1月21日のニュース:KLユナイテッドは昨季Mリーグで9得点のFWらを獲得、FAMはMリーグ全クラブに改めて練習中止を指示、スランゴールFCのセカンドチームにガーナ出身の2選手が期限付き移籍、J3沼津移籍のハディ・ファイヤッドが入団発表会見

KLユナイテッドは昨季Mリーグで9得点のFWらを獲得
 今期からMリーグ1部に昇格するクアラルンプール・ユナイテッド(KLユナイテッド)は公式サイトで、昨季は1部のトレンガヌFCで9ゴールを挙げたFWドミニク・ダ・シルヴァの加入を発表しています。9ゴールはチーム最多、またリーグ全体でも3位に当たりますが、トレンガヌFCはダ・シルヴァ選手との契約を更新しませんでした。
 またKLユナイテッドは、モーリタニア出身のダ・シルヴァ選手の他にも、MFショーン・ガン・ジャネリトンとの契約更新やGKジュリアン・ヨハン・ベックラーの新加入も発表しています。ともにマレーシア人の母親を持つジャネリ選手とベックラー選手はマレーシア人選手として登録されます。クアラルンプール出身で24歳のジャネリ選手は地元のユースクラブなどでプレーした後、父親の母国であるイタリアの下部リーグでプレーした後、昨季からはクアラルンプールFA(現KLユナイテッド)と契約しましたが、ケガのため1試合に出場したのみでした。またミュンヘン出身のベックラー選手は私立大学の奨学生としてマレーシアへ渡航し、昨季はJDT IIIに所属したものの、試合出場はありませんでした。
 KLユナイテッドは、昨季はクダFA(現クダ・ダルル・アマン)でプレーした地元出身のDFイルファン・ザカリアの加入も数日前に発表しており、この他には昨季はマラッカ・ユナイテッドでプレーしたMFロメル・モラレスの獲得なども噂されています。

FAMはMリーグ全クラブに改めて練習中止を指示
 サラワク州を除くマレーシア全土に施行される活動制限令MCO期間中の代表合宿の開催が監督官庁である青年スポーツ省によって許可されたニュースは昨日のこのブログでも取り上げましたが、これはあくまでも代表チームにのみ許可されたものであり、Mリーグ1部と2部のクラブはMCO期間中の練習を行わないようマレーシアサッカー協会FAMが改めて指示を出しています。
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版によれば、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLの理事でもあるFAMのモハマド・ユソフ・マハディ・ユソフ会長代理は、青年スポーツ省による代表合宿開催許可はあくまでも「国の利益のため」であり、Mリーグクラブの練習再開とは無関係であると明言しています。
 また明日1月22日からプルリス州、クダ州、パハン州、トレンガヌ州、ヌグリスンビラン州にも施行されるMCOは2月4日までの14日間とされており、2月26日開幕予定の今季Mリーグの日程への影響も必至で、そもそも各クラブがいつから練習を再開できるかも未定となっています。

スランゴールFCのセカンドチームにガーナ出身の2選手が期限付き移籍
 Mリーグ2部のスランゴール2は1部スランゴールFCのセカンドチームですが、このスランゴール2にガーナ2部リーグのアクラ・ライオンズFCから2選手が期限付き移籍で加入することがクラブの公式サイトで発表されています。
 今回期限付きで移籍するのはFWジョージ・アトラム(20)とDFジョーダン・アイムビラ(19)の2選手で、2人は既にマレーシアに入国しており、全渡航者に義務付けられている検疫隔離も終えているということです。
 スランゴールFCのマイケル・ファイヒテンバイナーTD(テクニカルダイレクター)とアクラ・ライオンズFCのライナー・クラフト監督が互いに知り合いであることから実現したというこの移籍について、ファイヒテンバイナーTDはストライカーのアトラム選手とセンターバックのアイムビラ選手はスランゴールFCのプレースタイルに適応が可能だと話しており、さらにこの機会を生かしてスランゴールFCをマレーシア人選手だけでなく、外国籍選手も育てられるクラブにしたいとも話しています。

J3沼津移籍のハディ・ファイヤッドが入団発表会見
 2年間在籍したJ2のファジアーノ岡山からJ3のアスルクラロ沼津へ期限付き移籍したU23代表のハディ・ファイヤッドが入団発表会見を行なったと、ブリタハリアンが報じています。
 今季から沼津に加入する10名の選手の1人として入団会見に臨んだハディ選手は今季から27番をつけるユニフォームを披露した後、早速、練習に参加したということです。岡山時代の28番から27番にした理由として、彼を支援しているヤクルトマレーシア社の濱田浩志社長のアドバイスもあり、岡山時代より一歩でも前に進みたいという決意の現れと話したハディ選手は、チームの戦力となり、できるだけ多くの試合に出場したいと話したということです。
(写真は練習に参加したハディ選手-アスルクラロ沼津の公式Facebookより)

11月13日のニュース:マレーシアカップの中止が決定-AFCカップ出場権はTFCへ、スランゴールFCの新監督に前ヴィッセル神戸監督が就任か、JDTから移籍のジオゴはタイ1部リーグの最高給取りに

マレーシアカップの中止が決定-AFCカップ出場権はトレンガヌFCへ
 マレーシアカップを主催するマレーシアフットボールリーグMFLは、公式Facebookで今季のマレーシアカップ中止を発表しています。
 MFLは国内のスポーツを監督する青年スポーツ省を通じて、国家安全保障委員会NSCが発表した大会延期の再検討を求めていましたが、これが受け入れられなかったことから、中止を決定したとしています。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、今回の中止決定はMFLは選手を含めた関係者全員の健康と安全を優先するNSCの決定を尊重した結果であると話す一方で、大会が延長された場合、選手の契約期間が11月末までであることから、契約延長によって様々な問題が生じる可能性があるとも中止決定の理由に挙げています。
 またマレーシアカップ優勝チームに与えられる予定であった来季2021年シーズンのAFCカップ出場権は、今回のマレーシアカップ中止の決定により今季Mリーグ3位のトレンガヌFCに与えられることも臨時役員会で決定されたしています。

