9月15日のニュース:Mリーグ2部-クチンシティFCが7位浮上でマレーシアカップが射程圏内に、今季のM3リーグの中止が正式決定、今季のチャレンジカップも中止が決定

Mリーグ2部-クチンシティFCが7位浮上でマレーシアカップが射程圏内に
 延期されていたMリーグ2部プレミアリーグ第18節の1試合が行われ、クチンシティFCがFAM-MSNプロジェクトを2-0で破り、2連勝で7位に浮上しています。後半戦に入って4勝2分1敗と好調を維持するクチンシティFCは、この試合の勝利の結果、今季残り3試合で1勝あるいは勝点3以上挙げることができれば、本日、組合せ抽選が行われるマレーシアカップへの2年連続出場が確定します。

Mリーグ2部プレミアリーグ第18節(8月11日より順延)
2021年9月14日@MBPGスタジアム(ジョホール州パシルグダン)
クチンシティFC 2-0 FAM-MSNプロジェクト
得点者:クチン-ジョセフ・カラン・ティー(13分)、マイケル・イジェジ(49分)
 クチンシティFCの鈴木雄太選手は先発してフル出場しています。

2021年シーズンMリーグ2部プレミアリーグ(第21節終了時)

TeamGWDLGFGAGDP
1#NS19115329141538
2#SU19114436132737
3JDT1996437191833
TFC1888235171832
5PDRM197572021-125
6SEL195952624224
7KCH176651917224
8KEL197392127-624
8KU1862102127-620
10PRK1945101435-2117
11FAM1913151254-426
#ヌグリスンビランFCとサラワク・ユナイテッドFCは来季の1部昇格が決定しています。
項目:G-試合数、W-勝利、D-引き分け、L-敗戦、GF-得点、GA-失点、GD-得失差、P-勝点
クラブ名:NS-ヌグリスンビランFC、SU-サラワク・ユナイテッドFC、TFC-トレンガヌFC II、PRK-ペラFC II、SEL-スランゴールFC 2、KEL-ケランタンFC、KU-ケランタン・ユナイテッドFC、KCH-クチンシティFC、FAM-FAM MSNプロジェクト

今季のM3リーグの中止が決定
 アマチュアフットボールリーグAFLは公式Facebook上で今季2021年シーズンのM3リーグ中止を発表しています。M3リーグはMリーグ3部にあたるリーグで、1部スーパーリーグと2部プレミアリーグはマレーシアンフットボールリーグMFLが統括していますが、M3リーグ以下はAFLが統括しています。
 「AFLは今年11月からのM3リーグ開催に向けて、関係各所と交渉するなど尽力してきたが、運営や安全という観点からAFLと各クラブの負担が大きいことから、大半のM3クラブの同意を得た上で今季2021年シーズンの中止、そして来季2022年シーズン開催へ焦点を向けることを決定した。」というモハマド・ユソフ・マハディAFLチェアマン名での投稿をFacebookに掲載しています。
 来季2022年シーズンは2月開幕を目指し、今季リーグに参加予定だった30クラブ全てがそのまま参加する形で行われるということです。
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 これで2年連続中止が決定したM3リーグですが、今季は2度の延期だけでなく、外国籍選手および外国籍指導者の登録禁止など、AFLは様々な方法での開催を模索してきました。昨季は開幕から2試合で中止となりましたが、今季は1試合も行われないままの中止となっています。
 この結果、今季の2部プレミアリーグとの入れ替え戦も消滅してしまったわけで、リーグの活性化への影響はもちろん、U21リーグやU19リーグの中止と合わせて、国内サッカーの底上げという点では昨年と合わせて「失われた2年」となってしました。
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 M3リーグ中止決定に関連して、サッカー専門サイトのヴォケットFCは関連記事を掲載しています。この記事では今回の発表が9月9日に行われたM3リーグを運営するアマチュアフットボールリーグAFLの理事会、そしてAFLとM3クラブとの会合の結果によるものであり、上のAFLの発表にもあるように大半のクラブが今季中止に同意していたということです。
 またAFLはリーグが中止となったことでクラブと選手や監督、コーチとの契約問題についても言及しています。今季のリーグ中止は誰にも管理できない「不可抗力」(force majeure)によるものであることから、原則としてクラブと選手や監督、コーチはその内容の見直しも含め、契約維持を求めたいとする一方で、契約解除に関しては罰則などは科さないとしています。

