3月3日のニュース:AFCカップ集中開催地決定-Mリーグの2チームいずれもはシンガポール、青年スポーツ省は開幕2ヶ月後にMリーグの観戦許可を政府に申請、スランゴールのニック・シャリフはケガで開幕絶望

AFCカップ集中開催地決定-Mリーグの2チームいずれもはシンガポール
 アジアサッカー連盟AFCは今季2021年シーズンのAFCカップグループステージの開催国を発表しています。なお今季のグループステージは集中開催となることが決定してます。
 Mリーグからは昨季1部スーパーリーグ2位のクダ・ダルル・アマンFCと3位のトレンガヌFCがAFCカップに出場しますが、両チームが所属するアセアン(東南アジア)地区は、クダ・ダルル・アマンFCが所属するH組、トレンガヌFCが所属するG組ともマレーシアの隣国シンガポールでの集中開催が決まりました。
 集中開催地については、各組の参加チームの出入国の際に検疫隔離が必要とならないことなどが立候補の条件となっていたことから、現在、渡航者全員に検疫隔離を求めているマレーシアは集中開催地に立候補していませんでした。
 なおクダ・ダルル・アマンFCが所属する予選H組にはライオンシティーセイラーズ(シンガポール)、サイゴンFC(ベトナム)とアセアン地区プレーオフ2の勝者により、またトレンガヌFCが所属する予選I組にはゲイランインターナショナルFC(シンガポール)、カヤ-イロイロFC(フィリピン)と、AFCチャンピオンズリーグプレーオフに出場中のシャン・ユナイテッドFCまたはエーヤワディー・ユナイテッドFCのいずれかにより構成されています。なおアセアン地区の予選G組については、まだ集中開催地が決定していません。
 他の地区の集中開催地などの詳細はこちらです。

青年スポーツ省は開幕2ヶ月後にMリーグの観戦許可を政府に申請
 マレーシア国内のスポーツを監督する青年スポーツ省は政府に対してMリーグの試合観戦許可についての申請を検討しているとマレーシアの通信ブルナマが報じています。
 昨季は新型コロナウィルスによる移動制限令が発動された3月半ば以降のMリーグの試合は全て無観客で開催され、今季リーグ戦も現時点では無観客での開催が決まっています。
 青年スポーツ省のリーザル・メリカン大臣は、(観戦許可を決定する)国家安全委員会と保健省に観戦者の安全について検討するための時間を与えたいとして、スポーツバブル方式を採用するMリーグが開幕してから2ヶ月ほど様子を見た後に観戦許可の申請を行いたいと話しています。
 人数の制限は行うものの観客を入れてのMリーグ開催は、新型コロナウィルスにより停滞した国内スポーツの活性化を目指す青年スポーツ省にとっても重要な目標であると話すリーザル・メリカン大臣は、さらにMリーグの選手や監督、コーチはスポーツ選手を対象とした第二次ワクチン接種プログラムの対象となっていることも明かしています。東京オリンピックとパラリンピックの予選あるいは本戦出場が決まっている各競技の選手264名を対象とした第一次接種が来月4月に予定されており、Mリーグの選手らはそれに続いてワクチン接種を受けるということです。

スランゴールのニック・シャリフはケガで開幕絶望
 Mリーグ1部スランゴールFCに移籍したニック・シャリフ・ハセディが足首のケガで開幕絶望とサッカー専門サイトのスタジアムアストロが報じています。
 昨季はパハンFA(現スリ・パハンFC)でウィングとしてプレーし、終盤はゴールを量産した23歳のニック・シャリフ選手は、今季からスランゴールFCに加入しましたが、練習中に足首を痛めたということで、先日行われたクアラルンプール・ユナイテッドとの連邦直轄地大臣杯には出場しませんでした。なおスタジアムアストロによると、ケガは5週間から6週間の療養が必要ということです。
 またスタジアムアストロは、やはり今季スランゴールFCに加入したシャーレル・フィクリも連邦直轄地大臣杯の試合開始からわずか1分で交代しており、こちらもケガが疑われていますが、クラブからの公式発表は出ていないということです。

2月21日のニュース:Mリーグ1部と2部の今季日程が発表、クチンシティも首都圏での複数のホームゲーム開催を検討、マレーシアはW杯予選の6月集中開催地として立候補せず、政治家がペラ州FAを混乱させている、サバが新戦力発表

Mリーグ1部と2部の今季日程が発表
 Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは公式サイト上で、今季2021年シーズンのMリーグ1部スーパーリーグと2部プレミアリーグの試合日程を発表しています。
 3月5日に開催されるスルタン・ハジ・アフマド・シャーカップ(スンバンシーカップ)として昨季チャンピオンJDT対昨季2位のクダ・ダルル・アマンが激突する開幕戦を皮切りに、1部スーパーリーグは8月8日まで、また2部プレミアリーグは8月1日までおよそ5ヶ月間のリーグ戦を戦います。
 今季日程の発表に際してMFLのアブドル・ガニ・ハサンCEOは、マレーシア政府が設ける標準行動手順SOPを厳守することを改めて全クラブに求め、クラスターなどを発生させることなく、各クラブが責任を持ってリーグを終えられることを望んでいると話しています。
 またアブドル・ガニCEOは新型コロナウィルスの感染者数がすれば政府に対してスタジアムでの感染許可を申請することも検討していると話しています。
 なおMリーグ1部スーパーリーグの日程はこちらから、2部プレミアリーグの日程はこちらからどうぞ。(新しいタブが開きます。)
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 サラワク・ユナイテッドがホームゲームを従来のサラワク州クチンではなく首都圏で開催することを希望していることはこのブログも取り上げましたが、2部プレミアリーグの日程表ではホームゲームの会場がスランゴール州MPSスタジアムになっていることから、今季のサラワク・ユナイテッドはこのMPSスタジアムを本拠地とするようですなおサラワク・ユナイテッドが本拠地とするMPSスタジアムはスランゴールのセカンドチーム、スランゴール2も本拠地として使用します。
 またマレーシアサッカー協会FAMと国家スポーツ評議会NSC(マレーシア語表記ではMSN)が共同で運営するFAM-MSNプロジェクトチームはスランゴール州シャーアラムのUITMスタジアムを本拠地とするようです。