スランゴールFCの新監督に前ヴィッセル神戸監督が就任か
 Mリーグ1部で5位となったスランゴールFCはリーグ戦中にサティアナタン・バスカラン監督を解任し、残りの試合はマイケル・ファイヒテンバイナーTD(テクニカルダイレクター)が代行監督を務めましたが、既に新監督が決まっているようです。
 その新監督とは今季、Jリーグのヴィッセル神戸で指揮をとりながら、家庭の事情を理由に9月に辞任していたトルステン・フィンク氏だとスポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。
 スタジアムアストロによれば、ドイツ出身のフィンク監督は既にマレーシア国内におり、渡航者全員に義務付けられている入国後2週間の隔離期間を過ごして最中であるとも報じています。
 昨年2019年にヴィッセル神戸の監督に就任したフィンク氏は同年の天皇杯、今年2月の富士ゼロックススーパーカップで優勝するなどの実績を残していました。
 なおフィンク氏が率いていたヴィッセル神戸は、今季のアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグでMリーグ覇者のジョホール・ダルル・タジムJDTと同じG組に入り、監督在任中だった今年2月12日のグループステージ開幕戦ではJDTを5-1と一蹴しています。
******
 Mリーグ7連覇の覇者JDTとの今季の対戦では1-6と惨敗し、昨年までの過去5シーズンでもリーグ戦では10試合で1勝4分5敗とJDTには劣勢のスランゴールFCですが、フィンク監督が新監督に就任することになれば、スランゴールFC対JDTは俄然注目のカードとなります。
 Mリーグ1部では9勝2分0敗と今季無敗だったJDTが2020年に喫した唯一の黒星がACLのヴィッセル神戸戦だったことを考えると、JDTによる一強多弱状況を打破したいかつての王者スランゴールFCが探していたのは、まさに「JDTを破った経験のある監督」だったということかも知れません。

JDTから移籍のジオゴはタイ1部リーグの最高給取りに
 サッカー専門サイトのヴォケットFCは、Mリーグ1部チャンピオンのJDTからタイ1部リーグのBGパトゥム・ユナイテッドに移籍するジオゴがタイ1部リーグで最高の年棒が払われる選手となる可能性を報じています。
 ヴォケットFCはタイ国内メディアのサイアムスポーツの記事を引用し、JDTでプレーしていた際に支払われていた給料金額が高かったことから、BGパトゥム・ユナイテッドもそれに見合った金額を用意した結果、対1部リーグの最高級取りとなりそうだとしています。
 ジオゴ選手のBGパトゥム・ユナイテッドでの月給は330万バーツ(およそ1150万円)ということですが、このジオゴ選手の他のBGパトゥム・ユナイテッドの選手の給料は、チーム内2位のヴィクトル・カルドゾは月給100万バーツ(およそ348万円)、3位の清水エスパルスから移籍するとされているティーラシン・デーンダーは月給72万5000バーツ(およそ252万円)となっていますが、このチームでプレーするマレーシア代表のノーシャルル・イドラ・タラハは、チームの給料ランキングではトップ8に入っていないということです。

9月23日のニュース:低迷するスランゴールFCが監督解任、スマレは来季スランゴールFC入りか、タイ1部リーグ第6節-ポリス・テロFCのドミニク・タンは今季初のフル出場

低迷するスランゴールFCが監督解任
 Mリーグ1部第8節を終えて7位と低迷するスランゴールFCは、9月21日にサティアナタン・バスカラン監督を解任しています。9月19日に行われたMリーグ第8節でジョホール・ダルル・タジムJDTに1-6と粉砕されたスランゴールFCは、その大敗から2日も経たないうちに解任を発表しています。
 新型コロナウィルスにより中断されていたMリーグが8月28日に再開されて以降、スランゴールFCは1勝2分と上位進出のきっかけをつかめませんでした。そんなチーム状態で臨んだJDT戦で大敗したことで解任となった可能性があります。
 スランゴールFCの監督に就任した昨季2019年シーズンはリーグ3位とは言え、首位のJDTとは勝点差16をつけられ、マレーシアカップでは準決勝でJDTに、FAカップでは3回戦でフェルダ・ユナイテッドFCにそれぞれ破れるなど、サティアナタン監督は在任中は目立った結果は残せていませんでした。
 またスランゴールFCのレジェンドプレーヤーのアムリ・ヤハヤ(現サラワク・ユナイテッドFC)と対立して退団を余儀なくさせたことや、ライバルJDTとスランゴールFCの選手の質や選手層の差などを嘆く発言も多かったことから、一部のサポーターからは敗戦に対して自身の責任を認めず、言い訳ばかりが多いと批判されることも少なくありませんでした。
 9月21日の朝に解任が伝えられ、その日の午後に予定されていた練習で選手に挨拶することが許されなかったと話すサティアナタン監督は、マレーシアカップも含めた今季の残り試合で采配を振るえなかったことだけが残念だと話し、残り3試合となったリーグ戦の残り全勝とマレーシアカップでのチームの検討を期待しているとメディアに向けて話しています。
 なおスランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会FASは、暫定監督としてスランゴールFCのBチームであるMリーグ2部のスランゴール2のマイケル・ファイヒテンバイナー監督が就任することを発表しています。
******
 2017年にはフェルダ・ユナイテッドFCの監督として1部スーパーリーグ3位、翌年にはクラブライセンス問題で2部プレミアリーグに降格になったチームを1年でスーパーリーグ復帰させた後のスランゴールFC監督就任ということもあり、期待されていた分だけサポーターの失望も大きかったかも知れません。歯に衣着せぬ物言いで、選手やサポーターと衝突することも多かったサティアナタン監督ですが、結果が出なかったことで窮地に追い込まれてしまった様です。
 またFASは、例え今季優勝してもサティアナタン監督退任が既定路線だったことを明かしていますが、個人的には、スランゴールFCのBチーム、スランゴール2など若い選手を鍛え上げ、さらに強烈なプロ意識を教えることができる様な環境でまた監督をしてもらいたいですが、さすがにこの状況ではスランゴール復帰はないだろうなぁ。

スマレは来季スランゴールFC入りか
 Mリーグ1部が中断中に所属するパハンFAを離れ、タイ1部リーグのポリス・テロFCとの契約を明らかにしたモハマドゥ・スマレには、今季残りはタイでプレーするものの、来季はJDT入りと噂されていましたが、実際にはスランゴールFC入りが濃厚な様です。
 これが明らかになったのはJDTのオーナーでジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下のインスタグラム投稿からでした。マレーシア語紙ブリタハリアン電子版では、イスマイル殿下が公開した自身のインスタグラムのスクリーンショットを掲載していますが、その中ではスマレ選手とスランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会FAS幹部(FASのジョハン・カマル・ハミドン事務局長とされています)との生々しいやりとりを公開しています。(以下は公開されているイスマイル殿下のインスタグラム上のスマレ選手とFAS幹部のwhatsappチャットのスクリーンショット)

