4月16日のニュース(1)
ACLグループステージI組-JDTは広州FCに大勝で好発進

ACLグループステージI組-JDTは広州FCに大勝で好発進

ACL I組第1節
4月15日(金)
スルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)
JDT 4-0 広州
⚽️JDT:ベルグソン・ダ・シルヴァ3(10分、27分、52分)、ホー・リパン(12分OG)、ラマダン・サイフラー(81分)
⚽️広州
🟨JDT(0)
🟨広州(1):ニン・ハオシュ
🟥JDT(0)
🟥広州(1):グァン・ハオジン
 4月10日のスーパーリーグ、トレンガヌ戦でチームメートのシェーン・ローリーと交錯し、脳震盪を起こして退場したGKファリザル・マーリアスはこの試合はベンチ入りせず、ハジック・ナズリが代わって今季先発出場したJDTは。外国籍選手枠がスーパーリーグの3+1(アジア枠)+1(東南アジア枠)からACLでは3+1(アジア枠)となることから、ベンヤミン・モラ監督はリーグ戦では開幕戦以来全試合で先発しているカルリ・デ・ムルガ(フィリピン)に代わりシャールル・サアドを先発起用しました。さらに中盤にはベテランのサフィク・ラヒムに代わりアフィク・ファザイルを起用するなど、今季のベストメンバーで臨んだトレンガヌ戦から先発を3名入れ替えたJDTでしたが、まさかの大勝でACL好発進を果たしています。
 スーパーリーグでもここまで4試合で7ゴールと絶好調のベルグソン・ダ・シルヴァがこの日も躍動し、10分には左サイドを上がったシェーン・ローリーからのクロスに頭で合わせて先制ゴールを決めると、さらにラヴェル・コービン=オンの左からのクロスを27分には左足で、52分には頭で合わせてゴールを決めてハットトリックを達成しています。
 この日はゴールに至らなかったもののフェルナンド・フォレスティエリも積極的にシュートを打っており、ベルグソン選手とのコンビが次戦の蔚山現代戦でどのくらい通用するのか期待を持たせてくれる試合でした。
 シュート数はJDTの24(内オンターゲット9)に対して広州は2(同1)、ボール支配率もJDTの 82%に対して広州は18%と試合内容だけでなく記録的にも若い広州FCを圧倒したJDTは4月18日(月)の午後10時(日本時間午後11時)から、川崎フロンターレと引き分けた蔚山現代と対戦します。(下は両チームの先発XI。また試合のハイライト映像はアストロアリーナのYouTubeチャンネルより)

またJDT-広州戦の前に行われた川崎フロンターレ対蔚山現代は、1-1の引き分けに終わっています。

4月15日(金)
タン・スリ・ダト・ハジ・ハサン・ユノススタジアム(ジョホール州ジョホールバル)
川崎フロンターレ 1-1 蔚山現代
⚽️川崎:車屋紳太郎(90+4分)
⚽️蔚山:レオナルド(21分)
🟨川崎(0)
🟨蔚山(0)
🟥川崎(0)
🟥蔚山(0)

ACL グループステージI組 順位表(第1節終了時)

チーム得失差勝点
1JDT11005003
2川崎10101101
3蔚山10101101
4広州100105-50

ACLグループステージI組日程(時間はマレーシア時間、日本時間は-1時間)
試合会場はJDTの試合は全てスルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)、それ以外の試合はタンスリ・ダト・ハジ・ハサン・ユノススタジアム(ジョホール州ジョホールバル)となっています。

4月15日(金)
川崎フロンターレ 1-1 蔚山現代JDT 5-0 広州FC
4月18日(月)
広州-川崎(17時キックオフ)、蔚山現代-JDT(22時キックオフ)
4月21日(水)
蔚山現代-広州(17時キックオフ)、川崎-JDT(22時キックオフ)
4月24日(日)
広州-蔚山現代(17時キックオフ)、JDT-川崎(22時キックオフ)
4月27日(火)
蔚山現代-川崎(17時キックオフ)、広州-JDT(22時キックオフ)
4月30日(土)
川崎-広州(17時キックオフ)、JDT-蔚山現代(17時キックオフ)

4月15日のニュース
ACLグループステージI組-JDTは若手主体の広州恒大を警戒
シーゲームズ出場のインドネシア代表へのサディル・ラムダニ招集拒否をサバが説明

ACLグループステージI組-JDTは若手主体の広州恒大を警戒

AFCチャンピオンズリーグACL東地区グループステージのI組はマレーシアのジョホールが集中開催地となっていますが、第1節となる川崎対蔚山現代(韓国)、そしてJDT対広州恒大(中国)が本日開催されます。

昨日4月14日にはマレーシア1部スーパーリーグ8連覇中のJDTのベンヤミン・モラ監督と広州恒大のパン・ヤンへ監督代行がそろって試合前の記者会見に出席し、抱負を述べています。

JDTのモラ監督は、若手中心の選手構成でこの大会に臨む広州恒大は依然、脅威であると話し、サッカーは年齢でやるものではないと述べて過小評価をするつもりはないとしています。

「(広州恒大が)若く経験が十分でない選手で構成されていると見る向きもあるが、そういった選手たちは勝利に貪欲であり、見くびればケガをする」と話す一方で、I組の他の3クラブに比べればJDTは知名度が低いクラブではあるが、グループステージ突破という目標を掲げて戦うと述べています。

「夢は見るものではなく、その実現に向けて行動するものであり、JDTの選手たちはそれを実現するだけの能力を持っていると強く信じている。地元開催という利点に加え、好調な国内リーグの勢いそのままでACLに臨むことができることも有利だと考えている。」と話したモラ監督ですが、先日の試合で味方選手と交錯し、脳震盪を起こして途中退場となったGKファリザル・マーリアスが起用されるかどうかについては記者会見では明言しなかったと、マレーシアの通信社ブルナマが伝えています。