クチンシティも首都圏での複数のホームゲーム開催を検討
 サラワク州クチンを本拠地とするMリーグ2部サラワク・ユナイテッドは今季のホームゲームを首都圏で開催する希望をMFLに出していましたが、昨日発表された今季のMリーグ日程を見ると、サラワク・ユナイテッドのホームゲームがスランゴール州スラヤンのMPSスタジアムを会場に組まれています。
 同じクチンを本拠地にする2部プレミアリーグのクチンシティは、サラワク州政府が州外からの渡航者に対する検疫隔離を継続する場合には、やはりホームゲームをサラワク州外に移して行う意向があると、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。
 クチンシティのファズルディン・アブドル・ラーマン会長は、経営陣が2月20日朝にミーティングを行ったと話し、MFLの承認があれば自チームの最初のホームゲーム4試合はクアラルンプールで行いたいという希望を表明しています。そしてその後、サラワク州政府の標準作業手順SOPが渡航者に検疫隔離を求めるようであれば、残るホームゲームは全てマレー半島にあるスタジアムを本拠地として行う意向も明らかにしてます。

マレーシアはW杯予選の6月集中開催地として立候補せず
 マレーシアサッカー協会FAMは6月に延期されたFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選の残り試合の集中開催地として立候補しないことを表明しています。
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版はFAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長の話として、3月から6月に日程が変更されたFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼アジアサッカー連盟AFC選手権アジアカップ2023年大会予選G組の残り試合を集中開催地としてマレーシアは立候補しないと述べています。
 AFCが集中開催地の条件として定めているいくつか項目について確約できないと話すスチュアート事務局長は、AFCのウインザー・ポール事務局長が挙げた検疫の実施状況など複数の点でAFCが求める条件をクリアできない可能性があることを理由に今回の見送りを決めたと話しています。 .

政治家がペラ州FAを混乱させている
 マレーシア語紙ハリアンメトロ電子版は「政治家がペラ州サッカー協会(ペラ州FA)を混乱させている」というタイトルの記事を掲載しています。この記事の中ではペラ州FAの複数の加盟団体が、ペラ州FA理事会の意向を一部の州議会議員が無視した上で、運営に干渉をしていると非難しています。
 この加盟団体の代表者によれば、このブログでも取り上げたペラFCの新しいロゴをめぐる騒動や、一昨日から始まったUITMとスランゴール州シャーアラム市が共催する大会への出場などについてはペラ州FAの理事会では全く話し合われないまま、「ペラ州政府内の『スポーツ理事会』」のメンバーである州議会議員が勝手に発表したものだと非難しています。(ちなみにUITMでの大会には結局、ペラは出場せず、スリ・パハンが出場しています。)
 さらにこの加盟団体の代表者はペラ州FAのムハマド・ヤザン・ムハマド会長代理に対しても、ペラ州FA理事会を押しのけて干渉を続ける州議会議員らに職権濫用を理由に懲戒処分を課すべきと述べています。
 ペラ州FAの混乱は前ペラ州首相でペラ州FA会長も兼務していたアフマド・ファイザル氏がペラの選手や監督、コーチを含めたスタッフに380万リンギ(およそ9930万円)の未払い給料があることを暴露して辞職したことに始まります。中央政府の政変により与野党が逆転した州議会で不信任決議を突きつけられたアフマド・ファイザル氏は州首相を辞任したものの、州FA会長には留まろうとしていましたが、アフマド・ファイザル氏と敵対する州政府は選手らの未払い給料の支払いの条件としてアフマド・ファイザル氏に州FA会長辞任を迫った経緯があります。また新チームのロゴについても州内サポーターから不透明な経緯で選出されたロゴに非難が集まるもそれを押し切って採用しようとしましたが、ペラ州スルタンがサポーターの声を聞いて新たなコンペを開いてロゴを決めるよう「助言」を行う異例の事態になっていました。

サバが新戦力発表
 今年1回目のトランスファーウィンドウが2月19日から3月5日まで延長されたことを受け、各クラブが獲得した新戦力を発表しています。
 Mリーグ1部のサバは公式Facebook上でガボン代表のMFレヴィ・クレモン・マディンダとマケドニア出身のDFリストロ・ミトレヴスキーの獲得を発表しています。28歳のマディンダ選手はキャップ数50の現役のガボン代表でスペイン1部のセルタ・デ・ビーゴなどでもプレー経験があり、昨季はトルコ2部リーグのギレスンスポルでプレーしていました。またミトレヴスキー選手は29歳で、ボスニア、イスラエル、キプロスなどでのプレーを経て、昨季はアルメニア1部リーグのアラシュケルトでプレーしていました。
 また東南アジア(アセアン)枠でインドネシア代表のFWサディル・ラムダニをインドネシア1部リーグのバヤンガラ・ソロから獲得しています。ラムダニ選手は2019年にはパハンFA(現スリ・パハン)でプレーしており、2年ぶりのMリーグ復帰です。
 サバは2019年からプレーする韓国出身のDFパク・タエスとも契約を更改しており、4人の外国籍選手が確定しています。

2月19日のニュース:W杯予選G組の残り試合は6月に集中開催方式による実施が決定、今季のMリーグ2部は10チーム編成か-ペラIIに脱退の可能性が浮上、今季Mリーグ開幕戦はJDTの本拠地で開催決定、2022年AFCクラブライセンス申請受付開始-スリ・パハンとサバは申請せず、UITMは主催トーナメント開催を前にワクチン接種を希望

W杯予選G組の残り試合は6月に集中開催方式による実施が決定
 マレーシアの通信社ブルナマは現在中断中のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選について、マレーシアが所属する予選G組の残り試合全て6月に延期され、さらに集中開催方式で行われることが決定したと報じています。
 アジアサッカー連盟AFCのウインザー・ポール事務局長は、マレーシアの他にベトナム、タイ、アラブ首長国連邦、インドネシアが所属する予選G組についてはAFCの判断で6月開催とすることを各国サッカー協会とのオンラインミーティングで伝えたと、ブル生の取材に答えています。
 またウインザー事務局長は、今後は集中開催となる開催地の選別に取り掛かると話しています。なお開催地となるためにはAFCが設ける複数の条件を満たすことが求められており、その中には国境が開かれていて人の往来が自由に行われていることや、試合のため入国するチームや関係者に対し検疫隔離などの措置が義務付けられていないことなどが挙げられています。