今季のチャレンジカップも中止が決定
 Mリーグを運営するMFLは、Mリーグ終了後に予定されていた今季のチャレンジカップの中止を公式サイトで発表しています。
 MFLのスチュアート・ラマリンガムCEOは、試合の中継もなく無観客開催で行われることについてのスポンサーの意見、試合開催や移動、宿泊などを負担する一方で入場料収入が期待できないクラブの負担、そして減少傾向にあるとは言え、現在も1日の新規感染者数が1万5000人を超える状況下での開催の困難さを中止判断の要因に挙げ、チャレンジカップ開催強行が与える影響などを考慮したと述べています。
 スチュアートCEOは、MFLが一方的に中止を決定したわけではなく、出場予定だったMリーグ各クラブとの間で合意を得た上での中止でことを強調し、クラブと選手、監督、コーチとの契約はチャレンジカップが中止となっても当初の契約内容を維持することも同意されていると話しています。
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 通常であればMリーグは7月末に閉幕し、そこからマレーシアカップが始まります。しかしマレーシアカップに出場できるのはMリーグ1部スーパーリーグの上位11チームと2部プレミアリーグの上位5チームの全16チーム、しかもスーパーリーグにトップチームがあるクラブのセカンドチームもマレーシアカップには出場できません。つまり、Mリーグ1部と2部合わせて24チームある中で残る8チームは7月でその年の公式戦が全て終了してしまうことになります。
 そんな中で発案されたのがチャレンジャーカップでした。2018年から始まった大会はマレーシアカップ同様、出場8チームを2つのグループに分けて行うグループステージをホームアンドアウェイ方式で行い、各グループの上位2チームがノックアウトステージとなる準決勝、決勝と進んで優勝チームが決定します。これによりグループステージで敗れたチームでも最低6試合、決勝まで進出すれば10試合の試合を行うことができ、シーズンも10月半ばまで続くことになります。今季でいればスーパーリーグ最下位のUITM FC、セカンドチームのトレンガヌFC II、JDT II、スランゴールFC 2、ペラFC IIなどの出場する予定だったチャレンジャーカップですが、これらのチームは例年より早いシーズン終了となってしまうことになりました。

1月27日のニュース:Mリーグ開幕は3月5日に延期-FAカップは2季連続で中止に、JDTのACL出場資格が確定、今季のACLとAFCカップグループステージは集中開催が決定

Mリーグ開幕は3月5日に延期-FAカップは2季連続で中止に
 Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは、2月26日に予定されていた今季2021年シーズンの開幕を3月5日に延期することを公式サイトで発表しています。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、臨時のMFL理事会を開催後、Mリーグ各クラブ代表者から意見を聞き、その了承を得た上での延期であるとしている他、代表が出場するFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選、ジョホール・ダルル・タジムJDTが出場するアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグ、クダ・ダルル・アマンFCとトレンガヌFCが出場するAFCカップなどの日程も考慮に入れた結果であることも明らかにしています。
 さらにアブドル・ガニCEOは、過密日程を避けるため昨季に続いてFAカップの中止を決定した一方で、Mリーグ1部と2部のクラブが出場するマレーシアカップとチャレンジカップについては開催するとしています。

JDTのACL出場資格が確定
 Mリーグ1部を7連覇中のJDTは、昨季2020年シーズンのアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に出場しながら、新型コロナウィルスによる中断を経たグループステージ再開時に集中開催地となったカタールへの渡航について、マレーシア政府の安全保障委員会NSCがJDTの渡航を許可しなかったことにより断念し、グループステージを途中辞退せざるを得ませんでした。
 しかしこのJDTが今季もMリーグチャンピオンとして出場資格を持つACLへの出場申し込みを行った際にAFCからの回答が保留されていたことから、昨季のACL途中辞退の罰則として今季のACL出場が認められない可能性が取り沙汰されていました。
 これについてマレーシア語紙ウトゥサンマレーシア電子版は、AFCの協議委員会がJDTのACL出場を認める決定を下したことを報じています。
 マレーシア人でもあるAFCのウインザー・ポール・ジョン事務局長は、マレーシア政府から書簡を受け取ったことを明かした上で、様々な要因を含めて検討した結果、出場許可が決定されたと話しています。

