6月19日のニュース:AFC U19選手権グループ発表-マレーシアはカタールらと同組、FAMはリバプールFCとの親善試合中止を決定、代表監督はベトナムの「心理戦」を警戒

AFC U19選手権グループ発表-マレーシアはカタールらと同組
 10月14日から31日までウズベキスタンで開催されるアジアサッカー連盟AFC U19選手権の組み合わせ抽選がクアラルンプールで行われ、マレーシアはカタール、イエメン、タジキスタンと同組のグループDへ回ったことがAFC公式サイトで発表になっています。
 2大会連続出場となるマレーシアは、前回2018年大会でもグループステージではグループDとなり、このときもタジキスタンと同組でした。また、このグループDで2014年大会優勝、前回2018年大会はベスト4のカタールが最大のライバルとなりそうです。
 前回優勝のサウジアラビアはオーストラリア、ベトナム、ラオスと、また準優勝の韓国は日本、イラク・バーレーンと同組になっています。
 なお、前回大会のマレーシアの戦績は、サウジアラビアに1-2、タジキスタンに1-1、中国に0-2の1分3敗でグループステージで敗退しています。ちなみにマレーシアの2点はいずれも現在はJ2岡山に所属するハディ・ファイヤッドが決めています。
(各グループの組み合わせ。マレーシアサッカー協会のFacebookより)

FAMはリバプールFCとの親善試合中止を決定
 マレーシアサッカー協会FAMのハミディン・モハマド・アミン会長は、リバプールFCとMリーグオールスターの親善試合を予定していたものの、新型コロナウィルスの影響で中止になったことを明かしていると、マレー語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 これまで公表されていなかったこの親善試合について、ハミディン会長は「あなたが質問してFAM会長が答えます」企画の映像で明らかにしています。(リバプール戦中止のコメントは20分19秒から26秒)
 FIFAの国際マッチデーとは別の期間に行われる予定だったということで、フル代表の練習日程には影響を及ぼさないように設定されたということですが、新型コロナウィルスには勝てなかったようです。
 なおリバプールは2015年にもマレーシア選抜と親善試合を行なっており、その時は1-1の引き分けでした。
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 6月11日のブログに既に掲載したこの映像の中でのハミディン会長のコメントを私が聞き逃していたようです。イギリスの植民地だったことも影響しているのかもしれませんが、マレーシアではMリーグよりも英国プレミアリーグの方があるかにファンが多く、マンUに続いてリバプール戦も中止となったことで悲しむファンも多そうです。

代表監督はベトナムの「心理戦」を警戒
 同じブリタハリアン電子版は、今年10月に再開されるFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選に向けて、マレーシアと同組のベトナムが心理戦を仕掛けていると報じています。
 ベトナム国内のメディアは、ベトナムサッカー協会VFFはコソボ出身のリリドン・クラスニキがマレーシアで二人目の帰化選手としてフル代表に加わることで、代表チームの戦力が大幅にアップすると予想しているという記事を掲載しているということですが、ブリタハリアンは、代表のタン・チェンホー監督がこれをVFFによる心理戦だとし、そういった話に惑わされないようにする一方で、ベトナムだけでなく同組のタイ、アラブ首長国連邦の情報を今後も収集していくつもりであると述べています。
 「予選グループ首位のベトナムはこの機会を活用して、心理戦を仕掛けてきているように思える。他国の強化状況を知ることも重要だが、まずはマレーシア代表自体が試合に向けて十分な準備をすることが最も重要だと考えている。」と話すタン監督は、マレーシア同様、ベトナムもチェコ生まれの帰化選手による補強の準備をしているという情報を得ているとしています。 

6月17日のニュース:130億円超のサッカー都市プロジェクトは前FAM会長に捧げる、トレンガヌFCとトレンガヌFCは綿棒検査終了、スランゴールFC監督は来月予定の代表候補合宿への選手派遣に難色

130億円超のサッカー都市プロジェクトは前FAM会長に捧げる
 マレーシア政府がプトラジャヤに建設を計画している予算5億リンギ(およそ130億円)を超えるスポーツ施設について、アヌアル・ムサ連邦直轄地担当大臣は、この施設を元FAM会長の故スルタン・アーマド・シャー殿下に捧げたいと話していると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 1984年から2014年までFAMの会長を務めたスルタン・アーマド殿下は、1994年から2002年までAFCの会長を、2011年から2019年まではAFFの会長も務めており、2000年には、クアラルンプールのブキジャリルにAFC本部となるAFCハウスを建設する際にも尽力しています。
 アヌアル連邦直轄地担当相は、かつて自身がFAM副会長を務めた時代に会長であったスルタン・アーマド殿下がFAM、ASEANサッカー連盟AFF、そしてアジアサッカー連盟AFCの本部をプトラジャヤに移すことを発案し、そのための土地の提供を申し出ことを明かした上で、「スルタン・アーマド殿下による貢献を考えると、新たなスポーツ施設は『スルタン・アーマド・シャーサッカー都市』あるいは『スルタン・アーマド・シャーサッカーおよびスポーツ都市』とするのが至極当然である。」と話しています。
 またアヌアル大臣は近々、スルタン・アーマド殿下の子息でもある現在のマレーシア国王のスルタン・アブドラ国王に謁見し、この施設にスルタン・アーマド殿下の名を使う許可を求める予定であると話しています。
 この日、アヌアル大臣はプトラジャヤ開発公社とハミディン・モハマド・アミンFAM会長、ウィンザー・ジョン・ポールAFC事務局長との間での行われた覚書交換式典に参加しています。
 プトラジャヤサッカー都市計画は、連邦直轄地プトラジャヤの42.43エーカー(東京ドームのおよそ3.6倍)の土地にAFCが管理する10000人収容規模のスタジアムとFAM、AFC、AFFの本部、そしてマレーシア代表チーム専用の練習施設が建設される巨大プロジェクトで、AFCはおよそ1億米ドルの建設費用を負担し、マレーシア代表の練習施設はマレーシア政府が負担します。この他、プトラジャヤをスポーツに優しい街とするために、この施設の周辺にも地域住民のためのサッカー場が4面建設されるということです。