今季のMリーグ2部は10チーム編成か-ペラIIに脱退の可能性が浮上
 今季のMリーグは3月5日に開幕しますが、開幕まで1ヶ月を切ったこの時期に2部のペラIIの出場事態の可能性が報じられています。ペラIIはMリーグ1部ペラのセカンドチームとして昨季からMリーグ2部でプレーしています。
 マレーシア語紙ブリタハリアン電子版は、Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLのアブドル・ガニ・ハサン事務局長は、ブリタハリアン紙の取材に対し、ペラIIのトップチームであるMリーグ1部ペラとペラIIの処遇についての話し合いが行われていることを認める一方で、現時点で何も確定しておらず、話し合いをしていること以上は明かすことができないとも述べています。
 ペラIIはセミプロクラブとしてMリーグ3部M3リーグに降格して再出発するという噂もあり、2019年シーズンにはMリーグ1部で最下位となり2部に降格したとはいえ、わずか数年前までトップリーグにいたクラブがセミプロクラブになってしまうのは残念ですが、それ以上に残念なのは今後プロサッカー選手を目指す若い選手たちの受け皿も減ってしまうことです。
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 ペラIIがMリーグ2部を脱退すれば、今季から参戦するFAM-MSNプロジェクトチーム(マレーシアサッカー協会FAMと国家スポーツ評議会MSNが運営する国営サッカーアカデミーの出身者で構成される間にあわせのチーム)を加えても10チーム編成となるMリーグ2部。しかもこのFAM-MSNプロジェクトやMリーグ1部クラブのセカンドチームであるJDT II、トレンガヌII、スランゴール2の3チームには1部への昇格権はありません。つまり今季は残る6チームで2つの昇格権を争う確率1/3の「お得な」シーズンとなっており、各チームが例年以上に積極的に補強しているのはこの機会を逃さないためでもあります。

今季Mリーグ開幕戦はJDTの本拠地で開催決定
 今季のMリーグ開幕戦では昨季の1部リーグチャンピオンJDTと2位のクダ・ダルル・アマンが対戦しますが、*スンバンシーカップとも呼ばれるこの開幕戦について、今季も含めて7年連続でJDTの本拠地で開催されていることから、一部ではMリーグを運営するMFLがJDTを優遇しているという声が出ているようです。こういった声についてMFLのアブドル・ガニCEOは「スンバンシーカップはMリーグ1部スーパーリーグチャンピオンのものであり、試合会場を変更する必要はない。」と述べています。
 JDTがMリーグ1部7連覇を達成していることから起こっているこの事態について、それ以前からもスンバンシーカップはその年のMリーグ開幕戦として、その前年のMリーグ1部優勝チームの本拠地で行われており、JDTを優遇しているわけではないと話すアブドル・ガニCEOは、もし他のMリーグクラブがスンバンシーカップを開催したければ、1部スーパーリーグで優勝すれば良いだけのことであると、外野の声を一蹴しています。
*スンバンシーカップ(スンバンシー:sumbangsihはマレーシア語で」寄付」の意。この試合は英国プレミアリーグのFAコミュニティーシールドを模しています。本国ではリーグチャンピオンとFAカップチャンピオンが対戦する英国サッカー協会FA主催の大会ですが、マレーシアではリーグチャンピオンとマレーシアカップチャンピオンが対戦し、Mリーグ公式戦の一環として行われます。マレーシアカップは2部のクラブが優勝する可能性もあるので、そうなった時にはリーグ戦扱いはできないのですが、その際にどうなるのかは不明です。

2022年AFCクラブライセンス申請受付開始-スリ・パハンとサバは申請せず
 MFLは公式サイトで来季2022年シーズンのクラブライセンス申請の状況を公表していますが、それによると今季2021年シーズンにMリーグ1部および2部でプレーする全18クラブがMFLに国内リーグ用クラブライセンス申請を行っています。
 また今回はアジアサッカー連盟AFC主催のAFCチャンピオンズリーグやAFCカップに出場する際に必要となるAFCライセンスの申請も受け付けが始まっていますが、こちらはMリーグ全クラブではなく1部と2部合わせて11クラブが申請しているようです。その内訳は1部はスリ・パハンとサバを除く1部10クラブと2部はサラワク・ユナイテッドの1クラブだけです。
 なお国内リーグ用クラブライセンスの申請は2月9日に締め切られているということですが、AFCライセンスの申請は今後も様々な書類の提出期限が続くということです。

UITMは主催トーナメント開催を前にワクチン接種を希望
 Mリーグ1部のUITMが1部のペラ、2部のトレンガヌIIとトーナメントを開催するニュースは先日取り上げましたが、Mリーグで初のスポーツバブル方式のテストとなるこのトーナメントを前に、UTIMのムスタザ・アフマドCEOは、スポーツ関連事業者としてMリーグクラブが初期のワクチン接種対象となることを望んでいると話しています。
 マレーシア語紙ハリアンメトロによると、今回のトーナメント期間中、UITMは各試合の前後に選手29名を含む関係者42名にPCR検査や抗体検査を行うということですが、今回のトーナメントでは1人1試合あたり検査費用として480リンギ(およそ12600円)かかるとムスタザCEOは話しており、ワクチン接種が行われればそうした費用も軽減できるとしています。

2月17日のニュース:W杯予選日程は2月19日に発表、ペラFCの新ロゴ候補発表-ファン投票も開始、クアラルンプール・ユナイテッドがティングとモラレスの加入を正式発表、PDRMは練習再開に向けてPCR検査実施

W杯予選日程は2月19日に発表
 アジアサッカー連盟AFCは、現在中断中のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選の日程について、当初の予定通り来月3月開催とするかさらに延期して6月開催とするかの判断を予選各組内で協議し、最終日程を2月15日までに決定することを求めていました。
 その期限が過ぎたことからAFCのウインザー・ポール事務局長がマレーシア語紙シナルハリアン電子版の取材に応じ、マレーシアが所属するG組の状況を説明しています。
 予選日程について複数の回答を受け取っていると認めたウインザー事務局長は「『ある国は1試合は自国開催したいが、他の試合は他国で開催したい』といった希望を伝えてきているが、こういった方法は受け入れられない。そこでAFCは理事会を開催して、日程を話し合い、予選各組について来月3月開催か、または6月開催とするかを決定する。(マレーシアが入っている)予選G組はベトナムからは3月開催希望とも6月開催希望とも連絡を受けておらず、AFCが日程を決めることになる。」と話しています。
 なお予選G組はマレーシアとベトナムの他、タイ、アラブ首長国連邦UAE、インドネシアで構成されていますが、この3カ国は6月にアラブ首長国での集中開催に同意しています。

ペラFCの新ロゴ候補発表-ファン投票も開始
 「不透明な」選考を経て発表となったペラFCの新ロゴがファンから不評を買ったものの、運営側がそれを押し切ろうしたところにペラ州スルタンがファンの声を聞くべきとの「助言」を行ったニュースはこのブロでも取り上げましたが、ペラFCの公式Facebookでは、新たにロゴの候補10作品が発表になっています。
 1000以上の応募作品の中がから厳選されたこの10候補について、ファンは自分の好きな2作品を選んで投票が可能となっていますが、投票の締め切りは発表から24時間後の本日2月17日正午というドタバタぶりです。なお、応募者の中から抽選で10名に公式ユニフォームなどが賞品として贈呈されるということです。
 なお投票はこちらから可能ですが、この記事執筆時点では、下の候補の内、6番(下段左端)が28.8%の投票を集めており1位、10番(下段右端)が15.3%、5番(上段右端)が9.3%でそれぞれ2位と3位になっています。(写真はペラFCの公式Facebookより_