一方、広州恒大は昨年退任したファビオ・カンナバーロ氏を引き継いだ鄭智(テイ・チ)監督兼選手が国内リーグに専念するため、今回のACLで指揮を取るパン・ヨンへ監督代行が記者会見に臨み、JDTがマレーシアの強豪であることは熟知しているが、アカデミー出身の選手で構成されるメンバーはJDTとの対戦を恐れるどころか、高いレベルの試合に出場できることを良い機会と捉えていると話しています。

ACLグループステージI組日程(時間はマレーシア時間、日本時間は-1時間)
試合会場はJDTの試合は全てスルタン・イブラヒムスタジアム(ジョホール州イスカンダル・プテリ)、それ以外の試合はタンスリ・ダト・ハジ・ハサン・ユノススタジアム(ジョホール州ジョホールバル)となっています。

4月15日(金)
川崎-蔚山現代(17時キックオフ)、JDT-広州恒大(22時キックオフ)
4月18日(月)
広州恒大-川崎(17時キックオフ)、蔚山現代-JDT(22時キックオフ)
4月21日(水)
蔚山現代-広州恒大(17時キックオフ)、川崎-JDT(22時キックオフ)
4月24日(日)
広州恒大-蔚山現代(17時キックオフ)、JDT-川崎(22時キックオフ)
4月27日(火)
蔚山現代-川崎(17時キックオフ)、広州恒大-JDT(22時キックオフ)
4月30日(土)
川崎-広州恒大(17時キックオフ)、JDT-蔚山現代(17時キックオフ)

シーゲームズ出場のインドネシア代表へのサディル・ラムダニ招集拒否をサバが説明

東南アジア版オリンピックとも言える東南アジア競技大会、通称シーゲームズは隔年で開催されますが、中でも男子サッカーは、東南アジアのU23代表選手権に相当する大会です。新型コロナの影響で1年延期された2021年大会の男子サッカーは、今年5月6日から23日までベトナムのハノイで開催されます。

Mリーグ1部で現在3位のサバでプレーするサディル・ラムダには、このシーゲームズに出場するインドネシアU23代表に招集されましたが、クラブがラムダニ選手の招集を拒否したことから、インドネシア代表に非協力的だ」「ラムダに選手は出場を望んでいるにもかかわらずクラブが拒否するとはけしからん」といった非難が集まっています。これに対してサバFCは公式Facebookなどでこの「理不尽な批判」についての反論と説明を行なっています。

サバFCは、このシーゲームズはそもそもFIFAの国際マッチデー期間外で開催されることから、選手の所属クラブはU23代表も含めた代表チームへの選手招集を拒否する権利があル事を説明しています。さらに次のFIFAFIFA国際マッチデー期間にあたる5月30日から6月14日までについては、ラムダニ選手が招集された場合には代表チーム合流について同意する事を表明しており、理不尽な取集拒否という批判は当たらないと説明しています。

「ラムダニ選手はサバFCの主力選手であり、世界中を見回しても国際マッチデー期間外に主力選手を手放すクラブなどない。シーゲームズ開催期間中には、リーグ戦が4試合、FAカップのベスト16の試合も予定されており、クラブはラムダに選手が必要である。また国外でプレーするインドネシア人選手の中で、クラブが招集拒否をしているのはラムダニ選手以外にもいる。」と説明するサバFCは、ラムダニ選手自身もクラブの決定を了承しているとして、インドネシア代表サポーターが中心とされるクラブ批判に対して反論しています。

3月22日のニュース
シンガポール、フィリピンとの3カ国対抗戦出場の代表25名が発表
昨年12月就任のオーナーは早くもペラFCの新たな譲渡先と交渉中
ACLプレーオフ-ポートFCを破った蔚山現代FCがJDTと同組に

シンガポール、フィリピンとの3カ国対抗戦出場の代表25名が発表

マレーシアサッカー協会FAMは公式サイト上で、3月23日にシンガポールで開幕するシンガポール、フィリピンとの3カ国対抗戦に出場するマレーシア代表チームの25名を発表しています。

3月14日から行われていた合宿前には代表候補30名と予備候補10名が召集されていましたが、合宿開始前に夫人の出産を理由にシャーミ・サファリ(JDT)が辞退し、代わりにクザイミ・ピー(ヌグリスンビラン)が予備候補から合流した他、合宿中の新型コロナ検査で陽性となったダレン・ロック(PJシティ)に代わり、やはり予備候補からザフリ・ヤハヤ(KLシティ)が召集されていました。

その後、ナズミ・ファイズ(JDT)が練習中に鼠蹊部(そけいぶ)を痛めて途中離脱した他、ラハディアズリ・ラハリム(トレンガヌ)も新型コロナ検査で陽性となり隔離となりましたが、キム・パンゴン監督はこの両選手の代わりの選手を招集しませんでした。

この結果28名で行った合宿の結果、ハキミ・アブドラ(トレンガヌ)、シャールル・ナジーム(スランゴール)、ナタニエル・シオ・ホンワン(JDT)が外れ、最終25名が決定しています。代表チームは本日3月22日にシンガポール入りしますが、国外組のディオン・クールズ(ベルギー1部SVズルテ・ワレヘム)とリリドン・クラスニキ(インドスーパーリーグ オディシャFC)はシンガポールで直接チームと合流するということです。

今回発表された25名はこちらです。

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今回発表された28名中、JDT所属選手が11名と最多で、スランゴール、PJシティ、ヌグリスンビランからそれぞれ2名、そしてトレンガヌ、クダ、サバ、パハン、KLシティからはそれぞれ1名、そして海外組はルクマン・ハキム(ベルギー1部KVコルトレイク)、ディオン・クールズ、リリドン・クラスニキの3名となっています。

昨年12月就任のオーナーは早くもペラFCの新たな譲渡先と交渉中

昨年2021年12月にIMC社がその株式100%を取得して新オーナーになったペラFCが新たなオーナーに売却されると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。