トレンガヌFCとトレンガヌFCは綿棒検査終了
 Mリーグ1部のトレンガヌFCと、トレンガヌFCのBチームで鈴木ブルーノ選手が在籍するMリーグ2部のトレンガヌFC IIは、これまで禁止されていたチーム練習を再開する条件となる綿棒検査を終了したと、マレー語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 ホームとなるスルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアムで行われた綿棒検査は両チームの選手の他、監督、コーチおよび関係者を対象に行われましたが、まだ自国にいるシンガポール出身のファリス・ラムリはマレーシア政府移民局によるシンガポールからの入国許可が出るのを待っているため、検査は受けていないということです。
 この後、査結果をMリーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLに提出し、MFLから練習再開の許可が出れば、ナフジ・ザイン監督率いるトレンガヌFCとロシャディ・ワハブ監督率いるトレンガヌFC IIは晴れて練習再開となります。
 トレンガヌFCのアーマド・シャリザル・ヤハヤ チームマネージャーによれば、検査結果が出るまでには2日ほどかかり、その結果をMFLに送ることから、実際の練習再開までには数日かかるとしています。
 練習再開許可が出た場合は、クラブとして国家安全委員会、マレーシア政府保健省、MFLによる標準作業手順SOPに沿った練習を行うとしています。

Football: Selangor prefer own Super League training

スランゴールFC監督は来月予定の代表候補合宿への選手派遣に難色
 Mリーグ1部スランゴールFCのサティアナタン・バスカラン監督は、来月予定されている代表候補合宿へ選手を派遣するよりも自チームで練習することを望んでいると英字紙ニューストレイトタイムズ電子版に語っています。
 先日、タン・チェンホー監督は10月から再開となるFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選に向けて、来月7月に短期の代表候補合宿を検討していると話しましたが、これに対してMリーグのクラブの中には難色を示しているとされていました。
 9月に再開予定のMリーグに備えて、今週から来週にかけて各クラブは約3ヶ月ぶりとなるチーム練習を始める予定ですが、多くのクラブが所属選手を試合ができるレベルの状況まで仕上げることを優先したいとしています。また、FIFAの国際マッチデー期間外に行われる7月の代表候補合宿には招集に応じる義務も発生しないことも、各クラブが難色を示している理由の一つとされています。
 スランゴールFCのサティアナタン監督は、スランゴールFCの選手2度のようなトレー人が必要かは自分が一番理解しているとして、代表候補合宿に派遣するよりは自チームで練習を続けることが選手にとっても最善であると話しています。
 自身も元代表監督の経験もあるサティアナタン監督は、5日間ほどの代表候補合宿での練習が身体接触を避けるもののであれば、体力トレーニングが中心となり、それならばわざわざ代表の練習に参加しなくとも、スランゴールFCでの練習で十分であると話しています。
 しかしその一方で、代表候補合宿での練習が身体接触を含んだり、クラブレベルでは現在も禁じられている練習試合などが行われるのであれば、喜んで選手を参加させたいとしており、来月7月に合宿を行うのであれば、各クラブの声も聞くべきではないかとも話しています。
 なお、新型コロナウィルス感染に伴う臨時措置として、FIFAは代表に招集された選手が招集を拒否して、自クラブで練習することも認めています。
 また同じMリーグ1部ペラTBGのメフメト・ドゥラコビッチ監督は、自チームの選手が7月の代表候補合宿に招集されることがあれば、喜んで参加させたいと話しています。
 「我々が選手を育てているのは代表チームのためであり、自分のチームの選手が代表に招集されるのは喜ばしいことである。代表のタン監督がペラTBGの選手が欲しいと言えば、全面的に協力したい。」と話しています。

6月16日のニュース:Mリーグクラブの先陣を切ってヌグリ・スンビランFAが練習再開へ、来月予定の代表候補合宿にMリーグクラブは難色を示す、FAMは大人向け「サッカーへ戻ろう」指針も発表

Mリーグクラブの先陣を切ってヌグリ・スンビランFAが練習再開へ
 マレーシアの通信社ブルナマによれば、中武駿介選手が所属するMリーグ2部のヌグリ・スンビランFAは選手の新型コロナウィルス検査結果の提出など標準作業手順SOPに基づく準備を終えたとして、Mリーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLに練習許可の申請を行ったということです。
 この結果、ヌグリ・スンビランFAは新型コロナウィルス感染拡大による3月18日のリーグ中断後、初めてチーム練習が許可されるクラブとなりそうだと言うことです。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、ヌグリ・スンビランFAがMFLが各クラブに求めている練習再開の条件を全て満たしているとして、本日6月16日より練習の再開を許可したと話しています。
 「本日6月15日までにMFLが受け取った練習再開申請はヌグリ・スンビランFAを運営するヌグリ・スンビラン州サッカー協会NSFAからだけであり、NSFAの申請はMFLが求めるチームドクターによって承認された綿棒検査の結果や、練習中にSOPが守られているかどうかを監視する担当者の任命などMFLが求める条件を満たしていることから、練習再開の許可を承認した。」とアブドル・ガニCEOは話しています。