公開されたやり取りに加えて、イスマイル殿下はFASがスマレ選手に月給1万7000US米ドル(およそ178万円)の3年契約と違約金300万リンギ(およそ7620万円)の契約解除条項を提示したと明かしていますが、公開されたやり取りの中でスマレ選手が2万US米ドル(およそ210万円)を求める様子なども見ることができます。
 さらにこれに関しては続報がブリタハリアン電子版に掲載されており、そこではFASのハミドン事務局長がスマレ選手へのオファーを認めた上で、そのオファーはマレーシアサッカー協会FAMに可否を確認した上で行ったものであり、スランゴールFCによるオファーがスマレ選手のパハンFA離脱を促したものであるという批判に反論しています。
 またJDTオーナーのイスマイル殿下が明らかにした、FASによるスマレ選手へのオファーは月額1万7000米ドルであることも、ハミドン局長は正しいと認めた上で、このオファーを受けるかどうかはスマレ選手次第であると話しています。
******
 このスマレ選手関連では、スマレ選手との契約が2022年まで残っていると主張するパハンFAがFAMの対応の遅さを非難し、この件をマレーシア国内のスポーツ裁判所へ持ち込むともしており、泥仕合が長期化しそうです。

ポリス・テロFCのドミニク・タンは今季初のフル出場
 9月19日に開催されたタイ1部リーグ第6節では、ポリス・テロFCに在籍するドミニク・タンがラーチャブリー・ミトポンFC戦で移籍後初のスタメン出場し、しかもフル出場を果たしています。試合はポリス・テロFCが終了間際にラーチャブリー・ミトポンFCに追いつかれて1-1で引き分けています。
 今季はここまで後半終盤からの途中出場が続いていたタン選手ですが、初のスタメン出場を勝ち取り、韓国出身のクォン・ダエヒーとともにコンビを組みましたがインジャリータイムでの失点を許しています。
(以下はポリス・テロFC対ラーチャブリー・ミトポンFCのハイライト映像-ポリス・テロFCのYoutubeチャンネルより)

 また同じ1部リーグのBGパトゥム・ユナイテッドのノーシャルル・イドラン・タラハはベンチ入りしたものの、出場はありませんでした。
 なおBGパトゥム・ユナイテッドは、来季2021年AFCチャンピオンズリーグ出場に向けて、現在、Jリーグ清水でプレーするティーラシン・デーンダーを12月末に開くトランスファーウインドウ期間中に完全移籍で獲得するという噂が出ています。清水では絶対的なレギュラーポジションが獲得できていないティーラシン選手がBGパトゥム・ユナイテッドに移籍すれば、FWが飽和状態になり、そうでなくとも出場機会が少ないノーシャルル選手は1年契約ということもあり放出される選手の最右翼となりそうです。

8月28日のニュース:サファウィ・ラシドはMリーグ終了後に移籍、クダ州FA会長はリーグ再開前に未払い給料支払いを明言、ルクマンがベルギー移籍後初ゴール、J2岡山のハディ・ファイヤッドは日本語も調子も上向き

サファウィ・ラシドはMリーグ終了後に移籍
 ポルトガル1部リーグのポルティモネンセSCへの移籍が決まっているサファウィ・ラシドは、所属するMリーグ1部のジョホール・ダルル・タジムJDTがリーグ最終戦を終えてから移籍すると、マレーシア語紙コスモ電子版が伝えています。
 JDTのオーナーであるジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下は、今季最終節となる第11節10月10日のマラッカ・ユナイテッド戦終了後にポルトガルへ立つことを明らかにしています。
 なお、ポルトガル1部リーグは9月20日開幕予定です。
******
 サファウィ選手のポルティモネンセSCへの移籍が決まってから1日も経たないうちに、ポルティモネンセSCマレーシアファンクラブができるなど、多くの注目を集める代表エースの移籍ですが、23歳のサファウィ選手が成功すれば、若い選手たちの中からも海外移籍を志す選手が出てくる可能性があります。代表を強くするためにも是非、成功を期待したいですが、せっかくならポルトガルリーグの開幕前にチームに合流する方が、出場機会により恵まれる可能性もあったのではないかとも思いますが、JDTとしてもリーグ7連覇を花道に送り出してあげたかったということでしょうか。

クダ州FA会長はリーグ再開前に未払い給料支払いを明言
 Mリーグ1部クダFAを運営するクダ州サッカー協会(クダ州FA)は、126万リンギ(およそ3200万円)の未払い給料を今週末までに選手に支払うというクダ州FA会長の発言をマレーシア語紙シナル・ハリアン電子版が報じています。
 クダ州州首相でもあるムハマド・サヌシ・モハマド・ノー クダ州FA会長は、従業員積立金EPFを含めた総額を、Mリーグが再開する今週末までに支払うと話しています。
 「当初の約束を守りたい。そのためには(Mリーグ再開後の初戦となる)PDRM FC戦の前までに未払い給料を支払うことが重要であり、その財源を提供するスポンサーがある。」と話しています。
 8月12日にクダ州FAは今年3月から支払われていない未払い給料を支払うことを約束し、今年7月分の給料については全額が支払われたことが明らかになっていますが、3月6月までの給料の支払いについては、具体的な日程を明言していませんでした。

ルクマンがベルギー移籍後初ゴール
 ベルギー1部リーグのKVコルトレイクと契約したU19代表のエース、ルクマン・ハキム・シャムスディンが移籍後初ゴールを記録したようです。
 KVコルトレイクの公式ツイッターでは、U21チームで出場したルクマン選手が、4部のアマチュアチームKRCヘントとの練習試合に出場し、1-4と敗れたチームの中で唯一のゴールを決めたことが伝えられています。
 ツイッターでは映像も添付されており、ゴール前で敵DFからボールを奪うとそのままシュートを放ち、ゴールを決めたシーンも公開されています。

J2岡山のハディ・ファイヤッドは日本語も調子も上向き
 海外移籍と言えば、J2のファジアーノ岡山に所属する元U19代表のエースで20歳のハディ・ファイヤッドは日本で2年目のシーズンを迎えています。そんなハディ選手がチームのYoutubeチャンネルで日本語のインタビューに答えています。
(映像はファジアーノ岡山のYoutubeチャンネルより)

