2月19日のニュース:W杯予選G組の残り試合は6月に集中開催方式による実施が決定、今季のMリーグ2部は10チーム編成か-ペラIIに脱退の可能性が浮上、今季Mリーグ開幕戦はJDTの本拠地で開催決定、2022年AFCクラブライセンス申請受付開始-スリ・パハンとサバは申請せず、UITMは主催トーナメント開催を前にワクチン接種を希望

W杯予選G組の残り試合は6月に集中開催方式による実施が決定
 マレーシアの通信社ブルナマは現在中断中のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選について、マレーシアが所属する予選G組の残り試合全て6月に延期され、さらに集中開催方式で行われることが決定したと報じています。
 アジアサッカー連盟AFCのウインザー・ポール事務局長は、マレーシアの他にベトナム、タイ、アラブ首長国連邦、インドネシアが所属する予選G組についてはAFCの判断で6月開催とすることを各国サッカー協会とのオンラインミーティングで伝えたと、ブル生の取材に答えています。
 またウインザー事務局長は、今後は集中開催となる開催地の選別に取り掛かると話しています。なお開催地となるためにはAFCが設ける複数の条件を満たすことが求められており、その中には国境が開かれていて人の往来が自由に行われていることや、試合のため入国するチームや関係者に対し検疫隔離などの措置が義務付けられていないことなどが挙げられています。

今季のMリーグ2部は10チーム編成か-ペラIIに脱退の可能性が浮上
 今季のMリーグは3月5日に開幕しますが、開幕まで1ヶ月を切ったこの時期に2部のペラIIの出場事態の可能性が報じられています。ペラIIはMリーグ1部ペラのセカンドチームとして昨季からMリーグ2部でプレーしています。
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版は、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLのアブドル・ガニ・ハサン事務局長は、ブリタハリアン紙の取材に対し、ペラIIのトップチームであるMリーグ1部ペラとペラIIの処遇についての話し合いが行われていることを認める一方で、現時点で何も確定しておらず、話し合いをしていること以上は明かすことができないとも述べています。
 ペラIIはセミプロクラブとしてMリーグ3部M3リーグに降格して再出発するという噂もあり、2019年シーズンにはMリーグ1部で最下位となり2部に降格したとはいえ、わずか数年前までトップリーグにいたクラブがセミプロクラブになってしまうのは残念ですが、それ以上に残念なのは今後プロサッカー選手を目指す若い選手たちの受け皿も減ってしまうことです。
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 ペラIIがMリーグ2部を脱退すれば、今季から参戦するFAM-MSNプロジェクトチーム(マレーシアサッカー協会FAMと国家スポーツ評議会MSNが運営する国営サッカーアカデミーの出身者で構成される間にあわせのチーム)を加えても10チーム編成となるMリーグ2部。しかもこのFAM-MSNプロジェクトやMリーグ1部クラブのセカンドチームであるJDT II、トレンガヌII、スランゴール2の3チームには1部への昇格権はありません。つまり今季は残る6チームで2つの昇格権を争う確率1/3の「お得な」シーズンとなっており、各チームが例年以上に積極的に補強しているのはこの機会を逃さないためでもあります。

今季Mリーグ開幕戦はJDTの本拠地で開催決定
 今季のMリーグ開幕戦では昨季の1部リーグチャンピオンJDTと2位のクダ・ダルル・アマンが対戦しますが、*スンバンシーカップとも呼ばれるこの開幕戦について、今季も含めて7年連続でJDTの本拠地で開催されていることから、一部ではMリーグを運営するMFLがJDTを優遇しているという声が出ているようです。こういった声についてMFLのアブドル・ガニCEOは「スンバンシーカップはMリーグ1部スーパーリーグチャンピオンのものであり、試合会場を変更する必要はない。」と述べています。
 JDTがMリーグ1部7連覇を達成していることから起こっているこの事態について、それ以前からもスンバンシーカップはその年のMリーグ開幕戦として、その前年のMリーグ1部優勝チームの本拠地で行われており、JDTを優遇しているわけではないと話すアブドル・ガニCEOは、もし他のMリーグクラブがスンバンシーカップを開催したければ、1部スーパーリーグで優勝すれば良いだけのことであると、外野の声を一蹴しています。
*スンバンシーカップ(スンバンシー:sumbangsihはマレーシア語で」寄付」の意。この試合は英国プレミアリーグのFAコミュニティーシールドを模しています。本国ではリーグチャンピオンとFAカップチャンピオンが対戦する英国サッカー協会FA主催の大会ですが、マレーシアではリーグチャンピオンとマレーシアカップチャンピオンが対戦し、Mリーグ公式戦の一環として行われます。マレーシアカップは2部のクラブが優勝する可能性もあるので、そうなった時にはリーグ戦扱いはできないのですが、その際にどうなるのかは不明です。

2022年AFCクラブライセンス申請受付開始-スリ・パハンとサバは申請せず
 MFLは公式サイトで来季2022年シーズンのクラブライセンス申請の状況を公表していますが、それによると今季2021年シーズンにMリーグ1部および2部でプレーする全18クラブがMFLに国内リーグ用クラブライセンス申請を行っています。
 また今回はアジアサッカー連盟AFC主催のAFCチャンピオンズリーグやAFCカップに出場する際に必要となるAFCライセンスの申請も受け付けが始まっていますが、こちらはMリーグ全クラブではなく1部と2部合わせて11クラブが申請しているようです。その内訳は1部はスリ・パハンとサバを除く1部10クラブと2部はサラワク・ユナイテッドの1クラブだけです。
 なお国内リーグ用クラブライセンスの申請は2月9日に締め切られているということですが、AFCライセンスの申請は今後も様々な書類の提出期限が続くということです。