クアラルンプール・ユナイテッドがティングとモラレスの加入を正式発表
 今季Mリーグ1部に昇格するクアラルンプール・ユナイテッド(KLユナイテッド)は公式Facebookでアルゼンチン出身の攻撃的MFロメル・モラレスと英国出身の守備的MFダニエル・ティングの加入を発表しています。両選手は既に練習に参加していましたが、加入が正式に発表されました。
 23歳のモラレス選手は昨季は同じ1部のマラッカ・ユナイテッドでプレーし、その前にはPKNSでもプレーし、今季がマレーシアでの4年目とな李、また年齢も若いことから、今後の帰化選手としての有力候補と言われています。
 またJDT IIやPKNSでのプレー経験もある28歳のティング選手は英国出身ですが、父親がマレーシア人であることから、マレーシア人選手として登録されます。
(写真はKLユナイテッドの公式Facebookより)

PDRMは練習再開に向けてPCR検査実施
 Mリーグ2部のPDRMはチームの選手、監督、コーチ及びスタッフ全員に対してPCR検査を実施し、また練習再開に向けて施設などの衝動を行ったことを公式Facebookに投稿しています。なお昨季はトレンガヌFC IIでプレーし、今季からPDRMでプレーする鈴木ブルーノ選手も検査を受けた模様です。
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 鈴木選手のPDRM加入はクラブの公式Facebookにティーザーが投稿されて以降は正式発表がありませんでした。一方で鈴木選手は自身のTwitterでPDRMのユニ姿なども投稿されていましたので、加入されたことはわかっていましたが、今回のPDRMの投稿では鈴木選手の写った写真もあり、やはり無事、加入されたことがわかりました。
(写真はPDRMの公式Facebookより)

1人以上、座っている人、立っている人、室内、、「IUS BALL PDRM FOOTBALL CLUB fc OFFICIALPDRMFC」というテキストの画像のようです

2月11日のニュース:サフィク・ラヒムがJDT復帰、マラッカ州FAが未払い給料2370万円を完済、今季のMリーグ公式試合球にナイキ社のFlightが決定、プロ選手会会長-感染者が出てもMリーグ中断をしないよう要望

サフィク・ラヒムがJDT復帰
 お帰りなさい、キャプテンマーベル。Mリーグ1部のジョホール・ダルル・タジムJDTとマレーシア代表で長年主将を務めたMFサフィク・ラヒムが3季ぶりに復帰することがJDTの公式Facebookで発表されています。
 2013年にスランゴールから移籍すると2014年から続いているJDTの連覇に貢献した他、JDTのアジア初タイトルである2015年のAFCカップ決勝イスティクロル・ドゥシャンベ(タジキスタン)戦ではマンオブザマッチMOMを獲得しています。また代表でも75試合に出場し、2010年の東南アジアサッカー連盟AFF選手権では初優勝したマレーシア代表の主将としてもフル出場しています。
 2019年にマラッカ・ユナイテッドへ移籍する際には、JDTのトゥンク・イスマイル殿下からJDTで最も成功した選手、そしてクラブ史上最高の主将と評された上、いつでも戻ってこいと言われながらJDTを退団していました。
 なおサフィク選手の背番号は、退団前に着けていた8番となることも発表されています。
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 昨日のこのブログでも取り上げたモハマドゥ・スマレとジョナサン・エレラの加入に加え、サフィク選手の獲得により、今季のAFCチャンピオンズリーグでグループステージ突破を目指すJDTはさらに選手層に厚みが増し、いわゆるローテーションを行っても国内リーグで他を圧倒するのに十分な戦力を揃えつつあります。
(入団発表でのベンヤミン・モラ監督、サフィク選手、アリスター・エドワーズ テクニカルダイレクター(左から)、そして発表になった今季のJDTの布陣-いずれもJDTの公式Facebookより。)

マラッカ州FAが未払い給料2370万円を完済
 Mリーグ出場はギリギリセーフ!Mリーグ1部を運営するマラッカ州サッカー協会(マラッカ州FA)は総額91万5000リンギの未払い給料他を完済したと、マレーシアの通信社ブルナマが報じています。この金額は未払い給料の他、諸手当や従業員積立基金などの積立金も合算した金額ということです。
 「我々はマラッカのサッカーのイメージを悪化させるような問題を避けるために、昨季在籍したウチェ・アグバ(Mリーグ2部サラワク・ユナイテッドへ移籍)と同じく昨季途中まで在籍したカラン・シン・ファーンズのの未払い給料と諸手当を支払った。またナルポン・ワイルド(タイ)の未払い給料についても早急に支払い、2度目のトランスファーウィンドウでの選手獲得禁止処分を受けないようにしたい。」と話すマラッカ・ユナイテッドのモハマド・サイフル・マット・サプリCEOは、このほかにも昨季のチームから選手18名と関係者17名が給料未払いとなっていることを明らかにし、こちらについても選手、関係者との間で分割払いとすることで同意を得ており、既に支払いを始めていることも明らかにしています。
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 こんな問題が開幕1ヶ月を切った段階で露呈してもリーグ出場禁止処分にもリーグ参加に必要なクラブライセンス剥奪にもならないようでは、クラブライセンス白球を担当する第一審機関FIBの資格審査能力に問題あり、とはならないのがマレーシアらしいです。

今季のMリーグ公式試合球にナイキ社のFlightが決定
 6年連続で公式試合球はナイキ社製に。Mリーグを運営するマレーシアンフットボールリーグMFLは今季2021年シーズンのリーグ公式試合級としてナイキ社のFlightを採用することを公式Facebookで発表しています。Mリーグは2016年からナイキ社製のボールを公式試合球としています。
 このFlightは英国プレミアリーグ、イタリアのセリエAでも採用されており、アジアではオーストラリア(Aリーグ)、アラブ首長国連邦(UAEガルフリーグ)、中国(スーパーリーグ)、サウジアラビア(サウジプロリーグ)に続いてこのFlightを採用する5つ目リーグということです。
  このFlightは今季開幕戦となる3月5日のJDT対クダ・ダルル・アマン戦でお披露目となるということです。