 開始後2分あたりから、中央の阿部海大選手に続いて日本語でインタビューを受けているのですが、日本での生活がまだ2年も経っていないことを考えると、聞き取りもそれなりにできていて、日本の環境に馴染んでいることが窺える映像です。
 ハディ選手は、Aチームのメンバーとして8月23日にはファジアーノ岡山U19との3本変則の練習試合に出場し、PKを含め3ゴールと1アシストを決める活躍を見せ、徐々に調子も上げてきているようです。
(以下はファジアーノ岡山のYoutubeチャンネルより)



 

7月28日のニュース:マレーシアがACLグループステージの開催地に決定、クダ州協会新会長-未払い給料問題解決のために州政府からの補填は行わない

マレーシアがACLグループステージの開催地に決定
 アジアサッカー連盟AFCの公式サイトでは、AFCチャンピオンズリーグACLのグループGとHの開催地としてマレーシアが決定したことを発表しています。
 新型コロナウィルス感染拡大により日程が大幅に変更となったACLは、各グループの残り試合を一か所で集中的に開催することは既に発表になっていましたが、Mリーグ1部の覇者としてACLに出場中のジョホール・ダルル・タジムJDTが所属するグループGとグループHの残り試合の開催地がマレーシアに決定したということです。
 グループGにはJDTの他、ヴィッセル神戸、広州恒大淘宝FC(中国)、水原三星(韓国)が、またグループHは横浜F・マリノス、上海上港FC(中国)、全北現代モーターズFC(韓国)、シドニーFC(オーストラリア)が所属しています。
 10月17日から11月1日までの予定で開催されるこのグループステージに加え、マレーシアではグループGとHの上位2クラブによるノックアウトステージとなるベスト16の2試合(11月4日)、ベスト8の2試合(11月25日)、ベスト4の1試合(11月28日)も合わせて開催されることが発表になっています。なお、今季のACLではノックアウトステージが従来のホームアンドアウェイ形式から一発勝負となっています。
******
 このACL開催については、締め切り直前にマレーシアサッカー協会FAMが開催権獲得に名乗りを上げたことが、AFCの公式サイトでも明らかにされています。現在、マレーシア国内ではJDTのホーム、スルタン・イブラヒムスタジアムが国内では最高のスタジアムですが、JDTがACLに出場していることで、JDTの本拠地での開催はないでしょう。となれば次の候補はクアラルンプールのブキジャリル国立競技場での開催の可能性が高くなります。もしブキジャリル国立競技場で開催され、新型コロナウィルスの観戦が収まり観客を入れての試合となれば、東アジアのトップクラブの試合を是非、観戦したいです。

クダ州協会新会長-未払い給料問題解決のために州政府からの補填は行わない
 Mリーグ1部のクダFAを運営するクダ州サッカー協会KFAの会長に就任したムハマド・サヌシ・モハメド・ノー州首相は総額が1060万リンギ(およそ2億6200万円)とされる未払い給料やその他の負債について、その返済のために州政府は補填は行わないと話しています。
 7月に就任したサヌシKFA会長は、KFAは新たなスポンサーを獲得のための交渉を行なっており、州民のために使われるべき州政府の予算を未払い給料支払いに充てるつもりはないと話していますが、具体的に交渉中とされる企業の名前は明かしていないということです。
 クダFAの選手矢監督、コーチは過去5ヶ月間の給料が未払いになっている他、国民年金にあたる従業員積立基金やクラブが負担する所得税の支払いも滞っているということです。
 サヌシKFA会長は未払い給料問題は、実際には昨年から続いており、前クダ州知事でもあるムクリズ・マハティール前KFA会長率いる経営陣による収支を無視した運営が原因だと指摘し、現状改善のための会合を8月3日に開くとしています。
 「KFAに抜本的な改革が必要となれば、改革を行い、選手の給料を削減する必要があるとなれば、削減案を提示するつもりである。KFAの前経営陣はなぜ月給12万5000リンギ(およそ310万円)を払って選手と契約したのが理解できない。身の丈にあった経営が全くできていなかったということだ。」と話すサヌシKFA会長は、昨年から続いた未払い給料問題が、自身の就任に合わせるように表面化した野には何か理由があるのだろうと語っています。
******
 中央政府での政変の影響を受け、今年の5月にクダ州首相に就任したサヌシ氏は、これまでの州首相と同様にKFA会長にも就任しましたが、最初に直面したのがこの未払い給料問題でした。そのためこの未払い給料が単なるサッカーの問題ではなく、クダ州議会でもそれまでの野党が選挙も経ずに一夜のうちに与党になってしまったことから、前経営陣(前政権)を叩くのには好都合な政治的な攻撃の材料になっているのかも知れません

7月15日のニュース:Mリーグ4クラブのみが民営化手続き完了、MFLは身体接触を含む練習許可に練習試合許可は含まれていないことを警告、FAM会長-2030年までにアジアトップ5入りを目指す計画は順調に進行中

Mリーグ4クラブのみが民営化手続き完了
 マレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、現時点で国内リーグMリーグのクラブの内、4クラブが民営化の手続きを完了していることを公表しています。マレーシアの通信社ブルナマによると、スチュアート事務局長は具体的なクラブ名は公表しなかったものの、Mリーグの4クラブが民営化手続きを終えており、このほかに12クラブが手続きを進めている最中と言うことですが、残る6クラブはFAMが定めた今年9月30日の期限を前に民営化手続きに着手すらしていないと言うことです。
 サッカークラブの「民営化」と言う表現に違和感があるかも知れませんが、Mリーグの多くのクラブは、マレーシア国内の各州サッカー協会(州FA)によって運営されているいわば公営クラブで、このブログでもクラブ名をクダFA、ケランタンFAといったように州名プラスFAという表記を使っているのもこれが理由です。
 Mリーグクラブの民営化については、アジアサッカー連盟も関心を示しているとされ、来季2021年シーズン開幕までに民営化が完了しないクラブには様々な障害が生じる可能性があるということで、FAMも民営化を奨励しています。
 「州FA所属のクラブが民営化する際にはいくつかの段階を踏む必要があり、2020年は新たにクラブ(FC)を新設する段階とFAMは位置付けている。FC新設後は、州FAからFCへの運営権の移行を含む次の段階に進むことになる。」と話すスチュアート事務局長は、今年は新型コロナウィルスの影響や、連邦政府内の政変に伴う州政府内の政権交代などによって、民営化の進行が遅れていることには理解を示し、FAMは各州FAを支援する用意があるとしています。
 この民営化は、州政府に選手の給料を含めた大半の運営資金を依存する多くのクラブの運営方法を改めるとともに、その経営健全化へと舵を切る切り札と目されています。
******
 多くの州で、州首相が州FA会長を兼任する状況は、その会長職が単なる名誉職となっているだけでなく、今年のように政変で会長が交代を強いられるなど、本来なら長期的展望を持って運営されるべき各州FAが政治家に翻弄されているのが現状です。
 また現在の形態は、公金が投入されることをいいことに、経営手腕がない名ばかりの役員が高額で選手と契約し、その挙句に給料未払い問題を起こしていることとも無関係ではありません。この民営化が実現すれば、プロクラブを名乗りながら、選手への給料を支払えないFAが淘汰されていく可能性もあり、Mリーグが名実ともにプロリーグへとなる日も近づくのではないかと思います。