突如刷新されたクラブの公式Facebookページでも近々、現在進んでいる交渉は1週間ほどでまとまり、来週中にも新たなオーナーが発表できると告知されています。

ブルナマの取材に対して、ペラFCのヤヌス・ザカリア取締役はブルナマの取材に対して、この事実を認めているということです。

「昨年(2021年)12月にIMC社がペラ州サッカー協会が保持していたペラFCの運営会社であるペラFC社の株式100%を取得していたが、IMC社の経営危機が今年1月に発覚したことから、新たなオーナー候補からのオファーを受け入れる用意がある。」とクラブ公式Facebookには発表されており、新たなオーナーが決定した後は、IMC社はペラFCの運営から完全に手を引く予定であることも明らかにされています。

ACLプレーオフ-ポートFCを破った蔚山現代FCがJDTと同組に

ニュースというには少々古いですが、3月15日にAFCチャンピオンズリーグのプレーオフが行われ、蔚山現代FC(韓国)がポートFC(タイ)を破り、グループステージI組の最後の枠を獲得しています。このI組にはMリーグ代表のJDT、川崎フロンターレ、そして中国の広州FCがおり、JDTは日本、韓国、中国各リーグの悠と対戦することになりました。

2020年ACL覇者の蔚山現代FCは、新型コロナの影響で主力選手を欠く中、この試合がプロデビューとなった19歳のギ・ユンチョイが13分にゴールを決めて先制し、前半を1-0とリードして折り返します。後半に入ると、このギ・ユンチョイと交代で入ったオム・ウォンサンが62分にゴールを決めて追加点、さらに83分にはレオナルドがPKを決めてポートFCを3-0で破り、柏でもプレーした洪明甫(ホン・ミョンボ)監督率いる蔚山現代FCがACLグループステージ出場を決めています。

なおACLのグループステージI組はJDTの本拠地スルタン・イブラヒムスタジアムと「ジョホールバルの歓喜」の舞台となったラーキンスタジアムを会場として開催されます。

3月1日のニュース
AFCカップアセアン地区の最終組み合わせが決定
タイ1部リーグ第22節-エルドストールはベンチ外もチョンブリーは連敗ストップ

AFCカップアセアン地区の最終組み合わせが決定

アジアサッカー連盟AFCは公式サイト上で今季2022年シーズンのAFCカップアセアン地区の最終組み合わせを発表しています。

いずれもミャンマーのシャン・ユナイテッドFCとハンタワディ・ユナイテッドFCが、1月19日に今季のAFCカップ出場を辞退を表明したことから、確定していなかったAFCカップアセアン地区のグループステージのG、H、I組について、AFCは当初はプレーオフで対戦予定だったビサカFC(カンボジア)とヤングエレファンツFC(ラオス)にそれぞれグループステージ出場権を与え、新たな組み合わせを発表しています。

4月19日開幕するグループステージから、ビサカFCは本来はプレーオフの勝者が参加する予定だったG組に入り、一方のヤングエレファンツFCは、出場辞退したハンタワディ・ユナイテッドFCに代わってI組に入っています。なお、シャン・ユナイテッドFCが出場予定だったH組についてはこのシャン・ユナイテッドFC以外の3クラブのままでグループステージが行われることも併せて発表されています。

なおAFCカップアセアン地区のG組はビサカFCの他、バリ・ユナイテッドFC(インドネシア)、クダ・ダルル・アマンFC(マレーシア)、堀越大蔵、藤井亮の両選手が在籍するカヤFCイロイロ(フィリピン)で構成され、インドネシアのバリ島にあるデンパサールで集中開催されます。

またH組はマレーシアのクアラルンプールが集中開催地となり、KLシティFC(マレーシア)、仲村京雅、山下柊哉の両選手が所属するタンピネスローヴァーズ(シンガポール)、PSMマカッサル(インドネシア)の3クラブが対戦します。一方、集中開催地が未定のI組は川上典洋選手が所属するヤングエレファンツFC、ベトテルFC(ベトナム)、山崎海秀選手が所属するホウガンユナイテッド(シンガポール)、小川雄大、小林大介、大瀬貴己選手が所属するプノンペンクラウンFC(カンボジア)で構成されています。

タイ1部リーグ第22節-エルドストールはベンチ外もチョンブリーは連敗ストップ

タイ1部リーグ第22節が2月26日と27日に開催され、マレーシア代表のDFジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・マデル・アマラン・マデルネル)が所属するチョンプリーFCは、2位のバンコク・ユナイテッドFCに1-1で引き分け、リーグ戦連敗を3で止めています。なお順位は5位のままです。

2022年2月26日@チョンブリースタジアム
チョンブリーFC 1-1 バンコク・ユナイテッド
第20節では、後半途中から出場、前節21節は先発しながら33分に交代したとなったジュニオール・エルドストールがですが、今節ではベンチ外でした。試合は78分にバンコク・ユナイテッドのヘベルチ・フェルナンデス・デ・アンドラーデが今季11点目となるPKを決めて先制しましたが、90+3分にチョンブリーFCのユ・ビョンスが放ったシュートがブロックに入ったバンコク・ユナイテッドのプッティナン・ワンナスリにあたりオウンゴールとなり、土壇場でチョンブリーFCが引き分けに持ち込んでいます。
(試合のハイライト映像はタイリーグの公式YouTubeチャンネルより)

タイ1部リーグ順位表(第22節終了時)

順位チーム得失差勝点
1ブリーラムU2316342551
2BGパトゥムU231184941
3バンコクU2311661439
5チョンブリーFC2310671336
順位は上位3チームとマレーシア人選手が所属するチョンブリーFCのみ表示しています。

2月25日のニュース
キム代表監督はヌグリスンビラン監督をアシスタントコーチに指名
アジアカップ2023最終予選の組み合わせ決定-マレーシアはバーレーンと同組
クアラルンプールがAFCカップの集中開催地に-KLシティは地の利を活かせるか