今季のACLとAFCカップは集中開催が決定
 本日1月27日には今季のアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグ(ACL)とAFCカップの組み合わせ抽選が行われますが、いずれも集中開催で行われることがAFCの公式サイトで発表になっています。今季から40クラブが出場するACLは従来通り西地区と東地区に分かれて開催、また今季から39クラブが出場するAFCカップは新たに加わる2地区を含めた5地区でグループステージが開催されます。
 ACLにはMリーグチャンピオンのJDTが出場しますが、JDTが所属する東地区のグループステージは4月21日から5月7日に予定されています。(集中開催地は未定)
 また今季のACLはグループステージは1回戦総当たり、その後、準々決勝までは1回戦のノックアウト方式、そして準決勝以降からがホームアンドアウェイ方式となります。以下、ACLの予定表です。

AFC Champions League 2021 match schedule

 一方のAFCカップには、マレーシアからは昨季Mリーグ2位のクダ・ダルル・アマンFCと3位のトレンガヌFCが出場します。両チームが所属するアセアン地区のグループステージは6月22日から28日に開催が予定されています。(開催地は未定)
 AFCカップも1回戦総当たりのグループステージ後は、アセアン地区の準決勝、決勝はいずれも1回戦のノックアウト方式となっています。その後、アセアン地区の勝者は南、中央、東の各地区の勝者と準決勝で対戦し、そこから決勝に進み、勝ち抜けると西地区の勝者と一発勝負の決勝戦に望むことになります。以下、AFCカップの予定表です。

AFC Cup 2021 match schedule

1月17日のニュース:今度はMFLとケランタンFCオーナーの場外バトル勃発か、JDTが新たな医療施設とトレーニング施設を公開、代表監督就任のラジャゴパル氏がブルネイ入り、クチンシティのアシスタントコーチに前UKM FC監督が就任

今度はMFLとケランタンFCオーナーの場外バトル勃発か
 Mリーグ2部ケランタンFCは、昨季までケランタン州サッカー協会(ケランタン州FA)が運営していましたが、このケランタン州FAが抱える給料未払い問題により、今季2021年リーグでケランタンFCの勝点が剥奪される可能性が浮上しました。これに噛み付いたのがケランタンFCの新たなオーナーとなったノリザム・トゥキマン氏でしたが、 マレーシアサッカー協会FAMが勝点剥奪を否定したことで一件落着かと思われました。
 しかし今度はノリザム オーナーの発言がMリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLの癇に障った倫理規定に違反した可能性を英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 ノリザム オーナーはFAMを批判する中で、MFLがMリーグ各クラブに対して放映権料を未だに支払っていないこと、そして審判の給料が未払いになっていることを指摘しました。しかしこれに対してMFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、MFLがノリザム オーナーに対しその発言内容の説明を求める理由呈示命令書を送ったことを明らかにしています。
 「放映権料については、昨季分は既に全額を支払っており、今季についてはまだ発生していないことから、ノリザム オーナーの批判については特にコメントすることはない。また審判の給料未払いについては、先日Mリーグ各クラブのCEOと行ったミーティングの際に事情を説明し全員から理解を得ているので、なぜノリザム オーナーが改めて話題にしたのかが理解できない。」とアブドル・ガニCEOは話しています。
 「ノリザム オーナーはMリーグのステークホルダー(利害関係者)として、して良いこととするべきではないことを知っておく必要がある。言い換えれば、MFLの方針に相反する内容を公言することは、MFLの方針を否定していることになる。」とも述べて、ノリザム オーナーを非難しています。
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 これまではサッカーについては全くの部外者であったビジネスマンのノリザム オーナーと、国内サッカーの言わば互助会的な関係で運営されてきたMリーグ各クラブ、MFLとFAMとではそれぞれの「常識」が大きく異なっているようです。ただし、FAMが積極的に進める(というよりもアジアサッカー連盟AFCに急かされている)民営化が本格化すれば、ノリザム オーナーのような「身内以外」の人間が国内サッカーに直接関わる機会もますます増え、従来は起こり得なかった今回のようなFAM批判やMFL批判が今後も起こることが想像できます。MFLとFAMはこれを民営化の「産みの苦しみ」として受け入れるのでしょうか、それともこれまで同様に権威主義を貫いて力でねじ伏せようとするのでしょうか。