プロ選手会会長-感染者が出てもMリーグ中断をしないよう要望
 スペインリーグに学べ。3月5日に今季開幕が予定されているMリーグについて、Mリーグ1部のクアラルンプール・ユナイテッドでプレーするサフィー・サリは、リーグ開幕後に新型コロナウィルス感染が選手間で発生しても、リーグを中断するべきではないと話しています。
 ブルナマはマレーシアプロサッカー選手会の会長でもあるサフィー選手の話として、Mリーグが業務提携をしているスペインのラ・リーガが感染者が出てもリーグを続行している点を指摘し、提携関係を活用してスペインリーグ主催者から学べるノウハウを採用するべきだとしています。
 ラ・リーガとMFLが共催したオンラインセミナーに出席したサフィー選手は「練習再開、そしてリーグ開幕が決まった今、最大の関心はMリーグ開幕後に出場選手に感染者が出た場合の対応である。選手間で感染者数が増えれば、リーグ中断、あるいは延期を、という声が上がる可能性があるが、その場合にはラ・リーガが採用している標準作業手順SOPをまねるべきだ。」と話し、これ以上のリーグ中断や延期が怒らないことを望んでいるとも話しています。

2月9日のニュース:W杯アジア二次予選-AFCは開催日程決定の期限を2月15日と各組に通達、タン代表監督はルクマンを3月の代表合宿に招集、FIFAは給料未払いのマラッカUに選手獲得禁止処分の裁定

W杯アジア二次予選-AFCは開催日程決定の期限を2月15日と各組に通達
 アジアサッカー連盟AFCはFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選各組に対して、2月15日までに残るグループステージの試合日程を決定するよう求める通達を出しています。
 マレーシアはベトナム、タイ、インドネシアおよびアラブ首長国連邦UAEとともに予選G組に入っていますが、他の7組同様に、残り試合の日程を当初の予定通り3月のFIFAマッチデー期間に行うか、6月に延期するかの選択が求められています。
 マレーシアの通信社ブルナマに対してAFCのウインザー・ジョン事務局長は、新型コロナウィルスの感染状況が各国によって異なることなどから、各組内の全チームが合意できるように話を行なうことを望んでおり、期限の2月15日までに合意が得られない場合には、AFCが仲介した上で日程を決定すると話していますが、その理由としてアジア二次予選は6月中に終了し、9月からは三次予選の開始が予定されいること、そしてアジア代表は2022年4月までに決定しなければならないことを挙げています。
 またウィンザー事務局長は6月開催となる場合の集中開催地はどの予選組でも決定していないとし、現時点でどこで集中開催するかの話し合いになれば、3月か6月かの試合日程の合意自体が難しくなるとことから、今は日程の確定させるための話し合いを行うことを求めています。
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 マレーシアが所属する予選G組は既に全チームが6月開催に同意しているとされており、集中開催地も既に国外からチームを招いて練習試合を行っているアラブ首長国連邦が有力と言われています。

タン代表監督はルクマンを3月の代表合宿に招集
 マレーシア語紙ハリアンメトロ電子版は19歳のルクマン・ハキム・シャムスディンがが来月3月に予定されている代表合宿に初招集される可能性と報じています。
 代表のタン・チェンホー監督もルクマン選手の名前が招集候補者リストに含まれていることを求めているということです。
 現在はベルギー1部リーグのKVコルトレイクに所属するルクマン選手は、昨年10月に出場時間は17分と短かったもののベルギー1部リーグデビューを果たしましたが、その直後にハムストリングのケガのため、チームを離れて治療に専念していました。
 「ケガから復帰し、既にクラブの練習に参加しているという情報も得ていることから、代表合宿に招集し、練習に参加する機会を与え、彼がベルギーで得た経験がチームに役立つか見てたい。」とタン監督は話しています。

FIFAは給料未払いのマラッカUに選手獲得禁止処分の裁定
 Mリーグ1部のマラッカ・ユナイテッドに新たな給料未払い問題が発覚しています。英字紙ニューストレイトタイムズは、昨季在籍したタイ出身のナルポン・ワイルドに対する未払い給料24万1726リンギ(およそ623万円)についてFIFAが命じた期限を過ぎてもマラッカ・ユナイテッドはナルポン選手への給料を支払っていないと報じています。なるポン選手は給料未払いを理由に、新型コロナウィルスによるMリーグ中断中の昨年7月に退団しています。
 現在はタイ2部のチェンマイFCでプレーするナルポン選手は、FIFAからの連絡を受け、マラッカ・ユナイテッドが未払い給料を支払っていないことを確認したと話し、この未払いにより、FIFAの紛争解決室(Dispute Resolution Champers, DRC)はマラッカ・ユナイテッドに対し、未払い給料の全額が支払われるまで新たな選手の獲得禁止処分を下す可能性があると話しています。
 またニューストレイトタイムズは昨季のリーグ中断中にマラッカ・ユナイテッドがナルポン選手と十分な話し合いを行わないまま、30%の給料削減を行ったことも問題視していることも併せて報じています。

 またニューストレイトタイムズは続報として、このナルポン選手の他にも、オーストラリア出身のカラン・シン・ファーンズに対しても2月17日が支払い期限となっている未払い給料9万7500リンギ(およそ251万円)があると報じています。
 母親がマレーシア人のファーンズ選手は、マレーシア人選手として登録されたことから、未払い給料に関する不服申し立てはFIFAではなくマレーシアサッカー協会FAMに行っています。
 ナルポン選手同様、未払い給料問題でチームを離れたファーンズ選手は期限までに未払い給料が払われなければ、FAMはマラッカ・ユナイテッドを処分するべきだと話しています。
 これらの件についてマラッカ・ユナイテッドのサイフル・マット・サプリCEOはナルポン選手への未払い給料支払い期限超過によりFIFAから選手獲得禁止処分の裁定を知らせる連絡を受け取ったことを認め、ファーンズ選手への支払い期限が迫っていることも承知していると話す一方、未払い給料の総額は不明であるとも話しています。さらにニューストレイトタイムズはFAMが未払い給料の他に、従業員積立基金や内国歳入庁への未納金の納入期限を2月7日としていたことの他、

2月7日のニュース:今月予定の代表合宿が中止に、ベトナムサッカー協会もW杯予選の6月集中開催に同意、FIFAがパハン州FAに未払い給料1億2600万円の支払いを命じる、前スランゴールのスウィラッドがタイ2部クラブと契約

今月予定の代表合宿が中止に
 英字紙ニューストレイトタイムズ電子版は今月2月に予定されていた代表合宿が中止になったことを報じています。代表が最後に合宿を行ったのは2019年11月で、来月3月に再開予定のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選を控え、1年3ヶ月ぶりの代表合宿が予定されていました。
 タン・チェンホー監督は1月13日にサラワク州を除くマレーシア全土に施行された活動制限令MCOが2月16日まで延期になったことを受け、このMCO中は各選手が所属するクラブの練習が禁止されており、招集する選手の体調が万全でないことを合宿中止の理由に挙げています。
 「(10日間が予定されていた)代表合宿に自宅のみで練習している選手を招集しても、簡単にケガをする可能性があり、そうなれば誰にとっても利益にならない。」と話すタン監督はマレーシアサッカー協会FAMと話し合いの末、来月のFIFAマッチデー期間に短期の合宿を行う予定であることも明らかにしています。
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 この次の記事でも取り上げますが、W杯アジア二次予選が6月の集中開催となることが濃厚となったことで、この時期に無理して合宿を行う必要がなくなったことが大きな理由でしょう。しかし、3月のFIFAマッチデー期間は3日しかなく、新戦力を試す時間もないため、6月に再開されるW杯予選に向けての選手選考は来月開幕するMリーグでの調子を見て、ということになりそうです。