UITMは主催トーナメント開催を前にワクチン接種を希望
 Mリーグ1部のUITMが1部のペラ、2部のトレンガヌIIとトーナメントを開催するニュースは先日取り上げましたが、Mリーグで初のスポーツバブル方式のテストとなるこのトーナメントを前に、UTIMのムスタザ・アフマドCEOは、スポーツ関連事業者としてMリーグクラブが初期のワクチン接種対象となることを望んでいると話しています。
 マレーシア語紙ハリアンメトロによると、今回のトーナメント期間中、UITMは各試合の前後に選手29名を含む関係者42名にPCR検査や抗体検査を行うということですが、今回のトーナメントでは1人1試合あたり検査費用として480リンギ(およそ12600円)かかるとムスタザCEOは話しており、ワクチン接種が行われればそうした費用も軽減できるとしています。

2月15日のニュース:「スポーツバブル」の外に出た選手には検疫隔離義務付けも、KLユナイテッドはフィリピン代表候補GKを獲得か、今度はサラワク・ユナイテッドで未払い給料問題発覚

「スポーツバブル」の外に出た選手には検疫隔離義務付けも
 活動制限令MCOにより禁止されていたMリーグクラブのチーム練習がいよいよ本日2月15日より解禁されますが、この解禁を前に国内スポーツを司る青年スポーツ省のリーザル・メリカン大臣が記者会見し、Mリーグが設定する、いわゆる「スポーツバブル」の外に出た選手や監督、コーチに対してはクラブ外で隔離措置が取られると話しています。
 マレーシアの通信社ブルナマの報道によると、リーザル・メリカン大臣は、3月5日の今季Mリーグ開幕を前に各クラブの選手、監督、コーチ及び関係者に対して、練習解禁の条件として選手や監督、コーチを含む関係者を大きな泡(バブル)で包み込むかのように外部との接触を遮断するスポールバブル方式とそれに基づく標準作業手順SOPを採用することから、このスポーツバブル方式の「肝」となる合宿隔離と自宅隔離を厳格に守ることを求めています。その上で、バブル内にいる選手を含めた関係者は一旦このバブルの外に出ることがあれば、再度バブル内に戻る前にはPCR検査と3日間の検疫隔離などを義務付ける予定であると話しています。
 「現在、青年スポーツ省とマレーシアンフットボールリーグMFL、国家スポーツ評議会は、国家安全保障委員会や保健省とSOPの詳細を詰めている段階であり、安全面だけでなく実効性のあるSOPを作成したい。」とリーザル・メリカン大臣は話しています。

KLユナイテッドはフィリピン代表候補GKを獲得か
 スポーツ専門サイトのスタジアムアストロは、今季からMリーグ1部に昇格するクアラルンプール・ユナイテッド(KLユナイテッド)が東南アジア枠の新外国籍選手としてフィリピン代表候補GKケヴィン・メンドーザと契約間近と報じています。
 デンマーク生まれながらフィリピン人の母親を持つメンドーザ選手は26歳で、昨季はデンマーク2部リーグのヴェンシュセルFFでプレーしています。
 KLユナイテッドのボジャン・ホダック監督は「(現在の正GKで31歳の)ザミル・スラマットがこれまでチーム内で競争相手がいなかったことから、メンドーザ選手の加入によって今季は2人が健全な形で競い合うことができると考えている。」と話しています。
 今季のMリーグ1部ではUITMがクロアチア出身のGKドミニク・ピチャクと契約しており、メンドーザ選手がKLユナイテッドと正式契約となると、Mリーグでは久しぶりの外国籍選手GKが今季は一気に2人誕生することになります。

今度はサラワク・ユナイテッドで未払い給料問題発覚
 マレーシア語紙ハリアンメトロ電子版は2018年シーズンから2年間監督を務めたイアン・ギラン紙が、未払い給料の支払いを求めてFIFAへ不服申し立てを行なったと報じています。なおギラン氏の未払い給料は55万リンギ(およそ1430万円)ということです。
 この記事では弁護士を通じた問い合わせに対し、2年間以上もサラワク州サッカー協会(サラワク州FA)が全く返信をしていないことに業を煮やしたギリアン氏が、痺れを切らせてFIFAに不服申し立てをおこなったとしています。
 この未払い給料の支払いが行われなければ、FIFAによって今季のリーグ戦での勝点剥奪や、今季2度目のトランスファーウィンドウ期間での新選手獲得の禁止処分が下される可能性があります。
 昨季はクダ州サッカー協会のテクニカルディレクターを務めたギラン氏は、サラワク州FAが2017年11月から2018年12月分の自分の所得税を支払っていなかったことから、ビザの申請が困難になっている他、国外にいる家族への送金もできなくなっていると話しています。
 これについてサラワク州FAのポサ・マジャイス会長は、FIFAからの連絡は受け取っていないと話し、ギラン氏に今月中には支払う予定であると話しています。

2月14日のニュース:サラワク・ユナイテッドはホームゲームを首都圏で開催希望、FAM会長選-無投票当選確実のハミディン会長続投か、ケランタンFCは3名の新外国籍選手と契約