JDTが新たな医療施設とトレーニング施設を公開
 Mリーグ1部で7連覇中のジョホール・ダルル・タジムJDTが新たに完成した医療施設とトレーニング施設を公開しています。
 これを報じたニューストレイトタイムズは、医師と物理療法士それぞれ複数名が常駐する施設としては東南アジアで初であると報じています。
 JDTのオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イブラヒム殿下は一人一人の選手のベストパフォーマンスを引き出すため、リハビリや回復のための施設も最高のものを用意していると話しています。
 オンライン上で公開された施設はトレーニング装置や遠赤外線サウナなどが完備されているほか、屋内のランニングトラックなども完備されています。
(私の中途半端な説明より下の映像を見ていただく方が早いです。-JDT TVより)

代表監督就任のラジャゴパル氏がブルネイ入り
 新型コロナウィルスによる影響がサッカー界でも散見される中、ブルネイ代表監督就任が決まっていたラジャゴパル・クリシュナサミー氏は既にブルネイ入りしており、予定通り指導を始めるとニューストレイトタイムズが報じています。
 元マレーシア代表監督としてU23代表を率いて2009年の東南アジア競技大会通称シーゲームズ優勝、そして翌2010年には東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップ優勝などの実績を持つラジャゴパル氏は1月15に日にブルネイ入りしており、現在は入国後に義務付けられている隔離期間中ということです。
 ブルネイサッカー協会と2年契約を結んだラジャゴパル監督は、1996年以来となるアジアサッカー連盟AFC選手権アジアカップの2023年大会本戦出場を目指し、今月1月末には代表候補選手を招集して合宿を開催する予定ということです。

クチンシティのアシスタントコーチに前UKM FC監督が就任
 前トレンガヌFC監督のイルファン・バクティ氏が新監督に就任したMリーグ2部のクチンシティFCのアシスタントコーチに、昨季2020年シーズンは同じMリーグ2部でプレーしたUKM FCで監督を務めたスライマン・フシン氏が就任したことをマレーシア語紙ハリアンメトロ電子版が報じています。
 マレーシア国立大学UKMが運営し、その学生を主体としたクラブだったUKM FCは昨季はMリーグ2部で3勝3分5敗の9位となりましたが、UKMがクラブ運営から撤退を表明し、その後の新たなスポンサーが見つからなかったことから、今季のMリーグには参加しないことが決まっています。
  現役時代はクアラルンプールFA(現クアラルンプール・ユナイテッド)などでプレーしたスライマン氏は、2008年にUKM FCでコーチに就任し、当時3部リーグに所属していたチームで2017年からは監督を務め、その年には3部リーグで優勝し2部昇格を果たし、昇格1年目の2018年、2019年と2年連続で*チャレンジカップ決勝へとチームを導いています。
*チャレンジカップとはマレーシアカップに出場できないMリーグ1部の12位のチームと2部の5位以下のチームが出場する大会で、UKM FCは2018年決勝はトレンガヌFC IIに。2019年決勝はJDT IIにそれぞれ敗れています。

1月7日のニュース:Mリーグの2クラブが書類不備のため今季リーグ不参加となる可能性、UITM FCは外国籍選手5名が確定、昨季リーグ2位のトレンガヌFC IIの今季の目標はトップ5入り

Mリーグの2クラブが書類不備のため今季リーグ不参加となる可能性
 2月末の今季開幕を控えたMリーグ1部と2部のそれぞれ1クラブが書類不備のため、今季のリーグ参加が危ぶまれていると、マレーシア語紙ウトゥサンムラユ電子版が報じています。
 今季のリーグ参加に必要なクラブライセンス申請の際、条件付きでライセンス交付を受けた7クラブの内、内国歳入庁(日本の国税庁に相当)、従業員積立基金EPF、従業員社会保障制度SOCSOといった公的機関への納入済み記録が提出されていないクラブがまだ2つあるということです。これについてマレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、来週開催されるクラブライセンス交付第一審機関でこのクラブの処遇が話し合われる予定であることを明らかにしています。その上でこの2クラブについては条件付きで交付されているクラブライセンスが無効となり、リーグ参加ができなくなる可能性もあると話しています。
 昨年10月31日が期限とされていた今季2021年シーズンのMリーグ参加のためのクラブライセンス申請では、1部のスリ・パハンFC(今季から、旧パハンFA)、マラッカ・ユナイテッドFC、2部のペナンFC(旧ペナンFA)、ケランタンFC(旧ケランタンFA)、クチンシティFC(旧クチンFA)、UKM FC、サラワク・ユナイテッドFCの7クラブが条件付きでクラブライセンス交付を受けていることが明らかになっています。
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 この内、UKM FCは昨季までスポンサーであったマレーシア国立大学UKMが支援中止を決定し、これに代わる新たなスポンサーが獲得できなかったことから今季のリーグ参加は既に不可と決定されています。