キム代表監督はヌグリスンビラン監督をアシスタントコーチに指名

マレーシアサッカー協会FAMは、Mリーグ1部サラワク・ユナイテッドFC(以下SUFC)のE・エラヴァラサン監督がキム・パンゴン代表監督のコーチングスタッフに入閣することを発表しています。先週、就任会見を終えたばかりのキム監督は、自身が求めたマレーシア人コーチ候補と面談した結果、マレーシア人選手について熟知し、国内リーグでは豊富な経験のあるエラヴァラサン氏を7名の候補者の中から指名したということです。

60歳のエラヴァラサンSUFC監督を指名したことについてキム代表監督は「FAMのスコット・オドネル テクニカルディレクターから候補者との面談について話を聞いた後、直接、エラヴァラサン氏に会って話を聞いたが、代表チームについての意見や正確な情報を提供して私を助けてくれる最も適切な候補者だと確信した。エラヴァラサン氏は非常に熱心な指導者であり、マレーシア代表チームをより高いレベルに到達させるために自分に全面的に協力をしてくれる人物だと理解している。」と絶賛しています。

これまでは年代別代表も含め、マレーシア代表チームには全く関わったことがないエラヴァラサン氏は、代表チームに自分が関われることは名誉だと話し、このような機会が与えられたことを新たな挑戦だと捉え、キム監督の考えや方針をできるだけ早く理解して今後の大会に臨みたい。」と話し、またリーグ開幕まで10日を切ったこの状況で、契約を解除してくれたクラブ、そして理解を示してくれた選手やサポーターに感謝したいとも述べています。

エラヴァラサン氏は1962年生まれの60歳でAFCプロライセンスを保持し、2020年からサラワク・ユナイテッドの監督を務めていました。それ以前も2006年と2018年にはマラッカ、2009年から12年まではフェルダ・ユナイテッド、2015年から17年まではPKNS FC(いずれも既に解散)、2019年にはPDRM FCと様々なMリーグクラブで監督の経験があります。なおエラヴァラサン新コーチの初仕事は、3月に予定されているキム監督の初戦となるフィリピン戦、シンガポール戦(いずれもシンガポール)に向けての選手選考の支援となりそうです。

アジアカップ2023最終予選の組み合わせ決定-マレーシアはバーレーンと同組

来年2023年に中国で開催されるAFC選手権アジアカップ2023の最終予選組み合わせ抽選が昨日行われ、既に集中開催地に決まっているマレーシアはE組となり、バーレーン、トルクメニスタン、バングラディシュと同組となりました。

クアラルンプールにあるAFCの本部「AFCハウス」からオンラインで行われた組み合わせ抽選では、集中開催地に決まっているクウェート、モンゴル、ウズベキスタン、インド、マレーシア、キルギスがまずAからFまでの6組に振り分けられた後、各組に加わるチームが決定しました。

E組4カ国は直近のFIFAランキングでは、マレーシアが154位、バーレーンが89位、トルクメニスタンが134位、バングラディシュが186位となっています。今回の最終予選は各組1位6チームと2位チームの内、成績上位の5チームが本戦への出場権を獲得しますが、キム代表監督は初戦となる6月8日のトルクメニスタン戦、そして最終戦となるバングラディシュ戦でそれぞれ勝点3を挙げることが不可欠だと話し、最終的には勝点7を目指すとしています。

アジアカップ2023最終予選組み合わせ
A組:ヨルダン、クウェート(開催国)、インドネシア、ネパール
B組:パレスチナ、フィリピン、イエメン、モンゴル(開催国)
C組:ウズベキスタン(開催国)、タイ、モルディヴ、スリランカ
D組:インド(開催国)、香港、アフガニスタン、カンボジア
E組:バーレーン、トルクメニスタン、マレーシア(開催国)、バングラディシュ
F組:キルギス(開催国)、タジキスタン、ミャンマー、シンガポール

クアラルンプールがAFCカップの集中開催地に-KLシティは地の利を活かせるか

AFCチャンピオンズリーグACLの下部リーグにあたるAFCカップのグループステージの集中開催地が発表され、I組を除く残り9組の集中開催地が決定しています。このAFCカップには昨季のMリーグ1部スーパーリーグ2位のクダ・ダルル・アマンFC(以下クダ)と、38年振りのマレーシアカップ優勝を果たしたKLシティFC(以下KL)が出場しますが、東南アジア地区でKLが入るH組はKLの本拠地クアラルンプールでの開催となりました。またクダが入るG組はインドネシアのバリ島にあるデンパサールでの開催となっています。

6月24日から30日までの予定で開催されるAFCカップのグループステージで、KLはタンピネス・ローヴァーズ(シンガポール)、PSMマカッサル(インドネシア)、そしてプレーオフで決定するもう1チームと同組に、またクダはバリ・ユナイテッド(インドネシア)、カヤFCイロイロ(フィリピン)そしてプレーオフで決定するもう1チームと同組です。

その他の地区では西アジア地区のA組はマスカット(オマーン)、B組はクウェートシティー(クウェート)、C組はマナマ(バーレーン)、南アジア地区のD組はコルカタ(インド)、中央アジア地区のE組はドゥシャンベ(タジキスタン)、F組はビシュケク(キルギス)、そして東アジア地区のJ組は台南(台湾)が集中開催地となっています。なお東南アジア地区でベトテルFC(ベトナム)、ホウガン・ユナイテッド(シンガポール)、プノンペンクラウンFC(カンボジア)が入るI組の手中開催地は後日発表されるということです。

2月18日のニュース
アジアカップ2023-マレーシアが最終予選の集中開催地に決定
U23アジアカップ2022-マレーシアは韓国、タイ、ベトナムと同組に
FAMがキム・パンゴン代表新監督とコーチングスタッフを披露