来月予定の代表候補合宿にMリーグクラブは難色を示す
 10月に再開が予定されているFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選に向けて、マレーシアサッカー協会FAMは来月7月に短期ながら代表候補合宿をことを検討していますが、英字紙ニューストレイトタイムズは9月に国内リーグMリーグ再開を控える各クラブがこの案に難色を示していると言うことです。
 マレーシア政府保健省と国家安全保障委員会が、身体接触が起こらないよう練習環境のもとでサッカーの練習実施許可を出したことから、上の記事でも取り上げた通り、Mリーグの各クラブが練習再開に向けて準備を行なっています。
 代表チームのタン・チェンホー監督は、短期合宿については現在も議論が続いているとした上で、来月7月はMリーグのクラブはリーグ再開へ向け、選手全員がクラブの練習へ参加することを望むだろうと言うことも理解していると話しています。

FAMは大人向け「サッカーへ戻ろう」指針も発表
 マレーシアサッカー協会FAMは国内のアカデミー向けに練習再開のために「サッカーへ戻ろう」と題した指針を発表しましたが、地域リーグやヨカとしてのサッカーを楽しむ大人へ向けても同様の「サッカーへ戻ろう」と言う名称の指針を発表しています。
 マレーシア政府保健省と国家安全保障委員会による標準作業手順SOPに沿う形で発表されたこの指針はFAMの公式サイトで発表され、屋内、屋外を問わず身体接触が起こらない環境を整えた上での練習が可能であること、その一方で試合やセレクションなどはまだ行いないこと、また練習中の飲み物の共有禁止など具体的で、サッカーをプレーする一人ひとりの安全を考慮に入れた、下部リーグから草サッカー まであらゆるサッカー活動を対象としたものであることも明記されています。
 詳しい内容は こちらでご確認ください。

6月14日のニュース:FAMはサッカー活動再開の指針を発表、ルクマンはロンドン拠点の代理人会社と契約、JDTオーナーは嫉妬の噂を一蹴、JDTは今季の年間パス購入者に来季の年間パスを無料で進呈

FAMはサッカー活動再開の指針を発表
 マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上で、「サッカーに戻ろう」と題したサッカー活動再開のための指針を公表しています。
 この指針はマレーシア国内にあるFAM傘下のサッカーアカデミーを対象にしたもので、現在発令中の経済復興のための活動制限令RMCO下でのマレーシア政府による標準作業手順SOPに基づいたものとなっています。
 この指針では、アカデミーの練習に参加できるのは選手と指導者およびアカデミーの関係者だけとなっており、選手は水分補給用のボトルを各自が用意し、持ち主がわかるように名前を書くこと、練習中に唾を吐かないこと、汚い手で顔を触らないこと、練習後はすぐに手を洗うことなどが求められています。
 また保護者は選手の送迎以外では練習グラウンドに近づかないこと、また練習中もグラウンド近辺で待機する場合には、原則として車の中からは出ないことが求められています。万が一、保護者が車の外で出る場合でもグラウンドからは3m以内には近づかないこと、また保護者同士は1mから3m程度のいわゆるソーシャル・ディスタンス「社会的距離」を維持すること、またトイレなどを除いて選手が使用する施設を使用しないことなども指針に含まれています。
 指導者に対しては、練習に参加する選手および保護者のアカデミーの選手の年齢や人数、そして練習で使用するピッチの広さに応じて練習中の選手間の距離を決める他、年齢ごとに練習時間を変えること、また練習施設の殺菌や消毒体制の管理が求められています。
 興味がある方のために、FAMによる指針のリンクを以下に貼っておきます。
1)「サッカーに戻ろう」の指針
2)練習に参加する生徒および保護者の情報記録用紙
3)練習グラウンドとその周辺に掲示する標識原本
4)選手および保護者への情報発信用インフォグラフィック
下は「サッカーに戻ろう」プログラムの指針を伝えるFAMの告知

ルクマンはロンドン拠点の代理人会社と契約
 ベルギー1部リーグのKVコルトレイクと5年契約を交わした18歳のルクマン・ハキム・シャムスディンがロンドンを拠点とする代理人会社のEL-EFスポーツ社と代理人契約を交わしたことを、マレー語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 ブリタハリアンによれば、EL-EFスポーツ社が公式インスタグラム上でルクマン選手との契約を発表し「ルクマン選手と一緒に仕事ができること、そしてルクマン選手がプロとしてのキャリアを始めるにあたり、完璧な環境を提供できることを楽しみにしている。」と言うメッセージとともに、複数の写真も掲載しているということです。
 ブリタハリアンは、ルクマン選手はKVコルトレイク以外にもヨーロッパの複数のクラブからも関心を集めているとして、今回の代理人会社との契約により、今後はヨーロッパの選手市場でより良い条件でプレーする機会を得られるようになるだろうとしています。
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 選手の移籍情報などでは、私はドイツのTransfermarkt(トランスファーマルクト)というサイトをよく見るのですが、それによると上の記事に出てくるEL-EFスポーツ社の契約選手は現在、ルクマン選手しかいません。今後のマレーシアを背負って立つかもしれない選手が、そんな怪しい代理人会社と契約して本当に大丈夫なのか、と心配になります。

