5月12日のニュース
東南アジア競技大会グループステージ第3節-マレーシアはラオスに快勝でグループ首位に浮上(ハイライト映像あり)
今季未勝利のペナンがトマス・トゥルチャ監督と契約解除

東南アジア競技大会グループステージ第3節-マレーシアはラオスに快勝でグループ首位に浮上(ハイライト映像あり)

ベトナムで開催中の東南アジア競技大会通称シーゲームズ、サッカー男子に出場中のマレーシアU23代表は、グループステージB組第3節でラオスに3-1と快勝し、B組の首位に浮上しています。

初戦のタイ戦では、脳震盪の疑いで途中退場したアザム・アズミ(トレンガヌ)に代えてクエンティン・チェン(スランゴール)、負傷退場したハイリー・ハキム(トレンガヌ)に代えてサフアン・マズラン(トレンガヌII)、またアズリン・アフィク(スランゴール)に代えてファイズ・アメル(スランゴール2)とDF陣3名を入れ替えたブラッド・マロニー監督は、タイ戦同様、ルクマン・ハキム(KVコルトレイク)、シャヒル・バシャー、ダニアル・アスリ(いずれもスランゴール)のFW陣でこの試合に臨みました。

今年2月の東南アジアサッカー連盟AFF U23選手権では、ベストメンバーではなかったとは言え、0-2、1-2とまさかの連敗を喫して準決勝進出を逃しているラオスを相手に、マレーシアはそのリベンジとばかりに、試合開始から自陣に引き気味のラオスに猛攻を仕掛けます。

ここまで5月7日のグループステージ開幕以来、5日間で3試合目となったラオスに対し、第2節は試合がなく、初戦から中3日と休養十分のマレーシアは試合を有利に進めるものの、決定機がないまま試合が進む中、36分に均衡が破れます。ニック・アキフ(トレンガヌ)がラオスDF陣の裏に出したパスを受けたルクマン・ハキムがそのまま持ち込みシュート。これが決まりマレーシアが1-0とリードします。

43分にはシャヒル・バシャーがペナルティエリアの外からシュートを決め、このシャヒル・バシャーの代表初ゴールでリードを2点と広げ、前半は2-0で終了します。

後半に入っても攻撃の手を緩めないマレーシアは68分にルクマン・ハキムがこの日2点目となるゴールを決め、3−0としますが、この辺りから気が緩んだのか、ラオス攻撃陣が徐々にマレーシアゴールに迫ります。GKアズリ・アブドル・ガニの好セーブもあり、ラオスの攻撃を凌いだものの、ついに85分には失点してしまいますが、ラオスの反撃はここまで。AFF U23選手権の借りを返したマレーシアが2連勝でB組首位に浮上しています。

東南アジア競技大会2021年大会
グループステージB組 第3節
5月11日(水)
ティエンチュオン・スタジアム(ナムディン-ベトナム)
マレーシア 3-1 ラオス
⚽️マレーシア:ルクマン・ハキム2(36分、68分)、シャヒル・バシャー(43分)
⚽️ラオス:ヴィシス・ ボーンパサース(85分)
🟨マレーシア(0)
🟨ラオス(4):チャンターウィサイ・クトーンフォン、フォウタウォン・サンウィライ、ケオ=ウドン・スワンナサンソ、フッタサイ・ホージャルーン
(下はマレーシアU23代表の先発XIとハイライト映像。映像はアストロアリーナの公式YouTubeより)

東南アジア競技大会2021年大会
グループステージB組 第3節
5月11日(水)
ティエンチュオン・スタジアム(ナムディン-ベトナム)
カンボジア 0-1 シンガポール
⚽️シンガポール:サイフラー・アクバル(36分)
🟨カンボジア(1):キー・リナ
🟨シンガポール(1):ジャリッド・ギャラガー

東南アジア競技大会2021年大会 グループステージB組 順位表(第3節終了時)

チーム得失差勝点
1マレーシア22005236
2シンガポール311137-44
3タイ21016243
4カンボジア21014223
5ラオス301249-50

東南アジア競技大会2021年大会 グループステージA組 順位表(第3節終了時)

チーム得失差勝点
1ミャンマー22004226
2ベトナム21103034
3フィリピン31116333
4インドネシア21014403
5東ティモール3003311-80