アジアカップ2023-マレーシアが最終予選の集中開催地に決定

アジアサッカー連盟AFCは6月に予定されているAFCアジアカップ2023年大会3次予選の集中開催地を発表し、その6ヶ国の中にマレーシアが入っていることが明らかになりました。インド、クウェート、キルギス、モンゴル、ウズベキスタンとともに集中開催地となったマレーシアは、来年2023年に中国で開催される本大会の残る出場枠11を争う24チームの1つです。。3次予選では、各組の1位と、2位の内の上位5チームが本大会に出場しますが、各組のメンバーは来週2月24日に行われる組み合わせ抽選によって決定します。

U23アジアカップ2022-マレーシアは韓国、タイ、ベトナムと同組に

今年6月にウズベキスタンで開催されるAFC U23アジアカップ(旧U23選手権)の組み合わせ抽選が昨日2月17日に行われ、グループステージC組に入ったマレーシアは、同じ東南アジアのベトナム、タイ、そして前回2020年大会チャンピオンの韓国と同組になっています。

今大会出場24カ国中、東南アジアから出場するのはベトナム、タイ、マレーシアの3カ国ですが、その3カ国全てがこのC組に集まった偶然について、マレーシアU23代表のブラッド・マロニー監督は、今年5月にベトナムで開催される東南アジア競技大会通称シーゲームズでも両国との対戦が予想されることから、2ヶ月連続の対戦となるこの組み合わせについて「興味深い」と語ったとマレーシアの通信社ブルナマが報じています。

東南アジアサッカー連盟AFF U23選手権出場のためにカンボジアに滞在しているマレーシアU23代表は、グループステージを勝ち上がれば、今大会でもこの両国と対戦する可能性がありますが、タイはU19代表を派遣しており、またベトナムは今季リーグ開幕を控え、所属クラブが招集を拒み主力選手不在の上、パク・ハンソ監督も指揮を取っておらず、5月のシーゲームズ、6月のU23アジアカップで対戦する両国は、今大会参加のメンバーとは全く別の顔ぶれになりそうです。

2018年の中国大会以来4年ぶり2回目の出場となるマレーシアですが、初出場となった前回大会はグループステージを突破したものの、ベスト8で韓国に敗れています。なおこの大会では、優勝したウズベキスタンに延長戦で敗れて準優勝に終わっています。

AFC U23アジアカップ2022 組み合わせ
A組:ウズベキスタン、イラン、カタール、トルクメニスタン
B組:オーストラリア、ヨルダン、イラク、クウェート
C組:韓国、タイ、ベトナム、マレーシア
D組:サウジアラビア、UAE、日本、タジキスタン

FAMがキム・パンゴン代表新監督とコーチングスタッフを披露

今年1月21日に就任が発表されながら、これまではメディアに姿を現していなかったマレーシア代表のキム・パンゴン新監督ですが、キム新監督とコーチングスタッフの入国後の隔離期間が終了したことを受け、マレーシアサッカー協会FAMは協会本部で就任披露会見を行っています。

FAMの公式サイトや公式Facebookでは今年5月1日に53歳となるキム新監督とコーチ陣のパウ・マルティ・ヴィンセンテ コーチ、チョ・ジュンホGKコーチ、ゴカン・カンデミル フィットネスコーチ、そしてリム・ジェフン パフォーマンスアナリストが紹介され、このスタッフにマレーシア人コーチが加わり、代表チームの首脳陣となります。なおマレーシア人コーチは、FAMが事前に先行した最終候補の中から、キム監督自身が面談を行って決定します。

代表監督としての機会を与えられたことに感謝すると述べたキム監督は、FAMが作成したロードマップF :30を理解しているとして、マレーシア代表を東南アジアで勝てるレベル以上のチームにするためにコーチ陣とともに全力を尽くすことを約束しています。

またマレーシア代表にはそれだけの力があると述べたキム監督は、自身とコーチ陣にはそれを実現するためにある程度の時間が必要であると説明し、まずはその礎を作ることに着手し、そこからより大きな目標実現へと進んでいくつもりであると話しています。

またこの席上では、キム新監督の初戦が3月23日のフィリピン代表戦、そして同26日のシンガポール代表選となったことも発表されています。なおこの2試合はシンガポールで行われるということで、マレーシア国内での初采配は、6月のAFC選手権アジアカップ3次予選となりそうです。


2月17日のニュース
ACL東地区I組はマレーシアのジョホールでの集中開催が決定
Mリーグは今季もスタジアム内での飲食は禁止
Mリーグはペラの「支援」を表明

スズキカップ2020のマレーシア戦でMOMになったインドネシア代表のプラタマ・アルハンがJ2の東京ヴェルディ移籍、そしてAFF選手権ではU23代表が結局ラオスと2試合することになったなどのニュースも入ってきていますが、本題はACLとMリーグのニュースです。

ACL東地区I組はマレーシアのジョホールでの集中開催が決定

アジアサッカー連盟AFCは今季2022年AFCチャンピオンズリーグACLのグループステージ集中開催地を発表していますが、Mリーグ1部スーパーリーグのJDTが所属するI組は、マレーシアのジョホールで開催されることが決定しています。

4月15日から30日までの予定で開催されるグループステージI組は、スーパーリーグ8連覇中のJDTの他、昨季のJリーグ覇者である川崎フロンターレ、広州FC(中国)、そしてプレーオフで対戦する蔚山現代FC(韓国)とポートFC(タイ)の勝者の4チームで構成されており、この4チームが対戦する1回戦総当たりの6試合がJDTのホーム、スルタン・イブラヒムスタジアムを中心に開催されます。

JDTにとっては途中で棄権した2020年大会を含め4度目の挑戦となるACLですが、全試合本拠地開催の利点を生かして、初のグループステージ突破が果たせるかどうかに注目してみたいです。ちなみにJDTの過去3大会での戦績は以下の通りです。