サラワク・ユナイテッドはホームゲームを首都圏開催希望
 ホーム アウェイ フロム ホーム。Mリーグ2部のサラワク・ユナイテッドは東マレーシア(ボルネオ島)のサラワク州クチンに本拠地を持つクラブですが、今季のホームゲームを首都圏で開催することを希望していると英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
 サラワク州は新型コロナウィルスの「レッドゾーン」(過去2週間で累積感染患者40名以上の地域)が州内に複数あることから、現在、州外からの渡航者に対し14日間の検疫隔離を義務付けています。Mリーグの試合でサラワク州入りするクラブもこの検査隔離の例外ではなく、3月5日に迫る今季のMリーグ開幕前に状況が改善することも見込めないことから、サラワク州サッカー協会(サラワク州FA)のポサ・マジャイス会長は、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLに今季のホームゲームを首都圏で開催する許可を求めたいと話しています。
 「Mリーグ開幕後も検疫隔離が義務付けられれば、アウェイチームはサラワク州へ来たがらない可能性がある一方で、サラワク州政府は州内にレッドゾーンがある限り、検疫隔離義務を撤廃することはない。このため今季のサラワク・ユナイテッドのホームゲームをクランバリー(クアラルンプールとスランゴール州を合わせた首都圏の通称)で開催できるよう、MFLの支援を求めたい。」とポサ会長は話しています。
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 サラワク州クチンには、やはりMリーグ2部で鈴木雄太選手が在籍するクチンシティも本拠地を持っていますが、状況はサラワク・ユナイテッドと同じです。義務付けられている2週間の検疫隔離期間を含めると州外から遠征してくるチームは2週間以上前からサラワク州入りする必要があることになります。またサラワク・ユナイテッドやクチンシティがマレー半島遠征後にサラワク州へ戻る際にも同様の検疫隔離が必要になることから、サラワク・ユナイテッドの要望はリーグ運営の際の問題点を一つ解消してくれることにもなりそうです。

FAM会長選-無投票当選確実のハミディン会長続投か
 対抗馬なしは手腕に対する評価か。マレーシアサッカー協会FAMの理事会選挙は3月13日に予定されていますが、その際、同時に行われる予定の会長選挙では、2018年からFAM会長を務めるハミディン・アミン現会長の対立候補が指名されなかったようだとニューストレイトタイムズ電子版が報じています。なお、今回の理事会選挙は2021年から2025年までの任期の理事を決める選挙です。
 FAM理事会選挙は、FAM傘下の各州サッカー協会(全13州のサッカー協会と連邦直轄地クアラルンプールサッカー協会)とマレー系、中華系、インド系の各マレーシア人サッカー協会、マレーシア王立警察と国軍のサッカー協会、そしてサッカーコーチ協会の全20団体が指名する候補者から理事10名、会長代理2名、副会長1名、そして会長1名を選出するものです。
 会長選候補者となるためには6協会以上から、副会長選候補者は5協会から、会長代理選候補者は4協会から、そして理事選候補者は2協会からの推薦が必要となっていますが、推薦受付は2月11日に終了しており、今回の会長選では2期目を目指すことを宣言しているハミディン会長は、6協会以上からの推薦を受けた唯一の候補者ということです。また同じく続投を目指すモハマド・ユソフ・マハディ会長代理も候補者となるために必要な推薦を得ているとされています。しかしその一方で、やはり現職のスバハン・カマル会長代理については必要な推薦数が得られているかどうかについては不明ということです。
 なお最終候補者はマレーシア王立警察とマレーシア汚職防止委員会による審査を経た上で3月6日に発表されます。

ケランタンFCは3名の新外国籍選手と契約
 Mリーグ2部のケランタンFCは公式Facebook上で新たな外国籍選手3名との獲得を発表しています。
 ギリシャ出身のDFクリストス・インジディスは189cmのセンターバックで、昨季はルーマニア2部リーグのCSコンコルディア・キアジナでプレーしています。また英国出身のFWジャック・ヒンドルは昨季は英国4部のバローAFCでプレーしたストライカーです。さらに東南アジア(アセアンASEAN)枠ではFWナタナエル・シリンゴリンゴをインドネシア2部リーグのスルット・ユナイテッドから獲得しています。
 現在21歳のナタナエル選手は一昨年2019年の東南アジア大会通称シーゲームズのフィリピン大会に出場したインドネシアU23代表合宿に飛び級で招集されたものの最終メンバーには残れませんでしたが、今年2021年末にベトナムで開催されるシーゲームズに出場するインドネシアU23代表候補に再び選ばれています。
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 Mリーグ2部の外国籍枠は4名で、ケランタンFCはさらにスペイン出身の選手(ポジション不明)を獲得するという噂があります。
(下は左からナタナエル選手、ヒンドル選手、インジディズ選手の加入を知らせるケランタンFC公式Facebookの投稿)