JDTオーナーは嫉妬の噂を一蹴
 ルクマン選手関連の記事をもう一つ。ルクマン選手がベルギーへ出発することが決まった直後に、Mリーグ1部で6連覇中のジョホール・ダルル・タジムJDTのオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下が、ルクマン選手の移籍は単純に選手としての力量によるものではなく、それ以外の力が働いた結果であるとソーシャルメディアでコメントしましたが、これに対してJDTがルクマン選手の獲得に失敗したことによる嫉妬ではないかという意見がネット上に見られるようになりました。
 ブリタハリアン電子版は、こう言った一部のサッカーファンの声に対してイスマイル殿下は、自分はやるべきことがあり嫉妬などしている時間はないとして、嫉妬をしているのではないかと問うファンにはノーと答えた上で、自分のコメントを最後まで読むようにとインスタグラム上で答えていると報じています。
 ちなみにイスマイル殿下のコメントの最後は「成功することを祈っている」「詐欺師に騙されないように気を付けろ」というものでした。
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 ルクマン選手が移籍するKVコルトレイクはマレーシア人富豪のヴィンセント・タン氏が所有するクラブで、タン氏はマレーシア政府とも近いと言われています。ルクマン選手の移籍に何か力が働いたというイスマイル殿下の意見は荒唐無稽なものではないように思えます。また上の記事でも書きましたが、ルクマン選手との契約を結んだロンドンを拠点とする代理人会社の契約選手がルクマン選手だけというのも、イスマイル殿下の「詐欺師に騙されないように気を付けろ」と関連がありそうな気がしなくもありません。

JDTは今季の年間パス購入者に来季の年間パスを無料で進呈
 イスマイル殿下がオーナーのJDTは公式Facebook上で、今季2020年シーズンの年間パス購入者に対して、来季2021年シーズンの年間パスが自動的に付与されると発表しています。
 サポーターの支援に感謝するためとしている告知では、今回の特典の恩恵を受けるサポーターには年間パスを購入した場合に提供されるユニフォームは来季は自動的には提供されないということですが、その代わりに10%の割引価格で来季ユニフォームの購入が可能になるということです。
(下はJDTの公式Facebookで発表された来季の年間パス進呈の告知)

6月11日のニュース:FAM会長がファンの質問に答える、時代のエース候補がついにベルギーリーグへ出発、PDRM FCは4月分までの未払い給料を完済

FAM会長がファンの質問に答える
 マレーシアサッカー協会FAMのハミディン・モハマド・アミン会長がファンからの質問に対して答える「あなたの質問に会長が答えます」企画については、ファンからの質問を募集していることをこのブログでも取り上げましたが、その解答編がYoutube上に公開されました。
 この映像の中でハミディン会長が、Mリーグだけでなく、ビーチサッカーや女子サッカー、そして若手育成に関してなど、現在のマレーシアサッカーに関するありとあらゆる質問だけでなく、「老朽化したFAM本部の建て替え計画はないのか」「次の会長候補は誰か」、さらには「幼い頃に将来なりたかった職業は何か」といった個人的な質問までときにはユーモアを交えながら答えています。
 ところでマレー語紙ブリタハリアン電子版は、この映像の中の質問の一つに焦点を当て、「外国籍選手枠の縮小を検討」といった見出しの記事を掲載しています。
 記事の中では、ハミディン会長がファンからの質問に答えて、Mリーグの将来的な外国籍選手枠の縮小を検討する用意がある、と答えたとしています。
 しかし実際の映像では、質問に対して「その提案は良いですね。考えてみましょう。」と簡単に答えただけで、それ以上は何も言及せずに次の質問に移っており、ブリタハリアンがそれだで見出しにするには、やや「盛りすぎ」の感があります。
 またハミディン会長は、Mリーグ1部と2部のチーム数を増やしてはという別のファンからの提案には、リーグの質を維持するために現状ではチーム数増加は考えていないと話しています。
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 このブログでも何度か取り上げていますが、Mリーグ2部プレミアリーグのケランタンFAがかつて在籍した複数の外国籍選手との間で抱える70万リンギ(およそ1800万円)を超える未払い給料など、外国籍選手の給料がクラブ経営を圧迫している例もありますが、それは各クラブが予算範囲内で外国籍選手と契約をすれば良いだけの話です。Mリーグはマレーシア人選手の育成だけでなく、娯楽でもあり、まさにハミディン会長が述べているような「質」が重要です。
 Mリーグは2009年から2011年の間は外国籍選手の加入が認められていませんでした。これによりマレーシア人選手の出場機会が増えたことと、2010年の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップの優勝は無関係ではないでしょうが、この頃の国内リーグはコアなサポーター以外からはほとんど支持されない状況でした。
(下はFAMの公式YouTubeチャンネルでのハミディン会長の解答編。外国籍選手枠の質問は17分32秒から35秒までです。なお、全編マレーシア語です。)

時代のエース候補がついにベルギーリーグへ出発
 ブリタハリアン電子版は、ルクマン・ハキム・シャムスディンが所属先のベルギー1部リーグのKVコルトレイクから連絡を受け、いよいよベルギーへ向けて出発する予定であると報じています。
 今年3月に18歳になったばかりながら、昨年2019年の東南アジア競技大会ではU22代表へ飛び級で参加し、主力として出場するなど、将来が嘱望されているルクマン選手は昨年9月に、マレーシア人の富豪ヴィンセント・タン氏がオーナーのKVコルトレイクと5年契約を結んでいます。(正式に契約書にサインしたのは18歳になった今年3月でした。)
 ルクマン選手は本来ならば今春に渡欧する予定でしたが、新型コロナウィルスの影響により先方よりマレーシアでの待機を求められており、現在はスランゴールFCのBチーム、スランゴール2に登録されています。しかし今回、晴れてチームへ合流することになりました。
 なおベルギー1部リーグは5月19日に各クラブとも1試合を残して第29節終了時点でシーズンが終了しており、、21勝7分1敗のクラブ・ブルッヘが優勝、ルクマン選手が加入するKVコルトレイクは9勝6分14敗の11位でした。
 現在は海外渡航が制限されているマレーシアですが、ルクマンセンスは政府への許可を申請し、来週には出発することを期待しているということです。