MFLは身体接触を含む練習許可に練習試合許可は含まれていないことを警告
 いよいよ本日7月15日よりMリーグ各クラブは身体接触を含む通常練習が可能になりますが、Mリーグを運営するマレーシアフットボールリーグは、身体接触を含めた練習の許可には練習試合実施の許可は含まれていないことを明言しています。
 MFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、身体接触を含めた練習の解禁は練習試合の実施も可能になるわけではないとし、MFLは各クラブが標準作業手順SOPを遵守した上で練習を続けることを求めているとマレー語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 「MFLはどのクラブにも練習試合実施許可を出していないが、これは身体接触を含めた第二段階練習解禁後も選手やスタッフなどの安全と健康を考慮した上で、SOPが遵守されるかどうかを確認することを優先しているからである。これが確認された後には、時期を見計らった上で練習試合の実施を許可する予定である。」と話すガニCEOは、リーグ再開時期について問われると、各クラブが使用するスタジアムの消毒や除染、さらに施設の修理などを行って、再開後に問題が発生しないよう十分な準備の時間を確保できるようにした上で、再開時期を決定したいと話しています。

FAM会長-2030年までにアジアトップ5入りを目指す計画は順調に進行中
 マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上に、7月14日に就任から3年目となるハミディン・モハマド・アミン会長の2年間の実績報告などを掲載しています。
 Mリーグ1部ジョホール・ダルル・タジムJDTのオーナーでもあるジョホール皇太子トゥンク・イスマイル殿下辞任の後を受けて2018年7月に就任したハミディン会長は、スランゴール州サッカー協会FASの事務局長の経験もある元銀行家で、それまで政治家や王族が歴任してきたFAMの会長職についた初めての「民間人」です。
 会長就任後には2023年のAFC選手権アジアカップ出場、2016年までにFIFAランキング100位内、そして2030年までにアジアのトップ5入りとFIFAランキング70位以内などの目標を打ち出しましたが、当時はその目標は高すぎるという声が大半でした。
 しかし代表チームは2023年AFC選手権の予選を兼ねるFIFAW杯アジア二次予選ではベトナムに次ぐ2位につけており、FAMの公式サイトでは、ハミディン会長が提唱する2030年までのアジアトップ5入りを目指す指針F:30は順調に進行中であるとしています。
 またサッカー振興の礎となるコーチの養成のためのマレーシアコーチ憲章では、AFCプロコーチ養成コースの開催、プロ審判憲章ではプロ審判候補者の絞り込みが行われており、こちらも順調に進行中であるとFAM公式サイトでは伝えられています。
******
 ハミディン会長は、かつてはマレーシアよりも弱かった日本が今ではアジアでもトップクラスの代表チームを擁することから、同じアジア人として日本から学びたいという発言を何度も繰り返しており、実際に日本サッカー協会JFAとの積極的な関係構築や、プロコーチ養成コースの一環としてJリーグのセレッゾ大阪や大宮アルディージャへの派遣、また昨年は国内カップ戦FAカップの決勝戦を日本から主審と副審を読んで開催するなど、日本に追いつき、追い越せという姿勢が見て取れます。

7月8日のニュース:ペラ州政府がかつての名選手の支援を検討、FAMはアフリカ出身の帰化選手候補の審査を書類不十分により終了、「日本は東南アジアの才能豊かな若い選手に常に注目している」ヤクルト濱田社長

ペラ州政府がかつての名選手の支援を検討
 マレーシアの通信社ブルナマは、かつてペラ州サッカー協会PAFAが運営するペラFA(現ペラTBG)で活躍したストライカーのカリド・ジャムルスへの経済支援をペラ州政府が検討していると報じています。
 ペラ州のアーマド・ファイザル・アズム州首相は、ペラFAや代表で活躍したかつての名選手が苦境を聞くたびに心が痛むと話し、カリド選手に対してどのような支援を行えるかをPAFAと話し合ったことを明かしています。
 カリド選手は先週、現在の経済的困窮状況を明らかにした上で、2002年シーズンに17ゴールを決めて獲得したMリーグ得点王表彰のゴールデンブーツを1万500リンギ(およそ26万4000円)で手放したことを自身のFacebook上で明らかにしていました。このゴールデンブーツの他、現役時代のユニフォームや獲得した様々なメダルなどの記念品も併せてオークションで売却したとして、代表でも2004年の東南アジアサッカー連盟AFF選手権で6ゴールを決めたかつての名選手の現状に同情が集まっていました。
 2012年を最後にMリーグでプレーしていないカリド選手は過去3年間は無職だったとも報じられています。

FAMはアフリカ出身の帰化選手候補の審査を書類不十分により終了
 マレーシアサッカー協会FAMは、コンゴ民主共和国出身のマルセル・カロンダから申請されていた帰化選手審査を終了すると公式サイトで発表しています。
 22歳のカロンダ選手は祖父がサバ州出身であるとしてマレーシア人の血筋を持つHeritage Playerの資格で帰化を申請していました。
 しかしFAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長の発表によると、FAMはコンゴ共和国サッカー協会FECOFOOTや当地のコンゴ共和国領事館を取る一方で、カロンダ選手から提出されていた書類をマレーシア法務省下の国家登録局JPNに提出したところ、JPNからは一部の内容が無効であるという連絡を受け取ったということです。
 FAMは既にカロンダ選手に審査終了の連絡を通知したということです。
******
 実はこのカロンダ選手については、3月頃から当地のサッカーファンの間では話題になっていました。しかし、その後も何の確証も現れず、単なる噂とカロンダ選手自身の主張のみを根拠に期待だけが大きくなっていったこともあり、このブログでは積極的には扱わないことを決め、取り上げたのも先月の一度だけでした。
 ここ数年は帰化選手の増加によってマレーシア代表の力が底上げされているのは事実ですが、マレーシア国内でプレーもせず、突然、マレーシア人の血筋を引いていると主張する外国籍選手は、所詮、現在居住する国では代表になれない選手たちが機会を求めているだけに過ぎないような気がします。
(下は公式Facebookに掲載されたカロンダ選手の審査終了の告知)