2月4日のニュース:M3リーグの開幕は6月延期が決定、今期のFAM理事会選挙は無風選挙か、JDTがティザーを投稿-新外国籍選手は近々発表か

M3リーグの開幕は6月延期が決定
 Mリーグ3部のM3リーグ以下を運営するアマチュアフットボールリーグAFLは、今季のM3リーグ開幕が当初予定されていた3月から6月へ延期すると発表しています。AFLのモハマド・ユソフ・マハディ チェアマンは新型コロウィルスから選手を含めた関係者全員の安全と健康を守ること延期が理由であるとしています。
 その一方でモハマド・ユソフ チェアマンは、今季M3リーグに参加するクラブの登録審査のための書類提出については3月末の期限を変更しないとしています。
 「リーグ開幕が延期されたことにで、各クラブから提出される書類を細部にわたって審査する時間を取る予定である。この期間を使って、登録を希望するクラブがM3リーグのセミプロ化に対応できるクラブかどうかを見極めたい。」と話すモハマド・ユソフ チェアマンは、M3リーグに参加するクラブの数が確定次第、試合方式や日程の検討に入るとしています。

今期のFAM理事会選挙は無風選挙か
 マレーシアサッカー協会FAMはその任期が2021年から2015年までとなる新たな理事会メンバー17名の選挙に向けて、各州サッカー協会など加盟20団体による候補者の推薦を2月11日まで受け付けています。
 この理事会選挙では、会長1名、会長代理2名、副会長4名、そして理事10名の計17名が選ばれますが、マレーシア語紙ブリタハリアン電子版は、例年とは違い今回は「無風選挙」となることを予想しています。
  今回の選挙では会長や会長代理、副会長の役職を巡りいわゆる「大物政治家」が争う従来の図式が見られないだけでなく、役職によっては対立候補なしの無投票で決定される可能性もあるとしています。近年にない好成績を収めている代表チームを含め、国内サッカーに良い意味での変革をもたらしたハミディン・アミン会長もその1人とされ、2期目を目指すハミディン会長にとって変わるほどの候補者は見当たらないとブリタハリアンは報じています。
 また現職理事会メンバーを選出した2017年の選挙でMリーグ1部ジョホール・ダルル・タジムJDTのオーナーでもあるジョホール州皇太子のトゥンク・イスマイル殿下とFAM会長を争った経験もあるアヌアル・ムサ連邦直轄区担当大臣も今回の選挙には出馬しないことを明言しています。
 例年は理事会選挙に出馬する政治家の名前が事前にメディアなどで明らかになるのが常ですが、今回の選挙ではそう言った報道もなく、推薦が締め切られた2月11日後に明らかになるようです。なお理事会選挙は3月13日に開催される年次総会で投開票が行われる予定です。
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 今回の理事会選挙が静かなのは、数日前に報道されたトゥンク・イスマイル殿下の発言も影響していると見られています。前FAM会長でもあるイスマイル殿下は「政治家がFAM理事となれば国内サッカーが損害を受ける」として、理事会選挙への政治家の出馬に釘を刺す発言をしています。
 イスマイル殿下の発言を待つまでもなく、昨年の中央政府で「政変」により、クダ州やペラ州では州知事にあたる州首相がやはり政変で与野党が逆転した州議会から不信任を突きつけられて辞任させられています。これらの州では州首相がMリーグクラブを運営する州サッカー協会会長も兼務していたことから、クダFA(現クダ・ダルル・アマン)、ペラTBG(現ペラ)の選手たちが旧政権への見せしめのように給料未払いとなる事態も起こっています。

JDTがティザーを投稿-新外国籍選手は近々発表か
 Mリーグ1部のジョホール・ダルル・タジム(JDT)は公式Facebookにティーザーを投稿し、今季新たに加入する3名の選手を来週明らかにすることを発表しています。また現在建設中というJDTサイクリングスタジオ(トレーニング施設?)の公開や、今季のホームとアウェイのユニフォーム披露も2月24日に予定されているとしています。

2月1日のニュース:AFL-M3リーグ今季開催を約束も開幕は6月か、スリ・パハンはアシスタントコーチにフランス人コーチを採用

AFL-M3リーグ今季開催を約束も開幕は6月か
 Mリーグ3部にあたるM3リーグが昨季に続き中止となるのでは、と心配する声を先日このブログで取り上げましたが、M3リーグ以下のアマチュアリーグを運営するアマチュアフットボールリーグAFLは、今季のM3リーグ開催を約束しています。
 マレーシア語紙ウトゥサンマレーシアはAFLのモハマド・ユソフ・マハディ チェアマンが今季のM3リーグ開催を約束した一方で、開幕については当初の3月から6月に延期される可能性あると述べていると伝えています。
 またモハマド・ユソフ チェアマンは、昨日1月31日となっていたM3リーグの各クラブのクラブ登録書類の提出期限については、新型コロナウィルスによる状況を考慮して来月2月15日を新たな期限として各クラブに通達したことも明かした上で、「各クラブが提出する登録書類については、リーグ開幕後に給料未払い問題が起こらないよう特に経営状況について精査する。また、リーグ開幕後の標準作業手順SOPについては、M3リーグにはスタジアムではなくスタンドがないフィールドを本拠地として使うクラブもあることから、Mリーグ1部と2部とは異なり人の移動の制限が難しいことから、各クラブには本拠地として使うスタジアムあるいはフィールド名を提出してもらい、それをAFLが審査する。」と話しています。
 ウトゥサンマレーシアによると、今季のM3リーグ参加を表明しているのは現時点で9クラブしかなく、残る19クラブについては参加を未だ検討中で、中には新型コロナウィルスの感染が収束していないことが予想される3月よりも6月開催を望むクラブもあるとしています。
 最後にモハマド・ユソフ チェアマンは昨季はM3リーグが中止となったことで、本来なら3部降格となる2部プレミアリーグの11位と12位が今季も2部でプレーすることから、2部リーグの競争を活発化させるためにも3部のM3リーグは開催する必要があると話しています。