PDRM FCは4月分までの未払い給料を完済
 Mリーグ1部スーパーリーグのPDRM FCは4月までの未払い給料を完済したと、ブリタハリアン電子版が伝えています。
 マレーシア王立警察が運営するPDRM FCのズルキフリ・ヤハヤ事務局長は、130万リンギ(およそ3280万円)に上る今年4月分までの未払い給料を完済したことを発表しています。
 本職ではマレーシア王立警察副長官でもあるズルキフリ事務局長は、未払い給料問題が取り沙汰される度に名前が挙げられていたPDRM FCについて、「今季2020年シーズン開幕時には未払い給料問題により勝点3を剥奪されたが、所属全選手の4月分までの給料は完済し、トップチームの選手に関しては4月以降の給料についても完済済である。」と述べています。
 またU21のプレジデントカップチームとU19のユースカップチームについては、プレジデントカップチームに所属する警察官でない5名の選手については、両大会が中止となり試合がなくなったことの補償を行う予定であると話し、補償額は給料の25%を最低ラインとしているマレーシアサッカー協会が提示している指針に従って行うとしています。

6月8日のニュース:クダFA監督は給料未払い選手のモチベーション低下を憂慮、代表復帰を目指すアペックは時間との勝負に挑戦、パハン監督は来季のフットサルリーグの早期開幕を希望

クダFA監督は給料未払い選手のモチベーション低下を懸念
 昨日のマレーシア政府は、サッカーなど接触プレーのあるスポーツの禁止は8月31日まで継続されることを発表し、Mリーグの8月中の再開の可能性が限りなく低くなりましたが、例えMリーグが再開となった場合でも、クダFAのアイディル・シャリン・サハック監督は給料未払い問題が解決していない選手のモチベーション低下を懸念していると英字紙ニュースとレイトタイムズ電子版に語っています。
 一説には総額200万リンギ(およそ5140万円)とされる、クダFAを運営するクダ州サッカー協会KFAによる給料未払い問題について、アイディル監督はクダ州のサヌシ・モハマド・ノー新州首相が解決してくれることを期待しているとしつつも、「選手のモチベーション低下を防ぐためにも、KFAには直ちに問題を解決して欲しい。もし未払い給料問題の解決が遅れるようであれば、たとえシーズンが再開しても、自分だけでは選手のモチベーションを引き出すことは難しいだろう」と話しています。
 現在は自宅のあるシンガポールに戻っているアイディル監督は、チームに合流するため、既にシンガポールのマレーシア大使館に入国許可を申請中ということです

代表復帰を目指すアペックは時間との勝負に挑む
 Mリーグ1部のマラッカ・ユナイテッドのアペックことGKカイルル・ファミ・チェ・マットは2010年の東南アジアサッカー連盟AFF選手権に優勝し、一気にスターの仲間入りをした選手ですが、タン・チェンホー監督が2017年末に代表監督に就任してからは、出場機会が減少し続け、現在中断中のFIFAワールドカップ2022年大会予選では代表入りしていません。そんなカイルル選手は再び代表入りを目指しているものの、新型コロナウィルスの影響により時間との戦いであると、ニューストレイトタイムズ電子版が伝えています。
 代表に復帰するにはタン監督の目に留まることが必要ですが、現在中断中のMリーグは新型コロナウィルスの影響で日程短縮を余儀なくされ、今季は1回戦総当たり形式になることが発表されています。12クラブで構成されるMリーグ1部と2部はいずれも既に第4節まで終了しており、今季の残り試合は各クラブとも7試合です。
 「2020年の自分の目標は代表復帰だが、今季開幕から4試合全てに先発して、その気持ちがさらに強くなった。しかし新型コロナウィルスの影響で3ヶ月間、試合から遠ざかり、Mリーグの残り7試合で自分の評価を上げていくしかない。最終的にはタン監督が決めることではあるが、自分はできる限りの努力をするつもりだ。」とカイルル選手は話しています。
 ただしカイルル選手が所属するマラッカ・ユナイテッドは、選手への給料未払いによりMFLによって勝点3を剥奪されており、降格権の10位に低迷しています。
 これについてカイルル選手は「未払い給料については、1月から3月分までを受け取っており、4月と5月分の支払いを待っているところである。給料削減についての話し合いも進行中だが、試合に出場するとなれば、自分は全力でプレーする。」と話しています。
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 最後に代表でプレーしたのは昨年2019年3月の国内招待大会エアマリンカップでしたが、31歳と老け込むにはまだ早いカイルル選手。闘志を全面に出してチームを鼓舞するタイプのGKは、若い選手が多い今の代表には貴重な存在だと思います。個人的にも好きな選手なので、代表復帰に向けて頑張って欲しいです。

監督は来季のフットサルリーグの早期開幕を希望
 当初はMリーグとともに9月1日の再会が予定されながら、急転直下で今季の中止が決定したマレーシアプレミアフットサルリーグMPFLに所属するパハンレンジャーズFCのジェラール・カサス監督は、マレーシアサッカー協会FAMに対してより早い時期の開幕を期待したいと述べています。
 パハンレンジャーズFCのFacebookへの投稿の中で、自宅にあるスペインに帰国中のカサス監督は、マレーシア政府による新型コロナウィルスに対する対応を評価しながらも、今季2020年シーズンは強いチームを準備して臨んだ分、リーグ中止にがっかりしていると述べています。
 カサス監督は「初戦(対サラワク戦)は無観客試合で行われながら、9-1と圧勝した際に選手たちが見せた意気込みを思い出すと、リーグ中止には失望している。安全が第一なのでFAMの判断は正しいと思うが、今後、新型コロナウィルスの状況が改善することがあれば来季2021年シーズンは、早めに開幕して欲しい。」と述べ、さらに「国内にはフットサルのレベル向上を目指すクラブがあり、パハンレンジャーズFCはその一つである。FAMにはそういったクラブの努力を理解して欲しい」とも綴っています。