「日本はアセアンの才能豊かな若い選手に常に注目している」ヤクルト濱田社長
 マレーシアの国営テレビRTMにJ2岡山のハディ・ファイヤッド選手とヤクルトマレーシアの濱田浩志社長が出演したと、マレーシアのサッカー専門サイトのヴォケットFCが報じています。
 「国外へ選手派遣は有意義か、時間の無駄か」と題されたこの番組の中で司会者のニニ・イブラヒム氏は岡山からオンラインで出演したファディ選手に対して、現地の気候や文化、日本の新型コロナウィルス対策などサッカー以外の話題なども含めたインタビューを行い、ハディ選手もAチーム入りを目指す強い決意を表明しました。
 続いて番組に登場したの濱田社長は、新型コロナウィルスによって現在は停止しているものの、ヤクルト社がこれまで行ってきたマレーシア国内の草の根レベルのサッカー支援、そして今年後半に予定されている国内大会への支援、そして優勝チームの日本派遣などについて説明しました。
 その後、司会者からハディ選手を支援する理由を尋ねられた際は、ハディ選手の支援は同社の企業の社会的責任活動CSRの一環であると述べています。さらに他のマレーシア人選手を今後日本へ派遣する予定があるかどうかを尋ねられた濱田社長は、同社はサッカー選手の代理人ではないので、日本国内のクラブへの橋渡しはするが、選手を受け入れるかどうかは先方のクラブ次第であると述べた他、もし自ら望んで日本へ行きたい選手がいれば、日本のクラブへ紹介することはできる、と答え、その際には日本はアセアン(東南アジア諸国連合)の才能豊かな若い選手に常に注目していると話しています。
 なお、この番組の映像はこちらからご覧になれます。

7月6日のニュース:元U16監督の外国クラブへの若手派遣は意味なしの意見に元U23監督が反論、スランゴール州FAがサッカーコンサルとの契約を発表、ルクマンの渡欧が決定

元U16監督-外国クラブへの若手派遣は意味なし
 かつてU 16代表の監督を務めた他、マレーシア政府青年スポーツ省とマレーシアサッカー協会が共同して運営する国家サッカー選手養成プログラムNFDP内のエリートアカデミーであるモクタル・ダハリアカデミーAMDのテクニカルダイレクターも務めたリム・ティオンキム氏は、若手選手の外国クラブへの「派遣」は時間の無駄であり、教育を受ける機会を奪うものだと、英字紙ニューストレイトタイムズ電子版とのインタビューで話しています。
 リム氏は、コーチの外国クラブへの派遣には、コーチの育成という観点から意味があるので賛成する一方で、若手選手の派遣には反対であると述べています。
 「マレーシアは日本や韓国と違い、外国のクラブのスカウト網には含まれていない。もし、スカウトされたという話があれば、それはうそだ。また、高校や大学に在学中の選手を外国のクラブへ派遣するとなった場合、その間の教育はどうなるのだろうか。教育は重要であり、もしその選手がプロになれなかった場合には、その後の人生では何を頼りに生きていくのかまで検討されているようには思えない。」
 自身は1980年代後半にドイツ1部リーグのヘルタ・ベルリンでもプレーし、その後はバイエルン・ミュンヘンのユースチームのコーチを務めたリム氏は、若手選手が外国クラブの目に留まる機会を作るためには国際大会に出場させることが近道であると述べています。
 「当初は10年計画として2002年に始まったNFPDだが、その後の2013年にNFPDの計画責任者として参加した私が直近の目標としていたのは2019年のU17 W杯への出場だった。具体的にはこの大会に出場し、各国から集まる監督、コーチ、そして世界各地のクラブのスカウトの目に留まる機会を作り、その後はNFDPの卒業生が海外のクラブでプレーするという目標を立てていた。」
 「海外、特にヨーロッパのクラブにマレーシアの選手が評価されるのは難しい。現在のNFPDも卒業生に海外のクラブでプレーさせるという目的は変わっていないが、実現は難しくなっている。と言うのもFAMは日本に選手を送り込んでおり、これは単なるマーケティングが目的である。」と話すリム氏は、自分をドイツから招聘した当時の青年スポーツ相のカイリ・ジャマルディン現科学技術およびイノベーション相とともに現在のNFDPの状況を憂いており、「若い選手には技術習得や性格形成などの機会を十分に与えるべきだが、現在のNFDPは直ちに結果を求めようとしている。」と批判的な意見を述べています。
******
 2013年にバイエルン・ミュンヘンからNFDPへ三顧の礼をもって迎え入れられたリム氏は、2016年にはAMDのテクニカルダイレクターに、さらに2019年のU17W杯出場を目指したU16監督にも就任しました。しかしU17W杯のアジア予選を兼ねたアジアサッカー連盟AFC U16選手権2018年大会がマレーシアで開催されながら、グループステージ最下位で敗退した結果、リム氏はU16監督を解任され、2019年以降はNFDPとの契約が更新されず、事実上の解任となりました。
 ただしこの「解任」は、この年の選挙で1953年のイギリスからの独立後初の政権交代が起こった結果、旧与党が推奨するもの全てを否定するような「魔女狩り」にも似た風潮が生まれ、そのとばっちりを受けたような面もある解任だったと言う印象です。

元U23監督-海外クラブへの派遣は時間の無駄ではない
 上で取り上げたリム氏の意見に対して、元U23代表監督で、現在はマレーシアサッカー協会FAMのユース育成部門の責任者を務めるオン・キムスイ氏は、高いレベルの海外クラブに派遣することは、若い選手が成長するための道を切り開くものであると反論しています。
 「FAMは海外のクラブへ派遣した選手の状況を把握しており、派遣先のクラブもきちんとした組織を選んでいる。ヨーロッパのクラブは運営しているアカデミーが複数のレベルに分かれており、派遣する若手選手はアカデミーで練習中の選手ではなく、派遣する選手と同じ年代のトップチームと一緒に練習させることを目標にしている。」
 「我々は派遣先のクラブを選別する必要があるが、どのクラブであっても選手を派遣して直ちに我々の求めることが実現するわけではない。そのためにはクラブとの関係を構築して、長期間にわたって派遣を続ける必要があり、結果が出るまでには時間がかかることも承知している。」と話すオン氏は、FAMは現在、これまでの日本サッカー協会JFAとの関係に加えて、韓国サッカー協会KFAやヨーロッパの複数のクラブとの練習参加などの派遣プログラムを計画中ということです。
 またNFDPの状況にも常に目を配っていると話すオン氏は、第1期卒業生のサッカー人生が不安定な状況であるという指摘に対しては、全員がMリーグクラブに所属しており、10月に開催予定のAFC U19選手権に出場するチームの核となっていることまた、さらに昨年はこの卒業生たちが東南アジアサッカー連盟AFF U19選手権やAFC U19選手権に出場したことを指摘し、放置されているという指摘は当たらないとしています。