2019年 グループステージE組4位(1勝1分4敗得点4失点8)
(A)鹿島 2-1 JDT、(H)JDT 1-0 鹿島 *JDTのACL初勝利
(A)山東魯能(現山東泰山) 2-1 JDT、(H)JDT 0-1 山東魯能 *JDTのACL初勝利
(A)慶南FC 2-0 JDT、(H)JDT 1-1 慶南FC *JDTのACL初勝点

2020年 グループステージG組4位(1勝0分1敗得点3失点7)*新型コロナ禍の中、一旦、中断後にカタールでの集中開催が決定したものの、マレーシア政府は渡航を認めずJDTは出場を辞退。このため公式記録上はJDTの試合は全て無効となっていますが、あえて書き記しておきます。
(A)神戸 6-1 JDT、(H)JDT 中止 神戸
(A)水原三星 中止 JDT、(H)JDT 2-1 水原三星
(A)広州恒大中止 JDT、(H)JDT 中止 広州恒大

2021年 グループステージG組3位(1勝1分4敗得点3失点9)
(A)名古屋 2-1 JDT、(H)JDT 0-1 名古屋
(A)浦項スティーラーズ 4-1 JDT、(H)JDT 0-2 浦項スティーラーズ
(A)ラーチャブリーミトポン 0-1 JDT、(H)JDT 0-0 ラーチャブリーミトポン

Mリーグは今季もスタジアム内での飲食は禁止

3月5日のMリーグ開幕まで2週間と迫り、新たなシーズンを前にファンの期待も高まる中、Mリーグを運営するMFLは、昨季に続き今季もスタジアム内での飲食が禁止となることをマレーシアの通信社ブルナマが報じています。

MFLのスチュアート・ラマリンガムCEOによると、MFLは今季の開幕を前に、1)スタジアム内での飲食許可、2)現在は隔離が義務付けられている、検査が陰性ながら濃厚接触者である選手の試合出場許可、3)収容人員の50%あるいは最大2万人となっているスタジアム観戦者数制限の緩和の3点をマレーシア政府に求めたと説明しています。この内、2)については、昨年末にシンガポールで開催されたスズキカップ2020で採用された「国際基準」だということですが、マレーシア政府はこれを認めなかったということです。また3)については、1)と2)が認められた場合を前提としているということで、飲食許可と濃厚接触者ながら検査で陰性となった選手の出場が許可されない限り、スタジアムでの観戦者数は期待できなそうです。

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スタジアム内での飲食禁止とは言え、昨季はスタジアム周辺に屋台などは出ており、試合前と試合後はもちろん、試合中も柵越しに飲食物が購入されていたのをボラセパマレーシアJPは目撃しています。流石にスタンドまで持ち込む人は見ませんでしたが、スタンド下での飲食は試合中であっても黙認されており、規則を作っても取り締まる人間がいない状態でした。

Mリーグはペラの「支援」を表明

給料未払いによりFIFAとマレーシアサッカー協会MFLの双方から新たな選手獲得禁止処分を受けているペラFCは、今月2月22日に迫った今季1度目のトランスファーウィンドウ期間までに未払い給料を支払わなければ、新たな選手の獲得ができません。現在はチームの最小登録可能選手数の20名を割り込んでおり、このままではリーグへの参加ができませんが、この状況についてMFLのスチュアート・ラマリンガムCEOは、登録選手が20名以下の場合でもリーグ参加を認める用意があると話しています。なおMリーグの規定では、リーグ出場するチームは最低20名、最高30名の選手を登録することが義務付けられています。

ペラFCの「苦境」を理解していると話すスチュアートCEOは「新たな選手の獲得を禁じられているペラFCは、昨季から残留する選手に加えて、U19チームやU17チームの選手が今季のリーグに出場することになるが、MFLはペラFCをできる限り『支援』する。」と述べています。スチュアートCEOはこれまでも、ペラFCの旧経営陣による「負の遺産」を引き継いだ新経営陣を規則に則って処分するのではなく、より現実的に対処することを繰り返し表明していることから、例外的にペラFCの参加を認める可能性が高そうです。

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給料未払いとなっている内の1人のジェオン・ヒョソクは2020年開幕前にペラFCと契約した選手です。契約直後にケガをしたと主張するジェオン選手とケガを隠して契約したとするペラFCとの間で起こった争いは、FIFAがペラFCに未払い給料支払いを求めることで決着しましたが、ペラFCはこれに応じなかった結果、FIFAによる新規選手獲得禁止処分を受けています。ペラFCがFIFAから処分を受けているにもかかわらず、MFLのクラブライセンス交付第一審機関FIBはペラFCに今季のクラブライセンスを交付していますが、これも「現実的な」対応だとすれば、FIBの独立性は根底から否定されてしまいます。




2月10日のニュース(1)
再契約の約束を反故にされたと主張するサラワクUのブラジル出身FWが失意の帰国
マレーシア国内新規感染者増もFAMはアジアカップ3次予選開催地として立候補の意向は変えず

再契約の約束を反故にされたと主張するサラワクUのブラジル出身FWが失意の帰国

昨季はMリーグ2部プレミアリーグで2位となり、今季は1部スーパーリーグに昇格するサラワク・ユナイテッドは、昨季終了後も選手や監督、コーチへの給料が未払いとなっていましたが、オーナーが「未払いではなく遅配である」と嘯き、またこれをメディアに公開した選手に対しては「事を大袈裟にしてクラブを貶めるような選手はいらない。」などと逆ギレ気味の発言をするなど、その運営姿勢には大いに問題があるクラブですが、今度は再契約をちらつかせられた外国籍選手がマレーシアへ戻ってきたら、クラブからは不要と言われて帰国するという事件が起こっているようです。

スポーツ専門サイトのスタジアムアストロによると、昨季サラワク・ユナイテッドに在籍したサンドロ・ダ・シルヴァは再契約を約束されて今年1月22日に母国のブラジルからマレーシアへ入国したそうですが、クラブからはE・エラヴァラサン監督の決定により新たな外国籍選手と契約すると告げられて、サンドロ選手とは再契約しない旨を告げられたと報じられています。