スリ・パハンはアシスタントコーチにフランス人コーチを採用
 Mリーグ1部のスリ・パハンは、元フィジー代表監督のクリストフ・ギャメル氏をアシスタントコーチとして契約したことをマレーシア語紙ブリタハリアンが報じています。
 フランス出身のギャメル氏は既にスリ・パハンの本拠地があるパハン州クアンタンにおり、現在は検疫隔離期間中であることをスリ・パハンのモハメド・スフィアン・アワンCEOが明かしています。今季就任したトーマス・ドゥーリー監督の求めに応じて採用された48歳のギャメル氏はマレーシア人のアフマド・ユソフ アシスタントコーチとともにドゥーリー監督を支えるということです。

1月30日のニュース:エリゼッチ氏側がKLサッカー協会に反論、2年連続でのM3リーグ中止をクラブは望まず、代表合宿開催決定も宿舎が決まらず

エリゼッチ氏側がKLサッカー協会に反論
 昨日のこのブログで取り上げたMリーグ1部のKLユナイテッドによるシモン・エリゼッチ氏と契約不履行について、その後、クアラルンプールサッカー協会KLFAのノクマン・ムスタファ事務局長が声明を発表し、エリゼッチ氏と契約したのはKLFAであり、民営化によってKLFAと別組織となったKLユナイテッドは無関係であり、KLユナイテッドを訴えるのは見当違いであるという声明を発表しました。
 これに対し、エリゼッチ氏の弁護士であるザフリ・アミヌラシド氏が早速、反論しています。マレーシア語紙ブリタハリアン電子版に対してザフリ弁護士は、KLFAとKLユナイテッドは(ノクマン事務局長の主張とは異なり)同一の組織であり、契約に携わったのがKLFA関係者かどうかは問題ではないとし。さらにエリゼッチ氏との契約後に(民営化により)クラブの運営権がKLFAからKLユナイテッドに移ったという主張についても、そもそも同一組織であることからKLユナイテッドは法的責任を負わないという類の話ではないとしています。
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 この記事では、同じザフリ弁護士の「エリゼッチ氏は名誉回復のために訴訟を起こしており、KLFAおよびKLユナイテッドが法定外での解決を求めるのであれば話を聞く用意がある。」という発言を掲載していますが、先日の記事では徹底的に裁判で争うような発言が書かれていましたので、名誉毀損で訴えるのが大好きなマレーシア人らしくその発言は単に相手を威嚇するだけのつもりだったのかも知れません。

2年連続でのM3リーグ中止をクラブは望まず
 新型コロナウィルスの新規感染者数が昨日1月29日には国内全体で5700人を超えたという報道も出るなど状況の改善が見られない中、Mリーグ3部にあたるM3リーグの今季開催が危ぶまれています。昨季2020年シーズンもMリーグ1部と2部は期間を短縮して開催された一方で、M3リーグ以下はシーズン途中で中止となりました。
 2年連続の中止は望まないというM3リーグの各クラブの声を代表して国軍FCのモハマド・ノーラザム・アブドル・ラザク チームマネージャー(TM)がブリタハリアンの取材に答えています。
 「M3リーグが2年連続で中止となればその影響は計り知れない。大半のクラブはと契約を済ませており、中には既に給料を支払ったクラブもある。昨季は新型コロナウィルスによる問題と初めて対峙したため、中止はやむを得なかったが、今季は開幕日を遅らせるなど、リーグ中止以外の解決策を(M3リーグを運営する)アマチュアフットボールリーグAFLに求めたい。」とノーラザムTMは話しています。
 昨季のM3リーグは開幕直後に新型コロナウィルス感染拡大によりリーグが中断した後、7月にシーズン中止が発表されました。

代表合宿開催決定も宿舎が決まらず
 国内スポーツを監督する青年スポーツ省と新型コロナウィルス対策を検討する国家安全保障委員会から、FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選に出場するマレーシア代表の合宿開催許可が出ましたが、マレーシア語紙シナルハリアンは代表合宿の宿舎が決まっていないと報じています。
 当初予定されていた国家スポーツ評議会NSCが運営するブキジャリルの施設は他のスポーツの代表選手の多くが合宿している施設で、代表合宿開催の条件となっている外部との交流を断ち切る完全隔離型の合宿開催が難しいことが指摘されていました。
 代表チームのモハマド・ユソフ・マハディ チームマネージャーはシナルハリアンの取材に対して、練習はブキジャリル国立競技場で行うことが可能である一方で、合宿の宿舎が決まっていないことを明らかにしています。
 モハマド・ユソフTMは、宿舎は最終的にタン・チェンホー代表監督やマレーシアサッカー協会FAMとの話し合いで決定するとし、さらにその決定した宿舎の使用が国家安全保障委員会から認可される必要があることも説明しています。

1月16日のニュース:ケランタンFCオーナーがFAMを痛烈に批判-FAMは勝点剥奪処分を否定、ケランタンFCの新監督が決定、今季Mリーグ参加の全クラブにクラブライセンス発給完了