ベトナムサッカー協会もW杯予選の6月集中開催に同意
 ニューストレイトタイムズはこれまで態度を表明してこなかったベトナムサッカー協会VFFが現在中断中のFIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選兼AFC選手権アジアカップ2023年大会予選の6月集中開催案を支持することを発表したと報じています。
 W杯アジア二次予選ではベトナム、マレーシア、タイ、アラブ首長国連邦UAE、インドネシアが予選G組に入っていますが、ベトナムを除く4カ国は既に6月の集中開催案に同意しており、ベトナムだけが態度を表明していませんでした。
 トラン・クオック・トゥアンVFF副会長は、アジアサッカー連盟AFCの決定を尊重し、また多くの国が新型コロナウィルス感染によって苦境にあるとし、W杯アジア二次予選の残り試合を集中開催で行うことに同意すると発表しています。なおG組の集中開催地はアラブ首長国連邦が濃厚ということです。

FIFAがパハン州FAに未払い給料1億2600万円の支払いを命じる
 FIFAはパハン州サッカー協会(パハン州FA)に対し、未払いとなっている120万米ドル(およそ1億2600万円)の給料をモハマド・スマレに支払うよう命じたと、ニューストレイトタイムズが報じています。
 パハン州FAが運営するパハンFA(現スリ・パハン)に昨季まで所属していたスマレ選手は、新型コロナウィルスによるリーグ中断期間中の昨年8月に未払い給料を理由にチームを離れ、タイ1部ポリス・テロFCに電撃移籍していました。
 今回のFIFAによる支払裁定は、スマレ選手からFIFAに持ち込まれた未払い給料に関する訴えについて裁定を下した結果です。
 ニューストレイトタイムズは、スマレ選手とパハンFAの間で1年ごとに5000米ドルの昇給が取り決められていた一方で、スマレ選手は2017年のパハンFA加入後は一度も昇給していないと主張していることも報じています。なおFIFAが算定した120万米ドルは昇給予定分の総額と2020年および2021年の契約違反の罰金の総額だとし、この金額はFIFAの裁定によりMリーグの選手が受け取った金額としては、ケランタンFA(現ケランタンFC)がやはりかつて所属したカッシオ・デ・ジェズスに支払った62万9620リンギ(およそ1630万円)を超える過去最高金額だということです。
 なおこの裁定を受け、パハン州FAは45日以内にスマレ選手に120万米ドルを支払うか、10日以内にスポーツ仲裁裁判所CASに控訴することが可能で、いずれかの対応を行わない場合、パハン州FAはFリーグでの勝点剥奪や新たな選手獲得の禁止などの処分がFIFAにより課されるということです。

前スランゴールのスウィラッドがタイ2部クラブと契約
 昨季2020年シーズンはスランゴールでプレーしたDFニコラス・スウィラッドがタイ2部リーグのノーンブワ・ピッチャヤFCと契約したことを英字紙スター電子版が報じています。
 29歳のスウィラッド選手は英国マンチェスター出身ですが、マレーシア人の母親を持つことからマレーシアの国籍取得後に帰化選手として2016年のJDT II加入以降、マラッカ・ユナイテッド、PKNSなどでもプレーしています。
 スウィラッド選手が加入するノーンブワ・ピッチャヤFCは現在、タイ2部リーグで14勝5分0敗、勝点47の成績で2位に勝点8差をつけて首位を快走しています。
 「(かつてJDT IIでチームメートだった同じく英国出身の帰化選手)ダニエル・ティングと今季はKLユナイテッドでプレーできると思っていたが、KLユナイテッドはレフトバックの選手を探していて実現しなかった。そんな時にノーンブアからの獲得オファーを受け、そこで早速、テイラー(リガン、サラワク・ユナイテッド)やブレンダン(ガン、スランゴール)、パトリック(ライヒェルト、タイ1部スパンブリーFC-かつてマラッカ・ユナイテッドでチームメート)らに相談し、タイ移籍を勧められた。」
 「ノーンブアは何もないところでバンコクからは8時間ほど離れているが、サッカーするには良い環境だと聞いているので、チャレンジすることを選んだ。」と話すスウィラッド選手は、この移籍が今後の代表チーム招集につながることも期待しているとも話しています。
 スウィラッド選手の移籍で、現在、タイでプレーするマレーシア人選手はドミニク・タン(ポリス・テロFC)、ジュニオール・エルドストール(チョンブリーFC)に続き3人目となりました。

2月6日のニュース:W杯アジア二次予選-ベトナムを除く4カ国同意も6月延期は未だ確定せず、帰化選手のクラスニキがオーストラリアリーグへ期限付き移籍

W杯アジア二次予選-ベトナムを除く4カ国同意も6月延期は未だ確定せず
 FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選は新型コロナウィルス感染拡大により現在は中断中ですが、予定されている3月の再開に向け、感染状況が改善しないマレーシアは試合の6月延期と集中開催を同組内各国サッカー協会に提案しています。これまでアラブ首長国連邦UAE、タイ、インドネシアからは同意を取り付けているとされる一方、現在はG組で首位のベトナムは変更提案にに同意していないと報じられており、先日のこのブログでも予選G組5カ国中4カ国が同意している変更について、アジアサッカー連盟AFCからベトナムサッカー協会に対しこれに同意するよう働きかけをして欲しいいうマレーシアサッカー協会FAMの要望を取り上げました。しかし、 その要望は簡単に通りそうもないと英字紙ニューストレイトタイムズが報じています。
 AFCのウインザー・ジョン事務局長は、各国に自国での試合実施の権利があるとし、予選G組内の多数決では変更は認められないと話していると言うことです。
 「アジア二次予選は原則としてホームアンドアウェイ形式で開催されることが理解できていれば、各国にホームでの開催権が与えられていることは明らかである。(多数決で日程変更を認めるべきと主張する)多くのメディアはこの点を正しく理解していない。シンガポールを例に挙げれば、感染者数が少ない上、シンガポール人以外にも出入国を許可していることから、シンガポールにホームでの試合を取りやめて集中開催に同意することを強いることは筋が通らない。各国でホームアンドアウェイ形式での試合開催が不可能となった時点で集中開催が決定されるべきだ。」
 「またこの他に考慮するべきこととして、各国のサッカー協会が契約しているスポンサーへの義務や放映権などの問題があり、これら無視して試合開催を考えることはできない。」と話すウインザー事務局長は、予選G組を含めた各組に対し2月15日までに日程を確定するように求めており、この期日までに確定できない場合にはAFCが決定を行うとしています。
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 感染者数が少なかったベトナムも国内の感染拡大を受け、1月29日の今季第3節終了後に国内リーグが中断しています。W杯アジア二次予選ではマレーシアは3月30日にホームで予選G組首位のベトナムとの直接対決という重要なカードが組まれていますが、一昨年の11月から一度も代表合宿を開催していないマレーシアにとっては明らかに準備不足で臨むことになる3月開催は何としても避けたいところです。