2015年にクダに加入し、その後はスランゴールでのプレーを経て、昨季からはサラワク・ユナイテッドでプレーしていた今年38歳のサンドロ選手は、クラブ関係者からは再契約を前提としていると聞かされており、他のクラブからのオファーを受けていたがそれらを断るようにとも言われていたと話しています。「再契約の意思がないならそれを伝える電話一本で済むことで、わざわざ自分をブラジルからマレーシアまで呼び寄せる必要はなかったはずだ。」と話したサンドロ選手は、再契約をちらつかせたクラブ関係者には失望していると話す一方で、その名を明かすつもりはないとし、さらに現時点ではこのまま引退する可能性が高いとも話しています。

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サンドロ選手について取り上げたスタジアムアストロの記事に対して、サラワク・ユナイテッドは記事の内容を否定する声明をクラブ公式Facebookに投稿しています。これによればクラブはサンドロ選手に対して昨年12月2日に今季2022年シーズンの契約を提示したものの、サンドロ選手が12月6日にこれを拒否した上で新たな再契約オファーの提案があったとしています。サンドロ選手からは「メッセージアプリのWhatsApp」を利用して回答があったことから、クラブはその提案内容を正式に書面で提出するように求めましたが、その期限とした1週間後までに書面での提出がなかったことからクラブはサンドロ選手側に契約の意思がないと判断したと説明しています。この他、サラワク・ユナイテッドはサンドロ選手に交渉のためにマレーシア入国を求めたことも否定し、今回のマレーシア入国はあくまでもサンドロ選手の意思によるものだともしています。

マレーシア国内新規感染者増もFAMはアジアカップ3次予選開催地として立候補の意向は変えず

マレーシアは成人の半数以上が3度目のブースタ-接種を終えていますが、新型コロナの1日当たりの感染者数は連日、今年最高を記録し続け、2月9日は1万7000人を超えています。そんな中でマレーシアサッカー協会FAMのハミディン・アミン会長は、マレーシアがAFC選手権アジアカップ2023年大会3次予選の集中開催地として立候補する意向は変わっていないと述べています。

マレーシアの通信社ブルナマによるとハミディンFAM会長は、オミクロン株による国内の新規感染者数急増について、この状況は対応できる範囲内にあり、一定期間後には感染者数が減っていくとするマレーシア政府保健省の主張を信じていると話しています。その上で国内のスポーツを統括する青年スポーツ省に対しては、アジアカップ3次予選開催のための表中作業手順SOPの見直しは特に行わないとも述べています。

「新規感染者数が増加傾向にあることは理解しているが、多くの国民がワクチン接種している現在は、これまでの状況とは異なると考えている。FAMは保健省や国家安全保障委員会が設けた基準に則って、アジアカップ3次予選をマレーシアで開催する意向をAFCに文書で伝えてあり、今はそれ変更する予定はない。実際に開催地に選ばれるかどうかは今月2月24日の組み合わせ抽選以降になり、それを選ぶのはAFCだが、マレーシアだけでなく3次予選に出場する多くの国が開催地として立候補していると聞いている。」と話したハミディンFAM会長は、開催地決定は渡航者に検疫隔離を義務付けていない国などとの競合になるとしながらも、1980年大会以来となるAFCアジアカップ出場を果たすための本拠地開催に意欲を示しています。

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マレーシアは2007年にタイ、ベトナム、インドネシアと共同開催したアジアカップで「開催地枠」での出場はあるものの、予選を突破しての出場となると上記の1980年クウェート大会まで遡らなければなりません。また国外の開催となれば、マレーシア政府が渡航者全員に義務付けている検疫隔離により国内リーグの日程も影響を受ける可能性もあることから、マレーシアは自国での3次予選開催を強く希望しています。昨日2月9日には、マレーシア政府の諮問機関の国家復興評議会NRCが渡航者に義務付けている検疫隔離措置について、3月1日付けで全面的に撤廃し、国境を完全に開放するよう政府に提案するなど、アジアカップ予選を開催する環境も整いつつあります。 とは言え、昨年末のスズキカップ2020の代表のプレーぶりを見る限りでは、自国開催が実現したとしてもキム新監督が何かマジックを使わない限り、3次予選突破は容易ではなさそうです。


1月18日のニュース(1)
ACL-JDTは川崎フロンターレや広州FCと同組に
AFCカップ-クダとKLシティは日本人所属クラブとの対戦も

ACL-JDTは川崎フロンターレや広州FCと同組に

アジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグACLの今季2022年グループステージの組み合わせ抽選がクアラルンプールのAFCハウスで行われ、マレーシアから出場するMリーグ覇者のジョホール・ダルル・タジムJDTは、タイ代表のチャナティップ・ソンクラシンが加入した昨季のJリーグ覇者川崎フロンターレ、2013年と2015年のACL覇者広州FCと同じI組に入っています。なおI組のもう1チームは蔚山現代FC(韓国)とポートFC(タイ)が対戦するプレーオフの勝者となります。なお集中開催で行われるACLグループステージI組は4月15日から始まります。

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マレーシア国内では圧倒的な強さを誇るJDTですが、アジアの壁に跳ね返されて続けています。悲願となるグループステージ突破を目指すには、今季も厳しいグループに入ってしまいました。(まぁACLでは厳しくないグループなどそもそもないですが)4季連続グループステージ出場となるJDTは、昨季2021年は名古屋グランパス、浦項スティーラーズに敗れグループ3位、その前年2020年はヴィッセル神戸、広州恒大(当時、現広州FC)、水原三星(韓国)と同じ組になり水原三星戦では勝利を挙げたものの、新型コロナウィルス感染拡大による中断を挟んで集中開催地カタールで再開したグループステージは、マレーシア政府が不要不急の渡航を禁止したことから出場辞退しています。