図らずも今回はケランタンFCの記事が集まってしまいました。開幕後も何かと話題になりそうなケランタンFCは今後も取り上げる機会が多くなりそうな予感がします。

ケランタンFCオーナーがFAMを痛烈に批判
 マレーシアサッカー協会FAMがケランタン州サッカー協会(ケランタン州FA)に対し、11名の選手への未払い給料を命じたことは、数日前のこのブログでも取り上げましたが、マレーシアの通信社ブルナマによると、ケランタン州FAが期限までに未払い給料を支払わない場合、今季2021年のMリーグに参加するケランタンFCが勝点3を剥奪される可能性があるという報道が出たことを受け、ケランタンFCのノリザム・トゥキマン オーナーが自身のFacebookにFAMを激しく非難するコメントを投稿しています。その内容はMリーグの各クラブに義務付けられた民営化の有効性、さらにFAMによる国内サッカーの運営方法への非難にまで及んでいます。
 「未払い給料問題はケランタン州FAの問題にもかかわらず、(民営化された結果、ケランタン州FAとは別の組織となった)ケランタンFCが勝点剥奪の対象となるとはどういうことか。民営化は一体何のためだったのか。FAMは民営化を支援する立場にありながら、ケランタン州FAにもケランタンFCにも事前に何の通告もせず、いきなりメディアに勝点剥奪について発表するべきではない。」
 「Mリーグの放映権料は未だ、各クラブに支払われておらず、Mリーグの審判も給料が未払いとなっているではないか。FAMは一体何をしたいのか。自らのオフィスの改築か。」ノリザム オーナーはこのような批判を展開していますが、これにとどまらずマレーシアの現在のFIFAランキングが153位であることを「恥ずべきこと」であるとし、一体どんな輩がこの国のサッカーを運営しているのか、とまで述べています。
 ノリザム オーナーは昨年9月に、680万リンギ(およそ1億7500万円)をケランタン州FAに支払ってケランタンFCの経営権を買い取っています。またケランタン州FAは、ノリザム オーナーがクラブを購入する1ヶ月前の昨年8月に、同様の給料未払い問題でリーグ戦の勝点3を剥奪される処分を受けています。

FAMは勝点剥奪処分を否定
 前述のMリーグ2部ケランタンFCのノリザム オーナーの非難を受け、マレーシアサッカー協会FAMは急遽、公式声明を発表し、ケランタン州サッカー協会(ケランタン州FA)が給料未払いとなっている11名の選手の給料を期限までに支払わない場合でも、ケランタンFCが勝点剥奪処分を受けることはないと明言しています。
 ブルナマによれば、FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長はそのような発言はしていないと否定しているということです。
 FAMの公式声明でも「残された録音音声を元に判断すると、ラマリンガム事務局長はレポーターからのケランタンFCの勝点剥奪に関する質問に答えないようにしている」としており、またケランタンFCのノリザムオーナーに対しては、事実を確認しないまま、ソーシャルメディア上でFAMに対して批判的なコメントを投稿するべきではなかったと非難しています。
 「ノリザム オーナーはFAMのスチュアート事務局長に直接連絡を取り、そういった発言があったのか、またその真意は何かなどを尋ねていればこのような問題はそもそも怒らなかった。」としています。

ケランタンFCの新監督が決定
 ケランタンFC関連の記事が続きますが、今回は新監督就任のニュースです。前任者のユスリ・チェ・ラー氏の退団により空席となってた監督に、サンマリノ出身のマルコ・ラギニ氏が就任するとマレーシア語紙ブリタハリアン電子版が報じています。
 欧州サッカー連盟UEFAプロライセンスを保持するラギニ氏は、イタリアサッカー協会でインストラクターを務めた経験があるほか、イタリア、スイス、ポルトガル、モンゴル、ナイジェリアでも監督やコーチの経験があるいうことです。
 ラギニ新監督の就任を自身のFacebookで告知したケランタンFCのノリザム オーナーはイタリア出身のGKコーチとスペイン出身のアシスタントコーチとフィットネスコーチを獲得したことも明かしています。

今季Mリーグ参加の全クラブにクラブライセンス発給
 マレーシアサッカー協会FAMの第一審査期間(FIB)は今季2021年シーズン参加のためのクラブライセンスを条件付きで発給されていた7クラブの内、UKM FCを除く6クラブが再審査を通過してフルライセンスを発給されたことを公式サイトで発表しています。
 この7クラブは今季Mリーグ2部に参加するクチンシティFC、ケランタンFC、サラワク・ユナイテッドFC、、1部に参加するペナンFC、スリパハンFC、マラッカ・ユナイテッドFCです。なおUKM FCの条件付きクラブライセンスは今回の審査を通過しなかったため、無効となったということです。
 昨年から断続的に施行されている活動制限令MCOや条件付き活動制限令CMCOなどのため、クラブライセンスの申請期間が昨年10月31日から12月31日まで延長された結果、上記の6クラブにはフルライセンスが発給される一方、このクラブライセンスはあくまでもマレーシア国内のみで有効で、アジアサッカー連盟AFC主催大会への参加はできないということです。
 なお、今回フルライセンスを獲得したクラブの内、マラッカ・ユナイテッドFCは国内歳入庁と従業員積立基金に合わせて27万6000リンギ(およそ709万円)を超える未納があるということですが、新たに設定された支払い期限までに納入できない場合には、クラブライセンスが無効となるということです。
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 国内歳入庁に対し税金未払いがあり、期限までに納入できなければライセンスが無効になる状況にもかかわらず、マラッカ・ユナイテッドFCに支給される条件付きライセンスがフルライセンスになる理由が全くわかりませんが、いずれにせよ、シーズン中にライセンスが無効となり、リーグ開催期間中にクラブの数が減ることだけは勘弁していただきたいです。