6月7日のニュース:W杯予選前のチーム練習期間として最低2週間は必要-代表監督、U19代表最大の敵は寒さ、異色の経歴を持つディルガ選手のスーパーリーグまでの道のり

W杯予選前のチーム練習期間として最低2週間は必要-代表監督
 アジアサッカー連盟AFCが延期されていたワールドカップ予選の日程を発表したことを受け、マレーシア代表のタン・チェンホー監督は代表候補合宿を完全隔離型で行うことか許可された場合、最低でも2週間の合宿が必要であると話しています。
 英字紙スターによれば、予選再開後の初戦が10月7日のアウェイでのアラブ首長国連邦UAE戦に決まり、マレーシアサッカー協会FAMが計画している完全隔離型の代表候補合宿について、タン監督は「FAMの計画が承認されれば、チームを集めて重要な試合の準備を行える」と歓迎し、活動制限令MCO期間中に各自が自宅でトレーニングを続けていたとは言え、それでは全く不十分だとして、トレーニングをゼロから始めると考えると最低でも2週間は必要である。」と話しています。
 さらに練習だけでは不十分であり練習試合の必要性も訴え、中止が決まったバーレーンとの練習試合の再検討を求めたいと話しています。「世界中の空港は再開され始めており、UAEとの試合前に中東で練習試合が行うことは可能である。(W杯予選で同じグループにいる)ベトナムは国内リーグを再開させ、タイはリーグ中断中ながら練習は行われている。またUAEの国内リーグも6月10日に再開されると聞いており、(国内リーグ再開の目処が立っていない)マレーシアは他のチームに大きく遅れを取っていることから、やらなければならないとことがたくさんある。」と話しています。

U19代表最大の敵は寒さ
 10月14日から始まるAFC U19選手権に出場するU19代表の最大の敵は寒さではないか、と英字紙スターが報じています。
 今回、AFC U19選手権が開催されるウズベキスタンは、10月の気温が6度から19度とマレーシア人に取っては非日常的な寒さであり、U19代表の選手たちはそのような寒い高校の中ではプレーした経験がありません。
 それでもU19代表のブラッド・マロニー監督は、前任のU23代表コーチ時代の2018年1月に中国で開催されたにU23代表を率いてAFC U23選手権を戦った経験を生かして、現地あるいは近隣諸国に先乗りして選手を寒さに慣らす計画を立てていると話しています。
 2018年のAFC U23選手権に出場したマレーシアU23代表は大会前に韓国のモッポ市で合宿を張り、練習試合を数試合行うなどの寒さに選手を慣らす対策を行いました。
 マロニー監督は、気候がプレーに与える影響は大きいとして、気候に慣れるために先乗りする重要性を主張しています。

異色の経歴を持つディルガ選手のスーパーリーグまでの道のり
 英字紙ニューストレイトタイムズは、Mリーグ1部スーパーリーグのPDRM FCでプレーするディルガ・スルディの移植の経歴を取り上げた記事を掲載しています。
 マレーシア王立警察が運営するクラブPDRM FCでプレーするディルガ選手は東マレーシアのサバ州コタキナバルの出身ですが、マレーシア国内の多くのプロサッカー選手が経験するような、Mリーグのクラブのユースカップ(U19)チームや、プレジデントカップ(U21)チームでのプレー経験がありません。しかも2年前まではMリーグ4部より下になるアマチュア地域リーグでプレーしていたということです。
 「高校時代は州代表どころか(その下の)地域代表が自分がプレーした最高レベルだった。それでも自分が出会った多くのコーチが諦めずに努力することを勧めてくれたおかげで、月給が800リンギ(およそ2万円)の地域リーグのクラブでプレーしていたところを、自分のプレーを見たM3のプチョン・フェルザのナズレルワン・マクモー監督が自分をクラブに招いてくれた。おそらくこれが転機だったのだと思う。そして今年初めにPDRM FCとの練習試合に出場し、そこからPDRM FCのトライアウトに招かれた。PDRM FCからのトライアウト参加を求める電話も、最初は悪戯かと思ったほどだった。」と話すディルガ選手は、高校時代は州代表にも選ばれなかった自分だが、諦めずにプロになる目標を追い続けたことで、今は胸を張って自分をプロサッカー選手と紹介できるようになった。似たような境遇の選手たちにも諦めずに頑張って欲しい。」と述べています。

6月6日のニュース:AFCがW杯予選の日程を発表-マレーシアは10月8日のUAE戦で再開、ワン・クズリのU19代表合流には難題あり、選手は八百長に繋がるような人物の接近に注意すべし