UITM FCは外国籍選手5名が確定
 昨季はMリーグ1部初昇格ながら6位と検討したマラ工科大学UITMを母体とするUITM FCは昨季終了後、中心選手であったラビ・アタヤ(クダ・ダルル・アマンFCへ移籍)ら5名中4名の外国籍選手が移籍、退団しました。
 そんなUITM FCですが、既に新た名に加入する4名の外国籍選手が決定したとウトゥサンムラユが報じています。昨季から残留するDFヴィクトル・ニレノルド(フランス)、そして既にこのブログでも取り上げたGKドミニク・ピチャック(クロアチア)に加えて、昨季は同じMリーグ1部のスリ・パハンFC(旧パハンFA)でプレーしたイギリス生まれのDFアダム・リード(フィリピン)、2017年にはケランタンFC(旧ケランタンFA)でのプレー経験があるFWアブー・バクル・アル=ミル(レバノン)、そしてカタール2部リーグのアル・マーキヤSCからFWナナ・ポク(ガーナ)が新たに加入するということです。
 この他、マレーシア人選手ではFWモハマド・カイルル・リザム・チェ・ソー(ケランタンFCより加入)、MFディルガ・スルディ、DFムハマド・ファリド・ネザル(いずれもPDRM FCより加入)、FWモード・ファウジ・ラティフ (ヌグリスンビランFCより加入)などの加入も合わせて発表されています。

昨季リーグ2位のトレンガヌFC IIの今季の目標はトップ5入り
 Mリーグ2部のトレンガヌFC II(TFC II)の新監督に就任したバドルル・アフザン・ラザリ氏は、今季のチームの目標をトップ5入りを目標としていると、ウトゥサンムラユが報じています。
 バドルル・アフザン監督によると、シーズン開幕前の練習は外国籍選手3名を含む全選手が参加して順調に進んでいるということで、昨季2020年シーズンはリーグ2位(TFC IIは1部トレンガヌFCのセカンドチームのため、リーグ規定により昇格できません。)と好成績を収めた昨季に続き、外国籍選手は3名ながら(2部リーグは外国籍選手は4名まで在籍可能)、今季も昨季の勢いを維持したいと話しています。
  今季のライバルとしてJDTのセカンドチームJDT II、サラワク・ユナイテッドFC、ヌグリスンビランFC(旧ヌグリスンビランFA)の名を挙げたバドルル・アフザン監督は、リーグ戦はトップ5入りを、マレーシアカップに出場できないクラブが参加するチャレンジカップは決勝進出を目標とすると、先日のチーム練習後のインタビューで答えています。
 TFC IIは昨季のチームからチームトップの7ゴールを挙げたFWジョーダン・ミンター(ガーナ)と、シーズン途中にはトップチームのトレンガヌFCに昇格してプレーした長身DFアルグジム・レゾヴィッチ(モンテネグロ)が残留、主将を務めた鈴木ブルーノ選手らが退団しています。
 また昨季は同じ2部のケランタンFCTでプレーしたDF渡邉将基選手が今季、新たにTFC IIに加入していますが、この渡辺選手についてバドルル・アフザン監督は、中盤でプレーできる経験豊富な選手として、チームに好影響を与えてくれることを期待していると話しています。
(写真は今季からTFC IIでプレーする渡邉選手-TFC IIの公式Facebookより)

4月7日のニュース:クチンFAは削減した給料を新型コロナウィルス基金に寄付、FIFAは6月に予定されていた全試合の中止決定 、活動制限令違反でサッカー選手を逮捕、MFLは活動制限令延長の場合の対応を準備