東南アジア競技大会2021年大会 グループステージ日程と結果

5月6日(金)
フィリピン 4-0 東ティモール、ベトナム 3-0 インドネシア
5月7日(土)
ラオス 2-2 シンガポール、タイ 1-2 マレーシア
5月8日(日)
東ティモール 2-3 ミャンマー、ベトナム 0-0 フィリピン
5月9日(月)
ラオス 1-4 カンボジア、シンガポール 5-0 タイ
5月10日(火)
ミャンマー 3-2フィリピン、インドネシア 4-1 東ティモール
5月11日(水)
カンボジア 0-1 シンガポール、マレーシア 3-1 ラオス
5月13日(金)
フィリピン対インドネシア、ミャンマー対ベトナム
5月14日(土)
シンガポール対マレーシア、タイ対カンボジア
5月15日(日)
インドネシア対ミャンマー、東ティモール対ベトナム
5月16日(月)
マレーシア対カンボジア、ラオス対タイ

今季未勝利のペナンがトマス・トゥルチャ監督と契約解除

Mリーグ1部スーパーリーグのペナンは、クラブ公式Facebook上でトマス・トゥルチャ監督の契約を正式に解除したことを発表しています。ペナンは開幕から6試合勝利がなく、クラブは今月に入って「安全上の理由」からトゥルチャ監督を休養させることを発表したばかりでした。

昨季1部スーパーリーグに昇格したペナンは、昇格初年度でJDT、クダに次ぐ3位となり、トゥルチャ監督の手腕は高く評価されていました。

しかし、スーパーリーグ終了のマレーシアカップでは、グループステージで1勝1分4敗のグループ最下位となり、ノックアウトステージへ進めなかった頃から、一部サポーターの間で不満の声が上がっていました。

昨季は12勝6分6敗、勝点41で3位という成績だったことから、さらに上位へと期待が高まった今季でしたが、ペナンは今季ここまで6試合の成績は0勝3分3敗、勝点3で12チーム中、最下位です。

昨季終了後、DF陣の中心だったインドネシア代表DFリュウジ・ウトモは、期限付き移籍期間を終えてインドネシア1部のプルシジャ・ジャカルタに復帰、タジキスタン代表FWのシェリディン・ボボエフも退団、またマレーシア人選手では昨季、いずれもチームの活躍が認められて初めてA代表に招集されたFWアル=ハフィズ・ハルンがクダへ、GKサミュエル・サマーヴィルがスランゴールへ移籍、さらにMFカイルル・アズリンや帰化選手のデヴィッド・ロウリーら主力選手が流出するなど、選手の顔ぶれも変わっていまた。

また今季開幕前には、スリ・パハンとのプレーシーズンマッチでのラフプレーから、FWカサグランデ、MFエンドリックと主力が2試合の出場停止処分を受けて不在となるなど、昨季と全く別のチームと言って良い陣容では、不安材料しかない中で迎えた開幕でしたが、その不安がまさに最悪の形で露呈した形になりました。

新外国籍選手のFWヒラル・エル=ヘルウェ(レバノン)はここまで出場5試合で3ゴールを挙げ、、チーム合流が遅れたDFクリスティアン・ロンティーニもここ4試合は先発でフル出場しているものの、残留したカサグランデ、エンドリックそしてDFラファエル・ヴィトールのブラジルトリオがケガなどから昨季ほどの影響力は見せられておらず、その結果が6試合で得点7、失点12という形になって現れています。

開幕6試合未勝利を理由に、事実上更迭となったトゥルチャ監督ですが、昇格初年度3位という偉業が評価されないまま、チームを去ることになりました。

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トゥルチャ監督退団語のスーパーリーグ第7節KLシティ戦では、監督代行として今季残り試合の采配を振るうことになったマンズール・アズウィラコーチが指揮を取りました。ラファエル・ヴィトールとカサグランデがケガ、フィリピンU23代表のクリスティアン・ロンティーニはベトナムで開催中のシーゲームズに出場で不在と、この試合も苦しい布陣でしたが、エンドリック、ヒラル・エル=ヘルウェと点を取るべき選手がゴールを決めたものの。ここまで6試合で12失点と課題の守備がこの試合でも機能せず、3失点した結果、3-2で敗れています

マンズール監督代行は、2020年シーズンには監督として、2部プレミアリーグでクラブを優勝に導きましたが、1部スーパーリーグで監督をするためのAFCプロライセンスを保持しておらず、1部昇格後はコーチに就任、クラブは外部からトゥルチャ監督を招聘した経緯があります。