9月28日のニュース:ケランタンFCの新オーナーが練習施設建設予定を公表、ケランタンFCはTDとコーチを公募、タイ1部リーグ第7節-ドミニク・タンはフル出場も痛恨のハンド

ケランタンFCの新オーナーが練習施設建設予定を公表
 マレーシアの通信社ブルナマによれば、ケランタンFCの新オーナーとなったノリザム・トゥキマン氏はケランタンFCの新たな総合練習施設の建設予定があることを明らかにしています。
 この練習施設には500万から1000万リンギ(およそ1億2600万から2億5300万円)の予算を割り当てるとし、ケランタン州の州都であるコタバル市内も含めた3か所が建設候補地として既に選ばれており、更衣室や休憩室、食堂といった設備を備える他、FIFAが設けた基準に沿った芝を植える予定もあるということです。
 胸スポンサーが更新された新ユニフォーム発表の席で貴社の質問に答えたノリザムオーナーは、ケランタン州のサッカーにかつての栄光を取り戻し、選手の競争力を高めるために、日本のクラブを含めた様々なクラブと練習試合を行いたいとも話しています。
 また今季についてはMリーグ終了後に開催されるマレーシアカップでトップ5に入ることを目指していると話したノリザムオーナーは、2025年までにはMリーグクラブ初のマレーシア証券取引所への上場も目指しているとも話しています。

新ユニフォーム発表に臨んだノリザムオーナー(中央)と新しいユニフォームを着用したケランタンFCの選手たち。胸スポンサーはノリザム氏が経営するZamburgerとなっています。-ケランタンFCの公式Facebookより

ケランタンFCはTDとコーチを公募
 またケランタンFCはこうしきFacebook上でテクニカルディレクターとコーチの公募も行っています。
 9月27日にアップされたポストでは、経験のあるテクニカルディレクターとコーチを求めているとし、その条件が書かれた書類も同時に掲載されています。興味深いのはこれが全て英語で書かれている点です。ケランタンFC公式Facebookの他の投稿はマレーシア語表記のみですが、この告知では英語が使われていることから、その本気度も伝わってきます。
 連絡先なども書かれていますので、海外での指導者を目指す日本人コーチの皆さん、いかがでしょうか。

テクニカルディレクターとコーチ募集を伝える告知-ケランタンFC公式Facebook

タイ1部リーグ第7節-ドミニク・タンはフル出場も痛恨のハンド
 タイ1部リーグの第7節が行われ、ポリス・テロFCに所属するマレーシア代表のドミニク・タンは2試合連続で先発し、フル出場しています。
 9月26日(土)に行われた試合はホームのブンヤジンダースタジアムにチョンブリーFCを迎えて行われました。
 2試合連続の先発となったタン選手は、28分に自陣のペナルティーエリア内で相手FWヘリオン・カイオンと競りますが、カイオン選手が蹴ったボールがタン選手の手に当たり痛恨のPKを与えてしまいます。これをカイオン選手自ら決めてチョンブリーFCが先制します。その後、ポリス・テロFCは63分に同点に追いついたものの、チョンブリーFCがその直後の65分に再びゴールを決め、そのまま2-1で逃げ切りました。(詳しくは下のハイライト映像でどうぞ。)
 なおタン選手はPKを与えた後も出場し続け、2試合連続でフル出場しています。
 またBGパトゥム・ユナイテッドに所属する同じ代表選手のノーシャルル・イドラ・タラハは2試合連続でベンチ入りしたものの、前節に続き出場はありませんでした。
 タイ1部リーグは、第7節を終えてBGパトゥム・ユナイテッドが5勝1分の勝点16で首位、ポリス・テロFCは4勝1分2敗の7位となっています。なお、BGパトゥム・ユナイテッドは9月13日に予定されていた第5節のブリーラム・ユナイテッド戦がブリーラム・ユナイテッドの選手にシンガ方コロナウィルス感染者が出たことから延期されています。

ポリス・テロFC対チョンブリーFC戦ハイライト-ポリス・テロの公式Youtubeチャンネルより

Mリーグ1部スーパーリーグ2020年シーズン第9節結果

 9月25日(金)から9月27日(日)の3日間に、1部スーパーリーグ第9節の6試合が行われました。以下結果です。(ホームチームが左側です。)
 *試合のダイジェスト映像は全てMFLの公式Youtubeより。

9月25日(金)
ペラスタジアム(ペラ州イポー)
ペラTBG 5-1 フェルダ・ユナイテッドFC
得点者:ペラ-シャーレル・フィクリ4(17分、48分、69分、86分)、ギリェルメ・デ・パウラ(53分)、フェルダ-ニコラス・ヴェレズ(62分)
 シャーレル・フィクリの4ゴールを含む5ゴールでペラTBGが圧勝。シャーレル選手自身も得点王争いのトップに立っています。ちなみにMリーグ1部でマレーシア人選手が得点王を獲得したのは2011年のアブドル・ハディ・ヤハヤ(当時トレンガヌFA、現在のトレンガヌFC)が最後ですが、Mリーグは2009年から2011年まで外国籍選手の加入を認めていませんでした。このため外国籍選手と競い合って得点王を取ったのは2004年シーズンに15ゴールを挙げたインドラ・プトラ・マハユディン(現クアラルンプールFA、当時はパハンFAに在籍)まで遡らなければなりません。
 フェルダ・ユナイテッドFCの恵龍太郎選手は先発してフル出場しています。