クチンFAは削減した給料を新型コロナウィルス基金に寄付
 東マレーシアのマレー語紙ウトゥサンボルネオ電子版によると、マレーシアフットボールリーグMFL2部プレミアリーグのクチンFAは、選手が4月分の給料を5パーセント削減することに同意したことに加えて、その削減分を新型コロナウィルスのための基金に寄付すると発表しています。
 クチン地区サッカー協会KDFAのファズルディン・アブドル・ラーマン会長は、選手とスタッフの給料削減分は活動制限令によって影響を受けている家庭を支援するための基金へ寄付されることになっており、クラブとして全ての選手とスタッフの協力に感謝していると話しています。 
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 クラブの経費節約のために給料削減に応じるのではなく、新型コロナウィルス感染拡大による影響で苦しむ人を助ける目的で給料削減を行うのは、単なる給料削減とは全く意味が違います。FAMやMFLも単にクラブと選手の間での給料削減交渉を促すのではなく、クラブを助けるのではなく、より苦しんでいる人を助けることを目的とすべき、といったその使い道にまで言及することで、社会の中でのプロサッカーの存在意義が高められると思うのですが、そういうことは考えないのでしょうか。 

FIFAは6月に予定されていた全試合の中止決定
 フランスの通信社AFPは、国際サッカー連盟FIFAが6月に予定されていた全ての試合の中止を決定したと伝えています。
 新型コロナウィルスの影響に関する専門調査委員会の初会合の席上で決定したということです。ビデオ会議で行われたこの委員会は、現在延期となっているFIFAワールドカップ2022年大会予選の新たな日程を決めることも求めています。
 この他、東京オリンピックの1年延期を受けて、サッカー競技の選手出場資格を「1997年1月1日以前に生まれた者とする」とした現行の資格を維持することもこの委員会で提案されています。

活動制限令違反でサッカー選手を逮捕
 現在、マレーシア全土に発令中の活動制限令MCO下では、不要不急の外出を避けるように求められていますが、屋外で練習していたプロサッカー選手が逮捕され、有罪判決を受けたとマレー語紙シナルハリアンが報じています。
 自宅のあるクアラルンプール市内のコンドミニアム敷地内で練習をしていたアーマド・ルトゥフィ・アジズル・ラーマンは、自宅に戻ることを命じた警察官の2度に渡るに従わず、さらに反抗的な行動をしたとしてMCO違反および公務執行妨害で逮捕され、アンパン下級裁判所で罰金800リンギ(およそ2万円)あるいは禁固1ヶ月の判決を受けたとしています。22歳のルトゥフィ選手は罪を認めています。
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 なお記事の中では、このルトゥフィ選手が所属するクラブ名が書かれていませんが、マレーシアフットボールリーグMFL1部スーパーリーグと2部プレミアリーグの登録選手リストには名前がありませんので、MFL3部のM3リーグ以下のリーグでプレーする選手ということなのかもしれません。

MFLは活動制限令延長の場合の対応を準備
 マレーシアフットボールリーグMFLは公式サイトで、4月14日に解除予定の活動制限令MCOが延長された場合、国内リーグを再開するにあたっての選択肢を複数用意していることを発表しています。
 MFLのアブ・ガニ・ハサンCEOは、国内リーグやカップ戦再開そのものが、MCOがいつ解除になるか、また解除後のマレーシア政府の保健省のアドバイスの内容次第としたています。(筆者注:なお、ここで言われている国内リーグやカップ戦とはMFL1部から3部、FAカップ、マレーシアカップ、チャレンジカップを指します。)
 またアブ・ガニ・ハサンCEOは、JDT、クチンFA、UKM FCに倣って、他のクラブも契約内容の見直しを行うように提言している他、マレーシア最大のマルチメディア企業テレコムマレーシア、、マレーシア第2の金融グループCIMB、オンライン通販大手のショッピーShopeeの各社は契約通りの支援を続けることも発表しています。
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 このブログで何度も取り上げたように、所属選手は給料削減を了承していないと公言しているUKM FCを例にして、活動制限令MCOが延長になった場合に限って職員の給料削減を行うとするMFLのCEOが、MCOの延長が決定されてない現段階でクラブと選手に契約内容の見直しを提言する姿勢はどれだけ選手たちの指示を得られるのかが、甚だ疑問です。JDTやクチンFAに倣うのは、クラブではなくむしろFAMやMFLでは無いのかと思ったりもしてしまいます。