スランゴール州FAがサッカーコンサルとの契約を発表
 Mリーグ1部スランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会FASは公式サイト上で、サッカー専門のコンサルティング会社であるハーカス・コンサルタンシー・グループHCG社と契約したことを発表しています。
 HCG社はバレンシア(スペイン)、ベンフィカ(ポルトガル)、AZアルクマール(オランダ)、レンジャーズ(スコットランド)といったヨーロッパのクラブの他、サイゴンFC(ベトナム)やタンピネス・ローバーズ(シンガポール)などとも契約しているということです。
 持続可能な運営、そしてスランゴールFCの完全民営化を目指すFASは、スカウティングやトレーニング、大会の開催やスタジアムの商業価値増大などサッカー関係の様々なサポートを行うHCG社と契約することで、ビジネスとしてサッカークラブ運営だけでなく、かつての黄金期を取り戻せるようクラブとしてのレベルアップを目指すということです。

ルクマンの渡欧が決定
 同じFASの公式サイトでは、Mリーグ2部、スランゴールFCのBチームであるスランゴール2に所属するルクマン・ハキム・シャムスディンのKVコルトレイクへの移籍を発表しています。
 マレーシア人富豪のヴィンセント・タン氏がオーナーを務めるベルギー1部リーグのKVコルトレイクはルクマン選手と5年契約を結んでいますが、新型コロナウィルスノエ教により、ルクマン選手はクラブに合流できないまま、ベルギーリーグは中断後にリーグ日程を短縮して2019/2020年シーズンを終えてしまったことから、練習環境を求めてスランゴール2と契約していました。
 上記でも取り上げたNFDPの第1期卒業生の一人でもあるルクマン選手は、チームはグループステージ敗退となりながら、2018年のAFC U16選手権では唐山翔自(現ガンバ大阪)らと得点王を分け合い、今年10月に開催されるAFC U19選手権予選でもやはり試合出場は2試合ながら得点王となるなど、マレーシアサッカーの将来を担う期待の星ですが、この度、FASとKVコルトレイクの間で移籍が合意されたということです。
 FASが育てたわけではないルクマン選手の移籍について、かなりの量の説明付きで報じているのは個人的には少々違和感がありますが、18歳のルクマン選手を暖かく送り出そうというFASの気持ちは伝わってくる移籍告知です。

6月24日のニュース:Mリーグクラブは完全隔離型練習実施に否定的、カロンダの代表入り議論は時期尚早、ハディ・ファイヤッドが岡山の観光大使に就任

Mリーグクラブは完全隔離型練習実施に否定的
 新型コロナウィルス観戦拡大を防ぐためチーム練習が禁じられていたMリーグの各クラブは、マレーシア政府保健省と国家安全保障委員会の許可により、先週から練習を始めていますが、練習再開にあたり標準作業手順SOPの遵守が条件となっています。
 このSOPでは、選手、監督、コーチらが綿棒検査を受けて陰性であることが証明されることや、身体接触を防ぐために練習中に選手同士が一定の距離を保っているかどうかを監視する担当者の任命、また不特定多数との接触を避けるために開かれたグラウンドではなくスタジアムでの練習を行うことなど様々な条件が課せれています。
 そしてこの次の段階として、選手を一か所に集めた完全隔離型の練習が提案されていますが、Mリーグの各クラブの中にはこの完全隔離型練習について、費用がかかる上に現実的でないと考えているクラブが複数あると英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
 Mリーグ1部のスランゴールFCと2部のスランゴール2を運営するスランゴール州サッカー協会FASのジョハン・カマル・ハミドン事務局長は、3ヶ月間の自宅トレーニングからの体力増強が中心となる現状では、非接触型の現在の練習で十分であるとし、完全隔離型の練習では選手の移動や宿泊など様々な手配が必要になることから対費用効果を考えると現実的でないと話しています。
 またPDRM FCのイシャク・クンジュ監督も費用面が問題になるとし、他のクラブも完全隔離型の練習を選ばないのではないかと話し、現時点では屋外での練習の感覚を取り戻すことを優先しているとし、通常練習はまだ先で良いとしています。

カロンダの代表入り議論は時期尚早
 同じ英字紙ニューストレイトタイムズ電子版は、ソーシャルメディア上で話題になっている帰化選手候補について、現時点ではマレーシア国政取得が可能かどうかが不明であると話しています。
 マレーシアで「帰化選手」という場合、マレーシア国外で生まれてマレーシア国籍を持たなかったものの、父母や祖父母にマレーシア人がいることから国籍取得が可能となったブレンダン・ガン(スランゴールFC)やマシュー・デイヴィーズ、ラヴェル・コービン=オング(いずれもJDT)のようなHeritage Playerと、マレーシアでの継続居住歴5年以上というFIFAの規定を満たした結果、帰化資格を得て国籍取得に至ったNaturalized Playerがいます。なおこのNaturalized Playerは現在、ガンビア出身のモハマドゥ・スマレ(パハンFA)とコソボ出身のリリドン・クラスニキ(JDT)の2人がおり、ブラジル出身ので、だけです.
 近年のマレーシア代表は帰化選手の代表チーム加入によって強化されており、もっと最近の国際試合となるFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選(2019年11月19日対インドネシア戦)では、上記のブレンダン・ガン、ラヴェル・コービン=オング、モハマドゥ・スマレの3選手が先発するなど、チームにとっては欠かせない存在になっています。そして、そういった帰化選手の活躍が、世界各国でプレーするHeritage Playerの資格がある選手がマレーシア代表に興味を示しているとされています。
 そう言った選手のうち、ここ数ヶ月、ソーシャルメディアで話題になっているのがマルセル・カロンダです。
 コンゴ生まれで22歳のカロンダ選手は現在、ザンビア1部リーグのゼスコ・ユナイテッドでディフェンダーとしてプレーしていますが、自身の祖父が東マレーシアのサバ州出身のマレーシア人であると主張しており、代表入りに興味を示しています。
 このカロンダ選手について、マレーシアサッカー協会FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は、FAMは現在、カロンダ選手から先週届いたという書類を精査中で、代表入り資格云々のコメントはできないとしています。
 「資格審査は現在はまだ初期段階であり、さらに必要な書類が必要になることもある。そう言った書類が全て揃うまでは何も決定することはできない。」とスチュアート事務局長は話しています。