AFCカップ-クダとKLシティは日本人所属クラブとの対戦も

またAFCはACLの下位大会に当たるAFCカップのグループステージ組み合わせ抽選を行い、マレーシアから出場するクダ(昨季スーパーリーグ2位)とKLシティ(昨季マレーシアカップ優勝)の両クラブの対戦相手も決まっています。

H組に入ったKLシティは、帰化選手となりシンガポール代表入りを目指すMF仲村京雅、DF山下柊哉の両選手を擁するタンピネス・ローヴァーズ(シンガポール、昨季国内リーグ4位)、PSMマカッサル(インドネシア、2019年国内カップ優勝)、そしてミャンマーのシャン・ユナイテッド(2020年国内リーグ1位)とエーヤワディー・ユナイテッド(2020年国内リーグ3位)の間で行われるプレーオフの勝者と同組になっています。

またG組のクダは、スズキカップ2020のマレーシア代表戦でゴールを決めたFWイルファン・ジャヤや、やはりマレーシア戦に出場したインドネシア代表正GKナデオ・アルガウィナタが所属するバリ・ユナイテッド(インドネシア、2019年国内リーグ1位)、DF大村真也、MF藤井亮、FW堀越大蔵の3選手が所属し、昨季2021年シーズンにはACLに出場しているカヤFC-イロイロ(フィリピン、2021年国内カップ戦優勝)、そしてMリーグのトレンガヌやペラでプレーしたDFチエリー・チャンタ・ビンが所属するビサカFC(カンボジア、2021年国内カップ戦優勝)とDF川上典洋が所属するヤングエレファンツ(カンボジア、2020年国内リーグ3位)が対戦するプレーオフの勝者と同組になっています。

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レベルの高いACLも面白いですが、東南アジアのクラブ同士の対戦が多いAFCカップも拮抗した試合が多く魅力的です。特にクダとKLシティにはこのAFCカップで好成績を上げて、クラブランキングの上昇、そしてマレーシアからのACLの出場枠を現在の1枠からプレーオフ出場を含めた1+1枠、そして将来的にはグループステージ2枠が獲得できるように頑張ってもらいたいです。

1月17日のニュース(2)
FAM-マレーシア政府の厳格なSOPがアジアカップ予選開催を困難に
MFLはMリーグ日程への負担を減らすためACLとAFCカップGSの国内開催を希望
タイ1部リーグ第17節-エルドストールが先発に復帰

FAM-マレーシア政府の厳格なSOPがアジアカップ予選開催を困難に

アジアサッカー連盟AFC選手権アジアカップ2023年大会3次予選の開催地決定が来月2月24日と迫る中、この3次予選に出場するマレーシアは自国での予選開催を目論んでいますが、マレーシア政府が設けている厳格なSOP(標準作業手順)のせいで実現が難しいと英字紙ニューストレイトタイムズが伝えています。アジアカップ2023年大会は開催国の中国の他、日本や韓国、オーストラリアやベトナムなど既に13カ国が出場を決めており、残る11枠をこの3次予選に出場する24ヶ国が争います。

マレーシアサッカー協会FAMのモハマド・ユソフ・マハディ会長代行は、アジアカップ2023大会3次予選の集中開催地として立候補する旨を既にAFCに伝えていることを明らかにする一方で、マレーシア政府が全ての渡航者に課している検疫隔離と厳格なSOPが自国開催実現の際の障害になる可能性があると述べています。モハマド・ユソフ会長代行はさらにマレーシア政府が大規模な国際スポーツ大会そのものの国内開催を認めない可能性もあると話していますが、政府による支持が得られ、AFCにより集中開催地に選ばれた場合には、ブキジャリル国立競技場を会場に開催する計画があることも明らかにしています。

MFLはMリーグ日程への負担を減らすためACLとAFCカップGSの国内開催を希望

また同じニューストレイトタイムズは、Mリーグを運営するMFLがやはり集中開催が決まっているAFCチャンピオンズリーグACLと、ACLの下部大会AFCカップのグループステージGS開催に意欲を示していると伝えています。マレーシアからはMリーグ1部スーパーリーグ昨季2021年シーズンのチャンピオンとしてJDTがACLグループステージに、また昨季スーパーリーグ2位のクダと昨季マレーシアカップ優勝のKLシティがAFCカップグループステージに出場します。

MFLは今季のリーグ日程作成の際に、このACLやAFCカップのグループステージが国外で開催された場合に備え、Mリーグクラブのために帰国後の検疫隔離期間として28日間を予備日として設けてあるということですが、ACLやAFCカップのグループステージにマレーシアが集中開催地に選ばれれば、この検疫隔離期間が不要になり、国内リーグ日程の過密化を防げることから、国内開催を強く希望しているということです。

タイ1部リーグ第17節-エルドストールが先発に復帰

タイ1部リーグ第17節が1月15日と16日に開催され、マレーシア代表のDFジュニオール・エルドストール(タイでの登録名はプテラ・マデル・アマラン・マデルネル)が所属するチョンプリーFCは今季1部昇格のノーンブワ・ピッチャヤFCに敗れたものの、リーグ3位を維持しています。

2022年1月15日@チョンブリースタジアム
ノーンブワ・ピッチャヤFC 3-2 チョンブリーFC
 前節第16節はベンチ入りしなかったジュニオール・エルドストールは、スズキカップ2020後は初出場となるこの試合で先発し、85分にはイエローカードをもらっています。チームも89分に決勝ゴールを決められて敗戦。連続無敗記録も8で止まってしまいました。
(試合のハイライト映像はチョンブリーFCの公式YouTubeチャンネルより)

https://youtu.be/dUefR_bPX7U

タイ1部リーグ順位表(第17節終了)

順位チーム得失差勝点
1ブリーラムU1611231935
2バンコクU1610331533
3チョンブリーFC168541329
順位は上位3チームとマレーシア人選手が所属するチョンブリーFCのみ表示しています。