AFCがW杯予選の日程を発表-マレーシアは10月8日のUAE戦で再開
 アジアサッカー連盟AFCの公式サイトでは、FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選の新たな日程を発表しています。
 国際サッカー連盟FIFAとの協議を経て決まったとされる新たな日程では、第7節と第8節がそれぞれ10月8日と13日に、第9節と第10節が11月12日と17日に行われる予定になっています。なおこの日程は、FIFAの国際マッチデー期間となる来年2021年3月にW杯アジア最終予選とアジアカップの三次予選を開催できるように設定されているということです。
 なおW杯予選再開にあたりAFCは、今後も予選参加チーム、関係者およびサポーターの安全を確保するために、今後も状況を注視していくとし、新型コロナウィルスの感染状況の変化によっては試合日程の変更を検討することも発表しています。
 なおこの発表により、日程が予定通り行われれば、マレーシア代表は10月8日にアウェイでアラブ首長国連邦と、10月13日にはホームでベトナムと、そして最終戦となる11月17日はアウェイでタイ戦を戦うことになります。なお、現在中断中のアジア二次予選でマレーシアは、UAEやタイを抑えてベトナムに次ぐ予選グループ2位につけています。

ワン・クズリのU19代表合流には難題あり
 両親がマレーシア人ながらアメリカ育ちのワン・クズリ・ワン・カマルのU19代表候補合宿招集について、マレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、アメリカを出国できるのかどうか、またマレーシアに入国できるのかどうか、また入国できたとした場合でも、現在、すべての入国者に課せられている2週間の強制隔離期間が代表候補合宿参加に際して必要なのかどうかなどいくつかの問題があると、マレーシアの通信社ブルナマの取材に答えています。
 FAMはU19代表が出場するAFC U19選手権の強化のためにワン・クズリ選手を招集したいと考えていると話すスチュアート事務局長は、ブラッド・マロニー監督率いるU19代表に必要な選手かどうかは監督次第と断った上で、ワン・クズリ選手がチームに加わることで、FIFA U20ワールドカップ予選も兼ねるこのAFC U19選手権に参加するマレーシアU19代表がこの予選を突破できる確率が上がる可能性があると話しています。
 しかしその一方で、代表チームへの自動的に参加となるわけではなく、実際に監督、コーチにその実力を見せる必要があるとも話しています。
 ワン・クズリ選手の兄で、昨年末の東南アジア競技大会に出場したU22代表の候補合宿に招集されながら、書類の不備で大会に参加できなかったワン・クザイン選手を兄に持つワン・クズリ選手は、マレーシア代表でプレーすることを望んでいるということです。

選手は八百長に繋がるような人物の接近に注意すべし
 Mリーグ中断により未払い給料問題に関連した話題が連日報道されていますが、マレーシアプロサッカーコーチ協会の会長を務めるスランゴールFCのサティアナタン・バスカラン監督は、どんなに苦しい状況であっても、八百長とつながるような賭博関係者との接近に気をつけるよう、国際のサッカー選手に呼びかけています。
 マレー語紙ブリタハリアンは、上のような呼びかけを選手に対して行っているサティアナタン会長は、新型コロナウィルスによるリーグ中断でその経営が苦しい多くのクラブにも選手の福利に責任を持つようにも求めています。
 ここ数年は試合を「売る」ような行為を目にしていないと話すサティアナタン会長はその理由として、Mリーグの各クラブは選手の給料を契約通り支払われていたからであり、そういった状況下で選手は八百長に手を染める必要性などなかったと話す一方で、現在のような未払い給料や遅配が起こっている状況は、サッカー賭博の関係者に選手に近づく絶好の機会となっているとも話しています。

6月4日のニュース:FAMは国内リーグの早期再開の可能性を探る、FAM会長がサポーターの質問に答えるイベントを実施、パハン州FAは給料未払いではなく遅配と説明も事実ははっきりせず

FAMは国内リーグの早期再開の可能性を探る
 マレーシアの通信社ブルナマによると、マレーシアサッカー協会FAMの FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局は、国内リーグMリーグが予想より早く再開する手応えを感じているということです。
 10月以降に控える代表候補合宿を完全隔離型で実施できるよう、国家安全保障委員会へ提出する必要書類を作成しているというスチュアート事務局長は、新型コロナウィルス新規感染者の減少傾向により、7月からのチーム練習再開、そして8月からのリーグ再開の可能性が出てきていると話しています。
 「ここ数週間の(減少傾向にある)新規感染者数を見れば、早期再開の可能性はあると考えているが、それを期待しているわけではなく、FAMとしてはただ待つしかないことは理解している。しかし、今後、新規感染者数がさらに減少すれば、予想よりも早くサッカーを見ることができる日が帰ってくる可能性があると考えている。」とも話しています。
 さらにスチュアート事務局長は「現時点では、FAMとMFLは、8月からのチーム練習再開と9月からのリーグ再開と考えており、それより早くなることがあれば、関係者全員にとって朗報となる。」とも話しています。
 FAMとMFLは先月5月に、7月からのチームトレーニング再開および8月からのリーグ再開についての要望書をマレーシア政府に提出しましたが、拒否されています。
 感染者数がマレーシアよりも圧倒的に多かった韓国やドイツのリーグが開幕し、同様にイタリアやスペインも6月中のリーグ再開が決まる中、スチュアート事務局長は他国とマレーシアを比べることに意味はなく、今は新たな感染者数を増やさないためにも、各自が責任ある行動をとることが大事であるとしています。

FAM会長がサポーターの質問に答えるイベントを実施
 マレーシアサッカー協会FAMの公式Facebookでは、サポーターにハミディン・アミン会長に対する質問を募っています。
 この記事を書いている時点で150ほどの質問が挙がっていますが、この中から選ばれた質問に対し、ハミディン会長がビデオの形で回答するということです。
 挙がっている質問を見ると、数が多いのが「帰化選手」についてです。次の帰化選手候補が誰かをたずねる質問もあれば、帰化選手による代表強化策はマレーシアのFIFAランクが上がるまで続くものなのか、また帰化選手を増やすことでマレーシア人選手の機会が奪われるという考えをどう思うかなど、興味深い質問もあります。
 さらにはMリーグのチーム数を現在の12から15あるいは18へ増やすべき、リーグ戦とは別にカップ戦では外国籍選手の登録数を減らすべき、また代表専用のトレーニング施設を建設してはどうかなどの意見もあります。
 こういった質問の中から、国内リーグを運営するマレーシアフットボールMFLの会長でもあるハミディンFAM会長がどんな質問を選び、またどのように答えるのかは、また後日このブログでも取り上げる予定です。
(下はFAMの公式Facebookより。「あなたは質問するだけ、会長が答えます」と書かれています。)