スルタン・ミザン・ザイナル・アビディンスタジアム(トレンガヌ州ゴンバダ)
トレンガヌFC 4-0 PDRM FC
得点者:トレンガヌ-ファリス・ラムリ2(8分、75分)、リー・タック2(26分、45+2分)
 PDRM FCはこの日の敗戦で11位以下が確定し、来季の2部プレミアリーグ降格が決まりました。
 トレンガヌFCのBチームにあたるMリーグ2部トレンガヌFC IIに所属する鈴木ブルーノ選手がこの試合で今季初のトップチームに昇格し、この試合では先発して74分に交代しています。

MBPJスタジアム(スランゴール州プタリンジャヤ)
PJシティFC 2-2 ジョホール・ダルル・タジムJDT
得点者:PJ-クリスティ・ジャヤシーラン(38分)、グルサミー・カンダサミー(45+2分)、JDT-サファウィ・ラシド(36分)、ゴンザロ・カブレラ(45+5分PK)
 この試合に勝てばリーグ7連覇が決まったJDTの前に立ちはだかったのは、PJシティFCのGKカラムラー・アル・ハフィズでした。下のハイライト映像以外でも好セーブを連発し、2部降格の危機にあるPJシティFCに貴重な勝ち点1をもたらしました。
 一方のJDTはAFCチャンピオンズリーグを睨んでか、好調のラマダン・サイフラーをベンチスタートさせるなど選手層の厚さを見せつけての引き分けでした。

9月26日(土)
UITMスタジアム(スランゴール州シャーアラム)
スランゴールFC 3-3 UITM FC
得点者:スランゴール-イフェダヨ・オルセグン2(25分、90+5分)、サンドロ・ダ・シルヴァ(45+5分)、UITM-グスタヴォ・アルメイダ2(49分、59分)、ラビ・アタヤ(62分)
 UITM FCは1点リードのままインジャリータイムに入りながら、試合終了間際にゴール前で痛恨のハンド。これで得たPKをイフェダヨ・オルセグンが決めてスランゴールFCが何とか引き分けに持ち込みました。
 前節第8節JDT戦の大敗後に選手によるサティアナタン・バスカラン前監督に対するサボタージュ疑惑などがネット上で取り沙汰されましたが、その疑いはこの試合で晴れたのではないでしょうか。監督に原因はなくスランゴールFCは単に弱いチームで、選手はボイコットしていたわけではなく単に実力不足だったということでした。

ダルル・マクムールスタジアム(パハン州クアンタン)
パハンFA 2-1 クダFA
得点者:パハン-アダム・リード(41分)、シャリフ・ハッセフィ(46分)、クダ-チェチェ・キプレ(14分)
 この試合で勝てばJDTの残り試合の結果では優勝の可能性も残っていたクダFAでしたが、この敗戦で優勝どころかAFCカップ出場権のかかるリーグ2位もペラTBGとの争いとなり、最終節第11節での直接対決に俄然注目が集まります。
 動きの悪いクダFA相手とは言え快勝したパハンFAは連勝で、遅まきながら調子を上げてきました。

9月27日(日)
リカススタジアム(サバ州コタキナバル)
サバFA 3-2 マラッカ・ユナイテッドFC
得点者:サバ-デニス・ブシェニング2(25分、65分)、ロドリュブ・パウノヴィッチ(72分PK)、マラッカ-ウチェ・アグバ(16分)、ソニー・ノルデ(45+3分)
 サバFAは8月28日のリーグ再開後の初勝利。一方、再開後は2勝2分と順位を上げてきたマラッカ・ユナイテッドはリーグ再開後の初黒星となりました。

マレーシアスーパーリーグ順位表(第9節終了時)

順位クラブ試合得点失点得失差勝点
1JDT97202471723
2ペラTBG95221613317
3クダFA95131611516
4UiTM FC94231211114
5トレンガヌFC94141913613
6パハンFA94141413113
7マラッカU93231210211
8スランゴールFC92521318-511
9PJシティFC9163913-49
10サバFA92341117-69
11フェルダU91441117-67
12PDRM FC9027418-14-1
*7位のマラッカUと12位のPDRM FCはそれぞれ、給料未払い問題により勝点3が剥奪されています。

マレーシアスーパーリーグ ゴールランキング(第9節終了時)

ゴール数選手名所属試合数
9シャーレル・フィクリペラTBG9
7ドミニク・ダ・シルヴァトレンガヌFC9
7チェチェ・キプレクダFA9
7イフェダヨ・オルセグンスランゴールFC9
5ゴンザロ・カブレラJDT9