1月13日のニュース(2):MFLがMリーグ全クラブに活動制限令施行期間中の練習中止を命じる

MFLが全クラブに活動制限令施行期間中の練習中止を命じる
 Mリーグを主催するマレーシアンフットボールリーグMFLは、1月12日付でMリーグ1部と2部の全24チームに対して練習中止を指示したと、マレーシア語紙ウトゥサンムラユ電子版が報じています。
 2月下旬の今季Mリーグを控え、各クラブはプレシーズン練習を行なっていますが、これに水を差すように、本日1月13日より連邦直轄地クアラルンプール、プトラジャヤ及びラブアンとスランゴール、ペナン、ジョホール、マラッカの各州にロックダウンとも言える活動制限令が施行されていますが、今回の練習中止命令はこの活動制限令が施行されていない地域を本拠地とするクラブも含めた全クラブが対象です。
 MFLのハミディン・アミン会長は1月26日まで2週間の予定で施行される活動制限例期間中のMリーグ1部、2部および3部以下やユースカップ(U19)、プレジデントカップ(U21)チームの練習を全て中止するよう求めているということです。
 マレーシアサッカー協会の会長でもあるハミディン会長は、Mリーグはマレーシア政府の方針に従う必要があるとして、昨日開かれたFAM理事会後の記者会見で練習中止を発表しています。
 なおハミディン会長は、活動制限令が延長された場合に備えて複数の対応策などもこのFAM理事会で検討されたことも明かしています。
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 FAMやMFLの公式サイトや公式Facebookにも全チームへの練習中止指示については掲載されておらず、このニュースを報じているのがウトゥサンムラユだけなのが気になりますが、とりあえず取り上げました。
 FAMの公式Facebookでは上記の理事会で決定したこととして、今月1月16日から25日までの日程で予定されていた代表合宿の中止、今年2021年11月にベトナムのハノイで開催される東南アジア競技大会通称シーゲームズにU19代表を派遣すること(通常はオリンピックに準じてU23代表が派遣されます)、またこのU19代表が2024年パリオリンピック予選に備えてアジアサッカー連盟AFCU23選手権予選にも出場することなどが挙げられています。

1月9日のニュース:スランゴールFCは今後3年はMBPJスタジアムをホームに、サラワクU監督は今季優勝争い参戦に自信、元代表のジュニオール・エルドストールはタイ1部クラブに移籍

スランゴールFCは今後3年はMBPJスタジアムをホームに
 Mリーグ1部のスランゴールFCは今季から少なくとも3シーズンはスランゴール州プタリンジャヤにあるMBPJスタジアムを本拠地として使用するようです。
 これまで本拠地としてきた同州シャーアラムにあるシャーアラムスタジアムが総費用2億5000万リンギ(およそ64億4000万円)とされる大規模な改修工事に入ることから、スランゴールFC運営会社のジョハン・ハミドンCEOは今後2、3年は、同じMリーグ1部PJシティFCのホームでもあるMBPJスタジアムを本拠地とすることを、スランゴール州政府関連企業が発行するスランゴールキニ紙上で明かしています。
 スランゴールFCは昨季2020年シーズン開幕前に、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLからシャーアラムスタジアムの老朽化による危険を指摘されたことによりホームゲームを同スタジアムで開催できなくなり、昨季のホームゲームは同じ1部のUITM FCが使用するスランゴール州シャーアラムのUITMスタジアムを使用していました。(ただし1試合だけはブキジャリルスタジアムでホームゲームを開催したものの、FAMにブキジャリルスタジアムでのホームゲーム開催を禁じられています。)

 昨季2020年シーズンはMリーグ2部で10位、しかも11位のヌグリスンビランFC(旧ヌグリスンビランFA)とは勝点で並びながら得失差で10位となったサラワク・ユナイテッドFC。その監督として2年目となるエラヴァラサン・エランゴワン監督は、2月下旬に開幕予定の今季2021年シーズンに向けて優勝を目指す戦力が整ったと話しています。
 マレーシア語紙ハリアンメトロ電子版によると、その根拠は補強した新戦力にあるということです。昨季はスランゴールFCで主将を務めたテイラー・リガン(オーストラリア)の他、サンドロ・ダ・シルヴァ(スランゴールFCより加入)、ノーシャルル・イドラン・タラハ(タイ1部リーグBGパトゥム・ユナイテッドから加入)、リ・チャンホーン(ペナンFCから加入)らMリーグ経験者を集めたエラヴァラサン監督は、昨季とは大きく異なるチームの編成に自信を持っており、2部の優勝争いはサラワク・ユナイテッドFCを含めた全てのチームにチャンスがあると話しているということです。
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 フェルダ・ユナイテッドFCとUKM FCがリーグ参加を認められず、今季は10チームで争われる2部プレミアリーグですが、その内、4チームは1部スーパーリーグ所属チームのセカンドチームであることから1部昇格ができません。このため今季の2部リーグは6チームが1部昇格の2枠を争うことになります。

