港の大埔足球会に勝利したことによって、最新のAFCクラブランキングでは順位が9位上昇して117位となっていますが、これはMFLクラブではACL本選から出場するジョホール・ダルル・タジムJDTの49位に次ぐ成績です。MFLクラブはこの他、フェルダ・ユナイテッドが121位、ペラTBGが124位につけています。(なお順位などのデータはFooty Rankingを参考にさせていただきました。)

クダFAはエースを欠いてソウルFCと対戦か
 先週土曜日1月25日にソウル入りし、明日1月28日にACL本選を賭けてソウルFCと対戦するクダFAのエース、FWクパ・シャーマンがチームに帯同していないとサッカー専門サイトのヴォケットFCが報じています。
 現地での練習でも姿が見られず、クダFAのサポーターの間でシャーマン選手の動向が心配されていましたが、クダFAを運営するクダ州サッカー協会KFA関係の話では、シャーマン選手はビザに関する問題で、またDFカイルル・ヘルミ・ジョハリは税金に関する問題でチームと共に出国できなかったようです。
 シャーマン選手のビザ問題は解決し、既にソウルへ出発したという非公式情報もある一方で、クダFAのアイディル・シャリン監督は、この件について言及を避け、もしシャーマン選手がチームに合流できない場合には他の選手で対応すると話しています。
 なおACLでは同時に出場できる外国籍選手は4名に限られていますが、クダFAの5名の外国籍選手の内、シャキール・ハムザ(シンガポール)は、シンガポール1部リーグのホーム・ユナイテッド在籍時に出場したAFCカップで4試合出場停止処分を受けており、先日の大埔足球会は出場できず、明日のソウルFC戦も出場できません。
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 昨季2019シーズンの得点王の看板を背負って、今季加入したシャーマン選手が明日の試合に出場できないとなると、クダFAには大きな痛手ですが、Kリーグ昨季3位のソウルFC相手にアイディル監督がどんな戦術、どんな選手起用で臨むのかに注目したいと思います。

スランゴールFCが対戦カード別に設定したチケット価格を導入
 スランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会FASのFacebookでは、今季のMFLの試合でのチケット価格が対戦カードによって2段階になったことを発表しています。
 昨季のMFLで上位のクラブのJDT、パハンFA、クダFA、ペラTBG、トレンガヌFC戦はティア1(第1階層)として、オープンスタンドのチケットが大人20リンギ(およそ540円)、その他のマラッカ・ユナイテッド、PJシティFC、フェルダ・ユナイテッド、サバFA、PDRM FC、UITM FC戦はティア2(第2階層)大人15リンギとなっています。なお、マレーシアカップとFAカップの準々決勝と準決勝の試合もティア1扱いとなり、チケットは20リンギとなります。また12歳以下の子どもはティア1あるいはティア2に関わらず5リンギと昨季より据置となっています。
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 日本とマレーシアとでは、物価の違いや、快適さや利便性を含めて施設面、そしてプレーの質など様々な違いがあるので、一概には比較はできませんが、Jリーグのチケットに比べれば、かなり安い価格設定になっています。しかし、スランゴールFCはオープンスタンドのシーズンパスが109リンギで販売しており、8試合以上観戦なら、シーズンパスの方がさらにお得になっています。
(下は新たなチケット価格を告知するFASのFacebookページ) 