10月13日のニュース:チャレンジカップはJDT IIがPK戦の末辛勝、試合後に出されたイエローカード、マレーシア代表主将「11月の2試合で勝点6獲得を目指す」

チャレンジカップはJDT IIがPK戦の末辛勝
 チャレンジカップは、マレーシアフットボールリーグMFLの1部12位と2部の6位以下の合計7クラブが出場する大会で、マレーシアカップに出場できないクラブのために昨年から始まった大会です。フェルダ・ユナイテッドの池田圭選手がブログの中で「小さなカップ戦」と呼んでいる大会です。
 参加7チームを2つのグループに分け、その上位2チームが準決勝に進み、その勝者が決勝で対戦します。今季2019年の決勝に進んだのはMFL1部のジョホール・ダルル・タクジムJDTのBチームJDT II(リーグ戦2位)と、マレーシア国立大学UKMの大学生を中心としたUKM FC(同9位)でした。
 ホームアンドアウェイ形式で行われる決勝の第1戦はJDT IIのホームで10月4日に開催され、JDT IIが1-0でUKM FCに勝利しています。そして昨日10月12日にUKM FCのホームで行われた第2戦はUKM FCが1ー0で勝利。その後の延長戦でも決着がつかずPK戦となった結果、JDT IIのGKハジック・ナズリが3本のシュートを止める活躍で、JDT IIが6-5でUKM FCを破ってチャレンジカップを獲得しました。
 JDT IIはMFLの新たな規定変更によって、今季はMFL1部のJDTに登録されていたDFファドリ・シャスとFWアーマド・ハズワン・バクリがこの試合の直前に合流しました。代表チームでもプレー経験のある二人が加わったJDT IIでしたが、フルタイムでは0-1と敗戦したものの、結局、このファドリ選手が決勝のPKを決めています。
 UKM FCは昨年の決勝でもトレンガヌFC IIに敗れており、2年連続で涙を飲みました。この勝利でJDT IIは賞金20万リンギ(およそ520万円)を、準優勝のUKM FCは7万5000リンギ(およそ200万円)を獲得しています。
 なお、このチャレンジカップでは、準決勝で敗退したトレンガヌFCのBチーム、トレンガヌFC IIでプレーする鈴木ブルーノ、この日の試合でゴールを決めたUKM FCのマテオ・ロスカム、ミラド・ゼネイドプールの3選手が8ゴールで得点王を分け合っています。
(写真はマレーシアフットボールリーグMFLのFacebookより)

試合後に出されたイエローカード
 FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選のベトナム戦では、マレーシア代表DFアイディル・ザフアンが試合終了後(!)に、この試合の主審を務めたアリ・ミルザベイギ主審(イラン)からイエローカードを出されるというハプニングがありました。この件について、アイディル選手がGoal. comに真相を語っています。
 試合全体を通して判定に納得できなかったマレーシア代表の選手たちですが、特に疑惑の判定だったのが後半終了間際にDFラヴェル・コービン=オングがベトナムのペナルティーボックス付近で倒された場面の判定でした。このプレーは一見、ファウルのように見えたものの、主審は試合続行を指示しましたが、試合終了のホイッスル後に、この判定に疑問を持ったアイディル選手がこの判定について尋ねようと主審に駆け寄ると、主審は答えずにそのままイエローカードをアイディル選手に出しました。
 これに対してアイディル選手は、自分が主審に駆け寄ったことが原因かも知れないと述べつつも、何も言わずにイエローカードを出した主審の真意はわからないとしています。

マレーシア代表主将「11月の2試合で勝点6獲得を目指す」
 ワールドカップ予選の初戦インドネシア戦の勝利の後、強豪アラブ首長国連邦UAEと接戦の末敗れたマレーシア代表は、ホームでの2試合の後、意気揚々とアウェイのベトナム戦に臨みましたが、結果は0-1の敗戦。3試合で獲得した勝点は3で予選グループ5チームで4位となっています。
 今後の予定はタイ戦(11月14日)、インドネシア戦(11月19日)と再びホームの連戦が控えており、この11月の2試合が非常に重要であると主将でもあるGKファリザル・マーリアスがGoal. comに語っています。
 ノックアウトステージへ進む可能性を残すためには、11月の2試合で勝点6を取ることが必要であり、そのためには特に3試合で5失点の守備陣については、自信を取り戻すことと、集中力が切れるなどここまでのミスの修正が課題であるとし、自らは守備陣とのコミュニケーションの強化を課題に挙げています。