元代表のジュニオール・エルドストールはタイ1部クラブに移籍し
 かつてサラワクFA(現サラワク・ユナイテッドFC)やJDTでのプレー経験のあるDFジュニオール・エルドストールはマレーシア人の母親とスウェーデン人の父親を持ち、マレーシア代表でもプレー経験があります。2018年にJDTを退団後は英国7部リーグなどでプレーしていましたが、このエルドストール選手がタイ1部のチョンブリーFCと契約したことをマレーシア語紙ハリアンメトロ電子版が報じています。
 マレーシア人選手のタイリーグ挑戦といえば、今季は既にノーシャルル・イドラン・タラハ(前BGパトゥム・ユナイテッドFC)とモハマドゥ・スマレ(前ポリス・テロFC)の代表コンビがいずれも尻尾を巻いて昨年末で契約を終えてマレーシアへ戻ってきたのは記憶に新しいところです。
 アセアン(東南アジア)枠での契約となるエルドストール選手は、若い選手が多いチョンブリーFCに自分の経験を伝えたいと話していますが、9歳とまだまだ老け込む歳でもないエルドストール選手の東南アジア復帰は、ワールドカップ2022年大会アジア二次予選を控えるマレーシア代表にとって朗報となることを期待したいです。
(チョンブリーFCと契約したエルドストール選手-チョンブリーFC公式サイトより)

1月6日のニュース:サバFCは一転して今季もクルニアワン監督が指揮、今月の代表合宿では練習試合は行わない-タン代表監督、今季のM3リーグは4チーム増の24チーム編成で開催

サバFCは一転して今季もクルニアワン監督が指揮
 Mリーグ1部で昨季は10位に終わったサバFC(今季から、昨季まではサバFA)は、今季もクルニアワン・ドゥイ・ユリアント監督が続投することが発表されています。
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版によると、先日行われたサバ州サッカー協会SAFAの執行委員会終了後、ブン・モクタル会長代行は今季もインドネシア出身のクルニアワン監督がクラブの指揮を取り、サバFAでプレー経験があるブルハン・アジュイ氏が今季新たにアシスタントコーチに就任すると発表しています。
 これまでクルニアワン監督は退任、新監督としてサバ州に隣接するサラワク州出身のルーカス・カラン・ラエン氏が就任することが昨年12月初旬にサバFCを運営するサバFC社のヴァードン・バハンダCEO(当時)によって発表されていましたが、サバ州選出の国会議員でサバ州副州知事でもあるブン・モクタルのサバFA会長代行就任に合わせるようにヴァードンCEOは辞職しています。
 またブン・モクタル会長代行は、ヴァードン氏の辞職に伴い空席となったサバFC社のCEOにカイルル・フィルダウス・アクバル・カーン氏の就任と、サバ州トライアスロン協会会長のアフマド・マルズキ・ナシル氏のサバFCチームマネージャー就任も合わせて発表しています。
 ブン・モクタル会長代行は、今週中にマレーシア入りする予定のクルニアワン監督は今月半ばをめどに選手の選抜を行うということです。
 また最終メンバーと今季のユニフォームについては、来月2月14日にサバ州のハジジ・ノー州知事も出席するイベントで発表されることも明らかにしています。

今月の代表合宿では練習試合は行わない-タン代表監督
 今月1月15日から26日まで予定されている代表合宿について、タン・チェンホー代表監督は練習試合を行わない予定であると、ブリタハリアンが伝えています。
 タン監督は2月末のMリーグ開幕前に選手にケガのリスクを負わせるわけにはいかないとして、3月に予定されているFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選のアラブ首長国連邦戦直前まで、練習試合は行わないとブリタハリアンのインタビューに答えています。「プレシーズン前の練習を始めたばかりの状況では練習試合を行っても、選手はコンディションも十分に仕上がっていないだけでなく、自信となるようなものは得られないだろう。」と話すタン監督は、3月19日に予定されているバーレーンとの練習試合までは対外試合を「封印」する方針を明らかにしています。なお新型コロナウィルスによる中断から再開されるW杯予選でマレーシア代表の初戦は3月25日のアラブ首長国UAEとなっています。
 またタン監督は今月の代表合宿ではこれまで招集された選手が大半を占めることも明らかにしています。「昨季はMリーグが短縮されたことで、これまで未招集の選手を評価するには十分な試合数が見られていないため、今回の代表合宿はこれまで招集経験のある選手中心に行う。それでも新たな選手は数名を今回の合宿で初招集する予定であるが、これは次の代表合宿が(予選直前の)3月開催のため、そこで新戦力を見出す時間はなく、今回の合宿がその最後の機会と考えているからである。」と話しています。

今季のM3リーグは4チーム増の24チーム編成で開催
 少々古くなってしまったニュースですが、Mリーグ3部と4部にあたるM3リーグとM4リーグを運営するアマチュアフットボールリーグAFLは公式Facebook上で、今季のM3リーグは24チーム編成で開催することを発表しています。
 AFLのモハマド・ユソフ・ウィラ会長は、今年3月開幕予定のM3リーグについてセミプロ化を目指すためのリーグ再編成を行った結果、昨季はM3リーグとM4リーグに所属したチームから24チームが今季のM3リーグでプレーすると発表しています。なお昨季2020年シーズンのM3リーグは20チーム編成でしたが、新型コロナウィルスの影響で第2節終了後に中止となりました。
 今季のM3リーグについては、昨季の20チームの内、国軍FC、マンジュンシティFC、ランカウィシティFC、NLFC-マンサなど既に19チームが参加の意思を表明しているということです。
 新たに参加となるチームについてモハマド・ユソフ会長は、各州サッカー協会の協力を得て募集を行うとし、参加希望チームの運営形態や経営状況などを精査した上で決定するとしています。