1月22日のニュース:クダFAは快勝でACLプレーオフ進出決定、MFL2部昇格クラブの新たなニックネームがサポーターの不評を買う

クダFAは快勝でACLプレーオフ進出決定
 1月21日に行われたアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACLのプレーオフ二次予選で、クダFAは大埔足球会(香港)を5ー1で破り、プレーオフ進出が決定しました。
 今季2020年シーズン開幕前のクダFAと2019/2020シーズン真っ只中の大埔足球会の対戦となったこの試合は、クダFAのホーム、クダ州アロースターのダルル・アマンスタジアムで開催されました。試合は、34分に孫銘謙(スン・ミンヒム)の退場で大埔足球会が10人となる展開の中、トレンガヌFCから加入したチェチェ・キプレが3分、21分、90分にゴールを決めハットトリック、フェルダ・ユナイテッドから加入したハディン・アズマンも47分と66分にそれぞれゴールを決め2得点と新戦力が活躍しました。なお大埔足球会は陳文輝(チャン・マイファイ)が68分にゴールを決め1点を返しましたが、反撃はそこまででした。
 この日の勝利でプレーオフ進出を決めたクダFAは、ACL本選をかけて昨季韓国1部リーグ(Kリーグ)3位のFCソウルと敵地ソウルワールドカップスタジアムで1月28日に対戦します。
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 この日の試合は、クダFAのセンターバックを務めるDFシャキール・ハムザ(シンガポール)が、かつて在籍したシンガポール1部リーグのホーム・ユナイテッドが2018年シーズンのAFCカップに出場した際の累積警告によるAFC公式戦への出場停止処分のためベンチ入りしませんでしたが、それを全く感じさせない快勝でした。
(写真左はハットトリックを決めたキプレ選手、写真右は2ゴールのアズマン選手(左の27番)とクパ・シャーマン選手-クダFAのFacebookより)

MFL2部昇格クラブの新たなニックネームがサポーターの不評を買う
 ケランタン・ユナイテッドFCは、昨季マレーシアフットボールリーグMFL3部にあたるM3リーグで優勝し、今季はMFL2部プレミアリーグに昇格しています。昇格に伴いケランタン・ユナイテッドFCが発表したチームの新たなニックネームがサポーターの不評を買っていると、サッカー専門サイトのセムアニャボラが伝えています。
 ケランタン・ユナイテッドFCは昨季は赤と緑のユニフォームを着用し、マレーシア語でSang Kijang Hijau(Kijangはマレー半島に生息する小型の鹿「ホエジカ」、Hijauは「緑色」、Sangは擬人化を表す語で、あえて日本語にすれば「緑色のホエジカさん」)というニックネームを使っていましたが、先日、Facebook上で発表された新たなニックネームはThe Real Warriors(「真の戦士」とでも訳せば良いでしょうか)でした。ところがこれが同じケランタン州にホームを持ち、しかも同じプレミアリーグに所属するケランタンFAのニックネームThe Red Warriorsに酷似していることからサポーターの不評を買っているようです。
 昨季のユニフォームやニックネームでも使われていた「緑」は、ケランタン州議会与党派を構成し、マレーシアをイスラム国家とする事を党是とする保守系政党の全マレーシア・イスラム党PASのロゴと同じ色で、ケランタン・ユナイテッドFCはケランタン州政府から運営資金援助を受けていることから、緑といういわばアイデンティティーをわざわざ無くす必要はないという意見もサポーターから出ていると、セムアニャボラは報じています。
(下左は全マレーシア・イスラム党PASのロゴ、右はケランタン・ユナイテッドFCのロゴ)

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 マレー半島の中でも特に保守層が多い東海岸北部のケランタン州は、全マレーシア・イスラム党PASが州議会で与党派を構成するマレーシア唯一の州です。(2019/01/23訂正:ケランタン州の隣、同じマレー半島東海岸沿いのトレンガヌ州も州議会はPASが与党です。)国政では野党ながら、州議会では与党となっていることから、時として連邦制のマレーシアでは中央政府との対立がしばしば起こります。また州内にはフドゥド法と呼ばれるイスラム刑法が導入されており、婚前交渉や婚外交渉に対して鞭(むち)打ちの刑が課せられたり、映画館の座席やスーパーのレジなどは男性専用、女性専用に分けられたりするなど、同じマレーシア内でも他の州とやや状況が異なる州です。