帰化選手のクラスニキがオーストラリアリーグのクラブへ期限付き移籍
 オーストラリア1部Aリーグのニューカッスル・ジェッツは公式サイトでMFリリドン・クラスニキとシャーリアン・アビマニュをMリーグ2部JDT IIから期限付き移籍で獲得したことを発表しています。
 コソボ出身で29歳のクラスニキ選手は2015年にクダFA(現クダ・ダルル・アマン)に加入し、その後はマラッカ・ユナイテッドでのプレーを経て昨季からJDT IIに加入していました。Mリーグで5年間連続でプレーしたことから帰化選手申請の資格を得たクラスニキ選手は、昨年2月にマレーシアの国籍を取得しています。
 一方、JDT初のインドネシア出身選手でもある21歳のシャーリアン選手は各年代での代表チームでのプレー経験を持ち、インドネシア1部リーグのマドゥラ・ユナイテッドから昨年2020年12月に獲得したばかりの選手です。
 両選手は既にオーストラリア入りしており、渡航者に義務付けられている検疫隔離期間中ということで、Aリーグのトランスファーウィンドウが開く2月16日以降にチームに合流するとされています。
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 ニューカッスル・ジェッツは現在Aリーグ1部で1勝1分4敗の12位最下位と低迷しており、すでに開幕時の監督は更迭されて、後任監督が先日決まったばかりという状況です。帰化した直後には代表に召集されW杯予選の秘密兵器となるだろうと期待されながらMリーグでは結局、トップチームに定着できなかったクラスニキ選手ですが、この移籍を機会に活躍し、クダFA時代の監督でもあるタン・チェンホー代表監督から召集される日が来るでしょうか。
(写真は両選手を告知するニューカッスル・ジェッツの公式Facebook投稿)

2月3日のニュース:W杯アジア二次予選-マレーシアはUAEでの6月集中開催を希望、プロ選手会-これ以上のリーグ延期は国内サッカー産業全体への悪影響を及ぼす、スランゴールが今季のホームユニフォームを発表

 毎日発表される新規感染者数が高止まりしているマレーシアでは、2月4日終了予定だった活動制限令MCOが2月16日まで延長されることが発表されました。Mリーグ各クラブは今季開幕まで最低でも3週間の練習期間が必要とされていることから、3月4日に延期された開幕日がさらに延期される可能性も出てきました。

W杯アジア二次予選-マレーシアはUAEでの6月集中開催を希望
 FIFAワールドカップ2022年大会アジア二次予選でマレーシアはベトナム、タイ、アラブ首長国連邦UAE、インドネシアとともに予選G組に入っています。当初は3月予定されていた予選再開についてアジアサッカー連盟AFCは、新型コロナウィルスの影響が各国で異なることから各予選組内での合意に従ってフォーマットや日程変更を認めるとしています。
 昨日2月2日の新規感染者数が3400名超と新型コロナウィルス感染の収束が見られないマレーシアはタイ、インドネシアとともにUAEでの6月集中開催を求めていますが、現在、予選G組首位のベトナムはこの6月開催に対して態度を明確にしていないとされています。これについてマレーシアの通信社ブルナマはAFCが多数派の意見を聞き入れた上で、6月開催に同意することを望んでいると報じています。
 マレーシアサッカー協会FAMのモハマド・ユソフ・マハディ会長代理は、ベトナム以外の予選G組各国が6月集中開催に同意しているとして、AFCが6月開催に同意した上で、態度を明確にしていないベトナムにも6月開催への同意を求めるよう働きかけてほしいと話しています。
 モハマド・ユソフ会長代理は、FAMは現在、AFCの決定を待っており、それの決定を待って今後の代表のスケジュールを決定したいとしています。代表チームのチームマネージャーでもあるモハマド・ユソフ会長代理は、ベトナムと比べるとUAEは国外のチームを招いた試合をより多く開催しているとし、UAEが集中開催地として望ましいとしています。

プロ選手会-これ以上のリーグ延期は国内サッカー産業全体への悪影響を及ぼす
 今季開幕が当初の2月16日から3月5日に延期された今季のMリーグについて、これ以上の延期、あるいは今季中止といった事態が起これば、選手や監督、コーチを含めた現場だけでなく国内サッカー産業全体に悪影響を及ぼすとマレーシアプロサッカー選手会PFAMが警告しています。
 PFAMのイズハム・イスマイルCEOは、Mリーグは利益を享受する関係者全員が互いに関連し合っているとした上で、選手はクラブの影響を受け、クラブはスポンサーの影響を受け、さらにスポンサーは試合放映の影響を受けるとし、試合が行われればその放映を見るファンの支持も得られ、産業としてのサッカーへの投資家も繋ぎ止められる一方で、この連鎖がリーグ延期や中止で断ち切られることになれば、国内サッカー産業全体に計り知れないほどの悪影響が起こるとしています。
 「国内サッカー産業にはW杯予選参加中の代表チームも含まれており、再開予定のアジア二次予選の準備にも大きな悪影響が出るだろう。またシーズンパスやチームグッズを購入しているサポーターにとってもリーグ延期や中止は損失となる。」と話すイズハムCEOは、国家安全保障委員会NSCに対して、リーグが再開している欧州各国を参考に、Mリーグが厳格な標準作業手順SOPに従うことを条件として今季開幕を求めたいとしています。
 「SOPを遵守している各クラブがスタジアムで試合を行えば、関係者以外の立ち入りを禁止して感染予防が可能となる。また無観客試合で開催となっても試合が放映されればスポンサーが撤退することも防ぐことができる。これは既に欧州で実施されており、マレーシアでも十分可能である。」とイズハンCEOが話す一方で、今季からKLユナイテッドでプレーするサフィー・サリPFAM会長は、リーグが延期あるいは中止になれば、唯一の収入源を失うプロサッカー選手は感情的、精神的に大きな影響を受けるとして、開幕延期までは許容できても、各クラブが未払い給料問題を抱える可能性がるとしてリーグ中止は受け入れられないとしています。