パハン州FAは給料未払いではなく遅配と説明も事実ははっきりせず
 マレー語紙ハリアンメトロ電子版はMリーグのパハンFAを運営するパハン州サッカー協会PFAが2ヶ月分を支払っていないと報じましたが、これに対してPFAは記事の内容が不正確であると抗議をしているということです。
 ハリアンメトロは昨日、PFAが複数の選手の給料を2ヶ月支払っていないと報じましたが、PFAの関係者の話しでは、これは給料未払いではなく遅配であり、その遅れも報道された2ヶ月ではなく2週間程度であると反論しています。しかも遅配となっているのは選手ではなく、スタッフであることし、このPFAの関係者は常に選手の福利に気を配っていることも併せて主張しています。
 ハリアンメトロは、クダFA、ケランタンFA、マラッカ・ユナイテッドなど、すでにネット上で明らかになっている給料未払い問題を抱えるクラブとは別に、他にも同様のクラブがあるとして、パハンFAを取り上げ、3月以降は給料未払いとなっており、クラブのスタッフが今年2月以降は1ヶ月分の給与しか支払われていないと話す記事を掲載していました。
 なおハリアンメトロはPFAの経営陣に対し、この給料未払い問題について問い合わせを行ったということですが、記事の執筆時までには返事がもらえなかったことも明かしています。

6月3日のニュース:FAMは完全隔離型の代表合宿開催を検討、FAMは中止となった国内フットサルリーグ参加クラブに対して給料の一部支払いを指示、ケランタン州FAにFIFAから新たな支払い命令が届く

FAMは完全隔離型の代表合宿開催を検討
 マレーシアサッカー協会FAMは10月に再開予定のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選、そして11月に開催予定の東南アジアサッカー連盟AFF選手権スズキカップに向けて、代表候補選手を完全隔離する形での合宿を検討していると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 東京オリンピックを目指すバドミントンやヨットのマレーシア代表チームはは既にこの方式で合宿を行なっており、FAMもこの方式を追随する可能性があるとしています。
 フル代表のほか、U19代表は来年2021年のFIFA U20ワールドカップの予選となるAFC U19選手権(11月2日から、於ウズベキスタン)に出場しますが、FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長によれば、U19代表はオリンピック予選を目指す他の競技団体が採用している標準業務手順SOPに従って、ブキジャリル国立競技場に隣接する国立スポーツセンターでの完全隔離型の代表候補合宿を行う予定だということです。
 またフル代表の合宿に関しては、マレーシア政府の保健省、青年スポーツ省及び国家安全保障委員会の承認を得ることが先決と述べた上で、活動制限令の解除が発表されてから合宿の日程などの検討に入る予定であるとしています。
 オンラインで行われた記者会見の席上、新型コロナウィルス感染を心配して代表招集を辞退する選手が出た場合の対応を尋ねられたスチュアート事務局長は、FAMとしてはあらゆる認可が下りた段階で選手との話し合いを行うとしていますが、最終的にはタン・チェンホー代表監督と選手との話し合いが重要になるだろうと述べています。

FAMは中止となった国内フットサルリーグ参加クラブに対して給料の一部支払いを指示
 FAMは中止を発表したMリーグ各クラブのU21チームが対戦するプレジデントカップ、U19チームのユースカップ、そしてフットサルリーグのマレーシアプレミアフットサルリーグMPFLに参加する各チームに対し、契約書に記載された給料額の最低25%を選手およびスタッフに払うよう命じていると、マレー語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 プレジデントカップとユースカップ、そしてMPFLはいずれも第3節終了後に、マレーシア政府が発令した活動制限令により中断となり、一昨日には主催者であるFAMが中止を発表しています。
 今回の中止決定についてスチュアート・ラマリンガム事務局長は、選手とスタッフの安全を最優先した結果の判断であると話し、所属チームが給料の25%以下しか支払わない場合には、選手にFAMへ申し立てを行うよう求め、FAMの選手地位委員会が対応することを表明しています。

ケランタン州FAにFIFAから新たな支払い命令が届く
 2018年から2019年途中までケランタンFAでプレーしたカッシオ・フランシスコ・デ・ジーザス選手への未払い給料支払いを命じられているケランタン州サッカー協会KAFAに、FIFAから別の選手に対する新たな支払い命令が届いたと、ブリタハリアン電子版が報じています。
 今回支払命令の対象となっているのは、アルビレックス新潟やモンテディオ山形でもプレー経験があるブラジル出身のFWブルーノ・ロペスです。
 KAFAが運営するケランタンFAでは、2018年シーズンにわずか5試合しかプレーしていませんが、契約解除となる前までの未払い給料14万2000リンギ(およそ360万円)を45日以内に支払うことを命じる手紙がFIFAからKAFAに届いたということです。
 カッシオ選手との再交渉が決まり、近々、その支払い方法を提示する予定だったKAFAのフシン・デラマン事務局長は、カッシオ選手の場合と同様に、スポーツ調停裁判所CASに調停を求め、支払い期限の延期を求める予定だと話しています。