1月15日のニュース:代表FWがタイ1部リーグのクラブへ移籍、MFLから未払い給料問題を抱える3クラブに対して最後通牒が出される、クダFAはカンボジア遠征を勝利で終える

代表FWがタイ2部リーグのクラブへ移籍
 昨年2019年のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選でもプレーしたフル代表のFWノーシャルル・イドラ・タラハが、隣国タイの2部リーグで昨季優勝し、今季は1部に昇格するBGパトゥム・ユナイテッドFCへ加入すると英字紙ニューストレイトタイムズで報じられています。
 マット・ヨーの愛称でも知られるノーシャルル選手は、昨季はマレーシアフットボールリーグ1部で2位となったパハンFAに在籍していましたが、シーズン終了後に契約満了が伝えられていたものの、移籍先が決まっていませんでした。今年の6月に34歳となるノーシャルル選手は健康診断を経て、問題がなければ今週中には契約となるようです。なお契約期間は1年となっています。
 ノーシャルル選手が加入するBGパトゥム・ユナイテッドFCとともに今季タイ1部リーグに昇格するポリス・テロFCには前JDTでU22代表の主将も務めたドミニク・タンもいますので、今季のタイ1部リーグではマレーシア人選手が二人もプレーすることになります。
 タイ1部リーグは2月15日に開幕しますが、ノーシャルル選手が所属予定のBGパトゥム・ユナイテッドFCは昨季5位のムアントン・ユナイテッドFCと、タン選手が所属するポリス・テロFCは、昨季2位となったものの2017年、2018年とリーグ2連覇を果たしている強豪ブリーラム・ユナイテッドFCと対戦します。

MFLから未払い給料問題を抱える3クラブに対して最後通牒が出される
  サッカー専門サイトヴォケットFCによると、本日1月15日に開催された今季のMFL開幕イベント後のメディアとの会見の席で、MFLのスチュアート・ラマリンガム事務局長はMFLの3クラブが最後通牒を出されており、期限までに未払い給料問題の解決方法が明示されない場合、今季のMFL出場停止処分もありうるとしています。ラマリンガム事務局長は具体的に以下の日程を挙げています。

1月30日
 この日までに未払い給料の完済、あるいは選手との間で未払い給料支払い方法についての合意が得られない場合、勝点3を剥奪する。
2月28日
 この日までに未払い給料の完済あるいは選手との間で合意した支払い方法が守られない場合、勝点6を剥奪する。
3月30日
 この日までに未払い給料の完済あるいは選手との間で合意した支払い方法が守られない場合、今季のリーグ戦およびカップ戦全てに出場停止処分を科す。
 
 また、リーグ出場停止処分を科されたクラブは、未払い給料を完済するまでリーグへの復帰は認められず、また復帰が認められた場合も下部リーグからの出場となるとしています。
 なお、ラマリンガム事務局長は最後通牒を出されたクラブ名をこの日は公表せず、まずは該当クラブに通告し、その後、FAMから公式に発表するとしています。

クダFAはカンボジア遠征を勝利で終える
 カンボジア遠征中のクダFAは、出場したスマートRSNカップ最終戦で地元のプノンペン・クラウンFCを2−1で破りで優勝したと、公式Facebookで伝えています。
 1月21日にアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACLの予選プレーオフ、和富大埔(Tai Po FC – 香港)戦を控え、他のMFLクラブに比べると早めの始動となったクダFAですが、この日の決勝戦は新戦力のチェチェ・キプレ(トレンガヌFCより加入)とハディン・アズマン(フェルダ・ユナイテッドFCより加入)がゴールスなど、大型補強の効果が出ているようです。
 13日間で5試合の強行軍でしたが、カンボジアのクラブとは4勝1敗、その間に行ったトレーニングにも満足しているというアイディル・シャリン監督は、試合の結果以上にACL予選プレーオフに向けて勢いがついたと語っています。
(優勝を祝うクダFA。写真はクダFAのFacebookより)