スランゴールが今季のホームユニフォームを発表
 Mリーグ1部の*スランゴールは公式サイト上で、今季2021年シーズンのホームユニフォームを発表しました。今季のユニフォームはマレーシアサッカー史を語れば必ずその名が上がるスランゴールのレジェンド選手、モクタル・ダハリがエースだった1986年にスランゴールが着用していたユニフォームと同じ色使いを基調としています。
 国内最高のエリートアカデミーにもその名を残すモクタル・ダハリはこの1986年にチームを27度目となるマレーシアカップ優勝へ導いています。
 このユニフォームの赤、黄、緑の色使いはチームの最大のサポーターとも言えるスランゴール州皇太子の旗を模しており、当時の皇太子、現在はスランゴール州スルタンとなったスルタン・シャラフディン・イドリス・シャー殿下に敬意を表したものになっています。また近年のユニフォームでは左胸につけられているチームのエンブレムが、当時と同じように右胸につけられているのも特徴ということです。
 また今季のユニフォームはレトロなデザインの一方で、内襟にはクラブ創設85周年を記念する文言が入っていたり、背中側にはモクタル・ダハリのシルエットが描かれていたりと、今風のデザイン変更も施されています。
 最後のマレーシアカップ優勝が2015年、リーグ制覇は2010年とタイトルから遠ざかっているスランゴールにとって、このユニフォームがチームにかつての栄光を取り戻すインスピレーションとなることを経営陣は期待しているということです。
 Joma社製のこのユニフォームはプロモデルが109リンギ(およそ2830円)で販売中で、廉価版となるサポーターモデルは今月半ばの中国正月(旧正月)後に価格が発表されるということです。
(写真左は当時のユニフォームそっくりのレプリカ、右が今季のユニフォーム)

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 1986年と言えば、まだタバコメーカーが堂々とスポーツイベントに広告を出せる古き良き時代で、当時はダンヒルがMリーグ全体のスポンサーでした。左のユニフォーム写真を見るとわかりますが、Mリーグの他のチームのユニフォームの胸にもダンヒルの文字が踊っていましたが、今からは想像もつかないですね。

 *今季2021年シーズンよりMリーグの大半のクラブの名称が民営化により「○○FC」となるため、今後、このブログではクラブ名からFCを省いて表記します。

1月31日のニュース:フットサルリーグなどの開幕が6月に延期、Mリーグの選手登録期限が延長か、ACLとAFCカップの集中開催地争いではマレーシアは不利

フットサルリーグなどの開幕が6月に延期
 マレーシアサッカー協会FAMは主催するマレーシアプレミアフットサルリーグMPFLとMリーグのU21チームが参加するプレジデントカップ、同じくU19チームが参加するユースカップの開幕を6月に延期されると英字紙ニューストレイトタイムズ電子版が報じています。
 3月開幕が予定されていたこれらの大会は、暫定措置として6月開催が予定されているということです。FAMのスチュアート・ラマリンガム事務局長は試合方式を変更し、プレジデントカップとユースカップには地域リーグ制を導入し、移動距離を短くすることで移動制限に対応できるすることも明らかにしています。この他、新型コロナウィルスによるロックダウンなどによって、FAMが設定する地域リーグ終了期限までにリーグ内の試合が全て終了できない場合は、その期限の時点で首位のチームがノックアウトステージへ進出するルールを採用するとしています。またMPFLは各節ごとに1カ所での集中開催で実施し、週ごとに開催地を変更する予定ということです。
 スチュアート事務局長は今年のイスラム教の断食月が4月13日から5月12日までであることも考慮した上での6月開幕を予定としているとも話しています。
 なおMPFL、プレジデントカップ、ユースカップはいずれも昨年2020年は新型コロナウィルスの影響により中止となっています。

Mリーグの選手登録期限が延長か
 今季2021年シーズンのMリーグの選手登録は2月14日が期限となっていますが、Mリーグの開幕が当初の2月26日から3月5日に延期されたことを受け、選手登録期限も延期される可能性が高いと、スポーツ専門サイトのスタジアムアストロが報じています。
 現時点では外国籍選手枠(1部5名-アジア枠1名と東南アジア枠1名を含む、2部4名-アジア枠1名を含む)の全てが埋まっていないクラブもあり、そういったクラブには朗報となるだろうとしています。
 ただし選手登録変更期限の変更はマレーシアサッカー協会FAMとFIFAの承認が必要であるとしており、Mリーグを運営するアブドル・ガニ・ハサンCEOもリーグ開幕延期を各クラブに知らせた際には、選手登録期限の延期がFAMとFIFAの承認待ちであることも合わせて伝えてあるとスタジアムアストロのインタビューに答えています。
 なお外国籍選手枠が全て埋まっていないクラブはMリーグ1部のスリ・パハン、ペラ、マラッカ・ユナイテッド、サバの4クラブです。

ACLとAFCカップの集中開催地争いではマレーシアは不利
 1月27日に開催されたアジアサッカー連盟AFCチャンピオンズリーグとAFCカップのグループステージ抽選で、マレーシアからACLに出場するジョホール・ダルル・タジムJDTとAFCカップに出場するクダ・ダルル・アマンとトレンガヌの対戦相手が決定しました。
 今季のACLとAFCカップはいずれもグループステージは集中開催方式で行われることが決定しており、今後は予選各組の試合開催国が決定されていくことになります。集中会さということで、自国開催が最も望ましいところですが、新型コロナウィルスの感染状況を見る限り、マレーシアが自国開催権を手に入れることは難しいだろうと、サッカー専門サイトのスムアニャボラが予想しています。
 昨日1月29日にはマレーシア全土で合わせて5728人の新規感染者が出ており、JDTやクダ・ダルル・アマンやトレンガヌが本拠地での集中開催を希望しても、実現の可能性は低そうだと分析しています。例えばJDTが予選で同組となっている江蘇蘇寧(中国)や名古屋グランパスと比べても、中国はここ数日の新規感染者数平均が100名程度、日本は4000名程度と、マレーシアと比べると明らかに感染者数が少ないいずれかの国での開催が有力です。
 またAFCカップでクダ・ダルル・アマンと同組のライオンシティ・セイラーズ(シンガポール)とサイゴン(ベトナム)を比べても、マレーシアはシンガポール(新規感染者27名)とベトナム(同15名)の後塵を拝しており、トレンガヌ同組のカヤ-イロイロ(フィリピン)、シャン・ユナイテッド(ミャンマー)についてもフィリピンが1694名、ミャンマーが427名となっており、いずれの国もマレーシアよりはるかに新規感染者数が少ないため、こちらもマレーシアでのグループリーグ開催の可能性は限りなく低いと言えそうです。