ハディ・ファイヤッドが岡山の観光大使に就任
 J2のファジアーノ岡山の公式サイトでは、マレーシア出身のハディ・ファイヤッドが「 岡山型ヘルスツーリズム連携協議会アンバサダー」に就任したことを発表しています。
 昨年から岡山に所属する20歳のハディ選手は、「マレーシアからの観光誘客を目的としたプロモーションにファジアーノ岡山とともに協力することとなった」ということ、岡山の観光PRのために動画出演なども行い、マレーシアに向けて岡山の魅力を伝えるだけでなく、ムスリム(イスラム教徒)でも安心して旅行ができる受け入れ環境なども紹介していくということです。
******
 観光大使就任が発表される数日前に行われた広島とのトレーニングマッチではゴールを決めるなど、2年目を迎えて飛躍が期待されるハディ選手。将来の代表のエースを目指し、厳しい環境の中で逞しく育ち、国外へチャレンジせず満足している国内組の度肝を抜いて欲しいです。
(写真はファジアーノ岡山の公式サイトより)

5月15日のニュース:来季のMリーグは外国籍選手が減少の可能性、タイ代表に来季のJDT加入の噂、スランゴールFAは給料削減が11月までには終えられることを期待

来季のMリーグは外国籍選手が減少の可能性
 マレー語紙ハリアンメトロ電子版は、経営難に苦しむMリーグのクラブの中から今後は高額外国籍選手との契約解除を行うクラブが出るの可能性を報じています。
 新型コロナウィルスの影響により3月中旬から国内リーグMリーグは中断していますが、その再開の可能性は早くとも9月とされており、収入不足から多くのクラブが給料削減を行っています。
 ハリアンメトロによれば、Mリーグの複数のクラブが外国籍選手の契約を来季まで延長しない、契約完了前の早期契約解除、所属する外国籍選手数の削減などの方法で、リーグ中断による経営難に対処しようとしているとしています。
 特に多くのクラブが検討中であるとされるのが、今季終了後に契約が切れる外国籍選手についてはその契約を延長しないケースです。ハリアンメトロはその理由として解約期間中の契約解除などと比べると法的問題が発生しないことを挙げています。
 マレーシアで代理人業務を行なっているエフェンディ・ジャガン・アブドラ氏によれば、外国籍選手1人との契約を解除することで、クラブは1ヶ月あたり2万リンギ(およそ49万3000円)から5万リンギ(およそ123万円)の節約できるとし、今季終了時にそういった選手との契約を解除し、来季には代わりに給料がより安い外国籍選手を獲得するクラブがあるだろうと予想しています。
 「外国籍選手は各クラブに良い影響をもたらすものの、来季はMリーグでプレーする外国籍選手の数が減り、外国籍選手枠(Mリーグ1部は5名、2部は4名、3部は2名+U20 2名)いっぱいまで獲得しないクラブも出るだろう。」と話しています。
 なおハリアンメトロによれば、今季のMリーグ1部スーパーリーグの外国籍選手の平均給料はおよそ2万リンギということです。

タイ代表に来季のJDT加入の噂
 タイ代表の主力選手で現在はタイ1部リーグのムアントン・ユナイテッドに所属するDFサーラット・ユーイェンに来季、JDT入りの噂があります。
 サッカー専門サイトのヴォケットFCによれば、サーラット選手に来季、Mリーグのクラブへの移籍の噂があり、獲得に関心を持っているクラブの一つがMリーグ6連覇中のジョホール・ダルル・タジムJDTだということです。さらに現在、JDTの主将を務めるシンガポール出身のハリス・ハルンに代わって、来季の東南アジア枠での加入となるなどの詳細も噂されています。
 サーラット選手は現在中断中のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権2023年大会予選で、マレーシアと同組となっているタイ代表の全試合にスタメン出場しており、また2014年と2016年のタイ代表の東南アジア選手権スズキカップの優勝メンバーでもあります。またクラブでは2012年と2016年のリーグ優勝や2016年と2017年のタイリーグカップ優勝なども経験しています。
 なお、この噂が出た後、サーラット選手はタイの英字紙バンコクポストの取材に対して「自分はムアントン・ユナイテッドに満足しているが、何人もの素晴らしい選手や大きなスタジアムを持つJDTのようなクラブに自分が関連づけられて噂されるのは興味深い。現時点では噂ではあるが、もしJDTから獲得オファーがあれば、クラブはその内容を検討するだろう。」と話し、完全に否定をしているわけではありません。
******
 来季まで契約が残っているというサーラット選手にも、またクラブにも現時点では正式な獲得オファーは届いていないということですが、ムアントン・ユナイテッドは近年、チャナティップ・ソングラシン(コンサドーレ札幌)、テーラトン・ブンマタン (横浜F・マリノス)、ティーラシン・デーンダー(清水エスパルス)など主力選手を移籍、あるいは期限付き移籍させているということで、「火のないところに…。」といったところかも知れません。

スランゴールFAは給料削減が11月までには終えられることを期待
 スランゴールFCを運営するスランゴール州サッカー協会FASは、給料削減が11月までには終わるだろうという予測を立てていると英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 自身も給料削減を受け入れているというFASのジョハン・ハミドン事務局長は、1980年代には国内で最も裕福な州FAと言われていたFASも新型コロナウィルスの影響で、3ヶ月間、10%から30%の給料削減を行っていると話す一方で、この状況は11月までには改善し、12月には給料の全額支給が可能になるよう、スポンサーや広告主に支援の継続を求めていることを明かしています。
 Mリーグを運営するマレーシアフットボールリーグMFLが予定している通り、9月に再開し、カップ戦も含めて11月までに全日程が終了すれば、クラブ運営の経費も少なくて済むと話すジョハン事務局長は、万が一、リーグが12月まで続くようだと、12月の試合のための予算を計上していないFASにとって大きな問題になるだけでなく、おそらく他のMリーグクラブにとっても問題になる、とも話しています。
 ジョハン事務局長は、リーグが再開されても無観客試合となる可能性があるMリーグについて、MFLによるリーグ再開の際の指針を待っていると話し、FASは年間パスを持っているサポーターに対して、今季の年間パスは来季も使えるようにする予定であると話しています。